説明

画像形成装置

【課題】画像形成装置を実際に使用するユーザに対して、TCOやCO排出量を視覚的に訴えることで、ユーザ自らTCOやCOの削減に対して興味を持つようにし、これらの削減を促す。
【解決手段】蓄積された印刷ジョブを操作表示部でのユーザの操作に応じて印刷出力する画像形成装置であって、管理者の推奨する印刷設定内容を示す推奨設定値を取得する手段と、前記ユーザの過去の印刷設定内容の平均値を示す基準値を取得する手段と、前記推奨設定値と前記基準値を比較する手段と、比較により異なると判断された設定項目についてTCOおよび/もしくはCOの削減効果を算出する手段と、比較により異なると判断された前記設定項目を、前記削減効果とともに、前記推奨設定値への設定変更候補として前記操作表示部に表示する手段と、前記ユーザにより選択された前記設定変更候補に基づいて前記印刷ジョブの印刷設定を変更する手段と、前記ユーザによる印刷の指示に従って前記印刷ジョブの印刷処理を開始する手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MFP(Multi Function Printer)等の画像形成装置の制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの画像形成装置を抱える事業主およびその管理者は、TCO(Total Cost Ownership)を抑えるために用紙やトナーの使用量を削減したいと考えている。また、昨今では地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO)の排出量を削減することが企業等に求められている。
【0003】
現在、画像形成装置の利用について、管理者が管理者画面において、設定(片面・両面、カラー・モノクロ、集約等)毎やユーザ・グループ毎等での出力枚数を確認したり、それらをグラフ等にして月毎の集計を出したりする技術が知られている。また、ユーザ毎にユーザ画面が提供されている場合もあり、そのユーザ画面では個々のユーザが自分の出力記録を参照することができる。画像形成装置による出力枚数等が明らかになることで、両面印刷や集約印刷を多用する等の自助努力が行われることとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したように従来から管理者やユーザ自身により画像形成装置による出力枚数等の履歴をチェックし、自助努力により無駄を排除することは行われてきたが、自助努力による節約には限界があり、全てのユーザに対してユーザ自ら用紙やトナーの節約を行わせるのは困難であるという問題があった。
【0005】
一方、特許文献1には、蓄積文書についての変更した印刷設定をジョブログに保存し、再印刷時に正確な用紙削減効果を算出する技術が開示されている。しかし、ユーザが初めにジョブを投入する際は、印刷設定をユーザが自ら意識して変更しなければならず、また、変更した印刷設定は同じ文書を再印刷する場合にしか適用できず、上記の問題を解決できるものではない。
【0006】
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、画像形成装置を実際に使用するユーザに対して、TCOやCO排出量を視覚的に訴えることで、ユーザ自らTCOやCOの削減に対して興味を持つようにし、これらの削減を促すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、蓄積された印刷ジョブを操作表示部でのユーザの操作に応じて印刷出力する画像形成装置であって、管理者の推奨する印刷設定内容を示す推奨設定値を取得する手段と、前記ユーザの過去の印刷設定内容の平均値を示す基準値を取得する手段と、前記推奨設定値と前記基準値を比較する手段と、比較により異なると判断された設定項目についてTCOおよび/もしくはCOの削減効果を算出する手段と、比較により異なると判断された前記設定項目を、前記削減効果とともに、前記推奨設定値への設定変更候補として前記操作表示部に表示する手段と、前記ユーザにより選択された前記設定変更候補に基づいて前記印刷ジョブの印刷設定を変更する手段と、前記ユーザによる印刷の指示に従って前記印刷ジョブの印刷処理を開始する手段とを備える画像形成装置を要旨としている。
【0008】
また、請求項2に記載されるように、請求項1に記載の画像形成装置において、前記ユーザによりいずれかの前記設定変更候補が選択された際に、他の設定変更候補が存在する場合は、前記削減効果の表示を更新するようにすることができる。
【0009】
また、請求項3に記載されるように、請求項1または2のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記印刷ジョブの印刷処理中に、前記ユーザのTCOおよび/もしくはCOの削減累積量を表示するようにすることができる。
【0010】
また、請求項4に記載されるように、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記印刷ジョブの印刷処理終了時に、前記ユーザの所属部署内におけるTCOおよび/もしくはCOの削減累積量のランキングを表示するようにすることができる。
【0011】
また、請求項5に記載されるように、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記比較により異なると判断された設定項目が存在しない場合は、前記ユーザの指示を経ずに前記印刷ジョブの印刷処理を開始するようにすることができる。
【0012】
また、請求項6に記載されるように、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記基準値は、前記ユーザの過去の印刷設定内容の履歴をユーザ情報としてユーザ識別情報と紐付けて管理する外部サーバから取得するようにすることができる。
【0013】
また、請求項7に記載されるように、請求項6に記載の画像形成装置において、前記印刷ジョブの印刷処理終了時に、当該印刷ジョブの印刷設定内容を前記外部サーバに前記ユーザの履歴情報として送信するようにすることができる。
【0014】
また、請求項8に記載されるように、印刷ジョブを送出するクライアントコンピュータと、前記印刷ジョブを蓄積する手段と、蓄積された前記印刷ジョブを操作表示部でのユーザの操作に応じて印刷出力する画像形成装置とを備えた印刷システムであって、前記画像形成装置は、管理者の推奨する印刷設定内容を示す推奨設定値を取得する手段と、前記ユーザの過去の印刷設定内容の平均値を示す基準値を取得する手段と、前記推奨設定値と前記基準値を比較する手段と、比較により異なると判断された設定項目についてTCOおよび/もしくはCOの削減効果を算出する手段と、比較により異なると判断された前記設定項目を、前記削減効果とともに、前記推奨設定値への設定変更候補として前記操作表示部に表示する手段と、前記ユーザにより選択された前記設定変更候補に基づいて前記印刷ジョブの印刷設定を変更する手段と、前記ユーザによる印刷の指示に従って前記印刷ジョブの印刷処理を開始する手段とを有する印刷システムとして構成することができる。
【0015】
また、請求項9に記載されるように、蓄積された印刷ジョブを操作表示部でのユーザの操作に応じて印刷出力する画像形成装置の制御方法であって、管理者の推奨する印刷設定内容を示す推奨設定値を取得する工程と、前記ユーザの過去の印刷設定内容の平均値を示す基準値を取得する工程と、前記推奨設定値と前記基準値を比較する工程と、比較により異なると判断された設定項目についてTCOおよび/もしくはCOの削減効果を算出する工程と、比較により異なると判断された前記設定項目を、前記削減効果とともに、前記推奨設定値への設定変更候補として前記操作表示部に表示する工程と、前記ユーザにより選択された前記設定変更候補に基づいて前記印刷ジョブの印刷設定を変更する工程と、前記ユーザによる印刷の指示に従って前記印刷ジョブの印刷処理を開始する工程とを備える画像形成装置制御方法として構成することができる。
【0016】
また、請求項10に記載されるように、請求項9に記載の画像形成装置制御方法をコンピュータに実行させる画像形成装置制御プログラムとして構成することができる。
【0017】
また、請求項11に記載されるように、請求項10に記載の画像形成装置制御プログラムを記録したプログラム記録媒体として構成することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の画像形成装置にあっては、画像形成装置を実際に使用するユーザに対して、TCOやCO排出量を視覚的に訴えることで、ユーザ自らTCOやCOの削減に対して興味を持つようにし、これらの削減を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【図2】ユーザの印刷設定履歴のデータ例を示す図である。
【図3】ユーザの所属する部署と今までの削減量および登録日のデータ例を示す図である。
【図4】部署のトータル削減量のデータ例を示す図である。
【図5】印刷設定初期値のデータ例を示す図である。
【図6】画像形成装置の構成例を示す図である。
【図7】管理者設定内容のデータ例を示す図である。
【図8】管理者による設定の処理例を示すシーケンス図である。
【図9】管理者設定画面の例を示す図である。
【図10】ユーザによる印刷ジョブ投入の処理例を示すシーケンス図である。
【図11】ユーザによる画像形成装置における印刷のための操作の処理例を示すシーケンス図である。
【図12】画像形成装置におけるジョブ選択から印刷終了までの処理例を示すフローチャートである。
【図13】ドライバ印刷設定反映確認ダイアログの画面例を示す図である。
【図14】設定変更ダイアログの画面例を示す図(その1)である。
【図15】設定変更ダイアログの画面例を示す図(その2)である。
【図16】印刷中ダイアログの画面例を示す図である。
【図17】印刷終了時ダイアログの画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
【0021】
<概要>
通常、画像形成装置を利用して印刷を行う時の印刷設定は、印刷ジョブを投入する際に個々のユーザが設定した印刷設定が反映される。そのため印刷出力時に印刷設定を変更することができない。本実施形態では、印刷ジョブを一度、ジョブ蓄積サーバもしくは画像形成装置内に蓄積する。その後、画像形成装置において印刷を実行する際にユーザに設定変更を見直す機会を与え、ユーザが変更した設定内容を反映し、印刷処理部に対してその印刷ジョブの印刷命令を出すことで、適切な設定への変更を実現する。
【0022】
ユーザは画像形成装置を利用する時にユーザ認証を行い、ユーザ固有の画面で操作する。ユーザ固有の画面には画像形成装置内に蓄積された自分の印刷ジョブが表示されており、印刷を行う前にユーザが印刷する印刷ジョブを選択できるようにする。
【0023】
システムはそのユーザの履歴から印刷設定の基準値を算出しており、ユーザの印刷設定として自動的に設定する。また、予めシステムに設定してあった管理者による推奨設定値とユーザの基準値を比較し、推奨設定値に変更した場合のTCO削減量やCO削減量を提示する。TCOやCO排出量を意識していない基準値、例えば片面、カラー印刷、一枚に印刷(集約なし)であった場合、推奨設定値のモノクロ印刷に変更したらどれくらいCOが減るのか、2ページを1ページ(以降、Nページを1ページに集約する場合、N−upと記載する)に集約したらどのくらいCO排出量が減るのかを提示する。
【0024】
印刷中には、そのユーザが今までどれくらいTCO削減やCO削減に貢献したかを表示する。最後に画像形成装置の所属部署内でのランキングを表示する。これらを行うことで、ユーザに意識してTCOやCO排出量を削減するように促すことが可能となる。
【0025】
以上の機能の実現のため、画像形成装置で印刷する際に情報を提示する技術に関して、次のような特徴を有している。
【0026】
ユーザがクライアントコンピュータから出した印刷ジョブは、すぐに印刷せず、蓄積しておく。操作表示部および外部入力装置はユーザが認証を行う際に、個別情報を入力するために使用する。
【0027】
画像形成装置上でユーザ認証し、ユーザ固有の画面を画像形成装置上に表示する。ユーザがドライバで細かい印刷設定をせずとも、以前設定した内容に変更するかパネル上で画像形成装置が提示する。また、ユーザが印刷を行う前・印刷中・印刷後にCO2排出量やコストに関する情報を表示し、それらの削減を促す。
【0028】
<構成>
図1は本発明の一実施形態にかかるシステムの構成例を示す図である。
【0029】
図1において、ネットワーク1にはクライアントコンピュータ2と画像形成装置3とジョブ蓄積サーバ4とユーザ情報サーバ5と認証サーバ6とが接続され、互いに通信可能な状態にある。なお、ジョブ蓄積サーバ4とユーザ情報サーバ5と認証サーバ6を画像形成装置3内に設けることも可能である。
【0030】
ネットワーク1は、有線および/もしくは無線のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等のネットワークである。
【0031】
クライアントコンピュータ2は、PC(Personal Computer)等の情報端末である。
【0032】
画像形成装置3は、MFP、LP(Laser Printer)、FAX(Facsimile)等の少なくとも印刷機能を有した装置である。クライアントコンピュータ2には、画像形成装置3に印刷命令を出すドライバが搭載されている。クライアントコンピュータ2から投入された印刷ジョブはジョブ蓄積サーバ4あるいは画像形成装置3内にいったん蓄積され、画像形成装置3でのユーザ認証の後に印刷が実行される。
【0033】
ジョブ蓄積サーバ4は、クライアントコンピュータ2から投入された印刷ジョブを蓄積する。画像形成装置3内のみで印刷ジョブの蓄積を行う場合はジョブ蓄積サーバ4を省略することができる。
【0034】
ユーザ情報サーバ5は、各ユーザの印刷設定履歴、ユーザの所属部署と今までのCO、TCOの削減量、所属部署のトータル削減量等を管理する。
【0035】
図2はユーザの印刷設定履歴のデータ例を示す図であり、図示の例では、あるユーザについての片面/両面、カラーモード、集約(N−up)についての履歴#1〜6と、これらの履歴と印刷設定初期値(後述)から算出される当該ユーザの基準値が保持されている。基準値は当該ユーザの平均的な設定内容を示している。
【0036】
図3はユーザの所属する部署と今までの削減量および登録日のデータ例を示す図であり、ユーザ名(ユーザ識別情報)、所属部署、CO削減量、TCO削減量、登録日等が保持されている。
【0037】
図4は部署のトータル削減量のデータ例を示す図であり、部署、CO削減量、TCO削減量等が保持されている。
【0038】
図5はユーザ毎の基準値(図2)の算出に用いられる印刷設定初期値のデータ例を示す図であり、ユーザ情報サーバ5内に保持されるか、必要に応じて画像形成装置3等から取得される。印刷設定初期値は、図示の例では、片面/両面、カラーモード、集約(N−up)についてのプリンタドライバでの初期設定(デフォルト)の内容が保持されている。印刷設定初期値には管理者の設定する推奨設定値の設定内容が反映される。
【0039】
図1に戻り、認証サーバ6は、画像形成装置3からのユーザ名、パスワード等を伴う認証要求に対し、認証サーバ6の保持するユーザ名、パスワード等との一致を判断することで認証結果を応答する。
【0040】
図6は画像形成装置3の構成例を示す図である。
【0041】
図6において、画像形成装置3は、通常の印刷機能、スキャン機能、コピー機能を提供する印刷処理部301、スキャン処理部302、コピー処理部303に加え、ユーザ情報取得部304、換算部305、認証情報取得部306、印刷設定変更部307、管理者設定内容管理部308、印刷設定判断部309、操作表示部310、印刷ジョブ蓄積部311を備えている。また、画像形成装置3は外部入力装置7が接続可能となっている。印刷設定変更部307と印刷ジョブ蓄積部311を外部の印刷サーバ等に設けることも可能である。
【0042】
印刷処理部301は、プリンタエンジンを制御し、印刷処理を行う。
【0043】
スキャン処理部302は、イメージスキャナを制御し、スキャン処理を行う。
【0044】
コピー処理部303は、スキャン処理部302で読み取った画像を印刷処理部301により印刷することでコピー処理を行う。
【0045】
ユーザ情報取得部304は、ユーザ情報サーバ5より、所定のユーザが前回までに設定した印刷設定から算出される基準値と、それまで貢献したCO削減量またはTCO削減量と、そのユーザの所属部署のトータル削減量の情報を取得する。
【0046】
換算部305は、用紙一枚に対するCO削減量やTCO削減量として、例えば、トナーがカラーかモノクロか、集約のN−up、両面か片面か等のそれぞれの場合のCO削減量やTCO削減量の基礎データに基づき、ユーザの変更可能な印刷設定に合わせて、その印刷ジョブに対するCO削減量やTCO削減量の値を算出する。なお、ユーザの変更可能な印刷設定は、ユーザ情報取得部304によりユーザ情報サーバ5から取得した該当ユーザの基準値と、管理者設定内容管理部308の保持する推奨設定値(印刷設定初期値)の差から判断される。
【0047】
認証情報取得部306は、認証サーバ6に対して認証要求を行い、認証結果を受け取る。
【0048】
印刷設定変更部307は、ユーザが変更した印刷設定を印刷ジョブに反映させる。
【0049】
管理者設定内容管理部308は、管理者が管理画面で予め設定した内容(推奨設定値)を保持しておく。推奨設定値は、図7に示すように、例えば、ダイアログ表示内容(CO削減量、TCO削減量等)と設定変更表示内容(片面→両面、カラーモード:カラー→モノクロモード、集約:2ページを1ページ等)が管理者により設定される。管理者設定画面では、各ユーザの設定変更履歴や各部署のトータル削減量を参照することができる。
【0050】
図6に戻り、印刷設定判断部309は、ジョブ蓄積サーバ4もしくは印刷ジョブ蓄積部311から取得した印刷ジョブの印刷設定が、ドライバの印刷設定初期値であるかどうか、管理者が設定した推奨設定値と異なるかどうかを確認する。ドライバの印刷設定初期値は、図5に示したのと同様のデータであり、画像形成装置3内に保持されるか、必要に応じて他の管理装置から取得される。
【0051】
操作表示部310は、例えば、液晶パネルと、その上に設けられたタッチパネルにより実現されるソフトキーボード等を含む。また、便宜上、操作表示部310は、表示・入力機能の他に、入力内容(操作内容)に応じて各部に処理を振り分ける制御機能を有しているものとする。なお、制御機能を別に制御部として独立させてもよい。
【0052】
印刷ジョブ蓄積部311は、クライアントコンピュータ2から投入された印刷ジョブを蓄積する。ジョブ蓄積サーバ4のみで印刷ジョブの蓄積を行う場合は印刷ジョブ蓄積部311を省略することができる。
【0053】
外部入力装置7は、例えば、ユーザの所持するIDカードを読み取るカードリーダ等である。
【0054】
<動作>
図8は管理者による設定の処理例を示すシーケンス図である。
【0055】
図8において、管理者は画像形成装置3の管理者設定内容管理部308が提供する図9に示すような管理者設定画面において、画像形成装置3を利用するユーザに対し、印刷処理時にどのような情報を提示するかを設定する(ステップS101)。例えば、CO削減を目的とし、片面を両面に、カラーモードをカラーからモノクロに、集約は2ページを1ページにすることを印刷設定初期値として設定する。この印刷設定初期値は推奨設定値としても使用される。
【0056】
図8に戻り、管理者設定内容管理部308は、設定された内容を図7に示したようなデータとして保持する(ステップS102)。また、管理者設定内容管理部308は設定された内容を印刷設定初期値として画像形成装置3に反映させる。
【0057】
なお、画像形成装置3の管理者設定内容管理部308において印刷設定初期値および推奨設定値の設定を行う場合について説明したが、別途、管理サーバ等から複数の画像形成装置3に対して個別もしくは共通に設定を行うようにしてもよい。
【0058】
図10はユーザによる印刷ジョブ投入の処理例を示すシーケンス図である。
【0059】
図10において、ユーザはクライアントコンピュータ2からジョブ蓄積サーバ4もしくは画像形成装置3の印刷ジョブ蓄積部311へ印刷ジョブを投入する(ステップS201)。この時、ユーザはドライバで印刷設定(例えば両面等)を特に行わず、印刷命令を出す。
【0060】
ジョブ蓄積サーバ4もしくは画像形成装置3の印刷ジョブ蓄積部311は、即時に印刷処理に移行させず、印刷ジョブを蓄積する(ステップS202)。
【0061】
図11はユーザによる画像形成装置3における印刷のための操作の処理例を示すシーケンス図である。
【0062】
図11において、印刷ジョブを投入したユーザは画像形成装置3の前まで行き、画像形成装置3に搭載されている操作表示部310(例えばソフトキーボード)を使ってユーザ名、パスワードを入力し、画像形成装置3にユーザ名、パスワードを伴ったログイン要求を行う(ステップS301)。
【0063】
ログイン要求を受けた操作表示部310は、認証情報取得部306に同ログイン要求を行い(ステップS302)、認証情報取得部306は認証サーバ6に認証要求を行う(ステップS303)。
【0064】
認証サーバ6は、ユーザ名、パスワードが登録されている場合、認証OKを認証情報取得部306に返し(ステップS304)、認証情報取得部306は操作表示部310にログインOKを応答する(ステップS305)。
【0065】
ログインOKとなった場合、操作表示部310はユーザ情報取得部304にユーザ名を伴ったユーザ情報取得要求を行い(ステップS306)、ユーザ情報取得部304はユーザ情報サーバ5に同ユーザ情報取得要求を行う(ステップS307)。
【0066】
ユーザ情報サーバ5は、指定されたユーザ名に対応付けられた基準値、削減貢献量、部署の貢献量を取得し、ユーザ情報取得部304に応答し(ステップS308)、ユーザ情報取得部304は同内容を操作表示部310に応答する(ステップS309)。
【0067】
その後、操作表示部310はジョブ蓄積サーバ4にユーザ名を伴ったジョブ取得要求を行い(ステップS310)、ジョブ蓄積サーバ4は指定されたユーザ名に対応付けられた印刷ジョブ(複数可)を応答する(ステップS311)。
【0068】
操作表示部310は、取得した印刷ジョブを一覧にしてパネルに表示する(ステップS312)。
【0069】
表示された一覧からユーザが印刷ジョブを選択して印刷ボタンを押下すると(ステップS313)、操作表示部310は印刷設定判断部309に印刷ジョブの印刷設定がドライバの印刷設定初期値であるかどうかの確認要求を行い(ステップS314)、印刷設定判断部309は印刷ジョブの印刷設定がドライバの印刷設定初期値と異なる場合は印刷設定初期値ではない旨を応答する(ステップS315)。印刷ジョブの印刷設定がドライバの印刷設定初期値と一致する場合は一致する旨を応答する。
【0070】
印刷設定初期値ではない旨の応答を受けた場合、操作表示部310はドライバ印刷設定反映確認ダイアログを表示し(ステップS316)、ドライバでの印刷設定を反映するか反映しないかをユーザに問い合わせる。ドライバ印刷設定反映確認ダイアログの詳細については後述する。
【0071】
表示されたドライバ印刷設定反映確認ダイアログからユーザが「反映しない」を選択すると(ステップS317)、操作表示部310は印刷設定判断部309にユーザの基準値と推奨設定値の内容が同じであるかどうかの確認要求を行い(ステップS318)、ユーザの基準値と推奨設定値の内容が異なる場合は異なる設定を応答する(ステップS319)。ユーザの基準値と推奨設定値の内容が一致する場合は一致する旨を応答する。
【0072】
操作表示部310は設定変更ダイアログを表示し(ステップS320)、ユーザの基準値と推奨設定値の内容が異なる場合、異なる設定について変更をユーザに勧める。設定の変更については、COやTCOの削減量を併記し、CO削減やTCO削減に貢献する程度を理解しやすくする。COやTCOの削減量は、換算部305により算出する。
【0073】
ユーザが所定の設定の変更(例えば印刷設定を2−upの集約に変更)を選択すると(ステップS321)、操作表示部310は設定変更ダイアログを更新する(ステップS322)。すなわち、選択された設定変更を選択済である状態にするとともに、その状態から更に変更が行われる場合のCOやTCOの削減量に表示内容を更新する。
【0074】
その後、ユーザが印刷ボタンを押下すると(ステップS323)、操作表示部310は印刷設定変更部307に印刷ジョブ設定変更要求を行い(ステップS324)、印刷設定変更部307は印刷処理部301に変更された設定での印刷要求を行う(ステップS325)。
【0075】
また、操作表示部310は換算部305にCOやTCOの削減の貢献量の更新を要求し(ステップS326)、換算部305は新しい貢献量を応答する(ステップS327)。
【0076】
操作表示部310は新たに印刷中ダイアログを表示し(ステップS328)、当該ユーザの貢献量をユーザに提示する。印刷中ダイアログの詳細については後述する。
【0077】
印刷処理部301で印刷処理が終了するとその旨が印刷設定変更部307に返され(ステップS329)、印刷設定変更部307は操作表示部310に印刷終了を応答する(ステップS330)。
【0078】
印刷が終了すると、操作表示部310は印刷終了時ダイアログを表示し(ステップS331)、部署内での当該ユーザのランキングを提示する。印刷終了時ダイアログの詳細については後述する。
【0079】
その後、操作表示部310は印刷設定変更部307にユーザの印刷の履歴を送り(ステップS332)、印刷設定変更部307は同履歴をユーザ情報サーバ5に送る(ステップS333)。
【0080】
履歴を受け取ったユーザ情報サーバ5は、基準値を算出し直して更新する(ステップS334)。
【0081】
個々のユーザの基準値の算出は、例えば、過去10回分の履歴をもとにして算出される。履歴が10回よりも少ない場合は、印刷設定初期値も含めて基準値を算出する。以下に図2と図5のデータ例を元に算出例を示す。
【0082】
図2より、このユーザは過去に6回、印刷を行っている。履歴が6回分までしかないので、図5の印刷設定初期値を含めて基準値を算出する。
【0083】
片面/両面の基準値を算出するには、両面を「1」、片面を「0」とし、過去6回分の設定値と印刷設定初期値の平均を出す。
{ 両面(1) × 5 + 片面(0) × 2 } / 7 = 0.71
により平均値を求め、この算出された値が「0.5」以上のときは「両面」、それ未満のときは「片面」とする。この例では「両面」となる。カラーモードのときはモノクロを「1」、カラーを「0」として算出し、値が「0.5」以上のときは「モノクロ」、それ未満のときは「カラー」とする。この例では「モノクロ」となる。集約に関しては過去の設定値と印刷設定初期値から最も多かった設定値を集約の基準値とする。この例では「1−up」となる。数が同等であった場合、より集約するほうが優先される。例えば、
16−up > 9−up > 4−up > 2−up > 1−up
の左側を優先する。
【0084】
図12は画像形成装置3におけるジョブ選択から印刷終了までの処理例を示すフローチャートである。
【0085】
図12において、ユーザが画像形成装置3のパネルに表示された印刷ジョブ一覧から印刷したい印刷ジョブを選択し、印刷ボタンを押下すると(ステップS401)、画像形成装置3は選択された印刷ジョブの設定内容がドライバの印刷設定初期値(例えば片面、カラー、集約なし)かどうかを判別する(ステップS402)。
【0086】
印刷ジョブの設定内容が印刷設定初期値と異なっていた場合(ステップS402のNo)、図13に示すようなドライバ印刷設定反映確認ダイアログを表示する(ステップS403)。ドライバ印刷設定反映確認ダイアログには、「はい」「いいえ」のボタンが設けられている。
【0087】
図12に戻り、ユーザはドライバの設定内容をそのまま反映させる場合は「はい」ボタンを押下する(ステップS404)。この場合、画像形成装置3は設定内容を反映して印刷処理を開始する(ステップS412)。
【0088】
ドライバの設定内容を反映させない場合、「いいえ」ボタンを押下する(ステップS405)。
【0089】
印刷ジョブの設定内容が印刷設定初期値であった場合(ステップS402のYes)および「いいえ」ボタンが押下された場合(ステップS405)には、予め取得していた該当ユーザの基準値と設定推奨値を比較する(ステップS406)。
【0090】
そして、ユーザの基準値が設定推奨値よりもCO削減やTCO削減を意識していない値であった場合、図14に示すような設定変更ダイアログを表示する(ステップS407)。設定変更ダイアログでは、変更可能な設定内容を選択可能に表示するとともに、その設定内容に変更した場合のCO削減量やTCO削減量の表示を併記している。図示の例では、図7に示した管理者設定内容でCO削減量の表示のみが指定されているため、CO削減量のみを表示している。ユーザの基準値と設定推奨値が一致する場合は、変更可能な設定内容を選択可能に表示することなく、基準値により印刷を指示できるようにする。ダイアログ自体を表示することなく印刷処理を開始するようにしてもよい。
【0091】
ここで、削減量は以下のように算出される。例として、CO削減量について説明するが、TCO削減量についても同様に算出することができる。
【0092】
先ず、トータルのCO排出量は、
【0093】
【数1】

で表わされる。また、CO削減量は、
【0094】
【数2】

で表わされる。
【0095】
元の設定が「普通」「片面」「カラー」で、推奨設定が「2up」「両面」「モノクロ」だった場合、変更できる要素が3つあり、それぞれについて計算される。更に、3要素の内の1要素が選択される場合、3要素のうち2要素が選択される場合、3要素全てが選択される場合も考慮する。要素X,N,YにおけるCO削減量を
【0096】
【数3】

で表すとすると、
【0097】
【数4】

となる。左辺と右辺の値は一致する時もあるかもしれないが、一般には単純な和とならない。
【0098】
一方、要素X,N,Yにおける印刷ジョブあたりのCO排出量を
【0099】
【数5】

とすると、
【0100】
【数6】

となる。ある要素を選択してから別の要素を選択する場合は、既に選択した設定からのCO削減量とする。
【0101】
ここで、1ページ(論理ページ)あたりのCO排出量の基礎データから
【0102】
【数7】

を算出したとすると、
【0103】
【数8】

となる。
【0104】
図12のフローチャートに戻り、ユーザは表示された内容で変更を行う場合(ステップS408のYes)、変更したい設定を押下すると(ステップS409)、設定変更ダイアログが更新される(ステップS410)。図14の設定変更ダイアログから「2ページを1ページに」を押下した場合、設定変更ダイアログは図15のように更新される。
【0105】
図12に戻り、変更は繰り返し行うことができるが、全く変更しないか所望の変更をすべて行った場合(ステップS408のNo)、ユーザは印刷ボタンを押下する(ステップS411)。
【0106】
画像形成装置3は設定値を反映し、印刷処理を開始する(ステップS412)。
【0107】
印刷中には、統計を取り始めてからそのユーザがどれくらいCO削減に貢献しているかを表示した印刷中ダイアログを表示する(ステップS413)。図16は印刷中ダイアログの画面例を示す図である。
【0108】
印刷終了後、画像形成装置3はそのユーザが所属する部署での貢献度ランキングと、その部署全体でのCO削減量を表示する(ステップS414)。図17は印刷終了時ダイアログの画面例を示す図である。部署内ランキングは今まで印刷したページ数の1ページあたりの削減貢献量により算出される。
【0109】
図12に戻り、画像形成装置3はユーザの設定内容を履歴として残し、基準値を新たに算出する(ステップS415)。
【0110】
<総括>
以上説明した実施形態によれば、多くの画像形成装置を抱える事業主およびその管理者の手を煩わせることなく、画像形成装置を使用する全てのユーザに対してTCOやCO排出量を視覚的に訴えることで、自ら用紙使用のセーブ、トナー利用のセーブを促すことができる。また、そのユーザはドライバを使用して印刷ジョブを投入する際に、これらのことを意識せずに行なうことができる。TCOやCOを意識した印刷設定について、システムが提示するため、ユーザが意識して設定する必要がない。また、一度設定した内容をシステムが保持しており、別の印刷ジョブを印刷する際にもその印刷設定を反映させることができる。
【0111】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【符号の説明】
【0112】
1 ネットワーク
2 クライアントコンピュータ
3 画像形成装置
301 印刷処理部
302 スキャン処理部
303 コピー処理部
304 ユーザ情報取得部
305 換算部
306 認証情報取得部
307 印刷設定変更部
308 管理者設定内容管理部
309 印刷設定判断部
310 操作表示部
311 印刷ジョブ蓄積部
4 ジョブ蓄積サーバ
5 ユーザ情報サーバ
6 認証サーバ
7 外部入力装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0113】
【特許文献1】特開2007‐118453号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄積された印刷ジョブを操作表示部でのユーザの操作に応じて印刷出力する画像形成装置であって、
管理者の推奨する印刷設定内容を示す推奨設定値を取得する手段と、
前記ユーザの過去の印刷設定内容の平均値を示す基準値を取得する手段と、
前記推奨設定値と前記基準値を比較する手段と、
比較により異なると判断された設定項目についてTCOおよび/もしくはCOの削減効果を算出する手段と、
比較により異なると判断された前記設定項目を、前記削減効果とともに、前記推奨設定値への設定変更候補として前記操作表示部に表示する手段と、
前記ユーザにより選択された前記設定変更候補に基づいて前記印刷ジョブの印刷設定を変更する手段と、
前記ユーザによる印刷の指示に従って前記印刷ジョブの印刷処理を開始する手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像形成装置において、
前記ユーザによりいずれかの前記設定変更候補が選択された際に、他の設定変更候補が存在する場合は、前記削減効果の表示を更新する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記印刷ジョブの印刷処理中に、前記ユーザのTCOおよび/もしくはCOの削減累積量を表示する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記印刷ジョブの印刷処理終了時に、前記ユーザの所属部署内におけるTCOおよび/もしくはCOの削減累積量のランキングを表示する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記比較により異なると判断された設定項目が存在しない場合は、前記ユーザの指示を経ずに前記印刷ジョブの印刷処理を開始する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記基準値は、前記ユーザの過去の印刷設定内容の履歴をユーザ情報としてユーザ識別情報と紐付けて管理する外部サーバから取得する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像形成装置において、
前記印刷ジョブの印刷処理終了時に、当該印刷ジョブの印刷設定内容を前記外部サーバに前記ユーザの履歴情報として送信する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
印刷ジョブを送出するクライアントコンピュータと、前記印刷ジョブを蓄積する手段と、蓄積された前記印刷ジョブを操作表示部でのユーザの操作に応じて印刷出力する画像形成装置とを備えた印刷システムであって、
前記画像形成装置は、
管理者の推奨する印刷設定内容を示す推奨設定値を取得する手段と、
前記ユーザの過去の印刷設定内容の平均値を示す基準値を取得する手段と、
前記推奨設定値と前記基準値を比較する手段と、
比較により異なると判断された設定項目についてTCOおよび/もしくはCOの削減効果を算出する手段と、
比較により異なると判断された前記設定項目を、前記削減効果とともに、前記推奨設定値への設定変更候補として前記操作表示部に表示する手段と、
前記ユーザにより選択された前記設定変更候補に基づいて前記印刷ジョブの印刷設定を変更する手段と、
前記ユーザによる印刷の指示に従って前記印刷ジョブの印刷処理を開始する手段と
を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項9】
蓄積された印刷ジョブを操作表示部でのユーザの操作に応じて印刷出力する画像形成装置の制御方法であって、
管理者の推奨する印刷設定内容を示す推奨設定値を取得する工程と、
前記ユーザの過去の印刷設定内容の平均値を示す基準値を取得する工程と、
前記推奨設定値と前記基準値を比較する工程と、
比較により異なると判断された設定項目についてTCOおよび/もしくはCOの削減効果を算出する工程と、
比較により異なると判断された前記設定項目を、前記削減効果とともに、前記推奨設定値への設定変更候補として前記操作表示部に表示する工程と、
前記ユーザにより選択された前記設定変更候補に基づいて前記印刷ジョブの印刷設定を変更する工程と、
前記ユーザによる印刷の指示に従って前記印刷ジョブの印刷処理を開始する工程と
を備えたことを特徴とする画像形成装置制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の画像形成装置制御方法をコンピュータに実行させる
画像形成装置制御プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の画像形成装置制御プログラムを記録したコンピュータ読取可能なプログラム記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−11597(P2012−11597A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−148129(P2010−148129)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】