説明

移動体端末、制御方法、およびプログラム

【課題】低消費電力化を図れるととともに、ユーザにとって利便性の高い移動体端末を提供する。
【解決手段】移動体端末10は、移動体端末10の現在位置を、予め定められた周期で測位する測位部と、現在位置を表した位置情報を、基地局21,22,31を介してサーバ装置に送信する送信部と、基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連した情報を受信する受信部と、CSGセル310の各々の識別情報を含んだリストを記憶するための記憶部と、リストを用いて、CSGセル310に移動体端末10が入ったことを検出する検出部と、CSGセルに移動体端末10が入ったことが検出されると、測位の周期を、周期T1から周期T1よりも長い周期T2に変更する周期変更部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体端末、制御方法、およびプログラムに関する。本発明は、特に、現在位置を測位する機能を備えた移動体端末、当該移動体端末における制御方法、および当該移動体端末を制御するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、GPS(Global Positioning System)等により現在位置を測位する機能を備えた移動体端末が知られている。
【0003】
たとえば、非特許文献1では、上記移動体端末として、予め設定しておくだけで、移動体端末の現在位置をバックグラウンドで定期的に測位して、自動でサービス提供者に現在位置を提供し続ける構成が開示されている。この場合、移動体端末は、サービス提供者から、現在位置に関連した情報を得ることができる。
【0004】
特許文献1には、測位機能を備えた位置検出装置が開示されている。位置検出装置は、待ち受け先の基地局に変化がない場合には位置検出装置が静止状態にあると判定し、GPS測位の測位間隔を長くする。一方、位置検出装置は、GPS受信できない場合にはGPS測位を休止する。一方、基地局に変化があった場合、位置検出装置は、移動状態と判定して通常モードでGPS測位を行なう。このように、位置検出装置は、位置検出装置の移動判定を行なうにあたって、GPS測位結果自体を使用するのではなく、消費電力が小さい基地局との通信結果を使用する。たとえば、位置検出装置は、特定の基地局および/または周辺の基地局からの電波の受信レベルの変化が所定の範囲内か否かや、基地局との通信で得られる基地局の位置に変化が生じたか(待ち受け先が変わったか)否か等の判断から、静止状態であるか否かを判断する。
【0005】
特許文献2には、GPSを用いて、監視エリアに対して移動体が行なう進入および退出を監視する移動体監視システムが開示されている。移動体監視システムは、GPS衛星から受信したGPS信号に基づいてGPS測位を行なう。また、移動体監視システムは、監視エリアを表す監視エリア情報を記憶している。移動体監視システムは、GPS測位にて得られた移動体の現在位置と前回の測位位置とに基づいて移動体が行なう監視エリアへの進入および退出を判定する。さらに、移動体監視システムは、現在位置と監視エリアの境界との間の距離を算出する。移動体監視システムは、距離を判断材料として次回GPS測位までの時間を決定する。移動体監視システムは、GPS測位の結果を順次記憶する。このように、移動体監視システムは、次回GPS測位までの時間間隔を長くすることにより、測位回数を少なくする。これにより、移動体は、消費電力を低減できる。
【0006】
また、現在、3GPPにおいて、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access),LTE(Long Term Evolution),LTE−A(Long Term Evolution Advanced)に関し、サービスエリアの拡張および個人使用等を目的に、小型の無線基地局Home (e)NodeBに関する標準化が進められている。
【0007】
Home (e)NB(以下、「HeNB」とも称する)によって提供されるセルには、全ユーザが接続することが可能なオープンセル(Open cell)、特定のユーザのみアクセスが許可されたクローズド・サブスクライバ・グループ・セル(CSGセル:Closed Subscriber Group cell)、オープンセルとCSGセルとの両方の特徴を持つハイブリッドセル(Hybrid cell)とが存在する。
【0008】
また、移動体端末より通知する近接情報(Proximity Indication)には、少なくとも、移動体端末が有するリストに記載されているCSGセルに近づいたことを示す“enter”の情報と、またはCSGセルから離れていくことを示す“leave”の情報が含まれている。つまり、近接情報は、ハンドオーバ動作時に、移動体端末がマクロセルからハンドオーバしてアクセスできるCSGセルに近づいたこと、または移動体端末が当該CSGセルから離れたことを、移動体端末が判定したときに移動体端末が通知する情報である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−153695号公報
【特許文献2】特開2005−250853号公報
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】NTT docomo、“オートGPS”、[online]、[平成23年1月23日検索]、インターネット<URL:http://www.nttdocomo.co.jp/service/information/auto_gps/>
【非特許文献2】3GPP TS 36.331 v9.1.0 (2009-12) : “Radio Resource Control (RRC) - Protocol Specification”
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
サービス提供者から提供を受ける位置情報に関連する情報の中には、移動体端末のユーザにとって不要な情報が含まれている場合もある。たとえば、ユーザが自宅にいる場合、自宅周辺の情報はユーザ本人がほぼ熟知しているため、ユーザは、それほど高い頻度で情報を得る必要はない。また、ユーザが勤務している会社周辺の情報、あるいはユーザが通学している学校周辺の情報も同様に、ユーザにとって不要である場合が多い。
【0012】
それにもかかわらず、移動体端末が、定期的に当該移動体端末の現在位置を測位して、現在位置を表す位置情報をサービス提供者に送信し、位置情報に関連した情報をサービス提供者から得るのは、以下の点において好ましくない。つまり、移動体端末は、不要と考えられる測位により電力を消費し、当該測位による位置情報の送信に電力を消費し、当該位置情報に関連した情報の受信に電力を消費する。このため、移動体端末は、無駄に電力を消費することになる。移動体端末が電池により駆動する構成の場合、無駄な電力を消費することは大きなデメリットである。
【0013】
さらに、移動体端末は、位置情報に関連した不要な情報をメモリに格納するため、メモリの使用可能容量が低減してしまう。また、移動体端末は、位置情報に関連する情報の提供といったサービスを受ける場合、当該情報以外にも、当該サービスに関連するメールを数多く受信することになると考えられる。このため、移動体端末は、さらにメモリを無駄に消費してしまう。加えて、ユーザは、メールの管理も困難となってくる。
【0014】
また、特許文献1の位置検出装置では、位置検出装置は、当該位置検出装置が在圏する基地局において静止している場合は、測位間隔を長くすることによって、低消費電力化を図ることができる。しかしながら、位置検出装置は、移動している状態では測位間隔が長くならないため、低消費電力化を図れない。
【0015】
また、特許文献2の移動体監視システムでは、移動体端末が監視エリアから遠い場合は測位間隔を長くすることによって、低消費電力化を図っている。しかしながら、移動体監視システムでは、監視エリアの位置情報を、移動体端末と通信を行なう監視サーバで管理している。このため、移動体監視システムのような構成では、監視エリア等の予め定められたエリアが移動する場合や、移動体端末のユーザが気軽にエリアを追加する場合等において、柔軟に対応することが困難である。
【0016】
本願発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、低消費電力化を図れるととともに、ユーザにとって利便性の高い移動体端末、制御方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のある局面に従うと、移動体端末は、基地局と通信を行なう移動体端末である。移動体端末は、移動体端末の現在位置を、予め定められた第1の周期で測位する測位手段と、現在位置を表した位置情報を、基地局を介してサーバ装置に送信する送信手段と、基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連した情報を受信する受信手段と、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶するための記憶手段と、リストを用いて、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことを検出する検出手段と、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されると、測位の周期を、第1の周期から第1の周期よりも長い第2の周期に変更する周期変更手段とを備える。
【0018】
好ましくは、検出手段は、予め定められたエリアから移動体端末が出たことを、さらに検出する。周期変更手段は、予め定められたエリアから移動体端末が出たことが検出された場合、測位の周期が第2の周期に変更されているときには、測位の周期を第2の周期から第1の周期に変更する。
【0019】
好ましくは、記憶手段は、識別情報の各々に対応付けて、測位の周期を第1の周期から第2の周期に変更させるか否かを表したフラグを、さらに記憶している。周期変更手段は、フラグが、測位の周期を第1の周期から第2の周期に変更することを表している場合、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されると、測位の周期を第1の周期から第2の周期に変更する。周期変更手段は、フラグが、測位の周期を第1の周期から第2の周期に変更することを表していない場合、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されても、測位の周期を第1の周期から第2の周期に変更しない。
【0020】
本発明の他の局面に従うと、移動体端末は、基地局と通信を行なう移動体端末である。移動体端末は、移動体端末の現在位置を、予め定められた周期で測位する測位手段と、現在位置を表した位置情報を、基地局を介してサーバ装置に送信する送信手段と、基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連した情報を受信する受信手段と、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶するための記憶手段と、リストを用いて、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことを検出する検出手段と、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されると、測位を停止させる停止手段とを備える。
【0021】
好ましくは、検出手段は、さらに、予め定められたエリアから移動体端末が出たことを検出する。停止手段は、予め定められたエリアから移動体端末が出たことが検出された場合、測位を停止しているときには、測位を再開させる。
【0022】
好ましくは、記憶手段は、識別情報の各々に対応付けて、測位を停止させるか否かを表したフラグを、さらに記憶している。停止手段は、フラグが、測位を停止させることを表している場合、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されると、測位を停止させる。停止手段は、フラグが、測位を停止させることを表していない場合、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されても、測位を停止させない。
【0023】
好ましくは、予め定められたエリアは、複数の基地局により構成される複数セルのうち、予め定められたセルのエリアである。
【0024】
好ましくは、予め定められたセルは、移動体端末によるアクセスが許可されているクローズド・サブスクライバ・グループ・セルである。
【0025】
好ましくは、検出手段は、フィンガープリント情報とリストとを用いて、アクセスが許可されているクローズド・サブスクライバ・グループ・セルの近傍に移動体端末が入ったことを検出する。
【0026】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御方法は、基地局と通信を行なう移動体端末における制御方法である。移動体端末は、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶している。制御方法は、移動体端末が、移動体端末の現在位置を、予め定められた第1の周期で測位するステップと、移動体端末が、現在位置を表した位置情報を、基地局を介してサーバ装置に送信するステップと、移動体端末が、基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連した情報を受信するステップと、移動体端末が、リストを用いて、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことを検出するステップと、移動体端末が、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されると、測位の周期を、第1の周期から第1の周期よりも長い第2の周期に変更するステップとを備える。
【0027】
本発明のさらに他の局面に従うと、制御方法は、基地局と通信を行なう移動体端末における制御方法である。移動体端末は、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶している。制御方法は、移動体端末が、移動体端末の現在位置を、予め定められた周期で測位するステップと、移動体端末が、現在位置を表した位置情報を、基地局を介してサーバ装置に送信するステップと、移動体端末が、基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連した情報を受信するステップと、移動体端末が、リストを用いて、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことを検出するステップと、移動体端末が、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されると、測位を停止させるステップとを備える。
【0028】
本発明のさらに他の局面に従うと、プログラムは、基地局と通信を行なう移動体端末を制御するためのプログラムである。移動体端末は、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶している。プログラムは、移動体端末の現在位置を、予め定められた第1の周期で測位するステップと、現在位置を表した位置情報を、基地局を介してサーバ装置に送信するステップと、基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連した情報を受信するステップと、リストを用いて、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことを検出するステップと、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されると、測位の周期を、第1の周期から第1の周期よりも長い第2の周期に変更するステップとを、移動体端末に実行させる。
【0029】
本発明のさらに他の局面に従うと、プログラムは、基地局と通信を行なう移動体端末を制御するためのプログラムである。移動体端末は、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶している。プログラムは、移動体端末の現在位置を、予め定められた周期で測位するステップと、現在位置を表した位置情報を、基地局を介してサーバ装置に送信するステップと、基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連した情報を受信するステップと、リストを用いて、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことを検出するステップと、予め定められたエリアに移動体端末が入ったことが検出されると、測位を停止させるステップとを、移動体端末に実行させる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、低消費電力化を図れるととともに、ユーザにとっての利便性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】ネットワークシステムの概要を示した図である。
【図2】複数の基地局と各基地局により構成されるセルとを示した図である。
【図3】移動体端末が第1の経路で移動した際における、移動体端末による測位周期を説明するための図である。
【図4】移動体端末が第2の経路で移動した際における、移動体端末による測位周期を説明するための図である。
【図5】移動体端末が第3の経路で移動した際における、移動体端末による測位周期を説明するための図である。
【図6】移動体端末のハードウェア構成を表した図である。
【図7】移動体端末の機能的構成を表した機能ブロック図である。
【図8】CSGリストを表した図である。
【図9】近隣セルリストを表した図である。
【図10】位置情報リストを表した図である。
【図11】移動体端末により行なわれる処理の流れを示したフローチャートである。
【図12】他の移動体端末の機能的構成を表した機能ブロック図である。
【図13】他の移動体端末が第1の経路で移動した際における、移動体端末による測位周期を説明するための図である。
【図14】他の移動体端末により行なわれる処理の流れを示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係るネットワークシステムについて説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0033】
<ネットワークシステムの概要>
図1は、ネットワークシステムの概要を示した図である。図1を参照して、ネットワークシステム1は、移動体端末10と、マクロセルを構成する基地局21と、小型の無線基地局(HOME (e)NodeB)31,32,33と、サーバ装置41,42,43とを備える。なお、ネットワークシステム1は、さらに、基地局21および小型の無線基地局31〜33以外の図示しない基地局を含んで構成される。また、ネットワークシステム1が備えるサーバ装置は、サーバ装置41〜43の3つに限定されるものではない。
【0034】
移動体端末10は、複数のGPS衛星91,92,93,94が送信した信号を受信する。なお、GPS衛星の数は、4つに限定されるものではない。また、移動体端末10は、図1の状態では、基地局21と通信可能に接続されている。なお、移動体端末10は、たとえば、スマートフォン等の携帯型電話機である。基地局21,31〜33の各々は、ネットワークを介して、サーバ装置41〜43に通信可能に接続されている。
【0035】
移動体端末10は、予め定められた機能がオンに設定された場合、図1の状態では以下の処理を行なう。移動体端末10は、GPS衛星が発信する信号に基づいて、移動体端末10の現在位置を予め定められた周期(たとえば、5分)で測位する。具体的には、移動体端末10は、GPS衛星が発信する信号を上記予め定められた周期で受信し、当該信号を受信したことに基づき、現在位置を算出する演算を行なう。次いで、移動体端末10は、移動体端末10の現在位置を表した位置情報(以下、「現在地情報」とも称する)を、基地局21に無線にて送信する。
【0036】
基地局21は、サーバ装置41〜43の何れかにアクセスして、上記位置情報に関連した情報を取得する。なお、位置情報に関連した情報とは、現在位置に関連する各種の情報(たとえば、店舗情報、気象情報、駐車場情報、観光地情報、ご当地ならではの情報)である。以下では、位置情報に関連した情報を、「サービス情報」とも称する。基地局21は、サーバ装置41〜43から取得したサービス情報を、移動体端末10に送信する。この場合、移動体端末10は、基地局21から送られてきたサービス情報をディスプレイに表示する。
【0037】
なお、以下では、上記予め定められた機能がオンに設定された場合における移動体端末10の動作モードを、サービス情報を自動的に取得する動作モードであることから、「自動取得モード」とも称する。
【0038】
次に、無線基地局31〜33について説明する。無線基地局31,33は、移動体端末10のアクセスを許可するCSGセルを構成する基地局である。一方、無線基地局32は、移動体端末10のアクセスを許可しないCSGセルを構成する基地局である。なお、ネットワークシステム1は、CSGセル以外に、オープンセル、ハイブリッドセルをさらに含んで構成されてもよい。
【0039】
たとえば、移動体端末10が上記自動取得モードの状態で移動することにより、基地局21から無線基地局31へのハンドオーバがなされると、移動体端末10は、上述した予め定められた周期(以下、「周期T1」と称する)の測位により得られた現在地情報を無線基地局31に送信する。この場合も、移動体端末10は、サーバ装置41〜43の何れかから、送信した位置情報に基づくサービス情報を、無線基地局31を介して受信する。また、移動体端末10が移動することにより、基地局21から無線基地局33へのハンドオーバがなされたときも、同様の処理が行なわれる。
【0040】
一方、移動体端末10は、無線基地局32が構成するCSGセルへのアクセスはできないため、当該CSGセルの近傍(Proximity Area)に入っても、基地局21から無線基地局32へのハンドオーバは実行されない。このため、移動体端末10は、現在地情報を送信しても、サーバ装置41〜43の何れかから当該現在地情報に基づくサービス情報を得られない。
【0041】
以下、図2〜図5に基づいて、移動体端末10の動作の概要を説明する。
<移動体端末10の動作の概要>
図2は、複数の基地局と各基地局により構成されるセルとを示した図である。図2を参照して、基地局21,22,23,24,25,26,27,28の各々は、それぞれマクロセル210,220,230,240,250,260,270,280を構成する。無線基地局31,32,33は、小型の無線基地局(HOME (e)NodeB)である。また、無線基地局31,32,33は、それぞれ、CSGセル310,320,330を構成する。移動体端末10は、図2の中心のセル210内に位置しており、基地局21と通信を行なっている。
【0042】
CSGセル310,330は、移動体端末10のアクセスが許可されているセルである。一方、CSGセル320は、移動体端末10のアクセスが許可されていないセルである。また、詳しくは後述するが、CSGセル310とCSGセル330とには、現在地情報の取得周期(つまり、周期T1)を変更するか否かを示した周期変更フラグが対応付けられている(図8参照)。以下では、CSGセル310には、取得周期を変更するための周期変更フラグ“1”が対応付けられており、CSGセル330には、取得周期を変更しないための周期変更フラグ“0”が対応付けられているものとする。
【0043】
なお、図2に示したセルの配置は、本実施の形態を説明するために便宜的に示した例であって、当該配置に限定されるものではない。
【0044】
図3は、移動体端末10が第1の経路で移動した際における、移動体端末10による測位周期を説明するための図である。図3(a)は、移動体端末10の移動経路を表した図である。図3(b)は、測位周期を表した図である。より詳しくは、図3(b)は、現在地情報の算出の周期およびタイミングを示した図である。
【0045】
図3(a)を参照して、移動体端末10は、第1の経路910で移動する。具体的には、移動体端末10は、CSGセル310を通り、セル220内の位置に移動する。この場合、移動体端末10の移動により、基地局21から無線基地局31へのハンドオーバと、無線基地局31から基地局22へのハンドオーバとがなされる。
【0046】
図3(b)を参照して、移動体端末10は、移動体端末10がセル210内にいるときには、周期T1で、現在位置の測位を繰り返す。移動体端末10は、セル210からCSGセル310内に移動すると、測位周期を周期T1(たとえば、5分)から、周期T1よりも長い周期T2(たとえば、60分)に変更する。移動体端末10は、CSGセル310内にいるときには、周期T2で、測位を繰り返す。さらに、移動体端末10は、セル310からセル220内に移動すると、測位周期を周期T2から周期T1に戻す。移動体端末10は、セル220内にいるときには、周期T1で、測位を繰り返す。
【0047】
以上のように、移動体端末10は、アクセスが許可されているCSGセル310の近傍に移動体端末10が入ったことを検出すると、測位周期を、周期T1から周期T1よりも長い周期T2に変更する。また、移動体端末10は、CSGセル310から移動体端末10が出たことを検出した場合、測位周期を周期T2から周期T1に変更する。
【0048】
図4は、移動体端末10が第2の経路で移動した際における、移動体端末10による測位周期を説明するための図である。図4(a)は、移動体端末10の移動経路を表した図である。図4(b)は、測位周期を表した図である。より詳しくは、図4(b)は、現在地情報の算出の周期およびタイミングを示した図である。
【0049】
図4(a)を参照して、移動体端末10は、第2の経路920で移動する。具体的には、移動体端末10は、アクセスが許可されていないCSGセル320を通り、セル250内の位置に移動する。この場合、移動体端末10の移動により、基地局21から無線基地局32へのハンドオーバは行われない。
【0050】
図4(b)を参照して、移動体端末10は、移動体端末10がセル210内にいるときには、周期T1で、現在位置の測位を繰り返す。移動体端末10は、セル210からCSGセル320内に移動しても、周期T1で、測位周期を繰り返す。また、移動体端末10は、セル320からセル250内に移動しても、周期T1で、測位を繰り返す。
【0051】
以上のように、移動体端末10は、アクセスが許可されていないCSGセル320を通過する場合には、測位周期を変更しない。
【0052】
図5は、移動体端末10が第3の経路で移動した際における、移動体端末10による測位周期を説明するための図である。図5(a)は、移動体端末10の移動経路を表した図である。図5(b)は、測位周期を表した図である。より詳しくは、図5(b)は、現在地情報の算出の周期およびタイミングを示した図である。
【0053】
図5(a)を参照して、移動体端末10は、第3の経路930で移動する。具体的には、移動体端末10は、アクセスが許可されたCSGセル330を通り、セル260内の位置に移動する。この場合、移動体端末10の移動により、基地局21から無線基地局33へのハンドオーバと、無線基地局33から基地局26へのハンドオーバとがなされる。
【0054】
図5(b)を参照して、移動体端末10は、移動体端末10がセル210内にいるときには、周期T1で、現在位置の測位を繰り返す。移動体端末10は、セル210からCSGセル330内に移動しても、周期T1で、測位を繰り返す。移動体端末10が周期を変更しない理由は、CSGセル330には、周期変更フラグ“0”が対応付けられているためである。また、移動体端末10は、セル330からセル260内に移動しても、周期T1で、現在位置の測位を繰り返す。
【0055】
以上のように、移動体端末10は、アクセスが許可されていないCSGセル330を通過する場合であっても、CSGセル330に取得周期フラグ“0”が対応付けられているときには、測位周期を周期T1から周期T2に変更しない。
【0056】
以下では、移動体端末10が上述した動作を実現するための具体的構成について、図6〜図11に基づいて説明する。
【0057】
<移動体端末10のハードウェア構成>
図6は、移動体端末10のハードウェア構成を表した図である。図6を参照して、移動体端末10は、アンテナ101と、RF(Radio Frequency)回路102と、ベースバンド回路103と、GPS受信機104と、プログラムを実行するアプリケーションプロセッサ105と、ROM(Read Only Memory)106と、RAM(Random Access Memory)107と、NAND型のフラッシュメモリ108と、ディスプレイ109と、カメラ110と、マイク111と、スピーカ112と、ユーザによる指示の入力を受ける操作キー113と、通信IF(Interface)114と、IC(Integrated Circuit)カードリーダライタ115と、電源ユニット116とを備える。
【0058】
GPS受信機104は、アンテナ1041と、RF回路1042と、ベースバンド回路1043とを含む。GPS受信機104は、アンテナ1041を用いてGPS衛星91〜94の信号を受信する。さらに、GPS受信機104は、RF回路1042およびベースバンド回路1043における処理の結果(つまり、現在地情報)を、アプリケーションプロセッサ105に出力する。なお、現在地情報は、緯度、経度、および高度を示した情報である。
【0059】
アンテナ101、RF回路102、およびベースバンド回路103は、基地局を介した、他の移動体端末、固定電話、およびPC(Personal Computer)との間における無線通信に用いられる。詳しくは、アンテナ101、RF回路102、およびベースバンド回路103は、移動体端末10が携帯電話網を用いた通信を行なうために用いられる。
【0060】
フラッシュメモリ108は、不揮発性の半導体メモリである。フラッシュメモリ108は、移動体端末10を制御するための各種のプログラム、並びに、移動体端末10が生成したデータ、移動体端末10の外部装置から取得したデータ等の各種データを揮発的に格納する。
【0061】
各構成要素103〜116は、相互にデータバスによって接続されている。ICカードリーダライタ115には、メモリカード1151が装着される。
【0062】
移動体端末10における処理は、各ハードウェアおよびアプリケーションプロセッサ105により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、フラッシュメモリ108に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、メモリカード1151その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、ICカードリーダライタ115その他の読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、アンテナ101、RF回路102、およびベースバンド回路103、または通信IF114を介してダウンロードされた後、フラッシュメモリ108に一旦格納される。そのソフトウェアは、アプリケーションプロセッサ105によってフラッシュメモリ108から読み出され、さらにフラッシュメモリ108に実行可能なプログラムの形式で格納される。アプリケーションプロセッサ105は、そのプログラムを実行する。
【0063】
同図に示される移動体端末10を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、フラッシュメモリ108、メモリカード1151その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、移動体端末10の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0064】
なお、記録媒体としては、DVD-ROM、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスクに限られず、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。
【0065】
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0066】
<移動体端末10の機能ブロックおよびデータ>
図7は、移動体端末10の機能的構成を表した機能ブロック図である。図7を参照して、移動体端末10は、アンテナ1041と、測位部140と、制御部150と、記憶部160と、送信部170と、受信部180と、アンテナ101とを備える。制御部150は、検出部151と、周期変更部152とを含む。記憶部160は、リスト600を記憶している。リスト600は、CSGリスト610と、近隣セルリスト620と、位置情報リスト630とから構成されている。
【0067】
なお、GPS受信機104におけるRF回路1042およびベースバンド回路1043(図6参照)とが、測位部140に対応する。アプリケーションプロセッサ105が、制御部150に対応する。フラッシュメモリ108が、記憶部160に対応する。RF回路102およびベースバンド回路103が、送信部170および受信部180に対応する。
【0068】
測位部140は、自動取得モードである場合、デフォルト状態では、制御部150からの指示に基づいた周期T1で、アンテナ1041を用いて、現在地情報を算出する。
【0069】
送信部170は、測位部140により算出された現在地情報を、基地局を介してサーバ装置41〜43送信する。
【0070】
受信部180は、基地局を介してサーバ装置から、現在地情報に基づいたサービス情報を受信する。
【0071】
次に、記憶部160に格納されている各リスト610,620,630について、図8〜図10に基づいて説明する。
【0072】
図8は、CSGリスト610を表した図である。図8を参照して、CSGリストは、移動体端末10によるアクセスが許可されたCSGセルの識別情報と、周期変更フラグとが関連付けされている。つまり、CSGリストには、移動体端末10によるアクセスが許可されていないCSGセルの識別情報は記録されていない。なお、周期変更フラグは、上述したように、測位周期を変更するか否かを示したフラグである。たとえば、識別情報“CSGC0001”には、周期変更フラグ“0”が関連付けられており、識別情報“CSGC004”には、周期変更フラグ“1”が関連付けられている。
【0073】
図9は、近隣セルリスト620を表した図である。図9を参照して、近隣セルリスト620は、移動体端末10によるアクセスが許可された各CSGセルの近隣のセルを表したリストである。たとえば、識別情報“CSGC0001”には、“CSGC0001”により特定されるCSGセルの近隣のセルについての識別情報“NBC0009”,“NBC0011”,“NBC0012”等が関連付けられている。なお、近隣のセルについての識別情報は、典型的には、物理セルID(PCI)である。
【0074】
図10は、位置情報リスト630を表した図である。図10を参照して、位置情報リスト630は、移動体端末10によるアクセスが許可された各CSGセルの位置情報をあらわしたリストである。位置情報リスト630は、アクセスが許可されたCSGセルの識別情報と、当該識別情報により特定されるCSGセルの位置情報とが、アクセスが許可されたCSGセル毎に関連付けられている。たとえば、識別情報“CSGC0001”と位置情報“AREA0001”とが関連付けられている。位置情報リスト630における各位置情報は、緯度および経度にて特定されるCSGセルの範囲を表す情報である。
【0075】
なお、上記においては、記憶部160においては、CSGセルの識別情報と、周期変更フラグと、近隣セルの識別情報と、CSGセルの位置情報とが対応付けられて記憶されていればよく、これらの情報が3つのリスト610,620,630に分かれている必要はない。また、移動体端末10は、CSGセルの識別情報と近隣セルの識別情報と、CSGセルの位置情報とを、基地局、または基地局を介して取得する。
【0076】
再び、図7を参照して、制御部150の処理について説明する。制御部150は、移動体端末10の動作を制御する。制御部150は、測位部140による測位の開始および停止、測位の周期等を制御する。また、制御部150は、記憶部160からのデータの読み出し、および書き込みを行なう。さらに、制御部150は、送信部170による送信処理、および受信部180に受信処理を制御する。また、制御部150は、測位部140が算出した現在地情報を、記憶部160に記憶する。
【0077】
制御部150の検出部151は、CSGリスト610を用いて、移動体端末10によるアクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10が入ったことを検出する。また、検出部151は、当該CSGセルの近傍から移動体端末10が出たことも検出する。
【0078】
検出部151による上記検出は、様々な手法により行なうことができる。第1の例としては、以下のような手法により行なわれる。検出部151は、在圏している基地局から、近隣セルを特定するための情報を取得する。検出部151は、取得された近隣セルを特定する情報と、記憶部160に予め格納されている近隣セルリスト620(図10)とを比較することにより、アクセスが許可されているCSGセル内に出入りしたことを検出する。
【0079】
第2の例としては、以下のような手法により行なわれる。検出部151は、測位部140に測位を実行させる。検出部151は、測位により得られた現在地情報と、記憶部160に予め格納されている位置情報リスト630とを比較することにより、アクセスが許可されているCSGセル内に出入りしたことを検出する。なお、検出部151は、移動体端末10の現在地情報として、一定周期で取得している現在地情報と、記憶部160に予め格納されている位置情報リスト630とを比較することにより、アクセスが許可されているCSGセル内に出入りしたことを検出してもよい。
【0080】
制御部150の周期変更部152は、以下の処理を行なう。周期変更部152は、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10が入ったことが検出され、かつ当該CSGセルの周期変更フラグが“1”である場合、測位周期を、デフォルトの周期T1から、周期T1よりも長い周期T2に変更する。この場合、周期変更部152は、周期T2で測位した各現在地情報を、送信部170に送信させる。典型的には、周期変更部152は、各現在地情報を、送信部170に周期T2で送信させる。
【0081】
また、周期変更部152は、当該CSGセルから移動体端末10が出たことを検出すると、測位周期を、周期T2からデフォルトの周期T1に戻す。この場合、周期変更部152は、周期T1で取得した各現在地情報を、送信部170に送信させる。典型的には、周期変更部152は、各現在地情報を、送信部170に周期T1で送信させる。
【0082】
一方、周期変更部152は、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10が入ったことが検出された場合であっても、当該CSGセルの周期変更フラグが“0”であるときには、測位周期を変更しない。この場合、周期変更部152は、各周期T1による測位で得られた現在地情報を、送信部170に送信させ続ける。
【0083】
<制御構造>
図11は、移動体端末10により行なわれる処理の流れを示したフローチャートである。具体的には、図11は、移動体端末10の動作モードが、自動取得モードに切換った後の処理の流れを示したフローチャートである。
【0084】
図11を参照して、ステップS2において、アプリケーションプロセッサ105は、初期化を行なう。具体的には、アプリケーションプロセッサ105は、CSGリスト610における全ての周期変更フラグを“1”に設定する。ステップS4において、アプリケーションプロセッサ105は、周期変更フラグを“1”から“0”に変更する入力を、操作キー113を介してユーザから受け付けたか否かを判断する。
【0085】
アプリケーションプロセッサ105は、入力を受け付けたと判断した場合(ステップS4においてYES)、ステップS6において、入力に対応するCSGセルの識別情報に関連付けられた周期変更フラグを“1”から“0”に変更する。アプリケーションプロセッサ105は、入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS4においてNO)、処理をステップS8に進める。
【0086】
ステップS8において、アプリケーションプロセッサ105は、移動体端末10は、アクセスが許可されているCSGセル内(詳しくは、アクセスが許可されているCSGセルの近傍)に入ったか否かを、上述した手法を用いて検出する。アプリケーションプロセッサ105は、アクセスが許可されているCSGセル内に入ったと判断した場合(ステップS8においてYES)、ステップS10において、移動体端末10が入ったCSGセルに関連付けられた周期変更フラグが“1”であるか否かを判断する。アプリケーションプロセッサ105は、アクセスが許可されているCSGセル内に入っていないと判断した場合(ステップS8においてNO)、処理をステップS8に進める。
【0087】
アプリケーションプロセッサ105は、周期変更フラグが“1”であると判断した場合(ステップS10においてYES)、ステップS12において、測位周期を、周期T1から周期T2に変更する。一方、アプリケーションプロセッサ105は、周期変更フラグが“0”であると判断した場合(ステップS10においてNO)、処理をステップS8に進める。この場合、ステップS8において、アプリケーションプロセッサ105は、アクセスが許可されている別のCSGセルに入ったか否かを判断する。
【0088】
ステップS14において、アプリケーションプロセッサ105は、アクセスが許可されているCSGセルから出たか否かを、上述した手法で判断する。アプリケーションプロセッサ105は、アクセスが許可されているCSGセルから出たと判断した場合(ステップS14においてYES)、ステップS16において、測位周期を、周期T2から周期T1に変更する。つまり、アプリケーションプロセッサ105は、測位周期をデフォルトの周期に戻す。アプリケーションプロセッサ105は、アクセスが許可されているCSGセルから出ていないと判断した場合(ステップS14においてNO)、処理をステップS14に進める。
【0089】
ステップS18において、アプリケーションプロセッサ105は、測位を停止する入力を受け付けたか否かを判断する。つまり、アプリケーションプロセッサ105は、動作モードを、自動取得モードの設定を解除する指示を、操作キー113を介してユーザから受け付けたか否かを判断する。アプリケーションプロセッサ105は、入力を受け付けたと判断した場合(ステップS18においてYES)、一連の処理を終了する。アプリケーションプロセッサ105は、入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS18においてNO)、処理をステップS8に進める。
【0090】
<移動体端末10のまとめ>
(1)移動体端末10は、(i)移動体端末10の現在位置を、予め定められた周期で測位する測位部140と、(ii)現在位置を表した位置情報を、基地局を介してサーバ装置に送信する送信部170と、(iii)基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連したサービス情報を受信する受信部180と、(iv)移動体端末10によるアクセスが許可されているCSGセルの各々の識別情報(CSG IDs)を含んだCSGセルリスト(UEs CSG Whitelist)610を記憶するための記憶部160と、(v)CSGリスト610を用いて、アクセスが許可されているCSGセルの近傍(Proximity Area)に移動体端末10が入ったことを検出する検出部151と、(vi)アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10が入ったことが検出されると、測位の周期を、周期T1から周期T1よりも長い周期T2に変更する周期変更部152とを備える。
【0091】
したがって、移動体端末10は、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に入ると、現在位置の測位周期を長くする。したがって、移動体端末10は、測位周期を長くしない構成に比べて、低消費電力を図ることができる。
【0092】
また、移動体端末10は、測位の周期を上記のように変更しない構成に比べて、ユーザにとって不要と考えられるサービス情報の受信量が低減する。それゆえ、移動体端末10は、ユーザの意図しないサービス情報の存在によってメモリの使用可能容量が低減してしまうことを防ぐことができる。
【0093】
さらに、移動体端末10は、CSGリスト610を記憶しているため、アクセスが許可されているCSGセルが移動する場合や、移動体端末10のユーザが気軽にアクセス可能なCSGセルを追加することができる。
【0094】
以上のように、移動体端末10は、低消費電力化を図れるととともに、ユーザにとって利便性の高い端末となる。
【0095】
特に、CSGセルは、小型の無線基地局(HOME (e)NodeB)により構成されるセルである。また、アクセスが許可されているCSGセルは、通常、ユーザがよく利用する場所の近辺に設置される小型の無線基地局により構成されるセルである。それゆえ、移動体端末10は、ユーザの自宅、勤務先、学校等のユーザが熟知している位置では測位の周期を長くするため、当該位置に関連するサービス情報の受信を低減できる。
【0096】
(2)また、検出部151は、アクセスが許可されているCSGセルの近傍から移動体端末10が出たことを、さらに検出する。周期変更部152は、アクセスが許可されているCSGセルの近傍から移動体端末10が出たことが検出された場合、測位の周期が周期T2に変更されているときには、測位の周期を周期T2から周期T1に変更する。
【0097】
したがって、移動体端末10は、アクセスが許可されているCSGセルから出ると、測位の周期を元の周期T1に戻す。したがって、ユーザは、周期T2のままとする構成よりも、多くの位置のサービス情報をサーバ装置から取得することができる。
【0098】
(3)より詳しくは、記憶部160は、上記識別情報の各々に対応付けて、測位の周期を周期T1から周期T2に変更させるか否かを表した周期変更フラグを、さらに記憶している。周期変更部152は、周期変更フラグが、測位の周期を周期T1から周期T2に変更することを表している場合、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10が入ったことが検出されると、測位の周期を周期T1から周期T2に変更する。一方、周期変更部152は、周期変更フラグが、測位の周期を周期T1から周期T2に変更することを表していない場合、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10が入ったことが検出されても、測位の周期を周期T1から周期T2に変更しない。
【0099】
したがって、移動体端末10は、周期変更フラグの状態に応じて、測位の周期を変更するか否かを判断する。それゆえ、ユーザが、周期変更フラグの状態を変更する入力を移動体端末10に行なうことにより、アクセスが許可されたCSGセルのうち、測位の周期を変更するCSGセルおよび変更しないCSGセルを指定することができる。このため、移動体端末10は、ユーザにとってさらに利便性の高い端末となる。
【0100】
<変形例>
(1)上記においては、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10が入ったことが検出され、かつ当該CSGセルの周期変更フラグが“1”である場合、測位周期を周期T1から周期T2に変更する構成を説明した。
【0101】
以下では、CSGリスト610として、周期変更フラグの変わりに、停止フラグを備える構成について説明する。なお、停止フラグの内容は、図8の周期変更フラグと同じとして説明する。
【0102】
また、以下では、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末が入ったことが検出され、かつ当該CSGセルの停止フラグが“1”である場合、測位を停止する移動体端末10Aについて説明する。言い換えると、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10が入ったことが検出され、かつ当該CSGセルの停止フラグが“1”である場合に、基地局を介した、サーバ装置41〜43への現在地情報の送信を停止する構成について説明する。なお、移動体端末10Aのハードウェア構成は、移動体端末10のハードウェア構成(図6参照)と同様であるため、ここでは説明を繰り返さない。
【0103】
図12は、移動体端末10Aの機能的構成を表した機能ブロック図である。図12を参照して、移動体端末10Aは、アンテナ1041と、測位部140と、制御部150Aと、記憶部160と、送信部170と、受信部180と、アンテナ101とを備える。制御部150Aは、検出部151と、停止部153とを含む。つまり、移動体端末10Aは、停止部153を備え、周期変更部152を備えない点において、移動体端末10とは異なる。
【0104】
停止部153は、以下の処理を行なう。停止部153は、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10Aが入ったことが検出され、かつ当該CSGセルの停止フラグが“1”である場合、測位部140に測位を停止させる。この場合、新たな現在地情報の算出が行なわれないため、停止部153は、送信部170に現在地情報の送信を停止させる。つまり、送信部170による現在地情報の送信は中断する。
【0105】
また、停止部153は、当該CSGセルから移動体端末10Aが出たことを検出すると、測位部140による測位を再開させる。この場合、測位部140は、デフォルトの周期T1で現在地情報を算出する。停止部153は、送信部170に現在地情報の定期的な送信を開始させる。
【0106】
一方、停止部153は、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10Aが入ったことが検出された場合であっても、当該CSGセルの停止フラグが“0”であるときには、測位を停止しない。この場合、停止部153は、各周期T1の測位により算出した現在地情報を、送信部170に送信させ続ける。また、停止部153は、アクセスが許可されていないCSGセル内に入った場合にも、現在地情報を停止しない。
【0107】
図13は、移動体端末10Aが第1の経路で移動した際における、移動体端末10Aによる測位周期を説明するための図である。図13(a)は、移動体端末10Aの移動経路を表した図である。図13(b)は、測位周期を表した図である。より詳しくは、図13(b)は、現在地情報の算出の周期およびタイミングを示した図である。
【0108】
図13(a)を参照して、移動体端末10Aは、第1の経路910で移動する。具体的には、移動体端末10Aは、CSGセル310を通り、セル220内の位置に移動する。この場合、移動体端末10Aの移動により、基地局21から無線基地局31へのハンドオーバと、無線基地局31から基地局22へのハンドオーバとがなされる。
【0109】
図13(b)を参照して、移動体端末10Aは、移動体端末10がセル210内にいるときには、周期T1で測位を繰り返す。移動体端末10Aは、セル210からCSGセル310内に移動すると、測位を停止する。移動体端末10Aは、セル310からセル220内に移動すると、測位を再開する。移動体端末10Aは、算出した現在地情報を、基地局を介してサーバ装置41〜43に送信する。なお、移動体端末10は、セル220内にいるときには、周期T1で測位を繰り返す。
【0110】
以上のように、移動体端末10Aは、アクセスが許可されているCSGセル310の近傍に移動体端末10が入ったことを検出すると、測位を停止するとともに、現在地情報のサーバ装置41〜43への送信を停止する。また、移動体端末10Aは、CSGセル310から移動体端末10Aが出たことを検出した場合、測位を再開するとともに、現在地情報のサーバ装置41〜43への定期的な送信を再開する。
【0111】
なお、移動体端末10Aが、図4(a)に示した第2の経路920で移動した場合には、図4(b)に示したタイミングで測位がなされる。また、移動体端末10Aが、図5(a)に示した第3の経路930で移動した場合には、図5(b)に示したタイミングで測位がなされる。
【0112】
図14は、移動体端末10Aにより行なわれる処理の流れを示したフローチャートである。具体的には、図14は、移動体端末10Aの動作モードが、自動取得モードに切換った後の処理の流れを示したフローチャートである。
【0113】
図14に示したフローチャートは、ステップS12の代わりにステップS12Aがある点と、ステップS16の代わりにステップS16Aがある点が、図11に示したフローチャートと異なる。よって、以下では、ステップS12AとステップS16Aとについて説明し、他のステップの処理内容についての説明は繰り返さない。
【0114】
ステップS12Aにおいて、アプリケーションプロセッサ105は、測位を一時的に停止する。ステップS16Aにおいて、アプリケーションプロセッサ105は、一時的に停止していた測位を再開する。
【0115】
(移動体端末10Aのまとめ)
以上のように、移動体端末10Aは、(i)移動体端末10Aの現在位置を、予め定められた周期で測位する測位部140と、(ii)現在位置を表した位置情報を、基地局を介してサーバ装置に送信する送信部170と、(iii)基地局を介してサーバ装置から、位置情報に関連したサービス情報を受信する受信部180と、(iv)移動体端末10Aによるアクセスが許可されているCSGセルの各々の識別情報を含んだCSGリスト610を記憶した記憶部160と、(v)CSGリスト610を用いて、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10Aが入ったことを検出する検出部151と、(vi)アクセスが許可されているCSGセルの近傍に移動体端末10Aが入ったことが検出されると、測位を停止させる停止部153とを備える。
【0116】
したがって、移動体端末10Aは、アクセスが許可されているCSGセルの近傍に入ると、測位を停止する。したがって、移動体端末10は、測位周期を停止しない構成に比べて、低消費電力を図ることができる。
【0117】
また、移動体端末10Aは、移動体端末10と同様、ユーザの意図しないサービス情報の存在によってメモリの使用可能容量が低減してしまうことを防ぐことができる。さらに、移動体端末10Aは、移動体端末10と同様、CSGリスト610を記憶しているため、アクセスが許可されているCSGセルが移動する場合や、移動体端末10Aのユーザが気軽にアクセス可能なCSGセルを追加することができる。
【0118】
以上のように、移動体端末10Aは、低消費電力化を図れるととともに、ユーザにとって利便性の高い端末となる。
【0119】
また、検出部151は、さらに、アクセスが許可されたCSGセルの近傍から移動体端末10Aが出たことを検出する。停止部153は、アクセスが許可されたCSGセルの近傍から移動体端末10Aが出たことが検出された場合、測位を停止しているときには、測位を開始させる。
【0120】
より詳しくは、記憶部160は、識別情報の各々に対応付けて、測位を停止させるか否かを表した停止フラグを、さらに記憶している。停止部153は、停止フラグが、測位を停止させることを表している場合、アクセスが許可されたCSGセルの近傍に移動体端末10Aが入ったことが検出されると、測位部140に測位を停止させる。一方、停止部153は、停止フラグが、測位を停止させることを表していない場合、アクセスが許可されたCSGセルの近傍に移動体端末10Aが入ったことが検出されても、測位を停止させない。
【0121】
(2)ところで、上記においては、周期T2を固定値として説明した。しかしながら、周期T2を可変値としてもよい。周期T2の値は、たとえば、ユーザからの入力に基づけばよい。周期T2の設定タイミングとしては、特に限定されない。たとえば、アクセスが許可されたCSGセルの近傍に入ったタイミングで移動体端末10がユーザに周期T2の入力を促すように、移動体端末10を構成してもよい。あるいは、ステップS12,12Aで設定を受け付けるように、移動体端末10,10Aを構成としてもよい。
【0122】
(3)また、移動体端末10においては、アクセスが許可されたCSGセルのうち、周期変更フラグが“1”であるCSGセルの近傍に入った場合に、測位の周期の変更を行なった。また、移動体端末10Aにおいては、アクセスが許可されたCSGセルのうち、停止フラグが“1”であるCSGセルの近傍に入った場合に、測位を停止させた。しかしながら、これに限定されず、アクセスが許可された全てのCSGセルの各々の近傍に移動体端末10が入った場合、測位の周期の変更、測位の停止を行なうように、移動体端末10,10Aを構成してもよい。
【0123】
(4)CSGセルへの出入りは、CSGリスト610とフィンガープリント情報(周辺に見えるセルの物理セルID(PCI)、GPS情報等の任意の情報)とに基づいてCSGセルサーチを行なうことにより、判断してもよい。
【0124】
(5)また、上記においては、CSGセルへの出入りを判断し、当該判断結果に基づいて測位周期の変更、測位の停止および再開を行なう構成について説明した。しかしながら、判断対象は、CSGセルの出入りに限定されるものではない。判断対象は、予め定められたエリアであればよい。また、予め定められたエリアを、CSGセルのエリアに限定せずに、複数の基地局により構成される複数セルのうち、予め定められたセルのエリアとしてもよい。なお、たとえば、駅の自動改札、ETCからの情報を得ることにより、予め定められたエリアへの出入りの判断を行なうことも考えられえる。
【0125】
今回開示された実施の形態は例示であって、上記内容のみに制限されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0126】
1 ネットワークシステム、10,10A 移動体端末、21〜28 基地局、31〜33 無線基地局、41〜43 サーバ装置、91〜94 GPS衛星、101,1041 アンテナ、102,1042 RF回路、103,1043 ベースバンド回路、104 GPS受信機、105 アプリケーションプロセッサ、108 フラッシュメモリ、109 ディスプレイ、113 操作キー、115 カードリーダライタ、140 測位部、150,150A 制御部、151 検出部、152 周期変更部、153 停止部、160 記憶部、170 送信部、180 受信部、310,320,330 CSGセル、210,220,230,240,250,260,270,280 マクロセル、610 CSGリスト、620 近隣セルリスト、630 位置情報リスト、910 第1の経路、920 第2の経路、930 第3の経路、1151 メモリカード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局と通信を行なう移動体端末であって、
前記移動体端末の現在位置を、予め定められた第1の周期で測位する測位手段と、
前記現在位置を表した位置情報を、前記基地局を介してサーバ装置に送信する送信手段と、
前記基地局を介して前記サーバ装置から、前記位置情報に関連した情報を受信する受信手段と、
予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶するための記憶手段と、
前記リストを用いて、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことを検出する検出手段と、
前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されると、前記測位の周期を、前記第1の周期から前記第1の周期よりも長い第2の周期に変更する周期変更手段とを備える、移動体端末。
【請求項2】
前記検出手段は、前記予め定められたエリアから前記移動体端末が出たことを、さらに検出し、
前記周期変更手段は、前記予め定められたエリアから前記移動体端末が出たことが検出された場合、前記測位の周期が前記第2の周期に変更されているときには、前記測位の周期を前記第2の周期から前記第1の周期に変更する、請求項1に記載の移動体端末。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記識別情報の各々に対応付けて、前記測位の周期を前記第1の周期から前記第2の周期に変更させるか否かを表したフラグを、さらに記憶しており、
前記周期変更手段は、
前記フラグが、前記測位の周期を前記第1の周期から前記第2の周期に変更することを表している場合、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されると、前記測位の周期を前記第1の周期から前記第2の周期に変更し、
前記フラグが、前記測位の周期を前記第1の周期から前記第2の周期に変更することを表していない場合、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されても、前記測位の周期を前記第1の周期から前記第2の周期に変更しない、請求項1または2に記載の移動体端末。
【請求項4】
基地局と通信を行なう移動体端末であって、
前記移動体端末の現在位置を、予め定められた周期で測位する測位手段と、
前記現在位置を表した位置情報を、前記基地局を介してサーバ装置に送信する送信手段と、
前記基地局を介して前記サーバ装置から、前記位置情報に関連した情報を受信する受信手段と、
予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶するための記憶手段と、
前記リストを用いて、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことを検出する検出手段と、
前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されると、前記測位を停止させる停止手段とを備える、移動体端末。
【請求項5】
前記検出手段は、さらに、前記予め定められたエリアから前記移動体端末が出たことを検出し、
前記停止手段は、前記予め定められたエリアから前記移動体端末が出たことが検出された場合、前記測位を停止しているときには、前記測位を再開させる、請求項4に記載の移動体端末。
【請求項6】
前記記憶手段は、前記識別情報の各々に対応付けて、前記測位を停止させるか否かを表したフラグを、さらに記憶しており、
前記停止手段は、
前記フラグが、前記測位を停止させることを表している場合、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されると、前記測位を停止させ、
前記フラグが、前記測位を停止させることを表していない場合、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されても、前記測位を停止させない、請求項4または5に記載の移動体端末。
【請求項7】
前記予め定められたエリアは、複数の前記基地局により構成される複数セルのうち、予め定められたセルのエリアである、請求項1から6のいずれか1項に記載の移動体端末。
【請求項8】
前記予め定められたセルは、前記移動体端末によるアクセスが許可されているクローズド・サブスクライバ・グループ・セルである、請求項7に記載の移動体端末。
【請求項9】
前記検出手段は、フィンガープリント情報と前記リストとを用いて、前記アクセスが許可されているクローズド・サブスクライバ・グループ・セルの近傍に前記移動体端末が入ったことを検出する、請求項8に記載の移動体端末。
【請求項10】
基地局と通信を行なう移動体端末における制御方法であって、
前記移動体端末は、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶しており、
前記制御方法は、
前記移動体端末が、前記移動体端末の現在位置を、予め定められた第1の周期で測位するステップと、
前記移動体端末が、前記現在位置を表した位置情報を、前記基地局を介してサーバ装置に送信するステップと、
前記移動体端末が、前記基地局を介して前記サーバ装置から、前記位置情報に関連した情報を受信するステップと、
前記移動体端末が、前記リストを用いて、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことを検出するステップと、
前記移動体端末が、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されると、前記測位の周期を、前記第1の周期から前記第1の周期よりも長い第2の周期に変更するステップとを備える、制御方法。
【請求項11】
基地局と通信を行なう移動体端末における制御方法であって、
前記移動体端末は、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶しており、
前記制御方法は、
前記移動体端末が、前記移動体端末の現在位置を、予め定められた周期で測位するステップと、
前記移動体端末が、前記現在位置を表した位置情報を、前記基地局を介してサーバ装置に送信するステップと、
前記移動体端末が、前記基地局を介して前記サーバ装置から、前記位置情報に関連した情報を受信するステップと、
前記移動体端末が、前記リストを用いて、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことを検出するステップと、
前記移動体端末が、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されると、前記測位を停止させるステップとを備える、制御方法。
【請求項12】
基地局と通信を行なう移動体端末を制御するためのプログラムであって、
前記移動体端末は、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶しており、
前記プログラムは、
前記移動体端末の現在位置を、予め定められた第1の周期で測位するステップと、
前記現在位置を表した位置情報を、前記基地局を介してサーバ装置に送信するステップと、
前記基地局を介して前記サーバ装置から、前記位置情報に関連した情報を受信するステップと、
前記リストを用いて、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことを検出するステップと、
前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されると、前記測位の周期を、前記第1の周期から前記第1の周期よりも長い第2の周期に変更するステップとを、前記移動体端末に実行させる、プログラム。
【請求項13】
基地局と通信を行なう移動体端末を制御するためのプログラムであって、
前記移動体端末は、予め定められたエリアの各々の識別情報を含んだリストを記憶しており、
前記プログラムは、
前記移動体端末の現在位置を、予め定められた周期で測位するステップと、
前記現在位置を表した位置情報を、前記基地局を介してサーバ装置に送信するステップと、
前記基地局を介して前記サーバ装置から、前記位置情報に関連した情報を受信するステップと、
前記リストを用いて、前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことを検出するステップと、
前記予め定められたエリアに前記移動体端末が入ったことが検出されると、前記測位を停止させるステップとを、前記移動体端末に実行させる、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−181087(P2012−181087A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43767(P2011−43767)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】