説明

置換チオフェン−2−カルボン酸アミド、その製法及び薬物としての使用

本発明は、有益な特性を有する下記一般式(I)
【化1】


(式中、A及びR1〜R8cは、請求項1の定義どおり)の新規な置換チオフェン-2-カルボン酸アミド、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及び塩、特に無機若しくは有機酸又は塩基とのその生理学的に適合性の塩に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式の置換チオフェン-2-カルボン酸アミド、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物又はその塩:
【化1】

(式中、Aは下記一般式の基を表し、
【化2】

(式中、
mは数1又は2であり、
8aは、各場合、相互独立的に水素若しくはフッ素原子又はC1-5-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C1-5-アルキル、C1-5-アルコキシ、C1-5-アルコキシ-C1-5-アルキル、アミノ、C1-5-アルキルアミノ、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノ、アミノ-C1-5-アルキル、C1-5-アルキルアミノ-C1-5-アルキル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノ-C1-5-アルキル、アミノカルボニル、C1-5-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノカルボニル若しくはC1-5-アルキルカルボニルアミノ基を表し(このとき、
前述した置換5〜7員基Aにおいて、任意に置換基としてR8aと導入されるヘテロ原子F、O又はNは、N、O、Sの中から選択されるヘテロ原子から正確に1個の炭素原子によっては隔てられておらず、かつ同一若しくは異なる炭素原子上の2個の置換基R8aがC1-5-アルキレン基を意味することがある)、
8bは、各場合、相互独立的に水素原子又はC1-5-アルキル基を表し、
1は、酸素原子又は-CH2-、-CHR8a-若しくは-NR8c-基を表し、
8cは、各場合、相互独立的に水素原子、C1-5-アルキル、C1-5-アルキルカルボニル、C1-5-アルキルオキシカルボニル又はC1-5-アルキルスルホニル基を表し、
2は、酸素原子又は-NR8b-基を表し、
3は、酸素若しくはイオウ原子、又は-NR8c-基を表し、
4は、カルボニル又はスルホニル基を表し、
5は、酸素原子、-NR8b-又はメチレン基を表し、
6は、酸素若しくはイオウ原子又は-NR8c-基を表し、
7は、メチレン又はカルボニル基を表す)、
1は、水素、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルコキシ基(該C1-3-アルキル若しくはC1-3-アルコキシ基の水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい)、C2-3-アルケニル、C2-3-アルキニル、ニトリル、ニトロ又はアミノ基を表し、
2は、水素若しくはハロゲン原子又はC1-3-アルキル基を表し、
3は、水素原子又はC1-3-アルキル基を表し、
4及びR5は、各場合、相互独立的に
水素原子、C2-6-アルケニル若しくはC2-6-アルキニル基、
直鎖若しくは分岐C1-6-アルキル基(該直鎖若しくは分岐C1-6-アルキル基の水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよく、かつ任意に、C3-5-シクロアルキル基、ニトリル、ヒドロキシ、C1-5-アルキルオキシ基(該C1-5-アルキルオキシ基の水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい)、アリルオキシ、プロパルギルオキシ、ベンジルオキシ、C1-5-アルキルカルボニルオキシ、C1-5-アルキルオキシカルボニルオキシ、カルボキシ-C1-5-アルキルオキシ、C1-5-アルキルオキシカルボニル-C1-5-アルキルオキシ、メルカプト、C1-5-アルキルスルファニル、C1-5-アルキルスルホニル、カルボキシ、C1-5-アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-5-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノカルボニル、C3-6-シクロアルキレンイミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-5-アルキルアミノスルホニル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノスルホニル、C3-6-シクロアルキレンイミノスルホニル、アミノ、C1-5-アルキルアミノ、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノ、C1-5-アルキルカルボニルアミノ、C1-5-アルキルスルホニルアミノ、N-(C1-5-アルキルスルホニル)-C1-5-アルキルアミノ又はC3-6-シクロアルキルカルボニルアミノ基で置換されていてもよい)、
カルボキシ、アミノカルボニル、C1-5-アルキルアミノカルボニル、C3-6-シクロアルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノカルボニル、C1-5-アルコキシカルボニル、C4-6-シクロアルキレンイミノカルボニル基、
フェニル、ヘテロアリール、フェニル-C1-5-アルキル又はヘテロアリール-C1-5-アルキル基(任意に、該フェニル又はヘテロアリール部分内で、ハロゲン原子、C1-5-アルキル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノ、ヒドロキシ、C1-5-アルキルオキシ、モノ-、ジ-若しくはトリフルオロメトキシ、カルボキシ-及びC1-5-アルキルオキシカルボニル基から成る群より選択される同一又は異なる置換基にて一置換〜三置換されていてもよい)、
3〜7員シクロアルキル、シクロアルキレンイミノ、シクロアルキル-C1-5-アルキル若しくはシクロアルキレンイミノ-C1-3-アルキル基
(ここで、4〜7員環式基において、該環式部分中、メチレン基は、任意に、-N(R8c)-基、酸素若しくはイオウ原子又は-S(O)-若しくは-S(O)2-基と置き換わっていてもよく、或いは
4〜7員環式基において、該環式部分中、2個の隣接したメチレン基が、任意に一緒に-C(O)N(R8b)-又は-S(O)2N(R8b)-基と置き換わっていてもよく、或いは
6〜7員環式基において、該環式部分中、3個の隣接したメチレン基が、任意に一緒に置換-OC(O)N(R8b)-又は-N(R8b)C(O)N(R8b)-又は-N(R8b)S(O)2N(R8b)-基と置き換わっていてもよく、
但し、酸素及び窒素の群から選択される2個のヘテロ原子が正確に1個の任意に置換されていてもよい-CH2-基で相互に隔てられている、前記定義どおりの3〜7員シクロアルキル、シクロアルキレンイミノ、シクロアルキル-C1-5-アルキル又はシクロアルキレンイミノ-C1-3-アルキル基は除外され、
さらに、前記定義どおりの3〜7員シクロアルキル、シクロアルキレンイミノ、シクロアルキル-C1-5-アルキル又はシクロアルキレンイミノ-C1-3-アルキル基は、1又は2個の-CH2-基のところで各場合1又は2個のC1-3-アルキル基にて置換されていてもよい)
を表し、或いは
4とR5が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-8-シクロアルキル又はC3-8-シクロアルケニル基を形成し(このとき、
3-8-シクロアルキル又はC4-8-シクロアルケニル基は、別個の炭素原子のところでC2-5-アルキレン基にて置換されていてもよく、或いは同時に2個の異なる炭素原子のところでC1-4-アルキレン基にて置換されて対応するスピロ環式基又は架橋二環式基を形成していてもよく、
4-8-シクロアルキル若しくはC5-8-シクロアルケニル基又は上述したような対応するスピロ環式基若しくは対応する架橋二環式基の1個のメチレン基が酸素若しくはイオウ原子又は-N(R8c)-、又はカルボニル、スルフィニル若しくはスルホニル基と置き換わっていてもよく、及び/又は
4-8-シクロアルキル基の2個の直接隣接したメチレン基が一緒に-C(O)N(R8b)-、-C(O)O-若しくは-S(O)2N(R8b)-基と置き換わっていてもよく、及び/又は
6-8-シクロアルキル基の3個の直接隣接したメチレン基が一緒に-OC(O)N(R8b)-、-N(R8b)C(O)N(R8b)-又は-N(R8b)S(O)2N(R8b)-基と置き換わっていてもよく、
同時に、C3-8-シクロアルキル基又は上述したような対応するスピロ環式基若しくは対応する架橋二環式基の1〜3個の炭素原子は、各場合、任意に、相互独立的に1若しくは2個のフッ素原子又は1若しくは2個の同一若しくは異なるC1-5-アルキル、ニトリル、ヒドロキシ、C1-5-アルキルオキシ、C1-5-アルキルカルボニルオキシ、カルボキシ-C1-5-アルキル、C1-5-アルキルオキシカルボニル-C1-5-アルキル、C1-5-アルキルスルファニル、C1-5-アルキルスルホニル、カルボキシ、C1-5-アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-5-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノカルボニル、C3-6-シクロアルキレンイミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-5-アルキルアミノスルホニル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノスルホニル、C3-6-シクロアルキレンイミノスルホニル、アミノ、C1-5-アルキルアミノ、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノ、C1-5-アルキルカルボニルアミノ、C1-5-アルキルスルホニルアミノ、N-(C1-5-アルキルスルホニル)-C1-5-アルキルアミノ若しくはC3-6-シクロアルキルカルボニルアミノ基で置換されていてもよく、
同時に、C3-8-シクロアルケニル基の1又は2個の炭素原子は、各場合、任意に、相互独立的にC1-5-アルキル、ニトリル、カルボキシ-C1-5-アルキル、C1-5-アルキルオキシカルボニル-C1-5-アルキル、カルボキシ、C1-5-アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-5-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノカルボニル、C3-6-シクロアルキレンイミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-5-アルキルアミノスルホニル、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノスルホニル、C3-6-シクロアルキレンイミノスルホニル基で置換されていてもよく、
かつC4-8-シクロアルケニル基の1〜2個の炭素原子(二重結合によって別の炭素原子に結合していない)は、任意に、相互独立的に1若しくは2個のフッ素原子、又はヒドロキシ、C1-5-アルキルオキシ、C1-5-アルキルカルボニルオキシ、C1-5-アルキルスルファニル、C1-5-アルキルスルホニル、アミノ、C1-5-アルキルアミノ、ジ-(C1-5-アルキル)-アミノ、C1-5-アルキルカルボニルアミノ、C1-5-アルキルスルホニルアミノ、N-(C1-5-アルキルスルホニル)-C1-5-アルキルアミノ若しくはC3-6-シクロアルキルカルボニルアミノ基で置換されていてもよく、
但し、R4とR5から一緒に形成されるこの種のC3-8-シクロアルキル若しくはC3-8-シクロアルケニル基又は上述したような対応するスピロ環式基若しくは対応する架橋二環式基であって、
該環式基中の、酸素及び窒素の中から選択される2個のヘテロ原子が、正確に1個の任意に置換されていてもよい-CH2-基によって相互に隔てられている、及び/又は
該環式基の、基R4とR5が結合している炭素原子に直接結合しているメチレン基の一方又は両方が、酸素、窒素及びイオウの中から選択されるヘテロ原子と置き換わっている、及び/又は
該環式基(酸素、窒素、イオウ及びハロゲン原子の中から選択されるヘテロ原子が該環式基に直接結合していることを特徴とする)に結合している置換基が、酸素、窒素及びイオウ(スルホン基を除く)の中から選択される別のヘテロ原子から、正確に1個の任意に置換されていてもよいメチレン基によって隔てられている、及び/又は
2個の酸素原子が一緒に直接結合している、及び/又は
酸素、窒素及びイオウの中から選択されるヘテロ原子が、二重結合によって別の炭素原子に結合している炭素原子に直接結合している、及び/又は
3個の環員(その1個以上が酸素若しくはイオウ原子又は-N(R8c)-基に相当する)を有する環式基を含むものは除外される)、
6は、水素、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、ニトリル基、C1-3-アルキル基、又はC1-3-アルコキシ基を表し(このとき、該C1-3-アルキル又はC1-3-アルコキシ基の水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい)、
7は、相互独立的にC1-3-アルキル(該水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい)、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ(該水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい)、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、C3-6-シクロアルキレンイミノ、カルボキシ、ニトリル、C1-3-アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-3-アルキルアミノカルボニル若しくはジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル基を表し、
ここで、特に断らない限り、前記定義で言及した用語“ヘテロアリール基”は、単環式の5又は6員ヘテロアリール基を意味し(このとき、
該6員ヘテロアリール基は1、2若しくは3個の窒素原子を含み、かつ
該5員ヘテロアリール基は、任意にC1-3-アルキル、フェニル若しくはフェニル-C1-3-アルキル基で置換されていてもよいイミノ基、又は酸素若しくはイオウ原子を含み、或いは
任意にC1-3-アルキル、フェニル、アミノ-C2-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C2-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C2-3-アルキル、C3-6-シクロアルキレンイミノ-C1-3-アルキル若しくはフェニル-C1-3-アルキル基で置換されていてもよいイミノ基、又は酸素若しくはイオウ原子と、さらに窒素原子を含み、或いは
任意にC1-3-アルキル若しくはフェニル-C1-3-アルキル基で置換されていてもよいイミノ基と、2若しくは3個の窒素原子を含み、
かつさらに、任意にフッ素、塩素若しくは臭素原子、C1-3-アルキル、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ基、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ若しくはC3-6-シクロアルキレンイミノ基で置換されていてもよいフェニル環が、2個の隣接炭素原子を介して上記単環式ヘテロアリール基に縮合していてもよく、
かつその結合は、該ヘテロ環式部分の窒素原子若しくは炭素原子又は縮合しているフェニル環を介して達成されている)、
さらに、特に断らない限り、前記定義で言及した用語“ハロゲン原子”は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される原子を意味し、
さらに、前記定義に含まれる、2個より多くの炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニル及びアルコキシ基は、特に断らない限り、直鎖若しくは分岐していてよく、かつ前記ジアルキル化基(例えばジアルキルアミノ基)中のアルキル基は、同一又は異なってよく、
かつ、前記定義に含まれるメチル又はエチル基の水素原子は、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい。)
【請求項2】
Aが、下記一般式の基を表し、
【化3】

(式中、
mは数1又は2であり、
8aは、それぞれ相互独立的に水素若しくはフッ素原子又はC1-3-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ、C1-3-アルコキシ-C1-3-アルキル、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル基を表し(このとき、前述した置換5〜7員基Aにおいて、任意に置換基としてR8aと導入されるヘテロ原子F、O又はNは、N、O、Sの中から選択されるヘテロ原子から正確に1個の炭素原子によっては隔てられておらず、かつ同一若しくは異なる炭素原子上の2個の置換基R8aがC1-5-アルキレン基を意味することがある)、
8bは、水素原子又はC1-3-アルキル基を表し、
1は、酸素原子又は-CH2-、-CHR8a-若しくは-NR8c-基を表し、
8cは、各場合、相互独立的に水素原子、C1-3-アルキル、C1-3-アルキルカルボニル、又はC1-4-アルキルオキシカルボニル基を表し、
3は、酸素原子又は-NR8c-基を表し、
4は、カルボニル基を表す)、
1は、フッ素、塩素、臭素若しくはヨウ素原子、メチル若しくはメトキシ基(該メチル若しくはメトキシ基の水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい)を表し、
2は、水素若しくはフッ素原子を表し、
3は、水素原子を表し、
4は、直鎖若しくは分岐C1-4-アルキル基(該水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよく、かつ任意に、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ基(該C1-3-アルキルオキシ基の水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい)、ベンジルオキシ、C1-3-アルキルカルボニルオキシ、C1-3-アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、C1-3-アルキルアミノカルボニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノカルボニル、C3-6-シクロアルキレンイミノカルボニル、アミノスルホニル、C1-3-アルキルアミノスルホニル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノスルホニル、C3-6-シクロアルキレンイミノスルホニル、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、C1-3-アルキルカルボニルアミノ、若しくはC1-3-アルキルスルホニルアミノ基で置換されていてもよい)、
ヘテロアリール-C1-2-アルキル又はC-連結ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は、ピロリル、オキサゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、チアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル及びピラジニルの中から選択され、かつ任意に、該ヘテロアリール部分内で、ハロゲン原子、C1-3-アルキル、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ、モノ-、ジ-若しくはトリフルオロメトキシ基の中から選択される同一又は異なる置換基にて一置換〜二置換されていてもよい)を表し、
5は、水素原子、又は
直鎖若しくは分岐C1-4-アルキル基(該水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよく、かつ任意に、C1-3-アルキルオキシ基(該C1-3-アルキルオキシ基の水素原子は、任意に、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい)で置換されていてもよい)を表し、或いは
4とR5が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-7-シクロアルキル又はC4-7-シクロアルケニル基を形成し(このとき、該C3-7-シクロアルキル又はC4-7-シクロアルケニル基は、別個の炭素原子のところでC2-5-アルキレン基にて置換されていてもよく、或いは同時に2個の異なる炭素原子のところでC1-4-アルキレン基にて置換されて対応するスピロ環式基又は架橋二環式基を形成していてもよく、
4-7-シクロアルキル若しくはC4-7-シクロアルケニル基又は上述したような対応するスピロ環式基若しくは対応する架橋二環式基の1個のメチレン基が酸素若しくはイオウ原子又はスルホニル若しくは-N(R8c)-基と置き換わっていてもよく、及び/又は
4-8-シクロアルキル基の2個の直接隣接したメチレン基が一緒に-C(O)N(R8b)-又は-C(O)O-基と置き換わっていてもよく、
同時に、C3-7-シクロアルキル基又は上述したような対応するスピロ環式基若しくは対応する架橋二環式基の1〜2個の炭素原子は、任意に、相互独立的にC1-3-アルキル、ヒドロキシ、C1-3-アルキルオキシ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ基で置換されていてもよく、
但し、R4とR5から一緒に形成されるこの種のC3-7-シクロアルキル若しくはC4-7-シクロアルケニル基又は上述したような対応するスピロ環式基若しくは対応する架橋二環式基であって、
該環式基の、基R4とR5が結合している炭素原子に直接結合しているメチレン基が、酸素、窒素及びイオウの中から選択されるヘテロ原子と置き換わっている、及び/又は
該環式基(酸素及び窒素の中から選択されるヘテロ原子が該環式基に直接結合していることを特徴とする)に結合している置換基が、酸素、窒素及びイオウ(スルホン基を除く)の中から選択される別のヘテロ原子から、正確に1個の任意に置換されていてもよいメチレン基によって隔てられている、及び/又は
酸素、窒素及びイオウの中から選択されるヘテロ原子が、二重結合によって別の炭素原子に結合している炭素原子に直接結合している、及び/又は
3個の環員(その1個以上が酸素若しくはイオウ原子又は-N(R8c)-基に相当する)を有する環式基を含むものは除外される)、
6は、塩素若しくは臭素原子を表し、
ここで、特に断らない限り、前記定義で言及した用語“ハロゲン原子”は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される原子を意味し、
さらに、特に断らない限り、前記定義に含まれる、2個より多くの炭素原子を有するアルキル及びアルコキシ基は、直鎖若しくは分岐していてよく、かつ前記ジアルキル化基(例えばジアルキルアミノ基)中のアルキル基は、同一又は異なってよく、
かつ、前記定義に含まれるメチル又はエチル基の水素原子は、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい
ことを特徴とする請求項1記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド、
その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩。
【請求項3】
Aが、下記一般式の基を表し、
【化4】

(式中、
mは数1又は2であり、
8aは、それぞれ相互独立的に水素若しくはフッ素原子又はC1-3-アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C1-3-アルキル、C1-3-アルコキシ、C1-3-アルコキシ-C1-3-アルキル、アミノ、C1-3-アルキルアミノ、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ、アミノ-C1-3-アルキル、C1-3-アルキルアミノ-C1-3-アルキル、ジ-(C1-3-アルキル)-アミノ-C1-3-アルキル基を表し(このとき、前述した置換5〜7員基Aにおいて、任意に置換基としてR8aと導入されるヘテロ原子F、O又はNは、N、O、Sの中から選択されるヘテロ原子から正確に1個の炭素原子によっては隔てられていない)、
8bは、水素原子又はC1-3-アルキル基を表し、
1は、酸素原子又は-CH2-、-CHR8a-若しくは-NR8c-基を表し、
8cは、水素原子、C1-3-アルキル、C1-3-アルキルカルボニル、又はC1-4-アルキルオキシカルボニル基を表し、
3は、酸素原子又は-NR8c-基を表す)、
1は、塩素若しくは臭素原子、メチル、トリフルオロメチル又はメトキシ基を表し、
2は、水素若しくはフッ素原子を表し、
3は、水素原子を表し、
4は、メチル基(任意に、ヒドロキシ、メトキシ、ベンジルオキシ、メトキシカルボニル又はピリジン-4-イル基で置換されていてもよい)、又は
フラン-2-イル、1-メチル-ピラジン-3-イル、フェニル、ピリジン-3-イル若しくはピラジン-2-イル基を表し、
5は、水素原子又はメチル基を表し、或いは
4とR5が、それらが結合している炭素原子と一緒にC3-6-シクロアルキル又はC5-6-シクロアルケニル基を形成し(このとき、
5-6-シクロアルキル又はC5-6-シクロアルケニル基が単一の炭素原子のところでC2-4-アルキレン基にて置換され、或いは同時に2個の異なる炭素原子のところでC1-3-アルキレン基にて置換されて対応するスピロ環式基又は架橋二環式基を形成していてもよく、
さらに、C4-6-シクロアルキル若しくはC5-6-シクロアルケニル基又は上述したような対応するスピロ環式基若しくは対応する架橋二環式基の1個のメチレン基が酸素原子又は-N(R8c)-基と置き換わっていてもよく、
但し、R4とR5から一緒に形成されるこの種のC3-6-シクロアルキル若しくはC5-6-シクロアルケニル基又は上述したような対応するスピロ環式基若しくは対応する架橋二環式基であって、
該環式基の、基R4とR5が結合している炭素原子に直接結合しているメチレン基が、酸素及び窒素の中から選択されるヘテロ原子と置き換わっている、及び/又は
酸素及び窒素の中から選択されるヘテロ原子が、二重結合によって別の炭素原子に結合している炭素原子に直接結合している、及び/又は
3個の環員(その1個以上が酸素原子又は-N(R8c)-基に相当する)を有する環式基を含むものは除外される)、
6は、塩素又は臭素原子を表し、
ここで、特に断らない限り、前記定義で言及した用語“ハロゲン原子”は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の中から選択される原子を意味し、
さらに、特に断らない限り、前記定義に含まれる、2個より多くの炭素原子を有するアルキル及びアルコキシ基は、直鎖若しくは分岐していてよく、かつ前記ジアルキル化基(例えばジアルキルアミノ基)中のアルキル基は、同一又は異なってよく、
かつ、前記定義に含まれるメチル又はエチル基の水素原子は、特に断らない限り、全体的又は部分的にフッ素原子と置き換わっていてもよい
ことを特徴とする請求項1又は2記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド、その互変異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、混合物及びその塩。
【請求項4】
4及びR5が水素を意味しないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【請求項5】
4とR5が、それらが結合している炭素原子と一緒に環式基を形成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【請求項6】
4とR5が、それらが結合している炭素原子と一緒に環式基を形成し、さらに前記環式基中、メチレン基が酸素原子又は-N(R8c)-基と置き換わっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【請求項7】
4とR5が、それらが結合している炭素原子と一緒に下記環式基を意味することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【化5】

【請求項8】
4とR5が、それらが結合している炭素原子と一緒に下記架橋二環式基を意味することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【化6】

【請求項9】
基Aが下記基を表すことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【化7】

【請求項10】
基Aが下記基を表すことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【化8】

【請求項11】
6が臭素原子を表すことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【請求項12】
6が塩素原子を表すことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【請求項13】
1がフッ素、塩素若しくは臭素原子又はメチル若しくはトリフルオロメチル基を表すことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【請求項14】
1が水素原子を表すことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の一般式Iの置換チオフェン-2-カルボン酸アミド。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の生理学的に許容しうる塩。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物又は請求項15記載の生理学的に許容しうる塩を含み、任意に1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤を一緒に含有しうる医薬組成物。
【請求項17】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物又は請求項15記載の生理学的に許容しうる塩の、因子Xaに及ぼす阻害効果及び/又は関連セリンプロテアーゼに及ぼす阻害効果を有する医薬組成物を調製するための使用。
【請求項18】
請求項16記載の医薬組成物の調製方法であって、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物又は請求項15記載の生理学的に許容しうる塩を非化学的方法で1種以上の不活性な担体及び/又は希釈剤に組み入れることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物の調製方法であって、
(a)下記一般式
【化9】

(式中、A、R1、R2及びR3は、請求項1の定義どおり)を下記一般式
【化10】

(式中、R4及びR5は、請求項1の定義どおりであり、Z6は保護基を意味し、かつQは、ヒドロキシ、C1-4-アルコキシ若しくはアシルオキシ基又はハロゲン原子を表す)の化合物と反応させ(アシル化工程)、引き続き、前記保護基Z6を切断して下記一般式
【化11】

(式中、A、R1、R2、R3、R4及びR5は、請求項1の定義どおり)の化合物を得、次に、この一般式(XIV)の化合物をアシル化工程で下記一般式
【化12】

(式中、R6は、請求項1の定義どおりであり、かつQは、ヒドロキシ若しくはC1-4-アルコキシ基、ハロゲン原子又はアシルオキシ基を表す)の化合物と反応させて一般式(I)のチオフェン-2-カルボン酸アミドを得るか、又は
(b)下記一般式
【化13】

(式中、R4及びR5は、請求項1の定義どおりであり、かつZ8は保護基を意味する)の化合物を下記一般式
【化14】

(式中、R6は、請求項1の定義どおりであり、かつQは、ヒドロキシ若しくはC1-4-アルコキシ基、ハロゲン原子又はアシルオキシ基を表す)の化合物と反応させ(アシル化工程)、引き続き、前記保護基Z8を切断して下記一般式
【化15】

(式中、R4、R5及びR6は、請求項1の定義どおりであり、かつQは、ヒドロキシ若しくはC1-4-アルコキシ基、ハロゲン原子又はアシルオキシ基を表す)を得、次に、この一般式(XVII)の化合物を別のアシル化工程で下記一般式
【化16】

(式中、A、R1、R2及びR3は、請求項1の定義どおり)の化合物と反応させて一般式(I)のチオフェン-2-カルボン酸アミドを得る
ことを特徴とする方法。

【公表番号】特表2007−537179(P2007−537179A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512050(P2007−512050)
【出願日】平成17年5月7日(2005.5.7)
【国際出願番号】PCT/EP2005/004974
【国際公開番号】WO2005/111013
【国際公開日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】