説明

画像形成装置

【課題】操作者が紙出力された文書等を他の操作者に引き継ぐ場合に、引継ぎを容易かつ迅速に行えるようにする。
【解決手段】操作者IDおよび引継ぎ情報が格納された識別手段の情報を読み取る読み取り手段と、前記識別手段の情報を読み取った後に、前記引継ぎ情報に含まれる引継ぎ先IDと読み取った原稿の画像データとを関連付けて記憶する画像データ記憶手段と、前記読み取り手段によって読み取られた操作者IDと前記画像データに関連付けて記憶された引継ぎ先IDとを比較する比較手段と、前記比較手段による比較の結果、前記操作者IDと前記引継ぎ先IDとが一致した場合に対応する原稿画像を出力する画像出力制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデジタル複写機等のデジタルデータを画像形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この様な画像形成装置においては、原稿画像を読み取り、画像データを画像形成装置内のハードディスク等の記憶装置に格納する機能を有している。この画像データは格納されているファイル名を指定して出力紙にプリントアウトすることができる。この機能をBOX機能と呼ばれ、操作者が紙出力された文書等を他の操作者に引き継ぐ場合に利用することができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−149639号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、操作者が紙出力された文書等を他の操作者に引き継ぐ場合に、現状の機能では格納時に文書名を書き換えるか、自動的に割り振られた文書名を記憶しておき、その文書名を引き継ぎ先の操作者に伝えなければならない。正確に伝えられない場合が想定され、引継ぎ文書の格納及び出力時の操作性が煩雑となっている。特に医療業務において看護記録等の文書を引き継ぐ場合には特に引き継ぎ作業が迅速に行われる必要があり、ある時間以内に引き継がれなかった場合に引継ぎを促すようなシステムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、読み取った原稿の画像データを記憶する記憶手段を有し、記憶された画像データを出力紙に印刷する画像形成装置において、操作者IDおよび引継ぎ情報が格納された識別手段の情報を読み取る読み取り手段と、前記識別手段の情報を読み取った後に、前記引継ぎ情報に含まれる引継ぎ先IDと読み取った原稿の画像データとを関連付けて記憶する画像データ記憶手段と、前記読み取り手段によって読み取られた操作者IDと前記画像データに関連付けて記憶された引継ぎ先IDとを比較する比較手段と、前記比較手段による比較の結果、前記操作者IDと前記引継ぎ先IDとが一致した場合に対応する原稿画像を出力する画像出力制御手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記画像データ記憶手段によって画像データが記憶されてから計時を開始するタイマー手段と、前記タイマー手段の計時開始から一定時間後に前記画像出力制御手段によって画像データが出力されなかった場合、外部に接続された管理装置に警告データを送信する警告手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置において、前記識別手段は、カード状であって、非接触式ICを有することを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、前記引継ぎ情報には引継ぎ元IDをさらに含み、前記警告データには、引継ぎ元IDおよび引き継ぎ先IDが含まれることを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に記載の発明は、読み取った原稿の画像データを記憶する記憶手段を備え、記憶された画像データを出力紙に印刷する画像形成装置であって、操作者IDおよび引継ぎ情報が格納された識別手段の情報を読み取る読み取り手段と、前記識別手段の情報を読み取った後に、前記引継ぎ情報に含まれる引継ぎ先IDと読み取った原稿の画像データとを関連付けて記憶する画像データ記憶手段と、前記読み取り手段によって読み取られた操作者IDと前記画像データに関連付けて記憶された引継ぎ先IDとを比較する比較手段と、前記比較手段による比較の結果、前記操作者IDと前記引継ぎ先IDとが一致した場合に対応する原稿画像を出力する画像出力制御手段と、前記画像データ記憶手段によって画像データが記憶されてから計時を開始するタイマー手段と、前記タイマー手段の計時開始から一定時間後に前記画像出力制御手段によって画像データが出力されなかった場合、外部に接続された管理装置に警告データを送信する警告手段とを有する画像形成装置と、前記管理装置であって、前記画像形成装置から前記警告データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記警告データに含まれる引継ぎ元IDと引継ぎ先IDを基に引継ぎの経過を記録管理する管理手段とを有する管理装置とを備えることを特徴とするシステムとして構成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、引継ぎ業務を簡易な方法で確実に行えるようになる。さらに一定時間以内に引き継がれなかった場合に警告できる構成としたので、迅速に業務を引き継ぐ事が可能となり、操作者の使い勝手が向上する。特に医療現場において、看護記録等の文書を引き継ぎに際して有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明による画像形成装置のシステム構成を示した図である。
【0012】
画像形成装置1000はコピー、PDLプリント、FAX機能等を備えたMFP(マルチファンクションプリンタ)であり、ネットワーク接続されている。同じネットワーク上には業務の引き継ぎを管理するためのパーソナルコンピュータ2000が接続されている。パーソナルコンピュータ2000からは画像形成装置1000に対してプリントも可能となっており、画像形成装置1000からの各種情報をLANを介した通信によって得られるようになっている。また、パーソナルコンピュータ2000には業務の引継ぎに必要なIDを操作者のIDカードに書きこむ機能を有している。さらに、このパーソナルコンピュータ2000は、引き継ぎ業務のスケジューリングを行うためのスケジューラのソフトがインストールされていて、どのIDからどのIDへ引継ぎが行われるかが記憶されている。
【0013】
図2に、本発明による画像形成装置1000の概略構成(断面図)を示す。
画像形成装置1000は、スキャナ10、プリンター11、コントローラ12により構成される。
【0014】
まず、スキャナ10の構成について説明する。
原稿台ガラス101には、原稿自動送り装置142から給送された原稿が順次、所定位置に載置されるようになっている。この原稿台ガラス101に載置された原稿は、例えばハロゲンランプから構成される原稿照明ランプ102により露光される。
103,104,105は走査ミラーであり、光学走査ユニットに収容され、往復動しながら、原稿からの反射光をCCDユニット106に導く。
【0015】
CCDユニット106は、原稿からの反射光をCCDに結像させる結像レンズ107と、例えばCCDから構成される撮像素子108と、撮像素子108を駆動するCCDドライバ109等から構成されている。また、CCDユニット106はリーダーコントローラ147により制御されている。それにより、撮像素子108からの画像信号出力は、例えば8ビットのデジタルデータに変換、シェーディング補正された後、コントローラ12に入力され、各種の画像処理が行われる。
【0016】
コントローラ12の詳細は後述するが、操作部140、リーダーコントローラ147、プリンタコントローラ146が接続され、操作部140からの指示に応じて、スキャナ10、プリンター11をコントロールし画像形成動作を行う。また、外部I/Fとの通信を行う。
【0017】
次にプリンター11の構成について説明する。
110は感光ドラムであり、前露光ランプ112によって画像形成に備えて除電される。111は、感光ドラム110の表面をクリーニングするクリーナーである。113は1次帯電器であり、感光ドラム110を一様に帯電させる。
【0018】
117は露光手段としてのレーザユニットである。このレーザユニット117は、例えば、半導体レーザ等で構成され、画像処理や装置全体の制御を行うコントローラ12で処理された画像データに基づいて感光ドラム110を露光し、静電潜像を形成する。118は現像器であり、黒色の現像剤(トナー)が収容されている。
【0019】
119は転写前帯電器であり、感光ドラム110上に現像されたトナー像を用紙に転写する前に高圧を印加する。また、120、122、124は給紙ユニットである。これらの給紙ユニットから、各給紙ローラ121、123、125の駆動により、転写用紙が装置内に給紙され、レジストローラ126の配置位置で一旦停止される。そして、感光ドラム110に形成された画像との書き出しタイミングがとられ再搬送される。
【0020】
127は転写帯電器であり、感光ドラム110に現像されたトナー像を、搬送されてきた転写用紙に転写する。128は分離帯電器であり、転写動作の終了した転写用紙を感光ドラム110から分離する。転写されずに感光ドラム110上に残ったトナーはクリーナー111によって回収される。
【0021】
129は搬送ベルトであり、転写プロセスの終了した転写用紙を定着器130に搬送し、例えば熱によって定着される。131はフラッパであり、定着プロセスの終了した転写用紙の搬送パスを、ステイプルソータ132または中間トレイ137の配置方向のいずれかに制御する。
【0022】
ステイプルソータ132に排紙された用紙は、各ビンに仕分けされ、プリンタコントローラ146からの指示によりステイプル部141がステイプルを行う。133〜136は、搬送ローラであり、一度定着プロセスの終了した転写用紙を中間トレイ137に反転(多重印刷用)または、非反転(両面印刷用)して給送する。138は再搬送ローラであり、中間トレイ137に載置された転写用紙を再度、レジストローラ126の配設位置まで搬送する。
【0023】
500は非接触式ICのリーダー/ライターであり、非接触式ICの内容を読み込んだり、書き換える機能を有する。このリーダー/ライター500は例えば、操作パネル140に隣接して配置される。600は、RFID(Radio Frequency Identification)等の非接触式ICであり、例えば名刺サイズのICカードの形状として構成することができる。非接触式IC600には所有している本人のID番号の他に業務を引き継ぐ際に使用するための引継ぎ元ID番号、引き継ぎ先ID番号が記憶されている。リーダー/ライター500及び非接触式IC600の詳細な説明は後述する。
【0024】
次に、コントローラ12の詳細について説明する。
図3は、コントローラ12の概略構成を示したブロック図である。
【0025】
53はCPUを内蔵したコアICで、コントローラ12及び、装置全体を統括的に制御する。各種外部I/Fを持ち、画像の圧縮、伸張機能なども有する。CPU53は、制御手順(制御プログラム)を記憶した読み取り専用メモリ(ROM−DIMM)51からプログラムを順次読み取り、実行する。また、CPU53にはPCIバスを介してI/Oコントローラ60が接続されている。
【0026】
I/Oコントローラ60はこれに接続された各負荷とCPU53間の入出力信号を、それぞれPCIバスと各負荷に対応した信号に変更する。I/Oコントローラ60には、HD307、EEPROM65、操作部140、RTC(リアルタイムクロック)59が直接接続されている。また、データバス、アドレスバスを介して画像処理部55、マスクROM56、SRAM57、LCDコントローラ58が接続されている。
【0027】
HD307はメモリ容量20GB程度のハードディスクであり、制御プログラムが格納された領域と、画像の蓄積用として利用される領域に分けられている。制御プログラムはROM−DIMM51にも格納されているが、こちらは容量が少なく、起動時にのみ使用する。ROM−DIMM51のプログラムによって起動した後は、HD307に内蔵された制御プログラムをPCIバスを介してSDRAM−DIMM52に転送し、その制御プログラムに応じて、各部を制御する。
【0028】
また、制御プログラムを更新する場合には、IEEE1284(54)を介してPCを接続するか、10/100BASE−Tコネクタ62を介して接続されたPCからプログラムをHD307にダウンロードする。EEPROM65はI/Oコントローラ60に接続されたEEPROMで、この画像形成装置1000の仕様、たとえば読み取りスピード、プリントスピード、使用言語などの情報が、予め書き込まれている。
【0029】
RTC59はリアルタイムクロックであり、時間情報を供給する。不図示の電池により常に、バックアップされている。なお、スキャナ10側にある操作部140は、I/Oコントローラ60とシリアルの通信を行い、操作部140のキーが押されたことなどを検知する。操作部140への表示データはLCDコントローラ58に外部バスを介して書き込まれ、そのデータが操作部140に転送されるようになっている。
【0030】
マスクROM56はフォントデータが格納されたマスクロムであり、操作部表示や、用紙への文字出力時などに使用される。SRAM57は、不図示の電池によりバックアップされており、各種データが蓄積される。画像処理部55は画像信号に対する画像処理を行う。この画像処理部55は、リーダーI/F63から入力された画像に対するリーダー系の画像処理部と、プリンターI/F64へ画像転送する前のプリンター系の画像処理部より構成され、変倍処理、濃度変換、2値化処理などを行う。
【0031】
さらに、CPU53はEthernet(登録商標) I/F61を介して10/100BASE−Tコネクタ62を介してLANに接続されている。これにより、外部PCなどとデータの送受信が可能で、スキャナ出力画像をネットワークを介して送信したり、プリントを行うことができる。IEEE1284(54)は、いわゆるセントロニクスI/Fであり、PCとパラレル接続され、PCとの間でデータの送受信が可能である。
【0032】
ここで、画像データの流れを簡単に説明すると、リーダーI/F63を介して、入力された画像データは画像処理部55で各種画像処理が行われ、CPU53を介して、SDRAM−DIMM52に入力される。一旦、SDRAM−DIMM52に蓄積された画像データは、CPU53により再度読み出される。そして、CPU53を介して画像処理部55において画像処理が施され、プリンターI/F64を経てプリンター11へ出力されて、用紙に画像形成される。
【0033】
また、コピーを複数部作成する場合には、入力された画像データをHD307に蓄え、1部作成するたびにHD307から読み出して画像形成を行う。詳しく説明すると、SDRAM−DIMM52に、一旦蓄積された画像データは、CPU53により読み出され、CPU53内部の画像圧縮部で圧縮されて、SDRAM−DIMM52の別領域に書き込まれる。次に、圧縮された画像データは、CPU53、PCIバス、I/Oコントローラ60を介してHD307に蓄積される。
【0034】
画像形成時には、HD307から読み出された圧縮画像データは逆にI/Oコントローラ60、PCIバス、CPU53を介してSDRAM−DIMM52に書き込まれる。SDRAM−DIMM52から読み出された画像データは、CPU53内部の画像伸張部で伸張されて、再度SDRAM−DIMM52の別領域に書き込まれる。伸張された画像データは、先ほど説明したように、CPU53を介して画像処理部55に転送され、プリンター11へ転送される。BOX機能の場合も前述したように入力された画像をHD307に蓄える。そして、BOXプリントの場合には格納されている圧縮画像データをHD307から読み出してプリントする。
【0035】
500は非接触式IC用のリーダー/ライターであり、非接触式IC600の内容を読み込んだり、書き換える機能を有する。詳細は後述するが、非接触式IC600から読み込んだデータおよび非接触式IC600に書き込むデータをCPU53はI/Oコントローラ60を介してやり取りする。
【0036】
次に、リーダー10の詳細について説明する。
図4は、リーダー10の概略構成を示したブロック図である。
【0037】
24は、リーダーユニット全体の制御を行うCPUであり、制御プログラムを記憶した読み取り専用メモリ(ROM)26から制御プログラムを順次読み取り、実行する。CPU24のアドレスバス、データバスはバスドライバ、アドレスデコーダからなる回路25を介して各負荷に接続されている。また、コントローラ12のCPU53と通信を行い、機器制御を分担して行う。
【0038】
27は、入力データの記憶や作業用記憶領域等として用いる主記憶装置としてのランダムアクセスメモリ(RAM)である。28はI/Oインターフェースであり、給紙系、搬送系、光学系の駆動を行うモータ類29、ランプ30、また、搬送される用紙を検知するための紙検知センサ等のセンサ類31などの装置の各負荷に接続される。CCD108、A/D変換部21、シェーディング補正部22、ビデオ信号制御部/タイミング生成部23から構成される画像制御部32は画像信号の補正、制御、転送を行っている。また、ビデオ信号制御部/タイミング生成部23は、各機能のタイミングを制御し、コントローラ12への画像転送を制御する。
【0039】
プリンター11の詳細について説明する。
図5は、プリンター11の概略構成を示したブロック図である。
【0040】
70は、プリンター11の制御を行うCPUであり、プリンター11の制御手順(制御プログラム)を記憶したROM72から順次プログラムを読み取り、実行する。CPU70のアドレスバス、データバスはバスドライバ、アドレスデコーダからなる回路71を介して各負荷に接続されている。また、コントローラ12のCPU53とプリンターI/F64を介して接続され、通信を行う。
【0041】
73は、入力データの記憶や作業用記憶領域として用いる主記憶装置としてのランダムアクセスメモリ(RAM)である。また、RAM73の全部または一部は電池等によりバックアップされており、本体の電源がオフの状態でも、メモリの内容が保持される。74はI/Oインターフェースである。これは、給紙系、搬送系、光学系の駆動を行うモータ類76、クラッチ類77、ソレノイド類78、また、搬送される用紙を検知するための紙検知センサ類79、トナー残量検知センサ80、画像形成のための高圧制御を行う高圧制御部81の各負荷に接続される。
【0042】
I/Oインターフェース74は、さらにレーザユニット117に接続される。レーザユニット117から発振されたレーザビームは感光ドラム110を照射し、露光すると共に、非画像領域においてビーム検知センサ82(受光センサ)によりレーザ光の発光状態、ビーム位置が検知される。その検知信号は、ビデオ信号制御部/タイミング生成部75に入力され、タイミング同期信号が形成される。生成されたタイミング同期信号はコントローラ12へ出力され、この信号に応じてコントローラ12は画像データをプリンター11へ転送する。コントローラ12から転送されてきた画像データはビデオ信号制御部/タイミング生成部75を介してレーザユニット117へ入力され、画像形成が行われる。
【0043】
次に、本実施の形態の画像形成装置1000における画像データの流れを説明する。
図6は、本実施の形態の画像形成装置1000における画像データの流れを説明するためのブロック図である。
【0044】
リーダー10内のCCD108により電気信号に変換された8ビットの画像信号は、A/Dコンバータ21により、アナログデータからデジタルデータに変換される。次に、シェーディング補正部22によって、画素間のばらつきの補正が行われた後、コントローラ12の画像処理部55に入力される。画像処理部55はリーダー系の画像処理部とプリンター系の画像処理部により構成されている。
【0045】
リーダー10からの画像データは縮小・拡大部90に入力される。縮小コピー時には画像データの間引きが行われ、拡大コピー時には画像データの補間が行われる。この処理は主走査側、副走査側の両方に対して行う。次にエッジ強調部91では、例えば5×5(5ライン×5画素)のウインドウで2次微分が行われ、これにより画像のエッジが強調される。LUT92は輝度濃度変換部であり、CCD108により読み込まれた輝度信号を、プリンター11に出力するための濃度データにテーブルサーチによって変換する。また、濃度の調整もこの変換テーブルによって行っている。
【0046】
93は2値化処理部であり、入力された多ビット(例えば8ビット)の画像データを2値化処理する。後段のメモリに蓄積する際の、画像サイズを少なくしメモリ容量を抑えるためである。2値化処理された画像データはCPU53を介して画像メモリ(SDRAM−DIMM)52に、一旦蓄積される。CPU53は画像メモリ52を制御し、スキャナ10からの画像データを受け取り、画像メモリ52に格納する。
【0047】
その後、画像メモリ52に格納された画像を読み出し、必要に応じてプリンター系の画像処理が行われる。94では2値データの拡大/縮小処理を行い、95では2値データの濃度変換を行う。これらの処理は、主にPCからのプリント処理用の画像処理として使用されている。その後、プリンタコントローラ146を介してレーザユニット117に送られ。用紙に画像形成される。
【0048】
画像メモリ52に蓄積された画像は、CPU53内の画像データ圧縮部によって、圧縮処理が行われる。圧縮された画像はI/Oコントローラ60を介して、HD307に蓄積される。HD307は20GB程度の容量をもち、数千ページの画像データを蓄積することが可能である。HD307に蓄積された画像を、プリントする場合には、CPU53内の画像データ伸張部によって、もとのデータに復元され、プリンター11へ出力される。
【0049】
また、画像メモリ(SDRAM−DIMM)52に一旦格納された画像データは、Ethernet(登録商標) I/F(Network I/F)61を介してLAN310へ出力される。このLAN310を介して外部のパソコンやプリンターとネットワークで接続され、データの送受信が行われる。
【0050】
次に、画像形成装置本体の起動シーケンスを説明する。
リーダー10、プリンター11、コントローラ12の各ユニットはそれぞれ、CPU及び制御プログラムを備えている。各ユニットはコントローラ12を介して通信を行い、装置全体は、コントローラ12によって制御されている。
以下では、各ユニットの起動時のシーケンスについて説明する。
【0051】
(リーダー10の起動シーケンス)
リーダー10は起動時、ROM26に格納された制御プログラムに従って起動する。このとき、制御プログラム内で指定されたデフォルト機体情報で起動し、読み取り周期、処理枚数等に関する設定を行う。その後、コントローラ12に対して起動信号をアクティブにし、リーダー10が起動したことを通知して、コントローラ12が起動するまで待機する。
【0052】
リーダー10はコントローラ12の起動を確認すると、コントローラ12から機体情報を入手する。入手した機体情報の、読み取り周期、処理枚数等に関する設定がデフォルト設定と異なる場合には、設定を行い直す。そして、コントローラ12のフル起動を確認後、詳細情報の通信を行う。また、コントローラ12から通知されたデータの設定が行えないときには、その旨をコントローラ12に通知し、設定データを変更するように要求する。最適な設定が行えるまで繰り返す。
【0053】
(プリンター11の起動シーケンス)
プリンター11はROM72に格納された制御プログラムに従って起動する。制御プログラム内で指定されたデフォルトの機体情報で起動し、プリント枚数の指定など、各種設定を行う。その後、コントローラ12に対してプリンター起動信号をアクティブにし、プリンター11の起動を通知する。
【0054】
プリンター11は、コントローラ12が起動していることを確認した後、コントローラ12から正しい機体情報を入手する。入手した機体情報に応じて、各種設定を行い直す。その後、コントローラ12との詳細な情報の通信に移行する。また、コントローラ12から通知されたデータの設定が行えないときには、その旨をコントローラ12に通知し、設定データを変更するように要求する。最適な設定が行えるまで、やりとりを繰り返す。
【0055】
(コントローラ12の起動シーケンス)
コントローラ12のCPU53は、電源起動時、フラッシュメモリ等で構成されたROM−DIMM51に格納されたプログラムで起動する。PCIバスの設定、I/Oコントローラ60等の初期設定を行い、リーダー10、プリンター11へコントローラ12の起動を通知する。
【0056】
HD307のレディ信号がアクティブになり、HD307起動が確認されると、HD307に格納された制御プログラムをI/Oコントローラ60、PCIバス、CPU53を介してSDRAM−DIMM52に転送する。プログラムの転送が終了すると、SDRAM−DIMM52に転送されたプログラムを起動する。さらに、HD307、SRAM57等に格納されたデータを読み出し、各種の設定を行う。その後、リーダー10、プリンター11へコントローラ12のフル起動を通知し、詳細情報の通信を開始する。
【0057】
以上のように、装置の機能を司るCPU53が、ROM−DIMM51内のプログラムにより起動した後で、さらにHD307のプログラムで起動する構成としている。これは、起動時のプログラムをROM−DIMM51に格納しているためで、このプログラムによってHD307へのアクセスが開始される。
【0058】
また、HD307へのプログラムのインストールなどのためのプログラムもROM−DIMM51内に格納されている。しかし、装置の制御プログラムなどすべてのプログラムをROM−DIMM51に格納しないのは、ROM−DIMM51のメモリ単価がHD307に比べて高いことと、プログラム容量が増大していることによる。
【0059】
次に、図7を用いて、非接触式IC600の詳細な説明を行う。
非接触式IC600は、601の不揮発性メモリ、602の電波の送受信のためのアンテナ部、603の共振コンデンサ部、604の電源の整流・平滑を行う電力形成部、605の電波の変調・復調を行うための復変調回路、及び606の制御部から構成される。
【0060】
アンテナ部602は、共振コンデンサ603と組み合わされ、共振回路を構成できるようになっている。外部から電力を供給するための電波信号が送られることにより、これを共振回路で受け取って、604に示される電力形成部へ供給する。これにより、電力生成部604は非接触式IC600を動作させるための電力を供給することが可能となる。この電力は、不揮発性メモリ601や、復変調回路605へ供給される。制御部606は、非接触式IC600の制御を行うためのものである。
【0061】
外部とは、電力を供給するための電波とあわせて、非接触式IC600から読み出す、または書き着込むためのデータも同時に送受信される。非接触式IC600へ送られてきた信号は、復変調回路605によって復調され、制御部606を介して、不揮発性メモリ601へ記憶される。また、制御部606によって、不揮発性メモリ601から読み出されたデータは、復変調回路605によって変調され、アンテナ部602から電波信号として送信可能である。非接触式IC600を、例えば個人のIDカードとして使用し、業務の引継ぎに利用する場合には不揮発性メモリ601に本人のID、引き継ぎ先のID、引継ぎ元のIDをデータとして格納しておく。
【0062】
次に、図8を用いて、非接触式IC用のリーダー/ライター500の詳細な説明を行う。
リーダー/ライター500は、非接触式IC600に対して電波を送信するための送信アンテナ501、送信アンテナ501から送信する電波の変調を行うための変調回路502を備える。また、非接触式IC600から送られてくる電波を受信するための受信アンテナ503、受信アンテナ503が受信した信号を復調するための復調回路504を備える。さらに、送信アンテナ501、変調回路502、受信アンテナ503、復調回路504及び(上位機器との通信を行う)I/F部506を制御する制御部505と、送信アンテナ501に接続され非接触式IC600への電力供給を行う電源507とから構成される。
【0063】
制御部505は、外部からの指示により変調回路502を用いて電力を供給するための電波および送信するデータを変調して、送信アンテナ501より外部へ電波を送信する。また、外部より受信した電波信号を、受信アンテナ503で受信して、復調回路504によって復調したのち、データ信号として扱えるように変換することが可能である。
【0064】
次に、図9を用いて画像形成装置1000の操作パネル140について説明する。
図9は、画像形成装置1000の操作パネル140に表示される基本画面である。
【0065】
1001は拡張機能キーであり、このキーを押すことによって両面複写、多重複写、移動、とじ代の設定、枠消しの設定等のモードに入る。1002は画像モードキーであり、複写画像に対して網掛け、影付け、トリミング、マスキングを行うための設定モードに入る。1003はユーザーモードキーであり、モードメモリの登録、標準モード画面の設定がユーザーごとに行える。
【0066】
1004は応用ズームキーであり、原稿のX方向、Y方向を独立に変倍するモード、原稿のサイズと複写サイズから変倍率を計算するズームプログラムのモードに入る。1005、1006、1007はM1キー、M2キー、M3キーであり、それぞれのモードメモリを呼び出す際に押す。1008はコールキーであり、前回設定されていた複写モードを呼び出す際に押す。1009はオプションキーであり、フィルムから直接複写するためのフィルムプロジェクター等のオプション機能の設定を行う。
【0067】
1010はソーターキーであり、ソーターのソート、グループ等のモード設定を行う。1011は原稿混載キーであり、原稿フィーダーにA4サイズとA3サイズ、またはB5サイズとB4サイズの原稿を一緒にセットする際に押す。1012は等倍キーであり、複写倍率を100%にする際に押す。1014、1015はそれぞれ縮小キー、拡大キーであり、定形の縮小、拡大を行う際に押す。1016はズームキーであり、1%刻みで非定形の縮小、拡大を行う際に押す。
【0068】
1013は用紙選択キーであり、複写用紙の選択を行う際に押す。1018、1020は濃度キーであり、1018を押すごとに濃く複写され、1020を押すごとに薄く複写される。1017は濃度表示であり、濃度キーを押すと表示が左右へ変化する。1019はAEキーであり、新聞のように地肌の濃い原稿を自動濃度調整複写するときに押す。
【0069】
1021はHiFiキーであり、写真原稿のように中間調の濃度が多い原稿の複写の際に押す。1022は文字強調キーであり、文字原稿の複写で文字を際立たせたい場合に押す。1023は文書引継ぎモードキーであり、文書を他の操作者に引き継ぐ場合、あるいは他の操作者から文書を引き継がれる場合に押す。
【0070】
図10は、図9において文書引継ぎモードキー1023を押した時に操作パネルに表示される画面である。
1035は文書格納キーであり、文書を引き継ぐ操作者(引継ぎ元)が画像形成装置1000に文書を格納したい時に押す。1036は文書出力キーであり、文書の引継ぎ先の操作者が画像形成装置1000内に格納されている文書を出力したい時に押す。1037は戻るキーであり、文書引継ぎモードから図9に示した基本画面に戻る時に押す。
【0071】
次に、図11、図12、図13のフローチャート及び図14の管理用PCの表示例を用いて、本実施形態の画像形成装置1000の詳細な動作について説明する。
図11は、文書の引き継ぎにおける文書格納時の処理について示している。
【0072】
図11において、まずステップS111で、非接触式IC600(IDカード)から操作者IDおよび引継ぎ情報を読み取る。操作者のIDカードには前述したように、所有している本人のID番号(操作者番号)の他に業務を引き継ぐ際に使用するための引継ぎ情報として引継ぎ元ID番号、引継ぎ先ID番号が記憶されている。読み取りはIDカードのリーダー/ライター500で行い、CPU53がIOコントローラ60を介してデータを取り込む。
【0073】
次にステップS112で操作パネル140上の文書引継ぎモードキー1023が押されたかどうかをCPU53が判断する。このステップS112において、文書引継ぎモードキー1023が押されていないと判断した場合はそのまま終了する。一方、ステップS112において、文書引継ぎモードキー1023が押されたと判断した場合はステップS113に進む。
【0074】
ステップS113では操作パネル140上の文書格納キー1035が押されたかどうかをCPU53が判断する。このステップS113において、文書格納キー1035が押されていないと判断した場合はそのまま終了する。一方、ステップS113において、文書格納キー1035が押されたと判断した場合はステップS114に進む。
【0075】
ステップS114では操作パネル140上の図示しないコピーキーが押されたどうかをCPU53が判断する。ステップS114において、コピーキーが押されないと判断した場合はそのまま終了する。一方、ステップS114において、コピーキーが押されたと判断した場合はステップS115に進む。
ステップS115では原稿台ガラス101上に置かれた原稿あるいは、原稿自動送り装置142にセットされた原稿を読み取る。
【0076】
次にステップS116に進み、読み取られた原稿の画像データは図6を用いて説明したように、縮小拡大、エッジ強調、LUT、2値化の各画像処理部を通り、CPU53、I/Oコントローラ60を介してHD307に格納される。格納する際には読み取られた画像データに対するファイル名を自動的に割り振るとともに、ステップS111で読み取った引継ぎ先IDを少なくとも関連付けておく(後述する警告処理を行う場合は、さらに引継ぎ元ID番号を関連付ける)。ファイルの管理情報はHD307に格納してもよいし、SRAM57に格納してもよい。
【0077】
図12は、文書の引き継ぎにおける文書出力時の処理について示している。
図12において、まずステップS121でIDカードから操作者IDおよび引継ぎ情報を読み取る。操作者のIDカードには前述したように、所有している本人のID番号の他に業務を引き継ぐ際に使用するための引継ぎ元ID番号、引き継ぎ先ID番号が記憶されている。読み取りはIDカードのリーダー/ライター500で行い、CPU53がI/Oコントローラ60を介してデータを取り込む。
【0078】
次にステップS122で操作パネル140上の文書引継ぎモードキー1023が押されたかどうかをCPU53が判断する。ステップS122において、文書引継ぎモードキー1023が押されないと判断した場合はそのまま終了する。一方、ステップS122において、文書引継ぎモードキー1023が押されたと判断した場合はステップS123に進む。
【0079】
ステップS123では操作パネル140上の文書出力キー1036が押されたかどうかをCPU53が判断する。ステップS123において、文書出力キー1036が押されていないと判断した場合はそのまま終了する。一方、ステップS123において、文書出力キー1036が押されたと判断した場合はステップS124に進む。
【0080】
ステップS124では、CPU53が、ステップS121で読み取った操作者IDとHD307に格納されている文書ファイルに関連付けて格納されている引継ぎ先ID番号をサーチする。そして、ステップS125においてこれらのIDが一致する文書ファイルが存在するかどうかを判断する。IDが一致する文書ファイルが存在しないと判断した場合はそのまま終了する。一方、ステップS125においてIDが一致する文書ファイルが存在すると判断した場合はその文書ファイルデータをプリントアウトする。
【0081】
プリントアウト動作は図6を用いて説明したように、HD307内の圧縮処理された画像データをCPU53がI/Oコントローラ60を介して読み出し、伸張して一旦メモリ52内に格納する。その後、画像データは、拡大縮小、濃度変換の各画像処理部を通り、プリンタコントローラ146を介してレーザユニット117に送られ、用紙に画像形成される。
【0082】
次に、ステップS127に進み、CPU53はプリントしたHD307内の文書ファイルに所定のデータを上書きすることによって消去する。
【0083】
次に、文書の引き継ぎにおける警告処理について説明する。
図13は文書の引き継ぎにおける警告処理について示している。
【0084】
図13において、まずステップS131で前述した文書引継ぎモードにおける文書格納処理が行われた後、ステップS122に進み、CPU53は内部のタイマーをスタートさせる。
次にステップS123で、格納処理された文書ファイルが引き継ぎモードによって出力処理されたかどうかを判断する。出力処理されたと判断した場合はステップS125に進み、CPU53は内部のタイマーをリセットし、ステップS126に進む。
【0085】
ステップS126では引継ぎ処理が正常にされたとういうデータをLANを介して外部の管理用PC2000に送信する。一方、ステップS123の判断で出力処理されていないと判断した場合はステップS124でタイマーがタイムアップしたかどうかを判断する。
【0086】
ステップS124でタイマーがタイムアップしていないと判断した場合はステップS123に戻り、格納処理された文書ファイルが引き継ぎモードによって出力処理されたかどうかを再度判断する。一方、ステップS124でタイマーがタイムアップしたと判断した場合はステップS127に進み、警告データをLANを介して外部の管理用PC2000に送信する。なお、タイマーのタイマー値は操作パネルから設定させてもよいし、管理用PC2000から通信によって設定してもよい。
【0087】
警告データを受信した管理用PC2000には、例えばスケジューラのソフトがインストールされており、図14に示したような表示を行うことができる。同図に示すように、引継ぎ元ID:AAA000001から引き継ぎ先ID:BBB000001への文書引継ぎは時間どおり行われ「OK」と表示されている。一方、引継ぎ元ID:JJJ000001から引き継ぎ先ID:KKK000002への文書引継ぎは時間以内に引継ぎが行われていないので「NG」と表示されている。このように引き継ぎが完了したかどうかを管理用PC2000側で確認を行う。これによって、引継ぎ作業を迅速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明による画像形成装置のシステム構成を示したブロック図である。
【図2】本発明による画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図3】同画像形成装置のコントローラ部の概略構成を示すブロック図である。
【図4】同画像形成装置のスキャナ部の概略構成を示すブロック図である。
【図5】同画像形成装置のプリンター部の構成を示すブロック図である。
【図6】同画像形成装置における画像データの流れを示すブロック図である。
【図7】非接触式ICの概略構成を示すブロック図である。
【図8】非接触式IC用のリーダーライター部のブロック図
【図9】本発明による画像形成装置の操作パネルの一例を示す図である。
【図10】同画像形成装置の操作パネルの表示例である。
【図11】同画像形成装置の詳細な動作について説明するフローチャートである。
【図12】同画像形成装置の詳細な動作について説明するフローチャートである。
【図13】同画像形成装置の詳細な動作について説明するフローチャートである。
【図14】同画像形成装置に外部接続される管理用PCにおける表示例である。
【符号の説明】
【0089】
10…スキャナ
11…プリンター
12…コントローラ
21…A/D変換部
22…シェーディング補正部
23…ビデオ信号制御部/タイミング生成部
24…CPU
27…RAM
28…I/Oインターフェース
29…モータ類
30…ランプ
31…センサ類
51…ROM−DIMM
52…SDRAM−DIMM
53…CPU
54…IEEE1284
55…画像処理部
56…マスクROM
57…SRAM
58…LCDコントローラ
59…RTC(リアルタイムクロック)
60…I/Oコントローラ
61…Ethernet(登録商標) I/F(PHY Network I/F)
62…10/100BASE−Tコネクタ
63…リーダーI/F
64…プリンターI/F
65…EEPROM
70…CPU
71…バスドライバ/アドレスデコーダ
72…ROM
73…RAM
74…I/Oインターフェース
75…ビデオ信号制御部/タイミング生成部
76…モータ類
77…クラッチ類
78…ソレノイド類
79…紙検知センサ類
80…トナー残量検知センサ
81…高圧制御部
82…ビーム検知センサ
90…縮小・拡大部
91…エッジ強調部
92…LUT
93…2値化処理部
94…拡大/縮小処理部
95…濃度変換部
101…原稿台ガラス
102…原稿照明ランプ
103,104,105…走査ミラー
106…CCDユニット
107…結像レンズ
108…撮像素子
109…CCDドライバ
110…感光ドラム
111…クリーナー
112…前露光ランプ
113…1次帯電器
117…レーザユニット
118…現像器
119…転写前帯電器
120,122,124…給紙ユニット
121,123,125…給紙ローラ
126…レジストローラ
127…転写帯電器
128…分離帯電器
129…搬送ベルト
130…定着器
131…フラッパ
132…ステイプルソータ
133,134,135,136…搬送ローラ
137…中間トレイ
138…再搬送ローラ
140…操作部
141…ステイプル部
142…原稿自動送り装置
146…プリンタコントローラ
147…リーダーコントローラ
307…HD(ハードドライブ)
310…LAN
500…リーダー/ライター
501…送信アンテナ
502…変調回路
503…受信アンテナ
504…復調回路
505…制御部
506…I/F部
507…電源
600…非接触式IC
601…不揮発性メモリ
602…アンテナ部
603…共振コンデンサ部
604…電力形成部
605…復変調回路
606…制御部
1000…画像形成装置
2000…パーソナルコンピュータ(管理用PC)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み取った原稿の画像データを記憶する記憶手段を有し、記憶された画像データを出力紙に印刷する画像形成装置において、
操作者IDおよび引継ぎ情報が格納された識別手段の情報を読み取る読み取り手段と、
前記識別手段の情報を読み取った後に、前記引継ぎ情報に含まれる引継ぎ先IDと読み取った原稿の画像データとを関連付けて記憶する画像データ記憶手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた操作者IDと前記画像データに関連付けて記憶された引継ぎ先IDとを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較の結果、前記操作者IDと前記引継ぎ先IDとが一致した場合に対応する原稿画像を出力する画像出力制御手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記画像データ記憶手段によって画像データが記憶されてから計時を開始するタイマー手段と、
前記タイマー手段の計時開始から一定時間後に前記画像出力制御手段によって画像データが出力されなかった場合、外部に接続された管理装置に警告データを送信する警告手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記識別手段は、カード状であって、非接触式ICを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記引継ぎ情報には引継ぎ元IDをさらに含み、前記警告データには、引継ぎ元IDおよび引き継ぎ先IDが含まれることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
読み取った原稿の画像データを記憶する記憶手段を備え、記憶された画像データを出力紙に印刷する画像形成装置であって、
操作者IDおよび引継ぎ情報が格納された識別手段の情報を読み取る読み取り手段と、
前記識別手段の情報を読み取った後に、前記引継ぎ情報に含まれる引継ぎ先IDと読み取った原稿の画像データとを関連付けて記憶する画像データ記憶手段と、
前記読み取り手段によって読み取られた操作者IDと前記画像データに関連付けて記憶された引継ぎ先IDとを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較の結果、前記操作者IDと前記引継ぎ先IDとが一致した場合に対応する原稿画像を出力する画像出力制御手段と、
前記画像データ記憶手段によって画像データが記憶されてから計時を開始するタイマー手段と、
前記タイマー手段の計時開始から一定時間後に前記画像出力制御手段によって画像データが出力されなかった場合、外部に接続された管理装置に警告データを送信する警告手段とを有する画像形成装置と、
前記管理装置であって、
前記画像形成装置から前記警告データを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記警告データに含まれる引継ぎ元IDと引継ぎ先IDを基に引継ぎの経過を記録管理する管理手段とを有する管理装置と
を備えることを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−28933(P2008−28933A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−202326(P2006−202326)
【出願日】平成18年7月25日(2006.7.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】