説明

疼痛、胃腸疾患及びがんの処置に有用なイソインドール誘導体

式I:
【化1】


(式中、X、R1、R2、R3、m及びnは明細書において定義された通りであり、塩も同様である)の化合物又はその薬学的に許容しうる塩、及びこれらの化合物を含む医薬組成物が製造される。これらは治療において、特に疼痛の管理において有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療用化合物、これらの化合物を含有する医薬組成物、それらの製造方法及びそれらの使用に関する。特に、本発明は、疼痛、がん、多発性硬化症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、不安障害、胃腸障害及び/又は心臓血管障害の処置において有効であり得る化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
疼痛管理は、長年研究の重要な分野である。アゴニスト、アンタゴニストおよびインバースアゴニストを含む、カンナビノイド受容体(例えばCB1受容体、CB2受容体)リガンドが、CB1および/またはCB2受容体との相互作用により、種々の動物モデルにおいて疼痛の軽減をもたらすことが知られている。一般に、CB1受容体は主に中枢神経系に局在するのに対し、CB2受容体は主に末梢に局在し、主に免疫系から誘導される細胞および組織に限定される。
【0003】
CB1受容体アゴニスト、例えばΔ9−テトラヒドロカンナビノール(Δ9−THC)およびアナンダミド(anadamide)は動物における抗侵害受容モデルにおいて有用であるが、これらは望ましくないCNS副作用、例えば精神活性副作用、乱用可能性(abuse potential)、薬物依存性および薬物耐性等を引き起こす傾向がある。これらの望ましくない副作用は、CNSに位置するCB1受容体により仲介されることが知られている。しかしながら、末梢部位で作用するかまたはCNSへの暴露が僅かであるCB1アゴニストが、非常に改善された全体的インビボプロファイルで、ヒトまたは動物において疼痛を管理し得ることを示唆する一連の証拠が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、望ましくないCNS副作用を減少させるかもしくは最小として疼痛管理または他の関連症状もしくは疾患を処置するのに有用であり得る新規CB1受容体リガンド、例えばアゴニストが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施態様の説明
本発明は、疼痛及び/又は他の関連症状若しくは疾患を処置するのに有用であり得るCB1受容体リガンドを提供する。
【0006】
本明細書内で他に明記されていない限り、本明細書において使用される命名法は、一般的に、Nomenclature of Organic Chemistry, セクションA、B、C、D、E、F及びH、 Pergamon Press, Oxford, 1979(これは、化学構造の命名に関するその典型的化学構造名及び規則に関して本明細書中に参照により加入される)において記載される例及び規則に従う。
【0007】
単独で又は接頭辞として使用される用語「Cm-n」又は「Cm-n基」は、m〜n個の炭素原子を有するあらゆる基を指す。
【0008】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「炭化水素」は、炭素原子及び水素原子のみで14個までの炭素原子を含むあらゆる構造を指す。
【0009】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「炭化水素ラジカル」又は「ヒドロカルビル」は、炭化水素から1つ又はそれ以上の水素を除いた結果としてのあらゆる構造を指す。
【0010】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「アルキル」は、1〜約12個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖の一価飽和炭化水素ラジカルを指す。アルキルの説明のための例としては、限定されないが、C1-6アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−メチル−1−プロピル、2−メチル−2−プロピル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−3−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、及びヘキシル、並びにより長鎖のアルキル基、例えばヘプチル、及びオクチルが挙げられる。アルキルは、非置換であっても1つ又は2つの適切な置換基で置換されていてもよい。
【0011】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「アルキレン」は、1〜約12個の炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖の二価炭化水素ラジカルを指し、これは2つの構造を一緒に連結する働きをする。
【0012】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有し、かつ少なくとも2個で約12個までの炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖の一価炭化水素ラジカルを指す。アルケニルの二重結合は、別の不飽和基と共役していなくても共役していてもよい。適切なアルケニル基としては、限定されないが、C2-6アルケニル基、例えばビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、へキセニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、2−エチルへキセニル、2−プロピル−2−ブテニル、4−(2−メチル−3−ブテン)−ペンテニルが挙げられる。アルケニルは、非置換であっても1つ又は2つの適切な置換基で置換されていてもよい。
【0013】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有し、かつ少なくとも2個で約12個までの炭素原子を含む直鎖又は分枝鎖の一価炭化水素ラジカルを指す。アルキニル基の三重結合は、共役していなくても別の不飽和基と共役していてもよい。適切なアルキニル基としては、限定されないが、C2-6アルキニル基、例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、メチルプロピニル、4−メチル−1−ブチニル、4−プロピル−2−ペンチニル、及び4−ブチル−2−ヘキシニルが挙げられる。アルキニルは非置換でも1つ又は2つの適切な置換基で置換されていてもよい。
【0014】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「シクロアルキル」は、少なくとも3個で約12個までの炭素原子を含む、飽和一価環含有炭化水素ラジカルを指す。シクロアルキルの例としては、限定されないが、C3-7シクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチル、並びに飽和環式及び二環式テルペンが挙げられる。シクロアルキルは非置換であっても1つ又は2つの適切な置換基により置換されていてもよい。好ましくは、シクロアルキルは単環式環又は二環式環である。
【0015】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「シクロアルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有しかつ少なくとも3個で約12個までの炭素原子を含む一価環含有炭化水素ラジカルを指す。
【0016】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「シクロアルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有しかつ約7個から約12個までの炭素原子を含む、一価環含有炭化水素ラジカルを指す。
【0017】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「アリール」は、芳香族特性(例えば4n+2個の非局在化電子)を有しかつ5個から約14個までの炭素原子を含む1つ又はそれ以上の多不飽和炭素環を有する一価炭化水素ラジカルを指す。
【0018】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「アリーレン」は、芳香族特性(例えば、4n+2個の非局在化電子)を有しかつ5から約14個までの炭素原子を含む1つ又はそれ以上の多不飽和炭素環を有する二価炭化水素ラジカルを指し、これは2つの構造を一緒に連結する働きをする。
【0019】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「複素環」は、環構造の一部としてN、O、P及びSより独立して選択される1つ又はそれ以上の多価ヘテロ原子を有し、かつ少なくとも3個で約20個までの原子を環中に含む、環含有構造又は分子を指す。複素環は飽和でも、1つ又はそれ以上の二重結合を含有する不飽和でもよく、そして複素環は1つより多い環を含有していてもよい。複素環が1つより多い環を含有する場合、それらの環は縮合していても縮合していなくてもよい。縮合環は、一般的にそれらの間で2つの原子を共有する少なくとも2つの環を指す。複素環は、芳香族特性を有していても、芳香族特性を有していなくてもよい。
【0020】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「ヘテロ芳香族」は、環構造の一部としてN、O、P及びSより独立して選択される1つ又はそれ以上の多価ヘテロ原子を有し、かつ少なくとも3個で約20個までの原子を環中に含む環含有構造又は分子を指し、ここでこの環含有構造又は分子は、芳香族特性(例えば、4n+2個の非局在化電子)を有する。
【0021】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「複素環式基」、「複素環式部分」、「複素環式」又は「ヘテロシクロ」は、複素環から1つ又はそれ以上の水素を除くことによりその複素環から誘導されるラジカルを指す。
【0022】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「ヘテロシクリル」は、複素環から1つの水素を除くことによりその複素環から誘導される一価ラジカルを指す。
【0023】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「ヘテロシクリレン」は、複素環から2つの水素を除くことによりその複素環から誘導される二価ラジカルを指し、これは2つの構造を一緒に連結する働きをする。
【0024】
接頭辞として使用される用語「6員」は、6個の環原子を含有する環を有する基を指す。
【0025】
接頭辞として使用される用語「5員」は、5個の環原子を含有する環を有する基を指す。
【0026】
5員環ヘテロアリールは、5個の環原子を有し、1、2又は3個の環原子がN、O及びSより独立して選択される環を有するヘテロアリールである。
【0027】
典型的な5員環ヘテロアリールは、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−
トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、及び1,3,4−オキサジアゾリルである。
【0028】
6員環ヘテロアリールは、6個の環原子を有し、1、2又は3個の環原子がN、O及びSより独立して選択される環を有するヘテロアリールである。
【0029】
典型的な6員環ヘテロアリールは、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル及びピリダジニルである。
【0030】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「ヘテロアリール」は、芳香族特性を有するヘテロシクリルを指す。
【0031】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「ヘテロシクロアルキル(heterocylcoalkyl)」は、炭素原子及び水素原子並びに少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは窒素、酸素及び硫黄より選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、そして不飽和を有さない単環式環又は多環式環を指す。ヘテロシクロアルキル基の例としては、ピロリジニル、ピロリジノ、ピペリジニル、ピペリジノ、ピペラジニル、ピペラジノ、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、及びピラニルが挙げられる。ヘテロシクロアルキル基は、非置換であっても、1つ又は2つの適切な置換基で置換されていてもよい。好ましくは、ヘテロシクロアルキル基は単環式環又は二環式環であり、より好ましくは3〜6個の炭素原子及び1〜3個のヘテロ原子を含む単環式環であり、本明細書ではC3-6ヘテロシクロアルキルと呼ばれる。
【0032】
複素環は、例えば、単環式複素環、例えば:アジリジン、オキシラン、チイラン、アゼチジン、オキセタン、チエタン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ジオキソラン、スルホラン 2,3−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン テトラヒドロフラン、チオファン、ピペリジン、1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ピラン、チオピラン、2,3−ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジヒドロピリジン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジオキサン、ホモピペリジン、2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピン ホモピペラジン、1,3−ジオキセパン、4,7−ジヒドロ−1,3−ジオキセピン、及びヘキサメチレンオキシドを含む。
【0033】
さらに、複素環は、芳香族複素環、例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、チオフェン、フラン、フラザン、ピロール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、ピラゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、1,2,3−トリアゾール、テトラゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−トリアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−トリアゾール、1,3,4−チアジアゾール、及び1,3,4−オキサジアゾールを含む。
【0034】
さらに、複素環は、多環式複素環、例えば、インドール、インドリン、イソインドリン、キノリン、テトラヒドロキノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、1,4−ベンゾジオキサン、クマリン、ジヒドロクマリン、ベンゾフラン、2,3−ジヒドロベンゾフラン、イソベンゾフラン、クロメン、クロマン、イソクロマン、キサンテン、フェノキサチイン、チアントレン、インドリジン、イソインドール、インダゾール、プリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、フェナントリジン、ペリミジン、フェナントロリン、フェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン、1,2−ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、チオキサンチン、カルバゾール、カルボリン、アクリジン、ピロリジジン、及びキノリジジンを包含する。
【0035】
上記の多環式複素環に加えて、複素環は、2つ又はそれ以上の環の間の環縮合が両方の環に共通の1つより多い結合及び両方の環に共通の2つより多い原子を含む多環式複素環を含む。このような架橋複素環の例としては、キヌクリジン、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン及び7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンが挙げられる。
【0036】
ヘテロシクリルは、例えば、単環式ヘテロシクリル、例えば:アジリジニル、オキシラニル、チイラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ジオキソラニル、スルホラニル、2,3−ジヒドロフラニル、2,5−ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、チオファニル、ピペリジニル、1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピラニル、チオピラニル、2,3−ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニル、1,4−ジヒドロピリジニル、1,4−ジオキサニル、1,3−ジオキサニル、ジオキサニル、ホモピペリジニル、2,3,4,7−テトラヒドロ−1H−アゼピニル、ホモピペラジニル、1,3−ジオキセパニル、4,7−ジヒドロ−1,3−ジオキセピニル、及びヘキサメチレンオキシジルを含む。
【0037】
さらに、ヘテロシクリルは、芳香族ヘテロシクリル又はヘテロアリール、例えば、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル、フリル、フラザニル、ピロリル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−トリアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、及び1,3,4 オキサジアゾリルを含む。
【0038】
さらに、ヘテロシクリルは、多環式ヘテロシクリル(芳香族又は非芳香族の両方を含む)、例えば、インドリル、インドリニル、イソインドリニル、キノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、1,4−ベンゾジオキサニル、クマリニル、ジヒドロクマリニル、ベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、クロマニル、イソクロマニル、キサンテニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、インドリジニル、イソインドリル、インダゾリル、プリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、フェナントリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、1,2−ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾトリアゾリル、チオキサンチニル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、ピロリジジニル、及びキノリジジニルを包含する。
【0039】
上記の多環式ヘテロシクリルに加えて、ヘテロシクリルは、2つ又はそれ以上の環の間の環縮合が、両方の環に共通の1つより多い結合及び両方の環に共通の2つより多い原子を含む多環式ヘテロシクリルを含む。このような架橋複素環の例としては、キヌクリジニル、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプチル;及び7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプチルが挙げられる。
【0040】
単独で又は接尾辞若しくは接頭辞として使用される用語「アルコキシ」は、Rが炭化水素ラジカルより選択される一般式−O−Rのラジカルを指す。典型的なアルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、イソブトキシ、シクロプロピルメトキシ、アリルオキシ、及びプロパルギルオキシが挙げられる。
【0041】
用語「アミン」又は「アミノ」は−NH2を指す。
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素及びヨウ素を含む。
【0042】
基の接頭辞として使用される「ハロゲン化」は、その基の1つ又はそれ以上の水素が1つ又はそれ以上のハロゲンで置き換えられることを意味する。
【0043】
「RT」、「r.t.」又は「rt」は室温を意味する。
「DMF」はジメチルホルムアミドを指す。
「DIPEA」はN,N−ジイソプロピルエチルアミンを指す。
「HATU」は2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを指す。
【0044】
本発明の一側面は、式I:
【化1】

[式中、
R1は、水素、ハロゲン、シアノ、アミノ、アセチルアミノ、アセトキシ、ヒドロキシル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ−C1-6アルコキシ、ベンジルオキシ、−OCH2−C(=O)−R4、−OS(=O)2−R4、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C2-6アルキレン、ハロゲン化C1-6アルキル、ハロゲン化C2-6アルケニル C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ及びアミノより独立して選択され;
【0045】
R2は、
【化2】

より選択され、ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルキル−C6-10アリール、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキル、C1-6アルキル−アミノ−カルボニル、C2-5ヘテロアリール−カルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル−カルボニル、C6-10アリールカルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C6-10アリール、及びC6-10アリール−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルより選択され;ここでR3の定義において使用される該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルキル−C6-10アリール、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキル、C1-6アルキル−アミノ−カルボニル、C2-5ヘテロアリール−カルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル−カルボニル、C6-10アリールカルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C6-10アリール、及びC6-10アリール−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R4は、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキルアミノ、アミノ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ヒドロキシアミノ、C1-6アルコキシアミノ、ベンジルアミノ、C2-5ヘテロシクロアルキル、C2-5ヘテロアリール、及びC2-5ヘテロアリール−C1-6アルキルより選択され;
Xは、−C(=O)−及び−CH2−より選択され;そして
m及びnは、0、1、2、3、4及び5より独立して選択され、
ただし、R3は、場合により置換された2,6−ジオキソピペリジン−3−イルではない]
の化合物、その薬学的に許容しうる塩、ジアステレオマー、鏡像体又はそれらの混合物である。
【0046】
特定の実施態様において、R1は、水素、メトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、ベンジルオキシ、アセトキシ及びアセチルアミノより選択される。
【0047】
別の特定の実施態様において、R1は、エチルスルホニルオキシ、及び3−トリフルオロプロピルスルホニルオキシより選択される。
【0048】
別の特定の実施態様において、R4は、ヒドロキシ、メトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシアミノ、メトキシアミノ、ベンジルアミノ、モルホリニル、2−ヒドロキシエチルアミノ、及びピリジニルメチルより選択される。
【0049】
別の実施態様において、本発明のいくつかの化合物は、上で定義される式Iの化合物であり、式中
R1は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、ハロゲン化C1-6アルキル、アミノ、及びC1-6アルキルアミノ及びジ−C1-6アルキルアミノより独立して選択され;
R2は、
【化3】

より選択され、
ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルキル−C6-10アリール、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキル、C1-6アルキル−アミノ−カルボニル、C2-5ヘテロアリール−カルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル−カルボニル、C6-10アリールカルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C6-10アリール、及びC6-10アリール−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルより選択され;ここでR3の定義において使用される該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
Xは、−C(=O)−及び−CH2−より選択され;そして
m及びnは、0、1、及び2より独立して選択され、
ただし、R3は、場合により置換された2,6−ジオキソピペリジン−3−イルではない。
【0050】
さらなる実施態様において、本発明のいくつかの化合物は式Iの化合物であり、式中R1は水素であり;
R2は、
【化4】

より選択され、
ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルより選択され;ここでR3の定義において使用される該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、及びテトラヒドロピラニルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
Xは、−C(=O)−及び−CH2−より選択され;そして
m及びnは、0、1、及び2より独立して選択される。
【0051】
特定の実施態様において、R1は水素である。
【0052】
別の特定の実施態様において、R2は、
【化5】

より選択され、
ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、メトキシメチル、ベンジルオキシ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、及びトリアゾリルメチルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される。
【0053】
別の特定の実施態様において、R2は、シクロヘキシル、フェニル及びナフチルより選択され、ここで該シクロヘキシル、フェニル及びナフチルは、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、メトキシメチル、ベンジルオキシ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、及びトリアゾリルメチルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される。
【0054】
別の特定の実施態様において、R2は、シクロヘキシル、フェニル及び1−ナフチルより選択され、ここで該シクロヘキシル、フェニル及び1−ナフチルは、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、メトキシメチル、ベンジルオキシ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、及びトリアゾリルメチルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される。
【0055】
さらなる実施態様において、R2はフェニル及び1−ナフチルより選択され、ここで該フェニル及び1−ナフチルは、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、メトキシメチル、ベンジルオキシ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、及びトリアゾリルメチルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される。
【0056】
別の実施態様において、R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル及びC2-5ヘテロシクロアルキルより選択され、ここで該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル及びC2-5ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、t−ブトキシカルボニル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され、ただしR3は場合により置換された2,6−ジオキソピペリジン−3−イルではない。
【0057】
別の実施態様において、R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、及びピロリジニルより選択され、ここで該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピロリジニルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、t−ブトキシカルボニル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される。
【0058】
さらなる実施態様において、R3は、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピロリジニルより選択され、ここで該C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピロリジニルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、t−ブトキシカルボニル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される。
【0059】
別の実施態様において、nは0である。
さらなる実施態様において、nは1である。
なおさらなる実施態様において、nは2である。
別の実施態様において、mは0である。
さらなる実施態様において、mは1である。
別の実施態様において、Xは−C(=O)−である。
さらなる実施態様において、Xはメチレンである。
【0060】
当然のことながら、本発明の化合物が1またはそれ以上のキラル中心を含む場合、本発明の化合物は、鏡像異性体もしくはジアステレオマー形態で存在し得、そしてそれらの形態としてまたはラセミ混合物として単離することができる。本発明は、式Iの化合物のあらゆる可能な鏡像異性体、ジアステレオマー、ラセミ化合物またはこれらの混合物を包含する。本発明の化合物の光学活性形態は、例えばラセミ化合物のキラルクロマトグラフィー分離によるか、光学活性出発物質からの合成によるか、または後述の手順に基づく不斉合成により製造できる。
【0061】
また当然のことながら、本発明の特定の化合物は、幾何異性体、例えばアルケンのEおよびZ異性体として存在し得る。本発明は、式Iの化合物のあらゆる幾何異性体を包含する。更に当然ながら、本発明は、式Iの化合物の互変異性体を包含する。
【0062】
また、当然ながら本発明の特定の化合物は、非溶媒形態に加えて、溶媒和形態、例えば水和形態で存在し得る。更に当然のことながら、本発明は式Iの化合物の全てのこのような溶媒和形態を包含する。
【0063】
式Iの化合物の塩もまた、本発明の範囲内である。一般的に、本発明の化合物の薬学的に許容しうる塩は、当該分野でよく知られた標準的方法を用いて、例えば、十分に塩基性の化合物、例えばアルキルアミンを適切な酸、例えばHClまたは酢酸(生理学的に許容し得るアニオンを与えるため)と反応させることにより得ることができる。また、対応するアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウムまたはリチウム)またはアルカリ土類金属(例えばカルシウム)の塩を、適切に酸性のプロトンを有する本発明の化合物、例えばカルボン酸またはフェノールを、1当量のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物もしくはアルコキシド(例えばエトキシドもしくはメトキシド)または適切に塩基性の有機アミン(例えばコリンもしくはメグルミン)で水性媒体中において処理し、次いで従来の精製技術で処理することにより製造することができる。
【0064】
一実施態様において、上記の式Iの化合物は、その薬学的に許容し得る塩または溶媒和物、特に酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩に変換され得る。
【0065】
本発明者らは、今般本発明の化合物が医薬としての活性、特にCB1受容体のモジュレーターまたはリガンド、例えばアゴニスト、部分アゴニスト、インバースアゴニストまたはアンタゴニストとしての活性を有することを発見した。より詳しくは、本発明の化合物は、CB1受容体のアゴニストとしての活性を示し、そして治療において、特に慢性疼痛、神経因性疼痛、急性疼痛、がん疼痛、関節リウマチにより引き起こされる疼痛、片頭痛、内臓痛等のような様々な疼痛状態の軽減に有用である。しかしながら、このリストを網羅的なものとして解釈すべきではない。更に、本発明の化合物は、CB1受容体の機能障害が存在するかまたはこれが関与するその他の疾患状態において有用である。更に、本発明の化合物は、がん、多発性硬化症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、不安障害、胃腸障害および心血管障害の処置に使用することができる。
【0066】
本発明の化合物は免疫調節剤として、特に関節炎のような自己免疫疾患のための、植皮、臓器移植および類似の外科的要求のための、膠原病、種々のアレルギーのための免疫調節剤として、抗腫瘍剤および抗ウイルス剤として使用するために有用である。
【0067】
本発明の化合物は、そのパラダイムにカンナビノイド受容体の変性または機能不全が存在するかまたはこれが関与するような疾患状態に有用である。これは、診断技術および陽電子放出断層撮影法(PET)のような画像化用途における、本発明の化合物の同位体標識バージョンの使用を包含し得る。
【0068】
本発明の化合物は、下痢、うつ、不安およびストレス関連障害、例えば心的外傷後ストレス障害、パニック障害、全般性不安障害、社会恐怖および強迫性障害、尿失禁、早漏、種々の精神病、咳、肺水腫、種々の胃腸障害、例えば便秘、過敏性腸症候群および機能性消化不良のような機能性胃腸障害、パーキンソン病および他の運動障害、外傷性脳損傷、卒中、心筋梗塞後の心臓保護、脊髄損傷および薬物中毒、(アルコール、ニコチン、オピオイドおよび他の薬物濫用を含む)の処置に有用であり、そして交感神経系の障害、例えば高血圧に有用である。
【0069】
本発明の化合物は、全身麻酔および監視下麻酔鎮静管理(monitored anaesthesia care)中に使用するための鎮痛剤として有用である。異なる特性を有する薬剤の組み合わせが、麻酔状態(例えば、記憶消失、痛覚脱失、筋肉弛緩、および鎮静)を維持することが必要とされる効果のバランスを達成するためにしばしば使用される。この組み合わせには、吸入麻酔剤、睡眠剤、抗不安剤、神経筋遮断剤およびオピオイドが含まれる。
【0070】
本発明の別の側面は、一過性下部食道括約筋弛緩(TLESRs)の阻害のため、したがって胃食道逆流性疾患(GERD)の治療または予防のための、式Iの化合物の使用である。逆流の原因となる主要なメカニズムは低緊張性(hypotonic)下部食道括約筋によると考えられた。しかし、例えばHollowayおよびDent (1990) Gastroenterol. Clin. N. Amer. 19, pp. 517−535は、ほとんどの逆流エピソードが一過性下部食道括約筋弛緩(TLESRs)、すなわち嚥下により引き起こされない弛緩の間に生じることを示した。本発明のなおさらなる実施態様において、式Iの化合物は逆流の予防、吐き戻しの処置または予防、喘息の処置または予防、喉頭炎の処置または予防、肺疾患の処置または予防に、および成長障害の管理に有用である。
【0071】
本発明のさらなる側面は、一過性下部食道括約筋弛緩の阻害のための、GERDの処置または予防のための、逆流の予防のための、吐き戻しの処置または予防のための、喘息の処置または予防のための、喉頭炎の処置または予防のための、肺病の処置または予防のための、および成長障害の管理のための、薬剤を製造するための、式Iの化合物の使用である。
【0072】
本発明のなお別の側面は、機能性胃腸障害、例えば機能性消化不良(FD)の処置または予防のための薬剤を製造するための、式Iの化合物の使用である。本発明のさらに別の局面は、過敏性腸症候群(IBS)、例えば便秘型IBS、下痢型IBSまたは交代性排便型(alternating bowel movement predominant)IBSの処置または予防のための薬剤を製造するための、式Iの化合物の使用である。例示的過敏性腸症候群(IBS)および機能性胃腸障害(FGD)、例えば機能性消化不良は、Thompson WG、Longstreth GF、Drossman DA、Heaton KW、Irvine EJ、Mueller−Lissner SA. C. Functional Bowel Disorders and Functional Abdominal Pain. In: Drossman DA、Talley NJ、Thompson WG、Whitehead WE、Coraziarri E、eds. Rome II: Functional Gastrointestinal Disorders: Diagnosis、Pathophysiology and Treatment. 2 ed. McLean、VA: Degnon Associates、Inc.;2000:351−432及びDrossman DA、Corazziari E、Talley NJ、Thompson WG and Whitehead WE. Rome II: A multinational consensus document on Functional Gastrointestinal Disorders. Gut 45(Suppl.2)、II1−II81.9−1−1999において説明されている。
【0073】
上で考察された状態のいずれかの処置のための医薬を製造するための、上記式Iの化合物のいずれかの使用も本発明の範囲内にある。
【0074】
本発明のさらなる側面は、上で考察された状態のいずれかに罹患した対象(subject)の処置のための方法であって、それによって、上記式Iの化合物の有効量をこのような処置を必要とする患者に投与する。
【0075】
従って、本発明は、治療における使用のための本明細書の前記で定義された式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩または溶媒和物を提供する。
【0076】
さらなる側面において、本発明は、治療における使用のための薬剤の製造における本明細書の前記で定義された式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩または溶媒和物の使用を提供する。
【0077】
本明細書の文脈において、反対の特定の指示がない限り、用語「治療」には「予防」も含まれる。用語「治療の」および「治療的に」は、それに応じて解釈すべきである。本発明の文脈における用語「治療」は、さらに、本発明の化合物の有効量を投与して、既存の疾患状態、急性もしくは慢性、または再発状態のいずれかを緩和することを包含する。また、この定義には、再発状態を予防するための予防的治療および慢性障害の継続治療が包含される。
【0078】
本発明の化合物は、治療、特にさまざまな疼痛状態の治療に有用であり、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、背痛、がん性疼痛および内臓痛が含まれるがこれらに限定されない。
【0079】
温血動物、例えばヒトの治療における使用において、本発明の化合物は、従来の医薬組成物の形態で、経口、筋肉内、皮下、局所的、鼻腔内、腹腔内、胸腔内、静脈内、硬膜外、髄腔内、脳室内を含む任意の経路によって、および関節への注射によって投与され得る。
【0080】
本発明の一実施態様において、投与経路は、経口、静脈内または筋肉内であり得る。
【0081】
投薬量は、投与経路、疾患の重症度、患者の年齢および体重、ならびに特定の患者に最も適切な個別の処方計画および投薬レベルを決定する場合に主治医によって通常考慮される他の要因に依存する。
【0082】
本発明の化合物から医薬組成物を調製するために、不活性で薬学的に許容しうる担体は、固体および液体のいずれであってもよい。固体形態の製剤には、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤および坐剤が含まれる。
【0083】
固形担体は、1つまたはそれ以上の物質であってもよく、それらは、また、賦形剤、矯味矯臭剤、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤または錠剤崩壊剤としても作用し得;また、カプセル化材料であってもよい。
【0084】
散剤では、担体は、微粉砕された固体であり、それは微粉砕された本発明の化合物、すなわち活性成分との混合物中に存在する。錠剤では、活性成分を、必要な結合性を有する担体と適切な比率で混合し、所望の形状およびサイズで成形する。
【0085】
坐剤組成物を調製するには、低融点ロウ、例えば脂肪酸グリセリドとカカオ脂の混合物を最初に溶融し、活性成分を、例えば撹拌によってその中に分散させる。次いで溶融した均質な混合物を都合のよい大きさの型中へ注ぎ、そして冷却して固化させる。
【0086】
適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ラクトース、糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ロウ、カカオ脂、等である。
【0087】
また、組成物なる用語は、カプセルを与える担体としてカプセル化材料を用いた活性成分の製剤を含むものとし、その中で活性成分 (他の担体と共にまたはなしで)は担体によって取り囲まれ、このようにしてこれと一体となっている。同様に、カシェ剤が含まれる。
【0088】
錠剤、散剤、カシェ剤およびカプセル剤は、経口投与に適した固体投薬形態として使用することができる。
【0089】
液体形態の組成物には、液剤、懸濁剤および乳剤が含まれる。例えば、活性化合物の滅菌水溶液または水プロピレングリコール溶液は、非経口投与に適した液体製剤であり得る。また、液体組成物は、ポリエチレングリコール水溶液中の液剤に処方することができる。
【0090】
経口投与のための水性液剤は、水中に活性成分を溶解し、所望により、適切な着色剤、矯味矯臭剤、安定剤および濃稠化剤を加えることによって調製することができる。経口使用のための水性懸濁剤は、微粉砕された活性成分を粘稠物質、例えば天然合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび医薬製剤の分野で公知の他の懸濁化剤と共に水中に分散させることによって調製することができる。
【0091】
投与方式に応じて、医薬組成物は、好ましくは本発明の化合物を0.05%〜99%w(質量パーセント)、より好ましくは0.10〜50%w含み、全ての質量パーセントは、全組成に基づく。
【0092】
本発明の実施のための治療有効量は、個々の患者の年齢、体重および反応を含む、公知の基準を用いて決定することができ、治療されるかまたは予防される疾患の状況内で当業者によって判断され得る。
【0093】
薬剤を製造するための上記定義された式Iのいずれかの化合物の使用は、本発明の範囲内にある。
【0094】
また、疼痛の治療のための薬剤を製造するための、式Iのいずれかの化合物の使用は、本発明の範囲内にある。
【0095】
さらに、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、背痛、がん性疼痛および内臓痛が含まれるが、これらに限定されない種々の疼痛状態の治療のための薬剤を製造するための、式Iのいずれかの化合物の使用が提供される。
【0096】
本発明のさらなる側面は、上で考察した状態のいずれかに罹患した対象の治療方法であり、それによって上記式Iの化合物の有効量が、このような治療を必要とする患者に投与される。
【0097】
さらに、式Iの化合物またはその医薬上許容しうる塩を、薬学的に許容しうる担体と共に含む医薬組成物が提供される。
【0098】
特に、治療のため、とりわけ疼痛の治療のための、式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩を、薬学的に許容しうる担体と共に含む医薬組成物が提供される。
【0099】
さらに、上で考察された状態のいずれかに使用するための式Iの化合物またはその医薬上許容しうる塩を医薬上許容しうる担体と共に含む医薬組成物が提供される。
【0100】
本発明の別の側面は、本発明の化合物の製造方法である。
【0101】
一実施態様において、本発明の方法は、式I
【化6】

の化合物を製造するための方法であり、該方法は、
式II
【化7】

の化合物を、R2−X−Y(式中、YはCl、Br、F、及びOHより選択され;そしてX、R1、R2及びR3は上で定義されたとおりである)の化合物と、場合により塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、溶媒、例えばジクロロメタンの存在下で反応させる工程を含む。
【0102】
本発明の化合物は、スキーム1〜3に表される合成経路に従って、一般的手順A〜Cの1つ又はそれ以上を使用して製造され得る。
【0103】
【化8】

【0104】
【化9】

【0105】
実験手順
一般的手順A:2−アルキル−7−ニトロイソインドリン−1−オンの製造
【化10】

2−ブロモエチル−6−ニトロ−安息香酸メチル(1当量)及び対応する第一級アミン (1.8当量)を最少量のDMFに溶解した。ジイソプロピルエチルアミン (2.5当量)を加え、そして混合物を80℃で終夜加熱した。揮発性物質を真空下でエバポレートすると2−アルキル−7−ニトロイソインドリン−1−オンが黄色油状物として残った(さらに精製することなく使用した)。反応は0.5〜15mmolのスケールで行った。
【0106】
一般的手順B:2−(アルキル)イソインドリン−4−アミンの製造
【化11】

2−アルキル−7−ニトロイソインドリン−1−オン (約0.5mmol)を20mlのメタノールに溶解した。FeCl3.6H2O (200mg)を加え、そして混合物を65℃に加熱した。ヒドラジン水和物(0.6ml)を滴下しながら加えた。加熱を15時間継続した。rtに冷却した後、混合物をジエチルエーテル(80ml)で希釈し、そしてCeliteでろ過した。溶媒のエバポレーションにより中間体(2−(アルキル)イソインドリン−4−アミン)が白色から黄色の固体として残った。この中間体をさらに精製することなく使用した。
【0107】
一般的手順C:N−[2−アルキル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−アリールアミド
【化12】

2−(アルキル)イソインドリン−4−アミンを無水ジクロロメタンに溶解した。ジイソプロピルエチルアミン (2当量)及び対応する酸塩化物(2当量)を加えた。混合物をrtで45分間撹拌した。揮発性物質を真空下でエバポレートし、そして残留物をHPLCにより精製して所望の生成物を得た。
【0108】
生物学的評価
hCB1およびhCB2受容体結合
Receptor BiologyからのヒトCB1受容体(hCB1)またはBioSignalからのヒトCB2受容体(hCB2)の膜を37℃で解凍し、25−ゲージブラントエンド型ニードルに3回通過させ、カンナビノイド結合緩衝液(50mM トリス,2.5mM EDTA,5mM MgCl2および0.5mg/mlBSA脂肪酸非含有,pH7.4)で希釈し、そしてタンパク質の適量を含むアリコートを96ウェルプレート中に分配する。hCB1およびhCB2における本発明の化合物のIC50は、最終容量300μl中、1ウェル当たり20000〜25000dpm(0.17〜0.21nM)で3H−CP55,940を用いて行った10点用量反応曲線から評価した。それぞれ0.2μMのHU210の非存在下および存在下で総結合および非特異的結合を測定した。プレートをボルテックスし、そして室温で60分間インキューベートし、洗浄緩衝液(50mMトリス,5mM MgCl2,0.5mg BSA pH7.0)3mLを用いてTomtecまたはPackardハーベスターを備えたUnifilters GF/B(0.1%ポリエチレンイミン中に予め浸した)に通して濾過した。フィルタを55℃で1時間乾燥させた。MS−20シンチレーション液65μl/ウェルを加えた後に放射活性(cpm)をTopCount (Packard)でカウントした。
【0109】
hCB1およびhCB2 GTPγS結合
Receptor BiologyからのヒトCB1受容体(hCB1)またはヒトCB2受容体の膜(BioSignal)を37℃で解凍し、25−ゲージのブラントエンド型ニードルに3回通過させ、GTPγS結合緩衝液(50mM Hepes,20mM NaOH,100mM NaCl,1mM EDTA,5mM MgCl2,pH7.4,0.1%BSA)中に希釈した。本発明の化合物のEC50およびEmaxは、ウェル当たり適量の膜タンパク質および100000〜130000dpmのGTPg35S(0.11〜0.14nM)の入った300μl中で行った10点用量反応曲線から評価した。基底および最大の刺激結合を、それぞれ1μM(hCB2)または10μM(hCB1)のWin 55,212−2の非存在下および存在下で測定した。膜を56.25μM(hCB2)または112.5μM(hCB1)GDPと共に5分間プレインキューベートし、プレート中に分配した(最終的に15μM(hCB2)または30μM(hCB1)GDP)。プレートをボルテックスし、そして室温で60分間インキューベートし、洗浄緩衝液(50mMトリス,5mM MgCl2,50mM NaCl,pH7.0)3mlを用いてTomtecまたはPackardハーベスターを備えたUnifilters GF/B(水中に予め浸した)上で濾過した。フィルタを55℃で1時間乾燥させた。MS−20シンチレーション液65μl/ウェルを加えた後に放射活性(cpm)をTopCount(Packard)でカウントした。アンタゴニスト逆転研究は、(a)アゴニスト用量反応曲線を一定の濃度のアンタゴニストの存在下で行うか、または(b)アンタゴニスト用量反応曲線を一定の濃度のアゴニストの存在下で行ったことを除いて同じ方法で行った。
【0110】
上記アッセイに基づいて、特定の受容体に対する本発明の特定の化合物についての解離定数(Ki)を以下の式を用いて決定した:
Ki=IC50/(1+[rad]/Kd)、
ここで、IC50は、50%の置き換えが観察された本発明の化合物の濃度であり;
[rad]は、その時の標準または参照放射性リガンドの濃度であり;そして
Kdは、特定の受容体に対する放射性リガンドの解離定数である。
【0111】
本発明の特定の化合物の特定のヒトCB1受容体に対する活性を、上述のアッセイを使用して試験し、それらが活性であることを見いだした。
【0112】
以下の表は、例示された化合物のうちのいくつかについて特定の生物学的活性を示す。
【表1】

【実施例】
【0113】
本発明はさらに、これらは、それにより本発明の化合物を、製造し、精製し、分析し、そして生物学的試験を行なうことができる方法を記載した以下の実施例により詳細に記載されるが、これらの実施例は本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0114】
実施例1
N−[2−(シクロブチルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
【化13】

【0115】
工程A. 2−(シクロブチルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オンの製造
【化14】

DMF(5ml)中2−ブロモエチル−6−ニトロ−安息香酸メチル(150mg、0.547mmol)及びシクロブチルメチルアミン(0.25ml、MeOH中5M、0.75mmol)、トリエチルアミン(0.20ml)の混合物を80℃で2時間加熱した。溶媒を除去して粗生成物(120mg)を得、これを精製することなく使用した。 MS (M+1):247。
【0116】
工程B. 7−アミノ−2−(シクロブチルメチル)イソインドリン−1−オンの製造
【化15】

粗製2−(シクロブチルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オン (120mg)をMeOHに溶解し、そして酢酸(1:1、6ml)、及び亜鉛(100mg)を0℃で加えた。混合物を30分間撹拌し、さらに50mgの亜鉛粉末を加え、そしてこの混合物をさらに30分間撹拌した。EtOAc(30ml)を反応混合物に加え、そして固体をCeliteに通してろ過した。溶媒の除去により粗製中間体(110mg)を得た。MS (M+1):216.88。
【0117】
工程C. N−[2−(シクロブチルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドの製造
【化16】

塩化1−ナフトイル(100mg、0.53mmol)を粗製7−アミノ−2−(シクロブチルメチル)イソインドリン−1−オン (50mg、0.23mmol)、ジイソプロピルエチルアミン (0.10ml)のジクロロメタン(3ml)溶液に加えた。この混合物を室温で4時間撹拌した。通常の酸−塩基後処理により粗生成物を得、これをシリカゲルで精製して表題化合物を得た(32mg)。MS (M+1):370.99. 1H NMR (400 MHz、CDCl3) δ:11.11 (s,1H)、8.77 (d,J = 8.2 Hz、1H)、8.58 (d,J = 8.4 Hz、1H)、7.97 (d,J = 8.2 Hz、1H)、7.90 (m,2H)、7.50−7.60 (m,4H)、7.15 (d,J = 7.5 Hz、1H)、4.35 (s,2H)、3.58 (d,J = 、1H)、2.60−2.70 (m,1H)、1.74−2.15 (m,6H) ppm。
【0118】
実施例2
N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
【化17】

【0119】
工程A. 2−アリル−7−ニトロイソインドリン−1−オンの製造
【化18】

アリルアミンをシクロブチルメチルアミンの代わりに使用したこと以外は、実施例1、工程Aと同様の手順に従った。DMF(6ml)中2−ブロモエチル−6−ニトロ−安息香酸メチル(274mg、1.00mmol)及びアリルアミン (63mg、1.1mmol)、トリエチルアミン(2mmol)の混合物を80℃で3時間加熱した。溶媒の除去により粗生成物(206mg)を得、これを精製することなく使用した。 MS (M+1):218.79。
【0120】
工程B. 2−アリル−7−アミノイソインドリン−1−オンの製造
【化19】

実施例1、工程Bと同様の手順に従った。2−アリル−7−ニトロイソインドリン−1−オン(206mg、0.944mmol)をHOAc(5ml)及びMeOH(5ml)中の亜鉛(300mg)で還元した。粗生成物を精製することなく使用した。
【0121】
工程C. N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミドの製造
【化20】

塩化1−ナフトイル(0.15ml)を、工程Bからの粗製2−アリル−7−アミノイソインドリン−1−オン、トリエチルアミン(0.30ml)のジクロロメタン(5ml)中の溶液に加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。通常の酸−塩基後処理により粗生成物を得、これをシリカゲルで精製して表題化合物を得た(125mg)。MS (M+1):343. 1HNMR (400 MHz、CDCl3) δ:11.04 (s,1H、NH)、8.78 (d,J = 8.2 Hz、1H)、8.57 (d,J = 8.2 Hz、1H)、7.98 (d,J = 8.2 Hz、1H)、7.91 (d,J = 7.0 Hz、1H)、7.89 (d,J = 7.9 Hz、1H)、7.52−7.62 (m,4H)、7.18 (d,J = 7.6 Hz、1H)、5.80−5.88 (m,1H)、5.26 (s,1H)、5.23 (dd、J = 1.3、7.8 Hz、1H)、4.39 (s,2H)、4.18 (d,J = 5.8 Hz、2H)。
【0122】
実施例3
N−(3−オキソ−2−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
【化21】

【0123】
工程A:7−ニトロ−2−プロピルイソインドリン−1−オンの製造
【化22】

7−ニトロ−2−プロピルイソインドリン−1−オンを、一般的手順Aに従って製造し、この場合Rはn−プロピルであり、そしてn−プロピルアミンを使用した。MS (M+1):221、HPLCにより純度78%。
【0124】
工程B. 2−プロピル−7−アミノイソインドリン−1−オンの製造
【化23】

2−プロピル−7−アミノイソインドリン−1−オンを、一般的手順Bに従って7−ニトロ−2−プロピルイソインドリン−1−オンから製造した。MS (M+1):191、純度78%(254nmでのUV検出)。
【0125】
工程C. N−(2−プロピル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミドの製造
【化24】

白色固体としてN−(2−プロピル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミドを、2−プロピル−7−アミノイソインドリン−1−オン及び塩化1−ナフトイルから一般的手順Cに従って製造した(25.6mg、3工程で収率74%)。MS (M+1):345. 1H−NMR (400 MHz、CDCl3)δ :0.95 (t,J=7.32 Hz、3 H);1.69 (m,2 H);3.53 (t,J=7.42 Hz、2 H);4.40 (s,2 H);7.18 (d,J=7.62 Hz、1 H);7.50−7.63 (m,4 H);7.87−7.94 (m,2 H);7.97 (d,J=8.20 Hz、1 H);8.57 (d,J=8.20 Hz、1 H);8.78 (d,J=8.20 Hz、1 H);11.10 (s,1 H)。
【0126】
実施例4
N−(3−オキソ−2−ブチル(butyll)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
【化25】

【0127】
工程A:7−ニトロ−2−ブチル−イソインドリン−1−オンの製造
【化26】

7−ニトロ−2−ブチルイソインドリン−1−オンを、一般的手順Aに従って製造し、この場合Rはn−プロピルでありそしてn−プロピルアミンを使用した。MS (M+1):235、純度89%(254nmでのUV検出)。
【0128】
工程B. 2−ブチル−7−アミノイソインドリン−1−オンの製造
【化27】

2−ブチル−7−アミノイソインドリン−1−オンを7−ニトロ−2−ブチルイソインドリン−1−オンから一般的手順Bに従って製造した。MS (M+1):205、純度100%(254nmでのUV検出)。
【0129】
工程C. N−(2−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミドの製造
【化28】

N−(2−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミドを白色固体として、2−ブチル−7−アミノイソインドリン−1−オン及び塩化1−ナフトイルから一般的手順Cに従って製造した(18.1mg、3工程で収率50%)。MS (M+1):359 (M+1). 1H−NMR (400 MHz、CDCl3) δ:0.94 (t,J=7.32 Hz、3 H);1.37 (クインテット、J=7.84、2 H);1.59−1.69 (m,2 H);3.56 (t,J=7.42 Hz、2 H);4.40 (s,2 H);7.18 (dd、J=7.62、0.78 Hz、1 H);7.51−7.62 (m,4 H);7.90 (td、J=7.57、1.46 Hz、2 H);7.97 (d,J=8.40 Hz、1 H);8.57 (dd、J=8.20、0.98 Hz、1 H);8.77 (d,J=8.20 Hz、1 H);11.09 (ブロード s、1 H)。
【0130】
実施例5
N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル}−1−ナフトアミド
【化29】

【0131】
工程A:2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−7−ニトロイソインドリン−1−オンの製造
【化30】

2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−7−ニトロイソインドリン−1−オンを一般的手順Aに従って製造し、この場合Rは2−ジメチルアミノエチルでありそして2−ジメチルアミノエチルアミンを使用した。MS (M+1):249、純度89% (254nmでのUV検出)。
【0132】
工程B. 7−アミノ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]イソインドリン−1−オンの製造
【化31】

7−アミノ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]イソインドリン−1−オンを、2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−7−ニトロイソインドリン−1−オンから一般的手順Bに従って製造した。MS (M+1):220、純度93% (254nmでのUV検出)。
【0133】
工程C. N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル}−1−ナフトアミドの製造
【化32】

N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル}−1−ナフトアミドを白色固体として7−アミノ−2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]イソインドリン−1−オン及び塩化1−ナフトイルから一般的手順Cに従って製造した(20.6mg、3工程で収率55%)。MS (M+1):374 (M+1). 1H−NMR (400 MHz、CDCl3) δ:2.90 (s,6 H);3.37 (ブロード t、J=5.36 Hz、2 H);3.96 (ブロード t、J=5.76 Hz、2 H);4.51 (s,2 H);7.19 (d,J=7.62 Hz、1 H);7.51−7.67 (m,4 H);7.85−7.93 (m,2 H);7.99 (d,J=8.20 Hz、1 H);8.54 (d,J=8.01 Hz、1 H);8.77 (d,J=8.20 Hz、1 H);10.73 (ブロード s、1 H)。
【0134】
実施例6
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
【化33】

【0135】
工程A:2−(シクロヘキシルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オンの製造
【化34】

2−(シクロヘキシルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オンを一般的手順Aに従って製造し、この場合Rはシクロヘキシルメチルでありそしてシクロヘキシルメチルアミンを使用した。MS (M+1):275 (M+1)、純度84% (254nmでのUV検出)。
【0136】
工程B. 7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オンの製造
【化35】

7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オンを2−(シクロヘキシルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オンから一般的手順Bに従って製造した。MS (M+1):245 (M+1)、純度100% (254nmでのUV検出)。
【0137】
工程C. N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドの製造
【化36】

N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドを白色固体として7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン及び塩化1−ナフトイルから一般的手順Cに従って製造した(77mg、3工程で収率39%)。MS (M+1):400. 1H−NMR (400 MHz、CDCl3):0.92−1.07 (m,2 H);1.11−1.28 (m,3 H);1.61−1.78 (m,6 H);3.39 (d,J=7.22 Hz、2 H);4.40 (s,2 H);7.17 (dd、J=7.52、0.68 Hz、1 H);7.50−7.62 (m,4 H);7.86−7.94 (m,2 H);7.97 (d,J=8.40 Hz、1 H);8.57 (d,J=8.40 Hz、1 H);8.78 (d,J=8.20 Hz、1 H);11.10 (s,1 H)。
【0138】
実施例7
N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
【化37】

【0139】
工程A:2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オンの製造
【化38】

2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オンを一般的手順Aに従って製造し、この場合Rはテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチルでありそしてテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチルアミンを使用した。(M+1):277、純度100% (254nmでのUV検出)。
【0140】
工程B. 7−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オンの製造
【化39】

7−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オンを2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オンから一般的手順Bに従って製造した。MS (M+1):247、純度100% (254nmでのUV検出)。
【0141】
工程C. N−[2−( テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドの製造
【化40】

N−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドを白色固体として7−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン及び塩化1−ナフトイルから一般的手順Cに従って製造した(17.5mg、3工程で収率44%)。MS (M+1):401 (M+1).
1H−NMR (400 MHz、CDCl3) δ:1.33−1.46 (m,2 H);1.59 (dd、J=12.79、2.05 Hz、2 H);1.94−2.07 (m,1 H);3.35 (td、J=11.77、2.05 Hz、2 H);3.45 (d,J=7.42 Hz、2 H);3.97 (dd、J=11.62、2.64 Hz、2 H);4.44 (s,2 H);7.18 (d,J=7.62 Hz、1 H);7.51−7.64 (m,4 H);7.87−7.93 (m,2 H);7.98 (d,J=8.20 Hz、1 H);8.57 (dd、J=8.20、0.98 Hz、1 H);8.79 (d,J=8.20 Hz、1 H);11.04 (s,1 H)。
【0142】
実施例8
N−(2−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2,3−ジメチルベンズアミド
【化41】

N−(2−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2,3−ジメチルベンズアミドを白色固体として2−ブチル−7−アミノイソインドリン−1−オン及び2,3−ジメチルベンゾイルクロリドから一般的手順Cに従って製造した(14.6mg、3工程で収率43%)。 MS (M+1):337 (M+1). 1H−NMR (400 MHz、CDCl3) δ:0.95 (t,J=7.32 Hz、3 H);1.37 (クインテット、J=7.49 Hz、2 H);1.59−1.68 (m,2 H);2.32 (s,3 H);2.42 (s,3 H);3.56 (t,J=7.42 Hz、2 H);4.38 (s,2 H);7.12−7.19 (m,2 H);7.23 (d,J=7.24 Hz、1 H);7.42 (d,J=7.03 Hz、1 H);7.54 (t,J=7.91 Hz、1 H);8.68 (d,J=8.20 Hz、1 H);10.74 (ブロード s、1 H)。
【0143】
実施例9
2,3−ジメチル−N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]ベンズアミド
【化42】

2,3−ジメチル−N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]ベンズアミドを白色固体として7−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン及び2,3−ジメチルベンゾイル(dimthylbenzoyl)クロリドから一般的手順Cに従って製造した(7.4mg、3工程で収率20%)。MS (M+1):379. 1H−NMR (400 MHz、CDCl3) δ:1.33−1.47 (m,2 H);1.59 (dd、J=12.79、1.86 Hz、2 H);1.94−2.07 (m,1 H);2.32 (s,3 H);2.42 (s,3 H);3.36 (td、J=11.81、2.15 Hz、2 H);3.45 (d,J=7.22 Hz、2 H);3.98 (dd、J=11.52、2.73 Hz、2 H);4.42 (s,2 H);7.12−7.21 (m,2 H);7.24 (d,J=7.24 Hz、1 H);7.42 (d,J=7.42 Hz、1 H);7.56 (t,J=7.91 Hz、1 H);8.69 (d,J=8.40 Hz、1 H);10.68 (ブロード s、1 H)。
【0144】
実施例10
N−(3−オキソ−2−ピペリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
【化43】

【0145】
工程2:3−(7−ニトロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
【化44】

3−(7−ニトロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを一般的手順Aに従って製造し(180mg、50%)、この場合3−アミノピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1mmol)を使用し、そしてシリカゲルで精製した。MS (M+1):362。
【0146】
工程B. 3−(7−アミノ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
【化45】

3−(7−アミノ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、3−(7−ニトロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから一般的手順Bに従って製造した。MS (M+1):332。
【0147】
工程C. 3−[7−(1−ナフトイルアミノ)−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
【化46】

3−[7−(1−ナフトイルアミノ)−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、3−(7−アミノ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル及び塩化1−ナフトイルから一般的手順Cに従って製造し、シリカゲルで精製した(62mg、2工程で収率26%)。MS (M+1):486。
【0148】
工程D. N−(3−オキソ−2−ピペリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミドの製造
【化47】

3−[7−(1−ナフトイルアミノ)−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(62mg、0.127mmol)をジオキサン中4N HCl溶液に溶解し、そして反応系を室温で1時間撹拌した。溶媒を除去して表題化合物(54mg、定量的)を得た。MS (M+1):385.95. 1H NMR (400 MHz,CD3OD) δ:10.96 (s,1H)、8.59 (d,J = 8.2 Hz、1H)、8.40 (m,1H)、8.06 (d,J = 8.2 Hz、1H)、7.96 (m,1H)、7.87 (d,J = 7.0 Hz、1H)、7.64 (t,J = 7.8 Hz、1H)、7.50−7.60 (m,3H)、7.30 (d,J = 7.8 Hz、1H)、4.54 (s,2H)、4.25−4.35 (m,1H)、3.75−3.5 (m,2H)、3.24−3.45 (m,4H)、1.80−2.10 (m,4H)。
【0149】
実施例11
N−[3−オキソ−2−(ピペリジン−2−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
【化48】

【0150】
工程A:2−[(7−ニトロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
【化49】

DMF(6ml)中2−ブロモエチル−6−ニトロ−安息香酸メチル(330mg、1.20mmol)及び2−(アミノメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(403mg、1.83mmol)、トリエチルアミン(0.50ml、3.50mmol)の混合物を140℃で6.5時間加熱した。溶媒を除去し、そしてシリカゲルで精製(溶離液:ジクロロメタン中0−40% MeOH)して中間体(250mg、55%)を得た。MS (M+1):376。
【0151】
工程B:2−[(7−アミノ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)
メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
【化50】

2−[(7−アミノ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、2−[(7−ニトロ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(250mg、0.667mmol)から一般的手順Bに従って製造し、そしてシリカゲルで精製した(180mg、収率78%)。MS (M+1):346
【0152】
工程C:2−{[7−(1−ナフトイルアミノ)−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル]メチル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
【化51】

2−{[7−(1−ナフトイルアミノ)−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル]メチル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、2−[(7−アミノ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(180mg、0.52mg)及び塩化1−ナフトイル(0.1mL)から一般的手順Cに従って製造し、そしてシリカゲルで精製した(160mg、収率60%)。MS (M+1):500。
【0153】
工程D. N−[3−オキソ−2−(ピペリジン−2−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドの製造
【化52】

2−{[7−(1−ナフトイルアミノ)−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル]メチル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(160mg、0.32mmol)をジオキサン中4N HCl溶液(5mL)に溶解し、そして反応系を室温で終夜撹拌した。溶媒を除去して表題化合物をそのHClとして得た(149mg)。MS (M+1):400。
【0154】
実施例12
N−{2−[(1−メチルピペリジン−2−イル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル}−1−ナフトアミド
【化53】

N−[3−オキソ−2−(ピペリジン−2−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド HCl塩(60mg、0.137mmol)を30% ホルムアルデヒド及び98%ギ酸(4ml、1:1)に溶解した。混合物を110℃で終夜加熱した。溶媒を真空で除去して粗生成物を得た。粗生成物を水に溶解し、そして1 N NaOHを用いてpH約10に塩基性化し、そしてジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタンを除去して表題化合物を遊離塩基として得、これをそのHCl塩(42mg、収率68%)に変換した。MS (M+1):414. 1H NMR (遊離塩基、400 MHz、CDCl3) δ:8.77 (d,J = 8.2 Hz、1H)、8.55 (d,J = 8.4 Hz、1H)、7.97 (d,J = 8.2 Hz、1H)、7.90 (d,J = 5.9 Hz、1H)、7.90 (s,1H)、7.88 (br、1H)、7.50−7.65 (m,4H)、7.17 (d,J = 7.6 Hz、1H)、4.72 (d,J = 17.4 Hz、1H)、4.44 (d,J = 17.4 Hz、1H)、3.88 (dd、J = 3.9、14.3 Hz、1H)、3.76 (t,J = 5.3 Hz、1H)、3.60−3.68 (m,1H)、3.53 (dd、J = 6.4、14.3 Hz、1H)、2.88 (m,1H)、2.40 (s,3H)、2.29 (m,1H,)、2.13 (m,1H)、1.20−1.75 (m,6H)。
【0155】
実施例13
4−メトキシ−N−[3−オキソ−2−(ピペリジン−2−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
【化54】

【0156】
工程A. 2−({7−[(4−メトキシ−1−ナフトイル)アミノ]−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル}メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの製造
【化55】

2−({7−[(4−メトキシ−1−ナフトイル)アミノ]−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル}メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを、2−[(7−アミノ−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(34mg)及び塩化4−メトキシ−1−ナフトイル(38mg)から一般的手順Cに従って製造し、そして分取−TLCにより精製した(20mg)。MS (M+1):530.
【0157】
工程B. 4−メトキシ−N−[3−オキソ−2−(ピペリジン−2−イルメチル)−2,3−ジヒ
ドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドの製造
【化56】

2−({7−[(4−メトキシ−1−ナフトイル)アミノ]−1−オキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル}メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(20mg)をジクロロエタン(3ml)中20%トリフルオロ酢酸に溶解し、そして反応混合物を室温で1時間維持した。溶媒及び過剰のTFAを除去して粗生成物を得、これを分取HPLCで精製してそのTFA塩として表題化合物を得た。MS (M+1):430. 1H NMR (400 MHz、メタノール−D4) δ:1.03−1.44 (m,2 H)、1.46−1.72 (m,3 H)、1.79−2.07 (m,3 H)、2.86−2.96 (m,1 H)、3.32−3.38 (m,J=2.15 Hz、1 H)、3.39−3.52 (m,1 H)、3.57−3.68 (m,1 H)、3.82−3.99 (m,1 H)、4.08 (d,3 H)、4.53 (d,J=17.38 Hz、1 H)、4.65 (d,J=17.38 Hz、1 H)、6.97 (d,J=8.00 Hz、1 H)、7.50−7.70 (m,3 H)、7.90 (d,J=8.20 Hz、1 H)、8.30−8.35 (m,1 H)、8.42−8.51 (m,1 H)、8.59 (d,J=8.20 Hz、1 H) ppm。
【0158】
実施例14
N−[2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
【化57】

【0159】
工程A. 2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オンの製造
【化58】

2−(ブロモメチル)−6−ニトロ安息香酸メチル(137mg、0.5mmol)のDMF(3mL)溶液に、モルホリン−N−エチレンアミン (0.5mmol)、続いてDIPEA(1.5mmol)を加えた。反応混合物を85℃で3時間撹拌し、濃縮し、そして残留物をDCM(30mL)に溶解して、水(20mL)及びブライン(10mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥し、粗生成物をさらに精製することなく使用した。MS:291.92。
【0160】
工程B. 7−アミノ−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン水和物の製造
【化59】

粗製2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オン(0.5mmol)のMeOH(10mL)溶液に、NH4Cl (2.5mmol)及びZn粉末(10mmol)を加え、混合物を還流して1時間撹拌した。室温に冷却し、Celiteを通してろ過し、そしてDCM(20mL)で希釈し、水(20mL)及びブライン(10mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥し、粗生成物をさらに精製することなく使用した。MS:261.90。
【0161】
工程C. N−[2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドの製造
【化60】

粗製7−アミノ−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン水和物(0.25mmol)の無水DCM(5mL)中溶液に、塩化1−ナフトイル(0.25mmol)、続いてEt3N (0.5mmol)を加え、反応混合物を室温で終夜撹拌した。DCM(20mL)で希釈し、水(20mL)及びブライン(10mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥し、粗生成物を逆相HPLCにより精製してTFA塩23mg (3工程で18%)を得た。MS:415.98. 1H NMR (CD3OD、400 MHz) δ:8.59(d,J=8.3Hz、1H)、8.45−8.38(m,1H)、8.06(d,J=8.3Hz、1H)、8.00−7.93(m,1H)、7.88(d,J=6.6Hz、1H)、7.65(t,J=8.0Hz、1H)、7.62−7.52(m,3H)、7.30(d,J=7.6Hz、1H)、4.45(s,2H)、4.02−3.95(m,4H)、3.72−3.58(m,4H)、3.52−3.46(m,2H)、3.22−3.08(m,2H)。
【0162】
実施例15
4−(メトキシメチル)−N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
【化61】

【0163】
工程A. 4−(ブロモメチル)−1−ナフトエ酸の製造
【化62】

4−メチルナフトエ酸 (1.05g、5.66mmol)、N−ブロモコハク酸イミド(1.01g)及び1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−カルボニトリル) (50mg、触媒量)を丸底フラスコに入れた。1,2−ジクロロエタン(40ml)を加え、そして混合物を80℃で4時間加熱した。揮発性物質を真空下でエバポレートした。残留物を酢酸エチル及び水の混合物に溶解し、相を分離し、そして有機相を塩化カルシウムで乾燥した。溶媒をエバポレーションした後、生成物を白色固体として得た(1.07g、71%)。 1H−NMR (400 MHz、CD3OD) δ:5.08 (s,2 H);7.51−7.81 (m,3 H);8.10 (d,J=7.42 Hz、1 H);8.18−8.39 (m,1 H);8.85−9.09 (m,1 H)。
【0164】
工程B. 4−(メトキシメチル)−1−ナフトエ酸の製造
【化63】

4−ブロモメチルナフトエ酸 (250mg、0.94mmol)を5mlのナトリウムメトキシドの25%メタノール溶液に懸濁した。この混合物を室温で2時間撹拌した。過剰のナトリウムメトキシドを水を加えることによりクエンチした。揮発性物質を真空下でエバポレートし、残留物を水に溶解し、HCl溶液を加えることによりpHを6−7に調整し、そして4−(メトキシメチル)−1−ナフトエ酸を白色沈殿物として得た(166mg、82%)。MS (M+1):217。
【0165】
工程C. 4−(メトキシメチル)−N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミドの製造
【化64】

4−(メトキシメチル)−1−ナフトエ酸 (113mg、0.52mmol)を10mlの無水ジクロロメタンに懸濁した。塩化オキサリル(2当量)を加え、そして混合物を室温で30分間撹拌した。揮発性物質を真空下で除去した。白色固体残留物を5mlの無水ジクロロメタンに溶解し、そして7−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (1当量)を加えた。混合物を終夜室温で撹拌した。揮発性物質をエバポレートし、残留物の一部をHPLCにより精製して表題化合物を白色固体として得た(29mg)。MS (M+1) 445. 1H−NMR (400 MHz、CDCl3) δ:1.33−1.46 (m,2 H);1.59 (dd、J=12.89、1.95 Hz、2 H);1.93−2.07 (m,1 H);3.36 (td、J=11.77、2.05 Hz、2 H);3.45 (d,J=8.20 Hz、2 H);3.46 (s,3 H);3.97 (dd、J=11.62、2.64 Hz、2 H);4.43 (s,2 H);4.95 (s,2 H);7.18 (d,J=7.62 Hz、1 H);7.55−7.64 (m,4 H);7.86 (d,J=7.22 Hz、1 H);8.11−8.19 (m,1 H);8.54−8.61 (m,1 H);8.78 (d,J=8.20 Hz、1 H);11.02 (s,1 H)。
【0166】
実施例16
N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イルメチル)−1−ナフトアミド
【化65】

【0167】
工程A. 4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イルメチル)−1−ナフトエ酸の製造
【化66】

4−ブロモメチルナフトエ酸 (250mg、0.94mmol)を5mlのDMFに溶解した。1,2,3−トリアゾール(195mg、3当量)を加え、そして混合物を室温で終夜撹拌し、次いで60℃で4時間撹拌した。DMFを真空下で除去した。残留物を水に溶解し、そしてHCl水溶液を加えることによりpHを6−7に調整し、そして4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イルメチル)−1−ナフトエ酸を白色沈殿物として得た(202mg、85%)。MS (M+1):254。
【0168】
工程B. N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イルメチル)−1−ナフトアミドの製造
【化67】

4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イルメチル)−1−ナフトエ酸 (202mg、0.80mmol)を10mlの無水ジクロロメタンに懸濁した。塩化オキサリル(2当量)を加え、そして混合物を室温で30分間撹拌した。揮発性物質を真空下で除去した。白色固体残留物を5mlの無水ジクロロメタンに溶解し、7−アミノ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (1当量)を加えた。混合物を終夜室温で撹拌した。揮発性物質をエバポレートし、そして残留物の一部をHPLCにより精製して表題化合物を白色固体として得た(48mg);MS (M+1):482. 1H−NMR (400 MHz、CDCl3) δ:1.32−1.45 (m,2 H);1.59 (dd、J=12.79、1.86 Hz、2 H);1.93−2.07 (m,1 H);3.35 (m, 2 H);3.45 (d,J=7.42 Hz、2 H);3.97 (dd、J=11.62、2.64 Hz、2 H);4.44 (s,2 H);6.07 (s,2 H);7.20 (dd、J=7.52、0.49 Hz、1 H);7.39 (d,J=0.78 Hz、1 H);7.44 (d,J=7.23 Hz、1 H);7.56−7.65 (m,3 H);7.69 (d,J=0.78 Hz、1 H);7.86 (d,J=7.23 Hz、1 H);7.99−8.04 (m,1 H);8.56−8.60 (m,1 H);8.76 (d,J=8.40 Hz、1 H);11.06 (s,1 H)。
【0169】
実施例17
7−{[(2−メチル−1−ナフチル)メチル]アミノ}−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン
【化68】

7−アミノ−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン(200mg、0.766mmol)のDMA(6mL)溶液に、iPr2NEt (0.41mL、0.30g、2.30mmol)を加え、続いて1−(クロロメチル)−2−メチルナフタレン(0.22g、1.15mmol)を室温で加えた。反応混合物を100℃に18時間加熱した。冷却した後、乾燥するまでエバポレートし、粗製化合物をフラッシュクロマトグラフィー(100% EtOAc)、次いで分取−LCMSにより精製して7−{[(2−メチル−1−ナフチル)メチル]アミノ}−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン(45.1mg、収率14%)を得た。MS (M+1):416.2 (M+1). 1H NMR (400 MHz、DMSO−D6) δ 2.53 (s,3 H) 3.05 (m,2 H) 3.39 (m,6 H) 3.73 (t,J=5.86 Hz、2 H) 3.89 (m,2 H) 4.40 (s,2 H) 4.76 (m,2 H) 6.81 (d,J=7.42 Hz、1 H) 6.98 (d,J=8.20 Hz、1 H) 7.49 (m,4 H) 7.86 (d,J=8.40 Hz、1 H) 7.93 (m,1 H) 8.01 (d,J=8.20 Hz、1 H)
【0170】
実施例18
N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2,3−ジクロロベンズアミド
【化69】

白色固体としてのN−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2,3−ジクロロベンズアミドを、2−アリル−7−アミノイソインドリン−1−オン及び塩化2,3−ジクロロベンゾイル(dichlorolbenzoyl)から一般的手順Cに従って製造した(57mg、3工程で収率45%)。MS (M+1):361.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ:4.16 (dt、J=5.86、1.37 Hz、2 H) 4.37 (m,2 H) 5.21 (m,1 H) 5.25 (m,1 H) 5.82 (m,1 H) 7.17 (dd、J=6.83、0.59 Hz、1 H) 7.29 (t,J=7.81 Hz、2 H) 7.54 (m,2 H) 8.62 (d,J=8.20 Hz、1 H) 10.83 (br. s.、1 H)
【0171】
実施例19
N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
【化70】

白色固体としてのN−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミドを、2−アリル−7−アミノイソインドリン−1−オン及び塩化1−ナフチルベンゾイルから一般的手順Cに従って製造した(15.1mg、3工程で収率35%)。MS (M+1):343.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ:4.18 (d,J = 5.8 Hz、2H) 4.39 (s,2H) 5.23 (dd、J = 1.3、7.8 Hz、1H) 5.80−5.88 (m,1H)、5.26 (s,1H) 7.18 (d,J = 7.6 Hz、1H) 7.52−7.62 (m,4H) 7.89 (d,J = 7.9 Hz、1H) 7.91 (d,J = 7.0 Hz、1H) 7.98 (d,J = 8.2 Hz、1H) 8.57 (d,J = 8.2 Hz、1H) 8.78 (d,J = 8.2 Hz、1H) 11.04 (s,1H、NH)
【0172】
実施例20
N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド
【化71】

白色固体としてN−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを 2−アリル−7−アミノイソインドリン−1−オン及び塩化2−トリフルオロメチルベンゾイルから一般的手順Cに従って製造した(45.1mg、3工程で収率46%)。MS (M+1):361.1 (M+1). 1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ: 4.16 (dt、J=6.05、1.17 Hz、2 H) 4.37 (m,2 H) 5.21 (m,1 H) 5.25 (t,J=1.37 Hz、1 H) 5.82 (m,1 H) 7.16 (dd、J=6.83、0.78 Hz、1 H) 7.65 (m,5 H) 8.62 (d,J=8.20 Hz、1 H) 10.76 (br. s.、1 H)
【0173】
実施例21
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]ナフチルカルボキサミド
【化72】

【0174】
工程A:N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]ナフチルカルボキサミド
【化73】

塩化1−ナフトイル(0.114mL、0.753mmol)、続いてトリエチルアミン (0.210mL、1.51mmol)を、7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン (0.185g、0.753mmol)(製造については、以下の工程B及びCを参照のこと)のCH2Cl2(10mL)中撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、CH2Cl2(20mL)で希釈し、飽和NaHCO3溶液(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去した。残留物のEtOAc/ヘキサン(1:10〜1:5)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより表題化合物を白色泡状物質として得、これをEtOAcから結晶化させて白色固体を得た0.15g (50%)。 1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.92−1.06 (m,2 H)、1.10−1.30 (m,3 H)、1.58−1.80 (m,6 H)、3.39 (d,2 H)、4.39 (s,2 H)、7.16 (d,1 H)、7.49−7.62 (m,4 H)、7.90 (dd、2 H)、7.96 (d,1 H)、8.56 (d,1 H)、8.78 (d,1 H)、11.10 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 398.93;元素分析:C26H26N2O2についての計算値:C,78.36;H,6.58;N,7.03 実測値:C,78.48;H,6.64;N,7.18。
【0175】
工程B:2−(シクロヘキシルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オン
【化74】

シクロヘキシルメチルアミン (1.63mL、12.5mmol)、続いてDIPEA(4.4mL、25mmol)を、2−ブロモメチル−6−ニトロ−安息香酸メチル(3.43g、12.5mmol)のDMF(50mL)中の撹拌溶液に加えた。この混合物を80℃で3時間撹拌し、真空で濃縮し、CH2Cl2(150mL)で希釈し、飽和NaHCO3溶液(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過してエバポレートした。EtOAc/ヘキサン(1:5〜1:2)を使用する残留物のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより表題化合物2.6g(75%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.94−1.12 (m,2 H)、1.13−1.30 (m,3 H)、1.62−1.82 (m,6 H)、3.44 (d,2 H)、4.42 (s,2 H)、7.60−7.71 (m,3 H)。
【0176】
工程C:7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン
【化75】

塩化アンモニウム(2.66g、49.7mmol)、続いて亜鉛末(6.50g、99.5mmol)を、2−(シクロヘキシルメチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オン (2.73g、9.95mmol)のMeOH(100mL)中撹拌溶液に加えた。この混合物を68℃で1時間撹拌し、室温に冷却し、セライトを通してろ過し、そしてMeOH(2×30mL)で洗浄した。ろ液をエバポレートし、CH2Cl2(150mL)で希釈し、飽和NaHCO3溶液(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒をエバポレートして表題化合物2.38g (98%)を淡黄色固体として得、これをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.94−1.10 (m,2 H)、1.12−1.30 (m,3 H)、1.61−1.77 (m,6 H)、3.36 (d,2 H)、4.25 (s,2 H)、5.19 (brs、2 H)、6.56 (d,1 H)、6.68 (d,1 H)、7.22 (dd、1 H)。
【0177】
実施例22
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−メチルナフチル)カルボキサミド
【化76】

【0178】
工程A:N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−メチルナフチル)カルボキサミド
【化77】

7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン (0.151g、0.610mmol)、続いてトリエチルアミン(0.260mL、1.86mmol)を、4−メチルナフタレン−1−カルボニルクロリド(0.227g、1.22mmol)(製造については以下の工程Bを参照のこと)のCH2Cl2(10mL)中撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、CH2Cl2(20mL)で希釈し、飽和NaHCO3溶液(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去した。EtOAc/ヘキサン(1:10〜1:5)を使用する残留物のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより表題化合物を白色泡状物質として得、これをEtOAcから結晶化して白色固体を得た、0.2g (79%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.90−1.08 (m,2 H)、1.10−1.32 (m,3 H)、1.60−1.79 (m,6 H)、2.73 (s,3 H)、3.38 (d,2 H)、4.40 (s,2 H)、7.15 (d,1 H)、7.37 (d,1 H)、7.52−7.62 (m,3 H)、7.81 (d,1 H)、8.01−8.08 (m,1 H)、8.57−8.64 (m,1 H)、8.77 (d,1 H)、11.02 (s,1 H). ;MS (ESI) (M+H)+ = 412.99;元素分析:C27H28N2O2についての計算値:C,78.61;H,6.84;N,6.79 実測値:C,78.21;H,7.05;N,6.86。
【0179】
工程B:4−メチルナフタレンカルボニルクロリド
【化78】

塩化オキサリル(0.53mL、6.1mmol)、続いて無水DMF(2−3滴)を、4−メチルナフタレンカルボン酸(0.227g、1.22mmol)のCH2Cl2(10mL)中の撹拌溶液に加えた。この混合物を室温で2時間撹拌し、エバポレートし、そして真空下で0.5時間乾燥して表題酸塩化物を得、これをさらに精製することなく工程Aで使用した。
【0180】
実施例23
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−メトキシルナフチル)カルボキサミド
【化79】

【0181】
工程A:N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−メトキシルナフチル)カルボキサミド
【化80】

実施例22、工程Aと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン (0.122g、0.500mmol)を、4−メトキシナフタレンカルボニルクロリド(0.202g、1.00mmol)(実施例22の工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.21mL、1.5mmol)とCH2Cl2(10mL)中にて反応させ、EtOAc/ヘキサン(1:10〜1:5)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した後、表題化合物を白色泡状物質として得、これをEtOAcから結晶化して白色固体を得た、0.11g (52%)、1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.94−1.08 (m,2 H)、1.12−1.28 (m,3 H)、1.60−1.78 (m,6 H)、3.40 (d,2 H)、4.04 (s,3 H)、4.40 (s,2 H)、6.86 (d,1 H)、7.14 (d,1 H)、7.50−7.62 (m,3 H)、7.92 (d,1 H)、8.32 (d,1 H)、8.68 (d,1 H)、8.76 (d,1 H)、11.08 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 428.98;元素分析:C27H28N2O3についての計算値:C,75.68;H,6.59;N,6.54 実測値:C,75.44;H,6.71;N,6.60。
【0182】
実施例24
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−フルオロナフチル)カルボキサミド
【化81】

【0183】
工程A:N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−フルオロナフチル)カルボキサミド
【化82】

実施例22、工程Aと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン (0.147g、0.600mmol)を4−フルオロナフタレンカルボニルクロリド(0.170g、0.900mmol)(実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.26mL、1.8mmol)をCH2Cl2(10mL)にて反応させ、EtOAc/ヘキサン (1:10〜1:5)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した後、表題化合物を白色泡状物質として得た。この生成物をEtOAc/ヘキサン(1:3)から結晶化して白色固体を得た、0.18g(72%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.92−1.08 (m,2 H)、1.10−1.29 (m,3 H)、1.60−1.80 (m,6 H)、3.39 (d,2 H)、4.38 (s,2 H)、7.12−7.23 (m,2 H)、7.54−7.68 (m,3 H)、7.89 (dd、1 H)、8.16 (dd、1 H)、8.63 (dd、1 H)、8.74 (d,1 H)、11.09 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 416.97;元素分析:C26H25FN2O2についての計算値:C,74.98;H,6.05;N,6.73 実測値:C,74.90;H,6.04;N,6.84。
【0184】
実施例25
[4−(ジメチルアミノ)ナフチル)]−N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化83】

4−(ジメチルアミノ)ナフタレンカルボニルクロリド(0.275g、1.18mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)のCH2Cl2/ClCH2CH2Cl (10mL/10mL)中の溶液を、7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン (0.17g、0.70mmol)、ピリジン (0.40mL、5.0mmol)のClCH2CH2Cl(60mL)中の撹拌溶液に45℃にて7時間かけてシリンジポンプを介して滴下して加えた。添加後、反応混合物を8時間撹拌し、室温に冷却し、CH2Cl2(40mL)で希釈し、飽和NaHCO3溶液(50mL)、水(50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過してエバポレートした。EtOAc/ヘキサン(1:10〜1:5)を使用する残留物のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー、続いて分取tlc(CH2Cl2/ヘキサン、1:1)により表題化合物を得た。これをEtOAc/ヘキサン(1:3)から結晶化して純粋な化合物を淡黄色固体として得た、0.14g (45%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.92−1.30 (m,5 H)、1.58−1.80 (m,6 H)、2.92 (s,6 H)、3.38 (d,2 H)、4.38 (s,2 H)、7.05 (d,1 H)、7.16 (d,1 H)、7.42−7.62 (m,3 H)、7.84 (dd、1 H)、8.12 (dd、1 H)、8.63 (d,1 H)、8.76 (d,1 H)、11.06 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 442.02;元素分析:C28H31N3O2についての計算値:C,76.16;H,7.08;N,9.52 実測値:C,75.96;H,7.45;N,9.29。
【0185】
実施例26
[4,7−(ジメトキシ)ナフチル)]−N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化84】

実施例22、工程Aと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン(0.147g、0.600mmol)を4,7−(ジメトキシ)ナフタレンカルボニルクロリド(0.210g、0.900mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン(0.26mL、1.8mmol)とCH2Cl2(10mL)中にて反応させて、EtOAc/ヘキサン(1:10〜1:5)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー、続いて分取tlc (CH2Cl2/ヘキサン、2:1)により精製した後、表題化合物を淡黄色泡状物質としてとして得、これをEtOAc/ヘキサン(1:3)から結晶化して淡黄色固体を得た、0.2g (73%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.94−1.08 (m,2 H)、1.12−1.28 (m,3 H)、1.60−1.80 (m,6 H)、3.41 (d,2 H)、3.94 (s,3 H)、4.02 (s,3 H)、4.40 (s,2 H)、6.74 (d,1 H)、7.10−7.18 (m,2 H)、7.56 (dd、1 H)、7.93 (d,1 H)、8.14 (d,1 H)、8.22 (d,1 H)、8.74 (d,1 H)、11.09 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 459.02;元素分析:C28H30N2O4についての計算値:C,73.34;H,6.59;N,6.11 実測値:C,73.52;H,6.48;N,6.03。
【0186】
実施例27
ナフチル−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
【化85】

【0187】
工程A:ナフチル−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
【化86】

塩化1−ナフトイル(0.18mL、1.2mmol)、続いてトリエチルアミン(0.26mL、1.8mmol)を、7−アミノ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (0.148g、0.600mmol) (製造については、以下の工程B及びCを参照のこと)のCH2Cl2(10mL)中撹拌溶液に加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、CH2Cl2(20mL)で希釈し、飽和NaHCO3(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、ろ過してエバポレートした。EtOAc/ヘキサン(1:2〜1:1)を使用する残留物のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより表題化合物を白色泡状物質として得、これをEtOAcから結晶化して白色固体を得た、0.15g (62%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.30−1.62 (m,4 H)、1.92−2.08 (m,1 H)、3.32 (dd、2 H)、3.42 (d,2 H)、3.84 (dd、2 H)、4.40 (s,2 H)、7.16 (d,1 H)、7.48−7.64 (m,4 H)、7.80−7.90 (m,2 H)、7.94 (d,1 H)、8.54 (d,1 H)、8.76 (d,1 H)、11.02 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 400.88;元素分析:C25H24N2O3についての計算値:C,74.98;H,6.04;N,6.99 実測値:C,74.82;H,5.99;N,7.15。
【0188】
工程B:7−ニトロ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン
【化87】

4−アミノメチルテトラヒドロピラン (2.00g、17.4mmol)、続いてDIPEA (6.0mL、34mmol)を、2−ブロモメチル−6−ニトロ−安息香酸メチル(4.76g、17.4mmol)の無水DMF(80mL)中撹拌溶液に加えた。混合物を80℃で3時間撹拌し、真空で濃縮し、CH2Cl2(150mL)で希釈し、飽和NaHCO3(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥し、ろ過し、そしてエバポレートした。EtOAc/ヘキサン(1:1〜2:1)を使用する残留物のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより表題化合物(化合物5)、3.42g (71%)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.36−1.50 (m,2 H)、1.54−1.65 (m,2 H)、1.98−2.12 (m,1 H)、3.36 (dd、2 H)、3.50 (d,2 H)、3.98 (dd、2 H)、4.49 (s,2 H)、7.60−7.76 (m,3 H)。
【0189】
工程C:7−アミノ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン
化合物6
【化88】

塩化アンモニウム(3.37g、61.9mmol)、続いて亜鉛末(8.11g、124mmol)を、7−ニトロ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン(3.42g、12.4mmol)のMeOH(100mL)中撹拌溶液に加えた。混合物を68℃で1時間撹拌し、室温に冷却し、そしてセライトを通してろ過し、MeOH (2×30mL)で洗浄した。ろ液をエバポレートし、CH2Cl2(150mL)で希釈し、飽和NaHCO3 (2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒のエバポレーションにより表題化合物(化合物6)、2.9g (95%)を黄色固体として得、これをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400MHz、クロロホルム−D) δ 1.36−1.48 (m,2 H)、1.57−1.66 (m,2 H)、1.92−2.06 (m,1 H)、3.36 (dd、2 H)、3.42 (d,2 H)、3.98 (dd、2 H)、4.32 (s,2 H)、5.20 (brs、2 H)、6.57 (d,1 H)、6.68 (d,1 H)、7.24 (dd、1 H)。
【0190】
実施例28
(4−メチルナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
【化89】

実施例22、工程Bと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (0.148g、0.600mmol)を4−メチルナフタレンカルボニルクロリド(0.223g、1.20mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.26mL、1.8mmol)とCH2Cl2(10mL)中にて反応させて、EtOAc/ヘキサン(1:1〜2:1)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製の後に表題化合物を白色泡状物質として得、これをEtOAc/ヘキサン(1:1)から結晶化させて白色固体を得た、0.18g (72%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.32−1.44 (m,2 H)、1.46−1.62 (m,2 H)、1.92−2.08 (m,1 H)、2.74 (s,3 H)、3.34 (dd、2 H)、3.42 (d,2 H)、3.92 (dd、2 H)、4.42 (s,2 H)、7.16 (d,1 H)、7.36 (d,1 H)、7.52−7.62 (m,3 H)、7.78 (d,1 H)、8.06 (dd、1 H)、8.58 (dd、1 H)、8.76 (d,1 H)、10.98 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 414.93;元素分析:C26H26N2O3についての計算値:C,75.34;H,6.32;N,6.76 実測値:C,75.51;H,6.30;N,6.90。
【0191】
実施例29
(4−メトキシナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
【化90】

実施例22、工程Bと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (0.123g、0.500mmol)を4−メトキシナフタレンカルボニルクロリド(0.202g、1.00mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.21mL、1.5mmol)とCH2Cl2 (10mL)中にて反応させて、EtOAc/ヘキサン(1:1〜2:1)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した後、表題化合物を白色泡状物質として得、これをEtOAc/ヘキサン(1:1)から結晶化させて白色固体を得た、0.17g (79%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.36−1.47 (m,2 H)、1.54−1.64 (m,2 H)、1.92−2.08 (m,1 H)、3.36 (d
d、2 H)、3.46 (d,2 H)、3.92−4.02 (m,2 H)、4.05 (s,3 H)、4.42 (s,2 H)、6.86 (d,1 H)、7.15 (d,1 H)、7.50−7.62 (m,3 H)、7.92 (d,1 H)、8.32 (d,1 H)、8.67
(d,1 H)、8.76 (d,1 H)、11.01 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 430.99;元素分析:C26H26N2O4についての計算値:C,72.54;H,6.09;N,6.51 実測値:C,72.61;H,6.07;N,6.59。
【0192】
実施例30
(4−フルオロナフチル(fluoroynaphthyl))−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
【化91】

実施例22、工程Aと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (0.148g、0.600mmol)を4−フルオロナフタレンカルボニルクロリド(0.170g、0.900mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.26mL、1.8mmol)とCH2Cl2(10mL)中にて反応させて、EtOAc/ヘキサン(1:1〜2:1)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製の後、表題化合物を白色泡状物質として得、これをEtOAcから結晶化させて白色固体を得た、0.18g (72%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.32−1.48 (m,2 H)、1.54−1.64 (m,2 H)、1.92−2.08 (m,1 H)、3.36 (dd、2 H)、3.45 (d,2 H)、3.97 (dd、2 H)、4.43 (s,2 H)、7.14−7.24 (m,2 H)、7.56−7.66 (m,3 H)、7.89 (dd、1 H)、8.17 (dd、1 H)、8.63 (dd、1 H)、8.74 (d,1 H)、11.04 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 418.96;元素分析:C25H23FN2O3についての計算値:C,71.76;H,5.54;N,6.69 実測値:C,71.73;H,5.50;N,6.82。
【0193】
実施例31
[4−(ジメチルアミノ)ナフチル)]−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化92】

実施例6と同じ手順に従って、7−アミノ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (0.172g、0.700mmol)を4−(ジメチルアミノ)ナフタレンカルボニルクロリド(0.301g、1.40mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びピリジン (0.50mL、6.2mmol)とClCH2CH2Cl/CH2Cl2 (60mL/10mL)にて反応させて、EtOAc/ヘキサン(1:1〜2:1)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製の後、表題化合物を淡黄色固体として得、これをEtOAc/ヘキサン(1:1)から結晶化させて淡黄色固体、0.25g (80%)を得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.32−1.46 (m,2 H)、1.54−1.66 (m,2 H)、1.92−2.07 (m,1 H)、2.94 (s,6 H)、3.36 (dd、2 H)、3.46 (d,2 H)、3.97 (dd、2 H)、4.42 (s,2 H)、7.04 (d,1 H)、7.14 (d,1 H)、7.46−7.64 (m,3 H)、7.82 (d,1 H)、8.22 (dd、1 H)、8.62 (dd、1 H)、8.76 (d,1 H)、10.98 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 444.01;元素分析:C27H29N3O3についての計算値:C,73.11;H,6.59;N,9.47 実測値:C,73.02;H,6.40;N,9.43。
【0194】
実施例32
[4,7−(ジメトキシ)ナフチル)]−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化93】

実施例22、工程Aと同じ一般的手順に従って7−アミノ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (0.148g、0.600mmol)を4,7−ジメトキシナフタレンカルボニルクロリド(0.210g、0.900mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.26mL、1.8mmol)とCH2Cl2(10mL)中にて反応させて、EtOAc/ヘキサン(1:1〜2:1)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した後、表題化合物を白色泡状物質として得た。EtOAc/ヘキサン(1:1)からの結晶化により白色固体を得た、0.2g (72%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.34−1.48 (m,2 H)、1.55−1.64 (m,2 H)、1.90−2.18 (m,1 H)、3.36 (dd、2 H)、3.46 (d,2 H)、3.94 (s,3 H)、3.97 (dd、2 H)、4.04 (s,3 H)、4.43 (s,2 H)、6.75 (d,1 H)、7.10−7.20 (m,2 H)、7.58 (dd、1 H)、7.94 (d,1 H)、8.15 (d,1 H)、8.22 (d,1 H)、8.75 (d,1 H)、11.01 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 460.98;元素分析:C27H28N2O5についての計算値:C,70.42;H,6.13;N,6.08 実測値:C,71.11;H,6.24;N,6.15。
【0195】
実施例33
N−[2−(モルホリン−4−イルエチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]ナフチルカルボキサミド
【化94】

【0196】
工程A:N−[2−(モルホリン−4−イルエチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]ナフチルカルボキサミド
【化95】

実施例22と同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン (150mg、0.57mmol) (以下の工程B及びCに従って製造した)を塩化1−ナフトイル(0.086mL、0.57mmol)と無水CH2Cl2(15mL)及びトリエチルアミン (0.16mL、1.14mmol)中にて反応させて粗生成物を得た。この生成物を、シリカゲルカラムでEtOAc/ヘキサン (3:7)を使用するクロマトグラフィーにより精製し、続いてCH2Cl2/ヘキサンから結晶化して、表題化合物を固体として得た0.090g(37%)。1H NMR (400 MHz、メタノール−D4) δ 2.64 (t,2 H);3.3 (brs、3 H)、3.65 (t,4 H)、3.7 (t,2 H)、4.6 (s,2 H)、4.85 (s,2 H)、7.30 (d,1 H)、7.62−7.52 (m,4 H)、7.84 (d,1 H)、7.98 (d,1 H)、8.10 (d,1 H)、8.45 (d,1 H)、8.58 (d,1 H);MS (ESI) (M+H)+= 416.01;元素分析:C25H25N3O3についての計算値:C,72.27;H,6.06;N,10.11 実測値:C,71.94;H,5.98;N,9.91。
【0197】
工程B:2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オン
【化96】

2−(ブロモエチル)−6−ニトロ安息香酸メチル(1.37g、5mmol)のDMF(30mL)溶液に、2−モルホリン−4−イルエタンアミン(0.65mL、5.04mmol)、続いてDIPEA (1.73mL、14.25mmol)を加え、この溶液を85℃で3時間撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、残留物をCH2Cl2(300mL)に溶解し、飽和NaHCO3溶液(2×100mL)、ブライン(1×100mL)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去して粗製化合物を褐色固体として得た。EtOAc/ヘキサンからの結晶化により精製して表題化合物を黄褐色固体0.93g(32%)として得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D)δ2.5 (s,br、4 H)、2.66 (t,2 H)、3.69 (t,4H)、3.75 (t,2 H)、4.58 (s,2 H)、7.64−7.68 (m,2H)、7.68−7.25 (q、1 H);MS (ESI) (M+H) += 291.94。
【0198】
工程C:7−アミノ−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン
【化97】

2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−7−ニトロイソインドリン−1−オン (0.330g、1.13mmol)の無水MeOH (23mL)溶液に、NH4Cl (0.3g、5.66mmol)、続いて亜鉛末(7.39g、113mmol)を加え、そして反応混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、そしてセライトを通してろ過した。ろ液を濃縮して生成物をCH2Cl2(50mL)に溶解し、飽和NaHCO3溶液(2×25mL)、ブライン(1×25mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去して表題化合物を黄褐色固体0.276g (94%)として得た。この物質をさらに精製することなく次の工程で使用した。1H NMR (400 MHz、クロロホルム(CHLOROFOM)−D)δ2.5 (brs、4 H)、2.6 (t,2 H)、3.68−3.60 (m,7 H,)、4.40 (s,2 H)、5.20 (s,br、2 H)、6.58 (d,1 H)、6.65 (d,1 H)、7.22 (m,1 H);MS (ESI) (M+H)+= 261.94。
【0199】
実施例34
4−メチル−N−[2−(2−モルホリノエチル)−1−オキソイソインドリン−7−イル]ナフタレン−1−カルボキサミド
【化98】

実施例22、工程Bと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン (0.15g、0.57mmol)を4−メチルナフタレンカルボニルクロリド(0.40g、1.14mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.16mL)、1.14mmol)とCH2Cl2(20mL)にて反応させて粗生成物を得、これをCH2Cl2/ヘキサンからの結晶化により精製した。 表題化合物はオフホワイト色の固体であった0.085g (34%)。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D)δ 2.5 (brs、4 H)、2.6 (t,2 H)、2.75 (s,3 H)、3.75−3.65 (m,6 H)、4.52 (s,2 H)、7.18 (d,1 H)、7.38 (d,1 H)、7.60−7.55 (m,3 H)、7.8 (d,1 H)、8.08−8.02 (m,1 H)、8.64−8.56 (m,1 H)、8.75 (d,1 H);MS (ESI) (M+H)+= 430.03;HPLC:97.67;元素分析:C26H27N3O3についての計算値:C,72.71;H,6.34;N,9.78 実測値:C,72.57;H,6.23;N,9.72。
【0200】
実施例35
(4−メトキシナフチル)−N−[2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化99】

実施例22、工程Bと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン (0.150g、0.57mmol)を4−メトキシナフタレンカルボニルクロリド(0.250g、1.14mmol) (実施例2における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.16mL、1.14mmol)を無水CH2Cl2(20mL)中にて反応させて、EtOAc/ヘキサン(3:7)を使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーの後、表題化合物を固体として得た。CH2Cl2/ヘキサンからの結晶化により固体0.095g (38%)を得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 2.5 (brs、4 H)、2.65−2.58 (m,2 H)、3.68 (brs、6 H)、4.15 (s,3 H)、4.5 (s,2 H)、6.88 (d,1 H)、7.18 (d,1 H)、7.62−7.50 (m,3 H)、7.9 (d,1 H)、8.32 (d,1 H)、8.65 (d,1 H)、8.75 (d,1 H);MS (ESI) (M+H) += 445.93 HPLC:97.36;元素分析:C26H27N3O4についての計算値:C 70.10、H 6.11、N 9.43 実測値:C 69.56、H 5.93、N 9.19。
【0201】
実施例36
(4−メトキシナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2−ピペリジルエチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化100】

【0202】
工程A:(4−メトキシナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2−ピペリジルエチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化101】

実施例22、工程Bと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2−(ピペリジン−1−イルエチル)イソインドリン−1−オン(0.150g、0.58mmol)(製造については以下の工程B及びCを参照のこと)を4−メトキシナフタレンカルボニルクロリド(0.250g、1.14mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.16mL、1.14mmol)とCH2Cl2(20mL)中にて反応させて、CH2Cl2/MeOH (9:1)を使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーによる精製後に表題化合物を得た。CH2Cl2/ヘキサンからの結晶化により固体0.160g(62%)を得た。 1H NMR(400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.45 (brs、2 H)、1.55 (brs、6 H)、2.49−2.38 (brs、4 H)、3.72−3.65 (m,2 H)、4.05 (s,3 H)、4.55 (s,2 H)、6.86 (d,1 H)、7.15 (d,1 H)、7.62−7.48 (m,3 H)、7.92 (d,1 H)、8.32 (d,1 H)、8.65 (d,1 H)、8.75 (d,1 H);MS (ESI) (M+H) += 444.01;元素分析:C27H29N3O3についての計算値:C 73.11、H 6.59、N 9.47 実測値:C 73.41、H 6.65、N 9.24。
【0203】
工程B:7−ニトロ−2−(2−(ピペリジン−1−イルエチル)イソインドリン−1−オン
【化102】

2−(ブロモエチル)−6−ニトロ安息香酸メチル(4.0g、14.6mmol)の無水DMF(88mL)溶液に、2−(ピペリジン−1−イル)エタンアミン(2.1mL、14.6mmol)及びDIPEA(7.23mL、41.61mmol)を加え、そして混合物を85℃で3時間撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、残留物をCH2Cl2(880mL)に溶解し、濃NaHCO3溶液(2×450mL)、ブライン(1×450mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、そして濃縮して表題化合物を褐色固体として得た。CH2Cl2/ヘキサンからの結晶化により表題化合物を黄褐色固体3.2g (76%)として得た。 1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.40−1.50 (m,2 H)、1.50−1.64 (m,4 H)、2.44 (brs、4 H)、2.60 (t,2 H)、3.70 (t,2 H)、4.60 (s,2 H)、7.60−7.70 (m,2 H)、7.69−7.78 (d,1 H)。
【0204】
工程C:7−アミノ−2−(2−(ピペリジン−1−イルエチル)イソインドリン−1−オン
【化103】

7−ニトロ−2−(2−(ピペリジン−1−イルエチル)イソインドリン−1−オン (3.2g、11.07mmol)の無水MeOH(240mL)溶液に、NH4Cl(2.93g、55.35mmol)、続いて亜鉛末(72g、1107mmol)を加え、そして反応混合物を70℃で1時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、そしてセライトを通してろ過した。固体をMeOH(2×250mL)で洗浄し、ろ液を真空で濃縮した。残留物をCH2Cl2(500mL)に溶解し、溶解していない部分をろ別してろ液を飽和NaHCO3溶液(2×250mL)、ブライン(1×250mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去して表題化合物(化合物11)を淡黄色固体2.76g (96%)として得、これをさらに精製することなく使用した。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.50−1.40 (m,2 H)、1.65−1.54 (m,5 H)、2.45 (brs、4 H,)、2.55(t,2 H)、3.65 (t,2 H)、4.4 (s,2 H)、6.56 (d,1 H)、6.7 (d,1 H)、7.2 (d,1 H);MS (ESI) ( M+H)+= 259.95
【0205】
実施例37
(4−フルオロナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2−ピペリジルエチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化104】

実施例22、工程Bのような一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2−(ピペリジン−1−イルエチル)イソインドリン−1−オン (0.200g、0.77mmol)を4−フルオロナフタレンカルボニルクロリド(0.240g、1.15mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)とCH2Cl2(30mL)中にて反応させて、CH2Cl2/MeOH (98:2〜95:5)を使用するシリカゲルでのクロマトグラフィーの後、表題化合物を固体0.195g (57%)として得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.20 (s,2 H)、1.40 (brs、4 H)、2.40 (brs、3 H)、2.60 (s,2 H)、3.65 (s,2 H)、4.45 (s,2 H)、7.20−7.15 (m,2 H)、7.65−7.50 (m,3 H)、7.85 (d,1 H)、8.2 (d,1 H)、8.6 (d,1 H)、8.7 (d,1 H);元素分析:C26H26FN3O2についての計算値:C 72.37、H 6.07、N 9.74 実測値:C 71.40、H 5.74、N 9.25;MS (ESI) (M+H)+ = 432.03。
【0206】
4−ヒドロキシナフタレン化合物についてのスキーム
【化105】

【0207】
実施例38
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−ヒドロキシナフチル)カルボキサミド
【化106】

【0208】
工程A:N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−ヒドロキシナフチル)カルボキサミド
【化107】

10%炭素上パラジウム(0.050g)を、N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル][4−(フェニルメトキシ)ナフチル]カルボキサミド (0.14g、0.28mmol) (製造については、以下の工程Bを参照のこと)のMeOH/THF (10mL/20mL)中撹拌溶液に加えた。混合物を水素雰囲気下で2.5時間撹拌し、セライトを通してろ過し、そしてTHF(2×15mL)で洗浄した。ろ液をエバポレートして表題化合物を得、これをCH2Cl2で洗浄して表題化合物を白色固体として得た、0.090g (78%)。1H NMR (400 MHz、ジメチルスルホキシド−D6) δ 0.84−1.00 (m,2 H)、1.04−1.26 (m,3 H)、1.54−1.80 (m,6 H)、3.33 (s,2 H)、4.50 (s,2 H)、6.98 (d,1 H)、7.28 (d,1 H)、7.50−7.68 (m,3 H)、7.82 (d,1 H)、8.26 (d,1 H)、8.52 (d,1 H)、10.98 (brs、1 H)、11.02 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 414.97;元素分析:C26H26N2O3についての計算値:C,75.34;H,6.32;N,6.76 実測値:C,75.55;H,6.29;N,6.92。
【0209】
工程B:N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル][4−(フェニルメトキシ)ナフチル]カルボキサミド
【化108】

実施例22、工程Aと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(シクロヘキシルメチル)イソインドリン−1−オン (0.135g、0.550mmol)を4−(フェニルメトキシ)ナフタレンカルボニルクロリド(0.230g、0.827mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン(0.24mL、1.7mmol)とCH2Cl2(10mL)中にて反応させて、CH2Cl2/ヘキサン(1:3〜1:1)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製後、表題化合物、0.26g (94%)をペールホワイト色の固体として得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 0.92−1.30 (m,5 H)、1.60−1.80 (m,6 H)、3.38 (d,2 H)、4.38 (s,2 H)、5.30 (s,2 H)、6.92 (d,1 H)、7.16 (d,1 H)、7.30−7.64 (m,8 H)、7.89 (d,1 H)、8.38 (d,1 H)、8.72 (dd、1 H)、8.84 (d,1 H)、11.05 (s,1 H)。
【0210】
実施例39
[4−(ヒドロキシ)ナフチル)]−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化109】

【0211】
工程A:[4−(ヒドロキシ)ナフチル)]−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
【化110】

10%炭素上パラジウム(0.050g)を、N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリニル][4−(フェニルメトキシ)ナフチル]カルボキサミド(0.14g、0.28mmol) (製造については、以下の工程Bを参照のこと)のMeOH/THF (10mL/20mL)中撹拌溶液に加えた。この混合物を水素雰囲気下で2.5時間撹拌し、セライトを通してろ過し、そしてTHF(2×15mL)で洗浄した。ろ液をエバポレートして表題化合物を得、これをCH2Cl2で洗浄して表題化合物を白色固体として得た、0.090g (78%)。1H NMR (400 MHz、ジメチルスルホキシド−D6) δ 1.12−1.28 (m,2 H)、1.46−1.56 (m,2 H)、1.90−2.04 (m,1 H)、3.24 (dd、2 H)、3.38 (d,2 H)、3.82 (dd、2 H)、4.54 (s,2 H)、6.98 (d,1 H)、7.29 (d,1 H)、7.51−7.66 (m,3 H)、7.81 (d,1 H)、8.25 (d,1 H)、8.52 (d,2 H)、10.96 (s,1 H)、11.03 (s,1 H);MS (ESI) (M+H)+ = 416.94;元素分析:C25H24N2O4についての計算値:C,72.10;H,5.81;N,6.73 実測値:C,70.63;H,5.94;N,6.69。
【0212】
工程B:N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリニル][4−(フェニルメトキシ)ナフチル]カルボキサミド
【化111】

実施例22、工程Bと同じ一般的手順に従って、7−アミノ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−1−オン (0.136g、0.550mmol)を4−(フェニルメトキシ)ナフタレンカルボニルクロリド(0.230g、0.827mmol) (実施例22における工程Bの手順に従って製造した)及びトリエチルアミン (0.24mL、1.6mmol)とCH2Cl2(10mL)中にて反応させて、EtOAc/CH2Cl2 (1:10〜1:5)を使用するシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製した後、表題化合物0.26g (94%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz、クロロホルム−D) δ 1.32−1.62 (m,4 H)、1.92−2.08 (m,1 H)、3.34 (dd、2 H)、3.44 (d,2 H)、3.96 (dd、2 H)、4.04 (s,2 H)、5.28 (s,2 H)、6.92 (d,1 H)、7.14 (d,1 H)、7.32−7.64 (m,8 H)、7.88 (d,1 H)、8.38 (d,1 H)、8.68 (d,2 H)、8.74 (s,1 H)、10.98 (s,1 H)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、
R1は、水素、ハロゲン、シアノ、アミノ、アセチルアミノ、アセトキシ、ヒドロキシル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ−C1-6アルコキシ、ベンジルオキシ、−OCH2−C(=O)−R4、−OS(=O)2−R4、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C2-6アルキレン、ハロゲン化C1-6アルキル、ハロゲン化C2-6アルケニル C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ及びアミノより独立して選択され;
R2は、
【化2】

より選択され、ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルキル−C6-10アリール、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキル、C1-6アルキル−アミノ−カルボニル、C2-5ヘテロアリール−カルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル−カルボニル、C6-10アリールカルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C6-10アリール、及びC6-10アリール
−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルより選択され;ここでR3の定義において使用される該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルキル−C6-10アリール、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキル、C1-6アルキル−アミノ−カルボニル、C2-5ヘテロアリール−カルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル−カルボニル、C6-10アリールカルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C6-10アリール、及びC6-10アリール−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R4は、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキルアミノ、アミノ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ヒドロキシアミノ、C1-6アルコキシアミノ、ベンジルアミノ、C2-5ヘテロシクロアルキル、C2-5ヘテロアリール、及びC2-5ヘテロアリール−C1-6アルキルより選択され;
Xは、−C(=O)−及び−CH2−より選択され;そして
m及びnは、0、1、2、3、4及び5より独立して選択され、
ただし、R3は、場合により置換された2,6−ジオキソピペリジン−3−イルではない]
の化合物、その薬学的に許容しうる塩、ジアステレオマー、鏡像異性体又はそれらの混合物。
【請求項2】
R1が、水素、メトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、ベンジルオキシ、アセトキシ及びアセチルアミノより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1が、エチルスルホニルオキシ、及び3−トリフルオロプロピルスルホニルオキシより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R4が、ヒドロキシ、メトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシアミノ、メトキシアミノ、ベンジルアミノ、モルホリニル、2−ヒドロキシエチルアミノ、及びピリジニルメチルより選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R1は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルコキシ、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、ハロゲン化C1-6アルキル、アミノ、及びC1-6アルキルアミノ及びジ−C1-6アルキルアミノより独立して選択され;
R2は、
【化3】

より選択され、
ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルキル−C6-10アリール、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキル、C1-6アルキル−アミノ−カルボニル、C2-5ヘテロアリール−カルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル−カルボニル、C6-10アリールカルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C6-10アリール、及びC6-10アリール−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルより選択され;ここでR3の定義において使用される該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
Xは、−C(=O)−及び−CH2−より選択され;そして
m及びnは、0、1、及び2より独立して選択され、
ただし、R3は、場合により置換された2,6−ジオキソピペリジン−3−イルではない、
請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
R1は水素であり;
R2は、
【化4】

より選択され、
ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル及びテトラヒドロピラニルより選択され;ここでR3の定義において使用される該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、及びテトラヒドロピラニルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
Xは、−C(=O)−及び−CH2−より選択され;そして
m及びnは、0、1、及び2より独立して選択される、
請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
R1が水素である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
R2は、
【化5】

より選択され、
ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、メトキシメチル、ベンジルオキシ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、及びトリアゾリルメチルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項9】
R2は、シクロヘキシル、フェニル及びナフチルより選択され、ここで該シクロヘキシル、フェニル及びナフチルは、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、メトキシメチル、ベンジルオキシ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、及びトリアゾリルメチルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
R2は、シクロヘキシル、フェニル及び1−ナフチルより選択され、ここで該シクロヘキシル、フェニル及び1−ナフチルは、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、メトキシメチル、ベンジルオキシ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、及びトリアゾリルメチルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
R2は、ハロゲン、メチル、エチル、メトキシ、メトキシメチル、ベンジルオキシ、ジメチルアミノ、ヒドロキシ、及びトリアゾリルメチルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される1−ナフチルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル及びC2-5ヘテロシクロアルキルより選択され、ここで該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル及びC2-5ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、t−ブトキシカルボニル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され、ただしR3は場合により置換された2,6−ジオキソピペリジン−3−イルではない、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル及びピロリジニルより選択され、ここで該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピロリジニルは、
ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、t−ブトキシカルボニル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
R3は、C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル及びピロリジニルより選択され、ここで該C3-6シクロアルキル、ピペリジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル及びピロリジニルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、t−ブトキシカルボニル、アミノ、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ、及びジ−C1-6アルキルアミノより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
nが0である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
nが1である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
nが2である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
mが0である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
mが1である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項20】
Xが−C(=O)−である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
Xがメチレンである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
N−[2−(シクロブチルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
N−(3−オキソ−2−プロピル−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
N−(3−オキソ−2−ブチル−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
N−{2−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル}−1−ナフトアミド
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1− ナフトアミド
N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
N−(2−ブチル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2,3−ジメチルベンズアミド
2,3−ジメチル−N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]ベンズアミド
N−(3−オキソ−2−ピペリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
N−[3−オキソ−2−(ピペリジン−2−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
N−{2−[(1−メチルピペリジン−2−イル)メチル]−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル}−1−ナフトアミド
4−メトキシ−N−[3−オキソ−2−(ピペリジン−2−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
N−[2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
4−(メトキシメチル)−N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−1−ナフトアミド
N−[3−オキソ−2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル]−4−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イルメチル)−1−ナフトアミド
7−{[(2−メチル−1−ナフチル)メチル]アミノ}−2−(2−モルホリン−4−イルエチル)イソインドリン−1−オン
N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2,3−ジクロロベンズアミド
N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−1−ナフトアミド
N−(2−アリル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−4−イル)−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]ナフチルカルボキサミド
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−メチルナフチル)カルボキサミド
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−メトキシルナフチル)カルボキサミド
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−フルオロナフチル)カルボキサミド
[4−(ジメチルアミノ)ナフチル)]−N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]カルボキサミド
[4,7−(ジメトキシ)ナフチル)]−N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]カルボキサミド
ナフチル−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
(4−メチルナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
(4−メトキシナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
(4−フルオロナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル)カルボキサミド
[4−(ジメチルアミノ)ナフチル)]−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
[4,7−(ジメトキシ)ナフチル)]−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
N−[2−(モルホリン−4−イルエチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]ナフチルカルボキサミド
4−メチル−N−[2−(2−モルホリノエチル)−1−オキソイソインドリン−7−イル]ナフタレン−1−カルボキサミド
(4−メトキシナフチル)−N−[2−(2−モルホリン−4−イルエチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル]カルボキサミド
(4−メトキシナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2−ピペリジルエチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
(4−フルオロナフチル)−N−[3−オキソ−2−(2−ピペリジルエチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
N−[2−(シクロヘキシルメチル)−3−オキソイソインドリン−4−イル](4−ヒドロキシナフチル)カルボキサミド
[4−(ヒドロキシ)ナフチル)]−N−[3−オキソ−2−(2H−3,4,5,6−テトラヒドロピラン−4−イルメチル)イソインドリン−4−イル]カルボキサミド
より選択される化合物及びその薬学的に許容しうる塩。
【請求項23】
薬剤としての使用のための、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項24】
疼痛の治療のための薬剤の製造における、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項25】
機能性胃腸障害の治療のための薬剤の製造における、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項26】
過敏性腸症候群の処置のための薬剤の製造における、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項27】
不安、がん、多発性硬化症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、及び心臓血管障害の処置のための薬剤の製造における、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項28】
請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物及び薬学的に許容しうる担体を含む医薬組成物。
【請求項29】
温血動物における機能性胃腸障害の治療のための方法であって、このような治療を必要とする該動物に、治療有効量の請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項30】
温血動物における過敏性腸症候群の治療のための方法であって、このような治療を必要とする該動物に、治療有効量の請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
【請求項31】
式I:
【化6】

の化合物の製造方法であって、
式II:
【化7】

の化合物を、R2−X−Yの化合物と反応させる工程を含み、
式中、Yは、Cl、Br、F、及びOHより選択され;
R1は、水素、ハロゲン、シアノ、アミノ、アセチルアミノ、アセトキシ、ヒドロキシル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ−C1-6アルコキシ、ベンジルオキシ、−OCH2−C(=O)−R4、−OS(=O)2−R4、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、C2-6アルキレン、ハロゲン化C1-6アルキル、ハロゲン化C2-6アルケニル C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ及びアミノより独立して選択され;
R2は、
【化8】

より選択され、
ここでR2の定義において使用される上記の基は、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルキル−C6-10アリール、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキル、C1-6アルキル−アミノ−カルボニル、C2-5ヘテロアリール−カルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル−カルボニル、C6-10アリールカルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C6-10アリール、及びC6-10アリール−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R3は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルより選択され;ここでR3の定義において
使用される該C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-6シクロアルキル、C4-6シクロアルケニル、C1-6アルコキシ、及びC2-5ヘテロシクロアルキルは、ハロゲン、ハロゲン化C1-6アルキル、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルコキシ、シアノ、ニトロ、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキル、アミノ、C1-6アルキル−C6-10アリール、C1-6アルコキシ−C1-6アルキル、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ−C1-6アルキル、アミノ−C1-6アルキル、C1-6アルキル−アミノ−カルボニル、C2-5ヘテロアリール−カルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル−カルボニル、C6-10アリールカルボニル、C2-5ヘテロシクロアルキル、C3-6シクロアルキル、C3-6シクロアルキル−C1-6アルキル、C2-5ヘテロアリール、C2-5ヘテロアリール−C1-6アルキル、C6-10アリール、及びC6-10アリール−C1-6アルキルより選択される1つ又はそれ以上の基で場合により置換され;
R4は、C1-6アルキル、ハロゲン化C1-6アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ−C1-6アルキルアミノ、アミノ、C1-6アルコキシ、C1-6アルキルアミノ、ジ−C1-6アルキルアミノ、ヒドロキシアミノ、C1-6アルコキシアミノ、ベンジルアミノ、C2-5ヘテロシクロアルキル、C2-5ヘテロアリール、及びC2-5ヘテロアリール−C1-6アルキルより選択され;
Xは、−C(=O)−及び−CH2−より選択され;そして
m及びnは、0、1、2、3、4及び5より独立して選択され、
ただし、R3は場合により置換された2,6−ジオキソピペリジン−3−イルではない、
上記製造方法。

【公表番号】特表2009−538296(P2009−538296A)
【公表日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511980(P2009−511980)
【出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際出願番号】PCT/SE2007/000503
【国際公開番号】WO2007/139464
【国際公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】