積層放熱基板および該積層放熱基板を用いた電子組立構造
【課題】本発明は、積層結合層と基板との附着力が比較的に強い積層放熱基板および放熱能力が比較的に高い電子組立構造を提供する。
【解決手段】本発明は、積層放熱基板および該積層放熱基板を用いた電子組立構造を提供する。積層放熱基板は、基板と、積層結合層と、絶縁層と、導電層とを含む。積層結合層は、基板上に配置され、少なくとも第一結合層と第二結合層とを含む。第一結合層は、基板上に配置される。第二結合層は、第一結合層上に配置される。絶縁層は、積層結合層上に配置される。導電層は、絶縁層上に配置される。電子組立構造は、上記積層放熱基板と電子部品とを含む。その中、絶縁層と導電層とは、積層結合層上において収容空間を形成し、収容空間に積層結合層が露出される。電子部品は、収容空間内かつ積層結合層上に配置されると共に、導電層に電気的に接続される。電子部品は、発光ダイオードであることが好ましい。
【解決手段】本発明は、積層放熱基板および該積層放熱基板を用いた電子組立構造を提供する。積層放熱基板は、基板と、積層結合層と、絶縁層と、導電層とを含む。積層結合層は、基板上に配置され、少なくとも第一結合層と第二結合層とを含む。第一結合層は、基板上に配置される。第二結合層は、第一結合層上に配置される。絶縁層は、積層結合層上に配置される。導電層は、絶縁層上に配置される。電子組立構造は、上記積層放熱基板と電子部品とを含む。その中、絶縁層と導電層とは、積層結合層上において収容空間を形成し、収容空間に積層結合層が露出される。電子部品は、収容空間内かつ積層結合層上に配置されると共に、導電層に電気的に接続される。電子部品は、発光ダイオードであることが好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品に用いられる積層放熱基板に関する。具体的に、本発明は、発光ダイオードに用いられる積層放熱基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高出力発光ダイオード(LED)の技術の発展に伴い、その発光効率は徐々に160〜170lm/W以上までに上昇した。しかし、その電光変換効率は、わずか約40〜50%である。言い換えれば、入力された電気エネルギーの多くは、熱エネルギーに変換される。その熱エネルギーを迅速に外部へ導出しなければ、チップの温度上昇を招くため、さらに発光強度および寿命に影響を与える。したがって、高出力LED製品の熱管理問題は、重要視されるようになった。
【0003】
LED製品において、電子部品の取り付けおよび相互接続のための支持体となるプリント基板は、なくてはならない部分である。中でも、主に放熱基板が用いられる。当業界では、放熱基板として、金属基板が最も良く使われる。図1Aに示すように、従来の電子組立構造90は、アルミニウム金属基板10と、電子部品20と、絶縁層50と、導電層70とを含む。このような基板は、導電層70とアルミニウム金属基板10との間にある絶縁層50が放熱の一番のネックとなる。絶縁層50の材料として、多くはエポキシ樹脂が使われる。しかし、その熱伝導率が比較的に低いため、上記層の熱伝導率を上げ、さらに上記基板の熱抵抗を下げるために、酸化アルミニウムや、窒化アルミニウム、窒化ホウ素のような熱伝導フィラーを別途添加しなければならない。このようにしても、絶縁層50の熱伝導率は、依然として金属材料のそれより遥かに低いため、今もなお放熱の主なネックとなっている。一方、図1Bに示すように、異なる実施例において、従来の電子組立構造90では、アルミニウム金属基板10と絶縁層50との間に銅含有層33を配置することが必要になる場合がある。しかし、銅含有層33は、アルミニウム金属基板10との接着力が強くないため、アルミニウム金属基板10から剥がれやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、積層結合層と基板との附着力が比較的に強い積層放熱基板を提供することにある。
【0005】
本発明のもう1つの目的は、放熱能力が比較的に高い電子組立構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の積層放熱基板は、基板と、積層結合層と、絶縁層と、導電層とを含む。積層結合層は、基板上に配置され、少なくとも第一結合層と第二結合層とを含む。第一結合層は、基板上に配置される。第二結合層は、第一結合層上に配置される。絶縁層は、積層結合層上に配置される。導電層は、絶縁層上に配置される。
【0007】
基板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金、または銅または銅合金を含む。第二結合層は、銅または銅合金である。積層結合層は、第一結合層と第二結合層との間に配置される第三結合層をさらに含み、第三結合層は、金属、金属合金またはセラミックを含む。好適な実施例において、第一結合層は、亜鉛を含む。第三結合層のニッケル含有量は90%〜100%であり、リン含有量は0〜10%である。積層結合層は、絶縁層下に配置される保護層をさらに含み、保護層は、金属、金属合金、金属酸化物または有機化合物を含む。保護層は、銅酸化物またはクロム酸化物であり、または窒素含有、酸素含有、リン含有または硫黄含有有機化合物であってよく、シラン類有機化合物であってもよく、さらにニッケル、コバルト、亜鉛、クロム、モリブデン、銅、ニッケル合金、コバルト合金、亜鉛合金、クロム合金、モリブデン合金、銅合金、またはそれらの混合物であってよい。
【0008】
絶縁層の材料は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を含む。導電層は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択される。
【0009】
異なる実施例において、積層放熱基板は、反対側絶縁層と反対側導電層とをさらに含むことができる。反対側絶縁層は、積層結合層と反対側の基板に配置される。反対側導電層は、基板側と反対側の反対側絶縁層に配置される。積層放熱基板は、反対側絶縁層と反対側導電層とを貫通する複数の穴をさらに含むことができる。
【0010】
反対側絶縁層の材料は、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を含む。反対側導電層は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択される。
【0011】
本発明の電子組立構造は、上記積層放熱基板と電子部品とを含む。その中、絶縁層と導電層とは、積層結合層上において収容空間を形成し、収容空間に積層結合層が露出される。電子部品は、収容空間内かつ積層結合層上に配置されると共に、導電層に電気的に接続される。電子部品は、発光ダイオードであることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】図1Aは、従来技術を示す概略図である。
【図1B】図1Bは、従来技術を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の実施例を示す概略図である。
【図3A】図3Aは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図3B】図3Bは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図5A】図5Aは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図5B】図5Bは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図6A】図6Aは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図6B】図6Bは、本発明の好適な実施例を示す概略図である。
【図6C】図6Cは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図7A】図7Aは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図7B】図7Bは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図2に示す実施例のように、本発明の積層放熱基板800は、基板100と、積層結合層300と、絶縁層500と、導電層700とを含む。具体的に、基板100は、金属または合金で形成することが好ましい。このような材料は、良好な熱伝導性を有するため、放熱基板800全体の放熱効果をさらに上げることができる。その中、アルミニウムは、比較的軽質量かつ安価でありながら良好な熱伝導性を有するため、好適な実施例において、基板100は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成される。
【0014】
積層結合層300は、基板100上に配置され、少なくとも第一結合層310と第二結合層320とを含む。第一結合層310は、基板100上に配置され、また亜鉛を含むことが好ましいが、それに限定されない。第二結合層320は、第一結合層310上に配置される。第二結合層320は、銅または銅合金である。その中、第二結合層320は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成される基板100との附着力が比較的に低い一方、第一結合層310は、基板100との附着力が良好である。
【0015】
積層結合層300は、第一結合層310と第二結合層320との間に配置される第三結合層330をさらに含む。その中、第三結合層330は、金属、金属合金またはセラミックを含む。金属は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択することが可能である。好適な実施例において、第三結合層330は、ニッケル合金である。その中、ニッケル含有量は、90%〜100%であり、リン含有量は、0〜10%である。また、第三結合層330は、第一結合層310および第二結合層320のそれぞれと良好な附着力を有する。さらに詳しく説明すれば、第三結合層330と、第一結合層310および第二結合層320のそれぞれとの間の附着力は大きく、第一結合層310と第二結合層320との間の附着力よりも大きい。したがって、第二結合層320は、第三結合層330を介して第一結合層310に良好に附着することができる。
【0016】
上記をまとめると、図3Aに示す実施例のように、積層結合層300は、第一結合層310と第二結合層320とを含む以外、第一結合層310と第二結合層320との間に順番に積層される複数の結合層をさらに含むことができる。上記複数の結合層は、隣接する結合層同士は、互いに良好な附着力を有する。これにより、最上層に積層される結合層は、基板100との附着力が強くなくても、その間に挟まれる結合層により基板100に良好に附着することができる。その中、各結合層の材料は、同一でも異なってもよく、すなわち同一または異なる材料を用いて順番に隣接する結合層を積層することができる。一方、製造工程において、例えば割合、温度、時間などの形成条件を制御することにより、同じ材料を使用する異なる結合層に対して異なる物理・化学性質を持たせることが可能である。
【0017】
絶縁層500は、積層結合層300上に配置される。導電層700は、絶縁層500上に配置される。その中、絶縁層の材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を挙げることができる。導電層の材料は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択される。
【0018】
図3Bは、異なる実施例を示す。図3Bに示すように、積層結合層300は、第二結合層320と絶縁層500との間に配置される保護層333をさらに含む。言い換えれば、保護層333は、積層結合層300に含まれる複数の結合層の最上層である。保護層333は、金属、金属合金、金属酸化物または有機化合物を含む。この実施例において、第二結合層320は、銅を含み、保護層333は、銅酸化物を含む。保護層333は、その上にある絶縁層500およびその下にある第二結合層320のそれぞれと良好な附着力を有するだけでなく、ソルダレジストなどの保護効果をも奏する。しかし、他の異なる実施例において、第二結合層320は、銅合金であってもよく、保護層333は、他の金属酸化物(例えば:クロム酸化物)、有機化合物(例えば:窒素含有、酸素含有、リン含有または硫黄含有有機化合物またはシラン類有機化合物)、一種または多種の金属(例えば、ニッケル、コバルト、亜鉛、クロム、モリブデン、銅)自体またはその合金の混合物であってよい。さらに、保護層333は、積層配置されてもよく、上記の任意の組み合わせである。
【0019】
図4に示すように、異なる実施例において、積層放熱基板800は、反対側絶縁層550と反対側導電層770とをさらに含むことができる。反対側絶縁層550は、積層結合層300と反対側の基板100に配置される。反対側導電層770は、基板100側と反対側の反対側絶縁層550に配置される。反対側絶縁層550の材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を挙げることができる。反対側導電層770は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択される。
【0020】
図4に示すように、積層放熱基板800は、反対側絶縁層550と反対側導電層770とを貫通する複数の穴400をさらに含むことができる。異なる実施例において、複数の穴400の中に熱伝導材料(未図示)を充填してもよい。その中、穴400の位置、数量、内徑または分布方式などは、需要に基づいて設計することができる。熱伝導材料は、熱伝導率が10W/mKより大きいことが好ましく、金属、合金、セラミック、金属またはセラミック‐高分子複合材料、熱伝導シリコン、またはそれらの混合物を含む。その中、金属は、銀、銅、アルミニウム、ニッケルまたは鉄であってよく、合金は、錫‐鉛合金、錫‐鉛‐銀合金または錫‐銀‐銅合金であってよい。セラミックは、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、カーボン・ナノチューブまたは石墨などであってよい。熱伝導材料を穴400に充填する方法は、その材料の特性に基づいて変更可能である。例えば、流動状態の熱伝導シリコンを穴400に注入することができる。あるいは、電気めっきにより金属の熱伝導物を穴400に形成し、または機械力により固体状態の金属‐高分子複合材料を穴400に押し込むことができる。その中、熱伝導物は、穴400を埋めることに限定されず、穴400の側壁を覆うように配置されてもよい。異なる実施例において、複数の穴400の中に電子部品(未図示)を配置してもよい。
【0021】
図5Aに示す実施例のように、本発明の電子組立構造900は、上記積層放熱基板800と電子部品200とを含む。さらに、絶縁層500と導電層700とは、積層結合層300上において収容空間600を形成し、収容空間600に積層結合層300が露出される。好適な実施例において、物理または化学エッチングにより、図2に示す積層放熱基板800における絶縁層500および導電層700の特定の領域を除去することにより、収容空間600を形成する。図5Aに示すように、電子部品200は、収容空間600内かつ積層結合層300上に配置されると共に、導電層700に電気的に接続される。その中、リード線222を用いて接続することが好ましい。電子部品200は、発光ダイオードであることが好ましい。すなわち、電子組立構造900を、発光ダイオード照明装置に用いることが好ましい。しかし、異なる実施例において、電子組立構造900を他の電子装置に用いることも可能である。具体的に、本発明の電子組立構造900において、電子部品200と基板100との間に絶縁層500がないため、全体の厚さが薄くなる。これにより、電子部品200の運転時に発生した熱は、比較的直接に基板100に伝送され放熱されるため、放熱効率の向上が可能である。
【0022】
図5Bに示す異なる実施例において、電子部品200と積層結合層300の第二結合層320との間、第二結合層320と第三結合層330との間、第三結合層330と第一結合層310との間、第一結合層310と基板100との間は、それぞれ良好な附着力を有する。したがって、電子部品200は、直接に基板100との附着力が強くなくても、その間に挟まれる第一結合層310と、第三結合層330と、第二結合層320とにより基板100に良好に附着することができる。
【0023】
図6A〜図6Cに示す実施例において、保護層333については、製造工程中で選択的に保留(図6A)または除去(図6B)することができる。言い換えれば、保護層333は、製造工程中で保留することにより、図6Aに示すように絶縁層500下に配置すると共に収容空間600に露出することができる。または、製造工程中で除去することにより、図6Bに示すように絶縁層500下にのみ配置することもできる。さらに、絶縁層500は、積層配置されてもよい。例えば、図6Cに示す実施例において、絶縁層500は、第一絶縁層510と第二絶縁層520とを含む。これにより、接着効果を向上することができる。さらに、図7Aおよび図7Bに示すように、絶縁層500および導電層700は、積層配置されてもよい。
【0024】
上記説明および図面は、本発明の好適な実施例を開示したが、本発明の好適な実施例を利用した様々な付加、変更、または置換は、添付されている以下の特許請求の範囲により定義される本発明の主旨および範囲から逸脱することはない。本発明を様々な形式、構造、配置、割合、材料、部品または組件に変更できることは当業者にとって明らかであろう。したがって、ここで開示した実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、上記説明に限定されることなく、添付されている以下の特許請求の範囲により定義され、かつその均等物を含む。
【符号の説明】
【0025】
10 アルミニウム金属基板
50 絶縁層
70 導電層
90 電子組立構造
100 基板
200 電子部品
222 リード線
300 積層結合層
310 第一結合層
320 第二結合層
330 第三結合層
333 保護層
400 穴
500 絶縁層
510 第一絶縁層
520 第二絶縁層
550 反対側絶縁層
600 収容空間
700 導電層
770 反対側導電層
800 積層放熱基板
900 電子組立構造
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品に用いられる積層放熱基板に関する。具体的に、本発明は、発光ダイオードに用いられる積層放熱基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高出力発光ダイオード(LED)の技術の発展に伴い、その発光効率は徐々に160〜170lm/W以上までに上昇した。しかし、その電光変換効率は、わずか約40〜50%である。言い換えれば、入力された電気エネルギーの多くは、熱エネルギーに変換される。その熱エネルギーを迅速に外部へ導出しなければ、チップの温度上昇を招くため、さらに発光強度および寿命に影響を与える。したがって、高出力LED製品の熱管理問題は、重要視されるようになった。
【0003】
LED製品において、電子部品の取り付けおよび相互接続のための支持体となるプリント基板は、なくてはならない部分である。中でも、主に放熱基板が用いられる。当業界では、放熱基板として、金属基板が最も良く使われる。図1Aに示すように、従来の電子組立構造90は、アルミニウム金属基板10と、電子部品20と、絶縁層50と、導電層70とを含む。このような基板は、導電層70とアルミニウム金属基板10との間にある絶縁層50が放熱の一番のネックとなる。絶縁層50の材料として、多くはエポキシ樹脂が使われる。しかし、その熱伝導率が比較的に低いため、上記層の熱伝導率を上げ、さらに上記基板の熱抵抗を下げるために、酸化アルミニウムや、窒化アルミニウム、窒化ホウ素のような熱伝導フィラーを別途添加しなければならない。このようにしても、絶縁層50の熱伝導率は、依然として金属材料のそれより遥かに低いため、今もなお放熱の主なネックとなっている。一方、図1Bに示すように、異なる実施例において、従来の電子組立構造90では、アルミニウム金属基板10と絶縁層50との間に銅含有層33を配置することが必要になる場合がある。しかし、銅含有層33は、アルミニウム金属基板10との接着力が強くないため、アルミニウム金属基板10から剥がれやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主な目的は、積層結合層と基板との附着力が比較的に強い積層放熱基板を提供することにある。
【0005】
本発明のもう1つの目的は、放熱能力が比較的に高い電子組立構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の積層放熱基板は、基板と、積層結合層と、絶縁層と、導電層とを含む。積層結合層は、基板上に配置され、少なくとも第一結合層と第二結合層とを含む。第一結合層は、基板上に配置される。第二結合層は、第一結合層上に配置される。絶縁層は、積層結合層上に配置される。導電層は、絶縁層上に配置される。
【0007】
基板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金、または銅または銅合金を含む。第二結合層は、銅または銅合金である。積層結合層は、第一結合層と第二結合層との間に配置される第三結合層をさらに含み、第三結合層は、金属、金属合金またはセラミックを含む。好適な実施例において、第一結合層は、亜鉛を含む。第三結合層のニッケル含有量は90%〜100%であり、リン含有量は0〜10%である。積層結合層は、絶縁層下に配置される保護層をさらに含み、保護層は、金属、金属合金、金属酸化物または有機化合物を含む。保護層は、銅酸化物またはクロム酸化物であり、または窒素含有、酸素含有、リン含有または硫黄含有有機化合物であってよく、シラン類有機化合物であってもよく、さらにニッケル、コバルト、亜鉛、クロム、モリブデン、銅、ニッケル合金、コバルト合金、亜鉛合金、クロム合金、モリブデン合金、銅合金、またはそれらの混合物であってよい。
【0008】
絶縁層の材料は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を含む。導電層は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択される。
【0009】
異なる実施例において、積層放熱基板は、反対側絶縁層と反対側導電層とをさらに含むことができる。反対側絶縁層は、積層結合層と反対側の基板に配置される。反対側導電層は、基板側と反対側の反対側絶縁層に配置される。積層放熱基板は、反対側絶縁層と反対側導電層とを貫通する複数の穴をさらに含むことができる。
【0010】
反対側絶縁層の材料は、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を含む。反対側導電層は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択される。
【0011】
本発明の電子組立構造は、上記積層放熱基板と電子部品とを含む。その中、絶縁層と導電層とは、積層結合層上において収容空間を形成し、収容空間に積層結合層が露出される。電子部品は、収容空間内かつ積層結合層上に配置されると共に、導電層に電気的に接続される。電子部品は、発光ダイオードであることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】図1Aは、従来技術を示す概略図である。
【図1B】図1Bは、従来技術を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の実施例を示す概略図である。
【図3A】図3Aは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図3B】図3Bは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図5A】図5Aは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図5B】図5Bは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図6A】図6Aは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図6B】図6Bは、本発明の好適な実施例を示す概略図である。
【図6C】図6Cは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図7A】図7Aは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【図7B】図7Bは、本発明の他の実施例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図2に示す実施例のように、本発明の積層放熱基板800は、基板100と、積層結合層300と、絶縁層500と、導電層700とを含む。具体的に、基板100は、金属または合金で形成することが好ましい。このような材料は、良好な熱伝導性を有するため、放熱基板800全体の放熱効果をさらに上げることができる。その中、アルミニウムは、比較的軽質量かつ安価でありながら良好な熱伝導性を有するため、好適な実施例において、基板100は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成される。
【0014】
積層結合層300は、基板100上に配置され、少なくとも第一結合層310と第二結合層320とを含む。第一結合層310は、基板100上に配置され、また亜鉛を含むことが好ましいが、それに限定されない。第二結合層320は、第一結合層310上に配置される。第二結合層320は、銅または銅合金である。その中、第二結合層320は、アルミニウムまたはアルミニウム合金で形成される基板100との附着力が比較的に低い一方、第一結合層310は、基板100との附着力が良好である。
【0015】
積層結合層300は、第一結合層310と第二結合層320との間に配置される第三結合層330をさらに含む。その中、第三結合層330は、金属、金属合金またはセラミックを含む。金属は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択することが可能である。好適な実施例において、第三結合層330は、ニッケル合金である。その中、ニッケル含有量は、90%〜100%であり、リン含有量は、0〜10%である。また、第三結合層330は、第一結合層310および第二結合層320のそれぞれと良好な附着力を有する。さらに詳しく説明すれば、第三結合層330と、第一結合層310および第二結合層320のそれぞれとの間の附着力は大きく、第一結合層310と第二結合層320との間の附着力よりも大きい。したがって、第二結合層320は、第三結合層330を介して第一結合層310に良好に附着することができる。
【0016】
上記をまとめると、図3Aに示す実施例のように、積層結合層300は、第一結合層310と第二結合層320とを含む以外、第一結合層310と第二結合層320との間に順番に積層される複数の結合層をさらに含むことができる。上記複数の結合層は、隣接する結合層同士は、互いに良好な附着力を有する。これにより、最上層に積層される結合層は、基板100との附着力が強くなくても、その間に挟まれる結合層により基板100に良好に附着することができる。その中、各結合層の材料は、同一でも異なってもよく、すなわち同一または異なる材料を用いて順番に隣接する結合層を積層することができる。一方、製造工程において、例えば割合、温度、時間などの形成条件を制御することにより、同じ材料を使用する異なる結合層に対して異なる物理・化学性質を持たせることが可能である。
【0017】
絶縁層500は、積層結合層300上に配置される。導電層700は、絶縁層500上に配置される。その中、絶縁層の材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を挙げることができる。導電層の材料は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択される。
【0018】
図3Bは、異なる実施例を示す。図3Bに示すように、積層結合層300は、第二結合層320と絶縁層500との間に配置される保護層333をさらに含む。言い換えれば、保護層333は、積層結合層300に含まれる複数の結合層の最上層である。保護層333は、金属、金属合金、金属酸化物または有機化合物を含む。この実施例において、第二結合層320は、銅を含み、保護層333は、銅酸化物を含む。保護層333は、その上にある絶縁層500およびその下にある第二結合層320のそれぞれと良好な附着力を有するだけでなく、ソルダレジストなどの保護効果をも奏する。しかし、他の異なる実施例において、第二結合層320は、銅合金であってもよく、保護層333は、他の金属酸化物(例えば:クロム酸化物)、有機化合物(例えば:窒素含有、酸素含有、リン含有または硫黄含有有機化合物またはシラン類有機化合物)、一種または多種の金属(例えば、ニッケル、コバルト、亜鉛、クロム、モリブデン、銅)自体またはその合金の混合物であってよい。さらに、保護層333は、積層配置されてもよく、上記の任意の組み合わせである。
【0019】
図4に示すように、異なる実施例において、積層放熱基板800は、反対側絶縁層550と反対側導電層770とをさらに含むことができる。反対側絶縁層550は、積層結合層300と反対側の基板100に配置される。反対側導電層770は、基板100側と反対側の反対側絶縁層550に配置される。反対側絶縁層550の材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を挙げることができる。反対側導電層770は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択される。
【0020】
図4に示すように、積層放熱基板800は、反対側絶縁層550と反対側導電層770とを貫通する複数の穴400をさらに含むことができる。異なる実施例において、複数の穴400の中に熱伝導材料(未図示)を充填してもよい。その中、穴400の位置、数量、内徑または分布方式などは、需要に基づいて設計することができる。熱伝導材料は、熱伝導率が10W/mKより大きいことが好ましく、金属、合金、セラミック、金属またはセラミック‐高分子複合材料、熱伝導シリコン、またはそれらの混合物を含む。その中、金属は、銀、銅、アルミニウム、ニッケルまたは鉄であってよく、合金は、錫‐鉛合金、錫‐鉛‐銀合金または錫‐銀‐銅合金であってよい。セラミックは、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、カーボン・ナノチューブまたは石墨などであってよい。熱伝導材料を穴400に充填する方法は、その材料の特性に基づいて変更可能である。例えば、流動状態の熱伝導シリコンを穴400に注入することができる。あるいは、電気めっきにより金属の熱伝導物を穴400に形成し、または機械力により固体状態の金属‐高分子複合材料を穴400に押し込むことができる。その中、熱伝導物は、穴400を埋めることに限定されず、穴400の側壁を覆うように配置されてもよい。異なる実施例において、複数の穴400の中に電子部品(未図示)を配置してもよい。
【0021】
図5Aに示す実施例のように、本発明の電子組立構造900は、上記積層放熱基板800と電子部品200とを含む。さらに、絶縁層500と導電層700とは、積層結合層300上において収容空間600を形成し、収容空間600に積層結合層300が露出される。好適な実施例において、物理または化学エッチングにより、図2に示す積層放熱基板800における絶縁層500および導電層700の特定の領域を除去することにより、収容空間600を形成する。図5Aに示すように、電子部品200は、収容空間600内かつ積層結合層300上に配置されると共に、導電層700に電気的に接続される。その中、リード線222を用いて接続することが好ましい。電子部品200は、発光ダイオードであることが好ましい。すなわち、電子組立構造900を、発光ダイオード照明装置に用いることが好ましい。しかし、異なる実施例において、電子組立構造900を他の電子装置に用いることも可能である。具体的に、本発明の電子組立構造900において、電子部品200と基板100との間に絶縁層500がないため、全体の厚さが薄くなる。これにより、電子部品200の運転時に発生した熱は、比較的直接に基板100に伝送され放熱されるため、放熱効率の向上が可能である。
【0022】
図5Bに示す異なる実施例において、電子部品200と積層結合層300の第二結合層320との間、第二結合層320と第三結合層330との間、第三結合層330と第一結合層310との間、第一結合層310と基板100との間は、それぞれ良好な附着力を有する。したがって、電子部品200は、直接に基板100との附着力が強くなくても、その間に挟まれる第一結合層310と、第三結合層330と、第二結合層320とにより基板100に良好に附着することができる。
【0023】
図6A〜図6Cに示す実施例において、保護層333については、製造工程中で選択的に保留(図6A)または除去(図6B)することができる。言い換えれば、保護層333は、製造工程中で保留することにより、図6Aに示すように絶縁層500下に配置すると共に収容空間600に露出することができる。または、製造工程中で除去することにより、図6Bに示すように絶縁層500下にのみ配置することもできる。さらに、絶縁層500は、積層配置されてもよい。例えば、図6Cに示す実施例において、絶縁層500は、第一絶縁層510と第二絶縁層520とを含む。これにより、接着効果を向上することができる。さらに、図7Aおよび図7Bに示すように、絶縁層500および導電層700は、積層配置されてもよい。
【0024】
上記説明および図面は、本発明の好適な実施例を開示したが、本発明の好適な実施例を利用した様々な付加、変更、または置換は、添付されている以下の特許請求の範囲により定義される本発明の主旨および範囲から逸脱することはない。本発明を様々な形式、構造、配置、割合、材料、部品または組件に変更できることは当業者にとって明らかであろう。したがって、ここで開示した実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明の範囲は、上記説明に限定されることなく、添付されている以下の特許請求の範囲により定義され、かつその均等物を含む。
【符号の説明】
【0025】
10 アルミニウム金属基板
50 絶縁層
70 導電層
90 電子組立構造
100 基板
200 電子部品
222 リード線
300 積層結合層
310 第一結合層
320 第二結合層
330 第三結合層
333 保護層
400 穴
500 絶縁層
510 第一絶縁層
520 第二絶縁層
550 反対側絶縁層
600 収容空間
700 導電層
770 反対側導電層
800 積層放熱基板
900 電子組立構造
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
該基板上に配置される積層結合層と、
該積層結合層上に配置される絶縁層と、
該絶縁層上に配置される導電層と、を含み
該積層結合層は、少なくとも該基板上に配置される第一結合層と、該第一結合層上に配置される第二結合層とを含むことを特徴とする積層放熱基板。
【請求項2】
該第一結合層は、亜鉛を含み、
該基板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金、または銅または銅合金を含み、
該第二結合層は、銅または銅合金であることを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項3】
該積層結合層は、該第一結合層と該第二結合層との間に配置される第三結合層をさらに含み、該第三結合層は、金属、金属合金またはセラミックを含むことを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項4】
該第三結合層は、ニッケル合金であり、ニッケル含有量は90%〜100%であり、リン含有量は0〜10%であることを特徴とする請求項3に記載の積層放熱基板。
【請求項5】
該積層結合層は、該絶縁層下に配置される保護層をさらに含み、該保護層は、金属、金属合金、金属酸化物または有機化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項6】
該保護層は、銅酸化物、クロム酸化物、窒素含有有機化合物、酸素含有有機化合物、リン含有有機化合物、または硫黄含有有機化合物であることを特徴とする請求項5に記載の積層放熱基板。
【請求項7】
該保護層は、シラン類有機化合物であることを特徴とする請求項5に記載の積層放熱基板。
【請求項8】
該保護層の材料は、ニッケル、コバルト、亜鉛、クロム、モリブデン、銅、ニッケル合金、コバルト合金、亜鉛合金、クロム合金、モリブデン合金、銅合金、またはそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項5に記載の積層放熱基板。
【請求項9】
該絶縁層の材料は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項10】
該導電層は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択されることを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項11】
該絶縁層と該導電層とは積層配置され、
該積層放熱基板は、
該積層結合層と反対側の基板に配置される反対側絶縁層と、
基板側と反対側の該反対側絶縁層に配置される反対側導電層とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項12】
該反対側絶縁層と該反対側導電層とを貫通する複数の穴をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の積層放熱基板。
【請求項13】
請求項1に記載の積層放熱基板と電子部品とを含み、
該絶縁層と該導電層とは、該積層結合層上において収容空間を形成し、該収容空間に該積層結合層が露出され、
該電子部品は、該収容空間内かつ該積層結合層上に配置されると共に、該導電層に電気的に接続されることを特徴とする電子組立構造。
【請求項14】
該積層結合層は、該第一結合層と該第二結合層との間に配置される第三結合層をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の電子組立構造。
【請求項15】
該積層結合層は、該収容空間内において、該第一結合層と該第二結合層との間に配置される第三結合層をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の電子組立構造。
【請求項16】
該絶縁層は、積層または単層で配置されることを特徴とする請求項13に記載の電子組立構造。
【請求項17】
該積層結合層は、該絶縁層下に配置される保護層をさらに含み、該保護層は、金属、金属合金、金属酸化物または有機化合物を含むことを特徴とする請求項13に記載の電子組立構造。
【請求項18】
絶縁層と導電層とは、積層配置されることを特徴とする請求項17に記載の電子組立構造。
【請求項1】
基板と、
該基板上に配置される積層結合層と、
該積層結合層上に配置される絶縁層と、
該絶縁層上に配置される導電層と、を含み
該積層結合層は、少なくとも該基板上に配置される第一結合層と、該第一結合層上に配置される第二結合層とを含むことを特徴とする積層放熱基板。
【請求項2】
該第一結合層は、亜鉛を含み、
該基板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金、または銅または銅合金を含み、
該第二結合層は、銅または銅合金であることを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項3】
該積層結合層は、該第一結合層と該第二結合層との間に配置される第三結合層をさらに含み、該第三結合層は、金属、金属合金またはセラミックを含むことを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項4】
該第三結合層は、ニッケル合金であり、ニッケル含有量は90%〜100%であり、リン含有量は0〜10%であることを特徴とする請求項3に記載の積層放熱基板。
【請求項5】
該積層結合層は、該絶縁層下に配置される保護層をさらに含み、該保護層は、金属、金属合金、金属酸化物または有機化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項6】
該保護層は、銅酸化物、クロム酸化物、窒素含有有機化合物、酸素含有有機化合物、リン含有有機化合物、または硫黄含有有機化合物であることを特徴とする請求項5に記載の積層放熱基板。
【請求項7】
該保護層は、シラン類有機化合物であることを特徴とする請求項5に記載の積層放熱基板。
【請求項8】
該保護層の材料は、ニッケル、コバルト、亜鉛、クロム、モリブデン、銅、ニッケル合金、コバルト合金、亜鉛合金、クロム合金、モリブデン合金、銅合金、またはそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項5に記載の積層放熱基板。
【請求項9】
該絶縁層の材料は、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、有機ケイ素樹脂、ポリパラキシレン系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項10】
該導電層は、錫、ニッケル、銀、銅、金、パラジウム、コバルト、クロム、チタン、白金、タンタル、タングステンまたはモリブデンから選択されることを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項11】
該絶縁層と該導電層とは積層配置され、
該積層放熱基板は、
該積層結合層と反対側の基板に配置される反対側絶縁層と、
基板側と反対側の該反対側絶縁層に配置される反対側導電層とをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の積層放熱基板。
【請求項12】
該反対側絶縁層と該反対側導電層とを貫通する複数の穴をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の積層放熱基板。
【請求項13】
請求項1に記載の積層放熱基板と電子部品とを含み、
該絶縁層と該導電層とは、該積層結合層上において収容空間を形成し、該収容空間に該積層結合層が露出され、
該電子部品は、該収容空間内かつ該積層結合層上に配置されると共に、該導電層に電気的に接続されることを特徴とする電子組立構造。
【請求項14】
該積層結合層は、該第一結合層と該第二結合層との間に配置される第三結合層をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の電子組立構造。
【請求項15】
該積層結合層は、該収容空間内において、該第一結合層と該第二結合層との間に配置される第三結合層をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の電子組立構造。
【請求項16】
該絶縁層は、積層または単層で配置されることを特徴とする請求項13に記載の電子組立構造。
【請求項17】
該積層結合層は、該絶縁層下に配置される保護層をさらに含み、該保護層は、金属、金属合金、金属酸化物または有機化合物を含むことを特徴とする請求項13に記載の電子組立構造。
【請求項18】
絶縁層と導電層とは、積層配置されることを特徴とする請求項17に記載の電子組立構造。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【公開番号】特開2012−66583(P2012−66583A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204554(P2011−204554)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(511227989)佳勝科技股▲ふん▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(511227989)佳勝科技股▲ふん▼有限公司 (2)
【Fターム(参考)】
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