説明

経路探索装置

【課題】出発地点から目的地点まで円滑に移動することができる経路を探索することが可能な経路探索装置を提供すること。
【解決手段】この経路探索装置21は、予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する装置である。この装置は、第1の乗り物を降りる第1の位置から第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する。更に、この装置は、検出された乗継領域混雑度に基づいて、第1の位置から第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する。加えて、この装置は、推定された移動時間に基づいて経路を探索する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する経路探索装置に関する。
【背景技術】
【0002】
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する経路探索装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
この経路探索装置は、第1の乗り物を降りる第1の位置から第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために要する移動時間を、ユーザに入力させるように構成されている。そして、経路探索装置は、複数のユーザにより入力された移動時間に対して統計処理を行うことにより、移動時間の推定値を算出する。そして、経路探索装置は、その推定値に基づいて上記経路を探索する。
【特許文献1】特開2006−193020号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記経路探索装置によれば、第1の位置から第2の位置へ移動するためにユーザが通過する乗継領域の混雑度(人口密度)が、何らかの理由により、通常時よりも増加した場合、実際の移動時間が上記推定値よりも過度に長くなってしまう。従って、この場合、上記経路探索装置によって探索された経路を用いても、出発地点から目的地点まで円滑に移動することができない虞があった。
【0005】
このため、本発明の目的は、上述した課題である「探索された経路を用いても、出発地点から目的地点まで円滑に移動することができない場合が生じること」を解決することが可能な経路探索装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するため本発明の一形態である経路探索装置は、
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する装置である。
【0007】
更に、この経路探索装置は、
上記第1の乗り物を降りる第1の位置から上記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段と、
上記検出された乗継領域混雑度に基づいて、上記第1の位置から上記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
上記推定された移動時間に基づいて上記経路を探索する経路探索手段と、
を備える。
【0008】
また、本発明の他の形態である経路探索システムは、
ユーザにより入力された出発地点及び目的地点を送信する端末と、
上記端末と通信可能に接続されるとともに、上記端末により送信された上記出発地点及び上記目的地点を受け付け、且つ、予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより当該受け付けた出発地点から当該受け付けた目的地点まで移動するための経路を探索する経路探索装置と、を含むシステムである。
【0009】
更に、上記経路探索システムは、
上記第1の乗り物を降りる第1の位置から上記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段と、
上記検出された乗継領域混雑度に基づいて、上記第1の位置から上記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
上記推定された移動時間に基づいて上記経路を探索する経路探索手段と、
を備える。
【0010】
また、本発明の他の形態である経路探索方法は、
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する方法である。
【0011】
更に、この経路探索方法は、
上記第1の乗り物を降りる第1の位置から上記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出工程と、
上記検出された乗継領域混雑度に基づいて、上記第1の位置から上記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定工程と、
上記推定された移動時間に基づいて上記経路を探索する経路探索工程と、
を含む。
【0012】
また、本発明の他の形態である経路探索プログラムは、
情報処理装置に、
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索させるためのプログラムである。
【0013】
更に、この経路探索プログラムは、
上記情報処理装置に、
上記第1の乗り物を降りる第1の位置から上記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段によって検出された乗継領域混雑度に基づいて、上記第1の位置から上記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
上記推定された移動時間に基づいて上記経路を探索する経路探索手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上のように構成されることにより、出発地点から目的地点まで円滑に移動することができる経路を探索することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の一形態である経路探索装置は、
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する装置である。
【0016】
更に、この経路探索装置は、
上記第1の乗り物を降りる第1の位置から上記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段と、
上記検出された乗継領域混雑度に基づいて、上記第1の位置から上記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
上記推定された移動時間に基づいて上記経路を探索する経路探索手段と、
を備える。
【0017】
これによれば、経路探索装置は、現時点の乗継領域内の混雑度(乗継領域混雑度)に基づいて移動時間を推定し、推定した移動時間に基づいて経路を探索する。これにより、ユーザが探索された経路を用いて移動した場合に、実際の移動時間が推定された移動時間と大きく相違することを防止することができる。この結果、ユーザは、探索された経路を用いて出発地点から目的地点まで円滑に移動することができる。
【0018】
この場合、
上記経路探索装置は、
ユーザにより入力された当該ユーザの歩行速度を受け付ける歩行速度受付手段を備え、
上記移動時間推定手段は、上記受け付けた歩行速度と、上記検出された乗継領域混雑度と、に基づいて上記移動時間を推定するように構成されることが好適である。
【0019】
歩行速度は、ユーザ毎に相違する。従って、乗継領域混雑度が同じ場合であっても、移動時間は、ユーザ毎に相違する。従って、上記構成のように、ユーザにより入力された歩行速度に基づいて移動時間を推定することにより、そのユーザが実際に第1の位置から第2の位置まで移動する時間を高い精度にて推定することができる。この結果、ユーザは、探索された経路を用いて出発地点から目的地点まで円滑に移動することができる。
【0020】
この場合、
上記経路探索装置は、
上記乗り物の実際の運行時間が上記運行スケジュールから遅延した時間を表す運行遅延情報を受け付ける運行遅延情報受付手段と、
上記経路探索手段は、上記受け付けた運行遅延情報と、上記推定された移動時間と、に基づいて上記経路を探索するように構成されることが好適である。
【0021】
これによれば、経路探索装置は、実際の運行時間が運行スケジュールから遅延した場合であっても、その遅延時間を反映した経路を探索することができる。従って、実際の運行時間が運行スケジュールから遅延した場合であっても、ユーザは、探索された経路を用いて出発地点から目的地点まで円滑に移動することができる。
【0022】
この場合、
上記乗継領域混雑度検出手段は、上記乗継領域を撮影することによりその乗継領域の画像を出力する撮影手段を含み、当該撮影手段により出力された画像に基づいて上記乗継領域混雑度を検出するように構成されることが好適である。
【0023】
また、上記経路探索装置の他の態様において、
上記乗継領域は、駅の改札口内の領域であり、
上記乗継領域混雑度検出手段は、上記改札口に設けられるとともに、改札を行うことにより当該改札口内へ入った人の数から当該改札口外へ出た人の数を減じた正味の入場数を出力する改札装置を含み、当該改札装置により出力される当該正味の入場数に基づいて上記乗継領域混雑度を検出するように構成されることが好適である。
【0024】
この場合、
上記経路探索装置は、
上記乗り物は、複数の車両が連結された列車であり、
車両毎の混雑度である車両毎混雑度を検出する車両毎混雑度検出手段と、
上記検出された車両毎混雑度を出力する車両毎混雑度出力手段と、
を備えることが好適である。
【0025】
これによれば、ユーザは、車両毎の混雑度を認識することができる。これにより、ユーザは、混雑度が低い車両を選択して乗車することができる。即ち、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0026】
また、本発明の他の態様に係る経路探索装置は、
上記乗り物は、複数の車両が連結された列車であり、
車両毎の混雑度である車両毎混雑度を検出する車両毎混雑度検出手段を備え、
上記経路探索手段は、上記検出された車両毎混雑度に基づいて上記経路を探索するように構成されることが好適である。
【0027】
これによれば、経路探索装置は、混雑度が低い車両が存在する列車を用いた経路のみを探索することができる。これにより、ユーザは、混雑度が低い車両に確実に乗車することができる。即ち、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0028】
また、本発明の他の形態である経路探索システムは、
ユーザにより入力された出発地点及び目的地点を送信する端末と、
上記端末と通信可能に接続されるとともに、上記端末により送信された上記出発地点及び上記目的地点を受け付け、且つ、予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより当該受け付けた出発地点から当該受け付けた目的地点まで移動するための経路を探索する経路探索装置と、を含むシステムである。
【0029】
更に、上記経路探索システムは、
上記第1の乗り物を降りる第1の位置から上記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段と、
上記検出された乗継領域混雑度に基づいて、上記第1の位置から上記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
上記推定された移動時間に基づいて上記経路を探索する経路探索手段と、
を備える。
【0030】
この場合、
上記端末は、上記ユーザにより入力された当該ユーザの歩行速度を送信するように構成され、
上記経路探索システムは、
上記端末により送信された上記歩行速度を受け付ける歩行速度受付手段を備え、
上記移動時間推定手段は、上記受け付けた歩行速度と、上記検出された乗継領域混雑度と、に基づいて上記移動時間を推定するように構成されることが好適である。
【0031】
また、本発明の他の形態である経路探索方法は、
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する方法である。
【0032】
更に、この経路探索方法は、
上記第1の乗り物を降りる第1の位置から上記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出工程と、
上記検出された乗継領域混雑度に基づいて、上記第1の位置から上記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定工程と、
上記推定された移動時間に基づいて上記経路を探索する経路探索工程と、
を含む。
【0033】
この場合、
上記経路探索方法は、
ユーザにより入力された当該ユーザの歩行速度を受け付ける歩行速度受付工程を備え、
上記移動時間推定工程は、上記受け付けた歩行速度と、上記検出された乗継領域混雑度と、に基づいて上記移動時間を推定するように構成されることが好適である。
【0034】
また、本発明の他の形態である経路探索プログラムは、
情報処理装置に、
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索させるためのプログラムである。
【0035】
更に、この経路探索プログラムは、
上記情報処理装置に、
上記第1の乗り物を降りる第1の位置から上記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段によって検出された乗継領域混雑度に基づいて、上記第1の位置から上記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
上記推定された移動時間に基づいて上記経路を探索する経路探索手段と、
を実現させるためのプログラムである。
【0036】
この場合、
上記経路探索プログラムは、
更に、上記情報処理装置に、
ユーザにより入力された当該ユーザの歩行速度を受け付ける歩行速度受付手段を実現させるとともに、
上記移動時間推定手段は、上記受け付けた歩行速度と、上記検出された乗継領域混雑度と、に基づいて上記移動時間を推定するように構成されることが好適である。
【0037】
上述した構成を有する、経路探索システム、経路探索方法、又は、経路探索プログラム、の発明であっても、上記経路探索装置と同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することができる。
【0038】
以下、本発明に係る、経路探索装置、経路探索システム、経路探索方法、及び、経路探索プログラム、の実施形態について図1〜図5を参照しながら説明する。
【0039】
<第1実施形態>
図1に示したように、第1実施形態に係る経路探索システム1は、携帯電話端末(端末)10と、経路探索装置21と、運行スケジュール管理装置22と、改札装置23と、乗継領域用カメラ(撮影手段)24と、を含む。経路探索装置21は、通信回線(本例では、インターネット回線)NWに接続されている。運行スケジュール管理装置22、改札装置23及び乗継領域用カメラ24のそれぞれは、経路探索装置21と通信可能に接続されている。なお、改札装置23及び乗継領域用カメラ24は、乗継領域混雑度検出手段の一部を構成している。
【0040】
携帯電話端末10は、無線用アンテナANTと、入力部10aと、表示部10bと、を備えている。携帯電話端末10は、無線用アンテナANTを介して通信回線NWに接続されている。
【0041】
入力部10aは、複数のキー(ボタン式スイッチ)を有している。入力部10aは、これらのキーが押し込まれると、それぞれのキーに対応する信号を生成することにより、情報が入力されるように構成されている。表示部10bは、ディスプレイを有している。表示部10bは、画像情報を受け取ると、その画像情報に基づいてそのディスプレイに文字及び図形等からなる画像を表示する。
【0042】
また、携帯電話端末10は、図示しない中央処理装置(CPU;Central Processing Unit)及び記憶装置(メモリ)を備えている。携帯電話端末10は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
【0043】
経路探索装置21は、図示しないCPU、記憶装置(メモリ及びハードディスク装置(HDD;Hard Disk Drive))及び通信装置を備える情報処理装置である。経路探索装置21は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現するように構成されている。
【0044】
運行スケジュール管理装置22は、図示しないCPU、記憶装置(メモリ及びHDD)及び通信装置を備える情報処理装置である。運行スケジュール管理装置22は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、下記機能を実現するように構成されている。
【0045】
運行スケジュール管理装置22の記憶装置には、乗り物(本例では、複数の車両が連結された列車)の運行スケジュール(を表す情報)が記憶されている。列車は、この運行スケジュールに従って運行される。運行スケジュールは予め設定されている。
【0046】
運行スケジュール管理装置22は、記憶されている運行スケジュールから列車の実際の運行時間が遅延した場合には、記憶されている運行スケジュールから列車の実際の運行時間が遅延した時間を表す運行遅延情報を経路探索装置21へ送信する。
【0047】
改札装置23は、駅の改札口に設けられている。改札装置23は、改札を行うことにより、単位時間あたりに改札口内へ入った人の数(入場数)と、単位時間あたりに改札口外へ出た人の数(退場数)と、をそれぞれ算出する。改札装置23は、入場数から退場数を減じた値を、単位時間あたりの正味の入場数として算出する。改札装置23は、算出した正味の入場数を経路探索装置21へ送信する(出力する)。
【0048】
乗継領域用カメラ24は、駅の改札口内のプラットホーム(乗継領域)の上方(プラットホームの天井又は屋根の近傍)に設けられている。乗継領域用カメラ24は、プラットホームを撮影することによりそのプラットホームの画像(プラットホームを映した画像)を経路探索装置21へ送信する(出力する)。なお、乗継領域用カメラ24は、プラットホーム間を移動するための(連絡する)通路、階段、又は、エスカレータ等に設けられていてもよい。
【0049】
図2は、上記のように構成された経路探索システム1の機能のうちの本発明に係る機能を表すブロック図である。この機能は、携帯電話端末10のCPUが後述する図3に示したフローチャートにより表されるプログラム等を実行するとともに、経路探索装置21のCPUが後述する図4に示したフローチャートにより表されるプログラム等を実行することにより、実現される。
【0050】
携帯電話端末10の機能は、地点情報送信部31と、歩行速度送信部32と、探索結果表示部33と、を含む。
【0051】
地点情報送信部31は、表示部10bのディスプレイに、出発地点(を表す情報)と目的地点(を表す情報)との入力を促す画像を表示させる。地点情報送信部31は、ユーザにより入力部10aを介して入力された出発地点と目的地点とを受け付ける。地点情報送信部31は、受け付けた出発地点及び目的地点を含む地点情報と、携帯電話端末10を特定する端末特定情報と、を経路探索装置21へ送信する。本例では、端末特定情報は、ユーザIDである。なお、端末特定情報は、携帯電話端末10の機器ID又は電話番号であってもよい。
【0052】
歩行速度送信部32は、表示部10bのディスプレイに、ユーザの歩行速度(本例では、障害物が存在しない平地を歩行する際の平均的な速度)の入力を促す画像を表示させる。歩行速度送信部32は、ユーザにより入力部10aを介して入力された歩行速度(を表す情報)を受け付ける。歩行速度送信部32は、受け付けた歩行速度と、携帯電話端末10を特定する端末特定情報と、を経路探索装置21へ送信する。
【0053】
探索結果表示部33は、経路探索装置21から探索結果を受信する(受け付ける)。探索結果表示部33は、受信した探索結果に基づいて画像情報を生成する。探索結果表示部33は、生成した画像情報を表示部10bへ送ることにより、その画像情報が表す画像(本例では、探索された経路を表す画像)を表示部10bのディスプレイに表示させる。
【0054】
経路探索装置21の機能は、歩行速度受付部(歩行速度受付手段)41と、乗継領域混雑度算出部(乗継領域混雑度検出手段の一部)42と、移動時間推定部(移動時間推定手段)43と、運行情報記憶部44と、運行遅延情報受付部(運行遅延情報受付手段)45と、経路探索部(経路探索手段)46と、探索結果送信部47と、を含む。
【0055】
歩行速度受付部41は、歩行速度送信部32から送信された歩行速度と端末特定情報とを受信する(受け付ける)。歩行速度受付部41は、受け付けた歩行速度と端末特定情報とを対応付けて経路探索装置21の記憶装置に記憶させる。
【0056】
乗継領域混雑度算出部42は、改札装置23から送信された正味の入場数を受信する。更に、乗継領域混雑度算出部42は、乗継領域用カメラ24から送信されたプラットホームの画像を受信する。乗継領域混雑度算出部42は、受信したプラットホームの画像に基づいてその画像内の人の顔を認識する。
【0057】
乗継領域混雑度算出部42は、上記受信した正味の入場数と、認識した顔の数と、に基づいてプラットホーム上の人口密度(乗継領域混雑度)を算出(検出)する。本例では、乗継領域混雑度算出部42は、上記受信した正味の入場数に基づいて第1の暫定混雑度を算出するとともに、認識した顔の数に基づいて第2の暫定混雑度を算出する。更に、乗継領域混雑度算出部42は、算出した第1の暫定混雑度と、算出した第2の暫定混雑度と、の重み付け平均を取ることにより、乗継領域混雑度を算出する。
【0058】
なお、乗継領域混雑度算出部42は、改札装置23から送信された正味の入場数、及び、乗継領域用カメラ24から送信されたプラットホームの画像、のいずれか一方のみに基づいて乗継領域混雑度を算出するように構成されていてもよい。
【0059】
移動時間推定部43は、乗り継いで利用され得る(乗り継がれ得る)2つの列車(第1の列車及び第2の列車)の組(乗継列車ペア)と、第1の列車を降りる第1の位置(例えば、第1のプラットホーム)から第2の列車に乗る第2の位置(例えば、第2のプラットホーム)へ移動するために通過する領域(乗継領域)と、を対応付けて予め経路探索装置21の記憶装置に記憶させている。
【0060】
移動時間推定部43は、歩行速度受付部41により受け付けられた歩行速度と、乗継領域混雑度算出部42により算出された乗継領域混雑度と、に基づいて、乗継列車ペア毎に移動時間を推定する。ここで、移動時間は、第1の列車を降りる第1の位置から第2の列車に乗る第2の位置へ移動するために要する時間である。
【0061】
本例では、移動時間推定部43は、上記歩行速度が大きくなるにつれて、推定する移動時間が短くなるように構成されている。更に、移動時間推定部43は、上記乗継領域混雑度が小さくなるにつれて、推定する移動時間が短くなるように構成されている。
【0062】
また、移動時間推定部43は、歩行速度の基準値と乗継領域混雑度の基準値と移動時間の基準値とを対応付けて記憶装置に記憶させるように構成されていてもよい。この場合、移動時間推定部43は、受け付けられた歩行速度と記憶されている歩行速度の基準値との差(歩行速度差)、及び、算出された乗継領域混雑度と記憶されている乗継領域混雑度の基準値との差(混雑度差)をそれぞれ算出する。更に、移動時間推定部43は、算出した歩行速度差及び混雑度差に基づいて、記憶されている移動時間の基準値を補正することにより、移動時間を推定する。
【0063】
運行情報記憶部44は、列車の運行スケジュールを経路探索装置21の記憶装置に記憶させている。また、運行遅延情報受付部45は、運行スケジュール管理装置22から運行遅延情報を受信する(受け付ける)。運行情報記憶部44は、運行遅延情報受付部45により受け付けられた運行遅延情報に基づいて、記憶装置に記憶されている運行スケジュールを変更する。即ち、運行スケジュールから列車の実際の運行時間が遅延した時間が、記憶装置に記憶されている運行スケジュールに反映される。
【0064】
経路探索部46は、地点情報送信部31から送信された地点情報と端末特定情報とを受信する(受け付ける)。経路探索部46は、受け付けた地点情報に含まれる出発地点及び目的地点と、受け付けた端末特定情報と対応付けて記憶されている歩行時間に基づいて移動時間推定部43により推定された移動時間と、運行情報記憶部44により記憶されている運行スケジュールと、に基づいて、列車を乗り継ぐことによりその出発地点からその目的地点まで移動するための経路を探索する。
【0065】
探索結果送信部47は、経路探索部46により探索された経路(探索結果)を探索結果表示部33へ送信する。
【0066】
次に、上述した経路探索システム1の作動について具体的に述べる。
携帯電話端末10のCPUは、図示しない歩行速度設定プログラムを、ユーザから起動を指示する情報が入力されることにより実行する。
【0067】
具体的に述べると、携帯電話端末10のCPUは、表示部10bのディスプレイに、歩行速度の入力を促す画像を表示させる。そして、CPUは、歩行速度がユーザにより入力されるまで待機する。そして、歩行速度がユーザによって入力されると、CPUは、入力された歩行速度と、携帯電話端末10を特定する端末特定情報と、を経路探索装置21へ送信する。
【0068】
一方、経路探索装置21のCPUは、図示しない歩行速度記憶プログラムを繰り返し実行する。
具体的に述べると、経路探索装置21のCPUは、携帯電話端末10から送信された歩行速度と端末特定情報とを受信するまで待機する。そして、CPUは、歩行速度及び端末特定情報を受信し、受信した歩行速度と受信した端末特定情報とを対応づけて経路探索装置21の記憶装置に記憶させる(歩行速度受付工程)。
【0069】
また、携帯電話端末10のCPUは、図3にフローチャートにより示した経路探索要求プログラムを、ユーザから起動を指示する情報が入力されることにより実行する。
【0070】
具体的に述べると、携帯電話端末10のCPUは、経路探索要求プログラムの処理を開始すると、ステップ305にて、表示部10bのディスプレイに、出発地点と目的地点とを含む地点情報の入力を促す画像を表示させる。そして、CPUは、地点情報がユーザにより入力されるまで待機する。
【0071】
地点情報がユーザによって入力されると、CPUは、ステップ305にて「Yes」と判定してステップ310に進み、入力された地点情報と、携帯電話端末10を特定する端末特定情報と、を経路探索装置21へ送信する。
【0072】
次いで、CPUは、ステップ315にて、経路探索装置21から探索結果を受信するまで待機する。
【0073】
一方、経路探索装置21のCPUは、図4にフローチャートにより示した経路探索処理プログラムを実行する。
【0074】
具体的に述べると、経路探索装置21のCPUは、経路探索処理プログラムの処理を開始すると、ステップ405にて、携帯電話端末10から地点情報と端末特定情報とを受信するまで待機する。
【0075】
そして、地点情報と端末特定情報とを受信すると、CPUは、ステップ405にて「Yes」と判定してステップ410に進み、改札装置23から送信された正味の入場数と、乗継領域用カメラ24から送信されたプラットホームの画像と、に基づいて乗継領域混雑度を算出する(乗継領域混雑度検出工程)。
【0076】
次いで、CPUは、ステップ415に進み、上記ステップ410にて算出した乗継領域混雑度と、上記ステップ405にて受信した端末特定情報に対応付けて記憶装置に記憶されている歩行速度と、に基づいて、乗継列車ペア毎に移動時間を推定する(移動時間推定工程)。
【0077】
そして、CPUは、ステップ420に進み、上記ステップ405にて受信した地点情報に含まれる出発地点及び目的地点と、上記ステップ415にて推定された移動時間と、記憶装置に記憶されている運行スケジュールと、に基づいて、列車を乗り継ぐことによりその出発地点からその目的地点まで移動するための経路を探索する(経路探索工程)。
【0078】
次いで、CPUは、ステップ425に進み、上記ステップ420にて探索した経路(探索結果)を携帯電話端末10へ送信する。そして、CPUは、ステップ405へ戻り、ステップ405〜ステップ425の処理を繰り返し実行する。
【0079】
これにより、携帯電話端末10は、経路探索装置21から探索結果を受信する。従って、携帯電話端末10のCPUは、ステップ315にて「Yes」と判定してステップ320へ進み、受信した探索結果に基づいて画像情報を生成する。そして、CPUは、生成した画像情報を表示部10bへ送ることにより、その画像情報が表す画像(即ち、探索された経路を表す画像)を表示部10bのディスプレイに表示させる。次いで、CPUは、このプログラムの処理を終了する。
【0080】
以上、説明したように、本発明による経路探索システムの第1実施形態によれば、経路探索装置21は、現時点の乗継領域内の混雑度(乗継領域混雑度)に基づいて移動時間を推定し、推定した移動時間に基づいて経路を探索する。これにより、ユーザが探索された経路を用いて移動した場合に、実際の移動時間が推定された移動時間と大きく相違することを防止することができる。この結果、ユーザは、探索された経路を用いて出発地点から目的地点まで円滑に移動することができる。
【0081】
更に、上記第1実施形態によれば、経路探索装置21は、ユーザにより入力された歩行速度に基づいて移動時間を推定する。これにより、ユーザが実際に第1の位置から第2の位置まで移動する時間を高い精度にて推定することができる。この結果、ユーザは、探索された経路を用いて出発地点から目的地点まで円滑に移動することができる。
【0082】
加えて、上記第1実施形態によれば、運行スケジュールから列車の実際の運行時間が遅延した時間は、経路探索装置21の記憶装置に記憶されている運行スケジュールに反映される。これにより、経路探索装置21は、実際の運行時間が運行スケジュールから遅延した場合であっても、その遅延時間を反映した経路を探索することができる。従って、実際の運行時間が運行スケジュールから遅延した場合であっても、ユーザは、探索された経路を用いて出発地点から目的地点まで円滑に移動することができる。
【0083】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る経路探索システムについて説明する。第2実施形態に係る経路探索システムは、上記第1実施形態に係る経路探索システムに対して、車両毎の混雑度を検出し、検出した混雑度を探索結果とともに出力する点において相違している。従って、以下、かかる相違点を中心として説明する。
【0084】
この第2実施形態に係る経路探索システム1は、図5に示したように、車両内用カメラ(車両毎混雑度検出手段の一部)25を備えている。車両内用カメラ25は、列車の各車両の内部の上方(車両の天井の近傍)に設けられている。車両内用カメラ25は、車両の内部を撮影することによりその車両の内部の画像(車両の内部を映した画像)を経路探索装置21へ送信する(出力する)。
【0085】
更に、第2実施形態に係る経路探索装置21の機能は、歩行速度受付部41〜探索結果送信部47に加えて、車両毎混雑度算出部(車両毎混雑度検出手段の一部)48を含む。
【0086】
車両毎混雑度算出部48は、車両内用カメラ25から送信された車両の内部の画像を受信する。車両毎混雑度算出部48は、受信した車両の内部の画像に基づいてその画像内の人の顔を認識する。車両毎混雑度算出部48は、認識した顔の数に基づいて車両の内部の人口密度(車両毎混雑度)を算出(検出)する。
【0087】
経路探索部46は、受け付けた出発地点及び目的地点と、推定された移動時間と、記憶されている運行スケジュールと、車両毎混雑度算出部48により算出された車両毎混雑度と、に基づいて上記経路を探索する。本例では、経路探索部46は、車両毎混雑度が予め設定された閾値混雑度以下である車両を有する列車のみを用いた経路を探索する。なお、経路探索部46は、車両毎混雑度に関係なく経路を探索するように構成されていてもよい。
【0088】
探索結果送信部(車両毎混雑度出力手段)47は、経路探索部46により探索された経路(探索結果)を、その探索された経路にて用いられる列車の車両毎混雑度とともに、探索結果表示部33へ送信(出力)する。
【0089】
探索結果表示部33は、探索結果送信部47から探索結果と車両毎混雑度とを受信する(受け付ける)。探索結果表示部33は、受信した探索結果及び車両毎混雑度に基づいて画像情報を生成する。探索結果表示部33は、生成した画像情報を表示部10bへ送ることにより、その画像情報が表す画像(本例では、探索された経路と、その経路にて用いられる列車の車両毎の混雑度と、を表す画像)を表示部10bのディスプレイに表示させる。
【0090】
以上、説明したように、本発明による経路探索システムの第2実施形態によれば、ユーザは、車両毎の混雑度を認識することができる。これにより、ユーザは、混雑度が低い車両を選択して乗車することができる。即ち、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0091】
更に、上記第2実施形態によれば、経路探索装置21は、混雑度が低い車両が存在する列車を用いた経路のみを探索することができる。これにより、ユーザは、混雑度が低い車両に確実に乗車することができる。即ち、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0092】
また、この第2実施形態に係る経路探索システムによっても、上述した第1実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
【0093】
なお、上記第2実施形態において、経路探索システム1は、車両内用カメラ25により出力された車両の内部の画像に基づいて車両毎混雑度を算出するように構成されていた。ところで、経路探索システム1は、列車の各車両に設けられ且つ車両の内部の温度を検出する温度検出手段を備え、検出された温度に基づいて車両毎混雑度を算出するように構成されていてもよい。また、経路探索システム1は、列車の各車両に設けられ且つ車両の重量を検出する重量検出手段を備え、検出された重量に基づいて車両毎混雑度を算出するように構成されていてもよい。
【0094】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記各実施形態において、経路探索システム1は、改札装置23により算出された正味の入場数、及び、乗継領域用カメラ24により出力されたプラットホームの画像に基づいて乗継領域混雑度を算出するように構成されていた。ところで、経路探索システム1は、プラットホームに設けられ且つプラットホーム上の温度を検出する温度検出手段を備え、検出された温度に基づいて乗継領域混雑度を算出するように構成されていてもよい。
【0095】
また、上記各実施形態において、乗り物は、列車であったが、自動車(バス等)、航空機、及び、船舶を含んでいてもよい。更に、上記各実施形態において、端末は、携帯電話端末10であったが、パーソナル・コンピュータ等の情報処理端末であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明は、列車等の乗り物を乗り継いで出発地点から目的地点まで移動するための経路を案内する経路案内システム等に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の第1実施形態に係る経路探索システムの概略構成を表す図である。
【図2】図1に示した経路探索システムの機能の概略を表すブロック図である。
【図3】図1に示した携帯電話端末のCPUが実行する経路探索要求プログラムを示したフローチャートである。
【図4】図1に示した経路探索装置のCPUが実行する経路探索処理プログラムを示したフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る経路探索システムの機能の概略を表すブロック図である。
【符号の説明】
【0098】
1 経路探索システム
10 携帯電話端末
10a 入力部
10b 表示部
21 経路探索装置
22 運行スケジュール管理装置
23 改札装置
24 乗継領域用カメラ
25 車両内用カメラ
31 地点情報送信部
32 歩行速度送信部
33 探索結果表示部
41 歩行速度受付部
42 乗継領域混雑度算出部
43 移動時間推定部
44 運行情報記憶部
45 運行遅延情報受付部
46 経路探索部
47 探索結果送信部
48 車両毎混雑度算出部
ANT 無線用アンテナ
NW 通信回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する経路探索装置であって、
前記第1の乗り物を降りる第1の位置から前記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段と、
前記検出された乗継領域混雑度に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
前記推定された移動時間に基づいて前記経路を探索する経路探索手段と、
を備える経路探索装置。
【請求項2】
請求項1に記載の経路探索装置であって、
ユーザにより入力された当該ユーザの歩行速度を受け付ける歩行速度受付手段を備え、
前記移動時間推定手段は、前記受け付けた歩行速度と、前記検出された乗継領域混雑度と、に基づいて前記移動時間を推定するように構成された経路探索装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の経路探索装置であって、
前記乗り物の実際の運行時間が前記運行スケジュールから遅延した時間を表す運行遅延情報を受け付ける運行遅延情報受付手段と、
前記経路探索手段は、前記受け付けた運行遅延情報と、前記推定された移動時間と、に基づいて前記経路を探索するように構成された経路探索装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の経路探索装置であって、
前記乗継領域混雑度検出手段は、前記乗継領域を撮影することによりその乗継領域の画像を出力する撮影手段を含み、当該撮影手段により出力された画像に基づいて前記乗継領域混雑度を検出するように構成された経路探索装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の経路探索装置であって、
前記乗継領域は、駅の改札口内の領域であり、
前記乗継領域混雑度検出手段は、前記改札口に設けられるとともに、改札を行うことにより当該改札口内へ入った人の数から当該改札口外へ出た人の数を減じた正味の入場数を出力する改札装置を含み、当該改札装置により出力される当該正味の入場数に基づいて前記乗継領域混雑度を検出するように構成された経路探索装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の経路探索装置であって、
前記乗り物は、複数の車両が連結された列車であり、
車両毎の混雑度である車両毎混雑度を検出する車両毎混雑度検出手段と、
前記検出された車両毎混雑度を出力する車両毎混雑度出力手段と、
を備える経路探索装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の経路探索装置であって、
前記乗り物は、複数の車両が連結された列車であり、
車両毎の混雑度である車両毎混雑度を検出する車両毎混雑度検出手段を備え、
前記経路探索手段は、前記検出された車両毎混雑度に基づいて前記経路を探索するように構成された経路探索装置。
【請求項8】
ユーザにより入力された出発地点及び目的地点を送信する端末と、
前記端末と通信可能に接続されるとともに、前記端末により送信された前記出発地点及び前記目的地点を受け付け、且つ、予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより当該受け付けた出発地点から当該受け付けた目的地点まで移動するための経路を探索する経路探索装置と、を含む経路探索システムであって、
前記第1の乗り物を降りる第1の位置から前記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段と、
前記検出された乗継領域混雑度に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
前記推定された移動時間に基づいて前記経路を探索する経路探索手段と、
を備える経路探索システム。
【請求項9】
請求項8に記載の経路探索システムであって、
前記端末は、前記ユーザにより入力された当該ユーザの歩行速度を送信するように構成され、
前記端末により送信された前記歩行速度を受け付ける歩行速度受付手段を備え、
前記移動時間推定手段は、前記受け付けた歩行速度と、前記検出された乗継領域混雑度と、に基づいて前記移動時間を推定するように構成された経路探索システム。
【請求項10】
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索する経路探索方法であって、
前記第1の乗り物を降りる第1の位置から前記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出工程と、
前記検出された乗継領域混雑度に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定工程と、
前記推定された移動時間に基づいて前記経路を探索する経路探索工程と、
を含む経路探索方法。
【請求項11】
請求項10に記載の経路探索方法であって、
ユーザにより入力された当該ユーザの歩行速度を受け付ける歩行速度受付工程を備え、
前記移動時間推定工程は、前記受け付けた歩行速度と、前記検出された乗継領域混雑度と、に基づいて前記移動時間を推定するように構成された経路探索方法。
【請求項12】
情報処理装置に、
予め設定された運行スケジュールに従って運行される第1の乗り物及び第2の乗り物を乗り継ぐことにより出発地点から目的地点まで移動するための経路を探索させるための経路探索プログラムであって、
前記第1の乗り物を降りる第1の位置から前記第2の乗り物に乗る第2の位置へ移動するために通過する領域である乗継領域内の現時点の混雑度である乗継領域混雑度を検出する乗継領域混雑度検出手段によって検出された乗継領域混雑度に基づいて、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動するために要する移動時間を推定する移動時間推定手段と、
前記推定された移動時間に基づいて前記経路を探索する経路探索手段と、
を実現させるための経路探索プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の経路探索プログラムであって、
更に、前記情報処理装置に、
ユーザにより入力された当該ユーザの歩行速度を受け付ける歩行速度受付手段を実現させるとともに、
前記移動時間推定手段は、前記受け付けた歩行速度と、前記検出された乗継領域混雑度と、に基づいて前記移動時間を推定するように構成された経路探索プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−271023(P2009−271023A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−124147(P2008−124147)
【出願日】平成20年5月12日(2008.5.12)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】