説明

画像形成装置

【課題】発熱源を内蔵する画像形成装置の着脱ユニットを効率良く冷却して、過度な温度上昇を抑制すること。
【解決手段】発熱源を内蔵し、且つ画像形成装置の本体から着脱可能な着脱ユニット17と、その着脱ユニット17に由来する熱を本体に伝達し得る熱伝達部45を備える画像形成装置であって、熱伝達部45が、着脱ユニット17の周壁部48と面接触し得る第1接触部と本体の金属製側壁49と面接触し得る第2接触部とが一連に連設される熱伝導部材と、第1接触部及び第2接触部をそれぞれ、着脱ユニット17の周壁部48及び本体の金属製側壁49に圧接させる圧接機構とを備えることを特徴とする画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱源を内蔵し、且つ画像形成装置の本体から着脱可能な着脱ユニットと、その着脱ユニットに由来する熱を前記本体に伝達し得る熱伝達部を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発熱源を内蔵し、且つ画像形成装置の本体から着脱可能な着脱ユニットとしては、例えば、画像データに基づいて像担持体(感光体ドラム)上に静電潜像を形成する光学ユニットや、現像剤(トナー、キャリア)を攪拌・搬送して像担持体に供給する現像ユニットが挙げられ、これらの内部にあるスキャナモーターや、現像剤等がそれぞれ発熱源となり得る。
そこで、このように発熱し得る着脱ユニットを冷却可能な従来の画像形成装置としては、例えば、特許文献1の図4に開示されるように、光学ユニットと画像形成装置本体との間に、熱伝達部として金属板バネを介在させて、光学ユニットに由来する熱を画像形成装置の本体に伝達することによって光学ユニットを冷却する画像形成装置が知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−61785号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の画像形成装置においては、金属板バネを光学ユニットに線接触させるものであったため、熱の伝導効率が非常に悪く、十分な冷却効果が得られ難いという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、発熱源を内蔵する画像形成装置の着脱ユニットを効率良く冷却して、過度な温度上昇を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明のうちの請求項1に記載の発明では、
発熱源を内蔵し、且つ画像形成装置の本体から着脱可能な着脱ユニットと、その着脱ユニットに由来する熱を前記本体に伝達し得る熱伝達部を備える画像形成装置であって、
前記熱伝達部が、前記着脱ユニットの周壁部と面接触し得る第1接触部と前記本体の金属製側壁と面接触し得る第2接触部とが一連に連設される熱伝導部材と、前記第1接触部及び前記第2接触部をそれぞれ、前記着脱ユニットの周壁部及び前記本体の金属製側壁に圧接させる圧接機構とを備えることを特徴とする。
【0006】
〔作用及び効果〕
本発明の画像形成装置においては、着脱ユニットに由来する熱を画像形成装置本体に伝達し得る熱伝達部が、着脱ユニットの周壁部と面接触し得る第1接触部と、画像形成装置本体の金属製側壁と面接触し得る第2接触部とが一連に連設される熱伝導部材を備えるため、本発明における熱伝達部は、着脱ユニットと線接触する従来の画像形成装置における金属板バネと比べて、熱の伝導効率が非常に高く、着脱ユニットに由来する熱を速やかに画像形成装置本体に伝達することができる。
【0007】
しかも、本発明における熱伝達部は、その第1接触部及び第2接触部をそれぞれ、着脱ユニットの周壁部及び画像形成装置本体の金属製側壁に圧接させる圧接機構を備えるため、着脱ユニットの周壁部と、画像形成装置本体の金属製側壁との間の距離が、基準寸法と多少異なるものであったとしても、圧接機構によって、熱伝達部の第1接触部及び第2接触部をそれぞれ、着脱ユニットの周壁部及び画像形成装置本体の金属製側壁に、確実に面接触させることができる。
従って、本発明によれば、その熱伝達部の働きによって、発熱源を内蔵する着脱ユニットを、従来の画像形成装置と比べて、より効率良く冷却することが可能であり、その過度な温度上昇をより確実に抑制することができる。
【0008】
本発明のうちの請求項2に記載の発明では、
前記熱伝導部材としてアルミニウム箔を使用し、前記圧接機構としてスポンジを使用し、前記熱伝達部が、前記スポンジの外周面を、前記アルミニウム箔で覆って構成されていることを特徴とする。
【0009】
〔作用及び効果〕
本発明における熱伝達部は、スポンジの外周面をアルミニウム箔で覆うという非常に簡素な構成を有するものであり、安価且つ容易に作製することが可能である。
従って、当該熱伝達部が、本発明の画像形成装置にかかる製造コストを大きく高騰させることもない。
さらに、本発明における熱伝達部は、圧接機構としてスポンジを使用しているため、従来の画像形成装置における金属板バネ等と比べて押圧力を小さく設定し易く、結果、当該熱伝達部を、着脱ユニットと画像形成装置本体との間により容易に設置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態〕
(画像形成装置の全体構成)
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の画像形成装置の一例である複合機1の構造が概略的に示されている。この複合機1の装置本体2の下部には給紙部3が配置されている。この給紙部3には、本体2の高さ方向に沿って2段のカセット4が備えられており、本実施例の各カセット4はいずれも本体2に対して前面側(図1でみて手前側)に向けて引き出し可能に構成されている。また、各カセット4には画像形成前の用紙Sが積層状態で収容され、この用紙Sは給紙部3から1枚ずつ分離され、右方向に向けて送出される。
【0011】
給紙部3の右方には用紙搬送部5が配置され、給紙部3から送出された用紙は本体2の右側面に沿って上方に向けて搬送される。次いで、この用紙Sは、本体2の内部で左側面へ向けて反転され、そのまま左側面に向けて搬送される。
一方、カセット4の上方には手差し給紙部6が備えられている。この給紙部6には、カセット4に入っていないサイズの用紙や、厚紙、或いはOHPシートの如く1枚ずつ送り込まれる種々の記録材が載置されている。そして、給紙部6からの記録材は用紙搬送部5に合流し、左側面に向けて搬送される。
【0012】
本体2の内部には、搬送部5からの用紙搬送方向でみて下流側にレジストローラ7、画像形成部8、及び転写部9が順番に配置されている。この画像形成部8の上方には光学ユニット10、例えばLSU(レーザスキャニングユニット)が備えられており、この光学ユニット10からは画像形成部8の感光体ドラム(像担持体)11に向けてレーザ光が照射される。
【0013】
また、用紙搬送方向でみて転写部9の下流側には定着部12及び排出・分岐部13が順番に配置され、片面印刷の場合には、定着部12から排出された用紙Sは排出・分岐部13を経て用紙受けトレイ14に排出される。
一方、この排出・分岐部13と給紙部3との間には両面印刷用ユニット15が配置されており、このユニット15では定着部12から排出された用紙Sを用紙搬送部5に向けて搬送し、この用紙は画像形成部8に再び送られる。
【0014】
ここで、本実施例の画像形成部8は、4つの画像形成ユニットで構成されている。これら各ユニットは、図1でみて右側から左側に向けて順に配列され、異なる4色(ブラック、シアン、マゼンタ及びイエロー)の画像に対応して設けられており、それぞれ帯電、露光、現像及び転写の各工程を通じてブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの画像を順次形成している。
【0015】
具体的には、画像形成部8の各ユニットには、各対応色の可視像(トナー画像)を担持するドラム11がそれぞれ設けられている。各ドラム11は本体2に対して回転自在に設置され、図示しない駆動モータによって同図の反時計回りに駆動する。
また、各ドラム11の周囲の適宜位置には、それぞれ対応する帯電器16、現像ユニット17、クリーニング部18や、中間転写ローラ19が設けられている。
【0016】
この帯電器16では、対応するドラム11の表面を一様に帯電させる。また、現像ユニット17では、それぞれブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色のトナーが各色のトナーコンテナ20からホッパー21を経由して供給され、このトナーを用いてドラム11の表面に静電的に付着させる。これにより、ドラム11の表面には、光学ユニット10による静電潜像に応じたトナー画像が現像される。そして、これらドラム11上に形成されたトナー画像は、中間転写ベルト22上に順次転写され、1ページ分のトナー画像として合成される。
【0017】
詳しくは、上記ベルト22は、誘電体樹脂製のシート材の両端部分を重ね合わせて接合したエンドレス形状のベルトや、継ぎ目を有しないシームレスのベルトが用いられており、図示しない駆動モータによって同図の時計回りに走行する。
このベルト22は、各ドラム11と各中間転写ローラ19との間を走行しており、これにより、ドラム11上にそれぞれ形成されたトナー画像はベルト22上に1次転写される。なお、各クリーニング部18では、ドラム11上に残留したトナーが除去される。
【0018】
本複合機1では、カセット4からの用紙Sや手差し給紙部6からの記録材はレジストローラ7に到達する。このローラ10は、用紙Sの斜め送りを矯正しつつ、画像形成部8で形成されるトナー画像とのタイミングを計りながら、用紙を転写部9へと送出する。
また、図示しないコントローラからの画像データに基づき、複合機1では光学ユニット10によるレーザ光の照射が制御される。これにより、画像形成部8において各ドラム11上に原稿画像の静電潜像が作られ、続いてこの潜像からドラム11上にトナー画像が形成され、中間転写ベルト22を介して転写部9で用紙Sに転写される。
【0019】
そして、用紙Sは未定着トナー画像を担持した状態で定着部12に向けて送られ、この定着部12にて熱ローラによりトナー画像が定着される。次いで、定着部12から排出された用紙は排出・分岐部13を通ってトレイ14に排出される。
この片面印刷に対し、両面印刷を行う場合には、定着部12から排出された用紙Sはトレイ14に排出される直前にてユニット15側に引き戻され、この用紙は用紙搬送部5に合流し、再び転写部9に向けて送られる。そして、この場合には、用紙の未だ印刷がされていない方の面にトナー画像が転写される。
【0020】
(現像ユニット)
図2は、現像ユニット17(本発明における着脱ユニットの一例)が、本体側に設けられている金属製側壁49に、熱伝達部45を介して連結されている状態を示す縦断面図である。
図1に示した各現像ユニット17は、本体2から着脱可能に構成されており、本体2内に設置した状態においては、前記熱伝達部を介して本体2と連結されるように構成されている。以下、現像ユニット17の詳細について説明する。
【0021】
本実施形態における現像ユニット17には、2成分現像方式と1成分現像方式とを組み合わせた方式が採用されている。すなわち、磁性キャリアを用いて非磁性のトナーを帯電させ、この帯電されたトナーのみをドラム11に向けて飛翔させており、非接触の現像方式によってトナー画像をドラム11に現像している。
図2に示すように、現像ユニット17は、ハウジング23を有しており、ハウジング23は、ドラム11に対峙する開口24と、この開口24から上方に向けて延びる周壁25と、この周壁25の下方に形成される底壁26とを有している。
【0022】
この周壁25の適宜位置には周壁ダクト27,28が設けられており、図示しないファンからの空気によって周壁25が冷却される。
一方、底壁26には、撹拌ミキサー29及びパドルミキサー30がそれぞれ配置され、現像剤(キャリア及びトナー)が収納されている。各ミキサー29,30の軸31,32はハウジング23に対して回転自在に支持されており、これらミキサー29,30が回転駆動すると、現像剤(キャリア及びトナー)が撹拌されてトナーを帯電させる。そして、現像剤はミキサー30を介して汲み上げローラ33に向けて搬送される。
【0023】
この汲み上げローラ33の軸34もまた、ハウジング23に対して回転自在に支持されている。そして、このローラ33がギアを介して駆動部(図示せず)の駆動力で回転すると、帯電した現像剤(キャリア及びトナー)は磁気ブラシローラ(磁気ローラ)35に搬送される。
磁気ブラシローラ35は、図2でみてミキサー30の右上方に配設されており、ブラシローラ35もハウジング23に対して回転自在に支持されている。
【0024】
詳しくは、ブラシローラ35は中心に軸36を有し、この軸36の両端部分には軸受を介してフランジが配設され、このフランジの外周には管状のブラシ側スリーブ37が一体的に嵌合されている。そして、このフランジがギアを介して駆動部の駆動力で回転すると、このスリーブ37は同図の時計回りに回転する。
【0025】
このブラシ側スリーブ37内において、軸36の外周側には磁極が所定の磁力や角度を有して配置されており、汲み上げローラ33からの現像剤(キャリア及びトナー)を吸引して磁気ブラシを形成させる。これにより、当該磁気ブラシは、スリーブ37の外周面において、上記磁石を有する領域に形成されることになる。
【0026】
この磁気ブラシの厚さは、周壁ダクト27の近傍に設置された穂切りブレード38で規制されており、所定の直流(DC)バイアスや交流(AC)バイアスが印加されると、磁気ブラシはトナーを現像ローラ39に向けて搬送させる。一方、この磁気ブラシは現像後のトナー層を現像ローラ39から掻き取っている。
このように、当該磁気ブラシでは、強固に付着したトナー層を現像ローラ39から機械的な力で引き剥がす一方、現像に必要な新たなトナーを現像ローラ39に供給している。
【0027】
そして、上述した磁気ブラシによれば、現像後のトナーは掻き取りブレードなどの特別な装置を設けなくて済み、この磁気ブラシは、現像ローラ39のトナー層に接触し、各ローラ35,39の回転速度差によるブラシ効果と、ミキサー29,30での攪拌による磁気ブラシの現像剤の入れ替えとによってトナーの回収と搬送とが容易にされている。
【0028】
この現像ローラ39は、同図でみてブラシローラ35の右下方にて開口24の近傍に配設されている。
このローラ39の軸40は、ブラシローラ35の回転軸線に対して略平行に並設されており、この現像ローラ39もハウジング23に回転自在に支持されている。つまり、現像ローラ39も中心に軸40を有し、この軸40の両端部分には軸受を介してフランジが配設され、このフランジの外周には管状の現像側スリーブ41が一体的に嵌合されている。そして、このフランジがギアを介して回転すると、スリーブ41は同図の時計回りに回転する。
【0029】
そして、これらブラシローラ35と現像ローラ39との電位差によって、この現像ローラ39には、ブラシローラ35から移送されたトナーのみの層が形成される。この現像ローラ39へのトナー層の形成と同時に、現像バイアス、すなわち、所定のDCバイアスを重畳したACバイアスが印加されると、現像ローラ39のトナーがドラム11に向けて飛翔する。これにより、各ドラム11の表面にはトナー画像が現像されることになる。
【0030】
また、ハウジング23の下部には、ステー42が設けられている。このステー42は、熱伝導性材料(例えば、アルミニウム等)で構成されており、底壁26に収納される現像剤(キャリア及びトナー)の有する熱を吸熱部43から吸熱して、図示しないファンからの空気によって底壁ダクト44から放熱するように構成されている。
【0031】
(熱伝達部)
上記現像ユニット17は、ミキサー29,30を回転駆動させることによって、現像剤(トナー及びキャリア)を均一化し、且つドラム11に供給されるべき現像剤量を一定に維持している。
ミキサー29,30を回転駆動すると、現像剤との間に摩擦熱が発生して、現像剤が熱を帯びて発熱源となり得、現像剤自体が熱で劣化し、ひいては画像品質の低下を招く虞がある。
上記現像ユニット17においては、このような問題に対処するために、周壁25及びステー42にそれぞれ、周壁ダクト27,28及び底壁ダクト44を設けており、これらのダクトから放熱することによって、現像ユニット17を冷却している。
【0032】
しかしながら、このようなダクトによって空冷する構成だけでは、特に画像形成速度が高速になるほど十分な冷却効果が得られ難く、現像ユニット17の過度な温度上昇を抑制できない場合がある。
【0033】
そこで本実施形態においては、図2に示すように、熱伝達部45を、現像ユニット17と本体側に設けられている金属製側壁49との間に介在させて連結することによって(尚、図示しないが、熱伝達部45は、現像ユニット17の長手方向全体に亘るように設けられている)、現像ユニット17に由来する熱を、金属製側壁49に伝達して、現像ユニット17をより効率良く冷却するように構成されている(即ち、現像ユニット17に由来する熱が、本体2側に伝達される)。
【0034】
図3は、熱伝達部45の側面図を示しており、図3に示すように熱伝達部45は、熱伝導部材46、及び圧接機構47を備えて構成されており、圧接機構47の外周面が、熱伝導部材46で覆われている。
熱伝導部材46は、例えば、塑性変形し易く、なお且つ熱伝導性も良いアルミニウム箔等で構成されており、図2及び図3に示すように、現像ユニット17の周壁部48(本実施形態においてはステー42の底部)と面接触し得る第1接触部46aと、本体2の金属製側壁49と面接触し得る第2接触部46bとが一連に連設されている。
また、圧接機構47は、例えば、スポンジ等の弾性部材で構成されており、図2に示すように、熱伝導部材46の第1接触部46a及び第2接触部46bをそれぞれ、現像ユニット17の周壁部48及び本体2の金属製側壁49に圧接させ得る。
【0035】
現像ユニット17の周壁部48及び本体2の金属製側壁49に対してそれぞれ面接触し得る熱伝達部45は、着脱ユニットと線接触する従来の画像形成装置における金属板バネと比べて、熱の伝導効率が非常に高く、現像ユニットに由来する熱を速やかに画像形成装置本体に伝達することができる。
しかも、熱伝達部45は、その第1接触部46a及び第2接触部46bをそれぞれ、現像ユニットの周壁部48及び画像形成装置本体の金属製側壁49に圧接させる圧接機構47を備えるため、着脱ユニットの周壁部48と、画像形成装置本体の金属製側壁49との間の距離が、基準寸法と多少異なるものであったとしても、圧接機構47の弾性復元力によって、熱伝達部45の第1接触部46a及び第2接触部46bをそれぞれ、着脱ユニットの周壁部48及び画像形成装置本体の金属製側壁49に対して確実に面接触させることができる。
従って、本発明の画像形成装置によれば、その熱伝達部45の働きによって、発熱源を内蔵する着脱ユニットを、従来の画像形成装置と比べて、非常に効率良く冷却することが可能であり、その過度な温度上昇をより確実に抑制することができる。
【0036】
また、特に、熱伝導部材46としてアルミニウム箔を使用し、圧接機構47としてスポンジを使用した場合、熱伝達部45は、スポンジの外周面をアルミニウム箔で覆うという非常に簡素な構成を有するものであり、安価且つ容易に作製することが可能であり、結果、熱伝達部45が、本発明の画像形成装置にかかる製造コストを大きく高騰させることもない。
さらに、圧接機構47としてスポンジを使用してあるため、従来の画像形成装置における金属板バネ等と比べて押圧力を小さく設定し易く、結果、熱伝達部45を、現像ユニット17の周壁部48と、本体2の金属製側壁49との間により容易に設置することができる。
【0037】
〔別実施形態〕
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
〔1〕例えば、図4に示すように、前述の実施形態における圧接機構47を、スプリング50によって構成するようにしても良い。
〔2〕また、前述の実施形態においては、着脱ユニットとして現像ユニット17に対して熱伝達部45を適用する構成を説明しているが、この他にも、画像形成装置の本体から着脱可能な光学ユニット10に対して熱伝達部45を適用する構成としても良い。
〔3〕また、前述の実施形態では、画像形成装置として複合機1に具現化した例を示しているが、本発明の画像形成装置は複写機、プリンタ、ファクシミリやスキャナ等自体にも当然に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の画像形成装置の一例である複合機の構造を概略的に示した図
【図2】本発明の画像形成装置における現像ユニットが、本体側に設けられている金属製側壁に、熱伝達部を介して連結されている状態を示す縦断面図
【図3】本発明の画像形成装置における熱伝達部の側面図
【図4】本発明の画像形成装置における熱伝達部の別形態の側面図
【符号の説明】
【0039】
1 複合機
2 装置本体
3 給紙部
4 カセット
5 用紙搬送部
6 給紙部
7 レジストローラ
8 画像形成部
9 転写部
10 光学ユニット
11 感光体ドラム(像担持体)
12 定着部
13 排出・分岐部
14 用紙受けトレイ
15 両面印刷用ユニット
16 帯電器
17 現像ユニット
18 クリーニング部
19 中間転写ローラ
20 トナーコンテナ
21 ホッパー
22 中間転写ベルト
23 ハウジング
24 開口
25 周壁
26 底壁
27 周壁ダクト
28 周壁ダクト
29 撹拌ミキサー
30 パドルミキサー
31 軸
32 軸
33 汲み上げローラ
34 軸
35 磁気ブラシローラ(磁気ローラ)
36 軸
37 ブラシ側スリーブ
38 穂切りブレード
39 現像ローラ
40 軸
41 現像側スリーブ
42 ステー
43 吸熱部
44 底壁ダクト
45 熱伝達部
46 熱伝導部材
46a 第1接触部
46b 第2接触部
47 圧接機構
48 周壁部
49 金属製側壁
50 スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱源を内蔵し、且つ画像形成装置の本体から着脱可能な着脱ユニットと、その着脱ユニットに由来する熱を前記本体に伝達し得る熱伝達部を備える画像形成装置であって、
前記熱伝達部が、前記着脱ユニットの周壁部と面接触し得る第1接触部と前記本体の金属製側壁と面接触し得る第2接触部とが一連に連設される熱伝導部材と、前記第1接触部及び前記第2接触部をそれぞれ、前記着脱ユニットの周壁部及び前記本体の金属製側壁に圧接させる圧接機構とを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記熱伝導部材としてアルミニウム箔を使用し、前記圧接機構としてスポンジを使用し、前記熱伝達部が、前記スポンジの外周面を、前記アルミニウム箔で覆って構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−204845(P2009−204845A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46522(P2008−46522)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】