説明

組合せ療法

本発明はヒトのような温血動物(場合により、電離放射線で処置されている)における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法に関し、5-FU、CPT-11又は5-FU及びCPT-11と組み合わせたAZD2171の投与を含む、特に癌、特に充実性腫瘍に関連する癌の治療方法;AZD2171並びに5-FU、CPT-11又は5-FU及びCPT-11を含む医薬組成物;療法によるヒト又は動物体の治療方法に使用するためのAZD2171並びに5-FU、CPT-11又は5-FU及びCPT-11を含む組み合わせ製品;AZD2171並びに5-FU、CPT-11又は5-FU及びCPT-11を含むキット;ヒトのような温血動物(場合により、電離放射線で処置されている)における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用する為の医薬の製造におけるAZD2171並びに5-FU、CPT-11又は5-FU及びCPT-11の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明はヒトのような温血動物(場合により、電離放射線で処置されている)における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法に関し、5-FUと組み合わせたAZD2171の投与;CPT-11と組み合わせたAZD2171の投与;及び5-FU及びCPT-11と組み合わせたAZD2171の投与のいずれか一つを含む、特に癌、特に充実性腫瘍に関連する癌の治療方法;AZD2171と5FU;AZD2171とCPT-11;並びにAZD2171と5FU及びCPT-11とのいずれか一つを含む医薬組成物;療法によるヒト又は動物体の治療方法に使用するためのAZD2171と5FU;AZD2171とCPT-11;並びにAZD2171と5FU及びCPT-11とのいずれか一つを含む組み合わせ製品;AZD2171と5FU;AZD2171とCPT-11;並びにAZD2171と5FU及びCPT-11とのいずれか一つを含むキット;ヒトのような温血動物(場合により、電離放射線で処置されている)における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用する為の医薬の製造におけるAZD2171と5FU;AZD2171とCPT-11;並びにAZD2171と5FU及びCPT-11とのいずれか一つの使用に関する。
【0002】
正常な血管形成は、胚成長、創傷治癒及び数種の構成の女性生殖機能を含む種々のプロセスに重要な役割を果たす。望ましくない又は病的な血管形成は、糖尿病性網膜症、乾癬、癌、慢性関節リュウマチ、アテローム、カポジ肉腫及び血管腫を含む病状に関連する(Fan 等, 1995, Trends Pharmacol. Sci. 16: 57-66; Folkman, 1995, Nature Medicine 1: 27-31)。血管透過性の変更は、正常な生理学的プロセス及び病的生理学的プロセスの双方に役割を果たすと考えられる(Cullinan-Bove 等, 1993, Endocrinology 133: 829-837; Senger 等, 1993, Cancer and Metastasis Reviews, 12: 303-324)。インビトロで内皮細胞成長促進活性を持つ数種のポリペプタイドは、酸性線維芽細胞成長因子及び塩基性線維芽細胞成長因子(aFGF & bFGF)並びに血管内皮成長因子(vascular endothelial growth factor:VEGF)に関連して同定されてきた。そのレセプターの制限された発現の理由で、VEGFの成長因子は、両FGFと対照的に、内皮細胞に向けて相対的に特異的である。最近の証拠は、VEGFが正常及び病的血管形成双方(Jakeman 等, 1993, Endocrinology, 133: 848-859; Kolch 等, 1995, Breast Cancer Research and Treatment, 36:139-155)並びに血管透過性(Connolly 等, 1989, J. Biol. Chem. 264: 20017-20024)に対して重要な刺激剤であることを示す。抗体を用いるVEGFの隔離(sequestration)によるVEGF作用のアンタゴニズムは、腫瘍増殖の抑制をもたらすことができる(Kim et al, 1993, Nature 362: 841-844)。
【0003】
レセプターチロシンキナーゼ(Receptor Tyrosine Kinases :RTKs)は細胞の血漿膜を横切る生化学信号の伝達に重要である。これらの伝達膜分子は、血漿膜中のセグメントにより細胞内チロシンキナーゼ領域に連結された細胞外リガンド−結合領域から特徴的に構成される。リガンドのレセプターに対する結合はレセプター関連チロシンキナーゼ活性の刺激をもたらし、当該活性は、レセプター及びその他の細胞内分子の双方にチロシン残基のリン酸化に導く。チロシンリン酸化のこれらの変化は種々の細胞応答に導く信号性カスケードを開始する。今日まで、アミノ酸配列相同により定義される、少なくとも19の区別的RTKサブファミリーが同定されている。これらのサブファミリーのうちの一つが、現在のところfms様チロシンキナーゼレセプターであるFlt-1(VEGFR-1とも称する)、キナーゼ挿入領域−含有レセプターであるKDR(VEGFR-2若しくはFLK-1とも称する)、及び別のfms様チロシンキナーゼレセプターであるFlt-4によって構成される。これらの関連RTKs、Flt-1及びKDRのうちの二つは、高親和性のVEGFを結合することが示されている(De Vries 等, 1992, Science 255: 989-991; Terman 等, 1992, Biochem. Biophys. Res. Comm. 1992, 187: 1579-1586)。VEGFの、外来細胞中に発現されたこれらのレセプターへの結合は、細胞タンパク質及びカルシウムフラックスのチロシンリン酸化状態の変化と関連されてきた。
【0004】
VEGFは脈管形成及び血管形成に対するキーとなる刺激剤である。このサイトカインは、内皮細胞増殖、プロテアーゼの発現及び移行、並びにその後に続く細胞の組織化を引き起こし、毛細管を形成することにより脈管発芽表現型を引き起こす(Keck, P.J., Hauser, S.D., Krivi, G., Sanzo, K., Warren, T., Feder, J., 及びConnolly, D.T., Science (Washington DC), 246: 1309-1312, 1989; Lamoreaux, W.J., Fitzgerald, M.E., Reiner, A., Hasty, K.A., and Charles, S.T., Microvasc. Res., 55: 29-42, 1998; Pepper, M.S., Montesano, R., Mandroita, S.J., Orci, L. 及びVassalli, J.D., Enzyme Protein, 49: 138-162, 1996.)。加えて、VEGFは、病理学的血管形成の特徴である過剰透過性、未熟血管ネットワークの形成を促進する、有意な血管透過性をもたらす(Dvorak, H.F., Detmar, M., Claffey, K.P., Nagy, J.A., van de Water, L., 及びSenger, D.R., Int. Arch. Allergy Immunol., 107: 233-235, 1995; Bates, D.O., Heald, R.I., Curry, F.E. and Williams, B. J. Physiol. (Lond.), 533: 263-272, 2001)。
【0005】
KDR単独の活性化は、VEGFに対する総ての主要表現型応答(内皮細胞増殖、移行、及び生存を含む)、並びに血管透過性の導入を促進するのに充分である(Meyer, M., Clauss, M., Lepple-Wienhues, A., Waltenberger, J., Augustin, H.G., Ziche, M., Lanz, C., Buttner, M., Rziha, H-J., and Dehio, C., EMBO J., 18: 363-374, 1999; Zeng, H., Sanyal, S. 及び Mukhopadhyay, D., J. Biol. Chem., 276: 32714-32719, 2001; Gille, H., Kowalski, J., Li, B., LeCouter, J., Moffat, B, Zioncheck, T.F., Pelletier, N. and Ferrara, N., J. Biol. Chem., 276: 3222-3230, 2001)。
【0006】
VEGFレセプターチロシンキナーゼのインヒビターであるキナゾリン誘導体が国際特許出願国際公開WO 00/47212に記載されている。AZD2171はWO 00/47212に記載され及びその実施例240である。AZD2171は、4-(4-フルオロ-2-メチルインドール-5-イルオキシ)-6-メトキシ-7-(3-(ピロリジン-1-イル)プロポキシ)キナゾリン:
【0007】
【化1】

【0008】
である。
AZD2171は、インビトロ(a)酵素及び(b) HUVEC分析(WO 00/47212 (ページ80〜83)に記載されている)で優れた活性を示す。酵素分析で、単離したKDR (VEGFR-2)及びFlt-1 (VEGFR-1)チロシンキナーゼ活性の阻止のAZD2171 IC50 値は、それぞれ<2 nM 及び5 ± 2 nMだった。AZD2171はVEGF-刺激内皮細胞増殖を強く阻止する(HUVEC 分析においてIC50 値が0.4 ± 0.2 nM)が、1250倍を超える濃度において基底内皮細胞増殖を感知できるほどに阻止しない(IC50値が> 500 nM)。WO 00/47212 (ページ83)に記載されているインビボ充実性腫瘍モデルにおけるCalu-6腫瘍異種移植の増殖は、1.5、3及び6 mg/kg/日AZD2171で1日一回経口投与28日後、それぞれ、49%**、 69%***及び91%***まで阻止した(P**<0.01、P***<0.0001、片側t検定)。AZD2171は、一日一回経口投与後のモデルの範囲で広スペクトル抗腫瘍活性を引き出すことが示されている。
【0009】
国際特許出願No. PCT/GB2004/005359はAZD2171マレイン酸塩を記載し、AZD2171マレイン酸塩が単独療法として施用でき又は一種以上の他の物質及び/又は治療と併用できることを記述する。5−フルオロウラシル、イリノテカンを含むその他の物質が列挙されている。
【0010】
WO 00/47212では、その発明の化合物は:「単独療法として適用できる、又は本発明の化合物に一種以上のその他の物質及び/又は治療を加えることを含むことができる。このような共同治療は、治療の個々の成分の同時、逐次または別個の投与により達成できる」と記述する。
【0011】
次いで、WO 00/47212は、外科的、放射線療法による並びに5−フルオロウラシル(5-FU)及びイリノテカン(CPT-11)を含む種々のタイプの化学療法剤を含むこのような共同治療の例示に続く。
【0012】
WO 00/47212中には、AZD2171とCPT-11及び/又は5-FUとの具体的な組合せについてどこにも示唆されていない。
WO 00/47212中には、明細書中に記載のいずれかの発明化合物と他の治療との使用が驚くほど利点のある効果を生じさせることについてどこにも記述されていない。
【0013】
我々は、特定の組合せ療法の選択、すなわち、5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと組み合わせて使用される特定の化合物であるAZD2171が、単独で使用されるAZD2171; 5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のいずれかよりも顕著に良好な抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用を生じさせることを予期しないでしかも驚いたことに、今、見出した。本発明の一態様では、5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと組み合わせて使用されるAZD2171が、単独で使用されるAZD2171; 5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のいずれかよりも顕著に良好な抗癌作用を生じさせる。本発明の一態様では、5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと組み合わせて使用されるAZD2171が、単独で使用されるAZD2171; 5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のいずれかよりも充実性腫瘍に顕著に良好な作用を生じさせる。本発明の一態様では、5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと組み合わせて使用されるAZD2171が、単独で使用されるAZD2171; 5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のいずれ結腸直腸癌に顕著に良好な作用を生じさせる。
【0014】
本発明の治療方法の抗−癌作用には、抗−腫瘍作用、応答速度、疾病進行までの時間及び生存率等があるが、これらに限定されない。本発明の治療方法の抗腫瘍作用には、腫瘍増殖の抑制、腫瘍増殖の遅延、腫瘍の軽減、腫瘍の収縮、治療の中止による腫瘍の再増殖までの増加作用、疾病進行の遅延化等があり、これらに限定されない。本発明の治療方法が充実性腫瘍を有する又は有しない癌の治療を必要とするヒトのような温血動物に施すとき、当該治療方法は、例えば、抗腫瘍作用の程度、応答速度、疾病進行までの時間及び生存率のうちの一以上により測ることのできる作用を生じさせうるということが予期される。抗癌作用には、既存の疾病治療並びに予防的治療も含む。
【0015】
本発明では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用を形成させる方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供する。
【0016】
本発明では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用を形成させる方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供する。
【0017】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法を提供し、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FU; CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む。
【0018】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法を提供し、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FU; CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む。
【0019】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法を提供し、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FU; CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む。
【0020】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法を提供し、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FU; CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む。
【0021】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における結腸直腸癌の治療方法を提供し、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FU; CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む。
【0022】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における結腸直腸癌の治療方法を提供し、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FU; CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む。
【0023】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用を形成させる方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FU;CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供し、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に投与できる。
【0024】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用を形成させる方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FU;CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供し、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に投与できる。
【0025】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FU;CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供し、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に投与できる。
【0026】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FU;CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供し、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に投与できる。
【0027】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FU;CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供し、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に投与できる。
【0028】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FU;CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供し、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に投与できる。
【0029】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における結腸直腸癌の治療方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FU;CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供し、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に投与できる。
【0030】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における結腸直腸癌の治療方法であって、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FU;CPT-11; 並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む方法を提供し、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に投与できる。
【0031】
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と、5-FUとを、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、5-FUとを、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物が提供される。
【0032】
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と、CPT-11とを、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、CPT-11とを、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物が提供される。
【0033】
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と、5-FU及びCPT-11とを、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物が提供される。
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、5-FU及びCPT-11とを、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物が提供される。
【0034】
本発明の別の態様では、療法によりヒト又は動物体の治療方法に使用するための、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と5-FUとを含む組合製品を提供する。
本発明の別の態様では、療法によりヒト又は動物体の治療方法に使用するための、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と5-FUとを含む組合製品を提供する。
【0035】
本発明の別の態様では、療法によりヒト又は動物体の治療方法に使用するための、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩とCPT-11とを含む組合製品を提供する。
本発明の別の態様では、療法によりヒト又は動物体の治療方法に使用するための、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)とCPT-11とを含む組合製品を提供する。
【0036】
本発明の別の態様では、療法によりヒト又は動物体の治療方法に使用するための、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と5-FU及びCPT-11とを含む組合製品を提供する。
本発明の別の態様では、療法によりヒト又は動物体の治療方法に使用するための、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と5-FU及びCPT-11とを含む組合製品を提供する。
【0037】
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と5-FUとを含むキットを提供する。
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と5-FUとを含むキットを提供する。
【0038】
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩とCPT-11とを含むキットを提供する。
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)とCPT-11とを含むキットを提供する。
【0039】
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と5-FU及びCPT-11とを含むキットを提供する。
本発明の別の態様では、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と5-FU及びCPT-11とを含むキットを提供する。
【0040】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩;
b) 第2単位投与形態の5-FU;及び
c) 前記第1及び第2単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0041】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く);
b) 第2単位投与形態の5-FU;及び
c) 前記第1及び第2単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0042】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩;
b) 第2単位投与形態のCPT-11;及び
c) 前記第1及び第2単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0043】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く);
b) 第2単位投与形態のCPT-11;及び
c) 前記第1及び第2単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0044】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩;
b) 第2単位投与形態の5-FU;
c) 第3単位投与形態のCPT-11;及び
d) 前記第1、第2及び第3単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0045】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く);
b) 第2単位投与形態の5-FU;及び
c) 第3単位投与形態のCPT-11;及び
d) 前記第1、第2及び第3単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0046】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;
b) 第2単位投与形態の5-FUと製薬学的に許容できる賦形剤または担体;及び
c) 前記第1及び第2単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0047】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;
b) 第2単位投与形態の5-FUと製薬学的に許容できる賦形剤または担体;及び
c) 前記第1及び第2単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0048】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;
b) 第2単位投与形態のCPT-11と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;及び
c) 前記第1及び第2単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0049】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;
b) 第2単位投与形態のCPT-11と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;及び
c) 前記第1及び第2単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0050】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;
b) 第2単位投与形態の5-FUと製薬学的に許容できる賦形剤または担体;
c) 第3単位投与形態のCPT-11と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;及び
d) 前記第1、第2及び第3単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0051】
本発明の別の態様では、
a) 第1単位投与形態のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;
b) 第2単位投与形態の5-FUと製薬学的に許容できる賦形剤または担体;及び
c) 第3単位投与形態のCPT-11と製薬学的に許容できる賦形剤または担体;及び
d) 前記第1、第2及び第3単位投与形態を含有する容器手段
を含むキットを提供する。
【0052】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用を提供する。
【0053】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用を提供する。
【0054】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用を提供する。
【0055】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用を提供する。
【0056】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用を提供する。
【0057】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用を提供する。
【0058】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗癌作用(ここで、癌は結腸直腸癌)の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用を提供する。
【0059】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗癌作用(ここで、癌は結腸直腸癌)の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用を提供する。
【0060】
本発明の別の態様では、療法組み合わせ治療の必要なヒトのような温血動物に、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること;及び有効量の5-FU、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与することを含む療法組み合わせ治療であって、ここで、AZD2171及び5-FUを同時に、続いて若しくは別々にそしていずれの順序でも投与できる、療法組み合わせ治療が提供される。
【0061】
本発明の別の態様では、療法組み合わせ治療の必要なヒトのような温血動物に、有効量のAZD2171(AZD2171マレイン酸塩を除く)又はその製薬学的に許容できる塩、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること;及び有効量の5-FU、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与することを含む療法組み合わせ治療であって、ここで、AZD2171及び5-FUを同時に、続いて若しくは別々にそしていずれの順序でも投与できる、療法組み合わせ治療が提供される。
【0062】
本発明の別の態様では、療法組み合わせ治療の必要なヒトのような温血動物に、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること;及び有効量のCPT-11、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与することを含む療法組み合わせ治療であって、ここで、AZD2171及びCPT-11を同時に、続いて若しくは別々にそしていずれの順序でも投与できる、療法組み合わせ治療が提供される。
【0063】
本発明の別の態様では、療法組み合わせ治療の必要なヒトのような温血動物に、有効量のAZD2171(AZD2171マレイン酸塩を除く)又はその製薬学的に許容できる塩、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること;及び有効量のCPT-11、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与することを含む療法組み合わせ治療であって、ここで、AZD2171及びCPT-11を同時に、続いて若しくは別々にそしていずれの順序でも投与できる、療法組み合わせ治療が提供される。
【0064】
本発明の別の態様では、療法組み合わせ治療の必要なヒトのような温血動物に、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること;及び有効量の5-FU、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること;及び有効量のCPT-11、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与することを含む療法組み合わせ治療であって、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11を同時に、続いて若しくは別々にそしていずれの順序でも投与できる、療法組み合わせ治療が提供される。
【0065】
本発明の別の態様では、療法組み合わせ治療の必要なヒトのような温血動物に、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること;及び有効量の5-FU、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること;及び有効量のCPT-11、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与することを含む療法組み合わせ治療であって、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11を同時に、続いて若しくは別々にそしていずれの順序でも投与できる、療法組み合わせ治療が提供される。
【0066】
本明細書中で定義するような本発明の組み合わせ治療は、前記治療の個々の成分の同時、続いて又は別々投与により達成できる。本明細書中で定義するような組み合わせ治療は、単一の療法として施用しても本発明の組み合わせ療法に加えて外科的、放射線治療又は追加の化学療法剤と関連させることもできる。外科的手術は、本明細書で記載するAZD2171との組み合わせ治療の投与前、その間又はその後の、腫瘍の部分的又は完全切除の段階を含むことができる。
【0067】
本発明の組み合わせ治療と共に任意に使用するためのその他の化学療法剤には、WO 00/47212に記載されているものがある(当該公報を本明細書に参照として含める)。このような化学療法剤には化学療法剤の5種の主要なカテゴリーをカバーできる:
(i) 脈管目標剤を含むその他の抗血管形成剤;
(ii) 細胞分裂停止剤;
(iii)生物学的応答調節剤(例えば、インターフェロン);
(iv) 抗体(例えば、エドレコロマブ);並びに
(v) 抗増殖/抗新生物形成薬及びその組み合わせ(医薬癌研究に使用される);そして薬剤のその他のカテゴリーは:
(vi) アンチセンス療法;
(vii)遺伝子療法アプローチ;及び
(ix) 免疫療法アプローチ
等である。
【0068】
本発明の組み合わせ治療で使用される化学療法剤の特定の例はラルチトレキシド(raltitrexed)、エトポシド、ビノレルビン、パクリタクセル、ドセタクセル、シスプラチン、オキサリプラチン、ゲムシタビン等であり、このような組み合わせは、肺、頭及び首、:結腸、脳、甲状腺、直腸、食道、胃、頸部、卵巣、皮膚、膀胱、及び膵臓の癌の治療に特に有用であることが期待される。
【0069】
AZD2171、5-FU及び電離放射線又はAZD2171、CPT-11及び電離放射線又はAZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線の多数組み合わせの投与は、AZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線のいずれか単独で達成されるよりも大きな、抗腫瘍作用のような作用を形成できる。AZD2171、5-FU及び電離放射線又はAZD2171、CPT-11及び電離放射線又はAZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線の多数組合せの投与は、AZD2171及び5-FUの組合せで達成されるよりも大きな、AZD2171及びCPT-11の組合せで達成されるよりも大きな、AZD2171、5-FU及びCPT-11の組合せで達成されるよりも大きな、抗腫瘍作用のような作用を形成できる。AZD2171、5-FU及び電離放射線又はAZD2171、CPT-11及び電離放射線又はAZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線の多数組合せの投与は、AZD2171及び電離放射線の組合せで達成されるよりも大きな、5-FU及び電離放射線の組合せで達成されるよりも大きな、CPT-11及び電離放射線の組合せで達成されるよりも大きな、そして5-FU、CPT-11及び電離放射線の組合せで達成されるよりも大きな抗腫瘍作用のような作用を形成できる。
【0070】
本発明では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0071】
本発明では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0072】
本発明では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0073】
本発明では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0074】
本発明では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0075】
本発明では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0076】
本発明では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0077】
本発明では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0078】
本発明では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0079】
本発明では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0080】
本発明では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0081】
本発明では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0082】
本発明では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0083】
本発明では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0084】
本発明では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0085】
本発明では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0086】
本発明では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0087】
本発明では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含む。
【0088】
特に、充実性腫瘍に関連する癌は結腸直腸癌である。
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及び5-FUは、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0089】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及び5-FUは、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0090】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0091】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0092】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0093】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0094】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及び5-FUは、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0095】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及び5-FUは、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0096】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0097】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0098】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0099】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0100】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及び5-FUは、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0101】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及び5-FUは、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0102】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0103】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0104】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0105】
本発明の別の態様では、ヒトのような温血動物における充実性腫瘍に関連する癌の治療方法が提供され、当該方法は、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の5-FUの投与前、後及び同時に、有効量のCPT-11の投与前、後及び同時に、そして有効量の電離放射線の照射前、後及び同時に、当該動物に投与することを含み、ここで、AZD2171、5-FU及びCPT-11は、場合により、おのおの製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与できる。
【0106】
特に、ヒトのような温血動物は結腸直腸癌を有する。
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩及び5-FUの使用が提供される。
【0107】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)及び5-FUの使用が提供される。
【0108】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩及びCPT-11の使用が提供される。
【0109】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)及びCPT-11の使用が提供される。
【0110】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩並びに5-FU及びCPT-11の使用が提供される。
【0111】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)並びに5-FU及びCPT-11の使用が提供される。
【0112】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩及び5-FUの使用が提供される。
【0113】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)及び5-FUの使用が提供される。
【0114】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩及びCPT-11の使用が提供される。
【0115】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)及びCPT-11の使用が提供される。
【0116】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩並びに5-FU及びCPT-11の使用が提供される。
【0117】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)並びに5-FU及びCPT-11の使用が提供される。
【0118】
特に、ヒトのような温血動物は結腸直腸癌を有する。
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩及び5-FUの使用が提供される。
【0119】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)及び5-FUの使用が提供される。
【0120】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩及びCPT-11の使用が提供される。
【0121】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)及びCPT-11の使用が提供される。
【0122】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩並びに5-FU及びCPT-11の使用が提供される。
【0123】
本発明の別の態様では、電離放射線で治療されているヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造におけるAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)並びに5-FU及びCPT-11の使用が提供される。
【0124】
本発明の別の態様では、組合せ療法治療の必要なヒトのような温血動物に対して、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の5-FU、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の電離放射線を与えることを含む療法組合せ治療が提供され、ここで、AZD2171、5-FU及び電離放射線が、同時に、逐次的に又は別々にそして任意の順序で投与できる。
【0125】
本発明の別の態様では、組合せ療法治療の必要なヒトのような温血動物に対して、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の5-FU、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の電離放射線を与えることを含む療法組合せ治療が提供され、ここで、AZD2171、5-FU及び電離放射線が、同時に、逐次的に又は別々にそして任意の順序で投与できる。
【0126】
本発明の別の態様では、組合せ療法治療の必要なヒトのような温血動物に対して、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量のCPT-11、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の電離放射線を与えることを含む療法組合せ治療が提供され、ここで、AZD2171、CPT-11及び電離放射線が、同時に、逐次的に又は別々にそして任意の順序で投与できる。
【0127】
本発明の別の態様では、組合せ療法治療の必要なヒトのような温血動物に対して、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量のCPT-11、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の電離放射線を与えることを含む療法組合せ治療が提供され、ここで、AZD2171、CPT-11及び電離放射線が、同時に、逐次的に又は別々にそして任意の順序で投与できる。
【0128】
本発明の別の態様では、組合せ療法治療の必要なヒトのような温血動物に対して、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の5-FU、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量のCPT-11、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の電離放射線を与えることを含む療法組合せ治療が提供され、ここで、AZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線が、同時に、逐次的に又は別々にそして任意の順序で投与できる。
【0129】
本発明の別の態様では、組合せ療法治療の必要なヒトのような温血動物に対して、有効量のAZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の5-FU、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量のCPT-11、場合により、製薬学的に許容できる賦形剤又は担体と共に投与すること、及び有効量の電離放射線を与えることを含む療法組合せ治療が提供され、ここで、AZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線が、同時に、逐次的に又は別々にそして任意の順序で投与できる。
【0130】
電離放射線で治療されているヒトのような温血動物は、AZD2171と、5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つとを含む医薬又は組み合わせ治療の投与の前、後又は同時に電離放射線で治療されるヒトのような温血動物を意味する。例えば、AZD2171と、5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つとを含む医薬又は組み合わせ治療の投与の前一週間〜後一週間の期間内にヒトのような前記温血動物に、前記電離放射線が与えられる。これは、AZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線が、別々に又は続いていずれかの順序で投与できるか、又は同時に投与できることを意味する。温血動物は、AZD2171、5-FU、CPT-11及び照射の各々の同時の作用を経験できる。
【0131】
本発明の一態様では、電離放射線は、AZD2171と5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のいずれかとのうちの一つの前に、又はAZD2171と5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のいずれかとのうちの一つの後に投与される。
【0132】
本発明の一態様では、電離放射線は、AZD2171と5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のいずれかとのうちのいずれかの前に又はAZD2171と5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のいずれかとのうちの総ての後に投与される。
【0133】
本発明の一態様では、AZD2171は、動物が電離放射線で治療された後に温血動物に投与される。
上述したように本発明の組合せ治療、すなわち、本明細書中で定義したように、AZD2171と、場合により電離放射線と、5-FU; CPT-11;並びに5-FU及びCPT-11のうちの一つとの組み合わせは、それらの抗血管形成及び/又は血管透過性作用に対して興味がある。抗血管形成及び/又は増加した血管透過性作用は、癌(白血病、多発性骨髄症及びリンパ腫を含む)、糖尿病、乾癬、慢性関節リュウマチ、カポジ肉腫、血管腫、急性及び慢性ネフロパシー、アテローム、動脈再発狭窄症、自己免疫疾患、急性炎症、リンパ浮腫、子宮内膜症、機能不全子宮出血並びに網膜血管増殖(加齢関連黄斑変性を含む)を伴う眼疾患を含む広範囲の疾患症状に存在する。本発明の組合せ治療は、癌やカポジ肉腫のような疾病の予防及び治療に特に有用であることが期待される。
【0134】
本発明の組合せ治療は、癌、特に充実性腫瘍に関連する癌を治療するのに使用できる。特に、本発明の組合せ治療は、例えば、結腸、脳、甲状腺、乳房、前立腺、肺及び皮膚の、初期及び再発充実性腫瘍の増殖を有利に遅延させることが期待される。より詳細には、本発明のこのような組合せ治療は、白血病、多発性骨髄症及びリンパ腫を含むVEGFに関連する癌のいずれかの形態を阻止し、さらにVEGFに関連する初期及び再発充実性腫瘍(特に、例えば、結腸、脳、甲状腺、乳房、前立腺、肺、外陰部及び皮膚のある種の腫瘍を含む、増殖及び拡がりについてのVEGFに顕著に依存するような腫瘍)の増殖を阻止することが期待される。
【0135】
本発明の一態様では、本発明のこのような組合せ治療は結腸直腸癌における初期及び二次(再発)腫瘍の増殖を有利に遅延させることが期待される。
本発明の別の態様では、AZD2171と、場合により、電離放射線と、5-FU、CPT-11、並びに5-FU 及びCPT-11のうちの一つとが、VEGFに関連する初期及び再発充実性腫瘍(特に、増殖及び拡がりについてのVEGFに依存するような腫瘍)の増殖を阻止することが期待される。
【0136】
本発明の別の態様では、本発明の治療法の効果は、単独で使用される前記治療成分各々、すなわち、単独で使用されるAZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線各々の効果の相加と少なくとも同等であることが期待される。
【0137】
本発明の別の態様では、本発明の治療法の効果は、単独で使用される前記治療成分各々、すなわち、単独で使用されるAZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線各々の効果の相加よりも大きいことが期待される。
【0138】
本発明の別の態様では、本発明の治療法の効果は相乗効果であると期待される。
本発明では、その効果が、例えば、慣用の用量で組合せ治療の成分の一方又は他方を投与するときに得られるよりも、例えば、応答程度、応答率、疾病進行に対する時間又は生存期間により測定して、療法的に優れている場合に相乗効果を与えると定義される。例えば、組合せ治療の効果は、その効果が、単独で使用されるAZD2171、5-FU、CPT-11 、5-FU及びCPT-11又は電離放射線で達成される効果よりも療法的に優れている場合に相乗的である。さらに、組合せ治療の効果は、単独で使用されるAZD2171、5-FU、CPT-11 、5-FU及びCPT-11又は電離放射線に応答しない(もしくは殆ど応答しない)患者群に利点のある効果が得られる場合に相乗的である。加えて、組合せ治療の効果は、成分の一つをその慣用的な用量で投与し、その他の成分を減少させた用量で投与し、そして、例えば、応答程度、応答率、疾病進行に対する時間又は生存期間により測定される療法効果が、組合せ治療の成分の慣用的な量を投与するときに得られる効果に等しい場合に相乗効果を与えるとして定義される。特に、AZD2171、5-FU、CPT-11 、5-FU及びCPT-11又は電離放射線が、応答程度、応答率、疾病進行に対する時間又は生存データの一つ以上に不利益を与えることなく、特に応答期間に不利益を与えることなく減少できしかし各成分の慣用用量を使用するとき起こる副作用よりも少ない及び/又はやっかいな副作用が少ない場合に、相乗性があるとみなされる。
【0139】
本明細書中に記載される組成物は経口投与に適した形態(例えば、錠剤又はカプセルとして)、点鼻投与又は吸入による投与に適した形態(例えば、粉末又は溶液として)、非経口注射(静脈、皮下、筋肉内、血管内若しくは輸液)に適した形態(例えば、無菌溶液、懸濁液若しくはエマルションとして)、局所投与に適した形態(例えば、軟膏若しくはクリームとして)、直腸投与に適した形態(例えば、ざ剤として)であることができ、あるいは投与の経路が腫瘍に直接注射による若しくは局部(regional or local)送達によることができる。本発明の他の実施態様では、組み合わせ治療のAZD2171は、内視鏡内、気管内、病変部内、経皮、静脈内、皮下内、腹腔内、腫瘍内に送達できる。好ましくは、AZD2171は経口的に投与される。概して、本明細書で記載される組成物は慣用的な賦形剤を使用する慣用的な方法で調製できる。本発明の組成物は単位投与剤型で有利に存在する。
【0140】
AZD2171は、1〜50mg/動物の体表1mの範囲内の単位用量で温血動物に、例えば、ヒトにおいておおよそ0.03〜1.5mg/kgで標準的には投与される。例えば、0.01〜1.5mg/kg、好ましくは、0.03〜0.5mg/kgの範囲内の単位用量が予定され、これは標準的に治療するのに有効な用量である。錠剤やカプセルのような単位投与形態は、普通、例えば、1〜50mgの活性成分を含有する。好ましくは、0.03〜0.5mg/kgの一日用量が使用される。
【0141】
CPT-11はイリノテカンとしても知られている。CPT-11は公知の投与経路及び投与量にしたがって投与できる。
例えば、CPT-11は3週間毎に30〜90分にわたって静脈内注射として350mg/mで投与できる。
【0142】
CPT-11はカンプトセシンの半合成誘導体であり、活性代謝体SN-38にインビボで代謝される。
5-FUは5-フルオロウラシルである。5-FUは公知の投与経路及び投与量にしたがって投与できる。
【0143】
例えば、5-FUは静脈内注射(4時間にわたる40滴/分の割合、又は30〜60分にわたる注入、又は24時間にわたる1日連続注入)により投与される500mlの5%デキストローズ溶液又は500mlの9%塩化ナトリウム溶液中に稀釈した15mg/kgの静脈内注射として投与できる。5-FUの1日投与量は1gを超えないことが推奨される。5-FUは、普通、12〜15gが投与されるまでこれらの方法のうちの1方法で毎日投与され、これが5-FUの1行程を構成する。5-FUの各行程間4〜6週中断するのが普通の実務である。あるいは、5-FUを3日間続けて12mg/kgの用量で静脈注射により投与し、続いて5日目、7日目、及び9日目(すなわち、次の3隔日)に6mg/kg投与し、ついで、1週間に一度静脈注射により5〜15mg/kgの維持用量で投与する。あるいは、患者の治療中の間、週に一度15mg/kgの用量で静脈注射により5-FUを投与する。24時間連続注入により5〜7.5mg/kgの局所灌流として5-FUの動脈内投与もできる。週に一度15mg/kgの用量で、あるいは、6日連続して15mg/kgの用量で続いて週に一度15mg/kgの用量で経口的に5-FUの経口投与もできる。
【0144】
5-FUは、ロイコボリンと共に慣用的に投与する。疑義の回避のため、本発明の組合せ治療はロイコボリンと併用または併用しないときの5-FUの使用を含む。
ロイコボリンは、公知の投与経路および投与量にしたがって投与できる。例えば、ロイコボリンは経口的に投与できる。5-FUと組み合わせて使用するとき、ロイコボリンはロイコボリンカルシウムとして慣用的に投与され、静脈内投与される。例えば、ロイコボリンカルシウムは、ゆっくりした静脈内注入により200mg/mの用量で与えることができ、次いで、直ちに、静脈内注入により5-FUの370mg/mの最初の用量を投与できる。溶液のカルシウム含量のため、ロイコボリンの注入は3〜5分にわたるよりもより速く投与すべきでない。この治療を、5日連続して毎日繰り返す。続く行程は、21〜28日の治療をしない間隔をおいた後行うことができる。
【0145】
あるいは、次のレジメを使用できる。すなわち、6週間毎週2時間注入により500mg/mのロイコボリンを与え、6−週間を通して中途に静注一回分として5-FUの500mg/m与えられる。
【0146】
あるいは、次のレジメを使用できる。すなわち、2時間静注で200mg/mのロイコボリンを与え、次いで、22時間静注で5-FUの400mg/m与え次いで5-FUの600mg/m与え、2日連続して繰り返す。このサイクルを2週間おきに繰り返す。
【0147】
あるいは、5-FUは、カペシタビン(XelodaTM)、テガフール、又はTS−1として経口投与できる。カペシタビンは比較的非毒性のフルオロピリミジンカルバメートであり、5-FUの経口投与前駆体として機能する。公知の投与量でカペシタビンを投与できる。例えば、14日間、1250mg/mの用量を1日2回経口投与でき(1日用量2500mg/mに匹敵)、次いで、7日間中断する。
【0148】
本発明の組合せ治療は、(全身的に又は腫瘍内で5-FUに変換されるプロドラッグ及び前駆体を含む)いずれかの形態で与えられるとき、いずれかの経路により投与されるとき、及びロイコボリンとともに与えられる又はロイコボリン無しで与えられるときの5-FUの使用を含む。
【0149】
本発明の組合せ治療は、(全身的に又は腫瘍内でCPT-11若しくはSN-38に変換されるプロドラッグ及び前駆体を含み、そしてリボゾーム配合物を含む)いずれかの形態で与えられるとき、いずれかの経路により投与されるときのCPT-11又はSN-38の使用を含む。
【0150】
臨床放射線療法の公知のプラクティスにしたがって放射線療法を行うことができる。電離放射線の投与量は臨床放射線療法の使用に公知の量である。使用される放射線療法は、例えば、γ−線、X−線、及び/又はラジオアイソトープからの放射線の直接送達等を含む。電磁波及びUV−照射のような、DNA損傷因子のその他の形態も本発明に含まれる。例えば、X−線は、1日量1.8〜2.0Gyで、週5日を5〜6週間投与できる。標準的な総分割照射量は45〜60Gyの範囲である。一回の大投与量は、例えば、5〜10Gyを放射線療法の一部として投与できる。一回投与は術中に投与できる。過分割照射放射線療法を使用でき、それにより、小投与量のX−線を一定期間規則的に投与される。例えば、多数日にわたり0.1Gy/時間投与される。ラジオアイソトープの投与範囲は広く変動し、アイソトープの半減期、照射放射線の強度及び種類、並びに細胞による吸収に依存する。
【0151】
特定の疾病症状の療法又は予防処置に要求される各療法の用量の大きさは、処置するホスト、投与経路及び治療される病気の重篤度に依存して必然的に変動する。したがって、最適投与量は、特定の患者の治療をする専門家により決定され得る。例えば、毒性を低減させるために組合せ治療の成分の上記要領を減少させることが必要又は望ましい。
【0152】
本発明の組合せ治療は、AZD2171及び5-FU; AZD2171及びCPT-11; AZD2171、5-FU及びCPT-11; AZD2171、5-FU及び電離放射線; AZD2171、CPT-11及び電離放射線; AZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線を含む。これらの薬剤は別々に、いずれかの順序で逐次的に投与でき、あるいは同時に投与できる。
【0153】
本発明は、5-FU若しくはCPT-11又は5-FU及びCPT-11とAZD2171と、又はAZD2171の塩との組合せを含む。特定の塩はAZD2171マレイン酸塩である。
特に、本発明は、5-FU、CPT-11並びに5-FU及びCPT-11と、AZD2171遊離塩基の形態との組合せに関する。
【0154】
医薬組成物に使用されるAZD2171の塩は製薬学的に許容できる塩であるが、しかし、その他の塩もAZD2171およびその製薬学的に許容できる塩の製造に有用であり得る。製薬学的に許容できる塩には、例えば、酸付加塩等があり得る。このような酸付加塩には、例えば、ハイドロジェンハライド、又は硫酸若しくはリン酸、あるいはトリフルオロ酢酸、クエン酸若しくはマレイン酸のような製薬学的に許容できるアニオンを与える無機酸若しくは有機酸との塩等がある。さらに、製薬学的に許容できる塩は、製薬学的に許容できるカチオンを与える無機塩基又は有機塩基と形成できる。このような無機塩基又は有機塩基との塩には、例えば、ナトリウム塩若しくはカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩若しくはマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩等がある。
【0155】
AZD2171はWO 00/47212に記載されている方法、特にWO 00/47212の実施例240に記載されているような方法により合成できる。
AZD2171マレイン酸塩は国際特許出願番号PCT/GB2004/005359に記載されている方法にしたがって製造できる。
【0156】
下記の試験を使用して、AZD2171と5-FU及びCPT-11との組合せの活性を示すことができる。
ヌードマウスにおけるヒトLS-174T結腸直腸癌腫瘍異種移植片
107 LS-174T腫瘍細胞を無胸腺(nu/nu 遺伝子型、スイス)マウスの横腹に皮下注射(s.c.)した。腫瘍が100〜200mmの体積に達したら(移植10日後)、マウスをランダムに群に分け(1群当たり15匹)、治療を開始した。
【0157】
(a)5-FU + AZD2171
対照群(グループ1)は、AZD2171担体の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)毎日受けた。
【0158】
グループ2について、処置が毎日3mg/kg/投与のAZD2171単独の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)からなる。AZD2171は、1%ポリソルベート80(すなわち、脱イオン水中1%(v/v)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート溶液)の懸濁液として調製した。
【0159】
グループ3について、処置が毎日1.5mg/kg/投与のAZD2171単独の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)からなる。AZD2171は、1%ポリソルベート80(すなわち、脱イオン水中1%(v/v)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート溶液)の懸濁液として調製した。
【0160】
グループ4は、毎日3mg/kg/投与のAZD2171の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)と、50mg/kg/注射の5-FUの2回i.v.注射(0日目と7日目)とを組み合わせた。
【0161】
グループ5は、毎日1.5mg/kg/投与のAZD2171の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)と、50mg/kg/注射の5-FUの2回i.v.注射(0日目と7日目)とを組み合わせた。
【0162】
グループ6は、50mg/kg/注射の5-FUの2回i.v.注射(0日目と7日目)を受けた。
AZD2171の投与量は10.0ml/kg(20gのマウスについて200μl)だった。動物がAZD2171及び5-FUの双方を受けた日は、AZD2171の経口投与2時間後に5-FUを投与した。
【0163】
【表1】

【0164】
腫瘍体積(mm)を横方向Vernierキャリパーにより少なくとも週に2回評価した。腫瘍の最も長い直径である長さ、垂線に相当する幅を測定し、
【0165】
【数1】

【0166】
を使用して算出した。処置の開始からの増殖阻止を、対照群と処置群との間の腫瘍体積の差の比較により評価した。
さらに、組合せ治療の効果を5-FUプラスAZD2171を受けた動物群の腫瘍増殖を、動物が単一薬剤の単独療法を受けた腫瘍増殖と比較することにより評価した。
【0167】
AZD2171及び5-FUについての組合せ検討のデータが図1及び図2に示され、ここで、AZD2171を3又は1.5mg/kgで投与した。統計的有意差を、片側、2試料t−検定を使用して評価した。
【0168】
3mg/kg投与AZD2171と5-FUとの組合せは、5-FU単独又はAZD2171単独よりも腫瘍増殖のより顕著に大きな阻止をもたらした(図1)。2種の薬剤AZD2171及び5-FUの組合せによりもたらされた腫瘍増殖の阻止は、AZD2171の用量を1.5mg/kgに減じたときも、いずれかの薬剤単独によりもたらされるものよりも依然として大きかった(図2)。
【0169】
(b)CPT-11+AZD2171
対照群(グループ1)は、AZD2171担体の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)毎日受けた。
【0170】
グループ2について、処置が毎日3mg/kg/投与のAZD2171単独の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)からなる。AZD2171は、1%ポリソルベート80(すなわち、脱イオン水中1%(v/v)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート溶液)の懸濁液として調製した。
【0171】
グループ3について、処置が毎日1.5mg/kg/投与のAZD2171単独の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)からなる。AZD2171は、1%ポリソルベート80(すなわち、脱イオン水中1%(v/v)ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート溶液)の懸濁液として調製した。
【0172】
グループ4は、毎日3mg/kg/投与のAZD2171の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)と、25mg/kg/注射のCPT-11の2回i.v.注射(0日目と7日目)とを組み合わせた。
【0173】
グループ5は、毎日1.5mg/kg/投与のAZD2171の経口投与(p.o)を連続して14日間(0−13日)と、25mg/kg/注射のCPT-11の2回i.v.注射(0日目と7日目)とを組み合わせた。
【0174】
グループ6は、50mg/kg/注射のCPT-11の2回i.v.注射(0日目と7日目)を受けた。
AZD2171の投与量は10.0ml/kg(20gのマウスについて200μl)だった。動物がAZD2171及びCPT-11の双方を受けた日は、AZD2171の経口投与2時間後にCPT-11を投与した。
【0175】
【表2】

【0176】
腫瘍体積(mm)を横方向Vernierキャリパーにより少なくとも週に2回評価した。腫瘍の最も長い直径である長さ、垂線に相当する幅を測定し、
【0177】
【数2】

【0178】
を使用して算出した。処置の開始からの増殖阻止を、対照群と処置群との間の腫瘍体積の差の比較により評価した。
さらに、組合せ治療の効果をCPT-11プラスAZD2171を受けた動物群の腫瘍増殖を、動物が単一薬剤の単独療法を受けた腫瘍増殖と比較することにより評価した。
【0179】
AZD2171及びCPT-11についての組合せ検討のデータが図3及び図4に示され、ここで、AZD2171を3又は1.5mg/kgで投与した。
統計的有意差を、片側、2試料t−検定を使用して評価した。
【0180】
3mg/kg又は1.5mg/kg投与AZD2171とCPT-11との組合せは、CPT-11単独又はAZD2171単独よりも腫瘍増殖のより顕著に大きな阻止をもたらした(図3及び図4)。
同様の実験を使用して、この動物モデルにおけるAZD2171、5-FU及びCPT-11の組合せを観察できる。
【0181】
同様の実験を使用して、この動物モデルにおけるAZD2171、5-FU、CPT-11及び電離放射線の組合せを観察できる。
【図面の簡単な説明】
【0182】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用。
【請求項2】
ヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用。
【請求項3】
ヒトのような温血動物における抗腫瘍作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つとの使用。
【請求項4】
電離放射線で治療をしているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と5-FUとの使用。
【請求項5】
電離放射線で治療をしているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)とCPT-11との使用。
【請求項6】
電離放射線で治療をしているヒトのような温血動物における抗癌作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171又はその製薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と5-FU及びCPT-11との使用。
【請求項7】
癌が結腸直腸癌である請求項2、4、5及び6のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
AZD2171が遊離塩基の形態である請求項1〜7のいずれかに記載の使用。
【請求項9】
AZD2171又はその薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、5-FUとを、薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物。
【請求項10】
AZD2171又はその薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)と、CPT-11とを、製薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物。
【請求項11】
AZD2171又はその薬学的に許容できる塩と、5-FU及びCPT-11とを、薬学的に許容できる賦形剤または担体と共に含む医薬組成物。
【請求項12】
AZD2171又はその薬学的に許容できる塩と、5-FUとを含むキット。
【請求項13】
AZD2171又はその薬学的に許容できる塩と、CPT-11とを含むキット。
【請求項14】
AZD2171又はその薬学的に許容できる塩と、5-FU及びCPT-11とを含むキット。
【請求項15】
ヒトのような温血動物における癌の治療方法であって、有効量のAZD2171又はその薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つと、前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む癌の治療方法。
【請求項16】
ヒトのような温血動物における癌の治療方法であって、有効量のAZD2171又はその薬学的に許容できる塩(AZD2171マレイン酸塩を除く)を、有効量の
a) 5-FU;
b) CPT-11; 並びに
c) 5-FU及びCPT-11
のうちの一つと、前、後又は同時に、有効量の電離放射線と前、後又は同時に、前記動物に投与することを含む癌の治療方法。
【請求項17】
AZD2171が遊離塩基の形態である請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
ヒトのような温血動物における癌の治療方法であって、有効量のAZD2171マレイン酸塩を、有効量の5-FU及びCPT-11と、前、後又は同時に前記動物に投与することを含む癌の治療方法。
【請求項19】
ヒトのような温血動物における抗血管形成及び/又は血管透過性減少作用の形成に使用するための医薬の製造における、AZD2171マレイン酸塩と5-FU及びCPT-11との使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−530518(P2007−530518A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504467(P2007−504467)
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001080
【国際公開番号】WO2005/092303
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】