説明

粒状体分離装置および粒状体分離ユニット

【課題】安価に製造可能で、微小な粒状体を確実に分離することが可能な粒状体分離装置および粒状体分離ユニットを提供する。
【解決手段】粒状体Bが1つ通過することができる断面形状に形成された粒状体用通路52と、粒状体用通路52を挟んで一方側と他方側に接続され、粒状体Bにより流路が閉止される断面形状に形成され、粒状体用通路52の長手方向において、少なくとも粒状体B1つ分の外径距離を離間させて配設されている第1のエア流路54Aと第2のエア流路54Bとを備えたブロック体50と、第1のエア流路54Aと第2のエア流路54Bに連通して、ブロック体50に装着されたエア吸排機構Vと、エア吸排機構Vの吸排動作を制御するエア制御部を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は粒状体分離装置および粒状体分離ユニットに関し、より詳細には、小粒径の粒状体であっても確実に粒状体を1つまたは特定の複数個ずつに分離することが可能な粒状体分離装置および粒状体分離ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
基板にBGA素子やCSPを実装する外部接続端子として半田ボールが多く利用されている。このはんだボールを接続電極に接合する際にはんだボールを1つずつ取り扱う場合がある。大量のはんだボールが収容されたトレイからはんだボールを1つずつに分離する方法としては、吸着ノズルの先端にはんだボールをエア吸着し、シャッターによりすりきり処理することではんだボールを一つずつ分離させる装置(特許文献1)や、はんだボールが収容されたはんだボール収容トレイの底部から吸着ノズルを上昇させながら吸着ノズルにはんだボールを吸着させ、はんだボール収容トレイ内でエアレーション処理し、吸着ノズルに1つのはんだボールを残すことにより、はんだボールを一つずつ分離させる装置(特許文献2)が提案されている。
このように特許文献1および2の発明においては、大量のはんだボールが収容されているはんだボール収容トレイからはんだボールを一つずつ確実に分離させることが可能となるため、試作基板の製作や基板のリワークなどの分野において好適に用いられていた。
【特許文献1】特開2003−198114号公報
【特許文献2】特開2005−103577号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1および2におけるはんだボール分離装置のように、吸着部にはんだボールを吸着させた後、はんだボール収容トレイに設けられたシャッターを通過させたり、はんだボール収容トレイ内部でエアを吹き付けて吸着ノズルに余分に吸着したはんだボールを除去したりする方法の場合には、吸着ノズルにはんだボールを吸着させる操作と、はんだボールを取り除く操作が必要となり、処理時間の短縮ができないという問題がある。
また、きわめて小径のはんだボールを取り扱う場合には、吸着ノズルの吸着部等を高精度で加工する必要があり、吸着ノズルの加工が困難になり、はんだボール分離装置の製造コストが高騰してしまうといった課題もある。
【0004】
そこで本願発明は、大量の粒状体が収容されているはんだボール収容トレイ等から粒状体(はんだボール)を一つずつ分離させる際に要する時間を大幅に短縮させることが可能で、小径の粒状体を取り扱う装置として構成する場合であっても安価で製造可能な粒状体の分離装置および粒状体分離ユニットの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、粒状体が1つ通過することができる断面形状に形成された粒状体用通路と、前記粒状体用通路を挟む一方側と他方側に接続され、粒状体を吸着可能な断面形状に形成され、粒状体用通路の長手方向において、少なくとも粒状体1つ分の外径距離を離間させて配設されている第1のエア流路および第2のエア流路を備えたブロック体と、前記第1のエア流路と前記第2のエア流路に連通して、前記ブロック体に装着されたエア吸排機構と、該エア吸排機構の吸排動作を制御するエア制御部とを有していることを特徴とする粒状体分離装置である。
【0006】
また、前記粒状体用通路には、大気に連通する大気連通部が形成されていることを特徴とする。これにより、粒状体用通路に適度な外気が流入可能になるため、きわめて軽量な粒状体であってもエアの吸排動作のみで確実に分離抽出することができるため好都合である。
【0007】
また、前記ブロック体は、端面間に一つの粒状体を通過させる間隔をあけ、端面を対向して配置された第1および第2の中間板と、前記第1の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第1の中間板を挟む配置に設けられる第1および第2のブロックと、前記第2の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第2の中間板を挟む配置に設けられる第3および第4のブロックとを一体的に組み合わせ、前記第1および第2の中間板の端面と、前記第1、第2、第3および第4のブロックに設けられた面取り部とにより、断面形状が多角形の粒状体用通路を形成して成ることを特徴とする。これにより微小な粒状体が通過する粒状体用通路を簡単な組立作業により形成することができるため、高性能な粒状体分離装置を非常に安価で提供することができる。
【0008】
また、前記第1および第2の中間板と、前記第1、第2、第3および第4のブロックはベース板に組みつけられていることを特徴とする。これによりボルト締め作業等によりブロック体を組み立てすることができるため、ブロック体を容易に分解することが可能になり、メンテナンス製に優れた粒状体分離装置になる。
【0009】
また、前記第1および第2のブロックの端面と、前記第3および第4のブロックの端面とが離間して設けられ、端面間の流路が、前記ボール用通路に連通する前記大気連通部として設けられていることを特徴とする。これにより、粒状体用通路に適度な外気が流入可能になるため、きわめて軽量な粒状体であってもエアの吸排動作のみで確実に分離抽出することができるため好都合である。
【0010】
また、前記ブロック体は、端面間に一つの粒状体を通過させる間隔をあけ、端面を対向して配置された第1および第2の中間板と、前記第1の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第1の中間板に隣接して設けられる第1のブロックと、前記第2の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第2の中間板に隣接して設けられる第2のブロックと、前記第1および第2の中間板の各端面位置に両端縁位置が一致する凹溝が形成され、前記第1および第2の中間板と前記第1および第2のブロックを固定支持し、前記第1および第2の中間板の端面と、前記第1および第2のブロックに設けられた面取り部と、前記凹溝とにより、断面形状が多角形の粒状体用通路を形成する第3のブロックとを備えていることを特徴とする。これにより、更に容易かつ精密に粒状体用通路を形成することができるため、より好適である。
【0011】
また、前記第1および第2のブロックの端面が離間して設けられ、端面間の流路が、前記ボール用通路に連通する前記大気連通部として設けられていることを特徴とする。これにより、粒状体用通路に適度な外気が流入可能になるため、きわめて軽量な粒状体であってもエアの吸排動作のみで確実に分離抽出することができるため好都合である。
【0012】
また、前記粒状体用通路の出口側には、粒状体を送り出す送出ノズルが接続されていることを特徴とする。これにより、分離させた粒状体を所望の位置に送り出すことができ、粒状体のハンドリングを容易に行うことができる。
【0013】
また、前記粒状体用通路の入口側には、粒状体を取り込むための粒状体取込部と粒状体のつまりを防止するエア吹き出し部が設けられていることを特徴とする。これにより、粒状体の分離部分に粒状体を円滑に供給することができる。
【0014】
また、他の発明は、粒状体が1つ通過することができる断面形状に形成された粒状体用通路と、前記粒状体用通路を挟む一方側と他方側に接続され、粒状体を吸着可能な断面形状に形成され、粒状体用通路の長手方向において、少なくとも粒状体1つ分の外径距離を離間させて配設されている第1のエア流路および第2のエア流路が設けられていることを特徴とする粒状体分離ユニットである。
【0015】
また、前記粒状体用通路には、大気に連通する大気連通部が形成されていることを特徴とする。これにより、粒状体用通路に適度な外気が流入可能になるため、きわめて軽量な粒状体であってもエアの吸排動作のみで確実に分離抽出することができるため好都合である。
【0016】
また、前記粒状体分離ユニットは、端面間に一つの粒状体を通過させる間隔をあけ、端面を対向して配置された第1および第2の中間板と、前記第1の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第1の中間板を挟む配置に設けられる第1および第2のブロックと、前記第2の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第2の中間板を挟む配置に設けられる第3および第4のブロックとを一体的に組み合わせ、前記第1および第2の中間板の端面と、前記第1、第2、第3および第4のブロックに設けられた面取り部とにより、断面形状が多角形の粒状体用通路を形成して成ることを特徴とする。これにより、更に容易かつ精密に粒状体用通路を形成することができる。
【0017】
また、前記第1および第2のブロックの端面と、前記第3および第4のブロックの端面とが離間して設けられ、端面間の流路が、前記ボール用通路に連通する前記大気連通部として設けられていることを特徴とする。これにより、粒状体用通路に適度な外気が流入可能になるため、きわめて軽量な粒状体であってもエアの吸排動作のみで確実に分離抽出することができるため好都合である。
【0018】
また、前記第1および第2の中間板と、前記第1、第2、第3および第4のブロックはベース板に組みつけられていることを特徴とする。これによりボルト締め作業等により粒状体分離ユニットを組み立てすることができるため、粒状体分離ユニットを容易に分解することが可能になりメンテナンス製に優れた粒状体分離ユニットになる。
【0019】
また、前記粒状体分離ユニットは、端面間に一つの粒状体を通過させる間隔をあけ、端面を対向して配置された第1および第2の中間板と、前記第1の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第1の中間板に隣接して設けられる第1のブロックと、前記第2の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第2の中間板に隣接して設けられる第2のブロックと、前記第1および第2の中間板の各端面位置に両端縁位置が一致する凹溝が形成され、前記第1および第2の中間板と前記第1および第2のブロックを固定支持し、前記第1および第2の中間板の端面と、前記第1および第2のブロックに設けられた面取り部と、前記凹溝とにより、断面形状が多角形の粒状体用通路を形成する第3のブロックとを備えていることを特徴とする。これにより、更に容易かつ精密に粒状体用通路を形成することができるため、より好適である。
【0020】
また、前記第1および第2のブロックの端面が離間して設けられ、端面間の流路が、前記ボール用通路に連通する前記大気連通部として設けられていることを特徴とする。これにより、粒状体用通路に適度な外気が流入可能になるため、きわめて軽量な粒状体であってもエアの吸排動作のみで確実に分離抽出することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明にかかる粒状体分離装置および粒状体分離ユニットによれば、エア吸着部の離間距離を調整するだけではんだボールなどの粒状体収容トレイから粒状体を所要の個数に分離抽出することができるため、粒状体の分離を短時間で行うことができる。
また、処理対象の粒状体の径寸法が小さくなったとしても、中間板の板厚を薄くし、ブロックの面取り部分の寸法を小さくするだけで対応することができるため、各部品の加工コストを大幅に上げることなく小径の粒状体に対応可能な高精度の粒状体分離装置および粒状体分離ユニットを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる粒状体分離装置の実施の形態について、図面に基づいて説明する。本明細書内においては、粒状体としてはんだボールを例にとって説明しているが、本願発明における粒状体とは、はんだボールに限定されるものではない。
図1は、本実施の形態におけるはんだボール分離装置の正面図である。図2は、本実施の形態におけるはんだボール分離装置の平面図である。図3は本実施の形態におけるブロックの斜視図である。図4は本実施の形態における中間板の平面図である。図5は、図2のA部分の拡大説明図である。
【0023】
本実施の形態におけるはんだボール分離装置10は、図1、図2に示すように4つのブロック20A,20B,20C,20Dと、各ブロック20A,20B,20C,20Dに挟持される2枚の中間板30A,30Bと、ブロック20A,20B,20C,20Dおよび中間板30A,30Bを保持するベース板40とからなるブロック体50と、ブロック体50の前面側に設けられ、ブロック体50内部に設けられるはんだボール用通路52にエアを供給するエア供給プラグ60を有している。エア供給プラグ60は図示しないホースを介してエア吸排機構Vに接続されている。
ここに、本明細書内におけるブロック体50は、特許請求の範囲でいう粒状体分離ユニットの意味も兼ねている。
【0024】
図3に4つのブロック20A,20B,20C,20Dを示す。各ブロック20A,20B,20C,20Dにはボルト孔22が形成され、ブロックの少なくとも1の端縁には端縁の全長にわたり面取り部24が形成されている。ブロック20A,20Cとブロック20B,20Dはそれぞれが同一の平面形状に形成されている。ブロック20B,20Dは平面形状が長方形状に形成され、平面の略中央位置にはエア供給プラグ60の差込口(貫通孔)26が設けられている。また、ブロック20A,20Cはブロック20B,20Dの短辺側の一方のコーナー部が三角形状に切り取られた形状に形成されている。
【0025】
中間板30は図4に示すようにスリット32X,32Yを有する2枚の薄板30A,30Bにより形成されている。中間板30A,30Bの板厚は、取り扱い対象のはんだボールの径寸法に比べてやや薄く設定される。
中間板30Aはブロック20A,20Cと同様に長方形の平面形状に形成され、一方の短辺のコーナー部が三角形状に切除された平面形状に形成されている。中間板30Bはブロック20B,20Dと同様の長方形の平面形状に形成されている。
中間板30A,30Bには、粒状体用通路であるはんだボール用通路52とエア供給プラグ60の差込口26を連通するエア供給路54A,54Bの一部をなすスリット32Xがそれぞれ形成されている。また、中間板30Bには、はんだボール用通路52のはんだボールつまりを防止するエア吹き出し部56の一部をなすスリット32Yが形成されている。
【0026】
スリット32Xは、ブロック20A,20Bの差込口26に対応する部分を起点として、はんだボール用通路52の一部を構成する端面36に向かって所要の幅寸法で延びている。スリット32Xの一端側は端面36へ接続する直前部分が徐々に幅狭となるテーパー状に形成されている。スリット32Xが端面36に接続する部分の幅寸法は、取り扱い対象のはんだボールBの径寸法より小さく、起点位置におけるスリット32Xの幅寸法の半分程度に形成されている。
【0027】
また、中間板30Aにおけるスリット32Xの形成位置と、中間板30Bにおけるスリット32Xの形成位置は、中間板30A,30Bの長辺方向における高さ位置が異なるように設けられている。本実施の形態においては、中間板30Aにおけるスリット32Xの端面36への接続位置と中間板30Bにおけるスリット32Xの端面36への接続位置とのズレ量Dは取り扱い対象のはんだボールBの径寸法の約1.1倍となるように設定されている。
【0028】
スリット32Yは、ブロック20Bの差込口27に対応する部分を起点として、中間板30Aにおける三角形状の切除部分38とはんだボール用通路52となる端面36との接続部分に向けて所要幅で形成されている。スリット32Yは端面36に対して直交する方向に接続する線形となるように形成されている。本実施の形態においては、スリット32Yが水平方向を向いた状態で端面36に接続されている。すなわち、スリット32Yにより構成されるエア吹き出し口56から吹き出されるエアの吹き出し方向は、ブロックの切除部分28からなる傾斜面の向きに平行でないため、エア吹き出し口56の直近位置では勢いが強いが、エア吹き出し口56から離れると急激にエアの勢いが低下し、ブロック20Aの上端位置においてはほぼ無風状態にすることができる。このような急激なエア流の減衰は、軽量なはんだボールBによるはんだボール用通路52のつまりを解除するには非常に好都合である。
【0029】
ベース板40は平面形状が長方形状に形成されていて、ブロック20Aと20Bを2つ並べた大きさよりも大きく形成されている。ベース板40の一方の短辺側に形成されている孔42(図1参照)は、はんだボール分離装置10を移動装置へ取り付けするための取付用孔である。また、ベース板40にはブロック20A,20B,20C,20Dおよび中間板30A,30Bに形成されたボルト孔22,34に対応する位置にボルト穴(図示せず)が形成されている。これらのボルト穴は板厚方向に貫通している必要はない。
【0030】
以上のような形状に形成されたブロック20A,20B,20C,20Dと中間板30A,30Bは、図5に示すような状態でベース板40に組みつけられる。まず、面取り部24A,24B,24C,24D同士を対向(対面)させた状態にブロック20A,20B,20C,20Dをセットする。次いで、面取り部24Aと24Cおよび面取り部24Bと24Dを中間板30A,30Bの端面36に沿って位置合わせした状態に中間板30A,30Bをセットし、ブロック20Aと20Cにより中間板30Aを挟持させ、ブロック20Bと20Dにより中間板30Bを挟持させた状態にする。この状態でボルト孔22,34にボルト80を挿通し、ボルト80をベース板40のボルト穴に係合する。
【0031】
このようにして形成されたブロック20A,20B,20C,20D、中間板30A,30B、ベース板40によりブロック体50が形成されることになる。ブロック体50は、ブロック20Aとブロック20Bの対向側面間およびブロック20Cとブロック20Dの対向側面間にわずかに隙間70が生じるように組み立てられている。
【0032】
ブロック体50の組み立ては、はんだボールBの径寸法より若干大径の径寸法に形成された針金のような線条体を用いると好適である。
具体的には、線条体をブロック20A,20B,20C,20Dと中間板30A,30Bの中間に配するようにして、中間板30A,30Bの端縁部36と面取り部24A,24B,24C,24Dをそれぞれ押し付け、その状態でボルト孔22,34にボルト80を挿通し、ボルト80の先端部をベース板40のボルト穴に係合させ、ブロック20A,20B,20C,20Dをベース板40に締め付け固定する。線条体はボルト締めが完了した後引き抜けばよい。
【0033】
ブロック20A,20Cに設けた三角形状の切除部分28A,28Cと中間板30Aに設けた三角形状の切除部分38は、ブロック体50の上側に位置するように組み立てられる。ブロック体50の切除部分28A,28C,38の前面側と後面側をそれぞれ覆うようにして保持板H(図1の一点鎖線)がブロック体50の上端縁部に取り付けられている。切除部分28A,28C,38と保持板Hによりブロック体50の上部にくぼみ部が形成され、このくぼみ部がはんだボール用通路52にはんだボールBを誘導するためのはんだボール取込部58として作用する。
【0034】
ブロック体50には、各ブロックにおける面取り部24A,24B,24C,24Dと中間板30A、30Bの端面34と隙間70により、断面形状がほぼ八角形状をなすはんだボール用通路52が形成される(図5参照)。隙間70は、ブロック体50の内部に形成されたはんだボール用通路52に外部空気を供給する大気連通部に該当する。隙間70からはんだボール用通路52に外部空気が入り込むことができるため、はんだボール用通路52内におけるはんだボールBの流通が円滑に行われる。
また、エア供給路54A,54Bのエアの抜け孔としても作用するので、はんだボールにBに対するエアの供給状態を反映させやすくなるので、はんだボールBの分離処理を迅速に行うことができ効率的である。
【0035】
スリット32Xと各ブロック20A,20B,20C,20Dによりエア供給路54A,54Bが形成される。また、スリット32Yと各ブロック20A,20B,20C,20Dによりエア吹き出し部56が形成される。エア供給路54A,54Bとエア吹き出し部56の一端部はエア吸排機構Vに接続されたエア供給プラグ60に連通し、他端側がはんだボール用通路52に連通している。
【0036】
図1に示すように、エア供給路54A,54Bは、はんだボール用通路52に対して左側および右側からそれぞれ接続されている。はんだボールBの分離は、図示しないエア制御部がエア吸排機構Vにおけるエア供給路54A,54Bのエアの吸排動作を順次切り替えることにより行われる。このように本実施の形態においては、はんだボール分離装置10から分離させるはんだボールBの個数を制御するエア吸着部が、エア供給路54A,54Bと、エア制御部と、エア吸排機構Vにより構成されている。
【0037】
本実施の形態におけるはんだボール分離装置10は以上のような構成を有している。次に、本実施の形態におけるはんだボール分離装置10を用いたはんだボールBの分離処理方法について説明する。
【0038】
図示しないエア制御部はエア吸排機構Vの動作を制御し、第1および第2のエア供給路54A,54Bへのエア供給状態を、第1および第2のエア供給路の双方からエアを吸引する第1のエア供給状態に設定する。次に、図示しないブロック体移動手段がブロック体50を図示しないはんだボール収容部に移動させ、ブロック体50の上部にあるはんだボール取込部58にはんだボールB,B,B,・・・をすくいあげる。第1のエア供給状態ですくいあげられたはんだボールB,B,B,・・・ははんだボール用通路52内に落下し、はんだボール用通路52内において、一列状に隣接して配列された状態になる。ブロック体50におけるはんだボールBの配列は図6に示すような状態になる。
【0039】
本実施の形態においては、ブロック体50を鉛直方向にセットし、はんだボール用通路52が鉛直向きになるようにして説明しているが、はんだボールBは重力によりはんだボール用通路52の通路を通過してくるため、はんだボール用通路52(ブロック体50)は鉛直方向に傾斜した状態で使用しても良い。
【0040】
また、本実施の形態は、図6に示すように第1のエア供給路54Aと第2のエア供給路54Bのはんだボール用通路52への接続部分の離間距離Dが、取り扱い対象であるはんだボールBの外径寸法の約1.1倍に相当する距離に設定されている。離間距離DがはんだボールBの外径の1.1倍に設定された状態は、はんだボールBを1つずつ分離させる際に好都合な状態である。
【0041】
次にエア制御部は、エア吸排機構Vの動作を制御して、第1および第2のエア供給路54A,54Bへのエアの供給状態を5段階に制御することにより、ブロック体50に取り込んだはんだボールBを一つずつ分離する処理を行う。図7ははんだボールの動く状態を示す説明図である。
エアの供給状態を具体的に説明する。まず、第1のエア供給状態は、下方(第1)のエア供給路54Aのエアと、上方(第2)のエア供給路54Bのエアを共に吸引させる状態である(図7に示すように、先頭の2つのはんだボールB1,B2がそれぞれのエア供給路に吸着された状態)。第2のエア供給状態は、下方のエア供給路54Aからエアを吹き出し、上方のエア供給路54Bのエアを吸引させる状態である(図7において、先頭のはんだボールB1のみが出口側へ落下する状態)。第3のエア供給状態は、下方のエア供給路54Aと、上方のエア供給路54Bを共に吸引させる状態である(図7において、2番目のはんだボールB2が上方のエア供給路54Bに吸着され、下方のエア供給路54Aには何も無い状態)。第4のエア供給状態は、下方のエア供給路54Aを吸引させ、上方のエア供給路54Bからエアを吹き出す状態である(図7において、はんだボールB2が下方のエア供給路54Aに吸着され、上方のエア供給路54Bには何も無い状態)。そして再び第1のエア供給状態に戻り、下方のエア供給路54Aおよび上方のエア供給路54Bを共に吸引させて、下方のエア供給路54AにはんだボールB2を吸着し、上方のエア供給路54Bに3番目のはんだボールB3を吸着させた状態にする。
このように、エア制御部は、第1のエア供給状態から第4のエア供給状態を順次切り替えることにより1サイクルのエア吸排動作の制御がなされ、1サイクル操作ごとにブロック体50からはんだボールBが一つずつ分離抽出されることになる。
【0042】
また、はんだボール用通路52に供給されるはんだボールBがはんだボール取込部58でつかえてしまった場合には、エア吹き出し部56からエアを吹き付けることによりはんだボール用通路52入口部分がはんだボールBにより閉塞された状態を解くことができる。
【0043】
また、ブロック体50の上部にはんだボールBのストックがなくなった場合には、オペレーターはブロック体移動手段を作動させ、ブロック体移動手段により再びはんだボールの収容容器にブロック体50を移動させ、はんだボール収容容器のはんだボールBをすくいあげてはんだボール取込部58にはんだボールBを蓄える。
【0044】
本実施の形態におけるはんだボールBのストック状態の確認手段としては、光センサを用いている。具体的には、ベース板40における隙間70に相当する位置に観測用孔を形成しブロック体50を貫通する貫通部分を形成する。そして、ブロック体50の外部から隙間70と観測用孔にレーザー光等の光を照射する光照射部と、隙間70とはんだボール用通路52と観測用孔を通過した光を受光する受光部とにより光センサを構成し、受光部の受光状態を観測することによりはんだボール用通路52内のはんだボールBのストック状態を確認することができる。
【0045】
また、カメラの撮影画像データを画像処理手段が演算処理し、演算結果に基づいて判断手段がはんだボール取込部58におけるはんだボールBのストックの有無を判断し、判断手段がブロック体移動手段を作動させる処理を実行させる形態とすることもできるのはもちろんである。これらの画像処理手段や判断手段はCPU等に代表される演算装置と、演算装置の動作を制御する制御プログラムにより実現することができる。制御プログラムは別体のパーソナルコンピュータ等が具備する記憶装置に記憶させておくことができるのはもちろんである。
【0046】
(第2実施形態)
第1実施形態においては、4つのブロック20A,20B,20C,20Dと2枚の中間板30A,30Bとベース板40を用いてブロック体50を組み立てる実施形態について説明しているが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではない。
本実施の形態においては、中間板30A,30Bの前面または後面におけるいずれか一方の面を構成するブロックを1つにし、ベース板40を不要にすることが可能な実施形態について説明する。本実施の形態においては、第1実施形態と異なる構成部分についてのみ説明するものとし、第1実施形態と同じ構成部分についての説明は省略している。
【0047】
図8は本実施の形態において用いられるブロック体の組み立て斜視図である。本実施の形態においては、図面内において中間板30A,30Bの下側にセットされるブロック20Zが1枚のみであり、ベース板40が不要であることを特徴としている。
下側のブロック20Zの上面側(前面側)にははんだボール用通路52の一部になる凹溝25が形成されている。また、ブロック20Zの外周縁の一部は、凹溝25の一方の端部を含む位置に平面視が三角形状となるように切除されている。この切除部分28Zは先の実施の形態と同様に、ブロック20Aにおける切除部分28Aと中間板30Aの切除部分38と共に、はんだボール取込部58として作用する。
【0048】
凹溝25の上端縁の位置に中間板30A,30Bのそれぞれにおける1の端面36を位置合わせした状態でセットした後、端面36の位置にブロック20A,20Bの面取り部24A,24Bを合わせた状態でセットする。図示しないボルトによりブロック20A,20Bおよび中間板30A,30Bのボルト孔22,34を貫通させ、ボルトの先端部を下側のブロック20Zのボルト孔22Zに係合させることによりブロック体50が形成される。ブロック体50の組み立てにおいては、先の実施形態と同様に図示しない線条体をはんだボール用通路52となる位置にセットしておけば、組み立て精度を向上させることができ、しかも組立作業時間を短縮させることができる。
【0049】
先の実施の形態と同様に、ブロック体50の前面側と後面側に切除部分28Zを覆うようにして保持板Hが取り付けられる。本実施の形態における構成を採用することにより、少なくともベース板を省略することが可能になり、はんだボール分離装置10の製造コストを低減させることができるため好適である。
【0050】
(第3実施形態)
以上に説明した実施の形態においては、2枚の中間板30A,30Bを用いた形態について説明してきたが、1枚ものの中間板を使用することも可能である。図9は本実施の形態における中間板を示す平面図である。図9中における破線は、ブロック体50の外周縁を示すものである。図10は本実施の形態におけるブロック体の組み立て斜視図である。図11は、送出ノズルの斜視図である。
本実施の形態における中間板30を第2実施形態に適用した場合について説明する。本実施の形態における中間板30は図9に示すように、ブロック体50よりも大きな外形寸法に形成されている。中間板30にはブロック20A,20Bの面取り部24A,24Bやボルト孔22,22Zの位置および寸法に合わせて貫通孔31が形成されている。はんだボール用通路52に対応する部分にはスリット32Sが形成され、エア供給路54A,54Bおよびエア吹き出し部56の位置に相当する部分には、スリット32T,32Uが形成されている。スリット32Sの端部位置は、それぞれが破線位置(ブロック体50の外表面)よりも外側部分となるように形成されている。また、スリット32Sの下側の端部32Zはスリット32Sの幅寸法よりも幅広に形成されている。スリット32Zは、ブロック20A,20B、20Zに形成された段差部Dと共に、ブロック体50にはんだボールの送出ノズルNZを差し込むための送出ノズル差込口NZHの一部となる部分である。
【0051】
本実施の形態における中間板30はブロック20Zのボルト孔22Zの位置に貫通孔31の位置を合わせして重ね合わせた後、ブロック20A,20Bのボルト孔22を中間板30の貫通孔31に重ね合わせた状態とし、ブロック20A,20Bと中間板30をブロック20Zにボルト締めすることによりブロック体50を組み立てる。このように組み立てることにより、ブロック20A,20Bの面取り部24A,24Bの端面位置がスリット32Sの端面位置に一致し、はんだボール用通路が形成されるようになっている。ここでもブロック20A,20Bは、はんだボール用通路52の断面を構成する外周縁における一辺がブロック体50の外部と連通するように、ブロック20A,20Bの側面どうしを離間させた状態で対向させた状態でブロック20Zに組みつけられている。
【0052】
先に説明したように、中間板30はブロック体50の外表面からはみ出す状態になっているため、ブロック体50の外表面からはみ出している部分を切除した後、ブロック体50の前面側と後面側のそれぞれの上部から保持板Hをはみ出させるように取り付けて、ブロック体50の組み立てが完了する。
【0053】
中間板30のブロック体50からはみ出している部分が切り取られることにより、一枚だった中間板30が2枚の中間板に分離され、スリット32Sの両端縁はブロック体50の上下における外表面からブロック体50の外部に連通し、第2実施形態と同様のブロック体50を形成することができる。ブロック体50の下方にははんだボール用通路52からブロック体50の外部にはんだボールBを送り出すノズルの差込口NZHが形成される。図11に示すようにブロック体50には、ブロック20A,20B,20Zに形成された段差部Dに囲まれることによりノズルの差込口NZHがけいせいされる。ノズルNZは、ノズルNZの差込部NZIをノズルの差込口NZHに差し込むことにより装着することができる。
本実施の形態における構成を採用することにより、ブロック体50の組み立てが非常に容易に行うことができるため好適である。
【0054】
(第4実施形態)
また、以上に説明した実施形態の一部においては、少なくともブロック体50の前面側に位置する2つのブロック20A,20Bの側面どうしを互いに離間させて組み立てることにより、はんだボール用通路52の断面を構成する外周縁の一部をブロック体50の外部に連通させた形態についてのみ説明をしているが、はんだボール用通路52の断面積がはんだボールBの断面積より十分に大きい断面積を有する場合や、図12に示すように、凹溝25の底部に更に小さい溝27を凹溝25に連通させた状態で凹溝25に並行させて形成したブロック20Xを用いれば、はんだボール用通路52に十分な空気を流入させることができる。
すなわち、はんだボール用通路52の断面を構成する外周縁の一部がブロック体50の外部に連通していなくても良い場合がある。換言するとブロック体50の前面側のブロック20A,20Bどうしを離間させて組み付けなくてもよくなるため、図13に示すようにブロック体50の前面側と後面側にそれぞれ1つずつのブロック20Xを用いる形態も採用可能である。図13は本実施の形態におけるブロック体50を下方側から見た説明図である。
【0055】
(第5実施形態)
以上に説明したブロック体50は中間板30を用いた構成となっているが、中間板30を省略した構成も採用可能である。図14は本実施の形態におけるブロック体の組み立て説明図である。
本実施の形態においては、ブロック20A,20Bの対向面Fにはんだボール用通路52をなす凹部90が形成されている。凹部90は断面形状が半円形状に形成されていて、凹部90の径寸法ははんだボールBの径寸法より若干大きい寸法に形成されている。凹部90の底面には、凹部90が形成された面以外の面であると共に、大気中にあらわれている面に連通するエア孔92が形成されている。エア孔92は隙間70に相当する部位であり、凹部90に対向する位置に所要間隔をあけて配設されている。
以上のように形成されたブロック20A,20Bをベース板40に組み付ければ、中間板30を省略したブロック体50を形成することができる。
【0056】
(第6実施形態)
以上には、ブロック体50を複数の部品から組み立てる形態について説明しているが、図15に示すように単体のブロック体50Zに貫通孔や溝を形成することではんだボール用通路52Zや第1および第2のエア供給路54X,54Yを形成することも可能ではある。そもそも分離すべきはんだボールBは微小な粒状体であるため、ブロック体50Zも薄肉構造にすることができる。したがってブロック体50への貫通孔の形成や溝の形成は、レーザー光線やエンドミル、ワイヤーカットにより加工自体は十分に可能である。
【0057】
以上に、本願発明にかかる粒状体分離装置であるはんだボール分離装置10および粒状体分離ユニットであるブロック体50について実施の形態に基づいて詳細に説明をしたが、本願発明は以上の実施形態に限定されるものではないのはもちろんである。
例えば、第1の実施の形態においては、4つのブロック20A,20B,20C,20Dと中間板30A,30Bによりブロック体50を一体的に組み立てる際に、ベース板40を用いているが、4つのブロック20A,20B,20C,20Dと中間板30A,30Bを接着剤などを用いて接着加工により一体的に組み立てすることもできる。この形態によればベース板40を省略することも可能である。
また、以上の実施形態においては中間板30のコーナー部の一部を切除した形態(切除部分38を有する形態)について説明しているが、中間板30における切除部分38は必須要件ではないのはもちろんである。
【0058】
また、第3の実施の形態においては、1枚ものの中間板30の実施形態を第2実施形態に適用した形態について説明しているが、1枚ものの中間板30を第1実施形態に適用することができるのはもちろんである。この場合においても、ブロック体50の組み立てが完了した後に、ブロック体50からはみ出している部分を切除すればよい。
【0059】
また、以上の実施形態においては、ブロック体50へのはんだボールBのストック状態を光センサを用いて検査しているが、図示しないカメラにより撮影された映像を図示しない表示手段に出力し、オペレーターが表示手段に出力された映像を確認することではんだボールBのストック状態を判断することもできる。
【0060】
また、以上に説明した実施の形態においては、はんだボール分離装置10として説明を行ったが、ブロック体50の下側面にはんだボールの送出ノズルを接続し、はんだボールBをセットする基板を載置すると共に、基板を任意の位置に移動させる移動テーブルを配設すれば、はんだボールの装着装置として利用する形態も実現可能である。
また、はんだボールB以外の粒状体としては、例えば、金ボールや銅コアボールの他、樹脂ボール等の分離装置や分離ユニットに本願発明を適用することができるのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】第1実施形態におけるはんだボール分離装置の正面図である。
【図2】第1実施形態におけるはんだボール分離装置の平面図である。
【図3】第1実施形態におけるブロックの斜視図である。
【図4】第1実施形態における中間板の平面図である。
【図5】図2のA部分の拡大説明図である。
【図6】ブロック体内部におけるはんだボールの状態を示す説明図である。
【図7】ブロック体内部におけるはんだボールの分離処理時における状態を示す説明図である。
【図8】第2実施形態において用いられるブロック体の組み立て斜視図である。
【図9】第3実施形態における中間板を示す平面図である。
【図10】第3実施形態において用いられるブロック体の組み立て斜視図である。
【図11】第3実施形態の送出ノズルを示す斜視図である。
【図12】第4実施形態におけるブロックを示す説明図である。
【図13】第4実施形態におけるブロック体を下方から見た図である。
【図14】第5実施形態におけるブロック体の組み立て斜視図である。
【図15】第6実施形態におけるブロック体を示す説明図である。
【符号の説明】
【0062】
10 はんだボール分離装置
20A,20B,20C,20D,20X ブロック
22 ボルト孔
24,24A,24B,24C,24D 面取り部
26 差込口
28A,28C,28Z 切除部分
30,30A,30B 中間板
32S,32T,32U,32X,32Y スリット
34 ボルト孔
36 端面
38 切除部分
40 ベース板
50 ブロック体
52 はんだボール用通路
54A,54B エア供給路
56 エア吹き出し部
58 ボール取込部
60 エア供給プラグ
70 隙間
80 ボルト
B はんだボール
V エア吸排機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒状体が1つ通過することができる断面形状に形成された粒状体用通路と、
前記粒状体用通路を挟む一方側と他方側に接続され、粒状体を吸着可能な断面形状に形成され、粒状体用通路の長手方向において、少なくとも粒状体1つ分の外径距離を離間させて配設されている第1のエア流路および第2のエア流路を備えたブロック体と、
前記第1のエア流路と前記第2のエア流路に連通して、前記ブロック体に装着されたエア吸排機構と、
該エア吸排機構の吸排動作を制御するエア制御部とを有していることを特徴とする粒状体分離装置。
【請求項2】
前記粒状体用通路には、大気に連通する大気連通部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の粒状体分離装置。
【請求項3】
前記ブロック体は、
端面間に一つの粒状体を通過させる間隔をあけ、端面を対向して配置された第1および第2の中間板と、
前記第1の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第1の中間板を挟む配置に設けられる第1および第2のブロックと、
前記第2の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第2の中間板を挟む配置に設けられる第3および第4のブロックとを一体的に組み合わせ、
前記第1および第2の中間板の端面と、前記第1、第2、第3および第4のブロックに設けられた面取り部とにより、断面形状が多角形の粒状体用通路を形成して成ることを特徴とする請求項1または2記載の粒状体分離装置。
【請求項4】
前記第1および第2の中間板と、前記第1、第2、第3および第4のブロックはベース板に組みつけられていることを特徴とする請求項3記載の粒状体分離装置。
【請求項5】
前記第1および第2のブロックの端面と、前記第3および第4のブロックの端面とが離間して設けられ、端面間の流路が、前記ボール用通路に連通する前記大気連通部として設けられていることを特徴とする請求項3または4記載の粒状体分離装置。
【請求項6】
前記ブロック体は、
端面間に一つの粒状体を通過させる間隔をあけ、端面を対向して配置された第1および第2の中間板と、
前記第1の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第1の中間板に隣接して設けられる第1のブロックと、
前記第2の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第2の中間板に隣接して設けられる第2のブロックと、
前記第1および第2の中間板の各端面位置に両端縁位置が一致する凹溝が形成され、前記第1および第2の中間板と前記第1および第2のブロックを固定支持し、前記第1および第2の中間板の端面と、前記第1および第2のブロックに設けられた面取り部と、前記凹溝とにより、断面形状が多角形の粒状体用通路を形成する第3のブロックとを備えていることを特徴とする請求項1または2記載の粒状体分離装置。
【請求項7】
前記第1および第2のブロックの端面が離間して設けられ、端面間の流路が、前記ボール用通路に連通する前記大気連通部として設けられていることを特徴とする請求項6記載の粒状体分離装置。
【請求項8】
前記粒状体用通路の出口側には、粒状体を送り出す送出ノズルが接続されていることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の粒状体分離装置。
【請求項9】
前記粒状体用通路の入口側には、粒状体を取り込むための粒状体取込部と粒状体のつまりを防止するエア吹き出し部が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の粒状体分離装置。
【請求項10】
粒状体が1つ通過することができる断面形状に形成された粒状体用通路と、
前記粒状体用通路を挟む一方側と他方側に接続され、粒状体を吸着可能な断面形状に形成され、粒状体用通路の長手方向において、少なくとも粒状体1つ分の外径距離を離間させて配設されている第1のエア流路および第2のエア流路が設けられていることを特徴とする粒状体分離ユニット。
【請求項11】
前記粒状体用通路には、大気に連通する大気連通部が形成されていることを特徴とする請求項10記載の粒状体分離ユニット。
【請求項12】
前記粒状体分離ユニットは、
端面間に一つの粒状体を通過させる間隔をあけ、端面を対向して配置された第1および第2の中間板と、
前記第1の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第1の中間板を挟む配置に設けられる第1および第2のブロックと、
前記第2の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第2の中間板を挟む配置に設けられる第3および第4のブロックとを一体的に組み合わせ、
前記第1および第2の中間板の端面と、前記第1、第2、第3および第4のブロックに設けられた面取り部とにより、断面形状が多角形の粒状体用通路を形成して成ることを特徴とする請求項10または11記載の粒状体分離ユニット。
【請求項13】
前記第1および第2の中間板と、前記第1、第2、第3および第4のブロックはベース板に組みつけられていることを特徴とする請求項12記載の粒状体分離ユニット。
【請求項14】
前記第1および第2のブロックの端面と、前記第3および第4のブロックの端面とが離間して設けられ、端面間の流路が、前記ボール用通路に連通する前記大気連通部として設けられていることを特徴とする請求項12または13記載の粒状体分離ユニット。
【請求項15】
前記粒状体分離ユニットは、
端面間に一つの粒状体を通過させる間隔をあけ、端面を対向して配置された第1および第2の中間板と、
前記第1の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第1の中間板に隣接して設けられる第1のブロックと、
前記第2の中間板の端面に、ブロックの端縁部に形成された面取り部を位置合わせし、前記第2の中間板に隣接して設けられる第2のブロックと、
前記第1および第2の中間板の各端面位置に両端縁位置が一致する凹溝が形成され、前記第1および第2の中間板と前記第1および第2のブロックを固定支持し、前記第1および第2の中間板の端面と、前記第1および第2のブロックに設けられた面取り部と、前記凹溝とにより、断面形状が多角形の粒状体用通路を形成する第3のブロックとを備えていることを特徴とする請求項10または11記載の粒状体分離ユニット。
【請求項16】
前記第1および第2のブロックの端面が離間して設けられ、端面間の流路が、前記ボール用通路に連通する前記大気連通部として設けられていることを特徴とする請求項15記載の粒状体分離ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−100830(P2008−100830A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−286010(P2006−286010)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(502342716)株式会社シンアペックス (6)
【Fターム(参考)】