説明

画像読取装置および画像読取システム

【課題】読み取った画像ファイルをダウンロードするページのURLを電子メールで送る画像読取システム(ネットワークスキャン)において、電子メールの内容が漏洩されても他のユーザによりその画像ファイルがダウンロードされるのを防ぐ画像読取装置および画像読取システムを提供する。
【解決手段】画像読取部130で画像データを読み取ると、Webサーバ部111にWebページとして画像データをダウンロードするページを登録し、操作者から指示されたアドレス情報を宛先として、ダウンロードページのURLとパスワード2とが記載されたメールを送信する。 そして、画像データをダウンロードする端末が信頼できる場合にはパスワード2だけ、信頼できない場合には予めユーザに登録されたパスワード1とパスワード2による認証が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置および画像読取システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワークに接続された画像読取装置(スキャナ装置)で読み取った画像ファイルをサーバにアップロードし、アップロード先のURL(Uniform Resource Locator)を電子メールで端末に送信する画像読取装置が存在する。
【0003】
特許文献1では、原稿より読み取った画像ファイルを、自動生成されたパスワードを知っている者のみがWebブラウザでダウンロードできるようにサーバ装置に格納する処理を行うと共に、指定されたアドレスにその画像ファイルをダウンロードするURLとパスワードとが記された電子メールを送信するようにして、特定の者だけが読み取られた画像ファイルのダウンロードをすることができるようにしたスキャンメール送信装置及びスキャンメール送信システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−86731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
読み取った画像ファイルをダウンロードするページのURLを電子メールで送る画像読取システムにおいて、電子メールの内容が漏洩されても他のユーザによりその画像ファイルがダウンロードされるのを防ぐ画像読取装置および画像読取システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する為に、請求項1の発明の画像読取装置は、メールアドレスに対応して第1のパスワードを記憶する記憶手段と、前記メールアドレスを指定した画像の読取り登録要求を受付け、画像読取手段により読取った画像データをWeb上の宛先に登録する登録手段と、第2のパスワードを生成するパスワード生成手段と、前記読取った画像データのWeb登録宛先と、前記第2のパスワードを含む電子メールを当該メールアドレスに送信するメール送信手段と、Web上の宛先へのアクセス要求に対してアクセス要求元の信頼性判定を行う信頼性判定手段と、前記信頼性判定手段による判定結果に応じて、第1と第2のパスワードとを組合せた認証を行う認証手段と、前記認証手段による認証に成功すると、前記アクセス要求時に指定された前記Web登録宛先へのアクセスを許可するアクセス制御手段とを具備するように構成される。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記認証手段は、前記信頼性判定手段で前記アクセス要求元が信頼できると判断された場合には該アクセス要求元に第2のパスワードを要求し、前記信頼性判定手段で前記アクセス要求元が信頼できないと判定された場合には該アクセス要求元に第2のパスワードと第1のパスワードとを要求して認証を行うように構成される。
【0008】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記パスワード生成手段は、前記画像読取手段で読取った画像データに基づき第2のパスワードを生成するように構成される。
【0009】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかの発明において、前記信頼性判定手段は、判定される前記アクセス要求元に固有の識別アドレスに基づき信頼性を判定するように構成される。
【0010】
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかの発明において、前記信頼性判定手段は、判定される前記アクセス要求元が、前回、前記第2のパスワードと前記第1のパスワードとの要求に応じた認証に成功していた場合、該アクセス要求元を信頼できると判定するように構成される。
【0011】
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかの発明において、前記信頼性判定手段は、判定される前記アクセス要求元が予め信頼できるものとして登録されている場合には、該アクセス要求元を信頼できると判定するように構成される。
【0012】
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6いずれかの発明において、前記信頼性判定手段は、判定される前記アクセス要求元が予め信頼できないものとして登録されている場合には、該アクセス要求元を信頼できないと判定するように構成される。
【0013】
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの発明において、前記信頼性判定手段は、判定される前記アクセス要求元がプロキシを経由して前記アクセス要求をしている場合には、該アクセス要求元を信頼できないと判定するように構成される。
【0014】
また、請求項9の発明の画像読取システムは、画像読取手段によって画像データを読取る画像読取装置と、電子メールのメールアドレスを有する端末装置とを備え、前記画像読取装置は、前記メールアドレスに対応して第1のパスワードを記憶する記憶手段と、前記メールアドレスを指定した画像の読取り登録要求を受付け、前記画像読取手段により読取った画像データをWeb上の宛先に登録する登録手段と、第2のパスワードを生成するパスワード生成手段と、前記読取った画像データのWeb登録宛先と、前記第2のパスワードを含む電子メールを当該メールアドレスに送信するメール送信手段と、Web上の宛先へのアクセス要求に対してアクセス要求元の信頼性判定を行う信頼性判定手段と、前記信頼性判定手段による判定結果に応じて、第1と第2のパスワードとを組合せた認証を行う認証手段と、前記認証手段による認証に成功すると、前記アクセス要求時に指定された前記Web登録宛先へのアクセスを許可するアクセス制御手段とを具備し、前記端末装置は、前記メール送信手段で送信された電子メールに記載の前記Web登録宛先にアクセス要求を行う要求手段と、前記認証手段による認証に応じたパスワードを送信する送信手段と、前記アクセス制御手段でアクセスを許可された前記Web登録宛先より前記画像データを取得する取得手段とを具備するように構成される。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、メール送信手段が送信したメールが第3者に盗み見されてもその第3者によるアクセス要求を拒むことができるという効果を奏する。
【0016】
請求項2の発明によれば、メール送信手段が送信したメールを第3者が盗み見みしても、第3者には知らない第1のパスワードによって、その第3者によるアクセス要求は拒まれる。
【0017】
請求項3の発明によれば、読み取った画像データに基づき第2のパスワードが生成される。
【0018】
請求項4の発明によれば、メール送信手段が送信したメールが第3者に盗み見されてもその第3者によるアクセス要求を拒むことができるという効果を奏する。
【0019】
請求項5の発明によれば、メール送信手段が送信したメールが第3者に盗み見されてもその第3者によるアクセス要求を拒むことができるという効果を奏する。
【0020】
請求項6の発明によれば、信頼できるアクセス要求元が予め登録される。
【0021】
請求項7の発明によれば、信頼できないアクセス要求元が予め登録される。
【0022】
請求項8の発明によれば、メール送信手段が送信したメールが第3者に盗み見されてもその第3者によるアクセス要求を拒むことができるという効果を奏する。
【0023】
請求項9の発明によれば、メール送信手段が送信したメールが第3者に盗み見されてもその第3者によるアクセス要求を拒むことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】画像読取システム1の構成を示す模式図。
【図2】アドレス帳管理操作部122の処理を示すフローチャートである。
【図3】パスワード1の管理を示す図。
【図4】アドレス帳情報の管理を示す図。
【図5】画像読取装置100での処理を示すフローチャート。
【図6】画像読取装置100での処理を示すフローチャート。
【図7】画像読取装置100での処理を示すフローチャート。
【図8】送信先が選択される様子を示す図。
【図9】送信される電子メールを示す模式図。
【図10】電子メールを受信したPC10の処理を示す模式図。
【図11】アクセスされたWebサーバ部111の処理を示すフローチャート。
【図12】信頼性判定の条件を示した図。
【図13】Webサーバ部111にアクセスするPC10の表示部11を示す図。
【図14】Webページが格納される処理を示すフローチャート。
【図15】第2実施例における送信先への電子メールの内容等を示す模式図。
【図16】第3実施例におけるアドレス帳情報等を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0026】
まず、画像読取システム1について図1を参照して説明を行う。
【0027】
図1は、画像読取システム1の構成を示した模式図である。
【0028】
図1に示すように画像読取システム1は、パーソナルコンピュータ10−1、パーソナルコンピュータ10−2と画像読取装置100とが通信回線2を介して通信可能に接続されて構成される。
【0029】
パーソナルコンピュータ10−1とパーソナルコンピュータ10−2とは同じ構成を有しているが、それぞれ異なるメールアドレスを有している。
【0030】
パーソナルコンピュータ10−1、パーソナルコンピュータ10−2を総称してパーソナルコンピュータ10(以下、PC10と呼ぶ)と称して説明を行う。
【0031】
PC10は、表示部11、入力部12、記憶部13、制御部14を有する。
【0032】
表示部11は、ディスプレイで構成され、ユーザに情報を提供する。
【0033】
入力部12は、キーボードやマウスにより構成され、ユーザからの指示を受け付ける。
【0034】
記憶部13は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Reed Only Memory)、ハードディスクにより構成され、PC10を動作させるOSやメールソフト、インターネットを閲覧するブラウザのプログラム等を記憶する。
【0035】
制御部14は、CPU(Central Processing Unit)で構成され、PC10を統括的に制御し、メールソフトやブラウザなどのプログラムの制御を行う。
【0036】
また、画像読取装置100は、コントローラ110、操作パネル120、画像読取部130を備え、コントローラ110はWebサーバ部111、Webページ登録部112、データフォーマット部113、画像処理部114、通知メール作成部115、送信先管理部116、アドレス帳管理部117、スキャンジョブ制御部118を有し、また操作パネル120はアドレス帳表示/選択部121、アドレス帳管理操作部122、スキャンパラメータ入力部123、スキャン指示部124を有する。
【0037】
Webサーバ部111は、HTML(HyperText Markup Language)で記述されたページを記憶し、通信回線2を介してWebサーバ部111に接続する端末(PC10)に各種パスワード認証の後そのページを送信する。
【0038】
Webサーバ部111が記憶するHTML言語のページは、画像ファイルをダウンロードするためのページであり、Webサーバ部111は、その画像ファイルも記憶する。
【0039】
Webページ登録部112は、次に説明するデータフォーマット部113でフォーマットされた画像ファイルをPC10が閲覧できるようにHTMLで記述されたページを作成して、それらをWebサーバ部111に格納する。
【0040】
データフォーマット部113は、画像処理部114で処理された画像データをユーザより指定されるフォーマット(JPEG(Joint Photographic Experts Group)やTIFF(Tagged Image File Format)等)に変換する処理を行う。
【0041】
画像処理部114は、画像読取部130で読み取られた画像データに対して、ユーザより指定されるパタメータに従い、画質の向上のための色変換処理や画像の向きを合わせるための回転処理などを行う。
【0042】
通知メール作成部115は、指定されたPC10宛となる、画像ファイルをダウンロードするためのWebサーバ部111のアドレスとなるURLとダウンロードページを開くためのパスワードとなるパスワード2とが記載された電子メールを作成して、宛先であるPC10に送信する処理を行う。(画像読取システム1では、パスワード1とパスワード2との2種類のパスワードが存在する。)
送信先管理部116は、RAMにより構成され、通知メール作成部115で作成される電子メールの宛先である送信先情報を記憶する。
【0043】
送信先管理部116が記憶する送信先情報は、アドレス帳管理部117に管理されるアドレス帳情報よりアドレス帳表示/選択部121で選択された情報である。
【0044】
アドレス帳管理部117は、アドレス帳情報を記憶管理する。
【0045】
アドレス帳情報は、各PC10を操作するユーザの「ユーザ名」と各PC10の「メールアドレス」と各々のユーザが設定したパスワードである「パスワード1」とが記された情報である。
【0046】
スキャンジョブ制御部118は、画像読取部130を制御する。
【0047】
また、操作パネル120に含まれるアドレス帳表示/選択部121は、アドレス帳管理部117に記憶管理されるアドレス帳情報をユーザに表示して、ユーザから、画像読取部130より読取られる画像データの送りたい送信先の選択を受け付ける。
【0048】
アドレス帳表示/選択部121が受け付けた送信先が、通知メール作成部115で作成される電子メールの宛先となる。
【0049】
そして、アドレス帳表示/選択部121は、受け付けた送信先の情報を送信先情報として送信先管理部116に送る。
【0050】
アドレス帳管理操作部122は、ユーザの操作により、アドレス帳管理部117に記憶管理するユーザの「ユーザ名」や「メールアドレス」、「パスワード1」の入力を受け付ける。
【0051】
スキャンパラメータ入力部123は、ユーザの操作により、画像読取部130で読取った画像データに対して画像処理部114、データフォーマット部113で行われる処理のパラメータを受け付ける。
【0052】
スキャン指示部124は、ユーザより、画像読取部130にセットされた原稿の画像読取の指示を受け付ける。
【0053】
画像読取部130は、セットされた原稿に光を照射しながら反射光を受光する走査を行い、その原稿の画像データを取得する。
【0054】
このように構成される画像読取システム1では、各PC10を操作するユーザ毎に、ユーザが個別に設定するパスワードである「パスワード1」がアドレス帳管理部117に記憶される。
【0055】
そして、ユーザが画像読取部130に原稿をセットして、原稿より読取られる画像ファイルの送信先を選択すると、選択された送信先に電子メールが送信され、その電子メールには画像ファイルのダウンロードページのURLと閲覧する為のパスワードであるパスワード2とが記されている。
【0056】
その電子メールの受信先では、電子メール内に記されるパスワード2や場合によっては予め設定されたパスワード1を使って電子メール内のURLにアクセスして、画像ファイルをダウンロードする。
【0057】
画像読取システム1では、画像ファイルのダウンロードに際し場合によっては2つのパスワードが使用されるので、電子メールの内容が漏洩されてもセキュリティが確保される。
【0058】
次に、画像読取装置100のアドレス帳管理操作部122で行われる、電子メールの送信先の登録と、パスワード1の登録の処理について図2を参照して説明を行う。
【0059】
図2は、画像読取装置100のアドレス帳管理操作部122で行われる処理について示したフローチャートである。
【0060】
まず、アドレス帳管理操作部122は、PC10を使用しているユーザの「ユーザ名」とそのPC10の「メールアドレス」の入力を受け付ける(ステップ201)。
【0061】
そして、アドレス帳管理操作部122は、ステップ201で受け付けたユーザに対応するパスワードの入力を「パスワード1」として受け付ける(ステップ202)。
【0062】
ステップ202で受け付けたパスワード1は、アドレス帳管理操作部122に入力するユーザが決定するパスワードである。
【0063】
ステップ202でパスワード1を入力したユーザは、パスワード1を図3に示すように、自分が使用するPC10に記憶させることやパスワード管理台帳に記述するなどして独自に管理する。
【0064】
このように、アドレス帳管理操作部122で受け付けた「ユーザ名」、「メールアドレス」、「パスワード1」とは、1つのアドレス情報としてアドレス帳管理部117に記憶管理される。
【0065】
また、アドレス帳管理部117に記憶されるアドレス情報は、このようなアドレス帳管理操作部122からの入力だけでなく、通信回線2を介して画像読取装置100と通信可能なPC10から専用ユーティリティソフトウェアによる入力によっても作成される。
【0066】
次に、アドレス帳管理部117に記憶管理されるアドレス情報について図4を参照して説明する。
【0067】
図4は、アドレス帳管理部117に記憶管理されるアドレス情報について示した模式図である。
【0068】
アドレス帳管理操作部122が受け付けた「ユーザ名」、「メールアドレス」、「パスワード1」のアドレス情報は、図4(a)に示すようにそれぞれ番号が付されて記憶される。
【0069】
また、アドレス帳管理操作部122に記憶管理されるアドレス情報のパスワード1は、アドレス帳管理操作部122からの操作によって変更が可能である。
【0070】
そして、アドレス帳管理操作部122に記憶管理されるパスワード1が変更される場合には、図4(b)に示すように、現在設定されているパスワード1の入力が要求されて、変更後のパスワード1の入力が要求される。このような処理により、他のユーザによるパスワード1の改ざんが防止される。
【0071】
また、図4(c)に示すように、アドレス帳管理操作部117の動作の開始時に、管理者用パスワードの入力が必要な構成にすることで、アドレス帳管理操作部117が記憶管理するアドレス情報全体のセキュリティを保つことができる。
【0072】
また、アドレス帳管理操作部122によりアドレス情報が管理者やユーザに表示される場合には、パスワード1は「*」で表示されその内容が確認できないようになっている。
【0073】
次に、画像読取装置100で行われる処理について、図5、図6、図7を参照して説明を行う。
【0074】
図5、図6、図7は画像読取装置100で行われる処理を示したフローチャートである。
【0075】
画像読取装置100では、図5に示すように、画像読取装置100を操作するユーザが、原稿から読み取る画像ファイルの送信先を、アドレス帳表示/選択部121より選択する(ステップ501)。
【0076】
アドレス帳表示/選択部121より送信先が選択される様子は、図8に示すように、アドレス情報として「ユーザ名」と「メールアドレス」が表示されているユーザの中から所望のユーザを選択する。
【0077】
アドレス帳表示/選択部121より選択された送信先の情報は送信先情報として「ユーザ名」、「メールアドレス」、「パスワード1」が送信先管理部116に記憶される。
【0078】
そして、画像読取装置100を操作するユーザは、読み取られる原稿を画像読取部130にセットして、原稿の読み取りに関わる各種パラメータをスキャンパラメータ入力部123より入力する(ステップ502)。
【0079】
スキャンパラメータ入力部123より入力されるパラメータは、解像度やカラー/白黒また読み取った画像データを保存する画像ファイルのフォーマット(JPEGやTIFF等)等である。
【0080】
そしてユーザは、スキャン指示部124より画像読取を指示する(ステップ503)。
【0081】
スキャン指示部124より指示された画像読取部130では、セットされた原稿の画像データの読取りを開始する(ステップ504)。
【0082】
ここで、画像読取ジョブであるサブルーチンとなるステップ504の処理について図6を参照して詳しく説明する。
【0083】
図6は、サブルーチン504の画像読取ジョブを詳しく説明するフローチャートである。
【0084】
画像読取の指示が行われると、画像読取部130は、図6に示すように、セットされた原稿の画像データの読取りを行う(ステップ601)。
【0085】
画像読取部130で読み取られた画像データは、画像処理部114で、指示されたパラメータに従って画像処理が行われ(ステップ602)、その後、データフォーマット部113で指示されたフォーマットの画像ファイルに変換される(ステップ603)。
【0086】
このように画像読取部130にセットされた原稿の全てが、画像データとして読み取られ、指示された画像処理と画像ファイルへの変換が行われると(ステップ604でYES)、データフォーマット部113で変換された画像ファイルがWebページ登録部112に送られ、Webページの登録処理が行われる(ステップ605)。
【0087】
ここで、Webページの登録処理であるサブルーチンとなるステップ605の処理について図7を参照して詳しく説明する。
【0088】
図7は、サブルーチン605のWeb登録処理を詳しく説明するフローチャートである。
【0089】
データフォーマット部113で処理された画像ファイルがWebページ登録部112に送られると、Webページ登録部112は、送られた画像ファイルをWebサーバ部111に格納する(ステップ701)。
【0090】
そして、Webページ登録部112はパスワード2を生成する(ステップ702)。
【0091】
パスワード2は、送信先に送られる電子メールに記載されるパスワードである。
【0092】
パスワード2の生成は、Webサーバ部111に格納された画像データのハッシュ値に基づき生成されるようにしてもよい。
【0093】
そして、Webページ登録部112は、Webサーバ部111に格納された画像ファイルをダウンロードできるWebページをHTML言語で作成する(ステップ703)。
【0094】
Webページ登録部112は、ステップ703で、Webページを、Webサーバ部111に格納された画像ファイルへのリンクが含まれるように作成する。
【0095】
また、Webページ登録部112は、ステップ703で、Webページを、Webページへのアクセスにパスワード2、或いはパスワード2と送信先(ステップ501で選択された)が設定したパスワード1とによるパスワード認証によるアクセス制限が行われるように作成する。
【0096】
そして、Webページ登録部112は、Webページを、ユーザの利便の為に、サムネール(ダウンロードされる画像データを縮小した画像データ)、画像読取りが行われた日時、ユーザが指示した画像処理のパラメータや画像ファイルのフォーマットなどが表示されるように作成することもできる。
【0097】
そして、Webページ登録部112は、ステップ703で作成したWebページを、Webサーバ部111に格納して、送信先(ステップ501で選択された)と関連したURLでアクセスされるようにWeb上に登録する(ステップ704)。
【0098】
ステップ704での送信先と関連したURLは、例えば、URLの末尾等に送信先の識別番号を記しておくなどして構成される。
【0099】
ステップ501で複数の送信先が選択された場合には、それぞれの送信先毎に異なるURLが設定される。それぞれのURLには対応する送信先を識別する識別番号が末尾等に記されているが、これらのURLは、同じ画像ファイルをダウンロードするためのWebページのURLである。
【0100】
そして、Webサーバ部111は、格納されたWebページのURLがどの送信先と関連付けられているのかと、格納されたWebページへのアクセス制限の為のパスワード2とを記憶する。
【0101】
Webサーバ部111に格納されたWebページへのアクセスには、アクセス元のIPアドレスやMACアドレス等に基づきアクセス元が信頼できるか否かが判断され、信頼できる場合にはパスワード2の入力が、信頼できない場合にはパスワード2とパスワード1との入力が要求されようにしてアクセス制限が行われる。
【0102】
Webサーバ部111に作成されたWebページが格納されると、次に、通知メール作成部115が、ステップ501で選択された送信先であって送信先管理部116に送信先情報として記憶される送信先に送信する電子メールを作成する。
【0103】
通知メール作成部115が作成する電子メールは、図9に示すように、送信先管理部116に記憶される送信先情報に基づき、宛先がステップ501で選択された送信先のメールアドレスである。
【0104】
図9は、画像形成装置100の通知メール作成部115が作成する電子メールを示す模式図である。
【0105】
また、通知メール作成部115が作成する電子メールの内容は、図9に示すように、Webサーバ部111に格納されたWebページへアクセスするURLとWebページ登録部112がステップ702で作成したパスワード2とが記される。
【0106】
図9では、送信先が「Suzuki」さんであり、電子メールの内容に記載されるWebページへのアクセスURLは、参照番号901に示すように末尾に「Suz001」と記されたURLである。このURLはSuzukiさん専用のWebページであり、このURLにパスワード1が必要なアクセスが行われると「Suzuki」さんからのアクセスと想定してアドレス帳管理部117に記憶管理される「Suzuki」さんのパスワード1が使用されてパスワード認証が行われる。
【0107】
このように送信先に関連したURLが作成されることによりパスワード1のパスワード認証が行われる。
【0108】
このように通知メール作成部115で作成されたダウンロードページのURLとパスワード2とが記された電子メールが選択された送信先へ送信される(ステップ606)。
【0109】
アドレス帳表示/選択部121で送信先が複数選択されて通知メール作成部115に複数の送信先の送信先情報が記憶される場合には、それぞれの送信先毎に異なるURLがステップ704で作成されているので、作成されたURLが記載された電子メールがURL毎に作成され、それぞれ対応する送信先へ送信される。
【0110】
電子メールが送信されると、送信先管理部116に記憶される送信先情報は削除される。
【0111】
電子メールが送信されると、画像読取装置100での処理は一旦終了される。
【0112】
次に、電子メールが送信されたPC10での処理について図10を参照して説明を行う。
【0113】
図10は、画像読取装置100より送られた電子メールを受信したPC10での処理を示す模式図である。
【0114】
画像読取装置100より送られた電子メールを受信したPC10では、その電子メールが開封される。
【0115】
ユーザは、図10に示すように、電子メールに記載されるURLとパスワード2とを確認して、そのURLに記載されるWebページにブラウザによりアクセスを行う。
【0116】
この際使用されるブラウザは、例えば、InternetExplorerやFireFoxなどの汎用的なものである。
【0117】
次に、PC10のブラウザよりWebサーバ部111のWebページにアクセスが行われた後の画像読取装置100のWebサーバ部111での処理について図11を参照して説明を行う。
【0118】
図11は、Webサーバ部111に格納されるWebページにアクセスがされた後のWebサーバ部111での処理を示すフローチャートである。
【0119】
Webサーバ部111では、アクセスしてきたPC10の信頼性をIPアドレスやMACアドレス等に基づき判定する(ステップ1101)。
【0120】
PC10の信頼性の判定は、図12に示すように、所定の条件に含まれると信頼できると判定され、所定の条件に含まれると信頼できないと判定される。
【0121】
ここで、信頼できると判定される条件と信頼できないと判定される条件について図12を参照して説明する。
【0122】
図12は、信頼できると判定される条件と信頼できないと判定される条件とを記した図である。
【0123】
図12に示すように、信頼できると判定される条件の一つは、まずアクセスしてきたPC10のIPアドレス或いはMACアドレスを識別し、そのアドレスが前回パスワード2とパスワード1とによる2重認証に成功した端末である場合である。
【0124】
また、信頼できると判定される他の条件の一つは、図12に示すように、アクセスをしてきたPC10のIPアドレス或いはMACアドレスを識別し、そのアドレスが信頼できる端末であると予め登録されていたものである場合である。
【0125】
また、信頼できると判定される他の条件の一つは、図12に示すように、アクセスをしてきたPC10のIPアドレス或いはMACアドレスを識別し、そのアドレスが信頼できるものとして予め登録された範囲内のIPアドレス或いはMACアドレスである場合である。
【0126】
そして、図12に示すように、信頼できないと判定される条件の一つは、アクセスをしてきたPC10のIPアドレス或いはMACアドレスを識別し、そのアドレスが信頼できないものとして予め登録された範囲内のIPアドレス或いはMACアドレスである場合である。
【0127】
また、信頼できないと判定される他の条件の一つは、Webサーバ部111へのアクセスがプロキシ経由のアクセスである場合である。
【0128】
このように信頼できると判定される条件と信頼できないと判定される条件とは、それぞれ複数存在するが、複数の条件を組み合わせた論理和による条件で判定をしたり、或いは複数の条件を組み合わせた論理積による条件で判定を行うことができる。
【0129】
このような条件により判定された結果、アクセスしてきたPC10が信頼できると判定された場合には(ステップ1101で信頼できる場合)、図13(a)に示すようにPC10にパスワード2の入力を要求する(この場合にはパスワード1は要求されない)。
【0130】
図13(a)はPC10の表示部11に表示されるパスワード2を要求する画面の模式図である。
【0131】
また、Webサーバ部111にアクセスしてきたPC10が信頼できないと判定された場合には(ステップ1101で信頼できない場合)、図13(b)に示すようにPC10にパスワード2とパスワード1との入力を要求する。
【0132】
図13(b)はPC10の表示部11に表示されるパスワード2とパスワード1とを要求する画面の模式図である。
【0133】
パスワード2は、PC10に送信された電子メールに記載されるパスワードであるが、パスワード1は、ユーザが予め設定したパスワードであるため、パスワード1の入力が要求されることで、その電子メールが仮に通信経路上等で漏洩されていたとしても本人確認が可能となる。
【0134】
また、仮に電子メールの内容が漏洩しても、その内容を利用してアクセスする人物が「信頼できる」PC10を用いるのは困難であり、「信頼できない」と判断された場合にはユーザ本人が設定したパスワード1の入力が求められる。
【0135】
Webサーバ部111は、PC10より入力されたパスワードを、パスワード2についてはアクセスされているWebページと関連して記憶しているパスワード2と同じかどうかを確認する。
【0136】
また、Webサーバ111は、PC10より入力されたパスワードを、パスワード1については、アクセスされているWebページのURLに基づきそのURLに関連する送信者を決定し、アドレス帳管理部117に記憶されるアドレス帳情報よりその送信者の正しいパスワード1を取得して認証する。
【0137】
このようにしてパスワードが正しいと確認された場合には(ステップ1104でYES)、図13(c)に示すように、アクセスをされたWebページ上で画像ファイルをダウンロード可能なページに遷移する(ステップ1105)。
【0138】
ユーザは図13(c)に示す画像ファイルをダウンロード可能なページより、Webサーバ部111に格納された画像ファイルをPC10にダウンロードする。
【0139】
また、ステップ1104でパスワードが正しくないと確認された場合には(ステップ1104でNO)、画像ファイルをダウンロード可能なページへは遷移せず、処理は終了する。
【0140】
尚、画像読取装置100内にWebサーバ部111を設けないで、画像読取装置100の外部にあって図示しないWebサーバに、ステップ703で作成したWebページを格納して、PC10からその図示しないWebサーバにWebページへのアクセスが行われるようにも構成できる。
【0141】
その際、図示しない外部のWebサーバは、Webページを格納し、Webページより画像ファイルがダウンロードされる際のパスワード1とパスワード2とその画像ファイルとを記憶する。
【0142】
尚、Webサーバ部111に格納される画像ファイルをダウンロードすることができるWebページへのアクセス制限は、WebページがHTML言語で作成される際にアクセス制限の構成が組み込まれるように説明したが、Webサーバ部111に格納されるWebページにPC10からアクセスが試みられる際にWebサーバ部111によってパスワード2、或いはパスワード1とパスワード2によるパスワード認証が行われるように構成することもできる。そのように構成される場合の画像読取装置100の処理は図5、図6を参照して説明したフローチャートで表される処理と同じであるが、図7を参照して説明したWebページの登録処理は異なるので、以下、Webページの登録処理について図14を参照して説明を行う。
【0143】
図14は、Webサーバ部111がアクセス制限を行う場合にWebサーバ部111にWebページが格納される処理を示したフローチャートである。
【0144】
図14に示すように、データフォーマット部113で処理された画像ファイルがWebページ登録部112に送られると、Webページ登録部112は、送られた画像ファイルをWebサーバ部111に格納する(ステップ1401)。
【0145】
そして、Webページ登録部112は、Webサーバ部111に格納された画像ファイルをダウンロードするためのWebページをHTML言語で作成する(ステップ1402)。
【0146】
Webページを作成するとWebページ登録部112は、パスワード2を生成する(ステップ1403)。
【0147】
Webサーバ部111は、ステップ1402で作成されたWebページを格納し、Webページ登録部112で生成されたパスワード2などでアクセス制限が行われるようにWeb上に登録する(ステップ1404)。
【0148】
このように登録されたWebページがPC10からアクセスされた場合には、Webサーバ部111がPC10からのアクセスに対してパスワード認証を行い、そのパスワード認証による認証に成功した後に登録されたWebページへのアクセスが許可される。
【0149】
Webサーバ部111による認証は、WebページへアクセスしてきたPC10が信頼できると判断された場合にはパスワード2による認証が行われ、WebページへアクセスしてきたPC10が信頼できないと判断された場合にはパスワード2とパスワード1とによる認証が行われる。
【実施例2】
【0150】
第2実施例では第1実施例とは異なる個所について説明を行う。
【0151】
第1実施例と同じ参照番号で示されるものは、第1実施例で説明した内容と同じ構成を備えるものとして説明を省略する。
【0152】
第1実施例では、WebページのURLを電子メールの送信先毎(ステップ501で選択)に異ならせて送信先が識別されるように構成されてパスワード1の認証が可能となったが、第2実施例では、ユーザに「パスワード1」の入力が要求される場合にはユーザの「ユーザ名」或いは「メールアドレス」の入力も要求されるように構成される。
【0153】
それで、第2実施例では、送信先に送られる電子メールに記載されるURLは、送信先を識別する識別番号などはついていない。
【0154】
それで、送信先が複数の場合でも画像ファイルがダウンロードされるWebページのURLは一つのURLで表現される。
【0155】
画像読取装置100で受け付けた送信先へ送られる電子メールの内容を図15を参照して説明を行う。
【0156】
図15(a)は、図6のステップ606で送信先に送られる電子メールの内容を示す模式図である。
【0157】
第2実施例では、送信先に送られる電子メールの内容に記されるURLは、図15(a)に示すように、URLの末尾に送信先のユーザを識別する識別番号などは記されていない。
【0158】
それで、複数の送信先に対して電子メールが送られる場合でも電子メールの内容に記載されるURLは同じURLとなるので、電子メールの内容は同じとなり、その電子メールが複数の送信先に対して電子メールソフトの一括送信機能が使用されて一度に送信されるようにも構成できる。
【0159】
そして、このようなURLが記された電子メールが送信されたPC10では、ユーザによりそのURLへアクセスされる。
【0160】
図11を参照して第1実施例で説明したようにWebサーバ部111にアクセスしてきたPC10が信頼できないと判定された場合には(図11のステップ1101の信頼できないの場合)、画像読取装置100は、図15(b)(c)に示すように、パスワード2、パスワード1と共にPC10を操作するユーザの「ユーザ名」(図15(b))若しくは「メールアドレス」(図15(c))の入力をPC10に要求する(図11のステップ1103の処理となる)。
【0161】
図15(b)(c)に示すようにパスワード1、パスワード2と「ユーザ名」(図15(b))或いは「メールアドレス」(図15(c))の入力を要求するアクセス制御は、HTML言語で構成されるWebページが行ってもよいし、Webサーバ部111が行ってもよい。
【0162】
そして、入力された「ユーザ名」或いは「メールアドレス」に基づき、Webページが(認証がWebサーバ部111で行われる場合にはWebサーバ部111が)アドレス帳管理部117に記憶されるその「ユーザ名」或いは「メールアドレス」に対応した正しいパスワード1を取得して、入力されたパスワード1が正しいか否かの判定を行う(図11のステップ1103から続くステップ1104の処理となる)。
【0163】
このように、第2実施例では、パスワード1の認証が、パスワード1と共に入力を要求して受け付けた「ユーザ名」或いは「メールアドレス」に基づき、正しいパスワード1が取得されて認証される。
【0164】
尚、第2実施例でも第1実施例と同様に、もちろん、WebページにアクセスするPC10の信頼性を判断してパスワード等を要求するアクセス制御は、HTML言語で作成されるWebページレベルで行われるように構成されてもよいし、Webサーバ部111が行うように構成されてもよい。
【実施例3】
【0165】
第3実施例では第1実施例と異なる個所について説明を行う。
【0166】
第1実施例と同じ参照番号で示されるものは、第1実施例で説明した内容と同じ構成を備えるものとして説明を省略する。
【0167】
第1実施例では、パスワード1のパスワード認証を可能にするために、アクセスされるWebページのURLが送信先毎に異なって送信先に対応したURLを備える構成であった。そして、アクセスされたURLに基づきアクセスしてきたであろうユーザを決定して、そのユーザの正しいパスワード1が取得された。
【0168】
第2実施例では、「パスワード1」の入力要求とともに、ユーザの「ユーザ名」或いは「メールアドレス」の入力要求を行い、入力された「ユーザ名」或いは「メールアドレス」に基づきアクセスしてきたユーザの正しいパスワード1が取得された。
【0169】
第3実施例では、予めアドレス帳管理117に管理されるアドレス帳情報に、ユーザの「ユーザ名」、「メールアドレス」、「パスワード1」の他にユーザが使用する端末の「IPアドレス」も管理する構成となる。そして、Webサーバ部111に格納されるWebページにアクセスしてきた端末のIPアドレスに基づき、アドレス帳情報に管理される正しいパスワード1が取得される構成となる。
【0170】
まず、第1実施例では図2を参照して説明したアドレス帳管理操作部122で行われる処理について、図2のステップ201、202で送信先の登録が行われる処理では、図16(a)に示すように、ユーザの「ユーザ名」、「メールアドレス」、「パスワード」の入力に加えて、ユーザが利用する端末であるPC10の「IPアドレス」の入力が行われる。
【0171】
その際、IPアドレスの入力の際には、PC10が画像読取装置100と同じサブネットに接続されている場合にはPC10のMACアドレスの入力が行われてもよい。
【0172】
図16(a)はアドレス帳管理操作部122によってアドレス帳管理部117に入力されたアドレス帳情報を示す模式図である。
【0173】
そして、第1実施例の図7を参照して説明したステップ704での処理は、送信先を識別する為の識別番号などが記されていないULRが作成される。
【0174】
それで、第1実施例の図9を参照して説明した、送信先に送られる電子メールの内容に記されるURLは、複数の送信先に対して送られる場合にでも同じURLとなるので、同じ内容の電子メールが複数の送信先に対して電子メールの一括送信機能が使用されて一度に送信されるようにも構成できる。
【0175】
電子メールが送られたPC10では、図16(b)に示すように電子メールに記されるURLにアクセスされる。
【0176】
そして、アクセス制限により図16(c)に示すようにパスワード1、パスワード2をWebサーバ部111が受け付けた場合には、アクセスしてきた端末であるPC10のIPアドレスに基づきアドレス帳管理部117に記載されるそのIPアドレスに対応する正しいパスワード1を取得してパスワード認証が行われる(図11のステップ1104の処理となる)。
【0177】
このように、第3実施例では、パスワード1の認証が、アクセスしてきたPC10の「IPアドレス」に基づき、予めアドレス帳情報に登録された「IPアドレス」に対応する正しいパスワード1が取得されて認証が行われる。
【0178】
尚、第3実施例でも第1実施例と同様に、もちろん、WebページにアクセスするPC10の信頼性を判断してパスワード等を要求するアクセス制御は、HTML言語で作成されるWebページレベルで行われるように構成されてもよいし、Webサーバ部111が行うように構成されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0179】
この発明は、画像読取装置および画像読取システムにおいて利用可能である。
【符号の説明】
【0180】
1 画像読取システム
10、10−1、10−2 パーソナルコンピュータ
100 画像読取装置
111 Webサーバ部
112 Webページ登録部
113 データフォーマット部
114 画像処理部
115 通知メール作成部
117 アドレス帳管理部
120 操作パネル
121 アドレス帳表示/選択部
123 スキャンパラメータ入力部
124 スキャン指示部
130 画像読取部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メールアドレスに対応して第1のパスワードを記憶する記憶手段と、
前記メールアドレスを指定した画像の読取り登録要求を受付け、画像読取手段により読取った画像データをWeb上の宛先に登録する登録手段と、
第2のパスワードを生成するパスワード生成手段と、
前記読取った画像データのWeb登録宛先と、前記第2のパスワードを含む電子メールを当該メールアドレスに送信するメール送信手段と、
Web上の宛先へのアクセス要求に対してアクセス要求元の信頼性判定を行う信頼性判定手段と、
前記信頼性判定手段による判定結果に応じて、第1と第2のパスワードとを組合せた認証を行う認証手段と、
前記認証手段による認証に成功すると、前記アクセス要求時に指定された前記Web登録宛先へのアクセスを許可するアクセス制御手段と
を具備する画像読取装置。
【請求項2】
前記認証手段は、
前記信頼性判定手段で前記アクセス要求元が信頼できると判断された場合には該アクセス要求元に第2のパスワードを要求し、前記信頼性判定手段で前記アクセス要求元が信頼できないと判定された場合には該アクセス要求元に第2のパスワードと第1のパスワードとを要求して認証を行う
請求項1記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記パスワード生成手段は、
前記画像読取手段で読取った画像データに基づき第2のパスワードを生成する
請求項1または2記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記信頼性判定手段は、
判定される前記アクセス要求元に固有の識別アドレスに基づき信頼性を判定する
請求項1乃至3いずれか記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記信頼性判定手段は、
判定される前記アクセス要求元が、前回、前記第2のパスワードと前記第1のパスワードとの要求に応じた認証に成功していた場合、該アクセス要求元を信頼できると判定する
請求項1乃至4いずれか記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記信頼性判定手段は、
判定される前記アクセス要求元が予め信頼できるものとして登録されている場合には、該アクセス要求元を信頼できると判定する
請求項1乃至5いずれか記載の画像読取装置。
【請求項7】
前記信頼性判定手段は、
判定される前記アクセス要求元が予め信頼できないものとして登録されている場合には、該アクセス要求元を信頼できないと判定する
請求項1乃至6いずれか記載の画像読取装置。
【請求項8】
前記信頼性判定手段は、
判定される前記アクセス要求元がプロキシを経由して前記アクセス要求をしている場合には、該アクセス要求元を信頼できないと判定する
請求項1乃至7いずれか記載の画像読取装置。
【請求項9】
画像読取手段によって画像データを読取る画像読取装置と、電子メールのメールアドレスを有する端末装置とを備え、
前記画像読取装置は、
前記メールアドレスに対応して第1のパスワードを記憶する記憶手段と、
前記メールアドレスを指定した画像の読取り登録要求を受付け、前記画像読取手段により読取った画像データをWeb上の宛先に登録する登録手段と、
第2のパスワードを生成するパスワード生成手段と、
前記読取った画像データのWeb登録宛先と、前記第2のパスワードを含む電子メールを当該メールアドレスに送信するメール送信手段と、
Web上の宛先へのアクセス要求に対してアクセス要求元の信頼性判定を行う信頼性判定手段と、
前記信頼性判定手段による判定結果に応じて、第1と第2のパスワードとを組合せた認証を行う認証手段と、
前記認証手段による認証に成功すると、前記アクセス要求時に指定された前記Web登録宛先へのアクセスを許可するアクセス制御手段と
を具備し、
前記端末装置は、
前記メール送信手段で送信された電子メールに記載の前記Web登録宛先にアクセス要求を行う要求手段と、
前記認証手段による認証に応じたパスワードを送信する送信手段と、
前記アクセス制御手段でアクセスを許可された前記Web登録宛先より前記画像データを取得する取得手段と
を具備する画像読取システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2010−212972(P2010−212972A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−56602(P2009−56602)
【出願日】平成21年3月10日(2009.3.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】