説明

筒状可変形導管及び上水又は下水用管路仮管工事方法

【課題】上水又は下水用管路復旧工法に使用される筒状可変形導管で、筒状管接続自在継手を両端に持ち、さらに筒状可変形部分を持つことから作業の簡素化を特徴とする筒状可変形導管を提供する。
【解決手段】上水又は下水用管路復旧工法に使用さる、複数の筒状管を連結して一体化した筒状可変形導管は筒状管接続自在継手を両端に持つため、筒状可変形導管の接続される相手方との接続作業が簡素化され、又、筒状可変形部分は形状を維持させるための形状固定金物を持つため、直線状態では直線導管として、彎曲させれば迂回導管として使用できることを特徴とする筒状可変形導管。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上水又は下水で断水不可能な、鋼管・ヒューム管・陶管・塩化ビニール管・ボックスカルバート・現場施工流路等の管路で、水流を止めることなく管路修復又は管路の切替え流路変更又は人孔設置を可能とした、筒接続自在継手を持つ筒状可変形導管及び上水又は下水用管路開閉装置又は上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置を併用して工事を行う上水又は下水用管路仮管工事方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地震や災害或いは事故等で上水又は下水の管路が損傷した場合、損傷した部分の復旧工事、又は管路が古くなり取替える工事に上水又は下水管の水流を止めずに工事が出来る特許文献1記載の管路開閉装置と上水又は下水用管路復旧工法がある、この上水又は下水用管路復旧工法に使用される上水又は下水用管路開閉装置、又は特許文献2記載の上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置と仮管を併用した上水又は下水用管路復旧工法がある。
【0003】
復旧しようとする部分の管路上部に開口部を作り、この開口部から復旧しようとする部分の管路の上流と下流に0002記載の上水又は下水用管路開閉装置又は上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置を挿入設置し、復旧しようとする部分の上流に設置された上水又は下水用管路開閉装置又は上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置の持つ機能により復旧しようとする管路内の流水を一時止水し、上流側が一時止水された状態で、復旧しようとする部分の上流と下流の2箇所に設置された上水又は下水用管路開閉装置又は上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置の間を仮管で接続し、上流側の一時止水を開放して、仮管で上流側の管路内の水を下流側に流すことにより、復旧しようとする部分の管路の水の流れを仮管で確保しながら、復旧しようとする部分の水を無くし、上水又は下水の管路が損傷した部分の復旧工事、又は管路が古くなり取替える工事を行うとしている。
【特許文献1】特許番号 第2900022号
【特許文献2】特開 2007−2644
【0004】
先ず、発明の説明を解り易くするため、以降は語句の一部を0005記載の通り置き換える。
【0005】
特許文献1上水又は下水用管路開閉装置又は特許文献2上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置を「管路開閉装置」と記載する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、近年、ライフラインである上下水道は、上水又は下水の管路が損傷した部分の復旧工事、又は管路が古くなり取替える工事以外に都市開発に伴う上水又は下水用管路の新設に伴う流路変更、さらに新設人孔設置などのインフラストラクチャーの整備が進んでいる。(たとえば地下鉄工事に伴う汚水管の移設、都市開発に伴う高架橋の高架柱工事に伴う汚水管の移設)また、新たに設置された新設管の上流部分又は下流部分には断水不可能な生活用水・雨水の流れている既設管に接続されるため、新設管の上流部分又は下流部分の接続工事は断水不可能な状態での作業となる問題がある。
【0007】
特許文献1記載の上水又は下水用管路復旧工法を使用して行われる下水道工事の、下水の管路が損傷した部分、又は管路が古くなり取替える部分で、工事部分の管路は比較的古く、上流人孔から下流人孔の間に布設され通常直線状になっている場合が多い、しかし下水用管路の新設に伴う流路変更、新設人孔設置工事に使用される仮管は0019から0033記載のように、使用される仮管は複数必要であり、また、彎曲仮管の種類も多く、特許文献1記載の上水又は下水用管路復旧工法に使用される仮管だけでは、下水用管路の新設に伴う流路変更、新設人孔設置工事はできない問題がある。
【0008】
また、特許文献1記載の上水又は下水用管路復旧工法に使用される仮管は0003記載のように上流側を一時止水した状態で仮管を接続、仮管を接続完了後上流の水を開放し、仮管で上流側の管路内の水を下流側に流す方法である、この方法は上流側の流水を一時堰止めるため、止水の時間が長くなれば止水部分から上流の水位が高くなる、よって止水の時間は短い時間にすることが望ましく、このためには仮管の接続作業を効率よく短時間に作業することが必要である、又、下水用管路の新設に伴う流路変更、新設人孔設置工事などは0019から0033記載のように、使用される仮管の種類が多い場合は、上流側の流水を一時堰止めた仮管の接続作業の回数が多くなるため、さらに、仮管の接続作業を効率よくして、短時間の作業が必要となる問題がある。
【0009】
特許文献1記載の上水又は下水用管路復旧工法に使用される従来工法の仮管51が伸縮出来ない構造の場合、たとえば0029、0030、0031に記載する作業手順のように上流部分を一時止水し、最初の仮管を取外し、次の仮管を設置する作業では、図35に示すように、既設管内に設置固定された上流側「管路開閉装置」35と下流側「管路開閉装置」36の間にある最初の仮管の接続部分に、接続ラップ部分49があるため、上流側「管路開閉装置」35と下流側「管路開閉装置」36が固定された状態では仮管51を取外し出来ない、つまり上流側「管路開閉装置」35は止水状態で固定されているため、下流部分の「管路開閉装置」36の外袋の流体を抜き固定をはずし「管路開閉装置」36を下流方向へ移動させて、最初の仮管を取外し、次の仮管を設置する必要がある、この場合下流既設管28と「管路開閉装置」36の外周に隙間47ができ、下流既設管28内にある残留水48が逆流して作業エリアに吐出されることから、作業面、衛生面、安全面の問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1番目の発明である筒状管接続自在継手は0008記載のような従来技術の問題点を解決すべく、まず、筒状可変形導管(図14から図17)の両端連結部分にある連結用筒状管25に連結される相手側24に自在受けリング金物2を取付け、連結用筒状管25に締付け用ボルト受け金物3を取付け、自在受けリング金物2と締付け用ボルト受け金物3を、片側がコの字型金物9に、片側をねじ切りしたボルト締め金具8を一体化した締め付け用ボルト金物(図7)で、連結用筒状管25が接続される相手方24と連結用筒状管25を締付け連結できる構造とした。
【0011】
0010記載の筒状管接続自在継手は、締め付け用ボルト金物(図7)のコの字型金物9部分は、自在受けリング金物2のどの部分でも簡易に取付け可能であるため、連結用筒状管25と連結用筒状管25に連結される相手側24を連結する場合、連結用筒状管25に取付けられた締付け用ボルト受け金物3はどの位置にあっても、締め付け用ボルト金物(図7)を取付けできるため、連結作業時の微調整が不要となり、作業効率がよくなる、さらに、連結用筒状管25側に取付けられた締付け用ボルト受け金物3の受け部分はU字型の溝になっており、締付け用ボルト金物(図7)に締付けボルトナット10を取付けた状態で、締付け用ボルト受け金物3のU字型溝に直接差込こんで締付けボルトを締付けることができることから作業効率がよくなる、上記理由から筒状管接続自在継手は連結用筒状管25が接続される相手方24と連結用筒状管25を締付け止水連結する作業が簡素化され、筒状管接続自在継手を両端に持つ筒状可変形導管は従来工法に比べ作業時間が短縮される特徴を持つ。
【0012】
0006記載の筒状管接続自在継手は連結用筒状管25に連結される相手側24に取付けられた自在受けリング金物2にリング型止水ゴム6を取付け、0010記載のように連結接続すれば、漏水のない止水連結ができる構造とした筒状管接続自在継手を持つ筒状可変形導管。
【0013】
本発明の第2番目の発明である請求項3記載の筒状可変形導管(図14から図17)は0010、0012記載の筒状管接続自在継手を両端に持ち、さらに、一箇所、又は複数箇所に、曲げる、伸縮するが自在に出来る筒状軟質ゴム12の両端に顆粒接合16で接合された接合フランジ11が取付けられている筒状可変形部分26を持つ、筒状可変形部分26の両側には、請求項1記載の接合フランジ11を持つ連結用筒状管25、又は、接合フランジ11を両端に取付けた筒状の彎曲部材、又は、接合フランジ11を両端に取付けた筒状の直線部材で構成され、さらに各接合フランジ11接続部分には止水ガスケット15を取付け、接合ボルトとナット23で止水連結された一本の筒として使用できることを特徴とする筒状可変形導管。
【0014】
0013記載の筒状可変形導管(図14から図17)の持つ筒状可変形部分26は図16のように自在に彎曲、又は直線状の伸縮が可能であり、筒状可変形部部分26を彎曲、又は直線状に伸縮させた状態を保持固定させるために形状固定金物A17と形状固定金物B18を、筒状可変形部材26の両側に接続される、接合フランジ11を両端に持つ連結用筒状管25又は筒状の彎曲部部分又は筒状の直線部部分に溶接接合22し、図15のように上下左右にそれぞれ取付け、形状固定金物A17と形状固定金物B18に空けられたルーズホール19に形状固定金物固定用ボルトとナット20で締付け固定し、筒状可変形部分26を彎曲させた状態、又は直線状に伸縮させた状態を保持固定する、このように請求項3記載の筒状可変形導管は直線状態では直線導管として、彎曲させれば迂回導管として使用できることを特徴とする筒状可変形導管。
【0015】
本発明の第3番目の発明である上水又は下水用管路仮管工事方法は図34に示すように、筒状可変形導管を既設管内に設置固定された上流側「管路開閉装置」35と下流側「管路開閉装置」36の中間に連結して使用することにより、0014記載のように、直線状態では直線導管として、彎曲させれば迂回導管として使用できる、又筒状可変形導管は伸縮が自在にできるため0009に記載する問題も解決できることを特徴とし、0019から0033に記載のように使用され、水の流れを確保しながら上水又は下水用管路の復旧工事又は上水又は下水用管路の復旧部分の流路変更工事又は上水又は下水用管路の復旧部分の人孔設置工事を行うことを特徴とする上水又は下水用管路仮管工事方法。
【0016】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の筒状可変形導管は使用される場所の流量、流速を事前調査し、調査結果の流量、流速データーに合わせた筒状部分の管径を選択できることから、上水又は下水用管路の復旧部分の流量の流速にとらわれることなく上水又は下水用管路の復旧部分の工事に使用できる特徴を持つ筒状可変形導管。
【発明の効果】
【0017】
以上の通り、本発明の筒状可変形導管は、請求項1、請求項2に記載された筒状管接続自在継手を持つことから、「管路開閉装置」と止水連結できる、さらに筒状可変形導管の止水連結作業は0019から0033に記載された通り、「管路開閉装置」の上流部分を一時止水状態にして行われるが、0011に記載の通り本発明の筒状可変形導管は接続作業効率がよくなる、つまり管路の工事時間を大幅に短縮できる効果があるため管路内の水の流れを止める止水時間が短く、管路上流の水位上昇をおさえ安全性が向上する。
【0018】
また、ひとつの工事で0019から0033に記載のようなケースでは、形状の異なる複数の筒状導管が必要になるが、筒状可変形導管は、請求項3、請求項4記載のように、一箇所、又は複数箇所に接合フランジ11が両面に取付けられている筒状可変形部分26と、接合フランジ11を両面に取付けられた筒状の彎曲部材又は筒状の直線部材の組合せで構成されているため、工事に使用される形状の異なる複数の筒状導管は、筒状可変形部分26と筒状の彎曲部材又は筒状の直線部材を必要な形状に組合せて使用できることから、ひとつの工事だけでなく、他の工事にも転用ができる、さらに、短い部材の組合せとなるため運搬にも有利となる、又従来のように形状の異なる複数の筒状導管を製作する必要がないため、筒状可変形導管を使用することで、従来よりも材料、労務、COST、運搬などで合理化されるため工事費が削減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、添付図面(図18)から(図33)に沿って本発明の筒状可変形導管、及び「管路開閉装置」を使用した上水又は下水用管路仮管工事方法について説明する、上水又は下水用管路復旧方法を実施する最良の形態は「管路開閉装置」と本発明の筒状可変形導管を使用する。ここでは下水用管路の復旧工事部分の流路変更工事と既設人孔を撤去し、新設人孔設置工事を説明する。また、本発明の筒状可変形導管と「管路開閉装置」が連結された状態は参考図に示す。
【0020】
図18は復旧工事部分を山留めライナー31を使用して山留めし、掘削が完了した状況で、既設管28と既設人孔30(既設人孔は解体し、同じ位置に新たな新設人孔を設置する)が露出、さらに新設管29が掘削部分まで布設され、流水は既設管28上流から既設人孔30を通り既設管28下流に流れている状況の図である。
【0021】
図19は新設管29を新設人孔設置予定位置30まで延長させた場合、新設管延長部分32と既設管28下流が交差し、この交差部分33の既設管を取除く必要があることが判る。
【0022】
図20既設管28と新設管延長部分32と交差する部分34の上部半分を切取り、既設管28下流上部に開口部を作る。この作業は事前に既設管28の時間帯流量を調査し、調査データーを分析して流量の少ない時間帯に行う。図20は水が流れている状態で既設管28下流上部を切開いた図である。
【0023】
次に、既設管28下流上部開口部分34から既設管28上流へ「管路開閉装置」35を挿入し、図21に示す所定の位置に固定する、同様に、既設管上部開口部分34から既設管28下流へもうひとつの「管路開閉装置」36を図21に示す所定の位置に挿入仮固定する。
【0024】
0023に記載の作業は水が流れている状態で行われるが、「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」36には事前に既設管28の時間帯流量調査結果から設計された通水用開口部を設けてあり、また、既設管径と「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」36の外径は隙間ができるように設計されている、この通水用開口部分と隙間部分から水の流れを確保できるため、既設管内の流水を阻害しない。
【0025】
0024記載の「管路開閉装置」35の先端部分24には請求項1記載の自在受けリング金物2が取付られている、又、「管路開閉装置」36にも自在受けリング金物が取付けられた状態で図21に示す位置にある。
【0026】
次に、既設管28上流部分に固定された「管路開閉装置」35の外袋に流体を圧入し、外袋を膨張させ、既設管28上流部分内壁に「管路開閉装置」35を密閉装着する、さらに「管路開閉装置」35の止水機能を使用し0024記載の通水用開口部分を封鎖すれば、既設管28上流部分の水は「管路開閉装置」35により完全に止水される。
【0027】
図22では0026記載の既設管28上流部分を止水した状態で、既設管28の曲がりに合わせて設計製作された第一番目の筒状可変形導管37を「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」36に請求項1記載の筒接続自在継手で接続する、筒状可変形導管37接続後に既設管28下流部分に固定された「管路開閉装置」36の外袋に流体を圧入し、外袋を膨張させ、既設管28下流部分内壁に「管路開閉装置」36を密閉装着する。
【0028】
0025記載の作業が完了すれば、既設管28上流の「管路開閉装置」35に取付けられた0024記載の通水用開口部分を開放し水を流す、流水は筒状可変形導管37を通り上流から下流に流れる。この状態で既設人孔を解体し、さらに既設管28の新設管延長部分32と交差する部分34の既設管28下流下部を解体する、図23に示すように既設人孔30と既設管28下流の新設管延長部分32と交差する部分
34の既設管はすべて取除かれた状態になる。
【0029】
次に、図24に示すように新設管29延長すれば第一番目の「筒状可変形導管」37に当たるため、「管路開閉装置」35の止水機能を使用し0024記載の通水用開口部分を封鎖し、既設管28上流部分を止水した状態にして、「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」36に接続されている第一番目の筒状可変形導管37を請求項1記載の筒状管接続自在継手部分で取り外し、図25に示すように、第二番目の筒状可変形導管40を「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」36に請求項1記載の筒状管接続自在継手で接続し、既設管28上流の「管路開閉装置」35の通水用開口部分を開放し水を流す。
【0030】
次に、図26に示すように、新設管29を所定の位置まで布設し、図27に示すように第二の「管路開閉装置」39を新設管に挿入し、次に「管路開閉装置」35の止水機能を使用し0024記載の通水用開口部分を封鎖し、既設管28上流部分を止水した状態にして、「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」36に接続されている第二番目の筒状可変形導管40を請求項1記載の筒状管接続自在継手部分で取り外し、図28に示すように、第三番目の筒状可変形導管41を「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」39に請求項1記載の筒状管接続自在継手で接続し、既設管28上流の「管路開閉装置」35の通水用開口部分を開放し水を流す。
【0031】
次に、「管路開閉装置」35の止水機能を使用し0024記載の通水用開口部分を封鎖し、既設管28上流部分を止水した状態にして、「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」39に接続されている第三番目の筒状可変形導管41を図29に示すように請求項1記載の筒状管接続自在継手部分で取り外し、図30に示すように新設人孔42を所定に位置に設置し、図31に示すように第三番目の筒状可変形導管41を再度「管路開閉装置」35と「管路開閉装置」39に請求項1記載の筒接続自在継手で接続し、既設管28上流の「管路開閉装置」35の通水用開口部分を開放し水を流す。
【0032】
次に、新設人孔42と既設管28上流の接合部分、又、新設人孔42と新設管28の接合部分の小口仕上げ、補強巻きコンクリート構築する、図32はこの状態を示す。
【0033】
0032の作業のすべてが完了後、第三番目の筒状可変形導管41を取外し、次に「管路開閉装置」39の外袋の流体を抜き「管路開閉装置」39を取外し、次に「管路開閉装置」35の外袋の流体を抜き「管路開閉装置」35を取外し、新設人孔42設置と新設管29接続の流路変更工事が完了する。
【0034】
この発明の上水又は下水用管路仮管工事方法は、0019から0033で説明の通り、復旧しようとする管路内の上水又は下水の流れを停止すると共に、筒状可変形導管を変形又は長さを変えて変形させた数種類の筒状可変形導管で上流側の上水又は下水用「管路開閉装置」と下流側の上水又は下水用「管路開閉装置」に繋ぎ、変形又は長さを変えて変形させた数種類の筒状可変形導管で上流側の管路内の水を下流側に流すことにより、流れを止めずに工事行うことができるので、復旧しようとする管路を復旧することができる、地震で管路が損傷した場合は、応急工事に引き続き本復旧工事が可能であり、上水又は下水用管路の流水を止水する又は流すことが自在できる方法で上水又は下水用管路の復旧工事又は流路変更工事又はマンホール設置工事に使用されることを特徴とする上水又は下水用管路仮管工事方法である。
【産業上の利用可能性】
【0035】
近年、環境問題が重要課題として取上げられておりますが、歴史の長い上下水道の老朽化問題も環境問題の重要な一環です、また、都市開発などに伴うインフラストラクチャーの整備等、市民の生活に欠かせないライフラインとして、今後も下水道の整備が多く行われていくと考えられます、これらの下水道整備の大きな問題は、生活用水のため断水不可能な状態で、老朽管の復旧、または新設ラインの設置などの工事を行わなければならず、とくに雨水と汚水が合流して流れる合流管の工事は工事部分の管内流量は天候に左右される、困難を伴う工事もあります、上記様な状況の工事に対し本発明の管路仮管工事方法が使用されるため産業上の利用価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】自在受けリング金物2が取付けられた筒状管1と締付け用ボルト受け金物3と接続リング11が取付けられた筒状管5を締付け用ボルト金物で接続一体化した筒状管接続自在継手部分の断面図である。
【図2】自在受けリング金物2が取付けられた筒状管1にリング型止水ゴム6が取付けられた断面図である。
【図3】図2の右側面図である。
【図4】締付け用ボルト受け金物3接続リング11が取付けられた筒状管5の断面図である。
【図5】図4の左側面図である。
【図6】締付け用ボルト受け金物図である。
【図7】締付け用ボルト金物図である。
【図8】図10接合フランジに筒状可変形軟質ゴム材12を顆粒接合16させ、両端の接合フランジ外側に止水ガスケットを取付けた図である。
【図9】図10接合フランジ11に筒状管5を接合した図である。
【図10】接合フランジ図である。
【図11】図8部分を変形させた状態を保たせる形状固定金物図である。
【図12】図11の側面図である。
【図13】形状固定金物の平面図である。
【図14】図8部材を2箇所に図9部材をボルト接合して一体化し、両端に筒状管接続自在継手をボルト接合させた筒状可変形導管の断面図である。
【図15】形状固定金物が取付けられた筒状可変形導管の側面図である。
【図16】図8部材を2箇所変形させた状態に図9部材をボルト接合して変形一体化し、両端に筒状管接続自在継手をボルト接合させた筒状可変形導管が変形状態の断面図である。
【図17】変形させた筒状可変形導管を形状固定金物で形状固定した状態の平面図である。

【図34】上流側に「管路開閉装置」35、下流側に「管路開閉装置」36を設置固定し中間に筒状可変形導管を接続した断面図である。
【図35】上流側に「管路開閉装置」35、下流側に「管路開閉装置」36を設置固定し中間に従来の仮管を接続し、下流側の「管路開閉装置」36の外袋の流体を抜いた場合の断面図である。
【図36】図35の45部分の拡大図。
【符号の説明】
【0037】
1 筒状管。
2 自在受けリング金物。
3 締付け用ボルト受け金物。
4 締付け用ボルト金物。
5 筒状管。
6 リング型止水ゴム。
7 溶接部分。
8 ボルト締め金具。
9 コの字型金物。
10 ボルト。
11 接合フランジ。
12 筒状軟質ゴム。
13 フランジ接合用ボルト穴。
14 孔(丸穴)。
15 止水ガスケット。
16 顆粒接合部分。
17 形状固定金物A。
18 形状固定金物B。
19 ルーズホール
20 形状固定金物固定用ナットとボルト。
21 溶接部分。
22 筒状管5に接続(溶接)部分。
23 接合フランジ接合ボルトとナット。
24 図2筒状管接続自在継手部分の筒状管25に連結される相手方部分。
25 図4部分。
26 図8部分。
27 図9部分。
28 既設管(上流部分・下流部分)
29 新設管。
30 既設人孔(撤去する人孔)。
31 山留めライナー。
32 新設管布設部分。
33 新設管を布設した場合、既設管と交差する部分。
34 既設管切取部分。
35 特許文献1上水又は下水用管路開閉装置又は特許文献2上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置を総じて「管路開閉装置」。
36 特許文献1下流側「管路開閉装置」。
37 第1番目の「筒状可変形導管」
38 「管路開閉装置」35の止水状態を示す。
39 第2番目の特許文献1下流側「管路開閉装置」。
40 第2番目の「筒状可変形導管」
41 第3番目の「筒状可変形導管」
42 新設人孔(インバート付)
43 巻立補強コンクリート
44 上流部分で止水された流水
45 この部分を図36で拡大した
46 逆流して吐出される流水
47 下流部分の「管路開閉装置」36の外袋の流体を抜き、既設管28と「管路開閉装置」36の間にできた隙間。
48 下流既設管28内の残留水
49 既設管28と仮管51(従来工法)ラップ部分
50 「管路開閉装置」35、36と仮管51の接続部分、既設管と仮管(従来工法)ラップ部分
51 仮管(従来工法)
52 締付け用ナットとボルト(従来工法)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の筒状管を連結して一体化した筒は、両端に連結用の筒状管25を持ち、両端の連結用筒状管25に連結される相手側に自在受けリング金物2を取付け、連結用筒状管25側には締付け用ボルト受け金物3を取付け、自在受けリング金物2と締付け用ボルト受け金物3を、片側がコの字型金物9に片側をねじ切りしたボルト金物を一体化した締め付け用ボルト金物4で、連結用筒状管25が接続される相手方と連結用筒状管25を締付けて接続できる構造とした筒状管接続自在継手を持つ、又、連結用筒状管25の接続部分反対側には接続リング11が取付けられており、他の接続リング11を持つ筒状管と連結して一体化した筒にできる構造を持つことを特徴とする筒状可変形導管。
【請求項2】
請求項1記載の連結用筒状管25に連結される相手側に取付けられた自在受けリング金物2にリング型止水ゴム6を取付け、請求項1記載のように連結接続すれば、漏水のない止水連結ができる構造とした筒状管接続自在継手を持つことを特徴とする筒状可変形導管。
【請求項3】
請求項1及び請求項2記載の筒状可変形導管は一箇所又は複数個所に、曲げる、伸縮することが自在にできる筒状可変形部材12を持ち、筒状可変形部材12の両端には接合フランジ11が取付けられている、筒状可変形部材12の両端に接合フランジ11が取付けられた筒状可変形部分26の両側には請求項1記載の連結用筒状管25、又は、両端に接合フランジ11が取付けられた筒状の彎曲部分、又は、両端に接合フランジ11が取付けられた筒状の直線部分を自由に組合せて接合する、又、上記の複数の筒状管を連結して一体化した筒には、請求項1及び請求項2記載の筒状管接続自在継手が両端に取付けられ、接合フランジで接続される、各接続部分には止水ガスケット15を取付け、止水連結された一本の筒として使用することを特徴とする筒状可変形導管。
【請求項4】
請求項3記載の筒状可変形部分26は、筒状可変形部分26を彎曲変形又は直線状に伸縮変形させた場合に、形状を維持させるための形状固定金物を筒状可変形部分26の両側にある連結用筒状管25、又は、筒状の彎曲部分又は筒状の直線部分に設けたことにより、請求項3記載の筒状可変形導管は、筒状可変形部分26を彎曲、又、は直線状に伸縮変形させた状態で固定できるため、請求項3記載の筒状可変形導管は直線状態では直線導管として、彎曲させれば迂回導管として使用できることを特徴とする筒状可変形導管。
【請求項5】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4記載の筒状可変形導管は使用される場所の流量、流速を事前調査し、調査結果の流量、流速データーに合わせた筒状部分の管径を選択できる特徴を持つ筒状可変形導管。
【請求項6】
上水又は下水用管路開閉装置又は上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置を使用し、上水又は下水の復旧しようとする管路の復旧又は上水又は下水の復旧しようとする管路の流路変更又は上水又は下水の復旧しようとする管路に人孔を設置しようとする場合、復旧しようとする管路の上流側と下流側の管路内に上水又は下水用管路開閉装置又は上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置を設け、この間に請求項3、請求項4記載の筒状可変形導管を請求項1、請求項2記載の筒状管接続自在継手で連結して、上流側の水を復旧しようとする管路の下流側に流し、水の流れを確保しながら上水又は下水用管路の復旧工事又は上水又は下水用管路の復旧部分の流路変更工事又は上水又は下水用管路の復旧部分の人孔設置工事に使用されることを特徴とする筒状可変形導管。
【請求項7】
請求項1、請求項2記載の筒状管接続自在継手を持つ請求項3、請求項4記載の筒状可変形導管と上水又は下水用管路開閉装置又は上水又は下水用管路開閉装置と一体化された内導管式加圧作動開閉耐重圧蓋装置を併用し、請求項6記載のように、水の流れを確保しながら上水又は下水用管路の復旧工事又は上水又は下水用管路の復旧部分の流路変更工事又は上水又は下水用管路の復旧部分の人孔設置工事を行うことを特徴とする上水又は下水用管路仮管工事方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2009−19757(P2009−19757A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−208581(P2007−208581)
【出願日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(595107689)
【Fターム(参考)】