説明

着色粒子を含む洗剤組成物

本発明は、着色粒子、および前記着色粒子を含有する洗剤組成物であって、水溶液中でこれら着色粒子と接触される布地に色相効果を与えるために使用できる洗剤組成物に関する。本発明は、着色粒子中に色相剤(好ましくは顔料)、結合剤および懸濁剤を組み合わせることによって、有効な色つけが可能であると同時に、染みまたは斑点の問題を軽減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗剤組成物に使用するための着色粒子であって、かかる洗剤を用いて洗濯される布地に色相効果を与えるために添加される着色粒子に関する。
【背景技術】
【0002】
洗剤製品のマーケティングには、多くの場合、消費者が1つの所与の製品を同じ一般的な種類の他の市販製品と区別するのに役立つように、特有の製品審美性を用いることを伴う。着色された、例えば染色されたまたは色素化されたスペックル(pigmented speckles)が特殊性を作り出すために用いられることがある。染色された粒子を有する製品を、改善された洗浄性と関連付ける消費者もいるので、着色粒子を含む製品はこのような着色粒子を含まない製品よりも消費者に受け入れられやすい可能性があることがわかった。更には、洗浄水に青色をもたらすための染料類または顔料類の使用も既知であり、歴史的には白色の布地をより上手く洗浄することに関係していた。このような洗浄水の「青色化」は、洗濯洗剤に加えて洗浄水に直接添加するための、染料類または顔料類を含有する添加物類によって達成されてきた。特定の製品審美性(洗浄水の青色化)を提供するため、または白色の布地の認識される洗浄を増大させるために、着色剤類を洗剤組成物に組み込もうとする試みが成されてきた。しかしながら、特に染料類または顔料類が、洗濯される布地の斑点または染みの原因になり得るという問題は、染料類または顔料類を洗剤中に直接使用することに関与していた。
【0003】
この分野での技術例としては、PCT国際公開特許WO 00/27980が挙げられ、これには、特有の閃光指数(sparkle index)と透明性指数(transparency index)を有し、染料顔料(dye pigment)および/または増白剤を添加することによって着色されるスペックル粒子(speckle particles)が開示されている。米国特許第6,541,437号は、着色されたガラス様ホスフェートを含む、スペックルを含む洗剤組成物(speckled detergent compositions)を開示している。米国特許第4,097,418号は、特有のおよび魅力的な外観を有する洗剤組成物を提供するために白色または薄い色に着色された洗剤顆粒と共に使用するための粒塊状の着色されたスペックルであって、当該粒塊状の着色小斑点の性質のために使用時に布地に染みが付かない粒塊状の着色されたスペックルに関する。米国特許第4,671,886号には、目に見える大きな粒塊を形成する超微粒子状顔料類を、非粒塊状顆粒希釈剤と混合することが開示されている。これは、顔料の可視的な粒塊の形成を防止または軽減して、染み問題を回避すると言われている。プレミックスを用いて、スプレー乾燥顆粒のような顆粒製品を着色する。しかしながら、着色粒子に関するあらゆる先行技術において、布地の染みに関する問題は、非常に注意を要するため、着色材料が高濃度に偏在するのを避けるために、染料類または顔料類を含有する粒子はいつでも低濃度で着色される。例えば、米国特許第3,931,037号には、乾燥状態では実質的に着色していない、着色物質を含有する顆粒状洗剤製品が記載されている。これら粒子は、分離や凝離を起こすことなく、そして前記洗剤を水と混合して着色洗浄溶液を形成するときには容易に溶解または分散すると言われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、顔料類および/または染料類のような色相剤類が、洗浄組成物中へ組み込まれるときに、洗浄しようとする品目に染みを付けずに、洗剤粒子に組み込まれ得ることを見出した。本発明の粒子は、比較的高濃度の染料類および/または顔料類を組み込むことができ、そしてかかる粒子を、布地に染みまたは斑点を生じさせずに洗剤組成物中で比較的高濃度で使用することができる。本発明者らは、今や、色相剤のための懸濁剤を着色粒子に組み込むことによって、先行技術の問題が軽減されることを見出した。理論に束縛されるものではないが、本発明者らは、これは、洗剤組成物の水との接触時に着色粒子が迅速に溶解/分解するためであると考えている。しかしながら、色相剤の付着は、色相剤の高濃度領域が分散するまで懸濁剤によって減速され、このことが、洗濯される布地に色相剤の斑点または染みが付くのを実質的に回避することを確実にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、洗剤組成物中で使用するための着色粒子であって、前記粒子が、色相剤である着色成分と、結合剤とを含み、前記着色粒子が懸濁剤または懸濁剤前駆体をも含むことを特徴とする、前記着色粒子を提供する。本発明は、前記着色粒子を含む洗剤組成物も含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
着色粒子
着色粒子は、典型的に、250μm〜2500μm、好ましくは500μm〜2000μm、より好ましくは700μm〜1400μmの粒径分布(PSD)を有する。好ましくは、本発明の着色粒子は、700μm〜1500μm、好ましくは800μm〜1200μmの平均粒径(MPS)を有する。
【0007】
粒径分布(PSD)および平均粒径(MPS)
本発明の着色粒子のPSDおよびMPSは、以下のように測定される。顆粒状洗剤製品、中間体、および原料の粒径分布は、寸法が徐々に小さくなる一連の篩を通して顆粒/粉末を篩分けすることによって測定される。次に各篩上に保持された物質の重量を用いて粒径分布およびメジアンまたは平均粒径を計算する。
【0008】
機器:中央に取り付けられたコルクを有する鋳鉄製のシーブスタック蓋(cast iron sieve stack lid)を備えるロタップ試験篩振盪器モデルB(RoTap Testing Sieve Shaker Model B)(W.S.タイラー社(W.S. Tyler Company)(オハイオ州クリーブランド(Cleveland))によって供給されるようなもの)。ロタップ(RoTap)は、平坦で固く可撓性のない基部、好ましくは床に、直接ボルト留めされなければならない。使用されるタッピングの速度は1.26rad/s(12rpm)の楕円の動きで6タップ/分としなければならない。使用されるサンプルは重量100gとしなければならず、篩い分け時間の合計は5分に設定しなければならない。
【0009】
粒径分布:次の式から、各篩における分画を計算する。
【数1】

【0010】
使用された各篩寸法に関してこの計算がなされると、粒径分布が得られる。しかしながら、累積粒径分布がより有用である。累積分布は、特定の篩上の分画をその上の篩(すなわち、メッシュサイズのより大きい篩)上の分画に加えることによって計算される。
【0011】
平均粒径の計算:平均粒径は、シグマ対log(サイズ)プロット上の加重回帰直線のX切片として計算される質量基準の幾何学的平均粒径である。
【0012】
本発明の着色粒子の自由含水率(化学的に結合されていない水)は、典型的に、着色粒子の5重量%以下、好ましくは前記粒子の2重量%以下、または更に1.5重量%以下若しくは1重量%以下である。
【0013】
着色成分
本発明の着色洗剤成分は、酵素、着色された粘土または色の濃い粘土などの原料のように実質的に強い色を有するいかなる洗剤成分であることもできる。本発明の目的のためには、着色洗剤成分は色相剤である。本発明は、配合者が、布地または洗浄溶液に色を与えるためにこのような色相剤を洗剤組成物中に組み込むことを可能にする。
【0014】
色相剤は、洗浄時に白色の布地に薄いオフホワイトの色合いを提供し、白さの外観および許容性を改変する化合物として定義される(例えば青みがかった白、ピンクがかった白)。それは顔料、染料、または光漂白剤のように、布地上に付着する着色物質であることができる。
【0015】
本発明の好ましい実施形態では、色相剤は、顔料類、染料類、光漂白剤類、およびこれらの混合物から選択され、より好ましくは、色相剤は染料類および顔料類から選択される。本発明は、特に、顔料類、好ましくはウルトラマリンブルーを含む色相剤に当てはまる。
【0016】
色相剤は、本発明の着色粒子中に、前記粒子の総重量に基づいて少なくとも8重量%の量で、好ましくは少なくとも10重量%、若しくは12若しくは15から、または更に20重量%からの量で組み込まれてよい。一般に、着力粒子は、75重量%まで、または60重量%まで、または50重量%までの色相剤を含有する。色相剤が染料である場合、例えば、0.5〜10重量%、または更に1〜10重量%、または3若しくは5〜10重量%までの低濃度も許容範囲である。
【0017】
顔料
着色洗剤粒子は、好ましくは顔料を色相剤として含む。顔料は、超微粒子状着色物質である。洗剤組成物に好適ないかなる顔料を本明細書で使用してもよい。顔料類は不溶性の着色剤である。顔料類の例は、モナストラール・バイオレット(Monastral Violet)=バイオレット19、顔料スカーレット(Pigment Scarlet)=レッド60、コバルトブルーのアルミネートであり、最も好ましい例は、ウルトラマリンブルー顔料(例えば、CI 77007−顔料ブルー29)である。その他の例は、米国特許第4,671,886号に開示されている着色顔料類である。
【0018】
染料
染料類は、特定の波長の光を選択的に吸収することによって、それらが固定されている物質を着色する、水溶性または水分散性化合物である。染料類の主な特徴は、それら染料にスペクトルの可視部分のエネルギーを吸収させる共役系である。最も一般的な共役系は、発色団と呼ばれるフタロシアニン、アントラキノン、アゾ、フェニル基である。染料は次の部類から選択することができる:反応染料、直接染料、硫黄およびアゾ系染料、酸染料、並びに分散染料。直接染料は水溶性の分子である。直接染料の例は、ダイレクトオレンジ18、ダイレクトブルー86、ダイレクトイエロー50=レモンイエロー、ダイレクトレッド80=ベイシックレッドである。反応染料は、例えばジクロロトリアジン、ジクロロキノキサリン、クロロジフルオロピリミジンである。分散染料は、例えばディスパースレッド13、バイオレット33=フクシア、ブルーC−4RA=ナショナルブルーである。本発明の着色粒子に使用するのに好適な染料類は、チバ−ガイギー社(Ciba-Geigy SA)から販売されているポーラブリリアントブルーGAW 180%(C.I.(色指数)61135−アシッドブルー127と類似)、FD&CブルーNo.1(CI 42090)、ローダミンBM(CI 45170)、ポンタシルライトイエロー36(CI 18820と類似)、ポーラブリリアントブルーRAW(CI 61585−アシッドブルー80)を含む。
【0019】
光漂白剤
光漂白剤は、太陽光からエネルギーを吸収してそれを他の分子(典型的には酸素)と反応することによって移動させて漂白種(一重項酸素)を生成する分子である。光漂白剤は広範囲にわたって共役された環であり、したがって通常は強い可視色を呈する。典型的な化合物は、亜鉛、銅、またはアルミニウム系の、フタロシアニン類である。例としては、フタロシアニンブルー(CI 74160)およびフタロシアニングリーン(CI 74260)が挙げられる。
【0020】
本発明の粒子は、結合剤と、懸濁剤または懸濁剤前駆体との両方を含む。結合剤は、洗剤組成物の存在下で着色洗剤粒子を洗浄水に接触させると溶解または分解する、洗剤組成物に用いられるいかなる従来の結合剤でもある。好適な結合剤は、洗剤水溶液中での非常に高い濃度ではゲル化する場合があるが、洗浄水中のような低濃度では、ほぼ完全に溶解または分散して、粒子の内容物を洗浄水中に放出することができる。これに関連して、「低濃度」とは、洗浄プロセスにおいて典型的な用量濃度で用いられる洗剤組成物に本発明の着色粒子が組み込まれたときに、存在する結合剤の量に典型的な濃度で、という意味である。結合剤は、粒子の他の構成成分と液状で混合され、例えば、結合剤は、混合する温度で液体であるか、または他の構成成分と混合されて水溶液の形態の着色粒子を形成するかのいずれかである。
【0021】
更に、本発明の着色粒子は、懸濁剤またはその前駆体も含む。結合剤とは対照的に、懸濁剤類は、粒子中に既に存在しているか、または粒子を水に接触させたときに前駆体の反応によって形成され、好ましくは、洗浄水中で低濃度でもゲルの形態のままである。洗浄水中の分散したゲル相も許容範囲である。
【0022】
すなわち、例えば、セルロースを使用して結合剤を供給してもよく、またセルロースを使用して懸濁剤を供給してもよいが、それらは、前者が粒子の他の成分と混合されるために水溶液中に供給される必要があって、その後に洗浄溶液中に溶解または分散して粒子を溶解させる必要があるのに対し、懸濁剤は色相剤を洗浄水中に懸濁させるための表面積を提供する必要があって、洗浄水中では不溶性であるかまたはゲル相内にあるかのいずれかであるので、異なる形態のセルロースであり、例えば、異なる分子量(結合する場合はより低く、懸濁する場合はより高い)および/または異なる置換度を有する。
【0023】
結合剤
いかなる結合剤物質も本明細書で用いることができる。好ましい結合剤類は、ポリエチレングリコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアセテート類などの合成有機ポリマー、水溶性アクリレートコポリマー類のような高分子ポリカルボキシレート類、エトキシル化ヘキサメチレンジアミン第四級化合物類のようなカチオン性ポリマー類、界面活性剤類、液体グルコース、糖質類、およびソルビトール、マニトール(manitol)、キシリトールのような糖アルコール、並びにこれらの混合物から選択される。最も好ましい結合剤は、カチオン性ポリマー類、界面活性剤類のように、洗浄液中で活性な洗浄機能も有し、また他の例にはビスヘキサメチレントリアミン類またはペンタアミン類、エトキシル化ポリエチレンアミン類、マレイン酸/アクリル酸ホモポリマーまたはコポリマーが挙げられる。
【0024】
特に好ましい結合剤としては、アクリル酸ホモポリマー類またはマレイン酸若しくはその塩とのコポリマー類のような高分子ポリカルボキシレート類、例えば、ローム・アンド・ハース社(Rohm and Haas)からソコラン(Sokolan)という商標名で販売されているものが挙げられる。好ましい結合剤の更なる部類は、界面活性剤類である。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、双極性、カチオン性、またはこれらの混合物であってもよい。アニオン性界面活性剤が特に好ましい。好適な界面活性剤類の例は、まとめて、洗剤組成物中に使用するのに好適な界面活性剤の定義において以下に記載する。好ましいアニオン性界面活性剤類としては、単独で、または互いに若しくは更なる結合剤と混合した、アルキルサルフェート類およびアルキルベンゼンスルホネート類が挙げられる。
【0025】
結合剤は、着色粒子中に着色粒子の2〜50重量%の量で、一般に存在する。より典型的には、結合剤は、粒子の重量に基づいて5〜40重量%または更に10〜25重量%の量で存在する。
【0026】
懸濁剤および懸濁剤前駆体
懸濁剤は、アルカリ洗浄液中で徐々に水に溶解してもまたは不溶性であってもよく、また着色粒子が溶解/分解する際に色相剤を懸濁し、その結果として色相剤が布地表面に付着する前に非常に局在的な濃度の色相剤が分散される、いかなる水膨潤性の構成成分を含んでいてもよい。それらは、着色粒子の迅速な分解を助けてもよい。好適な物質の例としては、アカシア、アルギン酸、カルボマー、デキストリン、ゼラチン、グアーガム、硬化植物油1型、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタクリレート類、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、デンプンおよびゼインが挙げられる。架橋ポリマー類(非水溶性)、例えば、架橋セルロース、架橋デンプン、架橋CMC、架橋カルボキシメチルデンプン、架橋ポリアクリレート類(ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)からのアキュソル(Acusol)771/772)、およびBASFからのソコラン(Sokolan)HP62Gのような架橋ポリビニルピロリドン類)、ポリアクリレート若しくはスルホネートをベースとするもののようなアニオン性交換樹脂類(例えば、ローム・アンド・ハース(Rohm & Haas)からのTD8)も好適である。pH7で不溶性崩壊剤を供給するアルミニウムIIIイオンと架橋したCMCであって、洗浄水中でpHが約10まで増加するにつれてAlイオンが放出されるときに溶解するものも使用してよい。アルボセル(Arbocel)、ニムセル(Nymcel)、ニュートロゲル(Neutrogel)およびポリゲル(Polygel)が好適な場合もある。ベントナイトおよびラポナイトのような膨潤性粘土が、好適な懸濁剤類である場合がある。
【0027】
水膨潤性セルロース系材料が好ましい。特に好ましいのは、所望により置換されたアルキルセルロース類およびそれらの塩、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースである。カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩が特に好ましい。好ましい懸濁剤類は、CMC塩、特に0.3〜0.9、より好ましくは0.45〜0.6の置換度を有するものである。好ましい懸濁剤類は、ブルックフィールド(Brookfield)粘度(試験方法は以下に定義される)が1.5Pa/s(1500cps)以下であり、より好ましくは、懸濁剤の前記粘度は、0.025〜1Pa/s(25〜1000)、より好ましくは0.025〜0.5Pa/s(25〜500cps)である。
【0028】
ブルックフィールド(Brookfield)粘度測定方法
試験しようとする化合物の1重量%溶液は、脱イオン水で600mLビーカーにおいて、前記溶液を攪拌するための高速重質ミキサーを用いて前記の試験しようとする化合物を前記水に室温でゆっくりと加えることにより、調製される(例えば、スター−パック・モデル(Stir-Pak Model)4554−20)。試料がほぼ均質になるまで、プロペラ型ブレードを用いて約209.44〜240.86rad/s(2000〜2300rpm)で攪拌する。その後、更に20分間攪拌する。試料ビーカーを超音波浴に15分間入れて、攪拌後の空泡を取り除く。試料を、次に、水浴中で少なくとも1時間、25℃に平衡させる。ブルックフィールド(Brookfield)粘度計LVTシリーズを用い、3番スピンドルおよび3.14rad/s(30rpm)を選択して、スピンドルをスピンドル軸のくぼみの中央まで浸ける。スピンドルを3分間回転させてから、測定値を記録する。3回連続して測定値を得て、平均を求める。
【0029】
本発明の一実施形態では、懸濁剤前駆体は洗剤組成物中に存在する。このような懸濁剤前駆体は、着色粒子中の1つ以上の他の構成成分と、前記粒子が洗浄水と接触したときに反応し、こうして色相剤用の懸濁剤が形成される。1つの好ましい懸濁剤前駆体は、多価金属イオン類を含む。好適な金属イオン類には、いかなる多価金属イオン、例えば、(周期表の)第II族または第III族の金属イオンもが挙げられる。このような金属イオン類は、金属イオンの任意の水溶性塩を組み込むことによって、着色粒子中に供給されてよい。特に好ましい金属イオン類は、カルシウムイオン、マグネシウムイオンおよびアルミニウムイオンであり、カルシウムイオンが最も好ましい。懸濁剤がその場で洗浄水中に供給される場合、懸濁剤前駆体は、前記前駆体と共に懸濁剤を形成する前駆体用反応物質に加えて、着色粒子中に存在していなければならず、すなわち、前記前駆体は、着色粒子の一部の他の構成成分と反応して、色相剤を懸濁するのに必要な懸濁剤、通常はゲル、を生成しなければならない。反応物質は、好ましくは粒子内で更なる機能を有し、例えば、好ましくは前駆体用反応物質は、結合剤でもある。
【0030】
多価金属イオン類の場合、好ましくは、着色粒子は界面活性剤も含み、最も好ましくは、多価金属イオン類と反応するためのアニオン性界面活性剤を含む。特に好ましいアニオン性界面活性剤類は、アルキルベンゼンスルホネート類およびアルキルサルフェート類、またはこれらの混合物を含む。
【0031】
懸濁剤は、典型的には、着色粒子中に、着色粒子の重量に基づいて3〜80重量%の量で、一般には5〜70重量%、または10〜45重量%の量で存在する。懸濁剤前駆体は、着色粒子の0.5〜10重量%、より通常には0.5〜5重量%、または1〜3重量%のように、より少ない量で存在してよい。
【0032】
多価金属イオン類
多価金属イオン類は、色相剤が負に帯電した顔料である本発明の着色粒子中の一構成成分として特に有用である。本発明者らは、色相剤、結合剤および多価金属イオン(2+以上の電荷を有するもの)を含む着色粒子が、色相剤が負に帯電している場合に、顔料を沈殿させ、それにより付着を増強することによって着色粒子中での顔料のより有効な利用をもたらすので、きわめて有効であることを発見した。理論に束縛されるものではないが、このことは、色相剤と金属イオンが、色相剤の最も有効な利用が達成されるように布地表面に効果的に付着する不溶性の沈殿を形成するためと考えられる。
【0033】
多価金属イオンと界面活性剤結合剤との組み合わせによって懸濁剤がその場で供給される、上述の本発明の実施形態では、これら2つの効果を組み合わせることができる。しかしながら、着色粒子が懸濁剤を含む場合、好ましくは、付着を増強するために多価金属イオンも存在する。本発明のこの実施形態で使用するのに好ましい負に帯電した顔料は、ウルトラマリンブルーである。
【0034】
その他の成分
着色粒子は、洗剤製品中で使用するのに好適ないかなる物質、好ましくは顆粒状の物質のような他の追加的な成分を含んでもよい。前記物質はそれ自体で完全な洗剤組成物、洗剤組成物における通常の成分であってもよく、ビルダー類、漂白剤類若しくは漂白剤前駆体類、ゼオライト類、緩衝剤類、キレート剤類、水和可能な塩類、およびこれらの混合物が挙げられるがそれらに限定されず、または他の成分若しくは洗剤製品の目的と不適合ではないいかなる物質をも含有することができる。水和可能な塩類は、その他の成分として最も好ましく、ゆっくりと水和する水和可能な塩類が特に好ましい。例としては、任意の従来のアニオンを有する塩類、好ましくはカーボネート類、ホスフェート類、特にトリポリリン酸ナトリウム(sodium tripolyphospahte)、特にII型、アルミノシリケート類、クロライド類、サルフェート類、アセテート類およびクエン酸塩類が挙げられる。これら水和可能な塩類のナトリウム塩が好ましい場合がある。
【0035】
しかしながら、本発明の更に好ましい実施形態によれば、前記の水和可能な塩は、水和可能な塩が、いかなる負に帯電した色相剤の付着をも増強するための懸濁剤前駆体および/または多価金属イオン類をも供給し得るように、多価金属イオン塩であってよい。多価金属イオンの水和可能な塩類の好ましい例としては、硫酸カルシウム(焼き石膏)、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩化カルシウムが挙げられる。このような構成成分は、平衡を保つために存在するが、一般には、5〜90重量%未満まで、より典型的には10〜80重量%未満まで、更に典型的には15〜75重量%未満までの量で存在する。典型的には、着色粒子は、着色洗剤成分、水和可能な塩のような担体、結合剤および懸濁剤を、所望により多価金属イオンと共に、含む。着色粒子は不透明な顔料および/またはコーティングを更に含んでいてよい。
【0036】
多価金属イオン類が着色粒子内に存在するとき、そして結合剤がアニオン性界面活性剤を含むとき、製造プロセスにおける多価金属イオン類の界面活性剤への添加時に、好ましくは加工時に添加される遊離水と、前記粒子を形成するために一緒に混合される成分中に存在する遊離水との合計は、界面活性剤と多価金属イオン類との反応を最小限に抑えるために比較的少ない。好ましくは、添加される遊離水と、原料からの遊離水との合計は、前記粒子の全重量に基づいて10重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは1重量%未満、または0.5若しくは0.2重量%未満である。製造プロセス中に添加される遊離水と、原料からの遊離水の合計の許容可能な濃度は、完成した粒子内の総遊離水分が水和可能な塩を用いることによって低下するので、粒子内の他の成分に依存する。好ましくは、水和可能な塩は、粒子内の遊離水分全てと実質的に反応する量で存在すべきである。着色粒子内の遊離水分は、好ましくは5重量%未満、最も好ましくは1重量%未満であり、より好ましくは0.5または0.2重量%未満である。
【0037】
粒子の製造方法
着色粒子は、着色成分、結合剤、懸濁剤またはその前駆体、および所望により更なる成分を組み合わせて混合物を形成する、いかなるプロセスで調製されてよい。混合物は、液体、スラリー、または顆粒、微粒子若しくは麺状物などの固体物質のような、いかなる形態であってもよい。例えば、結合剤(液体、または水溶液若しくは懸濁液中のもの)および懸濁剤を構成する粒子を調製してもよく、その後、色相剤を噴霧する。あるいは、色相剤を、着色粒子の任意の結晶性構成成分および/または懸濁剤と、好ましくは結合剤の存在下で、混合してもよい。例えば、本明細書の着色粒子は、流動床乾燥機/コーター内で着色粒子の固体構成成分の上に、または着色粒子が入っている混合容器若しくは混合ドラムの中に着色剤を噴霧し、所望により好ましくは流動床内で、その着色されたスペックル粒子(speckle particles)を乾燥することによって、色相剤、好ましくは顔料および/若しくは染料、並びに/または増白剤で着色されてよい。
【0038】
混合物は、例えば、押出成形プロセス、流動床プロセス、回転微粒化、アグロメレーション、または成型プロセスによって、顆粒などの粒子状物質へと形成されてよい。好ましくは、顆粒はアグロメレーションおよび/または押出成形プロセスによって形成される。アグロメレーションおよび更には押出成形プロセスは、顆粒状、麺状、針状または成形された形態の粒子を調製する、簡単で、迅速で、効率的で、コスト効率の良い手段を提供する。
【0039】
混合物を調製するには、いかなるタイプのミキサー、特にダイナミックミキサーを使用してもよい。混合機器は、混合物が到達することになる比較的高い粘度に対処するように選択する必要がある。正確な粘度は、混合物の組成および加工温度に依存する。好ましくは、加工温度は、120℃未満、好ましくは100℃未満、より好ましくは80℃未満、最も好ましくは15℃〜75℃である。
【0040】
好ましい手段を以下でより詳細に説明する。
【0041】
アグロメレーションを含む微細混合および造粒
本発明の微細混合または造粒を実行するのに好適な機器類は、深江パウテック工業社(Fukae Powtech Kogyo Co.)(日本)が製造するフカエ(Fukae)(登録商標)FS−Gシリーズのようなフカエ(Fukae)ミキサーのミキサー類である。この装置は、本質的に、トップポートから出し入れできるボウル型容器の形態であり、その底付近には実質的に垂直な軸を有する攪拌器と、側壁に配置されたカッターとが備え付けられている。この攪拌器およびカッターは、互いに独立して、個別に変更可能な速度で操作されてよい。容器には、加熱または冷却ジャケットを取り付けることができる。
【0042】
本発明のプロセスに使用するのに好適であるとわかっているその他の同様のミキサーとしては、ディエクス・アンド・ゾーネ(Dierks & Sohne)(ドイツ)からのディオズナ(Diosna)(登録商標)Vシリーズ、およびTKフィールダー社(T K Fielder Ltd.)(英国)からのファーマ・マトリックス(Pharma Matrix)(登録商標)が挙げられる。本発明のプロセスで使用するのに好適であると考えられるその他のミキサーは、富士産業社(Fuji Sangyo Co.)(日本)からのフジ(Fuji)(登録商標)VG−Cシリーズ、およびザンチェッタ社(Zanchetta & Co srl)(イタリア)からのロト(Roto)(登録商標)である。パターソン−ケリー(Patterson-Kelly)V−ブレンダー、リボンミキサー、シグマ(Sigma)、Zブレード、フォルベルク(Forberg)ミキサーも適している場合がある。例えば、以下に概略を説明するような高剪断力ミキサーが好ましい場合があり、中程度のまたは低い剪断攪拌も同様に適している場合があるが、それらは、より大量の微粉または大きすぎる粒子のリサイクルを必要とし、加工費用を高くする可能性がある。
【0043】
他の好ましい好適な機器としては、グスタウ・アイリッヒ・ハードハイム社(Gustau Eirich Hardheim)(ドイツ)によって製造されるアイリッヒ(Eirich)(登録商標)シリーズRおよびRV、レーディヒ・マシーネンバウ社(Lodige Maschinenbau GmbH)(ドイツ、パーダーボン(Paderborn))によって製造されるレーディヒ(Lodige)の、バッチ混合用のシリーズFM、または別々に若しくは直列にした連続混合/アグロメレーション用のシリーズCBおよびKM、ドライス・ヴェルケ社(Drais Werke GmbH)(ドイツ、マンハイム(Mannheim))によって製造されるドライス(Drais)(登録商標)T160シリーズ、並びにウインクワース・マシナリー社(Winkworth Machinery Ltd.)(英国、バークシャー(Berkshire))によって製造されるウインクワース(Winkworth)(登録商標)RT25シリーズを挙げることができる。内部チョッピングブレードを備えたリトルフォード・ミキサー(Littleford Mixer)、モデル番号FM−130−D−12、および7.75インチ(19.7cm)ブレードを有するクイジナート・フードプロセッサー(Cuisinart Food Processor)、モデル番号DCX−プラス(DCX-Plus)は、好適なミキサーの更なる二例である。微細混合および造粒機能を備え、0.1〜10分程度の滞留時間を有する他のいかなるミキサーを使用することもできる。回転軸上に複数のブレードを有する「タービンタイプ」のインペラ・ミキサーが好ましい。本発明は、バッチ式または連続式プロセスとして実施できる。いかなるコーティング工程に対しても、流動床コーターまたはグラット社(Glatt GMBH)(ドイツ)製のワースター(Wurster)コーターが適し得る。
【0044】
好ましくは、粒子は、アグロメレーションによって、例えば、いかなる既知のアグロメレーション技術によっても、作製される。凝集形成された着色粒子は、好ましくは、V−ブレンダー若しくはダブルVブレンダー、フカエ(Fukae)ミキサー、KMミキサー、またはCBミキサーのような高剪断力ミキサー内で作製される。「高剪断攪拌」という用語は、当業者には十分理解されている。
【0045】
あるいは、着色粒子は、所望によりマルメライゼーション(marumerisation)または球形化工程を伴う、押出成形によって調製されてよい。このプロセス経路は、例えば40重量%を超える、または更に50若しくは60重量%を超える、更には80重量%を超える活性を有する界面活性剤ペーストが調製される可能性があるので、結合剤が界面活性剤を含むときに特に好ましい場合があり、その後、その他の成分を前記界面活性剤ペーストに混合し、その混合物を押出成形して麺状物を形成する。
【0046】
更なる加工工程
上記のプロセスで得られた着色粒子は、直接使用に好適であり、あるいは一般的に使用される乾燥および若しくは冷却工程、並びに/またはダスティング工程のような、追加的な加工工程によって処理されてもよい。本発明の着色粒子は典型的に、完全に配合された洗剤組成物を形成するために他の洗剤構成成分とブレンドされる。洗剤構成成分は、好ましい粒径の着色粒子を得るために、様々な篩によって選別することができる。
【0047】
本発明の洗剤構成成分の密度は、一般に、300g/L(300kg/m)を超え、好ましくは400g/L(400kg/m)を超え、または更に500g/L(500kg/m)を超える。本発明による洗剤顆粒の密度は、一般に、1500g/L(1500kg/m)未満、好ましくは1200g/L(1200kg/m)未満である。
【0048】
この粒径の着色粒子は好ましくは、本明細書で説明するように、より小さな粒子を、例えばアグロメレーションによって結合剤と結合させることによって得られてもよい。それらはまた、より大きな粒径の物質から、例えばこの物質をすりつぶすことによって得られてもよい。また、この粒径の着色粒子は別法としてまたは追加で、粒子を篩分けして必要な粒径の物質を選定することによって得てもよい。このような物質の粒径を制御するための他の方法が当業者には既知であり、それらをまた必要な大きさの粒子を得るために使用してもよい。
【0049】
本発明は、上記に定義された着色粒子を含む洗剤組成物も含む。一般に、着色粒子中の色相剤の濃度および洗剤組成物中の着色粒子の濃度は、結果として、洗剤組成物中の色相剤の全濃度を、洗剤組成物の総重量に基づいて0.01〜5重量%、好ましくは0.01〜0.75重量%にする。
【0050】
組成物
着色粒子は、好ましくは、その後に錠剤または他の1回用量の洗剤形態に形成され得る洗剤組成物、好ましくは顆粒状の洗剤組成物中に、前記組成物の0.05重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜7.5重量%、より好ましくは前記洗剤組成物の0.7重量%〜5重量%の濃度で存在する。
【0051】
本発明の洗剤組成物は、一般に、洗濯洗浄プロセスで使用するために配合される。それらは、好ましくは、顆粒、押出品、フレーク、ケーキ、洗剤バーまたは錠剤の形態である。それらは更に、洗剤組成物に通常使用されるいかなる従来の成分を含んでもよい。
【0052】
洗剤組成物は、ビルダー、発泡系、酵素、溶解助剤、崩壊剤、漂白剤、泡抑制剤、界面活性剤(非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性、および/または双極性)、布地柔軟化剤、アルカリ源、着色剤、香料、石灰石鹸分散剤(lime soap dispersants)、高分子移染防止剤を含む有機高分子化合物、結晶成長阻害物質、再付着防止剤、汚れ放出ポリマー、ヒドロトロープ、蛍光剤、重金属イオン封鎖剤、金属イオン塩、酵素安定剤、腐食防止剤、蛍光増白剤、およびこれらの組み合わせなどの、広範な様々な成分を含むことができる。本明細書の組成物はまた洗剤添加製品として使用することもできる。このような添加製品は、従来の洗剤組成物の性能を補助または増強することを目的とし、洗浄プロセスのどの段階でも添加できる。
【0053】
顆粒状組成物
上述のように、本発明の粒子を含む洗剤組成物は、粒塊、押出品、本発明のものとは異なる組成を有するその他のスプレー乾燥した粒子、または乾燥添加された物質のように、少なくとも幾つかの通常の洗剤補助剤物質を含む。慣習的に、界面活性剤を、粒塊、押出品またはスプレー乾燥した粒子の中に固体物質(通常はビルダー類)と共に組み込んで、これらを本発明のスプレー乾燥した粒子と混合してもよい。しかしながら、上述のように、固体物質のうちのいくらかまたは全てを本発明の前記粒子に置き換えてもよい。
【0054】
洗剤補助剤物質は、典型的に、洗浄性界面活性剤、ビルダー、高分子コビルダー、漂白剤、キレート剤、酵素、再付着防止ポリマー、汚れ放出ポリマー、高分子汚れ分散剤および/または汚れ懸濁剤、移染防止剤、布地保全剤(fabric integrity agents)、泡抑制剤、柔軟仕上げ剤、凝集剤、香料、増白剤、光漂白剤、並びにこれらの組み合わせから成る群より選択される。
【0055】
これら付加的な構成成分の厳密な性質およびそれらの組み込み濃度は、組成物または構成成分の物理的形態、およびそれが使用される洗浄操作の厳密な性質に依存する。
【0056】
きわめて好ましい補助構成成分は、界面活性剤である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の界面活性剤を含む。典型的には、洗剤組成物は、(当該組成物の)0重量%〜50重量%、好ましくは5重量%から、より好ましくは10重量%から、または15重量%〜40重量%、若しくは30重量%まで、若しくは20重量%までの1つ以上の界面活性剤を含む。好ましい界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、およびこれらの混合物である。
【0057】
好ましいアニオン性界面活性剤は、カーボネート、ホスフェート、サルフェート、スルホネート、およびこれらの混合物から成る群より選択される1つ以上の部分を含む。好ましいアニオン性界面活性剤は、C8〜18アルキルサルフェート類およびC8〜18アルキルスルホネート類である。本発明の組成物中に単独でまたは混合物として組み込まれる好適なアニオン性界面活性剤は、更に、C8〜18アルキルサルフェートおよび/またはC8〜18アルキルスルホネート1モル当たり1〜9モルのC1〜4アルキレンオキシドと所望により縮合されたC8〜18アルキルサルフェート類および/またはC8〜18アルキルスルホネート類である。C8〜18アルキルサルフェート類および/またはC8〜18アルキルスルホネート類のアルキル鎖は、直鎖または分枝状であってよく、好ましい分枝状アルキル鎖は、C1〜6アルキル基である1つ以上の分枝状部分を含む。他の好ましいアニオン性界面活性剤は、C8〜18アルキルベンゼンサルフェート類および/またはC8〜18アルキルベンゼンスルホネート類である。C8〜18アルキルベンゼンサルフェート類および/またはC8〜18アルキルベンゼンスルホネート類のアルキル鎖は、直鎖または分枝状であってよく、好ましい分枝状アルキル鎖は、C1〜6アルキル基である1つ以上の分枝状部分を含む。
【0058】
その他の好ましいアニオン性界面活性剤は、C8〜18アルケニルサルフェート類、C8〜18アルケニルスルホネート類、C8〜18アルケニルベンゼンサルフェート類、C8〜18アルケニルベンゼンスルホネート類、C8〜18アルキルジメチルベンゼンサルフェート、C8〜18アルキルジメチルベンゼンスルホネート、脂肪酸エステルスルホネート類、ジアルキルスルホサクシネート類、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。アニオン性界面活性剤は塩の形態で存在してよい。例えば、アニオン性界面活性剤は、C8〜18アルキルサルフェート、C8〜18アルキルスルホネート、C8〜18アルキルベンゼンサルフェート、C〜C18アルキルベンゼンスルホネート、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される1つ以上の化合物のアルカリ金属塩であってよい。好ましいアルカリ金属は、ナトリウム、カリウムおよびこれらの混合物である。典型的には、洗剤組成物は、10重量%〜30重量%のアニオン性界面活性剤を含む。
【0059】
好ましい非イオン性界面活性剤は、C8〜18アルコール1モル当たり1〜9のC〜Cアルキレンオキシドと縮合されたC8〜18アルコール類、C8〜18アルキルN−C1〜4アルキルグルカミド類、C8〜18アミドC1〜4ジメチルアミン類、C8〜18アルキルポリグリコシド類、グリセロールモノエーテル類、ポリヒドロキシアミド類、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。典型的には、本発明の洗剤組成物は、0〜15重量%、好ましくは2〜10重量%の非イオン性界面活性剤を含む。
【0060】
好ましいカチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム化合物である。好ましい第四級アンモニウム化合物は、長鎖および短鎖の炭化水素鎖の混合物、典型的には、アルキル鎖、および/またはヒドロキシアルキル鎖、および/またはアルコキシル化アルキル鎖を含む。典型的には、長鎖の炭化水素鎖は、C8〜18アルキル鎖、および/またはC8〜18ヒドロキシアルキル鎖、および/またはC8〜18アルコキシル化アルキル鎖である。典型的には、短鎖の炭化水素鎖は、C1〜4アルキル鎖、および/またはC1〜4ヒドロキシアルキル鎖、および/またはC1〜4アルコキシル化アルキル鎖である。典型的には、洗剤組成物は、(当該組成物の)0重量%〜20重量%のカチオン性界面活性剤を含む。
【0061】
好ましい双極性界面活性剤は、1つ以上の四級化窒素原子と、カーボネート、ホスフェート、サルフェート、スルホネート、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される1つ以上の部分とを含む。好ましい双極性界面活性剤は、アルキルベタイン類である。他の好ましい双極性界面活性剤は、アルキルアミンオキシド類である。また、カチオン性界面活性剤およびアニオン性界面活性剤を含む複合物であるカタニオニック界面活性剤も含まれてよい。典型的には、複合物中のカチオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とのモル比は1:1より大きいので、複合物は、結果的に正味の正電荷を有する。
【0062】
更に好ましい補助構成成分は、ビルダーである。好ましくは、洗剤組成物は、(当該組成物の無水物基準で)5重量%〜50重量%のビルダーを含む。好ましいビルダーは、無機ホスフェート類とその塩、好ましくはオルトホスフェート、ピロホスフェート、トリポリホスフェート、これらのアルカリ金属塩、およびこれらの組み合わせ;ポリカルボン酸類とその塩、好ましくはクエン酸、そのアルカリ金属塩、およびこれらの組み合わせ;アルミノシリケート類、その塩、およびこれらの組み合わせ、好ましくは非晶性アルミノシリケート類、結晶性アルミノシリケート類、非晶性/結晶性の混合アルミノシリケート類、これらのアルカリ金属塩、およびこれらの組み合わせ、最も好ましくは、ゼオライトA、ゼオライトP、ゼオライトMAP、これらの塩、およびこれらの組み合わせ;層状シリケート類のようなシリケート類、その塩、およびこれらの組み合わせ、好ましくは層状ケイ酸ナトリウム;並びにこれらの組み合わせから成る群より選択される。
【0063】
好ましい補助構成成分の1つは、漂白剤である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の漂白剤を含む。典型的には、前記組成物は、(当該組成物の)1重量%〜50重量%の1つ以上の漂白剤を含む。好ましい漂白剤は、過酸化物源、過酸源、漂白促進剤、漂白触媒、光漂白剤、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。好ましい過酸化物源は、過ホウ酸塩一水和物、過ホウ酸塩四水和物、過炭酸塩、これらの塩、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。好ましい過酸源は、過ホウ酸塩または過炭酸塩などの過酸化物源を典型的に伴う漂白活性化剤、事前に形成された過酸類、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。好ましい漂白活性化剤は、オキシベンゼンスルホネート漂白活性化剤、ラクタム漂白活性化剤、イミド漂白活性化剤、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。好ましい過酸源は、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、および過炭酸塩のような過酸化物源である。好ましいオキシベンゼンスルホネート漂白活性化剤は、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(nonanoyl-oxy-benzene-sulponate)、6−ノナミドカプロイルオキシベンゼンスルホネート、これらの塩、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。好ましいラクタム漂白活性化剤は、アシルカプロラクタム類および/またはアシルバレロラクタム類である。好ましいイミド漂白活性化剤は、N−ノナノイル−N−メチルアセトアミドである。
【0064】
事前に形成された好ましい過酸類は、N,N−フタロイル−アミノペルオキシカプロン酸(N,N-pthaloyl-amino-peroxycaproic acid)、ノニルアミドペルオキシアジピン酸、これらの塩、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。好ましくは、STW組成物は、1つ以上の過酸化物源と1つ以上の過酸源とを含む。好ましい漂白触媒は、1つ以上の遷移金属イオンを含む。他の好ましい漂白剤は、ジアシルペルオキシド類である。好ましい漂白促進剤は、双極性イミン類、アニオン性イミンポリイオン類、四級オキサジリジニウム(oxaziridinium)塩、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。きわめて好ましい漂白促進剤は、アリールイミニウム双極性イオン類、アリールイミニウムポリイオン類、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。好適な漂白剤促進剤は、米国特許第360568号(US360568)、米国特許第5360569号および米国特許第5370826号に記載されている。
【0065】
好ましい補助構成成分の1つは、再付着防止剤である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の再付着防止剤を含む。好ましい再付着防止剤は、セルロース系ポリマー構成成分であり、最も好ましくはカルボキシメチルセルロース類である。
【0066】
好ましい補助構成成分の1つは、キレート剤である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上のキレート剤を含む。好ましくは、洗剤組成物は、(当該組成物の)0.01重量%〜10重量%のキレート剤を含む。好ましいキレート剤は、ヒドロキシエタンジメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン)酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチルホスホン)酸、エチレンジアミン二コハク酸、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。
【0067】
好ましい補助構成成分の1つは、移染防止剤である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の移染防止剤を含む。典型的には、移染防止剤は、染料分子を捕捉し、染料分子を洗浄液に懸濁させることによって当該染料分子を保持する、ポリマー構成成分である。好ましい移染防止剤は、ポリビニルピロリドン類、ポリビニルピリジンN−酸化物類、ポリビニルピロリドン−ポリビニルイミダゾールコポリマー類、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。
【0068】
好ましい補助構成成分の1つは、酵素である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の酵素を含む。好ましい酵素は、アミラーゼ類、アラビノシダーゼ類、カルボヒドラーゼ類、セルラーゼ類、コンドロイチナーゼ類、クチナーゼ類、デキストラナーゼ類、エステラーゼ類、β−グルカナーゼ類、グルコ−アミラーゼ類、ヒアルロニダーゼ類、ケラタナーゼ類、ラッカーゼ類、リグニナーゼ類、リパーゼ類、リポキシゲナーゼ類、マラナーゼ類、マンナナーゼ類、オキシダーゼ類、ペクチナーゼ類、ペントサナーゼ類、ペルオキシダーゼ類、フェノールオキシダーゼ類、ホスホリパーゼ類、プロテアーゼ類、プルラナーゼ類、レダクターゼ類、タンナーゼ類、トランスフェラーゼ類、キシラナーゼ類、キシログルカナーゼ類、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。好ましい酵素は、アミラーゼ類、カルボヒドラーゼ類、セルラーゼ類、リパーゼ類、プロテアーゼ類、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される。
【0069】
好ましい補助構成成分の1つは、布地保全剤(fabric integrity agent)である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の布地保全剤を含む。典型的には、布地保全剤は、洗濯プロセス中に布地表面に付着して布地の損傷を防ぐポリマー構成成分である。好ましい布地保全剤は、疎水変性セルロース類である。これら疎水変性セルロース類は、布地の磨耗を低減させ、繊維間の相互作用を向上させて、布地の色落ちを軽減させる。好ましい疎水変性セルロースは、PCT国際公開特許WO 99/14245号に記載されている。他の好ましい布地保全剤は、イミダゾールとエピクロロヒドリンとを縮合させる工程を含むプロセスによって得ることが可能である、好ましくは得られる、ポリマー構成成分および/またはオリゴマー構成成分である。
【0070】
好ましい補助構成成分の1つは、塩である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の塩を含む。塩は、アルカリ性剤、緩衝液、ビルダー、コビルダー、エンクラステーション(encrustation)阻害物質、充填剤、pH調整剤、安定剤、およびこれらの組み合わせとして作用することができる。典型的には、洗剤組成物は、(当該組成物の)5重量%〜60重量%の塩を含む。好ましい塩は、アルミン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、塩化アルカリ金属塩、重炭酸アルカリ金属塩、硝酸アルカリ金属塩、リン酸アルカリ金属塩、ケイ酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩、およびこれらの組み合わせである。他の好ましい塩は、アルミン酸アルカリ土類金属塩、炭酸アルカリ土類金属塩、塩化アルカリ土類金属塩、重炭酸アルカリ土類金属塩、硝酸アルカリ土類金属塩、リン酸アルカリ土類金属塩、ケイ酸アルカリ土類金属塩、硫酸アルカリ土類金属塩、およびこれらの組み合わせである。特に好ましい塩は、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、およびこれらの組み合わせである。所望により、アルカリ金属塩および/またはアルカリ土類金属塩は、無水物であってもよい。
【0071】
好ましい補助構成成分の1つは、汚れ放出剤である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の汚れ放出剤を含む。典型的には、汚れ放出剤は、布地表面を変性させて布地に汚れが再付着するのを防ぐポリマー化合物である。好ましい汚れ放出剤は、1つ以上のテレフタレート単位を含むコポリマー類、好ましくはブロックコポリマー類である。好ましい汚れ放出剤は、ジメチルテレフタレート、1,2−プロピルグリコール、およびメチル保護された(methyl capped)ポリエチレングリコールから合成されるコポリマー類である。他の好ましい汚れ放出剤は、アニオンで末端保護された(anionically end capped)ポリエステル類である。
【0072】
好ましい補助構成成分の1つは、汚れ懸濁剤である。好ましくは、洗剤組成物は、1つ以上の汚れ懸濁剤を含む。好ましい汚れ懸濁剤は、高分子ポリカルボキシレート類である。特に好ましいのは、アクリル酸から誘導されるポリマー類、マレイン酸から誘導されるポリマー類、およびマレイン酸とアクリル酸とから誘導されるコポリマー類である。高分子ポリカルボキシレート類は、その汚れ懸濁特性に加えて、洗濯洗剤に有用なコビルダーでもある。他の好ましい汚れ懸濁剤は、アルコキシル化ポリアルキレンイミン類である。特に好ましいアルコキシル化ポリアルキレンイミン類は、エトキシル化ポリエチレンイミン類、またはエトキシル化プロポキシル化ポリエチレンイミンである。他の好ましい汚れ懸濁剤は、次の式で表され、
ビス((CO)(CO)(CH)−N−C2x−N−(CH)−ビス((CO)(CO))、
式中、nは10〜50であり、xは1〜20である。所望により、上式で表される汚れ懸濁剤を硫酸化および/またはスルホン酸化させることができる。
【0073】
柔軟化システム
本発明の洗剤組成物は、粘土のような、洗浄を通じて柔軟化させる柔軟化剤を含んでもよく、所望により凝集剤および酵素も共に含んでよい。
【0074】
好適な洗剤構成成分についての更なるより具体的な説明は、WO97/ に見出すことができる。
【実施例】
【0075】
百分率、部、および比率はすべて、特に指示がない限り、重量基準である。
【0076】
実施例1
軽質の炭酸塩(Light Carbonate)2kg、ウルトラマリンブルー粉末1.2kgおよびカルボキシメチルセルロース粉末(70%活性)1.05kgを7.57L(8qt)のV−ブレンダーに加えて、その粉末化した材料を、シェル(Shell)では2.51Rad/s(24RPM)および増強装置バー(Intensifier Bar)では125.66Rad/s(1200RPM)において30秒間予備混合した。水0.6kgおよびポリアクリル酸ナトリウム溶液(45%活性)1.14kgの予備混合した結合剤溶液を増強装置バーを通じて7分で加える。この湿潤粒塊に軽質の炭酸塩0.31kgを加え、シェルおよび増強装置の両方を最初の操作条件で運転させながら2分間、後混合する。増強装置バーの後混合を停止し、シェルを運転させることによって混合を続けて粒塊を5分間穏やかに混合して、遊離水分を水和させることで、自由流動性の紺青色の粒塊が得られる。この粒塊は、10番のタイラー篩に通過させなければならない。完成したUMB粒塊の粒径分布は、200〜1400ミクロンの範囲である。
【0077】
実施例2:
軽質の炭酸塩2kg、ウルトラマリンブルー粉末1.2kgおよびカルボキシメチルセルロース粉末(70%活性)1.05kgを7.57L(8qt)のV−ブレンダーに加えて、その粉末化した材料を、シェルでは2.51Rad/s(24RPM)および増強装置バーでは125.66Rad/s(1200RPM)において30秒間予備混合した。水0.59kg、フタロアシアニドスルホン酸亜鉛溶液(20%活性)0.011kgおよびポリアクリル酸ナトリウム溶液(45%活性)1.14kgの予備混合した結合剤溶液を増強装置バーを通じて7分で加える。この湿潤粒塊に軽質の炭酸塩0.31kgを加え、シェルおよび増強装置の両方を最初の操作条件で運転させながら2分間、後混合する。増強装置バーの後混合を停止し、シェルを運転させることによって混合を続けて粒塊を5分間穏やかに混合して、遊離水分を水和させることで、自由流動性の紺青色の粒塊が得られる。この粒塊は、10番のタイラー篩に通過させなければならない。完成したUMB粒塊の粒径分布は、200〜1400ミクロンの範囲である。
【0078】
実施例3:
【表1】

【0079】
炭酸塩(微細炭酸塩(fine Carbonate)、好ましくは等級付けされた炭酸塩)、CMC、ウルトラマリンブルー顔料、硫酸カルシウムを上記の相対量で、先ずは高剪断力ミキサー内で混合する。NaLASペーストとH2Oとを次に加えて、混合する。開始水分は約15重量%〜20重量%である。前記混合物を、次に、押出成形機に連続して注入することによって押出成形する。湿潤麺状物が製造される。この湿潤麺状物をその後、流動床乾燥機に加えて乾燥させると、完成した水分濃度は約2〜3%、着色粒子の10重量%以下である。この麺状物を、麺状物の形を修正するために1台のマルメライザー(Marumerizer)に通過させる。
【0080】
実施例4:
【表2】

【0081】
カーボネート、サルフェート、CMC、UMB、CaSO4および水を高剪断力ミキサー内で混合する。開始水分は約10%〜15%である。造粒を、その後、任意の湿潤造粒機(例えば、CBおよび/またはKMミキサー、バスケット型押出成形機)で行う。例えば、バスケット型押出成形機の場合、前記の湿潤ミックスを特定寸法の網(0.85mm)に圧迫させて湿潤顆粒を製造する。湿潤顆粒を、その後、回転乾燥機に加える。乾燥後、完成した顆粒の水分濃度は4%以内、10重量%未満である。この顆粒を、その後選別して、大きすぎるもの(例えば、>1.25mm)および微粉(例えば、<0.6mm)を取り除き、大きすぎるものと微粉とはリサイクルされる。
【0082】
実施例5:
実施例1〜4のいずれかからの着色された粒塊を含む洗剤組成物は、完成した顆粒状洗剤を構成するか、または圧縮されて錠剤を形成することができよう。
【表3−1】

【表3−2】

【0083】
「発明を実施するための最良の形態」で引用された全ての文献は、その関連部分において参考として本明細書に組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する従来技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。
【0084】
本発明の特定の実施形態を例示および説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく他の様々な変更および修正を実施できることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるこのようなすべての変更および修正を、添付の特許請求の範囲内で扱うことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.色相剤、
b.結合剤、および
c.懸濁剤または懸濁剤前駆体
を含む、着色粒子。
【請求項2】
前記色相剤が顔料を含む、請求項1に記載の着色粒子。
【請求項3】
前記顔料がウルトラマリンブルーを含む、請求項2に記載の着色粒子。
【請求項4】
前記結合剤がアニオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の着色粒子。
【請求項5】
前記懸濁剤前駆体が多価金属イオンを含む、請求項4に記載の着色粒子。
【請求項6】
前記多価金属イオンが、カルシウム、マグネシウムまたはアルミニウムイオンを含む、請求項5に記載の着色粒子。
【請求項7】
前記結合剤が高分子ポリカルボキシレートを含む、請求項1に記載の着色粒子。
【請求項8】
多価金属イオンを含む、請求項2に記載の着色粒子。
【請求項9】
マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオンおよびこれらの混合物から成る群より選択される多価金属イオンを含む、請求項8に記載の着色粒子。
【請求項10】
前記懸濁剤が、所望により置換された、アルキルセルロースを含む、請求項1に記載の着色粒子。
【請求項11】
前記懸濁剤がカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を含む、請求項10に記載の着色粒子。
【請求項12】
8〜50重量%の色相剤、2〜40重量%の結合剤、並びに3〜40重量%の懸濁剤および/または0.5〜5重量%の懸濁剤前駆体を含む、請求項1に記載の着色粒子。
【請求項13】
請求項1に記載の着色粒子の製造方法であって、押出成形工程またはアグロメレーション工程を含む、前記方法。
【請求項14】
請求項1に記載の粒子を0.01〜10重量%の量で含む、洗剤組成物。
【請求項15】
布地に色相効果を与える方法であって、布地を請求項1に記載の粒子を含む洗剤と接触させることを含む、方法。

【公表番号】特表2008−506034(P2008−506034A)
【公表日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521710(P2007−521710)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/025344
【国際公開番号】WO2006/020162
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】