説明

眼科用薬物の輸送に有用なゲル

ゲルを形成するポリマー、緩衝剤;糖類および眼疾患の処置に有用な1以上の活性成分の混合物から構成されるゲルを記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲルを形成するポリマー、緩衝剤;糖類および眼疾患の処置に有用な1以上の活性成分の混合物を含む固体粉末の形態の生理学的栄養補助剤または医薬であって、ひとたび固体粉末が適切な量の水または液体溶液により再構成されると、眼疾患の予防または処置に有用なゲルを提供する、生理学的栄養補助剤または医薬に関する。
【背景技術】
【0002】
眼疾患の非限定的な例は、シスチン蓄積症、ドライアイ症候群、角膜浮腫および紫外線照射による眼疾患である。
【0003】
シスチン蓄積症は、身体の様々な器官においてアミノ酸のシスチンの蓄積を引き起こす遺伝性代謝疾患である。シスチンの結晶が、腎臓、眼、肝臓、筋肉、膵臓、脳および白血球に蓄積する。特定の処置をしないと、シスチン蓄積症を有する小児はおおよそ9才の時点に末期腎不全を生じる。
【0004】
シスチン蓄積症はまた、身体の他の器官において合併症を引き起こす。合併症には、筋消耗、嚥下困難、糖尿病および甲状腺機能低下などがある。シスチン蓄積症はしばしば診断未確定である、および/または誤診されるので、正確な数を把握するのは難しいが、世界中で少なくとも2000個体がこの疾患を有していると推定される。
【0005】
腎臓および他の器官の損傷は、様々な身体組織の細胞の内側へのシスチンの蓄積によると考えられる。この化学物質はまた、角膜および虹彩にも蓄積する。10〜20年後、一部の患者の角膜は結晶に固く包まれてしまい、表面が異常になる可能性があり、時おり小さな、有痛性の破損を生じる。
【0006】
システアミン点眼薬により処置すると、角膜シスチン結晶が溶解し、眼の損傷を防ぐ(N. Eng. J. Med. 347, 1 1 1- 121;2002)。
【0007】
所望の治療効果を達成するには、システアミンの濃縮溶液を頻繁に滴下注入する必要がある。
【0008】
ドライアイ症候群は、眼の表面に臨床的に顕著な損傷を引き起こす可能性、または引き起こさない可能性がある、多因子起源の涙膜の量的な(流涙の低下)および/または質的な(流涙不全)障害を特徴とする。ドライアイ症候群の罹患率は、成人人口の10〜40%の範囲であり、年齢と非常に有意な相関関係がある。
【0009】
角膜の浮腫または膨潤は、角膜が自身を清澄に保つことができず、液体がその中に蓄積し始める際に生じる。角膜の内側の裏打ちは角膜を清澄に保つ役割をしており、この層が損傷されると角膜浮腫の症状が起こり得る。
【0010】
角膜浮腫の原因には、角膜の内側の層の障害、例えば、フックス角膜内皮変性症;眼科手術、例えば白内障手術;眼外傷;非常に高い眼圧による急性緑内障;コンタクトレンズ;感染が含まれる。
【0011】
角膜浮腫の処置はその原因に依拠する。軽症の浮腫は高浸透圧性の点眼薬および軟膏剤により処置することができる。これは角膜から涙へと液体を引き出し、角膜を清澄にするのを助ける。より重症の浮腫、特に疱疹(水疱)形成を伴う浮腫は、直すのに角膜移植を必要とし得る。
【0012】
紫外線照射は長い間、皮膚癌、皮膚の加齢および変異原性の変化を生じる要因と認識されており、紫外線照射が眼性病原論の原因要素であると一般に認識されたのは、この十年またはより近年内に過ぎない。
【0013】
ヒトにおいて、眼は、電磁スペクトルの特定部分の光子に対して神経生理学的反応を有する洗練された器官へと進化してきた。これにより、直面する環境の詳細な地図が一定して提供される。これらの反応のための作用スペクトルは、主に400〜700NM波長範囲内にあり、可視スペクトルまたは「光」と呼ばれている。
【0014】
太陽のUV照射は日中のほとんどの時間に存在するので、眼は生活を通していくらかの量の太陽の紫外線照射に毎日曝露する可能性がある。
【0015】
紫外線照射による眼疾患には、年齢に関係する白内障;翼状片;黄斑変性症、例えば年齢に関係する黄斑障害(maculopathy)(ARM)、年齢に関係しない黄斑障害(nARM)、年齢に関係する黄斑変性症(AMD);光線性の光線角膜炎および結膜炎などがある。
【0016】
従来の眼科用の薬物送達系のほとんどは、眼の独特な生理学的条件、すなわち、従来の液体眼科製剤を滴下注入により眼に適用すると、涙腺分泌および鼻涙排出のために、眼の角膜の前の領域から直ちに排除されるという条件に起因する重大な問題に直面している。結果として、患者は眼科用薬物の1〜10%しか利用できず、所望の治療効果を達成するためには濃縮溶液の頻繁な滴下注入が必要である。
【0017】
眼に局所投与されるべき薬物は、その薬物がその予防または回復機能を発揮するのに十分な時間眼に留まるならばより効果的である。滴下注入された眼科用薬物の眼における保持時間を延長するために、および眼科用薬のバイオアベイラビリティーを促進するために、様々な眼科用の媒体が開発されてきた。
【0018】
かかる眼科用媒体の例には、様々なインサート、軟膏、懸濁液およびゲルが含まれる。当分野において知られる眼科用媒体にはいくつかの欠点がある。例えば、軟膏を使用するとしばしば霧視が引き起こされる。また、インサートは患者がその適用義務をあまり守らないため、患者の間であまり一般的に用いられていない。
【0019】
眼科用途のためにこれまでゲルが使用されていることはすでに知られている。
【0020】
Gurny et al., J. Contr. Release (1985), 2:353-361には、セルロースアセトフタレート(CAP)ラテックスおよびカルボポール(Carbopol)溶液を含む眼性薬物送達系が開示されている。
【0021】
Rozier et al., Int. J. Pharm. (1989), 57: 163-168には、Gelrite.RTMの商標を持つイオン活性化ゲル形成(gelling)媒体が開示されている。
【0022】
しかしながら、Rozierらのゲル形成媒体は、一価または二価のカチオンの存在下においてゲルに変換されるという不利な点を有する。
【0023】
Joshiらの米国特許第5,252,318号明細書には、少なくとも1つのpH感受性可逆的ゲル形成ポリマー(例えば、カルボキシビニルの複数のモノマーの直鎖状または分子鎖状、または架橋結合ポリマー)および少なくとも1つの温度感受性可逆的ゲル形成ポリマー(例えば、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンのブロックコポリマー、およびポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンおよびエチレンジアミンの四官能性ブロックポリマー)を含有する可逆的ゲル形成水性組成物が開示されている。Joshiらの組成物は、温度とpHの両方における実質的に同時の変化に応答して有意な粘度変化を示す。
【0024】
Kumar et al., J. Ocular Pharmacol. (1994), 10: 47-56には、カルボポールおよびメチルセルロースの組み合わせに基づく眼性薬物送達系が開示されている。その組み合わせのゾル-ゲル遷移は、主にカルボポールの存在によりpHが増加することによって起こる。Kumar et al., J. Pharm. Sci. (1995)、84: 344-348 (1995)には、カルボポールおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するさらに別の眼性薬物送達系が開示されている。両方の系において、インサイチュにおけるゲル形成特性ならびに全ての流体力学的ふるまいを損なうことなくカルボポール濃度の減少を達成するために、粘度増大化ポリマーを加える。
【0025】
Finkenaurらの米国特許第5,427,778号明細書には、ゲルの適用により決定される様々な範囲内の粘度を提供するための、ポリペプチド成長因子および水溶性の、製薬的にまたは眼科学的に適合性のポリマー物質を含有するゲル製剤が開示されている。カルボポールゲルおよびPluronicゲルの両方がそれぞれその特許明細書に開示されている。PluronicはBASFのポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンブロックコポリマーの商標である。
【0026】
Viegasらの米国特許第5,593,683号明細書には、薬物または診断剤送達のための熱可逆性ゲルを作製する方法が開示されている。そのゲルは、医薬物質、サーファクタントおよびポリアルキレンポリエーテルを含有する。サーファクタントおよびポリアルキレンポリエーテルを合わせた総量は約10重量%を超えない。
【0027】
眼科学的分野において、眼疾患を処置するための医薬の調製に有用な、当分野において知られる製品の欠点を持たない新たな媒体が必要であると未だ認識されている。
【発明の概要】
【0028】
今回、ゲルを形成する天然または合成ポリマー、緩衝剤、糖類および眼疾患の処置に有用な薬物の混合物を含む固体粉末は、ひとたび溶液により再構成されると、眼への投与に適するゲルを提供することを見出した。
【0029】
本発明による粉末は、市場に存在するゲルに対して、以下の利点を表す:
(a)溶液において安定でない眼科用薬物の送達のための組成物を調製するのに有用である;
(b)刺激性の保存剤を含有しなくてもよい。
【0030】
実際に、市場に存在する点眼薬および眼科用途のためのゲルは微生物による汚染を避けるための保存剤を含有し、その保存剤は眼に刺激性であることはよく知られている(J. Am. Coll. Toxicol 8, 589-625;1989)。
【0031】
本発明によるゲルは、眼に対する粘着性を保持し、滴下注入された眼科用薬物の眼における保持時間を延長し、その眼科用薬物のバイオアベイラビリティーを促進する。
【0032】
それ故に本発明の対象は、以下の混合物を含む固体粉末である:
a)ゲルを形成する天然または合成ポリマー、そのポリマーの例は、カルボキシビニルポリマー、例えば、カルボポールである;
b)緩衝剤、例えば、リン酸緩衝剤、ホウ酸酢酸緩衝剤(boric acetate)、クエン酸緩衝剤、乳酸緩衝剤、酒石酸緩衝剤、マレイン酸緩衝剤、コハク酸緩衝剤またはフマル酸緩衝剤を含む群から選択されるヒドロキシ酸またはジカルボン酸;
c)グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、トレハロース(trealose)またはマルトースを含む群から選択される糖類;および、必要に応じて
d)眼疾患の処置に有用な1以上の薬物。
【0033】
本発明による粉末は、ひとたび水または溶液により再構成されると、眼科用途に適するゲルを提供する。
【0034】
本発明のさらなる対象は、以下の混合物を含む眼疾患を処置するための医薬の調製に有用なゲルである:
a)ゲルを形成する天然または合成ポリマー、そのポリマーの例は、カルボキシビニルポリマー、例えばカルボポールである;
b)緩衝剤、例えば、リン酸緩衝剤、ホウ酸酢酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、乳酸緩衝剤、酒石酸緩衝剤、マレイン酸緩衝剤、コハク酸緩衝剤またはフマル酸緩衝剤を含む群から選択されるヒドロキシ酸またはジカルボン酸;
c)グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、トレハロースまたはマルトースを含む群から選択される糖類;および
d)眼疾患の処置に有用な1以上の薬物、その薬物の非限定的な例は、システアミン;ピロカルピン;エピネフリン;テトラサイクリン;フェニレフリン;エゼリン;チモロール(timolo);L-カルニチンおよび/またはアセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリル、ブチリルおよびイソブチリルL-カルニチンを含む群から選択されるアルカノイルL-カルニチン、またはそれらの眼科学的塩;ヨウ化ホスホリン;臭化デメカリウム;シクロペントレート;ホマトロピン;スコポラミン;クロルテトラサイクリン;バシトラシン;ネオマイシン;ポリミキシン;グラミシジン;オキシテトラサイクリン;クロラムフェニコール;ゲンタマイシン;ペニシリン;エリスロマイシン;カルバコール;スルファセタミド;ポリミキシンB;イドクスウリジン;イソフルロフェート(isoflorophate);フルオロメトロン(fluoromethalone);デキサメタゾン;ヒドロコルチゾン;酢酸ヒドロコルチゾン;21-リン酸塩;フルオロキノロン(fluorocinolone);メドリゾン;プレドニゾロン;メチルプレドニゾロン;プレドニゾロン21-リン酸エステル;酢酸プレドニゾロン;ベタメタゾン;トリアムシノロン;酵素;ビタミン;ミネラル;3-ヒドロキシキヌレニン O-β-DL-グルコシドまたはその誘導体;シチコリン;タウリン;レスベラトロール;ヒアルロン酸ナトリウム(sodium jaluronate);またはそれらの混合物である。
【0035】
好ましい活性成分は、水中または溶液中において安定でないものである。
【0036】
本発明のさらなる対象は、以下の工程を含む本発明の粉末を調製する方法である:
a)ゲル形成剤、緩衝剤、糖類、および必要に応じて眼疾患の処置に有用な1以上の薬物を水に溶解させてゲルを調製する工程;
b)そうして得られたゲルを単回用量に分割し、バイアルに入れる工程;
c)工程b)のバイアルを凍結乾燥させて粉末を得る工程;
あるいは、a)の時点のゲルを噴霧乾燥(Spray-drying)法に直接供し、そうして得られた粉末の適切な量をバイアルに入れる工程。
【0037】
そうして得られた粉末は、使用する前に水または溶液により再構成する必要がある。
【0038】
本発明のさらなる対象は、本発明の粉末またはゲルおよび眼疾患の処置に有用な1以上の薬物;および必要に応じて眼科学的に許容される1以上の賦形剤および/または浸透圧制御因子を含む、眼科用途のための生理学的栄養補助剤または医薬である。
【0039】
本発明のさらなる対象は、本発明の粉末またはゲルおよび薬物として(活性成分として)システアミンを含む、眼科用途のための生理学的栄養補助剤または医薬である。
【0040】
本発明のさらなる対象は、本発明の粉末またはゲルおよび以下の成分を含む、眼科用途のための生理学的栄養補助剤または医薬である:
−0.1〜10%の用量のL-カルニチンまたはその眼科学的に許容される塩、好ましい用量は1%である;
−0.1〜4%の用量のタウリン、好ましい用量は0.5%である;
−0.05〜1.5%の用量のヒアルロン酸ナトリウム、好ましい用量は0.2%である;
−0.05〜1.0%の用量のビタミンE、好ましい用量は0.2%である;
−0.01〜0.1 mg/Lの用量のマンガン、好ましい用量は0.051 mg/Lである;
−0.5〜1.5 mg/Lの用量の亜鉛、好ましい用量は1.02 mg/Lである;
−5〜5000 mg/Lの用量のナトリウム、好ましい用量は30 mg/Lである;
−1〜1000 mg/Lの用量のカリウム、好ましい用量は9 mg/Lである。
【0041】
この生理学的栄養補助剤または医薬はドライアイ症候群の処置に特に有用である。
【0042】
本発明のさらなる対象は、本発明の粉末またはゲルおよび以下の成分を含む、眼科用途のための生理学的栄養補助剤または医薬である:
−5〜15%の用量のL-カルニチンまたはその眼科学的に許容される塩、好ましい用量は10%である;
−0.5〜4%の用量のタウリン、好ましい用量は2%である;
−0.05〜1.5%の用量のヒアルロン酸ナトリウム、好ましい用量は0.2%である;
−0.05〜1.0%の用量のビタミンE、好ましい用量は0.2%である;
−0.01〜0.1mg/Lの用量のマンガン、好ましい用量は0.051mg/Lである;
−0.5〜1.5 mg/Lの用量の亜鉛、好ましい用量は1.02mg/Lである;
−5〜5000mg/Lの用量のナトリウム、好ましい用量は30mg/Lである;
−1〜1000 mg/Lの用量のカリウム、好ましい用量は9mg/Lである。
【0043】
この生理学的栄養補助剤または医薬は、特に角膜浮腫の処置に有用である。
【0044】
本発明のさらなる対象は、本発明の粉末またはゲルおよび以下の成分を含む、眼科用途のための生理学的栄養補助剤または医薬である:
−1〜10%の用量のL-カルニチンまたはその眼科学的に許容される塩、好ましい用量は5%である;
−0.01〜1 mg/mLの3-ヒドロキシキヌレニンO-β-DL-グルコシド、好ましい用量は0.1 mg/mLである;
−0.5〜4%の用量のタウリン、好ましい用量は2%である;
−0.05〜3 mg/mLの用量のレスベラトロール、好ましい用量は0.3mg/mLである;
−0.05〜1.5%の用量のヒアルロン酸ナトリウム、好ましい用量は0.2%である;
−0.05〜1%の用量のビタミンE、好ましい用量は0.2%である;
−0.5〜1.5 mg/Lの用量の亜鉛、好ましい用量は1.02 mg/Lである;
−0.01〜0.1 mg/Lの用量のマンガン、好ましい用量は0.051mg/Lである;
−5〜5000 mg/Lの用量のナトリウム、好ましい用量は30mg/Lである;
−1〜1000 mg/Lの用量のカリウム、好ましい用量は9 mg/Lである。
【0045】
本発明のさらなる対象は、本発明の粉末またはゲルおよび以下の成分を含む、眼科用途のための生理学的栄養補助剤または医薬である:
−5〜30%の用量のアセチルL-カルニチンまたはその眼科学的に許容される塩、好ましい用量は20%である;
−0.01〜1 mg/mLの用量の3-ヒドロキシキヌレニンO-β-DL-グルコシド、好ましい用量は0.1mg/mLである;
−0.1〜5%の用量のビタミンE、好ましい用量は1%である;
−15000〜35000 UIの用量のビタミンA、好ましい用量は25000 UIである。
【0046】
この生理学的栄養補助剤または医薬は、特に紫外線照射による眼疾患の処置に有用である。
【0047】
本発明の生理学的栄養補助剤または医薬は、1以上の以下の活性成分をさらに含み得る:抗酸化剤、ビタミン、ボリジオイル;上皮形成および抗血管形成剤;シチコリン、増湿剤;無機成分;細胞モル浸透圧濃度の制御因子;抗生物質;抗ウイルスおよび抗真菌剤;L-カルニチンおよび/またはアセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリル、ブチリルおよびイソブチリルL-カルニチンからなる群から選択される1以上のアルカノイルL-カルニチン、またはそれらの医薬上許容される塩。
【0048】
本発明の粉末またはゲルは、1以上の眼科用薬物と組み合わせた時、眼疾患を処置するための医薬の調製に有用である。
【0049】
本発明のさらなる対象は、(眼科分野において有用な)1以上の活性成分と混合して本発明の粉末を含み、別個に、同じまたは異なる容器/バイアルにおいて、本発明のゲルを得るのに適する水または液体溶液を含むキットである。
【0050】
本発明のさらなる対象は、以下を含むキットである:
a)本発明の粉末(眼科用途に有用な薬物と混合されていない);
b)眼科用途に有用な1以上の活性成分(液体、固体、クリーム、ゲルまたは粉末形態の);および
c)本発明のゲルを得るのに適する水または液体溶液;
ここで、別個の空間において同じ容器/バイアルにこの(3つの)成分を入れてその(3つの)成分を直ちに一緒に混合でき、眼に直接投与され得る本発明のゲルを得ることができる。
【0051】
眼科用途のための容器の専門家は、例えば、単回または複数回の適用のために、1以上の薬物と混合されたゲル;または粉末、および別個に(同じ容器において)液体;または2つの異なる粉末および液体;を含む適切な容器を容易に提案することができる。種々の容器/バイアルも本発明に含まれる。
【0052】
L-カルニチンまたはアルカノイルL-カルニチンの医薬上許容される塩とは、毒性作用または副作用を生じない酸とのいずれかの塩を意味する。
【0053】
これらの酸は、薬理学者および薬学の専門家によく知られている。かかる塩の非限定的な例は以下である:塩化物、臭化物、オロト酸塩、アスパラギン酸塩、酸アスパラギン酸塩、酸クエン酸塩、クエン酸マグネシウム塩、リン酸塩、酸リン酸塩、フマル酸塩および酸フマル酸塩、フマル酸マグネシウム塩、乳酸塩、マレイン酸塩および酸マレイン酸塩、シュウ酸塩、酸シュウ酸塩、パモ酸塩、酸パモ酸塩、硫酸塩、酸硫酸塩、グルコースリン酸塩、酒石酸塩および酸酒石酸塩、グリセロリン酸塩、ムチン酸塩、酒石酸マグネシウム塩、2-アミノ-エタンスルホン酸塩、2-アミノ-エタンスルホン酸マグネシウム塩、メタンスルホン酸塩、コリン酒石酸塩、トリクロロ酢酸塩およびトリフルオロ酢酸塩。
【0054】
L-カルニチンまたはアルカノイルL-カルニチンの医薬上許容される塩は、FDAにより承認された塩およびInt. J. of Pharm. 33 (1986), 201- 217(参照により本明細書に組み込まれる)に列挙されている塩も意味する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、実施例1において調製されたゲルの剪断速度に対する剪断応力(shear stress)および粘度を示す。ゲルは初期の回転運動に抵抗し、より高い剪断速度において急激な剪断応力の増加が観察された。ゲルは剪断応力がその降伏点に達した後に流れ始めた。この系はヒステレシスのない偽塑性型のニュートン流動である。
【図2】図2は、実施例2において調製されたゲルの剪断速度に対する剪断応力および粘度を示す。ゲルは初期の回転運動に抵抗し、より高い剪断速度において急激な剪断応力の増加が観察された。ゲルは剪断応力がその降伏点に達した後に流れ始めた。この系はヒステレシスのない偽塑性型のニュートン流動である。
【図3】図3は、実施例3において調製されたゲルの剪断速度に対する剪断応力および粘度を示す。このゲルにおいて、剪断速度の増加に伴い剪断応力が直線的に増加することが観察できる。このゼラチン質の系は典型的な非ニュートン流動のふるまいを表す。
【図4】図4は、実施例4において調製されたゲルの剪断速度に対する剪断応力および粘度を示す。ゲルは初期の回転運動に抵抗し、より高い剪断速度において急激な剪断応力の増加が観察された。ゲルは剪断応力がその降伏点に達した後に流れ始めた。この系はヒステレシスのない偽塑性型のニュートン流動である。
【図5】図5は、実施例1のように調製されたゲルについての時間特性に対する放出されたシステアミンの累積量を示す。この薬物は30分後に約42%が培地に放出され、次いで徐々に放出された。システアミンのおおよそ96%が6時間後にゲルから放出された。
【図6】図6は、実施例2のように調製されたゲルについての時間特性に対する放出されたシステアミンの累積量を示す。この薬物は30分後に約46%が培地中に放出され、次いで徐々に放出された。システアミンのおおよそ98%が6時間後にゲルから放出された。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下の実施例は例証であり、本発明の範囲を限定するものではない。妥当な変化、例えば、当業者が思い付くものは、ここより本発明の範囲から逸脱することなく創出することができる。
【0057】
材料
カルボポール974P NF(Noveon)、システアミンならびに酒石酸および塩化ベンザルコニウムなどの他の全ての化学物質は、Sigmaから購入し、認められたとおりに使用した。
【実施例1】
【0058】
カルボポール974P NF(Noveon)3 gを、塩化ベンザルコニウム20 mgを含有する水190 mLにゆっくり加え、その溶液を室温にて18時間撹拌し続けた。次いで、L-酒石酸500 mg、次にマンニトール6 gおよび最後にシステアミン1 gを加え、システアミンが完全に可溶化するまでその溶液を撹拌し続けた。
【0059】
こうして得られたゼラチン質の系を、3 mLの画分に分割し、10-mLバイアルに入れた。そのバイアルを24時間凍結乾燥させ、白色固体を得た。
【0060】
水3 mLをその凍結乾燥されたバイアルに加え、以下の特性を有するゼラチン質の系を直ちに得た:
pH=4.0〜4.3;
浸透圧=229 mOsm/kg。
【実施例2】
【0061】
塩化ベンザルコニウム10 mgおよびL-酒石酸500 mgを、95 gの1.5%カルボポール974P NF水溶液に加えた。非常に流動性の乳白色の溶液が得られた。その乳白色の溶液にソルビトール3 gおよびシステアミン1 gを加えた。そうして得られた混合物をシステアミンが完全に可溶化するまで撹拌し続けた。
【0062】
こうして得られたゼラチン質の系を、3 mLの画分に分割し、10-mLバイアルに入れた。そのバイアルを24時間凍結乾燥させ、白色固体を得た。
【0063】
水3 mLを凍結乾燥したバイアルに加え、以下の特徴を有するゼラチン質の系を直ちに得た:
浸透圧=267 mOsm/kg;
pH=4.5〜5.0。
【実施例3】
【0064】
L-酒石酸1 gを95 gの1.5%カルボポール974P NF水溶液に加え、非常に流動性の乳白色の溶液を得た。この溶液に、ソルビトール3 gおよびシステアミン1 gを加え、そうして得られた混合物をシステアミンが完全に可溶化するまで撹拌し続けた。
【0065】
こうして得られたゼラチン質の系を3 mLの画分に分割し、10-mLバイアルに入れた。そのバイアルを24時間凍結乾燥させ白色固体を得た。
【0066】
水3 mLを凍結乾燥したバイアルに加え、以下の特徴を有するゼラチン質の系を直ちに得た:
pH=4.0〜4.3
浸透圧=297 mOsm/kg。
【実施例4】
【0067】
水400 mL中に、カルボポール974P NF 3 g、酒石酸2 g、ラクトース6 gおよび最後にシステアミン2 gを記載の順序にて、室温にて溶解させた。一定に撹拌し続けているわずかに粘稠性の溶液を以下の条件下において噴霧乾燥(Buchi B- 191)により濃縮した:入口温度(Inlet)=60℃、ASP=82、ポンプ=0.06。
白色固体が得られた。
【0068】
水200 mLをその白色固体に加え、以下の特徴を有するゼラチン質の系を直ちに得た:
pH=4.0〜4.3
浸透圧=225 mOsm/kg。
【0069】
流体力学的研究
流体力学的研究を、同心円筒タイプの回転式粘度計(少サンプルアダプターおよびM3形ローターを備えたTV-10形粘度計(東機産業))により行った。サンプルの粘度および剪断応力を種々の速度にて25℃にて測定した。温度を、粘度計に連結した再循環浴槽によって、+/−0.1℃内に維持した。サンプルを5分間平衡化し、各測定の前にランニング温度に到達させた。
【0070】
イン・ビトロ放出研究
イン・ビトロ放出実験を、セルクリームを備えた溶解装置(Sotax AT 7 smart)により行った。実施例1および2に記載のように調製した、おおよそ2 gのシステアミン含有ゲルをセルクリーム中にて重量測定し、50 mM酢酸緩衝液500 mL、pH=4.5を含有する1000-mL容器に入れた。実験を、37℃にて50 rpm撹拌へら(stirring paddle)により行った。一定間隔にて、溶液1 mLを容器から回収し、0.2ミクロンフィルター(Millez-FG Millipore)を用いて濾過し、HPLCにより分析してシステアミン濃度を測定した。
【0071】
HPLCクロマトグラフィー系は、ポンプ(Waters 600);およびオートサンプラー(Waters 717);UV検出器(Waters 486)およびインテグレーター(Waters Empower 2)から構成される。逆相シリカカラム(ODS-3 4.6×250 mm 5ミクロン)を薬物分離に用い、移動相としてリン酸二水素ナトリウム緩衝系を用いた(pH=3)。流速およびUV波長はそれぞれ0.8 mL/分および205 nmであった。薬物濃度を、ピーク領域を測定し既知の標準物質のピーク領域と比較して決定した。
【0072】
カルボポール(登録商標)は、増粘剤、懸濁剤および安定剤として用いるポリマーのファミリーのためのNoveon, Inc.(以前のB. F. Goodrich Co.)の登録商標である。
【0073】
L-カルニチンおよびそのアルカノイル誘導体は既知の化合物であり、その調製法は米国特許第4,254,053号明細書に記載されている。
【0074】
3-ヒドロキシキヌレニンO-β-DL-グルコシドはSigma- Aldrichのカタログ2006;製品コード番号H 1771により販売されている製品である。
【0075】
本発明による生理学的栄養補助剤または医薬は、医学的処方箋があってもなくとも購入し得る。
【0076】
本発明による生理学的栄養補助剤または医薬は、医学分野の技術者によく知られており、臨床診療においてすでに用いられている活性成分から構成され、それらの薬理毒性学的(pharmacotoxicological)特性は既知である。
【0077】
従って、これらは現在長い間市場にあり、ヒトまたは動物への投与に適したグレードの製品であるので、それらの獲得は非常に容易である。
【0078】
以下に、本発明による組成物の非限定的な例を示す。
【0079】
処方1
本発明の粉末またはゲルおよびシステアミン。
この生理学的栄養補助剤または医薬は、特にシスチン蓄積症の処置に有用である。
【0080】
処方2
本発明の粉末またはゲルおよび以下の成分(活性成分):
−L-カルニチン 1%;
−タウリン 0.5%;
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.2%;
−ビタミンE 0.2%;
−マンガン 0.051 mg/ L;
−亜鉛 1.02mg/L;
−ナトリウム 30mg/L;
−カリウム 9 mg/L;
重量モル浸透圧濃度 約125 mOsmols/kg。
この生理学的栄養補助剤または医薬は、特にドライアイ症候群の処置に有用である。
【0081】
処方3
本発明の粉末またはゲルおよび以下の成分:
−L-カルニチン 10%
−タウリン 2%
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.2%
−ビタミンE 0.2%
−亜鉛 1.02 mg/L
−マンガン 0.051 mg/L
−ナトリウム 30 mg/L
−カリウム 9 mg/L
重量モル浸透圧濃度 約1200 mOsmols/kg。
この生理学的栄養補助剤または医薬は、特に角膜浮腫の処置に有用である。
【0082】
処方4
本発明の粉末またはゲルおよび以下の成分:
−L-カルニチン 5%
−3-ヒドロキシキヌレニンO-β-DL-グルコシド 0.1 mg/mL
−タウリン 2%
−レスベラトロール 0.3 mg/mL
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.2%
−ビタミンE 0.2%
−亜鉛 1.02 mg/L
−マンガン 0.051 mg/L
−ナトリウム 30 mg/L
−カリウム 9 mg/L
この生理学的栄養補助剤または医薬は、特に紫外線照射による眼疾患の処置に有用である。
【0083】
処方5
本発明の粉末またはゲルおよび以下の成分:
−アセチルL-カルニチン 20%
−3-ヒドロキシキヌレニンO-β-DL-グルコシド 0.1 mg/mL
−ビタミンE 1%
−ビタミンA 25000 UI。
この生理学的栄養補助剤または医薬は、特に紫外線照射による眼疾患の処置に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の混合物を含む固体粉末:
a)ゲルを形成するカルボキシビニルポリマー;
b)緩衝剤;および
c)糖類。
【請求項2】
眼疾患の処置に有用な1以上の薬物をさらに含む、請求項1の粉末。
【請求項3】
以下の混合物を含むゲル:
a)ゲルを形成するカルボキシビニルポリマー;
b)緩衝剤;
c)糖類;および
d)眼疾患の処置に有用な1以上の薬物。
【請求項4】
カルボキシビニルポリマーがカルボポールである、請求項1〜3のいずれかの粉末またはゲル。
【請求項5】
緩衝剤が、リン酸緩衝剤、ホウ酸酢酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、乳酸緩衝剤、酒石酸緩衝剤、マレイン酸緩衝剤、コハク酸緩衝剤またはフマル酸緩衝剤を含む群から選択されるヒドロキシ酸またはジカルボン酸である、請求項1〜3のいずれかの粉末またはゲル。
【請求項6】
糖類が、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、トレハロースまたはマルトースを含む群から選択される、請求項1〜3のいずれかの粉末またはゲル。
【請求項7】
以下の工程を含む、請求項1または2の粉末を調製する方法:
a)ゲル形成剤、緩衝剤、糖類、および必要に応じて眼疾患の処置に有用な1以上の薬物を水中に溶解させてゲルを調製する工程;
b)得られたゲルを単回用量に分割し、バイアルに入れる工程;
c)工程b)のバイアルを凍結乾燥させるか、あるいは、a)の時点のゲルを噴霧乾燥法に直接供することにより、粉末を得る工程。
【請求項8】
請求項1〜3のいずれかの粉末またはゲル、および必要に応じて眼科学的に許容される1以上の賦形剤、希釈剤、または浸透圧制御因子を含む、眼科用途のための生理学的栄養補助剤または医薬。
【請求項9】
水中または溶液中においては送達された薬物が安定でない、粉末の形態の請求項8の生理学的栄養補助剤または医薬。
【請求項10】
活性成分としてシステアミンを含む、請求項8の生理学的栄養補助剤または医薬。
【請求項11】
以下の活性成分を含む、請求項8の生理学的栄養補助剤または医薬:
−L-カルニチン 1%;
−タウリン 0.5%;
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.2%;
−ビタミンE 0.2%;
−マンガン 0.051 mg/L;
−亜鉛 l.02 mg/L;
−ナトリウム 30mg/L;
−カリウム 9 mg/L。
【請求項12】
以下の活性成分を含む、請求項8の生理学的栄養補助剤または医薬:
−L-カルニチン 10%
−タウリン 2%
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.2%
−ビタミンE 0.2%
−亜鉛 1.02 mg/L
−マンガン 0.051 mg/L
−ナトリウム 30 mg/L
−カリウム 9 mg/L。
【請求項13】
以下の活性成分を含む、請求項8の生理学的栄養補助剤または医薬:
−L-カルニチン 5%
−3-ヒドロキシキヌレニンO-β-DL-グルコシド 0.1 mg/mL
−タウリン 2%
−レスベラトロール 0.3 mg/mL
−ヒアルロン酸ナトリウム 0.2%
−ビタミンE 0.2%
−亜鉛 1.02 mg/L
−マンガン 0.051 mg/L
−ナトリウム 30 mg/L
−カリウム 9 mg/L。
【請求項14】
以下の活性成分を含む、請求項8の生理学的栄養補助剤または医薬:
−アセチルL-カルニチン 20%
−3-ヒドロキシキヌレニンO-β-DL-グルコシド 0.1 mg/mL;
−ビタミンE 1%
−ビタミンA 25000 UI。
【請求項15】
シスチン蓄積症を処置するための医薬の調製のための、請求項10の生理学的栄養補助剤または医薬の使用。
【請求項16】
ドライアイ症候群を処置するための医薬の調製のための、請求項11の生理学的栄養補助剤または医薬の使用。
【請求項17】
角膜浮腫を処置するための医薬の調製のための、請求項12の生理学的栄養補助剤または医薬の使用。
【請求項18】
紫外線照射による眼疾患を処置するための医薬の調製のための、請求項13または14の生理学的栄養補助剤または医薬の使用。
【請求項19】
1以上の以下の活性成分をさらに含む、請求項15〜18のいずれかの生理学的栄養補助剤または医薬の使用:抗酸化剤、ビタミン、ボリジオイル;上皮形成および抗血管形成剤;シチコリン、増湿剤;無機成分;細胞モル浸透圧濃度の制御因子;抗生物質;抗ウイルスおよび抗真菌剤;L-カルニチン;および/またはアセチル、プロピオニル、バレリル、イソバレリル、ブチリルおよびイソブチリルL-カルニチンからなる群から選択される1以上のアルカノイルL-カルニチン、またはそれらの医薬上許容される塩。
【請求項20】
1以上の活性成分および水または液体溶液と混合して請求項1または2の粉末を含むキット。
【請求項21】
粉末および液体の2成分が、同じバイアルまたは2つの異なるバイアル中に封入されている、請求項20のキット。
【請求項22】
以下を含むキット:
a)眼科用途のための薬物を含まない、請求項1の粉末;
b)液体、固体、クリーム、ゲルまたは粉末の形態の1以上の薬物;
c)水または液体溶液。
【請求項23】
3つの成分(粉末/薬物/液体)が、同じバイアルまたは異なるバイアル中に別個の形態にて封入されている、請求項22のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−513366(P2010−513366A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541944(P2009−541944)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【国際出願番号】PCT/EP2007/062929
【国際公開番号】WO2008/077712
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(591043248)シグマ−タウ・インドゥストリエ・ファルマチェウチケ・リウニテ・ソシエタ・ペル・アチオニ (92)
【氏名又は名称原語表記】SIGMA−TAU INDUSTRIE FARMACEUTICHE RIUNITE SOCIETA PER AZIONI
【Fターム(参考)】