説明

画像処理装置および撮像装置

【課題】環境の色温度が変化しても、表示画像のホワイトバランス調整を精度よく行う。
【解決手段】画素信号から色信号を分離する原色分離器と、分離された色信号を所定期間積分する積分回路と、積分された色信号を色座標データに変換する座標軸変換部と、原色信号を予め測定し、測定したデータの色温度データを評価基準データとして記憶する記憶回路と、記評価基準データと新たに座標軸変換部から出力された色温度データとを比較する色温度比較部と、画像の特定された領域を積分領域として選択し、該積分領域で色信号を積分するように積分回路を制御し、色温度比較部から出力された比較データに応じて画像の特定領域の色温度を推定する制御部とを有し、環境色温度が変化しても色温度を精度良く推定し、ホワイトバランス調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像素子などを用いた画像処理装置および撮像装置に関し、特に画像の固定被写体の情報を用いて、固定被写体の基準値の色の変化から色温度を推定する画像処理装置および撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)デバイスなどの固体撮像装置またはこれを用いた撮像装置(デジタルカメラやビデオカメラ)において、色温度が異なる光源状態でも、白色を正確に白く映し出すようにホワイトバランスを制御して補正する。
図11に、ホワイトバランス制御を実施する信号処理のシステム構成を示す。
図11に示すように、固体撮像素子、例えばCCD型撮像素子等によって得られた電気信号が信号処理され、ディジタル信号として原色分離器201に入力される。原色分離器201では入力されたディジタル信号がR(赤)、G(緑)、B(青)の原色信号に分離される。分離された色信号はホワイトバランスアンプ(WBアンプ)202に入力される。
また、原色分離されたR,G,B信号は、ホワイトバランス調整に利用するために、オプティカルディテクタ回路(OPD)203にも供給される。オプティカルディテクタ回路203はR,G,D信号をフィールド毎に積分する積分回路などで構成される。オプティカルディテクタ回路203で得られた積分値データは、次段のコントローラ204に供給される。
【0003】
コントローラ204は、オプティカルディテクタ回路203から供給されるR'、B'、G'色信号の各積分値データを基に、(R'−B')/G'のデータと、(R'+B'−2G')/G'のデータを演算しこの結果を出力する機能と、(R'−B')/G'、 (R'+B'−2G')/G'の各座標データに基づいてR信号、G信号、B信号の各ゲインを設定するゲイン設定の機能を備える。なお、これらの機能をソフトウェアによって実行する。コントローラ204のソフトウェア実行により得られた各ゲインの設定値は、各ホワイトバランスアンプ202に供給されて、R,G,B信号に関する各ゲインを調整する。
ここで、ホワイトバランスを調整するとは、推測した色温度のR,G,B各信号の比率が等しくなるようにホワイトバランスアンプ202を調整することをいう。
【0004】
色温度の推測方法は、特許文献1に開示されているように、黒体放射カーブを用いて推測する方法がある。
この方式において、ホワイトバランスを調整するにあたっては、推測した色温度を下記の式により設定している。
【0005】
R信号×Rゲイン−G信号×Gゲイン=B信号×Bゲイン−G信号×Gゲイン=0
・・・(1)
【0006】
すなわちR:G:B=1:1:1が成り立つように、ホワイトバランスアンプ202を制御する。
また、引用文献2では、アミューズメントカメラの背景の白い壁などを固定被写体として、カメラの有効領域内で全て白であることを前提に、ホワイトバランス制御を行い、人の肌色が薄くならないように制御することを開示している。
【特許文献1】特開2004−320671号公報
【特許文献2】特開2000−59807号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した例においては被写体が何であるかを特定できなかったため、有効領域全画素のR:G:Bの割合が1:1:1であることを前提に、色温度(光源)を推定していた。これにより正確な色温度を推定できず、R:G:B=1:1:1とするホワイトバランス制御を行うことで被写体本来の色を崩してしまう問題点があった。
本発明は、上記問題に鑑み、どのような色の固定被写体でも精度の高い色温度を推定でき、色温度にあったホワイトバランス調整を行う画像処理装置および撮像装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像処理装置は、画素信号から色信号を分離する原色分離器と、分離された色信号を所定期間積分する積分回路と、積分された色信号を色座標データに変換する座標軸変換部と、上記色信号を予め測定し、測定した色信号の色温度を評価基準データとして記憶する記憶回路と、上記評価基準データと新たに上記座標軸変換部から出力された色温度データとを比較する色温度比較部と、画像の特定された領域を積分領域として選択し、該積分領域で色信号を積分するように上記積分回路を制御し、上記色温度比較部から出力された比較データに応じて上記画像の特定領域の色温度を推定する制御部とを有する。
【0009】
本発明の撮像装置は、撮像素子と、上記撮像素子から出力された画素信号を色信号に分離する原色分離器と、分離された色信号を所定期間積分する積分回路と、積分された色信号を色座標データに変換する座標軸変換部と、上記積分領域の画素信号を予め測定し、測定した色温度データを評価基準データとして記憶する記憶回路と、上記評価基準データと上記座標軸変換回路から出力された色温度データとを比較する色温度比較部と、画像の特定された領域を積分領域として選択し、該積分領域で色信号を積分するように上記積分回路を制御し、上記色温度比較部から出力された比較データに応じて上記画像の特定領域の色温度を推定する制御部と、上記制御部で推定された色温度によりホワイトバランス調整し、該調整された色信号と上記画素信号の輝度信号を信号処理して画像信号を発生する信号処理回路とを有する。
【0010】
本発明の画像処理装置および撮像装置は、表示画像に所定の固定被写体が存在するようにし、この固定被写体内に積分領域を設定する。環境温度を可変したときのこの積分領域の画素信号の色温度を基準データとして蓄積し、撮影中の特定された積分領域の色温度データと蓄積された基準データとを比較して色温度を推定し、この推定温度に応じてホワイトバランスの調整を行う。
【発明の効果】
【0011】
本発明の画像処理装置および撮像装置は、特定された積分領域の色の変化から精度の高い色温度を推定できる。また、特定された積分領域の色の変化から、赤外線カットフィルタなしの撮像システムでも色温度を推定することができ、被写体に依存しない精度の高いホワイトバランス制御を行うことができる。
本発明は、CCDやCMOSデバイスなどを用いた固体撮像素子の画像処理装置および撮像装置において、特に撮影環境の変化におけるホワイトバランス制御を精度よく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1に本発明の実施の形態に係る固体撮像装置(カメラ装置)10の概略構成図を示す。以下CCDデバイスを用いた固体撮像装置について説明するが、本発明はそれ以外の撮像素子を用いた撮像装置にも適用できる。
固体撮像装置10は、例えば、レンズ11、撮像素子12、CDS(相関二重サンプリング)やプリアンプなどを有するプリアンプ13、A/D(アナログ/ディジタル)変換器14と、前処理部15、原色分離器16、輝度信号処理部(70)、色信号処理部(80)を有する信号処理部(50)などで構成される。信号処理部(50)については、後述する。
なお、色信号処理部(80)の一部は、図1に示すように、ホワイトバランスアンプ17、オプティカルディテクタ回路18、コントローラ19で構成される。
【0013】
レンズ11は、被写体(図示せず)の画像を撮像素子12の撮像面上に投写する。撮像素子12は、例えば、CCDやCMOSデバイスなどからなり、レンズ11を透過した画像を電気信号に変換し、画素信号としてCDS(相関二重サンプリング)やプリアンプなどを有するプリアンプ13に供給する。
【0014】
プリアンプ13は、撮像素子12からの画素信号をサンプルホールドして必要なデータを取り出すと共に、適正なレベルに合わせるためにゲインコントロール(AGC)を行い、また黒レベル調整も行う。このプリアンプ13の出力信号は、後段のA/D変換器14に出力される。
【0015】
A/D変換器14は、画素(画像)信号を取り扱うため、一般に10〜12ビット精度のものが採用され、プリアンプ13から供給された出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換し、ディジタル信号を後段に接続された信号処理部50に出力する。
【0016】
信号処理部50は、例えば、前処理部15、原色分離器16、輝度信号処理部70と色信号処理部80で構成され、ディジタル信号処理が行われる。
【0017】
前処理部15では、黒検出、ディジタルゲイン調整(Digital Gain Control)、レンズ11で生じるシェーディングの補正や、遅延線を用いて輝度信号(データ)と色信号(データ)を分離し、また遅延線を用いて画素欠陥の補正を行う。
【0018】
原色分離器16は、前処理部15で補正処理されたディジタル信号から、赤(R)、青(B)、緑(G)の原色信号を抽出する。
【0019】
輝度信号処理部70はY(輝度)信号の垂直・水平(方向)輪郭補正(VHアパーチャーコントロール)、Y輝度信号と垂直・水平輪郭補正信号のMix(混合;加算)処理、γ(ガンマ)補正、ルミナンス(輝度)キー処理、画像の一部領域を任意の輝度などに処理するソラリ、また画像を反転するネガ処理などの種々の画像処理を行う。輝度信号処理部70の詳細については後述する。
【0020】
色信号処理部80は、色分離やクランプ処理、色信号のノイズや色偽信号の除去、RGBマトリックス(Matrix)処理、R,G,Bの各色の係数を可変するホワイトバランス(WB)調整、γ(ガンマ)補正、R−G/B−G変換,色偽信号の抑圧処理、色差信号(Cr/Cb)の生成、クロマサプレス(抑制)処理,Hue/Gain調整,モノトーン効果処理などを行う。色信号処理部80の詳細については後述する。
【0021】
図2に信号処理部50のブロック構成例を示す。
信号処理部50は、主に前処理部60、Y−ブロック(輝度信号処理部)70とC−ブロック(色信号処理部)80の3つのブロックで構成されている。
【0022】
前処理部60は、黒検出部61、加算器62、ディジタルゲイン調整部63、シェーディング補正部64、遅延線/欠陥補正部65などで構成されている。
【0023】
黒検出部61はA/D変換器14から出力されたディジタルデータ(ADin)を用いて、入力データ(信号)の黒レベルを計算し、クランプレベルを計算するためのデータを出力する。
【0024】
加算器62は、ディジタルデータ(ADin)から黒レベルを減算処理し、黒レベルを基準とした(黒レベルにクランプされた)新たな画素信号(データ)を生成する。
【0025】
ディジタルゲイン調整部63は、加算器62から出力された黒レベルにクランプされたデータの利得をディジタル的に可変して明るさを調整する。
【0026】
シェーディング補正部64は、レンズ11の口径により画像の中心部に対して周辺部は輝度の差(ムラ)があり、この輝度ムラを補正する。
【0027】
遅延線/欠陥補正部65は、遅延線と演算(加算・減算)器を用いて入力データを輝度信号(データ)と色信号(データ)に分離する。また、遅延素子で入力データを、たとえば1画素、2画素遅延させ、欠陥画素の前後のデータを平均化した値を求め、それを欠陥画素と置換して、画素の欠陥補正を行っている。
【0028】
遅延線/欠陥補正部65で、欠陥補正され、さらに輝度信号と色信号に分離されたデータはそれぞれ輝度信号処理部(Y−ブロック)70と色信号処理部(C−ブロック)80に供給される。
【0029】
輝度信号処理部(Y−ブロック)70は、YLPF(輝度信号Low Pass Filter;輝度信号ローパスフィルタ)71、垂直・水平輪郭補正(VHアパーチャーコントロール;VHアパコン)部72、輪郭補正加算器(輪郭補正Mix;アパーチャーコントロールMix)73、γ(ガンマ)補正部74、画像エフェクト処理部75、クロマサプレス用信号生成部76などで構成される。
【0030】
YLPF71は、輝度信号に関するデータを加算演算処理して、等価的にノイズを除去している。
【0031】
垂直・水平輪郭補正部72は、遅延素子と加算・減算処理する演算器を用いて、画像の水平方向の輪郭部を強調するパルスを生成し、また画像の垂直方向の輪郭部を強調するパルスも生成する。
【0032】
輪郭補正加算器(輪郭補正Mix)73は、垂直・水平輪郭補正部72から出力された水平方向の輪郭補正パルスと垂直方向の輪郭補正パルスと、YLPF71から供給された輝度データが供給され、これらを加算処理して輪郭が強調された輝度データとして出力する。
【0033】
ガンマ(γ)補正部74は、たとえば表示装置をCRT(Cathode ray tube;受像管)とすると、このCRTのγ特性が2.2であるので、あらかじめ撮像側で1/γ=0.45と入出力特性のカーブを補正して、CRT側で画像の階調が正しく再現されるようにし、正しい再生画像が得られるように補正する。
【0034】
画像エフェクト処理部75は、ルミナンス(輝度)キー処理、画像の一部領域を任意の輝度などに処理するソラリ処理、また画像を反転するネガ処理などを行う。
【0035】
クロマサプレス用信号生成部76は、垂直・水平輪郭補正部72で生成したパルス信号から、画像輪郭部のパルスを用いて、クロマ(色)データを削除する制御信号を発生する。
【0036】
次に、図2に示す色信号処理部80について説明する。
色信号処理部80は、遅延線/欠陥補正部65で処理された色信号が入力され、原色分離器16、オプティカルディテクタ回路18、コントローラ19、ホワイトバランスアンプ(ホワイトバランス調整部)17、ガンマ(γ)補正部85、R−G/B−G変換部86、Cr/Cb生成部87、クロマサプレス,Hue(色相制御)/Gain(ゲイン)調整部(モノトーン効果)88などで構成される。
【0037】
原色分離器16は、前処理部60の遅延線/欠陥補正部65から出力された画素信号(データ)を色分離し、また所定の値にクランプする。
【0038】
オプティカルディテクタ回路18の積分回路は、原色分離器16から出力されたR信号、G信号、B信号を1フィールド(または1フレーム)期間それぞれ積分し、その積分された色信号をコントローラ19に出力する。
また、図3に示す固定被写体枠内積分部101は、固定被写体枠のR,G,B信号が供給される。固定された被写体の制限枠のアドレスになると固定被写体枠内積分部101が動作を開始し、原色分離器16から供給されたR,G,B信号が固定被写体枠内で積分される。
【0039】
コントローラ19は、マイクロコンピュータや制御プログラムやデータが記憶される記憶装置などが設けられている。このコントローラ19は図3に示すように色信号に関するデータ処理を行う座標軸変換部102、色温度比較部103と評価データ記憶装置104などで構成される。
コントローラ19は、オプティカルディテクタ回路18で検出された信号に応じて、黒検出部61に制御信号を供給し、黒レベルを制御する。また、コントローラ19は、オプティカルディテクタ回路18の固定被写体枠内積分部101の動作を制御し、固定被写体の積分領域bのアドレスカウントや積分動作制御を行い、積分された色信号を演算処理して座標変換し、この値と評価データ記憶装置に記憶された評価色温度から、表示画像の色温度を推定する。
なお、固定被写体枠内積分部101、座標軸変換部102、色温度比較部103などは、マイクロコンピュータによりソフトウェアにより構成することができるが、勿論これ以外にハードウェアで構成することもできる。
【0040】
ホワイトバランスアンプ(WBアンプ)17は、R信号用アンプ17r、G信号用アンプ17g、B信号用アンプ17bで構成され、コントローラ19から出力された色温度情報に応じて、ゲインが設定される。
【0041】
次に、ホワイトバランス調整の主要部について説明する。
図1、図2に示すように、ホワイトバランス調整の主要部は、オプティカルディテクタ回路18とコントローラ19で構成される。
図3に、ホワイトバランス調整の主要部の具体構成例を示す。図3において、図2のオプティカルディテクタ回路18は通常の積分回路と固定被写体枠内積分部101などで構成され、またコントローラ19の一部は、座標軸変換部102、色温度比較部103、評価データ記憶装置104で構成される。
【0042】
コントローラ19に設けられた座標軸変換部102は、マイクロコンピュータなどの制御回路により、固定被写体枠内積分部101から供給された固定被写体枠内の積分データ(積分された色信号)R’,B’,G’信号を用いて、水平軸に(R’+B’−2G’)/G’に変換し、垂直軸に(R’−B’)/G’と変換し、色座標変換する。この変換された座標値が色温度比較部103に出力される。
【0043】
次に、座標軸変換部102で得られた座標データから色温度を求める方法について説明する。図4に色温度座標例を示す。座標軸変換部102において、黒体放射カーブを直線(以下色温度変化直線LBと称する)で近似し、色温度を推測する。
図4においてX軸を(R’+B’−2G’)/G’、Y軸を(R’−B’)/G’に設定した場合、座標上の領域“A”は、第3象限でのW1の範囲内、及び第4象限での枠W1の範囲内において色温度変化直線LBより左側となる領域である。
積分データ(色信号)R’,G’,B’を変換して座標上のデータとした積分値変換データが、上述した上記領域“A”内の○(丸印)で示す位置にあった場合は、矢印で示すように(R’+B’−2G’)/G’のX軸に沿って平行移動して色温度変化直線LBと交差する点を、現在の色温度と推測する。
一方、座標上の領域“B”は、第4象限での枠W1の範囲内において色温度変化直線LBより右側となる領域である。
積分データR’,G’,B’を変換して座標上のデータとした積分値変換データが、上述した領域“B”内の△で示す位置にあった場合は、矢印で示すように(R’+B’−2G’)/G’のX軸及び(R’−B’)/G’のY軸に対して、負の方向へ同じ量だけ移動させ、色温度変化直線LBとの交差点から色温度を求める。
具体的には、領域“B”の△(三角印)の位置から、座標上で45°左下方に移動させ、その延長線と色温度変化直線LBが交差した点を、現在の色温度と推測する。
【0044】
ここで、ホワイトバランスを調整するとは、上述したように、推測して得られた色温度のR、G、B各信号の比率が等しくなるようにホワイトバランスアンプを調整する事をいう。
この色温度の推測方法は、直線近似した黒体放射特性を用いて推測する方法であるが、本発明はこれに限定されるべきものではない。
【0045】
この信号処理回路において、ホワイトバランスを調整するにあたっては、推測した色温度を、
【0046】
R信号×Rゲイン=G信号×Gゲイン=B信号×Bゲイン・・・(2)
すなわち
【0047】
R信号×Rゲイン−G信号×Gゲイン=B信号×Bゲイン−G信号×Gゲイン=0
・・・(3)
が成り立つように、ホワイトバランスアンプ17のゲインをを設定する。
【0048】
色温度を推定するために予め色温度を変化させた際の固定被写体の参考値(評価データ)を準備する必要がある。この評価データを記憶するために評価データ記憶装置104が設けられる。
固定被写体の評価値(評価データ)を準備するため、まず、色温度は低い環境で固定被写体のr,g,bから(r−g)/g,(r+b−2g)/gを求め、そのときの色温度値と(r−g)/g,(r+b−2g)/gのデータを評価データ記憶装置104、例えばメモリに記憶する。次に、色温度値を上げていき、各色温度でのデータを順にメモリに記憶する。この動作を繰り返して得られた結果を後述する図8(b)に示す。このような動作を、座標軸変換部102で行う。
【0049】
次に、図3に示す色温度比較部103は、座標軸変換部102から出力された固定被写体枠内の実際の積分値を座標変換して(R’−B’)/G’、(R’+B’−2G’)/G’から求められた色温度と、予め記憶しておいた固定被写体の各色温度での評価データを比較し色温度を推定する。
【0050】
そして、コントローラ19の制御信号により、実際の固体被写体の色温度を評価データに基づき補正して、補正した色温度推定値の、Rゲイン信号、Gゲイン信号およびBゲイン信号を、図1に示すホワイトバランスアンプ17のR信号用アンプ17r,G信号用アンプ17g,B信号用アンプ17bに出力し、ゲインを設定してホワイトバランスの調整を行う。
このホワイトバランスのとれたディジタル信号は、次段のγ補正部85に出力され、そこで、入力信号レベルに対するディスプレイの階調特性に応じて、入力−出力特性が補正される。
【0051】
R−G/B−G変換部86は、ホワイトバランスアンプ17から出力された色データをγ補正した後、撮像素子の画素間で他の色信号が混入したことによる色偽信号を抑圧し、そしてR(赤)−G(緑),B(青)−G(緑)の色信号に変換する。
【0052】
Cr/Cb生成部87は、R−YとB−Yの色差信号を発生する。ここで、Cr=R−Y,Cb=B−Y(Yは輝度信号)である。
クロマサプレス,Hue/Gain調整,モノトーン効果処理部89は、クロマサプレス用信号生成部76から出力された制御信号により、Cr,Cbの色差信号のデータが出力されることを阻止する。
また、色差信号のデータに関し、Hue(色相)の調整、Gain(ゲイン;利得)の調整を行うと共に、色を消して白黒画像にするモノトーン効果の処理も行う。
そして、処理された(色)データは不図示のエンコーダに出力され、輝度信号処理部(Y−ブロック)70から出力される輝度(Y)信号を用いてエンコードされてコンポーネントまたはコンポジットの画像信号が生成される。
【0053】
次に、車載カメラにおいて車のボディを固定被写体としたときの動作について説明する。なお、車のボディaの色は赤色として説明するが、この色に限定するものではない。
図5(a)は180度の広角レンズを使用した車載カメラを例にした図である。広角レンズを用いているため、リア(後方)カメラを設置した場合、車のボディもカメラの有効領域内に入り、車が移動して周囲の風景が変化しても、車のボディは必ず有効領域内で固定被写体となる。
図5(a),(b)に示すように、車のボディaを固定被写体としその一部領域に積分領域bを設定する。例えば図5(b)に示すように、リアカメラで撮影した表示画像の車のボディ(a)内に破線で示す積分領域bを設定する。この場合、積分領域bは、車のボディであれは場所と色は問わない。
【0054】
また、図6に、撮影画像における他の固定被写体の例を示す。図6において、例えば、ビルa’内の破線で示した特定領域を積分領域b’と設定し、車載カメラの場合と同様に温度評価することができる。したがって、ビルa’についての詳細な説明は省略する。
【0055】
図7に、色信号の座標変換に関する(R’+B’−2G’)/G’、(R’−B’)/G’の値を算出するまでのフローチャートを示す。この座標変換に関する動作を図7と図1を参照しながら説明する。
原色分離器16にA/D変換器14からの画素信号が前処理部15を介して供給され、原色に分離された色信号がオプティカルディテクタ回路18に供給される(ST−12)。
またこの画素信号(または色信号)の座標位置に関する水平、垂直アドレスが計測される(ST−14)。
次にカメラの有効領域内で入力された画素信号の水平・垂直アドレス値をカウントし、固定被写体aの積分枠bのアドレスを設定する(ST−16)。
原色分離器16から供給された画素信号がこの積分枠(内)bのアドレスとなると、コントローラ19により制御されて固定被写体枠内積分部101が動作を開始し、色信号を積分する枠内積分イネーブル信号を生成する(ST−18)。
次に、枠内積分イネーブル信号が設定され、かつ色分離後のR,G,B信号が入力されるに伴い、カメラの有効画素領域内で水平・垂直アドレス値をカウントし、積分枠内であるかどうか判定する(ST−20)。
色信号のアドレス値が固定被写体aの積分領域(枠内)bと一致するときに、アクティブとなる枠内積分イネーブル信号を生成する。このイネーブル信号を基に原色分離器16で色分離されたR、G、B信号をオプティカルディテクタ回路18の固定被写体枠内積分部101でそれぞれの色ごとに積分し、固定被写体内の積分領域bでの積分値R'、G'、B'を生成する(ST−22)。
さらに、この積分値R',G',B'が座標軸変換部102に供給され、そこで座標軸に基く(R'−G')/B',(R'+B'−2B')/G'の値を算出する(ST−24)。この座標軸における(R'−G')/B',(R'+B'−2B')/G'に示す色温度は、図4の説明により求めることができる。
【0056】
今まで色温度の推定方法について説明してきたが、色温度を推定するために予め色温度を変化させた際の固定被写体aの積分領域bの参考値(評価データ)を準備する必要がある。
図8(a)に、積分領域bの評価データを準備するためのフローチャートを示す。この色温度推定に関するフローチャートの説明を図1を参照しながら説明する。
まず、色温度の低い環境で、例えば1000度K(ケルビン)における撮像画像から固定被写体aの積分領域bの画像を取り込み、原色分離器16から分離された画素信号をオプティカルディテクタ回路18の固定被写体枠内積分部101に供給する(ST−42)。例えば、固定被写体aを車のボディaとし、積分領域bをボディa内の破線で囲んだ領域とする。そして色信号を固定被写体枠内積分部101で積分してr,b,gの色信号を求める。ここで、r,b,gは積分領域b(または固定被写体a)の測定時の赤、青、緑の色信号である。
【0057】
次に、前回処理した評価色温度と今回設定した評価色温度を加算する(ST−44)。最初は、前回の評価色温度は存在しないので、0度Kとし、加算処理を行う。加算された評価色温度、この場合1000度K(ケルビン)における固定被写体枠内積分部101で積分して得られた積分領域bにおけるr,b,gの色信号から(r−g)/b、(r+b−2g)/gの演算処理を行う。この結果得られた色信号を色座標上にプロットし(図8(b)の1000度Kのポイントに対応する)、色温度とそれに対応する座標データをメモリなどの記憶装置に記憶する(ST−46)。
【0058】
次に、色温度が最大であるか否かを判別する(ST−48)。今、評価色温度が1000度Kであるので、最大評価色温度を9000度Kと仮定すると、この最大評価色温度より低いので、ST−44に遷移する。
【0059】
ステップST−46で演算処理されたときの色温度が1000度Kであったので、今回それに任意の評価温度ステップ、たとえば1000度Kを加算する(ST−44)。次に、環境の色温度を2000度Kとしたときの車のボディaの破線で囲んだ積分領域bのr,b,gの色信号を求める。このr,b,gの色信号を用いて(r−g)/b、(r+b−2g)/gの演算処理を行い、色座標上のデータを求め、そしてこの演算結果をプロットする(ST−46)。色座標データは図8(b)の2000度Kのポイントに対応する。またその測定データと環境色温度をメモリに記憶する。
【0060】
以下、環境温度を最大色温度と比較し(ST−48)、最高温度、例えば9000度Kになるまで同様な動作を繰り返し行い、評価データの作成を終了する(ST−50)。
【0061】
図8(b)は、色温度の環境を1000度Kから1000度Kステップで9000度Kまで可変したときの色座標データをプロットした図である。
メモリに記憶された色座標の色信号(データ)を色温度の評価時の基準データとする。
【0062】
色温度評価時の基準データは図5の車載カメラと同様に、図6に示す監視カメラなどの固定カメラにおいても作成する。監視カメラは固定されているので建造物(ビル)a’や樹木cなどを固定被写体とし、この固定被写体枠内の積分領域b’について同様に環境色温度を変化したときの色信号を測定し、その結果求められた色温度データを基準データとして記憶する。
【0063】
次に、撮像装置などで表示される表示画像の被写体の色温度推定フローチャートを図9(a),(b)に示す。表示画像において、実際に走行中の車のボディaの積分領域bについて、(R’−B’)/G’,(R’+B’−2G’)/G’の色座標データが図9(b)に示す位置の5000度K以下の近傍にある場合、例えば、以下のようにして判定する。
走行中の車のボディaの固定被写体枠内の積分領域bの色信号R,G,Bを固定被写体枠内積分部101で積分し、R’,B’,G’信号を求める。このR’,B’,G’信号を座標軸変換部102で演算処理して座標変換する。具体的には、色座標のY軸の値に対応する(R’−B’)/G’とX軸の値に対応する(R’+B’−2G’)/G’の値を求める。そして変換された色信号を色温度比較部103に供給する(ST−62)。
第1判定でまず、色座標上のX軸の値に対応する(R’+B’−2G’)/G’と予めメモリなどに記憶された評価データのX軸の値(r+b−2)/gを比較し、推定色温度の候補値を選出する。ここで、色温度候補値として2000度K、3000度K、4000度K、5000度Kが選出される(ST−64)。
さらに第2判定で色座標上のY軸の値に対応する(R’−B’)/G’と予めメモリなどに記憶された評価データのY軸の値(r−g)/gを比較する(ST−68)。そして、候補値の中から推定色温度を選出する。この結果、X軸の値とY軸の値から、評価値と一番近い5000度Kが選出される(ST−70)。
この推定色温度値を利用することで、有効領域全画素のR:G:Bの割合が1:1:1であることを前提とした色温度(光源)推定よりも、精度の高いホワイトバランス制御を行うことができる。
【0064】
また、図6に監視カメラなどの固定カメラにおいても同様に、車載カメラの例と同様に環境色温度の変化に伴ってビルa’の積分領域b’の色温度判定を行い、推定色温度を推定することができる。
【0065】
さらに、他の変形例として、赤外光カットフィルタを装着しない撮像装置(カメラ装置)においても、色温度推定を行うことができる。
赤外線カットフィルタなしのカメラ装置では、赤外光成分の影響で被写体の色が変化してしまい、従来の色温度推定方式では、正確な色温度を推定することができなかった。しかし、上述した色温度推定方法を利用し、赤外光カットフィルタなしでの評価値を準備しておくことで、赤外成分の影響で被写体の色が変化しても正確な色温度を推定することができる。
【0066】
次に、上述した色温度推定値をホワイトバランス調整に適用したときの例を説明する。
図10(a)は黒体放射温度に対する色信号ゲインの特性を示したグラフである。図10(a)において、横軸に色温度を示し、縦軸にRゲインとBゲインを示す。このとき、Gゲインを1と仮定している。
Rゲインは、横軸の色温度が増加するに伴い曲線状に増加する。一方Bゲインは温度が増加するに伴い曲線状に減少する。
図10(a)に示すように、X座標の色温度5000度Kに対するRゲインの値fと、Bゲインの値gを求める。
上述した推定色温度5000度Kに対応するRゲインfとBゲインgからホワイトバランスアンプ17のR信号用アンプ17r,G信号用アンプ17g,B信号用アンプ17bのゲイン(利得係数)を求め各アンプに供給する。
【0067】
図10(b)に、各推定色温度を用いてホワイトバランス調整を行うためのフローチャートを示す。
まず、最小最大評価色温度を求める動作を開始しする(ST−82)。
前回評価した評価色温度に今回設定した色温度を加算する(ST−84)。例えば、先回の色温度の設定温度が4000度Kであれば、今回加算される色温度ステップを500度Kとすると、4500度Kに設定される。この加算されるステップ色温度は、精度により任意に設定することができる。
各色温度下で固定被写体およびマクベスチャート(商標名)を配置し、視覚的に評価して最適な色になるようにRゲイン、Bゲインを調整する(ST−86)。
調整後のRゲイン、Bゲインをメモリに記憶する(ST−88)。
使用した評価色温度の4500度Kが最大色温度(5000度K)以下であるか否か判断する(ST−90)。
評価色温度が最大色温度以下のとき、Rゲイン、Bゲインを1にリセットし、ST−84に遷移する(ST−92)。ST−84で評価色温度4500度Kに所定の精度の色温度(加算ステップ温度)を加算する。加算ステップ温度を500度Kを加算することにより、評価色温度を5000度Kとして、以下同様にST−86〜ST−90まで繰り返す。一方、評価色温度が最大色温度、この場合は5000度Kになると一連の動作フローは終了する(ST−94)。
【0068】
このように、本発明は、画像表示領域に固定被写体領域を設け、さらにこの固定被写体領域に特定の積分領域を設定し、この積分領域の環境温度に対する色温度データを予め測定し、評価データとして記憶し、環境が変化して積分領域の色温度は変わっても記憶した評価データを参照して色温度を推定することにより、最適なR、Bゲインを選択することで、被写体に依存しない精度の高いホワイトバランス制御を実現できる。
また、本発明は、固定被写体の色の変化から、赤外線カットフィルタなしの撮像システムでも色温度を推定することができ、被写体に依存しない精度の高いホワイトバランス制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】撮像装置のブロック構成を示す図である。
【図2】撮像装置の信号処理部のブロック構成を示す図である。
【図3】信号処理部のコントローラ部のブロック構成を示す図である。
【図4】色温度推定を説明するための色座標図である。
【図5】車載カメラと固定被写体を含む表示画像を示す図である。
【図6】固定被写体を含む他の表示画像を示す図である。
【図7】色信号積分動作と座標変換を説明するためのフローチャートである。
【図8】評価データを求めるフローチャートと評価色温度を色座標に表示した図である。
【図9】表示画像の色温度推定を説明するためのフロ−チャートと色座標に表示した図である。
【図10】評価色温度に対する各色ゲインを求めるグラフとフローチャートである。
【図11】従来の撮像装置のブロック構成を示す図である。
【符号の説明】
【0070】
10,200…固体撮像装置、11…レンズ、12…撮像素子(受光素子)、13…プリアンプ、14…A/D(アナログ/ディジタル)変換器、15,60…前処理部、16,201…原色分離器、17(17r,17g,17b),202…ホワイトバランスアンプ、18,203…オプティカルディテクタ回路、19,204…コントローラ、50…信号処理部、61…黒検出部、62…加算器、63…ディジタルゲイン調整部、64…シェーディング補正部、65…遅延線/欠陥補正部、70…輝度信号処理部、71…輝度信号ローパスフィルタ(YLPF)、72…垂直・水平輪郭補正部、73…輪郭補正加算器(Mix)、74,85…ガンマ(γ)補正部、75…画像エフェクト処理部、76…クロマサプレス用信号生成部、80…色信号処理部、86…R−G/B−G変換部、87…Cr/Cb(色差信号)生成部、88…クロマサプレス,Hue/Gain調整部、101…固定被写体枠内積分部、102…座標軸変換部、103…色温度比較部、104…評価データ記憶装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素信号から色信号を分離する原色分離器と、
分離された色信号を所定期間積分する積分回路と、
積分された色信号を色座標データに変換する座標軸変換部と、
上記色信号を予め測定し、測定した色信号の色温度を評価基準データとして記憶する記憶回路と、
上記評価基準データと新たに上記座標軸変換部から出力された色温度データとを比較する色温度比較部と、
画像の特定された領域を積分領域として選択し、該積分領域で色信号を積分するように上記積分回路を制御し、上記色温度比較部から出力された比較データに応じて上記画像の特定領域の色温度を推定する制御部と
を有する画像処理装置。
【請求項2】
上記制御部は、上記座標軸変換部から出力された色温度データを該色温度に近接する評価基準データの色温度に設定する
請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
上記制御部は、撮影画像の水平・垂直アドレスを計測し、被写体内の上記積分領域を特定する
請求項1記載の画像処理装置。
【請求項4】
上記積分領域は、撮影画像の既知の被写体の画像内である
請求項3記載の画像処理装置。
【請求項5】
上記被写体は、撮影画像の固定被写体である
請求項4記載の画像処理装置。
【請求項6】
上記画像処理装置は、ホワイトバランス回路を有し、該ホワイトバランス回路でG(緑)信号を基準にして、R(赤)とB(青)信号のゲインを推定温度に応じて設定する
請求項1記載の画像処理装置。
【請求項7】
撮像素子と、
上記撮像素子から出力された画素信号を色信号に分離する原色分離器と、
分離された色信号を所定期間積分する積分回路と、
積分された色信号を色座標データに変換する座標軸変換部と、
上記積分領域の画素信号を予め測定し、測定した色温度データを評価基準データとして記憶する記憶回路と、
上記評価基準データと上記座標軸変換回路から出力された色温度データとを比較する色温度比較部と、
画像の特定された領域を積分領域として選択し、該積分領域で色信号を積分するように上記積分回路を制御し、上記色温度比較部から出力された比較データに応じて上記画像の特定領域の色温度を推定する制御部と、
上記制御部で推定された色温度によりホワイトバランス調整し、該調整された色信号と上記画素信号の輝度信号を信号処理して画像信号を発生する信号処理回路と
を有する撮像装置。
【請求項8】
上記制御部は、上記座標軸変換部から出力された色温度データを該色温度に近接する評価基準データの色温度に設定する
請求項7記載の撮像装置。
【請求項9】
上記制御回路は、撮影画像の水平・垂直アドレスを計測し、被写体内の上記積分領域を特定する
請求項7記載の撮像装置。
【請求項10】
上記積分領域は、撮影画像の既知の被写体の画像内である
請求項9記載の撮像装置。
【請求項11】
上記被写体は、撮影画像の固定被写体である
請求項10記載の撮像装置。
【請求項12】
上記撮像装置は、ホワイトバランス回路を有し、該ホワイトバランス回路でG(緑)信号を基準にして、R(赤)とB(青)信号のゲインを推定温度に応じて設定する
請求項7記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−206055(P2008−206055A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−42483(P2007−42483)
【出願日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】