説明

紫外線励起ディスプレイ

長い照明寿命及び均一性並びに広い視角を示す、ディスプレイ装置において用いるためのディスプレイ素子が提供される。その素子は、紫外光を放射する光源と、複数の個別に制御可能(すなわち指定可能)なシャッタを有する液晶デバイスと、光源と液晶デバイスとの間にあるスクリーニング素子と、シャッタに光学的に位置合わせされる複数の発光素子と、安定化電源とを備えることができる。ディスプレイ装置、較正技法及び電源管理方法も提供される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本特許出願は、2002年4月29日に出願の米国特許出願第10/133,733号の一部継続出願であり、それは1999年10月12日に出願の米国特許出願第09/416,333号、現在米国特許第6,430,605号の一部継続出願であり、それは1999年5月18日に出願の米国特許出願第09/315,111号、現在米国特許第6,424,998号の一部継続出願であり、それは1999年4月28日に出願の米国特許出願第09/301,102号、現在米国特許第6,430,603号の一部継続出願であり、また本特許出願は2002年5月24日に出願の米国仮特許出願第60/382,623号への優先権を主張し、上記の全ての特許及び特許出願はその全体を参照して本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
[背景]
本発明は、電子ディスプレイ装置上にビデオ又は静止画像コンテンツを表示することに関する。より詳細には、本発明は、紫外光によって励起される発光型ディスプレイ、電子広告掲示板又は電子デジタル映画ディスプレイ等のそのようなディスプレイを含むネットワーク、並びに顧客の指示に従って選択されたディスプレイ上にコンテンツを表示できるようにする関連システムに関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[1.電子ディスプレイ装置]
液晶ディスプレイはよく知られているが、視角が制限されること、寿命及び製造コストを含む数々の問題によって、これらの液晶ディスプレイの応用形態は依然として悩みを抱えている。たとえば、Crossland等による米国特許第6,285,345号は、所定の狭い範囲のUV波長において活性化光を生成する光源と、その活性化光を所定の方向に平行に誘導するためのコリメータと、ピクセルのアレイから形成されるLCセルと、セルを通過する狭帯域励起光によって衝当される際に可視光出力を放射するように構成される、セル上にある光ルミネセンススクリーンと、LCセルを多重化して指定するためのドライブ回路とを備える液晶ディスプレイを記載する。Crossland等によれば、光の方向及びセルの厚みは、液晶セルのために最良のコントラスト比を与えるように選択される。Crossland等は、光源の破損の問題及びスクリーン上の照明が不均一であるという問題を解決しようとしていない。
【0004】
液晶ディスプレイのためのフィルタも知られている。たとえば、Honda等による米国特許第5,851,700号は、少なくとも2つの光重合可能なオリゴマー又はモノマーを含む薄膜から形成される光拡散板を有するフィルタを示す。Honda等によれば、「そのフィルタが液晶ディスプレイ装置の発光する側に取り付けられるとき、液晶ディスプレイ正面の視角が広がり、そのデバイスの不透明な部分に起因する陰が少なくなり、干渉縞がほとんど形成されない」(要約書)。Honda等も、デバイスの寿命を縮める可能性がある光源の破損、及び視認性に悪影響を及ぼす可能性がある照明の不均一性を解決しようとしていない。
【0005】
さらに、UV励起蛍光体を含む高効率の蛍光ランプ装置が知られている。たとえば、Armstrong等による米国特許第5,502,626号は、筐体内に、筐体の内面に被着された蛍光体コーティングを励起するUV光源(すなわち水銀アーク生成管)を含むランプを示す。Armstrong等は、傾斜のある表面積を増やして、厚みのあるコーティングを用いることなく蛍光体の量を増やす幾何学的形成物を内面上に設ける。Armstrong等もやはり、光源破損及び照明不均一性を解決しようとしていない。
【0006】
したがって、視角が広く、寿命が長く、しかも照明の不均一性を最小限に抑える電子ディスプレイ装置が必要とされている。
【0007】
[2.広告/掲示板]
消費者向け製品の広告は、テレビコマーシャル、新聞及び雑誌広告、郵便、店頭ディスプレイ、屋外広告掲示板等の数多くの形をとる。現在の広告媒体を用いて、広告主は、予算を効率的に用いて、地理的又は人口統計的な対象者に効果的に関心を持たせるように絶えず苦労を重ねている。
【0008】
消費者向け製品の企業による広告の屋外広告手段に注目してみると、屋外掲示板は従来から、平らな支持体に貼り付けられた広告内容を含む印刷されたシート又は彩色を施した表面から形成される、1回きりのメッセージのディスプレイの形をとっていることがよく知られている。この古くから行われている屋外広告技法は、20世紀全体を通しても基本的には変わっていない。メッセージを印刷すること、それを輸送すること、及びそのメッセージを従来の掲示板に取り付けることにかかる高いコストに起因して、同じメッセージをかなりの長期間にわたって同じ場所に設置し続けることを余儀なくされている。こうして、従来の掲示板は、その掲示板の地理的なエリア内の最新のイベントを反映するように容易に変更することができない。
【0009】
さらに、従来の掲示板上の内容は、特に日常的にその掲示板のそばを通る通勤者等には、その内容が比較的短い間その場所に置かれていた後は、風景の一部として基本的には「目につかなくなる」傾向がある。コストがかかること、メッセージ内容が1回きりであること、及び内容を切り替えることができないこと等を含む上記の問題のほかに、従来の屋外掲示板は、複数の、しかも多くの場合にぼろぼろの掲示板が、見るに耐えないような状態で幹線道路を散らかしているので、従来の屋外掲示板への批判はますます高まっている。もし成し遂げられるのであれば、屋外広告によってもたらされる全体的な広告効果を高めながら、屋外掲示板の数を減らし、且つ置かれたままになる屋外掲示板の外観が改善されるなら、概ね全ての人を喜ばせるであろう。
【0010】
たとえば、米国特許第5,612,741号において、電子掲示板を利用することが示唆されている。しかしながら、その出願人たちは、電子掲示板をネットワークで運用することに欠けている。ネットワークで運用するなら、商業広告主は、マスターネットワークに直にアクセスして、選択された時刻に選択された掲示板上に広告を直に掲載することができる。そのように適当に設計され、運用されるネットワークは、消費者向け製品の広告主の上記の要件も満たしながら、屋外広告業界が現時点で抱えている数多くの不都合な点を克服することを約束する。
【0011】
[3.映画館における映画の配給及び上映]
概ね20世紀全体を通して、映画をフィルムリールで映画館に配給するという習慣は根本的には変わっていない。よく知られているように、映画コンテンツは大きなフィルムリールに記録され、1つ又は複数のそれを複製したものが、映画が上映されることになる各映画館に物理的に輸送されなければならない。フィルムは嵩張り、重く、しかも複製し、映画館に輸送するのにコストがかかる。またフィルムは擦り切れるので、最終的には使用するのを止めなければならない。映画館において、ある特定の映画を上映できることは、フィルムリールが適当な時に物理的に存在することを前提にしていることは明白である。映画館経営者が上映(複数可)の予定を立てるときはいつでも、長い準備期間が与えられなければならない。
【0012】
現在の映画配給方式に特有の上記の問題に加えて、従来のフィルムリール映画配信のコストが高い結果として、大部分の映画が十分に配給されるようになっていない。この点で、1つの映画を十分に配給するには、400万〜500万ドル以上のコストがかかる可能性がある(たとえば、フィルムリール及びそれを輸送するコスト)。関連する問題として、現行の方式において入手することができる古い映画、特に「大ヒット」していない映画のフィルムリールを作製するコストは法外である。こうして、それらの映画は現在では配給されていないので、映画館所有者及び映画常連客は大部分の入手可能な映画コンテンツを映画館で映写する機会を奪われる。さらに、コンテンツプロバイダ(たとえば、ディズニー、ワーナーブラザーズ等)は、現時点で配信し続けるには単にコストが高すぎるために、それらの映画からの収入を奪われる。
【0013】
したがって、現在の映画配信方法の上記の欠点を克服することになる新たな映画配信システムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
[概要]
本発明の一態様によれば、視角が広く、寿命が長く、しかも照明均一性を改善したディスプレイ装置において用いるためのディスプレイ素子を提供することができる。その素子は、紫外光を放射する少なくとも第1の光源と、複数の個別に制御可能(すなわち指定可能)なシャッタを有する液晶デバイスと、光源と液晶デバイスとの間にあるスクリーニング素子と、光源及び各シャッタと光学的に位置合わせされる複数の発光素子とを備えることができ、各発光素子は紫外光の少なくとも或る量を吸収し、それを可視光に変換する。
【0015】
本発明の別の態様によれば、それぞれが紫外光を放射する複数の光源と、複数の個別に制御可能なシャッタと、光源及び各シャッタに光学的に位置合わせされる複数の発光素子であって、各発光素子は紫外光の少なくとも或る量を吸収し、それを可視光に変換することができる、複数の発光素子と、光源に対して電源を供給するための安定化電源とを備えることができるディスプレイ装置を提供することができる。その装置はさらに、光源と液晶デバイスとの間にスクリーンを備えることができる。
【0016】
本発明のさらに別の態様によれば、システムの顧客の指示に従って、ディスプレイコンテンツ(たとえばビデオ又は静止画像コンテンツ)が、選択された時刻に、複数のネットワーク化された電子ディスプレイのうちの選択されたディスプレイ上に表示されるようにするシステムを提供することができる。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、消費者向け製品の企業及びそれらの企業の代理をする広告代理店のような商業広告主が、交通量が多いエリア内に配置される複数の大型の高解像度電子ディスプレイのネットワークに直にアクセスし、広告主によって選択される場所及び時刻において表示されることになる自らの広告を、そのネットワークに電子情報として直に送信することができる。1つの特定の実施形態では、本発明は中央情報処理センターを備えることができ、その中央情報処理センターによって、顧客は、広告を掲載するために利用することができる時刻及び電子ディスプレイの場所のスケジュールを検討できるようになり、また顧客は、広告コンテンツを掲載するために選択された電子ディスプレイの場所において利用可能な時間帯を購入できるようになる。その後、顧客は広告コンテンツを処理センターに送信することができ、処理センターにおいて、そのコンテンツは適合性を検査され、1つ又は複数の顧客によって選択された電子ディスプレイに送信される。
【0018】
いくつかの実施形態では、電子ディスプレイ装置は大型(たとえば23×33 1/2ft.)のフラットLEDディスプレイ装置であり、専用のビデオ又はイメージサーバによって駆動される。注文どおりに広告が進行していることの検証は、情報記憶モジュールによって、又はデジタルカメラ又は一連のデジタルカメラによって容易に行うことができる。交通量カウンタを用いて、広告が進行している間に、ディスプレイのそばを通過した車の交通量を判定することができる。請求書並びに市場分析及び人口統計分析を含む報告書を作成して、顧客に送ることができる。
【0019】
本発明の別の例示的な実施形態では、デジタル映画館経営者が、選択された時刻において自分の映画館にある選択された「スクリーン」で上映するためにデジタル形式で注文することができる何万本もの映画を絶えず入手することができる。映画館経営者は、顧客がデジタル形式で入手可能な映画を検討し、その後、顧客の映画館に配置されるデジタル映画スクリーンにおいて上映するために予定を立てて、映画を購入できるようにするシステムの顧客である。
【0020】
符号化されたデジタル形式で非リアルタイムに(より高速に伝送できるように)映画コンテンツを送信し、映画館にあるデコーダが著作権侵害を保護する、衛星アップリンク/ダウンリンクシステムを含むシステムによって、複数の伝送モードで映画館経営者に映画を送信することができる。そのシステムは、顧客に対して請求書を作成し、その請求書を銀行決済用に発送するための手段を備えることができる。またそのシステムは、映画館で上映するためにコンテンツプロバイダに料金を支払う際に用いるための使用料支払い情報を生成するための手段も備える。
【0021】
本発明の上記の利点及び他の利点は、添付の図面とともに取り上げられる、以下に記載される詳細な説明を熟慮する際に明らかになるであろう。なお、図面全体を通して、類似の参照文字は類似の構成要素を指している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
[発明の詳細な説明]
図1は、電子ディスプレイ装置において用いるための、本発明による例示的なディスプレイ素子10を示す。図1に示される物理的な寸法は縮尺どおりではなく、明確に例示するために、場合によっては誇張されていることは理解されよう。
【0023】
素子10は、紫外光20を放射する少なくとも第1の光源15と、複数の個別に制御可能(すなわち指定可能)なシャッタ30及びシャッタ35を有する液晶デバイス25と、光源15と液晶デバイス25との間にあるスクリーニング素子40と、それぞれシャッタ30及びシャッタ35と光学的に位置合わせされる複数の発光素子45及び発光素子50とを備える。動作中に、各素子45及び素子50は紫外光20の少なくとも或る量を吸収し、それを可視光60に変換する。
【0024】
光源15には、たとえば、任意の紫外線発光ダイオード(以降、「LED」とする)を用いることができる。典型的には、LEDは、順方向バイアスをかけられるときに光を放射するデバイスである。一実施形態では、LEDは、半導体のような、約2eVよりも大きなバンドギャップを有する材料から形成することができる。後にさらに十分に説明されるように、そのようなバンドギャップを有する材料の例には、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化ガリウムインジウム、及び他のそのような合金(たとえば、Durham、North CarolinaのCree社から型番C395-MB290-E400で購入することができる、MEGABRIGHTの商標で販売される合金)が含まれる。
【0025】
本発明によれば、任意の紫外線発光固体材料を用いることができるが、窒化物(In1−x−yAlGaN化合物)及び亜鉛カルコゲニド(ZnS1−xSe:カドミウムのような他のカチオンが含むこともできる)を含む、主に2種類の紫外線発光固体材料がある。
【0026】
窒化物は、x及びyの値を適当に調整することによって、約200nm〜約400nmの任意の所望の波長で発光するように配合することができる。亜鉛カルコゲニドは、xの値を調整することによって、且つ代わりに用いられるカチオンに応じて、約350nm〜約450nmの任意の所望の波長で発光するように配合することができる。窒化物は時に、短い波長範囲において最大の吸収をもたらす蛍光体を励起するのに適している。亜鉛カルコゲニドは時に、長い波長において吸収する蛍光体の場合に適している。本発明によれば、311nmにおいて狭い発光帯を有する、ガドリニウムをドープされたフッ化亜鉛(すなわち、ZnF:Gd)を用いて、複数の蛍光体の吸収帯に完全に一致する比較的短い波長の光を生成することもできる。
【0027】
一般的に、適当な固体紫外光源は、予め選択された発光素子又は蛍光体化合物を励起するように選択することができる。その紫外光源は、そのピーク波長が蛍光体化合物のピーク吸収波長に近いように選択されるべきであることは理解されよう。単一の光源を用いて複数の有色蛍光体化合物を照明するとき、各蛍光体化合物は、類似の紫外光ピーク吸収波長を有することができる。
【0028】
一実施形態では、寿命を延ばすために、光源15をその定格よりもかなり低い能力で動作する。詳細には、光源15に供給される電源は、その公称の電源要件の30%未満にすることができる。この場合、2つ以上のLEDを合わせて、シャッタ30及びシャッタ35において所望の紫外光強度を供給することができる。光源は、上記のように合わせることができるか、又は均一若しくは不均一に分布させることができる。光源が共通エリア上に光を放射するように配列されるとき、各光源に供給される電源を、閉ループフィードバック方式を用いて自動的に調整して、シャッタ30及びシャッタ35上に実質的に均一な強度プロファイルを与えることができる。したがって、LEDの電気抵抗、又は放射される紫外線又は可視光の強度のような1つ又は複数の測定基準をモニタして、1つ又は複数のLEDに供給される電源を調整するためのフィードバック信号として用いることができる。
【0029】
たとえば、LEDが破損するとき、その電気抵抗が急激に変化する場合があるか、又は放射される紫外光の強度が許容可能な閾値レベル未満に降下する場合がある。1つ又は複数のLEDに供給される電源が絶えず、又は周期的にモニタされる場合には、電源を高めるか、又は別のLEDに移して、光源が破損したことに適応することができる。別の実施形態では、他の光源が破損したか、又は或る特定の最小動作判定基準をもはや満たしていないとき、1つ又は複数の光源をオンに切り替えることができる。たとえば、1つの制御方式では、第1の光源が破損しているか、又は許容できないほど低いレベルで動作しているものと判定されるとき、第2の光源を自動的にオンに切り替えて、第1の光源を補償することができる。
【0030】
図1には2つのシャッタ(たとえばシャッタ30及びシャッタ35)だけが示されるが、任意の数のシャッタを1つの光源に関連付けることができることは理解されよう。詳細には、光源を強くすると、照明することができるシャッタが多くなる。
【0031】
好ましくは、発光素子45及び発光素子50はそれぞれ、指定可能なシャッタ30及びシャッタ35の視認者側に配置される。この構成では、発光素子45及び発光素子50が使用中にのみ、紫外光がそれらの発光素子に入射することになり、それら発光素子の耐用年数が延びるという利点を有する。こうして、各シャッタ30及びシャッタ35は、光源15によって放射される紫外光波長において可変の透過率を持たなければならない。一実施形態では、少なくとも3つのシャッタ、及び3つの異なる色(たとえば赤、緑及び青)で発光する少なくとも3つの発光素子が1つのLEDに関連付けられる。そのLEDが十分な強度である場合には、2組以上の、3つ又はそれ以上のシャッタをそれぞれ、個々の組の発光素子に対して用いることができる。
【0032】
本発明によれば、単一の発光素子を照明することによって、又は2つ以上の隣接する発光素子を照明することにより複合的な色を形成することによって、視認可能な色を生成することができる。発光素子を同時に、又は順々に照明することによって、2つ以上の視認可能な色を混合することができる。2つ以上の発光素子を順々に照明することによって複合的な色を形成するとき、その一連の照明は、人間の目が個々の照明事象を識別できないように、十分に短い時間(たとえば、約30分の1秒未満であるが、しかしながらこれは時間圧縮の量、フレームアクティビティ等による)で実行されなければならない。たとえば、60分の1秒の間に青色素子及び赤色素子のそれぞれを順々に照明することにより、中間のマゼンタを形成することができる。紫外光の強度を変更して、又は時間を変えて青色素子及び赤色素子を照明することにより(たとえば、2つの時間の和が30分の1秒未満になるように、第1の時間にわたって青色発光素子を、異なる時間にわたって赤色発光素子を照明することにより)、明暗の度合いが異なるマゼンタを形成することもできる。
【0033】
さらに、紫外光照明強度及び時間の両方を変更して、広範な色を生成することができることは理解されよう。さらに、発光素子の数、取り得る照明強度設定値の数及び時間間隔とともに、生成することができる色の数が増えるであろう。
【0034】
デバイス25に入射する前に紫外光20を拡散するために、ディスプレイ素子10のスクリーニング素子40を光源15とデバイス25との間に配置することができる。スクリーニング素子を用いて、紫外光20を拡散して、デバイス25の表面にわたって紫外光を実質的にさらに均一にすることができる。スクリーニング素子40は、紫外光22をデバイス25に向かって、詳細にはその構成要素であるシャッタに対して平行にするか、又は誘導し直して、各シャッタにおける紫外光の強度を高めることができることも好ましい。スクリーニング素子が拡散する役割、及び平行にする役割の両方を果たす場合には、そのスクリーニング素子は個々の機能をそれぞれ実行する少なくとも2つの部分を含むことができることは理解されよう。
【0035】
一実施形態では、発光素子45及び発光素子50は液晶デバイスの視認者側に直に配置することができる。発光素子は、実質的に白色を含む、種々の色において発光する種々の発光材料を含むことができる(たとえば、Duggal等による米国特許第6,294,800号の白色光を生成するために用いられる材料を参照されたい)。発光素子を形成するために用いられる材料には、たとえば半導体、蛍光体、気体、プラズマ、有機顔料、無機顔料及びそれらの任意の組み合わせを用いることができることは理解されよう。さらに別の材料が、本発明に従って構成することができるディスプレイ装置に関して後にさらに詳細に説明されるであろう。
【0036】
こうして、各ピクセルにおける青色光、緑色光及び赤色光の光源には、紫外線LEDを含む複合デバイスを用いることができ、紫外線LEDは発光素子を励起し、それにより発光素子は選択されたスペクトルの光を生成する。後にさらに詳細に説明されるように、紫外線LEDは、適当なバッファ層を用いて、又は用いることなくサファイア上にあるGaN又はGaN含有化合物、又は好ましくは適当なバッファ層を用いる、SiC上にあるGaN又はGaN含有化合物、又は適当なバッファ層を用いて、又は用いることなく、AlN、サファイア、SiC又はGaN上にあるAlN又はAlN含有化合物から形成することができる。
【0037】
一実施形態では、紫外線LEDは、それぞれが青色、緑色及び赤色を生成するための異なる発光素子を備える、3つの異なる複合デバイスに組み込むことができる。別の実施形態では、白色光を生成するように発光素子(たとえば蛍光体)を選択することができ、白色光をバンドパスフィルタに通すことによって所望の色が生成される。この白色光の実施形態によれば、青色、緑色及び赤色のフィルタを用いて、各ピクセルにおいて青色、緑色及び赤色光を生成する個別の複合デバイスを作製することができる。適当なバンドパスフィルタとともに白色光を用いることは、所望のカラーバランス特性を時間が経っても目に付くほど変化させることのない、優れた波長分布を有する有色光を生成するという利点を有する。一方、フィルタを用いることなく青色、緑色及び赤色を直に生成するために3つの異なる発光素子を用いることは、光がフィルタで除去されないので、効率がより高くなるという利点を有する。いずれの手法も、当該技術分野において知られているように、ビデオアプリケーション、詳細には後にさらに詳細に説明されるデジタル映画館の応用形態において特に重要な望ましい特徴である残光が優れているという利点を有する。
【0038】
本発明に従って用いることができる蛍光体化合物の2つの広いカテゴリは、(1)希土類元素活性化化合物(たとえば、ユーロピウム、テルビウム、セリウム又はガドリニウムをドープされた酸化物、ホウ酸塩、リン酸塩及びケイ酸塩)及び(2)金属活性化亜鉛化合物(たとえば、銀、銅又はアルミニウムをドープされた亜鉛カルコゲニド)である。希土類元素活性化化合物は、短い波長範囲(典型的には<350nm)において強い吸収を有し、それゆえ、窒化物UV放射体(後の説明を参照)に非常に適している。また希土類元素活性化化合物は、その放射が希土類元素イオンによるので、放射波長の範囲が狭い傾向もある。多くの場合に、金属活性化亜鉛化合物は、長い波長(>300nm)において良好に吸収し、それゆえ、金属活性化亜鉛UV放射体に非常に適している。しかしながら、どちらのタイプの蛍光体化合物も、いずれかのタイプのUV放射体に適合させることができることは理解されよう。
【0039】
本発明に従って用いることができる希土類元素活性化蛍光体の実例が以下に与えられる。赤色光を放射する希土類元素活性化蛍光体の例には、Y:Eu、(Y、Gd)BO:Eu、(Y、Gd)PO:Eu、YVO:Eu及びZnSiO:Euが含まれる。これらの全ての例は、約590nm〜約620nmの一連の狭い可視光帯を放射する。緑色光を放射する希土類元素活性化蛍光体の例には、(Y、Gd)BO:Tb、LaPO:(Ce、Tb)、(Ce、Tb)MgAl1119、(Gd、Ce,Tb)MgB10Al12:Ceが含まれる。Tbをドープした化合物は、約540nmにおいて狭帯域の可視光を放射し、Ceをドープした化合物は約550nmにおいて狭帯域の光を放射する。青色光を放射する希土類元素活性化蛍光体の例には、YSiO:Ce、BaMgAl1017:Eu、Sr(POCl:Eu及びLaPO:Tmが含まれる。Ceをドープした化合物は、約400nm〜約450nmにおいてピーク放射を有する。Euをドープした化合物及びTmをドープした化合物は、約450nmにおいてピーク放射を有する。
【0040】
本発明に従って用いることができる金属活性化蛍光体の実例が以下に与えられる。緑色光を放射する金属活性化蛍光体の例には、ZnCdS:Ag、ZnS:Cu、Al及びZnSiO:Mnが含まれ、それらは全て、約520nm〜約560nmの光を放射する。青色光を放射する金属活性化蛍光体の例にはZnS:Agが含まれ、それは約460nmにおいて放射ピークを有する。
【0041】
広い色範囲を有するディスプレイ装置を確保するために、発光素子又は蛍光体の選択中に色度が考慮されるべきである。視認可能な色はそれぞれ、国際照明委員会(「CIE」)1931色度図上の場所に対応する色度(すなわち色座標)を有する。ディスプレイ装置の色度は、飽和した蛍光体、すなわち色座標x及びyの最も大きな取り得る値を有する蛍光体を用いて制御することができる。放射帯域が狭い蛍光体は、飽和度の高い放射を有し、場合によっては好ましいかもしれない。こうして、本発明の別の態様によれば、その放射は、酸化物又はカルコゲニドホスト内に2つ以上の化学種を同時にドープすることによって、色座標空間(又はピーク波長)に調整することができる。ドーパントの相互作用は放射幅を狭くし、それにより放射の飽和度を高めることができる。
【0042】
本発明に従って蛍光体を選択し、ディスプレイ装置を構成するときに、材料処理及び劣化の影響が考慮されるべきである。先に特定されたような無機蛍光体は一般的に、レーザ色素のような有機材料と比べて、動作寿命が長く、劣化の影響を受けにくい。
【0043】
無機蛍光体はいくつかの方法で堆積することができる。1つの簡単な方法は、ポリマーマトリクス内に小さな粒子(たとえば、約1ミクロン〜約20ミクロン)を埋め込むことを含む。好ましい実施形態では、ポリマーホストは、UV光に対して適度に透過性であり、UVに起因する劣化に対して比較的影響を受けにくい。メチル、エチル、ブチルメタクリレートが適当なホスト材料である。ポリマー溶液内に粒子を懸濁するか、又は別の標準的な溶液堆積技法を用いてスピンコーティング若しくは堆積して、その後、化合物を加熱乾燥して溶媒を除去することにより、蛍光体層を堆積することができる。
【0044】
別の堆積技法は、その場で重合させることができるポリマー前駆物質内に粒子を懸濁することを含む。この技法は実施するのが簡単であるが、この技法を用いて生成された薄膜は、均一性を欠いていること、比較的表面の粗さが大きい(結果として、入射するUV光のかなりの量が、吸収されるのではなく、反射されるようになる)こと、UV光及び化学的攻撃に対するポリマーの耐性が不足していることに起因してより急速に劣化することを含む、数多くの不利な点を有する可能性がある。
【0045】
本発明によるディスプレイ装置において用いるための蛍光体化合物を選択する際に、蛍光体の厚み及び粒子形態、並びに固有吸収及び放射効率が考慮されるべきである。一実施形態では、蛍光体コーティングは、入射するUV光の吸収を最大にするほど十分に厚いが、放射される可視光の透過を最大にするほど十分に薄くすべきである。これは、蛍光体コーティングが厚いほどUVの吸収を高めることができるが、可視光の透過が犠牲になるためである。UVが吸収される可能性が高くなるので、UV光を何度も散乱させることが望ましい。さらに小さな粒径(たとえば約3ミクロン)を用いて、散乱を高めることができる。好ましい蛍光体化合物厚は約5ミクロン〜約15ミクロンであり、より好ましくは約10ミクロン、すなわち約3層であると思われる。
【0046】
蛍光体は、スパッタリング又は溶液堆積によって薄膜の形で堆積することもできる。そのような薄膜は、ほぼ均一であり、滑らかであり、且つ放射線及び化学物質への曝露に起因する劣化の影響を受けにくい傾向がある。しかしながら、それらの均質な物理的構造によって、入射するUV光の内部散乱が減少し、それゆえ吸収の効率が低下する。酸化物材料のための処理温度はカルコゲニドのための処理温度よりも高い。
【0047】
紫外線LED以外のエネルギー源を用いて、上記で説明したように複合デバイスの発光素子を励起できることは理解されよう。
【0048】
デジタル映画館内のような低い周辺光条件の場合、低電力LEDを用いることができる。より高電力のLEDを用いて、高い周辺光条件にあるLCDシャッタタイプのスクリーンのための光源を設けることができる。
【0049】
ディスプレイ素子10はさらに、光源15に対して安定化された電源レベルを供給するための安定化電源を備えることができる。安定化電源は、電源70と、電源70及び光源15に接続されるレギュレーション回路75とを含むことができる。
【0050】
レギュレーション回路75は、光検出器80と、コンパレータ回路85と、コントローラ90とを備えることができる。光検出器80は、光源15から放射される紫外光の一部を検出し、紫外光のその部分の強度を指示する第1の信号を生成することができる。コンパレータ回路85は、第1の信号を受信するための入力87を有する。コンパレータ回路85は、第1の信号を基準信号と比較し、第1の信号と基準信号との間の差に比例する第2の信号を生成することができる。コントローラ回路90は、コンパレータ85の出力89に接続され、第2の信号を受信するための入力92と、光源15に安定化された電源信号を供給するための出力94とを有することができる。
【0051】
一実施形態では、光検出器80は、検出される紫外光の部分がスクリーニング素子40から反射される部分になるように配置される。別の実施形態では、光検出器80は、検出される紫外光の部分が、光源15の前に配置される小さな紫外光ミラーのような、いくつかの他の素子から反射されるように配置される。いずれの場合でも、光検出器は、紫外光の強度を検出する検出器を含むことができる。
【0052】
光検出器80は、比較的低い暗電流と、許容可能なD値とを有する任意の他の材料から構成することができる。Dは、検出器の相対感度を指定するために用いられる値である。一般的に、D値が高いほど、検出感度がよくなる。たとえば、炭化シリコン、特に4H又は6Hタイプの炭化シリコンを用いて、本発明によるUV感度光検出器を構成することができる。炭化シリコンに加えて、本発明によれば、光検出器を形成するために、GaAs、InGaN、GaN及び他の材料を用いることができることは理解されよう。
【0053】
別の実施形態では、光検出器80は、検出される光の部分が1つ又は複数の発光素子から放射される可視光の一部になるように配置される。この場合、光検出器は、可視光の強度を検出する検出器を含む。
【0054】
本発明によれば、検出器80を用いて、照明較正手順を実行することができる。較正は、たとえば既知の量の電源を1つ又は複数の光源に供給し、1つ又は複数の光強度を測定し、1つ又は複数の光源に供給される電源を調整することを含むことができる。各光強度は光学的に、又は電子工学的に測定することができる。紫外光及び可視光検出器を利用することを含み得る、複数の光学的な測定技法が存在する。電源の調整は、測定された光強度が所望のレベルに達するまで、光源に供給される電源を増減することを含むことができる。そのレベルは一定又は可変にすることができる。
【0055】
たとえば、可変レベルを用いて、減少する、又は不均一の、LED又は発光変換効率に適応することができる。用語「不均一」は、種々のディスプレイ素子によって性能効率が変動することを指している。同様に、長い時間にわたって紫外光に晒されるとき、発光材料の変換効率は通常減少していく。また、紫外線LEDは、時間が経つほど、放射する光が少なくなる可能性がある。本発明による較正は、正規の動作セッションの前に、又はその最中に、又はその後に実行することができることは理解されよう。また本発明による光学的な較正は、いくつかの態様で、既知の電源供給レベルにおいて光強度を測定することも理解されよう。
【0056】
また本発明によれば、電気的な較正は、たとえば電気抵抗又は光源のうちの1つ又は複数に供給される電流をモニタすることによる。この場合、紫外光又は可視光の強度は電気的な測定値から推測することができる。コントローラ回路90には、たとえば、電圧コントローラ又は電流コントローラを用いることができる。コントローラ回路90は、シャッタが閉じられるときの暗電流を最小限に抑える自動ゼロ化機構を含む。
【0057】
冷却用プレナム(cooling plenum)(図示せず)を、特に光源15を含む、任意の又は全ての熱を発生する構成要素と熱伝達できる状態にすることができる。プレナムは通常、気体又は流体のような冷却材を含み、空気又は流体を循環させるための循環モータを備えることができる。
【0058】
ディスプレイ素子10は1つ又は複数のフィルタも備えることができる。保護フィルタ98は、発光素子45及び発光素子50の視認者側に配置され、発光素子45及び発光素子50を通過することがある、害を及ぼす可能性がある紫外線放射を除去することができる。したがって、そのような光は、約2eVよりも大きなエネルギーに対応する波長を含むことができる。フィルタ98には、発光素子45及び発光素子50上に直に、又は波長安定化フィルタ99のような別のフィルタ上に配置されるコーティングを用いることができ、それは後に説明される。別法では、フィルタ98には、たとえばプレート(図示せず)の形をとる、液晶デバイス25とは別個のフィルタを用いることができる。
【0059】
光学安定化フィルタ99も発光素子45及び発光素子50の視認者側に配置され、それらの素子によって生成される可視光の一部を透過する。安定化フィルタ99の目的は、長い動作寿命に伴って一般的に生じる、波長に関係する影響を補償することである。したがって、発光素子は、時間とともに変化する主可視波長を有することができ、安定化フィルタ99は、所望の(たとえば較正された)波長だけが視認者まで確実に届くようにする。保護フィルタ98と同様に、安定化フィルタ99には、発光素子45及び発光素子50上に直に、又は保護フィルタ98のような別のフィルタ上に配置されるコーティングを用いることができ、それは後に説明される。別法では、安定化フィルタ99は別個のフィルタにすることもできる。
【0060】
図2は、本発明に従って構成することができるディスプレイ装置100の概略図を示す。ディスプレイ装置100は、それぞれが紫外光を放射する複数の光源105と、複数の個別に制御可能なシャッタ110と、光源105とシャッタ110との間にあるスクリーン115と、複数の発光素子120と、光源105に電源を供給するための安定化電源125とを備えることができる。上記のように、各発光素子120は、紫外光の少なくとも或る量を吸収し、それを可視光に変換することができる。一実施形態では、発光素子120は、シャッタ110と光学的に位置合わせすることができる。複数の個別に制御可能なシャッタ110が液晶を含むとき、シャッタコントローラ160を用いて、各シャッタ110にわたって適当な電界をかけて、必要に応じて、個々のシャッタ又はシャッタのグループを開閉することができる。
【0061】
後にさらに十分に説明されるように、各光源105には、広いバンドギャップ(たとえば、約2.0eVよりも広いバンドギャップ)を有する材料を用いる紫外線発光ダイオードを用いることができる。図2に示されるように、各光源105は、実質的に平坦であるか、又は曲面を成す構造107(たとえば電子基板)に面実装することができる。別法では、各光源105はそのような構造に集積することができる。
【0062】
一実施形態では、各光源105は、概ね2次元のアレイに配列することができる。各シャッタ110の上に概ね同じ量の紫外光が入射するように、電源125が各光源105に電源を供給することができる。図2は、全ての光源のために1つの出力126だけを有する電源125を示すが、電源125は、個別に、又はグループ内の光源105に異なる電源レベルを供給するための複数の出力を有することができることは理解されよう。このようにして、電源管理方式を用いて、各光源105に供給される電源の量を周期的に、又は絶えず調整することができる。たとえば、別の光源105が破損した場合に、光源105のうちの1つ又は複数に供給される電源を高めることができる。より一般的には、各光源105に供給される電源は以下のように安定化されることができる。
【0063】
【数1】

【0064】
ただし、Iは寄与している光源iによって放射される、特定のシャッタ上に入射する光の強度であり、Itotalはそのシャッタ上に入射する全ての光の強度であり、kは、そのシャッタ上に入射する光に寄与する光源の数である。一実施形態では、光源に供給される電源レベルは、全てのシャッタに入射する全紫外光強度が同じになるように調整される。別の実施形態では、光源に供給される電源レベルは、その個々のシャッタが開かれるときに、全ての発光素子が同じ強度の可視光を生成するように調整される。
【0065】
したがって、光源のうちの1つ又は複数が所望の強度未満の光を生成する場合には、1つ又は複数の異なる光源に供給される電源を高めることができる。このようにして、或る特定の1組の光源電源レベルの場合に、各シャッタ110上に概ね同じ量の紫外光が入射することができるか、又は1つのシャッタが開いているときに、各発光素子によって同じ量の可視光を生成することができる。一実施形態では、最適化ルーチンを周期的に、又は絶えず実行して、各シャッタ110にわたって概ね均一な照明を確保することができる。
【0066】
各ディスプレイサイトにおいて1つ又は複数の高解像度で、正確に位置合わせされたデジタルカメラ、たとえばデジタルカメラ及び交通量レコーダ320(図3)において用いられる1つ又は複数のカメラ、又は他の特定の専用カメラを設けることにより、ディスプレイをその場で診断及び較正できるようにする手段が提供される。当該技術分野において知られているように、或る特定のデジタルカメラは、上記の23×33 1/2ft.ディスプレイ上の概ね172,000ピクセルに比べて、7,000,000ピクセル以上の解像度を有する。したがって、ディスプレイにデジタルカメラを向けることによって、又はディスプレイの種々の個別の部分に複数のデジタルカメラを向けることによって、各デジタルカメラの画像の一部がディスプレイ内の1つ又は一群のピクセルに対応するという対応関係を達成することができる。レーザアライメントマークのような光学的手段を含む、デジタルカメラをディスプレイと位置合わせするのに適した手段を用いることができる。
【0067】
別の実施形態では、複数のデジタルカメラがディスプレイの同じ部分(又はディスプレイ全体)に対応することができる。この場合、それらのカメラによって生成される画像を比較し、利用して、診断手順及び較正手順の確度及び精度を改善することができる。
【0068】
毎晩5分間等の診断及び較正のために別に設定される選択された時刻に、ディスプレイ全体又はその一部を、複数の電源レベルの全てにおいて、赤色、その後、緑色、その後、青色、そしてその後、白色で動作させることができる。干渉を少なくするために、LEDは短時間、たとえば1ミリ秒毎に個別にオンに切り替えることができる。ディスプレイが赤色/緑色/青色で動作されるときに実行される最も基本的な診断動作では、ディスプレイから選択された距離に、たとえば60フィート離れて取り付けられるカメラ(複数可)が、機能していないか、又は過度に劣化したLEDを交換するために検出することができる。
【0069】
欠陥のあるLEDを交換することのほかに、そのシステムは、上記のように、ディスプレイ内の全てのLEDを毎晩自動的に較正し直すことができる。この目的を果たすために、ディスプレイは電源レベルを何度か繰り返して(たとえば20%/40%/60%/80%/100%)赤色/緑色/青色で動かされ、電源レベル毎に各LEDの光学的な電源出力が検出され、目的がシステムを較正することである場合には、各電源レベルで、赤色LED、緑色LED又は青色LEDにおいてそれぞれ、同じ色の他のLEDと同じ光学的な電源出力が生成されるようにする。本発明によれば、電子工学的な較正も可能である。較正は、280(図4)にあるビデオコンバータ/スケーラとともに個別に動作するスケーラ(図示せず)に関連付けることができるダイオード再較正スケーラソフトウエア(たとえば参照テーブル)によって達成されることが好ましい。
【0070】
ダイオード再較正スケーラは、種々の供給電源レベルにおける各LEDの光学的な電力出力を指示する診断装置からの情報を受信することができ、関連する自動較正LED参照テーブルを通して、そのLEDが翌日に駆動されることになる電源曲線を調整することにより、LED出力の毎日の変動(減少又は増加)を補償する。劣化しているLEDを高いレベルで動作させて劣化を補償し(上記の説明を参照)、頻繁に交換する必要がないようにすることができるので、現場でのこの定期的な(たとえば毎日の)再較正は、現場での保守作業を大幅に削減するという利点をもたらす。
【0071】
診断機能及び較正機能のためにデジタルカメラを用いることに対する代替形態として、診断/較正動作中のLED光出力を測定するために、バンドパスフィルタの有無に関わらず、小型の光検出器チップをディスプレイ内の各LEDの直ぐ近くに配置することができる。
【0072】
別の代替形態として、プログラム可能なチップをピクセル毎に配置することができ、個々のチップを各較正シーケンス中に必要に応じてプログラミングし直して、そのピクセル内に含まれる複数のLEDの実効的な光出力を増減できるようにする。
【0073】
全てのピクセルを次々に調べるとともに、ピクセル毎にスケーリング値を調整することにより、毎日その場で較正を実行することに対する代替形態として、統計的なモデル化手法を用いることもできる。この手法によれば、統計分析を通してスクリーンカラー全体を最適化し、LED又はLEDグループ毎に新たなスケーリング値を与えるために、選択された複数のLED又はLEDグループを電源サイクルにおいて繰返し動作させることができる。
【0074】
診断作業が全体を白色にしたディスプレイで行われるときに、各ピクセルの3つのLEDを個々に、又はまとめて評価し、そのピクセルが適当なスペクトル及び白色光の量に確実に寄与しているようにすることができる。ピクセルにおける赤色/緑色/青色LED毎の出力及び主波長応答を所望の白色光応答に相互に関連付ける診断/較正ソフトウエアパッケージを通して、ピクセル毎に繰返し較正を行い、ダイオード再較正スケーラソフトウエアに含まれる値を調整するか、又は特定のピクセル内に位置するLED毎の駆動電流を決定するプログラミング可能な論理チップをプログラミングし直すことができる。
【0075】
較正は、1つのディスプレイ素子、ディスプレイ画面の1つの部分、又はディスプレイ画面全体のためのフィードバック測定値を比較することを含むことができる。したがって、先に述べられたように、比較は、1つ又は複数のフィードバック測定値と1つ又は複数の基準値との間の比較を含むことができる。別の実施形態では、同じ素子、部分又はディスプレイのフィードバック測定値を何度も測定することができ、光源の残りの寿命に関する予測を行うための性能傾向を特定することができる。
【0076】
別法では、較正は、ディスプレイ画面の種々の場所のためのフィードバック測定値を比較することを含むことができる。たとえば、ディスプレイ画面が4つの部分に分割される場合には、その部分毎に測定を行うことができる。それらの部分のうちの1つの照明が他の部分よりも低い場合には、その部分に寄与する、十分に動作していない光源に供給される電源を高めることができる。電源レベルを高めることができない場合には(たとえば、電源が既に最大であるときには)、他の部分に供給される電源を減らして、各部分の照明を概ね同じになるようにする。
【0077】
較正されるとき、光源105はシャッタ110上に所望の強度の紫外光を放射することができる。各シャッタ110は、紫外光波長において、可変電界に依存する透過率を有する液晶を備えることができる。一実施形態では、複数のシャッタは少なくとも3つのシャッタを含むことができ、複数の発光素子は、紫外光が入射するときに異なる色で発光する少なくとも3つの発光素子を含むことができる。別の実施形態では、複数のシャッタはシャッタ110及び発光素子120の複数の組112を含むことができ、各組112は少なくとも3つのシャッタ110及び対応する発光素子120を含み、発光素子120の各組は異なる色で発光する少なくとも3つの発光素子を含む。
【0078】
スクリーン115(図2に示される)は、図1のスクリーニング素子40と同じ機能を果たし、すなわち、スクリーン115は、紫外光がシャッタ110に入射する前に拡散させ、その紫外光をシャッタに向けて平行にして、誘導することができる。発光素子120は、シャッタ110の視認者側に直に配置することができ、大部分の点で、図1に示される発光素子45及び発光素子50に類似である。発光素子120は、シャッタ110の光源側に配置することもできるが、発光素子が使用されていないときでも、紫外光に晒され続けることになるので、そのような構成は発光素子の寿命を短くするであろう。
【0079】
安定化電源125は、電源135と、電源135及び光源105に接続されるレギュレーション回路140とを含むことができる。レギュレーション回路140は、1つ又は複数の光検出器108と、コンパレータ回路140と、LEDコントローラ150とを備えることができる。図示されるように、光検出器108は光源105のうちの少なくとも1つから放射される紫外光の一部を検出し、その紫外光の部分の強度を指示する第1の信号を生成する。しかしながら、光検出器を発光素子120の視認者側に配置して、発光素子120によって変換される可視光を検出できることも理解されよう。また、先にさらに詳細に説明されたように、デジタルカメラを用いて、光強度をモニタすることもできる。
【0080】
コンパレータ回路145は第1の信号を受信するための少なくとも1つの入力を備える。回路145は第1の信号を少なくとも1つの基準信号と比較し、第1の信号と少なくとも1つの基準信号との間の差に比例する第2の信号を生成する。図2は、明確に例示するために、全ての光検出器108からの1つの入力だけを示すが、各光検出器108が、コンパレータ回路145に対応する第1の信号を供給する個別の線を有することが好ましいことは理解されよう。また、回路145は複数のコンパレータサブ回路を備えることができ、各サブ回路が、それぞれの第1の信号のための比較を個別に実行することも理解されよう。これらのサブ回路は、集中配置することができるか、各光検出器108に隣接して分散配置することができる。最後に、各比較は、特定の形状、数及び寄与する光源のタイプに応じて、共通の基準信号又は異なる基準信号を用いることができる。
【0081】
ディスプレイ素子10に関して先に説明されたように、ディスプレイ装置100の光検出器108は、検出される光の部分がスクリーニング素子115から反射される部分になるように配置することができる。別の実施形態では、各光検出器108は、検出される光の部分が、光源105の前に配置される小型ミラーのような、いくつかの他の素子から反射されるように配置することができる。いずれの場合でも、各光検出器108は、紫外光の強度を検出する検出器を含む。別の実施形態では、光検出器108は、検出される光の部分が1つ又は複数の発光素子から放射される可視光の部分になるように配置することができる。本明細書において説明されるように、これらの検出器を用いて、所望により、照明較正手順を実行することができる。
【0082】
LEDコントローラ150は、各光源105に電源を割り当てる。LEDコントローラ150は光源105を同時に、又は順々に照明することができる。光源105を同時に照明することにより、2つ以上の光源が、1つ又は複数の発光素子120を照明することに関する負荷を分担することができるので、それぞれ関与する光源が低い電源で動作できるようになる。光源105を順々に照明することによって、各光源が動作している時間の長さを最小限に抑えることができる。いずれの場合でも、光源そのものの特性によるが、光源の寿命を延ばすことができる。
【0083】
したがって、本発明の別の態様によれば、紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理するための方法が提供される。そのディスプレイ装置は複数の紫外光源と、複数の個別に制御可能なシャッタと、各シャッタに光学的に位置合わせされる発光素子と、光源に電源を供給するための安定化電源とを備えることができる。上記のように、光源と液晶デバイスとの間にスクリーンを配置することができる。その方法は、1組の発光素子を特定する情報を受信すること、或る時間中に、特定された発光素子を照明するために、どの光源が駆動されるべきであるかを判定すること、及びその時間中に、判定された光源に電源を割り当てることを含む。このシーケンスは、ビデオ信号のような情報のストリームに応じて、何度も繰り返すことができる。
【0084】
情報を受信するステップは、特定された発光素子毎に1組の所望の可視光強度(たとえば強度情報)を受信することを含むことができる。判定するステップは、たとえば、光源毎に1組の電源レベルを判定すること、及び/又は1組の特定された発光素子に対応するシャッタ毎に1組のシャッタ開放を判定することを含むことができる。また判定するステップは、適当な光源に電源を同時に割り当てることができるか、又は順々に割り当てることができる電源割当て方式を判定することを含むこともできる。別法では、単一の方式が、スクリーンの一部に電源を同時に割り当て、そのスクリーンの別の部分に電源を順々に割り当てることを含むこともできる。
【0085】
順々に電源を割り当てる方式が望ましい場合には、第1の光源及び第2の光源が同じ発光素子を照明することができる場合であっても、該当する時間中に、第1の光源に供給される電源レベルと、第2の光源に供給される電源レベルとを変えることができる。たとえば、2つの光源に同時に電源を供給するのではなく、第1の時間中に第1の光源に電源を供給し、第2の時間中に第2の光源に電源を供給することができ、その場合には、第1の時間及び第2の時間の両方の和が約30分の1秒未満である。このタイプの照明方式は、2つの光源に交互に電源を供給すること、又は3つ以上の光源に巡回的に電源を供給することを含むことができる。
【0086】
光源の寿命を延ばすための別の方法は、LEDコントローラ150及びシャッタコントローラ160を適当に組み合わせることである。コントローラ150及び160を適当に組み合わせることによって、或る特定のシャッタを照明するために光源が必要とされるときに、LEDコントローラ150は、限られた数の光源105にしか電源を供給する必要がない。たとえば、ディスプレイ画面の一部が暗くなる(すなわちオフになる)ようにプログラミングされる場合には、その部分に紫外光を供給する光源、及びその部分に関連付けられるシャッタをオフに切り替えることができる。光源が不要であるときに、それらの光源を選択的にオフに切り替えることによって、その耐用年数が延びる。マスターコントローラ170を用いて、LEDコントローラ150及びシャッタコントローラ160を適当に組み合わせることができることもさらに理解されよう。別の一実施形態では、LEDコントローラ150及びシャッタコントローラ160は直に接続することができる。この場合、シャッタコントローラ160は、LEDコントローラ150に、どの光源がオフに切り替えられるべきかを判定するために必要とされる情報を提供することができる。
【0087】
また装置100は、特に光源105を含む、全ての熱を発生する構成要素と熱伝達できる状態にすることができる冷却用プレナムを備えることができる。そのプレナムは、気体又は流体のような冷却材を含むことができ、空気又は流体を循環させるための循環モータを備えることができる。
【0088】
ディスプレイ素子10と同様に、ディスプレイ装置100は1つ又は複数のフィルタ130を備えることができる。たとえば、発光素子120の視認者側に保護フィルタを配置して、発光素子を通過する場合がある、害を及ぼす可能性がある紫外線放射を除去することができる。フィルタ130には、上記のように、発光素子120に直に接するように配置されるコーティングを用いることができるか(図のとおり)、又はフィルタ130は波長安定化フィルタのような別のフィルタに接するように配置することができる。別法では、フィルタ130は発光素子120から分離することができ、すなわちフィルタ130と発光素子120との間に隙間が形成される場合もある。
【0089】
紫外線励起電界発光素子を用いることのほかに、1つのピクセル位置に対して同じ色(又は異なる色)を放射して、所望の光出力を生成する複数のLEDを備えるディスプレイ装置を構成することができる。たとえば、3つの1.5ミリワット青色LEDを用いて、4.5ミリワット青色光出力を生成することができる。一実施形態では、各赤色、緑色及び青色放射体を24ビット解像度で利用することができ、全てのピクセルに1670万色が与えられる。本明細書において用いられるとき、用語「ピクセル」はディスプレイ装置の最も小さな可変色素子を指している。すなわち、ピクセルは、ディスプレイ装置上のプログラム可能な色の基本論理ユニットである。したがって、単位長又は単位面積当たりのピクセルの数が多くなると、ディスプレイの解像度が高くなる。
【0090】
そのように構成される、23フィート×33 1/2フィートのディスプレイ全体は、明るい日光下でも容易に視認することができる光学的な出力で約172,000ピクセルによって規定される高い空間解像度を有する。ディスプレイ30のための適当なディスプレイモジュールは、Hong Kong、ChinaのLighthouse Technologies社によって型式LV50で販売されており、それは、青色光及び緑色光用として、AlNのような適当なバッファ層を有する単結晶Al(サファイア)基板上に形成されるInGaN LEDを用いる。赤色光用として、GaPのような適当な基板上に形成される超高輝度AlInGaP LEDを用いることができる。
【0091】
そのようなパネルディスプレイ装置は、たとえば50,000時間を超える耐用時間を有することができるが、それでも、ネットワーク200において用いるために想定されている150,000時間以上の時間未満である。パネルの耐用時間を延ばすために、パネルをディスプレイの背面から、好ましくは冷却用プレナム(たとえば図1のプレナム91及び図2のプレナム109)を用いて冷却することができ、そのプレナムには、強制空気システム又は熱対流又は熱伝導システムのような、冷媒を利用する空気調和システム(図示せず)を用いることができる。満足のいくように冷却される場所には、冷媒を利用しないオプションを用いることもできる。本発明によるディスプレイは、たとえば160°の広い視角を有することが好ましい。
【0092】
Lighthouse Technologies社によって販売されるディスプレイは、サファイア上にInGaNがあるLED及びGaP上にAlInGaPがあるLED(それらは本明細書に記載されており、そのほかにSiC上にInGaNがあるLED)を利用するが、以下に記載されるような他の材料を用いてLEDを形成することもできる。
1.好ましくはAlNのような適当なバッファ層を有する、SiC上にあるInGaN(青色/緑色)
2.GaN上にあるInGaN(青色/緑色)
3.好ましくはAlNのような適当なバッファ層を有する、AlN上にあるInGaN(青色/緑色)
4.AlN、サファイア又はSiC上にあるAlN又はAlN含有化合物(青色/緑色)
【0093】
上記のInGaN/サファイアの組み合わせ及び他の固体LEDの組み合わせは、基板に高い光透過率を与えることができ、高い光出力を生成することができることは理解されよう。これらの特性は、電子ディスプレイの設計者に約160°までの非常に広い視角を作り出す能力を提供すること、及び接近してくる車の中にいる視認者のためのディスプレイ視認性を高めることを含む、数多くの理由から重要である。
【0094】
本発明に従って用いることができる金属活性化蛍光体(metal-activated phosphors)の実例が以下に与えられる。緑色光を放射する金属活性化蛍光体の例には、ZnCdS:Ag、ZnS:Cu、Al及びZnSiO:Mnが含まれ、それらは全て約520nm〜約560nmの光を放射する。青色光を放射する金属活性化蛍光体の例にはZnS:Agが含まれ、それは約460nmにおいて放射ピークを有する。
【0095】
[商業広告及び他のコンテンツのディスプレイ]
図3は、商業広告、公共広告及び他のコンテンツを電子ディスプレイ上に直に掲載するためのシステム200のブロック図を示す。システム200は、種々の地理的な場所の交通量が多いエリア内に配置することができる複数の電子ディスプレイ230を含むネットワークを含む。それらのディスプレイは車両交通の多いエリア内に、また往来する通行人が多い屋内及び屋外の場所に、さらには映画館、レストラン、運動競技場、カジノ又は他の適当な場所に配置することができる。本発明によれば、世界中にある数千台、又は1万台以上のディスプレイをネットワーク化することができる。一実施形態では、各ディスプレイは大型(たとえば23フィート×33 1/2フィート)で、高解像度で、フルカラーのディスプレイであり、本発明による、上記のディスプレイ装置のようなフラットパネルスクリーンから高輝の光放射が与えられる。
【0096】
社内のコンテンツプロバイダ又は消費者向け製品の企業の代理店のような、システム200の顧客は、顧客インターフェースウエブサーバ204を通してインターネット経由で、システムの中央情報処理ステーションにアクセスすることができる。サーバ240は、コマースエンジンを備えることができ、顧客が暗証番号及び課金番号情報を取得し、それをネットワークセキュリティルータ/アクセスモジュール250に入力できるようにする。別法では、そのシステムを頻繁に利用する顧客は、モジュール250への高速の専用接続を含む顧客インターフェースを利用することができる。
【0097】
アクセスした後に、その顧客は、予定及び購入時刻検討モジュール260を通して、利用可能な広告時刻/場所を検討することにより、自分の注文に関するオプションを検討することができ、そのモジュールを用いて、顧客は地理的な領域(たとえば世界中)にあるディスプレイにおいて何時に利用することができるかを確認し、その後、予定を立てて、所望の広告時間帯を購入できるようになる。次に、顧客はインターネット、直通電話線又は高速接続(たとえばISDN、又は他の適当な高速情報転送線)を経由してオンラインで広告コンテンツを送信し、ビデオ及び静止画像検討並びに入力モジュール270がそれを受信する。並行して、システムオペレータは、モジュール270に公共サービス広告及び他のコンテンツを与えることができる。そのコンテンツは、静止画像又はビデオのいずれにしても、NTSC、PAL、SECAM、YUV、YC、VGA又は任意の他の適当な形式でフォーマットすることができる。1つの好ましい実施形態では、その形式はVGAであるが、限定はしないが、NTSC、PAL及びSECAMを含む全ての他の形式を、ビデオコンバータ280を通して動作させることができる。
【0098】
サーバ300に送信されるコンテンツを表示することができる各ディスプレイ230に関連付けられるサーバ300にそのコンテンツが読み出される前に、ビデオ及び静止画像検討並びに入力モジュール270によって、システムセキュリティ担当者は、コンテンツを検討し、全てのコンテンツがシステムによって確立される安全性及び適合性の規格を確実に満たすようにすることができる。サーバ300は個々のディスプレイに配置され、それぞれがバックアップを有することができることが好ましい。本発明に従って用いることができる適当なサーバの一例が、Armonk、NYのIBM社から型式RS/6000で販売される。サーバ300のうちの1つは店頭ディスプレイ223に関連付けることができるが、電子店頭ディスプレイ装置223及びその関連するサーバはオプションであることは理解されよう。
【0099】
コンテンツ情報をディスプレイ位置に送信するための手段は数多くの形をとることができ、任意の形、又はその組み合わせをネットワーク内の種々の場所において利用できるものと理解されたい。図3に示されるように、その手段は高速ケーブル、衛星、専用電話、高速線(たとえばISDN、ADSL)、セルラーネットワーク、利用可能な周波数におけるPCS又は他のデータ伝送、インターネット接続、無線/無線パルス伝送、高速光ファイバ、及びデジタル形式で格納された情報媒体を物理的に配送することを含むことができる。
【0100】
当該技術分野においてよく知られているデータ伝送、及びフォーマットし直すことが要求されることによって、モジュール280によって提供されるビデオコンバータ/スケーラ及びビデオコントローラ機能を、サーバ300、及びそれを必要とする関連するディスプレイ230とともに利用することができる。
【0101】
意図された時刻に意図されたディスプレイにおいて実際に広告が掲載されていることの検証は、各ディスプレイにリンクされる情報記憶モジュール(図示せず)によって提供されることができる。別の形態の検証は、その個々のディスプレイ230において現われるコンテンツを絶えず記録して、且つビデオ検証情報を検証アーカイブモジュール350にデジタル形式で送信する、デジタルカメラ及び交通量レコーダ320によって達成することができる。レコーダ320は、検証アーカイブモジュール350に、交通量情報(たとえば、広告が掲載されている間に、ディスプレイの傍を225台の車両が通過したこと)も提供する。
【0102】
検証アーカイブモジュール350からの情報は、人口統計分析モジュール360及び市場分析モジュール370によって用いられ、広告後に顧客に報告するための情報を生成することができる。こうして、モジュール360及び370からの分析データを請求書及び報告書作成モジュール390に送信することができ、モジュール390において、たとえば、広告時刻、広告内容、交通量、及び広告を見た人についての居住/平均収入情報を表示する報告がまとめられる。
【0103】
1つのディスプレイに与えられる広告のための典型的な簡易報告書が図5に示される。複数のディスプレイ(たとえば100台のディスプレイ)に与えられる広告のための典型的な簡易報告書が図6に示される。
【0104】
モジュール390は、直接銀行為替手形のような銀行決済のために電話線によって送信することができる請求書、又は他の適当な支払い方式による請求書を作成することもできる。
【0105】
図4は、図3の電子ディスプレイ装置230のための1つの好ましい形態の斜視図を示す。この実施形態では、ディスプレイ230は、複数のフラットパネルディスプレイモジュールを含む、23フィート×33 1/2フィートのシームレスなフラットスクリーンディスプレイの形をとる。そのパネルは、上記のように、高度な半導体技術を用いて、高解像度でフルカラーの画像を提供することができ、赤色LED、緑色LED及び青色LEDを有する各ピクセルと一体型のアレイとして配列される、高い光学出力(約1.5〜10ミリワット、又はそれ以上)を放射することができるLEDが用いられる。
【0106】
ディスプレイ230上に分割された画像を表示できることは理解されよう。簡単な応用形態では、静止画像広告は、半分を企業ロゴに、半分を風景にすることができる。この応用形態のほかに、画面を分割できることを利用して、その画像の一部を企業ロゴ等として提供し、残りをリアルタイム(又は概ねリアルタイム)のビデオ又は静止画像のフレームとして提供することができる。たとえば、内部コンテンツ検討手順の条件を満たしている以前に資格を与えられた顧客は、顧客の企業ロゴとともに、リアルタイム(又は概ねリアルタイム)にスポーツ大会、ニュース記事等を表示するために1つ又は複数のディスプレイに直にアクセスすることができる。この表示は、高速サーバ300を利用することにより、又はサーバを完全に迂回することにより達成することができる。高速の静止画像又はビデオ転送は、当該技術分野において知られている、JPEG及びMPEG IIのような圧縮技法によって容易に行うことができる。
【0107】
広告の予定を立てて、且つ購入することは、上記のように、固定料金の予定表に基づいて利用可能な時間帯から顧客が時間を直に購入することによって行うことができるが、別のモードを用いることができることも理解されよう。たとえば、San Jose、CaliforniaのeBay社によって提供されるようなオークションシステムを用いることができ、以前に購入された全ての時間帯及び全ての未販売の時間帯が入札過程(「トータル」オークション)を通して競売にかけられる。さらに、限定されたオークションを用いることもでき、その場合、時間は、或る定価において購入及び予約することができるが、その定価で購入されていない全ての時間が、広告掲載時刻の前、たとえば掲載時刻の1ヶ月前の決まった時刻にオークションを通して購入できるようになる。
【0108】
入手可能な時間帯の一部を得るための別の代替形態として、オペレータに「最優遇料率」の価格で顧客の広告を表示するための時間帯を選択する権限を与えるシステムオペレータで、利用頻度の高い顧客が毎月の広告予算を設定することができる。これは、時間帯の期限間際の購入可能性、及びオペレータがさらに十分にネットワークを利用できるようにする他の時間帯配置技法を利用することができる。購入可能な時間帯の一部を得るために用いられるときのこれらの、又は類似の時間帯配置方法は、顧客及びシステムオペレータの両者の要件を考慮に入れるソフトウエアパッケージによって実施することができる。
【0109】
広告コンテンツ情報は、CD−ROM、zipドライブ、DVD ROM又はDVD RAMのような適当な情報記憶デバイスを物理的に配送することによって、電子ディスプレイ装置の場所に伝達できることは理解されよう。この手法を用いて、任意の所望の場所、たとえば離れた場所、映画館等にあるディスプレイに情報を伝達することができる。
【0110】
[デジタル形式の映画の映画館への配給]
図7は、デジタル形式の映画コンテンツを映画館に配給するための例示的なシステム420のブロック図を示す。システム420は、複数の電子映画ディスプレイ装置430を接続するネットワークを含み、ディスプレイ装置430はシステム420の顧客の映画館内に位置することができる。その映画館は、小さなアートシアターのような、1つしかディスプレイ装置430を備えていない「シングルスクリーン」シアターであってもよい。またその映画館は、2つ又は3つのスクリーンしかない小さな映画館から、20台以上のディスプレイ装置430を備える大規模な映画館までを含むこともできる。電子映画ディスプレイ装置430はいくつかの形態をとることができ、それらの形態はそれぞれ、50〜100人又はそれ以上の映画の常連客に対して映画を十分に表示することができる。種々のタイプのディスプレイ装置430が以下に説明される。
【0111】
映画館を代表する責任者であり、且つ本明細書において映画館経営者と呼ばれる場合がある、システム420の顧客は、顧客インターフェースウエブサーバ440を通してインターネット経由でシステムの中央情報処理ステーションにアクセスすることができる。ウエブサーバ440はコマースエンジンを備えることができ、顧客が暗証番号及び課金番号情報を取得し、それをネットワークセキュリティルータ/アクセスモジュール450に入力できるようにする。別法では、そのシステムを頻繁に利用する顧客は、モジュール450への高速の専用接続を含む顧客インターフェースを利用することができる。アクセスした後に、その顧客は、入手可能映画及び購入モジュール460を通して、入手可能な映画を検討することにより、自分の注文に関するオプションを検討することができ、そのモジュールを用いて、顧客はどの映画を入手することができるかを確認し、その後、1つ又は複数のディスプレイ装置430を利用して上映するための映画の予定を立てて、購入できるようになる。
【0112】
予定及び購入後に、顧客によって注文された映画は、顧客の映画館に関連付けることができるサーバ400に送信される。一実施形態では、サーバは個々のディスプレイ430に配置され、それぞれがバックアップを有することができる。適当なサーバの一例はIBM RS/6000サーバである。
【0113】
デジタル映画コンテンツを映画館に送信するための手段は数多くの形をとることができ、任意の形、又はその組み合わせをネットワークの種々の通信リンクにおいて利用できるものと理解されたい。デジタル映画の配給に関連する本発明による一実施形態では、衛星アップリンク/ダウンリンクシステムを用いて、複数のチャネル上で、高速で圧縮された非リアルタイムデータを送信することができる。各映画館が衛星ダウンリンクを経由して通信できる状態にあり、デコーダと、コンピュータベースのデータ記憶装置とを備えている。
【0114】
たとえば、1つの衛星が100チャネルを非リアルタイムに、たとえばリアルタイム伝送速度の3倍で、映画の連続伝送に専用に割り当てることができる結果として、1日当たり約4000本の映画を伝送することができ、映画館で受信して利用することができる。各映画館に配置することができるサーバ(たとえば、記憶装置)が、映画館所有者が映画を注文する時点でプログラミングされ、その映画が送信されるときに、その特定の映画を受信し、記憶するので、その映画を所望の時刻に映画館において上映するために利用することができる。
【0115】
上記の衛星伝送システムに加えて、他の伝送システム(たとえば図3に示されるシステム)を、リアルタイム伝送又は非リアルタイム伝送のいずれかにおいて用いることができる。したがって、本発明の所有権を有するネットワークを用いて、映画館経営者は、インターネット上で、経営者が自分のサーバ(複数可)に受信したいと思う映画の予定を立てることができる。
【0116】
映画入力470には、サーバ、複数のサーバの組み合わせ、又は館外の記憶装置への接続のような、デジタル映画コンテンツの任意の情報源を用いることができる。入力470をプログラミングして、たとえば、モジュール460からの購入情報の受信時に、サーバ400に映画コンテンツを提供することができる。検証ユニット455が、映画コンテンツがデバイス430に提供されている最中であるか、又は既に提供されているかを検証する。検証時に、請求書及び使用料報告書作成モジュール490を用いて、請求書及び使用料報告書の作成を含む、種々の事務的な簿記及び会計機能を実行することができる。
【0117】
映画は、所有権のあるオペレーティングシステムにおいてのみ再生されるように符号化することができる。そのオペレーティングシステムは、定期的にシステムの課金システムによって問い合わせて口座に代金を請求することができるモデムを有することが好ましい。衛星伝送システムを通して絶えず、又は定期的にかなりのコンテンツを提供することにより、映画製作者又は他のコンテンツ所有者は常に、自分のコンテンツを販売することができる。そのシステムは、自らの受信機、サーバ、及びデジタルディスプレイに対応する所有権のあるソフトウエアシステム(たとえばデジタル投影ユニット)を備えることができるので、各映画館に送信される符号化されたコンテンツは侵害行為から保護され得る。
【0118】
上記の伝送技法に加えて、そのシステムは、各ディスプレイ装置430に関連付けられる各サーバにおいて、現場でCD−ROM、DVD−RAM、DVD−ROM、テープ等の「プラッタ」を利用して運用できることは理解されよう。
【0119】
先に述べられたように、システム420の顧客である映画館において、任意の適当なタイプのデジタル映画ディスプレイ装置を用いることができる。その例には以下のものが含まれる。
1.映画館の低い周辺光条件の場合に適した比較的低い電力のLEDを有する、大型で、シームレスで、概ねフラットスクリーンのLEDディスプレイ装置。
2.参照によって本明細書に援用される、米国特許第5,724,062号に記載されるような、LCDシャッタタイプスクリーンのための光源を提供する高電力のLEDを有する、高解像度のフルカラーディスプレイ装置。
3.Dallas、TexasのTexas Instruments社によって開発されたデジタル光処理(「DLP」(商標))技術に基づく投影システム。DLP(商標)技術を利用する完全な電子映画ディスプレイシステムが、型式VX7を含む、Reflection(商標)DLP(商標)投影システムの商標で商品を販売するHayward、CaliforniaのRunco International社を含む、種々の製造業者によって販売される。
4.たとえば、Winsford、CheshireのHughes/JVC及びReflective Technology Industries社によって開発された反射型LCD技術を用いる、デジタル式のフラットパネル、フルカラー映画スクリーン。
【0120】
DLP(登録商標)技術は、大型ディスプレイ装置の場合に特に適しているデジタルディスプレイ技術である。動作中に、光源が白色光を放射し、その白色光はマイクロミラーのパネルの表面まで進むときに、カラーホイールを通過する。典型的には、そのパネルは、1ミクロン未満の間隔で配置され、結果としてフィルファクタが90%になる、数十万個の個別に指定可能なマイクロミラーを含む。カラーホイール(すなわちプリズム)は、その光をフィルタリングして、赤色、緑色及び青色の光を生成し、その光から、シングルチップDLP(商標)投影システムは数百万色を作り出すことができる。
【0121】
DLP(商標)システムは、解像度とともに増加し、数多くの他の大型スクリーンディスプレイ技術と比べて劣化の影響を受けにくい非常に優れた輝度を提供することが知られている。それにもかかわらず、従来のDLP(商標)投影システムは一般的には、効率が悪く、それゆえ非常に熱くなるアークランプを用いて光を生成しており、そのようなランプは耐用時間が限られているので、定期的に交換しなければならない。さらに、そのようなランプの出力スペクトルは、時間とともにシフトし、弱くなる傾向がある。さらに、DLP(商標)システムの動作中に標準的に発生する高温は、マイクロミラーパネルを劣化させる傾向もある。
【0122】
したがって、本発明の別の態様によれば、固体光源を備えるDLP(商標)投影システムが提供される。その光源は、概ね白色光を放射する紫外線励起蛍光体化合物を用いて形成することができる。別法では、その光源は、或る時間にわたって異なる色を放射するが、混合されるときに概ね白色光を形成する複数の紫外線励起蛍光体化合物を用いて形成することができる。別の実施形態では、その固体光源は、所望の支配的なピーク波長をそれぞれ放射する3つの個別のグループの半導体発光ダイオードを備えることができる。オプションでは、これらのデバイスを第4のUV励起デバイスと組み合わせて、単一の白色光源を形成することができる。これらの半導体デバイスはプラスチック内にある顔料又は染料のような材料を用いて、実効的には遮断フィルタ、より一般的にはバンドパスフィルタを設けて、光のスペクトル分布を調整することができる。
【0123】
いずれの場合でも、個々の光源の複合材料は、所与の周辺光条件の場合に可視光に対する人の生物学的な応答性をまねるように配合することができる。用語「条件」は、波長に対する光学的な出力のスペクトル分布を指すことができる。たとえば、目が青色光に対して応答しにくい(すなわち、高い生物学的応答性を示す)高い周囲光条件では、青色光を増やして、低い周辺光条件下で生成される場合がある基準画像に対して適当な色を与えることができる。
【0124】
さらに、本発明によるシステムは、周辺条件をモニタするための1つ又は複数の光検出デバイス及び/又はフィルタを組み込むことができる。一実施形態では、それらのデバイスは、可視領域内に配置される1つ又は複数の固体分光光度計を形成し、投影システム及び一般的にはディスプレイを調整するためのフィードバックを与えることができる。こうして、第1のステップでは、視覚室の周辺光レベルの測定を行うことができる。その後、その測定に基づいて、参照テーブル又は他の基準情報を用いて、その投影システムのための適当な正規化曲線を判定することができる。一旦、その曲線が特定されたなら、光源の出力スペクトルを適当に調整して、投影される画像を最適化し、予め決定された標準値に対して測定することができる、さらに正確な色の配合を獲得することができる。この正規化方法の利点は、周辺光にかかわらず、任意の部屋において正確な色の配合及び輝度レベルを達成できることである。
【0125】
さらに、高温に耐えることができ、且つ高温に長い時間にわたって晒された後にも劣化が最小限に抑えられる材料から形成されるマイクロミラーを含む、そのような投影システムが提供される。この目的を果たすためには、複数のギャップを有する広いエネルギーバンドギャップの材料が特に有用であるが、適当にドープされた、相対的に狭いバンドギャップの材料を用いることもできる。たとえば、高温において繰返し動作するように適当にドープされた、高温に耐性のあるシリコンを用いることができる。また、6HSiC、4HSiC、SiO、GaN系合金、AlN系合金、GaAs系合金(ただし、これらの合金は、熱伝導率が低いことに起因して好ましくない場合もある)、InP系合金、さらにはダイヤモンド系合金。これらの合金は、適当なバッファ層の有無にかかわらず、ホモエピタキシャル法又はヘテロエピタキシャル法を用いて成長させることができる。
【0126】
図8は、本発明による別の例示的なシステム500を示す。システム500はシステム200に類似であるが、システム500は映画関連装置を含む点が異なる。したがって、システム500は、複数の電子ディスプレイ530と、顧客インターフェースウエブサーバ540と、ネットワークセキュリティルータ/アクセスモジュール550と、予定及び購入時刻検討モジュール560と、ビデオ及び静止画像検討並びに入力モジュール570と、ビデオコンバータ580と、サーバ600と、デジタルカメラ及び交通量レコーダ520と、検証アーカイブモジュール650と、人口統計分析モジュール660と、市場分析モジュール670と、報告書作成モジュール690とを備えることができる。
【0127】
これらのネットワーク構成要素に加えて、電子映画ディスプレイ装置532を、デジタル映画館内の映画スクリーンとして用いることができる。ビデオ及び静止画像検討並びに入力モジュール570は、図3に示される実施形態に関連して先に説明されたようにして、ディスプレイ530に広告コンテンツ(たとえば映画関連の広告コンテンツ)を送信することができ、またサーバ602を経由して、映画館に配置することができる電子映画ディスプレイ装置532に、映画コンテンツをデジタル形式で送信することができる。
【0128】
図9及び図10は本発明のさらに別の実施形態を示しており、道路に隣接する電子掲示板の形をとる電子ディスプレイ装置(たとえば装置230及び装置430)が、たとえば小売店内に配置される店頭ディスプレイユニット223とともに用いられる。この実施形態によれば、小売店のチェーン等の広告主は、オプションにより特定の地理的な場所にあるか、又は或る特定の地理的な領域内にある、選択された路側ディスプレイ装置(たとえば装置230及び装置430)上に広告を掲載し、広告主のビジネスの1つ又は複数の場所において特別価格又は販売促進品目を消費者になる可能性がある人々に知らせることができる。
【0129】
たとえば、図9及び図10に示されるように、「Home Building Depot」のような広告主は、たとえば任意の数の道路隣接(roadway-adjacent)電子ディスプレイ装置231(1つの装置が示される)上に、選択された時刻及び選択された場所において、システム200を通して広告を掲載することができる。その広告は、たとえば、或る特定の品目がその企業の地域店舗において販売中であることを消費者に知らせることができる。図9に示されるように、種々の製品及び毎日の価格、たとえば2×4’s $5.00、草の種の50ポンド袋 $30.00、Toro社製乗車タイプ芝刈り機 $800.00等をディスプレイ装置231に掲載することができる。
【0130】
道路隣接ディスプレイ装置の広告は、住所によって、地図上の位置によって、又はその両方によって、その企業の地元店舗の場所(複数可)を提供することもできる。この道路隣接掲示板広告方法とともに、広告主、Home Building Depotは、掲示板広告と連携する地元店舗において店頭ディスプレイ装置を用いることができる。たとえば、そのように連携は、特売品目及び価格を繰り返すこと、及び特定の製品を見つけることができる店舗通路に顧客を案内することによって行うことができる。一実施形態では、店頭ディスプレイ装置223は、電子ディスプレイ装置(たとえば先に説明されたもの)、又はE-Ink社(マサチューセッツ州、Cambridge)によって商標IMMEDIA(商標)で販売される電子インクディスプレイ装置の形をとることができる。
【0131】
電子インクディスプレイ装置は、電源を消費することなく、長時間にわたってテキストを保持することができ、そのメッセージは実質的に瞬時に新たなメッセージに変更することができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイ装置223(電気的又はそれ以外)の形式及び内容は、図10に示されるように、システム200を通して実施される企業の道路広告と店頭ディスプレイ223を適当に組み合わせられるようにする場合以外は、他の店舗又はその企業の本社から直に入力することなく、各店舗(すなわちシステム顧客)によって制御することができる。
【0132】
別の実施形態では、ディスプレイ223の形式及び内容は、システム200を通して路側掲示板広告を掲示する同じ人間(複数可)によって制御することができる。たとえば、道路隣接ディスプレイ230と店頭ディスプレイ装置223又は電子映画ディスプレイ装置532との間を適当に組み合わせることは、ネットワークを通してパーソナルコンピュータから制御される形式及びディスプレイコンテンツを有する、そのようなディスプレイ装置を用いることにより達成することができる。この制御は、システム200(又はシステム500)を通して達成することができ、その場合、装置223又はディスプレイ装置532は、電子ディスプレイ装置のネットワーク(たとえば、図3及び図8)の一部にすることができ、上記のようにデータ伝送が実行される。
【0133】
この関連で、或る特定のタイプの電子店頭ディスプレイ装置223のための簡単なメッセージを伝送するために必要とされる情報量はわずかであるので、衛星ページング通信システムを用いて、ディスプレイ装置223にデータを伝送することができる。別法では、路側掲示板に広告を掲載するためにシステム200を用いる各小売店が、インターネット、私設イントラネット又は任意の他の適当な手段によって、ディスプレイ装置223を接続することができる。
【0134】
こうして、ディスプレイ装置、及びディスプレイ装置において用いるためのディスプレイ素子が提供されることが明らかになった。ディスプレイ素子は、紫外光を放射する第1の光源と、複数の個別に制御可能(すなわち指定可能)なシャッタを有する液晶デバイスと、各シャッタに光学的に位置合わせされる複数の発光素子とを含むことができ、各発光素子は紫外光のうちの少なくとも或る量を吸収し、それを可視光に変換する。そのディスプレイ素子は、光源と液晶デバイスとの間にスクリーニング素子を備えることもできる。
【0135】
さらに一般的には、地理的及び時間的に制限を設けて、ネットワーク化された電子ディスプレイ装置上にビデオ又は静止画像コンテンツが表示されるようにするシステムが提供される。
【0136】
本発明は、上記の実施形態以外によって実施することができ、上記の実施形態が例示のために提供されており、限定するものではないことは当業者には理解されよう。たとえば、路側又は他の電子ディスプレイ230は、上記の電子インクディスプレイを用いる等の、或る特定の応用形態の場合に必要とされる解像度、輝度及び他の画像特性を提供する任意の適当な形態をとることができる。本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明による例示的なディスプレイ素子を示す図である。
【図2】本発明による例示的なディスプレイ装置を示す図である。
【図3】本発明による、広告するためのシステムの主な構成要素を示す例示的なブロック図である。
【図4】本発明による、図1に示されるような、用いることができる別の例示的な電子ディスプレイの斜視図である。
【図5】本発明による、1つのディスプレイに対して与えられる広告のための例示的な簡略化された報告を示す図である。
【図6】本発明による、複数に対して与えられる広告のための例示的な簡略化された報告を示す図である。
【図7】本発明による、映画館を含む、デジタル映画コンテンツを配給するための例示的なシステムの主な構成要素を含むブロック図である。
【図8】本発明による、広告するための別の例示的なシステムのブロック図である。
【図9】本発明による、広告主がネットワーク化されたシステムを通して広告を掲載することができる、例示的な道路隣接電子ディスプレイ装置を示す図である。
【図10】本発明による、広告主が、たとえば図9に示される装置上に表示される広告に関連する広告を掲載することができる、例示的な店頭電子ディスプレイ装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外光を放射する第1の光源と、
複数の個別に制御可能なシャッタを有する液晶デバイスと、
前記複数のシャッタに光学的に位置合わせされると共に少なくとも1つは前記紫外光の少なくとも或る量を吸収してそれを可視光に変換する複数の発光素子と、
前記電源と前記第1の光源との間に接続されて前記光源に電源を供給する電源を安定化するためのレギュレーション回路と
を備えることを特徴とするディスプレイ装置において用いるためのディスプレイ素子。
【請求項2】
前記第1の光源は発光ダイオードである、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項3】
前記第1の光源は面実装光源である、請求項2に記載のディスプレイ素子。
【請求項4】
第2の光源をさらに備え、前記光源は、前記発光素子のうちの少なくとも1つの上に実質的に同じ強度の可視光を放射する、請求項2に記載のディスプレイ素子。
【請求項5】
紫外光を放射する第2の光源をさらに備える、請求項2に記載のディスプレイ素子。
【請求項6】
前記第2の光源は、前記第1の光源が動作しないときにのみ動作する、請求項5に記載のディスプレイ素子。
【請求項7】
前記第2の光源は、前記第1の光源に隣接し、前記第1の光源及び前記第2の光源は類似の空間プロファイルで光を放射する、請求項6に記載のディスプレイ素子。
【請求項8】
前記複数のシャッタは、前記紫外光に対応するエネルギーにおいて可変の透過率を有する、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項9】
前記複数のシャッタは少なくとも3つのシャッタを含み、前記複数の発光素子は、前記光が前記素子上に入射するときに異なる色で発光する少なくとも3つの発光素子を含む、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項10】
前記複数のシャッタは少なくとも2組のシャッタを含み、該2組のシャッタはそれぞれ、少なくとも3つのシャッタを含み、前記複数の発光素子はそれぞれ、少なくとも2組の発光素子を含み、該2組の発光素子はそれぞれ、光が該素子上に入射するときに異なる色で発光する少なくとも3つの発光素子を含む、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項11】
前記光源と前記液晶デバイスとの間に、前記液晶デバイスに前記光が入射する前に前記光を拡散し、平行にするスクリーニング素子をさらに備える、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項12】
前記シャッタは光源側と視認側とを有し、前記発光素子は前記視認側に配置される、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項13】
前記発光素子は前記液晶デバイス上に配置される、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項14】
前記発光素子は異なる色で発光する、請求項13に記載のディスプレイ素子。
【請求項15】
前記複数の発光素子は実質的に白色光を発光する素子を含む、請求項14に記載のディスプレイ素子。
【請求項16】
前記発光素子のうちの少なくとも1つは、半導体、蛍光体、気体、プラズマ、有機顔料、無機顔料及びその任意の組み合わせから成るグループから選択される材料を含む、請求項14に記載のディスプレイ素子。
【請求項17】
前記レギュレーション回路は、
前記光源から放射される紫外光の一部を検出し、該光の部分の強度を指示する第1の信号を生成する光検出器と、
前記第1の信号を受信するための入力を有し、前記第1の信号と基準信号とを比較し、前記第1の信号と前記基準信号との間の差に比例する第2の信号を生成するコンパレータ回路と、
前記第2の信号を受信するための入力と、前記光源に安定化された電源信号を供給するための出力とを有するコントローラ回路と
を備える、請求項16に記載のディスプレイ素子。
【請求項18】
前記光検出器は、前記光の部分が前記紫外光の反射された部分になるように配置される、請求項17に記載のディスプレイ素子。
【請求項19】
前記反射された部分は、前記第1の光源と前記複数の発光素子との間に配置されるスクリーニング素子によって少なくとも部分的に反射される、請求項18に記載のディスプレイ素子。
【請求項20】
前記コントローラ回路は、電圧コントローラ及び電流コントローラから成るグループから選択される、請求項17に記載のディスプレイ素子。
【請求項21】
シャッタをそれぞれ開閉するシャッタコントローラをさらに備え、前記コントローラ回路は、シャッタが閉じられるときの暗電流を最小限に抑える自動ゼロ化機構を有する、請求項17に記載のディスプレイ素子。
【請求項22】
前記レギュレーション回路は、
前記光源から放射される紫外光の一部を検出し、該可視光の部分の強度を指示する第1の信号を生成する光検出器と、
前記第1の信号を受信するための入力を有し、前記第1の信号と基準信号とを比較し、前記第1の信号と前記基準信号との間の差に比例する第2の信号を生成する、コンパレータ回路と、
前記第2の信号を受信するための入力と、前記光源に安定化された電源信号を供給するための出力とを有するコントローラ回路と
を備える、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項23】
前記光検出器は少なくとも1つのデジタルカメラを備える、請求項22に記載のディスプレイ素子。
【請求項24】
前記光源と熱伝達できる状態にされる冷却用プレナムをさらに備え、前記プレナムは気体及び液体から成るグループから選択される冷却材を含む、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項25】
前記発光素子の視認者側にあり、前記紫外光の少なくとも一部をフィルタリングする光学保護フィルタをさらに備える、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項26】
前記フィルタは、前記液晶デバイス上に配置されるコーティング及び個別のフィルタリング素子から成るグループから選択される、請求項25に記載のディスプレイ素子。
【請求項27】
前記複数の発光素子のうちの少なくとも1つの視認者側に光学的安定化フィルタをさらに備え、前記安定化フィルタは前記可視光の一部を透過し、前記一部は、前記複数の発光素子のうちの前記少なくとも1つのピーク可視波長を含む、請求項1に記載のディスプレイ素子。
【請求項28】
紫外光を放射する複数の光源と、
複数の個別に制御可能なシャッタと、
前記各シャッタに光学的に位置合わせされると共に少なくとも1つは前記紫外光の少なくとも或る量を吸収して可視光に変換する複数の発光素子と、
前記光源に電源を供給するための安定化電源と
を備えることを特徴とするディスプレイ装置。
【請求項29】
前記複数の光源は複数の発光ダイオードを含む、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項30】
前記複数の光源は実質的に平坦な構造に面実装される、請求項29に記載のディスプレイ装置。
【請求項31】
前記複数の光源は少なくとも第1の光源と第2の光源とを含み、両方の光源が類似の空間プロファイルで光を放射するように前記第1の光源は前記第2の光源に隣接し、前記電源は一度に前記第1の光源及び前記第2の光源のうちの一方だけに電源を供給する、請求項29に記載のディスプレイ装置。
【請求項32】
前記複数の光源は実質的に2次元のアレイ内にあり、前記電源は前記複数のシャッタそれぞれの上に実質的に同じ量の紫外光が入射するような電源量を前記複数の光源それぞれに供給する、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項33】
前記複数の光源は、第1の光源と、第2の光源とを含み、
前記電源は、前記第1の光源が破損するときに、少なくとも前記第2の光源への前記電源の量を調整する、請求項32に記載のディスプレイ装置。
【請求項34】
前記電源は、前記複数の発光素子がそれぞれ、前記紫外光で照明されるときに実質的に同じ量の可視光を放射するように、前記複数の光源それぞれに電源を割り当てる電源管理回路を含む、請求項32に記載のディスプレイ装置。
【請求項35】
前記複数のシャッタはそれぞれ液晶を含み、前記紫外光に対応するエネルギーにおいて可変電界依存性の透過率を有する、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項36】
前記複数のシャッタは少なくとも3つのシャッタを含み、前記複数の発光素子はそれぞれ、前記素子上に光が入射するときに異なる色で発光する少なくとも3つの発光素子を含む、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項37】
前記複数のシャッタは少なくとも2組のシャッタを含み、前記2組のシャッタはそれぞれ、少なくとも3つのシャッタを含み、前記複数の発光素子はそれぞれ、少なくとも2組の発光素子を含み、前記2組の発光素子はそれぞれ、前記少なくとも3つのシャッタに対応する少なくとも3つの発光素子を含み、前記発光素子は、その上に前記紫外光が入射するときに異なる色で発光する、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項38】
前記光源と前記液晶デバイスとの間にスクリーンをさらに含み、前記スクリーンは、前記光源から放射される前記紫外光を拡散し、平行にして、前記紫外光を前記シャッタのうちの少なくとも1つに向けて誘導する、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項39】
前記シャッタはそれぞれ光源側及び視認側を有し、前記発光素子はそれぞれ前記視認側に配置される、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項40】
前記発光素子はそれぞれ前記シャッタのうちの1つの上に配置される、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項41】
前記少なくとも2組の発光素子はそれぞれ異なる色で発光する、請求項40に記載のディスプレイ装置。
【請求項42】
前記複数の発光素子は、実質的に白色光を発光する素子を含む、請求項41に記載のディスプレイ装置。
【請求項43】
前記発光素子のうちの少なくとも1つは、半導体、蛍光体、気体、プラズマ、有機顔料、無機顔料及びその任意の組み合わせから成るグループから選択される材料を含む、請求項41に記載のディスプレイ装置。
【請求項44】
前記安定化電源は、
電源と、
前記電源及び前記複数の光源に接続されるレギュレーション回路と
を備える、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項45】
前記レギュレーション回路は、
前記複数の光源の少なくとも1つから放射される光の一部を検出し、及び/又は、該光の部分の強度を指示する第1の信号を生成する複数の光検出器と、
前記第1の信号を受信するための少なくとも1つの入力を有し、前記第1の信号と少なくとも1つの基準信号とを比較し、前記第1の信号と前記少なくとも1つの基準信号との間の差に比例する第2の信号を生成するコンパレータ回路と、
前記第2の信号を受信するための少なくとも1つの入力と、前記複数の光源に安定化された電源信号を供給するための少なくとも1つの出力とを有するコントローラ回路と
を備える、請求項44に記載のディスプレイ装置。
【請求項46】
前記光検出器は、前記紫外光の部分が、前記光源と前記液晶デバイスとの間に配置されるスクリーンによって少なくとも部分的に反射された部分であるように配置される、請求項45に記載のディスプレイ装置。
【請求項47】
前記コントローラ回路、電圧コントローラ及び電流コントローラから成るグループから選択される、請求項44に記載のディスプレイ装置。
【請求項48】
前記複数の光源と熱伝達できる状態にされる冷却用プレナムをさらに備える、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項49】
前記複数の発光素子の視認者側にあり、前記複数の光源によって放射される前記紫外光の少なくとも一部をフィルタリングする光学保護フィルタをさらに備える、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項50】
前記保護フィルタは前記発光素子の視認者側に配置されるコーティングである、請求項49に記載のディスプレイ装置。
【請求項51】
前記複数の発光素子のうちの少なくとも1つの視認者側に光学的安定化フィルタをさらに備え、
前記安定化フィルタは前記可視光の一部を透過し、前記一部それぞれは、前記複数の発光素子のうちの前記少なくとも1つのピーク可視波長を含む、請求項28に記載のディスプレイ装置。
【請求項52】
前記安定化フィルタは、前記複数の発光素子のうちの前記少なくとも1つの上に配置されるコーティング、及び前記液晶デバイスとは個別の素子から成るグループから選択される、請求項51に記載のディスプレイ装置。
【請求項53】
紫外光を放射する複数の光源と、複数の個別に制御可能なシャッタと、前記光源及び前記各シャッタに光学的に位置合わせされると共にそれぞれ前記紫外光の少なくとも或る量を吸収して可視光に変換する複数の発光素子と、前記光源に電源を供給するための安定化電源とを備える電子ディスプレイ装置のための較正方法であって、
前記複数の光源のうちの少なくとも1つに少なくとも1つの既知の電源レベルを供給すること、
前記供給することから生じる光強度を測定すること、及び
前記複数の光源のうちの前記少なくとも1つに供給される前記電源を調整すること
を含むことを特徴とする電子ディスプレイ装置のための較正方法。
【請求項54】
前記測定することは、前記光源のうちの前記少なくとも1つから放射される光の強度を測定することを含む、請求項53に記載の較正方法。
【請求項55】
前記測定することは、前記発光素子のうちの少なくとも1つから放射される光の強度を測定することを含む、請求項53に記載の較正方法。
【請求項56】
前記複数の光源のうちの前記少なくとも1つは1組の光源を含み、前記測定することは光検出器を用いて可視光強度を測定することを含む、請求項53に記載の較正方法。
【請求項57】
前記複数の光源のうちの前記少なくとも1つは1組の光源を含み、前記測定することは光検出器を用いて紫外光強度を測定することを含む、請求項53に記載の較正方法。
【請求項58】
前記複数の光源のうちの前記少なくとも1つは複数組の光源を含み、前記測定することは、個々の組の光源に対応する複数の光強度を測定することを含む、請求項53に記載の較正方法。
【請求項59】
前記複数の光強度を比較することをさらに含み、前記調整することは、測定された光強度が実質的に同じになるように、フィードバック制御方式を用いて前記電源レベルを調整することを含む、請求項58に記載の較正方法。
【請求項60】
前記光強度は、前記複数組の光源から放射される紫外光強度及び前記複数組の発光素子によって生成される可視光強度から成るグループから選択される、請求項59に記載の較正方法。
【請求項61】
前記比較することは、
前記可視光強度を閾値強度と比較すること、
前記発光素子のうちのどれが前記閾値強度未満である可視光強度を有するかを判定すること、及び
前記閾値強度未満である前記発光素子の位置を記憶すること
を含む、請求項53に記載の較正方法。
【請求項62】
前記測定すること及び前記調整することは、定期的に調整すること、及び比較することを含む、請求項53に記載の較正方法。
【請求項63】
前記測定することは、前記光強度に対応する電気的な測定基準をモニタすることを含み、前記測定基準は、前記光源の電気抵抗及び前記光源に供給される電流から成るグループから選択される、請求項53に記載の較正方法。
【請求項64】
前記測定することは、前記ディスプレイ装置に向けられる少なくとも1つのデジタルカメラを用いて実行される、請求項53に記載の較正方法。
【請求項65】
前記測定することは、前記ディスプレイ装置の異なる部分に向けられる複数のデジタルカメラを用いて実行される、請求項64に記載の較正方法。
【請求項66】
システム顧客に従って選択された時刻に複数の電子ディスプレイ装置のうちの選択されたディスプレイ装置上にビデオ又は静止画像コンテンツを表示できるようにするシステムであって、該システムは、
複数の電子ディスプレイ装置に接続されるネットワークであって、前記装置のうちの少なくとも1つは、
紫外光を放射する複数の光源と、
複数の個別に制御可能なシャッタと、
前記シャッタそれぞれに光学的に位置合わせされると共にそれぞれ前記紫外光のうちの少なくとも或る量を吸収して可視光に変換する複数の発光素子と、
前記光源に電源を供給するための安定化電源と
を備え、
該システムは少なくとも1つの中央情報処理ステーションを備え、該中央情報処理ステーションは、
前記システム顧客が前記システムにアクセスできるようにする顧客インターフェースと、
前記システム顧客が注文に関するオプションを検討することができるようにする手段と、
前記システム顧客が前記電子ディスプレイ装置のうちの少なくとも1つの上に視覚コンテンツを表示するための注文をできるようにする手段と、
前記電子ディスプレイ装置のうちの前記少なくとも1つに前記コンテンツを送信するための手段と
を備える、システム顧客に従って選択された時刻に複数の電子ディスプレイ装置のうちの選択されたディスプレイ装置上にビデオ又は静止画像コンテンツを表示できるようにするシステム。
【請求項67】
前記電子ディスプレイ装置は、広告を掲載するために屋外又は屋内の交通量の多いエリア内に配置され、前記コンテンツは広告コンテンツを含み、前記中央情報処理ステーションは、前記システム顧客から広告コンテンツを受信するための手段を含む、請求項66に記載のシステム。
【請求項68】
前記電子ディスプレイ装置は映画館内に配置され、前記コンテンツはデジタル形式の映画を含み、前記システム顧客は映画館経営者を含む、請求項66に記載のシステム。
【請求項69】
コンテンツプロバイダによって所有される映画コンテンツを配給し、システム顧客である映画館経営者の指示によってデジタル映画館内で前記映画コンテンツを上映するためのシステムであって、該システムは、
映画館内の複数の電子映画ディスプレイ装置に接続されるネットワークであって、前記装置はそれぞれ、
紫外光を放射する複数の光源と、
複数の個別に制御可能なシャッタと、
前記シャッタそれぞれに光学的に位置合わせされる複数の発光素子であって、該発光素子はそれぞれ前記紫外光のうちの少なくとも或る量を吸収し、それを可視光に変換する、複数の発光素子と、
前記光源に電源を供給するための安定化電源とを備え、
また該システムは少なくとも1つの中央情報処理ステーションを備え、該中央情報処理ステーションは、
システム顧客が前記システムにアクセスできるようにする顧客インターフェースと、
システム顧客がデジタル形式で入手可能な映画コンテンツを検討することができるようにする手段と、
前記顧客が前記電子映画ディスプレイ装置のうちの少なくとも1つにおいて上映するための映画コンテンツの予定を立てて、購入できるようにする手段と、
前記顧客の映画館の場所に前記映画コンテンツを送信するための手段とを備える、コンテンツプロバイダによって所有される映画コンテンツを配給し、システム顧客である映画館経営者の指示によってデジタル映画館内で前記映画コンテンツを上映するためのシステム。
【請求項70】
前記ディスプレイ装置は、LEDディスプレイ、LCDシャッタタイプディスプレイスクリーン、デジタル光処理システム、反射型LCDディスプレイ装置、及びその任意の組み合わせから成るグループから選択される、請求項69に記載のシステム。
【請求項71】
紫外光を放射する複数の光源と、複数の個別に制御可能なシャッタと、前記各シャッタに光学的に位置合わせされると共に前記紫外光の少なくとも或る量を吸収して可視光に変換する発光素子と、前記光源に電源を供給するための安定化電源とを備える紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法であって、
少なくとも1組の発光素子を特定する情報を受信すること、
或る時間中に前記1組の発光素子を照明するために駆動されるべきである複数の光源を判定すること、及び
前記時間中に前記複数の光源に電源を割り当てること
を含むことを特徴とする紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項72】
前記情報を受信することは、前記組内の前記発光素子毎に1組の所望の可視光強度を受信することを含む、請求項71に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項73】
前記判定することは、前記複数の光源毎に1組の電源レベルを判定することを含む、請求項72に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項74】
前記判定することはさらに、前記1組の発光素子に関連付けられる前記シャッタ毎に1組のシャッタ開放を判定することを含む、請求項73に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項75】
前記判定することは、同時に割り当てること、順々に割り当てること、及びその組み合わせを含む電源割当て方式を判定することを含む、請求項73に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項76】
前記判定することは、順次電源割当て方式を判定することを含み、前記割り当てることは、前記順次電源割当て方式に従って前記複数の光源それぞれに1つの電源レベルを供給することを含み、前記光源のうちの第1の光源に供給される電源レベルは、前記時間中に前記光源のうちの第2の光源に供給される電圧レベルとは異なる、請求項75に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項77】
前記時間は第1の時間及び第2の時間を含み、
前記割り当てることは、
前記第1の時間中に前記第1の光源に電源レベルを供給すること、及び
前記第2の時間中に前記第2の光源に電源レベルを供給すること
を含む、請求項76に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項78】
前記時間は約30分の1秒未満である、請求項77に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項79】
前記装置はさらにマスターコントローラを備え、前記判定することはさらに、前記マスターコントローラを用いて少なくとも1つのシャッタ位置を調整することを含む、請求項71に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。
【請求項80】
前記安定化電源は光源コントローラを備え、前記ディスプレイ装置はさらにシャッタコントローラを備え、前記判定することはさらに、前記シャッタコントローラ及び前記光源コントローラを調整することを含む、請求項71に記載の紫外線励起ディスプレイ装置への電源を管理する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−532933(P2007−532933A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533322(P2006−533322)
【出願日】平成16年5月24日(2004.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/016153
【国際公開番号】WO2004/114053
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(505434559)ノーヴァス・パートナーズ・エルエルシー (2)
【氏名又は名称原語表記】Novus Partners LLC
【住所又は居所原語表記】4445 Lake Forest Drive, Suite 600, Cincinnati, OH 45242, United States of America
【Fターム(参考)】