説明

画像形成装置及びプロセスカートリッジ

【課題】 画像形成装置本体の大型化やコストの増大を招来せずに、補給されるトナーの撹拌不良による色味変動やかぶり等の問題を解消し、良好な画像を形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 二成分現像剤を担持しつつ搬送する回転自在な現像スリーブ11と、現像装置4の第2室16の内部で二成分現像剤を撹拌しつつ混合する撹拌スクリュー17bと、現像装置4にトナーを補給する補給装置200と、撹拌スクリュー17bが回転する位相を検知する検知装置52と、検知装置52が検知した検知結果に基づいて、補給装置200が撹拌スクリュー17bのスクリュー形状で形成される凹部に向かってトナーを補給するタイミングを制御するコントローラ22と、を備える画像形成装置100を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置と、現像装置にトナーを補給する補給装置と、を備える画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置の小型化、高速化が進んでいる。その状況下で、以下に述べる理由によって、補給トナーの帯電不良に関わる様々な問題が発生していた。例えば、画像形成装置の小型化に伴って、現像装置の撹拌室のスラスト方向の長さが短くなった。その結果、補給トナーをキャリアと撹拌する距離が短くなり、十分な撹拌がなされず、トナーを所望の電荷まで帯電させることができなくなる場合があった。
【0003】
また、画像形成装置の高速化に伴って、現像装置の現像スリーブの表面から消費される単位時間当たりのトナーの量が増加した。その結果、撹拌スクリューの上流側に補給されたトナーを短時間で現像スリーブへと搬送する必要があり、撹拌する時間が不足することによって、トナーを所望の電荷まで帯電させることができなくなる場合があった。
【0004】
これらの場合に、帯電量の異なるトナーが混在した状態で現像されることになるため、その帯電量の異なるトナーは、感光体ドラムの表面に形成される静電像に対して、各々の帯電量に応じた載り量を現像してしまう。その結果として、同じ静電像に対してトナーの濃度が異なってしまって色味変動が引き起こされる場合があり、トナーの帯電量が小さいときにはかぶり画像として出力される場合があった。このような問題を解決するための発明として、特許文献1に記載の画像形成装置に関する発明が開示されている。
【0005】
特許文献1には、撹拌スクリューを有する現像装置と、現像装置の側方に配置されて撹拌羽根を有する予備撹拌室と、を備える画像形成装置が開示されている。
【0006】
また、こうした特許文献1に記載の発明に対して、現像容器の内部の現像剤量を減らすことでトナーの撹拌効果を向上させる技術も適用できる。例えば、現像装置の撹拌室の内部で撹拌スクリューの上縁部(最も高い部位)よりも現像剤面が高くなると、補給口から補給されるトナーが現像剤面の上面を浮遊するように搬送され、撹拌室の内部に予め存在する現像剤と混合され難くなる。これを回避するために、現像剤量を減らすことによって、撹拌室の内部で現像剤面が撹拌スクリューよりも下げられた状態にして撹拌性及び混合性を向上させるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−003219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、未帯電トナーを帯電するために、予備撹拌室を設けねばならず、現像装置の大型化、コストの増大を招来する。
【0009】
また、撹拌室の内部で現像剤面を撹拌スクリュー17bの上縁部よりも低下させた場合には、トナーの消費量に対して、二成分現像剤のトナーキャリア比の変動が大きくなる。
【0010】
この現象を以下に詳述する。トナーの消費に対して同等の量のトナーを補給すると、現像容器内の全体のトナーキャリア比の変動はないものの、現像スリーブの近傍の現像剤は、トナーの消費が繰り返されると、一時的にトナーの濃度が下がることになる。この結果、高濃度画像を連続プリントした場合、現像スリーブのスラスト領域ではトナー濃度に傾きが生じ(撹拌スクリューによる現像剤搬送方向の下流側のトナー濃度が下がる傾向)、スラスト方向で画像濃度にムラが発生する。こうした理由から、現像容器の内部の現像剤量を無用に下げて、撹拌効率を向上させることは困難である。
【0011】
本発明は、上記実情に鑑み、画像形成装置本体の大型化やコストの増大を招来せずに、補給されるトナーの撹拌不良による色味変動やかぶり等の問題を解消し、良好な画像を形成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤を担持しつつ搬送する回転自在な現像剤担持体と、現像装置の撹拌室の内部で二成分現像剤を撹拌しつつ混合するスクリュー形状の撹拌部材と、前記現像装置にトナーを補給する補給手段と、前記撹拌部材が回転する位相を検知する検知手段と、前記検知手段が検知した検知結果に基づいて、前記補給手段が前記撹拌部材のスクリュー形状で形成される凹部に向かってトナーを補給するタイミングを制御するコントローラと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像形成装置本体の大型化やコストの増大を招来せずに、補給されるトナーの撹拌不良による色味変動やかぶり等の問題を解消し、良好な画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】トナー収納容器の内部の構成を示す断面図である。
【図4】図3のB−B線に沿う断面図である。
【図5】撹拌スクリュー、フラグ、フォトインタラプタの構成を示す平面図である。
【図6】フラグがフォトインタラプタを遮るときの撹拌スクリューの羽根及び補給口の位置関係を示す拡大模式図である。
【図7】コントローラ及びその周辺機器のブロック図である。
【図8】コントローラの制御工程を示すフローチャートである。
【図9】補給装置がトナーを補給する補給タイミングを示すタイミングチャートである。
【図10】撹拌スクリュー及び現像剤面の関係を示す概念図である。
【図11】ベタ画像で100枚連続プリントを実行して耐久試験をした後に、現像容器の内部から無作為に現像剤を抜き出し、現像剤中のトナー帯電量分布を解析した結果を示したグラフである。
【図12】インダクタンスセンサの出力値及び時刻の関係を示すグラフである。
【図13】補給装置がトナーを補給する補給タイミングを示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態を実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0016】
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置100の構成を示す断面図である。画像形成装置100は、電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置100は画像形成装置本体(以下、単に『装置本体』という)100Aを有し、この装置本体100Aの内部には、画像を形成する画像形成部55が設けられる。画像形成部55は、『像担持体』である感光体ドラム1、『転写装置』である転写ローラ5等を含む。感光体ドラム1、現像装置4、収納容器18については、その全部又は一部がプロセスカートリッジに含まれ、プロセスカートリッジとして装置本体100Aに組み込まれる構成となっていても良い。
【0017】
画像形成装置100は、ドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという)1の周囲に、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、転写ローラ5、クリーニング装置6を備えている。また、感光体ドラム1と転写ローラ5との間の転写ニップ部Nの転写材搬送方向Zの下流側には、定着装置7が配置されている。
【0018】
感光体ドラム1は、本実施の形態では負帯電の有機感光体で、直径30mmのアルミニウム製のドラム基体(不図示)上に感光体層(不図示)を有している。感光体ドラム1は、所定の周速(例えば105mm/sec)で矢印方向(時計方向)に回転駆動し、その回転過程において接触する帯電ローラ2により負極性の一様な帯電を受ける。
【0019】
帯電手段としての帯電ローラ2は、感光体ドラム1の表面に回転自在に接触し、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって感光体ドラム1を所定の極性、電位に均一に帯電する。露光装置3は、不図示のレーザドライバ、レーザダイオード、ポリゴンミラーなどを備える。レーザドライバに入力される画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザ光がレーザダイオードから出力され、高速回転するポリゴンミラーで前記レーザ光を走査し、反射ミラー(不図示)を介して感光体ドラム1表面を画像露光Rする。このことにより、画像情報に対応した静電像を形成する。
【0020】
現像装置4は、非磁性のトナーと磁性を有するキャリアを含有する2成分現像剤(現像剤t)で現像を行う2成分現像装置である(本実施の形態における現像装置4の詳細については後述する)。
【0021】
転写手段としての転写ローラ5は、感光体ドラム1の表面に所定の押圧力で接触して転写ニップ部Nを形成する。転写ローラ5は、転写バイアス電源(不図示)から印加される転写バイアスにより、感光体ドラム1と転写ローラ5との間の転写ニップ部Nにて感光体ドラム1表面のトナー像を転写材Pに転写する。クリーニング装置6は、クリーニングブレード6aを有しており、転写後に感光体ドラム1の表面に残った転写残トナーをクリーニングブレード6aによって除去する。定着装置7は、回転自在な定着ローラ7aと加圧ローラ7bを有しており、定着ローラ7aと加圧ローラ7b間の定着ニップにて転写材Pを挟持搬送しながら、転写材Pの表面に転写されたトナー像を加熱加圧して熱定着させる。
【0022】
次に、画像形成装置100による画像形成動作について説明する。画像形成時には、感光体ドラム1は駆動手段(不図示)により矢印方向に所定の周速(例えば105mm/sec)で回転駆動され、帯電ローラ2により表面が一様に帯電される。
【0023】
そして、帯電された感光体ドラム1上に露光装置3により画像露光Rが与えられて、入力される画像情報に応じた静電像(静電潜像)が形成される。この感光体ドラム1上の静電像に、感光体ドラム1上の帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4の現像スリーブ11により、感光体ドラム1の帯電極性(負極性)と同極性に帯電されたトナーを付着させてトナー画像として顕像化する。
【0024】
そして、感光体ドラム1上のトナー像が感光体ドラム1と転写ローラ5間の転写ニップ部Nに到達すると、このタイミングにあわせて用紙などの転写材Pがレジストローラ(不図示)によって転写ニップ部Nに搬送される。そして、前記トナーと逆極性(正極性)の転写バイアスが印加された転写ローラ5により、転写ニップ部Nに搬送された転写材Pに感光体ドラム1と転写ローラ5間に発生する静電力によって、感光体ドラム1上のトナー像が転写される。
【0025】
そして、トナー像が転写された転写材Pは定着装置7に搬送され、定着ローラ7aと加圧ローラ7b間の定着ニップにてトナー像を転写材Pに加熱加圧して熱定着した後に外部に排出して、一連の画像形成動作を終了する。また、トナー像転写後の感光体ドラム1の表面に残留している転写残トナーは、クリーニング装置6のクリーニングブレード6aによって除去されて回収される。
【0026】
次に、実施例1に係る現像装置4の詳細について説明する。現像装置4は、非磁性トナーと磁性キャリアを含有する現像剤tを収容した現像容器10を備える。現像容器10の上部には開口部4aが形成されており、この開口部4aには、現像剤担持体としてのSUSなどの非磁性材料からなる現像スリーブ11が感光体ドラム1に対向して回転自在に配置されている。『現像剤担持体』である現像スリーブ11は、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤を担持しつつ搬送する回転自在なものである。現像スリーブ11の内部には、磁界発生手段としてのマグネットローラ13が固定配置されており、マグネットローラ13は複数の磁極を有している。
【0027】
また、現像容器10の開口部4aには、現像スリーブ11に近接するように規制ブレード12が取付けられている。この規制ブレード12は、現像スリーブ11の表面に担持される現像剤tの層厚を規制する。
【0028】
非磁性のトナーとしては、バインダー樹脂に着色剤や帯電制御剤等を添加した公知のものを使用でき、本実施の形態では体積平均粒径が5〜15μmのものを使用した。また、磁性キャリアとしては、フェライトキャリア、樹脂コーティングを施したもの等が好適に使用でき、本実施の形態では平均粒径が5〜70μmのものを使用した。
【0029】
また、『現像装置本体』である現像容器10の内部は、隔壁14によって『撹拌室』である第1室15及び『撹拌室』である第2室16に区画されている。第1室15の内部には、撹拌スクリュー17aが配置されており、第2室16の内部には、撹拌スクリュー17bが配置されている。『撹拌部材』である撹拌スクリュー17aは、第1室15の内部で二成分現像剤を撹拌しつつ混合し、『撹拌部材』である撹拌スクリュー17bは、第2室16の内部で二成分現像剤を撹拌しつつ混合する。
【0030】
これらの撹拌スクリュー17a、17bは、撹拌部材として機能すると同時に、現像剤を搬送する搬送部材として機能する。第1室15と第2室16は連通しており、撹拌スクリュー17a、17bの回転によって現像剤tが第1室15と第2室16内を循環する。
【0031】
現像容器10の第2室16の上部には、現像容器10にトナーを補給する『補給手段』である補給装置200が配置されている。補給装置200は、トナーを収納する収納容器18を有している。この収納容器18の内部には補給スクリュー21が設けられている。補給スクリュー21は、収納容器18の内部のトナーを、回転しつつ補給口20から第2室16へと落下させる。
【0032】
また、現像容器10の第2室16の側部には、現像容器10の内部の二成分現像剤tの透磁率を検知する『検知装置』であるインダクタンスセンサ19が配置されている。インダクタンスセンサ19は、二成分現像剤tの透磁率を検知することによって、二成分現像剤の濃度を検知するようになっている。また、補給スクリュー21及びインダクタンスセンサ19は、コントローラ22に接続されている。
【0033】
ここで、現像装置4の内部の現像剤tの移動工程等を説明する。現像容器10の内部の現像剤tは、撹拌スクリュー17bの回転により第2室16から第1室15に搬送され、更に撹拌スクリュー17aにより撹拌されながら搬送される。このとき一部の現像剤tがマグネットローラ13の汲み上げ極(N2極)により汲み上げられる。汲み上げ極(N2極)で汲み上げられた現像剤tは、規制ブレード12によって所定の層厚に規制されて、現像スリーブ11の表面に付着される。そして、現像スリーブ11の回転にともなって、現像スリーブ11の表面の層厚規制された現像剤tはマグネットローラ13の現像極(S1極)が位置する現像部近傍に搬送され、感光体ドラム1上の静電像を現像する。
【0034】
そして、この現像に寄与しなくて残った現像剤は、現像スリーブ11の回転にともなってマグネットローラ13の磁極(N3極、N2極)による反発磁界によって現像容器10内の第1室15に落下する。第1室15に落下した現像剤は、撹拌スクリュー17aの回転によって第2室16に搬送されて、次の現像に寄与される。
【0035】
図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。図2に示されるように、補給口20は、撹拌スクリュー17bの軸の鉛直上方(図2の紙面の表面方向)に位置し、且つ、補給トナーと現像剤の撹拌時間を得るために、第2室16の内部で現像剤搬送方向L1(L)の上流側に配置している。また、補給口20のスラスト方向の長さは10mmにしている。また補給口20と撹拌スクリュー17bの上縁(最外隔面)との距離は5mmに設定している(図1参照)。
【0036】
また、撹拌スクリュー17bは、軸17b1と、軸17b1から突出する『羽根部』である羽根17b2と、を有し、撹拌スクリュー17aは、軸17a1と、軸17a1から突出する『羽根部』である羽根17a2と、を有する。
【0037】
図3は、収納容器18の内部の構成を示す断面図である。図4は、図3のB−B線に沿う断面図である。図3、図4に示すように、収納容器18内は、収納容器18内のトナーを撹拌する撹拌スクリュー23を有し、更に補給口20を通してトナーを現像容器10内に補給する回転自在な補給スクリュー21が一体に設けられている。補給スクリュー21を有する収納容器18は一体的にカートリッジとして形成されており、現像装置4の現像容器10に着脱自在である。なお、補給スクリュー21は、軸21xと、軸21x周りに形成される羽根21yと、を有する。
【0038】
ここでは、補給スクリュー21は、そのスクリュー外径が13mm、スクリュー内径が8mm、スクリューピッチが8mm、5回転/秒で回転し、収納容器18の内壁と補給スクリュー21の外径との隙間は1mmである。また、補給スクリュー21の補給モータMとして、微小時間単位での駆動及び停止が可能なパルスモータを採用した。また、補給スクリュー21の回転数をカウントするための不図示のフラグ及びフォトインタラプタを備える。このフラグとフォトインタラプタにより補給スクリュー21の回転数をカウントすることで、1回転で1ピッチ(ブロック)分のトナーを搬送することができる。
【0039】
一般的に、補給スクリュー21が1回転する間に、補給スクリュー21の羽根21yがトナー搬送方向に進んだり引いたりすることから、補給スクリュー21が1回転する間に、搬送されるトナーの補給量が脈動して増減を繰り返す。ここでは、このように、補給スクリュー21が1回転する間を、一つの単位として取り扱う。これは、例えば、補給スクリュー21が1回転する際にトナーが補給される量を100とした場合でも、補給スクリュー21が1/2回転する際にトナーが補給される量が必ずしも50とはならないことがあることを考慮したものである。
【0040】
こうしたトナーの脈動の影響を受け難くするために、補給スクリュー21が常に1回転単位で回転され、補給口20に対する補給スクリュー21の羽根21yの位置が一定になるようにしている。なお、ここでは、5回転/秒の速度で補給モータMを回転させているために、補給スクリュー21が1ブロック補給に要する時間は、200msになっている。
【0041】
インダクタンスセンサ19から入力されるトナー濃度測定情報は、コントローラ22(図1参照)に入力される。そして、コントローラ22は、入力される濃度測定情報に基づいて補給スクリュー21の回転を制御し、適正量のトナーを現像容器10内に適時補給する(詳細は後述する)。コントローラ22は、装置本体100Aに設けられている。また、ここでは、撹拌スクリュー17a、17bは、スクリュー外径が20mm、スクリュー内径が14mm、スクリューピッチが40mm、2回転/1秒で回転するよう設定している。
【0042】
図5は、撹拌スクリュー17b、フラグ50、フォトインタラプタ51の構成を示す平面図である。検知装置52は、フラグ50及びフォトインタラプタ51を有する。このような検知装置52が撹拌スクリュー17bに設けられている。
【0043】
『検知手段』である検知装置52は、撹拌スクリュー17bが回転する位相を検知する装置である。検知装置52は、軸17b1に設けられる『凸部』であるフラグ50と、フラグ50の回転を検知する『センサ』であるフォトインタラプタ51と、を有する。撹拌スクリュー17bは2回転/1秒で回転しているために、フォトインタラプタ51によって得られる出力信号は、500ms周期で得られる。コントローラ22は、検知装置52が検知した検知結果から撹拌スクリュー17bが回転する位相を算出する。そして、コントローラ22は、その算出結果に基づいて、補給装置200が撹拌スクリュー17bのスクリュー形状で形成される凹部(隣り合う羽根17b2及び羽根17b2の間)に向かってトナーを補給するタイミングを制御する。
【0044】
図6は、フラグ50がフォトインタラプタ51を遮るときの撹拌スクリュー17bの羽根17b2及び補給口20の位置関係を示す拡大模式図である。補給装置200から第2室16にトナーが補給されるタイミングは、補給装置200の補給口20の鉛直下方に、隣り合う撹拌スクリュー17bの羽根17b2及び羽根17b2のピッチの中心位置が位置するタイミングである。別の表現をすると、補給装置200がトナーを補給するタイミングは、補給装置200が補給する補給位置及び羽根17b2のピッチの中間位置Sが、撹拌スクリュー17bが現像剤搬送方向L1(L)で重なるタイミングである。なお、補給装置200は、トナーを補給する補給口20を有するが、この補給口20の現像剤搬送方向L1(L)の長さJは、羽根17b2のピッチKよりも短い。
【0045】
なお、補給口20の真下に、隣合う羽根17b2及び羽根17b2のピッチの中間位置Sが必ず配置されるというものに限定されなくても良い。すなわち、補給口20の真下に、隣合う羽根17b2及び羽根17b2で形成される凹部の部位のどこかが配置されれば良い場合もあると考えられる。
【0046】
図7は、コントローラ22のブロック図である。コントローラ22(トナー補給制御装置)は、比較回路31、濃度標準値情報部30、補給トナー量算出部34、補給トナー量積算部35、比較回路32、駆動制御部33、を有する。このコントローラ22に対して、インダクタンスセンサ19が接続される。また、このコントローラ22に対して、補給モータM、補給スクリュー21が直列的に順に接続されている。なお、コントローラ22は、装置本体100Aに設けられる。
【0047】
詳しくは、接続状態は、以下の通りである。比較回路31は、インダクタンスセンサ19、濃度標準値情報部30、補給トナー量算出部34に接続されている。また、補給トナー量算出部34、補給トナー量積算部35、比較回路32、駆動制御部33が、直列的に順に接続されている。さらに、駆動制御部33には、補給モータMが接続され、この補給モータMには補給スクリュー21が接続されている。以下の説明では、一例として、補給スクリュー21が1周するときに補給されるトナーの量(予定トナー量c)が100mgであり、転写材Pの1枚当たりに必要なトナーの量(補給トナー量a)が10mgである場合を混ぜ込んでいる。
【0048】
まず、比較回路31は、現像容器10の第2室16の内部のトナー濃度を検知するインダクタンスセンサ19が検知した現像剤の透磁率の検知情報を受信するようになっている。例えば、比較回路31は、インダクタンスセンサ19が検知した転写材Pの1枚当たりに必要な現像剤の透磁率の出力値(濃度測定値)を受信する。また、比較回路31は、濃度標準値情報部30が保有する転写材Pの1枚当たりに必要な現像剤の透磁率の出力値(濃度標準値)を受信するようになっている。例えば、その濃度標準値情報は、転写材Pの1枚当たりに必要な現像剤の透磁率の出力値の平均値等(トナー濃度の情報)であり、そういうものを受信する。
【0049】
比較回路31は、これらインダクタンスセンサ19の濃度測定値、及び、濃度標準値情報部30が保有する濃度標準値を比較する。例えば、転写材Pの1枚当たりのトナー消費量が10mgとする。例えば、この場合に、比較回路31は、濃度測定値(トナー量が10mgに相当する透磁率情報)、及び、濃度標準値(トナー量が10mgに相当する透磁率情報)を比較する。
【0050】
補給トナー量算出部34は、比較回路31の比較情報(比較データ)を受信して、補給すべき補給トナー量a(トナー量10mg)を算出する。また、補給トナー量積算部35は、順次に補給トナー量aを積算して積算トナー量b(トナー量100mg)を導出する。
【0051】
比較回路32は、補給スクリュー21が1回転するときに補給口20から第2室16に補給されるべき予定トナー量cを保有している。予定トナー量cは、補給スクリュー21が1周する単位回転補給量とも言え、前述の例では補給スクリュー21が1周すると補給トナー量が100mgとなる。そして、比較回路32は、積算トナー量b、及び、予定トナー量cを比較する。駆動制御部33は、比較回路32の情報に基づいて、補給モータMを駆動して補給スクリュー21を駆動させるか否かを制御する。
【0052】
この場合には、比較回路32は、補給トナー量積算部35が転写材Pの10枚分として積算した積算トナー量b(10mg×10枚=100mg)が、予定トナー量c(100mg)よりも大きいか否かを判断する。
【0053】
図8は、コントローラ22の制御工程を示すフローチャートである。即ち、現像装置4における画像形成時のトナー補給動作に関して示している。コントローラ22は、現像スリーブ11を回転して現像動作を開始する。それと同時に、コントローラ22は、現像容器10の内部の撹拌スクリュー17a、17bを回転して現像剤tの撹拌を開始する(S1)。この際に、インダクタンスセンサ19は、現像容器10の第2室16の内部のトナーの透磁率を検知することでトナー濃度を測定し、その情報をコントローラ22(比較回路31)に出力する(S2)。
【0054】
コントローラ22(比較回路31)は、画像形成動作中のトナー濃度制御時に、インダクタンスセンサ19からのトナー濃度の測定値情報(濃度測定値)、及び、濃度標準値情報部30が保有するトナー濃度の標準値情報(濃度標準値)を比較する(S3)。そして、コントローラ22(補給トナー量算出部34)は、濃度標準値に比べて濃度測定値がどれだけズレているかを判断し、消費したトナー量に相当する補給トナー量aを算出する(S3)。
【0055】
コントローラ22(補給トナー量積算部35)は、補給トナー量aを積算していく。ここで、コントローラ22(比較回路32)には、補給スクリュー21が一回転するときに搬送される予定トナー量cが予め格納されている。
【0056】
コントローラ22(比較回路32)は、積算トナー量bが、予め定められた予定トナー量cよりも大きいか否かを判断する(S4)。コントローラ22は、S4の判断の結果、YESの場合には、後述する補給可能タイミングか否かを判断し(S5)、NOの場合には、プリント終了か否かを判断する(S7)。なお、このS4の判断は、実施例1では、フラグ50及びフォトインタラプタ51によって検知される撹拌スクリュー17bの位相に基づいている。また、後述する実施例2では、フォトインタラプタ51によって検知される撹拌スクリュー17bの位相に基づいている。
【0057】
コントローラ22は、S5の判断の結果、YESの場合には、補給動作をON(S6)にした後に、プリント終了か否かを判断し(S7)、NOの場合には、直接にプリント終了か否かを判断する(S7)。コントローラ22は、S7の判断の結果、YESの場合には、現像動作を終了させ、NOの場合には、現像動作を再び開始する。
【0058】
このように、積算トナー量bが予定トナー量cを超えた場合(S4)で、補給可能なタイミングになった場合(S5)には、駆動制御部33によって補給スクリュー21を1回転(1ブロック)分駆動して補給させている(S6)。なお、コントローラ22は、補給装置200に要求されるトナーの補給量が、補給装置200がトナーを補給するタイミングで補給可能なトナーの量を超えた場合には、以下のようにする。すなわち、コントローラ22は、トナーの補給動作を一時停止し、次に補給装置200がトナーを補給するタイミングで再びトナーを補給する。
【0059】
図9(a)は、フォトインタラプタ51が撹拌スクリュー17bのフラグ50を検知するタイミングを示すグラフである。図9(b)は、補給スクリュー21の補給モータMを駆動するタイミングを示すグラフである。図9(c)は、補給スクリュー21の補給モータMの駆動を開始するトリガーを送信するタイミングを示すグラフである。ここでは、補給トナーが補給スクリュー21の回転によって、第2室16の撹拌スクリュー17b上に落下するタイミングを、撹拌スクリュー17bで隣り合う羽根17b2と羽根17b2の中間位置Sになるよう決定している。
【0060】
図9(a)に示されるように、撹拌スクリュー17bの1周期が500msである場合には、フラグ50がフォトインタラプタ51を遮るタイミングは、500ms毎である。そして、前述した通り、このフラグ50がフォトインタラプタ51を遮るタイミングは、補給口20の下方に撹拌スクリュー17bの羽根17b2間の中間位置が来るタイミングに設定されている。
【0061】
図9(b)に示されるように、補給スクリュー21の駆動可能のタイミングは、フラグ50がONとなるタイミングと同期される。ここでは、フラグ50の出力がONとなるタイミングの前後125ms域を、補給モータMが駆動する駆動可能領域(補給域)としている。つまり、フラグ50がONとなる125ms前から補給モータMが駆動し、フラグ50がONとなってから125ms後には補給モータMが停止する。
【0062】
図9(c)に示されるように、補給スクリュー21の駆動開始のトリガーのタイミングは、補給モータMを駆動させる駆動可能領域のうちの最初の50msのタイミングである。これは、補給スクリュー21が1回転するのに要する時間は200msであり、補給モータMの駆動可能領域内で補給動作を終了させるには、250msから200msを差し引いた50msのうちに補給動作の信号を発信しなければならないことによる。
【0063】
なお、図9のタイミングチャートは、説明をわかりやすくするために、トナーが補給口20から撹拌スクリュー17bまで落下する落下時間をゼロとして表している。実際には、トナーが補給口20から撹拌スクリュー17bまで落下する落下時間を考慮して実施する必要があり、図1に示す位置関係では、落下時間は約30ms程度かかる。従って、図9(b)の補給モータMの駆動可能領域、及び、図9(c)の補給モータMの補給開始トリガーの発信可能領域は、30ms程度時間を左にシフトしたタイミングになる。
【0064】
次に、実施例1の構成による効果を述べる。実施例1では、上記補給制御によって、補給トナーが撹拌スクリュー17bのスクリュー間隔の中間位置Sに落下することにより、現像剤との接触機会を増加させて、補給トナーを効率的に摩擦帯電させている。以下に詳述する。
【0065】
図10は、撹拌スクリュー17b及び現像剤面Jの関係を示す概念図である。撹拌スクリュー17bが駆動すると、現像剤は、撹拌スクリュー17bの羽根17b2の面が現像剤搬送方向Lへ移動して現像剤搬送方向Lに押し込まれる。そのために、撹拌スクリュー17bが駆動する間の現像剤の剤面分布は、撹拌スクリュー17bの位相に倣った波状となる。
【0066】
このことから、実施例1で補給トナーを落下させる位置となる「撹拌スクリュー17bで隣り合う羽根17b2と羽根17b2の中間位置S」とは、現像剤の剤面分布(以下、「現像剤面波」という場合もある)の周期で現像剤面Eが低い位相部に相当する。現像剤面Jが低い位置に補給されたトナーは、撹拌スクリュー17bの回転に伴って周囲の現像剤と接触及び混合し易くなるために、効率的に摩擦帯電がなされる。
【0067】
一方、従来の補給制御では、任意のタイミングでトナーが補給されるために、補給されるトナーは、当然に現像剤面Jの高い位置に補給される場合がある。この場合、補給されるトナーは、現像剤面Jの上面を浮遊するように搬送され、第2室16の内部にあらかじめ存在する現像剤と混合され難くなる。
【0068】
図11は、ベタ画像で100枚連続プリントを実行して耐久試験をした後に、現像容器10の内部から無作為に現像剤を抜き出し、現像剤中のトナー帯電量分布を解析した結果を示したグラフである。試験にあたっては、現像剤中のトナー3000個のトナー帯電量分量を、ホソカワミクロン社製E−スパートアナライザーを用いて解析した。縦軸は個数、横軸は帯電密度(Charge Density(μC/g))である。
【0069】
実線Aは、完全に撹拌・混合された現像剤のトナー帯電量分布を示す。実線Bは、本発明を適用しない画像形成装置の現像剤のトナー帯電量分布を示す。点線Cは、本発明を適用した画像形成装置100の現像剤のトナー帯電量分布を示す。
【0070】
実線Bに示されるように、本発明を適用しない画像形成装置においては、初期の現像剤のトナー帯電量分布に比べて十分に帯電されていないトナーの個数が増え、補給トナーの撹拌・混合不良を起している。これに対して、点線Cに示されるように、本発明を適用した画像形成装置100においては、殆ど初期の現像剤のトナー帯電量分布に近く、完全に撹拌・混合されていることが分かる。
【実施例2】
【0071】
次に、実施例2の現像装置の構成に関して説明する。実施例2の現像装置のうち実施例1の現像装置4と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例2においても、実施例1と同様の画像形成装置に適用することができるため、画像形成装置の説明は省略する。特に、撹拌スクリュー17bの位相検出に関わる箇所以外の構成及び制御は、実施例1と同様である。実施例2の現像装置が実施例1の現像装置4と異なる点は、以下の点である。
【0072】
実施例1では、撹拌スクリュー17bの位相が、軸17b1に設けられたフラグ50とフォトインタラプタ51で検知されていた。実施例2では、コントローラ22は、インダクタンスセンサ19の検知結果に基づいて、撹拌スクリュー17bが回転する位相を算出する。すなわち、撹拌スクリュー17bの位相が、撹拌スクリュー17bの駆動に伴って発生するインダクタンスセンサ19の出力値の増減の検知結果に基づいて、算出される。
【0073】
周知のように、インダクタンスセンサは、現像剤の透磁率を検知することでトナーと磁性キャリアの混合比を算出するものである。現像剤の透磁率はトナー混合比以外に現像剤の嵩密度によっても変化する。例えば嵩密度が高い場合、同じトナー混合比であっても磁性キャリアの密度が高くなるために、透磁率は高く検知される。撹拌スクリュー17bの駆動中の現像剤は、現像剤搬送方向L側のスクリュー面に近接し押し出されているために現像剤の嵩密度は高く、一方で現像剤搬送方向と逆方向のスクリュー面の現像剤嵩密度は低い傾向になる。
【0074】
図12は、インダクタンスセンサ19の出力値及び時刻の関係を示すグラフである。前述の撹拌スクリュー17bの駆動時には、羽根17b2の位相に比例して、現像容器10内に設置しているインダクタンスセンサ19の出力値は、図12のような時間変化を示す。実施例2では、この現象を利用することで、撹拌スクリュー17bのスクリュー位相を検知可能になる。
【0075】
なお、図2に示されるように、実施例1では、第2室16に取付けられるインダクタンスセンサ19の位置、及び、補給口20の位置は異なる。そのために、透磁率の振幅タイミング、及び、補給口20の位置における撹拌スクリュー17bの位相のタイミングを調整する必要がある。
【0076】
これに対して、実施例2では、図12の透磁率振幅の最大値を検知するタイミングが、図6に示す羽根17b2間の中間位置S(中心位置)と補給口20の位置と揃うように、インダクタンスセンサ19の位置が決定されている。よって、実施例2では、後述する図13のタイミングチャートで補給のタイミングを決定している。
【0077】
図13(a)は、インダクタンスセンサ19が第2室16の内部の現像剤の透磁率の最大値を検知するタイミングを示すグラフである。図13(b)は、補給スクリュー21の補給モータMを駆動するタイミングを示すグラフである。図13(c)は、補給スクリュー21の補給モータMの駆動を開始するトリガーを送信するタイミングを示すグラフである。ここでは、補給トナーが補給スクリュー21の回転によって、第2室16の撹拌スクリュー17b上に落下するタイミングを、撹拌スクリュー17bで隣り合う羽根17b2と羽根17b2の中間位置Sになるよう決定している。なお、実施例2では、撹拌スクリュー17bの位相を検知するタイミングとして、インダクタンスセンサ19の透磁率の最大値が用いられている点以外については、実施例1と同様の補給タイミングで実行させている。
【0078】
実施例1又は2の構成によれば、現像容器10の内部で撹拌スクリュー17bが搬送する現像剤の現像剤面Jの高さが低い領域に選択的にトナーが補給される。このことにより、補給装置200が補給するトナー、及び、現像容器10の内部の二成分現像剤は、撹拌性、混合性が向上する。その結果、装置本体100Aの大型化やコストの増大を招来せずに、補給されるトナーの撹拌不良による色味変動やかぶり等の問題を解消し、良好な画像を形成することができる。また、補給装置200は、撹拌スクリュー17bが搬送する現像剤の高さが低い領域に向かってトナーを補給することになるから、現像容器10の内部の現像剤と補給装置200が補給するトナーは、撹拌性及び混合性が向上する。
【0079】
実施例2の構成によれば、現像容器10の内部に設けたインダクタンスセンサ19が撹拌スクリュー17bの位相を検知する。このために、実施例1と同様に羽根17b2間の中心領域で選択的にトナーを補給することが可能となり、同様の効果が得られる。
【0080】
なお、実施例1では、補給トナーの脈動の影響を受け難くするように、補給スクリュー21を常に1回転単位で回転させるブロック補給形式を用いて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、補給スクリュー21が1回転単位で回転してトナー補給される形式でなく、単位時間当たりのトナーの補給量が一定の補給装置でも、トナーが撹拌スクリュー17bの羽根17b2間の位置に向かって補給されれば、同様な効果が得られる。
【0081】
また、実施例1でトナー濃度制御のためにインダクタンスセンサを用いたがこれに限定されるものではなく、現像剤濃度を光学式センサなどで検知する方式を用いてもよい。
【符号の説明】
【0082】
4 現像装置
10 現像容器(現像装置本体)
11 現像スリーブ(現像剤担持体)
16 第2室(撹拌室)
17b 撹拌スクリュー(撹拌部材)
22 コントローラ
52 検知装置(検知手段)
100 画像形成装置
200 補給装置(補給手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー及びキャリアを有する二成分現像剤を担持しつつ搬送する回転自在な現像剤担持体と、
現像装置の撹拌室の内部で二成分現像剤を撹拌しつつ混合するスクリュー形状の撹拌部材と、
前記現像装置にトナーを補給する補給手段と、
前記撹拌部材が回転する位相を検知する検知手段と、
前記検知手段が検知した検知結果に基づいて、前記補給手段が前記撹拌部材のスクリュー形状で形成される凹部に向かってトナーを補給するタイミングを制御するコントローラと、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記撹拌部材は、軸と、軸から突出する羽根部と、を有し、
前記補給手段がトナーを補給するタイミングは、前記補給手段が補給する補給位置及び前記羽根部のピッチの中心位置が、前記撹拌部材が現像剤搬送方向で重なるタイミングであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記検知手段は、前記軸に設けられる凸部と、前記凸部の回転を検知するセンサであり、
前記コントローラは、前記センサの検知結果に基づいて、前記撹拌部材が回転する位相を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記検知手段は、前記現像装置の内部の二成分現像剤の透磁率を検知する検知装置であり、
前記コントローラは、前記検知装置の検知結果に基づいて、前記撹拌部材が回転する位相を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記補給手段は、トナーを補給する補給口を有し、
前記補給口の現像剤搬送方向の長さは、前記羽根部のピッチよりも短いことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記補給手段に要求されるトナーの補給量が、前記補給手段がトナーを補給するタイミングで補給可能なトナーの量を超えた場合には、トナーの補給動作を一時停止し、次に前記補給手段がトナーを補給するタイミングで再びトナーを補給することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
画像を形成する画像形成部と、
トナー及びキャリアを有する二成分現像剤を担持しつつ搬送する回転自在な現像剤担持体と、
現像装置の撹拌室の内部で二成分現像剤を撹拌しつつ混合するスクリュー形状の撹拌部材と、
前記現像装置にトナーを補給する補給手段と、
前記撹拌部材が回転する位相を検知する検知手段と、を備え、
前記検知手段が検知した検知結果に基づいて、前記補給手段が前記撹拌部材のスクリュー形状で形成される凹部に向かってトナーを補給するタイミングを制御するコントローラを有する画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2013−47722(P2013−47722A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185828(P2011−185828)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】