画像形成装置
【課題】記録用シートを並行に搬送してそれぞれに画像形成し、排出トレイの複数のシート積載部へ排出できる画像形成装置であって、装置の大型化を招くことなく、各シート積載部がそれぞれ予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行できる生産性のよい画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置はシート供給部から排出トレイＴへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路３１、３２を含んでおり、排出トレイＴは複数シート積載部を提供している。各シート積載部に対しシート積載量検出部８０１、８０２が配置されている。制御部は予め定めたシート積載量がシート積載量検出部で検出されたシート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量がシート積載量検出部で未だ検出されていないシート積載部へのシート排出は許すように各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御する。
【解決手段】画像形成装置はシート供給部から排出トレイＴへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路３１、３２を含んでおり、排出トレイＴは複数シート積載部を提供している。各シート積載部に対しシート積載量検出部８０１、８０２が配置されている。制御部は予め定めたシート積載量がシート積載量検出部で検出されたシート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量がシート積載量検出部で未だ検出されていないシート積載部へのシート排出は許すように各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる複写機、プリンタ、ファクシミリ機、これらのうち２以上を組み合わせた複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
この種の画像形成装置としてシート供給部からシート排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路を備え、各シート搬送経路を使って記録用シートを搬送し、各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに画像形成部で画像形成し、画像形成されたシートをシート排出トレイへ排出する画像形成装置が知られて
【０００３】
具体例を挙げると、シート供給部からシート排出トレイへ向け並行に延びる二つのシート搬送経路を備え、これら二つのシート搬送経路を使って小サイズの記録用シート（例えばＡ５、Ａ６、Ｂ６等のサイズのシート）を２枚同時並行に、又はシート搬送方向を横切る方向においては並ばないようにシート搬送方向において位置をずらして交互に搬送し、各シートに画像形成部で画像形成し、画像形成された各シートをシート排出トレイへ排出する画像形成装置が知られている。
【０００４】
このような画像形成装置では、通常、シート排出トレイにより各シート搬送経路に対応するシート積載部が提供される。このような各シート搬送経路に対応するシート積載部については、サイズごとの必要画像形成枚数等に応じてシート積載部間でシート積載量に差が発生することがある。
【０００５】
しかし、通常、シート排出トレイ上のシート積載量を検出する検出部は一つ設けられているだけである。従って、前記のように排出トレイに複数のシート積載部が提供されている場合でも、その一つの検出部が臨んでいるシート積載部が予め定められたシート積載量（代表的には、シート満杯を示すシート積載量）に達したことを該検出部が検出すると、まだ予め定めたシート積載量に達していない、シート受け入れに余裕があるシート積載部があるときでも、画像形成が停止されてしまい、画像形成効率が悪くなる。
【０００６】
特開２００２−２１１８２３号公報（特許文献１）には、電子写真方式の画像形成装置において小サイズの記録用シートに画像形成する場合に、トナー画像をシートに加熱加圧下に定着させる定着装置のシート非通過部が過昇温することを抑制することが記載されている。
【０００７】
特許文献１によると、シート搬送経路をシート供給部又はそれより後の位置で変更する一方、その変更されたシート搬送経路にあわせてシート排出トレイを移動させることが記載されている。
【０００８】
前記の複数の並行に延びるシート搬送経路を備え、各シート搬送経路を使って記録用シートを搬送し、各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに画像形成部で画像形成し、画像形成されたシートをシート排出トレイへ排出する画像形成装置においても、シート排出トレイとして、特許文献１に記載されている、シートを搬送するシート搬送経路にあわせて移動可能のシート排出トレイを採用することで、画像形成効率を向上させることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００９】
【特許文献１】特開２００２−２１１８２３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
しかしながら、特許文献１に記載の、シートが搬送されるシート搬送経路に合わせて移動可能な排出トレイを採用すると、排出トレイを移動させる機構が必要になり、その機構を配置するスペースが必要になり、延いては画像形成装置がそれだけ大型化し、高価になってしまう。
【００１１】
そこで本発明は、記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる画像形成装置であり、前記シート供給部から前記排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路を備え、前記各シート搬送経路を使って記録用のシートを搬送し、該各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに前記画像形成部で画像形成し、画像形成された該シートを前記各シート搬送経路に対応する前記排出トレイにおけるシート積載部へ排出できる画像形成装置であって、画像形成装置の大型化を招くことなく、前記各シート積載部がそれぞれ予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
本発明は前記課を解決するため、
記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる画像形成装置であり、
前記シート供給部から前記排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路と、
前記複数のシート搬送経路のそれぞれに沿って前記シート供給部から前記排出トレイへ向けシートを搬送するための複数のシート搬送装置と、
前記各シート搬送装置により排出されるシートを積載するための前記排出トレイにおける前記各シート搬送装置に対応するシート積載部と、
前記各シート積載部におけるシート積載量を検出するための前記各シート積載部に対して設けられたシート積載量検出部と、
前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御するための制御部を含んでおり、
前記制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すように前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御する画像形成装置を提供する。
【００１３】
この画像形成装置によると、前記各シート搬送経路に対応する前記シート搬送装置により前記シート供給部から各シート搬送経路を使って記録用のシートを搬送し、該各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに前記画像形成部で画像形成し、画像形成された該シートを前記各シート搬送装置に対応する前記排出トレイにおけるシート積載部へ排出できる。
【００１４】
しかし、前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御するための制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すように前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御する。
【００１５】
かくして画像形成装置の大型化を招くことなく、前記各シート積載部がそれぞれ予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる。
なお、前記各シート搬送装置は他のシート搬送装置と共通部分があってもよい。
【００１６】
前記各シート積載部に対して予め定められたシート積載量としては、代表例としてそのシート積載部での満杯シート積載量を挙げることができる。
前記シート積載量検出部はシート積載部に対して予め定められたシート積載量を検出できるものであればよいが、例えば、シート積載高さを検出することでシート積載量を検出するものを例示できる。
【００１７】
本発明に係る画像形成装置において予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すことを可能にするために、例えば、次の手段を採用できる。
【００１８】
すなわち、前記各シート搬送装置は、例えば該シート搬送装置で搬送されるシートを該シート搬送装置に対応する前記シート積載部へ排出するためのシート排出装置を含むことができる。そのようなシート排出装置として排出ローラ装置を例示できる。該排出ローラ装置として、前記シート搬送経路で到来するシートを他の予め定められたシート積載部へ切り替え排出もできる排出ローラ装置を例示できる。
【００１９】
いずれにしても、前記シート搬送装置が前記シート排出装置を含むものである場合、前記制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない予め定められた前記シート積載部へ切り替えるように該シート排出装置の動作（排出ローラ装置の場合はその動作）を制御できるものとすればよい。
【００２０】
前記排出ローラ装置は、例えば、回転軸を互いに並行にして配置された回転可能な第１及び第２のローラ部材を含んでおり、前記第１のローラ部材は前記シート排出切り替え先のシート積載部から遠い方の端部外径が該シート積載部に近い方の端部外径より大きい頭截円錐形状のローラを含んでおり、前記第２のローラ部材は前記第１ローラ部材の前記頭截円錐形状のローラに対して接触離隔可能な外径均一なローラを含んでおり、前記第１ローラ部材の前記頭截円錐形状のローラに前記第２ローラ部材の前記外径均一なローラを接触させて形成されるニップで前記シートを挟着しつつ搬送することで該シートを前記シート排出切り替え先のシート積載部の方へシフトさせて排出できるものを挙げることができる。
【００２１】
例えば、この排出ローラ装置の前記第１ローラ部材に外径均一なローラも設けておくとともに前記第２ローラ部材に該第１ローラ部材の外径均一なローラに対して接触離隔可能な外径均一なローラも設けておき、前記第１、第２のローラ部材の接近離隔可能な外径均一ローラを接触させて形成されるニップで前記シートを挟着しつつ搬送することで該シートをシフトさせることなくそのまま該排出ローラ装置に対応する本来のシート積載部へ排出できる。
【００２２】
また、本発明に係る画像形成装置において予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すことを可能にするために、例えば、次の手段を採用することもできる。
【００２３】
すなわち、前記シート供給部を前記複数のシート搬送経路のそれぞれに対して設けられたシート供給装置を備えたものとし、前記各シート供給装置には前記複数のシート搬送経路のそれぞれに対して設けられた前記各シート搬送装置の一部を構成させ、前記制御部は前記シート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部に対応する前記シート搬送装置における前記シート供給装置を停止させるものとする。
【００２４】
前記画像形成部としては、電子写真方式により前記シートにトナー画像を形成する画像形成部である場合を例示できるが、インクジェット方式等の他のタイプの画像形成部でもよい。電子写真方式の画像形成部を採用する場合、前記シート上のトナー画像を該シートに定着させる定着装置を該画像形成部に含める。
【発明の効果】
【００２５】
以上説明したように本発明によると、記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる画像形成装置であり、前記シート供給部から前記排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路を備え、前記各シート搬送経路を使って記録用のシートを搬送し、該各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに前記画像形成部で画像形成し、画像形成された該シートを前記各シート搬送経路に対応する前記排出トレイにおけるシート積載部へ排出できる画像形成装置であって、画像形成装置の大型化を招くことなく、前記各シート積載部がそれぞれ予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本発明に係る画像形成装置の１例の構成を概略的に示す図である。
【図２】図１の画像形成装置におけるシート搬送経路及びシート搬送態様等を示す図である。
【図３】排出ローラ装置例を示す図であり、図（Ａ）はシートを左右へシフトさせることなくシート排出トレイへ排出する場合の排出ローラ装置を示す図であり、図（Ｂ）は一方のシートをシフトさせつつシート排出トレイへ排出する場合の排出ローラ装置を示す図である。
【図４】図１の画像形成装置の制御回路の概略を示すブロック図である。
【図５】図１の画像形成装置におけるシート搬送経路及びシート搬送態様等の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００２７】
以下、図面を参照して本発明に係る画像形成装置の例について説明する。
図１は画像形成装置の１例の構成の概略を示している。図１の画像形成装置１００は複写機、プリンタ、ファクシミリ機等の機能を有する複合機である。
【００２８】
図１に示す画像形成装置１００は、プリンタ部１０に画像読取装置ＩＲを搭載したものであり、画像形成装置１００の動作を制御する制御部Ｃｏｎｔ（図４も参照）も含んでいる。画像形成装置各部の動作は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとになされる。
【００２９】
画像読取装置ＩＲはそれ自体既に知られているもので、原稿画像を読み取り、読み取った画像情報を原稿複写やファクシミリ送信等に供することができる。
画像形成枚数の設定、片面画像形成か両面画像形成かの選択等を行なう操作パネルＰＡがこの画像読取装置ＩＲの手前に架設されている。
【００３０】
プリンタ部１０は、画像形成部１、画像形成部下方の記録用シート（記録用紙等）の供給部２、シート搬送経路３１、３２（図２も参照）、画像読み取り装置ＩＲ下方のシート排出トレイＴ等を有している。排出トレイＴの奥には画像読取装置ＩＲへ立ち上がる壁体Ｗがある。壁体Ｗは各種部品を収容するボックスを兼ねる壁体である。
【００３１】
画像形成部１はベルト駆動部１１Ｄ（図４参照）により回転駆動され駆動ローラｄ１と対向ローＤラｄ２に巻き掛けられて図中反時計方向ＣＣＷに回転駆動可能の中間転写ベルト１１を含んでいる。ベルト１１に沿ってベルト走行方向にイエロー画像形成ユニットＹ、マゼンタ画像形成ユニットＭ、シアン画像形成ユニットＣ及びブラック画像形成ユニットＫがこの順序で配置されている。
【００３２】
各色担当の画像形成ユニットは、画像読み取り装置ＩＲからの画像情報や、図示省略の外部コンピュータや外部ファクシミリ機等から送信されてくる画像情報に基づいて、電子写真方式により感光体ＰＣ上に担当色画像に対応する静電潜像を形成し、該潜像を担当色トナーで現像してトナー像を形成し、これを１次転写電源ＰＷ１（図４参照）から１次転写バイアスが印加される１次転写ローラｔｒでベルト１１上に１次転写することができる。
【００３３】
画像形成ユニットを用いて画像形成するにあたっては、四つの画像形成ユニットのうちいずれか一つを用いてモノクロトナー像を形成することもできるし、二つ以上の画像形成ユニットを用いてカラー画像を形成することもできる。二つ以上の画像形成ユニットを用いる場合には、それら画像形成ユニットで形成される各色トナー像はベルト１１上で重ねられるタイミングでベルト１１に１次転写される。
【００３４】
画像形成部１はさらに、中間転写ベルト１１の回転方向においてブラック画像形成ユニットＫの下流側で該ベルトに臨む２次転写ローラ５及びその上方に配置された定着装置ＦＸも含んでいる。
【００３５】
前記のようにベルト１１上に１次転写されるトナー像は、２次転写電源ＰＷ２（図４参照）から２次転写バイアスが印加される２次転写ローラ５により、後述するシート搬送経路に沿って搬送されて来る記録用シートＳに２次転写され、定着装置ＦＸにより加熱加圧下に該記録用シートに定着される。トナー像が定着されたシートＳはシート搬送経路に沿って後述するシート排出ローラ装置７へ至り、排出トレイＴへ排出される。シート搬送経路、シート排出ローラ装置７等については後ほどさらに説明する。
【００３６】
図２はプリンタ部１０におけるシート搬送経路及びシート搬送態様等を示している。図２に示すようにプリンタ部１０はシート供給部２、さらに言えばシート供給部２のシート収容カセット２０から画像形成部１を通ってシート排出トレイＴの方へ並行に延びる手前側シート搬送経路３１及び奥側シート搬送経路３２を含んでいる。
【００３７】
ここで、また、以後の説明で「手前側」とは画像形成装置１００の、画像形成されて排出トレイＴに排出されたシートをユーザが見たり、取り出したりし易い側であり、本例では画像形成装置１００の使用にあたりユーザが通常位置する、操作パネルＰＡのある側である。これに対し「奥側」とは前記「手前側」とは反対側であり、前記壁体Ｗのある側である。
【００３８】
シート供給部２はカセット２０に臨む供給ローラ装置２１１、２１２を含んでいる。
各供給ローラ装置はピックアップローラ２２１，２２２でピックアップされる記録用シートを1枚ずつシート搬送経路へ供給できる。本例では、供給ローラ装置２１１は手前側シート搬送経路３１に対応しており、後述する制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに手前側シート搬送経路３１にシートを供給できる。
【００３９】
供給ローラ装置２１２は奥前側シート搬送経路３２に対応しており、制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに奥側シート搬送経路３２にシートを供給できる。
本例では、供給ローラ装置２１１，２１２は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに小サイズのＡ５シートＳ１、Ｓ２を交互に対応するシート搬送径路３１、３２へ供給できる。
【００４０】
なお、供給ローラ装置２１１、２１２は、それらのいずれか、或いは双方でＡ４サイズシートを１枚ずつシート搬送経路３１、３２へ供給することもできる。
【００４１】
シート搬送経路３１、３２の前記２次転写ローラ５の上流側にレジストローラ対４が配置されている。レジストローラ対４は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに、供給されてくる記録用シートを一端停止させ、ベルト１１上のトナー像が２次転写領域へ到来するタイミングで該シートを２次転写領域へ送り込む。
【００４２】
画像形成装置１００では、排出トレイＴに臨むシート排出口７０にその上流側からシート排出ローラ装置７が臨んでいる。
シート供給装置２１１，２１２、レジストローラ対４、排出ローラ装置７等はシート搬送経路３１，３２に沿ってシート供給部２から排出トレイＴへシートを搬送するシート搬送装置を構成している。
【００４３】
図３はシート排出ローラ装置７を示している。排出ローラ装置７は、本例では上側の第１ローラ部材７１と下側の第２ローラ部材７２を含んでいる。上側ローラ部材７１はシート搬送方向を横切る方向の軸７１ｓに外径均一なローラ７１１と頭截円錐形状ローラ７１２を設けたものである。
【００４４】
複数の頭截円錐形状ローラ７１２のうち、排出トレイＴが提供している手前側のシート積載部ｔ１に臨むローラ７１２（７１２’）は、奥側シート積載部ｔ２から遠い方の端部外径が奥側シート積載部ｔ２に近い方の端部外径より大きいローラである。
【００４５】
一方、排出トレイＴが提供している奥側のシート積載部ｔ２に臨むローラ７１２（７１２”）は、手前側シート積載部ｔ１から遠い方の端部外径が手前側シート積載部ｔ１に近い方の端部外径より大きいローラである。
【００４６】
第１ローラ部材７１は駆動部ＲＤにより回転駆動可能である。
第２ローラ部材７２はローラ部材Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３からなっている。
ローラ部材Ｒ１は回転軸７２１０に上側ローラ部材７１上の頭截円錐形状ローラ７１２（７１２’）に対して接触離隔可能の外径均一なローラ７２１を設けたものである。
ローラ部材Ｒ２は回転軸７２２０に上側ローラ部材７１上の頭截円錐形状ローラ７１２（７１２”）に対して接触離隔可能の外径均一なローラ７２２を設けたものである。
ローラ部材Ｒ３は回転軸７２３０に上側ローラ部材７１上の外径均一ローラ７１１に対して接触離隔可能の外径均一なローラ７２３を設けたものである。
【００４７】
ローラ部材Ｒ３は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに駆動部ＬＤ３にてローラ部材７１に対し接触離隔可能である。図３（Ａ）に示すようにローラ部材７１とローラ部材Ｒ３の接触時には、下側の外径均一ローラ７２３が上側の外径均一ローラ７１１に接触し、ローラ７１１に従動回転することができる。この状態で両ローラが回され、手前側シート搬送経路３１でシートＳ１が到来すると、ローラ７１１とローラ７２３とのニップにシートＳ１を挟着しつつシートＳ１を手前側シート搬送経路３１に対応するシート積載部ｔ１へ排出することができ、また、奥側シート搬送経路３２でシートＳ２が到来すると、ローラ７１１とローラ７２３とのニップにシートＳ２を挟着しつつシートＳ２を奥側シート搬送経路３２に対応するシート積載部ｔ２へ排出することができ、
【００４８】
ローラ部材Ｒ１は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに駆動部ＬＤ１にてローラ部材７１に対し接触離隔可能である。図３（Ｂ）に示すようにローラ部材７１とローラ部材Ｒ１の接触時には、下側の外径均一ローラ７２１が上側の頭截円錐形状ローラ７１２（７１２’）に接触し、ローラ７１２（７１２’）に従動回転することができる。この状態で両ローラが回され、手前側シート搬送経路３１でシートＳ１が到来すると、ローラ７１２（７１２’）とローラ７２１とのニップにシートＳ１を挟着しつつシートＳ１を奥側のシート搬送経路３２に対応するシート積載部ｔ２の方へ斜めにシフト排出することができる。
【００４９】
ローラ部材Ｒ２は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに駆動部ＬＤ２にてローラ部材７１に対し接触離隔可能である。ローラ部材７１とローラ部材Ｒ２の接触時には、下側の外径均一ローラ７２２が上側の頭截円錐形状ローラ７１２（７１２”）に接触し、ローラ７１２（７１２”）に従動回転することができる。この状態で両ローラが回され、奥側シート搬送経路３２でシートＳ２が到来すると、ローラ７１２（７１２”）とローラ７２２とのニップにシートＳ２を挟着しつつシートＳ２を手前側のシート搬送経路３１に対応するシート積載部ｔ１の方へ斜めにシフト排出することができる。
【００５０】
シート排出トレイＴには、図１、図２に示すように、手前側シート積載部ｔ１に積載されるシート量が満杯になるとその積載高さからシート満杯を検出する検出スイッチ８０１が設けられている。スイッチ８０１はシート積載高さが増すにつれ上方へ回動する起動部材８１により起動され、シート満杯を検出する。
【００５１】
シート排出トレイＴには、さらに奥側シート積載部ｔ２に積載されるシート量が満杯になるとその積載高さからシート満杯を検出する検出スイッチ８０２が設けられている。スイッチ８０２はシート積載高さが増すにつれ上方へ回動する起動部材８２により起動され、シート満杯を検出する。
スイッチ８０１，８０２によるシート満杯検出情報は制御部Ｃｏｎｔに入力される。
【００５２】
図１の画像形成装置１００では、図２に示すように、シート供給ローラ装置２１１，２１２により小サイズのＡ５シートＳ１、Ｓ２を交互に対応するシート搬送径路３１、３２へ供給できる。このように各シート搬送径路へ供給されるシートＳ１、Ｓ２は画像形成部１へ搬送されてトナー画像が形成され、定着装置ＦＸでトナー像が定着され、排出ローラ装置７にて排出トレイＴへ排出される。
【００５３】
このようにシートＳ１、Ｓ２が排出されようとする排出トレイＴのシート積載部ｔ１、ｔ２のいずれもが未だ満杯になっていない状態では、制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに排出ローラ装置７は図３（Ａ）の状態に設定され、手前側シート搬送経路３１に沿って搬送されるシートＳ１は手前側シート積載部ｔ１へ、奥側シート搬送経路３２に沿って搬送されるシートＳ２は奥側シート積載部ｔ２へ排出される。
【００５４】
しかし、手前側シート積載部ｔ１が満杯になったことがスイッチ８０１で検出され、このとき奥側シート積載部ｔ２が未だ満杯になっていないならば、手前側シート搬送経路３１を使って画像形成されたシートＳ１は制御部Ｃｏｎｔの指示による排出ローラ装置７の図３（Ｂ）の設定により、すなわちローラ部材７１とローラ部材Ｒ１を接触させる設定により、奥側シート積載部ｔ２へ向けシフト排出される。奥側シート搬送経路３２を使って画像形成されるシートＳ２は図３（Ａ）の設定でシート積載部ｔ２へ排出される。
【００５５】
また、奥側シート積載部ｔ２が満杯になったことがスイッチ８０２で検出され、このとき手前側シート積載部ｔ１が未だ満杯になっていないならば、奥側シート搬送経路３２を使って画像形成されたシートＳ２は制御部Ｃｏｎｔの指示による排出ローラ装置７におけるローラ部材７１とローラ部材Ｒ２を接触させる設定により、手前側シート積載部ｔ１へ向けシフト排出される。手前側シート搬送経路３１を使って画像形成されるシートＳ１は図３（Ａ）の設定でシート積載部ｔ１へ排出される。
【００５６】
制御部Ｃｏｎｔはシート積載部ｔ１、ｔ２の双方が満杯になると、供給ローラ装置２１１、２１２によるシート供給を停止させ、画像形成を停止する。
【００５７】
このように画像形成装置１００によると、シート積載部ｔ１、ｔ２のうちいずれか一方が満杯になっても、他方が未だ満杯になっていないならば、画像形成を停止させることなく続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる。また、このような利点を得るにあたり画像形成装置１００を格別大型化する必要はない。
【００５８】
排出ローラ装置７は、シート搬送経路３１で到来するシートＳ１をシート積載部ｔ１へ排出する排出ローラ装置と、シート搬送経路３２で到来するシートＳ２をシート積載部ｔ２へ排出する排出ローラ装置とを部品の一部を共通化してコンパクト化したものである。
【００５９】
なお、必要に応じ、前記シート供給部２のカセット２０に例えばＡ４サイズシートをセットして、供給ローラ装置２１１及び ／又は２１２で１枚ずつシート搬送経路３１、３２へ、それらに跨るように供給し、画像形成後、図３（Ａ）の状態に設定した排出ローラ装置７で、シート積載部ｔ１、ｔ２に跨るように排出することもできる。
【００６０】
図５は小サイズのＡ５サイズシートＳ１、Ｓ２をシート搬送方向を横切る方向に並べて同時的に並行にシート搬送経路３１，３２へ供給し、各シートに画像形成して排出トレイＴへ排出する例を示している。このような画像形成は制御部Ｃｏｎｔをこのように画像形成できるものに設定しておくことで行なえる。このように画像形成する場合には、排出ローラ装置７は図３（Ａ）の設定とする。
【００６１】
このように画像形成する場合には、制御部Ｃｏｎｔが、供給ローラ装置２１１、２１２のうち、満杯になったシート積載部ｔ１又はｔ２に対応する供給ローラ装置を停止させ、未だ満杯になっていないシート積載部に対応する供給ローラ装置にはシート供給を続けさせればさせればよい。
【００６２】
このように画像形成する場合でも、シート積載部ｔ１、ｔ２のうちいずれか一方が満杯になっても、他方が未だ満杯になっていないならば、画像形成を停止させることなく続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる。また、このような利点を得るにあたり画像形成装置１００を格別大型化する必要はない。
【００６３】
プリンタ部１０は、両面画像形成のための循環搬送路９も含んでいる。
排出ローラ装置７は逆転可能である。両面画像形成モードでは、制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに、排出ローラ装置７は、図３（Ａ）の設定とされ、両面画像形成対象のシートであって片面だけ画像形成されて到来するシートの一部を正転にて一旦排出トレイＴへ排出し、ひき続き逆転にて該シートを循環搬送路９へ反転搬送する。循環搬送路９は反転搬送されたシートを搬送ローラ９１にて画像形成部１の入口にあるレジストローラ４へ再供給し、両面画像形成させる。両面画像形成されたシートは排出ローラ装置７で排出トレイＴへ排出される。
【００６４】
以上説明した画像形成装置１００はタンデム型のカラー画像形成装置であったが、本発明は他のタイプ（例えば所謂４サイクル型）のカラー画像形成装置にも適用でき、また、モノクロ画像形成装置にも適用できる。また、前記画像形成部１は電子写真方式の画像形成部であったが、他のタイプ、例えばインク方式等の画像形成部でもよい。
【産業上の利用可能性】
【００６５】
本発明は記録用シートを並行に搬送してそれぞれに画像形成できる画像形成装置であって、複数のシート搬送経路で搬送されるシートに対応する複数のシート積載部のそれぞれが予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行できる画像形成装置を提供することに利用できる。
【符号の説明】
【００６６】
１００ 画像形成装置
ＩＲ 画像読取装置
１０ プリンタ部
１ 画像形成部
１１ 中間転写ベルト
Ｙ，Ｍ，Ｃ，Ｋ 画像形成ユニット
２ シート供給部
２０ シート収容カセット
２１１、２１２ シート供給ローラ装置
３１ 手前側シート搬送経路
３２ 奥側シート搬送経路
４ レジストローラ対
５ ２次転写ローラ
ＦＸ 定着装置
７０ シート排出口
７ シート排出ローラ装置
７１ 上側の第１ローラ部材
７１ｓ 回転軸
７１１ 外径均一ローラ
７１２ 頭截円錐形状ローラ７１２
７２ 下側の第２ローラ部材
Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３ 下側のローラ部材
７２１０、７２２０，７２３０ 回転軸
７２１、７２２、７２３ 外径均一ローラ
８１、８２ スイッチ起動部材
８０１、８０２ 検出スイッチ
Ｔ 排出トレイ
ｔ１ 手前側シート積載部
ｔ２ 奥側シート積載部の
【技術分野】
【０００１】
本発明は記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる複写機、プリンタ、ファクシミリ機、これらのうち２以上を組み合わせた複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
この種の画像形成装置としてシート供給部からシート排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路を備え、各シート搬送経路を使って記録用シートを搬送し、各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに画像形成部で画像形成し、画像形成されたシートをシート排出トレイへ排出する画像形成装置が知られて
【０００３】
具体例を挙げると、シート供給部からシート排出トレイへ向け並行に延びる二つのシート搬送経路を備え、これら二つのシート搬送経路を使って小サイズの記録用シート（例えばＡ５、Ａ６、Ｂ６等のサイズのシート）を２枚同時並行に、又はシート搬送方向を横切る方向においては並ばないようにシート搬送方向において位置をずらして交互に搬送し、各シートに画像形成部で画像形成し、画像形成された各シートをシート排出トレイへ排出する画像形成装置が知られている。
【０００４】
このような画像形成装置では、通常、シート排出トレイにより各シート搬送経路に対応するシート積載部が提供される。このような各シート搬送経路に対応するシート積載部については、サイズごとの必要画像形成枚数等に応じてシート積載部間でシート積載量に差が発生することがある。
【０００５】
しかし、通常、シート排出トレイ上のシート積載量を検出する検出部は一つ設けられているだけである。従って、前記のように排出トレイに複数のシート積載部が提供されている場合でも、その一つの検出部が臨んでいるシート積載部が予め定められたシート積載量（代表的には、シート満杯を示すシート積載量）に達したことを該検出部が検出すると、まだ予め定めたシート積載量に達していない、シート受け入れに余裕があるシート積載部があるときでも、画像形成が停止されてしまい、画像形成効率が悪くなる。
【０００６】
特開２００２−２１１８２３号公報（特許文献１）には、電子写真方式の画像形成装置において小サイズの記録用シートに画像形成する場合に、トナー画像をシートに加熱加圧下に定着させる定着装置のシート非通過部が過昇温することを抑制することが記載されている。
【０００７】
特許文献１によると、シート搬送経路をシート供給部又はそれより後の位置で変更する一方、その変更されたシート搬送経路にあわせてシート排出トレイを移動させることが記載されている。
【０００８】
前記の複数の並行に延びるシート搬送経路を備え、各シート搬送経路を使って記録用シートを搬送し、各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに画像形成部で画像形成し、画像形成されたシートをシート排出トレイへ排出する画像形成装置においても、シート排出トレイとして、特許文献１に記載されている、シートを搬送するシート搬送経路にあわせて移動可能のシート排出トレイを採用することで、画像形成効率を向上させることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００９】
【特許文献１】特開２００２−２１１８２３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【００１０】
しかしながら、特許文献１に記載の、シートが搬送されるシート搬送経路に合わせて移動可能な排出トレイを採用すると、排出トレイを移動させる機構が必要になり、その機構を配置するスペースが必要になり、延いては画像形成装置がそれだけ大型化し、高価になってしまう。
【００１１】
そこで本発明は、記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる画像形成装置であり、前記シート供給部から前記排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路を備え、前記各シート搬送経路を使って記録用のシートを搬送し、該各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに前記画像形成部で画像形成し、画像形成された該シートを前記各シート搬送経路に対応する前記排出トレイにおけるシート積載部へ排出できる画像形成装置であって、画像形成装置の大型化を招くことなく、前記各シート積載部がそれぞれ予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
本発明は前記課を解決するため、
記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる画像形成装置であり、
前記シート供給部から前記排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路と、
前記複数のシート搬送経路のそれぞれに沿って前記シート供給部から前記排出トレイへ向けシートを搬送するための複数のシート搬送装置と、
前記各シート搬送装置により排出されるシートを積載するための前記排出トレイにおける前記各シート搬送装置に対応するシート積載部と、
前記各シート積載部におけるシート積載量を検出するための前記各シート積載部に対して設けられたシート積載量検出部と、
前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御するための制御部を含んでおり、
前記制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すように前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御する画像形成装置を提供する。
【００１３】
この画像形成装置によると、前記各シート搬送経路に対応する前記シート搬送装置により前記シート供給部から各シート搬送経路を使って記録用のシートを搬送し、該各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに前記画像形成部で画像形成し、画像形成された該シートを前記各シート搬送装置に対応する前記排出トレイにおけるシート積載部へ排出できる。
【００１４】
しかし、前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御するための制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すように前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御する。
【００１５】
かくして画像形成装置の大型化を招くことなく、前記各シート積載部がそれぞれ予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる。
なお、前記各シート搬送装置は他のシート搬送装置と共通部分があってもよい。
【００１６】
前記各シート積載部に対して予め定められたシート積載量としては、代表例としてそのシート積載部での満杯シート積載量を挙げることができる。
前記シート積載量検出部はシート積載部に対して予め定められたシート積載量を検出できるものであればよいが、例えば、シート積載高さを検出することでシート積載量を検出するものを例示できる。
【００１７】
本発明に係る画像形成装置において予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すことを可能にするために、例えば、次の手段を採用できる。
【００１８】
すなわち、前記各シート搬送装置は、例えば該シート搬送装置で搬送されるシートを該シート搬送装置に対応する前記シート積載部へ排出するためのシート排出装置を含むことができる。そのようなシート排出装置として排出ローラ装置を例示できる。該排出ローラ装置として、前記シート搬送経路で到来するシートを他の予め定められたシート積載部へ切り替え排出もできる排出ローラ装置を例示できる。
【００１９】
いずれにしても、前記シート搬送装置が前記シート排出装置を含むものである場合、前記制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない予め定められた前記シート積載部へ切り替えるように該シート排出装置の動作（排出ローラ装置の場合はその動作）を制御できるものとすればよい。
【００２０】
前記排出ローラ装置は、例えば、回転軸を互いに並行にして配置された回転可能な第１及び第２のローラ部材を含んでおり、前記第１のローラ部材は前記シート排出切り替え先のシート積載部から遠い方の端部外径が該シート積載部に近い方の端部外径より大きい頭截円錐形状のローラを含んでおり、前記第２のローラ部材は前記第１ローラ部材の前記頭截円錐形状のローラに対して接触離隔可能な外径均一なローラを含んでおり、前記第１ローラ部材の前記頭截円錐形状のローラに前記第２ローラ部材の前記外径均一なローラを接触させて形成されるニップで前記シートを挟着しつつ搬送することで該シートを前記シート排出切り替え先のシート積載部の方へシフトさせて排出できるものを挙げることができる。
【００２１】
例えば、この排出ローラ装置の前記第１ローラ部材に外径均一なローラも設けておくとともに前記第２ローラ部材に該第１ローラ部材の外径均一なローラに対して接触離隔可能な外径均一なローラも設けておき、前記第１、第２のローラ部材の接近離隔可能な外径均一ローラを接触させて形成されるニップで前記シートを挟着しつつ搬送することで該シートをシフトさせることなくそのまま該排出ローラ装置に対応する本来のシート積載部へ排出できる。
【００２２】
また、本発明に係る画像形成装置において予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すことを可能にするために、例えば、次の手段を採用することもできる。
【００２３】
すなわち、前記シート供給部を前記複数のシート搬送経路のそれぞれに対して設けられたシート供給装置を備えたものとし、前記各シート供給装置には前記複数のシート搬送経路のそれぞれに対して設けられた前記各シート搬送装置の一部を構成させ、前記制御部は前記シート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部に対応する前記シート搬送装置における前記シート供給装置を停止させるものとする。
【００２４】
前記画像形成部としては、電子写真方式により前記シートにトナー画像を形成する画像形成部である場合を例示できるが、インクジェット方式等の他のタイプの画像形成部でもよい。電子写真方式の画像形成部を採用する場合、前記シート上のトナー画像を該シートに定着させる定着装置を該画像形成部に含める。
【発明の効果】
【００２５】
以上説明したように本発明によると、記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる画像形成装置であり、前記シート供給部から前記排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路を備え、前記各シート搬送経路を使って記録用のシートを搬送し、該各シート搬送経路に沿って搬送されるシートに前記画像形成部で画像形成し、画像形成された該シートを前記各シート搬送経路に対応する前記排出トレイにおけるシート積載部へ排出できる画像形成装置であって、画像形成装置の大型化を招くことなく、前記各シート積載部がそれぞれ予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本発明に係る画像形成装置の１例の構成を概略的に示す図である。
【図２】図１の画像形成装置におけるシート搬送経路及びシート搬送態様等を示す図である。
【図３】排出ローラ装置例を示す図であり、図（Ａ）はシートを左右へシフトさせることなくシート排出トレイへ排出する場合の排出ローラ装置を示す図であり、図（Ｂ）は一方のシートをシフトさせつつシート排出トレイへ排出する場合の排出ローラ装置を示す図である。
【図４】図１の画像形成装置の制御回路の概略を示すブロック図である。
【図５】図１の画像形成装置におけるシート搬送経路及びシート搬送態様等の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００２７】
以下、図面を参照して本発明に係る画像形成装置の例について説明する。
図１は画像形成装置の１例の構成の概略を示している。図１の画像形成装置１００は複写機、プリンタ、ファクシミリ機等の機能を有する複合機である。
【００２８】
図１に示す画像形成装置１００は、プリンタ部１０に画像読取装置ＩＲを搭載したものであり、画像形成装置１００の動作を制御する制御部Ｃｏｎｔ（図４も参照）も含んでいる。画像形成装置各部の動作は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとになされる。
【００２９】
画像読取装置ＩＲはそれ自体既に知られているもので、原稿画像を読み取り、読み取った画像情報を原稿複写やファクシミリ送信等に供することができる。
画像形成枚数の設定、片面画像形成か両面画像形成かの選択等を行なう操作パネルＰＡがこの画像読取装置ＩＲの手前に架設されている。
【００３０】
プリンタ部１０は、画像形成部１、画像形成部下方の記録用シート（記録用紙等）の供給部２、シート搬送経路３１、３２（図２も参照）、画像読み取り装置ＩＲ下方のシート排出トレイＴ等を有している。排出トレイＴの奥には画像読取装置ＩＲへ立ち上がる壁体Ｗがある。壁体Ｗは各種部品を収容するボックスを兼ねる壁体である。
【００３１】
画像形成部１はベルト駆動部１１Ｄ（図４参照）により回転駆動され駆動ローラｄ１と対向ローＤラｄ２に巻き掛けられて図中反時計方向ＣＣＷに回転駆動可能の中間転写ベルト１１を含んでいる。ベルト１１に沿ってベルト走行方向にイエロー画像形成ユニットＹ、マゼンタ画像形成ユニットＭ、シアン画像形成ユニットＣ及びブラック画像形成ユニットＫがこの順序で配置されている。
【００３２】
各色担当の画像形成ユニットは、画像読み取り装置ＩＲからの画像情報や、図示省略の外部コンピュータや外部ファクシミリ機等から送信されてくる画像情報に基づいて、電子写真方式により感光体ＰＣ上に担当色画像に対応する静電潜像を形成し、該潜像を担当色トナーで現像してトナー像を形成し、これを１次転写電源ＰＷ１（図４参照）から１次転写バイアスが印加される１次転写ローラｔｒでベルト１１上に１次転写することができる。
【００３３】
画像形成ユニットを用いて画像形成するにあたっては、四つの画像形成ユニットのうちいずれか一つを用いてモノクロトナー像を形成することもできるし、二つ以上の画像形成ユニットを用いてカラー画像を形成することもできる。二つ以上の画像形成ユニットを用いる場合には、それら画像形成ユニットで形成される各色トナー像はベルト１１上で重ねられるタイミングでベルト１１に１次転写される。
【００３４】
画像形成部１はさらに、中間転写ベルト１１の回転方向においてブラック画像形成ユニットＫの下流側で該ベルトに臨む２次転写ローラ５及びその上方に配置された定着装置ＦＸも含んでいる。
【００３５】
前記のようにベルト１１上に１次転写されるトナー像は、２次転写電源ＰＷ２（図４参照）から２次転写バイアスが印加される２次転写ローラ５により、後述するシート搬送経路に沿って搬送されて来る記録用シートＳに２次転写され、定着装置ＦＸにより加熱加圧下に該記録用シートに定着される。トナー像が定着されたシートＳはシート搬送経路に沿って後述するシート排出ローラ装置７へ至り、排出トレイＴへ排出される。シート搬送経路、シート排出ローラ装置７等については後ほどさらに説明する。
【００３６】
図２はプリンタ部１０におけるシート搬送経路及びシート搬送態様等を示している。図２に示すようにプリンタ部１０はシート供給部２、さらに言えばシート供給部２のシート収容カセット２０から画像形成部１を通ってシート排出トレイＴの方へ並行に延びる手前側シート搬送経路３１及び奥側シート搬送経路３２を含んでいる。
【００３７】
ここで、また、以後の説明で「手前側」とは画像形成装置１００の、画像形成されて排出トレイＴに排出されたシートをユーザが見たり、取り出したりし易い側であり、本例では画像形成装置１００の使用にあたりユーザが通常位置する、操作パネルＰＡのある側である。これに対し「奥側」とは前記「手前側」とは反対側であり、前記壁体Ｗのある側である。
【００３８】
シート供給部２はカセット２０に臨む供給ローラ装置２１１、２１２を含んでいる。
各供給ローラ装置はピックアップローラ２２１，２２２でピックアップされる記録用シートを1枚ずつシート搬送経路へ供給できる。本例では、供給ローラ装置２１１は手前側シート搬送経路３１に対応しており、後述する制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに手前側シート搬送経路３１にシートを供給できる。
【００３９】
供給ローラ装置２１２は奥前側シート搬送経路３２に対応しており、制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに奥側シート搬送経路３２にシートを供給できる。
本例では、供給ローラ装置２１１，２１２は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに小サイズのＡ５シートＳ１、Ｓ２を交互に対応するシート搬送径路３１、３２へ供給できる。
【００４０】
なお、供給ローラ装置２１１、２１２は、それらのいずれか、或いは双方でＡ４サイズシートを１枚ずつシート搬送経路３１、３２へ供給することもできる。
【００４１】
シート搬送経路３１、３２の前記２次転写ローラ５の上流側にレジストローラ対４が配置されている。レジストローラ対４は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに、供給されてくる記録用シートを一端停止させ、ベルト１１上のトナー像が２次転写領域へ到来するタイミングで該シートを２次転写領域へ送り込む。
【００４２】
画像形成装置１００では、排出トレイＴに臨むシート排出口７０にその上流側からシート排出ローラ装置７が臨んでいる。
シート供給装置２１１，２１２、レジストローラ対４、排出ローラ装置７等はシート搬送経路３１，３２に沿ってシート供給部２から排出トレイＴへシートを搬送するシート搬送装置を構成している。
【００４３】
図３はシート排出ローラ装置７を示している。排出ローラ装置７は、本例では上側の第１ローラ部材７１と下側の第２ローラ部材７２を含んでいる。上側ローラ部材７１はシート搬送方向を横切る方向の軸７１ｓに外径均一なローラ７１１と頭截円錐形状ローラ７１２を設けたものである。
【００４４】
複数の頭截円錐形状ローラ７１２のうち、排出トレイＴが提供している手前側のシート積載部ｔ１に臨むローラ７１２（７１２’）は、奥側シート積載部ｔ２から遠い方の端部外径が奥側シート積載部ｔ２に近い方の端部外径より大きいローラである。
【００４５】
一方、排出トレイＴが提供している奥側のシート積載部ｔ２に臨むローラ７１２（７１２”）は、手前側シート積載部ｔ１から遠い方の端部外径が手前側シート積載部ｔ１に近い方の端部外径より大きいローラである。
【００４６】
第１ローラ部材７１は駆動部ＲＤにより回転駆動可能である。
第２ローラ部材７２はローラ部材Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３からなっている。
ローラ部材Ｒ１は回転軸７２１０に上側ローラ部材７１上の頭截円錐形状ローラ７１２（７１２’）に対して接触離隔可能の外径均一なローラ７２１を設けたものである。
ローラ部材Ｒ２は回転軸７２２０に上側ローラ部材７１上の頭截円錐形状ローラ７１２（７１２”）に対して接触離隔可能の外径均一なローラ７２２を設けたものである。
ローラ部材Ｒ３は回転軸７２３０に上側ローラ部材７１上の外径均一ローラ７１１に対して接触離隔可能の外径均一なローラ７２３を設けたものである。
【００４７】
ローラ部材Ｒ３は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに駆動部ＬＤ３にてローラ部材７１に対し接触離隔可能である。図３（Ａ）に示すようにローラ部材７１とローラ部材Ｒ３の接触時には、下側の外径均一ローラ７２３が上側の外径均一ローラ７１１に接触し、ローラ７１１に従動回転することができる。この状態で両ローラが回され、手前側シート搬送経路３１でシートＳ１が到来すると、ローラ７１１とローラ７２３とのニップにシートＳ１を挟着しつつシートＳ１を手前側シート搬送経路３１に対応するシート積載部ｔ１へ排出することができ、また、奥側シート搬送経路３２でシートＳ２が到来すると、ローラ７１１とローラ７２３とのニップにシートＳ２を挟着しつつシートＳ２を奥側シート搬送経路３２に対応するシート積載部ｔ２へ排出することができ、
【００４８】
ローラ部材Ｒ１は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに駆動部ＬＤ１にてローラ部材７１に対し接触離隔可能である。図３（Ｂ）に示すようにローラ部材７１とローラ部材Ｒ１の接触時には、下側の外径均一ローラ７２１が上側の頭截円錐形状ローラ７１２（７１２’）に接触し、ローラ７１２（７１２’）に従動回転することができる。この状態で両ローラが回され、手前側シート搬送経路３１でシートＳ１が到来すると、ローラ７１２（７１２’）とローラ７２１とのニップにシートＳ１を挟着しつつシートＳ１を奥側のシート搬送経路３２に対応するシート積載部ｔ２の方へ斜めにシフト排出することができる。
【００４９】
ローラ部材Ｒ２は制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに駆動部ＬＤ２にてローラ部材７１に対し接触離隔可能である。ローラ部材７１とローラ部材Ｒ２の接触時には、下側の外径均一ローラ７２２が上側の頭截円錐形状ローラ７１２（７１２”）に接触し、ローラ７１２（７１２”）に従動回転することができる。この状態で両ローラが回され、奥側シート搬送経路３２でシートＳ２が到来すると、ローラ７１２（７１２”）とローラ７２２とのニップにシートＳ２を挟着しつつシートＳ２を手前側のシート搬送経路３１に対応するシート積載部ｔ１の方へ斜めにシフト排出することができる。
【００５０】
シート排出トレイＴには、図１、図２に示すように、手前側シート積載部ｔ１に積載されるシート量が満杯になるとその積載高さからシート満杯を検出する検出スイッチ８０１が設けられている。スイッチ８０１はシート積載高さが増すにつれ上方へ回動する起動部材８１により起動され、シート満杯を検出する。
【００５１】
シート排出トレイＴには、さらに奥側シート積載部ｔ２に積載されるシート量が満杯になるとその積載高さからシート満杯を検出する検出スイッチ８０２が設けられている。スイッチ８０２はシート積載高さが増すにつれ上方へ回動する起動部材８２により起動され、シート満杯を検出する。
スイッチ８０１，８０２によるシート満杯検出情報は制御部Ｃｏｎｔに入力される。
【００５２】
図１の画像形成装置１００では、図２に示すように、シート供給ローラ装置２１１，２１２により小サイズのＡ５シートＳ１、Ｓ２を交互に対応するシート搬送径路３１、３２へ供給できる。このように各シート搬送径路へ供給されるシートＳ１、Ｓ２は画像形成部１へ搬送されてトナー画像が形成され、定着装置ＦＸでトナー像が定着され、排出ローラ装置７にて排出トレイＴへ排出される。
【００５３】
このようにシートＳ１、Ｓ２が排出されようとする排出トレイＴのシート積載部ｔ１、ｔ２のいずれもが未だ満杯になっていない状態では、制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに排出ローラ装置７は図３（Ａ）の状態に設定され、手前側シート搬送経路３１に沿って搬送されるシートＳ１は手前側シート積載部ｔ１へ、奥側シート搬送経路３２に沿って搬送されるシートＳ２は奥側シート積載部ｔ２へ排出される。
【００５４】
しかし、手前側シート積載部ｔ１が満杯になったことがスイッチ８０１で検出され、このとき奥側シート積載部ｔ２が未だ満杯になっていないならば、手前側シート搬送経路３１を使って画像形成されたシートＳ１は制御部Ｃｏｎｔの指示による排出ローラ装置７の図３（Ｂ）の設定により、すなわちローラ部材７１とローラ部材Ｒ１を接触させる設定により、奥側シート積載部ｔ２へ向けシフト排出される。奥側シート搬送経路３２を使って画像形成されるシートＳ２は図３（Ａ）の設定でシート積載部ｔ２へ排出される。
【００５５】
また、奥側シート積載部ｔ２が満杯になったことがスイッチ８０２で検出され、このとき手前側シート積載部ｔ１が未だ満杯になっていないならば、奥側シート搬送経路３２を使って画像形成されたシートＳ２は制御部Ｃｏｎｔの指示による排出ローラ装置７におけるローラ部材７１とローラ部材Ｒ２を接触させる設定により、手前側シート積載部ｔ１へ向けシフト排出される。手前側シート搬送経路３１を使って画像形成されるシートＳ１は図３（Ａ）の設定でシート積載部ｔ１へ排出される。
【００５６】
制御部Ｃｏｎｔはシート積載部ｔ１、ｔ２の双方が満杯になると、供給ローラ装置２１１、２１２によるシート供給を停止させ、画像形成を停止する。
【００５７】
このように画像形成装置１００によると、シート積載部ｔ１、ｔ２のうちいずれか一方が満杯になっても、他方が未だ満杯になっていないならば、画像形成を停止させることなく続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる。また、このような利点を得るにあたり画像形成装置１００を格別大型化する必要はない。
【００５８】
排出ローラ装置７は、シート搬送経路３１で到来するシートＳ１をシート積載部ｔ１へ排出する排出ローラ装置と、シート搬送経路３２で到来するシートＳ２をシート積載部ｔ２へ排出する排出ローラ装置とを部品の一部を共通化してコンパクト化したものである。
【００５９】
なお、必要に応じ、前記シート供給部２のカセット２０に例えばＡ４サイズシートをセットして、供給ローラ装置２１１及び ／又は２１２で１枚ずつシート搬送経路３１、３２へ、それらに跨るように供給し、画像形成後、図３（Ａ）の状態に設定した排出ローラ装置７で、シート積載部ｔ１、ｔ２に跨るように排出することもできる。
【００６０】
図５は小サイズのＡ５サイズシートＳ１、Ｓ２をシート搬送方向を横切る方向に並べて同時的に並行にシート搬送経路３１，３２へ供給し、各シートに画像形成して排出トレイＴへ排出する例を示している。このような画像形成は制御部Ｃｏｎｔをこのように画像形成できるものに設定しておくことで行なえる。このように画像形成する場合には、排出ローラ装置７は図３（Ａ）の設定とする。
【００６１】
このように画像形成する場合には、制御部Ｃｏｎｔが、供給ローラ装置２１１、２１２のうち、満杯になったシート積載部ｔ１又はｔ２に対応する供給ローラ装置を停止させ、未だ満杯になっていないシート積載部に対応する供給ローラ装置にはシート供給を続けさせればさせればよい。
【００６２】
このように画像形成する場合でも、シート積載部ｔ１、ｔ２のうちいずれか一方が満杯になっても、他方が未だ満杯になっていないならば、画像形成を停止させることなく続行でき、それだけ生産性よく画像形成できる。また、このような利点を得るにあたり画像形成装置１００を格別大型化する必要はない。
【００６３】
プリンタ部１０は、両面画像形成のための循環搬送路９も含んでいる。
排出ローラ装置７は逆転可能である。両面画像形成モードでは、制御部Ｃｏｎｔの指示のもとに、排出ローラ装置７は、図３（Ａ）の設定とされ、両面画像形成対象のシートであって片面だけ画像形成されて到来するシートの一部を正転にて一旦排出トレイＴへ排出し、ひき続き逆転にて該シートを循環搬送路９へ反転搬送する。循環搬送路９は反転搬送されたシートを搬送ローラ９１にて画像形成部１の入口にあるレジストローラ４へ再供給し、両面画像形成させる。両面画像形成されたシートは排出ローラ装置７で排出トレイＴへ排出される。
【００６４】
以上説明した画像形成装置１００はタンデム型のカラー画像形成装置であったが、本発明は他のタイプ（例えば所謂４サイクル型）のカラー画像形成装置にも適用でき、また、モノクロ画像形成装置にも適用できる。また、前記画像形成部１は電子写真方式の画像形成部であったが、他のタイプ、例えばインク方式等の画像形成部でもよい。
【産業上の利用可能性】
【００６５】
本発明は記録用シートを並行に搬送してそれぞれに画像形成できる画像形成装置であって、複数のシート搬送経路で搬送されるシートに対応する複数のシート積載部のそれぞれが予め定められたシート積載量に達するまで画像形成を続行できる画像形成装置を提供することに利用できる。
【符号の説明】
【００６６】
１００ 画像形成装置
ＩＲ 画像読取装置
１０ プリンタ部
１ 画像形成部
１１ 中間転写ベルト
Ｙ，Ｍ，Ｃ，Ｋ 画像形成ユニット
２ シート供給部
２０ シート収容カセット
２１１、２１２ シート供給ローラ装置
３１ 手前側シート搬送経路
３２ 奥側シート搬送経路
４ レジストローラ対
５ ２次転写ローラ
ＦＸ 定着装置
７０ シート排出口
７ シート排出ローラ装置
７１ 上側の第１ローラ部材
７１ｓ 回転軸
７１１ 外径均一ローラ
７１２ 頭截円錐形状ローラ７１２
７２ 下側の第２ローラ部材
Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３ 下側のローラ部材
７２１０、７２２０，７２３０ 回転軸
７２１、７２２、７２３ 外径均一ローラ
８１、８２ スイッチ起動部材
８０１、８０２ 検出スイッチ
Ｔ 排出トレイ
ｔ１ 手前側シート積載部
ｔ２ 奥側シート積載部の
【特許請求の範囲】
【請求項１】
記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる画像形成装置であり、
前記シート供給部から前記排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路と、
前記複数のシート搬送経路のそれぞれに沿って前記シート供給部から前記排出トレイへ向けシートを搬送するための複数のシート搬送装置と、
前記各シート搬送装置により排出されるシートを積載するための前記排出トレイにおける前記各シート搬送装置に対応するシート積載部と、
前記各シート積載部におけるシート積載量を検出するための前記各シート積載部に対して設けられたシート積載量検出部と、
前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御するための制御部を含んでおり、
前記制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すように前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項２】
前記各シート搬送装置は、該シート搬送装置で搬送されるシートを該シート搬送装置に対応する前記シート積載部へ排出するための排出ローラ装置を含んでおり、前記各排出ローラ装置は前記シート搬送経路で到来するシートを他の予め定められたシート積載部へ切り替え排出もできる排出ローラ装置であり、前記制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない予め定められた前記シート積載部へ切り替えるように該排出ローラ装置の動作を制御する請求項１記載の画像形成装置。
【請求項３】
前記各排出ローラ装置は、回転軸を互いに並行にして配置された回転可能な第１及び第２のローラ部材を含んでおり、前記第１のローラ部材は前記シート排出切り替え先のシート積載部から遠い方の端部外径が該シート積載部に近い方の端部外径より大きい頭截円錐形状のローラを含んでおり、前記第２のローラ部材は前記第１ローラ部材の前記頭截円錐形状のローラに対して接触離隔可能な外径均一なローラを含んでおり、前記第１ローラ部材の前記頭截円錐形状のローラに前記第２ローラ部材の前記外径均一なローラを接触させて形成されるニップで前記シートを挟着しつつ搬送することで該シートを前記シート排出切り替え先のシート積載部の方へシフトさせて排出できる装置である請求項２記載の画像形成装置。
【請求項４】
前記シート供給部は前記複数のシート搬送経路のそれぞれに対して設けられたシート供給装置を備えており、前記各シート供給装置は前記複数のシート搬送経路のそれぞれに対して設けられた前記各シート搬送装置の一部を構成しており、前記制御部は前記予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部に対応する前記シート搬送装置における前記シート供給装置を停止させる請求項１記載の画像形成装置。
【請求項５】
前記画像形成部は電子写真方式により前記シートにトナー画像を形成する画像形成部であり、前記シート上のトナー画像を該シートに定着させる定着装置を含んでいる請求項１から４のいずれか１項に記載の画像形成装置。
【請求項１】
記録用のシートをシート供給部から供給して画像形成部に通すことで該シートに画像を形成し、排出トレイへ排出できる画像形成装置であり、
前記シート供給部から前記排出トレイへ向け並行に延びる複数のシート搬送経路と、
前記複数のシート搬送経路のそれぞれに沿って前記シート供給部から前記排出トレイへ向けシートを搬送するための複数のシート搬送装置と、
前記各シート搬送装置により排出されるシートを積載するための前記排出トレイにおける前記各シート搬送装置に対応するシート積載部と、
前記各シート積載部におけるシート積載量を検出するための前記各シート積載部に対して設けられたシート積載量検出部と、
前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御するための制御部を含んでおり、
前記制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を禁止する一方、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない前記シート積載部へのシート排出は許すように前記各シート搬送装置の動作をそれぞれ制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項２】
前記各シート搬送装置は、該シート搬送装置で搬送されるシートを該シート搬送装置に対応する前記シート積載部へ排出するための排出ローラ装置を含んでおり、前記各排出ローラ装置は前記シート搬送経路で到来するシートを他の予め定められたシート積載部へ切り替え排出もできる排出ローラ装置であり、前記制御部は、予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部へのシート排出を予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で未だ検出されていない予め定められた前記シート積載部へ切り替えるように該排出ローラ装置の動作を制御する請求項１記載の画像形成装置。
【請求項３】
前記各排出ローラ装置は、回転軸を互いに並行にして配置された回転可能な第１及び第２のローラ部材を含んでおり、前記第１のローラ部材は前記シート排出切り替え先のシート積載部から遠い方の端部外径が該シート積載部に近い方の端部外径より大きい頭截円錐形状のローラを含んでおり、前記第２のローラ部材は前記第１ローラ部材の前記頭截円錐形状のローラに対して接触離隔可能な外径均一なローラを含んでおり、前記第１ローラ部材の前記頭截円錐形状のローラに前記第２ローラ部材の前記外径均一なローラを接触させて形成されるニップで前記シートを挟着しつつ搬送することで該シートを前記シート排出切り替え先のシート積載部の方へシフトさせて排出できる装置である請求項２記載の画像形成装置。
【請求項４】
前記シート供給部は前記複数のシート搬送経路のそれぞれに対して設けられたシート供給装置を備えており、前記各シート供給装置は前記複数のシート搬送経路のそれぞれに対して設けられた前記各シート搬送装置の一部を構成しており、前記制御部は前記予め定められたシート積載量が前記シート積載量検出部で検出された前記シート積載部に対応する前記シート搬送装置における前記シート供給装置を停止させる請求項１記載の画像形成装置。
【請求項５】
前記画像形成部は電子写真方式により前記シートにトナー画像を形成する画像形成部であり、前記シート上のトナー画像を該シートに定着させる定着装置を含んでいる請求項１から４のいずれか１項に記載の画像形成装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１２−１９７１４３（Ｐ２０１２−１９７１４３Ａ）
【公開日】平成２４年１０月１８日（２０１２．１０．１８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−６２２５９（Ｐ２０１１−６２２５９）
【出願日】平成２３年３月２２日（２０１１．３．２２）
【出願人】（３０３０００３７２）コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１０月１８日（２０１２．１０．１８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年３月２２日（２０１１．３．２２）
【出願人】（３０３０００３７２）コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Ｆターム（参考）】
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