説明

画像処理装置、画像処理システム、および画像処理プログラム

【課題】好ましい色の画像を生成するための情報を確実に後工程に伝えるとともに、だれにでも容易に前工程での要望が反映された画像を取得することができる画像処理装置、画像処理システム、および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】画像を表わす画像データと、画像データが表わす画像の色に関する評価を表わす評価データとが対応付けられた評価画像データセットを取得するデータセット取得部と、データセット取得部で取得された評価画像データセットの画像データに、評価画像データセットの評価データが表わす評価に応じた画像処理を施す画像処理部とを備えたことを特徴とする。例えば、編集工程で評価画像データセットを生成し、印刷工程では、評価画像データセットの評価データが表わす評価に応じた画像処理を行うことによって、画像の色に関する評価を確実に印刷に反映させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに画像処理を施す画像処理装置、画像処理システム、および画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷の分野において、被写体を撮影した撮影画像を取得する撮影工程と、撮影画像を使って印刷物のイメージを編集する編集工程と、編集した画像を印刷する印刷工程とを経て印刷物を生成することが広範に行われている。近年、撮影工程においてデジタルカメラが広く用いられてきており、撮影工程で得られる撮影画像のデジタル化に伴って、後段の編集工程や印刷工程での処理も変化してきている。
【0003】
図1は、撮影工程において、フィルムに撮影画像を記録する銀塩カメラが適用される場合の一連の印刷処理を示すワークフロー図である。
【0004】
撮影工程では、銀塩カメラで被写体が撮影され、撮影画像がフィルム11に記録される。フィルム11は、撮影工程から編集工程に送られる。
【0005】
編集工程では、まず、フィルム11に記録された撮影画像がスキャナなどで一旦粗く読み取られ、この例では、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)に色分解された低解像度データが生成される(ステップS111)。
【0006】
編集工程のオペレータである編集者は、パーソナルコンピュータ等を使って、ステップS111で得られたRGB形式の低解像度データが表わす低解像度画像が含まれた印刷物のイメージを編集する(ステップS112)。尚、編集者がページを編集する際に使用するデータ形式は、PS(PostScript:登録商標)やPDF(Portable Document Format)などといったページ記述言語でページを記述するものが一般的であるため、以下では、編集後の印刷物のイメージ(ページ)を表わす画像データをページデータと称する。このステップS112のページ編集工程では、ページデータに含まれるRGB形式のページ画像12がプリンタ等でプリント出力され、このRGBページ画像12を使ってページのデザインなどが確認される。デザインの確認が終了したページデータは、フィルム11といっしょに印刷工程に送られる。
【0007】
印刷工程では、まず、フィルム11に記録された撮影画像がスキャナ等で高解像度に読み取られる。また、印刷機はC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(黒)を重ね合わせて全ての色を表現するため、読み取られた画像データが印刷機に適合したCMYK形式の高解像度データに色変換される(ステップS113)。このとき、印刷工程のオペレータである印刷者によって、CMYK形式の高解像度データが表わすCMYK画像13の色がフィルム11を見て受ける撮影画像の色の印象となるべく近くなるように、トーンカーブやシャープネスなどに関する各種パラメータが微調整され、それら各種パラメータを使って、色変換処理が行われる。
【0008】
生成されたCMYK形式の高解像度データは、編集工程から送られてきたページデータ中のRGB形式の低解像度データと差し替えられ、高解像度なCMYK形式のページデータが生成される(ステップS114)。このステップS114でも、CMYK形式のページデータが表わすCMYKページ画像14がプリント出力され、印刷者によって、CMYKページ画像14を使って最終的なページのデザインや色が確認される。
【0009】
最終確認がなされたCMYKページデータは印刷機に送られ、印刷機によって印刷画像15が印刷される(ステップS115)。
【0010】
撮影画像がフィルムに記録される場合には、以上のようにして印刷画像15が生成される。この図1に示す一連の印刷処理は従来から広く行われているため、例えばステップS113における各種パラメータの調整などといった熟練した技術を要する過程においても、蓄積されたノウハウを利用することができる。しかし、図1のワークフローによると、撮影工程、編集工程、および印刷工程の全てにおいて、撮影画像が記録されたフィルム11が必要となり、各工程が行われている場所が離れている場合、フィルム11の受け渡しに多大な時間を要してしまったり、フィルム11を紛失してしまうと、印刷物を生成することができなくなってしまうなどという問題がある。
【0011】
続いて、撮影画像がデジタル化されたときの、一連の印刷処理について説明する。
【0012】
図2は、撮影工程でデジタルカメラが適用される場合の、一連の印刷処理を示すワークフロー図である。
【0013】
撮影工程において、デジタルカメラで被写体が撮影されて得られた撮影画像データは、小型記録媒体等に記録されて編集工程に送られる。
【0014】
編集工程では、編集者によって、撮影画像データが表わすRGB画像21が見た目に好ましい色になるように、色補正に関する各種パラメータ(例えば、上述したトーンカーブなど)が微調整され、撮影画像データに色補正処理が施される(ステップS121)。色補正後の撮影画像データは、次回以降に再利用するためにDB20に保存される。
【0015】
続いて、編集者によって、色補正後の撮影画像データを使ってページが編集される(ステップS122)。このステップS122においても、生成されたページデータが表わすRGBページ画像22がプリント出力され、編集者によって、ページのデザインや色が確認される。
【0016】
色およびデザイン確認後のページデータは、印刷工程に送られる。
【0017】
印刷工程では、まず、編集工程から送られてきたページデータ中の色補正後の撮影画像データが表わすRGB画像23がプリント出力される。また、印刷者によって、図1のステップS113と同様にして、色変換に関する各種パラメータが微調整され、RGB形式の撮影画像データがCMYK形式の撮影画像データに変換される(ステップS123)。このとき、印刷者は、CMYK形式の撮影画像データが表わすCMYK画像24の色が、RGB画像23の色と近くなるように各種パラメータを調整する。
【0018】
さらに、印刷工程では、編集工程から送られてきたページデータ中のRGB形式の撮影画像データがCMYK形式の撮影画像データに差し替えられて、CMYK形式のページデータが生成される。編集者は、このCMYK形式のページデータが表わすCMYKページ画像25を使って、最終的なページのデザインや色を確認する(ステップS124)。
【0019】
最終確認がなされたCMYK形式のページデータは印刷機に送られ、印刷機によって印刷画像26が印刷される(ステップS125)。
【0020】
以上のように、撮影工程でデジタルの撮影画像が取得されることによって、DB20に保存された撮影画像を編集工程で再利用することができたり(例えば、特許文献1参照)、撮影画像を容易に複製することができるため、フィルムを紛失してしまって印刷物を生成できないなどという不具合を解消することができたり、各工程が離れた場所で行われる場合であっても、通信ネットワーク等を介して撮影画像を送ることができるなどという利点がある。
【0021】
しかし、図2のステップS121で編集者が色補正を行う作業は、撮影工程でデジタルカメラが用いられるようになってから行われるようになった作業であり、ノウハウが十分には蓄積されていない。したがって、編集者は試行錯誤しながらRGB画像21の色が見た目に好ましい色になるような色補正を行う必要があり、大変手間がかかる作業であるうえ、結局は思い通りの色が得られないことも多い。その結果、印刷工程のステップS123では、印刷者が、編集者の思い通りの色を有しているのか否かが不確定で、従来の色調整時に用いられていたフィルム11のようなノウハウの蓄積がないRGB画像23を色見本として色調整を行うことになり、多大な時間とコストがかかってしまうという問題がある。また、そのような色調整を行って、CMYK画像24の色がRGB画像23の色に近くなったとしても、そのRGB画像23の色自体が不確定であるために、最終的な生成物である印刷画像26の色と編集者が思い描く印刷物の色のイメージとが合わずにトラブルが発生してしまう恐れがある。
【0022】
このようなトラブルを解消するため、編集工程から印刷工程に画像データを送るときには、色補正後の画像データが記録されたCD−ROMなどといった記録媒体に、編集工程における色補正時に用いたプロファイル名などといった色補正処理に関する各種情報が記載されたラベルを貼っておき、後段の印刷工程に編集者の要望を明確に伝えることが推奨されている(非特許文献1参照)。印刷工程における印刷者が、ラベルに記載された内容に応じて色調整用の各種パラメータを調整することによって、編集者の要望が反映された色調整処理を行うことができる。
【特許文献1】特開平9−90599号公報
【非特許文献1】RGBデジタル画像規格標準化研究会「印刷入稿のためのRGB画像運用ガイドブック」、第7頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかし、非特許文献1によって推奨されている方法によると、記録媒体に貼られたラベルが搬送中に剥がれてしまったり、撮影画像を通信ネットワークで送る場合などには、印刷工程に編集者の要望を伝えることができないという問題がある。また、この非特許文献1の方法においても、印刷者には、編集者の要望に応じた色調整用のパラメータを設定するための熟練した技術が必要であり、だれにでも容易に編集者の要望が反映された画像を取得することができる画像処理装置の開発が望まれている。
【0024】
本発明は、上記事情に鑑み、好ましい色の画像を生成するための情報を確実に後工程に伝えるとともに、だれにでも容易に前工程での要望が反映された画像を取得することができる画像処理装置、画像処理システム、および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記目的を達成する本発明の画像処理装置は、画像を表わす画像データと、画像データが表わす画像の色に関する評価を表わす評価データとが対応付けられた評価画像データセットを取得するデータセット取得部と、
データセット取得部で取得された評価画像データセットの画像データに、評価画像データセットの評価データが表わす評価に応じた画像処理を施す画像処理部とを備えたことを特徴とする。
【0026】
本発明の画像処理装置によると、画像データと評価データとが対応付けられた評価画像データセットが取得され、その画像データに、評価データが表わす評価に応じた画像処理が自動的に施される。例えば、編集者の要望を表わす評価データを含む評価画像データセットが印刷工程で取得されることによって、編集者の要望が確実に印刷工程に伝えられるとともに、印刷工程では、熟練した技術を必要とせずに、編集者の要望が反映された画像処理を行うことができる。
【0027】
また、本発明の画像処理装置において、上記評価画像データセットは、画像を表わす画像データと、画像データが表わす画像の色が所望の色に近い色であるか否かという評価を表わす評価データとが対応付けられたものであり、
画像処理部は、評価画像データセットの評価データが表わす評価が、所望の色に近い色という評価であるか否かに応じて、それぞれ、画像の色を所望の色に近づける所定の画像処理を省略し、あるいは、評価画像データセットの画像データに所定の画像処理を施すものであることが好ましい。
【0028】
例えば、編集工程において、画像データが表わす画像の色が見た目に好ましい色であることが確認されている場合などには、所望の色に近い色という評価を表わす評価データを適用することによって、印刷工程における、画像の色を調整する画像処理を省略することができる。
【0029】
また、本発明の画像処理装置において、上記評価画像データセットは、画像を表わす画像データと、画像データが表わす画像の色と所望の色との相違を表わす評価データとが対応付けられたものであり、
画像処理部は、評価画像データセットの画像データに、評価画像データセットの評価データが表わす相違に応じた、画像の色を修正する画像処理を施すものであることが好ましい。
【0030】
画像データが表わす画像の色と所望の色との相違に応じて、画像の色を修正する画像処理が自動的に行われることによって、熟練した技術を必要とせずに、画像データが表わす画像の色を所望の色に補正する画像処理を容易に行うことができる。
【0031】
また、上記目的を達成する本発明の画像処理システムにおいて、画像を表わす画像データを取得する画像取得部と、
画像取得部で取得された画像データが表わす画像の色に関する評価の入力を受け付ける評価受付部と、
画像取得部で取得された画像データと、評価受付部で受け付けられた評価を表わす評価データとを対応付けて評価画像データセットを生成するデータセット生成部と、
評価画像データセットを取得するデータセット取得部と、
データセット取得部で取得された評価画像データセットの画像データに、評価画像データセットの評価データが表わす評価に応じた画像処理を施す画像処理部とを備えたことを特徴とする。
【0032】
本発明の画像処理システムによると、画像データが表わす画像の色に関する評価を確実に後工程に伝えるとともに、その評価に応じた画像処理を容易に実行することができる。
【0033】
また、上記目的を達成する本発明の画像処理プログラムは、コンピュータ内で実行され、そのコンピュータ上に、
画像を表わす画像データと、画像データが表わす画像の色に関する評価を表わす評価データとが対応付けられた評価画像データセットを取得するデータセット取得部と、
データセット取得部で取得された評価画像データセットの画像データに、評価画像データセットの評価データが表わす評価に応じた画像処理を施す画像処理部とを構成すること特徴とする。
【0034】
本発明の画像処理プログラムをコンピュータ内で実行させることによって、そのコンピュータを上記のような画像処理装置として動作させることができる。
【0035】
また、本発明の画像処理プログラムがコンピュータ上に構成する画像取得部などといった要素は、1つの要素が1つのプログラム部品によって構成されるものであってもよく、1つの要素が複数のプログラム部品によって構成されるものであってもよく、複数の要素が1つのプログラム部品によって構成されるものであってもよい。また、これらの要素は、そのような作用を自分自身で実行するものとして構築されてもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行するものとして構築されても良い。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、好ましい色の画像を生成するための情報を確実に後工程に伝えるとともに、だれにでも容易に前工程での要望が反映された画像を取得することができる画像処理装置、画像処理システム、および画像処理プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0038】
図3は、本発明の一実施形態が適用された印刷システムの全体構成図である。
【0039】
印刷システム1は、編集工程と印刷工程とを経て印刷物を作成するシステムであり、編集装置30と、カラープリンタ2と、色変換装置40と、オンデマンド印刷機3と、印刷機4とで構成されている。本実施形態においては、編集装置30とカラープリンタ2はRGB形式の画像データのみ取り扱うことができ、印刷機4はCMYK形式の画像データのみ取り扱うことができ、色変換装置40とオンデマンド印刷機3はRGB形式とCMYK形式の両形式の画像データを取り扱うことができるものとする。また、編集工程と印刷工程とは相互に離れた場所に備えられており、編集工程の編集装置30と印刷工程の色変換装置40とは通信ネットワークを介して接続されている。
【0040】
編集工程の編集装置30には、デジタルカメラによる被写体の撮影などによって得られたRGB形式の画像データが送られてくる。編集装置30では、まず、予め用意されている標準的な色補正プロファイル等を使って、RGB画像データが表わす画像の色を見た目に好ましい色に補正するための色補正処理が行われる。尚、この色補正処理は、編集者からの指示に従って行われるものであり、省略される場合もある。さらに、編集装置30では、編集者によって、RGB画像データが表わす画像を含むページが編集され、RGB画像データが組み込まれたRGBページデータが生成される。RGBページデータが表わす画像やRGB画像データが表わす画像は、カラープリンタ2でプリント出力されて、デザインや色などが確認される。編集工程で生成されたRGBページデータやRGB画像データは、通信ネットワーク等を介して印刷工程に送られる。
【0041】
印刷工程では、色変換装置40においてRGBページデータ中のRGB画像データがCMYK形式の画像データに色変換され、色変換後のCMYKページデータが印刷機4に送られて印刷画像が印刷される。尚、印刷工程では、編集者からの要望に応じた色変換処理が行われる。したがって、編集工程で行われた色補正処理の精度や、RGB画像データが表わす画像の色がどの程度信頼できる色なのかが、印刷工程に確実に伝えられている必要がある。
【0042】
印刷システム1は、基本的には以上のように構成されている。
【0043】
ここで、図3に示す印刷システム1における、本発明の一実施形態としての特徴は、編集工程で得られたRGB画像データが表わす画像の色の評価を印刷工程に明確に伝え、印刷工程において、その評価に応じた画像処理を行う一連の処理にある。以下、印刷システム1を構成する編集装置30および色変換装置40について説明する。尚、編集装置30と色変換装置40はともに同様なパーソナルコンピュータ等で構成されているため、それらの外観およびハードウェア構成については、同じ符号を付して、編集装置30と色変換装置40とをいっしょに説明する。
【0044】
図4は、図3の編集装置および色変換装置を構成しているパーソナルコンピュータの外観斜視図、図5はそのハードウェア構成図である。
【0045】
編集装置30および色変換装置40を構成しているパーソナルコンピュータは、外観構成上、本体装置31、その本体装置31からの指示に応じて表示画面32a上に画像を表示する画像表示装置32、本体装置31に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード33、および、表示画面32a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス34を備えている。この本体装置31は、外観上、フレキシブルディスク(以下ではFDと省略する)を装填するためのFD装填口31a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口31bを有する。
【0046】
本体装置31の内部には、図5に示すように、各種プログラムを実行するCPU311、ハードディスク装置313に格納されたプログラムが読み出されCPU311での実行のために展開される主メモリ312、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置313、FD100が装填され、そのFD100をアクセスするFDドライブ314、CD−ROM110をアクセスするCD−ROMドライブ315、外部装置から画像データを受け取る入力インタフェース316、外部装置に画像データを送る出力インタフェース317が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに図4にも示す画像表示装置32、キーボード33、マウス34は、バス35を介して相互に接続されている。
【0047】
ここで、CD−ROM110にはデータ生成プログラムが記憶されており、そのCD−ROM110は、図3に示す編集装置30のCD−ROMドライブ315に装填され、CD−ROM110に記憶されたデータ生成プログラムが編集装置30にアップロードされてハードディスク装置313に記憶される。
【0048】
また、図5には図示しないCD−ROM111には画像処理プログラムが記憶されており、そのCD−ROM111は、図3に示す色変換装置40のCD−ROMドライブ315に装填され、そのCD−ROM111に記憶された画像処理プログラムが色変換装置40にアップロードされてハードディスク装置313に記憶される。
【0049】
こうして、色変換装置40は、本発明の画像処理装置の一実施形態として動作するとともに、編集装置30と色変換装置40とを合わせたものは、本発明の画像処理システムの一例として動作する。
【0050】
次に、編集装置30内で実行されるデータ生成プログラムと、色変換装置40内で実行される画像処理プログラムについて説明する。
【0051】
図6は、データ生成プログラムおよび画像処理プログラムそれぞれが記憶されたCD−ROM110,111を示す概念図である。
【0052】
図6のパート(A)に示すデータ生成プログラム410は、図1に示す編集装置30内で実行されるものであり、画像取得部411と、色補正部412と、評価受付部413と、評価組み込みデータ生成部414と、画像記録部415と、ページデータ生成部416とを有する。
【0053】
また、図6のパート(B)に示す画像処理プログラム420は、図1に示す色変換装置40内で実行されるものであり、データ取得部421と、評価出力部422と、画像処理部423とを有する。
【0054】
これらデータ生成プログラム410および画像処理プログラム420の各要素の詳細については後述する。
【0055】
図7は、図3に示す編集装置30および色変換装置40の機能ブロック図である。
【0056】
この編集装置30は、画像取得部511と、色補正部512と、評価受付部513と、評価組み込みデータ生成部514と、画像記録部515と、ページデータ生成部516とから構成されており、これら画像取得部511、色補正部512、評価受付部513、評価組み込みデータ生成部514、画像記録部515、ページデータ生成部516は、図6のパート(A)に示すデータ生成プログラム410を構成する、画像取得部411、色補正部412、評価受付部413、評価組み込みデータ生成部414、画像記録部415、ページデータ生成部416それぞれによってパーソナルコンピュータ上に構成されている。このように、図7に示す編集装置30の各要素は、図6のパート(A)に示すデータ生成プログラム410の各要素それぞれに対応するが、図7の各要素は図4に示すパーソナルコンピュータのハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組み合わせで構成されているのに対し、図6のパート(A)に示す各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
【0057】
また、図7に示す色変換装置40は、データ取得部521と、評価出力部522と、画像処理部523と、画像表示部524とから構成されており、これらデータ取得部521、評価出力部522、画像処理部523は、図6のパート(B)に示す画像処理プログラム420を構成する、データ取得部421、評価出力部422、画像処理部423それぞれによってパーソナルコンピュータ上に構成されている。このように、図7に示す色変換装置40の各要素は、図6のパート(B)に示す画像処理プログラム420の各要素それぞれに対応するが、図7の各要素は図4に示すパーソナルコンピュータのハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組み合わせで構成されているのに対し、図6のパート(B)に示す各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。
【0058】
以下、図7に示す編集装置30および色変換装置40の各要素を説明することによって、図6に示すデータ生成プログラム410および画像処理プログラム420の各要素も併せて説明する。
【0059】
図7に示す編集装置30の画像取得部511では、編集工程よりも前工程の撮影工程において、デジタルカメラで被写体が撮影されて得られたRGB形式の撮影画像データなどが取得される。
【0060】
色補正部512は、画像取得部511で得られたRGB画像データに、編集者によって指定された色補正用パラメータに従った色補正処理や、予め用意された色補正プロファイルを使った標準的な色補正処理などを施して、補正後RGBデータを生成する。この色補正部512での色補正処理は、編集者からの指示に応じて行われるものであり、省略される場合もあるが、説明の便宜上、色補正処理が省略されたRGB画像データも補正後RGBデータと称して説明する。
【0061】
評価受付部513は、補正後RGBデータが表わすRGB補正画像の色の評価の入力を受け付けて、その色の評価を表わす評価データを生成する。この評価受付部513は、本発明における評価受付部の一例に相当する。
【0062】
評価組み込みデータ生成部514は、補正後RGBデータに評価データを組み込んで、評価組み込みデータを生成する。この評価組み込みデータ生成部514は、本発明におけるデータセット生成部の一例に相当する。
【0063】
画像記録部515は、補正後RGBデータおよび評価組み込みデータを、図5に示すハードディスク装置313やCD−ROMなどに記録する。
【0064】
ページデータ生成部516は、評価組み込みデータに含まれる補正後RGBデータが表わすRGB補正画像が配置されたページを表わし、評価組み込みデータが組み込まれたRGBページデータを生成する。
【0065】
色変換装置40のデータ取得部521は、編集装置30のページデータ生成部516で生成された、評価組み込みデータが組み込まれたRGBページデータを取得する。このデータ取得部521は、本発明におけるデータセット取得部の一例に相当する。
【0066】
評価出力部522は、RGBページデータに組み込まれた評価組み込みデータの評価データを、色変換装置40の画像表示装置32やオンデマンド印刷機3に送り、それら画像表示装置32やオンデマンド印刷機3に評価データが表わす評価を出力させる。
【0067】
画像処理部523は、RGBページデータに組み込まれた評価組み込みデータの補正後RGBデータに、評価組み込みデータの評価データが表わす評価に応じた画像処理すとともに、補正後RGBデータをCMYK形式の画像データに変換して、CMYK形式のCMYKページデータを生成する。この画像処理部523は、本発明にいう画像処理部の一例に相当する。生成されたCMYKページデータは、図3の印刷機4に送られて、印刷機4でCMYKページデータが表わすページが生成される。
【0068】
編集装置30および色変換装置40は、基本的には以上のように構成されている。
【0069】
図8は、編集工程において画像データが取得されて、評価組み込みデータが組み込まれたRGBページデータが生成されるまでの一連の処理を示すフローチャートであり、図9は、印刷工程においてRGBページデータが取得されて、印刷が行われるまでの一連の処理を示すフローチャートである。以下では、これら図8および図9のフローチャートに従って説明を行う。
【0070】
まずは、図8のフローチャートに従って、編集装置30で行われる一連の処理について説明する。
【0071】
撮影工程で取得されたRGB形式の画像データは、編集装置30の画像取得部511に取得される(図8のステップS11)。取得されたRGB画像データは、色補正部512に送られる。
【0072】
色補正部512は、画像取得部511で得られたRGB画像データに色補正処理を施す(図8のステップS12)。この色補正処理は、編集者の指示に従って行われるものであり、省略されることもあるが、この例では、編集者と印刷者との間で予め取り決められた標準の色補正プロファイルが用いられ、RGB画像データが表わす画像の色を見た目に好ましい色にするための標準的な色補正処理が施される。色補正後の補正後RGBデータは、評価組み込みデータ生成部514に送られるとともに、図3に示すカラープリンタ2にも送られて、カラープリンタ2で補正後RGBデータが表わすRGB補正画像がプリント出力される(図8のステップS13)。
【0073】
編集者は、プリント出力されたRGB補正画像を目視で確認し、予め用意されている評価入力用画面に従って、思い描いている印刷物の色のイメージに対するRGB補正画像の色の評価を入力する(図8のステップS14)。
【0074】
図10は、評価入力用画面の一例を示す図である。
【0075】
評価入力用画面600は、画像ID入力部601、画像名称入力部602、画質検定状況入力部603、画質評価年月日入力部604、画質評価者入力部605、画質評価装置入力部606、プリンタ色再現性入力部607、全体色差入力部608、グレー色差入力部609、画質評価結果入力部610、コメント入力部611などで構成されている。
【0076】
画像ID入力部601には、RGB補正画像を識別する画像IDが入力され、画像名称入力部602には、RGB補正画像の画像名称が入力される。
【0077】
また、画質検定状況入力部603には、編集者がRGB補正画像の色を確認したか否かが入力される。本実施形態においては、編集者が、RGB補正画像の色が見た目に好ましく、補正後RGBデータに対して、RGB補正画像の色を修正する色修正処理を施す必要がないと確認した場合には「画質検定完了」、RGB補正画像の色が思い描いている色とは異なり、補正後RGBデータに対して、RGB補正画像の色を修正する色修正処理を施す必要があると確認した場合には「画質検定未了」と入力され、また、ステップS12における色補正処理が行われておらず、撮影工程から取得されたそのままの画像である場合には「撮影オリジナル」と入力される。
【0078】
また、画質評価年月日入力部604には、評価を行った日付が入力され、画質評価者入力部605には、評価を行った編集者の氏名が入力され、画質評価装置入力部606には、RGB補正画像をプリント出力した、図3に示すカラープリンタ2の商品名が入力される。
【0079】
カラープリンタ2では、相互に異なる色を有する複数の色パッチで構成されたカラーパッチが予めプリント出力されており、編集者によって、それら色パッチの色度が測色されている。これら測色された色度値と、目標の色度値との平均色差がカテゴリー化されたランクがプリンタ色再現性入力部607に入力され、平均色差が全体色差入力部608に入力され、印刷において特に重要な色であるグレーにおける平均色差がグレー色差入力部609に入力される。
【0080】
画質評価結果入力部610には、RGB補正画像における、1次色および2次色の鮮やかさ、グレーバランス、肌色の再現性などといった色再現性や、全体的な明るさ、ハイライト再現性、シャドー再現性、トーンジャンプなどといった色調子の再現性などがカテゴリー化されたランクが入力される。
【0081】
コメント入力部611には、編集者からのコメントが入力される。このコメント入力部611に入力されるコメントとしては、「明るく」、「メリハリをつけて」、「色かぶりをとる」、「色の濁りをとる」、「ソフトに」、「キャッチライト(ガラスや金属の光)をとばす」などが考えられる。
【0082】
以上で説明した項目のほかにも、例えば、撮影工程での撮影に関する撮影年月日、証明環境、撮影者、撮影機器名、露光条件などといった情報や、RGB補正画像が保存されたファイルのフォーマット、データサイズ、データ形式、データ圧縮の有無、画像修正指示などが入力される。
【0083】
編集者によって入力された色の評価は、図7の評価受付部513で受け付けられる。評価受付部513では、色の評価を表わす評価データが生成され、生成された評価データは評価組み込みデータ生成部514に送られる。
【0084】
評価組み込みデータ生成部514では、色補正部512から送られてきた補正後RGBデータに、評価受付部513から送られてきた評価データが組み込まれて、評価組み込みデータが生成される(図8のステップS15)。生成された評価組み込みデータと補正後RGBデータは、画像記録部515とページデータ生成部516に送られる。
【0085】
ここで、評価データをRGB画像データに組み込む方法はいくつか考えられる。例えば、画像データがTIFF画像の場合は、TIFF画像データ中のプライベートタグに評価データを組み込むことが考えられる。また、TIFF画像にICCプロファイルを添付し、プライベートタグに評価データを組み込むことが考えられる。その他、PDFファイルの場合には、画像データのコメント部に評価データを組み込んでもよい。
【0086】
また、あえて評価データをを組み込んで同一データファイルとせず、画像データと評価データとを対応する別ファイルとして、ファイル名の一部を同じにして対応させられるようにして管理することもできる。
【0087】
画像記録部515は、送られてきた補正後RGBデータおよび評価組み込みデータを、図5のハードディスク装置313に記録する。これらの補正後RGBデータおよび評価組み込みデータは、続いて説明するページ編集時に利用されるとともに、次回以降の編集作業時にも再利用される。
【0088】
編集者は、ページ編集用ソフトウェアを使って、RGB補正画像が配置されたページを編集する。このとき、ページデータ生成部516では、評価組み込みデータ生成部514から送られてきた評価組み込みデータが組み込まれた、編集者によって編集されたページを表わすRGBページデータが生成される(図8のステップS16)。生成されたRGBページデータは、図1に示すカラープリンタ2に送られて、カラープリンタ2でRGBページデータが表わすRGBページ画像がプリント出力される。
【0089】
編集者は、プリント出力されたRGBページ画像を使って、ページのデザインを確認する。編集者によってデザインが確認されたRGBページデータは、ネットワークを介して、色変換装置40のデータ取得部521に送られる。
【0090】
以上で図8に示す編集工程での処理の説明を終了し、続いて、図9のフローチャートを使って、色変換装置40で行われる一連の処理について説明する。
【0091】
編集装置30から送られてきたRGBページデータは、図7のデータ取得部521に取得される(図9のステップS21)。データ取得部521で取得されたRGBページデータは、画像処理部523に送られる。
【0092】
また、色変換装置40には、予め、評価データが表わす評価をプリント出力する「評価プリントボタン」、評価を表示画面32aに表示する「評価表示ボタン」等が設けられた評価出力用画面が用意されている。印刷者が評価出力用画面に従って評価の出力を指示すると、データ取得部521で取得されたRGBページデータが、評価出力部522にも送られる。評価出力部522は、RGBページデータに組み込まれた評価組み込みデータの評価データが表わす評価を指定された出力方式で出力させる(図9のステップS22)。ここでは、編集者が、評価を表示画面32aに表示する指示を行ったものとして説明する。
【0093】
図11は、評価が表示された画面の一例を示す図である。
【0094】
評価表示画面700には、補正後RGBデータが表わすRGB補正画像710、評価データが表わす評価のうち、編集者からの指示を表わす指示項目720、「画像検定完了」,「画像検定未了」,「撮影オリジナル」のうちのいずれかの画質検定状況730が表示されるとともに、指示項目720の指示を画像処理に反映させるか否かを指示する指示反映ボタン741、RGB補正画像の色を自動的に修正するオートセットアップ(自動色修正処理)を実行するか否かを指示するオートセットアップボタン742、指示内容を確定するOKボタン751、指示内容をキャンセルするキャンセルボタン752が表示される。尚、画質検定状況730が「画像検定完了」の場合には、編集者によって、既に、RGB補正画像の色が見た目に好ましい色であると確認されていて、色修正処理の必要がないため、オートセットアップボタン742はマスクされる。
【0095】
例えば、画質検定状況730が「画像検定未了」や「撮影オリジナル」の場合には(図9のステップS23:No)、RGB補正画像の色は編集者が希望している色とは異なる可能性があり、補正後RGBデータに色修正処理が必要であることを示す。色修正処理が施されていないRGB補正画像をプリント出力したい場合などには、印刷者は、オートセットアップボタン742のチェックを外し(図9のステップS24:No)、オートセットアップの省略を指示する。通常は、オートセットアップボタン742をチェックすることによって(図9のステップS24:Yes)、オートセットアップの実行を指示する。
【0096】
印刷者によってオートセットアップの実行が指示されると、図7に示す色変換装置40の画像処理部523では、RGBページデータに組み込まれた評価組み込みデータの補正後RGBデータに、補正後RGBデータが表わすRGB補正画像の色を見た目に好ましい色に修正する所定の画像処理が施される。このオートセットアップは、従来から広く行われている処理であり、ここでは詳細な説明を省略する。
【0097】
また、編集者が指示反映ボタン741をチェックすると(図9のステップS26)、図7に示す色変換装置40の画像処理部523では、RGBページデータに組み込まれた評価組み込みデータの補正後RGBデータに、図11に示す編集者からの指示を表わす指示項目720に応じた画像処理が施される。ここでは、例えば、指示項目720のコメントが「明るく」の場合には、中間濃度部分が明るくなるように階調補正処理が施され、コメントが「キャッチライトをとばして」の場合には、ハイライト側の階調を標準よりも明るめに調整する画像処理が施され、コメントが「ソフトに」の場合には、強調強度が弱め設定されたシャープネス処理が施され、コメントが「めりはりつけて」の場合には、強調強度が強めに設定されたシャープネス処理が施される。他にも、例えば、「目標との平均色差」などが用いられた、色差が小さくなるような画像処理なども行われる。
【0098】
このように、本実施形態の色変換装置40によると、印刷者が画像処理に関する詳しい知識を有していなくても、編集者からの要望を満たすような画像処理を自動的に行うことができる。
【0099】
また、例えば、図11に示す画質検定状況730が「画像検定完了」の場合には(図9のステップS23:Yes)、RGB補正画像の色は見た目に好ましい色であり、補正後補正後RGBデータに色修正処理が必要ではないことを示す。このため、オートセットアップが行われず、ステップS24およびステップS25を省略して、編集者からの指示に応じた画像処理に進む(ステップS26)。このように、補正後RGBデータが表わすRGB補正画像の色がすでに好ましい色である場合には、オートセットアップを省略することができる。
【0100】
補正後RGBデータに画像処理が施されて生成された補正後CMYKデータは、図3のオンデマンド印刷機3に送られ、オンデマンド印刷機3で補正後CMYKデータが表わすCMYK補正画像がプリント出力される。
【0101】
編集者によってCMYK補正画像の色が確認されると、図7に示す色変換装置40の画像処理部523では、さらに、補正後CMYKデータがRGBページデータの補正後RGBデータと差し替えられ、CMYK形式のCMYKページデータが生成される。CMYKページデータは印刷機4に送られて、印刷機4では、CMYKページデータが表わすページが印刷される(図9のステップS28)。
【0102】
以上のように、編集装置30において、画像データが表わす画像の色の評価を受け付けるとともに、画像データと評価を表わす評価データとを対応付けて評価組み込みデータを生成し、色変換装置40において、評価組み込みデータの評価データが表わす評価に応じた色変換処理を行うことによって、編集者の要望を確実に印刷者に伝えて、その要望に応じた画像処理を容易に行うことができる。
【0103】
ここで、上記では、画像処理プログラムを記憶する記憶媒体としてCD−ROMが例示されているが、本発明の画像処理プログラムを記憶する記憶媒体はCD−ROMに限られるものではなく、それ以外のMO、FD、磁気テープなどの記憶媒体であってもよい。また、本発明のデータ生成プログラムおよび画像処理プログラムは、記憶媒体を介さずに、通信網を介して直接にコンピュータに供給されるものであってもよい。
【0104】
また、上記では、編集装置30と色変換装置40とが通信ネットワークで接続されており、評価組み込みデータを通信ネットワークを介して受け渡す例について説明したが、本発明の評価出力システムでは、評価組み込みデータ生成部で生成された評価組み込みデータをCD−ROMなどといった記録媒体に記録し、データセット取得部において、記録媒体に記録された評価組み込みデータを取得するものであってもよい。
【0105】
また、上記では、画像データに評価データが組み込まれた評価組み込みデータを生成する例について説明したが、本発明にいうデータ生成部は、例えば、画像データと評価データとの評価画像データセットを同じフォルダに保存するなどして対応付けるものであってもよい。
【0106】
また、上記では、オートセットアップを実行するか否かや、編集者からの指示を反映するか否かを印刷者が指示する例について説明したが、本発明の画像処理装置は、印刷者からの指示を受けずに、評価データが表わす評価に応じて、画像データに画像処理を施すものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】撮影工程でフィルムに撮影画像を記録する銀塩カメラが適用される場合の一連の印刷処理を示すワークフロー図である。
【図2】撮影工程でデジタルカメラが適用される場合の一連の印刷処理を示すワークフロー図である。
【図3】本発明の一実施形態が適用された印刷システムの全体構成図である。
【図4】パーソナルコンピュータの外観斜視図である。
【図5】パーソナルコンピュータのハードウェア構成図である。
【図6】データ生成プログラムおよび画像処理プログラムそれぞれが記憶されたCD−ROMを示す概念図である。
【図7】編集装置および色変換装置の機能ブロック図である。
【図8】編集工程において画像データが取得されて、評価組み込みデータが組み込まれたRGBページデータが生成されるまでの一連の処理を示すフローチャートである。
【図9】印刷工程においてRGBページデータが取得されて、印刷が行われるまでの一連の処理を示すフローチャートである。
【図10】評価入力用画面の一例を示す図である。
【図11】評価が表示された画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
1 印刷システム
2 カラープリンタ
3 オンデマンド印刷機
4 印刷機
11 フィルム
12 RGBページ画像
13 CMYK画像
14 CMYKページ画像
15 印刷画像
21 RGB画像
22 RGBページ画像
23 RGB画像
24 CMYK画像
25 CMYKページ画像
26 印刷画像
30 編集装置
31 本体装置
32a 表示画面
32 画像表示装置
33 キーボード
34 マウス
31a FD装填口
31b CD−ROM装填口
40 色変換装置
110,111 CD−ROM
311 CPU
312 主メモリ
313 ハードディスク装置
100 FD
314 FDドライブ
315 CD−ROMドライブ
316 入力インタフェース
317 出力インタフェース
35 バス
410 データ生成プログラム
411 画像取得部
412 色補正部
413 評価受付部
414 評価組み込みデータ生成部
415 画像記録部
416 ページデータ生成部
420 画像処理プログラム
421 データセット取得部
422 評価出力部
423 画像処理部
511 画像取得部
512 色補正部
513 評価受付部
514 評価組み込みデータ生成部
515 画像記録部
516 ページデータ生成部
521 データセット取得部
522 評価出力部
523 画像処理部
600 評価入力用画面
601 画像ID入力部
602 画像名称入力部
603 画質検定状況入力部
604 画質評価年月日入力部
605 画質評価者入力部
606 画質評価装置入力部
607 プリンタ色再現性入力部
608 全体色差入力部
609 グレー色差入力部
610 画質評価結果入力部
611 コメント入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表わす画像データと、該画像データが表わす画像の色に関する評価を表わす評価データとが対応付けられた評価画像データセットを取得するデータセット取得部と、
前記データセット取得部で取得された評価画像データセットの画像データに、該評価画像データセットの評価データが表わす評価に応じた画像処理を施す画像処理部とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記評価画像データセットは、画像を表わす画像データと、該画像データが表わす画像の色が所望の色に近い色であるか否かという評価を表わす評価データとが対応付けられたものであり、
前記画像処理部は、前記評価画像データセットの評価データが表わす評価が、所望の色に近い色という評価であるか否かに応じて、それぞれ、画像の色を該所望の色に近づける所定の画像処理を省略し、あるいは、該評価画像データセットの画像データに該所定の画像処理を施すものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記評価画像データセットは、画像を表わす画像データと、該画像データが表わす画像の色と所望の色との相違を表わす評価データとが対応付けられたものであり、
前記画像処理部は、前記評価画像データセットの画像データに、該評価画像データセットの評価データが表わす相違に応じた、画像の色を修正する画像処理を施すものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
画像を表わす画像データを取得する画像取得部と、
前記画像取得部で取得された画像データが表わす画像の色に関する評価の入力を受け付ける評価受付部と、
前記画像取得部で取得された画像データと、前記評価受付部で受け付けられた評価を表わす評価データとを対応付けて評価画像データセットを生成するデータセット生成部と、
前記評価画像データセットを取得するデータセット取得部と、
前記データセット取得部で取得された評価画像データセットの画像データに、該評価画像データセットの評価データが表わす評価に応じた画像処理を施す画像処理部とを備えたことを特徴とする画像処理システム。
【請求項5】
コンピュータ内で実行され、該コンピュータ上に、
画像を表わす画像データと、該画像データが表わす画像の色に関する評価を表わす評価データとが対応付けられた評価画像データセットを取得するデータセット取得部と、
前記データセット取得部で取得された評価画像データセットの画像データに、該評価画像データセットの評価データが表わす評価に応じた画像処理を施す画像処理部とを構成すること特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−33721(P2006−33721A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213107(P2004−213107)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】