説明

癌細胞の腹膜接種の阻害剤

NF―κBが媒介する細胞の増殖および転移を阻害するための組成物および方法が開示される。足場依存性および非依存性の増殖ならびに腫瘍形成を阻害することが可能であり、アポトーシスを引き起こすことが可能であるNF−κB阻害剤もまた開示される。なおさらに、細胞接着依存性様式で起こる、NF−κB阻害によるアポトーシスの誘導を阻害するNF−κB阻害剤が本明細書で開示される。細胞の再接着が、NF−κB阻害剤誘導性アポトーシスに対して細胞が感受性になることを引き起こすNF−κBの顕著な活性化を引き起こす細胞に影響を与えるNF−κB阻害剤もまた開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗癌活性のための化合物をスクリーニングする方法であって、
a.化合物または化合物のライブラリーを提供すること;
b.NF−κB阻害活性のための化合物または化合物のライブラリーをアッセイすること;
c.JNK活性化活性のための化合物または化合物のライブラリーをアッセイすること;
d.同定される化合物が抗癌活性を有する、NF−κB阻害活性とJNK活性化活性の両方を有する化合物を同定すること、
を備える、方法。
【請求項2】
前記NF−κBアッセイ、前記JNKアッセイ、または前記NF−κBアッセイと前記JNKアッセイの両方のいずれかが、DLD−1癌細胞系統、HT−29癌細胞系統、Su.86細胞系統、またはBxPC−3細胞系統を使用する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記NF−κBアッセイおよび前記JNKアッセイが同時に実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップbのアッセイが直接的NF−κB阻害についてアッセイする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップbのアッセイが間接的NF−κB阻害についてアッセイする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
FLIP活性化についてアッセイすることをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記化合物または化合物のライブラリーが少なくとも1つの電子求引基を有するオレフィンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記化合物または化合物のライブラリーが少なくとも2つの電子求引基を有するオレフィンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記電子吸引基が、シアノ基、スルホ−オキシ基、ホスホ−オキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、非置換芳香族環、または少なくとも1つのシアノ基、スルホ−オキシ基、ホスホ−オキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、エーテル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン、もしくはニトロ基を有する置換芳香族環を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ホスホ−オキシ基が構造
【化9】

を有し、ここで、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記スルホ−オキシ基が構造
【化10】

を有し、ここで、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記化合物または化合物のライブラリーがシアノ基および構造
【化11】

を有するスルホ−オキシ基を有するオレフィンを備え、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記化合物または化合物のライブラリーが構造
【化12】

を備え、R、R、およびRは、独立して、水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族であり、前記化合物がE−またはZ−異性体である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
およびRが水素である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三ブチル、置換もしくは非置換フェニル、またはベンジルである、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
が少なくとも1つのアルキル基を有するフェニル基である、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記化合物がE−異性体である、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記化合物または化合物のライブラリーが構造
【化13】

を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記化合物または化合物のライブラリーが構造
【化14】

を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記化合物または化合物のライブラリーがチアゾリジンジオンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記化合物または化合物のライブラリーがロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、またはシグリタゾンを備える、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記化合物または化合物のライブラリーがアニソマイシンを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
癌細胞の腹膜接種を予防するための有効量のJNK活性化因子およびNF−κB阻害剤を備える、癌細胞の腹腔内接種を予防するための組成物。
【請求項24】
前記組成物が少なくとも1つの電子求引基を有するオレフィンを備える、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記組成物が少なくとも2つの電子求引基を有するオレフィンを備える、請求項23に記載の組成物。
【請求項26】
前記電子吸引基が、シアノ基、スルホ−オキシ基、ホスホ−オキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、非置換芳香族環、または少なくとも1つのシアノ基、スルホ−オキシ基、ホスホ−オキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、エーテル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン、もしくはニトロ基を有する置換芳香族環を備える、請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
前記ホスホ−オキシ基が構造
【化15】

を有し、ここで、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
前記スルホ−オキシ基が構造
【化16】

を有し、ここで、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項26に記載の組成物。
【請求項29】
前記組成物がシアノ基および構造
【化17】

を有するスルホ−オキシ基を有するオレフィンを備え、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項23に記載の組成物。
【請求項30】
前記組成物が構造
【化18】

を備え、R、R、およびRは、独立して、水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族であり、前記化合物がE−またはZ−異性体である、請求項23に記載の組成物。
【請求項31】
およびRが水素である、請求項30に記載の組成物。
【請求項32】
がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三ブチル、置換もしくは非置換フェニル、またはベンジルである、請求項30に記載の組成物。
【請求項33】
が少なくとも1つのアルキル基を有するフェニル基である、請求項30に記載の組成物。
【請求項34】
前記化合物がE−異性体である、請求項30に記載の組成物。
【請求項35】
前記組成物が構造
【化19】

を備える、請求項23に記載の組成物。
【請求項36】
前記組成物が構造
【化20】

を備える、請求項23に記載の組成物。
【請求項37】
前記組成物がチアゾリジンジオンを備える、請求項23に記載の組成物。
【請求項38】
前記組成物がロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、またはシグリタゾンを備える、請求項37に記載の組成物。
【請求項39】
前記組成物がアニソマイシンを備える、請求項23に記載の組成物。
【請求項40】
前記組成物が
【化21】

および、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、シグリタゾン、またはアニソマイシンの1つ以上を備える、請求項23に記載の組成物。
【請求項41】
前記組成物が
【化22】

および、ロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、シグリタゾン、またはアニソマイシンの1つ以上を備える、請求項23に記載の組成物。
【請求項42】
NF−κBの阻害剤およびJNKの活性化因子を備える組成物を被験体に投与することを備える、被験体において癌細胞の増殖を阻害するための方法。
【請求項43】
NF−κBの阻害剤およびJNKの活性化因子を備える組成物を被験体に投与することを備える、被験体において表面への癌細胞の再接着を阻害する方法。
【請求項44】
NF−κBの阻害剤およびJNKの活性化因子を備える組成物を被験体に投与することを備える、被験体において癌細胞の転移を阻害する方法。
【請求項45】
NF−κBの阻害剤およびJNKの活性化因子を備える組成物を被験体に投与することを備える、被験体において癌細胞の腫瘍形成を阻害する方法。
【請求項46】
前記組成物が静脈内注射または点滴によって投与される、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項47】
前記組成物が腹腔内投与される、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項48】
前記組成物が手術前後に投与される、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項49】
前記組成物が腹内手術の前に投与される、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項50】
前記組成物が腹内手術の後に投与される、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項51】
前記癌細胞が、腹部癌細胞、肝癌細胞、腹膜癌細胞、壁癌細胞、直腸癌細胞、胃癌細胞、膵臓癌細胞、または結腸癌細胞である、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項52】
前記癌細胞がDLD−1癌細胞系統またはHT−29癌細胞系統に関連する、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
前記癌細胞がHT−Su.86またはBxPC−3細胞系統に関連する、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項54】
前記NF−κB阻害剤がNF−κBを直接的に阻害する、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
前記NF−κB阻害剤がNF−κBを間接的に阻害する、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項56】
前記NF−κB阻害剤がNF−κBの発現を阻害する、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項57】
前記NF−κB阻害剤がNF−κBの翻訳を阻害する、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
前記NF−κB阻害剤が核へのNF−κBの輸送を阻害する、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項59】
前記NF−κB阻害剤が少なくとも1つの電子吸引基を有するオレフィンを備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
前記NF−κB阻害剤が少なくとも2つの電子吸引基を有するオレフィンを備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
前記電子吸引基が、シアノ基、スルホ−オキシ基、ホスホ−オキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基、非置換芳香族環、または少なくとも1つのシアノ基、スルホ−オキシ基、ホスホ−オキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、エーテル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン、もしくはニトロ基を有する置換芳香族環を備える、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記ホスホ−オキシ基が構造
【化23】

を有し、ここで、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記スルホ−オキシ基が構造
【化24】

を有し、ここで、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項61に記載の方法。
【請求項64】
前記NF−κB阻害剤がシアノ基および構造
【化25】

を有するスルホ−オキシ基を有するオレフィンを備え、Rは水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族である、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項65】
前記NF−κB阻害剤が構造
【化26】

を備え、R、R、およびRは、独立して、水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、または置換もしくは非置換芳香族であり、前記化合物がE−またはZ−異性体である、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項66】
およびRが水素である、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第三ブチル、置換もしくは非置換フェニル、またはベンジルである、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
が少なくとも1つのアルキル基を有するフェニル基である、請求項65に記載の方法。
【請求項69】
前記化合物がE−異性体である、請求項65に記載の方法。
【請求項70】
前記NF−κB阻害剤が構造
【化27】

を備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
前記NF−κB阻害剤が構造
【化28】

を有する、請求項1〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項72】
前記JNK活性化因子がチアゾリジンジオンを備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
前記チアゾリジンジオンがロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、またはシグリタゾンからなる群より選択される、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記JNK活性化因子がアニソマイシンを備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
前記組成物がNF−κB阻害剤
【化29】

およびロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、またはシグリタゾンからなる群より選択されるJNK活性化因子を備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
前記組成物がNF−κB阻害剤
【化30】

およびJNK活性化因子アニソマイシンを備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項77】
前記組成物がNF−κB阻害剤
【化31】

およびロシグリタゾン、ピオグリタゾン、トログリタゾン、またはシグリタゾンからなる群より選択されるJNK活性化因子を備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。
【請求項78】
前記組成物がNF−κB阻害剤
【化32】

およびJNK活性化因子アニソマイシンを備える、請求項42〜45のいずれか1項に記載の方法。

【図1−1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図5−1】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図6G】
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【図6H】
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【図6I】
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【図7−1】
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【図8】
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【図9−1】
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【図10】
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【図11−2】
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【図12−2】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図1−2】
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【図3−2】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5−2】
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【図7−2】
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【図9−2】
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【図11−1】
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【図12−1】
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【図14】
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【公表番号】特表2011−520096(P2011−520096A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−503220(P2011−503220)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/039508
【国際公開番号】WO2009/124272
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(506051429)ユニバーシティ オブ ユタ リサーチ ファウンデーション (25)
【Fターム(参考)】