画像表示装置、電子機器および画像表示方法
【課題】サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、表示する画像が動画であっても静止画であっても適切に画質を高める。
【解決手段】静止画や動画の画像データ(映像信号)からフレーム間の動きの大きさを検出する。フレーム間の動きが大きい場合には、フレーム間の動きが小さい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数を大きく、かつ1フレーム当たりのサブフレーム数を小さくする。また、フレーム間の動きが小さい場合には、フレーム間の動きが大きい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数を小さく、かつ1フレーム当たりのサブフレーム数を大きくする。
【解決手段】静止画や動画の画像データ(映像信号)からフレーム間の動きの大きさを検出する。フレーム間の動きが大きい場合には、フレーム間の動きが小さい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数を大きく、かつ1フレーム当たりのサブフレーム数を小さくする。また、フレーム間の動きが小さい場合には、フレーム間の動きが大きい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数を小さく、かつ1フレーム当たりのサブフレーム数を大きくする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブフィールド駆動によって画像を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、N−1番目のフレーム画像とN番目のフレーム画像との間に中間フレーム画像を補間し、フレームレートを2倍にすることで動きぼけによる画質の劣化を改善することが開示されている。また、特許文献2には、サブフィールド駆動によって画像を表示すること、すなわち、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド単位で各画素にオン電圧またはオフ電圧を印加することで、表示画像の階調を制御することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−193487号公報
【特許文献2】特開2003−114661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1,2に記載された技術を組み合わせた場合、フレームレートを2倍にすると、サブフレームの周期は1/2に短縮される。この場合、2倍の動作速度で各画素を駆動しなければならないが、サブフィールド駆動の場合、1フレームごとではなくサブフィールド単位で、1画面を構成する総ての画素の各々にオン電圧またはオフ電圧を書き込む必要がある。このため各画素に対して電圧を書き込む時間(選択時間)が極めて短くなってしまう。
【0005】
また、動画の場合は、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やして階調表示の精度を高めることよりも、単位時間当たりのフレーム数を増やして中間フレーム画像を補間することの方が、画質を高める上で重要になることが多い。これに対し、静止画の場合は、動画の場合のように表示画像が変化することがないので、単位時間当たりのフレーム数を増やすことよりも、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やして階調表示の精度を高めることの方が、画質を高める上で重要になることが多い。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、表示する画像が動画であっても静止画であっても適切に画質を高めることが可能な画像表示装置、電子機器および画像表示方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明に係る画像表示装置は、複数の画素からなる1画面を表示する単位期間を1フレームとしたとき、1フレームを分割して得られる複数のサブフレームの各々において、前記複数の画素の各々の階調を制御する画像表示装置であって、表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの大きさを検出する動き検出手段と、前記動き検出手段の検出結果に基づいて単位時間当たりのフレーム数を調整するフレーム数調整手段と、前記検出結果に基づいて1フレームに含まれるサブフレーム数を調整するサブフレーム数調整手段と、前記検出結果が大きい場合には、前記検出結果が小さい場合と比較して、前記フレーム数が大きく、かつ前記サブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御し、前記検出結果が小さい場合には、前記検出結果が大きい場合と比較して、前記フレーム数が小さく、かつ前記サブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
以上の構成によれば、フレーム間の動きが大きい場合には、フレーム間の動きが小さい場合と比較して、フレーム数を大きく、かつサブフレーム数を小さくすることができる。また、フレーム間の動きが小さい場合には、フレーム間の動きが大きい場合と比較して、フレーム数を小さく、かつサブフレーム数を大きくすることができる。
つまり、フレーム間の動きが大きい画像(例えば動画)については、1フレーム当たりのサブフレーム数を減らして階調表示の精度を犠牲にしてでも、その分、中間フレーム画像を補間するために単位時間当たりのフレーム数を増やすことで、画像をなめらかに表示することができる。また、フレーム間の動きが小さい画像(例えば静止画)については、表示画像が大きく変化することはないので、単位時間当たりのフレーム数を減らし、その分、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすことで、より高精細な階調表示を行うことができる。
したがって、サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、表示する画像が動画であっても静止画であっても適切に画質を高めることができる。
【0009】
また、上述した画像表示装置において、前記画像データは、各フレームに対応するフレーム画像データを有し、前記フレーム数調整手段は、前記検出結果が大きい場合には、1のフレームとその次のフレームとの間の中間フレームに対応する中間画像データを生成することで、前記検出結果が小さい場合と比較して前記フレーム数を大きくする構成であってもよい。
この場合、中間画像データを生成することで、フレーム間の動きが大きい動画などの画像をなめらかに表示することができる。なお、1のフレームとその次のフレームとの間に補間する中間画像データは、1つに限らず複数であってもよい。また、中間画像データは、1のフレームに対応するフレーム画像データと、その次のフレームに対応するフレーム画像データとを用いて生成される。
【0010】
また、上述した画像表示装置において、前記画像データは、各フレームに対応するフレーム画像データを有し、前記フレーム数調整手段は、前記検出結果が小さい場合には、連続する所定数のフレーム毎に一定の割合で前記フレーム画像データを間引くことで、前記検出結果が大きい場合と比較して前記フレーム数を小さくする構成であってもよい。
この場合、フレーム画像データを間引くことで単位時間当たりのフレーム数を減らし、その分、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすことができる。なお、例えば、2フレームごとに1フレームの割合や、4フレームごとに3フレームの割合でフレーム画像データを間引くことができる。
【0011】
また、上述した画像表示装置において、表示すべき階調と、1フレームに含まれる複数のサブフレームの各々毎のオン状態またはオフ状態との対応関係を示すルックアップテーブルを、1フレームに含まれるサブフレーム数の違いに応じて複数備え、前記サブフレーム数調整手段は、前記検出結果が大きい場合には、前記サブフレーム数が小さい前記ルックアップテーブルを選択し、選択した前記ルックアップテーブルを使用して前記複数の画素の各々の階調を制御することで、前記検出結果が小さい場合と比較して前記サブフレーム数を小さくし、前記検出結果が小さい場合には、前記サブフレーム数が大きい前記ルックアップテーブルを選択し、選択した前記ルックアップテーブルを使用して前記複数の画素の各々の階調を制御することで、前記検出結果が大きい場合と比較して前記サブフレーム数を大きくする構成であってもよい。
この場合、フレーム間の動きの大きさに応じてルックアップテーブルを選択し、選択したルックアップテーブルを使用して各画素の階調を制御することで、1フレーム当たりのサブフレーム数を調整することができる。
【0012】
また、上述した画像表示装置において、前記動き検出手段は、表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの有無を検出し、前記制御手段は、前記検出結果が有りの場合には、前記検出結果が無しの場合と比較して、前記フレーム数が大きく、かつ前記サブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御し、前記検出結果が無しの場合には、前記検出結果が有りの場合と比較して、前記フレーム数が小さく、かつ前記サブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する構成であってもよい。
つまり、フレーム間の動きの有無を検出することで、動画であるのか静止画であるのかを判定可能にし、動画を表示する場合には、静止画を表示する場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数を大きく、かつ1フレーム当たりのサブフレーム数を小さくするようにし、静止画を表示する場合には、動画を表示する場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数を小さく、かつ1フレーム当たりのサブフレーム数を大きくするようにしてもよい。
【0013】
また、上述した画像表示装置において、前記制御手段は、前記フレーム数と前記サブフレーム数の積が一定になるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する構成であってもよい。
また、上述した画像表示装置において、前記サブフレーム数調整手段は、前記フレーム数が変更されても前記サブフレームの単位期間が一定となるように前記サブフレーム数を調整する構成であってもよい。
以上の構成の場合、フレーム数やサブフレーム数を変更してもサブフレームの単位期間(周期)を一定に保つことができる。例えば、フレーム数やサブフレーム数の変更に伴ってサブフレームの単位期間が変わってしまうと、各画素に対する電圧や電流の書き込み時間(選択時間)が変わることになるので、サブフィールド駆動に関する制御が複雑になる。したがって、このような場合と比較してサブフィールド駆動に関する制御を簡素化することができる。
【0014】
なお、本発明に係る画像表示装置には、液晶素子を利用して画像を表示する液晶表示装置に加え、例えば、無機EL素子,有機EL素子,電界電子放出素子,表面伝導型電子放出素子,弾道電子放出素子,LED素子,電気泳動素子、エレクトロクロミック素子などの電気光学素子を利用して画像を表示する画像表示装置が含まれる。また、液晶素子を含むこれらの電気光学素子について、自身が発光する自発光型と、外光の透過率や反射率を変化させる非発光型との区別や、電流の供給によって駆動される電流駆動型と、電界(電圧)の印加によって駆動される電圧駆動型との区別は不問である。また、本発明に係る画像表示装置には、観察者に直接到達する表示光を出射する画像表示装置に加え、表示光を表示面(例えばスクリーン)に投射する投射型の画像表示装置が含まれる。
【0015】
また、本発明に係る電子機器は上述した画像表示装置を備える。電子機器には、例えばパーソナルコンピューターや携帯電話機などが含まれる。
【0016】
また、本発明に係る画像表示方法は、複数の画素からなる1画面を表示する単位期間を1フレームとしたとき、1フレームを分割して得られる複数のサブフレームの各々において、前記複数の画素の各々の階調を制御する画像表示方法であって、表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの大きさを検出し、検出した動きの大きさが大きい場合には、検出した動きの大きさが小さい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数が大きく、かつ1フレームに含まれるサブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数および前記サブフレーム数を調整し、検出した動きの大きさが小さい場合には、検出した動きの大きさが大きい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数が小さく、かつ1フレームに含まれるサブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数および前記サブフレーム数を調整する、ことを特徴とする。
以上の構成によれば、本発明に係る画像表示装置と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】静止画の映像信号が供給された場合の液晶表示装置の動作(動作例1)について説明するための図である。
【図3】動作例1の場合におけるフレームとサブフレームについて説明するための図である。
【図4】動画の映像信号(フレーム間の動きがそれほど大きくない場合)が供給された場合の液晶表示装置の動作(動作例2)について説明するための図である。
【図5】動作例2の場合におけるフレームとサブフレームについて説明するための図である。
【図6】動画の映像信号(フレーム間の動きが極めて大きい場合)が供給された場合の液晶表示装置の動作(動作例3)について説明するための図である。
【図7】動作例3の場合におけるフレームとサブフレームについて説明するための図である。
【図8】変形例2に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る電子機器の具体例を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る電子機器の具体例を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る電子機器の具体例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<1.実施形態>
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置10の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、液晶表示装置10は、動き検出回路100と、中間フレーム生成回路200と、LUT(ルックアップテーブル)300A〜300Cと、LUT選択回路400と、SF(サブフレーム)展開回路500と、表示装置600を備える。
表示装置600は、複数の走査線と、複数のデータ線と、走査線とデータ線の各交差に対応して設けられた複数の画素を備え、各画素は、画素電極、対向電極、およびこれらの間に挟持された液晶からなる液晶素子を有する。また、表示装置600は、各画素を駆動するための駆動回路(走査線駆動回路やデータ線駆動回路)を備え、駆動回路による各画素の駆動にはサブフィールド駆動が採用される。
【0019】
サブフィールド駆動では、1フレームを複数のサブフレームに分割し、サブフレーム単位で、1画面を構成する総ての画素の各々にオン電圧またはオフ電圧を書き込むことで、液晶に印加される電圧実効値を変化させて表示画像の階調を制御する。つまり、各画素には、例えば48個のサブフレームの各々においてオン電圧またはオフ電圧が書き込まれ、その時間積分により中間的な階調が表現される。各画素の駆動に必要な電圧レベルはオンレベルとオフレベルの2値のみであり、このようにオンとオフのみのデジタル信号を用いて画像の表示を行うことで、素子特性や配線抵抗などの不均一性に起因する表示ムラなどを抑え、高精細な階調表示を実現することができる。なお、1フレームとは、1画面分の画像を表示するのに必要な期間である。
【0020】
また、本実施形態に係る液晶表示装置10は、フレーム周波数を60Hz,120Hz,240Hzのいずれかに変更することができる。つまり、1秒当たりのフレーム数を60個,120個,240個のいずれかに変更することが可能である。また、本実施形態に係る液晶表示装置10は、1フレーム当たりのサブフレーム数を48個,24個,12個のいずれかに変更することができる。なお、詳細については後述するが、本実施形態に係る液晶表示装置10は、フレーム周波数を60Hzにした場合は、1フレーム当たりのサブフレーム数を48個にしてサブフィールド駆動を行い、フレーム周波数を120Hzにした場合は、1フレーム当たりのサブフレーム数を24個にしてサブフィールド駆動を行い、フレーム周波数を240Hzにした場合は、1フレーム当たりのサブフレーム数を12個にしてサブフィールド駆動を行う。
【0021】
動き検出回路100と中間フレーム生成回路200には、静止画や動画の映像信号が供給される。なお、本実施形態において、動き検出回路100や中間フレーム生成回路200に供給される映像信号のフレーム周波数は60Hzである。動き検出回路100は、供給される映像信号について、N(N=1,2,3…)番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像とを比較し、フレーム間の動きの大きさを検出する。また、動き検出回路100は、検出したフレーム間の動きの大きさから、フレームレートを何倍にするのかを決定する。このフレームレートを何倍にするのかを示すフレームレート情報が、検出結果として中間フレーム生成回路200とLUT選択回路400に出力される。
【0022】
例えば、動き検出回路100は、静止画の映像信号であれば、フレーム間の動きの大きさがゼロになるので、フレームレート情報“1倍速”を検出結果として出力する。また、動き検出回路100は、動画の映像信号であれば、例えば、フレーム間の動きがそれほど大きくない場合にフレームレート情報“2倍速”を検出結果として出力し、フレーム間の動きが極めて大きい場合にフレームレート情報“4倍速”を検出結果として出力する。なお、動き検出回路100は、検出結果として、フレームレート情報ではなく、フレーム間の動きの大きさを示す数値情報やレベル情報を出力する構成であってもよい。
【0023】
中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”や“4倍速”であった場合に、中間フレーム画像を生成して映像信号のフレームレートを変更する。例えば、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”であった場合、中間フレーム生成回路200は、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像から、N番目のフレームとN+1番目のフレームとの間の中間フレームに対応する中間フレーム画像を生成し、これを補間することで、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が120Hzの映像信号にする。この場合、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個から120個に変更することになる。
【0024】
また、中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“4倍速”であった場合、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像との間に3枚の中間フレーム画像を生成することで、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が240Hzの映像信号にする。この場合、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個から240個に変更することになる。
【0025】
なお、中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“1倍速”であった場合、中間フレーム画像を生成せず、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)をそのままSF展開回路500に出力する。
【0026】
また、本実施形態に係る液晶表示装置10は、3個のLUT(ルックアップテーブル)300A〜300Cを有する。LUT300Aは、1フレームを48分割してサブフィールド駆動を行う場合に使用されるルックアップテーブルであり、LUT300Bは、1フレームを24分割してサブフィールド駆動を行う場合に使用されるルックアップテーブルであり、LUT300Cは、1フレームを12分割してサブフィールド駆動を行う場合に使用されるルックアップテーブルである。
【0027】
これらのルックアップテーブルの各々には、階調データ毎に、各サブフレームにおけるオン状態とオフ状態を指定したデジタルコードが格納されている。例えば、1フレーム当たりのサブフレーム数が12個で、表現可能な階調数が8個であれば、ルックアップテーブルには、8個の階調データの各々に対し、第1サブフレーム〜第12サブフレームまでの各サブフレームにおけるオン状態(1)とオフ状態(0)を指定したデジタルコードが格納されている。より具体的に説明すると、例えば8個の階調データのうち、階調データ“001”については、第1サブフレームのみをオン状態とし、残りの第2サブフレームから第12サブフレームまでをオフ状態とするのであれば、ルックアップテーブルには、階調データ“001”と対応させてデジタルコード“100000000000”が格納されている。また、階調データ“101”については、第1サブフレームから第5サブフレームまでをオン状態とし、残りの第6サブフレームから第12サブフレームまでをオフ状態とするのであれば、ルックアップテーブルには、階調データ“101”と対応させてデジタルコード“111110000000”が格納されている。
【0028】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果に基づいて、LUT300A〜300Cの中からいずれか1つのルックアップテーブルを選択する。選択されたルックアップテーブルは、LUT情報としてSF展開回路500に出力される。なお、LUT選択回路400は、1秒当たりのフレーム数と1フレーム当たりのサブフレーム数の積が一定(2880)となるように、ルックアップテーブルの選択を行う。
【0029】
例えば、動き検出回路100からの検出結果が“1倍速”であった場合、1秒当たりのフレーム数は60個に設定されているので、LUT選択回路400は、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個となるLUT300Aを選択する。また、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”であった場合、1秒当たりのフレーム数は120個に設定されているので、LUT選択回路400は、1フレーム当たりのサブフレーム数が24個となるLUT300Bを選択する。また、動き検出回路100からの検出結果が“4倍速”であった場合、1秒当たりのフレーム数は240個に設定されているので、LUT選択回路400は、1フレーム当たりのサブフレーム数が12個となるLUT300Cを選択する。
【0030】
SF展開回路500は、LUT選択回路400によって選択されたルックアップテーブルを参照し、中間フレーム生成回路200から供給される映像信号を、サブフィールド駆動用のデジタルコードに変換して表示装置600に出力する。また、サブフィールド駆動用のデジタルコードと共に、フレーム周波数を指定する情報や、1フレーム当たりのサブフレーム数を指定する情報が表示装置600に送られる。表示装置600は、SF展開回路500から供給されるデジタルコードに基づいてサブフィールド駆動を行い、静止画や動画の映像を画面に表示する。
【0031】
次に液晶表示装置10の動作について説明する。
[動作例1]
まず、静止画の映像信号が供給された場合の動作について説明する。
静止画の場合、フレーム間の動きの大きさはゼロになる。したがって、図2に示すように、動き検出回路100は、検出結果としてフレームレート情報“1倍速”を出力する。中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“1倍速”であるので、中間フレーム画像を生成せず、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)をそのままSF展開回路500に出力する。つまり、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個のままとする。
【0032】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“1倍速”であるので、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個となるLUT300Aを選択する。SF展開回路500は、LUT300Aを参照し、中間フレーム生成回路200から供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)を、サブフィールド駆動用のデジタルコード(フレーム周波数60Hz/サブフレーム分割数48個)に変換して表示装置600に出力する。その結果、表示装置600は、フレーム周波数を60Hzにすると共に1フレームを48個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行い、静止画の映像を画面に表示する。
【0033】
この場合、後述する動作例2,3と比較して、1フレーム当たりのサブフレーム数を多くすることができるので、静止画について高精細な階調表示を実現できる。また、図3に示すように動作例1の場合、フレーム周波数が60Hzであるので、1フレームの時間長は16.6msになる。また、1フレームが48個のサブフレームに等分割されるので、1つのサブフレームの時間長は347μsになる。
【0034】
[動作例2]
次に、動画の映像信号(フレーム間の動きがそれほど大きくない場合)が供給された場合の動作について説明する。
図4に示すように、動き検出回路100は、フレーム間の動きがそれほど大きくない場合、検出結果としてフレームレート情報“2倍速”を出力する。中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”であるので、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像との間に1枚の中間フレーム画像を生成し、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が120Hzの映像信号にする。この場合、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個から120個に変更することになる。
【0035】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”であるので、1フレーム当たりのサブフレーム数が24個となるLUT300Bを選択する。SF展開回路500は、LUT300Bを参照し、中間フレーム生成回路200から供給される映像信号(フレーム周波数120Hz)を、サブフィールド駆動用のデジタルコード(フレーム周波数120Hz/サブフレーム分割数24個)に変換して表示装置600に出力する。その結果、表示装置600は、フレーム周波数を120Hzにすると共に1フレームを24個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行い、動画の映像を画面に表示する。
【0036】
この場合、動作例1と比較して、1フレーム当たりのサブフレーム数は半減するものの、1秒当たりのフレーム数を2倍に増やすことができるので、中間フレーム画像を補間して動画をなめらかに表示することができる。また、図5に示すように動作例2の場合、フレーム周波数が120Hzになるので、1フレームの時間長は8.3msになるが、1フレーム当たりのサブフレーム数が24個であるので、1つのサブフレームの時間長は347μsのままである。
【0037】
なお、動画の映像信号であっても、フレーム間の動きが極めて小さい場合は、動作例1で説明した静止画の場合と同様に、フレーム周波数を60Hzのまま変えず、1フレームを48個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行うことができる。
【0038】
[動作例3]
次に、動画の映像信号(フレーム間の動きが極めて大きい場合)が供給された場合の動作について説明する。
図6に示すように、動き検出回路100は、フレーム間の動きが極めて大きい場合、検出結果としてフレームレート情報“4倍速”を出力する。中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“4倍速”であるので、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像との間に3枚の中間フレーム画像を生成し、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が240Hzの映像信号にする。この場合、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個から240個に変更することになる。
【0039】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“4倍速”であるので、1フレーム当たりのサブフレーム数が12個となるLUT300Cを選択する。SF展開回路500は、LUT300Cを参照し、中間フレーム生成回路200から供給される映像信号(フレーム周波数240Hz)を、サブフィールド駆動用のデジタルコード(フレーム周波数240Hz/サブフレーム分割数12個)に変換して表示装置600に出力する。その結果、表示装置600は、フレーム周波数を240Hzにすると共に1フレームを12個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行い、動画の映像を画面に表示する。
【0040】
この場合、1秒当たりのフレーム数を動作例2の場合よりもさらに2倍に増やすことができるので、その分、中間フレーム画像の補間枚数を増やすことができ、動画をよりなめらかに表示することができる。また、図7に示すように動作例3の場合、フレーム周波数が240Hzになるので、1フレームの時間長は4.2msになるが、1フレーム当たりのサブフレーム数が12個であるので、1つのサブフレームの時間長は347μsのままである。
【0041】
以上説明したように本実施形態によれば、液晶表示装置10では、サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、静止画や動画の映像信号からフレーム間の動きの大きさを検出し、フレーム間の動きが大きい場合には、フレーム間の動きが小さい場合に比べ、1秒当たりのフレーム数を増やす一方で1フレーム当たりのサブフレーム数を減らす。また、フレーム間の動きが小さい場合には、フレーム間の動きが大きい場合に比べ、1秒当たりのフレーム数を減らす一方で1フレーム当たりのサブフレーム数を増やす。
つまり、フレーム間の動きが大きい画像(例えば動画)については、1フレーム当たりのサブフレーム数を減らして階調表示の精度を犠牲にしてでも、その分、1秒当たりのフレーム数を増やして中間フレーム画像を補間することで、画像をなめらかに表示することができる。また、フレーム間の動きが小さい画像(例えば静止画)については、表示画像が大きく変化することはないので、1秒当たりのフレーム数を減らし、その分、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすことで、より高精細な階調表示を行うことができる。
したがって、サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、表示する画像が動画であっても静止画であっても適切に画質を高めることができる。
【0042】
また、液晶表示装置10では、1秒当たりのフレーム数と1フレーム当たりのサブフレーム数の積が一定(2880)となるように、1秒当たりのフレーム数と1フレーム当たりのサブフレーム数を調整する。これにより、どのような場合であってもサブフレームの時間長が347μsで一定となるようにしている。仮に、フレーム数やサブフレーム数の変更に伴ってサブフレームの時間長が変わってしまうと、各画素に対して電圧を書き込む時間(選択時間)が変わることになるので、サブフィールド駆動に関する制御が複雑になる。したがって、このような場合と比較してサブフィールド駆動に関する制御を簡素化することができる。
【0043】
<2.変形例>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の変形が可能である。また、以下に示す2以上の変形を適宜組み合わせることもできる。
【0044】
[変形例1]
上述した実施形態において、動き検出回路100は、フレーム間の動きの大きさではなくフレーム間の動きの有無を検出し、フレーム間の動きがある場合には、検出結果として動画であることを示す情報を出力し、フレーム間の動きが無い場合には、検出結果として静止画であることを示す情報を出力する構成であってもよい。
【0045】
この場合、例えば、中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“動画”であれば、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像との間に1枚の中間フレーム画像を生成し、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が120Hzの映像信号にする。また、中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“静止画”であれば、中間フレーム画像を生成せず、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)をそのままSF展開回路500に出力する。また、LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“動画”であれば、1秒当たりのフレーム数が120個に設定されているので、1フレーム当たりのサブフレーム数が24個となるLUT300Bを選択し、動き検出回路100からの検出結果が“静止画”であれば、1秒当たりのフレーム数が60個に設定されているので、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個となるLUT300Aを選択する。
【0046】
以上のように構成を変形し、動画を表示する場合には、静止画を表示する場合よりも、1秒当たりのフレーム数を増やす一方で1フレーム当たりのサブフレーム数を減らすようにし、また、静止画を表示する場合には、動画を表示する場合よりも、1秒当たりのフレーム数を減らす一方で1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすようにしてもよい。
【0047】
[変形例2]
図8は、変形例2に係る液晶表示装置10の構成を示すブロック図である。
本変形例に係る液晶表示装置10が、上述した実施形態で説明した液晶表示装置10と相違するのは、フレーム数調整手段として中間フレーム生成回路200の代わりにフレーム間引回路250を備えている点と、動き検出回路100やフレーム間引回路250に対して供給される映像信号のフレーム周波数が60Hzではなく120Hzである点である。
【0048】
例えば、静止画の映像信号(フレーム周波数120Hz)が供給された場合、動き検出回路100は、フレーム間の動きの大きさがゼロであることを検出すると、フレーム周波数を60Hzに下げるため、検出結果としてフレームレート情報“1/2倍速”を出力する。フレーム間引回路250は、動き検出回路100からの検出結果が“1/2倍速”であるので、供給される映像信号(フレーム周波数120Hz)について、例えば偶数番目のフレーム画像を削除することで、フレーム周波数が120Hzの映像信号をフレーム周波数が60Hzの映像信号にする。この場合、フレーム間引回路250は、1秒当たりのフレーム数を120個から60個に変更することになる。
【0049】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“1/2倍速”であり、1秒当たりのフレーム数が60個に設定されているので、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個となるLUT300Aを選択する。SF展開回路500は、LUT300Aを参照し、フレーム間引回路250から供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)を、サブフィールド駆動用のデジタルコード(フレーム周波数60Hz/サブフレーム分割数48個)に変換して表示装置600に出力する。その結果、表示装置600は、フレーム周波数を60Hzにすると共に1フレームを48個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行い、静止画の映像を画面に表示する。
【0050】
この場合、1秒当たりのフレーム数を減らし、その分、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすことで、静止画についてより高精細な階調表示を行うことができる。また、本変形例の場合、フレーム周波数が60Hzで、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個になるので、1秒当たりのフレーム数と1フレーム当たりのサブフレーム数は、上述した[動作例1]の場合と同じである(図3参照)。つまり、1フレームの時間長は4.2msとなり、1つのサブフレームの時間長は347μsとなる。
【0051】
なお、フレーム間引回路250は、供給される映像信号のフレーム周波数が240Hzで、動き検出回路100からの検出結果が“1/4倍速”であれば、供給される映像信号(フレーム周波数240Hz)について、例えば、4N番目のフレーム画像のみを残し、それ以外のフレーム画像を削除することで、フレーム周波数が240Hzの映像信号をフレーム周波数が60Hzの映像信号にする。このようにフレーム間引回路250は、連続する所定数のフレーム毎に一定の割合でフレーム画像データを間引くことで、映像信号のフレームレートを下げる。
【0052】
[変形例3]
上述した実施形態では、各画素に対してオン電圧(点灯)またはオフ電圧(消灯)の2値のデータ電位を書き込むサブフィールド駆動を例示したが、3値以上のデータ電位(オン電圧、オフ電圧、中間電圧)を書き込むサブフィールド駆動であってもよい。
また、単位時間当たりのフレーム数や1フレーム当たりのサブフレーム数は、上述した実施形態で例示したものに限定されず任意に変更可能である。
【0053】
<3:電子機器>
次に、液晶表示装置10を適用した電子機器について説明する。
図9に、液晶表示装置10を適用したモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す。パーソナルコンピューター2000は、表示ユニットとしての液晶表示装置10と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001とキーボード2002が設けられている。
図10に、液晶表示装置10を適用した携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、表示ユニットとしての液晶表示装置10と、複数の操作ボタン3001と、スクロールボタン3002を備える。スクロールボタン3002を操作することで液晶表示装置10に表示される画面がスクロールされる。
図11に、液晶表示装置10を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、表示ユニットとしての液晶表示装置10と、複数の操作ボタン4001と、電源スイッチ4002を備える。操作ボタン4001を操作することで、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が液晶表示装置10に表示される。
なお、液晶表示装置10が適用される電子機器としては、図9〜図11に示すものの他、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、プロジェクターなどが挙げられる。
【符号の説明】
【0054】
10…液晶表示装置、100…動き検出回路、200…中間フレーム生成回路、250…フレーム間引回路、300A,300B,300C…LUT(ルックアップテーブル)、400…LUT選択回路、500…SF(サブフレーム)展開回路、600…表示装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブフィールド駆動によって画像を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、N−1番目のフレーム画像とN番目のフレーム画像との間に中間フレーム画像を補間し、フレームレートを2倍にすることで動きぼけによる画質の劣化を改善することが開示されている。また、特許文献2には、サブフィールド駆動によって画像を表示すること、すなわち、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、サブフィールド単位で各画素にオン電圧またはオフ電圧を印加することで、表示画像の階調を制御することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−193487号公報
【特許文献2】特開2003−114661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1,2に記載された技術を組み合わせた場合、フレームレートを2倍にすると、サブフレームの周期は1/2に短縮される。この場合、2倍の動作速度で各画素を駆動しなければならないが、サブフィールド駆動の場合、1フレームごとではなくサブフィールド単位で、1画面を構成する総ての画素の各々にオン電圧またはオフ電圧を書き込む必要がある。このため各画素に対して電圧を書き込む時間(選択時間)が極めて短くなってしまう。
【0005】
また、動画の場合は、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やして階調表示の精度を高めることよりも、単位時間当たりのフレーム数を増やして中間フレーム画像を補間することの方が、画質を高める上で重要になることが多い。これに対し、静止画の場合は、動画の場合のように表示画像が変化することがないので、単位時間当たりのフレーム数を増やすことよりも、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やして階調表示の精度を高めることの方が、画質を高める上で重要になることが多い。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、表示する画像が動画であっても静止画であっても適切に画質を高めることが可能な画像表示装置、電子機器および画像表示方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明に係る画像表示装置は、複数の画素からなる1画面を表示する単位期間を1フレームとしたとき、1フレームを分割して得られる複数のサブフレームの各々において、前記複数の画素の各々の階調を制御する画像表示装置であって、表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの大きさを検出する動き検出手段と、前記動き検出手段の検出結果に基づいて単位時間当たりのフレーム数を調整するフレーム数調整手段と、前記検出結果に基づいて1フレームに含まれるサブフレーム数を調整するサブフレーム数調整手段と、前記検出結果が大きい場合には、前記検出結果が小さい場合と比較して、前記フレーム数が大きく、かつ前記サブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御し、前記検出結果が小さい場合には、前記検出結果が大きい場合と比較して、前記フレーム数が小さく、かつ前記サブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
以上の構成によれば、フレーム間の動きが大きい場合には、フレーム間の動きが小さい場合と比較して、フレーム数を大きく、かつサブフレーム数を小さくすることができる。また、フレーム間の動きが小さい場合には、フレーム間の動きが大きい場合と比較して、フレーム数を小さく、かつサブフレーム数を大きくすることができる。
つまり、フレーム間の動きが大きい画像(例えば動画)については、1フレーム当たりのサブフレーム数を減らして階調表示の精度を犠牲にしてでも、その分、中間フレーム画像を補間するために単位時間当たりのフレーム数を増やすことで、画像をなめらかに表示することができる。また、フレーム間の動きが小さい画像(例えば静止画)については、表示画像が大きく変化することはないので、単位時間当たりのフレーム数を減らし、その分、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすことで、より高精細な階調表示を行うことができる。
したがって、サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、表示する画像が動画であっても静止画であっても適切に画質を高めることができる。
【0009】
また、上述した画像表示装置において、前記画像データは、各フレームに対応するフレーム画像データを有し、前記フレーム数調整手段は、前記検出結果が大きい場合には、1のフレームとその次のフレームとの間の中間フレームに対応する中間画像データを生成することで、前記検出結果が小さい場合と比較して前記フレーム数を大きくする構成であってもよい。
この場合、中間画像データを生成することで、フレーム間の動きが大きい動画などの画像をなめらかに表示することができる。なお、1のフレームとその次のフレームとの間に補間する中間画像データは、1つに限らず複数であってもよい。また、中間画像データは、1のフレームに対応するフレーム画像データと、その次のフレームに対応するフレーム画像データとを用いて生成される。
【0010】
また、上述した画像表示装置において、前記画像データは、各フレームに対応するフレーム画像データを有し、前記フレーム数調整手段は、前記検出結果が小さい場合には、連続する所定数のフレーム毎に一定の割合で前記フレーム画像データを間引くことで、前記検出結果が大きい場合と比較して前記フレーム数を小さくする構成であってもよい。
この場合、フレーム画像データを間引くことで単位時間当たりのフレーム数を減らし、その分、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすことができる。なお、例えば、2フレームごとに1フレームの割合や、4フレームごとに3フレームの割合でフレーム画像データを間引くことができる。
【0011】
また、上述した画像表示装置において、表示すべき階調と、1フレームに含まれる複数のサブフレームの各々毎のオン状態またはオフ状態との対応関係を示すルックアップテーブルを、1フレームに含まれるサブフレーム数の違いに応じて複数備え、前記サブフレーム数調整手段は、前記検出結果が大きい場合には、前記サブフレーム数が小さい前記ルックアップテーブルを選択し、選択した前記ルックアップテーブルを使用して前記複数の画素の各々の階調を制御することで、前記検出結果が小さい場合と比較して前記サブフレーム数を小さくし、前記検出結果が小さい場合には、前記サブフレーム数が大きい前記ルックアップテーブルを選択し、選択した前記ルックアップテーブルを使用して前記複数の画素の各々の階調を制御することで、前記検出結果が大きい場合と比較して前記サブフレーム数を大きくする構成であってもよい。
この場合、フレーム間の動きの大きさに応じてルックアップテーブルを選択し、選択したルックアップテーブルを使用して各画素の階調を制御することで、1フレーム当たりのサブフレーム数を調整することができる。
【0012】
また、上述した画像表示装置において、前記動き検出手段は、表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの有無を検出し、前記制御手段は、前記検出結果が有りの場合には、前記検出結果が無しの場合と比較して、前記フレーム数が大きく、かつ前記サブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御し、前記検出結果が無しの場合には、前記検出結果が有りの場合と比較して、前記フレーム数が小さく、かつ前記サブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する構成であってもよい。
つまり、フレーム間の動きの有無を検出することで、動画であるのか静止画であるのかを判定可能にし、動画を表示する場合には、静止画を表示する場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数を大きく、かつ1フレーム当たりのサブフレーム数を小さくするようにし、静止画を表示する場合には、動画を表示する場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数を小さく、かつ1フレーム当たりのサブフレーム数を大きくするようにしてもよい。
【0013】
また、上述した画像表示装置において、前記制御手段は、前記フレーム数と前記サブフレーム数の積が一定になるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する構成であってもよい。
また、上述した画像表示装置において、前記サブフレーム数調整手段は、前記フレーム数が変更されても前記サブフレームの単位期間が一定となるように前記サブフレーム数を調整する構成であってもよい。
以上の構成の場合、フレーム数やサブフレーム数を変更してもサブフレームの単位期間(周期)を一定に保つことができる。例えば、フレーム数やサブフレーム数の変更に伴ってサブフレームの単位期間が変わってしまうと、各画素に対する電圧や電流の書き込み時間(選択時間)が変わることになるので、サブフィールド駆動に関する制御が複雑になる。したがって、このような場合と比較してサブフィールド駆動に関する制御を簡素化することができる。
【0014】
なお、本発明に係る画像表示装置には、液晶素子を利用して画像を表示する液晶表示装置に加え、例えば、無機EL素子,有機EL素子,電界電子放出素子,表面伝導型電子放出素子,弾道電子放出素子,LED素子,電気泳動素子、エレクトロクロミック素子などの電気光学素子を利用して画像を表示する画像表示装置が含まれる。また、液晶素子を含むこれらの電気光学素子について、自身が発光する自発光型と、外光の透過率や反射率を変化させる非発光型との区別や、電流の供給によって駆動される電流駆動型と、電界(電圧)の印加によって駆動される電圧駆動型との区別は不問である。また、本発明に係る画像表示装置には、観察者に直接到達する表示光を出射する画像表示装置に加え、表示光を表示面(例えばスクリーン)に投射する投射型の画像表示装置が含まれる。
【0015】
また、本発明に係る電子機器は上述した画像表示装置を備える。電子機器には、例えばパーソナルコンピューターや携帯電話機などが含まれる。
【0016】
また、本発明に係る画像表示方法は、複数の画素からなる1画面を表示する単位期間を1フレームとしたとき、1フレームを分割して得られる複数のサブフレームの各々において、前記複数の画素の各々の階調を制御する画像表示方法であって、表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの大きさを検出し、検出した動きの大きさが大きい場合には、検出した動きの大きさが小さい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数が大きく、かつ1フレームに含まれるサブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数および前記サブフレーム数を調整し、検出した動きの大きさが小さい場合には、検出した動きの大きさが大きい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数が小さく、かつ1フレームに含まれるサブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数および前記サブフレーム数を調整する、ことを特徴とする。
以上の構成によれば、本発明に係る画像表示装置と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本実施形態に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】静止画の映像信号が供給された場合の液晶表示装置の動作(動作例1)について説明するための図である。
【図3】動作例1の場合におけるフレームとサブフレームについて説明するための図である。
【図4】動画の映像信号(フレーム間の動きがそれほど大きくない場合)が供給された場合の液晶表示装置の動作(動作例2)について説明するための図である。
【図5】動作例2の場合におけるフレームとサブフレームについて説明するための図である。
【図6】動画の映像信号(フレーム間の動きが極めて大きい場合)が供給された場合の液晶表示装置の動作(動作例3)について説明するための図である。
【図7】動作例3の場合におけるフレームとサブフレームについて説明するための図である。
【図8】変形例2に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る電子機器の具体例を示す斜視図である。
【図10】本発明に係る電子機器の具体例を示す斜視図である。
【図11】本発明に係る電子機器の具体例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<1.実施形態>
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置10の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、液晶表示装置10は、動き検出回路100と、中間フレーム生成回路200と、LUT(ルックアップテーブル)300A〜300Cと、LUT選択回路400と、SF(サブフレーム)展開回路500と、表示装置600を備える。
表示装置600は、複数の走査線と、複数のデータ線と、走査線とデータ線の各交差に対応して設けられた複数の画素を備え、各画素は、画素電極、対向電極、およびこれらの間に挟持された液晶からなる液晶素子を有する。また、表示装置600は、各画素を駆動するための駆動回路(走査線駆動回路やデータ線駆動回路)を備え、駆動回路による各画素の駆動にはサブフィールド駆動が採用される。
【0019】
サブフィールド駆動では、1フレームを複数のサブフレームに分割し、サブフレーム単位で、1画面を構成する総ての画素の各々にオン電圧またはオフ電圧を書き込むことで、液晶に印加される電圧実効値を変化させて表示画像の階調を制御する。つまり、各画素には、例えば48個のサブフレームの各々においてオン電圧またはオフ電圧が書き込まれ、その時間積分により中間的な階調が表現される。各画素の駆動に必要な電圧レベルはオンレベルとオフレベルの2値のみであり、このようにオンとオフのみのデジタル信号を用いて画像の表示を行うことで、素子特性や配線抵抗などの不均一性に起因する表示ムラなどを抑え、高精細な階調表示を実現することができる。なお、1フレームとは、1画面分の画像を表示するのに必要な期間である。
【0020】
また、本実施形態に係る液晶表示装置10は、フレーム周波数を60Hz,120Hz,240Hzのいずれかに変更することができる。つまり、1秒当たりのフレーム数を60個,120個,240個のいずれかに変更することが可能である。また、本実施形態に係る液晶表示装置10は、1フレーム当たりのサブフレーム数を48個,24個,12個のいずれかに変更することができる。なお、詳細については後述するが、本実施形態に係る液晶表示装置10は、フレーム周波数を60Hzにした場合は、1フレーム当たりのサブフレーム数を48個にしてサブフィールド駆動を行い、フレーム周波数を120Hzにした場合は、1フレーム当たりのサブフレーム数を24個にしてサブフィールド駆動を行い、フレーム周波数を240Hzにした場合は、1フレーム当たりのサブフレーム数を12個にしてサブフィールド駆動を行う。
【0021】
動き検出回路100と中間フレーム生成回路200には、静止画や動画の映像信号が供給される。なお、本実施形態において、動き検出回路100や中間フレーム生成回路200に供給される映像信号のフレーム周波数は60Hzである。動き検出回路100は、供給される映像信号について、N(N=1,2,3…)番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像とを比較し、フレーム間の動きの大きさを検出する。また、動き検出回路100は、検出したフレーム間の動きの大きさから、フレームレートを何倍にするのかを決定する。このフレームレートを何倍にするのかを示すフレームレート情報が、検出結果として中間フレーム生成回路200とLUT選択回路400に出力される。
【0022】
例えば、動き検出回路100は、静止画の映像信号であれば、フレーム間の動きの大きさがゼロになるので、フレームレート情報“1倍速”を検出結果として出力する。また、動き検出回路100は、動画の映像信号であれば、例えば、フレーム間の動きがそれほど大きくない場合にフレームレート情報“2倍速”を検出結果として出力し、フレーム間の動きが極めて大きい場合にフレームレート情報“4倍速”を検出結果として出力する。なお、動き検出回路100は、検出結果として、フレームレート情報ではなく、フレーム間の動きの大きさを示す数値情報やレベル情報を出力する構成であってもよい。
【0023】
中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”や“4倍速”であった場合に、中間フレーム画像を生成して映像信号のフレームレートを変更する。例えば、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”であった場合、中間フレーム生成回路200は、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像から、N番目のフレームとN+1番目のフレームとの間の中間フレームに対応する中間フレーム画像を生成し、これを補間することで、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が120Hzの映像信号にする。この場合、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個から120個に変更することになる。
【0024】
また、中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“4倍速”であった場合、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像との間に3枚の中間フレーム画像を生成することで、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が240Hzの映像信号にする。この場合、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個から240個に変更することになる。
【0025】
なお、中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“1倍速”であった場合、中間フレーム画像を生成せず、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)をそのままSF展開回路500に出力する。
【0026】
また、本実施形態に係る液晶表示装置10は、3個のLUT(ルックアップテーブル)300A〜300Cを有する。LUT300Aは、1フレームを48分割してサブフィールド駆動を行う場合に使用されるルックアップテーブルであり、LUT300Bは、1フレームを24分割してサブフィールド駆動を行う場合に使用されるルックアップテーブルであり、LUT300Cは、1フレームを12分割してサブフィールド駆動を行う場合に使用されるルックアップテーブルである。
【0027】
これらのルックアップテーブルの各々には、階調データ毎に、各サブフレームにおけるオン状態とオフ状態を指定したデジタルコードが格納されている。例えば、1フレーム当たりのサブフレーム数が12個で、表現可能な階調数が8個であれば、ルックアップテーブルには、8個の階調データの各々に対し、第1サブフレーム〜第12サブフレームまでの各サブフレームにおけるオン状態(1)とオフ状態(0)を指定したデジタルコードが格納されている。より具体的に説明すると、例えば8個の階調データのうち、階調データ“001”については、第1サブフレームのみをオン状態とし、残りの第2サブフレームから第12サブフレームまでをオフ状態とするのであれば、ルックアップテーブルには、階調データ“001”と対応させてデジタルコード“100000000000”が格納されている。また、階調データ“101”については、第1サブフレームから第5サブフレームまでをオン状態とし、残りの第6サブフレームから第12サブフレームまでをオフ状態とするのであれば、ルックアップテーブルには、階調データ“101”と対応させてデジタルコード“111110000000”が格納されている。
【0028】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果に基づいて、LUT300A〜300Cの中からいずれか1つのルックアップテーブルを選択する。選択されたルックアップテーブルは、LUT情報としてSF展開回路500に出力される。なお、LUT選択回路400は、1秒当たりのフレーム数と1フレーム当たりのサブフレーム数の積が一定(2880)となるように、ルックアップテーブルの選択を行う。
【0029】
例えば、動き検出回路100からの検出結果が“1倍速”であった場合、1秒当たりのフレーム数は60個に設定されているので、LUT選択回路400は、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個となるLUT300Aを選択する。また、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”であった場合、1秒当たりのフレーム数は120個に設定されているので、LUT選択回路400は、1フレーム当たりのサブフレーム数が24個となるLUT300Bを選択する。また、動き検出回路100からの検出結果が“4倍速”であった場合、1秒当たりのフレーム数は240個に設定されているので、LUT選択回路400は、1フレーム当たりのサブフレーム数が12個となるLUT300Cを選択する。
【0030】
SF展開回路500は、LUT選択回路400によって選択されたルックアップテーブルを参照し、中間フレーム生成回路200から供給される映像信号を、サブフィールド駆動用のデジタルコードに変換して表示装置600に出力する。また、サブフィールド駆動用のデジタルコードと共に、フレーム周波数を指定する情報や、1フレーム当たりのサブフレーム数を指定する情報が表示装置600に送られる。表示装置600は、SF展開回路500から供給されるデジタルコードに基づいてサブフィールド駆動を行い、静止画や動画の映像を画面に表示する。
【0031】
次に液晶表示装置10の動作について説明する。
[動作例1]
まず、静止画の映像信号が供給された場合の動作について説明する。
静止画の場合、フレーム間の動きの大きさはゼロになる。したがって、図2に示すように、動き検出回路100は、検出結果としてフレームレート情報“1倍速”を出力する。中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“1倍速”であるので、中間フレーム画像を生成せず、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)をそのままSF展開回路500に出力する。つまり、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個のままとする。
【0032】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“1倍速”であるので、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個となるLUT300Aを選択する。SF展開回路500は、LUT300Aを参照し、中間フレーム生成回路200から供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)を、サブフィールド駆動用のデジタルコード(フレーム周波数60Hz/サブフレーム分割数48個)に変換して表示装置600に出力する。その結果、表示装置600は、フレーム周波数を60Hzにすると共に1フレームを48個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行い、静止画の映像を画面に表示する。
【0033】
この場合、後述する動作例2,3と比較して、1フレーム当たりのサブフレーム数を多くすることができるので、静止画について高精細な階調表示を実現できる。また、図3に示すように動作例1の場合、フレーム周波数が60Hzであるので、1フレームの時間長は16.6msになる。また、1フレームが48個のサブフレームに等分割されるので、1つのサブフレームの時間長は347μsになる。
【0034】
[動作例2]
次に、動画の映像信号(フレーム間の動きがそれほど大きくない場合)が供給された場合の動作について説明する。
図4に示すように、動き検出回路100は、フレーム間の動きがそれほど大きくない場合、検出結果としてフレームレート情報“2倍速”を出力する。中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”であるので、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像との間に1枚の中間フレーム画像を生成し、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が120Hzの映像信号にする。この場合、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個から120個に変更することになる。
【0035】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“2倍速”であるので、1フレーム当たりのサブフレーム数が24個となるLUT300Bを選択する。SF展開回路500は、LUT300Bを参照し、中間フレーム生成回路200から供給される映像信号(フレーム周波数120Hz)を、サブフィールド駆動用のデジタルコード(フレーム周波数120Hz/サブフレーム分割数24個)に変換して表示装置600に出力する。その結果、表示装置600は、フレーム周波数を120Hzにすると共に1フレームを24個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行い、動画の映像を画面に表示する。
【0036】
この場合、動作例1と比較して、1フレーム当たりのサブフレーム数は半減するものの、1秒当たりのフレーム数を2倍に増やすことができるので、中間フレーム画像を補間して動画をなめらかに表示することができる。また、図5に示すように動作例2の場合、フレーム周波数が120Hzになるので、1フレームの時間長は8.3msになるが、1フレーム当たりのサブフレーム数が24個であるので、1つのサブフレームの時間長は347μsのままである。
【0037】
なお、動画の映像信号であっても、フレーム間の動きが極めて小さい場合は、動作例1で説明した静止画の場合と同様に、フレーム周波数を60Hzのまま変えず、1フレームを48個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行うことができる。
【0038】
[動作例3]
次に、動画の映像信号(フレーム間の動きが極めて大きい場合)が供給された場合の動作について説明する。
図6に示すように、動き検出回路100は、フレーム間の動きが極めて大きい場合、検出結果としてフレームレート情報“4倍速”を出力する。中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“4倍速”であるので、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像との間に3枚の中間フレーム画像を生成し、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が240Hzの映像信号にする。この場合、中間フレーム生成回路200は、1秒当たりのフレーム数を60個から240個に変更することになる。
【0039】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“4倍速”であるので、1フレーム当たりのサブフレーム数が12個となるLUT300Cを選択する。SF展開回路500は、LUT300Cを参照し、中間フレーム生成回路200から供給される映像信号(フレーム周波数240Hz)を、サブフィールド駆動用のデジタルコード(フレーム周波数240Hz/サブフレーム分割数12個)に変換して表示装置600に出力する。その結果、表示装置600は、フレーム周波数を240Hzにすると共に1フレームを12個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行い、動画の映像を画面に表示する。
【0040】
この場合、1秒当たりのフレーム数を動作例2の場合よりもさらに2倍に増やすことができるので、その分、中間フレーム画像の補間枚数を増やすことができ、動画をよりなめらかに表示することができる。また、図7に示すように動作例3の場合、フレーム周波数が240Hzになるので、1フレームの時間長は4.2msになるが、1フレーム当たりのサブフレーム数が12個であるので、1つのサブフレームの時間長は347μsのままである。
【0041】
以上説明したように本実施形態によれば、液晶表示装置10では、サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、静止画や動画の映像信号からフレーム間の動きの大きさを検出し、フレーム間の動きが大きい場合には、フレーム間の動きが小さい場合に比べ、1秒当たりのフレーム数を増やす一方で1フレーム当たりのサブフレーム数を減らす。また、フレーム間の動きが小さい場合には、フレーム間の動きが大きい場合に比べ、1秒当たりのフレーム数を減らす一方で1フレーム当たりのサブフレーム数を増やす。
つまり、フレーム間の動きが大きい画像(例えば動画)については、1フレーム当たりのサブフレーム数を減らして階調表示の精度を犠牲にしてでも、その分、1秒当たりのフレーム数を増やして中間フレーム画像を補間することで、画像をなめらかに表示することができる。また、フレーム間の動きが小さい画像(例えば静止画)については、表示画像が大きく変化することはないので、1秒当たりのフレーム数を減らし、その分、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすことで、より高精細な階調表示を行うことができる。
したがって、サブフィールド駆動によって画像を表示する場合に、表示する画像が動画であっても静止画であっても適切に画質を高めることができる。
【0042】
また、液晶表示装置10では、1秒当たりのフレーム数と1フレーム当たりのサブフレーム数の積が一定(2880)となるように、1秒当たりのフレーム数と1フレーム当たりのサブフレーム数を調整する。これにより、どのような場合であってもサブフレームの時間長が347μsで一定となるようにしている。仮に、フレーム数やサブフレーム数の変更に伴ってサブフレームの時間長が変わってしまうと、各画素に対して電圧を書き込む時間(選択時間)が変わることになるので、サブフィールド駆動に関する制御が複雑になる。したがって、このような場合と比較してサブフィールド駆動に関する制御を簡素化することができる。
【0043】
<2.変形例>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の変形が可能である。また、以下に示す2以上の変形を適宜組み合わせることもできる。
【0044】
[変形例1]
上述した実施形態において、動き検出回路100は、フレーム間の動きの大きさではなくフレーム間の動きの有無を検出し、フレーム間の動きがある場合には、検出結果として動画であることを示す情報を出力し、フレーム間の動きが無い場合には、検出結果として静止画であることを示す情報を出力する構成であってもよい。
【0045】
この場合、例えば、中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“動画”であれば、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)について、N番目のフレーム画像とN+1番目のフレーム画像との間に1枚の中間フレーム画像を生成し、フレーム周波数が60Hzの映像信号をフレーム周波数が120Hzの映像信号にする。また、中間フレーム生成回路200は、動き検出回路100からの検出結果が“静止画”であれば、中間フレーム画像を生成せず、供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)をそのままSF展開回路500に出力する。また、LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“動画”であれば、1秒当たりのフレーム数が120個に設定されているので、1フレーム当たりのサブフレーム数が24個となるLUT300Bを選択し、動き検出回路100からの検出結果が“静止画”であれば、1秒当たりのフレーム数が60個に設定されているので、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個となるLUT300Aを選択する。
【0046】
以上のように構成を変形し、動画を表示する場合には、静止画を表示する場合よりも、1秒当たりのフレーム数を増やす一方で1フレーム当たりのサブフレーム数を減らすようにし、また、静止画を表示する場合には、動画を表示する場合よりも、1秒当たりのフレーム数を減らす一方で1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすようにしてもよい。
【0047】
[変形例2]
図8は、変形例2に係る液晶表示装置10の構成を示すブロック図である。
本変形例に係る液晶表示装置10が、上述した実施形態で説明した液晶表示装置10と相違するのは、フレーム数調整手段として中間フレーム生成回路200の代わりにフレーム間引回路250を備えている点と、動き検出回路100やフレーム間引回路250に対して供給される映像信号のフレーム周波数が60Hzではなく120Hzである点である。
【0048】
例えば、静止画の映像信号(フレーム周波数120Hz)が供給された場合、動き検出回路100は、フレーム間の動きの大きさがゼロであることを検出すると、フレーム周波数を60Hzに下げるため、検出結果としてフレームレート情報“1/2倍速”を出力する。フレーム間引回路250は、動き検出回路100からの検出結果が“1/2倍速”であるので、供給される映像信号(フレーム周波数120Hz)について、例えば偶数番目のフレーム画像を削除することで、フレーム周波数が120Hzの映像信号をフレーム周波数が60Hzの映像信号にする。この場合、フレーム間引回路250は、1秒当たりのフレーム数を120個から60個に変更することになる。
【0049】
LUT選択回路400は、動き検出回路100からの検出結果が“1/2倍速”であり、1秒当たりのフレーム数が60個に設定されているので、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個となるLUT300Aを選択する。SF展開回路500は、LUT300Aを参照し、フレーム間引回路250から供給される映像信号(フレーム周波数60Hz)を、サブフィールド駆動用のデジタルコード(フレーム周波数60Hz/サブフレーム分割数48個)に変換して表示装置600に出力する。その結果、表示装置600は、フレーム周波数を60Hzにすると共に1フレームを48個のサブフレームに等分割してサブフィールド駆動を行い、静止画の映像を画面に表示する。
【0050】
この場合、1秒当たりのフレーム数を減らし、その分、1フレーム当たりのサブフレーム数を増やすことで、静止画についてより高精細な階調表示を行うことができる。また、本変形例の場合、フレーム周波数が60Hzで、1フレーム当たりのサブフレーム数が48個になるので、1秒当たりのフレーム数と1フレーム当たりのサブフレーム数は、上述した[動作例1]の場合と同じである(図3参照)。つまり、1フレームの時間長は4.2msとなり、1つのサブフレームの時間長は347μsとなる。
【0051】
なお、フレーム間引回路250は、供給される映像信号のフレーム周波数が240Hzで、動き検出回路100からの検出結果が“1/4倍速”であれば、供給される映像信号(フレーム周波数240Hz)について、例えば、4N番目のフレーム画像のみを残し、それ以外のフレーム画像を削除することで、フレーム周波数が240Hzの映像信号をフレーム周波数が60Hzの映像信号にする。このようにフレーム間引回路250は、連続する所定数のフレーム毎に一定の割合でフレーム画像データを間引くことで、映像信号のフレームレートを下げる。
【0052】
[変形例3]
上述した実施形態では、各画素に対してオン電圧(点灯)またはオフ電圧(消灯)の2値のデータ電位を書き込むサブフィールド駆動を例示したが、3値以上のデータ電位(オン電圧、オフ電圧、中間電圧)を書き込むサブフィールド駆動であってもよい。
また、単位時間当たりのフレーム数や1フレーム当たりのサブフレーム数は、上述した実施形態で例示したものに限定されず任意に変更可能である。
【0053】
<3:電子機器>
次に、液晶表示装置10を適用した電子機器について説明する。
図9に、液晶表示装置10を適用したモバイル型のパーソナルコンピューターの構成を示す。パーソナルコンピューター2000は、表示ユニットとしての液晶表示装置10と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001とキーボード2002が設けられている。
図10に、液晶表示装置10を適用した携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、表示ユニットとしての液晶表示装置10と、複数の操作ボタン3001と、スクロールボタン3002を備える。スクロールボタン3002を操作することで液晶表示装置10に表示される画面がスクロールされる。
図11に、液晶表示装置10を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、表示ユニットとしての液晶表示装置10と、複数の操作ボタン4001と、電源スイッチ4002を備える。操作ボタン4001を操作することで、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が液晶表示装置10に表示される。
なお、液晶表示装置10が適用される電子機器としては、図9〜図11に示すものの他、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、プロジェクターなどが挙げられる。
【符号の説明】
【0054】
10…液晶表示装置、100…動き検出回路、200…中間フレーム生成回路、250…フレーム間引回路、300A,300B,300C…LUT(ルックアップテーブル)、400…LUT選択回路、500…SF(サブフレーム)展開回路、600…表示装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素からなる1画面を表示する単位期間を1フレームとしたとき、1フレームを分割して得られる複数のサブフレームの各々において、前記複数の画素の各々の階調を制御する画像表示装置であって、
表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの大きさを検出する動き検出手段と、
前記動き検出手段の検出結果に基づいて単位時間当たりのフレーム数を調整するフレーム数調整手段と、
前記検出結果に基づいて1フレームに含まれるサブフレーム数を調整するサブフレーム数調整手段と、
前記検出結果が大きい場合には、前記検出結果が小さい場合と比較して、前記フレーム数が大きく、かつ前記サブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御し、前記検出結果が小さい場合には、前記検出結果が大きい場合と比較して、前記フレーム数が小さく、かつ前記サブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記画像データは、各フレームに対応するフレーム画像データを有し、
前記フレーム数調整手段は、前記検出結果が大きい場合には、1のフレームとその次のフレームとの間の中間フレームに対応する中間画像データを生成することで、前記検出結果が小さい場合と比較して前記フレーム数を大きくする、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記画像データは、各フレームに対応するフレーム画像データを有し、
前記フレーム数調整手段は、前記検出結果が小さい場合には、連続する所定数のフレーム毎に一定の割合で前記フレーム画像データを間引くことで、前記検出結果が大きい場合と比較して前記フレーム数を小さくする、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
表示すべき階調と、1フレームに含まれる複数のサブフレームの各々毎のオン状態またはオフ状態との対応関係を示すルックアップテーブルを、1フレームに含まれるサブフレーム数の違いに応じて複数備え、
前記サブフレーム数調整手段は、
前記検出結果が大きい場合には、前記サブフレーム数が小さい前記ルックアップテーブルを選択し、選択した前記ルックアップテーブルを使用して前記複数の画素の各々の階調を制御することで、前記検出結果が小さい場合と比較して前記サブフレーム数を小さくし、
前記検出結果が小さい場合には、前記サブフレーム数が大きい前記ルックアップテーブルを選択し、選択した前記ルックアップテーブルを使用して前記複数の画素の各々の階調を制御することで、前記検出結果が大きい場合と比較して前記サブフレーム数を大きくする、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記動き検出手段は、表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの有無を検出し、
前記制御手段は、
前記検出結果が有りの場合には、前記検出結果が無しの場合と比較して、前記フレーム数が大きく、かつ前記サブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御し、
前記検出結果が無しの場合には、前記検出結果が有りの場合と比較して、前記フレーム数が小さく、かつ前記サブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記フレーム数と前記サブフレーム数の積が一定になるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記サブフレーム数調整手段は、前記フレーム数が変更されても前記サブフレームの単位期間が一定となるように前記サブフレーム数を調整する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の画像表示装置を備えた電子機器。
【請求項9】
複数の画素からなる1画面を表示する単位期間を1フレームとしたとき、1フレームを分割して得られる複数のサブフレームの各々において、前記複数の画素の各々の階調を制御する画像表示方法であって、
表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの大きさを検出し、
検出した動きの大きさが大きい場合には、検出した動きの大きさが小さい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数が大きく、かつ1フレームに含まれるサブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数および前記サブフレーム数を調整し、
検出した動きの大きさが小さい場合には、検出した動きの大きさが大きい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数が小さく、かつ1フレームに含まれるサブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数および前記サブフレーム数を調整する、
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項1】
複数の画素からなる1画面を表示する単位期間を1フレームとしたとき、1フレームを分割して得られる複数のサブフレームの各々において、前記複数の画素の各々の階調を制御する画像表示装置であって、
表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの大きさを検出する動き検出手段と、
前記動き検出手段の検出結果に基づいて単位時間当たりのフレーム数を調整するフレーム数調整手段と、
前記検出結果に基づいて1フレームに含まれるサブフレーム数を調整するサブフレーム数調整手段と、
前記検出結果が大きい場合には、前記検出結果が小さい場合と比較して、前記フレーム数が大きく、かつ前記サブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御し、前記検出結果が小さい場合には、前記検出結果が大きい場合と比較して、前記フレーム数が小さく、かつ前記サブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記画像データは、各フレームに対応するフレーム画像データを有し、
前記フレーム数調整手段は、前記検出結果が大きい場合には、1のフレームとその次のフレームとの間の中間フレームに対応する中間画像データを生成することで、前記検出結果が小さい場合と比較して前記フレーム数を大きくする、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記画像データは、各フレームに対応するフレーム画像データを有し、
前記フレーム数調整手段は、前記検出結果が小さい場合には、連続する所定数のフレーム毎に一定の割合で前記フレーム画像データを間引くことで、前記検出結果が大きい場合と比較して前記フレーム数を小さくする、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
表示すべき階調と、1フレームに含まれる複数のサブフレームの各々毎のオン状態またはオフ状態との対応関係を示すルックアップテーブルを、1フレームに含まれるサブフレーム数の違いに応じて複数備え、
前記サブフレーム数調整手段は、
前記検出結果が大きい場合には、前記サブフレーム数が小さい前記ルックアップテーブルを選択し、選択した前記ルックアップテーブルを使用して前記複数の画素の各々の階調を制御することで、前記検出結果が小さい場合と比較して前記サブフレーム数を小さくし、
前記検出結果が小さい場合には、前記サブフレーム数が大きい前記ルックアップテーブルを選択し、選択した前記ルックアップテーブルを使用して前記複数の画素の各々の階調を制御することで、前記検出結果が大きい場合と比較して前記サブフレーム数を大きくする、
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記動き検出手段は、表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの有無を検出し、
前記制御手段は、
前記検出結果が有りの場合には、前記検出結果が無しの場合と比較して、前記フレーム数が大きく、かつ前記サブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御し、
前記検出結果が無しの場合には、前記検出結果が有りの場合と比較して、前記フレーム数が小さく、かつ前記サブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記フレーム数と前記サブフレーム数の積が一定になるように、前記フレーム数調整手段および前記サブフレーム数調整手段を制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記サブフレーム数調整手段は、前記フレーム数が変更されても前記サブフレームの単位期間が一定となるように前記サブフレーム数を調整する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の画像表示装置を備えた電子機器。
【請求項9】
複数の画素からなる1画面を表示する単位期間を1フレームとしたとき、1フレームを分割して得られる複数のサブフレームの各々において、前記複数の画素の各々の階調を制御する画像表示方法であって、
表示すべき画像を示す画像データからフレーム間の動きの大きさを検出し、
検出した動きの大きさが大きい場合には、検出した動きの大きさが小さい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数が大きく、かつ1フレームに含まれるサブフレーム数が小さくなるように、前記フレーム数および前記サブフレーム数を調整し、
検出した動きの大きさが小さい場合には、検出した動きの大きさが大きい場合と比較して、単位時間当たりのフレーム数が小さく、かつ1フレームに含まれるサブフレーム数が大きくなるように、前記フレーム数および前記サブフレーム数を調整する、
ことを特徴とする画像表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−197785(P2010−197785A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43567(P2009−43567)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]