説明

発光標示機能を有するブロック

【課題】完全防水・防振性・耐久性に優れた発光・標示機能を有するコンクリートブロックを提供する。
【解決手段】本発明では、発光ダイードと太陽電池、それを制御する機器を防水性・防振性を有する駆体の内部に組込まれた、耐水性、耐震性を有する駆体に組込み、完全防水性の一体化された発光装置の駆体を装填するコンクリートブロックに係わるものである。雨水の浸入や振動による故障は皆無となり、電源が無い屋外への設置が容易であり、長期間、メンテナンスフリーで無人運転が可能となる。また、設置工事も、従来のコンクリートブロックと同じように一体化されているので、極めて簡便で容易である。
また、駆体内部に配備する光透過板に蛍光体膜を形成し、さら使用する発光ダイードの1種に紫外線を放射する発光ダイードを使用することにより、光透過板そのものが蛍光を発することから標示機能をさらに高めることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、夜間に発光ダイード(LED)が発光し、誘導・標示機能を有する道路、壁面等に埋設するコンクリートブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路の交差点、停止線、中央分離帯、歩道の誘導板、またビル・橋脚の壁面等に蛍光灯、冷陰極管、発光ダイードを埋め込み、夜間に点灯させて照明、誘導標示、装飾を行われるようになってきた。しかしながら、これを実現させるための小型な構造で、設置工事が容易であり、また電源フリーでかつ長期間のメンテナンスが不要となるタイプの発光・標示機能を有するコンクリートブロックが強く求められていた。
【0003】
【特許文献】特開平06−118887 特開平10−219638
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の道路面や外壁等への発光体の設置方式では、発光性能が不十分であり、雨水の浸入や振動による電気回路部品の破損が多く発生し、耐久性に問題があった。また、発光体の設置工事において、防水対策や電気工事に多大な労力と費用を要する問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、このような実情に鑑み、十分な発光性能を有する発光ダイードと太陽電池、それを制御する機器を防水性・防振性を有する駆体の内部に組込み、完全に一体化し、防水性・防振性を有する発光装置の駆体をコンクリートブロックに装填することにより、設置工事が容易であり、かつ電源フリー・メンテナンスフリーとなる発光・標示機能を有するコンクリートブロックに係わるものある。
また、発明では、使用する発光ダイオードに関して、3色以上のカラー光をする発光体を使用し、点灯・点滅させることにより標示機能を発現させることが可能である。
また、駆体内部に配備する光透過板に蛍光塗料を塗布し、さら使用する発光ダイード1種に紫外線を放射する発光ダイードを設置することにより、光透過板そのものが蛍光を発することにより、標示機能をさらに効果的に発現させることが可能になる。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、発光ダイードと太陽電池、それを制御する機器を防水性・防振性を有する駆体の内部に組込まれており、完全に一体化された発光装置の駆体がコンクリートブロックに装填される構造になっている。従って雨水の浸入や振動による故障は皆無となる。
また、道路、壁面、橋脚等の駆動電源がない場所への設置も可能である。設置工事は本発明のコンクリートブロックを設置・固定化するのみで完了するため、設置工事は極めて簡便・容易である。
さらに設置した時点から直ちに稼働させることか出来、長期間においてメンテナンスフリーで自動運転が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。
【0008】
図1は、本発明の実施の形態の一例であり、発光・標示機能を有するコンクリートブロックの斜視図である。コンクリートブロック1に発光装置が組込まれた駆体2が装填さる。
【0009】
図2は、本発明の発光・標示機能を有するコンクリートブロックの断面図である。コンクリートブロック1に、耐水性・防振性を有する駆体2が完全密着・完全防水の状態で装填される。
【0010】
図3は、本発明のコンクリートブロックに装填する完全に一体化された駆体の斜視図である。
【0011】
図3は、本発明の、コンクリートブロックに装填する発光機能を機能有する駆体の内部を示す断面図である。
駆体2の内部構造は、駆体ケース8の内部に、発光ダイード3、太陽電池4、蓄電池5、制御装置6、光透過板7を組み込むものになっている。
【0012】
駆体ケース8は、鋼鉄、ステンレス、アルミニウム、プラスチック、FRPのような複合材料等の機材から適用場面の状況より選ぶことがなるが、一般的には耐久性・強度の面よりステンレス製が好ましい。
【0012】
駆体2の上部に、光透過板7を設置し、この光透過板7を通して太陽光を受光し、また発光ダイード3からの光を外部に放射させる構造とする。この光透過板7からの太陽光により太陽電池で発電を行い、蓄電池5で充電を行う。光透過板の材質としては、強化ガラス、強化プラスチック(ポリカーボネート、アクリル、アクリル・スチレン共重合体、アクリル・ブタジエン・スチレン共重合体等の樹脂)を用いることが出来る。一般的には耐久性、耐擦傷性、コストの面より強化ガラス板が好ましい。
【0013】
光透過板の下には、太陽電池セル4と発光ダイード3が設置される。太陽電池セルには、シリコン単結晶型、シリコン多結晶型、シリコンアモルファス型、シリコン以外の半導体型(一例:CIS型)、色素増感型等の種々のものが、あるがいずれものも用いることが出来る。
【0014】
発光ダイオード3には、白色、赤色、青、緑等の種々のカラー光を放射するものがあるが、いずれのものも用いることが出来る。異なったカラー光を放射する発光ダイードとして、3種以上を組み合わせて点灯・点滅させることにより、文字、絵などをより鮮明に表示することが可能となり、道路標識、照明看板などへの適用性が高まる。
【0015】
また、光透過板7の下部に蛍光塗料を塗布して蛍光体膜9を形成し、発光ダイードの一種に紫外線を放出する発光体を用いると、光透過板のそのもの自体が種々の色に蛍光を発するため、輝度が強く、高いディスプレイ性を発現することが出来る。
この蛍光体膜9の形成は、上記の塗布方式のほか、蛍光体を塗布したフィルムを貼り付ける方式で作成しても良い。
【0016】
駆体2の内部には、図3に示すように御装置6が設置されており、発光ダイオード3の昼夜の点灯・消灯やディスプレイ表示の制御を行う。
【0017】
このような構造からなる本発明の発光・標示機能を有するコンクリートブロックは、道路の中央分離帯、誘導道路、駐車場等の道路面や側壁に埋設することにより、進入方向、走行案内、進入禁止、停止位置などの標示を行うことができる。また、危険な構築物・障害物に取り付けることにより、危険箇所を照明したり、絵・文字で表示することが出来る。店舗・事務所・工場の外壁、門柱、塀などに取り付けることにより、案内表示が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図3】本発明のコンクリートブロックに装填される駆体の一例を示す斜視図である。
【図4】本発明のコンクリートブロックに装填される駆体の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリートブロック
2 駆体
3 発光ダイオード
4 太陽電池セル
5 電池
6 制御装置
7 光透過板
8 駆体ケース
9 蛍光体膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光が照射されるブロックの表面部に、光透過板、発光ダイオード、太陽電池、充電池、光センサー、制御装置を内部に配備した不透水性材料で包含された防水駆体を設置することを特徴する発光・標示機能を有するコンクリートブロック。
【請求項2】
発光ダイオードに3色以上のカラー光をする発光体を使用し、点灯・点滅を行うことにより標式機能を高めたことを特徴とする請求項1の発光・標示機能を有するコンクリートブロック。
【請求項3】
不透水性駆体に配備する光透過板の内部側に蛍光塗料を塗布し、カラー光を発する発光体の1種に紫外線を放射する発光ダイードを設置することを特徴する請求1、2の発光・標示機能を有するコンクリートブロック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−65516(P2010−65516A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−264611(P2008−264611)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(508305225)
【出願人】(508181504)株式会社サンエイジ (9)
【Fターム(参考)】