説明

真空プレス装置

【課題】真空チャンバ内を高い真空度に維持可能な真空プレス装置。
【解決手段】真空チャンバ開口に搬送手段が設けられており、搬送手段が、開口を有し且つシートを把持可能でありこの開口と真空チャンバ開口とが気密的に連結されるように真空チャンバに取り付けられる第1グリッパと、開口を有し且つシートを把持可能であり第1グリッパよりも遠位側に配置され搬送方向に進退可能な第2グリッパと、その中をシートが通過可能となっており第1及び第2グリッパの開口同士を気密的に連結しさらに搬送方向に沿って伸縮可能な第1の連結管とを有し、第1グリッパの開口を閉じた状態で第2グリッパの開口を開けて第2グリッパを反搬送方向に移動させ、第2グリッパの開口を閉じて第1の連結管を真空引きし、次いで第1グリッパの開口を開けて第2グリッパを搬送方向に移動させてシートの搬送を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空に維持された真空チャンバ内でプリプレグシートの加熱及び加圧を行う真空プレス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント回路基板など、プリプレグシートを複数枚積層したプレート状の製品を製造する場合は、複数のシートをレイアップした原料プレートを事前に作製し、これをプレス装置の熱盤間で加熱加圧成形する。また、鏡面板やクッション材を介して複数組の原料プレートを積層し、これをプレス装置の熱盤間に配置してプレスするようにすると、一度に複数の製品をプレスできる。
【0003】
このように、プリプレグシートを複数積層した製品を作成する場合、プレス装置とは別にレイアップによって原料プレートを製造する装置、及び原料プレートと鏡面板やクッション材とを積層する装置を必要とするため、これらを配置するための大きな設置スペースを必要としていた。また、これら装置を導入するための設備費用が発生していた。
【0004】
さらに、プレス装置の熱盤表面のゆがみや表面粗さの影響を避けるため、熱盤と原料プレートとの間にクラフト紙などのクッション材が挟み込まれる。このため、鏡面板やクッション材などを加熱するための余分なエネルギを必要とするため、エネルギの利用効率が悪いという問題がある。
【0005】
上記の問題を解決する手段として、特許文献1に記載されているようなプレス装置が提案されている。特許文献1のプレス装置は、複数枚のプリプレグシートをシートロールから引き出し、これを重ねてラミネートローラ対の間で加熱加圧成形している。特許文献1の装置構成によれば、製品の連続成形が可能となる。また、このプレス装置は、複数枚の原料プレートを一度にプレスするものではないため鏡面板を必要とせず、且つ、ローラによってプレスを行うものであるためクッション材も不要である。このため、加熱されるのがプリプレグシートのみとなり、エネルギの利用効率も良好である。
【特許文献1】特開2001−138437
【0006】
このようなプレス装置においては、成形時のボイドの発生を抑えるため、真空下でプリプレグシートをプレスする必要がある。このため、特許文献1においては、プレス装置を真空チャンバ内に配置し、この真空チャンバ内にプリプレグシートを導入して成形を行い、成型後の製品を真空チャンバから送り出すようになっている。真空チャンバを真空に保つため、プリプレグシートの導入口、及び製品の取出口には真空チャンバ内の気圧を真空に維持するためのシール用ローラ対が設けられている。シール用ローラ対は導入口及び取出口に密着しながら回動可能であり、プリプレグシートや製品はローラ対に密接しながら挟み込まれ、導入口及び取出口からのエア漏れを抑えつつローラ対の回転に伴って送出される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の特許文献1の装置構成においては、前述のように真空チャンバの導入口や取出口とローラ対とが密着しながらローラ対が回動する、すなわちローラ対が導入口、取り出し口に対して摺動する構成であるため、導入口及び取出口とローラ対とのシール性は良好であるとはいえない。このため、真空チャンバ内の真空度を高く保つことが困難である。
【0008】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明においては、真空チャンバ内を高い真空度に維持可能な真空プレス装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の真空プレス装置は、原料シートの導入及び製品シートの取出に使用される一対の真空チャンバ開口の夫々に搬送手段が設けられており、搬送手段の夫々が、開閉可能な開口を有し且つ原料シートまたは製品シートを把持可能であり、この開口と真空チャンバ開口とが気密的に連結されるように真空チャンバに取り付けられる第1グリッパと、開閉可能な開口を有し且つ原料シートまたは製品シートを把持可能であり、真空チャンバに対して第1グリッパよりも遠位側に配置されておりまた搬送方向に進退可能な第2グリッパと、その中を原料シートまたは製品シートが通過可能となっており、第1及び第2グリッパの開口同士を気密的に連結し、さらに搬送方向に沿って伸縮可能な第1の連結管と、第2グリッパを搬送方向に沿って進退させる第2グリッパ駆動手段と、第1の連結管の内部を真空引き可能な真空ポンプと、を有し、搬送手段を制御するコントローラが、第1グリッパの開口を閉じた状態で第2グリッパの開口を開け、さらに第2グリッパを反搬送方向に移動させる第1ステップと、第1及び第2グリッパの開口を閉じて第1の連結管を真空引きする第2ステップと、第2グリッパの開口を閉じた状態で前記第1グリッパの開口を開け、さらに第2グリッパを搬送方向に移動させる第3ステップとをこの順番で繰り返すことによって原料シート及び製品シートの搬送を行う。
【発明の効果】
【0010】
本発明の真空プレス装置においては、第1グリッパの開口が閉じ且つ第2グリッパが開いている状態では、第1の連結管内は外気と連通するが、第1の連結管と真空チャンバとは遮断されており、真空チャンバ200内にエアが流入することは無い。この状態では、第2のグリッパは原料シート又は製品シートと干渉することなく原料シート又は製品シートの搬送方向と反対方向の反搬送方向に移動することができる(第1ステップ)。また、第1のグリッパ及び第2グリッパの開口の双方が閉じている状態では、真空ポンプを駆動することによって第1の連結管内を真空引きすることができる(第2ステップ)。そして、第1の連結管内が真空になった後に第1のグリッパの開口を開け、第2のグリッパを搬送方向に移動させることにより、第2のグリッパに把持された原料シート又は製品シートを搬送することができる(第3ステップ)。この時、第2のグリッパの開口が閉じて第1の連結管内部は外気から遮断されているので、搬送手段を介して真空チャンバにエアが混入することは無く、真空チャンバは真空に保たれる。このように、本発明の構成によれば、真空チャンバにエアが入ることなく原料シートを真空チャンバ内に搬入する/製品シートを真空チャンバから搬出することができるため、真空チャンバ内を高い真空度に維持される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態によるプレス装置の側面図を示したものである。本実施形態の間欠プレス装置1は、合成繊維シートに樹脂を含浸させたプリプレグシートを複数積層させた被加工物の加熱及び加圧を行い、プリント基板等の板状の製品を生成する装置である。
【0012】
本実施形態の間欠プレス装置1は、複数枚(図中では2枚)のプリプレグシートSをシートロールRから引き出して熱盤間でホットプレスを行い、次いで冷却盤間でコールドプレスして製品を得るものである。ホットプレス及びコールドプレスを行うための装置本体100は、真空チャンバ200の中に配置されており、装置本体100による一連のプレス動作は、真空チャンバ200の中で真空状態にて行われるようになっている。
【0013】
図1に示されているように、真空チャンバ200は、間欠プレス装置1の略中央に配置されており、真空チャンバ200の図1中右側にはプリプレグシートのロールRが複数配置されるシート配置エリア21が、図1中左側には加工後の製品が配置される製品配置エリア22が、夫々配置されている。真空チャンバ200のシート配置エリア21側及び製品配置エリア22側の壁面には、夫々入口211及び出口212が設けられている。従って、入口211を介してシートロールRからプリプレグシートを導入し、出口212から製品を取り出すことができる。また、製品配置エリア22の手前(図1においては、製品配置エリア22の右隣)にはカッタ23が配置されており、装置本体100によって連続成形される製品を適度な長さにカットするようになっている。
【0014】
なお、入口211及び出口212には、プリプレグシートS及び製品を搬送するための搬送手段が設けられている。この搬送手段250及び260は、真空チャンバ200内を真空に保ったままプリプレグシート及び製品を搬送することができる(後述)。
【0015】
また、熱盤や冷却盤と被加工物(プリプレグシートS若しくは製品)との間には、熱盤や冷却盤を保護するための金属ベルト311及び321が配置されており、プリプレグシートS及び製品は金属ベルト311及び321に挟まれて金属ベルトごと搬送されるようになっている。金属ベルト311及び321は、夫々一対のローラ312、322に巻き回されている無端ベルトである。無端ベルト311及び321は、対応するローラ312、322の夫々と共に無端ベルト機構310、320を構成する。金属ベルトが製品配置エリア22まで製品を搬送した後は、無端ベルト311及び321は周回してシート配置エリア21に戻る。
【0016】
装置本体100及び真空チャンバ200の構造について以下に説明する。図2は、本実施形態の装置本体100、真空チャンバ200及び無端ベルト機構310、320を示す側面図である。
【0017】
図2に示されているように、装置本体100及びローラ312、322を支持するフレーム30は、主脚部31を介して、ベースBに剛体支持されるようになっている。また、真空チャンバ200は、チャンバ支持脚214を介してベースBに支持されるようになっている。また、真空チャンバ200の底面には開口部221が複数設けられており、主脚部31のうち、真空チャンバ200の下に配置されているものの各々は開口部221を貫通するよう配置されている。また、開口部221の外縁からベースBにわたって、フレーム30の主脚部31はベローズ管223に覆われている。ベローズ管223の上端と開口部221、及びベローズ管223の下端とベースBとは、全周溶接によって接合されており、開口部221を介して真空チャンバ200内にエアが入らないようになっている。
【0018】
前述のように、真空チャンバ200の内部には、プリプレグシートSを加熱及び加圧するホットプレス機構130と、加熱及び加圧されたプリプレグシートSを加圧しながら冷却するコールドプレス機構140とが収納されている。
【0019】
ホットプレス機構130は、一対の熱盤131、132と、この熱盤131、132を近接/離間させるよう駆動する駆動機構(油圧シリンダ等)を備えている。積層されているプリプレグシート及び金属ベルト311、321は、熱盤131と132との間に搬送され、次いで駆動機構によって熱盤131と132とを密着させてその間のプリプレグシートを上下の金属ベルト311、321ごとプレスする。熱盤131及び132は、プリプレグシートに含まれる樹脂の成形温度に維持されており、熱盤間でプリプレグシートSがプレスされると、プリプレグシート同士が接着されて一枚の製品シートとなる。
【0020】
コールドプレス機構140は、一対の冷却盤141及び142と、この冷却盤141、142を近接/離間させるよう駆動する駆動機構を備えている。ホットプレス機構によってホットプレスされた後の製品及び金属ベルト311、321は、冷却盤141と142との間に搬送され、次いで駆動機構によって冷却盤141と142とが近接して、その間の製品が上下の金属ベルト311、321ごとプレスされる。冷却盤141及び142は、略常温に維持されており、冷却盤間で製品がプレスされると、製品はその形状を維持しつつ(すなわち、反りやゆがみなどを生じることなく)常温まで冷却される。
【0021】
このように、本実施形態のプレス装置は、金属ベルト311及び321間に挟まれたプリプレグシートSを真空チャンバ200の入口211から出口212に断続的に搬送すると共に、この搬送が停止している間にホットプレス機構130及びコールドプレス機構140にてプリプレグシートSのプレスを行い、製品を断続的に生成している。プリプレグシートS及び製品Pの搬送は、搬送手段250及び270によって行われる。
【0022】
以上説明したホットプレス機構130、コールドプレス機構140、搬送手段250及び270並びにカッタ23の動作は、コントローラ400によって制御される(図1)。
【0023】
次に、搬送手段250及び270の構造について説明する。図3は、本実施形態の搬送手段250の側断面図である。なお、搬送手段250と270は同一の構造であるため、以下の説明においては、搬送手段250のみについて説明し、搬送手段270についての説明は省略する。
【0024】
搬送手段250は、プリプレグシートSの搬送方向(矢印で図示される)に沿って配置されている第1グリッパ251及び第2グリッパ252を有する。
【0025】
第1グリッパ251は、プリプレグシートS及び金属ベルト311、321を通すための開口251oが形成された弾性把持部251aを有している。弾性把持部251aの上下には、一対の開閉用シリンダ機構251b、251cが取り付けられており、この開閉用シリンダ機構251b、251cを駆動することによって、開口251oを開閉することができる。開口251oが閉じた状態では、開口251oと金属ベルト311、321が密着して、開口251o内をエアが通過できなくなる。
【0026】
第1グリッパ251と同様、第2グリッパ252は、プリプレグシートS及び金属ベルト311、321を通すための開口252oが形成された弾性把持部252aを有している。弾性把持部252aの上下には、一対の開閉用シリンダ機構252b、252cが取り付けられており、この開閉用シリンダ機構252b、252cを駆動することによって、開口252oを開閉することができる。開口252oが閉じた状態では、開口252oと金属ベルト311、321が密着して、開口252o内をエアが通過できなくなる。
【0027】
なお、弾性把持部251a、252aは共に良好なシール性を得ることができる弾性材料、例えばNBRやシリコーンゴムなどのゴムにて形成されている。
【0028】
第2グリッパ252の下部には、脚部252dを介してスライダ252eが取り付けられている。また、図2及び図3に示されるように、間欠プレス装置1のフレーム30の下部フレーム部32の上には、プリプレグシートSの搬送方向(図3中右から左に向かう方向)に沿って延びるレール256が設けられており、スライダ252eはこのレール256と係合し、レール256に沿って移動可能となっている。このため、第2グリッパ252は、プリプレグシートSの搬送方向に沿って移動可能となっている。また、脚部252dには、移動用シリンダ機構255が取り付けられており、この移動用シリンダ機構255によって、第2グリッパ252は、搬送方向に沿って進退するよう駆動される。
【0029】
第1グリッパ251と第2グリッパ252は、プリプレグシートSの搬送方向に沿って伸縮可能なベローズ管253によって接続されている。換言すれば、第1グリッパ251と第2グリッパ252は、夫々ベローズ管253の両端の開口を塞ぐように取り付けられてされている。このような構成においては、第1グリッパ251の開口251oが開き且つ第2グリッパ252の開口252oが閉じているときは、ベローズ管253の内部は真空チャンバ200の内部と連通し、且つ外気からは遮断される。また、開口251oが閉じ且つ開口252oが開いているときは、ベローズ管253の内部は真空チャンバ200の内部から遮断され、且つ外気と連通する。開口251o、252oの双方が閉じている状態では、ベローズ管253の内部は、真空チャンバ200内部と外気の双方から遮断される。
【0030】
本実施形態の搬送手段250には、真空ポンプ254が設けられている。ベローズ管253の内部が真空チャンバ200内部と外気の双方から遮断されている状態で、真空ポンプ254を駆動させることにより、ベローズ管253の内部の真空引きを行うことができる。また、搬送手段250には、真空引きされたベローズ管253の気圧を常圧に戻すための電磁弁257が設けられている。この電磁弁257は、流れる空気の流量を所定流量以下に制御するよう構成されており、ベローズ管253が真空引きされている状態から電磁弁257を開いても、ベローズ管253内部の気圧が急激に上昇してベローズ管253の内部のプリプレグシートSが破損しないようになっている。
【0031】
以上説明した搬送手段250及び270を用いてプリプレグシートS及び製品を搬送する手順について、以下説明する。なお、以下の説明においては、出口側の搬送手段270を構成する各要素には、入口側の搬送手段250における対応する要素に付された符号と下1桁以下を揃えた符号を付与している。
【0032】
図4は、プリプレグシートS或いは製品Pが搬送される前の状態(第1の状態)の搬送手段250及び270の側断面図である。図4に示されるように、搬送手段250及び270において、真空チャンバ200に対して近位となる第1グリッパ251及び271の開口251o、271oは閉じている。一方、真空チャンバ200に対して遠位となる第2グリッパ252及び272の開口252o、272oは開いている。また、この状態では、搬送手段250のベローズ管253は縮んだ状態となっている。逆に、搬送手段270のベローズ管273は伸びた状態となっている。
【0033】
次いで、第1の状態から搬送手段250及び270の第2グリッパ252、272を搬送方向とは逆方向(図中左から右に向かう方向。)に同じ速度で同期して駆動する。図5は、第2グリッパ252、272の移動が完了した第2の状態における、搬送手段250及び270の側断面図である。搬送手段250の第2グリッパ252は第1グリッパ251から離れる方向に移動するため、ベローズ管253は伸びた状態となる。逆に、搬送手段270の第2グリッパ272は第1グリッパ271に近づく方向に移動するため、ベローズ管273は縮んだ状態となる。
【0034】
第1の状態から第2の状態までの期間においては、プリプレグシートS及び製品Pは搬送されていない。この期間中に、ホットプレス機構130によって熱盤131と132の間にあるプリプレグシートSはホットプレスされ、且つ、冷却盤141と142の間にある製品Pはコールドプレスされる(図1)。
【0035】
次いで、第2の状態から第2グリッパ252、272の開閉用シリンダ機構252b、252c、272b及び272cを駆動して、開口252o及び272oを閉じる。図6は、開口252o及び272oが閉じられた第3の状態における、搬送手段250及び270の側断面図である。この第3の状態では、開口251o、271o、252o、272oの全てが閉じているため、ベローズ管253、273の内部は真空チャンバ200内部と外気の双方から遮断された状態となっている。この状態において、真空ポンプ254、274を駆動して、ベローズ管253、273の内部を真空引きする。
【0036】
ベローズ管253、273の内部の真空引きが終了した後、第1グリッパ251、271の開閉用シリンダ機構251b、251c、271b及び271cを駆動して、開口251o及び271oを開ける。この結果、ベローズ管253、273の内部と真空チャンバ200の内部とが連通する。図7は、開口251o及び271oが開けられた第4の状態における、搬送手段250及び270の側断面図である。
【0037】
次いで、第2グリッパ252、272を搬送方向に同じ速度で同期して駆動する。搬送手段250の第2グリッパ252は第1グリッパ251に近づく方向に移動するため、ベローズ管253は縮んだ状態となる。逆に、搬送手段270の第2グリッパ272は第1グリッパ271から離れる方向に移動するため、ベローズ管273は縮んだ状態となる。前述のように、第2の開口252o、272oは閉じており、第2グリッパ252、272によって金属ベルト311、321及びその間のプリプレグシートS及び製品Pは、搬送方向に搬送される。図8は、第2グリッパ252、272の移動が完了した第5の状態における、搬送手段250及び270の側断面図である。このとき、第2の開口252o、272oが閉じているので、真空チャンバ200の内部は真空に維持される。また、第3の状態の時点でホットプレス及びコールドプレスは完了しており、熱盤131と132、並びに冷却盤141と142は夫々離れた状態となっているため、プリプレグシートS及び製品Pは熱盤や冷却盤に干渉することなく搬送される。
【0038】
次いで、第1グリッパ251、271の開閉用シリンダ機構251b、251c、271b及び271cを駆動して、開口251o及び271oを閉じる。さらに、電磁弁257を開いてベローズ管253内部の気圧を常圧に戻した上で第2グリッパ252、272の開閉用シリンダ機構252b、252c、272b及び272cを駆動して、開口252o及び272oを開ける。なお、電磁弁257はベローズ管253内部の気圧を常圧に戻した後に再び閉じられる。この処理によって、第1の状態に戻る。従って、図4〜8に示される操作を繰り返し行うことにより、真空チャンバ200内を真空に維持しつつ、断続的にプリプレグシートS及び製品Pを搬送することができる。
【0039】
以上説明した第1の実施形態の搬送手段250、270は、プリプレグシート及び製品を断続的に搬送するものである。このため、本実施形態のように、静止しているプリプレグシートや製品を熱盤間や冷却盤間でプレスするプレス装置に対しては、搬送手段250、270を使用することができるが、ローラ対にてプリプレグシートを連続成形するような連続プレス装置には、搬送手段250、270をそのまま使用することはできない。
【0040】
しかしながら、本発明は上記の第1の実施形態の構成に限定されるものではない。すなわち、連続プレス装置に対応した搬送手段もまた、本発明の範囲内である。以下の本発明の第2の実施の形態においては、真空下で連続プレスを行うことができる真空プレス装置について説明する。
【0041】
図9は、本発明の第2の実施形態の連続プレス装置2の側面図である。本実施形態の連続プレス装置2は、第1の実施形態と同様、複数枚(図9においては3枚)のプリプレグシートSが、真空チャンバ200内にて加熱及び加圧されて1枚の製品を得るものである。真空チャンバ200の中には、熱圧ローラ対150が配置されており、複数枚のプリプレグシートSは、熱圧ローラ対150に挟まれて加熱されながら加圧され、1枚の製品Pとなる。
【0042】
図9に示されているように、真空チャンバ200は、連続プレス装置2のフレーム30の水平フレーム部33の略中央部分の上に配置されており、真空チャンバ200の図9中右側にはプリプレグシートのロールR1が複数配置されるシート配置エリア21が、図9中左側には製品Pが巻き取られるシートロールR2が配置される製品配置エリア22が、夫々配置されている。シート配置エリア21側及び製品配置エリア22側の真空チャンバ200の壁面には、夫々入口211及び出口212が設けられている。従って、シートロールR1から入口211を介してプリプレグシートSを真空チャンバ200内に導入し、出口212から製品を取り出すことができる。また、製品配置エリア22の手前(図9中右側)にはカッタ23が配置されている。カッタ23は、シートロールR2に製品がある程度巻き取られた時に、シートロールR2を交換する為に使用される。すなわち、カッタ23にて製品PをカットしてシートロールR2を取り外し可能な状態とし、次いでシートロールR2を、空の(製品Pが巻き取られていない)ものに交換する。
【0043】
なお、入口211及び出口212には、プリプレグシートS及び製品を搬送するための搬送手段が設けられている。この搬送手段260及び280は、真空チャンバ200内を真空に保ったままプリプレグシート及び製品を搬送することができる。
【0044】
以上説明した熱圧ローラ対150、搬送手段260及び280並びにカッタ23の動作は、コントローラ400によって制御される。
【0045】
プリプレグシート及び製品を夫々搬送する搬送手段260及び280の構造について以下説明する。図10は、本実施形態の搬送手段260の側断面図である。なお、搬送手段260と280は同一の構造であるため、以下の説明においては、入口側の搬送手段260について説明し、出口側の搬送手段280についての説明は省略する。
【0046】
搬送手段260は、プリプレグシートSの搬送方向に沿って配置されている第1グリッパ261及び第2グリッパ252を有する。
【0047】
第1グリッパ261は、プリプレグシートSを通すための開口261oが形成された弾性把持部261aを有している。弾性把持部261aの上下には、一対の開閉用シリンダ機構261b、261cが取り付けられており、この開閉用シリンダ機構261b、261cを駆動することによって、開口261oを開閉することができる。開口261oが閉じた状態では、開口261oとプリプレグシートSが密着して、開口261o内をエアが通過できなくなる。
【0048】
第1グリッパ261と同様、第2グリッパ262は、プリプレグシートSを通すための開口262oが形成された弾性把持部262aを有している。弾性把持部262aの上下には、一対の開閉用シリンダ機構262b、262cが取り付けられており、この開閉用シリンダ機構262b、262cを駆動することによって、開口262oを開閉することができる。開口262oが閉じた状態では、開口262oとプリプレグシートSが密着して、開口262o内をエアが通過できなくなる。
【0049】
なお、弾性把持部261a、262aは共に良好なシール性を得ることができる弾性材料、例えばNBRやシリコーンゴムなどのゴムにて形成されている。
【0050】
第1グリッパ261の下部には、脚部261dを介してスライダ261eが取り付けられている。同様に、第2グリッパ262の下部には、脚部262dを介してスライダ262eが取り付けられている。また、連続プレス装置2のフレーム30の水平フレーム部33の上には、プリプレグシートSの搬送方向(図3中右から左に向かう方向)に沿って延びるレール266が設けられており、スライダ261e及び262eはこのレール266と係合し、レール266に沿って移動可能となっている。このため、第1グリッパ261及び第2グリッパ262は、プリプレグシートSの搬送方向に沿って移動可能となっている。また、脚部261d及び262dには、夫々移動用シリンダ機構265a及び265bが取り付けられており、この移動用シリンダ機構265a及び265bによって、第1グリッパ261及び第2グリッパ262は、搬送方向に沿って進退するよう駆動される。
【0051】
真空チャンバ200の入口211と第1グリッパ261は、プリプレグシートSの搬送方向に沿って伸縮可能な第1ベローズ管263aによって接続されている。また、第1グリッパ261と第2グリッパ262は、プリプレグシートSの搬送方向に沿って伸縮可能な第2ベローズ管263bによって接続されている。換言すれば、真空チャンバ200と第1グリッパ261は夫々第1ベローズ263a管の両端の開口を塞ぐように取り付けられ、且つ、第1グリッパ261と第2グリッパ262が夫々第2ベローズ管263bの両端の開口を塞ぐように取り付けられてされている。このような構成においては、第1グリッパ261の開口261oが開き且つ第2グリッパ262の開口262oが閉じているときは、第2ベローズ管263bの内部は第1ベローズ管263aを介して真空チャンバ200の内部と連通し、且つ外気からは遮断される。また、開口261oが閉じ且つ開口262oが開いているときは、第2ベローズ管263bの内部は第1ベローズ管263a及び真空チャンバ200の内部から遮断されると共に外気と連通する。開口261o、262oの双方が閉じている状態では、第2ベローズ管263bの内部は、第1ベローズ管263a及び真空チャンバ200内部と外気の双方から遮断される。
【0052】
本実施形態の搬送手段260には、真空ポンプ264が設けられている。第2ベローズ管263bの内部が真空チャンバ200内部と外気の双方から遮断されている状態で、真空ポンプ264を駆動させることにより、第2ベローズ管263bの内部の真空引きを行うことができる。また、搬送手段260には、真空引きされた第2ベローズ管263bの気圧を常圧に戻すための電磁弁267が設けられている。この電磁弁267は、流れる空気の流量を所定流量以下に制御するよう構成されており、第2ベローズ管263bが真空引きされている状態から電磁弁267を開いても、第2ベローズ管263b内部の気圧が急激に上昇して第2ベローズ管263bの内部のプリプレグシートSが破損しないようになっている。
【0053】
以上説明した搬送手段260及び280を用いて、プリプレグシートS及び製品Pを搬送する手順について、図11から17を参照して以下説明する。なお、以下の説明においては、出口側の搬送手段280を構成する各要素には、入口側の搬送手段260における対応する要素に付された符号と下1桁以下を揃えた符号を付与している。
【0054】
図11は、第1の状態における搬送手段260及び280を示す側面図である。この第1の状態においては、真空チャンバ200に対して近位となる第1グリッパ261、281の開口261o、281oが閉じており、一方真空チャンバ200に対して遠位となる開口262o、282oが開いている。
【0055】
次いで、第1グリッパ261、281を搬送方向(図中右から左に向かう方向)に、第2グリッパ262、282を反搬送方向(図中左から右に向かう方向)に夫々移動させる。次いで、第2グリッパ262、282の移動方向を搬送方向に切り換えて第2グリッパ262、282の開口262o、282oを閉じる。図12は、第2グリッパ262、282を閉じる直前の第2の状態を、図13は、第2グリッパ262、282の開口262o、282oが閉じた直後の第3の状態を、夫々示したものである。
【0056】
第1の状態から第2の状態に変化する間は、プリプレグシートS及び製品Pは第2グリッパ262、282の弾性把持部262a、282aによっては把持されていないため、反搬送方向に移動する第2グリッパ262、282とプリプレグシートS及び製品Pは干渉せず、プリプレグシートS及び製品Pは第1グリッパ261、281の弾性把持部261a、281aによって把持されて搬送方向に搬送される。なお、第2の状態から第3の状態に変化する間にも、第1グリッパ261、281は搬送方向に移動しており、プリプレグシートS及び製品Pは、搬送方向に搬送され続けている。
【0057】
第2グリッパ262、282の開口262o、282oが閉じると同時に、真空ポンプ264、284が駆動され、第2ベローズ管263b、283bの内部が速やかに真空引きされる。また、第1グリッパ261、281及び第2グリッパ262、282は引き続き搬送方向に移動している。第2グリッパ262、282は、第1グリッパ261、281と同一の速度で移動しているため、第1グリッパ261と第2グリッパ262の間のプリプレグシートSや、第1グリッパ281と第2グリッパ282の間の製品Pに加わる張力は、プリプレグシートSや製品Pが弛んだり破断しない程度の範囲内に維持されている。
【0058】
このように、第2ベローズ管263b、283bの内部の真空引きを行いながら、プリプレグシートS及び製品Pの搬送が行われる。そして、真空引きが完了したところで、第1グリッパ261、281の開口261o、281oを開け、次いで第1グリッパ261、281を停止する。図14は開口261o、281oを開ける直前の第4の状態を示したものであり、また、図15は開口261o、281oを開けた直後の第5の状態を示したものである。前述のように、第2ベローズ管263b、283bの内部は真空となっているため、第1グリッパ261、281の開口261o、281oを開けた状態であっても、真空チャンバ200の内部は真空に保たれる。また、第4の状態から第5の状態に変化する間も第2のグリッパ262、282は搬送方向に移動しており、プリプレグシートS及び製品Pは、搬送方向に搬送され続けている。
【0059】
第1グリッパ261、281の開口261o、281oが開いた後、第1グリッパ261、281は反搬送方向に駆動される。そして、第1グリッパ261、281がある程度移動したところで第1グリッパ261、281の移動方向を搬送方向に切り換え、次いで第1グリッパ261、281の開口261o、281oを閉じる。図16は、第1グリッパ261、281の開口261o、281oが閉じる直前の第6の状態を示したものである。また、図17は、開口261o、281oが閉じた直後の第7の状態を示したものである。
【0060】
また、第7の状態から電磁弁267、287を開いて第2ベローズ管263、283内の気圧を常圧に戻し、次いで第2グリッパ262、282の開口262o、282oを開け、さらに第2グリッパ262、282の移動を停止すると、第1の状態に戻る。第7の状態では既に第1のグリッパ261、281の開口261o、281oが閉じているので、ここから第2グリッパ262、282の開口262o、282oを開けたとしても、真空チャンバ200内は真空に維持される。なお、電磁弁267、287は第2ベローズ管263b、283b内部の気圧を常圧に戻した後に再び閉じられる。
【0061】
第5の状態から第6の状態を経て第7の状態に変化する間は、プリプレグシートS及び製品Pは第1グリッパ261、281の弾性把持部261a、281aによっては把持されていないため、反搬送方向に移動する第1グリッパ261、281とプリプレグシートS及び製品Pは干渉せず、プリプレグシートS及び製品Pは第2グリッパ262、282の弾性把持部262a、282aによって把持されて搬送方向に搬送される。また、第7の状態から第1の状態に変化する間は、第1グリッパ261、281がプリプレグシートS及び製品Pを把持したまま搬送方向に移動している。
【0062】
以上のように、本実施形態の構成においては、第1の状態から第2〜7の状態を経て再び第1の状態に戻るサイクルの間中、プリプレグシートS及び製品Pは停止することなく連続的に搬送され続ける。また、この間、真空チャンバ200は真空に維持され続けられる。
【0063】
なお、開口261o、281oが閉じているときの第1グリッパ261、281の搬送速度及び開口262o、282oが閉じているときの第2グリッパ262、282の搬送速度は略同一の一定速度に保たれているため、プリプレグシートS及び製品Pの搬送速度もまた略一定に保たれる。
【0064】
以上説明した本発明の第1及び第2の実施形態においては、グリッパをシリンダ機構によって駆動している。しかしながら本発明は上記の構成に限定されるものではない。すなわち、速度制御可能な他の駆動機構、例えばサーボモータと適切な直動アクチュエータ(ラック−ピニオン機構、送りねじ機構等)を組み合わせたものや、ロッドレスシリンダ機構を代わりに使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるプレス装置の側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のプレス装置における、装置本体、真空チャンバ及び無端ベルト機構を示す側面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の搬送手段の側断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態において、第1の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図5】本発明の第1の実施の形態において、第2の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図6】本発明の第1の実施の形態において、第3の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図7】本発明の第1の実施の形態において、第4の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図8】本発明の第1の実施の形態において、第5の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図9】本発明の第2の実施の形態のプレス装置の側面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態搬送手段の側断面図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態において、第1の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図12】本発明の第2の実施の形態において、第2の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図13】本発明の第2の実施の形態において、第3の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図14】本発明の第2の実施の形態において、第4の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図15】本発明の第2の実施の形態において、第5の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図16】本発明の第2の実施の形態において、第6の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【図17】本発明の第2の実施の形態において、第7の状態の搬送手段の側断面図を示したものである。
【符号の説明】
【0066】
1 間欠プレス装置
2 連続プレス装置
200 真空チャンバ
250 搬送手段
251 第1グリッパ
251a 弾性把持部材
251o 開口
252 第2グリッパ
252a 弾性把持部材
252o 開口
253 ベローズ管
254 真空ポンプ
260 搬送手段
261 第1グリッパ
261a 弾性把持部材
261o 開口
262 第2グリッパ
262a 弾性把持部材
262o 開口
263a 第1ベローズ管
263b 第2ベローズ管
264 真空ポンプ
270 搬送手段
280 搬送手段
S プリプレグシート
P 製品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料シートを加熱しながら加圧して製品シートを生成するプレス手段と、
前記原料シートの導入及び前記製品シートの取出に使用される一対の真空チャンバ開口とを備え、真空に維持される内部に前記プレス手段が配置される真空チャンバと、
前記真空チャンバの一対の開口の夫々に取り付けられ、前記原料シートの前記真空チャンバへの導入及び該製品シートの該真空チャンバからの取出を間欠的又は連続的に行う一対の搬送手段と、
前記搬送手段を制御するコントローラと、
を有し、
前記搬送手段の夫々は、
開閉可能な開口を有し且つ前記原料シートまたは製品シートを把持可能であり、該開口と前記真空チャンバ開口とが気密的に連結されるように該真空チャンバ開口に取り付けられている第1グリッパと、
開閉可能な開口を有し且つ前記原料シートまたは製品シートを把持可能であり、前記第1グリッパより搬送方向下流側に配置されており、また前記搬送方向に進退可能な第2グリッパと、
その中を前記原料シートまたは製品シートが通過可能となっており、前記第1及び第2グリッパの開口同士を気密的に連結し、さらに前記搬送方向に沿って伸縮可能な第1の連結管と、
前記第2グリッパを前記搬送方向に沿って進退させる第2グリッパ駆動手段と、
前記第1の連結管の内部を真空引き可能な真空ポンプと、
を有し、
前記コントローラは、
前記第1グリッパの開口を閉じた状態で前記第2グリッパの開口を開け、さらに該第2グリッパを反搬送方向に移動させる第1ステップと、
前記第1及び第2グリッパの開口を閉じて前記第1の連結管を真空引きする第2ステップと、
前記第2グリッパの開口を閉じた状態で前記第1グリッパの開口を開け、さらに該第2グリッパを搬送方向に移動させる第3ステップと、
をこの順番で繰り返すことによって前記原料シート及び前記製品シートの搬送を行う
ことを特徴とする真空プレス装置。
【請求項2】
前記第1の連結管がベローズ管であることを特徴とする請求項1に記載の真空プレス装置。
【請求項3】
前記第2グリッパ駆動手段は、シリンダ機構によって前記第2グリッパを進退させることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空プレス装置。
【請求項4】
前記第1グリッパが、前記搬送方向に沿って進退可能となっており、
前記搬送手段が、
前記第1グリッパを前記搬送方向に沿って進退させる第1グリッパ駆動手段と、
その中を前記原料シートまたは製品シートが通過可能となっており、前記真空チャンバ開口と前記第1グリッパの把持部剤の開口とを気密的に連結し、さらに前記搬送方向に沿って伸縮可能な第2の連結管と、
をさらに有し、
前記コントローラは、
前記第1ステップにおいて前記第1グリッパを搬送方向に移動させ、
前記第2ステップにおいて前記第1及び第2グリッパを搬送方向に移動させ、
前記第3ステップにおいて前記第1グリッパを反搬送方向に移動させる
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の真空プレス装置。
【請求項5】
前記第1から第3ステップにおいて、前記原料シート又は前記製品シートを把持している状態の前記第1及び第2グリッパは、略一定の所定速度で前記搬送方向に移動していることを特徴とする請求項4に記載の真空プレス装置。
【請求項6】
前記第2の連結管がベローズ管であることを特徴とする請求項4又は5に記載の真空プレス装置。
【請求項7】
前記第1グリッパ駆動手段は、シリンダ機構によって前記第1グリッパを進退させることを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の真空プレス装置。
【請求項8】
前記第1及び第2グリッパは、前記開口が形成されると共に前記開口を閉じることによって前記原料シートまたは前記搬送シートを把持可能な弾性把持部材を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の真空プレス装置。
【請求項9】
前記弾性把持部材がゴム製の部材であることを特徴とする請求項8に記載の真空プレス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−58402(P2010−58402A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−227379(P2008−227379)
【出願日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(000242242)北川精機株式会社 (26)
【Fターム(参考)】