説明

画像形成装置

【課題】高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体の両面に画像を形成するときの生産性が向上される、画像形成装置を提供する。
【解決手段】第1像担持体3Y、3M、3C、3Kと第2像担持体2との間で転写されたトナー像を第1面に担持した記録媒体Pがニップ部(第1加熱手段20と第2加熱手段22とによって形成される。)に達したときに、そのトナー像を記録媒体Pの第1面に定着するとともに、第1加熱手段20によって加熱・溶融された第2像担持体2上のトナー像を記録媒体Pの第2面に転写及び定着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、特に、記録媒体の両面にそれぞれ画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置では、転写工程と定着工程とを同時におこなう技術が知られている(例えば、特許文献1等参照。)。
このような画像形成装置は、転写工程と定着工程とを別々におこなう画像形成装置に比べて、表面性の粗い記録媒体を使用しても画像品質の低下が起こり難いという利点がある。
【0003】
詳しくは、転写工程と定着工程とを別々におこなう画像形成装置では、表面性の粗い記録媒体を使用すると、中間転写ベルト等の中間転写体が記録媒体の表面性に密着できずに中間転写体と記録媒体との間に不均一なギャップが形成されてしまう。そのため、転写電界が乱れたり、トナー同士のクーロン反発力を招いたり、環境条件(温湿度)によって記録媒体の含水率が変化して記録媒体の電気抵抗が変化したりして、中間転写体上に担持された画像が記録媒体上に正常に転写されずに、画像が全体としてボソボソになってしまう。
【0004】
これに対して、転写工程と定着工程とを同時におこなう画像形成装置では、トナー像に対して転写と同時に熱を加えるため、トナーが軟化・溶融して粘弾性を帯びたブロック状の塊になる。そのため、表面性の粗い記録媒体を使用して定着部材と記録媒体との間に不均一なギャップが形成されても、その部分に画像が塊として転写されてしまう。したがって、画像は、ボソボソにならずに、良好で高画質なものになる。
さらに、転写工程と定着工程とを同時におこなう画像形成装置は、転写工程と定着工程とを別々におこなう画像形成装置に比べて、トナー像を加熱する時間を長くとれるために定着部材の設定温度を比較的低く設定できる。したがって、熱エネルギーの消費を低減することができる。
【0005】
一方、従来から、記録媒体の両面(第1面と第2面とである。)にそれぞれ画像を形成する方式として、スイッチバック方式が広く用いられている。スイッチバック方式は、転写工程及び定着工程を経て記録媒体の第1面(表面)に画像を形成した後に、反転搬送経路で記録媒体を反転させて、さらに転写工程及び定着工程を経て記録媒体の第2面(裏面)に画像を形成するものである。このようなスイッチバック方式によって記録媒体の両面に画像を形成する装置は、複雑な反転機構を設ける必要があるために装置が高コスト化、大型化するとともに、両面に画像を形成するために2回の転写工程及び定着工程を別々におこなう必要があるために画像形成の生産性が低くなるという問題がある。
【0006】
このような問題を解決するために、特許文献2等には、転写工程と定着工程とを同時におこなう画像形成装置であって、記録媒体の第1面に画像を転写・定着するための第1画像形成部や第1中間転写ベルトと、記録媒体の第2面に画像を転写・定着するための第2画像形成部や第2中間転写ベルトと、を別々に設けて、記録媒体の両面に同時に転写・定着をおこなう技術が開示されている。
【0007】
また、特許文献3等には、転写工程と定着工程とを同時におこなう画像形成装置であって、両面画像形成時の生産性を向上させることを目的として、複数の感光体ドラム、第1の転写ベルト、第2の転写ベルト等を設けて、記録媒体の両面に同時に転写・定着をおこなう技術が開示されている。
さらに、特許文献4等には、転写工程と定着工程とを同時におこなう画像形成装置であって、両面画像形成時の生産性を向上させることを目的として、複数の感光体ドラム、一次中間転写ベルト、二次中間転写ベルト等を設けて、記録媒体の両面に同時に転写・定着をおこなう技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開平10−63121号公報
【特許文献2】特開平11−44973号公報
【特許文献3】特開2000−56521号公報
【特許文献4】特開2003−316176号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述した従来の画像形成装置は、高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体の両面に画像を形成するときの生産性を向上させることが難しかった。
【0010】
具体的に、上述した特許文献2等の技術は、転写工程と定着工程とを同時におこなう画像形成装置であって、記録媒体の両面に同時に画像形成をおこなうために、高画質化を達成しつつ、記録媒体の両面に画像を形成するときの生産性を向上させる効果がある程度期待できる。
しかし、特許文献2等の技術は、画像形成部や中間転写ベルトがそれぞれ2つ設けられているために、装置が高コスト化、大型化してしまっていた。また、2つの中間転写ベルトに対してそれぞれ加熱工程・冷却工程(ヒートサイクル)をおこなう必要があるために、装置全体として電力消費量がそれほど小さくならなかった。
【0011】
また、上述した特許文献3、特許文献4等の技術も、転写工程と定着工程とを同時におこなう画像形成装置であって、記録媒体の両面に同時に画像形成をおこなうために、高画質化、省エネルギー化を達成しつつ、記録媒体の両面に画像を形成するときの生産性を向上させる効果がある程度期待できる。
しかし、特許文献3、特許文献4等の技術は、転写ベルトや中間転写ベルトを2つ設ける必要があるために、装置が高コスト化、大型化してしまっていた。
【0012】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体の両面に画像を形成するときの生産性が向上される、画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明の請求項1記載の発明にかかる画像形成装置は、記録媒体の両面に画像を形成する画像形成装置であって、トナー像が形成される第1像担持体と、前記第1像担持体に対向するとともに、前記第1像担持体に形成されたトナー像が転写され、又は、前記第1像担持体との間に記録媒体が搬送される第2像担持体と、前記第1像担持体に形成されたトナー像を前記第2像担持体上又は記録媒体上に転写する転写手段と、前記第2像担持体上に担持されたトナー像を加熱・溶融する第1加熱手段と、前記第1加熱手段に前記第2像担持体を介して圧接してニップ部を形成するとともに、前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過して当該ニップ部に向けて搬送される記録媒体上に担持されたトナー像を加熱・溶融する第2加熱手段と、を備え、前記第1像担持体と前記第2像担持体との間で転写されたトナー像を第1面に担持した記録媒体が前記ニップ部に達したときに、そのトナー像を当該記録媒体の第1面に定着するとともに、前記第1加熱手段によって加熱・溶融された前記第2像担持体上のトナー像を当該記録媒体の第2面に転写及び定着するものである。
【0014】
また、請求項2記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記転写手段に対して前記第2像担持体の走行方向下流側であって前記第1加熱手段及び前記第2加熱手段に対して前記第2像担持体の走行方向上流側に、前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過した記録媒体を前記第2像担持体から分離させる分離部材を備えたものである。
【0015】
また、請求項3記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、記録媒体を収容する給紙部と、前記給紙部に収容された記録媒体が前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過することなく前記ニップ部に向けて搬送される第1搬送経路と、前記給紙部に収容された記録媒体が前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過して前記ニップ部に向けて搬送される第2搬送経路と、を備えたものである。
【0016】
また、請求項4記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項3に記載の発明において、記録媒体の片面にのみ画像を形成するときには記録媒体が前記第1搬送経路を通過して、記録媒体の両面に画像を形成するときには記録媒体が前記第2搬送経路を通過するように制御するものである。
【0017】
また、請求項5記載の発明にかかる転写定着装置は、前記請求項3に記載の発明において、記録媒体の片面にのみ画像を形成するときには記録媒体が前記第1搬送経路及び前記第2搬送経路のいずれかの搬送経路を通過して、記録媒体の両面に画像を形成するときには記録媒体が前記第2搬送経路を通過するように制御するものである。
【0018】
また、請求項6記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1又は請求項2に記載の発明において、記録媒体を収容する第1給紙部及び第2給紙部と、前記第1給紙部に収容された記録媒体が前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過することなく前記ニップ部に向けて搬送される第1搬送経路と、前記第2給紙部に収容された記録媒体が前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過して前記ニップ部に向けて搬送される第2搬送経路と、を備えたものである。
【0019】
また、請求項7記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項6に記載の発明において、記録媒体の片面にのみ画像を形成するときには前記第1給紙部に収容された記録媒体が搬送されて、記録媒体の両面に画像を形成するときには前記第2記録媒体に収容された記録媒体が搬送されるように制御するものである。
【0020】
また、請求項8記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項6に記載の発明において、記録媒体の片面にのみ画像を形成するときには前記第1給紙部及び前記第2給紙部のいずれかの給紙部に収容された記録媒体が搬送されて、記録媒体の両面に画像を形成するときには前記第2記録媒体に収容された記録媒体が搬送されるように制御するものである。
【0021】
また、請求項9記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記第1像担持体は、前記第2像担持体に対向するように並設された複数の第1像担持体であって、前記転写手段は、前記複数の第1像担持体に形成された複数色のトナー像を前記第2像担持体上又は記録媒体上に重ねて転写するものである。
【0022】
また、請求項10記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記第1像担持体は、複数色のトナー像が重ねて形成される単数の第1像担持体であって、前記転写手段は、前記単数の第1像担持体に重ねて形成された複数色のトナー像を前記第2像担持体上又は記録媒体上に転写するものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、第1像担持体と第2像担持体との間で転写されたトナー像を第1面に担持した記録媒体がニップ部に達したときに、そのトナー像を記録媒体の第1面に定着するとともに、第1加熱手段によって加熱・溶融された第2像担持体上のトナー像を記録媒体の第2面に転写及び定着するように、装置を構成している。これにより、高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体の両面に画像を形成するときの生産性が向上される、画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0025】
実施の形態1.
図1〜図3にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1は、実施の形態1における画像形成装置を示す概略構成図である。本実施の形態1における画像形成装置は、タンデム型のカラー複写機である。すなわち、第2像担持体としての中間転写ベルト2に対向するように4つの感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kが並設されている。
そして、本実施の形態1における画像形成装置は、4つの感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kにそれぞれ形成された複数色のトナー像(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を、中間転写ベルト(第2像担持体)2上に重ねて転写したり、記録媒体P上に重ねて転写したりする。
【0026】
図1を参照して、画像形成装置は、装置本体の中央に位置する画像形成部1や、給紙部15や、画像形成部1の上方に位置する画像読取部(不図示である。)、等で構成されている。
画像形成部1の下方には、第2像担持体としての中間転写ベルト2(中間転写体)が配置されている。中間転写ベルト2の上面には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための作像手段が設けられている。すなわち、補色関係にある複数色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)によるトナー像を形成・担持する第1像担持体としての感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kが、中間転写ベルト2の転写面に沿って並設されている。
【0027】
各感光体ドラム3Y、3M、3C、3K(第1像担持体)は、それぞれ、図1の時計方向に回転駆動される。各感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kの周りには、それぞれ、帯電工程をおこなうための帯電部4、露光工程(潜像作成)をおこなうための書込み部5、現像工程をおこなうための現像部6、クリーニング工程をおこなうためのクリーニング部8、が配設されている。なお、図中の符号に付したアルファベットY、M、C、K(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)は、感光体ドラム上に形成されるトナー像の色又はその現像部6に収容されたトナーの色に対応するものである。
【0028】
中間転写ベルト2(第2像担持体)は、駆動ローラ10、従動ローラ11、冷却ローラ13、第1加熱ローラ20(第1加熱手段)によって張架・支持されている。中間転写ベルト2は、駆動ローラ10の駆動によって、図1の反時計方向に走行する。中間転写ベルト2の表層には、トナーが転写されやすいように、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂系材料からなる離型層がコーティングされている。
【0029】
第1加熱手段としての第1加熱ローラ20は、熱伝導性の良い金属材料で形成された円筒体であって、その内部に熱源としてハロゲンヒータ21Aが設置されている。そして、第1加熱ローラ20は、中間転写ベルト2上に担持(転写)されたトナー像(感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kで形成されたトナー像である。)を加熱・溶融する。
冷却ローラ13は、放熱性の高い材料で形成されていて、第1加熱ローラ20によって加熱された中間転写ベルト20を冷却する。
【0030】
中間転写ベルト2の内周面側であって各感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kに対向する位置には、それぞれ、転写手段としての転写ローラ7Y、7M、7C、7Kが配設されている。転写ローラ7Y、7M、7C、7Kは、感光体ドラム3Y、3M、3C、3K上に形成されたトナー像を、中間転写ベルト2上に転写したり、記録媒体P(中間転写ベルト2と感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kとの間に搬送される記録媒体Pである。)上に転写したりするためのものである。
【0031】
中間転写ベルト2の外周面側であって駆動ローラ10に対向する位置には、中間転写ベルト2の表面をクリーニングするベルト・クリーニング部12が設けられている。ベルト・クリーニング部12のクリーニングブレード19は、中間転写ベルト2の走行方向に対してカウンター方向に当接している。
また、中間転写ベルト2の外周面側であって駆動ローラ10に対向する位置には、中間転写ベルト2上に記録媒体Pを送入するための吸着ローラ9が設けられている。吸着ローラ9は、所定の電圧が印加されて、給紙トレイ15から搬送された記録媒体Pを中間転写ベルト2に吸着させて搬送させるものである。
【0032】
転写ローラ7Y、7M、7C、7K(又は、感光体ドラム3Y、3M、3C、3K)に対して中間転写ベルト2の走行方向下流側であって、第1加熱ローラ20及び第2加熱ローラ22に対して中間転写ベルト2の走行方向上流側には、感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kと中間転写ベルト2との間を通過した記録媒体Pを中間転写ベルト2から分離させる分離部材としての分離ガイド板23が設置されている。分離ガイド板23は、中間転写ベルト2に対して非接触で対向するように配設されている。分離ガイド板23が配設された位置は、従動ローラ11によって中間転写ベルト2の曲率が大きくなっていて、記録媒体Pが中間転写ベルト2から分離しやすくなっている。
【0033】
中間転写ベルト2の外周面側であって中間転写ベルト2を介して第1加熱ローラ20に対向する位置には、第2加熱手段としての第2加熱ローラ22が配設されている。第2加熱ローラ22は、感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kと中間転写ベルト2との間を通過してニップ部(第1加熱ローラ20(中間転写ベルト2)と第2加熱ローラ22との当接部である。)に向けて搬送される記録媒体P上に担持されたトナー像を加熱・溶融するものである。
詳しくは、第2加熱ローラ22と第1加熱ローラ20とは、互いにバネ等の付勢手段によって押圧されて、中間転写ベルト2を介してニップ部を形成している。第2加熱ローラ22は、アルミニウム等からなる円筒状の芯金上に、シリコーンゴム等からなる弾性層や、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂系材料からなる離型層が積層されたものである。第2加熱ローラ22の内部には、第1加熱ローラ20と同様に、熱源としてのハロゲンヒータ21Bが設置されている。また、図示は省略するが、第2加熱ローラ22の外周面側には、第2加熱ローラ22の表面を清掃するためのクリーニング機構が設けられている。
【0034】
給紙部は、記録媒体Pを積載して収容する給紙トレイ15や、給紙トレイ15内の記録媒体Pを最上のものから順に1枚ずつ分離して給紙する給紙コロ16や、2つの搬送経路K1、K2のいずれかを切り替えるための切替レバー24、等で構成される。
【0035】
ここで、第1搬送経路K1は、給紙トレイ15(給紙部)に収容された記録媒体Pが、感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kと中間転写ベルト2との間を通過することなく、ニップ部に向けて搬送される経路である。第1搬送経路K1には、記録媒体Pを搬送する搬送ローラ対17aや、レジストローラ対18a等が配設されている。
第1搬送経路K1は、記録媒体Pの片面にのみ画像を形成するときに、切替レバー24を動作させて選択される搬送経路である。このとき、レジストローラ対18aは、記録媒体Pを一旦停止して、斜めずれを修正した後に、中間転写ベルト2上に担持された画像の先端と搬送方向の所定位置とが一致するタイミングで、記録媒体Pをニップ部に向けて送り出すことになる。
【0036】
一方、第2搬送経路K2は、給紙トレイ15(給紙部)に収容された記録媒体Pが、感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kと中間転写ベルト2との間を通過して、ニップ部に向けて搬送される経路である。第2搬送経路K2には、記録媒体Pを搬送する搬送ローラ対17bや、レジストローラ対18b等が配設されている。
第2搬送経路K2は、記録媒体Pの両面(第1面と第2面とである。)に画像を形成するときに、切替レバー24を動作させて選択される搬送経路である。このとき、レジストローラ対18bは、記録媒体Pを一旦停止して、斜めずれを修正した後に、感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kの作像タイミングに合わせて、記録媒体Pを中間転写ベルト2と吸着ローラ9との間に向けて送り出すことになる。
【0037】
以下、本実施の形態1における画像形成装置の動作について説明する。
まず、図2を用いて、両面プリント時の動作について説明する。
記録媒体Pの両面(表裏面)に画像を形成する場合、最初に第1面側(第2加熱ローラ22に対向する面側である。)の作像がおこなわれる。
【0038】
感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kの表面が帯電部4によりそれぞれ一様にマイナスに帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体ドラム3Y、3M、3C、3K上に静電潜像が形成される。イエロー用の感光体ドラム3Yに形成された静電潜像は、イエローのトナーを収容した現像部6によりトナー像として可視像化される。同様に、他の感光体ドラムドラム3M、3C、3Kでも、そのトナー色に応じたトナー像が形成される。
【0039】
一方、給紙トレイ15から排紙された記録媒体Pは、切替レバー24によって第2搬送経路K2を搬送されて、レジストローラ対18bの位置に達する。レジストローラ対18bからタイミングを合わせて給送された記録媒体Pは、吸着ローラ9によって中間転写ベルト2上に保持された状態で、中間転写ベルト2の走行にならって搬送される。このとき、各感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kに形成されたトナー像が、転写ローラ7Y、7M、7C、7Kによって記録媒体P上に順に転写されて重ね合わせられる。
なお、転写工程後に感光体ドラム3Y、3M、3C、3K上に残留したトナーは、それぞれ、クリーニング部8により除去される。その後、不図示の除電ランプにより感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kの表面電位が初期化されて、次の作像工程の準備がされる。
【0040】
その後、第1面(おもて面)に複数色のトナー像Tが重ねて担持(転写)された記録媒体Pは、従動ローラ11による曲率と分離ガイド板23とによって中間転写ベルト2から分離されて、レジストローラ対18aの位置で待機する。
【0041】
その後、第2面側(第1加熱ローラ20に対向する面側である。)の作像が開始される。
詳しくは、先に説明した作像工程と同様に、感光体ドラム3Y、3M、3C、3K上に各色のトナー像が形成される。そして、各感光体ドラム3Y、3M、3C、3K上に形成されたトナー像が、中間転写ベルト2の走行にならって、転写ローラ7Y、7M、7C、7Kによって中間転写ベルト2上に順に転写されて重ね合わせられる。そして、中間転写ベルト2上に重ねて担持(転写)された複数色のトナー像Tは、中間転写ベルト2の走行にならってニップ部の位置に達する。
このとき、中間転写ベルト2上に転写された画像は、第1加熱ローラ20によって所定の温度まで加熱される。そして、加熱状態の画像が、レジストローラ18aからタイミング良く搬送されてくる記録媒体Pの第2面に、転写されるとともに定着される(転写・定着が同時におこなわれる。)。同時に、記録媒体Pの第1面に担持された未定着の画像Tは、第2加熱ローラ22による熱と、双方の加熱ローラ20、22による圧力と、によって、第2面と同じタイミングで記録媒体P上に定着される(定着画像が形成される。)。
【0042】
その後、両面に同時に定着画像が形成された記録媒体Pは、ニップ部から送出されて図1の矢印方向に排紙される。
なお、ニップ部を通過して中間転写ベルト2上に残留するトナー(転写定着残トナー)は、ベルト・クリーニング部12のクリーニングブレード19によって削り取られて回収される。こうして、中間転写ベルト2における次の工程の準備がされる。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態1では、感光体ドラム3Y、3M、3C、3Kと中間転写ベルト2との間で転写されたトナー像Tを第1面に担持した記録媒体Pがニップ部に達したときに、そのトナー像Tを記録媒体Pの第1面に定着するとともに、第1加熱ローラ20によって加熱・溶融された中間転写ベルト2上のトナー像Tを記録媒体Pの第2面に転写及び定着することで、両面画像形成をおこなっている。これにより、高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体の両面に画像を形成するときの生産性が向上される。
すなわち、転写工程と定着工程とが同時におこなわれるために、表面性の粗い記録媒体Pが使用されても、ボソボソがなく定着性に優れ、良好で高画質な画像を得ることができる。また、中間転写ベルト2上に担持されるトナー像を加熱する時間を長くとれるために中間転写ベルト2の設定温度を比較的低く設定できて、省エネルギー化が達成される。また、第2の画像形成部や第2の中間転写ベルト等を設ける必要がないために、装置の低コスト化、小型化が達成される。また、スイッチバック方式を用いることなく、記録媒体Pの両面への画像形成が同時におこなわれるために両面画像形成時の生産性が向上する。
【0044】
次に、図1及び図3を用いて、片面プリント時の動作について説明する。
図1を参照して、記録媒体Pの片面(第1面又は第2面)のみに画像を形成する場合、給紙トレイ15から排紙された記録媒体Pは、切替レバー24によって第1搬送経路K1を搬送されて、レジストローラ対18aの位置に達する。
一方、感光体ドラム3Y、3M、3C、3K上では、先に説明した作像工程と同様に、各色のトナー像が形成される。そして、各感光体ドラム3Y、3M、3C、3K上に形成されたトナー像が、中間転写ベルト2の走行にならって、転写ローラ7Y、7M、7C、7Kによって中間転写ベルト2上に順に転写されて重ね合わせられる。そして、中間転写ベルト2上に重ねて担持(転写)された複数色のトナー像Tは、中間転写ベルト2の走行にならってニップ部の位置に達する。
このとき、中間転写ベルト2上に転写された画像は、第1加熱ローラ20によって所定の温度まで加熱される。そして、加熱状態の画像が、レジストローラ18aからタイミング良く搬送されてくる記録媒体P上に、転写されるとともに定着される(転写・定着が同時におこなわれる。)。
【0045】
なお、本実施の形態1では、片面プリント時に記録媒体Pが第1搬送経路K1を通過するように制御したが、片面プリント時に記録媒体Pが第2搬送経路K1を通過するように制御することもできる。また、片面プリント時に記録媒体Pが第1搬送経路K1及び第2搬送経路K1のいずれかを選択して通過するように制御することもできる。
さらに、図3に示すように、片面プリント時に記録媒体Pが第3搬送経路K3を通過するように制御することもできる。ここで、第3搬送経路K3は、中間転写ベルト2上を搬送される記録媒体Pが、分離ガイド板23の位置で分離ガイド板23の離間動作によって中間転写ベルト2から分離されることなくそのままニップ部に向けて搬送される経路である。
このように片面プリント時に第2搬送経路K2又は第3搬送経路K3を選択したときのプリント面(画像形成がされる面である。)は、第1搬送経路K1を選択したときのプリント面の逆になる。すなわち、片面プリント時に搬送経路を切り替えることで、プリント面を自由に切り替えることができる(フェイスアップ排紙、フェイスダウン排紙を自由に選択することができる。)。なお、片面プリント時に第2搬送経路K2又は第3搬送経路K3を選択した場合には、記録媒体P上の定着画像は通常の定着画像になる(転写・定着が同時におこなわれる定着画像ではない。)。
【0046】
以上説明したように、本実施の形態1によれば、感光体ドラム3Y、3M、3C、3K(第1像担持体)と中間転写ベルト2(第2像担持体)との間で転写されたトナー像Tを第1面に担持した記録媒体Pがニップ部に達したときに、そのトナー像Tを記録媒体Pの第1面に定着するとともに、第1加熱ローラ20(第1加熱手段)によって加熱・溶融された中間転写ベルト2上のトナー像Tを記録媒体Pの第2面に転写及び定着するように、装置を構成している。これにより、高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体Pの両面に画像を形成するときの生産性を向上させることができる。
【0047】
実施の形態2.
図4にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図4は、実施の形態2における画像形成装置を示す構成図であって、前記実施の形態1における図1に相当する図である。本実施の形態2における画像形成装置は、第1搬送経路K1に対応した第1給紙部15Aと第2搬送経路K2に対応した第2給紙部15Bとが別々に設けられている点が、前記実施の形態1のものと相違する。
【0048】
図4に示すように、本実施の形態2における画像形成装置は、記録媒体Pを収容する2つの給紙部(第1給紙部15Aと第2給紙部15Bとである。)が設けられている。第1給紙部と第2給紙部とは、それぞれ、記録媒体Pを収容する給紙トレイ15A、15Bや、給紙コロ16、等で構成される。
そして、第1給紙トレイ15A(第1給紙部)に収容された記録媒体Pは、前記実施の形態1で説明した第1搬送経路K1を通過するように構成されている。
これに対して、第2給紙トレイ15B(第2給紙部)に収容された記録媒体Pは、前記実施の形態1で説明した第2搬送経路K2を通過するように構成されている。
【0049】
なお、本実施の形態2における両面プリント時の動作や片面プリント時の動作は、給紙部15A、15Bからの動作を除き、前記実施の形態1と同様である。
また、片面プリント時に、第1給紙部15A及び第2給紙部15Bのいずれかの給紙部に収容された記録媒体Pが搬送されるように(第1搬送経路K1又は第2搬送経路K2が選択されるように)制御することもできる。
【0050】
以上説明したように、本実施の形態2によれば、前記実施の形態1と同様に、感光体ドラム3Y、3M、3C、3K(第1像担持体)と中間転写ベルト2(第2像担持体)との間で転写されたトナー像Tを第1面に担持した記録媒体Pがニップ部に達したときに、そのトナー像Tを記録媒体Pの第1面に定着するとともに、第1加熱ローラ20(第1加熱手段)によって加熱・溶融された中間転写ベルト2上のトナー像Tを記録媒体Pの第2面に転写及び定着するように、装置を構成している。これにより、高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体Pの両面に画像を形成するときの生産性を向上させることができる。
特に、本実施の形態2では、搬送経路K1、K2ごとに給紙トレイ15A、15Bが設けられているので、搬送経路の形状をストレート化できるために、記録媒体Pのジャムが少なくなるとともにファーストプリント時間を短縮化することができる。
【0051】
実施の形態3.
図5にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図5は、実施の形態3における画像形成装置を示す構成図であって、前記実施の形態1における図1に相当する図である。本実施の形態3における画像形成装置は、複数色のトナー像が重ねて形成される単数の第1像担持体3が設置されたイメージオンイメージ(IOI)現像方式が用いられている点が、複数の第1像担持体3Y、3M、3C、3Kが設置されたタンデム型装置である前記実施の形態1のものと相違する。
【0052】
図5に示すように、本実施の形態3における画像形成装置は、第1像担持体として1つの感光体ドラム3が設置されている。感光体ドラム3の周りには、各色Y、M、C、Kに対応した作像部(帯電部4、書込み部5、現像部6で構成される。)が配設されている。
そして、感光体ドラム3上に複数色のトナー像が重ねて形成(現像)される。そして、感光体ドラム3上に重ねて形成された複数色のトナー像が、転写ローラ7によって、中間転写ベルト(第2像担持体)2上に重ねて転写されたり、記録媒体P上に重ねて転写されたりする。
【0053】
なお、本実施の形態3における両面プリント時の動作や片面プリント時の動作は、画像形成部の動作が異なる点を除き、前記実施の形態1と同様である。
また、片面プリント時に、第1搬送経路K1及び第2搬送経路K2のいずれかの搬送経路を選択して記録媒体Pが搬送されるように制御することもできる。
【0054】
以上説明したように、本実施の形態3によれば、感光体ドラム3(第1像担持体)と中間転写ベルト2(第2像担持体)との間で転写されたトナー像Tを第1面に担持した記録媒体Pがニップ部に達したときに、そのトナー像Tを記録媒体Pの第1面に定着するとともに、第1加熱ローラ20(第1加熱手段)によって加熱・溶融された中間転写ベルト2上のトナー像Tを記録媒体Pの第2面に転写及び定着するように、装置を構成している。これにより、高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体Pの両面に画像を形成するときの生産性を向上させることができる。
【0055】
なお、イメージオンイメージ(IOI)現像方式を用いた場合には、以下のメリットがある。
第1に、中間転写ベルト2に吸着ローラ9を設置する必要がなくなるために、中間転写ベルト2の材料や抵抗値の選択性が広がる。第2に、タンデム型装置と比較して、小スペース化が図れて、レイアウトの自由度が増す。第3に、搬送経路を短くすることができるので、ファーストプリント時間が短縮化される。
【0056】
実施の形態4.
図6にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図6は、実施の形態4における画像形成装置を示す構成図であって、前記実施の形態3における図5に相当する図である。本実施の形態4における画像形成装置は、第1搬送経路K1に対応した第1給紙部15Aと第2搬送経路K2に対応した第2給紙部15Bとが別々に設けられている点が、前記実施の形態3のものと相違する。
【0057】
図6に示すように、本実施の形態4における画像形成装置は、記録媒体Pを収容する2つの給紙部(第1給紙部15Aと第2給紙部15Bとである。)が設けられている。第1給紙部と第2給紙部とは、それぞれ、記録媒体Pを収容する給紙トレイ15A、15Bや、給紙コロ16、等で構成される。
そして、第1給紙トレイ15A(第1給紙部)に収容された記録媒体Pは、前記実施の形態3で説明した第1搬送経路K1を通過するように構成されている。
これに対して、第2給紙トレイ15B(第2給紙部)に収容された記録媒体Pは、前記実施の形態3で説明した第2搬送経路K2を通過するように構成されている。
【0058】
以上説明したように、本実施の形態4によれば、前記実施の形態3と同様に、感光体ドラム3(第1像担持体)と中間転写ベルト2(第2像担持体)との間で転写されたトナー像Tを第1面に担持した記録媒体Pがニップ部に達したときに、そのトナー像Tを記録媒体Pの第1面に定着するとともに、第1加熱ローラ20(第1加熱手段)によって加熱・溶融された中間転写ベルト2上のトナー像Tを記録媒体Pの第2面に転写及び定着するように、装置を構成している。これにより、高画質化、省エネルギー化、低コスト化、小型化を充分に達成しつつ、記録媒体Pの両面に画像を形成するときの生産性を向上させることができる。
【0059】
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す構成図である。
【図2】図1の画像形成装置における両面画像形成時の動作を示す図である。
【図3】図1の画像形成装置における片面画像形成時の動作の一例を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態2における画像形成装置を示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態3における画像形成装置を示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態4における画像形成装置を示す構成図である。
【符号の説明】
【0061】
1 画像形成部、、
2 中間転写ベルト(第2像担持体)、
3、3Y、3M、3C、3K 感光体ドラム(第1像担持体)、
4 帯電部、 5 書込み部、 6 現像部、
7、7Y、7M、7C、7K 転写ローラ(転写手段)
15 給紙トレイ(給紙部)、
15A 第1給紙トレイ(第1給紙部)、
15B 第2給紙トレイ(第2給紙部)、
20 第1加熱ローラ(第1加熱手段)、
21A、21B ハロゲンヒータ、
22 第2加熱ローラ(第2加熱手段)、
23 分離ガイド板(分離部材)、
24 切替レバー、
K1 第1搬送経路、 K2 第2搬送経路、 P 記録媒体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体の両面に画像を形成する画像形成装置であって、
トナー像が形成される第1像担持体と、
前記第1像担持体に対向するとともに、前記第1像担持体に形成されたトナー像が転写され、又は、前記第1像担持体との間に記録媒体が搬送される第2像担持体と、
前記第1像担持体に形成されたトナー像を前記第2像担持体上又は記録媒体上に転写する転写手段と、
前記第2像担持体上に担持されたトナー像を加熱・溶融する第1加熱手段と、
前記第1加熱手段に前記第2像担持体を介して圧接してニップ部を形成するとともに、前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過して当該ニップ部に向けて搬送される記録媒体上に担持されたトナー像を加熱・溶融する第2加熱手段と、を備え、
前記第1像担持体と前記第2像担持体との間で転写されたトナー像を第1面に担持した記録媒体が前記ニップ部に達したときに、そのトナー像を当該記録媒体の第1面に定着するとともに、前記第1加熱手段によって加熱・溶融された前記第2像担持体上のトナー像を当該記録媒体の第2面に転写及び定着することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記転写手段に対して前記第2像担持体の走行方向下流側であって前記第1加熱手段及び前記第2加熱手段に対して前記第2像担持体の走行方向上流側に、前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過した記録媒体を前記第2像担持体から分離させる分離部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
記録媒体を収容する給紙部と、
前記給紙部に収容された記録媒体が前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過することなく前記ニップ部に向けて搬送される第1搬送経路と、
前記給紙部に収容された記録媒体が前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過して前記ニップ部に向けて搬送される第2搬送経路と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
記録媒体の片面にのみ画像を形成するときには記録媒体が前記第1搬送経路を通過して、記録媒体の両面に画像を形成するときには記録媒体が前記第2搬送経路を通過するように制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
記録媒体の片面にのみ画像を形成するときには記録媒体が前記第1搬送経路及び前記第2搬送経路のいずれかの搬送経路を通過して、記録媒体の両面に画像を形成するときには記録媒体が前記第2搬送経路を通過するように制御することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
記録媒体を収容する第1給紙部及び第2給紙部と、
前記第1給紙部に収容された記録媒体が前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過することなく前記ニップ部に向けて搬送される第1搬送経路と、
前記第2給紙部に収容された記録媒体が前記第1像担持体と前記第2像担持体との間を通過して前記ニップ部に向けて搬送される第2搬送経路と、を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
記録媒体の片面にのみ画像を形成するときには前記第1給紙部に収容された記録媒体が搬送されて、記録媒体の両面に画像を形成するときには前記第2記録媒体に収容された記録媒体が搬送されるように制御することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
記録媒体の片面にのみ画像を形成するときには前記第1給紙部及び前記第2給紙部のいずれかの給紙部に収容された記録媒体が搬送されて、記録媒体の両面に画像を形成するときには前記第2記録媒体に収容された記録媒体が搬送されるように制御することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1像担持体は、前記第2像担持体に対向するように並設された複数の第1像担持体であって、
前記転写手段は、前記複数の第1像担持体に形成された複数色のトナー像を前記第2像担持体上又は記録媒体上に重ねて転写することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第1像担持体は、複数色のトナー像が重ねて形成される単数の第1像担持体であって、
前記転写手段は、前記単数の第1像担持体に重ねて形成された複数色のトナー像を前記第2像担持体上又は記録媒体上に転写することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−102259(P2008−102259A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−283699(P2006−283699)
【出願日】平成18年10月18日(2006.10.18)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】