説明

縦方向車両制御システム

本発明は、縦方向車両制御システムに関する。
本発明の自動制御システムは、1ないし3のネスト化されたループ、即ち、第一の加速度ループ(a、8−10)、第二の速度ループ(v、5、6、10)及び第三の距離ループ(d、2、3、4)から構成される。
本発明によれば、前記3つの値(a、v、d)を利用して、あらゆる環境において効果的な車両の縦方向制御を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、縦方向車両制御システムに関する。
動力伝達系統のハイブリッド化に伴い、適切な製造管理及び品質管理規則(GMP)に基づく分離操業に備え、特にブレーキシステムの将来の動向から、あらゆるユニットの機械的結合は電気的結合によって置き換えられ、現在の制御方法のアーキテクチャは再検討される必要があると出願人は考えている。
【0002】
本発明では、車両の様々のユニットを制御するために必要な指令をする高性能な制御アーキテクチャ、例えばブレーキシステム及びエンジンを提案する。更に、可能な限りユニット間の機械的連結を排除しようとする自動車製造業界の傾向により、それに代わる制御方法を検討することが求められている。
本発明は制御アーキテクチャに係わるものである。運転者に有用な様々な数値をサーボ制御することに基づいている。本発明は、車両の加速度、速度、及び他の車両又は障害物までの距離に係わる。本サーボ制御の役割は、運転者の指示に基づいて車両の各ユニットを制御する正しい指令を供給することにある。
【0003】
閉ループ制御は、様々な理由から開ループ制御より多く採用されてきた。これは、アクチュエータ(ユニット)の開ループ制御に現在使用されているマッピングの数を減らすことができるからである。その調整は簡素化できる。また、閉ループ制御により、車両の動作に係わるユニットの摩耗又は、特性のばらつきの影響を最小化することができる。
【0004】
従来技術を研究することにより、縦方向車両制御の1つあるいは複数のアクチュエータの再検討が必要であることがわかる。そのような必要性は、特にダイムラー・クライスラー社による米国特許第6,665,596号「Vehicle control system and method for controlling a vehicle」により提案されている。
【0005】
この文献には、多数のアクチュエータ(ブレーキ、ハンドル、エンジン及び変速機)を制御対象とする、車両の制御システムが記載されている。この制御システムは複数のブロックから構成される。
第一のブロックでは、運転者の指示(ギア操作、アクセル又はブレーキペダルの踏み込み、方向転換)を生の信号へ変換する処理を行い、この信号は次いで第二ブロックで処理及び修正される。
第二ブロックは予測機能を有し、その役割は、何らかの異常が検出されたときに運転者に対し、その旨を通知することである。例えば、運転者が方向転換を行うときの速度が大きすぎる場合、このブロックでは運転者に対して警告を発し、必要に応じてブレーキ操作を行う。
第二ブロックは、次にさらに「対処」に関する機能を有する第三ブロックと情報のやり取りを行う。第三ブックの役割は、緊急の状況に対処することである。
第四ブロックは、第三ブロックからの指令を入力信号として受ける。アクチュエータを制御するユニットへの指令を出すのはこのブロックである。この最終ブロックでは、指令に基づいてユニットの正しい制御を行う必要がある。しかしながら、この文献にはこのような目的の達成を可能とするブロックについて詳述されていない。
【0006】
第2の文献は、Zahnradefabrick Friedrichshafenによる国際出願公開WO-A-01/62537号、「Model based system for control of the drive system of a motor vehicle」である。この文献で提案される解決法は、予防及び予測の領域で働くものであり、車両を最良に制御するための環境、運転条件、位置を決定することが含まれる。
【0007】
従来技術では、縦方向車両制御機能はそれぞれのコンピュータに実装されている。各コンピュータはそれぞれのマッピング及び独自の設定を有している。従って、新機能を追加する際には、既に他の機能のために行なわれている調整結果を再利用することが出来ない。
【0008】
本発明はこの問題を改善するものである。
本発明は縦方向車両制御システムに係わり、実際には車両は、少なくとも1つの分離型のトルクを供給する縦方向制御アクチュエータから構成される。
本発明のシステムは、下記の手段から構成されることを特徴とする。
すなわち、
−縦方向制御指令に基づいて少なくとも1つのサーボ制御用の指令を生成する手段、及び
−前記サーボ制御用の指令の少なくとも1つを、少なくとも1つの前記分離型縦方向制御アクチュエータ用の異なる指令に変換する手段。
提案される解決法は、ポジティブ又はネガティブなトルクを供給する少なくとも1つのアクチュエータが分離している車両に適用される。この方法は、複数のバージョンに使用できるという利点を有する。
【0009】
別の態様によれば、本制御システムは運転者の操作を解釈して、サーボ制御用の入力指令を供給するモジュールから構成される。その際、この縦方向制御の指令は、加速度、速度又は距離の形で指令される。別の態様によれば、少なくとも1つのサーボ制御用の指令を生成する手段は、加速度、速度及び、又は距離の形でサーボ制御用の出力信号を生成する手段から構成される。
【0010】
別の態様によれば、前記サーボ制御用の指令の少なくとも1つを、前記縦方向制御アクチュエータ用の少なくとも1つの指令に変換する手段は、以下の指令を作成する手段の少なくとも1つから構成される。
すなわち、
−分離型縦方向制御アクチュエータとして熱機関の爆発制御に関する場合には、トルク、速度又はバタフライ弁の角度の指令、
−分離型縦方向制御アクチュエータとしてメインブレーキ又はパーキングブレーキの制御に関する場合には、圧力又はブレーキトルクの指令、
−分離型縦方向制御アクチュエータとして電気エンジンに関する場合には、電流の指令、
−分離型縦方向制御アクチュエータの電力の指令、及び
−1又は複数の分離型縦方向制御アクチュエータを制御するあらゆる数値。
別の態様によれば、少なくとも1つのサーボ制御用の指令を生成する手段は、1ないし3のネスト化されたループから構成され、これらのネスト化されたループには、第1の加速度ループ、第2の速度ループ及び第3の距離ループが含まれおり、効果的な車両の縦方向制御を実施する。
【0011】
別の態様によれば、第1の加速度ループは所定の人間工学に基づく仕様を満たすためにサーボ制御用のパラメータを調整する手段から構成される。
別の態様によれば、第2の速度ループはブレーキペダル及び、又はアクセルペダルの状態を検出して、車両を従来の方法を用いて容易に制御するためのサーボ制御用のパラメータを調整する手段から構成される。
【0012】
別の態様によれば、第2の速度ループのサーボ制御用のパラメータの調整手段は、調速機、速度制限機、坂道発進補助装置及び、又は車線維持装置、車両追従装置及び、又は交通渋滞運転補助装置と協働する。
別の態様によれば、調速機の場合、第2の速度ループのサーボ制御用のパラメータの調整手段は、速度のサーボ制御に基づいて速度調整を行う。
【0013】
別の態様によれば、速度制限機の場合、速度制限は速度飽和モジュールにより行われる。
別の態様によれば、車線維持装置の場合、第2の速度ループのサーボ制御用のパラメータの調整手段は、車両の経路とその環境に速度を合わせる。
【0014】
別の態様によれば、第3の距離ループのサーボ制御用のパラメータの調整手段は、車両追従装置及び、又は交通渋滞運転補助装置と協働する。
別の態様によれば、交通渋滞運転補助装置の場合、第3の距離ループのサーボ制御用のパラメータの調整手段は、時間短縮定数を調整する。
【0015】
別の態様によれば、現在複数の専用コンピュータに実装されている全ての機能を実施することにより、コストを削減し、車両への新規機能の搭載を容易にするために、本システムは以下の手段のうち少なくとも1つから、個別にあるいは結合されて構成される。
すなわち、
−車両間距離の指令を生成する制御インターフェース、
−距離制御方法を生成するモジュール、
−速度飽和方法を生成するモジュール、
−速度制御方法を実行するモジュール、
−加速度飽和方法を実行するモジュール、
−加速度制御方法を実行するモジュール、
−サーボ制御された車両の前を走行する車両の加速度、速度及び、又は距離のパラメータを測定する少なくとも1つの手段、及び
−第1の加速度ループ、第2の速度ループ及び、又は第3の距離ループをそれぞれ構成する各コンバイナ。
【0016】
別の態様によれば、加速度ループを実行する制御システムは、
−加速度を直接検出するセンサ、又は処理することにより加速度が得られる、他の何らかの数値のセンサ、及び
−加速度の指令又は縦方向制御システムにより処理すると加速度に関する指令が得られる他の数値
から構成される。
別の態様によれば、速度ループを実行する制御システムは、
−速度センサ、
−コンピュータ(前記加速度ループのコンピュータと同じもの)、及び
−運転者の操作を解釈するモジュールにより供給される速度の指令
から構成される。
【0017】
別の態様によれば、距離ループを実行する制御システムは、
−固定であるか否かに関わらず、対象物までの距離を測定するシステム、
−コンピュータ、例えば3つのループ全てで同じもの、及び
−運転者の操作を解釈するモジュールにより供給される指令
から構成される。
別の態様によれば、制御システムは、対象物までの距離及び車両の速度を検出する2つのセンサ、制御方法を実施し適切であればそれらの指令をアクチュエータに送出する機能を有するコンピュータ、運転者の操作を解釈するシステムにより供給される対象物までの距離の指令、及び速度の指令から構成される。
【0018】
別の態様によれば、制御システムは、サーボ制御される各数値(距離、速度、加速度)に1つずつ割り当てられている3つのセンサ、第1のモードと同じ機能を有するコンピュータ並びに、距離、速度又は加速度の指令から構成される。
【実施例】
【0019】
後述の詳細な説明及び図面により、本発明の他の利点及び特徴に対する理解を更に深めることができる。
図1は、本発明の1つの実施形態による縦方向制御システムのブロック図である。
サーボ制御の入力は、例えばブレーキ又はアクセルペダルに対する運転者の操作を解釈するモジュールによって供給される指令である。この縦方向制御の指令は、加速度、速度又は距離によって与えられる。
また、このサーボ制御の出力は、同じく加速度、速度及び、又は距離により与えられる。
【0020】
次にこれらの指令は、この目的のために設けられたシステムによって、各ユニット用の様々な指令に変換される。
これらの指令は以下とすることができる。
−分離型縦方向制御アクチュエータとして熱機関の爆発制御に関する場合には、トルク、速度又はバタフライ弁の角度の指令、
−分離型縦方向制御アクチュエータとしてメインブレーキ又はパーキングブレーキの制御に関する場合には、圧力又はブレーキトルクの指令、
−分離型縦方向制御アクチュエータとして電気モータに関する場合には、電流の指令、
−分離型縦方向制御アクチュエータの電力の指令、及び
−1又は複数の分離型縦方向制御アクチュエータの制御を可能にするあらゆる数値。
本発明で提案される解決方法は、1ないし3のネスト化されたループ、即ち、第1の加速度ループ、第2の速度ループ及び、第3の距離ループから構成されるサーボ制御である。これら3つの数値を利用して、いかなる環境においても効果的な車両の縦方向制御を行うことができる。
【0021】
加速度ループバックを提供する第1の加速度ループにより、縦方向制御システムを用いて、所定の人間工学的仕様を満たすサーボ制御用のパラメータを調整することができる。
速度をフィードバックするループバックを実施する第2の速度ループにより、縦方向制御システムを用いて、従来式のブレーキペダル及びアクセルペダルによる車両制御を容易に実施することができる。
この速度ループバックの適用は、例えば、調速機(RV)及び速度制限機(LV)である。つまり調速機(RV)の場合、速度調整は速度サーボ制御により行われる。速度制限機(LV)に関しては、速度制限は速度飽和の手段により行われる。同様に、坂道発進を補助する場合には速度フィードバックが有用である。車線維持は、車両の経路及びその環境に速度を合わせることにより可能である。
【0022】
対象物までの距離のサーボ制御は、車両追従定速走行制御(ACC)型の機能において 非常に有用である。時間短縮定数を用いる ことにより、本発明による 縦方向制御システムを使用して、交通渋滞時の運転を補助することができる。
このアーキテクチャの主な利点は、現在複数の専用コンピュータに実装されている 機能の全てを実施する ことができることである。従って、 コストを削減し、また 車両に 新規機能の実装することが出来る 。
【0023】
図1は以下を示している 。
−dist 制御インターフェース1で生成される、車両間の距離に関する指令(定速走行制御ACCモード)、
−Kdist モジュール3により実施 されるACC制御方法、
−sat モジュール4により実施 される速度飽和(速度制限機モード)、
−v コンバイナ 5の入力として 供給される速度の指令、
−Kvit モジュール6により実施 される制御方法、
−sat モジュール7により実施 される加速度飽和(運転の快適度の調整)、
−Kaccel モジュール9により実施 される加速度制御方法、
−a、v及びdist それぞれ、サーボ制御された車両の前を走行している車両の加速度、速度及び当該車両までの距離であり、車両 追従システム10によって測定されるパラメータ。
これら3つのパラメータは、3つのコンバイナ 2、5及び8の それぞれの適切な入力として 返され、第1の加速度ループ(コンバイナ8)、第2の速度ループ(コンバイナ5)及び、又は第3の距離ループ(コンバイナ2)を構成 する。
【0024】
図2は、コンバイナ2の第3の距離ループ、コンバイナ5の第2の速度ループ、及びコンバイナ8の第1の加速度ループそれぞれについて、ネスト化された3つの ループの応答時間15、17及び19を示す。
本発明の縦方向制御システムのアーキテクチャは、図1に示されるように、 3つのネスト化された ループから構成されて いる。
【0025】
サーボ制御を行うためには、
−サーボ制御の対象となる数値のセンサ又は予測、
−制御方法を実装及び実施するコンピュータ、及び
−指令
を有することが必須である。
加速度ループを生成するためには、
−加速度を直接検出するセンサ、又は処理することにより加速度12を得ることができる他の何らか数値のセンサ、及び
−加速度の指令又は縦方向制御システムによる処理により加速度の指令が得られる他の数値
を有することが必要である。
【0026】
速度ループを生成するためには、
−速度センサ、
−コンピュータ(前記加速度ループのコンピュータと同じ)、及び
−運転者の操作を解釈するモジュールにより供給される速度の指令
を有することが必要である。
距離ループを生成するためには、
−固定であるか否かに関係なく、対象物までの距離を測定するシステム、
−コンピュータ、例えば3つのループ全てと同じもの、及び
−運転者の操作を解釈するモジュールにより供給される指令
を有することが必要である。
【0027】
縦方向制御システムに使用されるセンサの数と、実装される機能に応じて様々な実施形態が考えられる。
第1の実施形態は、対象物までの距離及び車両の速度を検出する2つのセンサ、制御方法を実施して、適切であればそれらの指令をアクチュエータに送出する機能を有するコンピュータ、運転者の操作を解釈するシステムにより供給される距離の指令、及び速度の指令から構成される。
【0028】
更に高価な別の実施形態は、サーボ制御される各数値(距離、速度、加速度)に1つずつ割り当てられる3つのセンサ、第1のモードと同じ機能を有するコンピュータ、並びに、距離、速度又は加速度の指令から構成される。
実装される機能によって他の実施形態が利用可能である。例えば、車両がACC機能を持たない場合、縦方向制御システムは第3の距離ループから構成される。
縦方向制御システムが速度制限機と調速機のみを含む場合、本発明の制御システムは第3の距離ループを含まない速度及び加速度度のサーボ制御に限定される。
明らかに、このコンピュータ及び指令は上述の他の実施形態と同じものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明による縦方向制御システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1のシステムの周波数応答を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向車両制御システムであって、当該車両が分離型のトルクを供給する少なくとも1つの縦方向制御アクチュエータから構成され、
−縦方向制御の指令に基づいて少なくとも1つのサーボ制御用の指令を生成する手段、及び
−前記サーボ制御用の指令の少なくとも1つを、少なくとも1つの前記分離型縦方向制御アクチュエータ用の異なる指令に変換する手段を有し、
少なくとも1つの前記サーボ制御用の指令を生成する手段が、1ないし3のネスト化されたループから構成され、当該ネスト化されたループが、第1の加速度ループ、第2の速度ループ及び第3の距離ループを含むことにより、前記車両の効果的な縦方向制御が実施されることを特徴とする縦方向車両制御システム。
【請求項2】
運転者の操作を解釈してサーボ制御用の入力指令を供給するモジュールから構成されること、及び前記縦方向制御の指令が、加速度、速度又は距離の形で指令されることを特徴とする請求項1に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項3】
少なくとも1つの前記サーボ制御用の指令を生成する手段が、前記加速度、速度及び、又は距離によるサーボ制御用の出力信号を生成する手段から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項4】
前記サーボ制御用の指令の少なくとも1つを、前記縦方向制御アクチュエータ用の少なくとも1つの指令に変換する手段が、
−前記分離型縦方向制御アクチュエータとして熱機関の爆発制御に関する場合には、トルク、速度又はバタフライ弁の角度の指令、
−前記分離型縦方向制御アクチュエータとしてメインブレーキ又はパーキングブレーキの制御に関する場合には、圧力又はブレーキトルクの指令、
−前記分離型縦方向制御アクチュエータとして電気エンジンに関する場合には、電流の指令、
−前記分離型縦方向制御アクチュエータの電力の指令、及び
−1又は複数の前記分離型縦方向制御アクチュエータを制御するあらゆる数値
のうち少なくとも1つの指令から構成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項5】
前記第1の加速度ループが、所定の人間工学に基づく仕様を満たすために前記サーボ制御用のパラメータを調整する手段から構成されることを特徴とする請求項1に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項6】
前記第2の速度ループが、ブレーキペダル及び、又はアクセルペダルの状態を検出して、車両を従来の方法を用いて容易に制御するための前記サーボ制御用のパラメータを調整する手段から構成されることを特徴とする請求項1に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項7】
前記第2の速度ループの、前記サーボ制御用のパラメータの調整手段は、調速機(RV)、速度制限機(LV)、坂道発進補助装置及び、又は車線維持装置、車両追従装置及び、又は交通渋滞運転補助装置と協働することを特徴とする請求項6に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項8】
前記調速機(RV)の場合、前記第2の速度ループの前記サーボ制御用のパラメータの調整手段が、速度のサーボ制御に基づいて速度調整を行うことを特徴とする請求項7に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項9】
前記速度制限機(LV)の場合、当該速度制限が速度飽和モジュールにより行われることを特徴とする請求項7に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項10】
前記車線維持装置の場合、前記第2の速度ループの前記サーボ制御用のパラメータの調整手段が、前記車両の経路とその環境に速度を合わせることを特徴とする請求項7に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項11】
前記第3の距離ループの前記サーボ制御用のパラメータ調整手段が、車両追従装置及び、又は交通渋滞運転補助装置と協働することを特徴とする請求項6に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項12】
前記交通渋滞運転補助装置の場合、前記第3の距離ループの前記サーボ制御用のパラメータ調整手段が、時間短縮定数を調整することを特徴とする請求項11に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項13】
現在複数の専用コンピュータに実装されている全ての機能を実施することにより、コストを削減し、前記車両への新規機能の搭載を容易にすることを特徴とし、
−車両間距離の指令(dist)を生成する制御インターフェース(1)、
−距離制御方法(Kdist)を生成するモジュール(3)、
−速度飽和方法(sat)を生成するモジュール(4)、
−速度制御方法(Kvit)を実行するモジュール(6)、
−加速度飽和方法(sat)を実行するモジュール(7)、
−加速度制御方法(Kaccel)を実行するモジュール(9)、
−サーボ制御された前記車両の前を走行する車両の加速度、速度及び、又は距離のパラメータa、v及びdistを測定する少なくとも1つの手段(10)、及び
−前記第1の加速度ループ(コンバイナ8)、前記第2の速度ループ(コンバイナ5)及び、又は前記第3の距離ループ(コンバイナ2)をそれぞれ構成するコンバイナ(2、5及び、又は8)、
の手段のうち少なくとも1つから、個別にあるいは結合されて構成されることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項14】
−サーボ制御の対象となる数値のセンサ又は予測、
−前記制御方法を実装及び実施するコンピュータ、及び
−指令
から構成されることを特徴とする請求項13に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項15】
前記加速度ループを実施するために、
−前記加速度を直接検出するセンサ、又は処理することにより前記加速度12を得ることができる他の何れかの数値のセンサ、及び
−加速度の指令又は前記縦方向制御システムによる処理により、加速度の指令が得られる他の数値
から構成されることを特徴とする請求項14に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項16】
前記速度ループを実行するために、
−速度センサ、
−コンピュータ(前記加速度ループのコンピュータと同じ)、及び
−前記運転者の操作を解釈するモジュールにより供給される速度の指令
から構成されることを特徴とする請求項14に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項17】
前記距離ループを実行するために、
−固定であるか否かに関係なく、対象物までの距離を測定するシステム、
−コンピュータ、例えば前記3つのループ全てと同じもの、及び
−前記運転者の操作を解釈するモジュールにより供給される指令
から構成されることを特徴とする請求項14に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項18】
対象物までの距離及び前記車両の速度を検出する2つのセンサ、制御方法を実施して適切であればそれらの指令を前記アクチュエータに送出する機能を有するコンピュータ、前記運転者の操作を解釈するシステムにより供給される対象物までの距離の指令、及び速度の指令から構成されることを特徴とする請求項14ないし17のいずれか1項に記載の縦方向車両制御システム。
【請求項19】
サーボ制御される各数値(距離、速度、加速度)に1つずつ割り当てられる3つのセンサ、第1のモードと同じ機能を有する前記コンピュータ並びに、距離、速度又は加速度の指令から構成されることを特徴とする請求項14ないし18のいずれか1項に記載の縦方向車両制御システム。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−526612(P2008−526612A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−550820(P2007−550820)
【出願日】平成18年1月11日(2006.1.11)
【国際出願番号】PCT/FR2006/050011
【国際公開番号】WO2006/075114
【国際公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(503041797)ルノー・エス・アー・エス (286)
【Fターム(参考)】