監視通報システム
【課題】サービス契約者に高精度の通報を行い、サービス契約者の操作に基づく自主完結型対処と外部委託型対処の連携を図ることができる低廉な監視通報システムを提供する。
【解決手段】監視通報システムは、第1の固有情報ID1を保持し、監視対象15に関する監視情報が入力され、通信網90を介して入力された監視情報に基づく発報信号を送信する監視発報端末10と、サービス契約者51が利用可能であり、監視発報端末10から通信網90を介して送信された発報信号を受信する通報端末50とを備えており、監視発報端末10は、入力された監視情報を基情報として時刻情報と関連付けて保存する情報保存手段13と、基情報の呼び出しを可能にする参照情報を生成し、監視発報端末10に入力された監視情報に基づく侵入者の有無等の検出結果、第1の固有情報ID1、及び参照情報を発報信号として通報端末50に送信する発報判断部14とを備えている。
【解決手段】監視通報システムは、第1の固有情報ID1を保持し、監視対象15に関する監視情報が入力され、通信網90を介して入力された監視情報に基づく発報信号を送信する監視発報端末10と、サービス契約者51が利用可能であり、監視発報端末10から通信網90を介して送信された発報信号を受信する通報端末50とを備えており、監視発報端末10は、入力された監視情報を基情報として時刻情報と関連付けて保存する情報保存手段13と、基情報の呼び出しを可能にする参照情報を生成し、監視発報端末10に入力された監視情報に基づく侵入者の有無等の検出結果、第1の固有情報ID1、及び参照情報を発報信号として通報端末50に送信する発報判断部14とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、家屋及びその敷地等の監視対象区域に設置された端末、その家屋の住人等であるサービス契約者が外出先等で使用可能な端末、並びに、警備サービス会社や保守修理サービス会社のようなサービス提供者側の設備として設置された端末等を、公共通信網等を使って通信可能とすることによって構築された監視通報システムに関するものである。また、本発明は、特に、監視対象区域の映像、音声、センサ検出結果、システムの状態等の情報に基づいてサービス契約者に精度の高い通報を行い、サービス契約者自身の操作に基づく自主完結型の対処と、駆付け警備やシステム保守のようなサービス提供者による外部委託型の対処との連携を図ることができる監視通報システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、監視対象区域にセンサやカメラ等の機器と通報装置を設置し、監視対象区域における侵入者や異常等を検出して、通信網を介して通報装置から警備サービス会社等に通報を行い、その情報を元に警備員の派遣を行うように構成された警備システムが普及している。このような警備システムにおいては、警備システム自体の不具合が原因の誤報が生じた場合であっても、警備員の派遣がなされるという欠点があった。
【0003】
この改善策として、センサによる検出結果をユーザー(すなわち、サービス契約者)の携帯電話に送信し、ユーザーが受信内容を確認した上で、警備サービス会社に警備員の派遣要請を依頼するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、監視対象区域のセンサにより異常が検知されたときに、監視対象区域内の画像を警備センタに送信して、警備サービス会社が受信画像を見て警備員の派遣要否を判断する構成の提案もある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
さらに、監視対象区域のセンサによる異常検知信号を警備指令センタで受信し、その受信内容に応じて警備員の派遣会社に出動を要請し、警備指令センタでの受信内容に応じて従量料金の課金をユーザーに行うサービスを提供する構成の提案もある(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2002−183850号公報
【特許文献2】特開2004−303033号公報
【特許文献3】特開2003−242575号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の警備システムの場合には、安心・安全を得たるため契約を希望する者は多いが、人件費等のサービス提供費用が高額である点が支障となって契約者が増加しないため、警備システムの広い普及が望めないという問題があった。
【0008】
また、上記従来の警備システムは、警備員を常駐させる形態よりも経費を削減することができるが、誤報を減らすために高精度の高価な設備が必要となり、また、設備の確実な動作を保証するための保守作業のために、警備員に対して、本来の業務以外の保守修理業務の教育訓練も必要となり、このため費用が嵩み、結果的に、警備システムの広い普及が望めないという問題があった。
【0009】
さらに、特許文献1に示すように、ユーザー自身に通報を行うシステムであっても、センサの検出精度が十分に高くない場合や、通報回線が不通状態になった場合に、通報の不報(通報すべきときに通報しないこと)、誤報(通報すべきではないときに通報してしまうこと)、又は失報(通報をしたが、受信者に届かなかったこと)が生じることになるので、このような事態を回避するための保守修理作業に関する費用が嵩み、結果的に、警備システムの広い普及が望めないという問題があった。
【0010】
一方、通報システムには、インターネット等の最新の高度な技術が用いられているため、検出通報機器の設置や保守作業には高度な専門知識をもつスタッフが必要となり、このためサービス提供に関する経費が嵩み、結果的に、警備システムの広い普及が望めないという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、サービス契約者に監視対象及び監視通報システムについての精度の高い通報を行い、サービス契約者自身の操作に基づく自主完結型の対処と、駆付け警備やシステム保守のようなサービス提供者による外部委託型の対処との連携を図ることができ、低廉な価格で信頼性の高いサービス提供を実現できる監視通報システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の監視通報システムは、第1の固有情報を保持し、監視対象の監視情報が入力され、通信網を介して前記入力された監視情報に基づく発報信号を送信する監視発報手段と、前記監視対象又はこの監視対象を監視するための構成に関するサービスを受けるサービス契約者が利用可能であり、前記監視発報手段から通信網を介して送信された前記発報信号を受信する通報受信手段とを有し、前記監視発報手段が、前記入力された監視情報を基情報として時刻情報と関連付けて保存する情報保存手段と、前記基情報の呼び出しを可能にする参照情報を生成し、前記監視発報手段に入力された前記監視情報に基づく検出結果、前記第1の固有情報、及び前記参照情報を発報信号として前記通報受信手段に送信する発報手段とを有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の監視通報システムによれば、サービス契約者自身の操作に基づく自主完結型の対処と、駆付け警備やシステム保守のようなサービス提供者による外部委託型の対処との連携を図ることができるので、対処方法のバリエーションが広く、信頼性の高いサービスを低廉な価格で提供することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る監視通報システムの構成を概略的に示す図である。
【0015】
図1に示されるように、実施の形態1に係る監視通報システムは、ユーザー側の設備と、インフラ側の設備から構成される。ここで、ユーザー51とは、監視・通報・対処のサービス、すなわち、監視対象又はこの監視対象を監視するための構成に関するサービスを受けるサービス契約者である。
【0016】
監視通報システムを構成するユーザー側の設備は、監視対象区域に設置された機器と、ユーザー51が利用可能な機器とを含む。ここで、監視対象15とは、例えば、ユーザー51自身の家屋と敷地である。また、監視対象15に、監視対象区域内の人、動物、植物、及び家財等を含めることもできる。ユーザー側の設備として監視対象区域に設置された機器には、監視対象15の状態入力がなされ、監視対象区域内の装置に対する操作信号を出力し、及び通信網90を介して通報を行う監視発報端末10と、監視発報端末10に映像信号を供給するカメラ等の撮像装置21と、監視発報端末10に情報を入力するリモコン等の情報入力装置22と、例えば、威嚇装置や照明装置等の制御情報出力を行う情報出力装置23とが含まれる。また、ユーザー側の設備として、監視対象区域内に侵入した物体を検出するセンサや、扉及び窓の開閉を検出するセンサのような他のセンサを備えることもできる。また、ユーザー側の設備としてユーザー51が利用可能な機器は、例えば、通信網90によりインターネット接続できる機器であり、携帯型の通報端末50や、通報受信や監視発報端末10の情報や状態を閲覧することができるパーソナルコンピュータ(PC)等のWeb閲覧端末80が含まれる。
【0017】
インフラ側の設備は、通報端末50をインターネット等の通信網90に接続する通報端末接続サーバ60と、インターネット等の通信網90上で端末間接続処理や情報の受け渡し・加工を行う監視通報サーバ30と、要請により監視対象への警備員駆付けサービスを提供する警備サービス会社端末41と、要請により監視対象への保守修理サービス員の派遣サービスを提供する保守修理サービス会社端末42とを含む。なお、以下の説明において、警備サービス会社端末41と保守修理サービス会社端末42とを総称して、サービス提供者端末40とも言う。また、システム運営会社が、警備又は保守修理を行っている場合には、監視通報サーバ30とサービス提供者端末40とは、同一のシステムである場合もある。さらに、警備及び保守修理のサービス会社が同じ会社である場合には、端末警備サービス会社端末41と保守修理サービス会社端末42とは、同一のシステムである場合もある。
【0018】
図2は、実施の形態1に係る監視通報システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【0019】
図2に示されるように、監視発報端末10は、通信網90に接続されたネットワークインターフェース(ネットワークIF)11と、撮像装置21、情報入力装置22、及び情報出力装置23の情報の入出力を行う機器制御部12と、機器制御部12で収集した情報の処理を行う情報処理手段16と、機器制御部12で収集した情報の保存及び読み出しを行う情報保存手段13と、時刻を情報処理手段16に伝える時刻通知手段17と、情報処理手段16で加工された情報の発報判断を行う発報判断部14とを有している。
【0020】
また、図2に示されるように、通報端末50は、通信網90に接続されたネットワークIF55と、メール等の情報受信手段56と、Web接続及び表示のための処理を行うWeb表示手段57と、情報を表示する表示部58と、操作入力を行う操作入力手段59と、音声通話等を行う通話IF52とを有している。
【0021】
また、図2に示されるように、監視通報サーバ30は、通信網90に接続されたネットワークIF31と、監視発報端末10又は通報端末50との接続動作を行う端末接続手段32と、メール等の情報を発信する情報送信手段33と、端末接続手段32を介して監視発報端末10又は通報端末50に接続するための情報を保存する接続先データベース(接続先DB)部34と、監視発報端末10からの情報を加工・発報判断等を行う情報加工判断手段35と、監視発報端末10から送信される通知情報を確認・内容判断解読を行う通知情報確認判断手段36と、通知履歴を保存する通知情報DB部37と、監視発報端末10から発報された情報と基準情報との比較を行う照合手段38と、照合手段38で用いる比較情報を保存する比較情報DB部39とを有している。
【0022】
また、図2に示されるように、Web閲覧端末80は、通信網90に接続されたネットワークIF81と、Web接続及び表示のための処理を行うWeb表示手段82と、情報を表示する表示部83と、操作入力を行う操作入力手段84とを有している。
【0023】
また、図2に示されるように、サービス提供者端末40は、警備サービス会社端末41及び/又は保守修理サービス会社端末42における、音声通話を受信する通話IF手段48と、通信網90に接続されたネットワークIF44と、Web接続及び表示のための処理を行うWeb表示手段45と、情報を表示する表示部47と、操作入力を行う操作入力手段46とを有している。
【0024】
次に、実施の形態1に係る監視通報システムの動作を説明する。図3は、実施の形態1に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。また、図4乃至図9は、実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末50の表示部58の表示例を示す図である。
【0025】
情報入力装置22から入力された情報及び撮像装置21で撮影された情報は、監視発報端末10に送られる(図3におけるステップA1)。このとき、監視発報端末10は、情報入力装置22から入力された情報及び撮像装置21で撮影された情報を、監視発報端末10内の機器制御部12から情報処理手段16を介し、時刻通知手段17から出力される時刻情報と共に、監視発報端末10内の情報保存手段13に入力する。情報保存手段13は、情報入力装置22から入力された情報及び撮像装置21で撮影された情報を、撮影画像等の監視情報の基情報として保存する。
【0026】
監視発報端末10の発報判断部14は、情報処理手段16経由で情報入力装置22から入力された情報及び撮像装置21で撮影された情報を受け取ると、発報の要否を判断し、発報要と判断されると(例えば、侵入者が検出されたとき)、その検出信号と、上記基情報と関連付けられ基情報の読み出しを行える参照情報と、監視発報端末10に固有の識別情報である第1の固有情報ID1を、ネットワークIF11を介して、監視通報サーバ30に通報する(図3におけるステップA2)。
【0027】
登録された監視通報サーバ30は、情報加工判断手段35を用いて、受信した通報情報を基に通報内容を加工し、接続先DB部34の格納情報から通報端末50を特定し、電子メール等の通報手段によって、通報端末50への通報を行う(図3におけるステップA3)。サービス契約者51は、通報端末50によって通報内容の受信操作を行う。このとき、図4に示されるように、通報端末50の表示部58には、「侵入者です。玄関のカメラで検出しました。」というメッセージ、検出日時、サービス契約者が採り得る対処内容のリストが表示される。
【0028】
図5に示されるように、サービス契約者51が通報端末50の操作によって、サービス契約者51が採り得る対処内容のリストの中から「詳細を確認する。」を選択した場合には、撮像装置21によって撮影された監視対象15の発報時の画像を確認することができる。
【0029】
また、図6に示されるように、サービス契約者51が通報端末50の操作によって、サービス契約者51が採り得る対処内容のリストの中から「現在の様子を見る。」を選択した場合には、撮像装置21によって撮影された監視対象15の現在の画像を確認することができる。
【0030】
図5に示される発報時の画像の確認又は図6に示される現在の様子の確認の結果、サービス契約者51は、情報出力装置23の威嚇機能を作動させたり(例えば、威嚇のための照明点灯又は警告音の発生等)、警備員を出動させたりする等、必要な対処実行判断(図3のG1)が行われる。なお、上記説明においては、通報先を通報端末50としているが、この通信網90上に接続されたWeb閲覧端末80を通報先としても、同様の機能を発揮させることができる。
【0031】
次に、対処実行判断により選択できる処理内容を説明する。対処実行判断G1(図3)が選択され、通報端末50から監視発報端末10を操作する例について説明する。通報を受信したサービス契約者51は、通報端末50の操作入力手段59を用いて、図4における「詳細を確認する。」ボタンの操作により、参照情報と、サービス契約者51を特定する識別情報である第2の固有情報ID2を監視通報サーバ30に送出する(図3におけるステップB1)。第2の固有情報ID2は、サービス契約者による通報端末50の入力操作や生体認証によって、又は、通報端末50に第2の固有情報ID2を保持するICチップを装着することなどによって、通報端末50に保持される。監視通報サーバ30においては、発報のあった監視発報端末10を、接続先DB部34の情報に基づいて特定し、発報元の監視発報端末10に接続する(図3におけるステップB2)。このとき、監視発報端末10内に保存された基情報を読み出し、監視通報サーバ30にデータを送信する(図3におけるステップB3)。基情報は監視通報サーバ30内で解読され、通報用の詳細情報内容に変換され、通報端末50に送信される(図3におけるステップB4)。通報端末50で受信された情報は、図5のように表示され、サービス契約者による内容の確認を行い、次の対処判断が行われる。
【0032】
次に、対処実行判断G2(図3)が選択され、通報端末50から監視発報端末10を操作する例について説明する。通報端末50を用いて「威嚇する。」ボタンを押し、対処操作出力とサービス契約者51を特定する第2の固有情報ID2を、監視通報サーバ30に送出する(図3におけるステップC1)。監視通報サーバ30においては、操作対象15の監視発報端末10を、接続先DB部34の情報に基づいて特定し、発報元の監視発報端末10に接続を行う(図3におけるステップC2)。監視発報端末10は、機器制御部12を介して接続された威嚇装置等の情報出力装置23に対処操作として出力される対処実行する。このときには、図7に示されるように、「サイレンを作動させました。」というメッセージが通報端末50の表示部58に表示される。
【0033】
次に、対処実行判断G3(図3)が選択され、通報端末50からサービス提供者端末40に警備サービスを依頼する例について説明する。通報端末50を用いて「警備出動を依頼する。」ボタンを操作し、対処操作と、サービス契約者を特定する第2の固有情報ID2を、監視通報サーバ30に送出する(図3におけるステップD1)。監視通報サーバ30においては、対処委託先情報を、接続先DB部34の情報に基づいて特定し、対処依頼履歴を接続先DB部34に保存し、サービス契約者51を特定する第2の固有情報ID2と、警備サービス会社端末41に必要な情報と共に接続送信する。このときには、図8に示されるように、「警備出動を依頼しました。」という表示と、「折り返し電話を致します。」という表示がなされる(図3におけるステップD2)。サービス提供者は、サービス提供者端末40で内容を確認の上、依頼の確認を行う(図3におけるステップD3)。サービス提供者は、サービス提供者端末40で、請負者を識別する第3の固有情報ID3と共に、通報端末50の所有者に、通話I/F52及び48を介して電話等の手段を用いて確認を行う(図3におけるステップD4)。依頼元から対処の実行依頼を行う(図3におけるステップD5)。サービス提供者は依頼内容に基づいて、対処の実行を履行する。対処を完了すると、サービス提供者端末40は、履行結果と、依頼元のサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2及びサービスの請負者を識別する第3の固有情報ID3を監視通報サーバ30に通知を行う(図3におけるステップD6)と、監視通報サーバ30は受信情報を接続先DB部34に保存すると共に、依頼元のサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2及びサービスの請負者を識別する第3の固有情報ID3と完了の旨を依頼者に連絡するための、図9に示す通知を行う(図3におけるステップD7)。サービス提供者のサービス履行費用に関しては、監視通報サーバ30の接続先DB部34に保存された対処依頼と完了通知の結果(図3におけるステップD6)を元に明細書を作成し、サービス契約者51にサービス費用の請求と回収を行う。なお、以上の例では、警備サービスを説明したが、保守修理サービスについても、警備サービスと同様の処理を実現できる。
【0034】
以上に説明したように、実施の形態1に係る監視通報システムによれば、監視発報端末10の発報時には、データ量の少ない参照情報のみを送信するので、通信網90を構成する通信伝送路の占有を小さくでき、監視通報サーバ30により参照情報をサービス契約者51の分かり易い通報表示構成に変換して、サービス契約者51の通報端末50に送信することができる。
【0035】
また、発報内容から詳細の確認が必要なときには、通報端末50の操作により、監視通報サーバ30を介した端末認証動作を経て、監視発報端末10に詳細情報の要求を行うことにより、詳細情報を確認でき、遠隔における対処判断を行うことが可能になる。
【0036】
また、詳細情報は一旦監視通報サーバ30を介することにより、監視通報サーバ30内の情報加工手段35の処理により詳細情報を再送信時に通報端末で表示可能な形式に変換を行い送信することが可能となる。また、同一の通報端末50上の操作でシームレスに対処を実行ができる。
【0037】
また、対処サービスを警備サービス会社等に外部委託するときにも、依頼者の身元と依頼の履歴が明確になるため、従量制による対価の回収をスムーズに行うことができるという効果を奏する。
【0038】
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、通信網90及び監視発報端末10が正常に動作していることを前提として、監視通報システムを説明したが、実施の形態2においては、通信網90に不具合が発生し、通報を行うことができず、監視通報システムが機能不全となった場合の動作を説明する。なお、実施の形態2の説明においては、図1及び図2をも参照する。
【0039】
図10は、本発明の実施の形態2に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。また、図11及び図12は、実施の形態2に係る監視通報システムにおける通報端末50の表示部58の表示例を示す図である。
【0040】
監視発報端末10は、監視発報端末10自身、これに接続された機器である撮像装置21、情報入力装置23、及び情報出力装置23等の状態を、それらの機器の出力信号に基づいて確認する手段(例えば、検査回路)を有する。監視発報端末10は、第1の通知間隔毎に通信網90を介して監視通報サーバ30に定間隔で通知を行う(図10におけるステップE1ー1,E1ー2,…,E1ーX)。通知を受けた監視通報サーバ30は、最後の通知受信履歴を通知情報DB部37に通知日時と共に保存し、通知受信の確認結果を監視発報端末10に送信する(図10におけるステップE2ー1,E2ー2,…,E2ーX)。監視通報サーバ30は、第1の通知間隔よりも長い第2の通知履歴確認間隔で、通知情報DB部37の保存内容の通知日時の更改の有無を確認する。以上の動作を監視発報端末10と監視通報サーバ間30で繰り返す。通知を受けた監視通報サーバ30は、最後の通知受信履歴と、通知情報DB部37の通知受信履歴との確認を行い、第2の通知履歴確認間隔内においては通知日時の更改が無かった監視発報端末10を特定する。ここで、監視発報端末10と監視通報サーバ30間の通信網90が切断している(すなわち、通信不能である)場合、監視通報サーバ30は、上記結果をサービス契約者51に通報するため、情報加工判断手段35を用いて受信した通報情報を基に通報内容の作成加工を行い、接続先DB部34から通報端末50を特定し、通報端末50への機器通報を行い(図10におけるステップA3)、通知情報DB部37のデータに基づいて、図11に示すように、「ご自宅の通報装置から応答がありません。」というメッセージを通報する。
【0041】
以下、図3に示されるステップD1〜D6の内容に順じた処理を行う。ここでは、通報端末50からサービス提供者に保守サービスを依頼する例について説明する。通報端末50を用いて、「修理点検を依頼する。」ボタンを操作し、対処操作とサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2を、監視通報サーバ30に送出する(図3におけるステップD1)。監視通報サーバ30においては接続先DB部34の対処委託先情報に基づいて対処依頼履歴を保存し、サービス契約者を識別する第2の固有情報ID2とサービス提供者端末40に必要な情報と共に接続し、図12に示すような通知を行う(図3におけるステップD2)。サービス提供者は内容を確認の上、依頼の確認を、請負者を識別する第3の固有情報ID3と共に通報端末50の所有者に通話I/F52及び48を介して電話等の手段を用いて行う(図3におけるステップD3)、依頼元から対処の実行依頼を行う(図3におけるステップD4)、サービス提供者は依頼内容に基づき、対処の実行を履行する。対処を完了するとサービス提供者端末40は、履行結果と、依頼元のサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2及びサービスの請負者を識別する第3の固有情報ID3を監視通報サーバ30に通知を行う(図3におけるステップD5)と、監視通報サーバ30は受信情報を接続先データベース34に保存すると共に、依頼元のサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2及びサービス提供者(請負者)を識別する第3の固有情報ID3と完了の旨を依頼者に連絡する通知を行う(図3におけるステップD6)。サービス提供者のサービス履行費用に関しては、監視通報サーバ30の接続先DB部34に保存された対処依頼と完了通知の結果を元に明細書を作成して、サービス契約者51にサービス費用の請求と改修を行う。
【0042】
上記例においては、サービス委託会社に点検を依頼する事例について説明したが、通報内容を確認し、受信者(サービス契約者)自身で機器の点検復旧を図る手段も選択可能である。
【0043】
従来は監視発報端末10の動作の停止により発報不能の状態になり、監視発報端末10からの発報が無い状態の識別が困難であったが、実施の形態2の構成とすることにより、監視発報端末10自体の動作と、監視通報サーバ30間における通信網回線が通報可能な状態であることを常時確認ができ、監視発報端末10の動作の停止や通信網の物理的・情報的切断発生時も少なくとも、第2の通知履歴確認間隔以内に異常状態を検出でき、サービス契約者の通報端末50に対して通報を行うことができる。
【0044】
さらに、対処サービス会社端末との連携を図ることにより、警備サービスから保守・点検サービスを包括的に受けることができる。
【0045】
なお、実施の形態2において、上記以外の点は、上記実施の形態1の場合と同じである。
【0046】
実施の形態3.
上記実施の形態1に係る発明においては、監視発報端末10からの情報は、監視通報サーバ30内で解読され、通報用の詳細情報内容に変換されてから通報端末50に送信されるステップB4(図3)を説明したが、実施の形態3においては、通報端末50へ送信する前に、解読時に情報内の生体識別情報のデータベースとの比較を行い判断の上、通報や画像内容の加工を行う場合を説明する。なお、実施の形態3の説明においては、図1及び図2をも参照する。
【0047】
図13は、本発明の実施の形態3に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図であり、図14は、実施の形態3に係る監視通報システムにおける動作を示す図である。また、図15は、実施の形態3に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(登録済来訪者があったことの通報時)を示す図であり、図16は、実施の形態3に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(未登録来訪者があったことの通報時)を示す図である。
【0048】
撮像装置21が、例えば、人物の顔画像を含む画像(図14におけるJ1)を監視発報端末10に送信すると(図13におけるステップF1)、監視発報端末10は監視通報サーバ30に生体情報付き発報をする(図13におけるF2)。監視発報端末10は、入力又は画像内から顔部分の抽出及び補正処理を行った画像(図14におけるJ3)を生成し監視通報サーバ30に対して送信する(図13におけるステップF3〜F4)。画像(図14におけるJ3)は、監視通報サーバ30内の照合手段38において、予め登録された比較情報DB部39内に保存された比較データ(図14におけるデータP1〜P5)と比較される。比較の結果、最も近い比較データに関連付けられた情報(例えば、氏名等)を引き出し、通報端末50への送信情報に付加して通報する(図13におけるステップA3)。例えば、照合の結果、登録済みのデータP5の「中村さん」と判断行い、通報をデータベース内から読み出した最も近い画像に関連付けられた氏名等を通報端末50上で表示した例が、図15に示されている。一方で、照合の結果、登録済みのデータベース内に合致する情報が無い場合は、顔部分の抽出画像を表示させた例について、図16に示す。以下、図3に示されるステップB1〜B4、C1〜C2、D1〜D6の内容に従い処理を行う。
【0049】
以上の監視通報サーバ内における処理判断機能で支援する構成とすることにより、通報端末50に送信されるケースは、サービス契約者自体の判断が必要なケースに絞り込める構成が実現できる。この構成により、不必要な通報が通報端末50に行われることを少なくすることができる。また、通報端末50の画面が小さい場合であっても、顔画像を画面一杯に拡大表示でき、顔からの対処判断を容易にする効果もある。また、仮に、上記照合処理において照合誤判断動作等が発生しても、顔画像との対応で容易に誤判断か否かを判断できる。
【0050】
上記実施の形態においては、生体情報方として「顔の画像」を用いる例を説明したが、人の顔以外の、指紋、虹彩、静脈パターン等の生体固有情報を用いても、同様の効果を奏することができる。
【0051】
なお、実施の形態3において、上記以外の点は、上記実施の形態1又は2の場合と同じである。
【0052】
実施の形態4.
上記実施の形態1においては、情報入力装置22から入力された情報又は撮像装置21で撮影された情報は監視発報端末10に送られ、基情報の記録を行う例を説明したが、基情報を、情報入力装置22からの情報入力又は撮像装置21による撮影情報に基づく検出(例えば、侵入者の検出)の有無に関わらず、連続的に撮影情報の記録処理を行い、検出のタイミングでその記録位置示す参照情報を生成してもよい。
【0053】
このような構成とすることにより、検出漏れが発生したときでも連続保存されたデータから、基情報を取り出すことができる効果が得られる。
【0054】
なお、実施の形態4において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至3の場合と同じである。
【0055】
実施の形態5.
上記実施の形態1の監視通報サーバ30内で発報内容を解読する過程において、その解読結果により通報先を変える構成としてもよい。
【0056】
例えば、屋外の監視対象で発生した異常の検出時はサービス契約者51へ、監視通報機器自体の異常検出時には、サービス契約者51と修理サービス請負者(図1の符号42)の両方へ通報するようにすれば、より迅速な修理対応等を提供することができる。
【0057】
なお、実施の形態5において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至4の場合と同じである。
【0058】
実施の形態6.
上記実施の形態2においては、第2の通知履歴確認間隔内に、監視発報端末10より少なくとも1回は監視通報サーバ30に通知が無いときに異常通知を行う例について説明したが、監視発報端末の発報毎に、通知を受けた監視通報サーバ30は最後の通知受信履歴を通知情報DB部37に通知日時と共に保存し、通知受信の確認結果を監視発報端末10に送信するステップE2の動作を行えば、監視対象の変化が一定時間無ければ、異常通知をサービス契約者の通報端末50に対して通報が行える構成が構築できる。
【0059】
このような構成とすることにより、一例として、監視発報端末に、監視対象の生活中に必ず操作する、例えば監視通報端末の入力部に住人の寝室ドアの開閉スイッチを接続し、一日に一度も開閉が無かったときには、異常発報を行うことにより、例えば、一暮らしの老人の安否の確認手段として利用できるという効果を奏する。
【0060】
なお、実施の形態6において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至5の場合と同じである。
【0061】
実施の形態7.
実施の形態2においては、監視発報端末10からの発報により、より通知情報DB部37が更改され、異常発生時には監視通報サーバ30から通報端末50に対して通報する例について説明したが、監視発報端末10からの発報後、通報端末サーバ7から監視発報端末10に対して所定時間以内に応答が無い場合、監視発報端末10は監視発報端末10に接続の情報出力装置23から応答の無いことを示す出力を行う動作を行う構成とすれば、通信網90や発報システムや監視発報端末10の異常発生を知ることができる。
【0062】
このような構成とすることにより、一例として、監視対象側にいるサービス契約者51は、監視発報端末10に接続された情報出力装置23の確認にて、通報端末50を使用していなくても、異常の発生を知ることができる効果を奏する。
【0063】
なお、上記構成と実施の形態6における構成とを組み合わせることも可能である。また、実施の形態7において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至6の場合と同じである。
【0064】
実施の形態8.
実施の形態3においては、監視通報サーバ30における照合結果を通報端末50に送信する形態について説明したが、照合結果を監視通報サーバ30から、監視発報端末10に直接操作出力を送信してもよい。
【0065】
例えば、監視発報端末10に監視対象における施錠・開錠装置や、威嚇装置を接続し、照合結果が、例えば登録済みと判断されたら開錠処理を行う送信内容とし、登録無しや登録済み不審者と判断されたときには、施錠を保持する等の構成が実現できる。
【0066】
なお、実施の形態8において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至7の場合と同じである。
【0067】
実施の形態9.
上記実施の形態3においては、生体情報の照合の結果、関連付けられた情報を通報端末50の表示部58に表示する例を説明したが、実施の形態9においては、関連付けられた情報が無い場合や、サービス契約者51の画像確認によって誤判断されていると判明した場合の対処方法について説明する。なお、実施の形態9の説明においては、図1及び図2をも参照する。
【0068】
図17は、実施の形態9に係る監視通報システムにおける通報端末50の表示部58の表示例(照合が誤判断であるとき)を示す図である。また、図18は、実施の形態9に係る監視通報システムにおける通報端末50の表示部58の表示例(画像情報の修正時)を示す図である。
【0069】
関連付けられた情報の無い画像の参照が行われた場合、又は、図17に示されるように、通報端末50に送信された画像情報等をサービス契約者51が確認した結果、「内田さんがきました。確認して下さい。」というメッセージが誤りであると判断された場合には、通報端末50の操作入力手段59を用いて、図18に示されるように、表示された顔情報に対して正しく関連付けすべき情報を再登録するか、又は、登録済みデータベースの補正を行い、正しく照合できる確率を上げる。
【0070】
このような構成として、付加した登録情報の更改を行うことによって、設置場所の環境(設置場所の明るさ、撮影角度、撮影距離等の撮影環境)で実写された画像を用いたデータベースの構築と補正を行うことができる。また、顔認証データベースが設置環境の実写画像を元に作られるため、実写画像を用いた照合処理時の誤判断の発生を低減できる効果を奏する。特に、家族や限られた知り合いと、それ以外の人との識別が重要で、画一的な撮像手段の設置・設定が難しい住宅向け用途において、画像による照合を行うケースの場合の監視用途においては、適切でより照合精度の高い構成とすることができる。
【0071】
なお、実施の形態9において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至8の場合と同じである。
【0072】
上記実施の形態1乃至9の監視通報システムは、個人住宅や事務所兼用型住宅等における普及型の防犯システムとして用いることができる。上記実施の形態1乃至9の監視通報システムにおける基本動作は、サービス提供者に頼らない自主完結型の通報及び対処であり、自主完結型の対処が困難な事態が発生した場合に、保守修理サービス会社からの作業員の派遣や警備サービス会社の駆付け警備による委託型の対処を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態1乃至9に係る監視通報システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】実施の形態1乃至9に係る監視通報システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。
【図4】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(侵入者検出の通報の受信時)を示す図である。
【図5】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(侵入者検出時の詳細情報の確認時)を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(現在の様子の確認時)を示す図である。
【図7】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(自主完結型対処である威嚇の選択時)を示す図である。
【図8】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(委託型対処である警備出動依頼の選択時)を示す図である。
【図9】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(警備出動報告の受信時)を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。
【図11】実施の形態2に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(自宅応答無しの通報の受信時)を示す図である。
【図12】実施の形態2に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(修理点検依頼の選択時)を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。
【図14】実施の形態3に係る監視通報システムにおける動作を示す図である。
【図15】実施の形態3に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(登録済来訪者があったことの通報時)を示す図である。
【図16】実施の形態3に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(未登録来訪者があったことの通報時)を示す図である。
【図17】実施の形態9に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(登録済来訪者があったことの通報時であって、誤判断時)を示す図である。
【図18】実施の形態9に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(画像情報の修正時)を示す図である。
【符号の説明】
【0074】
10 監視発報端末、 11 ネットワークIF、 12 機器制御部、 13 情報保存手段、 14 発報判断部、 15 監視対象、 21 撮像装置、 22 情報入力装置、 23 情報出力装置、 30 監視通報サーバ、 31 ネットワークIF、 32 端末接続手段、 33 情報送信手段、 34 接続先DB部、 35 情報加工判断手段、 36 通知情報確認判断手段、 37 通知情報DB部、 38 照合手段、 39 比較情報DB部、 40 サービス提供者端末、 41 警備サービス会社端末、 42 保守修理サービス会社端末、 44 ネットワークIF、 45 Web表示手段、 46 操作入力手段、 47 表示部、 48 通話I/F、 50 通報端末、 51 サービス契約者、 52 通話I/F、 55 ネットワークIF、 56 情報受信手段、 57 Web表示手段、 58 表示部、 59 操作入力手段、 60 通報端末接続サーバ、 80 Web閲覧端末、 81 ネットワークIF、 82 Web表示手段、 83 表示部、 84 操作入力手段、 90 通信網、 ID1 第1の固有情報、 ID2 第2の固有情報、 ID3 第3の固有情報。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、家屋及びその敷地等の監視対象区域に設置された端末、その家屋の住人等であるサービス契約者が外出先等で使用可能な端末、並びに、警備サービス会社や保守修理サービス会社のようなサービス提供者側の設備として設置された端末等を、公共通信網等を使って通信可能とすることによって構築された監視通報システムに関するものである。また、本発明は、特に、監視対象区域の映像、音声、センサ検出結果、システムの状態等の情報に基づいてサービス契約者に精度の高い通報を行い、サービス契約者自身の操作に基づく自主完結型の対処と、駆付け警備やシステム保守のようなサービス提供者による外部委託型の対処との連携を図ることができる監視通報システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、監視対象区域にセンサやカメラ等の機器と通報装置を設置し、監視対象区域における侵入者や異常等を検出して、通信網を介して通報装置から警備サービス会社等に通報を行い、その情報を元に警備員の派遣を行うように構成された警備システムが普及している。このような警備システムにおいては、警備システム自体の不具合が原因の誤報が生じた場合であっても、警備員の派遣がなされるという欠点があった。
【0003】
この改善策として、センサによる検出結果をユーザー(すなわち、サービス契約者)の携帯電話に送信し、ユーザーが受信内容を確認した上で、警備サービス会社に警備員の派遣要請を依頼するシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、監視対象区域のセンサにより異常が検知されたときに、監視対象区域内の画像を警備センタに送信して、警備サービス会社が受信画像を見て警備員の派遣要否を判断する構成の提案もある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
さらに、監視対象区域のセンサによる異常検知信号を警備指令センタで受信し、その受信内容に応じて警備員の派遣会社に出動を要請し、警備指令センタでの受信内容に応じて従量料金の課金をユーザーに行うサービスを提供する構成の提案もある(例えば、特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2002−183850号公報
【特許文献2】特開2004−303033号公報
【特許文献3】特開2003−242575号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の警備システムの場合には、安心・安全を得たるため契約を希望する者は多いが、人件費等のサービス提供費用が高額である点が支障となって契約者が増加しないため、警備システムの広い普及が望めないという問題があった。
【0008】
また、上記従来の警備システムは、警備員を常駐させる形態よりも経費を削減することができるが、誤報を減らすために高精度の高価な設備が必要となり、また、設備の確実な動作を保証するための保守作業のために、警備員に対して、本来の業務以外の保守修理業務の教育訓練も必要となり、このため費用が嵩み、結果的に、警備システムの広い普及が望めないという問題があった。
【0009】
さらに、特許文献1に示すように、ユーザー自身に通報を行うシステムであっても、センサの検出精度が十分に高くない場合や、通報回線が不通状態になった場合に、通報の不報(通報すべきときに通報しないこと)、誤報(通報すべきではないときに通報してしまうこと)、又は失報(通報をしたが、受信者に届かなかったこと)が生じることになるので、このような事態を回避するための保守修理作業に関する費用が嵩み、結果的に、警備システムの広い普及が望めないという問題があった。
【0010】
一方、通報システムには、インターネット等の最新の高度な技術が用いられているため、検出通報機器の設置や保守作業には高度な専門知識をもつスタッフが必要となり、このためサービス提供に関する経費が嵩み、結果的に、警備システムの広い普及が望めないという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、サービス契約者に監視対象及び監視通報システムについての精度の高い通報を行い、サービス契約者自身の操作に基づく自主完結型の対処と、駆付け警備やシステム保守のようなサービス提供者による外部委託型の対処との連携を図ることができ、低廉な価格で信頼性の高いサービス提供を実現できる監視通報システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の監視通報システムは、第1の固有情報を保持し、監視対象の監視情報が入力され、通信網を介して前記入力された監視情報に基づく発報信号を送信する監視発報手段と、前記監視対象又はこの監視対象を監視するための構成に関するサービスを受けるサービス契約者が利用可能であり、前記監視発報手段から通信網を介して送信された前記発報信号を受信する通報受信手段とを有し、前記監視発報手段が、前記入力された監視情報を基情報として時刻情報と関連付けて保存する情報保存手段と、前記基情報の呼び出しを可能にする参照情報を生成し、前記監視発報手段に入力された前記監視情報に基づく検出結果、前記第1の固有情報、及び前記参照情報を発報信号として前記通報受信手段に送信する発報手段とを有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の監視通報システムによれば、サービス契約者自身の操作に基づく自主完結型の対処と、駆付け警備やシステム保守のようなサービス提供者による外部委託型の対処との連携を図ることができるので、対処方法のバリエーションが広く、信頼性の高いサービスを低廉な価格で提供することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る監視通報システムの構成を概略的に示す図である。
【0015】
図1に示されるように、実施の形態1に係る監視通報システムは、ユーザー側の設備と、インフラ側の設備から構成される。ここで、ユーザー51とは、監視・通報・対処のサービス、すなわち、監視対象又はこの監視対象を監視するための構成に関するサービスを受けるサービス契約者である。
【0016】
監視通報システムを構成するユーザー側の設備は、監視対象区域に設置された機器と、ユーザー51が利用可能な機器とを含む。ここで、監視対象15とは、例えば、ユーザー51自身の家屋と敷地である。また、監視対象15に、監視対象区域内の人、動物、植物、及び家財等を含めることもできる。ユーザー側の設備として監視対象区域に設置された機器には、監視対象15の状態入力がなされ、監視対象区域内の装置に対する操作信号を出力し、及び通信網90を介して通報を行う監視発報端末10と、監視発報端末10に映像信号を供給するカメラ等の撮像装置21と、監視発報端末10に情報を入力するリモコン等の情報入力装置22と、例えば、威嚇装置や照明装置等の制御情報出力を行う情報出力装置23とが含まれる。また、ユーザー側の設備として、監視対象区域内に侵入した物体を検出するセンサや、扉及び窓の開閉を検出するセンサのような他のセンサを備えることもできる。また、ユーザー側の設備としてユーザー51が利用可能な機器は、例えば、通信網90によりインターネット接続できる機器であり、携帯型の通報端末50や、通報受信や監視発報端末10の情報や状態を閲覧することができるパーソナルコンピュータ(PC)等のWeb閲覧端末80が含まれる。
【0017】
インフラ側の設備は、通報端末50をインターネット等の通信網90に接続する通報端末接続サーバ60と、インターネット等の通信網90上で端末間接続処理や情報の受け渡し・加工を行う監視通報サーバ30と、要請により監視対象への警備員駆付けサービスを提供する警備サービス会社端末41と、要請により監視対象への保守修理サービス員の派遣サービスを提供する保守修理サービス会社端末42とを含む。なお、以下の説明において、警備サービス会社端末41と保守修理サービス会社端末42とを総称して、サービス提供者端末40とも言う。また、システム運営会社が、警備又は保守修理を行っている場合には、監視通報サーバ30とサービス提供者端末40とは、同一のシステムである場合もある。さらに、警備及び保守修理のサービス会社が同じ会社である場合には、端末警備サービス会社端末41と保守修理サービス会社端末42とは、同一のシステムである場合もある。
【0018】
図2は、実施の形態1に係る監視通報システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【0019】
図2に示されるように、監視発報端末10は、通信網90に接続されたネットワークインターフェース(ネットワークIF)11と、撮像装置21、情報入力装置22、及び情報出力装置23の情報の入出力を行う機器制御部12と、機器制御部12で収集した情報の処理を行う情報処理手段16と、機器制御部12で収集した情報の保存及び読み出しを行う情報保存手段13と、時刻を情報処理手段16に伝える時刻通知手段17と、情報処理手段16で加工された情報の発報判断を行う発報判断部14とを有している。
【0020】
また、図2に示されるように、通報端末50は、通信網90に接続されたネットワークIF55と、メール等の情報受信手段56と、Web接続及び表示のための処理を行うWeb表示手段57と、情報を表示する表示部58と、操作入力を行う操作入力手段59と、音声通話等を行う通話IF52とを有している。
【0021】
また、図2に示されるように、監視通報サーバ30は、通信網90に接続されたネットワークIF31と、監視発報端末10又は通報端末50との接続動作を行う端末接続手段32と、メール等の情報を発信する情報送信手段33と、端末接続手段32を介して監視発報端末10又は通報端末50に接続するための情報を保存する接続先データベース(接続先DB)部34と、監視発報端末10からの情報を加工・発報判断等を行う情報加工判断手段35と、監視発報端末10から送信される通知情報を確認・内容判断解読を行う通知情報確認判断手段36と、通知履歴を保存する通知情報DB部37と、監視発報端末10から発報された情報と基準情報との比較を行う照合手段38と、照合手段38で用いる比較情報を保存する比較情報DB部39とを有している。
【0022】
また、図2に示されるように、Web閲覧端末80は、通信網90に接続されたネットワークIF81と、Web接続及び表示のための処理を行うWeb表示手段82と、情報を表示する表示部83と、操作入力を行う操作入力手段84とを有している。
【0023】
また、図2に示されるように、サービス提供者端末40は、警備サービス会社端末41及び/又は保守修理サービス会社端末42における、音声通話を受信する通話IF手段48と、通信網90に接続されたネットワークIF44と、Web接続及び表示のための処理を行うWeb表示手段45と、情報を表示する表示部47と、操作入力を行う操作入力手段46とを有している。
【0024】
次に、実施の形態1に係る監視通報システムの動作を説明する。図3は、実施の形態1に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。また、図4乃至図9は、実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末50の表示部58の表示例を示す図である。
【0025】
情報入力装置22から入力された情報及び撮像装置21で撮影された情報は、監視発報端末10に送られる(図3におけるステップA1)。このとき、監視発報端末10は、情報入力装置22から入力された情報及び撮像装置21で撮影された情報を、監視発報端末10内の機器制御部12から情報処理手段16を介し、時刻通知手段17から出力される時刻情報と共に、監視発報端末10内の情報保存手段13に入力する。情報保存手段13は、情報入力装置22から入力された情報及び撮像装置21で撮影された情報を、撮影画像等の監視情報の基情報として保存する。
【0026】
監視発報端末10の発報判断部14は、情報処理手段16経由で情報入力装置22から入力された情報及び撮像装置21で撮影された情報を受け取ると、発報の要否を判断し、発報要と判断されると(例えば、侵入者が検出されたとき)、その検出信号と、上記基情報と関連付けられ基情報の読み出しを行える参照情報と、監視発報端末10に固有の識別情報である第1の固有情報ID1を、ネットワークIF11を介して、監視通報サーバ30に通報する(図3におけるステップA2)。
【0027】
登録された監視通報サーバ30は、情報加工判断手段35を用いて、受信した通報情報を基に通報内容を加工し、接続先DB部34の格納情報から通報端末50を特定し、電子メール等の通報手段によって、通報端末50への通報を行う(図3におけるステップA3)。サービス契約者51は、通報端末50によって通報内容の受信操作を行う。このとき、図4に示されるように、通報端末50の表示部58には、「侵入者です。玄関のカメラで検出しました。」というメッセージ、検出日時、サービス契約者が採り得る対処内容のリストが表示される。
【0028】
図5に示されるように、サービス契約者51が通報端末50の操作によって、サービス契約者51が採り得る対処内容のリストの中から「詳細を確認する。」を選択した場合には、撮像装置21によって撮影された監視対象15の発報時の画像を確認することができる。
【0029】
また、図6に示されるように、サービス契約者51が通報端末50の操作によって、サービス契約者51が採り得る対処内容のリストの中から「現在の様子を見る。」を選択した場合には、撮像装置21によって撮影された監視対象15の現在の画像を確認することができる。
【0030】
図5に示される発報時の画像の確認又は図6に示される現在の様子の確認の結果、サービス契約者51は、情報出力装置23の威嚇機能を作動させたり(例えば、威嚇のための照明点灯又は警告音の発生等)、警備員を出動させたりする等、必要な対処実行判断(図3のG1)が行われる。なお、上記説明においては、通報先を通報端末50としているが、この通信網90上に接続されたWeb閲覧端末80を通報先としても、同様の機能を発揮させることができる。
【0031】
次に、対処実行判断により選択できる処理内容を説明する。対処実行判断G1(図3)が選択され、通報端末50から監視発報端末10を操作する例について説明する。通報を受信したサービス契約者51は、通報端末50の操作入力手段59を用いて、図4における「詳細を確認する。」ボタンの操作により、参照情報と、サービス契約者51を特定する識別情報である第2の固有情報ID2を監視通報サーバ30に送出する(図3におけるステップB1)。第2の固有情報ID2は、サービス契約者による通報端末50の入力操作や生体認証によって、又は、通報端末50に第2の固有情報ID2を保持するICチップを装着することなどによって、通報端末50に保持される。監視通報サーバ30においては、発報のあった監視発報端末10を、接続先DB部34の情報に基づいて特定し、発報元の監視発報端末10に接続する(図3におけるステップB2)。このとき、監視発報端末10内に保存された基情報を読み出し、監視通報サーバ30にデータを送信する(図3におけるステップB3)。基情報は監視通報サーバ30内で解読され、通報用の詳細情報内容に変換され、通報端末50に送信される(図3におけるステップB4)。通報端末50で受信された情報は、図5のように表示され、サービス契約者による内容の確認を行い、次の対処判断が行われる。
【0032】
次に、対処実行判断G2(図3)が選択され、通報端末50から監視発報端末10を操作する例について説明する。通報端末50を用いて「威嚇する。」ボタンを押し、対処操作出力とサービス契約者51を特定する第2の固有情報ID2を、監視通報サーバ30に送出する(図3におけるステップC1)。監視通報サーバ30においては、操作対象15の監視発報端末10を、接続先DB部34の情報に基づいて特定し、発報元の監視発報端末10に接続を行う(図3におけるステップC2)。監視発報端末10は、機器制御部12を介して接続された威嚇装置等の情報出力装置23に対処操作として出力される対処実行する。このときには、図7に示されるように、「サイレンを作動させました。」というメッセージが通報端末50の表示部58に表示される。
【0033】
次に、対処実行判断G3(図3)が選択され、通報端末50からサービス提供者端末40に警備サービスを依頼する例について説明する。通報端末50を用いて「警備出動を依頼する。」ボタンを操作し、対処操作と、サービス契約者を特定する第2の固有情報ID2を、監視通報サーバ30に送出する(図3におけるステップD1)。監視通報サーバ30においては、対処委託先情報を、接続先DB部34の情報に基づいて特定し、対処依頼履歴を接続先DB部34に保存し、サービス契約者51を特定する第2の固有情報ID2と、警備サービス会社端末41に必要な情報と共に接続送信する。このときには、図8に示されるように、「警備出動を依頼しました。」という表示と、「折り返し電話を致します。」という表示がなされる(図3におけるステップD2)。サービス提供者は、サービス提供者端末40で内容を確認の上、依頼の確認を行う(図3におけるステップD3)。サービス提供者は、サービス提供者端末40で、請負者を識別する第3の固有情報ID3と共に、通報端末50の所有者に、通話I/F52及び48を介して電話等の手段を用いて確認を行う(図3におけるステップD4)。依頼元から対処の実行依頼を行う(図3におけるステップD5)。サービス提供者は依頼内容に基づいて、対処の実行を履行する。対処を完了すると、サービス提供者端末40は、履行結果と、依頼元のサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2及びサービスの請負者を識別する第3の固有情報ID3を監視通報サーバ30に通知を行う(図3におけるステップD6)と、監視通報サーバ30は受信情報を接続先DB部34に保存すると共に、依頼元のサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2及びサービスの請負者を識別する第3の固有情報ID3と完了の旨を依頼者に連絡するための、図9に示す通知を行う(図3におけるステップD7)。サービス提供者のサービス履行費用に関しては、監視通報サーバ30の接続先DB部34に保存された対処依頼と完了通知の結果(図3におけるステップD6)を元に明細書を作成し、サービス契約者51にサービス費用の請求と回収を行う。なお、以上の例では、警備サービスを説明したが、保守修理サービスについても、警備サービスと同様の処理を実現できる。
【0034】
以上に説明したように、実施の形態1に係る監視通報システムによれば、監視発報端末10の発報時には、データ量の少ない参照情報のみを送信するので、通信網90を構成する通信伝送路の占有を小さくでき、監視通報サーバ30により参照情報をサービス契約者51の分かり易い通報表示構成に変換して、サービス契約者51の通報端末50に送信することができる。
【0035】
また、発報内容から詳細の確認が必要なときには、通報端末50の操作により、監視通報サーバ30を介した端末認証動作を経て、監視発報端末10に詳細情報の要求を行うことにより、詳細情報を確認でき、遠隔における対処判断を行うことが可能になる。
【0036】
また、詳細情報は一旦監視通報サーバ30を介することにより、監視通報サーバ30内の情報加工手段35の処理により詳細情報を再送信時に通報端末で表示可能な形式に変換を行い送信することが可能となる。また、同一の通報端末50上の操作でシームレスに対処を実行ができる。
【0037】
また、対処サービスを警備サービス会社等に外部委託するときにも、依頼者の身元と依頼の履歴が明確になるため、従量制による対価の回収をスムーズに行うことができるという効果を奏する。
【0038】
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、通信網90及び監視発報端末10が正常に動作していることを前提として、監視通報システムを説明したが、実施の形態2においては、通信網90に不具合が発生し、通報を行うことができず、監視通報システムが機能不全となった場合の動作を説明する。なお、実施の形態2の説明においては、図1及び図2をも参照する。
【0039】
図10は、本発明の実施の形態2に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。また、図11及び図12は、実施の形態2に係る監視通報システムにおける通報端末50の表示部58の表示例を示す図である。
【0040】
監視発報端末10は、監視発報端末10自身、これに接続された機器である撮像装置21、情報入力装置23、及び情報出力装置23等の状態を、それらの機器の出力信号に基づいて確認する手段(例えば、検査回路)を有する。監視発報端末10は、第1の通知間隔毎に通信網90を介して監視通報サーバ30に定間隔で通知を行う(図10におけるステップE1ー1,E1ー2,…,E1ーX)。通知を受けた監視通報サーバ30は、最後の通知受信履歴を通知情報DB部37に通知日時と共に保存し、通知受信の確認結果を監視発報端末10に送信する(図10におけるステップE2ー1,E2ー2,…,E2ーX)。監視通報サーバ30は、第1の通知間隔よりも長い第2の通知履歴確認間隔で、通知情報DB部37の保存内容の通知日時の更改の有無を確認する。以上の動作を監視発報端末10と監視通報サーバ間30で繰り返す。通知を受けた監視通報サーバ30は、最後の通知受信履歴と、通知情報DB部37の通知受信履歴との確認を行い、第2の通知履歴確認間隔内においては通知日時の更改が無かった監視発報端末10を特定する。ここで、監視発報端末10と監視通報サーバ30間の通信網90が切断している(すなわち、通信不能である)場合、監視通報サーバ30は、上記結果をサービス契約者51に通報するため、情報加工判断手段35を用いて受信した通報情報を基に通報内容の作成加工を行い、接続先DB部34から通報端末50を特定し、通報端末50への機器通報を行い(図10におけるステップA3)、通知情報DB部37のデータに基づいて、図11に示すように、「ご自宅の通報装置から応答がありません。」というメッセージを通報する。
【0041】
以下、図3に示されるステップD1〜D6の内容に順じた処理を行う。ここでは、通報端末50からサービス提供者に保守サービスを依頼する例について説明する。通報端末50を用いて、「修理点検を依頼する。」ボタンを操作し、対処操作とサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2を、監視通報サーバ30に送出する(図3におけるステップD1)。監視通報サーバ30においては接続先DB部34の対処委託先情報に基づいて対処依頼履歴を保存し、サービス契約者を識別する第2の固有情報ID2とサービス提供者端末40に必要な情報と共に接続し、図12に示すような通知を行う(図3におけるステップD2)。サービス提供者は内容を確認の上、依頼の確認を、請負者を識別する第3の固有情報ID3と共に通報端末50の所有者に通話I/F52及び48を介して電話等の手段を用いて行う(図3におけるステップD3)、依頼元から対処の実行依頼を行う(図3におけるステップD4)、サービス提供者は依頼内容に基づき、対処の実行を履行する。対処を完了するとサービス提供者端末40は、履行結果と、依頼元のサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2及びサービスの請負者を識別する第3の固有情報ID3を監視通報サーバ30に通知を行う(図3におけるステップD5)と、監視通報サーバ30は受信情報を接続先データベース34に保存すると共に、依頼元のサービス契約者を識別する第2の固有情報ID2及びサービス提供者(請負者)を識別する第3の固有情報ID3と完了の旨を依頼者に連絡する通知を行う(図3におけるステップD6)。サービス提供者のサービス履行費用に関しては、監視通報サーバ30の接続先DB部34に保存された対処依頼と完了通知の結果を元に明細書を作成して、サービス契約者51にサービス費用の請求と改修を行う。
【0042】
上記例においては、サービス委託会社に点検を依頼する事例について説明したが、通報内容を確認し、受信者(サービス契約者)自身で機器の点検復旧を図る手段も選択可能である。
【0043】
従来は監視発報端末10の動作の停止により発報不能の状態になり、監視発報端末10からの発報が無い状態の識別が困難であったが、実施の形態2の構成とすることにより、監視発報端末10自体の動作と、監視通報サーバ30間における通信網回線が通報可能な状態であることを常時確認ができ、監視発報端末10の動作の停止や通信網の物理的・情報的切断発生時も少なくとも、第2の通知履歴確認間隔以内に異常状態を検出でき、サービス契約者の通報端末50に対して通報を行うことができる。
【0044】
さらに、対処サービス会社端末との連携を図ることにより、警備サービスから保守・点検サービスを包括的に受けることができる。
【0045】
なお、実施の形態2において、上記以外の点は、上記実施の形態1の場合と同じである。
【0046】
実施の形態3.
上記実施の形態1に係る発明においては、監視発報端末10からの情報は、監視通報サーバ30内で解読され、通報用の詳細情報内容に変換されてから通報端末50に送信されるステップB4(図3)を説明したが、実施の形態3においては、通報端末50へ送信する前に、解読時に情報内の生体識別情報のデータベースとの比較を行い判断の上、通報や画像内容の加工を行う場合を説明する。なお、実施の形態3の説明においては、図1及び図2をも参照する。
【0047】
図13は、本発明の実施の形態3に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図であり、図14は、実施の形態3に係る監視通報システムにおける動作を示す図である。また、図15は、実施の形態3に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(登録済来訪者があったことの通報時)を示す図であり、図16は、実施の形態3に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(未登録来訪者があったことの通報時)を示す図である。
【0048】
撮像装置21が、例えば、人物の顔画像を含む画像(図14におけるJ1)を監視発報端末10に送信すると(図13におけるステップF1)、監視発報端末10は監視通報サーバ30に生体情報付き発報をする(図13におけるF2)。監視発報端末10は、入力又は画像内から顔部分の抽出及び補正処理を行った画像(図14におけるJ3)を生成し監視通報サーバ30に対して送信する(図13におけるステップF3〜F4)。画像(図14におけるJ3)は、監視通報サーバ30内の照合手段38において、予め登録された比較情報DB部39内に保存された比較データ(図14におけるデータP1〜P5)と比較される。比較の結果、最も近い比較データに関連付けられた情報(例えば、氏名等)を引き出し、通報端末50への送信情報に付加して通報する(図13におけるステップA3)。例えば、照合の結果、登録済みのデータP5の「中村さん」と判断行い、通報をデータベース内から読み出した最も近い画像に関連付けられた氏名等を通報端末50上で表示した例が、図15に示されている。一方で、照合の結果、登録済みのデータベース内に合致する情報が無い場合は、顔部分の抽出画像を表示させた例について、図16に示す。以下、図3に示されるステップB1〜B4、C1〜C2、D1〜D6の内容に従い処理を行う。
【0049】
以上の監視通報サーバ内における処理判断機能で支援する構成とすることにより、通報端末50に送信されるケースは、サービス契約者自体の判断が必要なケースに絞り込める構成が実現できる。この構成により、不必要な通報が通報端末50に行われることを少なくすることができる。また、通報端末50の画面が小さい場合であっても、顔画像を画面一杯に拡大表示でき、顔からの対処判断を容易にする効果もある。また、仮に、上記照合処理において照合誤判断動作等が発生しても、顔画像との対応で容易に誤判断か否かを判断できる。
【0050】
上記実施の形態においては、生体情報方として「顔の画像」を用いる例を説明したが、人の顔以外の、指紋、虹彩、静脈パターン等の生体固有情報を用いても、同様の効果を奏することができる。
【0051】
なお、実施の形態3において、上記以外の点は、上記実施の形態1又は2の場合と同じである。
【0052】
実施の形態4.
上記実施の形態1においては、情報入力装置22から入力された情報又は撮像装置21で撮影された情報は監視発報端末10に送られ、基情報の記録を行う例を説明したが、基情報を、情報入力装置22からの情報入力又は撮像装置21による撮影情報に基づく検出(例えば、侵入者の検出)の有無に関わらず、連続的に撮影情報の記録処理を行い、検出のタイミングでその記録位置示す参照情報を生成してもよい。
【0053】
このような構成とすることにより、検出漏れが発生したときでも連続保存されたデータから、基情報を取り出すことができる効果が得られる。
【0054】
なお、実施の形態4において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至3の場合と同じである。
【0055】
実施の形態5.
上記実施の形態1の監視通報サーバ30内で発報内容を解読する過程において、その解読結果により通報先を変える構成としてもよい。
【0056】
例えば、屋外の監視対象で発生した異常の検出時はサービス契約者51へ、監視通報機器自体の異常検出時には、サービス契約者51と修理サービス請負者(図1の符号42)の両方へ通報するようにすれば、より迅速な修理対応等を提供することができる。
【0057】
なお、実施の形態5において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至4の場合と同じである。
【0058】
実施の形態6.
上記実施の形態2においては、第2の通知履歴確認間隔内に、監視発報端末10より少なくとも1回は監視通報サーバ30に通知が無いときに異常通知を行う例について説明したが、監視発報端末の発報毎に、通知を受けた監視通報サーバ30は最後の通知受信履歴を通知情報DB部37に通知日時と共に保存し、通知受信の確認結果を監視発報端末10に送信するステップE2の動作を行えば、監視対象の変化が一定時間無ければ、異常通知をサービス契約者の通報端末50に対して通報が行える構成が構築できる。
【0059】
このような構成とすることにより、一例として、監視発報端末に、監視対象の生活中に必ず操作する、例えば監視通報端末の入力部に住人の寝室ドアの開閉スイッチを接続し、一日に一度も開閉が無かったときには、異常発報を行うことにより、例えば、一暮らしの老人の安否の確認手段として利用できるという効果を奏する。
【0060】
なお、実施の形態6において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至5の場合と同じである。
【0061】
実施の形態7.
実施の形態2においては、監視発報端末10からの発報により、より通知情報DB部37が更改され、異常発生時には監視通報サーバ30から通報端末50に対して通報する例について説明したが、監視発報端末10からの発報後、通報端末サーバ7から監視発報端末10に対して所定時間以内に応答が無い場合、監視発報端末10は監視発報端末10に接続の情報出力装置23から応答の無いことを示す出力を行う動作を行う構成とすれば、通信網90や発報システムや監視発報端末10の異常発生を知ることができる。
【0062】
このような構成とすることにより、一例として、監視対象側にいるサービス契約者51は、監視発報端末10に接続された情報出力装置23の確認にて、通報端末50を使用していなくても、異常の発生を知ることができる効果を奏する。
【0063】
なお、上記構成と実施の形態6における構成とを組み合わせることも可能である。また、実施の形態7において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至6の場合と同じである。
【0064】
実施の形態8.
実施の形態3においては、監視通報サーバ30における照合結果を通報端末50に送信する形態について説明したが、照合結果を監視通報サーバ30から、監視発報端末10に直接操作出力を送信してもよい。
【0065】
例えば、監視発報端末10に監視対象における施錠・開錠装置や、威嚇装置を接続し、照合結果が、例えば登録済みと判断されたら開錠処理を行う送信内容とし、登録無しや登録済み不審者と判断されたときには、施錠を保持する等の構成が実現できる。
【0066】
なお、実施の形態8において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至7の場合と同じである。
【0067】
実施の形態9.
上記実施の形態3においては、生体情報の照合の結果、関連付けられた情報を通報端末50の表示部58に表示する例を説明したが、実施の形態9においては、関連付けられた情報が無い場合や、サービス契約者51の画像確認によって誤判断されていると判明した場合の対処方法について説明する。なお、実施の形態9の説明においては、図1及び図2をも参照する。
【0068】
図17は、実施の形態9に係る監視通報システムにおける通報端末50の表示部58の表示例(照合が誤判断であるとき)を示す図である。また、図18は、実施の形態9に係る監視通報システムにおける通報端末50の表示部58の表示例(画像情報の修正時)を示す図である。
【0069】
関連付けられた情報の無い画像の参照が行われた場合、又は、図17に示されるように、通報端末50に送信された画像情報等をサービス契約者51が確認した結果、「内田さんがきました。確認して下さい。」というメッセージが誤りであると判断された場合には、通報端末50の操作入力手段59を用いて、図18に示されるように、表示された顔情報に対して正しく関連付けすべき情報を再登録するか、又は、登録済みデータベースの補正を行い、正しく照合できる確率を上げる。
【0070】
このような構成として、付加した登録情報の更改を行うことによって、設置場所の環境(設置場所の明るさ、撮影角度、撮影距離等の撮影環境)で実写された画像を用いたデータベースの構築と補正を行うことができる。また、顔認証データベースが設置環境の実写画像を元に作られるため、実写画像を用いた照合処理時の誤判断の発生を低減できる効果を奏する。特に、家族や限られた知り合いと、それ以外の人との識別が重要で、画一的な撮像手段の設置・設定が難しい住宅向け用途において、画像による照合を行うケースの場合の監視用途においては、適切でより照合精度の高い構成とすることができる。
【0071】
なお、実施の形態9において、上記以外の点は、上記実施の形態1乃至8の場合と同じである。
【0072】
上記実施の形態1乃至9の監視通報システムは、個人住宅や事務所兼用型住宅等における普及型の防犯システムとして用いることができる。上記実施の形態1乃至9の監視通報システムにおける基本動作は、サービス提供者に頼らない自主完結型の通報及び対処であり、自主完結型の対処が困難な事態が発生した場合に、保守修理サービス会社からの作業員の派遣や警備サービス会社の駆付け警備による委託型の対処を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施の形態1乃至9に係る監視通報システムの構成を概略的に示す図である。
【図2】実施の形態1乃至9に係る監視通報システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。
【図4】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(侵入者検出の通報の受信時)を示す図である。
【図5】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(侵入者検出時の詳細情報の確認時)を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(現在の様子の確認時)を示す図である。
【図7】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(自主完結型対処である威嚇の選択時)を示す図である。
【図8】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(委託型対処である警備出動依頼の選択時)を示す図である。
【図9】実施の形態1に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(警備出動報告の受信時)を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。
【図11】実施の形態2に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(自宅応答無しの通報の受信時)を示す図である。
【図12】実施の形態2に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(修理点検依頼の選択時)を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態3に係る監視通報システムにおける各構成の動作手順を示す図である。
【図14】実施の形態3に係る監視通報システムにおける動作を示す図である。
【図15】実施の形態3に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(登録済来訪者があったことの通報時)を示す図である。
【図16】実施の形態3に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(未登録来訪者があったことの通報時)を示す図である。
【図17】実施の形態9に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(登録済来訪者があったことの通報時であって、誤判断時)を示す図である。
【図18】実施の形態9に係る監視通報システムにおける通報端末の表示部の表示例(画像情報の修正時)を示す図である。
【符号の説明】
【0074】
10 監視発報端末、 11 ネットワークIF、 12 機器制御部、 13 情報保存手段、 14 発報判断部、 15 監視対象、 21 撮像装置、 22 情報入力装置、 23 情報出力装置、 30 監視通報サーバ、 31 ネットワークIF、 32 端末接続手段、 33 情報送信手段、 34 接続先DB部、 35 情報加工判断手段、 36 通知情報確認判断手段、 37 通知情報DB部、 38 照合手段、 39 比較情報DB部、 40 サービス提供者端末、 41 警備サービス会社端末、 42 保守修理サービス会社端末、 44 ネットワークIF、 45 Web表示手段、 46 操作入力手段、 47 表示部、 48 通話I/F、 50 通報端末、 51 サービス契約者、 52 通話I/F、 55 ネットワークIF、 56 情報受信手段、 57 Web表示手段、 58 表示部、 59 操作入力手段、 60 通報端末接続サーバ、 80 Web閲覧端末、 81 ネットワークIF、 82 Web表示手段、 83 表示部、 84 操作入力手段、 90 通信網、 ID1 第1の固有情報、 ID2 第2の固有情報、 ID3 第3の固有情報。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の固有情報を保持し、監視対象の監視情報が入力され、通信網を介して前記入力された監視情報に基づく発報信号を送信する監視発報手段と、
前記監視対象又はこの監視対象を監視するための構成に関するサービスを受けるサービス契約者が利用可能であり、前記監視発報手段から通信網を介して送信された前記発報信号を受信する通報受信手段と
を有し、
前記監視発報手段が、
前記入力された監視情報を基情報として時刻情報と関連付けて保存する情報保存手段と、
前記基情報の呼び出しを可能にする参照情報を生成し、前記監視発報手段に入力された前記監視情報に基づく検出結果、前記第1の固有情報、及び前記参照情報を発報信号として前記通報受信手段に送信する発報手段と
を有する
ことを特徴とする監視通報システム。
【請求項2】
前記監視発報手段による前記基情報の保存が連続的に行われ、
前記参照情報は、前記情報保存手段における前記基情報の保存位置を示す情報を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の監視通報システム。
【請求項3】
前記監視発報手段から送信された前記発報信号を、受信し、加工し、前記第1の固有情報に関連付けられた前記通報受信手段に転送する情報中間処理手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項4】
前記通報受信手段は、
第2の固有情報を保持し、
前記第2の固有情報と前記監視対象に対して施される対処内容を指示する対処信号とを、通信網を経由して前記監視発報手段に送信する
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項5】
前記サービス契約者に対するサービスを提供するサービス提供者の設備であるサービス提供者端末をさらに有し、
前記通報受信手段は、
第2の固有情報を保持し、
前記第2の固有情報と前記監視対象に対して施される対処内容を指示する対処信号とを、通信網を経由して前記監視発報手段及び/又は前記サービス提供者端末に送信する
ことを特徴とする請求項3に記載の監視通報システム。
【請求項6】
前記第2の固有情報は、前記サービス契約者による前記通報受信手段の操作により入力されることを特徴とする請求項4又は5に記載の監視通報システム。
【請求項7】
前記通報受信手段から送信される前記対処信号が、前記サービス提供者端末に前記監視対象に対する対処を要請する対処要請信号を含むことを特徴とする請求項5に記載の監視通報システム。
【請求項8】
前記監視対象側の設備であって、威嚇のための出力を発する機能を持つ情報出力手段をさらに有し、
前記通報受信手段から送信される前記対処信号が、前記情報出力手段から威嚇のための出力を発することを指示する威嚇指示信号を含む
ことを特徴とする請求項4から7までのいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項9】
前記通報受信手段から送信される前記対処信号が、前記監視発報手段の前記情報保存手段から基情報を呼び出し、通報内容の詳細内容を受信するための、前記参照情報から生成された呼出指示信号を含むことを特徴とする請求項4から8までのいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項10】
前記情報中間処理手段が、前記通報受信手段より送信される前記第2の固有情報と前記サービス提供者端末が保持する第3の固有情報とを、サービス契約者の接続先情報のデータベースに関連付けて保存することを特徴とする請求項5に記載の監視通報システム。
【請求項11】
稼動監視手段をさらに有し、
前記監視通報手段は、前記監視発報手段による通報先のデータベース情報を保持する接続先データベース部を有し、
前記監視発報手段による通報先は、前記監視情報に基づく検出結果及び前記第1の固有情報と、前記接続先データベース部のデータベース情報とに基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の監視通報システム。
【請求項12】
前記通報受信手段は、電子メール機能を持つ携帯電話装置、携帯情報端末、及びパーソナルコンピュータのいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1から11までのいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項13】
稼動監視手段をさらに有し、
前記監視発報手段は、第1の時間間隔にて、前記第1の固有情報と共に前記稼動監視手段に対して確認送信を行い、
前記稼動監視手段は、少なくとも前記確認送信の受信時に、受信時刻と送信元の第1の固有情報を関連付けして保存することによって、前記第1の固有情報を持つ発報受信毎に前記時刻情報を更改し、
前記稼動監視手段は、第1の時間間隔よりも長い第2の時間間隔で、前記保存データの更改有無の確認を行い、前記時刻情報の更改が無い第1の固有情報に関連付けられた前記通報受信手段に対し、通報を行う
ことを特徴とする請求項10に記載の監視通報システム。
【請求項14】
前記監視発報手段は、前記第1の固有情報の発報時、前記稼動監視手段に対して前記確認送信を行い、
前記稼動監視手段は、少なくとも前記発報時確認送信の受信時に、受信時刻と送信元の第1の固有情報を関連付けして保存することによって、前記第1の固有情報を持つ発報受信毎に発報時刻情報を更改し、
前記稼動監視手段は、所定の基準時間間隔で、前記保存データの更改有無の確認を行い、前記発報時刻情報の更改が無い第1の固有情報に関連付けられた前記通報受信手段に対し、通報を行う
ことを特徴とする請求項13に記載の監視通報システム。
【請求項15】
稼動監視手段をさらに有し、
前記監視発報手段は、前記第1の固有情報の発報時、前記稼動監視手段に対して前記確認送信を行い、
前記稼動監視手段は、少なくとも前記発報時確認送信の受信時に、受信時刻と送信元の第1の固有情報を関連付けして保存することによって、前記第1の固有情報を持つ発報受信毎に発報時刻情報を更改し、
前記稼動監視手段は、所定の基準時間間隔で、前記保存データの更改有無の確認を行い、前記発報時刻情報の更改が無い第1の固有情報に関連付けられた前記通報受信手段に対し、通報を行う
ことを特徴とする請求項10に記載の監視通報システム。
【請求項16】
前記情報中間処理手段と前記稼動監視手段とが、一体化されていることを特徴とする請求項10及び13乃至15のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項17】
前記稼動監視手段は、前記保存データの更改有無の確認を行い、この更改が正常に実行できた場合に、通報元の前記監視発報手段に対して正常更改が行われたことを表す返信処理を行い、
前記監視発報手段は、前記稼動監視手段への通報後、所定の基準時間以内に前記更改実行の返信処理がない場合に、異常発生信号を出力する
ことを特徴とした、請求項10及び13乃至16のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項18】
前記稼動監視手段が、
前記監視対象から送信された情報と比較判断を行うための比較情報データベースを保持する比較情報データベース部を有し、
前記監視発報手段から送信された情報と前記比較情報データベース部の情報の比較結果に基づく判断結果情報を前記通報受信手段及び前記監視発報手段の少なくとも一方に通報する
ことを特徴とする請求項10及び13乃至17のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項19】
前記通報受信手段及び前記監視発報手段の少なくとも一方が、前記監視発報手段から送信された情報と前記比較情報データベース部の情報の比較結果に基づく判断結果情報に基づいて、前記比較情報データベース部の情報の変更指示を入力する入力操作手段を有することを特徴とする請求項18に記載の監視通報システム。
【請求項20】
前記監視発報手段に入力される監視情報は、人に固有の生体固有情報を含むことを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項1】
第1の固有情報を保持し、監視対象の監視情報が入力され、通信網を介して前記入力された監視情報に基づく発報信号を送信する監視発報手段と、
前記監視対象又はこの監視対象を監視するための構成に関するサービスを受けるサービス契約者が利用可能であり、前記監視発報手段から通信網を介して送信された前記発報信号を受信する通報受信手段と
を有し、
前記監視発報手段が、
前記入力された監視情報を基情報として時刻情報と関連付けて保存する情報保存手段と、
前記基情報の呼び出しを可能にする参照情報を生成し、前記監視発報手段に入力された前記監視情報に基づく検出結果、前記第1の固有情報、及び前記参照情報を発報信号として前記通報受信手段に送信する発報手段と
を有する
ことを特徴とする監視通報システム。
【請求項2】
前記監視発報手段による前記基情報の保存が連続的に行われ、
前記参照情報は、前記情報保存手段における前記基情報の保存位置を示す情報を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の監視通報システム。
【請求項3】
前記監視発報手段から送信された前記発報信号を、受信し、加工し、前記第1の固有情報に関連付けられた前記通報受信手段に転送する情報中間処理手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項4】
前記通報受信手段は、
第2の固有情報を保持し、
前記第2の固有情報と前記監視対象に対して施される対処内容を指示する対処信号とを、通信網を経由して前記監視発報手段に送信する
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項5】
前記サービス契約者に対するサービスを提供するサービス提供者の設備であるサービス提供者端末をさらに有し、
前記通報受信手段は、
第2の固有情報を保持し、
前記第2の固有情報と前記監視対象に対して施される対処内容を指示する対処信号とを、通信網を経由して前記監視発報手段及び/又は前記サービス提供者端末に送信する
ことを特徴とする請求項3に記載の監視通報システム。
【請求項6】
前記第2の固有情報は、前記サービス契約者による前記通報受信手段の操作により入力されることを特徴とする請求項4又は5に記載の監視通報システム。
【請求項7】
前記通報受信手段から送信される前記対処信号が、前記サービス提供者端末に前記監視対象に対する対処を要請する対処要請信号を含むことを特徴とする請求項5に記載の監視通報システム。
【請求項8】
前記監視対象側の設備であって、威嚇のための出力を発する機能を持つ情報出力手段をさらに有し、
前記通報受信手段から送信される前記対処信号が、前記情報出力手段から威嚇のための出力を発することを指示する威嚇指示信号を含む
ことを特徴とする請求項4から7までのいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項9】
前記通報受信手段から送信される前記対処信号が、前記監視発報手段の前記情報保存手段から基情報を呼び出し、通報内容の詳細内容を受信するための、前記参照情報から生成された呼出指示信号を含むことを特徴とする請求項4から8までのいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項10】
前記情報中間処理手段が、前記通報受信手段より送信される前記第2の固有情報と前記サービス提供者端末が保持する第3の固有情報とを、サービス契約者の接続先情報のデータベースに関連付けて保存することを特徴とする請求項5に記載の監視通報システム。
【請求項11】
稼動監視手段をさらに有し、
前記監視通報手段は、前記監視発報手段による通報先のデータベース情報を保持する接続先データベース部を有し、
前記監視発報手段による通報先は、前記監視情報に基づく検出結果及び前記第1の固有情報と、前記接続先データベース部のデータベース情報とに基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の監視通報システム。
【請求項12】
前記通報受信手段は、電子メール機能を持つ携帯電話装置、携帯情報端末、及びパーソナルコンピュータのいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1から11までのいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項13】
稼動監視手段をさらに有し、
前記監視発報手段は、第1の時間間隔にて、前記第1の固有情報と共に前記稼動監視手段に対して確認送信を行い、
前記稼動監視手段は、少なくとも前記確認送信の受信時に、受信時刻と送信元の第1の固有情報を関連付けして保存することによって、前記第1の固有情報を持つ発報受信毎に前記時刻情報を更改し、
前記稼動監視手段は、第1の時間間隔よりも長い第2の時間間隔で、前記保存データの更改有無の確認を行い、前記時刻情報の更改が無い第1の固有情報に関連付けられた前記通報受信手段に対し、通報を行う
ことを特徴とする請求項10に記載の監視通報システム。
【請求項14】
前記監視発報手段は、前記第1の固有情報の発報時、前記稼動監視手段に対して前記確認送信を行い、
前記稼動監視手段は、少なくとも前記発報時確認送信の受信時に、受信時刻と送信元の第1の固有情報を関連付けして保存することによって、前記第1の固有情報を持つ発報受信毎に発報時刻情報を更改し、
前記稼動監視手段は、所定の基準時間間隔で、前記保存データの更改有無の確認を行い、前記発報時刻情報の更改が無い第1の固有情報に関連付けられた前記通報受信手段に対し、通報を行う
ことを特徴とする請求項13に記載の監視通報システム。
【請求項15】
稼動監視手段をさらに有し、
前記監視発報手段は、前記第1の固有情報の発報時、前記稼動監視手段に対して前記確認送信を行い、
前記稼動監視手段は、少なくとも前記発報時確認送信の受信時に、受信時刻と送信元の第1の固有情報を関連付けして保存することによって、前記第1の固有情報を持つ発報受信毎に発報時刻情報を更改し、
前記稼動監視手段は、所定の基準時間間隔で、前記保存データの更改有無の確認を行い、前記発報時刻情報の更改が無い第1の固有情報に関連付けられた前記通報受信手段に対し、通報を行う
ことを特徴とする請求項10に記載の監視通報システム。
【請求項16】
前記情報中間処理手段と前記稼動監視手段とが、一体化されていることを特徴とする請求項10及び13乃至15のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項17】
前記稼動監視手段は、前記保存データの更改有無の確認を行い、この更改が正常に実行できた場合に、通報元の前記監視発報手段に対して正常更改が行われたことを表す返信処理を行い、
前記監視発報手段は、前記稼動監視手段への通報後、所定の基準時間以内に前記更改実行の返信処理がない場合に、異常発生信号を出力する
ことを特徴とした、請求項10及び13乃至16のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項18】
前記稼動監視手段が、
前記監視対象から送信された情報と比較判断を行うための比較情報データベースを保持する比較情報データベース部を有し、
前記監視発報手段から送信された情報と前記比較情報データベース部の情報の比較結果に基づく判断結果情報を前記通報受信手段及び前記監視発報手段の少なくとも一方に通報する
ことを特徴とする請求項10及び13乃至17のいずれかに記載の監視通報システム。
【請求項19】
前記通報受信手段及び前記監視発報手段の少なくとも一方が、前記監視発報手段から送信された情報と前記比較情報データベース部の情報の比較結果に基づく判断結果情報に基づいて、前記比較情報データベース部の情報の変更指示を入力する入力操作手段を有することを特徴とする請求項18に記載の監視通報システム。
【請求項20】
前記監視発報手段に入力される監視情報は、人に固有の生体固有情報を含むことを特徴とする請求項17乃至19のいずれかに記載の監視通報システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−4328(P2007−4328A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−181486(P2005−181486)
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月22日(2005.6.22)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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