説明

画像形成装置及びその制御方法

【課題】 従来例では、ギア同士の位相合わせを行うための機構が必要となり、装置の小型化、低コスト化という面では不利になる。
【解決手段】 画像形成装置に対して着脱自在で、少なくとも像担持体及び現像ローラを具備するプロセスカートリッジを装着して記録媒体に画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、プロセスカートリッジとの接続不良を検出し(S3〜S6)、接続不良を検知した場合、現像ローラを所定量回転駆動する(S9)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を用いる画像形成装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタなどで使用されるプロセスカートリッジは、像担持体である感光ドラムと、その帯電部材である帯電ローラ、現像部材である現像ローラ等を有する帯電現像ユニット等で構成されている。そして感光ドラムに対して帯電ローラや現像ローラを接触させる位置と、これらを感光ドラムから離れた位置に位置付けることができる結合部材を具備している。
【0003】
このプロセスカートリッジを装着する際、適正に装着されないと、装置本体の駆動用モータからの回転を感光ドラムや各ローラに伝達するギア同士で歯先当たりが発生する。このような歯先当たりが発生すると、プロセスカートリッジを所定の位置に挿入することができない。この状態で、装置本体のカバーを閉じて電源を入れると、装置はイニシャル回転を開始する。しかし歯先当たりによりギア同士が芯ズレしているので噛み合わず、装置本体の駆動モータを回転しても感光ドラムが回転しない。更に、現像ローラの回転駆動は画像形成をするときのみ行われるため、歯先当たりの状態が解消されないままイニシャル回転が終了する。このような現象が発生すると、感光ドラムが停止したまま、接触している搬送ベルトが回転するため感光ドラムの表面と搬送ベルトとの接触部に摺擦痕や傷が発生する。このような摺擦痕が発生すると、画像形成時に、その摺擦痕が発生した部分の電位が変動し画像上に感光ドラムの1回転ピッチの横スジが表れる摺擦メモリと呼ばれる問題が発生する。
【0004】
このような問題を解決するために、特許文献1には、カートリッジユニットが完全に装着される前に、バー押し部材がギア同士を所定の位相に整列させることにより、歯先当たりを発生させない構成にする技術が記載されている。
【特許文献1】特開平6−258884号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記従来例では、ギア同士の位相合わせを行うための機構が必要となり、装置の小型化、低コスト化という面では不利になる。
【0006】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決することにある。
【0007】
本発明の特徴は、プロセスカートリッジを装置本体に装着した際に発生する係合不良を検知し、係合不良を検知した場合に、その係合不良を解消する制御を行う画像形成装置とその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る画像形成装置は以下のような構成を備える。即ち、
画像形成装置に対して着脱自在で、少なくとも像担持体及び現像ローラを具備するカートリッジを装着して記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記カートリッジとの接続不良を検出する検出手段と、
前記検出手段により前記接続不良を検知した場合、前記現像ローラを所定量回転駆動する現像駆動手段とを有することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る画像形成装置の制御方法は以下のような工程を備える。即ち、
画像形成装置に対して着脱自在で、少なくとも像担持体及び現像ローラを具備するカートリッジを装着して記録媒体に画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
前記カートリッジとの接続不良を検出する検出工程と、
前記検出工程で前記接続不良を検知した場合、前記現像ローラを所定量回転駆動する現像駆動工程とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プロセスカートリッジを装置本体に装着した際に発生する係合不良を検知し、係合不良を検知した場合に、その係合不良を解消できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
まず本実施の形態に係るカラー画像形成装置の全体構成について説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係るカラー画像形成装置の一態様であるレーザプリンタ100の全体構成を説明する図である。
【0014】
このカラーレーザプリンタは、図1の下側から順にY(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン),Bk(黒)の各色毎に一定速度で回転する像担持体1(感光ドラム1a〜1d)と、カラー現像器4(4a〜4d)を有する画像形成部を有している。搬送ベルト11は、これら画像形成部で現像されたトナー像を順次転写材Sに多重転写するために、給送部から給送された転写材Sを画像形成部へ順次搬送する。こうしてトナー画像が転写された転写材Sは定着部20へ搬送され、ここでカラー画像が転写材Sに定着される。こうしてトナー像が定着された転写材Sは、排出ローラ23の回転によって装置上面の排出部24へ排出される。尚、これら4色のカラー現像器を含むプロセスカートリッジ7(7a〜7d)のそれぞれは、プリンタ本体に対して個別に着脱可能に構成されている。
【0015】
次に、このカラーレーザプリンタ100の各部の構成について、本実施の形態に関係する部分の動作を順次詳細に説明する。
【0016】
各プロセスカートリッジ7において、像担持体(感光体ドラム)1は現像器4の容器と一体的に構成され、プリンタ本体100に対して着脱自在に支持されており、感光ドラム1の寿命に合わせて単独でユニット交換できる。本実施の形態に係る像担持体(感光ドラム)1は、アルミシリンダの外側に有機光導電体層を塗布して構成され、感光ドラム1の容器に回転自在に支持されている。また、この感光ドラム1の一方端に駆動モータ(不図示)の駆動力を伝達することにより、感光ドラム1を画像形成動作に応じて、図1で反時計回りに回転させるようにしている。また、現像器内の現像ローラ(40a〜40d)に対しても、この駆動モータから分岐した駆動力を伝達し、現像ローラを所定の周速で回転させている。
【0017】
中間搬送ベルト11は、カラー画像の形成動作時には、各現像器4により可視化された感光ドラム1上のトナー画像を転写材S上に多重転写するため感光ドラム1の外周速度と同期して図1で時計回りに回転する。給紙カセット17から搬送された転写材Sは、中間搬送ベルト11上に静電的に保持され、順次各色の転写部に搬送される。各感光ドラム1上に形成されたトナー画像は、感光ドラム1に中間搬送ベルト11を挟んで対向位置に配置され、転写電圧が印加された転写ローラ12(12a〜12d)との接点である転写部で中間搬送ベルト11上の転写材S上に多重転写される。中間搬送ベルト11は、駆動ローラ13を支点とし4軸(13,14a,14b,15)で本体に支持されている。この駆動ローラ13の図示後方の一方端に駆動モータ(不図示)の駆動力を伝達することにより、中間搬送ベルト11が画像形成動作に応じて回転駆動される。尚、49a〜49dは、各色に対応したトナー像を形成する現像ユニット、60a〜60dは、各色に対応したトナー残りを感光ドラム1の表面から除去するクリーニングブレードである。
【0018】
次に、本実施の形態に係るレーザプリンタ100によって画像形成を行う場合の動作について説明する。
【0019】
先ず、給紙ローラ18を回転して給紙カセット17内の転写材Sを一枚分離し、レジストローラ19へと搬送する。一方、感光ドラム1と中間搬送ベルト11とが各々所定の外周速度V(以下、プロセス速度と呼ぶ)で図示矢印方向へ回転する。
【0020】
帯電ユニット49(49a〜49d)によって、その表面を均一に帯電された各感光ドラム1(1a〜1d)は、スキャナ部3(3a〜3d)からの各色の画像に対応するレーザ露光を受けて潜像を形成する。この潜像形成と同時に現像ローラを回転駆動して、感光ドラム1上の潜像にトナーを付着させる。この際、感光ドラム1の帯電極性と同極性で略同電位の電圧を印加して現像を行う。これと同時に現像部4の下流の転写位置で、感光ドラム1上のトナー像を中間搬送ベルト11上の転写材Sに転写する。この時、転写部には上記トナー像と逆特性の電圧を印加して転写を行う。尚、各スキャナ部3(3a〜3d)は、半導体レーザ(10a〜10d)、そのレーザから発射されるレーザ光を反射するポリゴンミラー9(9a〜9d)を有している。
【0021】
以上の工程をそれぞれ4色のトナー像に対して別々に、かつ、転写材S上のトナー画像の先端が一致するようなタイミングで行う。こうして4色のトナー像を転写材S上に多重転写することでフルカラーの画像を形成することができる。
【0022】
転写材Sは、1色目のトナー像が転写部に到達するタイミングに合わせて、先述のレジストローラ19から搬送を開始させる。YMCBkの順にトナー像が付与されてフルカラー画像を転写された転写材Sは、中間搬送ベルト11から剥離されて定着部20へ搬送され、トナー定着を行った後に排出ローラ対23を介して排出トレイ24上へ画像面を下向きにして排出される。
【0023】
次に図2及び図3を参照して、本実施の形態に係るプロセスカートリッジ7について更に詳しく説明する。
【0024】
図2及び図3は、それぞれプロセスカートリッジ7の主断面図と斜視図である。尚、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各プロセスカートリッジ7(7a,7b,7c,7d)は全て同一構成であるため、ここでは代表して一つのカートリッジについて説明する。
【0025】
プロセスカートリッジ7は、像担持体ユニット50と現像ユニット4で構成されている。像担持体ユニット50は、像担持体であるドラム状の像担持体(感光体ドラム)1、一次帯電手段(帯電ローラ)2及びクリーニング手段(クリーニングユニット)60とを備える。また現像ユニット4は、感光ドラム1上の静電潜像を現像する現像手段(現像装置)を具備している。
【0026】
像担持体ユニット50において、感光ドラム1は、軸受31(31a,31b)(ベアリング)(図3)を介してクリーニング枠体51に回転自在に取り付けられている。感光ドラム1の周上には、感光ドラム1の表面を一様に帯電させるための帯電ローラ2、及び感光ドラム1上に残ったトナーを除去するためのクリーニングブレード60が配置されている。更に、このクリーニングブレード60によって感光ドラム1の表面から除去された残留トナーは、トナー送り機構52によってクリーニング枠体51の後方に設けられた廃トナー室53に順次送られる。そしてプロセスカートリッジ7の、図2中紙面奥側の一方端側の装置本体100内に配設された駆動モータの駆動力を伝達することにより、感光ドラム1を画像形成動作に応じて図2中矢印X方向(反時計回り)に回転駆動する。
【0027】
現像ユニット4は、感光ドラム1と接触して図2中矢印Y方向(時計回り)に回転する現像ローラ40、及びトナーが収容されるトナー容器41と現像枠体45とを有する。現像ローラ40は、軸受部材47,48を介して回転自在に現像枠体45に支持されている。又、現像ローラ40の周上には、現像ローラ40と接触して図2中矢印Z方向(時計回り)に回転するトナー供給ローラ43と、現像ローラ40上の現像剤の層厚規制手段である現像ブレード44とがそれぞれ配置されている。更に、トナー容器41内には、収容されたトナーを撹拌すると共にトナー供給ローラ43に搬送するためのトナー搬送機構(現像剤攪拌搬送羽根)42が設けられている。そして現像ユニット4は、現像ユニット4の両端に取り付けられた軸受部材47,48にそれぞれ設けられた支持軸55を中心にピン55aによって、現像ユニット4の全体が感光体体ドラムユニット50に対して揺動自在に支持された吊り構造となっている。プロセスカートリッジ7の単体(装置本体100に装着しない)状態においては、支持軸55を中心に回転モーメントにより現像ローラ40が感光ドラム1に接触するよう、加圧ばね54によって現像ユニット4が常に付勢されている。更に、現像ユニット4のトナー容器41には、現像ローラ40を感光ドラム1から離間させる際に装置本体100の離接切換え手段(後述)が当接して機能的に連結するための、作用受け部であるリブ46が一体的に設けられている。
次に図4〜図8を参照して、プロセスカートリッジ7を装置本体100に装着した際の動作機構について詳しく説明する。
【0028】
図4は、本実施の形態に係るプロセスカートリッジの装着方法を説明するための装置本体内の側板付近を示す斜視図である。尚、図4においては、本実施の形態に係る説明を分かり易く説明するため、プロセスカートリッジ7について感光ドラム1と軸受31のみを示している。しかし実際には、プロセスカートリッジ7は、図面を参照して前述したように帯電ローラ2、現像ユニット4、クリーニングユニット6などが一体的に構成されている。
【0029】
前述したように、プロセスカートリッジ7は、単体の状態では、図2に示すように現像ローラ40が常に感光ドラム1に接触した状態になっている。プロセスカートリッジ7は、図4に示すように、矢印方向(装置手前側)から、左右側板32に設けられた装着手段であるガイド溝34(34a〜34h)に沿って感光ドラム1の軸受31(31a,31b)を挿入することによって装置本体100へ装着される。このとき転写ベルト11は、例えば装置本体100の前側のカバーと共に退避して、プロセスカートリッジ7の挿入部を開放している。そして図6に示すように、軸受31がガイド溝34の突き当て面37,38に押しつけられることで、プロセスカートリッジ7の位置が定められる。
【0030】
ここで装置本体100内でのプロセスカートリッジ7の押圧方法は次のようにする。
【0031】
図5は、本実施の形態に係るプロセスカートリッジの画像形成装置への位置決め部を示す部分断面図である。また図6は、本実施の形態に係るプロセスカートリッジの画像形成装置への位置決め部を示す部分断面図である。
【0032】
図5に示すように、左右側板32にはカップリング39がかしめられており、このカップリング39に押圧部材30が支持されている。そしてプロセスカートリッジ7が挿入されると、押圧部材30は、図5中時計周り方向に回転して図5に示すように位置付けられる。こうして矢印F方向に約1kgf(≒9.8N)の力で、軸受け31をガイド溝34の突き当て面37,38(図6)に押圧する。この際、装置本体100のプロセスカートリッジ7の挿入方向奥側には、加圧ばね54(図2)による現像ユニット4の付勢力に抗して、現像ローラ40を感光ドラム1から離間させるための離間カム80(80a〜80d)(図1)が配置されている。これら離間カム80(80a,80b,80c,80d)は、現像ローラ離間・当接切換え手段として、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色の現像ユニット4(4a,4b,4c,4d)に設けられたボス46(46a,46b,46c,46d)(図1)の上下動作を行わせる。
【0033】
図7は、本実施の形態に係る感光ドラムと現像ローラとの離間、当接を切換えるための機構を示す斜視図である。
【0034】
本実施の形態では、図7に示す駆動手段、即ち、DCモータ90により離間カム80(80a〜80d)が回転し、この回転に伴い現像ユニット4のボス46(46a〜46d)が上下に移動する。これにより、現像ローラ40が感光ドラム1に当接する位置と、現像ローラ40が感光ドラム1から離間する位置を作り出している。
【0035】
図9は、本実施の形態に係るカム線図(離間カムと現像クラッチの関係)である。
【0036】
本実施の形態では、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの全色の離間カム80(80a〜80d)の最大半径でボス46(46a〜46d)と接し、全ての現像ローラ40と感光ドラム1とが離間する状態を待機状態(図9の(1))としている。また、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの全色の離間カム80(80a〜80d)の最小半径でボス46と接し、全ての現像ローラ40と感光ドラム1とが当接する状態をフルカラー状態(図9の(5))としている。更に、イエロー、マゼンダ、シアンの3色の離間カム80(80a,80b,80c)が最大半径でボス46と接し、かつブラック離間カム80dが最小半径でボス46と接する状態をモノカラー状態としている。このものカラー状態では、ブラックの現像ローラ40のみが感光ドラム1と当接する(図9の(8))。こうして、これら3つの状態のいずれかを選択できる。
【0037】
また、フルカラーモードにおいては、イエロー(1st)→マゼンダ(2st)→シアン(3st)→ブラック(4st)の順に、現像ローラ40が感光ドラム1に当接して現像動作を行なう(図9の(1)〜(5)の状態)。この現像動作の終了後には、イエロー(1st)→マゼンダ(2st)→シアン(3st)→ブラック(4st)の順に、現像ローラ40が感光ドラム1から離間して印刷を終了する(図9の(5)〜(1)の状態)。
【0038】
つまり本実施の形態では、図9のカム線図に示すように、各色の離間カム80(80a,80b,80c,80d)にそれぞれプロフィールを持たせ、なおかつ、各色の離間カム80(80a,80b,80c,80d)の位相をずらすことで、前述のモード切換えを可能にしている。
【0039】
図9のカム線図に示されているように、(1)〜(8)の状態が存在する。各状態は以下のとおりである。
【0040】
(1)は全色の現像ユニットの現像ローラと感光ドラムとが離間した状態。
【0041】
(2)はイエローの現像ユニットの現像ローラと感光ドラムが当接した状態(マゼンタ、シアン、ブラックは離間状態)。
【0042】
(3)はイエロー、マゼンタの現像ユニットの現像ローラと感光ドラムが当接した状態(シアン、ブラックは離間状態)。
【0043】
(4)は、イエロー、マゼンタ、シアンの現像ユニットの現像ローラと感光ドラムが当接した状態(ブラックは離間状態)。
【0044】
(5)は、全職の現像ユニットの現像ローラと感光ドラムが当接した状態(フルカラーモード)。
【0045】
(6)はイエローの現像ユニットの現像ローラと感光ドラムが離間した状態(マゼンタ、シアン、ブラックは当接状態)。
【0046】
(7)はイエロー、マゼンタの現像ユニットの現像ローラと感光ドラムが離間した状態(シアン、ブラックは状態)。
【0047】
(8)は、イエロー、マゼンタ、シアンの現像ユニットの現像ローラと感光ドラムが離間した状態(ブラックは当接状態、モノカラーモード)。
【0048】
前述した図1は、(1)の状態を示しており、全ての現像ユニットの現像ローラと感光ドラムが離間している状態である。この状態では、上述した離間カム80a〜80dがボス46a〜46dと接っしており図の矢印方向にボス46が移動して現像ローラと感光ドラムとを離間させる。
【0049】
図17は、(5)の状態を示しており、全ての現像ユニットの現像ローラと感光ドラムとが当接している状態である。
【0050】
更に図18は、(8)の状態を示しており、ブラックの現像ユニットの現像ローラと感光ドラムとが当節している状態である。この状態では、イエロー、シアン、マゼンタの現像ユニットのボス46a〜46cが図の矢印方向に移動して現像ローラと感光ドラムとを離間させる。
【0051】
図8は、本実施の形態に係るプロセスカートリッジの駆動部の斜視図である。
【0052】
プロセスカートリッジ7を駆動するユニットは、本実施の形態では、図8のように各色毎に1つずつ設けた駆動手段である駆動モータ70dから、感光ドラム1を回転駆動するギア71dと、現像ローラ40を回転駆動する系列72dに分岐している。本実施の形態では、駆動モータとしてアウターロータモータ(DCモータ)を採用している。そして、現像ローラ40の駆動側に駆動切換え手段である現像クラッチ74d,75dを設け、感光ドラム1が回転している時に現像ローラ40を回転、停止できるようにしている。
【0053】
このように本実施の形態では、各感光ドラム1を駆動する感光体駆動手段と、各現像ローラ40を駆動する現像駆動手段とは、各プロセスカートリッジ毎に共通の1つのモータとしている。装置本体100側からの回転駆動力は、プロセスカートリッジ7が装置本体100に装着された状態で装置本体100側の駆動ユニットと機能的に連結される感光体駆動伝達手段、現像駆動伝達手段によって、それぞれ感光ドラム1、現像ローラ40に伝達される。
【0054】
図10は、本実施の形態に係る感光体駆動伝達手段を説明する斜視図で、前述の図面と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略している。
【0055】
ここで感光体駆動伝達手段は、カップリングを用いた駆動伝達手段である。装置本体100側のカップリング76と一体となって回転するギア71(71a〜71d)が感光ドラム1の軸線方向にスライドすることで離接する構成になっている。プロセスカートリッジ7の着脱は、装置本体前面のカバーを開くと同時に搬送ベルトユニットがプロセスカートリッジ7の着脱位置に回動することで可能となる。そして、カップリング76(76a〜76d)を離接する離接機構は、搬送ベルトユニットの回動動作と連動している。プロセスカートリッジ7の着脱可能時には離間していて、画像形成位置に移動したときにはカップリング76が噛み合う構成になっている。
【0056】
また現像駆動伝達手段とは、ギア同士による駆動伝達手段である。装置本体側のギア(カップリングギア)77(77a〜77d)は固定されていて、プロセスカートリッジ7を装着するとギア同士が噛合う構成なっている。
【0057】
このような駆動構成により、各色の感光ドラム1の回転駆動を独立に制御できるため、インライン型フルカラー画像形成装置で常に問題となる色ずれを低減する制御が可能となる。また感光ドラム1を回転駆動した状態で、現像ローラ40の回転駆動を停止することが可能となる。当然、現像ローラ40の駆動用に別のモータを設けるより、上述のようにクラッチを設ける方がはるかに低コストである。
【0058】
本実施の形態においては、現像クラッチ74d,75dは、クラッチギア97d(図8)の回転により、現像ローラ40を回転させるための接続と、現像ローラ40を回転させない断絶とを行う。クラッチギア97dには、スラスト方向にカム形状があり、クラッチギア97dの回転に伴い、クラッチカム73dがスラスト方向に移動する。それに伴いクラッチ75dがスラスト方向に移動することで、クラッチ74dとの接続と断絶を行なう。クラッチギア97dは、ギア96dに連結されており、ギア96dは軸を介したギア95dの回転に伴って回転する。ここでギア95dとギア96dは同じ歯数である。またギア95dは、離間軸81dに取付けられた離間ギア94dに連結している。離間ギア94dとクラッチギア97dは同じ歯数であり、離間軸81dに取付けられた離間カム80dの回転とクラッチギア97dの位相関係は常に同じとなる。これにより、離間カム80の回転とクラッチ74,75のON/OFF動作が同期する。
【0059】
図9に示すように、離間カム80が現像ローラ40が当接位置から離間位置に回転移動するのに伴い、現像クラッチ74,75がON→OFF状態へ移行する。本実施の形態では、現像ローラ40が感光ドラム1から離間してから現像ローラ40の回転が止まり、現像ローラ40が回転してから現像ローラ40が感光ドラム1に当接する構成となっている。また図9の(1)の状態(ホームポジション)では、各色全ての現像ローラ40は回転を停止している。また(5)の状態(フルカラーモード)では、各色全ての現像ローラ40が回転し、(8)の状態(モノカラーモード)では、ブラックの現像ローラ40dのみが回転し、その他の色の現像ローラ40a〜40cは停止した状態となるように設定されている。
【0060】
図11は、本発明の実施の形態で歯先当たり状態を説明する図である。
【0061】
プロセスカートリッジ7を装置本体100に装着したとき、現像駆動伝達手段がギアによる駆動伝達であり、かつ装置本体側のギア77は位置が固定されている。このため、ギアの位相次第では歯同士が正しく噛合うときと、歯先同士が接触する歯先当たりという状態(図11)が発生することがある(図11は分かりやすくするため説明に必要な部分以外は省略している)。これらギア同士が適正に噛合するときには何ら問題なく画像形成を行うことができるが、図11に示すように、歯先当りが発生するとプロセスカートリッジ7が所定の位置に挿入することができず、軸受け31をガイド溝34の突き当て面37,38に押圧することができない。
【0062】
この状態で、装置本体のカバーを閉じて電源を投入すると装置100はイニシャル回転を開始する。このとき感光ドラムと装置本体側とのカップリング(三角形状)76,39同士は芯ズレしているので噛み合わず、駆動モータ70(70a〜70d)を回転させても感光ドラム1(1a〜1d)が回転しない。更に、現像ローラ40の回転駆動は画像形成をするときのみ行われる。これは、不要なときに現像材を攪拌しないようにして現像材の劣化を防止するためである。よって、このイニシャル回転時には現像ローラ40は回転しない。従って、歯先当たりの状態は解消されないままになってしまい、感光ドラム1と装置本体側のカップリング(三角形状)76,39は噛合わないままイニシャル回転が終わってしまうことになる。つまり、ギヤ77,78が噛合わずに歯先当りした状態になってしまう。
【0063】
このような現象が発生すると、感光ドラム1は停止したまま、接触している搬送ベルト11が回転するため、感光ドラム1の表面と搬送ベルト11との接触部に摺擦痕や傷が発生する。このような摺擦痕が発生すると、画像形成時に、その摺擦痕が発生した部分の電位が変動し画像上に感光ドラム1の1回転ピッチの横スジが表れる摺擦メモリと呼ばれる問題が発生する。
【0064】
このような問題の解決策として、イニシャル回転時に、搬送ベルト11と現像ローラとを同時に回転駆動することが考えられる。これにより、歯先当たりが発生しても装置本体100側のギア77を回転させることにより歯先当たりが解消してギア(カップリング)77,78が噛合うようになる。こうして押圧部材30によりプロセスカートリッジ7を所定の位置(ガイド溝34の突き当て面37,38に突き当った位置)に引き込むことができる。すると、カップリング76,39同士の芯ズレが解消されカップリング76,39が噛合い正常な動作を行うことができる。しかし前述のように、画像形成時以外に現像ローラを回転駆動すると現像材の劣化が進むという弊害があるため、必要最低限の駆動伝達にすることでプロセスカートリッジ7のライフを通して良好な画像を印刷することが可能となる。
【0065】
以下、本実施の形態の特徴部分について説明する。
【0066】
図12は、本実施の形態1に係るレーザプリンタ100の主要部の構成を示すブロック図で、前述の図面と共通する部分は同じ記号で示し、それらの説明を省略する。
【0067】
コントローラ部1200は、このプリンタ100全体の動作を制御している。表示部1201は、このプリンタ100の操作部に設けられており、ユーザに対するメッセージや各種データを表示する。電源1202は、このプリンタ100の各部に電力を供給している。駆動原1203は、前述したカム80を回転駆動している。記憶素子1204は、例えばEEPROMやフラッシュメモリ等のメモリであり、カートリッジ7に設けられ、例えば、このカートリッジ7が使用された時間やトナーの消費量(トナー残量)等を記憶している。駆動電圧手段78は、前述したカップリング78に該当している。カップリングギア71、駆動電圧ギア77は、上述のカップリングギア71,77に該当している。駆動源70は、前述した感光ドラム1の回転駆動用モータである。カム80は、前述した離間カムである。
【0068】
図13は、本実施の形態に係るレーザプリンタ100のコントローラ部1200による制御処理を説明するフローチャートである。
【0069】
まずステップS1で、イニシャル回転を開始し、プロセスカートリッジ7の有り無しを検知し、プロセスカートリッジ7が本体に装着されているか否かを検知する。そして、カートリッジ7が装着されていない場合はステップS2に進み、カートリッジ7が装着されていないことをユーザに警告表示する。そしてステップS1で、カートリッジ7が装着されるのを待つ。
【0070】
ステップS1でカートリッジ7が装着されている時はステップS3に進み、カップリングが不良かどうかの検知制御を実行する。ステップS3では、感光ドラム1に駆動を伝える駆動モータ70に回転開始信号を出力する。次にステップS4で、所定時間、ここでは例えば2.3〜2.35秒が経過するのを待ち、この所定時間が経過するとステップS5に進み、回転停止信号を出力して駆動モータ70の回転を停止する。次にステップS6で、ステップS5でモータ70の回転の停止信号から250msec後に駆動モータ70の回転数を計測する。そしてステップS7で、駆動モータ70の回転数が閾値(本実施の形態では500rpm)に対して大きいか小さいかを判断する。ここで回転数が閾値(本実施の形態では500rpm)に対して大きい場合はカップリングが正常であると判断してステップS10に進み、スタンバイ状態に進む。
【0071】
一方ステップS7で、回転数が閾値(本実施の形態では500rpm)に対して小さい場合はカップリングが正常でないと判断してステップS8に進み、リトライの回数が2回目であるかを判定する。リトライの回数が1回目のときはステップS9に進み、現像ローラ40の微小回転駆動を行って歯先当たりを解消させる。その後、ステップS3に進み、再度カップリングの不良検知を行う。
【0072】
またステップS8で、リトライの回数が2回目であればステップS11に進み、カートリッジ7の装着不良の表示警告を行う。
【0073】
ここでイニシャル回転とは、プロセスカートリッジ7の交換時、電源投入時、ジャム処理時等にプロセスカートリッジ7を交換するために開閉する必要があるカバーを開閉したときに行う動作を指す。
【0074】
このように本実施の形態によれば、カートリッジのカップリング不良が発生しているときは、現像ローラ40を微小量回転させて歯先当たりを解消させることにより、歯先当たりによる感光ドラムの磨耗などを防止できる。
【0075】
図14は、本実施の形態でカップリング不良が判別できる理由を説明するグラフ図である。
【0076】
感光ドラム1のカップリング77,78が正常に噛合している場合、感光ドラム1の回転負荷トルクがかかっている。よって、駆動モータ70の回転を開始した後、回転停止信号を出力したすると約200〜280msecで駆動モータ70の回転が停止する。しかしカップリング不良時は、回転負荷トルクの負荷がかかっていないため、モータの回転が停止するまでに500msec以上の時間を要する。従って、所定の閾値(例えば250msec相当)に対して駆動モータ70の回転数が大きい場合にはカップリング不良が発生し、小さい場合には正常に噛合していると判断できる。
【0077】
次に、図13のステップS9における現像ローラ40の微小回転駆動を具体的に説明する。
【0078】
まず現像ローラ40の駆動列のクラッチ74を接続させる。次に駆動モータ70を装置本体側のギア77が最低2〜3歯分回転できる最小時間だけ回転させて駆動モータ70の回転を停止させる。そして最後に、クラッチ74を切り離す。このように装置本体側のギア77を数歯分だけ回転させることにより、歯先当たり状態を解消することができる。
【0079】
またステップS1におけるプロセスカートリッジの有無検知は、記憶素子1204を使用したり、カートリッジ7の着脱センサを設けることで可能となる。本実施の形態では、記憶素子1204のデータを読み込むことにより判断している。
【0080】
仮に、プロセスカートリッジ7の装着有無の検知手段がない場合にも上記制御は有効である。この場合は、図13のフローチャートにおいて、ステップS1,S2が省略されたものとなる。このときエラーを検知した場合には、プロセスカートリッジ7の装着不良、或は、プロセスカートリッジ7無しという意味のメッセージを表示してユーザに警告を出すことができる。
【0081】
このような制御を行うことで、現像ローラ40の回転を少なくして現像材の劣化を防ぎつつ、良好な画像を得ることができる。
【0082】
また歯先当たりという現象が発生した場合でも、弊害なく装置をスタンバイ状態にすることができる。また、イニシャル回転時間を不要に延長することなく、かつ問題を解決するための機構を設ける必要がなくなる。このため、装置本体の小型化、低コスト化も実現できるという効果がある。
【0083】
<実施の形態2>
次に本発明の実施の形態2について説明する。
【0084】
図15は、本発明の実施の形態2に係るレーザプリンタ100の構成を説明するブロック図である。前述の実施の形態1の図12と比較すると明らかなように、図15では駆動伝達ギア77の駆動用モータ1300が設けられている点が異なっている。このプリンタ100の他の構成は前述の実施の形態1の構成と同様である。
【0085】
図16は、本発明の実施の形態2に係るプロセスカートリッジの駆動部の斜視図である。
【0086】
プロセスカートリッジ7を駆動するユニットは、本実施の形態2では、各色毎に感光ドラム1と現像ローラ40を駆動するための駆動モータ70,70'をそれぞれ独立して設けている。また駆動モータ70,70'としてアウターロータモータ(DCモータ)を採用している。従って、感光ドラム1の回転に関わらず現像ローラ40の回転や停止を任意に切換えることができる。装置本体100側からの回転駆動力は、プロセスカートリッジ7が装置本体100に装着された状態で装置本体100側の駆動ユニットと機能的に連結される感光体駆動伝達手段、現像駆動伝達手段によって、それぞれ感光ドラム1、現像ローラ40に伝達される。
【0087】
ここで図10に示すように、感光体駆動伝達手段とはカップリングを用いた駆動伝達手段であり、装置本体100側のカップリング76と一体となって回転するギア71が感光ドラム1の軸線方向にスライドすることで離接する構成になっている。プロセスカートリッジ7の着脱は、装置本体前面のカバーを開くと同時に搬送ベルトユニット5がプロセスカートリッジ7の着脱位置に回動することで可能となる。そして、カップリング76を離接する離接機構は、搬送ベルトユニット5の回動動作と連動している。即ち、プロセスカートリッジ7着脱可能時には離間していて、画像形成位置に移動したときにはカップリング76が噛み合う構成になっている。また現像ローラの駆動伝達手段とは、ギア同士による駆動伝達手段である。装置本体側のギア77は固定されていて、プロセスカートリッジ7を装着するとギア同士が噛合う構成なっている。
【0088】
このような駆動構成により、各色の感光ドラム1の駆動を独立に制御できる。これにより、インライン型フルカラー画像形成装置で常に問題となる色ずれを低減する制御が可能となる。更に、感光ドラム1の駆動とは関係なく現像ローラ40を回転、停止することが可能となる。
【0089】
プロセスカートリッジ7を装置本体100に装着したとき、現像ローラの駆動伝達手段がギアによる駆動伝達であり、かつ、装置本体側のギア77は位置が固定されている。このため、前述の図11で説明したように、ギアの位相次第では歯同士が正しく噛合うときと、歯先同士が接触する歯先当たりという状態が発生することがある。
【0090】
この状態で、カバーを閉じ電源が入ると装置100はイニシャル回転を開始する。このとき、カップリング76,39同士は芯ズレしているので噛み合うことができず駆動モータ70を回転させても感光ドラム1が回転しない。更に、現像ローラは画像形成をするときのみ駆動されるので、イニシャル回転時には現像ローラは回転しない。従って、歯先当たりの状態は解消されないままになってしまい、感光ドラム1のカップリング76,39は噛合わないままイニシャル回転が終わってしまう。このような現象が発生すると前述のように感光ドラム1の表面の搬送ベルト11との接触部に摺擦痕や傷が発生して不具合が生じる。
【0091】
こうして本実施の形態2でも、前述の実施の形態1(図13)と同様の制御を行う。尚、この実施の形態2に係る現像ローラの駆動微小回転制御(ステップS9)では、駆動モータ70'を装置本体側のギア77が最低2〜3歯分回転できる最小時間だけ回転させ駆動モータ70'を停止させる。装置本体側のギア77を数歯回転させることで歯先当たり状態を解消することができる。従って、感光ドラム1を全く回転させることなく歯先当たり状態を解消できる。これにより摺擦メモリ等の問題に対してより効果的に解決できる構成になっている。更に、クラッチの接続離間動作が不要になり動作時間の短縮も実現できる。
【0092】
ここで本実施の形態2では、現像ローラ40の駆動モータ70'としてDCモータを用いているが、ステッピングモータ等他の駆動源であって良い。
【0093】
以上の実施の形態で説明した構成は、搬送ベルトを用いた画像形成装置に限るものではなく、感光ベルト、中間転写体を用いた画像形成装置に対しても同様に有効である。
【0094】
以上説明したように本実施の形態によれば、画像形成装置内に挿入されたプロセスカートリッジと装置本体の間のギア同士の歯先当たりが発生したときに同時に発生するカップリング不良を検知し、歯先当たりを解消するための制御を実行する。これにより、画像不良等の問題が発生することなく装置本体をスタンバイ状態にできる。
【0095】
また、カップリングの問題が発生したときのみ、その問題解決のための制御を行うため、問題が発生しない状態でのイニシャル回転に不要な時間を費やすことがなくなる。
【0096】
更に、歯先当たりを解消するための機構を設ける必要がないので、装置の小型化、低コスト化が実現できる。従って、上記課題を解決することができる。
【0097】
また本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置等)に適用しても良い。
【0098】
また本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に装着し、その記憶媒体からインストールされたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される。またそのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0099】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれ、本体のCPUが処理の一部又は全部を実行して本実施形態の機能が実現されても良い。
【0100】
またプログラムを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等がある。更に、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)も含まれる。
【0101】
またクライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、或は圧縮され自動インストール機能を含むファイルを記憶媒体にダウンロードしても良い。また本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも本発明のクレームに含まれるものである。
【0102】
以上、本発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の実施の形態に係るカラー画像形成装置の一態様であるレーザプリンタの全体構成を説明する図である。
【図2】本実施の形態に係るプロセスカートリッジの主断面図である。
【図3】本実施の形態に係るプロセスカートリッジの組み立て斜視図である。
【図4】本実施の形態に係るプロセスカートリッジの装着方法を説明するための装置本体内の側板付近を示す斜視図である。
【図5】本実施の形態に係るプロセスカートリッジの画像形成装置への位置決め部を示す部分断面図である。
【図6】本実施の形態に係るプロセスカートリッジの画像形成装置への位置決め部を示す部分断面図である。
【図7】本実施の形態に係る感光ドラムと現像ローラとの離間、当接を切換えるための機構を示す斜視図である。
【図8】本実施の形態に係るプロセスカートリッジの駆動部の斜視図である。
【図9】本実施の形態に係るカム線図である。
【図10】本実施の形態に係る感光体駆動伝達手段を説明する斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態で歯先当たり状態を説明する図である。
【図12】本実施の形態1に係るレーザプリンタの主要部の構成を示すブロック図である。
【図13】本実施の形態に係るレーザプリンタのコントローラ部による制御処理を説明するフローチャートである。
【図14】本実施の形態でカップリング不良が判別できる理由を説明するグラフ図である。
【図15】本発明の実施の形態2に係るレーザプリンタの構成を説明するブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態2に係るプロセスカートリッジの駆動部の斜視図である。
【図17】本発明の実施の形態に係るレーザプリンタにおける図9の(5)の状態を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態に係るレーザプリンタにおける図9の(8)の状態を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に対して着脱自在で、少なくとも像担持体及び現像ローラを具備するカートリッジを装着して記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記カートリッジとの接続不良を検出する検出手段と、
前記検出手段により前記接続不良を検知した場合、前記現像ローラを所定量回転駆動する現像駆動手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記像担持体の駆動用モータを回転させた後、前記回転を停止させる停止信号から前記駆動用モータの回転が停止するまでの時間に基づいて前記接続不良を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記所定量は、前記現像ローラに回転を伝達する歯車の所定数ピッチ分の回転量であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
更に、前記像担持体及び前記現像ローラを回転駆動する駆動源と、
前記駆動源からの駆動力を前記像担持体及び前記現像ローラに選択的に伝達する伝達手段とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
更に、前記像担持体及び前記現像ローラをそれぞれ回転駆動する2つの駆動源と、
前記2つの駆動源からの駆動力を前記像担持体及び前記現像ローラに伝達する伝達手段とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記駆動源はDCモータを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記像担持体と前記駆動源とはカップリングによる係合であり、前記現像ローラと前記駆動源とはギアによる係合であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記検出手段は、前記カートリッジを前記画像形成装置に装着した際に接続不良を検知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
画像形成装置に対して着脱自在で、少なくとも像担持体及び現像ローラを具備するカートリッジを装着して記録媒体に画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
前記カートリッジとの接続不良を検出する検出工程と、
前記検出工程で前記接続不良を検知した場合、前記現像ローラを所定量回転駆動する現像駆動工程と、
を有することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
【請求項10】
前記検出工程では、前記像担持体の駆動用モータを回転させた後、前記回転を停止させる停止信号から前記駆動用モータの回転が停止するまでの時間に基づいて前記接続不良を検出することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項11】
前記所定量は、前記現像ローラに回転を伝達する歯車の所定数ピッチ分の回転量であることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項12】
前記像担持体と前記画像形成装置の駆動源とはカップリングによる係合であり、前記現像ローラと前記駆動源とはギアによる係合であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法。
【請求項13】
前記検出工程は、前記カートリッジを前記画像形成装置に装着した際に実行されることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−94092(P2007−94092A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−284411(P2005−284411)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】