自動車用の燃料容器および自動車用の燃料容器の生産方法
【構成】 本発明は、燃料容器の生産方法および自動車用の燃料容器に関する。本方法では、巻き取り型のプリフォームを押し出し、第１工程で多数部品の成形型装置中の最初の熱でシェル形状の中間生成物を生成し、第２工程で同じ成形型装置中で一部品の閉じられた容器を形成して前記プリフォームの形を作り、少なくとも１つの接続取り付け具、少なくとも１つの通気ラインおよび少なくとも１つの機能部品を備えた、少なくとも１つのタンクに充填され及び／または作動する通気装置の予め組み立てた一部が１つの作業サイクル中に材料及び／また形体に合う接続部によって内壁に接続されるように、前記少なくとも１つのタンクに充填され作動する通気装置を前記第１工程と前記第２工程の間の前記中間生成物の少なくとも１つの内壁に固定し、前記中間生成物の壁は前記通気ラインの一部としての可変長の少なくとも１つの導管区分を使用した接続取り付け具によって実装中に貫通される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器を生産する方法、及び燃料容器の内部に配置されタンクに充填されて作動する少なくとも１つの通気装置と、容器内壁の固定した接続点と容器壁を介した開口部との間に伸びる少なくとも１つの通気ラインとを備えた熱可塑性材料の自動車用の燃料容器に関する。
【背景技術】
【０００２】
熱可塑性材料製の自動車用燃料容器は、押し出しブロー成形や、あるいは熱可塑性材料を射出成形した半分のシェルの２つを一緒に結びつけることによって、１個となるように生産される。さらに、シート状のプラスチック半完成品を深絞り加工あるいは加熱成形によって半分のシェルを生産することも知られている。通常、自動車用の燃料容器は、燃料ポンプ、燃料レベル検出器、通気弁、凝縮容器および燃料蒸気フィルタのような備え付け部分を有する。既知の燃料容器はポリオレフィンから成り、それは炭化水素を通さないものではないと知られている。このために、プラスチック製燃料容器は炭化水素のためのバリヤー層を備えた多層押し出し成形から生産される。これらのバリヤー層、例えばＥＶＯＨは、液体および気体の炭化水素を透過させない。炭化水素の潜在的な放出路を除くために、燃料容器のオペレーションに必要なコンポーネントは通常すべてその内部に配設される。その場合には、自動車へのインターフェースの数はできるだけ少なくしておく必要がある。
【０００３】
１つの部品の押し出しブロー成形された燃料容器の生産では、それは例えばこの目的に提供されるキャリアによって、下方へ開いた押し出されたプリフォームチューブへ、備え付け部品を導入することが知られている。型装置が次に備え付け部品を伴うプリフォームチューブを閉じて囲み、そのプリフォームは閉じた成形型装置の内部で既知の方法で成形される。
【０００４】
自動車用のプラスチック燃料容器を生産する代替の方法では、巻き取りタイプの押出成形が生産され、それは最初の工程で多数部の成形型装置の中でシェル形状の中間生成物を形成し、第２の工程で同じ成形型装置の中で、一部品の閉じられた容器を形成する。中間フレームが金型入れ子を画定する２つの成形型装置間に配設される場合、そのフレーム内部では金型入れ子の部品搭載部が、置き換え可能、展開可能、あるいは収納可能に、そして随意的には更なる中間フレーム上に配設される。或る中間工程で、機能部品は、既にシェルに形成された未だ暖かいプラスチック中間生成物の中への部品搭載部によって導入され、形状に合う継ぎ目および（または）材料継ぎ目によってそれに接続される。
【０００５】
あるいは、完成した容器に設けられる検査開口部を介して燃料容器に備え付け部品を配置して固定することはもちろん可能であるが、燃料容器のそのように完成するは主に手動でしなければならず、非常に複雑で高価となってしまう。
【０００６】
したがって、上述された方法では、原則として１つの作業サイクル中での成形型装置の内部での必要な通気装置を含むすべての機能部品の導入が望ましいものとされる。
【０００７】
続いた容器の壁の通気箇所の位置が、収縮歪および生産許容差のために変わる場合があるので、従来、生産される容器内でタンクに充填されて作動する通気装置の設置は、特に容器の形作りでの難しさを呈していた。
【０００８】
したがって、導管開口部の完全な自動生産、およびそれらに提供される燃料容器の通気箇所へのバルブの固定は、最初は困難さを示さないものである。しかしながら、今までは、通気箇所とタンク壁を介する例えば開口部の間の接続ラインは未だ手動で設置しなければならなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明は、したがって、この点に関して改善される熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法を提供することを目的する。
【００１０】
本発明は、生産工程中に備え付け部品の非常に高度な自動導入を可能にする上述のタイプの燃料容器を提供することをさらなる一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
第１に、巻き取り型のプリフォームを製造し、第１工程で多数部品の成形型装置中の最初の熱でシェル形状の中間生成物を生成し、第２工程で同じ成形型装置中で一部品の閉じられた容器を形成して前記プリフォームの形を作り、少なくとも１つの接続取り付け具、少なくとも１つの通気ラインおよび少なくとも１つの機能部品を備えた、少なくとも１つのタンクに充填され及び／または作動する通気装置の予め組み立てた一部が１つの作業サイクル中に材料及び／また形体に合う接続部によって内壁に接続されるように、前記少なくとも１つのタンクに充填され作動する通気装置を前記第１工程と前記第２工程の間で前記中間生成物の少なくとも１つの内壁に固定し、前記中間生成物の壁は前記通気ラインの一部としての可変長の少なくとも１つの導管区分を使用した接続取り付け具によって実装中に貫通されることからなる熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法により、前記目的は達成される。
【００１２】
本発明は、タンクに充填され通気する装置の可変長の少なくとも１つの導管区分の使用によって実装部の自由度を増すことができ、それにより燃料容器中の通気装置の完全に自動な固定を可能にすると要約できる。さらに、収縮および増大する許容差はこのような方法で償われることになる。
【００１３】
通気装置は、通常、作動する通気弁、タンクに充填される通気弁、および安全弁、例えばひっくり返された場合には前記通気ラインを閉鎖するロールオーバーバルブからなる。通気弁は、１つのバルブ筺体中の多くの機能性を組み合わせてもよく、該通気弁は通常、燃料容器における異なる離れた通気ポイントで、特に設置位置の内壁上部に、配設される。実装部の自由度の追加なしでは、単に現代の燃料容器の複雑な輪郭のため、そのようなラインのクモの巣あるいはネットワークの設置は困難である。本発明の解決は、気圧操作装置を用いた自動固定のための実装部どんな所望の自由度も実行可能する。
【００１４】
本発明による方法の好ましい変形例においては、通気ラインの長さの変わりやすさの量は、この量がほぼそれが中間生成物の壁を透過する間に接続取り付け具によって移動する距離に相当するように、選択されるものとされる。これは、関係する通気ラインが貫通して移動するのに適合するという方法で保証されることになる。例えば、襞付き管としてラインが形成される場合、さらに完成した容器での重力方向にラインが吊り下がらないようにされ、重力方向にラインが吊り下がることは原則としては不適当である。凝集した燃料は導管ループに集まることがあり、よって燃料容器の通気の間に出ることの間に連なることがある。そのような水管を構成することを回避することは重要である。
【００１５】
本発明の基礎となる目的は、燃料容器の内部に配設されタンクに充填されて作動する少なくとも１つの通気装置と、容器の内壁の固定接続点と容器壁の開口部の間に伸びる少なくとも１つの通気ラインとを備えた熱可塑性材料の自動車用の燃料容器によってさらに達成され、本発明による燃料容器は、通気ラインの長さが可変とされるという点で特徴づけられる。
【００１６】
通気ラインは例えば、少なくとも帯状な襞付き形状若しくはベローズ形状の構造を有していても良い。あるいは、通気ラインはより柔軟な材料とより硬い材料の区分を交互にすることで構成しても良い。
【００１７】
本発明による燃料容器のさらに代替的な構造では、通気ラインは多部品構造を有し、通気ラインの区分は、振り出し構造を有した一方が他方の内側となって案内される。
【００１８】
本発明による通気ラインの構造によって、比較的長い長さには有利に適応でき、例えば通気弁を備えた組み立て式の通気ラインが一端で容器壁に溶接されて、他端で接続取り付け具によって容器壁を透過しなければならない場合に、実装部の自由度を適切に確保するために長い長さへの適応は必要とされる。
【００１９】
したがって、本発明によれば、完全に予め組み立てられた合成ラインを容器中に配設することができる。後から部品の手動若しくは自動の接続は生産工程中に不要である。予め組み立てられた通気装置は、使用中及び／または製造中に互いに向かって或いは離れるように移動する２つ若しくはそれ以上の接続された部品が共通の軸の上に配設されるように設計できる。
【００２０】
さらに、通気ラインの振り出し式の構造は、その構造の結果、サイフォン形成が信頼性良く回避されるという長所を有する。
【００２１】
通気ラインの長さの変わりやすさの量は、容器の内壁にタンクが充填され作動する通気ラインを固定する間に、ほぼ通気ラインの縦方向での実装部の自由度に有利に相当する。
【００２２】
この場合、可能な収縮および増大する許容差も考慮に入れることができる。
【００２３】
他の内側の１つにガイドされる通気ラインの部品は、互いに有益に密閉される。
【００２４】
襞付き形状の通気ラインの使用により、例えば、設置位置で重力に抗して加わる接続点間の通気ラインを支持することは役に立つ。
【００２５】
この目的のため、少なくとも１個の保持クリップによって容器壁から通気ラインを懸架することができる。
【００２６】
保持クリップは、例えば、保持用スプリングの形式とすることができる。通気ラインのサイフォン形成はそれによって回避される。
【００２７】
拡張状態において、すなわち、接続取り付け具の貫通動作が行なわれた後、少なくとも部分的に保持クリップによって通気ラインは囲まれるように、保持クリップあるいは保持スプリングは有益に配設される。容器へ導入される部品の自動設置はそのために確実なものとされる。
【００２８】
本発明による燃料容器では、容器の内壁への接続点、および容器の内壁に設けられた開口部は、互いにある角度をなすように延長される容器壁の区分上に配設される。
【００２９】
本発明を図面に示す実施形態に言及して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】図１は、本発明に従う、開いた状態の燃料容器を生産するための成形型装置についての図である。
【図２】図２は、中間生成物の型形成の間の閉じた状態の成形型装置の概略図である。
【図３】図３は、図１および図２に対応する成形型装置についての図であり、型が中間生成物を連結する目的で閉じることができるように、型の間から中央枠が移動されてなる図である。
【図４】図４は、燃料容器の最初の変形例に従った通気装置の設置の間に完成した燃料容器を生産する途中における中間生成物のうちの１つの断面図である。
【図５】図５は、その最終位置での通気装置を備えた図４に対応する図である。
【図６】図６は、保持クリップ内での通気ラインの固定中における図４のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。
【図７】図７も、保持クリップ内での通気ラインの固定中における図４のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。
【図８】図８も、保持クリップ内での通気ラインの固定中における図４のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。
【図９】図９は、本発明による燃料容器のさらなる変形例の図４に対応する図である。
【図１０】図１０は、最終位置で図９に表わされた通気装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００３１】
本発明による方法は、実質的に図１乃至図３を参照して最初に説明される。この方法は、型装置２上に配設された１つまたはそれ以上の押し出し成形機（図示せず）からの熱可塑性材料の２つのウェブ（巻き取り）形状あるいはシート形状のプリフォーム１を押し出す工程を有する。プリフォーム１は、チューブ形状のプリフォームを開く切断により得ることができ、或いは、広いスロットのノズルから押し出すことにより得られてもよい。プリフォーム１は、実質的にポリエチレン、再生材(regrind)若しくは廃材(scrap)、接着剤層、炭化水素のためのＥＶＯＨバリヤー層の６層の共押し出し構造からなる。そのような押し出しの層構造は原則としては知られている。プリフォームは、重力の方向に型装置上に直接押し出されたものでも良い。あるいはプリフォームは操作装置によって押し出しヘッドから取り除かれて、型装置２へ転送されても良い。
【００３２】
型装置２は図１乃至図３中の部分的に断面な上面図で示される。型装置２は、２つの外側型３ａ、３ｂおよび中間フレームの形の中央型３ｃを含む。外側型３ａ、３ｂは開閉動作という意味で互いに近づき、且つ互いから遠ざかることができる。例えば図３に示されるように、中央型３ｃは横に移動可能である。移動の軸は、図１の中の座標系の形の例で痕跡を見ることができ、外側型の開閉動作はＸ軸で起こり、中央型の移動動作はＺ軸で起こる。
【００３３】
中央型３ｃの内部に配設されるのは、気圧で移動する部品キャリア４であり、詳細には示されない空気のシリンダによりＸ軸およびＺ軸方向で移動でき、該部品キャリア４は、図中の次の燃料容器のタンクに充填される通気装置５を受ける。例示的に説明される実施形態においては、部品キャリア４は空気圧で移動可能な部品キャリアとして説明される。しかしながら、本発明は電気機械的にあるいは液圧で移動可能としても良いようにと理解されるべきである。更に、本発明は、燃料容器へ導入されるタンクに充填される通気装置の例を参照しながら説明される。しかしながら、本発明は、タンクに充填される通気装置が、燃料容器へ導入される考えられる造り付けの部品のすべてを代表しているものと理解されるものである。タンクに充填される通気装置は、燃料レベル制限バルブとしてタンクに充填される通気弁５ａと、互いに接続されるところの通気ライン５ｂおよび接続取り付け具５ｃとを有する。タンクに充填される通気装置５は、明瞭化のための高度に単純化された形式で示される。実際には、自動車用の燃料容器には通気ラインによって相互に連結する様々な通気点がある。通気点は、ロールオーバー機能を備えた燃料レベル制限バルブの形あるいは単純な作動をする通気弁の形式のいずれかをしており、１つ若しくはそれ以上の導管の連続によって互いに接続される。
【００３４】
例示的に説明される実施形態においては、タンクに充填される通気装置５の部品の各々は、空圧シリンダおよび対応する容器（詳細に示されない）によって空間軸において位置を変えたり、移動可能とされる。
【００３５】
図１は、開いた型装置を備えた燃料容器の生産を示す。外側型３ａ、３ｂは容器の輪郭を決定する金型入れ子を画定する。
【００３６】
最初の工程段階で、外側型３ａ、３ｂは、中央型３ｃに対してＸ軸の方向に移動され或いは閉じられる。まだ暖かいプラスチックの押し出し品、あるいはまだ暖かいプラスチックプリフォーム１は、例えば、図２に示すように、外側型３ａ、３ｂによって画定された金型入れ子の内側、あるいは外側型３ａ、３ｂによって形成された空洞部の内側の圧力差の押圧を通じて拡張され成形されて型壁に適用される。このような方法で２つのシェル形の中間生成物６ａ、６ｂが得られる。
【００３７】
その後、タンクに充填される通気装置５は、部品キャリア４による中間生成物６ａの内壁７ａに対して置かれる。これが生じたところで、タンクに充填される通気弁５ａは、まだ暖かいプラスチック内壁７ａに対して初めに押圧される。タンクに充填される通気弁５ａは、各々開口部が配設されている固定用足（図示せず）がその周囲に提供される。タンクに充填される通気弁５ａが中間生成物６ａのまだ暖かいプラスチック内壁７ａに対して押圧される時、熱可塑性の押し出し物は、タンクに充填される通気弁５ａの固定用足の開口部を通っておよび後ろに流れ、その結果、形状に適合した接続、或いは、材料接続が、タンクに充填される通気弁５ａと内壁７ａの間で形成される。一方、中間生成物６ａの壁を穴明けするか貫通するように、タンクに充填される通気弁５ａから遠い位置に配される接続取り付け具５ｃはＺ軸の方向に移動される。この目的のために、接続取り付け具５ｃには、貫通用先端部８が提供される。接続取り付け具５ｃのための受け部９は外側型３ａの中の対応する位置に配設される。接続取り付け具５ｃは、さらに中間生成物６ａの内壁７ａに溶着される周辺カラー１０を具備する。
【００３８】
さらなる工程段階では、外側型３ａ、３ｂはＸ軸の方向で移動されるか開かれ、中央型３ｃは外側型３ａ、３ｂの間からＺ軸の方向に移動される。外側型３ａ、３ｂはその後閉じられ、中間生成物６ａ、６ｂは、周辺の端１１によって共に溶着され、閉じた燃料容器を形成する。
【００３９】
参照例に続くものは、図４〜８に示す初めに作られたものであり、それらは本発明の第１の実施形態による燃料容器の生産を説明する。
【００４０】
特に図４に見ることができるように、本発明による燃料容器の第１の実施形態では、通気ライン５ｂが、その構造から、通常設置されている通気ラインより多少低い硬さを持っており、或る長さの変わり易さをもたらす襞付きの管の形式をなす。図４では、通気ライン５ｂは、接続取り付け具５ｃとタンクに充填される通気弁５ａの間に伸び、蛇行する曲がった構造で示される。この点で通気ライン５ｂの蛇行するパスが明瞭さの理由で誇張した形式で示されることは強調されるべきである。通気ライン５ｂも、示された位置で完全に拡張されて、通気ラインの襞形状はＺ軸の方向にその少なくとも実装部の必要な自由度までに長さの変わりやすさを許容させ得るものとされる。その長さの変わり易さは、接続取り付け具５ｃによって行なわれる中間生成物６ａの内壁７ａを貫通する運動に相当する。
【００４１】
その構造によって引き起こされたより低い固有の硬さの結果、通気ライン５ｂの中の重力の影響によってサイフォンの構成を打ち消すために、内壁７ａの上に少なくとも１つの保持スプリング１２を置いても良い。保持スプリング１２は、土台プレート１３を介して内壁７ａに溶着される。保持スプリング１２は、通気ライン５ｂの円環状の外部輪郭に適合したアーチ形の区分１４を含む、それに取り付けられたガイド片１５を有し、図６〜８に示されるように、それはその最終の保持位置へ通気ライン５ｂをガイドする役目をする。
【００４２】
図４〜８から一緒に見たときに把握することができるように、Ｚ軸の方向の貫通する先端の移動は、どんな曲がった存在する区分もＸ軸の方向に移動できるように、通気ライン５ｂの拡張移動を引き起こす。通気ライン５ｂは、張力を以て張られた状態に置かれ、ガイド片１５によってガイドされながら、それへロックする保持スプリング１２のアーチ形の区分に摺動して入り込む。このように、通気ライン５ｂは燃料容器の設置位置で重力の方向に抗して保持され、サイフォン構成は確実に防がれる。通気ライン５ｂの最終位置は図５に見ることができる。
【００４３】
参照例に続く図９および１０に示すものでは、本発明による燃料容器の代替変形例の生産が示される。
【００４４】
ここで同一の部品には、すべての図の中の同じ参照番号が付与されていることは注目されるべきである。
【００４５】
図９および１０で表わされた実施形態では、通気ライン５ｂは、内部の他方をガイドする２つの振り出し型のチューブ状区分１６ａ、１６ｂから成る。チューブ状区分１６ａの外径は、チューブ状区分１６ｂの内径よりわずかに小さい。チューブ状区分１６ｂを向いた端部で、チューブ状区分１６ａには周辺カラー部材１７が提供され、Ｏリングシール１９間で展開した状態で、チューブ状区分１６ａの肩部１８に対して係止められる。
【００４６】
１つだけ可能な振り出し型の通気ライン５ｂの変形例を図９と１０に示す。あるいは、接続取り付け具５ｃを受ける展開可能なチューブ状区分１６ｂは、チューブ状区分１６ａより小さな直径で形成しても良い。
【００４７】
通気ライン５ｂのどのような所望の中間区分も入れ子式に、あるいは柔軟に襞付き管として形成され、本発明を理解でき、全体の通気ラインは図中の各場合にこのように表わされる。あるいは、通気ラインは異なる弾力（硬い、柔らかい、硬い）の区分から構成できる。
【符号の説明】
【００４８】
１ プレフォーム
２ 型装置
３ａ、３ｂ 外側型
３ｃ 中央型
４ 部品キャリア
５ タンクを充填する通気装置
５ａ タンクを充填する通気弁
５ｂ 通気ライン
５ｃ 接続取り付け具
６ａ、６ｂ 中間製品
７ａ 内壁
８ 貫通先端
９ 受け部
１０ カラー
１１ 周辺な端
１２ 保持スプリング
１３ 土台プレート
１４ 保持スプリング用アーク形区分
１５ 保持スプリング用ガイド片
１６ａ、１６ｂ チューブ区分
１７ 周辺カラー部材
１８ 肩部
１９ Ｏリングシール
【技術分野】
【０００１】
本発明は、熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器を生産する方法、及び燃料容器の内部に配置されタンクに充填されて作動する少なくとも１つの通気装置と、容器内壁の固定した接続点と容器壁を介した開口部との間に伸びる少なくとも１つの通気ラインとを備えた熱可塑性材料の自動車用の燃料容器に関する。
【背景技術】
【０００２】
熱可塑性材料製の自動車用燃料容器は、押し出しブロー成形や、あるいは熱可塑性材料を射出成形した半分のシェルの２つを一緒に結びつけることによって、１個となるように生産される。さらに、シート状のプラスチック半完成品を深絞り加工あるいは加熱成形によって半分のシェルを生産することも知られている。通常、自動車用の燃料容器は、燃料ポンプ、燃料レベル検出器、通気弁、凝縮容器および燃料蒸気フィルタのような備え付け部分を有する。既知の燃料容器はポリオレフィンから成り、それは炭化水素を通さないものではないと知られている。このために、プラスチック製燃料容器は炭化水素のためのバリヤー層を備えた多層押し出し成形から生産される。これらのバリヤー層、例えばＥＶＯＨは、液体および気体の炭化水素を透過させない。炭化水素の潜在的な放出路を除くために、燃料容器のオペレーションに必要なコンポーネントは通常すべてその内部に配設される。その場合には、自動車へのインターフェースの数はできるだけ少なくしておく必要がある。
【０００３】
１つの部品の押し出しブロー成形された燃料容器の生産では、それは例えばこの目的に提供されるキャリアによって、下方へ開いた押し出されたプリフォームチューブへ、備え付け部品を導入することが知られている。型装置が次に備え付け部品を伴うプリフォームチューブを閉じて囲み、そのプリフォームは閉じた成形型装置の内部で既知の方法で成形される。
【０００４】
自動車用のプラスチック燃料容器を生産する代替の方法では、巻き取りタイプの押出成形が生産され、それは最初の工程で多数部の成形型装置の中でシェル形状の中間生成物を形成し、第２の工程で同じ成形型装置の中で、一部品の閉じられた容器を形成する。中間フレームが金型入れ子を画定する２つの成形型装置間に配設される場合、そのフレーム内部では金型入れ子の部品搭載部が、置き換え可能、展開可能、あるいは収納可能に、そして随意的には更なる中間フレーム上に配設される。或る中間工程で、機能部品は、既にシェルに形成された未だ暖かいプラスチック中間生成物の中への部品搭載部によって導入され、形状に合う継ぎ目および（または）材料継ぎ目によってそれに接続される。
【０００５】
あるいは、完成した容器に設けられる検査開口部を介して燃料容器に備え付け部品を配置して固定することはもちろん可能であるが、燃料容器のそのように完成するは主に手動でしなければならず、非常に複雑で高価となってしまう。
【０００６】
したがって、上述された方法では、原則として１つの作業サイクル中での成形型装置の内部での必要な通気装置を含むすべての機能部品の導入が望ましいものとされる。
【０００７】
続いた容器の壁の通気箇所の位置が、収縮歪および生産許容差のために変わる場合があるので、従来、生産される容器内でタンクに充填されて作動する通気装置の設置は、特に容器の形作りでの難しさを呈していた。
【０００８】
したがって、導管開口部の完全な自動生産、およびそれらに提供される燃料容器の通気箇所へのバルブの固定は、最初は困難さを示さないものである。しかしながら、今までは、通気箇所とタンク壁を介する例えば開口部の間の接続ラインは未だ手動で設置しなければならなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
本発明は、したがって、この点に関して改善される熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法を提供することを目的する。
【００１０】
本発明は、生産工程中に備え付け部品の非常に高度な自動導入を可能にする上述のタイプの燃料容器を提供することをさらなる一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１１】
第１に、巻き取り型のプリフォームを製造し、第１工程で多数部品の成形型装置中の最初の熱でシェル形状の中間生成物を生成し、第２工程で同じ成形型装置中で一部品の閉じられた容器を形成して前記プリフォームの形を作り、少なくとも１つの接続取り付け具、少なくとも１つの通気ラインおよび少なくとも１つの機能部品を備えた、少なくとも１つのタンクに充填され及び／または作動する通気装置の予め組み立てた一部が１つの作業サイクル中に材料及び／また形体に合う接続部によって内壁に接続されるように、前記少なくとも１つのタンクに充填され作動する通気装置を前記第１工程と前記第２工程の間で前記中間生成物の少なくとも１つの内壁に固定し、前記中間生成物の壁は前記通気ラインの一部としての可変長の少なくとも１つの導管区分を使用した接続取り付け具によって実装中に貫通されることからなる熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法により、前記目的は達成される。
【００１２】
本発明は、タンクに充填され通気する装置の可変長の少なくとも１つの導管区分の使用によって実装部の自由度を増すことができ、それにより燃料容器中の通気装置の完全に自動な固定を可能にすると要約できる。さらに、収縮および増大する許容差はこのような方法で償われることになる。
【００１３】
通気装置は、通常、作動する通気弁、タンクに充填される通気弁、および安全弁、例えばひっくり返された場合には前記通気ラインを閉鎖するロールオーバーバルブからなる。通気弁は、１つのバルブ筺体中の多くの機能性を組み合わせてもよく、該通気弁は通常、燃料容器における異なる離れた通気ポイントで、特に設置位置の内壁上部に、配設される。実装部の自由度の追加なしでは、単に現代の燃料容器の複雑な輪郭のため、そのようなラインのクモの巣あるいはネットワークの設置は困難である。本発明の解決は、気圧操作装置を用いた自動固定のための実装部どんな所望の自由度も実行可能する。
【００１４】
本発明による方法の好ましい変形例においては、通気ラインの長さの変わりやすさの量は、この量がほぼそれが中間生成物の壁を透過する間に接続取り付け具によって移動する距離に相当するように、選択されるものとされる。これは、関係する通気ラインが貫通して移動するのに適合するという方法で保証されることになる。例えば、襞付き管としてラインが形成される場合、さらに完成した容器での重力方向にラインが吊り下がらないようにされ、重力方向にラインが吊り下がることは原則としては不適当である。凝集した燃料は導管ループに集まることがあり、よって燃料容器の通気の間に出ることの間に連なることがある。そのような水管を構成することを回避することは重要である。
【００１５】
本発明の基礎となる目的は、燃料容器の内部に配設されタンクに充填されて作動する少なくとも１つの通気装置と、容器の内壁の固定接続点と容器壁の開口部の間に伸びる少なくとも１つの通気ラインとを備えた熱可塑性材料の自動車用の燃料容器によってさらに達成され、本発明による燃料容器は、通気ラインの長さが可変とされるという点で特徴づけられる。
【００１６】
通気ラインは例えば、少なくとも帯状な襞付き形状若しくはベローズ形状の構造を有していても良い。あるいは、通気ラインはより柔軟な材料とより硬い材料の区分を交互にすることで構成しても良い。
【００１７】
本発明による燃料容器のさらに代替的な構造では、通気ラインは多部品構造を有し、通気ラインの区分は、振り出し構造を有した一方が他方の内側となって案内される。
【００１８】
本発明による通気ラインの構造によって、比較的長い長さには有利に適応でき、例えば通気弁を備えた組み立て式の通気ラインが一端で容器壁に溶接されて、他端で接続取り付け具によって容器壁を透過しなければならない場合に、実装部の自由度を適切に確保するために長い長さへの適応は必要とされる。
【００１９】
したがって、本発明によれば、完全に予め組み立てられた合成ラインを容器中に配設することができる。後から部品の手動若しくは自動の接続は生産工程中に不要である。予め組み立てられた通気装置は、使用中及び／または製造中に互いに向かって或いは離れるように移動する２つ若しくはそれ以上の接続された部品が共通の軸の上に配設されるように設計できる。
【００２０】
さらに、通気ラインの振り出し式の構造は、その構造の結果、サイフォン形成が信頼性良く回避されるという長所を有する。
【００２１】
通気ラインの長さの変わりやすさの量は、容器の内壁にタンクが充填され作動する通気ラインを固定する間に、ほぼ通気ラインの縦方向での実装部の自由度に有利に相当する。
【００２２】
この場合、可能な収縮および増大する許容差も考慮に入れることができる。
【００２３】
他の内側の１つにガイドされる通気ラインの部品は、互いに有益に密閉される。
【００２４】
襞付き形状の通気ラインの使用により、例えば、設置位置で重力に抗して加わる接続点間の通気ラインを支持することは役に立つ。
【００２５】
この目的のため、少なくとも１個の保持クリップによって容器壁から通気ラインを懸架することができる。
【００２６】
保持クリップは、例えば、保持用スプリングの形式とすることができる。通気ラインのサイフォン形成はそれによって回避される。
【００２７】
拡張状態において、すなわち、接続取り付け具の貫通動作が行なわれた後、少なくとも部分的に保持クリップによって通気ラインは囲まれるように、保持クリップあるいは保持スプリングは有益に配設される。容器へ導入される部品の自動設置はそのために確実なものとされる。
【００２８】
本発明による燃料容器では、容器の内壁への接続点、および容器の内壁に設けられた開口部は、互いにある角度をなすように延長される容器壁の区分上に配設される。
【００２９】
本発明を図面に示す実施形態に言及して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【００３０】
【図１】図１は、本発明に従う、開いた状態の燃料容器を生産するための成形型装置についての図である。
【図２】図２は、中間生成物の型形成の間の閉じた状態の成形型装置の概略図である。
【図３】図３は、図１および図２に対応する成形型装置についての図であり、型が中間生成物を連結する目的で閉じることができるように、型の間から中央枠が移動されてなる図である。
【図４】図４は、燃料容器の最初の変形例に従った通気装置の設置の間に完成した燃料容器を生産する途中における中間生成物のうちの１つの断面図である。
【図５】図５は、その最終位置での通気装置を備えた図４に対応する図である。
【図６】図６は、保持クリップ内での通気ラインの固定中における図４のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。
【図７】図７も、保持クリップ内での通気ラインの固定中における図４のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。
【図８】図８も、保持クリップ内での通気ラインの固定中における図４のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。
【図９】図９は、本発明による燃料容器のさらなる変形例の図４に対応する図である。
【図１０】図１０は、最終位置で図９に表わされた通気装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【００３１】
本発明による方法は、実質的に図１乃至図３を参照して最初に説明される。この方法は、型装置２上に配設された１つまたはそれ以上の押し出し成形機（図示せず）からの熱可塑性材料の２つのウェブ（巻き取り）形状あるいはシート形状のプリフォーム１を押し出す工程を有する。プリフォーム１は、チューブ形状のプリフォームを開く切断により得ることができ、或いは、広いスロットのノズルから押し出すことにより得られてもよい。プリフォーム１は、実質的にポリエチレン、再生材(regrind)若しくは廃材(scrap)、接着剤層、炭化水素のためのＥＶＯＨバリヤー層の６層の共押し出し構造からなる。そのような押し出しの層構造は原則としては知られている。プリフォームは、重力の方向に型装置上に直接押し出されたものでも良い。あるいはプリフォームは操作装置によって押し出しヘッドから取り除かれて、型装置２へ転送されても良い。
【００３２】
型装置２は図１乃至図３中の部分的に断面な上面図で示される。型装置２は、２つの外側型３ａ、３ｂおよび中間フレームの形の中央型３ｃを含む。外側型３ａ、３ｂは開閉動作という意味で互いに近づき、且つ互いから遠ざかることができる。例えば図３に示されるように、中央型３ｃは横に移動可能である。移動の軸は、図１の中の座標系の形の例で痕跡を見ることができ、外側型の開閉動作はＸ軸で起こり、中央型の移動動作はＺ軸で起こる。
【００３３】
中央型３ｃの内部に配設されるのは、気圧で移動する部品キャリア４であり、詳細には示されない空気のシリンダによりＸ軸およびＺ軸方向で移動でき、該部品キャリア４は、図中の次の燃料容器のタンクに充填される通気装置５を受ける。例示的に説明される実施形態においては、部品キャリア４は空気圧で移動可能な部品キャリアとして説明される。しかしながら、本発明は電気機械的にあるいは液圧で移動可能としても良いようにと理解されるべきである。更に、本発明は、燃料容器へ導入されるタンクに充填される通気装置の例を参照しながら説明される。しかしながら、本発明は、タンクに充填される通気装置が、燃料容器へ導入される考えられる造り付けの部品のすべてを代表しているものと理解されるものである。タンクに充填される通気装置は、燃料レベル制限バルブとしてタンクに充填される通気弁５ａと、互いに接続されるところの通気ライン５ｂおよび接続取り付け具５ｃとを有する。タンクに充填される通気装置５は、明瞭化のための高度に単純化された形式で示される。実際には、自動車用の燃料容器には通気ラインによって相互に連結する様々な通気点がある。通気点は、ロールオーバー機能を備えた燃料レベル制限バルブの形あるいは単純な作動をする通気弁の形式のいずれかをしており、１つ若しくはそれ以上の導管の連続によって互いに接続される。
【００３４】
例示的に説明される実施形態においては、タンクに充填される通気装置５の部品の各々は、空圧シリンダおよび対応する容器（詳細に示されない）によって空間軸において位置を変えたり、移動可能とされる。
【００３５】
図１は、開いた型装置を備えた燃料容器の生産を示す。外側型３ａ、３ｂは容器の輪郭を決定する金型入れ子を画定する。
【００３６】
最初の工程段階で、外側型３ａ、３ｂは、中央型３ｃに対してＸ軸の方向に移動され或いは閉じられる。まだ暖かいプラスチックの押し出し品、あるいはまだ暖かいプラスチックプリフォーム１は、例えば、図２に示すように、外側型３ａ、３ｂによって画定された金型入れ子の内側、あるいは外側型３ａ、３ｂによって形成された空洞部の内側の圧力差の押圧を通じて拡張され成形されて型壁に適用される。このような方法で２つのシェル形の中間生成物６ａ、６ｂが得られる。
【００３７】
その後、タンクに充填される通気装置５は、部品キャリア４による中間生成物６ａの内壁７ａに対して置かれる。これが生じたところで、タンクに充填される通気弁５ａは、まだ暖かいプラスチック内壁７ａに対して初めに押圧される。タンクに充填される通気弁５ａは、各々開口部が配設されている固定用足（図示せず）がその周囲に提供される。タンクに充填される通気弁５ａが中間生成物６ａのまだ暖かいプラスチック内壁７ａに対して押圧される時、熱可塑性の押し出し物は、タンクに充填される通気弁５ａの固定用足の開口部を通っておよび後ろに流れ、その結果、形状に適合した接続、或いは、材料接続が、タンクに充填される通気弁５ａと内壁７ａの間で形成される。一方、中間生成物６ａの壁を穴明けするか貫通するように、タンクに充填される通気弁５ａから遠い位置に配される接続取り付け具５ｃはＺ軸の方向に移動される。この目的のために、接続取り付け具５ｃには、貫通用先端部８が提供される。接続取り付け具５ｃのための受け部９は外側型３ａの中の対応する位置に配設される。接続取り付け具５ｃは、さらに中間生成物６ａの内壁７ａに溶着される周辺カラー１０を具備する。
【００３８】
さらなる工程段階では、外側型３ａ、３ｂはＸ軸の方向で移動されるか開かれ、中央型３ｃは外側型３ａ、３ｂの間からＺ軸の方向に移動される。外側型３ａ、３ｂはその後閉じられ、中間生成物６ａ、６ｂは、周辺の端１１によって共に溶着され、閉じた燃料容器を形成する。
【００３９】
参照例に続くものは、図４〜８に示す初めに作られたものであり、それらは本発明の第１の実施形態による燃料容器の生産を説明する。
【００４０】
特に図４に見ることができるように、本発明による燃料容器の第１の実施形態では、通気ライン５ｂが、その構造から、通常設置されている通気ラインより多少低い硬さを持っており、或る長さの変わり易さをもたらす襞付きの管の形式をなす。図４では、通気ライン５ｂは、接続取り付け具５ｃとタンクに充填される通気弁５ａの間に伸び、蛇行する曲がった構造で示される。この点で通気ライン５ｂの蛇行するパスが明瞭さの理由で誇張した形式で示されることは強調されるべきである。通気ライン５ｂも、示された位置で完全に拡張されて、通気ラインの襞形状はＺ軸の方向にその少なくとも実装部の必要な自由度までに長さの変わりやすさを許容させ得るものとされる。その長さの変わり易さは、接続取り付け具５ｃによって行なわれる中間生成物６ａの内壁７ａを貫通する運動に相当する。
【００４１】
その構造によって引き起こされたより低い固有の硬さの結果、通気ライン５ｂの中の重力の影響によってサイフォンの構成を打ち消すために、内壁７ａの上に少なくとも１つの保持スプリング１２を置いても良い。保持スプリング１２は、土台プレート１３を介して内壁７ａに溶着される。保持スプリング１２は、通気ライン５ｂの円環状の外部輪郭に適合したアーチ形の区分１４を含む、それに取り付けられたガイド片１５を有し、図６〜８に示されるように、それはその最終の保持位置へ通気ライン５ｂをガイドする役目をする。
【００４２】
図４〜８から一緒に見たときに把握することができるように、Ｚ軸の方向の貫通する先端の移動は、どんな曲がった存在する区分もＸ軸の方向に移動できるように、通気ライン５ｂの拡張移動を引き起こす。通気ライン５ｂは、張力を以て張られた状態に置かれ、ガイド片１５によってガイドされながら、それへロックする保持スプリング１２のアーチ形の区分に摺動して入り込む。このように、通気ライン５ｂは燃料容器の設置位置で重力の方向に抗して保持され、サイフォン構成は確実に防がれる。通気ライン５ｂの最終位置は図５に見ることができる。
【００４３】
参照例に続く図９および１０に示すものでは、本発明による燃料容器の代替変形例の生産が示される。
【００４４】
ここで同一の部品には、すべての図の中の同じ参照番号が付与されていることは注目されるべきである。
【００４５】
図９および１０で表わされた実施形態では、通気ライン５ｂは、内部の他方をガイドする２つの振り出し型のチューブ状区分１６ａ、１６ｂから成る。チューブ状区分１６ａの外径は、チューブ状区分１６ｂの内径よりわずかに小さい。チューブ状区分１６ｂを向いた端部で、チューブ状区分１６ａには周辺カラー部材１７が提供され、Ｏリングシール１９間で展開した状態で、チューブ状区分１６ａの肩部１８に対して係止められる。
【００４６】
１つだけ可能な振り出し型の通気ライン５ｂの変形例を図９と１０に示す。あるいは、接続取り付け具５ｃを受ける展開可能なチューブ状区分１６ｂは、チューブ状区分１６ａより小さな直径で形成しても良い。
【００４７】
通気ライン５ｂのどのような所望の中間区分も入れ子式に、あるいは柔軟に襞付き管として形成され、本発明を理解でき、全体の通気ラインは図中の各場合にこのように表わされる。あるいは、通気ラインは異なる弾力（硬い、柔らかい、硬い）の区分から構成できる。
【符号の説明】
【００４８】
１ プレフォーム
２ 型装置
３ａ、３ｂ 外側型
３ｃ 中央型
４ 部品キャリア
５ タンクを充填する通気装置
５ａ タンクを充填する通気弁
５ｂ 通気ライン
５ｃ 接続取り付け具
６ａ、６ｂ 中間製品
７ａ 内壁
８ 貫通先端
９ 受け部
１０ カラー
１１ 周辺な端
１２ 保持スプリング
１３ 土台プレート
１４ 保持スプリング用アーク形区分
１５ 保持スプリング用ガイド片
１６ａ、１６ｂ チューブ区分
１７ 周辺カラー部材
１８ 肩部
１９ Ｏリングシール
【特許請求の範囲】
【請求項１】
熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法であって、巻き取り型のプリフォームを生産し、
第１工程で多数部品の成形型装置中の最初の熱でシェル形状の中間生成物を生成し、第２工程で同じ成形型装置中で一部品の閉じられた容器を形成して前記プリフォームの形を作り、
少なくとも１つの接続取り付け具、少なくとも１つの通気ラインおよび少なくとも１つの機能部品を備えた、少なくとも１つのタンクに充填され及び／または作動する通気装置の予め組み立てられた一部が１つの作業サイクル中に材料及び／また形体に合う接続部によって内壁に接続されるように、前記少なくとも１つのタンクに充填され作動する通気装置を前記第１工程と前記第２工程の間の前記中間生成物の少なくとも１つの内壁に固定し、
前記中間生成物の壁は前記通気ラインの一部としての可変長の少なくとも１つの導管区分を使用した接続取り付け具によって実装中に貫通されることを特徴とする熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法。
【請求項２】
請求項１に記載の熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法であって、通気ラインの長さの変りやすさの量は、この量が前記中間生成物の壁への貫通の際に前記接続取り付け具によって移動する距離とほぼ対応するように選択されることを特徴とする熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法。
【請求項３】
熱可塑性材料の自動車用の燃料容器であって、当該燃料容器の内部に配設される少なくとも１つのタンクに充填され及び／または作動する通気装置と、少なくとも１つの該容器の内壁上の固定した接続点と容器壁の開口部の間に延長される通気ラインとを有し、前記通気ラインはその長さが可変に構成されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項４】
請求項３に記載の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインは少なくとも帯状に襞付き形状かベローズ型の構造を有することを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項５】
請求項３若しくは請求項４に記載の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインは多部品構造を有し、前記通気ラインの区分は振り出し構造を有した一方が他方の内側となって案内されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項６】
請求項３乃至請求項５のうちのいずれか１つに記載の熱可塑性材料の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインの長さの変わり易さの量は、前記タンクに充填され及び／または作動する通気装置を前記容器の内壁に固定する間に前記通気ラインの長手方向における実装部の自由度にほぼ対応することを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項７】
請求項５または請求項６に記載の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインの部品は、一方が他方の内側となって案内されて互いに密閉されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項８】
請求項３または請求項４に記載の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインはその接続点の間で設置位置で働く重力に抗して支援されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項９】
請求項８に記載の自動車用の燃料容器であって、少なくとも１個の保持用クリップによって前記通気ラインが容器壁から懸架されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項１０】
請求項９に記載の自動車用の燃料容器であって、前記保持用クリップが保持用スプリングの形をなすことを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項１１】
請求項３乃至請求項１０のうちのいずれか１つに記載の熱可塑性材料の自動車用の燃料容器であって、前記容器の前記内壁への少なくとも１つの接続点と前記容器壁への１つの開口部は、前記容器壁の、互い或る角度をなすように延長される区分上に配設されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項１】
熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法であって、巻き取り型のプリフォームを生産し、
第１工程で多数部品の成形型装置中の最初の熱でシェル形状の中間生成物を生成し、第２工程で同じ成形型装置中で一部品の閉じられた容器を形成して前記プリフォームの形を作り、
少なくとも１つの接続取り付け具、少なくとも１つの通気ラインおよび少なくとも１つの機能部品を備えた、少なくとも１つのタンクに充填され及び／または作動する通気装置の予め組み立てられた一部が１つの作業サイクル中に材料及び／また形体に合う接続部によって内壁に接続されるように、前記少なくとも１つのタンクに充填され作動する通気装置を前記第１工程と前記第２工程の間の前記中間生成物の少なくとも１つの内壁に固定し、
前記中間生成物の壁は前記通気ラインの一部としての可変長の少なくとも１つの導管区分を使用した接続取り付け具によって実装中に貫通されることを特徴とする熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法。
【請求項２】
請求項１に記載の熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法であって、通気ラインの長さの変りやすさの量は、この量が前記中間生成物の壁への貫通の際に前記接続取り付け具によって移動する距離とほぼ対応するように選択されることを特徴とする熱可塑性材料からの自動車用の燃料容器の生産方法。
【請求項３】
熱可塑性材料の自動車用の燃料容器であって、当該燃料容器の内部に配設される少なくとも１つのタンクに充填され及び／または作動する通気装置と、少なくとも１つの該容器の内壁上の固定した接続点と容器壁の開口部の間に延長される通気ラインとを有し、前記通気ラインはその長さが可変に構成されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項４】
請求項３に記載の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインは少なくとも帯状に襞付き形状かベローズ型の構造を有することを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項５】
請求項３若しくは請求項４に記載の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインは多部品構造を有し、前記通気ラインの区分は振り出し構造を有した一方が他方の内側となって案内されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項６】
請求項３乃至請求項５のうちのいずれか１つに記載の熱可塑性材料の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインの長さの変わり易さの量は、前記タンクに充填され及び／または作動する通気装置を前記容器の内壁に固定する間に前記通気ラインの長手方向における実装部の自由度にほぼ対応することを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項７】
請求項５または請求項６に記載の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインの部品は、一方が他方の内側となって案内されて互いに密閉されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項８】
請求項３または請求項４に記載の自動車用の燃料容器であって、前記通気ラインはその接続点の間で設置位置で働く重力に抗して支援されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項９】
請求項８に記載の自動車用の燃料容器であって、少なくとも１個の保持用クリップによって前記通気ラインが容器壁から懸架されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項１０】
請求項９に記載の自動車用の燃料容器であって、前記保持用クリップが保持用スプリングの形をなすことを特徴とする自動車用の燃料容器。
【請求項１１】
請求項３乃至請求項１０のうちのいずれか１つに記載の熱可塑性材料の自動車用の燃料容器であって、前記容器の前記内壁への少なくとも１つの接続点と前記容器壁への１つの開口部は、前記容器壁の、互い或る角度をなすように延長される区分上に配設されることを特徴とする自動車用の燃料容器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公表番号】特表２０１１−５２４２７１（Ｐ２０１１−５２４２７１Ａ）
【公表日】平成２３年９月１日（２０１１．９．１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−５１２８４１（Ｐ２０１１−５１２８４１）
【出願日】平成２１年４月６日（２００９．４．６）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００９／００２５０８
【国際公開番号】ＷＯ２００９／１４９７８２
【国際公開日】平成２１年１２月１７日（２００９．１２．１７）
【出願人】（５１０１６９３６５）コーテックス テクストロン ジーエムビーエイチ アンド シーオー ケージー (12)
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成２３年９月１日（２０１１．９．１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年４月６日（２００９．４．６）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００９／００２５０８
【国際公開番号】ＷＯ２００９／１４９７８２
【国際公開日】平成２１年１２月１７日（２００９．１２．１７）
【出願人】（５１０１６９３６５）コーテックス テクストロン ジーエムビーエイチ アンド シーオー ケージー (12)
【Ｆターム（参考）】
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