説明

画像形成装置

【課題】ユーザやサービスマンの装置に対する使い勝手を維持しつつ、スタンバイ時のさらなる消費電力低減を図ることが可能となる画像形成装置を提供する。
【解決手段】電源接続部116からの出力Vrは、装置のスタンバイ時に電源供給が不要なセンサ50,51および60の電源として供給され、電源電圧Vcは、装置のスタンバイ時に電源供給が必要なセンサ70および71に供給される。装置のスタンバイ時、出力Out1をLレベルにすることで、センサ50,51および60への電源供給は遮断され、センサ70および71への電源供給のみが継続するので、スタンバイ時のさらなる消費電力低減を図ることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
スタンバイ時の消費電力を低減化するようにした画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機やプリンタなどの画像形成装置に対する消費電力低減要求が高まり、その実現のために各種の提案がなされている。
【0003】
このような画像形成装置として、
i)待機時にジャム検出手段への電力供給を制御することで無駄なエネルギを消費させないようにしたもの(たとえば、特許文献1参照)、
ii)付加されたユニットへ電力を供給する専用電源を制御するようにしたもの(たとえば、特許文献2参照)、
iii)ユニットから電力の供給が必要か否かを制御装置に報知するようにしたもの(たとえば、特許文献3参照)
などが提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−253592号公報
【特許文献2】
特開2000−267518号公報
【特許文献3】
特開2001−117436号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の画像形成装置のうち、i)のものでは、比較的大きな画像形成装置の場合、ジャム検出手段以外にも多くの検出手段を有し、より一層の無駄な消費電力を抑制するためには、それらへの適切な電力制御が必要となるが、スタンバイ時などでも検出機能を生かす必要のある検出手段と不要な検出手段との切り分けがこれまでなされていなかったので、さらなる電力低減を図る改良の余地が残されていた。また、このように切り分けせず、一律にプリント動作時以外に検出手段の電源供給をオフするようにした場合には、ユーザの装置に対する使い勝手が悪くなったり、サービスマンによるトラブルシューティングが困難になったりすることがある。
【0006】
また、上記従来の画像装置のうち、ii)およびiii)のものでは、節電モードおよびスリープモードでの電力低減に加えて、スタンバイモードでの電力低減がエネルギ消費効率向上の観点から求められている。
【0007】
本発明は、この点に着目してなされたものであり、ユーザやサービスマンの装置に対する使い勝手を維持しつつ、スタンバイ時のさらなる消費電力低減を図ることが可能となる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の画像形成装置は、電源と、画像形成処理に使用する複数のセンサであって、該各センサを、当該装置のスタンバイ時には前記電源を供給しなくてもよい第1のセンサ群または当該装置のスタンバイ時でも前記電源を供給しなければならない第2のセンサ群のいずれかに分類したものと、当該装置がスタンバイ時、前記第1のセンサ群に属する各センサに対する前記電源の供給を遮断するとともに、前記第2のセンサ群に属する各センサに対する前記電源の供給を継続するように制御する電源供給制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置を適用したフルカラープリンタの要部構成図である。なお、本実施の形態では、カラープリンタを例に挙げて説明するが、これに限らず、モノクロプリンタであってもよい。
【0011】
画像形成部内には、像担持体としての感光体ドラム(以下、単に「感光体」という)1が設けられ、感光体1は、図示しないモータで矢印Aの方向に回転できるようになっている。感光体1の周囲には、一次帯電器7、露光装置8、現像ユニット13、転写装置10およびクリーナ装置12が配置されている。
【0012】
現像ユニット13は、フルカラー現像のための4台の現像装置13Y,13M,13Cおよび13Kからなる。モータ42は、現像ユニット13を回転させるものであり、ソレノイド43は、現像ユニット13の位置を固定させるためのロック機構を動作させるものである。センサ60は、回転現像ユニット13の位置を検知する回転現像ユニットHP(ホームポジション)センサである。現像装置13Y,13M,13Cおよび13Kは、感光体1上の潜像をそれぞれY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)のトナーで現像する。各色のトナーを現像する際には、位置固定ソレノイド43をオンして機械的なロック機構を解除し、モータ42の駆動によって現像ユニット13を矢印R方向に回転させ、現像ユニット13に敷設された、図示しない位置検出フラグを回転現像ユニットHPセンサ60で検出することで、現像ユニット13の基準位置を検出した上で、所定の回転位置まで回転させ、当該色の現像装置が感光体1に当接するように位置合わせされる。
【0013】
感光体1上に現像された各色のトナー像は、転写装置10によって中間転写体としてのベルト2に順次転写されて、4色のトナー像が重ね合わされる。ベルト2は、ローラ17,18および19に張架されている。これらのうち、ローラ17は、図示しない駆動源に結合されてベルト2を駆動する駆動ローラとして機能し、ローラ18は、ベルト2の張力を調節するテンションローラとして機能し、ローラ19は、2次転写装置としての転写ローラ21のバックアップローラとして機能する。
【0014】
ベルト2を挟んでローラ17と対向する位置には、ベルトクリーナ22が当接/離間可能に設けられていて、2次転写後のベルト2上の残留トナーがクリーナブレードで掻き落とされる。
【0015】
記録紙カセット23内に配置された記録紙は、リフタモータ40の動作により、ピックアップローラ24に当接する位置まで引き上げられる。記録紙カセット23からピックアップローラ24で搬送路に引き出された記録紙は、ローラ対25および26によってニップ部、つまり2次転写装置21とベルト2との当接部に給送される。ベルト2上に形成されたトナー像は、このニップ部で記録紙上に転写され、定着装置5で熱定着されて装置外へ排出される。両面形成動作の場合、フラッパ32を動作させ、搬送ローラ27の方向へ記録紙を搬送する。搬送ローラ28でフラッパ33を越えるまで搬送を行った後、搬送ローラ28を逆回転するとともにフラッパ33を動作させることで、記録紙を搬送ローラ29方向へ搬送し、搬送ローラ30および31で搬送することで、記録紙カセットからの搬送路に合流させ、1面目とは反対の面に画像形成を可能とする。
【0016】
上記構成によるカラープリンタでは、次のようにして画像が形成される。
【0017】
まず、帯電装置7に電圧を印加して感光体1の表面を予定の帯電部電位で一様にマイナス帯電させる。続いて、帯電された感光体1上の画像部分が予定の露光部電位になるように、レーザスキャナからなる露光装置8で露光を行い、潜像が形成される。露光装置8は、画像制御部38で生成される画像信号に基づいて露光をオン/オフすることにより、画像に対応した潜像を形成する。
【0018】
上記カラープリンタの画像形成タイミングは、ベルト2上の所定位置を基準とする信号ITOPを基準に制御されている。ベルト2は、駆動ローラ17、テンションローラ18およびバックアップローラ19からなるローラ類に掛け渡されていて、テンションローラ18によって所定の張力が与えられている。駆動ローラ17およびローラ19の間には、基準位置を検知する反射型位置センサ36が配置されている。
【0019】
現像装置13Y等の現像ローラには各色毎に予め設定された現像バイアスが印加されており、前記潜像は該現像ローラの位置を通過時にトナーで現像され、トナー像として可視化される。トナー像は転写装置10でベルト2に転写され、さらに2次転写装置21で記録紙に転写された後、定着装置5に送給される。フルカラープリント時はベルト上で4色のトナーが重ね合わされた後、記録紙に転写される。感光体1上に残留したトナーはクリーナ装置12で除去・回収され、最後に、感光体1は除電装置(不図示)で一様に0ボルト付近まで除電されて、次の画像形成サイクルに備える。
【0020】
センサ50は、記録紙カセット23内での紙面高さを検知する紙面高さセンサであり、センサ51〜58は、搬送路上に配置される搬送センサであり、各ポイントでの記録紙の有無または記録紙の搬送タイミングを検知する。センサ60は、回転現像ユニット13の位置を検知する回転現像ユニットHPセンサであり、センサ70は、記録紙カセット23の着脱を検知するカセット着脱センサであり、センサ71は、本体内部へのアクセスを可能とするドア41の開閉を検知するドア開閉センサである。これらのセンサは、一般に用いられるフォトインタラプタで構成され、供給される電圧は、本体シーケンス制御で用いられているのと同様に、5Vまたは3.3Vの低圧電源出力である。
【0021】
図2は、各センサへの電源出力を制御する制御部の概略構成を示すブロック図である。
【0022】
同図において、制御部101は、装置のシーケンスを司る、図示しないCPUを含む制御部であり、I/Oポート102は、CPUに接続されて入出力信号の制御を行うものである。
【0023】
電源部103は、制御部101に電源を供給する電源部である。
【0024】
電源接続部116は、FET110,トランジスタ111および抵抗113,114からなっている。
【0025】
スイッチ(SW)121は、I/Oポート102に接続される。
【0026】
電源部103から制御部101へは、5Vまたは3.3Vの低圧電源出力Vcが供給され、CPUやI/Oポート102,FET110に供給される。それとともに、I/Oポート102からは出力Out1が出力され、トランジスタ111のベース端子に供給される。
【0027】
紙面高さセンサ50、搬送センサ51、回転現像ユニットHPセンサ60、カセット着脱センサ70およびドア開閉センサ71からの検出信号は、それぞれ、信号In1,In2,In3,In4およびIn5として、I/Oポート102に入力される。Vcが入力されるFET110は、出力Out1の状態に基づいて、5Vまたは3.3Vの低圧電源出力Vrのオン/オフを行う。
【0028】
Vrは、紙面高さセンサ50、搬送センサ51および回転現像ユニットHPセンサ60の電源として供給される。
【0029】
一方、カセット着脱センサ70およびドア開閉センサ71には、Vcが電源として供給される。
【0030】
ここで、搬送センサとしては、センサ51を代表的に図示するが、センサ51〜58のいずれにも、Vrが電源として供給される。
【0031】
そして、出力Out1による制御を行うかどうかは、SW121の状態によって制御される。
【0032】
ここでは、SW121からの出力が“H”のときには、スタンバイ時Vrの電源遮断制御あり、“L”のときには、スタンバイ時Vrの電源遮断制御なしとして説明を行う。通常は電源遮断制御ありとして設定される。
【0033】
I/Oポート102から出力され、トランジスタ111のベース端子に供給される出力Out1がLレベルのときに、トランジスタ111はオフされ、抵抗113,114によってバイアスされることで、FET110のゲート入力はHレベルのままとなる。このとき、FET110はオフされたままであり、出力Vrはオフレベルとなる。他方、出力Out1がHレベルのときは、トランジスタ111はオンされ、FET110のゲート入力はLレベルのままとなる。このとき、FET110がオンすることで、出力VrはVcとほぼ等しいオンレベルとなる。
【0034】
電源遮断制御ありの場合における現像ユニット駆動のモータ42、回転現像ユニットHPセンサ60、ソレノイド43のタイミングチャートを図3に示す。
【0035】
同図(a)に示すように、スタンバイ状態の場合、電源制御信号Out1=Lであり、Vrはオフレベルとなっている。画像形成が開始されると、電源制御信号Out1=H,Vrはオンレベルとなる。位置固定ソレノイド43をオンして機械的なロック機構を解除し、モータ42の駆動によって現像ユニット13を矢印R方向に回転させ、現像ユニット13に敷設された、図示しない位置検出フラグを回転現像ユニットHPセンサ60で検出することで、現像ユニットの基準位置を検出した上で、所定の回転位置まで回転させ、当該色の現像装置が感光体1に当接するように位置合わせされる。
【0036】
また、同図(b)に示すように、画像形成終了時には感光ドラム1に現像装置13Y,13M,13C,13Kが当接しない退避位置に現像ユニット13の位置を制御し、位置固定ソレノイド43をオフさせて機械的なロック機構で現像ユニット13の位置をロックすることで、モータ42への電力をオフし、スタンバイ状態に遷移した時点で電源制御信号Out1=L,Vrはオフレベルに制御され、画像形成動作とスタンバイ時の電力低減の両立が可能となる。
【0037】
電源遮断制御ありの場合における、記録紙カセット部の動作についてのタイミングチャートを図4に示す。
【0038】
同図(a)に示すように、スタンバイ状態の場合、電源制御信号Out1=Lであり,Vrはオフレベルとなっている。その状態でカセットが操作者により引き出されると、電源がオフされていないカセット着脱センサ70がカセットの着状態から脱状態への変化を出力する(時刻A)。それと同時に、図示しないメカ機構によりリフト機構のロックが解除されることで、紙面高さセンサ50の検知位置から紙がなくなっているが、紙面高さセンサ50へは電源が供給されていないため、センサ50の出力In1の状態は変わらない。操作者によりカセットが挿入されると、カセット着脱センサ70がカセットの脱状態から着状態への変化を出力する(時刻B)。この出力を受けて制御シーケンスにより、電源制御信号Out1=Hとして、Vrはオンレベルとなる。この時点で紙面高さセンサ50は紙面なしを検知する(時刻C)。リフタモータを動作させ(時刻D)、紙面高さセンサ50が紙面ありを検知した時点で(時刻E)、リフタモータ40の動作を停止させる(時刻F)。その後、カセット抜き差しの処理が終了したことでスタンバイ状態に戻り、電源制御信号Out1=Lとして、Vrはオフされる(時刻G)。
【0039】
また、同図(b)に示すように、画像形成動作中を含む非スタンバイ状態では、電源制御信号Out1=Hであり、Vrはオンレベルのままである。このとき給紙動作を行い、紙面高さセンサ50の検知位置から紙がなくなると、紙面高さセンサ50は紙面ありから紙面なしへの変化を出力する(時刻H)。この出力を受けて制御シーケンスにより、リフタモータ40を動作させ(時刻I)、紙面高さセンサ50が紙面ありを検知した時点で(時刻J)、リフタモータ40の動作を停止させる(時刻K)。
【0040】
このような動作を行うことで、記録紙は給紙可能な紙面高さ位置に保持されているため、プリントの指示が発生した場合、時間遅れなくプリントのための給紙動作が可能となる。これにより消費電力の低減とファーストプリント時間短縮の両立が可能となる。
【0041】
ドア開閉センサ71に関しては、スタンバイ状態/画像形成中を含む非スタンバイ状態に関わらず、電源が通電され、ドアの開閉を検知することが必要となっているため、電圧としてVcを供給する。ドア開を検知した場合、装置の駆動を停止するとともに、図示しない操作部にドアが開いている旨を操作者に通知する表示を行い、ドア閉を検知した場合、電源制御信号Out1=Hとして必要な装置の駆動を行うとともに、図示しない操作部に現在の状態を操作者に通知する表示を行う。
【0042】
図示していない操作部のキー入力に関しては、スタンバイ状態でのキー入力の受付は必須であるとともに、キー入力がなされたということは、次に何らかの動作指示があると判断可能であり、その時点で電源制御信号Out1=Hとして指示された動作を実行する。
【0043】
一方、何らかの装置の異常が発生し、サービスマンなどがトラブルシューティングを行う場合は、SW121をLレベルに切り替える。それにより、スタンバイ時およびエラーやジャムによる装置の異常停止時にも搬送センサ、位置検出などの全センサが動作可能な状態となり、トラブルシューティングの効率化が図られる。
【0044】
図5は、制御部101が実行する電源供給制御処理の手順を示すフローチャートである。
【0045】
同図において、まずSW121のIn6の状態を判断する(ステップS1)。電源遮断動作を行うIn6=Hの場合は、電源を遮断するセンサ群である第1のセンサ群からの検知結果に基づく制御を停止し(ステップS2)、電源遮断を行うOut1=Lとする(ステップS3)。
【0046】
一方、電源遮断動作を行うIn6=Lの場合は、電源遮断を行わないOut1=Hとする(ステップS4)。
【0047】
次に、検出可能なセンサ群からの操作指示を待ち受け(ステップS5)、操作指示があった場合、電源を遮断されたセンサ群である第1のセンサ群からの検知結果に基づく制御を復帰させ(ステップS6)、電源を通電するOut1=Hとし(ステップS7)、操作指示に基づく動作を行う(ステップS8)。
【0048】
なお、本実施の形態では、電源遮断動作設定手段としてハードSW121を例に挙げて説明したが、操作部からのソフトウェアによる設定手段でも同様の動作が可能である。また、操作者からの操作を検知するセンサとして、カセット着脱検知、ドア検知および操作部キーを例に挙げて説明したが、操作者からの操作を検知する手段であればこれに限るものではない。
【0049】
次に、本発明の他の実施の形態に係る画像形成装置を説明する。
【0050】
正常に動作が終了している場合には、全てのセンサは所定の正常な状態を検出している。そのため、待機時に検出不要なセンサへの電源遮断を行わない制御を行うのは、ジャムやエラーで装置が異常終了した場合だけに限ってもユーザやサービスマンへの不具合は発生せずに、正常時のスタンバイ中の電力低減が可能となる。
【0051】
図6は、本実施の形態の制御部が実行する電源供給制御処理の手順を示すフローチャートである。
【0052】
同図において、まず、電源を遮断するセンサ群である第1のセンサ群からの検知結果に基づく制御を停止し(ステップS11)、電源遮断を行うOut1=Lとする(ステップS12)ことで、電源遮断動作を行う。
【0053】
次に、検出可能なセンサからの操作指示を待ち受け(ステップS13)、操作指示があった場合、電源を遮断されたセンサ群である第1のセンサ群からの検知結果に基づく制御を復帰させ(ステップS14)、電源を通電するOut1=Hとし(ステップS15)、操作指示に基づく動作を行う(ステップS16)。
【0054】
そして、動作が正常終了したかどうか判断し(ステップS17)、正常終了の場合はステップS11に戻り、電源遮断動作を行う一方、異常終了した場合は、そのまま第1のセンサ群への電源を通電したままとする。
【0055】
以下、本発明の実施態様の例を列挙する。
【0056】
(実施態様1) 電源と、
画像形成処理に使用する複数のセンサであって、該各センサを、当該装置のスタンバイ時には前記電源を供給しなくてもよい第1のセンサ群または当該装置のスタンバイ時でも前記電源を供給しなければならない第2のセンサ群のいずれかに分類したものと、
当該装置がスタンバイ時、前記第1のセンサ群に属する各センサに対する前記電源の供給を遮断するとともに、前記第2のセンサ群に属する各センサに対する前記電源の供給を継続するように制御する電源供給制御手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【0057】
(実施態様2) 前記電源供給制御手段による制御を有効または無効に設定する設定手段をさらに有し、
前記設定手段によって有効が設定されたときには、前記電源供給制御手段による前記制御を行い、前記設定手段によって無効が設定されたときには、当該装置がスタンバイ時であっても、前記複数のセンサすべてに対して前記電源の供給を継続することを特徴とする実施態様1に記載の画像形成装置。
【0058】
(実施態様3) 前記電源供給制御手段は、当該装置がスタンバイ時であっても、異常終了した場合には、前記複数のセンサすべてに対して前記電源の供給を継続することを特徴とする実施態様1に記載の画像形成装置。
【0059】
(実施態様4) 前記電源供給制御手段によって、前記第1のセンサ群に属する各センサに対する前記電源の供給が遮断されたときには、当該各センサからの出力に応じた画像形成処理を行わないことを特徴とする実施態様1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【0060】
(実施態様5) 前記第1のセンサ群には、給紙搬送手段におけるジャムを検出するセンサが含まれることを特徴とする実施態様1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【0061】
(実施態様6) 前記第2のセンサ群は、操作者の操作入力を検知するセンサ群であることを特徴とする実施態様1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
【0062】
(実施態様7) 前記操作者の操作入力を検知するセンサ群には、当該装置に設けられているドアの開閉を検知するもの、記録紙を収納する記録紙収納手段の着脱を検知するもの、および、操作子の操作状態を検知するものが含まれることを特徴とする実施態様6に記載の画像形成装置。
【0063】
(実施態様8) 前記異常終了は、エラーが検出された後の終了またはジャムが検出された後の終了のいずれかを含むことを特徴とする実施態様3に記載の画像形成装置。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スタンバイ中に無駄な電力を消費していたセンサ群への電力供給を制御することで、消費電力を低減させるとともに、ユーザ操作を検知するセンサ群への電源供給は生かしたままとすることで、ユーザの使い勝手は損なわれない。
【0065】
また、設定手段による設定に基づき、全てのセンサ群への電源供給を生かすことで、市場でのトラブルシューシングの効率化が可能となる。
【0066】
さらに、装置が異常終了した場合のみ、全てのセンサ群への電源供給を行うことで、市場でのトラブルシューシングの効率化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る画像形成装置を適用したフルカラープリンタの要部構成図である。
【図2】各センサへの電源出力を制御する制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図3】電源遮断制御ありの場合における、現像ユニット駆動のモータ、回転現像ユニットHPセンサおよびソレノイドのタイミングチャートを示す図である。
【図4】電源遮断制御ありの場合における、記録紙カセット部の動作についてのタイミングチャートを示す図である。
【図5】図2の制御部が実行する電源供給制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る画像形成装置の制御部が実行する電源供給制御処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
50 紙面高さセンサ
51 搬送センサ
60 回転現像ユニットHPセンサ
70 カセット着脱センサ
71 ドア開閉センサ
101 制御部
102 I/Oポート
103 電源部
116 電源接続部
121 スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と、
画像形成処理に使用する複数のセンサであって、該各センサを、当該装置のスタンバイ時には前記電源を供給しなくてもよい第1のセンサ群または当該装置のスタンバイ時でも前記電源を供給しなければならない第2のセンサ群のいずれかに分類したものと、
当該装置がスタンバイ時、前記第1のセンサ群に属する各センサに対する前記電源の供給を遮断するとともに、前記第2のセンサ群に属する各センサに対する前記電源の供給を継続するように制御する電源供給制御手段と
を有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2004−209932(P2004−209932A)
【公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−2591(P2003−2591)
【出願日】平成15年1月8日(2003.1.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】