説明

画像形成装置

【課題】中間転写方式の画像形成装置では、転写位置に搬送される記録媒体の先端部がカールしていると、搬送過程でそのカール部と中間転写ベルトがこすれ、中間転写ベルトに転写された画像が劣化し、印刷画像の品質が低下する問題があった。
【解決手段】像担持体からトナー像を1次転写される中間転写ベルト51と、中間転写ベルト51の内側に配置されてこれをガイドする2次転写対向ローラと、2次転写対向ローラ54と共に2次転写ニップ部78を形成し、2次転写ニップ部78で、中間転写ベルト51に1次転写されたトナー像を記録媒体に2次転写する2次転写ベルトユニット70と、記録媒体の搬送方向の2次転写ニップ部78より上流側で、記録媒体と中間転写ベルト51との間に位置し、搬送される記録媒体を、2次転写ニップ部78にガイドし且つ2次転写ベルト71に付勢する転写前ガイド部材60とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関し、特に中間転写方式の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の画像形成装置では、画像形成ユニットから中間転写ベルトに一旦トナー像を転写し、更に2次転写部で、中間転写ベルト上のトナー像を記録媒体に転写している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−277038号公報(第4頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記構成の画像形成装置では、記録媒体の先端部がカールすると、転写位置に搬送される記録媒体の先端部と中間転写ベルトがこすれて中間転写ベルトに転写された画像が劣化し、印刷画像の品質が低下する問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による画像形成装置は、
像担持体からトナー像を1次転写される無端状の中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトの内側に配置されて前記中間転写ベルトをガイドする2次転写対向部と、前記2次転写対向部と共に2次転写ニップ部を形成し、前記2次転写ニップ部で、前記中間転写ベルトに1次転写されたトナー像を記録媒体に2次転写する2次転写部と、前記記録媒体の搬送方向の前記2次転写ニップ部より上流側で、前記記録媒体と前記中間転写ベルトとの間に位置し、搬送される前記記録媒体を、前記2次転写ニップ部にガイドし且つ前記2次転写部に付勢する転写前ガイド部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、2次転写ニップ部より上流側で、記録媒体が中間転写ベルトに接触することがないため、中間転写ベルトに転写されたトナー像がこすれなどにより劣化することがなく、高品位の印刷画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明による画像形成装置の実施の形態1の要部構成を示す要部構成図である。
【図2】実施の形態1において、中間転写ベルトユニット、2次転写ベルトユニット、第1搬送ガイドと第2搬送ローラ対、及び第2搬送ガイドの位置関係を示す概略構成図である。
【図3】実施の形態1において、中間転写ベルトユニットとこれに取り付けられた転写前ガイド部材の外観斜視図である。
【図4】(a)は実施の形態1の転写前ガイド部材の外観斜視図であり、(b)はその側面図である。
【図5】実施の形態1において、転写前ガイド部材のガイドフィルムと2次転写部である2次転写ベルトユニットの位置関係を示す図である。
【図6】実施の形態1において、2次転写ベルト、中間転写ベルト、ガイドフィルム、及び記録媒体の各幅W1,W2,W3,W4と、幅方向における相対的な位置関係を模式的に示す説明図である。
【図7】(a)、(b)、(c)は、先端部が凸状にカールした記録媒体が、搬送路を通過して2次転写ニップ部に至る過程を説明するための動作説明図である。
【図8】(a)、(b)、(c)は、先端部が凹状にカールした記録媒体が、搬送路を通過して2次転写ニップ部に至る過程を説明するための動作説明図である。
【図9】本発明に基づく実施の形態2の画像形成装置に採用される中間転写ベルトユニットとこれに取り付けられた転写前ガイド部材の構成図である。
【図10】実施の形態2における、転写前ガイド部材の長手方向中央部での断面図である。
【図11】(a)は実施の形態3の転写前ガイド部材の外観斜視図であり、(b)はその側面図である。
【図12】実施の形態3のガイドフィルムの側面図である。
【図13】実施の形態3において、転写前ガイド部材のガイドフィルムと2次転写部としての2次転写ベルトユニットの位置関係を示す図である。
【図14】実施の形態4の画像形成装置の、ガイドフィルムと2次転写部としての2次転写ベルトユニットの位置関係を示す図である。
【図15】実施の形態4での変形例を示す図である。
【図16】実施の形態5の画像形成装置の、ガイドフィルムと2次転写部としての2次転写ローラの位置関係を示す図である。
【図17】(a)、(b)は、実施の形態6の転写前ガイド部材のガイドフィルムの形状を示す側面図であり、(c)は他の例を示す図である。
【図18】(a)、(b)は、実施の形態6の転写前ガイド部材のガイドフィルムの変形例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、本発明による画像形成装置の実施の形態1の要部構成を示す要部構成図である。同図に示すように、画像形成装置1は、外部のコンピュータ等から伝達されてきた画像データに基づき、電子写真方式により記録媒体10上に画像を形成するものである。
【0009】
画像形成装置1は、間接転写方式のタンデム型カラー電子写真プリンタとしての構成を備え、給紙トレイ11、給紙ユニット13、搬送ユニット16、4つのトナー像形成ユニット39C、39M、39Y、39K(特に区別する必要がない場合は単にトナー像形成ユニット39と称す場合がある)、中間転写ベルトユニット50、2次転写ベルトユニット70、定着ユニット25、排紙ユニット26、及び画像形成装置本体40の上部で画像形成面を下にした状態の記録媒体10を積載する媒体積載部41を備えている。
【0010】
各トナー像形成ユニット39は、像担持体としての感光体34、感光体34の表面を一様に帯電する帯電ローラ35、及び感光体34に形成された静電潜像をトナーにより現像する現像ローラ38を保持している。感光体34の上部に配置されている光学ユニット36は、感光体34の軸線方向に配列されたLED素子を備え、帯電された感光体34の表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。これにより、トナー像形成ユニット39Cはシアン(C)のトナー像を形成し、トナー像形成ユニット39Mはマゼンタ(M)のトナー像を形成し、トナー像形成ユニット39Yはイエロー(Y)のトナー像を形成し、トナー像形成ユニット39Kはブラック(K)のトナー像を形成する。また、光学ユニット36は、レーザ照射部とポリゴンミラーを備えたレーザスキャニングユニットを用いても良い。
【0011】
図2は、中間転写ベルトユニット50、2次転写ベルトユニット70、前記搬送ユニット16に属する第1搬送ガイド19と第2搬送ローラ対18、及び第2搬送ガイド20の位置関係を示す概略構成図であり、図3は、中間転写ベルトユニット50とこれに取り付けられた転写前ガイド部材60の外観斜視図であり、図4(a)は、転写前ガイド部材60の外観斜視図であり、図4(b)は、転写前ガイド部材60の側面図である。これらの図2、図3、図4を参照しながら、画像形成装置1の構成を更に詳細に説明する。
【0012】
図3に示す中間転写ベルトユニット50は、画像形成装置本体40(図1)に着脱可能に取り付けられ、同図に示すように、無端状の中間転写ベルト51が、左右の中間転写ベルトユニットフレーム58(図3には一方(左側)のみ示す)に支えられた中間転写ベルト駆動ローラ53、2次転写対向ローラ54、及び中間転写ベルト張架ローラ55によって張架されている。中間転写ベルト駆動ローラ53は図示せぬ駆動モータにより駆動され、中間転写ベルト51を図中の矢印方向に回転駆動する。尚、画像形成装置1の中間転写ベルトユニット50のように、着脱可能な或いは可動な構成要素の個々に対して、その構成要素を除いた部分を画像形成装置本体40(図1)と称す場合がある。
【0013】
2次転写対向部としての2次転写対向ローラ54は、中間転写ベルト51の内側に配置されて中間転写ベルト51の内面をガイドする金属性のローラで、中間転写ベルトユニット50を画像形成装置本体40に装着することによって、2次転写ベルト71、中間転写ベルト51を介して2次転写ローラ72(図2)に対峙する位置に配置されており、電気的に接地される。
【0014】
中間転写ベルト張架ローラ55は、両端の軸部55a(図3には一方のみ示す)が、左右の中間転写ベルトユニットフレーム58(図3には左側のみ示す)によって、それぞれ中間転写ベルト51の張架を可能とする所定方向にスライド可能に保持された左右のホルダ部材56(図3には左側のみ示す)によって回転自在に保持されている。このホルダ部材56と中間転写ベルトユニットフレーム58の間には、2次転写ベルト71を張架する方向に中間転写ベルト張架スプリング57が設置されている。尚、中間転写ベルトユニットフレーム58、中間転写ベルト張架ローラ55ホルダ部材56、及び中間転写ベルト張架スプリング57による上記構成は、図示しない右側においても同様に構成されているものである。
【0015】
また、中間転写ベルト51の内側で、トナー像形成ユニット39C、39M、39Y、39Kの各感光体34(図1)に当接する位置には、左右の中間転写ベルトユニットフレーム58に支えられた1次転写ローラ52C、52M、52Y、52K(特に区別する必要がない場合は単に1次転写ローラ52と称す場合がある)が設置されている。
【0016】
2次転写対向ローラ54のベルト搬送方向の上流側には、転写前ガイド部としての転写前ガイド部材60が、中間転写ベルトユニットフレーム58に固定ネジ64により固定して取り付けられている。
【0017】
転写前ガイド部材60は、ガイド部としての金属製の板金ガイド61と、この板金ガイド61に固定された固定部材63と、この固定部材63に取り付けられたシート状部材としてのガイドフィルム62によって構成される。板金ガイド61は、底部61dと、底部61dの長手方向の両端部から「コ」字状に折り曲げられて連設し、対向する左右の取り付け側面部61a,61bと、底部61dの側部から上方に傾斜して延在する導入ガイド部61cから構成されている。
【0018】
固定部材63は、断面がくさび状に形成され、板金ガイド61の底部61dのガイド面となる下面とは逆側の上面に粘着テープで固定配置されている。固定部材63の傾斜する上面には、導入ガイド部61cとは反対側に向けて下方に傾斜して、板金ガイド61から斜め下方に延在する第2のガイド部であるガイドフィルム62が、粘着テープによって取り付けられている。転写前ガイド部材60は、板金ガイド61の左右の側面部61a,61bに形成された取付け穴を貫通する固定ネジ64,64によって、左右の中間転写ベルトユニットフレーム58に固定して取り付けられている。尚、ここでは固定部材63及びガイドフィルム62が付勢部に相当する。
【0019】
ここでは、画像形成装置1の、媒体搬送路と中間転写ベルトユニット50の位置関係からスペースの制約があるため、各部材を粘着テープで固定したが、板金ガイド61とガイドフィルム62の位置が固定されれば他の固定方法でも構わない。また、ガイドフィルム62は、例えばポリエステル製のフィルムであり、ここでは東レ社製のルミラーS10#350を用いた。
【0020】
板金ガイド61は、記録媒体を伝わって2次転写電流がリークすることを防止し、更に板金ガイド61が静電気で帯電して記録媒体が張り付くことによる搬送ジャムを防止するため、負荷抵抗45を介して接地されている。負荷抵抗45は、例えば図3に示すように、固定ネジ45によって板金ガイド61と共締めされた接続端子に一端が電気に接続して固定され、他端が画像形成装置本体40(図1)に電気的に接続される。ここでは、負荷抵抗45の抵抗値を100MΩに設定している。
【0021】
2次転写部に相当する2次転写ベルトユニット70は、画像形成装置本体40に固定配置されている。図2に示すように、2次転写ベルトユニット70は、ここでは、2次転写ベルト71、2次転写ローラ72、張架ローラとしての2次転写ベルト張架ローラ73、駆動ローラとしての2次転写ベルト駆動ローラ74、クリーニングブレード75、クリーニング対向ローラ76、及び2次転写ベルトユニットフレーム77を有する。
【0022】
2次転写ベルト71は、2次転写ベルトユニットフレーム77によって回転自在に保持された、2次転写ベルト駆動ローラ74と2次転写ベルト張架ローラ73とによって張架されている。2次転写ベルト駆動ローラ74は、図示せぬ駆動モータにより駆動され、2次転写ベルト71を図中の矢印A方向に回転駆動する。2次転写ベルト71の内側で、2次転写対向ローラ54に、中間転写ベルト51と2次転写ベルト71を介して対峙する位置には、2次転写ローラ72が設置されている。2次転写ローラ72は、2次転写ベルトユニットフレーム77に回転自在に保持され、金属性のシャフトの周囲を導電性のスポンジで巻いた構造となっており、金属性のシャフトの端部が図示せぬ電源装置に接続されている。
【0023】
また、2次転写ローラ72の軸部は、図示せぬ付勢手段により2次転写対向ローラ54の中心方向に付勢されている。この付勢により、2次転写ローラ72の当接部は、スポンジ部がつぶれ、2次転写ベルト71と中間転写ベルト51を介して2次転写対向ローラ54とニップすることで2次転写ニップ部(点線で囲んだあたりに形成される)78を形成している。また、2次転写ベルトユニット70の2次転写ニップ部78の下流側で、2次転写ベルト71の表面に当接する位置には、クリーニング手段としてクリーニングブレード75が設置されており、このクリーニングブレード75と2次転写ベルト71を介して対向する位置にはクリーニング対向ローラ76が設置されている。
【0024】
図5は、転写前ガイド部材60を取り付けた中間転写ベルトユニット50を画像形成装置本体40に装着した際の、転写前ガイド部材60のガイドフィルム62と2次転写部である2次転写ベルトユニット70の位置関係を示す図である。
【0025】
同図に示すように、ガイドフィルム62の先端は、媒体搬送方向(同図の矢印A方向)において、2次転写ニップ部78の上流側、且つ2次転写ベルト駆動ローラ74の下流側で2次転写ベルト71に当接している。この当接位置より、2次転写ベルトユニット70の媒体搬送方向の上流側で転写前ガイド60の板金ガイド61と対向する位置には、第2搬送ガイド20が配置し、図2に示すように、更にその上流側には第2搬送ローラ対18と第1搬送ガイド19が配置して、それぞれ記録媒体の搬送とガイドを行う。尚、ここでは、2次転写ベルトユニット70による媒体搬送方向が水平方向となるように画像形成装置が載置されているものとする。
【0026】
図5に示すように、ガイドフィルム62は、ここでは2次転写ベルト71の記録媒体搬送面との成す角度θが9.5°となるように固定され、その先端が2次転写ベルト71に接触して弾性により変形し、その変形量αが0.5mmとなるように取り付けられている。尚、ここでの変形量αは、変形によってその先端部が変位する高さの移動量である。
【0027】
ここでは、接触部において30gf程度のガイドフィルム62による押圧力を発生させている。この押圧力によって、2次転写ベルト71との間を通過する記録媒体10を2次転写ベルト71側に付勢する。従って、この押圧力が小さすぎるとガイドフィルム62と2次転写ベルト71の当たりが確保できず、強すぎると媒体搬送の負荷になって紙つまりの要因となる。発明者等の実験によれば、例えば10gf〜100gfの範囲に設定するのが好ましい。また、変形量αもガイドフィルム62の特性に応じて適宜設定するものである。
【0028】
図6は、2次転写ベルト71、中間転写ベルト51、ガイドフィルム62、及び記録媒体10の各幅W1,W2,W3,W4と、幅方向における相対的な位置関係を模式的に示す説明図である。同図に示すように、各幅は、ここではW1>W2>W3>W4の関係にあり、幅方向の各部材の位置は、より幅広の部材の領域内に収まるように配置されている。
【0029】
以上の構成において、画像形成装置1による装置全体の動作について、主に図1を参照しながら説明する。
各トナー像形成ユニット39では、帯電ローラ35による感光体34表面の帯電、光学ユニット36による静電潜像の形成、現像ローラ38によるトナー像の現像という手順でトナー像が形成される。各トナー像形成ユニット39で形成されたトナー像は、感光体34と1次転写ローラ52との間で電界を形成することで、中間転写ベルト51の移動方向の上流側から順に中間転写ベルト51上に重ねて転写される。
【0030】
一方、記録媒体10は、給紙ユニット13のピックアップローラ12により1枚ずつ取り出され、給紙ローラ対15により媒体搬送方向下流へ送り出される。こうして送り出された記録媒体10は、搬送ユニット16の第1搬送ローラ対17、第1搬送ガイド19、及び第2搬送ローラ対18により、転写前ガイド部材60及び第2搬送ガイド20を経由して2次転写ニップ部78に送られる。2次転写ニップ部78では、記録媒体10を搬送しながら、所定の電圧が印加されて2次転写対向ローラ54間に所定の電界を形成する2次転写ローラ72によって、中間転写ベルト51上に形成されたトナー像を記録媒体10に転写する。
【0031】
その後、記録媒体10上の未定着トナーは、定着ユニット25の、所定の温度となるように制御されたヒートローラ24と加圧ローラ23で熱圧着されることにより、記録媒体10上に定着される。トナー像が定着した記録媒体10は、排紙ユニット26によって搬送され、排紙ローラ対27により装置本体40に形成された媒体積載部41に画像形成面を下にして排紙される。これにより、画像形成装置1は、記録媒体10への画像形成を終了する。
【0032】
図7、図8は、記録媒体10の先端部が、第2搬送ガイド20と、板金ガイド61の導入ガイド部61c及び底部61dで形成される搬送路を通過し、2次転写ニップ部78に至る過程を説明するための動作説明図である。次に、これらの図を参照しながら記録媒体10の移動過程について更に説明する。ここでは、中間転写ベルト51上に転写されるトナー像が記録媒体10より大きく形成される縁なし印刷を行うものとする。
【0033】
まず、記録媒体10の先端部が凸状にカールしている場合について、図7を参照しながら説明する。
【0034】
記録媒体10は、搬送ユニット16(図1)内において、第1搬送ガイド19にガイドされ、第2搬送ローラ18に到達する。第2搬送ローラ18により搬送された記録媒体10は、その先端が転写前ガイド部材60と第2搬送ガイド20にガイドされて移動し、やがて図7(a)に示すように先端の凸状カール部とガイドフィルム62が接触する。
【0035】
ガイドフィルム62は、その先端が前記した所定の押圧力で2次転写ベルト71に当接しているため記録媒体10の進行を妨げるが、記録媒体10は、第2搬送ローラ18の搬送力と2次転写ベルト71の矢印A方向への駆動力により当接位置を通過する。この時、図7(b)に示すように、先端の凸状カール部がガイドフィルム62で均されながら搬送され、2次転写ニップ部78に至る。2次転写ニップ部78では、ニップした記録媒体10を矢印A方向に搬送しながら、中間転写ベルト51上に形成されたトナー像を記録媒体10に転写する。
【0036】
ガイドフィルム62は、前記したように、先端部が変形量αだけ変形して30gf程度の押圧力が生じるように2次転写ベルト71に付勢されているため、図7(c)に示すように、記録媒体10の先端から後端にわたり、記録媒体10のカールを円滑に均すことができる。
【0037】
尚、記録媒体10の大きさより大きな領域のトナー像は、記録媒体10に転写されず、中間転写ベルト51から2次転写ベルト71に転写され、2次転写ベルト71によりクリーニングブレード75の位置まで搬送されると、クリーニングブレード75により掻きとられる。これにより、残トナーが次ページ以降の印刷結果に悪影響を及ぼすことがない。
【0038】
次に、記録媒体10の先端部が凹状にカールしている場合について、図8を参照しながら説明する。
【0039】
このとき記録媒体10は、その先端が転写前ガイド部材60と第2搬送ガイド20にガイドされて移動し、やがて図8(a)に示すように先端の凹状カール部とガイドフィルム62が接触する。
【0040】
ガイドフィルム62は、その先端が前記した所定の押圧力で2次転写ベルト71に当接しているため記録媒体10の進行を妨げるが、記録媒体10は、第2搬送ローラ18の搬送力と2次転写ベルト71の矢印A方向への駆動力により当接位置を通過する。この時、図8(b)に示すように、先端の凹状カール部がガイドフィルム62で均されながら搬送され、2次転写ニップ部78に至る。2次転写ニップ部78では、ニップした記録媒体10を矢印A方向に搬送しながら、中間転写ベルト51上に形成されたトナー像を記録媒体10に転写する。
【0041】
凹型カールの場合は、記録媒体10の先端がガイドフィルム62を通過したあとも記録媒体10の復元力により、先端が中間転写ベルト10側を向いて接触するが、その接触部が記録媒体10の先端の一直線上のみであり、中間転写ベルト10に伴って移動しながら直ちに2次転写ニップ部78に至るため、擦れ等による画像異常は発生しにくい。
【0042】
また、記録媒体10にカールがない場合は、記録媒体10が、カールが均される過程を経ることなく、そのままガイドフィルム62を通過し、2次転写ニップ部78に至るものである。
【0043】
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、記録媒体がカールしていた場合においても、記録媒体の先端部が中間転写ベルト上のトナー像を擦ってしまうことがないため、印刷品位を低下させることなく良好な印刷結果を得ることができる。また、記録媒体の端部に対応する中間転写ベルト上のトナー像が存在するために擦れてしまう確率が高くなる縁なし印刷においても、同様に良好な印刷結果を得ることができるため、縁なし印刷時に特に効果的である。
【0044】
実施の形態2.
図9は、本発明に基づく実施の形態2の画像形成装置に採用される中間転写ベルトユニット50とこれに取り付けられた転写前ガイド部材160の構成図であり、図10は、転写前ガイド部材160の長手方向中央部での断面図である。
【0045】
この中間転写ベルトユニット50及び転写前ガイド部材160を採用する画像形成装置が、前記した図3、図4に示す実施の形態1の中間転写ベルトユニット50及び転写前ガイド部材60と主に異なる点は、転写前ガイド部材160の構成である。従って、この転写前ガイド部材160を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。尚、本実施の形態の画像形成装置の要部構成は、転写前ガイド部材160以外において図1に示す実施の形態1の画像形成装置1の要部構成と共通するため、必要に応じて図1を参照する。
【0046】
本実施の形態における転写前ガイド部材160は、前記した実施の形態1の転写前ガイド部材60と同様に、板金ガイド61の左右の側面部61a,61bに形成された取付け穴を貫通する固定ネジ64,64によって、左右の中間転写ベルトユニットフレーム58に固定して取り付けられている。
【0047】
板金で形成された板状回動部材166は、板金ガイド61の底部61dと同方向に延在するガイドフィルム載置部166cと、その両端部から「コ」字状に折り曲げられて連設し、対向する側部166a,b(図10には166bのみ示す)を備え、板金ガイド61によって、軸部167において矢印C,D方向に回動自在に保持されている。板状回動部材166は、図10に示すように、板金ガイド61の、導入ガイド部61cとは反対側端部の底部61d近傍で保持される。このため、板状回動部材166の側部166a,bも、導入ガイド部61cとは反対側の端部に形成されている。
【0048】
板状回動部材166のガイドフィルム載置部166cには、導入ガイド部61cとは反対側に向けて板金ガイド61から延在するガイドフィルム62が、粘着テープによって取り付けられている。板状回動部材166のガイドフィルム載置部166cと板状回動部材166の底部61dの間には、導入ガイド部61cに近い側で弾性部材としての圧縮スプリング165が取り付けられ、板状回動部材166を回動方向の矢印C方向に付勢している。これにより、板金ガイド61から延在するガイドフィルム62の先端部は、板金ガイド61から斜め下方に延在し、圧縮スプリング165が圧縮する回動位置では下方に付勢される。尚、ここでは、板状回動部材166、ガイドフィルム62、及び圧縮スプリング165が付勢部に相当する。
【0049】
以上のように構成された転写前ガイド部材160を、図9に示すように所定位置に固定した中間転写ベルトユニット50を画像形成装置本体40(図1)に取り付けると、図5に示す前記した実施の形態1と同様に、ガイドフィルム62の先端が、媒体搬送方向(同図の矢印A方向)において、2次転写ニップ部78の上流側、且つ2次転写ベルト駆動ローラ74の下流側で2次転写ベルト71に当接する。
【0050】
この当接によりガイドフィルム62の接触部は、図5に示すように所定量変形し、接触部において30gf程度のガイドフィルム62による押圧力が生じるように、圧縮スプリング165及び各取り付け位置等が調整されている。この押圧力によって、2次転写ベルト71との間を通過する記録媒体10を2次転写ベルト71側に付勢する。この押圧力が小さすぎるとガイドフィルム62と2次転写ベルト71の当たりが確保できず、強すぎると媒体搬送の負荷になって紙つまりの要因となる。発明者等の実験によれば、例えば10gf〜100gfの範囲に設定するのが好ましい。また、変形量αもガイドフィルム62の特性に応じて適宜設定するものである。
【0051】
以上の構成による本実施の形態の画像形成装置による装置全体の動作、及び記録媒体10の先端部がカールしている場合の2次転写ニップ部78に至る過程は、前記した実施の形態1の画像形成装置1で説明した動作と同じなので、ここでの説明は省略する。
【0052】
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、前記した実施の形態1の画像形成装置と同様の効果を得ることができる。更に圧縮スプリング165の力でガイドフィルム62を2次転写ベルト71側へ押し付けて記録媒体10を付勢するため、経時によりガイドフィルム62がクリープした場合であっても安定した付勢力を記録媒体10に与えることが可能となる。
【0053】
実施の形態3.
図11(a)は、本発明に基づく実施の形態3の画像形成装置に採用される転写前ガイド部材260の外観斜視図であり、図11(b)は、転写前ガイド部材260の側面図、図12は、そのガイドフィルム262の側面図である。
【0054】
この転写前ガイド部材260を採用する画像形成装置が、前記した図4に示す実施の形態1の転写前ガイド部材60と主に異なる点は、ガイドフィルム262の形状である。従って、この転写前ガイド部材260を採用する画像形成装置が、前記した実施の形態1の画像形成装置1(図1)と共通する部分には同符号を付して、或いは図面を省いて説明を省略し、異なる点を重点的に説明する。尚、本実施の形態の画像形成装置の要部構成は、転写前ガイド部材260以外において図1に示す実施の形態1の画像形成装置1の要部構成と共通するため、必要に応じて図1を参照する。
【0055】
本実施の形態における転写前ガイド部材260は、ガイドフィルム262の形状以外は、前記した実施の形態1の転写前ガイド部材60と同じ構成をしている。ここでのシート部材としてのガイドフィルム262は、固定部材63の傾斜する上面に粘着テープで固定配置され、導入ガイド部61cとは反対側に向けて下方に傾斜して、板金ガイド61から斜め下方に延在する基体部262aと、基体部262aの先に連設して断面「く」字状に折り曲げられて上方に傾斜する先端部262bとからなる。
【0056】
この折り曲げ部の外側の稜部に相当し、後述するように2次転写ベルト71に当接する当接部262cは、ガイドフィルム262の素材であるポリエステルに弾性があるため、この折り曲げによって引き伸ばされてR形状となっている。
【0057】
以上のように構成された転写前ガイド部材260を、図3の転写前ガイド部材60に相当するように所定位置に固定した中間転写ベルトユニット50を画像形成装置本体40に取り付けると、図13に示す様に、ガイドフィルム262の当接部262cが、媒体搬送方向(同図の矢印A方向)において、2次転写ニップ部78の上流側、且つ2次転写ベルト駆動ローラ74の下流側で2次転写ベルト71に当接する。尚、図13は、転写前ガイド部材260のガイドフィルム262と2次転写部としての2次転写ベルトユニット70の位置関係を示す図である。
【0058】
図13に示すように、ガイドフィルム262は、ここでは2次転写ベルト71の記録媒体搬送面との成す角度θが9.5°となるように固定され、その先端が2次転写ベルト71に接触して弾性により変形し、その変形量αが0.5mmとなるように取り付けられている。また、ガイドフィルム262は、変形した状態でも当接部262cが2次転写ベルト71に当接するようにその形状及び取付け位置等が考慮されている。
【0059】
ここでは、接触部において30gf程度のガイドフィルム262による押圧力を発生させている。この押圧力によって、2次転写ベルト71との間を通過する記録媒体10を2次転写ベルト71側に付勢する。従って、この押圧力が小さすぎるとガイドフィルム262と2次転写ベルト71の当たりが確保できず、強すぎると媒体搬送の負荷になって紙つまりの要因となる。発明者等の実験によれば、例えば10gf〜100gfの範囲に設定するのが好ましい。また、変形量αもガイドフィルム262の特性に応じて適宜設定するものである。
【0060】
以上の構成による本実施の形態の画像形成装置による装置全体の動作、及び記録媒体10の先端部がカールしている場合の2次転写ニップ部78に至る過程は、前記した実施の形態1の画像形成装置1で説明した動作と同じなので、ここでの説明は省略する。
【0061】
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、前記した実施の形態1の画像形成装置と同様の効果を得ることができる。更に本実施の形態の画像形成装置によれば、ガイドフィルム262が、そのR形状の当接部262cで2次転写ベルト71に接触するため、ガイドフィルム262のエッジ部で2次転写ベルト71を傷つける恐れがない。これにより傷つけられた2次転写ベルト71の表面の傷が原因となるクリーニング不良の発生を抑制することができる。
【0062】
実施の形態4.
図14は、本発明に基づく実施の形態4の画像形成装置の、転写前ガイド部材260のガイドフィルム262と2次転写部としての2次転写ベルトユニット70の位置関係を示す図である。本実施の形態の画像形成装置が前記した実施の形態3の画像形成装置と異なる点は、補助ローラ267が追加された点である。従って、実施の形態3の画像形成装置と共通する箇所のここでの説明は省略する。
【0063】
本実施の形態の画像形成装置では、図14に示すように、2次転写ベルト71を介してガイドフィルム262の当接部262cに対向する位置に、補助部材として非導電性の樹脂で形成された補助ローラ267を当接して配置し、ガイドフィルム262の押圧力によって、2次転写ベルト71の移動経路が変動しないように構成している。
【0064】
このように、ガイドフィルム262の当接部262cに2次転写ベルト71を介して補助ローラ267を対峙させることで、ガイドフィルム262が2次転写ベルト71を付勢したとき2次転写ベルト71が逃げることがなくなる。これにより、記録媒体の搬送経路を一定にすることが可能となり、先端書き出し位置の精度を向上することが可能となる。
【0065】
図15は、本実施の形態の変形例を示す図である。ここでは、ガイドフィルム262の当接部262cが、2次転写ベルト71が2次転写ベルト駆動ローラ74に接触している位置、或いはその近傍で2次転写ベルト71に当接するように構成している。この場合も、記録媒体の搬送経路を一定に維持することが可能となり、先端書き出し位置の精度を向上することが可能となる。尚、ここでは、2次転写ベルト駆動ローラ74の位置を2次転写ニップ部78により近付けるように構成し、ガイドフィルム262の当接部262cと2次転写ニップ部78との距離が離間するのを防いでいる。
【0066】
また、上記した例では、実施の形態3の転写前ガイド部材260を採用した例を示したが、実施の形態1の転写前ガイド部材60、或いは実施の形態2の転写前ガイド部材160を用いても同様の効果を得ることができるものである。
【0067】
実施の形態5.
図16は、本発明に基づく実施の形態5の画像形成装置の、転写前ガイド部材60のガイドフィルム62と2次転写部としての2次転写ローラ290の位置関係を示す図である。本実施の形態の画像形成装置が前記した実施の形態1の画像形成装置と異なる点は、2次転写部が2次転写ローラ290のみで構成されている点である。従って、実施の形態1の画像形成装置と共通する箇所のここでの説明は省略する。
【0068】
本実施の形態では、図16に示すように、第2搬送ガイド20と板金ガイド61の導入ガイド部61c及び底部61dで形成される搬送路を通過した記録媒体10は、2次転写ベルト71(図5)を介すことなく、直接2次転写対向ローラ54と2次転写ローラ290で形成される2次転写ニップ部78に搬送され、この2次転写ニップ部78で2次転写が行われる構成となっている。この場合、2次転写ローラ290は、駆動手段により直接矢印方向に回転駆動されるように構成してもよく、回転方向の2次転写ニップ部78よりも下流側の表面には、2次転写ローラ290に転写されたトナーを掻きとるためのクリーニングブレード75が配設されている。
【0069】
転写前ガイド部材60のガイドフィルム62は、2次転写ローラ290に直接当接して、例えば30gf程度の押圧力で2次転写ローラ290の表面を押圧する。これにより、第2搬送ガイド20と板金ガイド61の導入ガイド部61c及び底部61dで形成される搬送路を通過した記録媒体10は、例えその先端部が凸状或いは凹状にカールしている場合であっても、トナー像が形成された中間転写ベルト51に接触することなくガイドフィルム62と2次転写ローラ290の当接位置に至り、この当接部で得られる2次転写ローラ290による搬送力によって、更に2次転写ニップ部78に導かれ、中間転写ベルト51上に形成されたトナー像が記録媒体10に転写される。
【0070】
以上のように、本実施の形態の画像形成装置によれば、前記した実施の形態1と同様の効果を得ることができる。更に、本実施の形態の画像形成装置によれば、ガイドフィルム62によって記録媒体の搬送経路が変動することがないため、先端書き出し位置の精度を向上することが可能となる。
【0071】
実施の形態6.
図17は、本発明に基づく実施の形態6の画像形成装置の転写前ガイド部材のガイドフィルムの形状を示す側面図である。本実施の形態の画像形成装置が前記した実施の形態1の画像形成装置と異なる点は、転写前ガイド部材60(図4)のガイドフィルム(実施の形態1では62)の先端部の形状のみである。従って、実施の形態1の画像形成装置と共通する箇所のここでの説明は省略する。
【0072】
本実施の形態では、図17(a)に示すように、シート部材としてのガイドフィルム362の先端部の2次転写ベルト71と対向する側に、平面部362bと鈍角θ2をなすカット面362aを形成している。このカット面362aは、刃(ナイフ)によって形成するが、その際に、平面部362b側から先端方向に向けて刃を入れることによって、バリのない滑らかな稜部362cを形成することができる。
【0073】
図17(b)は、ガイドフィルム362が、例えば30gf程度の押圧力で2次転写ベルト71に当接する使用状態を示す動作説明図である。この使用状態では、同図に示すように稜部362cが2次転写ベルト71に当接する。
【0074】
以上のように、2次転写ベルト71に当接する稜部362cは、滑らかな表面を有し、且つ鈍角に形成されているため、摺動する2次転写ベルト71に与えるダメージを抑制することができる。
【0075】
尚、ここでは、カット面362aがガイドフィルム362の先端部の一部をなすように形成したが、これに限定されるものではなく、例えば同図(c)に示すように、先端部全体がカット面362cとなるように形成してもよい。
【0076】
図18は、本実施の形態の変形例を示すガイドフィルムの側面図である。ここでは、図18(a)に示すように、シート部材としてのガイドフィルム462の先端部の2次転写ベルト71と当接する側に、平面部462bから先端部にかけて断面円弧状の面取り部462aを形成している。この面取り部462aは、グラインダで削ることによって形成することができる。
【0077】
図18(b)は、ガイドフィルム462が、例えば30gf程度の押圧力で2次転写ベルト71に当接する使用状態を示す動作説明図である。この使用状態では、同図に示すように断面円弧状の面取り部462aが2次転写ベルト71に当接する。
【0078】
以上のように、滑らかな表面を有する面取り部462aが2次転写ベルト71に当接するため、摺動する2次転写ベルト712に与えるダメージを抑制することができる。
【0079】
ここでは、先端部をカット或いは面取りしたガイドフィルムを2次転写ベルト71に当接した例を示したが、これに限定されるものではなく、前記した実施の形態4での図14、図15に示すように、その先端部を、補助ローラや2次転写ベルト駆動ローラに対応させて配置してもよく、更には前記した実施の形態5での図16に示すように、2次転写ローラに対応して配置することも可能である。
【0080】
尚、前記した各実施の形態では、シート状部材としてポリエステル製のガイドフィルムを使用したが、これに限定されるものではなく、ポリカーボネート、ナイロン等のプラスチックフィルム素材を使用してもよいなど、種々の態様を取りえるものである。
【産業上の利用可能性】
【0081】
前記した各実施の形態では、電子写真プリンタのベルト駆動装置に適用した例を述へたが、本発明は、これに限定されるものではなく、電子写真方式を利用して記録材上に画像を形成するファクシミリ装置、複写機、MFP(Multifunction Peripheral)等の画像形成装置にも利用可能である。
【符号の説明】
【0082】
1 画像形成装置、 10 記録媒体、 11 給紙トレイ、 12 ピックアップローラ、 13 給紙ユニット、 15 給紙ローラ対、 16 搬送ユニット、 17 第1搬送ローラ対、 18 第2搬送ローラ対、 19 第1搬送ガイド、 20 第2搬送ガイド、 23 加圧ローラ、 24 ヒートローラ、 25 定着ユニット、 26 排紙ユニット、 27 排紙ローラ対、 34 感光体、 35 帯電ローラ、 36 光学ユニット、 38 現像ローラ、 39 トナー像形成ユニット、 40 装置本体、 41 媒体積載部、 50 中間転写ベルトユニット、 51 中間転写ベルト、 52 1次転写ローラ、 53 中間転写ベルト駆動ローラ、 54 2次転写対向ローラ、 55 中間転写ベルト張架ローラ、 55a 軸部、 56 ホルダ部材、 57 中間転写ベルト張架スプリング、 58 中間転写ベルトユニットフレーム、 60 転写前ガイド部材、 61 板金ガイド、 61a,61b 側面部、 61c 導入ガイド部、 61d 底部、 62 ガイドフィルム、 63 固定部材、 64 固定ネジ、 70 2次転写ベルトユニット、 71 2次転写ベルト、 72 2次転写ローラ、 73 2次転写ベルト張架ローラ、 74 2次転写ベルト駆動ローラ、 75 クリーニングブレード、 76 クリーニング対向ローラ、 77 2次転写ベルトユニットフレーム、 78 2次転写ニップ部、 80 転写前ガイド部材、 160 転写前ガイド部材、 165 圧縮スプリング、 166 板状回動部材、 166a 側部、 166b 側部、 166c ガイドフィルム載置部、 167 軸部、 260 転写前ガイド部材、 262 ガイドフィルム、 262a 基体部、 262b 先端部、 262c 当接部、 267 補助ローラ、 290 2次転写ローラ、 362 ガイドフィルム、 362a カット面、 362b 平面部、 362c 稜部、 462 ガイドフィルム、 462a 面取り部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体からトナー像を1次転写される無端状の中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトの内側に配置されて前記中間転写ベルトをガイドする2次転写対向部と、
前記2次転写対向部と共に2次転写ニップ部を形成し、前記2次転写ニップ部で、前記中間転写ベルトに1次転写されたトナー像を記録媒体に2次転写する2次転写部と、
前記記録媒体の搬送方向の前記2次転写ニップ部より上流側で、前記記録媒体と前記中間転写ベルトとの間に位置し、搬送される前記記録媒体を、前記2次転写ニップ部にガイドし且つ前記2次転写部に付勢する転写前ガイド部と
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記転写前ガイド部は、
前記記録媒体をガイドするガイド面を有するガイド部と、
前記記録媒体をガイドし且つ前記2次転写部に付勢する付勢部と
を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記付勢部は、
シート状部材と、
前記シート状部材を前記搬送方向に対して傾斜させ、前記シート状部材の先端部を所定の押圧力で前記2次転写部に当接させて保持する固定部材と
を有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記付勢部は、
前記ガイド部材に回動自在に保持された板状回動部材と、
前記板状回動部材に保持されたシート状部材と、
前記ガイド部材と前記板状回動部材間に配設されて前記シート状部材の先端部を所定の押圧力で前記2次転写部に当接させる弾性部材と
を有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記シート状部材の前記先端部を断面「く」字状に折り曲げて稜部を形成し、前記稜部を前記2次転写部に当接させることを特徴とする請求項3又は4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記シート部材の前記2次転写部に対向する側の先端部で、平面部と鈍角を形成するカット面を形成し、前記平面部と前記カット面とが交わる稜部を前記2次転写部に当接させることを特徴とする請求項3又は4記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記シート部材の前記2次転写部に対向する側の先端部で、断面円弧状の面取り部を形成し、該面取り部を前記2次転写部に当接させることを特徴とする請求項3又は4記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記2次転写部は、
駆動ローラと、
張架ローラと、
前記駆動ローラと前記張架ローラとに張架されて前記記録媒体を搬送する2次転写ベルトと、
前記2次転写対向部と共に、前記中間転写ベルトと前記2次転写ベルトを挟んで前記2次転写ニップ部を形成する2次転写ローラと
を有し、
前記シート状部材が前記2次転写ベルトに当接することを特徴とする請求項3乃至7の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記2次転写ベルトを介して、前記シート状部材と前記2次転写ベルトとの当接位置に対向する位置に、前記2次転写ベルトに接する補助部材を配置したことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記シート状部材と前記2次転写ベルトとの当接位置を、前記駆動ローラと前記2次転写ベルトの接触部に設けたことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記2次転写部は、
前記2次転写対向部と共に、前記中間転写ベルトを挟んで前記2次転写ニップ部を形成する2次転写ローラによって構成され、
前記シート状部材が前記2次転写ローラに当接することを特徴とする請求項3乃至7の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記シート状部材は、ポリエステル製のフィルムで形成されていることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記トナー像は、前記記録媒体以上の大きさに設定可能であり、記録媒体の余白部分がない縁なし印刷が可能であることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記中間転写ベルトは、画像形成装置本体に着脱可能な中間転写ベルトユニットを構成し、該中間転写ベルトユニットに前記転写前ガイド部を取り付けたことを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−203006(P2012−203006A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64326(P2011−64326)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】