説明

画像読取装置、画像形成装置、及び汚れ検知方法

【課題】原稿読取部が読み取った画像に悪影響を及ぼす汚れを的確に検知する。
【解決手段】画像読取装置であって、原稿に対して光を照射して当該原稿からの反射光により当該原稿の画像を読取る原稿読取部と、原稿読取部による原稿読取位置に原稿を搬送する原稿給送部と、原稿読取位置に原稿が存在しない第1のタイミングで原稿読取部に原稿読取動作を行わせると共に、原稿給送部によって原稿読取位置に原稿を搬送させた第2のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせる制御部と(S1乃至S6)、原稿読取部によって第1及び第2のタイミングで読み取られた各画像に基づいて汚れ検知処理を行い(S7)、当該両方の画像における同一位置に汚れが検知された場合に(S7でYES)、原稿読取位置に汚れが存在すると検知する(S8)汚れ検知部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置、画像形成装置、及び汚れ検知方法に関し、特に、スキャナ等の原稿読取機構による原稿読取位置における汚れを検知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に示されるように、原稿読取部による非原稿読取り期間中に、原稿読取部が読み取った原稿読取位置での画像に基づいて、コンタクトガラス上のゴミを検知するゴミ検知処理を行い、当該ゴミ検知処理でゴミが検知されると、原稿読取部によって読み取られた原稿画像に対して画像処理によりゴミ除去補正を行うか、又は、原稿読取部をコンタクトガラス上のゴミの無い位置に移動させることで、原稿読取位置に存在するゴミが読取画像に及ぼす悪影響を低減する画像読取装置が知られている。
【特許文献1】特開2002−354213号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
原稿読取位置においては、上記コンタクトガラス上のゴミの他、原稿読取部から見てコンタクトガラスの背面側に配置されてコンタクトガラス位置に向けて原稿を案内するガイド板にゴミが付着することもある。当該ガイド板は、原稿読取時には、原稿読取部から見て原稿の後ろ側となるため、ガイド板にゴミが付着しても原稿読取部によって読み取られた原稿画像には悪影響を及ぼさない。しかしながら、上記画像読取装置においては、原稿読取部による非原稿読取り期間中の画像読取を行うと、上記コンタクトガラス上のゴミと、ガイド板に付着したゴミの両方を読み取ってしまうため、上記ゴミ検知処理でゴミが検知されても、検知されたゴミはコンタクトガラス又はガイド板のいずれに付着したゴミであるのか分からない。このため、上記画像読取装置は、原稿画像には悪影響を及ぼさないガイド板のゴミが存在する場合であっても、上記ゴミ除去補正や原稿読取部の読取位置移動が行われるという不具合がある。
【0004】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、原稿読取部が読み取った画像に悪影響を及ぼす汚れを的確に検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に記載の発明は、原稿に対して光を照射して当該原稿からの反射光により当該原稿の画像を読取る原稿読取部と、
前記原稿読取部による原稿読取位置に原稿を搬送する原稿給送部と、
前記原稿読取位置に原稿が存在しない第1のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせると共に、前記原稿給送部によって前記原稿読取位置に原稿を搬送させた第2のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせる制御部と、
前記原稿読取部によって前記第1及び第2のタイミングで読み取られた各画像に基づいて汚れ検知処理を行い、当該両方の画像における同一位置に汚れが検知された場合に、前記原稿読取位置に汚れが存在すると検知する汚れ検知部と
を備える画像読取装置である。
【0006】
この発明によれば、制御部が、原稿読取位置に原稿が存在しない第1のタイミングで原稿読取部に原稿読取動作を行わせ、原稿給送部に原稿読取位置に原稿を搬送させた第2のタイミングでも原稿読取部に原稿読取動作を行わせ、汚れ検知部が、第1及び第2のタイミングで読み取られた両方の画像における同一位置に汚れが検知された場合に、原稿読取位置に汚れが存在すると検知するため、例えば原稿読取時に原稿読取部から見て原稿の後ろ側となるガイド板に付着しているような汚れであって、原稿読取部に読み取られない汚れが原稿読取位置に存在しても、当該汚れを上記原稿読取位置における汚れとは検知しない。このため、本発明は、原稿読取部が読み取った画像に悪影響を及ぼす汚れを的確に検知でき、原稿画像には悪影響を及ぼさない汚れを無視し、これにより、当該悪影響を及ぼさない汚れの存在であってもゴミ除去補正処理や原稿読取部の読取位置移動が行われる不具合をなくすことができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像読取装置であって、前記制御部は、前記汚れ検知部による汚れ検知処理が終了するまで、前記原稿給送部に前記原稿の搬送が可能な状態とさせておき、前記汚れ検知部によって前記原稿読取位置の汚れが検知された場合には、前記原稿読取位置の上流側のレジスト位置まで前記原稿給送部に前記原稿を逆送させるものである。
【0008】
この発明によれば、制御部が、汚れ検知部によって原稿読取位置の汚れが検知された場合には、原稿読取位置の上流側のレジスト位置まで原稿給送部に原稿を逆送させるので、例えば、ユーザによって当該原稿読取位置の汚れが取り除かれた後や、原稿読取部の読取位置移動が行われた後に、保存用又は画像形成用の原稿読取動作を迅速に開始することができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置であって、前記制御部は、前記汚れ検知部による汚れ検知処理が終了するまで、前記原稿給送部に前記原稿の搬送が可能な状態とさせておき、前記汚れ検知部によって前記原稿読取位置の汚れが検知されない場合には、前記原稿給送部による前記原稿読取位置への前記原稿の搬送を完了させ、前記第2のタイミングでの原稿読取動作で前記原稿読取部に当該原稿の全領域を読み取らせるものである。
【0010】
この発明によれば、制御部が、汚れ検知部により原稿読取位置の汚れが検知されない場合は、原稿給送部に原稿読取位置への原稿の搬送を完了させ、第2のタイミングでの原稿読取動作で原稿読取部に当該原稿の全領域を読み取らせるので、汚れ検知のために第2のタイミングでの原稿読取動作で得られた原稿画像を、保存用や画像形成用の原稿画像として用いることができる。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像読取装置であって、前記制御部は、前記原稿給送部及び原稿読取部による原稿搬送及び原稿読取を行わせる前に、前記第1のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせておき、当該原稿読取部により読み取られた原稿の画像において、前記汚れ検知部によって前記第1のタイミングでの読取画像と同一位置に汚れが検知された場合には、前記原稿給送部及び原稿読取部に当該読取中の原稿の搬送及び読取を中止させるものである。
【0012】
この発明によれば、汚れ検知のための画像読取動作ではなく保存用や画像形成用の原稿画像を得るための原稿読取動作中に、当該読取画像に基づいて原稿読取位置での汚れが検知された場合には、当該原稿読取動作を即座に中止することができる。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像読取装置であって、前記制御部は、前記原稿給送部及び原稿読取部による原稿搬送及び原稿読取を行わせる前に、前記第1のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせておき、当該原稿読取部により読み取られた原稿の画像において、前記汚れ検知部によって前記第1のタイミングでの読取画像と同一位置に汚れが検知された場合には、当該読取中の原稿を前記原稿給送部に前記原稿読取位置の上流側のレジスト位置まで逆送させるものである。
【0014】
この発明によれば、汚れ検知のための画像読取動作ではなく保存用や画像形成用の原稿画像を得るための原稿読取動作中に、当該読取画像に基づいて原稿読取位置での汚れが検知された場合には、当該原稿読取動作を中止し、例えばユーザによって当該原稿読取位置の汚れが取り除かれた後や、原稿読取部の読取位置移動が行われた後に、当該原稿読取動作を迅速に開始することができる。
【0015】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像読取装置であって、前記原稿読取部は、前記原稿読取位置においてコンタクトガラスを介して原稿を読み取り、
前記原稿読取位置には、前記原稿読取部から見て前記コンタクトガラスの背面側に配置されて当該コンタクトガラス位置に向けて原稿を案内するガイド板が設けられており、
前記汚れ検知部は、前記第1のタイミングで読み取られた画像にのみ汚れを検知したときは、前記ガイド板の汚れであると判別し、前記第1及び第2のタイミングで読み取られた両方の画像における同一位置に汚れが検知されたときは、前記コンタクトガラスの汚れであると判別するものである。
【0016】
この発明によれば、汚れ検知部が、第1のタイミングで読み取られた画像にのみ汚れを検知するか、第1及び第2のタイミングで読み取られた両方の画像における同一位置に汚れが検知するかに基づいて、ガイド板又はコンタクトガラスのいずれの汚れであるかを判別するので、ユーザに対して、ガイド板又はコンタクトガラスのいずれの汚れであるかを報知すること等が可能になる。
【0017】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置によって読み取られた原稿画像に基づいて記録媒体に対して画像形成を行う画像形成部と
を備えた画像形成装置である。
【0018】
この発明によれば、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の発明で得られる作用を奏することができる。
【0019】
また、請求項8に記載の発明は、原稿読取位置に原稿が存在しない第1のタイミングで、原稿に対して光を照射して当該原稿からの反射光により当該原稿の画像を読取る原稿読取部に原稿読取動作を行わせる第1ステップと、
前記原稿読取部による原稿読取位置に原稿を搬送する原稿給送部によって、前記原稿読取位置に原稿を搬送させた第2のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせる第2ステップと、
前記原稿読取部によって前記第1及び第2のタイミングで読み取られた各画像に基づいて汚れ検知処理を行う第3ステップと、
前記第1及び第2のタイミングで読み取られた両方の画像における同一位置に汚れが検知された場合に、前記原稿読取位置に汚れが存在すると検知する第4ステップと
を備える汚れ検知方法である。
【0020】
この発明では、例えば原稿読取時に原稿読取部から見て原稿の後ろ側となるガイド板に付着しているような汚れであって、原稿読取部に読み取られない汚れが原稿読取位置に存在しても、当該汚れを上記原稿読取位置における汚れとは検知しない。このため、本発明は、原稿読取部が読み取った画像に悪影響を及ぼす汚れを的確に検知でき、原稿画像には悪影響を及ぼさない汚れを無視し、これにより、当該悪影響を及ぼさない汚れの存在であってもゴミ除去補正処理や原稿読取部の読取位置移動が行われる不具合をなくすことができる。
【発明の効果】
【0021】
本願発明によれば、原稿読取部が読み取った画像に悪影響を及ぼす汚れを的確に検知できるため、原稿画像には悪影響を及ぼさない汚れを無視して、当該悪影響を及ぼさない汚れの存在であってもゴミ除去補正処理や原稿読取部の読取位置移動が行われてしまう不具合をなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態に係る画像読取装置、画像形成装置、及び汚れ検知方法について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態にかかる複合機の機械的構成を示す側面概略図である。
【0023】
複合機1は、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能を兼ね備えた画像形成装置である。複合機1は、本体部200と、本体部200の左側に配設された用紙後処理部300と、ユーザが種々の操作指令等を入力するための操作部400と、本体部200の上部に配設された原稿読取部500と、原稿読取部500の上方に配設された原稿給送部600とから構成される。
【0024】
操作部400は、表示部401、スタートキー402、テンキー403、モード選択キー404及びリセットキー405等を備える。表示部401は、タッチパネル機能を備え、種々の操作画面を表示するとともに、ユーザが種々の操作指令を入力するための種々の操作ボタン等を表示する。スタートキー402は、ユーザが印刷実行指令を入力するために用いられ、テンキー403は、印刷部数等を入力するために用いられる。モード選択キー404は、ユーザが、印刷実行指令の入力方法に関する複数のモードから一のモードの選択を入力するために用いられる。リセットキー405は、ユーザの種々の操作指令を解除するために用いられる。
【0025】
原稿給送部600は、ADF(Auto Document Feeder)であり、原稿載置台601、原稿排出部602、給紙ローラ609、原稿搬送機構604及び原稿センサ605等を備える。給紙ローラ609は、原稿載置台601にセットされた原稿を1枚ずつ順に繰り出し、原稿搬送機構604は、繰り出される原稿を原稿読取部500の原稿読取位置(第2コンタクトガラス502の位置)に搬送する。レジストローラ607は、原稿読取部500による原稿読取タイミングと、原稿読取部500の原稿読取位置に原稿を搬送するタイミングを合わせるために、原稿を搬送又は搬送停止させるものである。ガイド板608は、上記原稿読取位置に設けられており、原稿読取部500から見て第2コンタクトガラス502の背面側に配置されている。当該ガイド板608は、第2コンタクトガラス502の位置に向けて原稿を案内する。原稿センサ605は、原稿載置台601への原稿の搭載を検知する。原稿読取部500は搬送される原稿を順次読み取り、読み取られた原稿は原稿排出部602に排出される。
【0026】
原稿読取部500は、第1コンタクトガラス501、第2コンタクトガラス502、第1ミラーユニット520、第2ミラーユニット540、結像レンズ507及びCCDユニット560とを備える。第1コンタクトガラス501は、原稿給送部600を開けてユーザの手動で原稿の搭載を行うためのものである。第2コンタクトガラス(特許請求の範囲でいうコンタクトガラス)502は、原稿搬送機構604によって搬送される原稿の読み取りを行うためのものである。第1ミラーユニット520は、原稿に照射する光源である第1ランプ503と原稿からの反射光である原稿の光像の光路を反射させる第1ミラー504とを一体化して備え、第1コンタクトガラス501の下方を副走査方向(主走査方向に直交する方向)に移動可能に構成されている。
【0027】
第2ミラーユニット540は、第1ミラー504からの光を反射させる第2ミラー505と第3ミラー506とを一体化して備えるものである。結像レンズ507は、第2ミラーユニット540からの原稿光像をCCDの受光面に結像させるものである。CCDユニット560は、例えば、結像レンズ507によって反射光が絞られ結像された光像を光電変換して画像データを得る例えばラインセンサとしての撮像素子(CCD)からなる。
【0028】
本体部200は、セットされた給紙カセット201〜203のいずれかから繰り出された用紙を排出口207に導く搬送部204を備え、搬送部204の途中に画像形成部205とを備える。画像形成部205は、感光体ドラム2051及びその周囲に配設された帯電装置2052、露光装置2053、現像装置2054、転写ローラ2055、定着部206とを備える。
【0029】
感光体ドラム2051は、矢印方向に回転しながら帯電装置2052によって一様に帯電される。露光装置2053は、原稿読取部500において読み取られた原稿の画像データに基づいて生成された変調信号をレーザ光に変換して出力し、感光体ドラム2051に各色別に静電潜像を形成する。現像装置2054は、各色の現像剤を感光体ドラム2051に供給して各色別のトナー画像を形成する。
【0030】
一方、各給紙カセット201〜203の装置部には、給紙ローラ201a〜203aが配設されており、給紙ローラ201a〜203aは、対応する給紙カセット201〜203から記録紙を繰り出し、転写ローラ2055まで給送する。転写ローラ2055は、搬送された記録紙に感光体ドラム2051上のトナー像を転写させ、定着部206は、転写されたトナー像を加熱して記録紙に定着させる。その後、記録紙は、本体部200の排出口207から用紙後処理部300に搬入される。また、記録紙は、そのまま排出トレイ210へも排出可能にされている。
【0031】
用紙後処理部300は、搬入口301、記録紙搬送部302、搬出口303及びスタックトレイ304等を備える。記録紙搬送部302は、排出口207から搬入口301に搬入された記録紙を順次搬送し、最終的に搬出口303からスタックトレイ304へ記録紙を排出する。スタックトレイ304は、搬出口303から搬出された記録紙の集積枚数に応じて矢印方向に上下動可能に構成されている。
【0032】
図2は、図1に示す複合機1の機能構成を示すブロック図である。複合機1は、原稿給送部600、原稿読取部500、画像処理部11、本体部200、制御部20、操作部400を備える。そして、当該原稿給送部600、原稿読取部500、画像処理部11、制御部20、操作部400の各部により画像読み取り機能が実現される。原稿給送部600、原稿読取部500、画像処理部11、本体部200、制御部20、操作部400の各部によりコピー機能が実現される。
【0033】
操作部400は、図1に示す表示部410と、図1に示すスタートキー402、テンキー403及びモード選択キー404等から構成される操作キー部420とを含む。表示部410は、タッチパネルとLCD(Liquid Crystal Display)とを組み合わせたタッチパネルユニット等から構成され、コピー機能実行時には、ユーザが該当部分をタッチすることにより、記録紙のサイズ、倍率、枚数等に関する種々の操作指令を入力するための操作ボタン等を表示する。
【0034】
また、表示部410は、原稿自動読取モードの指示をユーザから受け付ける。原稿自動読取モードとは、原稿載置台601からの原稿の順次搬送と原稿読取部500での各原稿の画像の読み取りとを行うモードである。操作キー部420は、操作手段として機能し、ユーザによって外部から原稿画像の読み取りの開始を操作指示されるためのものであり、この指示は印刷開始指令の一部でもある。
【0035】
制御部20は、マイクロコンピュータ及び専用のハードウエア回路等から構成され、装置全体の動作を制御する。制御部20は、スキャナ動作時には、スキャナ機能を実現するために用いられる各部の動作を制御する。制御部20は、ファクシミリ動作時には、ファクシミリ動作に必要な各部の動作制御を行い、ファクシミリ通信に必要なデータの調整を行うファクシミリ通信部170を制御する。ファクシミリ通信部170には、データ送受信相手である相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network Control Unit)が備えられている。
【0036】
さらに、制御部20は、プリンタ動作に必要な各部の動作制御を行い、また、コピー動作時には、コピー動作に必要な各部の動作制御を行う。また、制御部20は、複合機1とネットワーク上のコンピュータ、更には、インターネット上のサイトとの間で行われるデータ送受信を制御し、インタフェイス部171を介して外部とデータを送受信させる。
【0037】
制御部20は、汚れ検知部27としても機能する。汚れ検知部27は、後述する汚れ検知処理時に、原稿読取部500により後述する第1及び第2のタイミングで読み取られた各画像に基づいた汚れ検知を行い、当該両方の画像における同一位置に汚れが検知された場合に、原稿読取位置に汚れが存在すると検知する。
【0038】
原稿画像読取動作が行われる場合、制御部20は、ユーザによる操作部400の操作で原稿自動読み取りモードが指定されているときには、原稿センサ605が原稿の有無を検知すると、原稿給送部600に原稿の順次搬送をさせる。そして、制御部20は、原稿読取部500での各原稿の画像の読み取りとを行わせ、読み取った画像を本体部200に形成させ、プリントアウトさせる。この後は、ユーザによって指示された動作がスキャン動作の場合は、制御部20が上記読み取られた原稿画像をHDD172に保存させる。また、ユーザによって指示された動作がコピー動作の場合は、制御部20が上記読み取られた原稿画像を画像形成部205に画像形成(プリントアウト)させる。また、また、ユーザによって指示された動作がファクシミリ送信の場合は、制御部20は、上記読み取られた原稿画像をファクシミリ通信部170にファクシミリ送信させる。
【0039】
原稿給送部600は、図1に示す原稿センサ605等から構成された原稿検知部610を含み、原稿給送部600に搭載された原稿の有無を検知する。原稿読取部500は、図1に示したように第1ミラーユニット520、第2ミラーユニット540、結像レンズ507及びCCDユニット560とを備え、原稿から画像を読み取り、読み取った画像に対応する画像データを画像処理部11又は汚れ検知部27に出力する。なお、汚れ検知部27には、画像処理部11による画像処理後の画像データが入力されるようにしてもよい。
【0040】
画像処理部11は、補正部12、画像加工部13及び画像メモリ14を含む。画像処理部11は、読み取られた画像データを必要に応じて補正部12及び画像加工部13により処理し、処理された画像データを画像メモリ14に記憶する。補正部12は、読み取られた画像データに対してレベル補正、γ補正、さらには黒筋除去処理等の所定の補正処理を行う。画像加工部13は、画像データの拡大又は縮小処理等の種々の加工処理を行う。
【0041】
本体部200は、図1に示す給紙カセット201〜203及び給紙ローラ201a〜203a等から構成される搬送部204、図1に示す感光体ドラム2051、露光装置2053、現像装置2054及び定着部206等から構成される画像形成部205を含む。本体部200は、原稿読取部500により読み取られた原稿データを用いて画像を記録紙に印刷する。
【0042】
本実施形態においては、上記原稿給送部600、制御部20、操作部400で画像読取装置が構成される。
【0043】
次に、複合機1による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第1実施形態について説明する。図3は、複合機1による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第1実施形態を示すフローチャートである。図4は、原稿読取領域を説明するための図である。図5は、原稿給送部600及び原稿読取部500部分を示す図である。図6(a)は第1のタイミングで原稿が読み取られた際における主走査方向に並ぶ各画素の濃度値をグラフで示す図、(b)は第2のタイミングで原稿が読み取られた際における主走査方向に並ぶ各画素の濃度値をグラフで示す図である。
【0044】
複合機1による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理が行われる場合、前提としてユーザにより原稿載置台601に原稿が載置されているものとする。
【0045】
ユーザによる操作部400の操作で汚れ検知処理の開始指示が入力されると(S1でYES)、制御部20は、原稿読取部500を上記原稿読取位置(第2コンタクトガラス502の下方位置)に移動させ、原稿給送部600には原稿載置台601上の原稿を原稿読取位置に搬送させることなく、原稿読取部500による原稿画像読取動作を行わせる(S2)。すなわち、原稿読取部500は、原稿読取位置に原稿が無い状態で、第2コンタクトガラス502と、当該第2コンタクトガラス502を透かしてガイド板608とを読み取る。
【0046】
汚れ検知部27は、上記原稿無しで原稿読取部500(CCDユニット560)により読み取られた読取画像の画像データを取得し(図6(a))、当該読取画像について、主走査ラインに並ぶ各画素の画素値(濃度値)のうち、いずれの画素の画素値が最高濃度となっているかを検出し、当該最高濃度値となっている画素の主走査方向における位置の情報(図6(a)のピーク位置)を取得して記憶しておく(S3)。なお、汚れ検知部27は、主走査ラインに並ぶ各画素の画素値から複数の極大値(他の画素の画素値に対して突出した値を示す画素の画素値)を検出し、これら極大値を示す各画素の主走査方向位置の情報を記憶しておくようにしてもよい。原稿読取位置における複数の汚れを検出可能にするためである。
【0047】
続いて、制御部20は、原稿給送部600に、原稿載置台601上に載置されている原稿の搬送を開始させる(S4)。制御部20は、レジストローラ607等により原稿読取部500による原稿読取タイミングと原稿読取位置への原稿搬送タイミングとの同期を調整しつつ、原稿読取部500に当該原稿の画像を読み取らせる(S5)。制御部20は、当該原稿読取部500による原稿の読み取りを、(1)原稿搬送方向における原稿全領域、(2)図4に示す領域A(原稿搬送方向において原稿先端部から予め定められた位置までの領域)、(3)図4に示す領域B(原稿搬送方向において予め定められた位置から原稿後端部までの領域)、又は(4)領域A及び領域Bの両方の領域、のいずれの領域に対して行わせてもよい。このとき、原稿搬送方向における領域長さを長くすると、原稿搬送中に汚れ(ゴミ)が第2コンタクトガラス502から取れた場合に、原稿読取位置において汚れが存在しないと検知される可能性を高めることができる。
【0048】
なお、上記原稿画像の読取後、制御部20は、原稿給送部600の搬送ローラ603等により原稿がニップ(狭持)された状態で原稿給送部600による原稿搬送を停止させておく。
【0049】
汚れ検知部27は、S5で原稿読取部500(CCDユニット560)により読み取られた原稿画像の画像データを取得し、当該原稿画像について、主走査ラインに並ぶ各画素の画素値(濃度値)のうち、いずれの画素の画素値が最高濃度となっているかを検出し、当該最高濃度値となっている画素の主走査方向における位置の情報を記憶する(S6)。但し、この場合、主走査ラインに並ぶ各画素の画素値は、副走査方向(原稿搬送方向)に並んで汚れ検知部27が複数取得するので、汚れ検知部27は、主走査ラインにおいて同一位置となる画素について、異なる副走査方向位置での画素値の平均値を、上記主走査ラインに並ぶ各画素の画素値とし(図6(b))、当該平均値が示すいずれの画素の画素値が最高濃度となっているかを検出する。なお、汚れ検知部27は、主走査ラインに並ぶ各画素の画素値の平均値から複数の極大値(他の画素の画素値の平均値に対して突出した値を示す平均値)を検出し、これら極大値を示す平均値の各画素の主走査方向位置の情報を記憶しておくようにしてもよい。原稿読取位置における複数の汚れを検出可能にするためである。
【0050】
そして、汚れ検知部27は、S3で得た最高濃度値となっている画素の主走査方向における位置(図6(b)のピーク位置)と、S6で得た最高濃度値となっている画素の主走査方向における位置とが同一であるか否かを判定する(S7)。なお、上記のようにS3及びS6で複数の各画素の主走査方向位置の情報が記憶されている場合は、各画素の主走査方向位置同士が一致するかを判定する。
【0051】
ここで、汚れ検知部27は、上記S3及びS6で得た最高濃度値の画素位置(主走査方向位置)が一致すると判断した場合は(S7でYES)、原稿読取位置に汚れが存在すると検知する(S8)。但し、この画素位置の一致は、必ずしも1つの画素とは限らず、複数の画素が一致しても構わない。例えば、上記のようにS3及びS6で複数の各画素の主走査方向位置の情報が記憶されている場合は、複数の画素の主走査方向位置同士が一致する場合があり、当該複数の一致は、当該一致を示す各主走査方向位置に汚れが存在することになる。また、このようにS3及びS6で複数の各画素の主走査方向位置の情報が記憶されている場合は、少なくとも1つの画素の主走査方向位置同士が一致すれば、当該一致を示す主走査方向位置に汚れが存在すると汚れ検知部27が検知する。
【0052】
制御部20は、汚れ検知部27によって、原稿読取位置に汚れが存在すると検知されると、操作部400の表示部401に、第2コンタクトガラス502に汚れが存在する旨のメッセージを表示させる(S9)。このS9では、制御部20は、当該メッセージ表示処理に代えて、或いは、当該メッセージ表示処理と共に、第1ミラーユニット520及び第2ミラーユニット540の副走査方向における原稿読取位置を変更させてもよい。
【0053】
図5に示すように、第2コンタクトガラス502に汚れ(ゴミA)が付着していると、原稿読取部500による原稿読取時に、当該汚れ(ゴミA)は原稿よりも原稿読取部500側に位置し、第1及び第2のいずれのタイミングにおいても、当該汚れ(ゴミA)原稿読取部500に読み取られるため、上記S3及びS6で得た最高濃度値の画素位置の一致をもって、第2コンタクトガラス502に汚れ(ゴミA)が付着していると判定することができる。そして、このように第2コンタクトガラス502に汚れ(ゴミA)が付着していると、原稿読取部500による原稿読取時に汚れ(ゴミA)原稿読取部500に読み取られ、読取画像に悪影響を及ぼすため、この場合をもって、汚れ検知部27は原稿読取位置に汚れが存在すると検知するようにしている。
【0054】
さらに、制御部20は、原稿給送部600の搬送ローラ603を通常の原稿搬送時とは逆向きに回転駆動させて、上記搬送ローラ603等によりニップされている原稿を、当該原稿の先端部がレジストローラ607にニップされる位置(原稿読取位置上流側のレジスト位置)に移動するまで搬送させる(S10)。
【0055】
また、汚れ検知部27は、上記S3及びS6で得た最高濃度値の画素位置(主走査方向位置)が一致しないと判断した場合は(S7でNO)、汚れ検知部27は、原稿読取位置に汚れが存在しないと検知する(S11)。すなわち、原稿読取位置においては、第2コンタクトガラス502に付着する汚れの他、原稿読取部500から見て第2コンタクトガラス502の背面側に配置されているガイド板608に汚れが付着することもあるが、当該ガイド板608は、図5に示すように、原稿読取時には、原稿読取部500から見て原稿の後ろ側となり、ガイド板608に汚れ(ゴミB)が付着しても原稿読取部500によって読み取られた原稿画像には悪影響を及ぼさないため、S7でNOの場合には、汚れ検知部27は、原稿読取位置に汚れが存在しないと判定し、上記S9に示した処理を行わない。
【0056】
但し、汚れ検知部27は、S3で得た各画素の濃度値が、予め定められた濃度値(例えば、濃度値が0〜255の値で表される場合において2値化時の「黒」を示す値。例えば127等)を超える場合は、(S12でYES)、操作部400の表示部401に、ガイド板608に汚れが存在する旨のメッセージを表示させる(S13)。この後、処理はS10に移る。
【0057】
次に、複合機1による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第2実施形態について説明する。図7は、複合機1による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第2実施形態を示すフローチャートである。なお、図3に示した第1実施形態と同様の処理は同位置符号を付して説明を省略する。
【0058】
上述した第1実施形態では、汚れ検知部27が原稿読取位置に汚れが存在しないと検知した場合であっても(S7でNO,S11)、制御部20は、原稿給送部600にレジスト位置まで原稿を逆送させるが(S10)、第2実施形態では、S5において、原稿搬送方向における原稿全領域を原稿読取部500に読み取らせておき、汚れ検知部27が原稿読取位置に汚れが存在しないと検知した場合は(S7でNO,S11)、制御部20及び画像処理部11は、S5で原稿読取部500によって読み取られた原稿画像を、原稿スキャン時の保存用データ、コピー動作時の画像形成用データ、又はファクシミリ動作時のファクシミリ送信用データとして取得する(S21)。この後、制御部20は、原稿給送部600に当該原稿を原稿排出部602に排出させる(S22)。
【0059】
原稿読取位置の汚れ検知処理のために原稿読取部500によって読み取られた原稿画像であっても、原稿読取位置に汚れが検知されない場合は、当該読み取られた原稿画像を上記スキャン時の保存用データ、画像形成用データ、又はファクシミリ送信用データとして用いることができるので、この第2実施形態によれば、当該汚れ検知処理で読み取られた原稿画像をスキャン時の保存用データ等として取得することで(S21)、汚れ検知処理後に行われるスキャン時の保存用データ取得のための原稿読取動作等で読取が必要になる原稿頁数を減らして、原稿読取動作に要する時間を短縮することができる。
【0060】
なお、図7には図示していないが、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、S12のガイド板608の汚れ検知と、S13のガイド板608の汚れ報知の処理とを行うようにしてもよい。
【0061】
次に、複合機1による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第3実施形態について説明する。図8は、複合機1による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第3実施形態を示すフローチャートである。なお、図3に示した第1実施形態、図7に示した第2実施形態と同様の処理は同符号を付して説明を省略する。
【0062】
上述した第1及び第2実施形態の汚れ検知処理は、ユーザによる操作部400の操作で汚れ検知処理の開始指示が入力されたときに、原稿スキャン時の保存用データ、コピー動作時の画像形成用データ、又はファクシミリ動作時のファクシミリ送信用データ等の原稿画像読取動作とは別個に行われる(図3及び図7のS1でYES)。これに対して、第3実施形態の汚れ検知処理は、ユーザによる操作部400の操作で原稿自動読取モードが設定され、原稿スキャン時の保存用データ、コピー動作時の画像形成用データ、又はファクシミリ動作時のファクシミリ送信用データ等の原稿画像読取動作中に行われる。
【0063】
すなわち、制御部20は、ユーザによる操作部400の操作で原稿スキャン等の指示が入力されると(S31でYES)、まず、原稿読取部500に原稿読取位置に原稿が無い状態での原稿読取動作を行わせ(S2)、当該読取画像についての最高濃度値と、当該最高濃度値となっている画素の位置情報とを取得させる(S3)。
【0064】
この後、制御部20は、原稿給送部600に、上記原稿スキャン時の保存用データ等を得るための原稿読取動作を開始させる(S4,S5)。このとき、S5においては、制御部20は、原稿搬送方向における原稿全領域を原稿読取部500に読み取らせる。
【0065】
そして、汚れ検知部27は、原稿読取部500による原稿1頁分の原稿読取動作が完了する度に、上記S3及びS6で得た最高濃度値の画素位置(主走査方向位置)が一致するか否かを判断する(S7)。ここで、汚れ検知部27によって、S3及びS6で得た最高濃度値の画素位置が一致し、原稿読取位置に汚れが存在すると検知された場合は(S7でYES,S8)、制御部20は、原稿給送部600にレジスト位置まで原稿を逆送させるか、原稿給送部600及び原稿読取部500に原稿読取動作を中止させ(S10)、この状態で原稿給送部600及び原稿読取部500を待機させる。なお、制御部20は、当該原稿読取位置での汚れが検知された状態で読み取られた原稿画像のデータは消去する。
【0066】
この後、ユーザによる操作部400の操作で、原稿読取動作の再開指示が入力されると(S32でYES)、制御部20は、原稿給送部600及び原稿読取部500に原稿読取動作を再開させる。すなわち、S10で制御部20が原稿給送部600にレジスト位置まで原稿を逆送させていた場合は、当該原稿読取位置での汚れが検知された状態で読み取られた原稿についての原稿画像読取動作が再度行われる。また、S10で制御部20が原稿給送部600及び原稿読取部500に原稿読取動作を中止させていた場合は、当該原稿読取位置での汚れが検知された状態で読み取られた原稿をユーザが原稿載置台601に戻す作業を行うことで、当該原稿についての原稿画像読取動作が再度行われる。
【0067】
なお、S9において、制御部20が、第1ミラーユニット520及び第2ミラーユニット540の副走査方向における原稿読取位置を変更させる場合は、制御部20は、S10で上記原稿の逆送を行わせ、S32の処理を省略して処理をS4に戻し、即座に原稿読取動作を再開するようにしてもよい。
【0068】
このような一連の処理によれば、原稿スキャン時の保存用データ等を得るための原稿読取動作中であっても、原稿読取位置の汚れが検知された場合には、当該原稿読取動作を即座に中止して、例えばユーザによって第2コンタクトガラス502の汚れが取り除かれた後に、当該原稿読取動作を迅速に再開させることが可能になる。
【0069】
一方、S7において、汚れ検知部27によって、S3及びS6で得た最高濃度値の画素位置が一致せず、原稿読取位置に汚れが存在しないと検知された場合は(S7でNO,S11)、制御部20は、S5で原稿読取部500によって読み取られた原稿画像を、原稿スキャン時の保存用データ等として取得し(S21)、原稿給送部600に当該原稿を原稿排出部602に排出させる(S22)。すなわち、通常通りの原稿読取動作が行われる。制御部20は、原稿センサ605からの検出信号に基づいて原稿載置台601上に残り原稿が有ると判断した場合は(S33でYES)、処理をS4に戻し、当該残り原稿についての原稿読取動作を行わせる。また、制御部20は、原稿載置台602上に残り原稿が無いと判断した場合は(S33でNO)、処理を終了させる。なお、この場合も、図8には図示していないが、第1実施形態と同様に、S12のガイド板608の汚れ検知と、S13のガイド板608の汚れ報知の処理とを行うようにしてもよい。
【0070】
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。図1乃至図8に示した本発明の実施形態に係る画像読取装置、画像形成装置、及び汚れ検知方法の構成及び処理は、あくまでも一例に過ぎず、本発明を上記構成及び処理に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる複合機の機械的構成を示す側面概略図である。
【図2】図1に示す複合機の機能構成を示すブロック図である。
【図3】複合機による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第1実施形態を示すフローチャートである。
【図4】原稿読取領域を説明するための図である。
【図5】図5は、原稿給送部及び原稿読取部部分を示す図である。
【図6】(a)は第1のタイミングで原稿が読み取られた際における主走査方向に並ぶ各画素の濃度値をグラフで示す図、(b)は第2のタイミングで原稿が読み取られた際における主走査方向に並ぶ各画素の濃度値をグラフで示す図である。
【図7】複合機による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第2実施形態を示すフローチャートである。
【図8】複合機による原稿自動読み取りモード時の原稿読取位置における汚れ検知処理の第3実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
1 複合機
20 制御部
27 汚れ検知部
205 画像形成部
400 操作部
401 表示部
500 原稿読取部
501 第1コンタクトガラス
502 第2コンタクトガラス
600 原稿給送部
607 レジストローラ
608 ガイド板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿に対して光を照射して当該原稿からの反射光により当該原稿の画像を読取る原稿読取部と、
前記原稿読取部による原稿読取位置に原稿を搬送する原稿給送部と、
前記原稿読取位置に原稿が存在しない第1のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせると共に、前記原稿給送部によって前記原稿読取位置に原稿を搬送させた第2のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせる制御部と、
前記原稿読取部によって前記第1及び第2のタイミングで読み取られた各画像に基づいて汚れ検知処理を行い、当該両方の画像における同一位置に汚れが検知された場合に、前記原稿読取位置に汚れが存在すると検知する汚れ検知部と
を備える画像読取装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記汚れ検知部による汚れ検知処理が終了するまで、前記原稿給送部に前記原稿の搬送が可能な状態とさせておき、前記汚れ検知部によって前記原稿読取位置の汚れが検知された場合には、前記原稿読取位置の上流側のレジスト位置まで前記原稿給送部に前記原稿を逆送させる請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記汚れ検知部による汚れ検知処理が終了するまで、前記原稿給送部に前記原稿の搬送が可能な状態とさせておき、前記汚れ検知部によって前記原稿読取位置の汚れが検知されない場合には、前記原稿給送部による前記原稿読取位置への前記原稿の搬送を完了させ、前記第2のタイミングでの原稿読取動作で前記原稿読取部に当該原稿の全領域を読み取らせる請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記原稿給送部及び原稿読取部による原稿搬送及び原稿読取を行わせる前に、前記第1のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせておき、当該原稿読取部により読み取られた原稿の画像において、前記汚れ検知部によって前記第1のタイミングでの読取画像と同一位置に汚れが検知された場合には、前記原稿給送部及び原稿読取部に当該読取中の原稿の搬送及び読取を中止させる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記原稿給送部及び原稿読取部による原稿搬送及び原稿読取を行わせる前に、前記第1のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせておき、当該原稿読取部により読み取られた原稿の画像において、前記汚れ検知部によって前記第1のタイミングでの読取画像と同一位置に汚れが検知された場合には、当該読取中の原稿を前記原稿給送部に前記原稿読取位置の上流側のレジスト位置まで逆送させる請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記原稿読取部は、前記原稿読取位置においてコンタクトガラスを介して原稿を読み取り、
前記原稿読取位置には、前記原稿読取部から見て前記コンタクトガラスの背面側に配置されて当該コンタクトガラス位置に向けて原稿を案内するガイド板が設けられており、
前記汚れ検知部は、前記第1のタイミングで読み取られた画像にのみ汚れを検知したときは、前記ガイド板の汚れであると判別し、前記第1及び第2のタイミングで読み取られた両方の画像における同一位置に汚れが検知されたときは、前記コンタクトガラスの汚れであると判別する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像読取装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置によって読み取られた原稿画像に基づいて記録媒体に対して画像形成を行う画像形成部と
を備えた画像形成装置。
【請求項8】
原稿読取位置に原稿が存在しない第1のタイミングで、原稿に対して光を照射して当該原稿からの反射光により当該原稿の画像を読取る原稿読取部に原稿読取動作を行わせる第1ステップと、
前記原稿読取部による原稿読取位置に原稿を搬送する原稿給送部によって、前記原稿読取位置に原稿を搬送させた第2のタイミングで前記原稿読取部に原稿読取動作を行わせる第2ステップと、
前記原稿読取部によって前記第1及び第2のタイミングで読み取られた各画像に基づいて汚れ検知処理を行う第3ステップと、
前記第1及び第2のタイミングで読み取られた両方の画像における同一位置に汚れが検知された場合に、前記原稿読取位置に汚れが存在すると検知する第4ステップと
を備える汚れ検知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−246467(P2009−246467A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−87814(P2008−87814)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】