説明

画像形成装置

【課題】露光装置の位置決め性に優れた付勢、当接位置決め構成を採用しつつ、輸送時等の振動、衝撃によって露光装置と装置本体の位置決め部とが衝突し、その影響で露光装置を構成する露光機構にズレなどの不具合を発生させることのない画像形成装置を提供すること。
【解決手段】露光装置100と装置本体102とが当接する部位か又はこの当接する部位の近傍に、緩衝手段320を、緩衝機能状態と緩衝非機能状態とに切り替え可能に装着する緩衝手段の取付形状部を有することとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潜像担持体及び露光装置を備えた電子写真式複写装置、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ、複合機、印刷装置等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式の画像形成装置においては、一様帯電せしめた感光体等の潜像担持体に対し、レーザー光を光走査するレーザー露光装置などの潜像書込手段によって潜像を書き込む構成が広く採用されている。このような画像形成装置では、装置内のレイアウトによっては、潜像書込手段が邪魔になって潜像担持体やこれの周囲に配設される現像装置などの周囲装置のメンテナンス性を悪化させてしまうことがあった。
【0003】
そこで、露光装置を装置本体から離間させることにより操作性、メンテナンス性に優れた方法を示し、その際に問題となる露光装置の位置決め精度について、装置本体への付勢構成を用いる技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1には、段落[0042]、[0071]に、(a)開閉可能な上カバーと一体に固定されたカバーフレームに露光装置を保持し、露光装置(ケーシング)から突設した円柱状の被保持軸をカバーフレームの貫通開口に貫通させ、被保持軸を伸長性の付勢コイルバネで「貫通開口の底壁及び右側壁」に同時突き当て付勢する構成、(b)カバーフレームの貫通開口の底壁や右側壁を圧縮可能な緩衝部材で構成し、被保持軸が勢いよく「貫通開口の底壁や右側壁」に衝突した場合でも緩衝部材が圧縮変形することでその衝撃を緩和するようにする構成、の開示がある。
【0005】
さらに、段落[0042]には、上カバーを閉じた際には、付勢コイルバネで付勢された被保持軸が、装置本体の側板に設けられ、被保持軸の移動を規制する「位置決め部」に当接して露光装置の位置決めを行う旨の開示がある。つまり、上カバーを開いた状態では付勢コイルバネで付勢された被保持軸が「カバーフレームの貫通開口の底壁や右側壁」に当接し得るが、上カバーを閉じた際には、それまで被保持軸が当接していた「カバーフレームの貫通開口の底壁や右側壁」は「位置決め部」の後方に退避するので、被保持軸が直接「位置決め部」に当接する。
【0006】
画像形成装置を輸送する際に、上カバーは閉じた状態にされるため、上記のとおり、被保持軸(露光装置)は位置決め部(装置本体)に上記付勢コイルバネの付勢力で付勢された状態で直接当接しており、輸送時に振動があると、被保持軸(露光装置)と位置決め部(装置本体)とが直接衝突し、衝撃により露光装置が動き、露光装置の露光機構にズレが発生してしまうことが懸念される。
【0007】
そのほか、画像形成装置における露光装置の取り付けに関し、露光装置における光学系手段を収納するケースの3個所に取付け部材が設けられ、これら3個所の取付け部材のうち、2箇所は画像形成装置における装置本体に固定部材を用いて取付けられ、1個所は自由な状態で支持されているもの(例えば、特許文献2参照)や、露光装置を保持する書込みユニットフレームの支持に関し、書込みユニットフレームには位置決めピンで位置決めし、前側に前側板を取り付け、後側にその前側板と対向して後側板を取り付け、取付けねじで固定するもの(例えば、特許文献3参照)、原稿副走査用のキャリッジの往復運動に伴う振動を回避するため露光装置にダンパを介在させるもの(例えば、特許文献4参照)
等があるが、何れも、輸送時の振動という不測の衝撃力で露光装置が動き、露光装置の露光機構にズレが発生してしまうという問題の解決法を示していない。
【0008】
【特許文献1】特開2006−008716号公報
【特許文献2】特開2001−100494号公報
【特許文献3】特開2004−45923号公報
【特許文献4】特開2005−31584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上述の事情の下になされたもので、露光装置の位置決め性に優れた付勢、当接位置決め構成を採用しつつ、輸送時等の振動、衝撃によって露光装置と装置本体の位置決め部とが衝突し、その影響で露光装置を構成する露光機構にズレなどの不具合を発生させることのない画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を達成するため請求項1に係る発明は、露光装置と、無端移動する表面に前記露光装置からの光により形成された潜像を担持する潜像担持体を装置本体に支持している構成を有し、前記露光装置が前記装置本体に対して少なくとも1方向、かつ前記装置本体に近づく向きに付勢手段で付勢され前記露光装置と前記装置本体が少なくとも1箇所で当接することにより前記装置本体に対し前記露光装置が位置決めされる画像形成装置において、前記露光装置と前記装置本体とが当接する部位か又はこの当接する部位の近傍に、緩衝機能状態で前記露光装置と前記装置本体との間に介在して前記露光装置が前記装置本体から受ける衝撃を緩和する緩衝手段を、前記緩衝機能状態と前記緩衝機能状態でなくなる緩衝非機能状態とに切り替え可能に装着する緩衝手段の取付形状部を有することとした。 請求項2係る発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記装置本体が少なくとも二つの構造に分割開放可能で、前記露光装置が前記分割された一方の装置本体(以後、離間ユニットという。)に保持されて、前記分割された他方の装置本体から離間する構造であり、前記露光装置は離間ユニットを構成する露光装置保持構造から付勢され、且つ同保持構造に係止される構成において、前記の緩衝手段の取付形状部が前記露光装置保持構造の前記露光装置の係止部位に設けられていることとした。
請求項3係る発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記緩衝手段の取付形状部がネジ穴となっており、前記緩衝手段が前記ネジ穴に螺合するネジ部と、該ネジ部の先端部に設けられて前記装置本体に当接する部分とから構成されており、前記ネジ穴に前記ネジ部を螺合させた状態で前記ネジ部の回転により前記当接する部分を変位させて緩衝機能状態と緩衝非機能状態とに切り替え可能とした。
請求項4係る発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記緩衝手段の取付形状部が前記装置本体に設けた軸部または穴部となっており、前記緩衝手段に設けた穴部または軸部を前記装置本体の軸部又は穴部に回転可能に嵌合し、該回転可能な嵌合部を中心として前記緩衝手段を回動させた場合の停止位置により前記緩衝手段を緩衝機能状態と緩衝非機能状態とに切り替え可能にした。
請求項5係る発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、前記付勢手段が前記露光装置を付勢する付勢力の方向と、前記取付形状部に取付けられて前記緩衝機能状態にある前記緩衝手段が前記露光装置に当接する場合の当接方向とが略同一方向とした。
請求項6係る発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段の少なくとも前記露光装置と当接する部分は、発泡樹脂で構成されていることとした。
請求項7係る発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段の少なくとも前記露光装置と当接する部分は、ゴムで構成されていることとした。 請求項8係る発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段の少なくとも前記露光装置と当接する部分は、弾性を有する樹脂弾性構造となっていることとした。
請求項9係る発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段部材には該緩衝手段が機能状態か非機能状態かを知らせる目印手段が付帯されていることとした。
請求項10係る発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段は該緩衝手段の機能状態を変更するための操作部が設けられていて、該操作部が当該画像形成装置の開放された部位に露出していることとした。
請求項11係る発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段は該緩衝手段の機能状態を変更するための操作部が設けられていて、該操作部が当該画像形成装置の非開放の部位に配置されていることとした。
請求項12係る発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段を緩衝機能状態と緩衝非機能状態とを切り替えるための操作部がコインを介して操作可能なように該コインとの係合部を有することとした。
請求項13係る発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段部材を緩衝機能状態と緩衝非機能状態とを切り替えるための操作部が人体の一部で直接操作可能な形態となっていることとした。
請求項14係る発明は、請求項1乃至13の何れかに記載の画像形成装置において、前記緩衝手段が緩衝機能状態にある場合には前記露光装置からの露光用の光が前記潜像担持体に到達せず、緩衝非機能状態にある場合には前記露光装置からの露光用の光が前記潜像担持体に到達するように構成した。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、露光装置の位置決め性に優れた付勢、当接位置決め構成を採用しつつ、緩衝手段の取付形状部を利用して露光装置と本体装置の当接部の間に緩衝部材介在させることが可能となり、輸送時等の振動、衝撃によって露光装置を構成する露光機構にズレなどの不具合を発生させることのない画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
【0013】
[1] 画像形成装置の概要
[1.1] タイプA
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の一実施形態について説明する。
この画像形成装置(タイプA)は図1に示すように、露光装置70が感光体2Y、2M、2C、2Kや現像装置等を一体化され画像形成装置の装置本体から着脱可能な所謂プロセスカートリッジの上方に配置された構成であり、装置本体が上に開く上カバー50と、上カバー50の下方に位置して感光体2Y、2M、2C、2Kを含む画像形成部を内蔵する装置本体80の少なくとも二つの構造に分割開放可能で、露光装置70が分割された一方の装置本体である上カバー50(離間ユニットともいう。)に保持されて、分割された他方の装置本体80から離間する構造であり、露光装置70が上カバー50と共に装置本体80から離間するタイプである。
【0014】
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。図1は、本プリンタを示す概略構成図である。同図において、このプリンタは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、M、C、Kと記す)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット1Y,M,C,Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,M,C,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。
【0015】
Kトナー像を形成するためのプロセスユニット1Kを例にすると、図2に示すように、無端移動する表面に後述の露光装置70からの光により形成された潜像を担持する潜像担持体の一例としてのドラム状の感光体2K、ドラムクリーニング装置3K、除電装置(不図示)、帯電装置4K、現像手段たる現像装置5K等を備えている。画像形成ユニットたるプロセスユニット1Kは、プリンタ本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
【0016】
前記帯電装置4Kは、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転せしめられる感光体2Kの表面を一様帯電せしめる。一様帯電せしめられた感光体2Kの表面は、レーザー光Lによって露光走査されてK用の静電潜像を担持する。このK用の静電潜像は、図示しないKトナーを用いる現像装置5KによってYトナー像に現像される。そして、後述する中間転写ベルト16上に中間転写される。
【0017】
ドラムクリーニング装置3Kは、中間転写工程を経た後の感光体2K表面に付着している転写残トナーを除去する。また、前記除電装置は、クリーニング後の感光体2Kの残留電荷を除電する。この除電により、感光体2Kの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色のプロセスユニット(1Y,M,C)においても、同様にして感光体(2Y,M,C)上に(Y,M,C)トナー像が形成されて、後述する中間転写ベルト16上に中間転写される。
【0018】
前記現像装置5Kは、図示しないKトナーを収容する縦長のホッパ部6Kと、現像部7Kとを有している。ホッパ部6K内には、図示しない駆動手段によって回転駆動されるアジテータ8K、これの鉛直方向下方で図示しない駆動手段によって回転駆動される撹拌パドル9K、これの鉛直方向で図示しない駆動手段によって回転駆動されるトナー供給ローラ10Kなどが配設されている。
【0019】
ホッパ部6K内のKトナーは、アジテータ8Kや撹拌パドル9Kの回転駆動によって撹拌されながら、自重によってトナー供給ローラ10Kに向けて移動する。トナー供給ローラ10Kは、金属製の芯金と、これの表面に被覆された発泡樹脂等からなるローラ部とを有しており、ホッパ部6K内のKトナーをローラ部の表面に付着させながら回転する。
【0020】
現像装置5Kの現像部7K内には、感光体2Kやトナー供給ローラ10Kに当接しながら回転する現像ローラ11Kや、これの表面に先端部を当接させる薄層化ブレード12K等が配設されている。
【0021】
ホッパ部6K内のトナー供給ローラ10Kに付着したKトナーは、現像ローラ11Kとトナー供給ローラ10Kとの当接部で現像ローラ11Kの表面に供給される。供給されたKトナーは、現像ローラ11Kの回転に伴って現像ローラ11Kと薄層化ブレード12Kとの当接位置を通過する際に、ローラ表面上での層厚が規制される。
【0022】
そして、層厚規制後のKトナーは、現像ローラ11Kと感光体2Kとの当接部である現像領域において、感光体2K表面のK用の静電潜像に付着する。この付着により、K用の静電潜像がKトナー像に現像される。
【0023】
図2を用いてK用のプロセスユニットについて説明したが、Y,M,C用のプロセスユニット1Y,M,Cにおいても、同様のプロセスにより、感光体2Y,M,C表面にY,M,Cトナー像が形成される。
【0024】
図1において、プロセスユニット1Y,M,C,Kの鉛直方向上方には、露光装置70が配設されている。潜像書込手段たる露光装置70は、画像情報に基づいてレーザーダイオードから発したレーザー光Lにより、プロセスユニット1Y,M,C,Kにおける感光体2Y,M,C,Kを光走査する。この光走査により、感光体2Y,M,C,K上にY,M,C,K用の静電潜像が形成される。
【0025】
なお、露光装置70は、光源から発したレーザー光Lを、図示しないポリゴンモータによって回転駆動したポリゴンミラーで主走査方向に偏光せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。
【0026】
プロセスユニット1Y,M,C,Kの鉛直方向下方には、無端状の中間転写ベルト16を張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめる転写ユニット15が配設されている。転写手段たる転写ユニット15は、中間転写ベルト16の他に、駆動ローラ17、従動ローラ18、4つの1次転写ローラ19Y,M,C,K、2次転写ローラ20、ベルトクリーニング装置21、クリーニングバックアップローラ22などを備えている。
【0027】
中間転写ベルト16は、そのループ内側に配設された駆動ローラ17、従動ローラ18、クリーニングバックアップローラ22及び4つの1次転写ローラ19Y,M,C,Kによって張架されている。そして、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ17の回転力により、同方向に無端移動せしめられる。
【0028】
4つの1次転写ローラ19Y,M,C,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト16を感光体2Y,M,C,Kとの間に挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ベルト16のおもて面と、感光体2Y,M,C,Kとが当接するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成されている。
【0029】
1次転写ローラ19Y,M,C,Kには、図示しない転写バイアス電源によってそれぞれ1次転写バイアスが印加されており、これにより、感光体2Y,M,C,Kの静電潜像と、1次転写ローラ19Y,M,C,Kとの間に転写電界が形成される。なお、1次転写ローラ19Y,M,C,Kに代えて、転写チャージャーや転写ブラシなどを採用してもよい。
【0030】
Y用のプロセスユニット1Yの感光体2Y表面に形成されたYトナーは、感光体2Yの回転に伴って上述のY用の1次転写ニップに進入すると、転写電界やニップ圧の作用により、感光体2Y上から中間転写ベルト16上に1次転写される。このようにしてYトナー像が1次転写せしめられた中間転写ベルト16は、その無端移動に伴ってM,C,K用の1次転写ニップを通過する際に、感光体2M,C,K上のM,C,Kトナー像が、Yトナー像上に順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト16上には4色トナー像が形成される。
【0031】
転写ユニット15の2次転写ローラ20は、中間転写ベルト16のループ外側に配設されて、ループ内側の従動ローラ18との間に中間転写ベルト16を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ベルト16のおもて面と、2次転写ローラ20とが当接する2次転写ニップが形成されている。
【0032】
2次転写ローラ20には、図示しない転写バイアス電源によって2次転写バイアスが印加される。この印加により、2次転写ローラ20と、アース接続されている従動ローラ18との間には、2次転写電界が形成される。
【0033】
転写ユニット15の鉛直方向下方には、記録紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容している給紙カセット30がプリンタの筐体に対してスライド着脱可能に配設されている。この給紙カセット30は、紙束の一番上のシート状媒体としての記録紙Pに給紙ローラ30aを当接させており、これを所定のタイミングで図中反時計回り方向に回転させることで、その記録紙Pを給紙路31に向けて送り出す。
【0034】
給紙路31の末端付近には、レジストローラ対32が配設されている。このレジストローラ対32は、給紙カセット30から送り出された記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに両ローラの回転を停止させる。そして、挟み込んだ記録紙Pを上述の2次転写ニップ内で中間転写ベルト16上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで回転駆動を再開して、記録紙Pを2次転写ニップに向けて送り出す。
【0035】
2次転写ニップで記録紙Pに密着せしめられた中間転写ベルト16上の4色トナー像は、2次転写電界やニップ圧の影響を受けて記録紙P上に一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。このようにして表面にフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップを通過すると、2次転写ローラ20や中間転写ベルト16から曲率分離される。そして、転写後搬送路33を経由して、後述する定着装置34に送り込まれる。
【0036】
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト16には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、中間転写ベルト16のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置21によってベルト表面からクリーニングされる。
【0037】
中間転写ベルト16のループ内側に配設されたクリーニングバックアップローラ22は、ベルトクリーニング装置21によるベルトのクリーニングをループ内側からバックアップする。
【0038】
定着装置34は、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ34aと、これに所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ34bとによって定着ニップを形成している。定着装置34内に送り込まれた記録紙Pは、その未定着トナー像担持面を定着ローラ34aに密着させるようにして、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化さしめられて、フルカラー画像が定着せしめられる。
【0039】
定着装置34内から排出された記録紙Pは、定着後搬送路35を経由した後、排紙路36と反転前搬送路41との分岐点にさしかかる。定着後搬送路35の側方には、回動軸42aを中心にして回動駆動される切替爪42が配設されており、その回動によって定着後搬送路35の末端付近を閉鎖したり開放したりする。
【0040】
定着装置34から記録紙Pが送り出されるタイミングでは、切替爪42が図中実線で示す回動位置で停止して、定着後搬送路35の末端付近を開放している。よって、記録紙Pが定着後搬送路35から排紙路36内に進入して、排紙ローラ対37のローラ間に挟み込まれる。
【0041】
図示しないテンキー等からなる操作部に対する入力操作や、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる制御信号などにより、片面プリントモードが設定されている場合には、排紙ローラ対37に挟み込まれた記録紙Pがそのまま機外へと排出される。そして、筐体の上カバー50の上面であるスタック部にスタックされる。
【0042】
一方、両面プリントモードに設定されている場合には、先端側を排紙ローラ対37に挟み込まれながら排紙路36内を搬送される記録紙Pの後端側が定着後搬送路35を通り抜けると、切替爪42が図中一点鎖線の位置まで回動して、定着後搬送路35の末端付近が閉鎖される。これとほぼ同時に、排紙ローラ対37が逆回転を開始する。すると、記録紙Pは、今度は後端側を先頭に向けながら搬送されて、反転前搬送路41内に進入する。
【0043】
図1は、本プリンタを正面側から示している。図における紙面に直交する方向の手前側がプリンタの前面であり、奥側が後面である。また、本プリンタの図中右側が右側面、左側が左側面である。本プリンタの右端部は、回動軸40aを中心に回動することで筐体本体に対して開閉可能な反転ユニット40になっている。排紙ローラ対37が逆回転すると記録紙Pがこの反転ユニット40の反転前搬送路41内に進入して、鉛直方向上側から下側に向けて搬送される。そして、反転搬送ローラ対43のローラ間を経由した後、半円状に湾曲している反転搬送路44内に進入する。
【0044】
更に、その湾曲形状に沿って搬送されるのに伴って上下面が反転せしめられながら、鉛直方向上側から下側に向けての進行方向も反転して、鉛直方向下側から上側に向けて搬送される。その後、上述した給紙路31内を経て、2次転写ニップに再進入する。そして、もう一方の面にもフルカラー画像が一括2次転写された後、転写後搬送路33、定着装置34、定着後搬送路35、排紙路36、排紙ローラ対37を順次経由して、機外へと排出される。
【0045】
上述の反転ユニット40は、外部カバー45と揺動体46とを有している。具体的には、反転ユニット40の外部カバー45は、プリンタ本体の筺体に設けられた回動軸40aを中心にして回動するように支持されている。この回動により、外部カバー45は、その内部に保持している揺動体46とともに筺体に対して開閉する。
【0046】
図中点線で示すように、外部カバー45がその内部の揺動体46とともに開かれると、反転ユニット40とプリンタ本体側との間に形成されていた給紙路31、2次転写ニップ、転写後搬送路33、定着ニップ、定着後搬送路35、排紙路36が縦に2分されて、外部に露出する。これにより、給紙路31、2次転写ニップ、転写後搬送路33、定着ニップ、定着後搬送路35、排紙路36内のジャム紙を容易に取り除くことができる。
【0047】
また、揺動体46は、外部カバー45が開かれた状態で、外部カバー45に設けられた図示しない揺動軸を中心にして回動するように外部カバー45に支持されている。この回動により、揺動体46が外部カバー45に対して開かれると、反転前搬送路41や反転搬送路44が縦に2分されて外部に露出する。これにより、反転前搬送路41内や反転搬送路44内のジャム紙を容易に取り除くことができる。
【0048】
プリンタの筺体の上カバー50は、図中矢印で示すように、軸部材51を中心にして回動自在に支持されており、図中反時計回り方向に回転することで、筺体に対して開いた状態になる。そして、筺体の上部開口を大きく露出させる。
【0049】
[1.2] タイプB
この画像形成装置(タイプB)は図3に示すように、露光装置70が感光体2Y、2M、2C、2Kや現像装置等を一体化され画像形成装置の装置本体から着脱可能な所謂プロセスカートリッジの下方に配置された構成であり、装置本体80’の上部に位置する上カバー50’は排紙台としての機能を有し、露光装置70を支持していない。上カバー50’の下方に位置して感光体2Y、2M、2C、2Kを含む画像形成部を内蔵する装置本体80’内には、上から転写ベルト16、感光体2Y、2M、2C、2K、露光装置70の順に配置されており、図1における配置と上下が逆転した関係になっている。画像形成の基本的なプロセス、工程は前記図1で説明した内容に準ずるので同じ機能の部材には同じ符号で示している。右側方の開閉カバー82は手差し給紙台としての機能を有し、実線で示す開いた状態で給紙ローラ30a’により手差し給紙することができる。
【0050】
[2] 画像形成装置(タイプB)に係る実施形態
[2.1] 露光装置の付勢・当接位置決め構成
図3に示した画像形成装置(タイプB)について、本発明の参考比較例として、図4(a)に露光装置70の付勢・当接位置決め構成について示している。
【0051】
露光装置70は装置本体80’に形成された取付凹部81内に置かれ、その下面に設けた突起103b、103cが取付凹部81の底面に、その右側部に設けた突起103aが取付凹部の側面にそれぞれ当接している。
【0052】
また、装置本体に80’取り付いた付勢手段としての付勢部材104a、104bが露光装置70の一部に形成された当接段部71に当接し、装置本体80’に向け下方に付勢している。同様に、装置本体に80’取り付いた付勢手段としての付勢部材104cが露光装置70の左側部に当接し、装置本体80’右方に向け付勢している。
【0053】
この図に示すように露光装置70は装置本体80’に対して付勢力で押圧されてはいるが固定状態ではない為、振動や衝撃を受けると、突起103a、103b、103cと装置本体80’とが直接ぶつかり、露光装置70内のレンズやミラーの位置がズレ、異常画像の問題が発生してしまう可能性が高くなる。
【0054】
[例1]
そこで、本発明では、図4(b)に示すように、露光装置70と装置本体80’との当接部近傍に露光装置70と本体装置80’との衝突により装置本体80’から露光装置70が受ける衝撃を緩和する緩衝手段105を複数、付勢部材104a、104b、104cに対応させてそれぞれ配置し、露光装置70(突起103a、103b、103c)を該緩衝部材に当てることで、装置本体80’には直接当接させない構成にする。そのため、予め、装置本体の取付凹部81には、緩衝手段105を着脱可能とする緩衝部材の装着穴206hを形成しておく。
【0055】
装着穴206hに緩衝手段105を装着した状態では、露光装置70と装置本体80’との間に緩衝手段105が介在して露光装置70が装置本体80’から受ける衝撃を緩和する緩衝機能状態となり、装着穴206hから緩衝手段105を抜脱した状態では、露光装置70と装置本体80’とが突起103a、103b、103cを介して直接当接するので、緩衝非機能状態となる。よって、装着穴206hは、緩衝手段105を、緩衝機能状態と緩衝機能状態でなくなる緩衝非機能状態とに切り替え可能に装着する緩衝手段の取付形状部を構成する。
【0056】
図4(b)の緩衝手段105を装着した状態では緩衝手段105を介して付勢部材104a、104b、104cの付勢方向に露光装置70を寄せるので、付勢圧を上げることで固定状態に近づけることができ、輸送時の振動衝撃にも耐え得る。
【0057】
したがって、露光装置の位置決め性に優れた付勢、当接位置決め構成を採用しつつ、輸送時等の振動、衝撃によって露光装置を構成する露光機構にズレなどの不具合を発生させることのない画像形成装置を提供することができる。
【0058】
また、図示しないが、変形例として、装着穴(取付形状部)206hに代えて凸部を形成して緩衝手段の取付形状部となし、この凸部に底付円筒形状からなる緩衝手段を装着して緩衝手段105と同じ機能を持たせることもできる。
【0059】
別変形例として、図4(b)に示した突起103a、103b、103cの形状を緩い逆テーパを付した軸状にして緩衝手段の取付形状部となし、この軸状突起部に弾性材からなる緩衝手段を嵌合させて緩衝機能を得ることもできる。
【0060】
ただ、何れの例にしても、画像形成装置を輸送するに際しては予め、個々に緩衝手段を装着し、輸送後には外して突起103a、103b、103cによる位置決め機能状態に戻さねばならず作業が煩雑である、特に、取り付け凹部81が装置本体80’の内部にある例では容易ではない。
【0061】
[例2]
本例は、例1よりも、より簡単に緩衝手段を緩衝機能状態と緩衝非機能状態とを切り替え可能に装着することができる手段を提供する。
【0062】
図5に示す例では、装置本体80’に形成した、緩衝手段用の取付形状部がネジ穴と、このネジ穴の軸線上に連通するシリンダで形成されている。この緩衝手段用の取付形状部として、ケース1とケース2の2つの例を示す。
【0063】
(ケース1):ネジ穴の進行方向に露光装置70がある場合に適する。図5(a)において装置本体80’の装置本体80’の正面側(図6参照)にネジ頭を収める凹部207jを介して開口するネジ穴207hと、該ネジ穴207hの軸線上に連通し取付凹部81の側壁に開口する当接部材案内用のガイド穴207iにより緩衝手段の取付形状部が構成されている。
【0064】
ネジ106aがネジ穴207hに螺合されている。ねじ106aの先端部には円柱状の当接部材106bが固定されており、ネジ頭106cを回転することにより、その回転方向に応じて当接部材106bを露光装置70の側部に当てたり、離間させたりすることができる。
【0065】
これら、ねじ106a、当接部材106b、ネジ頭106cにより、緩衝機能状態で露光装置70と装置本体80’との間に介在して露光装置70が装置本体80’から受ける衝撃を緩和する緩衝手段106が構成される。
【0066】
緩衝手段106は、取付形状部を構成するネジ穴207h、ガイド穴207i、凹部207jを利用して装着され、付勢部材104cの付勢力に抗して当接部材106bを露光装置70の側部に押し当てて、突起103aを取付凹部81の側壁から離したり、逆の動作により突起103aが取付凹部81の側壁に当接した後は該当接状態が安定するように露光装置70から退避離間させたりすることができる。つまり、当接部材106bを、緩衝機能状態と緩衝機能状態でなくなる緩衝非機能状態とに切り替え可能である。
【0067】
なお、変形例として、当接部材106b及びこれに嵌合するガイド穴207iの軸直角方向断面を多角形とし、ネジ穴207hをばか穴とし、ネジ106aの先端部を当接部材106bに螺入する構成でも、ネジとナットの原理により、上記例と同様、ネジ106aの回転方向に応じて、上記と同様の動作を行うことができる。
【0068】
(ケース2):ネジ穴の進行方向から外れた方向に露光装置70がある場合に適する。図5(a)において、装置本体80’の正面側(図6参照)にネジ頭を収める凹部207jを介して開口するネジ穴207hと、ネジ穴207hの端部に形成された連結部収容穴207kと、ネジ穴207h及び連結部収容穴207kの延長上に形成された駆動部材ガイド穴207mと、駆動部材ガイド穴207mの途中から交差する方向に分岐しているガイド穴207iにより緩衝手段の取付形状部が構成されている。
【0069】
ネジ106aがネジ穴207hに螺合されている。駆動部材ガイド穴207m内で左右方向に可動に嵌合している駆動部材107はスライド時に回転しないように可動方向と直交する断面形状が矩形であり、その長手方向の端部に形成された連結部107aが連結部収容穴207kに位置して、ネジ106aの先端部と連結されている。この連結部は図5(b)に示すように、ネジ106aの先端部が連結部107a内で回転可能かつ抜け止めされる周知の構造である。図5(c)に示すように、駆動部材107に形成された突起107bはガイド穴207i内に位置し、当接部材106b’の底部に形成された傾斜面に当接している。
【0070】
ネジ頭106cを回転することにより、その回転方向に応じて駆動部材107を駆動部材ガイド穴207mに沿って左右方向に移動させることができる。この移動に伴い、当接部材106b’の底部に形成された傾斜面に突起107bが作用して該当接部材106b’を上下動させ、該当接部材106b’を露光装置70の底部に当てたり、離間させたりすることができる。
【0071】
本例では、(ケース1)と(ケース2)を適用して付勢部材(104a、b)、付勢部材(104c)からの2方向の付勢力を対抗して緩衝手段106、108を作用させている。また、カム機構を利用し突起107bを傾斜面に当てて当接部材106b’を動作させる機構を採用することにより、緩衝手段106、108の操作部であるネジ頭106cを同一面の近接箇所に集中させて操作性を向上させることができた。
【0072】
図6に示したように、緩衝手段106、108の操作部であるネジ頭106cを画像形成装置の操作開放部に露出する位置に設け、簡単な操作、少ない操作で露光装置70の押圧状態を解除することが可能となり、優れた操作性を提供する。
【0073】
これら、ネジ106a、駆動部材107、当接部材106b’により、緩衝機能状態で露光装置70と装置本体80’との間に介在して露光装置70が装置本体80’から受ける衝撃を緩和する緩衝手段108が構成される。
【0074】
付勢部材104a、104bの付勢力に抗して当接部材106b’を露光装置70の底部に押し当てて、突起103b、103cを取付凹部81の底部から離したり、逆の動作により突起103b、103cが取付凹部81の底部に当接した後は該当接状態が安定するように露光装置70から退避離間させたりすることができる。つまり、当接部材106b’を、緩衝機能状態と緩衝機能状態でなくなる緩衝非機能状態とに切り替え可能である。
【0075】
[3] 画像形成装置(タイプA)に係る実施形態
[3.1] 露光装置の付勢・当接位置決め構成
図1に示した画像形成装置(タイプA)において、画像形成に係る全部の諸部材を保持、収容する装置本体80は、上カバー50及びその付帯部材からなる上部装置本体80aと、これら上カバー50及びその付帯部材の下方に位置し、プロセスユニット1Y,1M,1C,1K、感光体2Y、2M、2C、2K、中間転写ベルト16、給紙カセット30、定着装置34及びこれらの付帯部品を収容保持する下部装置本体80bの、少なくとも二つの構造に分割開放可能である。
【0076】
露光装置70は上部装置本体(以後、離間ユニットともいう。)80aに保持されて、下装置本体80bから離間する構造であり、該離間ユニット80aに、本発明に係る緩衝手段の取付形状部を有する。
【0077】
以下に、露光装置の付勢・当接位置決め構成について説明する。
図7は上カバー50とその周囲構成とを示す拡大構成図である。同図において、上カバー50の裏面には、露光装置保持構造を構成する露光装置保持部材102が固定されており、露光装置保持部材102は露光装置70を保持している。
【0078】
より詳しく説明すると、露光装置保持部材102は、プリンタ前後方向(図紙面に直交する方向)に所定の距離をおいて対向する前板及び後板と、これらを連結する図示しないリブとを有している。そして、前板、後板には、それぞれ互いに対向する位置に矩形状の貫通開口52aを有している。
【0079】
一方、露光装置70は、そのケーシング71における前板の位置決め基準位置に突設せしめられた円柱状の当接部100を有している。したがって、当接部100は露光装置70と一体である。露光装置70は、露光装置保持部材102の前板と後板との間に位置している。そして、ケーシング71の前板に突設せしめられた当接部100を、露光装置保持部材102の前板に設けられた貫通開口52aに貫通させている。
【0080】
露光装置70は、ケーシング70にフック部71cを有している。このフック部71cは、上カバー50の下面に固定された伸長性のバネ53によって上カバー50から遠ざかる方向に付勢されて、露光装置保持部材102に突き当たっている。
【0081】
図では示されていないが、ケーシング71の後板の位置決め基準位置に突設せしめられた円柱状の当接部100’も有している。当接部100’は当接部100と同軸上に位置し、その動作機能は当接部100と同じであるので、以下では、当接部100の説明を以って当接部100の説明に代える。
【0082】
このように、露光装置70は、その前板の位置決め基準位置に設けられた当接部100を露光装置保持部材102の貫通開口52aに貫通させながら、左側端部のフック部71cを露光装置保持部材102の天板52bに突き当てることで、露光装置保持部材102に保持されている。
【0083】
露光装置保持部材102の前板に設けられた貫通開口52aや、図示しない後板に設けられた貫通開口は、露光装置70の当接部100の径よりもかなり大きなサイズになっている。こうして、露光装置70は、前板の貫通開口52aと当接部100との間のクリアランスの範囲内で遊動可能に露光装置保持部材102に保持されている。
【0084】
上カバー50は、軸部材51を支点として開閉可能であり、その開閉により、下部装置本体80bに対して完全に閉じた状態になる第1位置と、下部装置本体80bに対して完全に開いた状態になる第2位置との間を移動する。このとき、露光装置保持部材102に保持される露光装置70は、上カバー50の開閉動作に伴って、開いたときに横並びのプロセスユニット1Y,M,C,Kの何れにも対面しない待避位置(図7に示した位置)と、閉じたときにそれらユニットにそれぞれ対面する書込動作位置(図8に示した位置)との間を移動する。
【0085】
図7において、露光装置保持部材102の前板には、露光装置保持部材102の貫通開口52aに貫通している当接部100を図中左下から右上に向けて斜め方向に付勢する伸長性のバネ等からなる付勢部材104の一端部が保持されている。
【0086】
図7では、当接部100を貫通開口52aの中心位置に示しているが、上カバー50が閉じられた状態では、伸長性のコイルバネからなる付勢部材104によって付勢される当接部100が貫通開口52a内壁における右側壁S2と底壁S3とに同時に突き当てられる。実際には、図8にも示すように、当接部100は下部装置本体80bに設けられた位置決め当接部101の右側壁T2と底壁T3に突き当てられる(図8参照)。
【0087】
このようにするため、当接部100は、それぞれ、貫通開口52aの内壁における1つの壁(1つの面)だけでなく、右側壁及び底壁という2つの壁(2つの面)に同時に突き当てるようにしている。そして、このような同時の突き当てを実現するように、付勢部材104による当接部100付勢方向を、それぞれ、当接部100を前述の2つの壁に向けて移動させる方向にしている。
【0088】
図8に示したように離間ユニット80aが閉じられて下部本体装置80bにセットされた状態では、露光装置70と一体の当接部103は本体装置の当接部101における右側壁T2、底壁T3に同時に当接し、感光体2Y、2M、2C、2Kに対する露光装置70の位置が決まる。
【0089】
本発明は、輸送時等の振動、衝撃によって露光装置と装置本体の位置決め部とが衝突し、その影響で露光装置を構成する露光機構にズレなどの不具合を発生させることのない画像形成装置を提供することであり、振動を受ける例えば輸送時には、図9に示したように、離間ユニット80aが下部装置本体80bにセットされた状態であって、且つ、当接部100(露光装置70)と位置決め当接部101(右側壁T2、底壁T3)が間隔Δをおき、直接当接しない状態にするものである。以下にその手段を例示する。
【0090】
[例3]
図10に示すように露光装置保持部材102の露光装置係止部(貫通開口52a)に、額縁状に矩形の枠で囲まれた緩衝部材の取付形状部300を設け、該取付形状部300の内枠の大きさに外形寸法が形成された緩衝手段301を凹凸の嵌合を利用して上記取付形状部300の内枠内に装着する。
【0091】
緩衝手段301は側面形状がL字状をしており、装着状態では、前記右側壁S2と底壁S3(図7参照)を内側に平行移動させた如き当接面(右側壁S2’と底壁S3’)を構成する。よって、露光装置70(当接部100)と上部装置本体80aとの間に介在して図9における間隔Δに相当する間隔を確保し、露光装置70が装置本体80から受ける衝撃を緩和する緩衝機能状態を得る。輸送等が済めば、取付形状部300から緩衝手段301を抜取ることで緩衝非機能状態となし、図8に示したように当接部100を位置決め当接部101(右側壁T2、底壁T3)に当接させて露光装置70の位置を所定の位置に定めることができる。
【0092】
取付形状部300が形成される露光装置係止部(貫通開口52a)は、当接部100かその近傍であることが望ましいので、強度的、重心位置的に緩衝手段301を配置するのに適切な部位である。このように、例1では、取付形状部300と緩衝手段301とを凹凸形状を利用した嵌合取付の構成により着脱可能とし、緩衝手段301を、緩衝機能状態と緩衝非機能状態とに切り替え可能にしている。
【0093】
[例4]
図11にはネジ嵌合を用いた構成について示している。露光装置保持部材102に緩衝手段の取付形状部としてネジ穴208hを設け、該ネジ穴208hに緩衝手段302のネジ部を螺合させ、ねじ頭302aを回転させることで、先端部に押圧部303を有する緩衝手段302を前進或いは後退させて、当接部100を押し動かし、或いは当接部100から退避することにより、緩衝機能状態と緩衝非機能状態とに切り替え可能にしている。
【0094】
本例では、ネジ嵌合を用いることで緩みや外れに対して有利な構成とすることができ、また構成が簡単であることから、コスト的にも操作的にも優れている。
【0095】
[例5]
図12、図13により説明する。本例は、露光装置保持部材102と緩衝手段320を一体的に構成している。緩衝手段320は軸(または穴)を有し、露光装置保持部材102に設けた穴(または軸)と回転可能に嵌合させている。この嵌合部を支点305として、緩衝部材320は回転動作が可能である。
【0096】
緩衝手段320は回動可能なアームとして構成されていて、アームの途中に緩衝材からなる押圧部303を保持している。支点305を中心に回動させて押圧部303で当接部材100を押し動かし、右側壁S2、底壁S3から十分離間させた回転位置で、係止部306を露光装置保持部材102の角部に掛けて緩衝機能状態を保持する。緩衝手段320の自由端部は操作用の把手307になっている。
【0097】
図12、図13に示した緩衝機能状態から緩衝非機能状態にするには、把手307をつまんで緩衝手段320を、支点305を中心とした反時計まわりの向きに押し動かして係止部306を解除する。すると、付勢部材104の付勢力により当接部100が移動するのに伴い押圧部303は右側壁S2よりも退避した部位にある凹所へ退避する。該凹所には、退避した状態の緩衝手段320を引き起こして緩衝機能状態にする際に把手307を操作するための凹部308が形成されている。
【0098】
[例6]
本例は、構造的には例5の変形的なものであり、概略的な外観は図13に類似する。操作部及び緩衝機能部を含む緩衝手段全体が樹脂のみで構成されている点に特徴がある。図14において、緩衝手段309は例5(図12、図13)におけると同様に支点305で回転可能に支持されていて、係止部306及び把手307を有したレバー310aと、当接部100を押圧するレバー310bとが支点305近傍から2方に分岐している。
【0099】
レバー310bは樹脂材からなり、レバー310aとの分岐部近傍を支点として樹脂弾性力により当接部100に弾性的に当接可能な弾性当接部を構成し、図示のように、係止部306で係止状態においた状態で、当接部100を押圧し、緩衝機能状態になる。係止部306を係止位置から解除すれば、例5と同様、右側壁S2よりも退避した部位にある凹所へ向け退避させることができる。
【0100】
[例7]
本例は、図15、図16に示すように、緩衝手段311に目印部材312を設けた例である。緩衝手段311はU字状に折曲した装着部311aを有している。一方、露光装置保持部材102は、当接部100が挿入されている開口を有し、その縁部313が緩衝手段311と係合する厚みを有している。
【0101】
そこで、図15(a)に示すように、縁部313に緩衝手段311の装着部311aを嵌入係合し、かつ、緩衝手段311に形成された係止爪314を縁部313の内側の嵌合穴からなる取付形状部(図示されず)に嵌入させ、かつ、貫通開口52aの縁部の角を利用して位置を固定する。
【0102】
かかる装着状態では、付勢部材104の付勢力により当接部100が右側壁S2、底壁S3に当接するのを緩衝手段311に設けた押圧部303で受けて緩衝機能状態にする。緩衝非機能状態にするには、縁部313から緩衝手段311を取り外せばよい。
【0103】
緩衝手段311の上部に紐の取付部316を形成しておき、これに紐315を結び、紐315他端部には目印部材312を取付ける。目印部材312は図16に示すように離間ユニット80aを開放時に容易に目視可能な状態になり、使用者に緩衝手段311の取り外しを促すことができる。図15(b)、(c)は押圧部303の形態を例示している。
【0104】
[例8]
図17には各例において、緩衝手段が当接部100や、露光装置70と接触する部位の構成例について例示する。接触部は緩衝部材330で構成し、緩衝機能のない取付部331と別れているか、全体が緩衝部材となっている。
例1(図4)における緩衝手段105は、緩衝部材330と取付部331からなる。
例2(図5)における当接部材106b、106b’は、緩衝部材330と取付部331からなる。
例3(図10)における緩衝手段301は、全体が緩衝部材330である。
例4(図11)における緩衝手段302は、緩衝部材330と取付部331からなる。
例5(図12、図13)における緩衝手段320の押圧部303は、全体が緩衝部材330である。
例6(図14)における緩衝手段309のレバー310bは、全体が樹脂材からなり構造上の特徴により緩衝機能を果たす。
例7(図15)における緩衝手段311に設けた押圧部303は、全体が緩衝部材330でもよいし、緩衝部材330と取付部331でもよい。
【0105】
[例9]
図18には緩衝手段が露光装置70(当接部100)を押圧している状態(緩衝非機能状態)と、押圧していない状態(緩衝機能状態)での感光体2と露光装置の位置関係について示している。露光装置70の下方には遮蔽部材340が設けられており、図18(a)に示すように、緩衝非機能状態では、遮蔽部材340の開口部341をレーザーが通過して感光体2に潜像を描く。
【0106】
緩衝手段が露光装置70(当接部100)を押圧し緩衝非機能状態になると、露光装置70の位置は図18(a)の状態に比べて、図18(a)に示すように、同図で左上方に変位する。その状態でレーザー光が開口部341を通過できないように設定してやることで、緩衝部材が押圧している状態では露光装置70が感光体2に潜像を描くことができない構成とすることが可能となっている。
【0107】
こうすることで、仮に緩衝手段を外し忘れ、緩衝機能状態にしたままで画像形成装置を動作させてしまったとしても、潜像を描かないことからトナーを消費することがなく、また画像を生成しないことから、図示しない画像検知部で異常を検知し、使用者に緩衝部材の取り外しの確認を促すことができる。
【0108】
[各例における付加的構成及び利点]
例2(図5、図6)、例4(図11)では、ネジを回転させるという簡易な構成、簡単な操作により、露光装置と本体装置の当接部の間に緩衝部材を介在させたり、除いたりすることが可能で省スペース化、低コスト化が可能である。
【0109】
例1(図4(b))、例2(図5)において、露光装置70を付勢する付勢部材104a、104b、104cの付勢力の方向と緩衝手段105、或いは、当接部材106b、106b’の露光装置70への当接方向を略同一方向とする。
例4(図11)において、ネジ穴208hは右側壁S2と底壁S3とが交差する角部に設けられ、付勢部材104が当接部100(露光装置70)を付勢する付勢力の方向と、緩衝手段302が当接部100(露光装置70)に当接する場合の当接方向とは略同一方向となるように設定する。
例5(図12)において、付勢部材104が当接部100(露光装置70)を付勢する付勢力の方向と、緩衝手段304が当接部100(露光装置70)に当接する場合の当接方向とは略同一方向となるように設定している。
これにより、押圧力のそれぞれの損失が無く、安定して露光装置を固定することができる。
【0110】
各例における緩衝手段で、露光装置70や当接部100と当接する部分は、発泡樹脂、ゴム、樹脂、その他衝撃を吸収する材料、構造で構成することで、輸送時等の振動を吸収することが可能となり、ダンパ等の機構を用いることなく省スペース、低コストの画像形成装置を提供することが可能となる。例6におけるように緩衝手段309を樹脂のみで構成していれば、リサイクル時の分解の必要性が低減可能となり、露光装置保持部材と同じ材料にすれば、分解することなくリサイクルが可能となる。また、特に、発泡樹脂か、ゴム部材の場合、粘弾性的な制振効果と、当接部での滑りを回避することが容易となる。
【0111】
各例において、緩衝手段に目印部材等の目印手段を設ければ、輸送後であって、画像形成装置の使用前に、緩衝手段を外したり退避させたりして緩衝非機能状態にすることを使用者に促すことが可能となり、ひいては誤操作による物品の破損、用紙の損失、使用者の時間の浪費を回避することが可能となる。
【0112】
例7(図15、図16)において、緩衝手段の操作部位を離間ユニット80aを開放した状態で目視しやすい位置に設けてやることが望ましい。操作忘れの防止にもつながるが、操作自体のしやすさが向上する。逆に、使用者が操作をすることが好ましく無い機器の場合(サービスマンが操作する)、使用者が開放可能な部位に緩衝部材の操作部位を設けないようにすることが望ましい。この場合、製造者のみが開放可能な部位に操作部を設け、故障の発生を回避する。
【0113】
また、逆に、緩衝手段106、108の操作部であるネジ頭106cを画像形成装置の操作開放部に露出しない位置に設ければ、使用者が緩衝部手段を取り扱うことが好ましくない場合に誤って使用者が操作してしまうことを回避することが可能となり、誤操作による物品の破損、用紙の損失、使用者の時間の浪費を回避することが可能となる。
【0114】
緩衝手段の取付がネジ嵌合となっている場合、例2において、図6に示したように、緩衝手段106、108の操作部であるネジ頭106cは、コインで操作可能な溝106c1の形態とすることで簡単な操作、少ない操作で露光装置70の押圧状態を解除することが可能となり、優れた操作性を提供することができる。例4において図14に示したネジ頭302aについても同様である。
【0115】
緩衝手段は操作に際して工具、部材無しで人体の一部を利用して直接操作可能な形態、例えば、ネジ頭106cを回転用のつまみ、操作ハンドル等にすれば、上記同様、優れた操作性を提供することができる。例5における図12、図13や例6における図14に示した把手307は素手で操作可能である。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の適用可能な画像形成装置の概略構成図である。
【図2】同画像形成装置のK用プロセスユニットを示す拡大構成図である。
【図3】本発明の適用可能な画像形成装置の概略構成図である。
【図4】(a)は緩衝手段を設けない露光装置支持構造図、(b)は緩衝手段の連結部の構造を例示した図である。
【図5】(a)は緩衝手段の駆動機構を説明した断面図、(b)は緩衝部材の連結部の断面図、(c)は緩衝部材を付帯した当接部材を駆動する部位の構造を説明した断面図である。
【図6】画像形成装置の一部を開放した状態を示した斜視図である。
【図7】露光装置保持構造を説明した図である。
【図8】露光装置保持構造を説明した図である。
【図9】露光装置保持構造を説明した図である。
【図10】緩衝手段と当接部材の取り付け方向及び配置を説明した斜視図である。
【図11】露光装置保持構造の部分断面図である。
【図12】露光装置保持構造の部分断面図である。
【図13】露光装置保持構造の部分斜視図である。
【図14】露光装置保持構造の部分断面図である。
【図15】(a)は緩衝手段の目印、緩衝手段の取り付け方向及び配置を説明した斜視図、(b)は押圧部の形態を例示した斜視図である。
【図16】画像形成装置の一部を開放した状態を示した斜視図である。
【図17】緩衝部材及び支持部を例示した断面図である。
【図18】(a)緩衝非機能状態で正規に露光光が感光体に届く状態を示した図、(b)緩衝機能状態で正規に露光光が感光体に届かない状態を示した図である。
【符号の説明】
【0117】
1Y,1M,1C,1K プロセスユニット
2Y、2M、2C、2K 感光体
70 露光装置
71 ケーシング
71c フック部
80、80’ 装置本体
80a 上部装置本体(離間ユニット)
80b 下部装置本体
81 取付凹部
100 当接部
101 位置決め当接部
102 露光装置保持部材(露光装置保持構造)
103a、103b、103c 突起
104、104a、104b、104c 付勢部材
106a ネジ
106b、106b’ 当接部材
106c、302a ネジ頭
106c1 溝
107 駆動部材
107a 連結部
107b 突起
108 取付形状部
105、106、108、301、302、309、311、320 緩衝手段
206h 装着穴
207h、208h ネジ穴
207i ガイド穴
207j、308 凹部
207k連結部収容穴
207m 駆動部材ガイド
300 取付形状部
303 押圧部
305 支点
306 係止部
307 把手
310a、310b レバー
311a 装着部
312 目印部材
313 縁部
314 係止爪
315 紐
316 取付部
330 緩衝部材
340 遮蔽部材
341 開口部
L レーザー光
P 記録紙
S2、T2 右側壁
S3、T3 底壁
Δ 間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
露光装置と、無端移動する表面に前記露光装置からの光により形成された潜像を担持する潜像担持体を装置本体に支持している構成を有し、前記露光装置が前記装置本体に対して少なくとも1方向、かつ前記装置本体に近づく向きに付勢手段で付勢され前記露光装置と前記装置本体が少なくとも1箇所で当接することにより前記装置本体に対し前記露光装置が位置決めされる画像形成装置において、
前記露光装置と前記装置本体とが当接する部位か又はこの当接する部位の近傍に、
前記露光装置が前記装置本体から受ける衝撃を緩和する緩衝手段を、緩衝機能状態と緩衝非機能状態とに切り替え可能に装着する緩衝手段の取付形状部を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記装置本体が少なくとも二つの構造に分割開放可能で、前記露光装置が前記分割された一方の装置本体(以後、離間ユニットという。)に保持されて、前記分割された他方の装置本体から離間する構造であり、前記露光装置は離間ユニットを構成する露光装置保持構造から付勢され、且つ同保持構造に係止される構成において、
前記の緩衝手段の取付形状部が前記露光装置保持構造の前記露光装置の係止部位に設けられていること特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段の取付形状部がネジ穴となっており、前記緩衝手段が前記ネジ穴に螺合するネジ部と、該ネジ部の先端部に設けられて前記装置本体に当接する部分とから構成されており、前記ネジ穴に前記ネジ部を螺合させた状態で前記ネジ部の回転により前記当接する部分を変位させて緩衝機能状態と緩衝非機能状態とに切り替え可能としたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段の取付形状部が前記装置本体に設けた軸部または穴部となっており、前記緩衝手段に設けた穴部または軸部を前記装置本体の軸部又は穴部に回転可能に嵌合し、
該回転可能な嵌合部を中心として前記緩衝手段を回動させた場合の停止位置により前記緩衝手段を緩衝機能状態と緩衝非機能状態とに切り替え可能にしたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、
前記付勢手段が前記露光装置を付勢する付勢力の方向と、前記取付形状部に取付けられて前記緩衝機能状態にある前記緩衝手段が前記露光装置に当接する場合の当接方向とが略同一方向であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段の少なくとも前記露光装置と当接する部分は、発泡樹脂で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段の少なくとも前記露光装置と当接する部分は、ゴムで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段の少なくとも前記露光装置と当接する部分は、弾性を有する樹脂弾性構造となっていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
請求項1乃至8の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段部材には該緩衝手段が機能状態か非機能状態かを知らせる目印手段が付帯されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段は該緩衝手段の機能状態を変更するための操作部が設けられていて、該操作部が当該画像形成装置の開放された部位に露出していることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段は該緩衝手段の機能状態を変更するための操作部が設けられていて、該操作部が当該画像形成装置の非開放の部位に配置されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段を緩衝機能状態と緩衝非機能状態とを切り替えるための操作部がコインを介して操作可能なように該コインとの係合部を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段部材を緩衝機能状態と緩衝非機能状態とを切り替えるための操作部が人体の一部で直接操作可能な形態となっていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
請求項1乃至13の何れかに記載の画像形成装置において、
前記緩衝手段が緩衝機能状態にある場合には前記露光装置からの露光用の光が前記潜像担持体に到達せず、緩衝非機能状態にある場合には前記露光装置からの露光用の光が前記潜像担持体に到達するように構成したことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−69703(P2009−69703A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−240253(P2007−240253)
【出願日】平成19年9月14日(2007.9.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】