説明

画像形成装置

【課題】簡易な構成で、露光ユニットを感光ドラムに対して近接または離間させることができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
各色の感光ドラム15に対応して設けられ、感光ドラム15を露光するように感光ドラム15に近接される近接位置と、感光ドラム15から退避される退避位置とに移動可能な4つのLEDユニット10を、近接位置と退避位置とに移動させる直動カム73に、LEDユニット10のLEDガイドボス83に対して接触しないように対向し、LEDユニット10を近接位置に配置させるLED側対向面93と、LEDユニット10のLEDガイドボス83をLEDユニット10の退避方向へ押圧し、LEDユニット10を退避位置に配置させるLED側押圧面95とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真方式のカラープリンタとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応して設けられる4つの感光ドラムと、各感光ドラムを露光する4つのLEDユニットとを備えるLED露光方式のカラープリンタが知られている。
【0003】
このようなカラープリンタとして、例えば、感光ドラムを保持するドラムカートリッジと、現像ローラを保持し、ドラムカートリッジに対して着脱可能な現像カートリッジとを備え、本体ケーシングに対して着脱可能なプロセスカートリッジと、感光ドラムを露光するLEDユニットとを備えるプリンタが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0004】
このプリンタでは、本体ケーシングの上面に設けられるトップカバーを開放して、プロセスカートリッジを着脱する。なお、LEDユニットは、トップカバーに保持されており、トップカバーの開閉に連動して、感光ドラムに近接または離間される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−80394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、LED露光方式を採用し、感光ドラムをLEDユニットによって露光するには、LEDユニットを感光ドラムの近傍に配置する必要がある。そのため、感光ドラムを交換するときには、感光ドラムに近接されているLEDユニットを一旦、退避させる必要があり、LEDユニットを近接または退避させる機構が必要となる。
【0007】
そこで、上記した特許文献1に記載のプリンタでは、LEDユニットをトップカバーに保持し、トップカバーの開閉に連動して、LEDユニットを感光ドラムに近接または離間させている。
【0008】
しかし、トップカバーに、LEDユニット、および、LEDユニットを感光ドラムに近接または退避させる機構を設けると、トップカバーの構成が複雑になるとともに、その重量が重くなり、トップカバーの開閉が困難になる場合がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、簡易な構成で、露光ユニットを感光ドラムに対して近接または離間させることができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決するため、本発明は、画像形成装置であって、互いに間隔を隔てて並列配置される複数の感光ドラムと、前記感光ドラムに対応して設けられ、前記感光ドラムを露光する複数の明滅部材を有し、前記感光ドラムを露光するように前記感光ドラムに近接される近接位置と、前記感光ドラムから退避される退避位置とに移動可能な複数の露光ユニットと、前記露光ユニットを前記近接位置と前記退避位置とに移動させるカム部材とを備え、前記露光ユニットは、前記カム部材に接触可能な第1接触部を備え、前記カム部材は、前記露光ユニットの前記第1接触部に対して接触しないように対向し、前記露光ユニットを前記近接位置に配置させる第1露光側面と、前記露光ユニットの前記第1接触部を前記露光ユニットの退避方向へ押圧し、前記露光ユニットを前記退避位置に配置させる第2露光側面とを備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、カム部材により、露光ユニットを、感光ドラムを露光するように感光ドラムに近接される近接位置と、感光ドラムから退避される退避位置とに移動させることができる。
【0012】
そのため、露光ユニットをトップカバーに設ける必要がなく、簡易な構成で、露光ユニットを感光ドラムに対して近接または離間させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の画像形成装置の第1実施形態としての、ダイレクトタンデム型のカラープリンタを示す断面図である。
【図2】図1に示すカラープリンタにおいて、内壁の左右方向外側を示す断面図である。
【図3】図1に示す現像カートリッジが本体ケーシングに支持された状態を説明する説明図である。
【図4】図2に示す直動カムとフロントカバーとの連動を説明するための説明図であって、フロントカバーの開放に連動して直動カムが第2位置に配置された状態を示す。
【図5】直動カムとフロントカバーとの連動を説明するための説明図であって、直動カムの係合部と、連動機構の揺動部材との当接を示す。
【図6】図1に示す現像カートリッジの着脱を説明する説明図であって、トップカバーを開放して、イエロー現像カートリッジを離脱させた状態を示す。
【図7】図1に示すドラムユニットの着脱を説明する説明図であって、フロントカバーを開放した状態を示す。
【図8】図7に続き、図1に示すドロワユニットの着脱を説明する説明図であって、ドロワユニットを引き出した状態を示す。
【図9】図1に示すカラープリンタの印刷待機モードを説明する説明図であって、直動カムが第2位置に配置されている状態を示す。
【図10】図1に示すカラープリンタの印刷待機モードを説明する説明図であって、すべての現像カートリッジが離間位置に配置され、すべてのLEDユニットが退避位置に配置された状態を示す。
【図11】図1に示すカラープリンタのモノクロ印刷モードを説明する説明図であって、直動カムが第3位置に配置されている状態を示す。
【図12】図1に示すカラープリンタのモノクロ印刷モードを説明する説明図であって、ブラック以外の各現像カートリッジが離間位置に配置され、ブラック以外の各感光ドラムに対応する各LEDユニットが退避位置に配置された状態を示す。
【図13】本発明の画像形成装置の第2実施形態としての中間転写型のカラープリンタを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.カラープリンタの全体構成
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1は、横置きタイプのダイレクトタンデム型カラープリンタである。カラープリンタ1は、本体ケーシング2内に、用紙Pを給紙するための給紙部3と、給紙された用紙Pに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、給紙部3および画像形成部4を収容する側面視略矩形状のボックス状に形成されており、その一方側壁には、第1開口の一例としての前側開口58が形成されており、第1カバーの一例としてのフロントカバー5が、その下端部を支点として、前側開口58を閉鎖する閉位置と、前側開口58を開放する開位置とに揺動(移動)可能に設けられている。
【0015】
なお、以下の説明において、フロントカバー5が設けられる側(図1における紙面右側)を前側とし、その反対側(図1における紙面左側)を後側とする。また、カラープリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面手前側が左側であり、紙面奥側が右側である。
(2)給紙部
給紙部3は、用紙Pを収容する給紙トレイ6を備えている。給紙トレイ6は、本体ケーシング2内の底部に着脱自在に装着されている。給紙トレイ6の前端部上側には、1対の給紙ローラ7が設けられている。また、両給紙ローラ7の上側には、1対のレジストローラ8が設けられている。
【0016】
給紙トレイ6に収容されている用紙Pは、両給紙ローラ7の回転により、両レジストローラ8間に向けて1枚ずつ給紙され、所定のタイミングで、画像形成部4(感光ドラム15(後述)と搬送ベルト19(後述)との間)に向けて搬送される。
(3)画像形成部
画像形成部4は、給紙部3の上側に配置されており、移動部材の一例としてのドロワユニット9、ベルトクリーニングユニット24、各色に対応する4つの現像カートリッジ11、各色に対応する4つの露光ユニットの一例としてのLEDユニット10、および、定着ユニット12を備えている。
(3−1)ドロワユニット
ドロワユニット9は、各色に対応する4つのドラムユニット13と、ベルトユニットの一例としての転写ユニット14とを保持している。また、ドロワユニット9は、本体ケーシング2内に装着される装着位置と、本体ケーシング2から引き出される引出位置とに、前後方向に沿ってスライド可能に設けられている。
【0017】
各ドラムユニット13は、前後方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。具体的には、前側から後側に向かって、ブラックドラムユニット13K、イエロードラムユニット13Y、マゼンタドラムユニット13Mおよびシアンドラムユニット13Cが、順次配置されている。
【0018】
また、各ドラムユニット13は、感光ドラム15およびスコロトロン型帯電器16を備えている。
【0019】
感光ドラム15は、左右方向に長手の円筒形状に形成されており、左右に沿って設けられている。
【0020】
スコロトロン型帯電器16は、感光ドラム15の斜め後側上側に、感光ドラム15と間隔を隔てて対向配置されている。
【0021】
転写ユニット14は、各ドラムユニット13の下側において、前後方向に沿って配置されている。転写ユニット14は、1対のローラ部材の一例としての駆動ローラ17および従動ローラ18と、エンドレスベルトの一例としての搬送ベルト19と、4つの転写ローラ20とを備えている。
【0022】
駆動ローラ17および従動ローラ18は、前後方向に間隔を隔てて対向配置されている。
【0023】
搬送ベルト19は、各感光ドラム15に対して上下方向に対向し、その上側部分が各感光ドラム15に接触されるように、駆動ローラ17および従動ローラ18の周りに掛け渡されている。また、搬送ベルト19は、駆動ローラ17の駆動により、各感光ドラム15と接触する上側部分が前側から後側に向かって移動するように、周回移動されている。
【0024】
各転写ローラ20は、各感光ドラム15と、それぞれ搬送ベルト19の上側部分を挟んで対向するように、設けられている。
(3−2)ベルトクリーニングユニット
ベルトクリーニングユニット24は、ドロワユニット9の下側に配置され、廃トナー収容部25と、クリーニング部材の一例としてのベルトクリーニングローラ26と、掻き取りローラ32とを備えている。
【0025】
廃トナー収容部25は、上端部に開口27を有する略ボックス形状に形成されている。
【0026】
ベルトクリーニングローラ26は、廃トナー収容部25の開口27内において、回転可能に支持されている。
【0027】
そして、ベルトクリーニングユニット24は、ベルトクリーニングローラ26が搬送ベルト19の下側部分に下側から接触されるように配置されている。ベルトクリーニングユニット24は、搬送ベルト19の表面に付着したトナーなどを、ベルトクリーニングローラ26によってクリーニングし、掻き取りローラ32を介して、廃トナー収容部25内に収容する。
(3−3)現像カートリッジ
各現像カートリッジ11は、対応する感光ドラム15の上側において、前後方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。具体的には、前側から後側に向かって、ブラック現像カートリッジ11K、イエロー現像カートリッジ11Y、マゼンタ現像カートリッジ11Mおよびシアン現像カートリッジ11Cが、順次配置されている。
【0028】
また、各現像カートリッジ11は、現像剤担持体の一例としての現像ローラ21を備えている。
【0029】
現像ローラ21は、現像カートリッジ11の下端において、下側(後下側)から露出されるように回転可能に支持されており、感光ドラム15に対して上側から接触されている。
【0030】
なお、現像カートリッジ11は、現像ローラ21にトナーを供給する供給ローラ22、現像ローラ21に供給されたトナーの厚みを規制する層厚規制ブレード23を備えている。また、各現像カートリッジ11には、供給ローラ22の上側の空間において、各色に対応する現像剤の一例としてのトナーが収容されている。
(3−4)LEDユニット
各LEDユニット10は、ドロワユニット9の上側において、対応する現像カートリッジ11の後側に、対応する感光ドラム15に上方から対向するように設けられている。LEDユニット10は、所定の画像データに基づいて、対応する感光ドラム15の表面を露光する。
(3−5)定着ユニット
定着ユニット12は、ドロワユニット9の後側に配置され、加熱ローラ28、および、加熱ローラ28に対向する加圧ローラ29を備えている。
(3−6)画像形成動作
(3−6−1)現像動作
現像カートリッジ11内のトナーは、供給ローラ22に供給され、さらに、現像ローラ21に供給される。
【0031】
現像ローラ21に供給されたトナーは、現像ローラ21の回転に伴って、層厚規制ブレード23によって厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ21の表面に担持される。また、現像ローラ21に供給されたトナーは、層厚規制ブレード23と現像ローラ21との間で正極性に摩擦帯電される。
【0032】
一方、感光ドラム15の表面は、感光ドラム15の回転に伴って、スコロトロン型帯電器16により一様に正帯電された後、LEDユニット10により露光される。これにより、用紙Pに形成すべき画像に対応した静電潜像が感光ドラム15の表面に形成される。
【0033】
感光ドラム15がさらに回転すると、現像ローラ21の表面に担持され、かつ、正帯電されているトナーが、感光ドラム15の表面に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム15の静電潜像は可視像化され、感光ドラム15の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
(3−6−2)転写・定着動作
給紙部3から給紙された用紙Pは、搬送ベルト19の上側部分によって、前側から後側に向かって、各感光ドラム15と各転写ローラ20とが対向する転写位置を順次通過するように搬送される。その搬送中に、各感光ドラム15に担持されている各色のトナー像が、用紙Pに順次転写され、カラー画像が形成される。
【0034】
そして、用紙Pに転写されたカラー画像は、定着ユニット12において、用紙Pが加熱ローラ28と加圧ローラ29との間を通過する間に、加熱および加圧されることによって用紙Pに熱定着される。
(4)排紙
定着ユニット12においてトナー像を定着された用紙Pは、各排紙ローラ30によって、本体ケーシング2の上面に形成される排紙トレイ31上に排紙される。
2.本体ケーシングの詳細
(1)ドロワユニット、現像カートリッジおよびLEDユニットの支持に関する構成
本体ケーシング2内には、図2および図3に示すように、各現像カートリッジ11およびドロワユニット9を収容するための空間を画成する左右1対の内壁61が設けられている。
【0035】
内壁61は、左右方向に互いに間隔を隔てて対向配置されている。また、内壁61は、ドロワユニット9に対向するドロワ側内壁62と、ドロワ側内壁62の上側に連続するとともに、ドロワ側内壁62よりも左右方向内側へ向かって膨出し、各現像カートリッジ11に対向する現像側内壁63とを備えている。
【0036】
ドロワ側内壁62には、ドロワユニット9の着脱を案内するドロワガイド部64(後述)が形成されている。
【0037】
ドロワガイド部64は、ドロワ側内壁62の上下方向略中央において、前後方向に延び、現像側内壁63の左右内面から左右方向外側に向かって凹む凹溝として形成されている。ドロワガイド部64は、ドロワユニット9のドロワガイドボス43を受け入れ可能な溝幅に形成されている。
【0038】
現像側内壁63には、各現像カートリッジ11の着脱を案内するガイド部の一例としての現像ガイド部65と、各LEDユニット10を支持するLED支持部68(図1参照)と、各LEDユニット10の移動を案内するLEDガイド部67とを備えている。
【0039】
現像ガイド部65は、各現像カートリッジ11に対応して、前後方向に互いに間隔を隔てて、4つ、形成され、それぞれ、ガイド溝69と露出穴70とを備えている。
【0040】
各ガイド溝69は、現像側内壁63の左右内面から左右方向外側に向かって凹む凹溝として形成されており、現像側内壁63の上端縁から下方に向かって延び、上下方向両端部が開放されている。また、各ガイド溝69は、現像カートリッジ11の現像ガイドリブ54(後述)を受け入れ可能な溝幅に形成されている。
【0041】
各露出穴70は、現像側内壁63に、各ガイド溝69の下端部に連続するように、上下方向に延びる側面視略矩形状に貫通形成されている。
【0042】
LED支持部68は、現像側内壁63の左右内面から左右方向内側に向かって延びる角柱形状に形成されており、現像ガイド部65の後側に、1つずつ、形成されている。
【0043】
LEDガイド部67は、現像側内壁63に、上下方向(詳しくは、前下側と後上側とを結ぶ方向)に延びる長孔として貫通形成されており、LED支持部68の下側に、1つずつ、形成されている。
(2)直動カム機構
(2−1)直動カム機構の構成
本体ケーシング2は、図5に示すように、現像側内壁63の左右方向外側において、直動カム機構71を備えている。
【0044】
直動カム機構71は、カム部材の一例としての直動カム73および直動カム駆動ギヤ74を備えている。
【0045】
直動カム73は、前後方向に延びる略杆状に形成され、現像側内壁63の下端部において、前後方向にスライド可能に設けられている。また、直動カム73は、連動機構72(後述)の揺動部材101(後述)に係合される係合部76と、直動カム駆動ギヤ74に噛合されるラックギヤ部77と、4つのカム部78とを備えている。
【0046】
係合部76は、直動カム73の前端部に設けられ、前後方向に延び、その前端部において、左右方向外側へ略階段状に膨出するように形成されている。
【0047】
詳しくは、係合部76は、直動カム73の前端部から左右方向外側へ膨出する第1段部96と、第1段部96の前端部から左右方向外側へ膨出する第2段部97とを備えている。なお、第1段部96は、上下方向に投影したときに、その左右方向外側端部が、ドロワ側内壁62の左右方向外側端部と略面一になるように、形成されている。また、第2段部97は、上下方向に投影したときに、その左右方向外側端部が、ドロワ側内壁62の左右方向外側端部よりも左右方向外側に突出されるように、形成されている。
【0048】
ラックギヤ部77は、係合部76の後側に設けられ、所定の前後方向長さ(直動カム73の移動距離に対応する長さ)に形成され、その上面にギヤ歯を有している。
【0049】
各カム部78は、ラックギヤ部77の後側に設けられ、互いに前後方向に直列配置されている。また、各カム部78は、現像カートリッジ11に対応する現像側カム部79と、LEDユニット10に対応するLED側カム部80とを備えている。
【0050】
現像側カム部79は、前後方向に延び、後端部が上方へ膨出される略L字形状に形成されている。詳しくは、現像側カム部79は、その上端面において、前端縁から前後方向に沿って延びる第1現像側面の一例としての現像側対向面90と、現像側対向面90の後端部から連続して後上側に向かって延びる第3現像側面の一例としての現像側傾斜面91と、現像側傾斜面91の後端部から連続して後方へ向かって延びる第2現像側面の一例としての現像側押圧面92とを備えている。
【0051】
また、最も前側に配置される現像側カム部79においては、それ以外の各現像側カム部79に比べて、現像側対向面90の前後方向長さが長く設定され、その分、現像側押圧面92の前後方向長さが短く設定されている。
【0052】
LED側カム部80は、現像側カム部79の後端部に連続して前後方向に延び、後端部が上方へ膨出される略L字形状に形成されている。詳しくは、LED側カム部80は、その上端面において、前端縁から前後方向に沿って延びる第1露光側面の一例としてのLED側対向面93と、LED側対向面93の後端部から連続して後上側に向かって延びる第3露光側面の一例としてのLED側傾斜面94と、LED側傾斜面94の後端部から連続して後方へ向かって延びる第2露光側面の一例としてのLED側押圧面95とを備えている。
【0053】
また、最も前側に配置されるLED側カム部80においては、それ以外の各LED側カム部80に比べて、LED側対向面93の前後方向長さが長く設定され、その分、LED側押圧面95の前後方向長さが短く設定されている。
【0054】
直動カム駆動ギヤ74は、直動カム73のラックギヤ部77に噛み合うように、直動カム73の前端部の上側において、現像側内壁63の左右方向外面に相対回転可能に設けられている。
【0055】
また、直動カム駆動ギヤ74は、直動カム73が最後方に配置されているときに、ラックギヤ部77の前端部に噛合され、直動カム73が最前方に配置されているときに、ラックギヤ部77の後端部に噛合される。
(2−2)直動カム機構の動作
直動カム機構71は、直動カム駆動ギヤ74の回転によって、直動カム73を前後方向にスライドさせ、直動カム73を、最後方の第1位置(図2参照)と、最前方の第2位置(図9参照)と、第1位置と第2位置との間の第3位置(図11参照)とに移動させる。
【0056】
図2に示すように、直動カム73が第1位置に配置されているときには、各現像カートリッジ11の現像ガイドリブ54(後述)は、各現像側対向面90の上側に、接触しないように対向配置されており、各LEDユニット10のLEDガイドボス83(後述)は、各LED側対向面93の上側に、接触しないように対向配置されている。
【0057】
また、直動カム駆動ギヤ74が左側面視反時計回りに回転し、直動カム73が第1位置から前方にスライドされると、ブラック以外の現像カートリッジ11の各現像ガイドリブ54(後述)が、各現像側カム部79の現像側傾斜面91の傾斜に沿って上側へ押圧される。また、ブラック以外の感光ドラム15に対応する各LEDユニット10のLEDガイドボス83(後述)が、各LED側カム部80のLED側傾斜面94の傾斜に沿って上側へ押圧される。
【0058】
そして、図11に示すように、直動カム73がさらに前方にスライドされて第3位置に配置されると、ブラック以外の現像カートリッジ11の各現像ガイドリブ54(後述)が、各現像側カム部79の現像側押圧面92の前端部に当接される。また、ブラック以外の感光ドラム15に対応する各LEDユニット10のLEDガイドボス83(後述)が、各LED側カム部80のLED側押圧面95の前端部に当接される。
【0059】
なお、このとき、ブラック現像カートリッジ11Kの現像ガイドリブ54(後述)は、現像側カム部79の現像側対向面90に、接触しないように対向されている。また、ブラックの感光ドラム15に対応するLEDユニット10のLEDガイドボス83(後述)は、LED側カム部80のLED側対向面93に、接触しないように対向されている。
【0060】
また、直動カム駆動ギヤ74が左側面視反時計回りに回転し、直動カム73が第3位置から前方にスライドされると、ブラック現像カートリッジ11Kの現像ガイドリブ54(後述)が、現像側カム部79の現像側傾斜面91の傾斜に沿って上側へ押圧される。また、ブラックの感光ドラム15に対応するLEDユニット10のLEDガイドボス83(後述)が、LED側カム部80のLED側傾斜面94の傾斜に沿って上側へ押圧される。
【0061】
そして、図9に示すように、直動カム73がさらに前方にスライドされて第2位置に配置されると、ブラック現像カートリッジ11Kの現像ガイドリブ54(後述)が、現像側カム部79の現像側押圧面92に当接される。また、ブラックの感光ドラム15に対応するLEDユニット10のLEDガイドボス83(後述)が、LED側カム部80のLED側押圧面95に当接される
なお、このとき、ブラック以外の現像カートリッジ11の現像ガイドリブ54(後述)は、各現像側カム部79の現像側押圧面92の後端部に当接されている。また、ブラック以外の感光ドラム15に対応する各LEDユニット10のLEDガイドボス83(後述)は、LED側カム部80のLED側押圧面95の後端部に当接されている。
(3)連動機構
本体ケーシング2には、上記したように、前端部において、前側開口58を開閉するフロントカバー5が設けられている。また、本体ケーシング2は、直動カム機構71とフロントカバー5とを連動させる連動機構72を備えている。
【0062】
連動機構72は、図2、図4および図5に示すように、揺動部材101とアーム104とを備えている。
【0063】
揺動部材101は、略杆状に形成されており、現像側内壁63の左右方向外側において、直動カム73の前端部の上側に配置される揺動軸102を支点として、揺動可能に設けられている。また、揺動部材101は、直動カム73の第1段部96の左右方向外側、かつ、直動カム73の第2段部97の後側において、常には、上下方向に沿って垂下するように、設けられている。
【0064】
また、揺動部材101の下端部には、左右方向外側に向かって突出する略円筒形状のボス103が形成されている。
【0065】
アーム104は、フロントカバー5の後端面から後下側に湾曲する側面視略円弧形状に形成されている。また、アーム104には、その円弧形状に沿って、揺動部材101のボス103をスライド可能に受け入れる連結穴105が形成されている。
【0066】
そして、フロントカバー5が閉鎖されているときには、揺動部材101が上下方向に沿って垂下されるとともに、揺動部材101のボス103が、連結穴105の前端部に配置されている(図2参照)。
【0067】
そして、フロントカバー5が開放されると、揺動部材101の下端部が、アーム104の後端部によって前側に引っ張られて、揺動軸102を中心として、左側面視反時計回りに揺動される(図4参照)。
【0068】
このとき、揺動部材101は、直動カム73の係合部76の第2段部97に後方から当接されて、直動カム73を前方に向かって押圧し(図5参照)、直動カム73を、前方にスライドさせて第2位置に配置させる。これにより、直動カム73は、フロントカバー5の開放に連動して第2位置に配置される。
【0069】
また、本体ケーシング2には、上端部において、第2開口の一例としての上側開口59が形成されており、上側開口59を開閉する第2カバーの一例としてのトップカバー60が設けられている。
【0070】
上側開口59は、ブラック現像カートリッジ11Kの上側から、シアン現像カートリッジ11Cの上側までにわたって、本体ケーシング2の上壁に切り欠き形成されている。
【0071】
トップカバー60は、その後端部を支点として、上側開口59を閉鎖する閉位置と、上側開口59を開放する開位置とに揺動(移動)可能に設けられている。また、トップカバー60は、直動カム機構71と連動していない。
3.ドロワユニット
ドロワユニット9は、図1に示すように、前側から後側へ向かうに従ってその上下方向長さが短くなる側面視略矩形状に形成され、左右1対の側板41と、上記したように、各ドラムユニット13と転写ユニット14とを備えている。
【0072】
両側板41は、左右方向に互いに間隔を隔てて対向配置され、各ドラムユニット13および転写ユニット14の左右両端部を支持している。
【0073】
各ドラムユニット13は、ドロワユニット9に対して着脱可能に設けられている。詳しくは、ドラムユニット13の左右両端部は、ドロワユニット9の両側板41(後述)に設けられるガイド(図示せず)に案内されて、上下方向に着脱される。
【0074】
また、各ドラムユニット13は、感光ドラム15およびスコロトロン型帯電器16を支持するドラムフレーム42を備えている。
【0075】
ドラムフレーム42は、左右方向に延び、上下方向両端部が開放された略矩形枠形状に形成されている。また、ドラムフレーム42の上下方向長さは、感光ドラム15の直径以下である。また、ドラムフレーム42の上端部は、前後方向に投影したときに、感光ドラム15の上端部とほぼ重なるように配置されている。また、ドラムフレーム42は、その後端部において、スコロトロン型帯電器16を支持している。
【0076】
また、ブラックドラムユニット13Kとイエロードラムユニット13Yとの間隔は、それら以外のドラムユニット13の間隔よりも長く形成されており、ブラックドラムユニット13Kには、スコロトロン型帯電器16の下側において、ブラックの感光ドラム15の紙粉を除去する紙粉除去部材の一例としての紙粉クリーナ44が設けられている。
【0077】
転写ユニット14は、上記したように、駆動ローラ17と従動ローラ18と搬送ベルト19とを備えている。
【0078】
駆動ローラ17は、転写ユニット14の後端部に配置されている。
【0079】
従動ローラ18は、駆動ローラ17よりも大径に形成され、その中心軸線が、前後方向に投影したときに駆動ローラ17の中心軸線と重なるように、転写ユニット14の前端部に配置されている。
【0080】
搬送ベルト19は、無端状に形成されており、駆動ローラ17および従動ローラ18に掛け渡されている。これにより、搬送ベルト19の上側部分は、前側から後側に向かうに従って下側に傾斜され、搬送ベルト19の下側部分は、前側から後側に向かうに従って上側に傾斜されている。
【0081】
また、両側板41には、それぞれ、ドロワガイドボス43が設けられている(図3参照)。
【0082】
ドロワガイドボス43は、側板41の左右方向外面から左右方向外側へ向かって突出する略円柱形状に形成されている。
【0083】
そして、ドロワユニット9は、ドロワガイドボス43が本体ケーシング2のドロワガイド部64に嵌合されることにより、本体ケーシング2内において、ドロワガイド部64に沿って前後方向にスライド可能に収容されている。
4.現像カートリッジ
各現像カートリッジ11は、図1および図3に示すように、現像フレーム50を備えている。
【0084】
現像フレーム50は、その左右方向長さがドロワユニット9の左右方向長さよりも短くなるように左右方向に延び、前端部の上下方向長さが後端部の上下方向長さよりも短い側面視略台形のボックス形状に形成されている。
【0085】
詳しくは、現像フレーム50の前壁51は、その上側半分が上下方向に延び、その下側半分が下方に向かうに従って後方へ傾斜されるように延びている。また、現像フレーム50の上壁52は、前壁51の上端部から連続して後方に向かって延びている。また、現像フレーム50の後壁53は、その下端部が前壁51の下端部と前後方向(詳しくは、後上側と前下側とに向かう方向)に間隔を隔てて対向するように、上壁52の後端部から連続して下方に向かって延びている。
【0086】
そして、現像フレーム50の下端部には、前壁51と後壁53との間において、現像ローラ21が回転可能に支持されている。
【0087】
また、現像フレーム50は、左右方向両端部において、左右1対の第2接触部の一例としての現像ガイドリブ54を備えている(図3参照)。
【0088】
現像ガイドリブ54は、現像フレーム50の左右方向両端面から左右方向外側へ向かって突出し、上下方向に沿って直線状に延びる突条として形成されている。
【0089】
そして、各現像カートリッジ11は、現像ガイドリブ54が本体ケーシング2の現像ガイド部65に嵌合されることにより、本体ケーシング2内において、現像ガイド部65に案内されて上下方向に着脱可能に装着されている。
【0090】
なお、現像ガイドリブ54の下端部は、現像ガイド部65の露出穴70内に嵌合されることにより、現像側内壁62の左右方向外側に露出される。そして、現像ガイドリブ54の下端部は、直動カム73が第1位置に配置されている状態において、直動カム73の現像側対向面90に対して、わずかに間隔を隔てて対向されている(図2参照)。
【0091】
また、各現像カートリッジ11は、図示しないばねなどの付勢手段により、常には、下方に向かって付勢されている。
【0092】
これにより、現像カートリッジ11は、常には、付勢手段(図示せず)の付勢力により、現像ローラ21が感光ドラム15に接触される接触位置(図12におけるブラック現像カートリッジ11K参照)に配置されている。
【0093】
また、現像カートリッジ11は、現像ガイドリブ54において直動カム73に下方から上方に向かって押圧されることにより、付勢手段(図示せず)の付勢力に抗して、現像ガイド部65に案内されながら上方へ移動され、現像ローラ21が感光ドラム15から離間される離間位置(図12におけるブラック以外の現像カートリッジ11参照)に移動される。
5.LEDユニット
LEDユニット10は、図1に示すように、LEDアレイ81を備えている。
【0094】
LEDアレイ81は、左右方向に延び、その下端部には、複数の明滅部材の一例としてのLED84が左右方向に並列配置されている。また、LEDアレイ81は、その左右方向長さが現像カートリッジ11の左右方向長さよりも長く形成されている。
【0095】
また、LEDアレイ81は、図2に示すように、左右1対の第1接触部の一例としてのLEDガイドボス83を備えている。
【0096】
両LEDガイドボス83は、LEDアレイ81の左右方向両端部から左右方向外側に向かって突出する略円柱形状に形成されている。
【0097】
そして、LEDアレイ81は、対応する現像カートリッジ11の後壁53と、対応する現像カートリッジ11の後側に隣接する現像カートリッジの前壁51(の下側半分)と、ドラムユニット13の上端部との間の空間に挿通され、両LEDガイドボス83が、両現像側内壁63のLEDガイド部67に嵌合されることにより、現像側内壁63に、LEDガイド部67に沿って上下方向にスライド可能に支持される。
【0098】
これにより、LEDユニット10は、現像カートリッジ11の着脱軌跡に重ならず、かつ、感光ドラム15と現像ローラ21との対向方向に投影したときに、装着された現像カートリッジ11と重なるように、配置される。
【0099】
また、LEDユニット10は、図1に示すように、左右1対の圧縮ばね82を備えている。
【0100】
圧縮ばね82は、一端部が、LEDアレイ81の左右方向両端部の上面に接続され、他端部が、本体ケーシング2のLED支持部68に接続されている。
【0101】
これにより、LEDアレイ81は、常には、感光ドラム15へ向かって付勢され、感光ドラム15を露光するように感光ドラム15に近接する近接位置(図12において、ブラックの感光ドラム15に対向されるLEDアレイ81を参照)に配置されている。
【0102】
また、LEDアレイ81は、圧縮ばね82の付勢力に抗して上方へ移動されることにより、感光ドラム15から退避される退避位置(図12におけるブラック以外の感光ドラム15に対向されるLEDアレイ81を参照)に移動される。
6.現像カートリッジおよびドラムユニットの着脱
(1)現像カートリッジの着脱
現像カートリッジ11を本体ケーシング2に装着するには、図6に示すように、まず、トップカバー60の前端部を把持して上方に引き上げ、トップカバー60を開位置に配置させて、本体ケーシング2の上側開口59を開放する。
【0103】
次いで、現像カートリッジ11を、現像ガイドリブ54が本体ケーシング2の現像ガイド部65の上方に配置されるように位置決めし、上側開口59を介して、現像カートリッジ11を本体ケーシング2内に挿入する。
【0104】
そして、トップカバー60を閉位置に配置させて、各現像カートリッジ11の本体ケーシング2への装着が完了する。
【0105】
なお、現像カートリッジ11を本体ケーシング2から離脱させるには、トップカバー60を開位置に配置させ、上側開口59を介して、現像カートリッジ11を本体ケーシング2から上側へ引き抜く。
(2)ドラムユニットの着脱
ドラムユニット13を本体ケーシング2に装着するには、図7に示すように、まず、フロントカバー5の上端部を把持して前方に揺動させ、フロントカバー5を開位置に配置させて、本体ケーシング2の前側開口58を開放する。
【0106】
このとき、上記したように、フロントカバー5の開放に連動して直動カム73が第2位置に配置され、すべての現像カートリッジ11の現像ガイドリブ54が、現像側カム部79の現像側押圧面92に当接されるとともに、すべてのLEDユニット10のLEDガイドボス83が、LED側カム部80のLED側押圧面95に当接される(図9参照)。
【0107】
これにより、すべての現像カートリッジ11は、付勢部材(図示せず)の付勢力に抗して上側へ移動され、離間位置に配置される。また、すべてのLEDユニット10は、圧縮ばね82の付勢力に抗して上側へ移動され、退避位置に配置される。
【0108】
次いで、図8に示すように、前側開口58を介して、ドロワユニット9を前側へ引き出して引出位置に配置させる。
【0109】
そして、ドロワユニット9に対して、各ドラムユニット13を上側から着脱する。その後、ドロワユニット9を後側へ押圧し、ドロワユニット9を、前側開口58を介して本体ケーシング2内に挿入する。
【0110】
そして、フロントカバー5を閉位置に配置させて、ドラムユニット13の本体ケーシング2に対する着脱を完了する。
6.画像形成動作
カラープリンタ1では、画像形成の準備をする印刷待機モード(図9参照)と、黒色の画像を形成するモノクロ印刷モード(図11参照)と、カラー画像を形成するカラー印刷モード(図2参照)とを切り替えることができる。
(1)印刷待機モード
上記したように、ドラムユニット13の装着が完了した後においては、図9に示すように、直動カム73が第2位置に配置されており、カラープリンタ1は、印刷待機モードとなっている。
【0111】
印刷待機モードでは、上記し、図10に示すように、すべての現像カートリッジ11が離間位置に配置されるとともに、すべてのLEDユニット10が退避位置に配置されている。
(2)モノクロ印刷モード
カラープリンタ1を印刷待機モードからモノクロ印刷モードへ変更するには、図11に示すように、直動カム駆動ギヤ74を左側面視時計回りに回転させ、直動カム73を、第2位置から後方へスライドさせて、第3位置に配置させる。
【0112】
すると、図12に示すように、ブラック現像カートリッジ11Kの現像ガイドリブ54は、現像側カム部79の現像側傾斜面91の傾斜に案内されて、現像側押圧面92との当接が解除されるとともに、現像側対向面90に対向される。これにより、ブラック現像カートリッジ11Kは、付勢部材(図示せず)の付勢力により、接触位置に配置される。
【0113】
また、ブラックの感光ドラム15に対応するLEDユニット10のLEDガイドボス83は、LED側カム部80のLED側傾斜面94の傾斜に案内されて、LED側押圧面95との当接が解除されるとともに、LED側対向面93に対向される。これにより、ブラックの感光ドラム15に対応するLEDユニット10は、圧縮ばね82の付勢力により、近接位置に配置される。
【0114】
なお、このとき、ブラック以外の現像カートリッジ11の各現像ガイドリブ54は、各現像側カム部79の現像側押圧面92の前端部に当接されている。これにより、ブラック以外の現像カートリッジ11は、離間位置に保持されている。
【0115】
また、ブラック以外の感光ドラム15に対応する各LEDユニット10のLEDガイドボス83は、各LED側カム部80のLED側押圧面95の前端部に当接されている。これにより、ブラック以外の感光ドラム15に対応する各LEDユニット10は、退避位置に保持されている。
【0116】
これにより、カラープリンタ1がモノクロ印刷モードとなる。
(3)カラー印刷モード
カラープリンタ1をモノクロ印刷モードからカラー印刷モードへ変更するには、図2に示すように、直動カム駆動ギヤ74を左側面視時計回りに回転させ、直動カム73を、第3位置から後方へスライドさせて、第1位置に配置させる。
【0117】
すると、図1に示すように、ブラック以外の現像カートリッジ11の現像ガイドリブ54が、現像側カム部79の現像側傾斜面91の傾斜に案内されて、現像側押圧面92との当接が解除されるとともに、現像側対向面90に対向される。これにより、ブラック以外の現像カートリッジ11が、付勢部材(図示せず)の付勢力により、接触位置に配置され、すべての現像カートリッジ11が、接触位置に配置される。
【0118】
また、ブラックの感光ドラム15に対応するLEDユニット10のLEDガイドボス83が、LED側カム部80のLED側傾斜面94の傾斜に案内されて、LED側押圧面95との当接が解除されるとともに、LED側対向面93に対向される。これにより、ブラックの感光ドラム15に対応するLEDユニット10が、圧縮ばね82の付勢力により、近接位置に配置され、すべてのLEDユニット10が、近接位置に配置される。
【0119】
これにより、カラープリンタ1がカラー印刷モードとなる。
8.作用効果
(1)このカラープリンタ1によれば、図12に示すように、直動カム73により、LEDユニット10を、感光ドラム15を露光するように感光ドラム15に近接される近接位置と、感光ドラム15から退避される退避位置とに移動させることができる。
【0120】
そのため、LEDユニット10をトップカバー60に設ける必要がなく、簡易な構成で、LEDユニット10を感光ドラム15に対して近接または離間させることができる。
(2)また、このカラープリンタ1によれば、図2に示すように、直動カム73は、LED側対向面93とLED側押圧面95との間に介在され、LEDユニット10の移動を案内するLED側傾斜面94を備えている。
【0121】
そのため、LED側傾斜面94によって、LEDユニット10をLED側対向面93とLED側押圧面95との間で円滑に移動させることができる。
(3)また、このカラープリンタ1によれば、図2および図9に示すように、直動カム73は、全てのLEDユニット10を近接位置に配置させる第1位置と、全てのLEDユニット10を退避位置に配置させる第2位置とに移動可能に設けられている
そのため、直動カムを第1位置と第2位置とに移動させるだけで、容易にLEDユニット10を進退させることができる。
(4)また、このカラープリンタ1によれば、図11に示すように、直動カム73は、ブラックの感光ドラム15に対応するLEDユニット10を近接位置に配置させるとともに、それ以外の各LEDユニット10を退避位置に配置させる第3位置に移動可能に設けられている。
【0122】
そのため、直動カム73を第3位置に移動させることにより、容易に、モノクロ画像を印刷することができる。
(5)また、このカラープリンタ1によれば、図12に示すように、直動カム73により、現像カートリッジ11を、現像ローラ21が感光ドラム15に接触される接触位置と、現像ローラ21が感光ドラム15から離間される離間位置とに移動させることができる。
【0123】
そのため、LEDユニット10を感光ドラム15に対して近接または離間させる直動カム73を利用して、LEDユニット10とともに、現像ローラ21を感光ドラム15に対して接触または離間させることができる。
(6)また、このカラープリンタ1によれば、図11に示すように、直動カム73は、現像側対向面90と現像側押圧面92との間に介在され、現像カートリッジ11の移動を案内する現像側傾斜面91を備えている。
【0124】
そのため、現像側傾斜面91によって、現像カートリッジ11を現像側対向面90と現像側押圧面92との間で円滑に移動させることができる。
(7)また、このカラープリンタ1によれば、図6および図8に示すように、ドロワユニット9は、前側開口58を介して装着位置と引出位置とにスライドされ、現像カートリッジ11は、前側開口58と別に形成される上側開口59を介して、本体ケーシング2に対して着脱される。
【0125】
そのため、ドラムユニット13を交換するときには、現像カートリッジ11を離脱させることなく、前側開口58を介してドロワユニット9のみを引き出して、ドラムユニット13を交換することができる。
【0126】
また、現像カートリッジ11を交換するときには、ドロワユニット9をスライドさせることなく、上側開口59を介して現像カートリッジ11のみを交換することができる。
【0127】
その結果、効率よく、ドラムユニット13および現像カートリッジ11を交換することができる。
(8)また、このカラープリンタ1によれば、図1に示すように、LEDユニット10は、現像カートリッジ11の着脱軌跡に重ならず、かつ、感光ドラム15と現像ローラ21との対向方向に投影したときに、装着された現像カートリッジ11と重なるように、配置されている。
【0128】
そのため、感光ドラム15と現像ローラ21との対向方向と直交する方向において、互いに隣接する2つの現像カートリッジ11の間隔を狭めることができ、カラープリンタ1を小型化することができる。
(9)また、このカラープリンタ1によれば、図4および図7に示すように、直動カム73は、フロントカバー5の閉位置から開位置への移動に連動して、各LEDユニット10を近接位置から退避位置へ移動させる。
【0129】
そのため、ドロワユニット9を引き出すためにフロントカバー5を開位置へ移動させる動作を利用して、各LEDユニット10を近接位置から退避位置へ移動させることができる。
【0130】
その結果、ドロワユニット9を引き出すときに、ドロワユニット9がLEDユニット10に干渉することを防止することができる。
(10)また、このカラープリンタ1によれば、図1に示すように、ドラムユニット13のドラムフレーム42の上端部は、感光ドラム15の上端部と重なるように配置されている。
【0131】
そのため、ドロワユニット9を引き出すときに、ドラムユニット13のドラムフレーム42がLEDユニット10に干渉することを防止することができる。
(11)また、このカラープリンタ1によれば、図4および図7に示すように、直動カム73は、フロントカバー5の閉位置から開位置への移動に連動して、各現像カートリッジ11を接触位置から離間位置へ移動させる。
【0132】
そのため、ドロワユニット9を引き出すためにフロントカバー5を開位置へ移動させる動作を利用して、各現像カートリッジ11を接触位置から離間位置へ移動させることができる。
【0133】
その結果、ドロワユニット9を引き出すときに、ドロワユニット9が現像カートリッジ11に干渉することを防止することができる。
(12)また、このカラープリンタ1によれば、図3に示すように、現像カートリッジ11の左右方向長さは、ドロワユニット9の左右方向長さよりも短く形成されている。
【0134】
そのため、本体ケーシング2において、現像カートリッジ11の左右方向両側の空間(現像側内壁63の左右方向外側の空間)を有効利用することができる。
(13)また、このカラープリンタ1によれば、図8に示すように、転写ユニット14は、ドロワユニット9と一体的にスライドされる。
【0135】
そのため、転写ユニット14を容易に交換することができる。
(14)また、このカラープリンタ1によれば、図1に示すように、前側の従動ローラ18は、後側の駆動ローラ17よりも大径であり、搬送ベルト19の下側部分は、前側から後側へ向かうに従って、上側へ傾斜されている。
【0136】
そのため、搬送ベルト19の下側部分に対して下側から接触されるベルトクリーニングローラ26を備えている場合に、搬送ベルト19の下側部分を、ベルトクリーニングローラ26から前方に、容易に離間させることができる。
【0137】
その結果、ベルトクリーニングローラ26を備えている場合であっても、ドロワユニット9を容易に引き出すことができる。
(15)また、このカラープリンタ1によれば、図1に示すように、ブラックの感光ドラム15に対向配置され、紙粉を除去する紙粉クリーナ44を備えている。
【0138】
そのため、最も紙粉が付着しやすいブラックの感光ドラム15において、効率よく紙粉を除去することができる。
(16)また、このカラープリンタ1によれば、図6に示すように、LEDユニット10と連動することなく移動可能なトップカバー60を備えている。
【0139】
そのため、トップカバー60を容易に開閉することができる。
9.第2実施形態
上記した第1実施形態では、カラープリンタ1をダイレクトタンデム型のカラープリンタとして構成したが、第2実施形態では、カラープリンタ111を中間転写型のカラープリンタとして構成することもできる。
【0140】
なお、第2実施形態のカラープリンタ111において、第1実施形態のカラープリンタ1と同様の部材には、同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)第2実施形態におけるカラープリンタ
図13に示すように、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ111は、横置きタイプの中間転写型カラープリンタである。カラープリンタ111は、本体ケーシング2内に、用紙Pを給紙するための給紙部3と、給紙された用紙Pに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
【0141】
給紙部3は、給紙トレイ6の後端部上側において、1対の給紙ローラ7を備えている。
【0142】
給紙トレイ6に収容されている用紙Pは、両給紙ローラ7の回転により、1対のレジストローラ8間に向けて1枚ずつ給紙され、所定のタイミングで、画像形成部4(中間転写ベルト(後述)と二次転写ローラ(後述)との間)に向けて搬送される。
【0143】
画像形成部4は、給紙部3の上側に配置されており、各色に対応する4つのドラムユニット13、各色に対応する4つの現像カートリッジ11、転写ユニット112、および、クリーニング部材の一例としてのベルトクリーニングユニット113を備えている。
【0144】
ドラムユニット13は、前後方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。具体的には、後側から前側に向かって、ブラックドラムユニット13K、イエロードラムユニット13Y、マゼンタドラムユニット13Mおよびシアンドラムユニット13Cが、順次配置されている。
【0145】
各現像カートリッジ11は、対応する感光ドラム15の上側において、前後方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。具体的には、後側から前側に向かって、ブラック現像カートリッジ11K、イエロー現像カートリッジ11Y、マゼンタ現像カートリッジ11Mおよびシアン現像カートリッジ11Cが、順次配置されている。
【0146】
転写ユニット14は、ベルトユニット114と二次転写ローラ115とを備えている。
【0147】
ベルトユニット114は、ドロワユニット9の下側において、前後方向に沿って配置されている。
【0148】
ベルトユニット114は、1対のローラ部材の一例としての駆動ローラ17および従動ローラ18と、エンドレスベルトの一例としての中間転写ベルト116と、4つの一次転写ローラ117とを備えている。
【0149】
駆動ローラ17および従動ローラ18は、前後方向に間隔を隔てて対向配置されている。
【0150】
中間転写ベルト116は、各感光ドラム15に対して上下方向に対向し、その上側部分が各感光ドラム15に接触されるように、駆動ローラ17および従動ローラ18の周りに掛け渡されている。また、中間転写ベルト116は、駆動ローラ17の駆動により、各感光ドラム15と接触する上側部分が後側から前側に向かって移動するように、周回移動されている。
【0151】
各一次転写ローラ117は、各感光ドラム15と、それぞれ中間転写ベルト116の上側部分を挟んで対向するように、設けられている。
【0152】
二次転写ローラ115は、ベルトユニット114の従動ローラ18と、中間転写ベルト116を挟んで対向するように、ベルトユニット114の後方に設けられている。
【0153】
ベルトクリーニングユニット113は、ブラックドラムユニット13Kの後側に配置され、廃トナー収容部25と、1対のベルトクリーニングローラ26と、掻き取りローラ32とを備えている。
【0154】
廃トナー収容部25は、後端部に開口を有する略ボックス形状に形成されている。
【0155】
ベルトクリーニングローラ26は、廃トナー収容部25の下側後端部において、回転可能に支持されている。
【0156】
ベルトクリーニングユニット113は、ベルトクリーニングローラ26が搬送ベルト19の上側部分に上側から接触されるように配置されている。ベルトクリーニングユニット113は、搬送ベルト19の表面に付着したトナーなどを、ベルトクリーニングローラ26によってクリーニングし、掻き取りローラ32を介して、廃トナー収容部25内に収容する。
(2)第2実施形態における転写動作
感光ドラム15の表面に反転現像により担持されたトナー像は、後側から前側へ移動される中間転写ベルト116の上側部分に順次、一次転写される。これにより、中間転写ベルト116にカラー画像が形成される。
【0157】
中間転写ベルト116に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト116が二次転写ローラ115との対向位置を通過する間に、給紙部3から搬送される用紙Pに、二次転写される。
(3)ドロワユニット
第2実施形態のカラープリンタ111では、左右1対の側板119間に、上記した各ドラムユニット13とベルトクリーニングユニット113とが一体的に支持されることにより、移動部材の一例としてのドロワユニット118が構成されている。
【0158】
そして、ベルトクリーニングユニット113は、その上下方向長さが感光ドラム15の直径よりも短く形成されており、その上端部が、感光ドラム15の上端部よりも下側に配置されている。
【0159】
第2実施形態のカラープリンタ111によれば、ドロワユニット118にベルトクリーニングユニット113を設けた構成において、ドロワユニット118を引き出すときに、ベルトクリーニングユニット113がLEDユニット10に干渉することを防止することができる。
【0160】
また、第2実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0161】
1 カラープリンタ
2 本体ケーシング
5 フロントカバー
9 ドロワユニット
10 LEDユニット
11 現像カートリッジ
13 ドラムユニット
14 転写ユニット
15 感光ドラム
17 駆動ローラ
18 従動ローラ
19 搬送ベルト
21 現像ローラ
26 ベルトクリーニングローラ
44 紙粉クリーナ
54 現像ガイドリブ
58 前側開口
59 上側開口
60 トップカバー
65 現像ガイド部
73 直動カム
83 LEDガイドボス
84 LED
90 現像側対向面
91 現像側傾斜面
92 現像側押圧面
93 LED側対向面
94 LED側傾斜面
95 LED側押圧面
111 カラープリンタ
113 ベルトクリーニングユニット
114 ベルトユニット
116 中間転写ベルト
118 ドロワユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに間隔を隔てて並列配置される複数の感光ドラムと、
前記感光ドラムに対応して設けられ、前記感光ドラムの軸線方向に並ぶ複数の明滅部材を有し、前記感光ドラムを露光するように前記感光ドラムに近接される近接位置と、前記感光ドラムから退避される退避位置とに移動可能な複数の露光ユニットと、
前記露光ユニットを前記近接位置と前記退避位置とに移動させるカム部材と
を備え、
前記露光ユニットは、前記カム部材に接触可能な第1接触部を備え、
前記カム部材は、
前記露光ユニットの前記第1接触部に対して接触しないように対向し、前記露光ユニットを前記近接位置に配置させる第1露光側面と、
前記露光ユニットの前記第1接触部を前記露光ユニットの退避方向へ押圧し、前記露光ユニットを前記退避位置に配置させる第2露光側面と
を備えていることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記カム部材は、前記第1露光側面と前記第2露光側面との間に介在され、前記露光ユニットの前記第1接触部に接触されて、前記露光ユニットの移動を案内する第3露光側面を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記カム部材は、
全ての前記露光ユニットを前記近接位置に配置させる第1位置と、
全ての前記露光ユニットを前記退避位置に配置させる第2位置と
に移動可能に設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記カム部材は、ブラックの前記感光ドラムに対応する前記露光ユニットを前記近接位置に配置させるとともに、それ以外の各前記露光ユニットを前記退避位置に配置させる第3位置に移動可能に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記感光ドラムに対向される現像剤担持体を有し、前記現像剤担持体が前記感光ドラムに接触される接触位置と、前記現像剤担持体が前記感光ドラムから離間される離間位置とに移動可能に設けられる複数の現像カートリッジを備え、
前記現像カートリッジは、前記カム部材に接触可能な第2接触部を備え、
前記カム部材は、
前記カム部材が前記第1位置に配置されているときに、前記現像カートリッジの前記第2接触部に対して接触しないように対向する第1現像側面と、
前記カム部材が前記第2位置に配置されているときに、前記現像カートリッジの前記第1接触部を、前記現像カートリッジの離間方向へ押圧する第2現像側面と
を備えていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記カム部材は、前記第1現像側面と前記第2現像側面との間に介在され、前記カム部材の移動途中に、前記現像カートリッジの前記第2接触部に接触され、前記現像カートリッジの移動を案内する第3現像側面を備えていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
本体ケーシングと、
前記本体ケーシング内に装着される装着位置と、本体ケーシングから引き出される引出位置とにスライド可能な移動部材と、
前記感光ドラムを有し、前記移動部材のスライド方向に沿って並列配置されるように前記移動部材に保持される複数のドラムユニットと
を備え、
各前記現像カートリッジは、前記移動部材のスライド方向と直交する方向に沿って、前記本体ケーシングに対して着脱可能に設けられ、
前記本体ケーシングには、前記移動部材のスライド方向における前記引出位置側端部に形成される第1開口と、前記第1開口と別に形成される第2開口とが形成されており、
前記移動部材は、前記第1開口を介して、前記装着位置と前記引出位置とにスライドされ、
前記現像カートリッジは、前記第2開口を介して、前記本体ケーシングに対して着脱されることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記露光ユニットは、前記現像カートリッジの着脱軌跡に重ならず、かつ、前記感光ドラムと前記現像剤担持体との対向方向に投影したときに、装着された前記現像カートリッジと重なるように、配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1開口を開放する開位置と、前記第1開口を閉鎖する閉位置とに移動可能な第1カバーを備え、
前記カム部材は、前記第1カバーの前記閉位置から前記開位置への移動に連動して、各前記露光ユニットを前記近接位置から前記退避位置へ移動させることを特徴とする、請求項7または8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記スライド方向に投影したときに、前記現像カートリッジの装着方向における前記ドラムユニットの上流側端部は、前記感光ドラムの前記装着方向上流側端部と重なるように配置されていることを特徴とする、請求項7ないし9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記カム部材は、前記第1カバーの前記閉位置から前記開位置への移動に連動して、各前記現像カートリッジを前記接触位置から前記離間位置へ移動させることを特徴とする、請求項7ないし10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記現像カートリッジは、前記感光ドラムの軸線方向における長さが、前記移動部材の前記軸線方向長さよりも短く形成され、
前記本体ケーシングは、前記現像カートリッジの前記接触位置と前記離間位置とへの移動を案内するように、前記現像カートリッジの前記軸線方向両端部を支持するガイド部を備えていることを特徴とする、請求項7ないし11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
各前記感光ドラムに接触するエンドレスベルトを有するベルトユニットを備え、
前記ベルトユニットは、前記移動部材と一体的にスライドされることを特徴とする、請求項7ないし12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記スライド方向に互いに間隔を隔てて対向配置され、周りに前記エンドレスベルトが掛け渡され、前記感光ドラムと前記エンドレスベルトとの接触方向一方側において各前記感光ドラムに接触されるように、前記エンドレスベルトを周回移動させる1対のローラ部材と、
前記接触方向他方側の前記エンドレスベルトに対して前記接触方向他方側から接触され、前記エンドレスベルトをクリーニングするクリーニング部材と
を備え、
前記スライド方向における前記引出位置側の前記ローラ部材は、前記スライド方向における前記装着位置側の前記ローラ部材よりも大径であり、
前記接触方向他方側の前記エンドレスベルトは、前記スライド方向において前記引出位置側から前記装着位置側へ向かうに従って、前記接触方向一方側へ傾斜されていることを特徴とする、請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記移動部材は、前記エンドレスベルトに接触され、前記エンドレスベルトをクリーニングするクリーニング部材を有するクリーニングユニットを備え、
前記クリーニングユニットは、前記エンドレスベルトに対して前記感光ドラムと同じ側に配置され、
前記感光ドラムと接触される前記エンドレスベルトの面に対して直交する方向において、前記クリーニングユニットの長さは、前記感光ドラムの直径より短いことを特徴とする、請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記接触方向一方側の前記エンドレスベルトは、前記スライド方向において前記引出位置側から前記装着位置側へ向かって、用紙を、前記感光ドラムに接触させるように搬送し、
前記スライド方向において、最も前記引出位置側に配置される感光ドラムと、その感光ドラムの前記装着位置側に隣接配置される感光ドラムとの間隔は、それら以外の各前記感光ドラムの間隔よりも長く形成されており、
前記移動部材は、最も前記引出位置側に配置される感光ドラムに対向配置され、紙粉を除去する紙粉除去部材を備えていることを特徴とする、請求項7ないし15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記第2開口を開放する開位置と、前記第2開口を閉鎖する閉位置とに、前記露光ユニットと連動することなく移動可能な第2カバーを備えていることを特徴とする、請求項7ないし16のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−135963(P2012−135963A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290306(P2010−290306)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】