説明

画像形成装置

【課題】部門管理機能の効果を維持しつつ、必要に応じて印刷可能なシートの枚数を超えた印刷の実行が可能な画像形成装置を提供すること。
【解決手段】テーブル21に、予め定める制限単位(曜日)ごとに印刷可能な用紙枚数が制限枚数として記憶されており、CPU6によって、各曜日において画像が形成された用紙の枚数(印刷枚数)がカウントされる。そして、一の曜日における印刷枚数が、その曜日の制限枚数に達した後は、CPU6による許可に基づいて、印刷指示に基づいて引き続き印刷されるべきであった用紙の枚数分、別の曜日の制限枚数を利用して印刷が実行される。ここで、テーブル21での一週間全体での制限枚数は一定であり、その中で、一の曜日で制限枚数を超過した分の印刷が引き続き実行されるように、他の曜日の制限枚数で補う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷枚数を管理する機能を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスなどを対象とし、部門毎において、複写を行うときに設定する予約複写枚数が複写可能枚数を超えている場合に、その超過分の複写を制限する、いわゆる複写枚数の部門管理機能を備えた画像形成装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
この画像形成装置は、予約複写枚数が、部門管理機能によって部門毎に管理される複写可能枚数を超えている場合に、その旨の警告を表示する。そして、この画像形成装置は、複写可能枚数分の複写を実施した後、複写可能枚数を超える分の画像データを破棄する。
【0003】
このような部門管理機能により、部門毎に予め割り当てられた複写可能枚数を超える複写を制限することができるので、各部門での経費を節約することができ、また、無駄な複写の削減をユーザに促すことができる。
【特許文献1】特開平9−146428号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、どうしても必要な複写であるにもかかわらず、予約複写枚数が複写可能枚数を超える場合に、画像データが破棄されるのでは使い勝手が悪い。また、複写用シートの両面を使ったり(いわゆる、DX(デュープレックス)印刷))、シートの片面に複数枚分の画像データを縮小して複写する(いわゆる、Nin1(エヌ・イン・ワン)印刷)ことで、すべての画像データを複写可能枚数内で複写することも考えられるが、それをユーザが望まない場合もある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、部門管理機能の効果を維持しつつ、必要に応じて印刷可能なシートの枚数を超えた印刷の実行が可能な画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、印刷指示に基づいて、シートに印刷する画像形成装置であって、予め定める制限単位ごとにシートの印刷可能枚数が対応づけられて記憶されている印刷可能枚数記憶手段と、一の前記制限単位に対する印刷可能枚数を超える印刷指示があるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって、一の前記制限単位の印刷可能枚数を超える印刷指示があると判断された場合に、印刷可能枚数記憶手段に記憶されている他の前記制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷の実行を許可する印刷許可手段とを備えていることを特徴としている。
【0007】
なお、判断手段による、当該ユーザに対する印刷可能枚数を超える印刷指示があるとの判断には、印刷したシートの枚数の累積値が所定の印刷可能枚数を超える場合(いわゆる、カウントアップ)、と、印刷ごとに印刷可能枚数が減じられて零になった場合(いわゆる、カウントダウン)とがある。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、各前記制限単位において印刷されたシートの枚数をカウントする枚数カウント手段をさらに備え、前記判断手段によって、一の前記制限単位の印刷可能枚数を超える印刷指示があると判断された場合に、前記枚数カウント手段は、他の前記制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷されるシートの枚数をカウントすることを特徴としている。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、印刷指示に基づいて、シートに印刷する画像形成装置であって、予め定める制限単位ごとにシートの印刷可能枚数が対応づけられて記憶されている印刷可能枚数記憶手段と、各前記制限単位において印刷されたシートの枚数をカウントする枚数カウント手段と、一の前記制限単位において印刷指示が入力された場合に、当該制限単位において印刷されたシートの枚数が、当該制限単位の印刷可能枚数に達した後、その印刷指示に基づいて引き続き印刷されるべきであったシートの枚数分、当該制限単位以外の他の前記制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷の実行を許可する印刷許可手段とを備えていることを特徴としている。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記制限単位は、期間であることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明において、前記印刷可能枚数記憶手段は、各前記制限単位ごとに、前記制限単位と印刷可能枚数とを対応づけたテーブルを保持していることを特徴としている。
【0010】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の発明において、前記印刷許可手段による許可に先立ち、印刷可能枚数が利用される他の前記制限単位を指定するための指定手段を備えていることを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明において、一の前記制限単位において印刷指示が入力された場合に、当該制限単位において印刷されたシートの枚数が、当該制限単位の印刷可能枚数に達した後、当該印刷指示に基づいてシートに形成すべき画像のデータを、所定の記憶媒体に書き込む画像データ書込手段を備えていることを特徴としている。
【0011】
また、請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の発明において、前記印刷許可手段によって、他の前記制限単位の印刷可能枚数が利用された場合に、その利用された後に当該他の前記制限単位の印刷可能枚数を表示する表示手段を備えていることを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の発明において、前記印刷許可手段による許可に先立ち、1枚のシートに複数枚数分の画像を形成するか否かを設定するための設定手段を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、印刷可能枚数記憶手段には、予め定める制限単位ごとに印刷可能枚数が記憶されている。判断手段によって、一の制限単位に対する印刷可能枚数を超える印刷指示があると判断された場合に、印刷許可手段による許可に基づいて、残りの枚数分(超過分)、当該制限単位以外の他の制限単位での印刷可能枚数を利用して印刷が実行される。
【0013】
つまり、この画像形成装置では、一の制限単位に対する印刷可能枚数を超える印刷指示があっても、当該制限単位以外の他の制限単位の印刷可能枚数を利用することで、超過分の印刷を引き続き実行することができる。
これにより、一の制限単位に対する印刷可能枚数を超える印刷指示があった場合に、超過分の印刷が行われずに、画像データが破棄されることを防止することができる。
【0014】
なお、判断手段による、一の制限単位に対する印刷可能枚数を超える印刷指示があるとの判断は、印刷したシートの枚数の累積値が所定の印刷可能枚数を超えること(いわゆる、カウントアップ)の判断、と、印刷ごとに印刷可能枚数が減じられて零になること(いわゆる、カウントダウン)の判断とがある。
一方、超過分は、一の制限単位以外の他の制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷が実行されるのであって、超過分に応じて一の制限単位の印刷可能枚数が水増しされるわけではない。つまり、各制限単位の印刷可能枚数の合計枚数は一定であり、その中で、一の制限単位で印刷可能枚数を超過した分の印刷が引き続き実行されるように、他の制限単位の印刷可能枚数で補うのである。そのため、各制限単位の印刷可能枚数の合計枚数を超える印刷は制限されるので、オフィスなどでは各部門での経費の節約を図ることができ、また、無駄な印刷の削減をユーザに促すことができる。
【0015】
その結果、部門管理機能の効果を維持しつつ、必要に応じて印刷可能枚数を超えた印刷を実行することができる。
請求項2に記載の発明によれば、一の制限単位において、シートへの印刷が行われると、枚数カウント手段によって、当該制限単位において印刷されたシートの枚数(印刷枚数)がカウントされる。さらに、判断手段によって、一の前記制限単位の印刷可能枚数を超える印刷指示があると判断された場合に、枚数カウント手段によって、他の制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷されるシートの枚数がカウントされる。そのため、枚数カウント手段によって、一の制限単位だけでなく、超過分を印刷する他の制限単位における印刷枚数も正確に管理することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、印刷可能枚数記憶手段に、予め定める制限単位ごとに印刷可能枚数が記憶されている。一の制限単位において、シートへの印刷が行われると、枚数カウント手段によって、当該制限単位において印刷されたシートの枚数(印刷枚数)がカウントされる。そして、当該制限単位においてカウントされた印刷枚数が、当該制限単位における印刷可能枚数に達した後は、印刷許可手段による許可に基づいて、残りの枚数分(超過分)、当該制限単位以外の他の制限単位での印刷可能枚数を利用して印刷が実行される。
【0017】
つまり、この画像形成装置では、一の制限単位における印刷枚数が印刷可能枚数に達した場合であっても、当該制限単位以外の他の制限単位の印刷可能枚数を利用することで、超過分の印刷を引き続き実行することができる。
これにより、一の制限単位における印刷枚数が印刷可能枚数に達した場合に、超過分の印刷が行われずに、画像データが破棄されることを防止することができる。
【0018】
一方、超過分は、一の制限単位以外の他の制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷が実行されるのであって、超過分に応じて一の制限単位の印刷可能枚数が水増しされるわけではない。つまり、各制限単位の印刷可能枚数の合計枚数は一定であり、その中で、一の制限単位で印刷可能枚数を超過した分の印刷が引き続き実行されるように、他の制限単位の印刷可能枚数で補うのである。そのため、各制限単位の印刷可能枚数の合計枚数を超える印刷は制限されるので、オフィスなどでは各部門での経費の節約を図ることができ、また、無駄な印刷の削減をユーザに促すことができる。
【0019】
その結果、部門管理機能の効果を維持しつつ、必要に応じて印刷可能枚数を超えた印刷を実行することができる。
請求項4に記載の発明によれば、ある期間で印刷枚数が印刷可能枚数に達した場合に、別の期間での印刷可能枚数を利用して、超過分の印刷を引き続き実行させることができる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、印刷可能枚数記憶手段は、各制限単位ごとに、制限単位と印刷可能枚数とを対応づけたテーブルを保持している。
これにより、印刷可能枚数記憶手段は、テーブルを参照することによって、各制限単位の印刷可能枚数の情報をすぐに取得することができる。そのため、印刷指示に基づく印刷枚数が一の制限単位の印刷可能枚数に達した場合には、超過分の印刷を実行することができる他の制限単位をすぐに発見することができ、超過分の印刷を速やかに実行することができる。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、印刷許可手段による許可に先立ち、ユーザが印刷可能枚数の利用を所望する他の制限単位を指定することができ、その印刷可能枚数の利用により、超過分の印刷を実行することができる。
請求項7に記載の発明によれば、一の制限単位において印刷されたシートの枚数が当該制限単位の印刷可能枚数に達した後、印刷指示に基づいてシートに形成すべき画像のデータが、画像データ書込手段によって所定の記憶媒体に書き込まれる。
【0022】
これにより、一の制限単位で印刷枚数が印刷可能枚数に達した場合に、画像のデータは、破棄されることなく記憶媒体に保管される。そのため、記憶媒体に書き込まれた画像データを読み出すことで、改めて印刷指示に基づく印刷を実行することができる。
請求項8に記載の発明によれば、印刷許可手段によって、他の制限単位の印刷可能枚数が利用された場合に、表示手段によって、その利用された後に他の制限単位の印刷可能枚数が表示される。
【0023】
これにより、他の制限単位の印刷可能枚数を利用して超過分の印刷が実行された場合、他の制限単位における、その超過分を勘案した印刷可能枚数を正確に把握することができる。
請求項9に記載の発明によれば、印刷許可手段による許可に先立ち、ユーザが、1枚のシートに複数枚数分の画像を形成するか否かを設定することができる。
【0024】
これにより、1枚のシートに複数枚数分の画像を形成することをユーザが許容するのであれば、当初の一の制限単位の印刷可能枚数の利用のみで印刷を完了できる。または、超過分を減少させることができ、他の制限単位の印刷可能枚数の利用を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
1.本実施形態の構成
図1は、本発明の画像形成装置の一例としての複合機を含む画像形成システムの構成を示すブロック図である。
この画像形成システムは、オフィスなどに構築されているLAN(ローカルエリアネットワーク)2に接続された複数の複合機1を備えている。また、LAN2には、複合機1に画像データや画像形成(印刷)指示コマンドを送信し、その複合機1に印刷処理を実行させるためのパーソナルコンピュータ(以下、PCという。)4が接続されている。
【0026】
複合機1は、PC4から入力される画像データに基づく画像をシートの一例としての用紙に出力するプリンタ機能、原稿画像を読み取り、その原稿画像を用紙に再現するコピー機能、原稿画像を読み取り、その読み取った原稿画像のデータを、電話回線網5を介して外部へ伝送し、また、外部から電話回線網5を介して伝送されてくる画像データに基づく画像を用紙に出力するファクシミリ機能を有している。
【0027】
そして、これらの各機能を実現するために、複合機1は、LAN2との接続のためのLANI/F(インタフェース)12と、原稿画像を光学的に読み取るスキャナ部13と、画像データを用紙に出力するプリンタ部14と、電話回線網5との接続のためのモデム15と、プリンタ部14で印刷された用紙が排出されたことを検出する排紙センサ16と、各部の制御のためのCPU6、ROM7、枚数カウント手段としてのRAM8、およびEEPROM9とを備えている。なお、CPU6は、判断手段、印刷許可手段、および画像データ書込手段として機能する。
【0028】
LANI/F12、スキャナ部13、プリンタ部14、モデム15、排紙センサ16、CPU6、ROM7、RAM8およびEEPROM9は、バスライン18を介して、互いにデータ送受可能に接続されている。
ROM7には、CPU6により実施される各種の制御プログラムなどが記憶されている。
【0029】
RAM8は、CPU6による制御プログラムの実行時に、データやプログラムなどを一時的に記憶させておくためのワークエリアとして使用される。たとえば、このRAM8には、排紙センサ16によって排出が検出された用紙の枚数(プリンタ部14で印刷された用紙の枚数)をカウントするための枚数カウンタ19や、後述するテーブル21のデータを展開して、一時的に保持しておくためのテーブル展開エリア22などが設定されている。
【0030】
EEPROM9には、後述するテーブル21が格納されている。
また、バスライン18には、ユーザによって操作される操作キーなどを含む指定手段および設定手段としての操作部10と、複合機1の動作状況などの各種情報が表示される表示手段としてのLCD11とが接続されている。
さらに、複合機1は、記憶媒体としてのUSBメモリ20を接続するためのUSBポート(図示せず)を備えている。そして、複合機1は、そのUSBポートに差し込まれたUSBメモリ20とバスライン18との接続のためのUSBI/F17を備えている。
【0031】
図2は、EEPROM9に格納されているテーブルの一例を示す図である。
複合機1は、いわゆる部門管理機能を有している。部門管理機能とは、オフィスなどにおいて、ユーザ(部門)毎に、複合機1での画像形成(印刷)枚数を管理し、画像形成枚数が所定の制限枚数を超えると、そのユーザによる超過分の印刷を制限する機能である。
図2に示すように、印刷可能枚数記憶手段としてのテーブル21では、3人のユーザA、BおよびCに対して、1週間の中で、印刷可能な用紙の枚数(制限枚数)が、曜日ごとに割り当てられている。
【0032】
すなわち、ユーザAの制限枚数は、日曜日(Sun)が100枚に設定され、月曜日(Mon)が80枚に設定され、火曜日(Tue)が70枚に設定され、水曜日(Wed)が60枚に設定され、木曜日(Thu)が50枚に設定され、金曜日(Fri)が40枚に設定され、土曜日(Sat)が30枚に設定されている。
ユーザBの制限枚数は、日曜日が160枚に設定され、月曜日が120枚に設定され、火曜日以降の各曜日が100枚に設定されている。
【0033】
ユーザCの制限枚数は、日曜日が50枚に設定され、月曜日が30枚に設定され、火曜日以降の各曜日が10枚に設定されている。
このように、ユーザに応じて、また、曜日に応じて、制限枚数が設定されている。これは、ユーザによって複合機1の使用頻度が異なることと、同一ユーザでも曜日によって複合機1の使用頻度が異なることを勘案したものである。
【0034】
また、テーブル21には、各制限枚数に対応づけて、各ユーザが各曜日で実施した画像形成(印刷)枚数の累積値(累積画像形成枚数)が記憶されている。たとえば、ユーザAが日曜日に90枚の用紙への印刷を実施した場合、ユーザAの日曜日の制限枚数100枚に対応づけて、累積画像形成枚数として90枚が記憶されている。
図3および図4は、部門管理機能に係る制御を示したフローチャートである。
【0035】
たとえば、ユーザにより操作部10が操作されて、プリンタ部14での画像形成(以下、印刷ということがある。)指示が入力されると、CPU6は、印刷要求があったと判断する(S1:YES)。なお、LAN2を介して、PC4や他の複合機1から画像データとともに印刷要求(画像形成指示コマンド)が入力されることもある。印刷要求があるまでは、以下に説明する処理は行われない(S1:NO)。
【0036】
印刷要求があると、CPU6は、印刷予定枚数(印刷要求に応答して印刷すべき枚数)が何枚であるかを把握できるか否かを判断する(S2)。具体的には、操作部10からの印刷予定枚数の入力があったか否かを調べ、この入力がない場合には、CPU6は、印刷予定枚数を把握できないと判断する(S2:NO)。一方、印刷予定枚数の入力があると、CPU6は、印刷予定枚数が把握できると判断する(S2:YES)。なお、PC4や他の複合機1から印刷要求が入力された場合には、CPU6は、その印刷要求とともに送られてくる印刷予定枚数データから印刷予定枚数を把握してもよいし、画像データをビットマップデータに展開して、そのビットマップデータから印刷予定枚数を把握してもよい。
【0037】
印刷予定枚数の把握が可能でない場合(S2:NO)、つづいて、CPU6は、印刷制限以内か否かを判断する(S3)。具体的には、CPU6は、EEPROM9に格納されたテーブル21をRAM8のテーブル展開エリア22(図1参照)に移動し、そのテーブル21のデータをテーブル展開エリア22に展開する。そして、CPU6は、展開したテーブル21において、本日の曜日における当該ユーザの制限枚数および累積画像形成枚数(図2参照)ならびに枚数カウンタ19のカウント値を参照して、累積画像形成枚数と枚数カウンタ19のカウント値との和が制限枚数よりも少なければ印刷制限以内であると判断する(S3:YES)。一方、累積画像形成枚数と枚数カウンタ19のカウント値との和が制限枚数に到達していれば印刷制限以内でないと判断する(S3:NO)。
【0038】
印刷制限以内であれば、CPU6は、プリンタ部14に、画像データに基づく画像形成(印刷)を実施させる(S5)。
プリンタ部14で印刷された用紙が排出される度に、排紙センサ16からパルス信号が出力される。CPU6は、排紙センサ16からのパルス信号の出力に応答して、RAM8内の枚数カウンタ19のカウント値をインクリメント(+1)する(S6)。なお、枚数カウンタ19のカウント値は、この一連の処理が開始される際に零にリセットされている。
【0039】
その後、CPU6は、全て印刷済みか否か、つまり印刷予定枚数の印刷が行われたか否かを判断する(S7)。全ての印刷が済んでいない場合には、CPU6は、ステップS3に戻り、印刷制限以内であれば、ステップS5およびステップS6の処理を再び実行する。
こうして、全ての印刷が済むと(S7:YES)、CPU6は、テーブル展開エリア22に保持されている累積画像形成枚数に枚数カウンタ19のカウント値を足し、この合計を新たな累積画像形成枚数としてテーブル展開エリア22に保持する。そして、CPU6は、その更新後のテーブル展開エリア22に保持しているデータに基づいて、EEPROM9に格納されているテーブル21を書き換える。
【0040】
一方、印刷予定枚数の把握が可能である場合(S2:YES)、CPU6は、印刷制限以内か否かを判断する(S4)。すなわち、CPU6は、EEPROM9に格納されたテーブル21をRAM8のテーブル展開エリア22(図1参照)に移動し、そのテーブル21のデータをテーブル展開エリア22に展開する。そして、CPU6は、展開したテーブル21において、本日の曜日における当該ユーザの制限枚数および累積画像形成枚数(図2参照)を参照して、累積画像形成枚数と印刷予定枚数との和が制限枚数よりも少なければ印刷制限以内であると判断する(S4:YES)。一方、累積画像形成枚数と印刷予定枚数との和が制限枚数に到達していれば印刷制限以内でないと判断する(S4:NO)。
【0041】
印刷制限以内である場合には、CPU6は、プリンタ部14に、画像データに基づく画像形成(印刷)を実施させる(S8)。そして、排紙センサ16からパルス信号が出力される度に、RAM8内の枚数カウンタ19のカウント値をインクリメント(+1)する(S9)。このステップS8およびステップS9の処理は、全ての印刷が済むまで繰り返し続けられる(S10:NO)。
【0042】
こうして、全ての印刷が済むと(S10:YES)、CPU6は、テーブル展開エリア22に保持されている累積画像形成枚数に枚数カウンタ19のカウント値を足し、この合計を新たな累積画像形成枚数としてテーブル展開エリア22に保持する。そして、CPU6は、その更新後のテーブル展開エリア22に保持しているデータに基づいて、EEPROM9に格納されているテーブル21を書き換える。
【0043】
印刷予定枚数の把握が不可能であり(S2:NO)、かつ累積画像形成枚数と枚数カウンタ19のカウント値との和が制限枚数に到達している場合には(S3:NO)、CPU6は、別の日の制限枚数を使用可能か否かを判断する(S11)。つまり、CPU6は、テーブル展開エリア22に展開されているデータを参照して、印刷要求があった曜日よりも後の曜日において、累積画像形成枚数と枚数カウンタ19のカウント値との和が制限枚数よりも少ない関係を満たす曜日が存在するか否かを調べる。
【0044】
本日(印刷要求があった曜日)よりも後の曜日に、累積画像形成枚数と枚数カウンタ19のカウント値との和が制限枚数よりも少ない関係を満たす曜日が存在する場合には(S11:YES)、CPU6は、LCD11に、本日分の制限枚数は使用できず(印刷制限オーバー)、翌日以降の制限枚数を使用して印刷するかの旨を表示させ、これを当該ユーザに報知する(S12)。
【0045】
また、CPU6は、LCD11に、制限枚数を使用できる曜日を表示させ、これを当該ユーザに報知する。この表示を確認したユーザは、操作部10を操作して、制限枚数を使用する曜日を指定する。
ユーザによって制限枚数を使用する曜日が指定され(S14:YES)、その曜日の制限枚数を使用して印刷するとの指示を受けると、CPU6は、指定された曜日において、印刷制限以内か否かを判断する(S15)。この印刷制限以内か否かの判断は、ステップS3の判断と同様であるので、その処理についての詳細な説明を省略する。
【0046】
そして、CPU6は、印刷制限以内であると判断すると(S15:YES)、プリンタ部14に、画像データに基づく画像形成(印刷)を実施させる(S16)。そして、排紙センサ16からパルス信号が出力される度に、RAM8内の枚数カウンタ19のカウント値をインクリメント(+1)する(S17)。また、CPU6は、今回の印刷において制限枚数を利用した曜日、その曜日の制限枚数、今回の印刷枚数、および、上述した印刷オーバーの旨をLCD11に表示させる(S18)。このとき、今回の印刷において制限枚数を利用した曜日の制限枚数から枚数カウンタ19のカウント値を引いた値を、この曜日における新たな制限枚数としてもよい。
【0047】
その後、CPU6は、全て印刷済みか否か、つまり印刷予定枚数の印刷が行われたか否かを判断する(S19)。全ての印刷が済んでいない場合には、CPU6は、ステップS15に戻り、印刷制限以内であれば、ステップS16、ステップS17およびステップS18の処理を再び実行する。
こうして、全ての印刷が済むと(S19:YES)、CPU6は、今回の印刷において制限枚数を利用した曜日の累積画像形成枚数に枚数カウンタ19のカウント値を足し、この合計を新たな累積画像形成枚数としてテーブル展開エリア22に保持する。そして、CPU6は、その更新後のテーブル展開エリア22に保持しているデータに基づいて、EEPROM9に格納されているテーブル21を書き換える。
【0048】
一方、全ての印刷が済む前に、今回の印刷において制限枚数を利用した曜日の累積画像形成枚数と枚数カウンタ19のカウント値との和が当該制限枚数に到達した場合には(15:NO)、ステップS11に戻り、さらに別の日の制限枚数を使用可能か否かが判断される。そして、別の日の制限枚数をさらに使用可能であれば、上述したステップS12以降の処理が行われる。
【0049】
別の日の制限枚数を使用不可能な場合(S11:NO)、またはユーザによって制限枚数を使用する曜日が指定されない場合(S14:NO)には、CPU6は、本日分の制限枚数も別の日の制限枚数も使用できないので印刷ができない旨、および今回の印刷に係る画像データをUSBメモリ20に記憶させるか否かの選択を求める旨をLCD11に表示させる(S20)。
【0050】
そして、ユーザが操作部10を操作し、USBメモリ20を使用してこれに画像データを記憶させることを選択した場合には(S21:YES)、CPU6は、画像データをUSBメモリ20に格納する(S22)。一方、当該ユーザがUSBメモリ20を使用しないことを選択した場合には(S21:NO)、CPU6は、画像データを破棄した後に、制御を終了する。
【0051】
また、CPU6は、ステップS4において、累積画像形成枚数と印刷予定枚数との和が制限枚数に到達しているために印刷制限以内でないと判断した場合(S4:NO)、通常印刷(用紙の片面に、片面相当の画像データを印刷すること)では、全ての印刷予定枚数の印刷を実行できない旨、および、画像データをDX印刷またはNin1印刷するかどうかの選択を求める旨をLCD11に表示させる(S23)。
【0052】
そして、ユーザが操作部10を操作し、画像データをDX印刷またはNin1印刷することを選択すると(S25:YES)、CPU6は、DX印刷またはNin1印刷であれば制限枚数以内で印刷を終了できるかどうかを判断する(S26)。具体的には、CPU6は、DX印刷であれば、印刷予定枚数を2で割った値(割り切れない分は繰り上げる。)と累積画像形成枚数との合計(DX合計枚数という。)と、制限枚数とを比較する。そして、CPU6は、制限枚数よりDX合計枚数が少なければDX印刷は制限以内であると判断する(S26:YES)。また、CPU6は、Nin1印刷の一例として用紙の片面に用紙4枚分の画像データを縮小して印刷するのであれば、印刷予定枚数を4で割った値(割り切れない分は繰り上げる。)と累積画像形成枚数との合計(Nin1合計枚数という。)と、制限枚数とを比較して、制限枚数よりNin1合計枚数が少なければNin1印刷は制限以内であると判断する(S26:YES)。
【0053】
CPU6は、ステップS26の判断を肯定した場合、DX印刷またはNin1印刷のために、画像データを準備する(S28)。具体的には、DX印刷であれば、CPU6は、用紙の表面に印刷する画像データと、用紙の裏面に印刷する画像データとを選別する。また、Nin1印刷であれば、CPU6は、用紙の片面に印刷する複数の画像データを選別し、これらの画像データの配置順番を決定する。
【0054】
次いで、CPU6は、プリンタ部14に、その準備した画像データに基づく画像形成(印刷)を実施させる(S29)。そして、排紙センサ16からパルス信号が出力される度に、RAM8内の枚数カウンタ19のカウント値をインクリメント(+1)する(S30)。これらのステップS28からステップS30までの処理は、全ての印刷が済むまで繰り返し続けられる(S31:NO)。
【0055】
こうして、全ての印刷が済むと(S31:YES)、CPU6は、テーブル展開エリア22に保持されている本日の累積画像形成枚数に枚数カウンタ19のカウント値を足し、この合計を新たな累積画像形成枚数としてテーブル展開エリア22に保持する。そして、CPU6は、その更新後のテーブル展開エリア22に保持しているデータに基づいて、EEPROM9に格納されているテーブル21を書き換える。
【0056】
一方、ユーザが画像データのDX印刷およびNin1印刷のいずれも行わないことを選択した場合(S25:NO)、または、DX印刷およびNin1印刷のいずれであっても制限枚数内で印刷を終了できない場合には(S26:NO)、CPU6は、制限枚数までの通常印刷をプリンタ部14に行わせた後、上述のステップS11に進み、ステップS11以降の処理を実行する。
2.本実施形態の作用効果
このように、テーブル21に、予め定める制限単位(曜日)ごとに印刷可能な用紙枚数が制限枚数として記憶されており、CPU6によって、一の曜日における制限枚数を超える印刷指示があると判断された場合に、CPU6による許可に基づいて、残りの枚数分(超過分)、別の曜日の制限枚数を利用して印刷が実行される。ここで、具体的には、まず、RAM8の枚数カウンタ19によって、印刷された用紙の枚数(印刷枚数)がカウントされる。そして、一の曜日における印刷枚数(詳しくは、累積画像形成枚数)が、その曜日の制限枚数に達すると、CPU6によって、一の曜日における制限枚数を超える印刷指示があると判断される。
【0057】
つまり、この複合機1では、一の制限単位に対する制限枚数を超える印刷指示があった場合、例えば、一の曜日における印刷枚数が制限枚数に達した場合であっても、当該曜日以外の他の曜日の制限枚数を利用することで、超過分の印刷を引き続き実行することができる。
これにより、超過分の印刷が行われずに、画像データが破棄されることを防止することができる。
【0058】
一方、超過分は、一の曜日以外の他の曜日の制限枚数を利用して印刷が実行されるのであって、超過分に応じて一の曜日の制限枚数が水増しされるわけではない。つまり、テーブル21での一週間全体での制限枚数は一定であり、その中で、一の曜日で制限枚数を超過した分の印刷が引き続き実行されるように、他の曜日の制限枚数で補うのである。そのため、一週間全体での制限枚数を超える印刷は制限されるので、オフィスなどでは各部門での経費の節約を図ることができ、また、無駄な印刷の削減をユーザに促すことができる。
【0059】
その結果、部門管理機能の効果を維持しつつ、必要に応じて制限枚数を超えた印刷を実行することができる。
また、RAM8の枚数カウンタ19によって、一の曜日の印刷枚数だけでなく、超過分を印刷した他の曜日における印刷枚数も正確に管理することができる。
また、テーブル21では、各曜日ごとに、曜日と制限枚数とが対応づけられており、CPU6は、テーブル21を参照することによって、各曜日の制限枚数の情報をすぐに取得することができる。そのため、印刷指示に基づく印刷枚数が一の曜日の制限枚数に達した場合には、超過分の印刷を実行することができる他の曜日をすぐに発見することができ、超過分の印刷を速やかに実行することができる。
【0060】
また、上述したCPU6による許可に先立ち、ユーザが操作部10を操作することによって、制限枚数の利用を所望する他の曜日を指定することができ、その制限枚数の利用により、超過分の印刷を実行することができる。
また、一の曜日における印刷枚数が当該曜日に対してテーブル21に記憶されている制限枚数に達した後、印刷指示に基づいて用紙に形成すべき画像のデータが、CPU6によってUSBメモリ20に書き込まれる。
【0061】
これにより、一の曜日で印刷枚数が制限枚数に達した場合に、画像のデータは、破棄されることなくUSBメモリ20に保管される。そのため、USBメモリ20に書き込まれた画像データを読み出すことで、改めて印刷指示に基づく印刷を実行することができる。
また、CPU6によって、他の曜日の制限枚数が利用された場合に、LCD11によって、利用後における当該他の曜日の制限枚数が表示される。
【0062】
これにより、他の曜日の制限枚数を利用して超過分の印刷が実行された場合、他の曜日における、その超過分を勘案した制限枚数を正確に把握することができる。
また、CPU6による許可に先立ち、ユーザによる操作部10の操作によって、1枚の用紙に複数枚数分の画像を形成(DX印刷またはNin1印刷)するか否かを設定することができる。これにより、DX印刷またはNin1印刷を実施することをユーザが許容するのであれば、当初の曜日における制限枚数の利用のみで印刷を完了できる。または、超過分を減少させることができ、他の曜日の制限枚数の利用を抑制することができる。
【0063】
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
図5は、変形例に基づくテーブル21である。
たとえば、上述のステップS7、ステップS10、ステップS19およびステップS31では、テーブル21を書き換えるとき、累積画像形成(印刷)枚数に枚数カウンタ19のカウント値を足した(いわゆる、カウントアップした)値を新たな累積画像形成枚数として書き換える一方で、制限枚数は書き換えないので、制限枚数から累積画像形成枚数を引いた値が次回印刷時の印刷可能枚数となる。一方、これに代え、制限枚数から枚数カウンタ19のカウント値を引いた(いわゆる、カウントダウンした)値を新たな制限枚数として書き換えてもよい。つまり、印刷中において、枚数カウンタ19がカウントする毎に制限枚数が減少されるようにすれば、更新された制限枚数が印刷可能枚数となる。この場合、テーブル21では、累積画像形成枚数を記憶しなくてもよい。
【0064】
具体的には、図5に示すように、変形例に基づくテーブル21では、ユーザA、BおよびCごとに、制限枚数と、制限枚数から枚数カウンタ19のカウント値を引いた値である可能残枚数(印刷可能枚数)とが、各曜日に応じて記憶されている。たとえば、ユーザAにおいては、日曜日(Sun)では、制限枚数が100枚であるのに対して、可能残枚数は42枚である。つまり、ユーザAは、日曜日(Sun)に割り当てられた制限枚数において、58枚の印刷をしたことがわかる。また、ユーザBは、日曜日(Sun)および月曜日(Mon)ともに可能残枚数が零であるので、日曜日(Sun)および月曜日(Mon)における全ての制限枚数分の印刷を実施したことがわかる。
【0065】
そして、ユーザAが、日曜日(Sun)の可能残枚数を利用して、引き続き印刷するのであれば、可能残枚数が42枚から減じられていく。そして、可能残枚数が零になれば、月曜日(Mon)以降で可能残枚数が零より多い曜日の可能残枚数を利用して超過分の印刷が行われるのである。なお、このテーブル21では、可能残枚数が重要である一方で、制限枚数自体は、あくまで目安であるので、省略されてもよい。
【0066】
また、上記の実施形態において、CPU6は、印刷された用紙の枚数(印刷枚数)がカウントされて制限枚数に到達したときに一の曜日における制限枚数を超える印刷指示があると判断していたが、印刷枚数指示があった場合など印刷前に印刷枚数が把握できる場合にはCPU6は印刷前に制限枚数を超える印刷指示があることを判断してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の画像形成装置の一例としての複合機を含む画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】EEPROMに格納されているテーブルの一例を示す図である。
【図3】部門管理機能に係る制御を示したフローチャートである。
【図4】部門管理機能に係る制御を示したフローチャートである。
【図5】変形例に基づくテーブルである。
【符号の説明】
【0068】
1 複合機
6 CPU
8 RAM
10 操作部
11 LCD
20 USBメモリ
21 テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷指示に基づいて、シートに印刷する画像形成装置であって、
予め定める制限単位ごとにシートの印刷可能枚数が対応づけられて記憶されている印刷可能枚数記憶手段と、
一の前記制限単位に対する印刷可能枚数を超える印刷指示があるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段によって、一の前記制限単位の印刷可能枚数を超える印刷指示があると判断された場合に、印刷可能枚数記憶手段に記憶されている他の前記制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷の実行を許可する印刷許可手段とを備えていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
各前記制限単位において印刷されたシートの枚数をカウントする枚数カウント手段をさらに備え、
前記判断手段によって、一の前記制限単位の印刷可能枚数を超える印刷指示があると判断された場合に、前記枚数カウント手段は、他の前記制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷されるシートの枚数をカウントすることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
印刷指示に基づいて、シートに印刷する画像形成装置であって、
予め定める制限単位ごとにシートの印刷可能枚数が対応づけられて記憶されている印刷可能枚数記憶手段と、
各前記制限単位において印刷されたシートの枚数をカウントする枚数カウント手段と、
一の前記制限単位において印刷指示が入力された場合に、当該制限単位において印刷されたシートの枚数が、当該制限単位の印刷可能枚数に達した後、その印刷指示に基づいて引き続き印刷されるべきであったシートの枚数分、当該制限単位以外の他の前記制限単位の印刷可能枚数を利用して印刷の実行を許可する印刷許可手段とを備えていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項4】
前記制限単位は、期間であることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷可能枚数記憶手段は、各前記制限単位ごとに、前記制限単位と印刷可能枚数とを対応づけたテーブルを保持していることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷許可手段による許可に先立ち、印刷可能枚数が利用される他の前記制限単位を指定するための指定手段を備えていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
一の前記制限単位において印刷指示が入力された場合に、当該制限単位において印刷されたシートの枚数が、当該制限単位の印刷可能枚数に達した後、当該印刷指示に基づいてシートに形成すべき画像のデータを、所定の記憶媒体に書き込む画像データ書込手段を備えていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記印刷許可手段によって、他の前記制限単位の印刷可能枚数が利用された場合に、その利用された後に当該他の前記制限単位の印刷可能枚数を表示する表示手段を備えていることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記印刷許可手段による許可に先立ち、1枚のシートに複数枚数分の画像を形成するか否かを設定するための設定手段を備えていることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−116562(P2008−116562A)
【公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−297972(P2006−297972)
【出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】