画像形成装置
【課題】定着部と反転手段とのアライメントを高精度に保証しながら装置の小型化および低コスト化を実現し、かつ反転操作時の生産性を向上させることが出来る画像形成装置を提供する。
【解決手段】反転手段を保持する反転手段保持部材が前記定着部に対して連結手段を介して回転自在に一体的に連結され、前記定着部は、前記画像形成装置本体に対して反転手段保持部材と一体的に着脱可能となっており、前記定着部と反転手段保持部材は、前記画像形成装置本体に対してそれぞれ独立した位置決め手段を有し、前記定着部を画像形成装置本体に装着して定着部用の位置決め手段により位置決めした際に、連結手段において回転方向に自由度を有する反転手段保持部材が、反転手段保持部材用の位置決め手段によって画像形成装置本体側と位置決めされ、画像形成装置本体に対して姿勢が固定されることを特徴とする。
【解決手段】反転手段を保持する反転手段保持部材が前記定着部に対して連結手段を介して回転自在に一体的に連結され、前記定着部は、前記画像形成装置本体に対して反転手段保持部材と一体的に着脱可能となっており、前記定着部と反転手段保持部材は、前記画像形成装置本体に対してそれぞれ独立した位置決め手段を有し、前記定着部を画像形成装置本体に装着して定着部用の位置決め手段により位置決めした際に、連結手段において回転方向に自由度を有する反転手段保持部材が、反転手段保持部材用の位置決め手段によって画像形成装置本体側と位置決めされ、画像形成装置本体に対して姿勢が固定されることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は静電記録方式や電子写真記録方式などを採用した画像形成装置に関し、特に定着部を通過した記録材を反転させる反転部を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最初に本発明に係る画像形成装置の一例である、中間転写方式のフルカラー画像形成装置について図10を用いて述べる。
【0003】
近年、画像形成装置の小型化・高性能化が進歩し、以下に述べるような構成をとる画像形成装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図10に示すように、光、磁気、電荷等を利用して像担持体たる感光ドラム111上に潜像を形成し、潜像を顕像化して可視画像を得る複数の画像形成部110を有している。また、この画像形成部110の上方に、各画像形成部から順次可視画像が転写され、複数色画像を形成する中間転写体130が位置する。そして、転写手段136によって、中間転写体130上の複数色画像を記録材Pに転写され、記録材P上に転写された複数色画像が定着装置140によって記録材P上に定着される。
【0005】
前記転写手段136の下方には、転写部Teに記録材Pを搬送するための給紙部120、および給紙部120に記録材Pを供給するための手差しトレイ部171および給紙カセット部121が配置されている。
【0006】
中間転写体130は、複数のローラに張架され無端回動するベルト状の中間転写ベルト131が使用される。そして、複数の前記画像形成部110に近接し、前記画像形成部の下方に配置された露光装置106により感光ドラム111上に形成された可視画像を、一次転写帯電装置135によって中間転写体130上に一次転写させる。一次帯電装置135は、画像形成部110と中間転写体130に対して対向する位置に配設されている。複数の感光ドラム111より一次転写された可視画像は、中間転写体130上において重ね合わされ、中間転写体130が回転することによって記録材Pに転写される位置Teまで搬送される。中間転写体130上の可視画像は、手差しトレイ部171もしくは給紙カセット部121から選択されて給紙されてきた記録材P上に、二次転写位置Teにおいて二次転写ローラ136によって二次転写される。さらに前記定着装置140において定着される事によってフルカラー画像を得るようになっている。
【0007】
上記のような構成の画像形成装置は、記録材Pの通紙経路が短く、各ユニットがコンパクトに配置されているために装置の小型化を大幅に達成することができる。また給紙から出力するまでの時間も短縮することができるために、高速化も実現できる。さらに通紙経路が短いため、紙詰まり等のジャムの発生頻度も低く抑えられ、高品質な画像形成装置を実現できる。
【0008】
さらに、定着装置140の搬送方向下流側には排紙ローラ対150、排紙トレイ160および両面搬送パス170が配置されている。定着装置140を通過した記録材Pは、片面印刷の場合や両面印刷時の2面目の場合については排紙ローラ対150を経て、排紙トレイ160に排出される。一方、定着装置140を通過した記録材Pが両面印刷時の1面目の場合については、排紙ローラ対150の動作手順を図11、図12を用いて説明する。
【0009】
図11、図12は図10の定着、排紙周辺の概略拡大図である。
定着ニップFNの搬送方向下流側には、排紙ガイド145、フラッパ146、排紙ローラ151a、151bからなる排紙ローラ対150、および両面搬送パス170が配置されている。フラッパ146は、回動可能なように構成され、自重によって下方に付勢されている。排紙ローラ151a、151bは正逆回転が可能なように構成されている。
【0010】
次に、両面印刷時における1面目の印刷が終了した記録材Pの反転時の動きについて説明する。
図11において、記録材Pは、定着ニップFNを通過した後、搬送ガイド145を経由して排紙ローラ対150まで搬送される。この時排紙ローラ対150は矢印Eの方向に回転して定着ニップFNを通過してきた記録材Pを定着ニップFNから後端部が完全に抜けきるまで搬送する。また記録材Pは搬送ガイド145内に設置された自重で重力方向に付勢されるフラッパ146を押し上げて搬送される。
【0011】
そして記録材Pの後端部P2がフラッパ146を通過し終わると、図12に示すように排紙ローラ151a、151bは矢印Fの方向に逆転して、記録材Pを両面搬送ガイド170に搬送する。両面搬送ガイド170に搬送された記録材Pは再び両面印刷の2面目を印字するために転写部へと搬送される。
【0012】
このように、排紙ローラ対を定着部の下流直後に配置し、排紙ローラ対の正逆回転を行うことによって片面印刷時と両面印刷時に紙の搬送方向を変える構成は、部品の簡略化、装置の小型化に貢献する事が出来る。
【0013】
しかしながら上記従来例に示す画像形成装置の場合、以下のような問題が生じている。
すなわち、両面印刷かつ記録材を複数枚連続印刷をする場合は、排紙ローラ対が逆回転し記録材を両面搬送ガイドに搬送している間は、次の記録材が排紙ローラ対に進入することが出来ない。従って、連続通紙時の前の記録材と次の記録材との間隔は(以下、紙間と称す)、記録材の通紙方向長さから、定着部〜排紙部間の距離分を引いた程度の長さを確保する必要があり、生産性は著しく劣ってしまう。
【0014】
上記のような問題に対し、特許文献2において、排紙ローラ対と反転ローラ対を別々に設ける構成が提案されている。この特許文献2のような構成であれば、両面印刷かつ記録材を複数枚連続印刷する場合でも、排紙と反転をほぼ同時期に行うことが出来るので、紙間を最小に抑えることができ生産性を高めることが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2004‐151389号公報(第12頁、図1)
【特許文献2】特開2008‐8950号公報(第9頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、特許文献2の提案では、定着部と反転ローラ対は独立して画像形成装置に設置されているため、定着部と反転ローラ対のアライメントは複数の部品精度の影響によって悪化するという問題がある。
定着部と反転ローラ対のアライメントが悪化すると、まず定着部と反転ローラとで記録材を挟持している状態では、定着部と反転ローラ対の間で記録材が片ループを形成しまう。片ループが大きすぎると搬送ガイド内で紙詰まりを発生させてしまう場合がある。また、紙詰まりを発生させるほどではない場合であっても、記録材後端部が定着部を通過し反転ローラ対で記録材を反転させる時に、片ループ量がそのまま記録材の斜行量となってし
まう。斜行したまま両面搬送ガイドに搬送され、両面2面目印字が行われるため、2面目の画像は記録材に対して傾いて印刷されてしまうことになる。
【0017】
この定着部と反転ローラ対のアライメントの精度を出すためには各構成部品の部品精度を上げる必要があり、量産時の部品管理が困難となり、かつコストアップになる。
また、斜行した記録材を2面目印字する前に補正する構成を設ければ、定着部と反転ローラ対のアライメント精度の影響は小さくなるものの、新たな部品が追加され、装置の小型化を阻害し部品点数も増加するためコストアップにもつながってしまう。
【0018】
本発明の目的は、定着部と反転手段とのアライメントを高精度に保証しながら装置の小型化および低コスト化を実現し、かつ反転操作時の生産性を向上させることが出来る画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために、本発明は、画像形成装置本体に、記録材に画像を形成する画像形成部と、画像形成部にて形成された画像を記録材に定着させる定着手段を備えた定着部と、該定着部を通過した記録材を反転して画像形成装置本体内に戻す反転手段とを備えた画像形成装置において、前記反転手段を保持する反転手段保持部材が前記定着部に対して連結手段を介して回転自在に一体的に連結され、前記定着部は、前記画像形成装置本体に対して反転手段保持部材と一体的に着脱可能となっており、前記定着部と反転手段保持部材は、前記画像形成装置本体に対してそれぞれ独立した位置決め手段を有し、前記定着部を画像形成装置本体に装着して定着部用の位置決め手段により位置決めした際に、連結手段において回転方向に自由度を有する反転手段保持部材が、反転手段保持部材用の位置決め手段によって画像形成装置本体側と位置決めされ、画像形成装置本体に対して姿勢が固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、定着部と反転手段を一体的に構成することによって、装置の小型化および構成の簡略化、低コスト化を実現しつつ、定着部と反転手段のアライメントを高精度に保証できる。従って、定着部と反転手段間で記録材が片ループを形成することを防止でき、その結果、記録材の斜行を抑制することが出来る。
【0021】
また、定着部および反転手段保持部材それぞれに画像形成装置本体に対する位置決め手段を設けているので、画像形成装置本体からそれぞれ高精度に駆動を伝達することができ、記録材の搬送性能を上げることができる。その上、駆動伝達部における駆動ギアの摩耗や変音を抑制することができる。
【0022】
さらに反転手段保持部材は、定着部に対して回動可能に構成されているため、定着部で紙詰まりが発生した場合、反転部を回動させて内部を露出させることが出来るため、ユーザビリティの向上を実現する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、定着・排紙周辺の特徴的な部分を示す図である。
【図2】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、定着・排紙周辺の特徴的な部分を示す図である。
【図3】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図である。
【図4】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、定着ユニットの画像形成装置へ装着する部分の特徴的な部分を示す図である。
【図5】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、定着ユニットの画像形成装置へ装着する部分の特徴的な部分を示す図である。
【図6】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図7】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図8】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図9】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図10】従来例における画像形成装置の概略断面図である。
【図11】従来例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図12】従来例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
まず、図3を用いて、本発明実施例における画像形成装置の概略構成を説明する。本実施例における画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスを利用した、カラー画像形成装置である。
【0026】
この画像形成装置は、画像形成装置本体100に、記録材に画像を形成する画像形成部1と、画像形成部1にて形成された画像を記録材Pに定着させる定着部としての定着ユニット40と、を備えている。
【0027】
画像形成部1は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像を形成する4つの画像形成部1a、1b、1c、1cを備えている。これらの4つの画像形成部1a、1b、1c、1dは一定の間隔をおいて一列に配置されている。
【0028】
各画像形成部1a、1b、1c、1dには、それぞれ像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという)2a、2b、2c、2dが設置されている。各感光体ドラム2a、2b、2c、2dの周囲には、帯電器3a、3b、3c、3d、現像装置4a、4b、4c、4d、ドラムクリーニング装置5a、5b、5c、5dがそれぞれ設置されている。また、各画像形成部1a、1b、1c、1dの下方には、露光装置6が設置されている。各現像装置4a、4b、4c、4dには、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーが収納されている。
【0029】
各感光体ドラム2a、2b、2c、2dは、負帯電のOPC感光体で、アルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有しており、駆動装置(不図示)によって矢印方向(時計回り)に所定のプロセススピードで回転駆動される。帯電手段としての帯電器3a、3b、3c、3dは、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって各感光体ドラム2a、2b、2c、2d表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。
【0030】
現像装置4a、4b、4c、4dは、それぞれ感光体ドラム2a、2b、2c、2d上に形成される各静電潜像に各色のトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。現像装置4a、4b、4c、4dによる現像方法としては、2成分接触現像法を用いることができる。2成分接触現像法は、例えば、トナー粒子に対して磁性キャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送し、各感光体ドラム2a、2b、2c
、2dに対して接触状態で現像する。
【0031】
転写手段としての1次転写ローラ34a、34b、34c、34dは、弾性部材で構成されており、各転写のニップ部にて無端ベルト状の中間転写ベルト31を介して各感光体ドラム2a、2b、2c、2dに当接している。なお、ここでは転写手段として、転写ローラ34a、34b、34c、34dを使用しているが、トナー像を転写材に転写する際に高圧が印加され、かつ中間転写ベルト31に対して当接する転写ブレードとしてもよい。
【0032】
ドラムクリーニング装置5a、5b、5c、5dは、感光体ドラム2a、2b、2c、2d表面にそれぞれ残った転写残トナーを除去して回収する。
【0033】
露光装置6は、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザ光が利用される。レーザ出力部(不図示)から出力されたレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー(不図示)等を介して各感光体ドラム2a、2b、2c、2d表面に露光される。これにより、各帯電器3a、3b、3c、3dで帯電された各感光体ドラム2a、2b、2c、2d表面に、画像情報に応じた各色の静電潜像を形成する。
【0034】
給紙ユニット20は、給紙カセット21、カセット給紙ローラ22、レジストローラ23a、23b、手差しトレイ給紙ローラ24、手差しトレイ71からなる。給紙カセット21内もしくは手差しトレイ71上の転写材Pを選択して給紙し、二次転写部Teまで搬送する。
【0035】
中間転写ユニット30は、駆動ローラ31、テンションローラ33間に中間転写ベルト31が張架されており、駆動ローラ31の駆動によって矢印方向(反時計回り)に回転(移動)される。中間転写ベルト31は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって構成されている。またテンションローラ33の中間転写ベルト31を介して対向側に中間転写ベルトクリーニング装置50が設置されている。
【0036】
中間転写ベルトクリーニング装置50は、中間転写ベルトに所定圧で当接される弾性体からなるクリーニングブレード51と、クリーニングブレード51によって中間転写ベルト31上から除去された残トナーを搬送する搬送スクリュー52からなる。この搬送スクリューによって、残トナーは、トナー回収容器(不図示)に搬送される。
【0037】
また、2次転写部Teの下流側に、定着部としての定着ユニット40が設置され、さらに通紙方向下流側には排紙ユニット50が設置されている。排紙ユニット50のさらに通紙方向下流側、中間転写ユニット30の上方には排紙ユニット50によって排出された転写材Pを積載するための排紙トレイ60が配されている。
【0038】
定着ユニット40は、定着手段としての定着ローラ42と加圧ローラ41を有し、定着ローラ42が熱源を内包している。
【0039】
さらに、電源ユニット90が、露光装置6の下部、給紙カセット21の上方に配置されている。
【0040】
次に、上記した画像形成装置による画像形成動作について説明する。
【0041】
画像形成開始信号が発せられると、所定のプロセススピードで回転駆動される各画像形成部1a,1b,1c,1dの各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、それぞれ帯電器
3a,3b,3c,3dによって一様に負極性に帯電される。そして、露光装置6は、出力画像の画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光は帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d上をそれぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
【0042】
そして、先ず感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによりイエローのトナーを付着させて、トナー像として可視像化する。そして1次転写部Taにおいて転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された1次転写ローラ34aによりイエローのトナー像が中間転写ベルト31上に転写される。
【0043】
イエローのトナー像が転写された中間転写ベルト31は、駆動ローラ32によって画像形成部1bに移動される。そして、画像形成部1bと1次転写ローラ34bによって構成された1次転写部Tbにおいても、前記同様にして感光ドラム2bに形成されたマゼンタのトナー像が、記録材P上のイエローのトナー像上に重ね合わせて、転写される。以下、同様にして中間転写ベルト31上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に、画像形成部1c,1dの感光ドラム2c,2dで形成されたシアン、ブラックのトナー像を各1次転写部Tc、Tdにて順次重ね合わせる。これにより、フルカラーのトナー像を中間転写ベルト31上に形成する。
【0044】
そして、中間転写ベルト31上のトナー像先端が2次転写部Teに移動されるタイミングに合わせて、給紙カセット21もしくは手差しトレイ71から給紙された記録材Pが、レジストローラ23a、23bにより転写部Teに搬送される。そして、2次転写部Teに搬送された記録材Pに、転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された2次転写ローラ36によりフルカラーのトナー像が記録材P上に転写される。
【0045】
フルカラーのトナー像が形成された記録材Pは、像加熱装置としての定着ユニット40に搬送されて、定着ローラ42と加圧ローラ41間の定着ニップでフルカラーのトナー像を加熱、加圧する。記録材P表面に熱定着した後に、排紙ユニット50によって機外の排紙トレイ60に排紙され、一連の画像形成動作を終了する。
【0046】
さて、本実施例における特徴的な部分を図1、図2、図4、図5を用いて述べる。
図1、図2、図4、図5は、本実施例を用いた画像形成装置の定着ユニット40および排紙ユニット50周辺の拡大概略断面図である。
【0047】
図1において、定着ユニット40は、定着後の記録材を反転させて画像形成装置本体内に戻す反転手段としての反転ローラ対47を保持する反転手段保持部材としての反転フレーム48を有している。この反転フレーム48は、定着ユニット40に対して連結手段としての回動軸48aを介して回転自在に一体的に連結されている。定着ユニット40は、画像形成装置本体100に対して反転フレーム48と一体的に着脱可能となっている。
定着ユニット40は、定着手段として、発熱体を内包する定着部材としての定着ローラ42と、定着ローラ42に圧接されて定着ニップNを形成する加圧部材としての加圧ローラ41とを備えている。この定着ローラ42及び加圧ローラ41は定着フレーム44に回転自在に組みつけられている。
また、反転フレーム48は、連結軸48aを中心として、図2に示すように、定着手段である定着ローラ42と加圧ローラ41の定着ニップFNが露出するまで回動可能なように構成されている。
【0048】
定着フレーム44には、定着ニップFNの上流側に定着ガイド43が、定着ニップFNの下流側に排紙ユニット50が配置されている。排紙ユニット50は、排紙ローラ51a
、51bから構成される。
【0049】
反転部40Bは、定着ニップFNの下流側に配置される、反転手段としての正逆回転可能な反転ローラ対47と、この反転ローラ対47を保持する反転フレーム48とを備えた構成となっている。反転ローラ対47は、一対の反転ローラ47a、47bによって構成される。反転手段としては、このようなローラ対に限らず、ベルト等の他の手段でもよい。
反転フレーム48には、反転ローラ対47によって記録材Pを反転させる際に、反転した記録材を画像形成装置本体100内の両面搬送路70に案内する搬送ガイドであるフラッパ46が設けられている。フラッパ46は、回動可能である。これにより、記録材Pの先端を定着ニップNから反転ローラ対47まで案内する位置と、反転ローラ対47から記録材の後端を両面搬送70に案内する位置の2位置に切り替えられるようになっている。
【0050】
次に、定着ユニット40が画像形成装置に装着された状態を、図4、図5を用いて説明する。図4、図5は、図1における定着ユニットを反対側(紙面裏側)から見た概略断面図である。
【0051】
図4は画像形成装置本体に定着ユニット40が装着される前の状態であり、定着ユニット40の加圧ローラ41の同軸上に加圧ローラ駆動ギア81が配置されている。そして、駆動側の反転ローラ47a(図1参照)の同軸上に、反転ローラ駆動ギア82が配置されている。
【0052】
また、画像形成装置本体10側には、定着手段である加圧ローラ41、定着ローラ42の駆動源(図示せず)と、反転手段である反転ローラ対47の駆動原(図示せず)が独立
して設けられている。そして、駆動源からの駆動伝達部材である加圧ローラ駆動伝達ギア83と、反転ローラ駆動伝達ギア84が、画像形成装置本体10に固定されているギア保持板85によって一体的に保持されている。
【0053】
加圧ローラ駆動伝達ギア83は加圧ローラ駆動ギア81に駆動を伝達するためのもの、反転ローラ駆動伝達ギア84は反転ローラ駆動ギア82を駆動するためのものである。ギア保持板50には、その他に、加圧ローラ41および反転ローラ47aを駆動する駆動源および駆動ギア列がそれぞれ独立して配置されている(不図示)。
【0054】
また、画像形成装置本体側、この例では画像形成装置本体側のギア保持板85には、位置決め手段を構成する位置決め部85a、85bが設けられている。一方、加圧ローラ駆動ギア81の同軸上に、位置決め手段を構成する定着フレーム位置決めボス86、反転ローラ駆動ギア82の同軸上に反転フレーム位置決めボス87が突設されている。そして、定着ユニット40は、矢印Bの方向から画像形成装置本体10に装着する。位置決め部85a、85bは、ボス86,87が係脱自在の係合溝によって構成されている。各位置決め部85a、85bの係合溝の入り口側には、溝に向かって徐々に傾斜する傾斜面が設けられ、ボス86,87を案内するようになっている。
【0055】
すなわち、定着部用の位置決め手段である定着ユニット40の位置決め手段は、位置決め部85aと定着フレーム位置決めボス86によって構成され、定着ユニット40の着脱方向に係脱自在となっている。また、反転手段保持部材用の位置決め手段は、位置決め部85bと反転フレーム位置決めボス87によって構成され、定着ユニット40の着脱方向と連結手段である回転軸48aにおける回転方向の位置決めをする。
【0056】
図5は、定着ユニット40を画像形成装置に装着した状態を示す。
定着ユニット40を画像形成装置本体100に装着すると、定着ユニット40の位置決
め手段、すなわち、位置決め部85aと定着フレーム位置決めボス86により位置決めされる。そして、回転軸48aにおいて回転方向に自由度を有する反転フレーム48が、反転フレーム48用の位置決め手段、すなわち位置決め部85bと反転フレーム位置決めボス87によって位置決めされる。これにより、反転フレーム48について画像形成装置本体100に対してその姿勢が固定される。
【0057】
すなわち、定着フレーム40と反転フレーム44は、互いに連結軸48bにおいて連結しているだけで回転方向には自由度を有し、回動可能となっている。そのため、定着フレーム40と反転フレーム44の位置は、画像形成装置本体10に装着したときに固定される。
【0058】
図4では、反転フレーム48は定着ユニット40の定着フレーム44に当接しており、画像形成装置本体100に装着して位置決めされると、図5に示すように、反転フレーム48は定着フレーム44に対して若干隙間が開いた位置となる。
このとき、加圧ローラ駆動ギア81は、本体側に配置されている加圧ローラ駆動伝達ギア83と噛み合い、反転ローラ駆動ギア82は本体側に配置されている反転ローラ駆動伝達ギア84と噛み合う構成になる。
【0059】
定着フレーム40と反転フレーム44は、互いに連結軸48bにおいて連結しているだけで回転方向には自由度を有し、回動可能となっている。そのため、定着フレーム40と反転フレーム44の位置は、画像形成装置本体10に装着したときに固定される。
【0060】
次に、本実施例により、連続して両面印刷する場合の記録材の動きについて、図6〜9を用いて説明する。
図6〜9は、本実施例を用いた画像形成装置の定着ユニット40および排紙ユニット50周辺の拡大概略断面図である。
【0061】
まず、図6において、記録材P1は1面目の印刷を終了し、2面目の印字を行う前の状態を示している。定着ニップFNを通過した記録材P1は、フラッパ46によって反転ローラ47a、47bまで搬送される。このときフラッパ46は下方を向いて記録材P1が円滑に反転ローラ47a、47bに達するようにガイドできる位置にいる。
【0062】
次に、図7において記録材P1の後端部が定着ニップFNを抜けるまで反転ローラ47a、47bは矢印Cの方向に回転する。そして記録材P1の後端部が定着ニップFNから抜けたあと、図7に示すようにフラッパ46が上方に回動し、反転ローラ47a、47bが矢印Dの方向に逆転して、記録材P1を両面搬送ガイド70へ搬送する。
【0063】
その際、すでに次の記録材P0(すでに2面目の印刷も終了している記録材)が定着ニップFNを通過し始めており、記録材P1とすれ違うようにして排紙ローラ51a、51bに搬送される。その後、図9に示すように、記録材P0は排紙ローラ51a、51bによって機外へ排出され、記録材P1は両面搬送ガイド70を経て2面目の印刷を行うため再給紙される。
【0064】
以上のように、本実施例に従えば、定着部40Aと反転部40Bとが一体的に連結構成されているので、双方のアライメントを高精度に維持することができる。すなわち、反転部40Bにおける反転ローラ47a、47bと、定着部における加圧ローラ41,定着ローラ42との、アライメントを高精度に維持することができる。従って、これらのローラ間のアライメントの悪化に伴う記録材Pの片ループを抑制することができ、その結果、通紙ジャムや記録材Pの斜行による画像不良を防ぐことができる。
【0065】
また、定着部40Aの定着フレーム44と、反転部40Bの反転フレーム48は、それぞれ画像形成装置本体10に位置決めされるよう構成されているので、画像形成装置本体10からの駆動伝達も精度よく行うことができる。したがって、駆動不良やギアの削れ、駆動時の変音といった不具合を抑えるのに有効である。
【0066】
また、定着ユニット40としては、反転フレーム48が定着フレーム44に対して連結軸48aを回動中心として大きく回動し、定着ニップFNを十分露出することができる。したがって、定着ユニット40内で発生した紙詰まり等のジャム処理を容易に行うことができる。
【0067】
さらに、反転部40Bと排紙ユニット50を独立したことで、両面印刷の連続通紙時の紙間を最小限に狭めることができ、生産性の向上を実現することができる。
【符号の説明】
【0068】
1・・・画像形成部
40・・・定着ユニット(定着部)
44・・・定着フレーム
46・・・フラッパ(搬送ガイド)
47・・・反転ローラ対(反転手段)
48・・・反転フレーム(反転手段保持部材)
70・・・両面搬送パス(搬送部)
81・・・加圧ローラ駆動ギア
82・・・反転ローラ駆動ギア
85・・・ギア保持板
85a,85b・・位置決め部
86・・・定着フレーム位置決めボス(位置決め手段)
87・・・反転フレーム位置決めボス(位置決め手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は静電記録方式や電子写真記録方式などを採用した画像形成装置に関し、特に定着部を通過した記録材を反転させる反転部を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最初に本発明に係る画像形成装置の一例である、中間転写方式のフルカラー画像形成装置について図10を用いて述べる。
【0003】
近年、画像形成装置の小型化・高性能化が進歩し、以下に述べるような構成をとる画像形成装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図10に示すように、光、磁気、電荷等を利用して像担持体たる感光ドラム111上に潜像を形成し、潜像を顕像化して可視画像を得る複数の画像形成部110を有している。また、この画像形成部110の上方に、各画像形成部から順次可視画像が転写され、複数色画像を形成する中間転写体130が位置する。そして、転写手段136によって、中間転写体130上の複数色画像を記録材Pに転写され、記録材P上に転写された複数色画像が定着装置140によって記録材P上に定着される。
【0005】
前記転写手段136の下方には、転写部Teに記録材Pを搬送するための給紙部120、および給紙部120に記録材Pを供給するための手差しトレイ部171および給紙カセット部121が配置されている。
【0006】
中間転写体130は、複数のローラに張架され無端回動するベルト状の中間転写ベルト131が使用される。そして、複数の前記画像形成部110に近接し、前記画像形成部の下方に配置された露光装置106により感光ドラム111上に形成された可視画像を、一次転写帯電装置135によって中間転写体130上に一次転写させる。一次帯電装置135は、画像形成部110と中間転写体130に対して対向する位置に配設されている。複数の感光ドラム111より一次転写された可視画像は、中間転写体130上において重ね合わされ、中間転写体130が回転することによって記録材Pに転写される位置Teまで搬送される。中間転写体130上の可視画像は、手差しトレイ部171もしくは給紙カセット部121から選択されて給紙されてきた記録材P上に、二次転写位置Teにおいて二次転写ローラ136によって二次転写される。さらに前記定着装置140において定着される事によってフルカラー画像を得るようになっている。
【0007】
上記のような構成の画像形成装置は、記録材Pの通紙経路が短く、各ユニットがコンパクトに配置されているために装置の小型化を大幅に達成することができる。また給紙から出力するまでの時間も短縮することができるために、高速化も実現できる。さらに通紙経路が短いため、紙詰まり等のジャムの発生頻度も低く抑えられ、高品質な画像形成装置を実現できる。
【0008】
さらに、定着装置140の搬送方向下流側には排紙ローラ対150、排紙トレイ160および両面搬送パス170が配置されている。定着装置140を通過した記録材Pは、片面印刷の場合や両面印刷時の2面目の場合については排紙ローラ対150を経て、排紙トレイ160に排出される。一方、定着装置140を通過した記録材Pが両面印刷時の1面目の場合については、排紙ローラ対150の動作手順を図11、図12を用いて説明する。
【0009】
図11、図12は図10の定着、排紙周辺の概略拡大図である。
定着ニップFNの搬送方向下流側には、排紙ガイド145、フラッパ146、排紙ローラ151a、151bからなる排紙ローラ対150、および両面搬送パス170が配置されている。フラッパ146は、回動可能なように構成され、自重によって下方に付勢されている。排紙ローラ151a、151bは正逆回転が可能なように構成されている。
【0010】
次に、両面印刷時における1面目の印刷が終了した記録材Pの反転時の動きについて説明する。
図11において、記録材Pは、定着ニップFNを通過した後、搬送ガイド145を経由して排紙ローラ対150まで搬送される。この時排紙ローラ対150は矢印Eの方向に回転して定着ニップFNを通過してきた記録材Pを定着ニップFNから後端部が完全に抜けきるまで搬送する。また記録材Pは搬送ガイド145内に設置された自重で重力方向に付勢されるフラッパ146を押し上げて搬送される。
【0011】
そして記録材Pの後端部P2がフラッパ146を通過し終わると、図12に示すように排紙ローラ151a、151bは矢印Fの方向に逆転して、記録材Pを両面搬送ガイド170に搬送する。両面搬送ガイド170に搬送された記録材Pは再び両面印刷の2面目を印字するために転写部へと搬送される。
【0012】
このように、排紙ローラ対を定着部の下流直後に配置し、排紙ローラ対の正逆回転を行うことによって片面印刷時と両面印刷時に紙の搬送方向を変える構成は、部品の簡略化、装置の小型化に貢献する事が出来る。
【0013】
しかしながら上記従来例に示す画像形成装置の場合、以下のような問題が生じている。
すなわち、両面印刷かつ記録材を複数枚連続印刷をする場合は、排紙ローラ対が逆回転し記録材を両面搬送ガイドに搬送している間は、次の記録材が排紙ローラ対に進入することが出来ない。従って、連続通紙時の前の記録材と次の記録材との間隔は(以下、紙間と称す)、記録材の通紙方向長さから、定着部〜排紙部間の距離分を引いた程度の長さを確保する必要があり、生産性は著しく劣ってしまう。
【0014】
上記のような問題に対し、特許文献2において、排紙ローラ対と反転ローラ対を別々に設ける構成が提案されている。この特許文献2のような構成であれば、両面印刷かつ記録材を複数枚連続印刷する場合でも、排紙と反転をほぼ同時期に行うことが出来るので、紙間を最小に抑えることができ生産性を高めることが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2004‐151389号公報(第12頁、図1)
【特許文献2】特開2008‐8950号公報(第9頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、特許文献2の提案では、定着部と反転ローラ対は独立して画像形成装置に設置されているため、定着部と反転ローラ対のアライメントは複数の部品精度の影響によって悪化するという問題がある。
定着部と反転ローラ対のアライメントが悪化すると、まず定着部と反転ローラとで記録材を挟持している状態では、定着部と反転ローラ対の間で記録材が片ループを形成しまう。片ループが大きすぎると搬送ガイド内で紙詰まりを発生させてしまう場合がある。また、紙詰まりを発生させるほどではない場合であっても、記録材後端部が定着部を通過し反転ローラ対で記録材を反転させる時に、片ループ量がそのまま記録材の斜行量となってし
まう。斜行したまま両面搬送ガイドに搬送され、両面2面目印字が行われるため、2面目の画像は記録材に対して傾いて印刷されてしまうことになる。
【0017】
この定着部と反転ローラ対のアライメントの精度を出すためには各構成部品の部品精度を上げる必要があり、量産時の部品管理が困難となり、かつコストアップになる。
また、斜行した記録材を2面目印字する前に補正する構成を設ければ、定着部と反転ローラ対のアライメント精度の影響は小さくなるものの、新たな部品が追加され、装置の小型化を阻害し部品点数も増加するためコストアップにもつながってしまう。
【0018】
本発明の目的は、定着部と反転手段とのアライメントを高精度に保証しながら装置の小型化および低コスト化を実現し、かつ反転操作時の生産性を向上させることが出来る画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するために、本発明は、画像形成装置本体に、記録材に画像を形成する画像形成部と、画像形成部にて形成された画像を記録材に定着させる定着手段を備えた定着部と、該定着部を通過した記録材を反転して画像形成装置本体内に戻す反転手段とを備えた画像形成装置において、前記反転手段を保持する反転手段保持部材が前記定着部に対して連結手段を介して回転自在に一体的に連結され、前記定着部は、前記画像形成装置本体に対して反転手段保持部材と一体的に着脱可能となっており、前記定着部と反転手段保持部材は、前記画像形成装置本体に対してそれぞれ独立した位置決め手段を有し、前記定着部を画像形成装置本体に装着して定着部用の位置決め手段により位置決めした際に、連結手段において回転方向に自由度を有する反転手段保持部材が、反転手段保持部材用の位置決め手段によって画像形成装置本体側と位置決めされ、画像形成装置本体に対して姿勢が固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、定着部と反転手段を一体的に構成することによって、装置の小型化および構成の簡略化、低コスト化を実現しつつ、定着部と反転手段のアライメントを高精度に保証できる。従って、定着部と反転手段間で記録材が片ループを形成することを防止でき、その結果、記録材の斜行を抑制することが出来る。
【0021】
また、定着部および反転手段保持部材それぞれに画像形成装置本体に対する位置決め手段を設けているので、画像形成装置本体からそれぞれ高精度に駆動を伝達することができ、記録材の搬送性能を上げることができる。その上、駆動伝達部における駆動ギアの摩耗や変音を抑制することができる。
【0022】
さらに反転手段保持部材は、定着部に対して回動可能に構成されているため、定着部で紙詰まりが発生した場合、反転部を回動させて内部を露出させることが出来るため、ユーザビリティの向上を実現する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、定着・排紙周辺の特徴的な部分を示す図である。
【図2】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、定着・排紙周辺の特徴的な部分を示す図である。
【図3】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図である。
【図4】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、定着ユニットの画像形成装置へ装着する部分の特徴的な部分を示す図である。
【図5】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、定着ユニットの画像形成装置へ装着する部分の特徴的な部分を示す図である。
【図6】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図7】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図8】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図9】本発明の実施例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図10】従来例における画像形成装置の概略断面図である。
【図11】従来例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【図12】従来例における画像形成装置の概略断面図であり、両面印刷時の定着・排紙周辺の記録材の挙動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
まず、図3を用いて、本発明実施例における画像形成装置の概略構成を説明する。本実施例における画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスを利用した、カラー画像形成装置である。
【0026】
この画像形成装置は、画像形成装置本体100に、記録材に画像を形成する画像形成部1と、画像形成部1にて形成された画像を記録材Pに定着させる定着部としての定着ユニット40と、を備えている。
【0027】
画像形成部1は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像を形成する4つの画像形成部1a、1b、1c、1cを備えている。これらの4つの画像形成部1a、1b、1c、1dは一定の間隔をおいて一列に配置されている。
【0028】
各画像形成部1a、1b、1c、1dには、それぞれ像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという)2a、2b、2c、2dが設置されている。各感光体ドラム2a、2b、2c、2dの周囲には、帯電器3a、3b、3c、3d、現像装置4a、4b、4c、4d、ドラムクリーニング装置5a、5b、5c、5dがそれぞれ設置されている。また、各画像形成部1a、1b、1c、1dの下方には、露光装置6が設置されている。各現像装置4a、4b、4c、4dには、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーが収納されている。
【0029】
各感光体ドラム2a、2b、2c、2dは、負帯電のOPC感光体で、アルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有しており、駆動装置(不図示)によって矢印方向(時計回り)に所定のプロセススピードで回転駆動される。帯電手段としての帯電器3a、3b、3c、3dは、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって各感光体ドラム2a、2b、2c、2d表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。
【0030】
現像装置4a、4b、4c、4dは、それぞれ感光体ドラム2a、2b、2c、2d上に形成される各静電潜像に各色のトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。現像装置4a、4b、4c、4dによる現像方法としては、2成分接触現像法を用いることができる。2成分接触現像法は、例えば、トナー粒子に対して磁性キャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送し、各感光体ドラム2a、2b、2c
、2dに対して接触状態で現像する。
【0031】
転写手段としての1次転写ローラ34a、34b、34c、34dは、弾性部材で構成されており、各転写のニップ部にて無端ベルト状の中間転写ベルト31を介して各感光体ドラム2a、2b、2c、2dに当接している。なお、ここでは転写手段として、転写ローラ34a、34b、34c、34dを使用しているが、トナー像を転写材に転写する際に高圧が印加され、かつ中間転写ベルト31に対して当接する転写ブレードとしてもよい。
【0032】
ドラムクリーニング装置5a、5b、5c、5dは、感光体ドラム2a、2b、2c、2d表面にそれぞれ残った転写残トナーを除去して回収する。
【0033】
露光装置6は、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザ光が利用される。レーザ出力部(不図示)から出力されたレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー(不図示)等を介して各感光体ドラム2a、2b、2c、2d表面に露光される。これにより、各帯電器3a、3b、3c、3dで帯電された各感光体ドラム2a、2b、2c、2d表面に、画像情報に応じた各色の静電潜像を形成する。
【0034】
給紙ユニット20は、給紙カセット21、カセット給紙ローラ22、レジストローラ23a、23b、手差しトレイ給紙ローラ24、手差しトレイ71からなる。給紙カセット21内もしくは手差しトレイ71上の転写材Pを選択して給紙し、二次転写部Teまで搬送する。
【0035】
中間転写ユニット30は、駆動ローラ31、テンションローラ33間に中間転写ベルト31が張架されており、駆動ローラ31の駆動によって矢印方向(反時計回り)に回転(移動)される。中間転写ベルト31は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって構成されている。またテンションローラ33の中間転写ベルト31を介して対向側に中間転写ベルトクリーニング装置50が設置されている。
【0036】
中間転写ベルトクリーニング装置50は、中間転写ベルトに所定圧で当接される弾性体からなるクリーニングブレード51と、クリーニングブレード51によって中間転写ベルト31上から除去された残トナーを搬送する搬送スクリュー52からなる。この搬送スクリューによって、残トナーは、トナー回収容器(不図示)に搬送される。
【0037】
また、2次転写部Teの下流側に、定着部としての定着ユニット40が設置され、さらに通紙方向下流側には排紙ユニット50が設置されている。排紙ユニット50のさらに通紙方向下流側、中間転写ユニット30の上方には排紙ユニット50によって排出された転写材Pを積載するための排紙トレイ60が配されている。
【0038】
定着ユニット40は、定着手段としての定着ローラ42と加圧ローラ41を有し、定着ローラ42が熱源を内包している。
【0039】
さらに、電源ユニット90が、露光装置6の下部、給紙カセット21の上方に配置されている。
【0040】
次に、上記した画像形成装置による画像形成動作について説明する。
【0041】
画像形成開始信号が発せられると、所定のプロセススピードで回転駆動される各画像形成部1a,1b,1c,1dの各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、それぞれ帯電器
3a,3b,3c,3dによって一様に負極性に帯電される。そして、露光装置6は、出力画像の画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光は帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d上をそれぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
【0042】
そして、先ず感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによりイエローのトナーを付着させて、トナー像として可視像化する。そして1次転写部Taにおいて転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された1次転写ローラ34aによりイエローのトナー像が中間転写ベルト31上に転写される。
【0043】
イエローのトナー像が転写された中間転写ベルト31は、駆動ローラ32によって画像形成部1bに移動される。そして、画像形成部1bと1次転写ローラ34bによって構成された1次転写部Tbにおいても、前記同様にして感光ドラム2bに形成されたマゼンタのトナー像が、記録材P上のイエローのトナー像上に重ね合わせて、転写される。以下、同様にして中間転写ベルト31上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に、画像形成部1c,1dの感光ドラム2c,2dで形成されたシアン、ブラックのトナー像を各1次転写部Tc、Tdにて順次重ね合わせる。これにより、フルカラーのトナー像を中間転写ベルト31上に形成する。
【0044】
そして、中間転写ベルト31上のトナー像先端が2次転写部Teに移動されるタイミングに合わせて、給紙カセット21もしくは手差しトレイ71から給紙された記録材Pが、レジストローラ23a、23bにより転写部Teに搬送される。そして、2次転写部Teに搬送された記録材Pに、転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された2次転写ローラ36によりフルカラーのトナー像が記録材P上に転写される。
【0045】
フルカラーのトナー像が形成された記録材Pは、像加熱装置としての定着ユニット40に搬送されて、定着ローラ42と加圧ローラ41間の定着ニップでフルカラーのトナー像を加熱、加圧する。記録材P表面に熱定着した後に、排紙ユニット50によって機外の排紙トレイ60に排紙され、一連の画像形成動作を終了する。
【0046】
さて、本実施例における特徴的な部分を図1、図2、図4、図5を用いて述べる。
図1、図2、図4、図5は、本実施例を用いた画像形成装置の定着ユニット40および排紙ユニット50周辺の拡大概略断面図である。
【0047】
図1において、定着ユニット40は、定着後の記録材を反転させて画像形成装置本体内に戻す反転手段としての反転ローラ対47を保持する反転手段保持部材としての反転フレーム48を有している。この反転フレーム48は、定着ユニット40に対して連結手段としての回動軸48aを介して回転自在に一体的に連結されている。定着ユニット40は、画像形成装置本体100に対して反転フレーム48と一体的に着脱可能となっている。
定着ユニット40は、定着手段として、発熱体を内包する定着部材としての定着ローラ42と、定着ローラ42に圧接されて定着ニップNを形成する加圧部材としての加圧ローラ41とを備えている。この定着ローラ42及び加圧ローラ41は定着フレーム44に回転自在に組みつけられている。
また、反転フレーム48は、連結軸48aを中心として、図2に示すように、定着手段である定着ローラ42と加圧ローラ41の定着ニップFNが露出するまで回動可能なように構成されている。
【0048】
定着フレーム44には、定着ニップFNの上流側に定着ガイド43が、定着ニップFNの下流側に排紙ユニット50が配置されている。排紙ユニット50は、排紙ローラ51a
、51bから構成される。
【0049】
反転部40Bは、定着ニップFNの下流側に配置される、反転手段としての正逆回転可能な反転ローラ対47と、この反転ローラ対47を保持する反転フレーム48とを備えた構成となっている。反転ローラ対47は、一対の反転ローラ47a、47bによって構成される。反転手段としては、このようなローラ対に限らず、ベルト等の他の手段でもよい。
反転フレーム48には、反転ローラ対47によって記録材Pを反転させる際に、反転した記録材を画像形成装置本体100内の両面搬送路70に案内する搬送ガイドであるフラッパ46が設けられている。フラッパ46は、回動可能である。これにより、記録材Pの先端を定着ニップNから反転ローラ対47まで案内する位置と、反転ローラ対47から記録材の後端を両面搬送70に案内する位置の2位置に切り替えられるようになっている。
【0050】
次に、定着ユニット40が画像形成装置に装着された状態を、図4、図5を用いて説明する。図4、図5は、図1における定着ユニットを反対側(紙面裏側)から見た概略断面図である。
【0051】
図4は画像形成装置本体に定着ユニット40が装着される前の状態であり、定着ユニット40の加圧ローラ41の同軸上に加圧ローラ駆動ギア81が配置されている。そして、駆動側の反転ローラ47a(図1参照)の同軸上に、反転ローラ駆動ギア82が配置されている。
【0052】
また、画像形成装置本体10側には、定着手段である加圧ローラ41、定着ローラ42の駆動源(図示せず)と、反転手段である反転ローラ対47の駆動原(図示せず)が独立
して設けられている。そして、駆動源からの駆動伝達部材である加圧ローラ駆動伝達ギア83と、反転ローラ駆動伝達ギア84が、画像形成装置本体10に固定されているギア保持板85によって一体的に保持されている。
【0053】
加圧ローラ駆動伝達ギア83は加圧ローラ駆動ギア81に駆動を伝達するためのもの、反転ローラ駆動伝達ギア84は反転ローラ駆動ギア82を駆動するためのものである。ギア保持板50には、その他に、加圧ローラ41および反転ローラ47aを駆動する駆動源および駆動ギア列がそれぞれ独立して配置されている(不図示)。
【0054】
また、画像形成装置本体側、この例では画像形成装置本体側のギア保持板85には、位置決め手段を構成する位置決め部85a、85bが設けられている。一方、加圧ローラ駆動ギア81の同軸上に、位置決め手段を構成する定着フレーム位置決めボス86、反転ローラ駆動ギア82の同軸上に反転フレーム位置決めボス87が突設されている。そして、定着ユニット40は、矢印Bの方向から画像形成装置本体10に装着する。位置決め部85a、85bは、ボス86,87が係脱自在の係合溝によって構成されている。各位置決め部85a、85bの係合溝の入り口側には、溝に向かって徐々に傾斜する傾斜面が設けられ、ボス86,87を案内するようになっている。
【0055】
すなわち、定着部用の位置決め手段である定着ユニット40の位置決め手段は、位置決め部85aと定着フレーム位置決めボス86によって構成され、定着ユニット40の着脱方向に係脱自在となっている。また、反転手段保持部材用の位置決め手段は、位置決め部85bと反転フレーム位置決めボス87によって構成され、定着ユニット40の着脱方向と連結手段である回転軸48aにおける回転方向の位置決めをする。
【0056】
図5は、定着ユニット40を画像形成装置に装着した状態を示す。
定着ユニット40を画像形成装置本体100に装着すると、定着ユニット40の位置決
め手段、すなわち、位置決め部85aと定着フレーム位置決めボス86により位置決めされる。そして、回転軸48aにおいて回転方向に自由度を有する反転フレーム48が、反転フレーム48用の位置決め手段、すなわち位置決め部85bと反転フレーム位置決めボス87によって位置決めされる。これにより、反転フレーム48について画像形成装置本体100に対してその姿勢が固定される。
【0057】
すなわち、定着フレーム40と反転フレーム44は、互いに連結軸48bにおいて連結しているだけで回転方向には自由度を有し、回動可能となっている。そのため、定着フレーム40と反転フレーム44の位置は、画像形成装置本体10に装着したときに固定される。
【0058】
図4では、反転フレーム48は定着ユニット40の定着フレーム44に当接しており、画像形成装置本体100に装着して位置決めされると、図5に示すように、反転フレーム48は定着フレーム44に対して若干隙間が開いた位置となる。
このとき、加圧ローラ駆動ギア81は、本体側に配置されている加圧ローラ駆動伝達ギア83と噛み合い、反転ローラ駆動ギア82は本体側に配置されている反転ローラ駆動伝達ギア84と噛み合う構成になる。
【0059】
定着フレーム40と反転フレーム44は、互いに連結軸48bにおいて連結しているだけで回転方向には自由度を有し、回動可能となっている。そのため、定着フレーム40と反転フレーム44の位置は、画像形成装置本体10に装着したときに固定される。
【0060】
次に、本実施例により、連続して両面印刷する場合の記録材の動きについて、図6〜9を用いて説明する。
図6〜9は、本実施例を用いた画像形成装置の定着ユニット40および排紙ユニット50周辺の拡大概略断面図である。
【0061】
まず、図6において、記録材P1は1面目の印刷を終了し、2面目の印字を行う前の状態を示している。定着ニップFNを通過した記録材P1は、フラッパ46によって反転ローラ47a、47bまで搬送される。このときフラッパ46は下方を向いて記録材P1が円滑に反転ローラ47a、47bに達するようにガイドできる位置にいる。
【0062】
次に、図7において記録材P1の後端部が定着ニップFNを抜けるまで反転ローラ47a、47bは矢印Cの方向に回転する。そして記録材P1の後端部が定着ニップFNから抜けたあと、図7に示すようにフラッパ46が上方に回動し、反転ローラ47a、47bが矢印Dの方向に逆転して、記録材P1を両面搬送ガイド70へ搬送する。
【0063】
その際、すでに次の記録材P0(すでに2面目の印刷も終了している記録材)が定着ニップFNを通過し始めており、記録材P1とすれ違うようにして排紙ローラ51a、51bに搬送される。その後、図9に示すように、記録材P0は排紙ローラ51a、51bによって機外へ排出され、記録材P1は両面搬送ガイド70を経て2面目の印刷を行うため再給紙される。
【0064】
以上のように、本実施例に従えば、定着部40Aと反転部40Bとが一体的に連結構成されているので、双方のアライメントを高精度に維持することができる。すなわち、反転部40Bにおける反転ローラ47a、47bと、定着部における加圧ローラ41,定着ローラ42との、アライメントを高精度に維持することができる。従って、これらのローラ間のアライメントの悪化に伴う記録材Pの片ループを抑制することができ、その結果、通紙ジャムや記録材Pの斜行による画像不良を防ぐことができる。
【0065】
また、定着部40Aの定着フレーム44と、反転部40Bの反転フレーム48は、それぞれ画像形成装置本体10に位置決めされるよう構成されているので、画像形成装置本体10からの駆動伝達も精度よく行うことができる。したがって、駆動不良やギアの削れ、駆動時の変音といった不具合を抑えるのに有効である。
【0066】
また、定着ユニット40としては、反転フレーム48が定着フレーム44に対して連結軸48aを回動中心として大きく回動し、定着ニップFNを十分露出することができる。したがって、定着ユニット40内で発生した紙詰まり等のジャム処理を容易に行うことができる。
【0067】
さらに、反転部40Bと排紙ユニット50を独立したことで、両面印刷の連続通紙時の紙間を最小限に狭めることができ、生産性の向上を実現することができる。
【符号の説明】
【0068】
1・・・画像形成部
40・・・定着ユニット(定着部)
44・・・定着フレーム
46・・・フラッパ(搬送ガイド)
47・・・反転ローラ対(反転手段)
48・・・反転フレーム(反転手段保持部材)
70・・・両面搬送パス(搬送部)
81・・・加圧ローラ駆動ギア
82・・・反転ローラ駆動ギア
85・・・ギア保持板
85a,85b・・位置決め部
86・・・定着フレーム位置決めボス(位置決め手段)
87・・・反転フレーム位置決めボス(位置決め手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体に、記録材に画像を形成する画像形成部と、画像形成部にて形成された画像を記録材に定着させる定着手段を備えた定着部と、該定着部を通過した記録材を反転して画像形成装置本体内に戻す反転手段とを備えた画像形成装置において、
前記反転手段を保持する反転手段保持部材が前記定着部に対して連結手段を介して回転自在に一体的に連結され、
前記定着部は、前記画像形成装置本体に対して反転手段保持部材と一体的に着脱可能となっており、
前記定着部と反転手段保持部材は、前記画像形成装置本体に対してそれぞれ独立した位置決め手段を有し、前記定着部を画像形成装置本体に装着して定着部用の位置決め手段により位置決めした際に、連結手段において回転方向に自由度を有する反転手段保持部材が、反転手段保持部材用の位置決め手段によって画像形成装置本体側と位置決めされ、画像形成装置本体に対して姿勢が固定されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
定着手段の駆動源と反転手段の駆動源は独立して前記画像形成装置本体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
定着部と反転手段保持部材それぞれの位置決め手段は、定着部の着脱方向に係脱される構成となっており、定着部は着脱方向の位置決めをし、反転手段保持部材については、定着部の着脱方向と連結手段における回転方向の位置決めをする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
位置決め手段は、定着部及び反転手段保持部材それぞれに突設されたボスと、画像形成装置本体側に設けられた前記ボスと係脱自在の位置決め部とによって構成される請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
反転手段保持部材は、少なくとも前記定着手段が露出するまで回動可能である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
反転手段保持部材には、反転手段によって記録材を画像形成装置本体内に反転させる際に、反転した記録材を画像形成装置本体内の搬送路に案内する搬送ガイドを備えている請求項1乃至5のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
定着手段は、発熱体を内包する定着部材と、前記定着部材に圧接されて定着ニップを形成する加圧部材とから構成され、反転手段は、正逆回転可能な反転ローラ対によって構成される請求項1乃至6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項1】
画像形成装置本体に、記録材に画像を形成する画像形成部と、画像形成部にて形成された画像を記録材に定着させる定着手段を備えた定着部と、該定着部を通過した記録材を反転して画像形成装置本体内に戻す反転手段とを備えた画像形成装置において、
前記反転手段を保持する反転手段保持部材が前記定着部に対して連結手段を介して回転自在に一体的に連結され、
前記定着部は、前記画像形成装置本体に対して反転手段保持部材と一体的に着脱可能となっており、
前記定着部と反転手段保持部材は、前記画像形成装置本体に対してそれぞれ独立した位置決め手段を有し、前記定着部を画像形成装置本体に装着して定着部用の位置決め手段により位置決めした際に、連結手段において回転方向に自由度を有する反転手段保持部材が、反転手段保持部材用の位置決め手段によって画像形成装置本体側と位置決めされ、画像形成装置本体に対して姿勢が固定されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
定着手段の駆動源と反転手段の駆動源は独立して前記画像形成装置本体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
定着部と反転手段保持部材それぞれの位置決め手段は、定着部の着脱方向に係脱される構成となっており、定着部は着脱方向の位置決めをし、反転手段保持部材については、定着部の着脱方向と連結手段における回転方向の位置決めをする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
位置決め手段は、定着部及び反転手段保持部材それぞれに突設されたボスと、画像形成装置本体側に設けられた前記ボスと係脱自在の位置決め部とによって構成される請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
反転手段保持部材は、少なくとも前記定着手段が露出するまで回動可能である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
反転手段保持部材には、反転手段によって記録材を画像形成装置本体内に反転させる際に、反転した記録材を画像形成装置本体内の搬送路に案内する搬送ガイドを備えている請求項1乃至5のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
定着手段は、発熱体を内包する定着部材と、前記定着部材に圧接されて定着ニップを形成する加圧部材とから構成され、反転手段は、正逆回転可能な反転ローラ対によって構成される請求項1乃至6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−57978(P2013−57978A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−284358(P2012−284358)
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2008−201947(P2008−201947)の分割
【原出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2008−201947(P2008−201947)の分割
【原出願日】平成20年8月5日(2008.8.5)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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