説明

自転車の検知警告装置、及び自転車の検知警告方法

【課題】自転車が歩行者道を走行した際に、自転車の利用者に走行すべきレーンでないことを警告する自転車の検知警告装置を提供する。
【解決手段】歩行者道を通行する歩行者及び自転車の利用者に赤外線を出射し、歩行者及び自転車の利用者から反射した赤外線を受光する。受光した赤外線を電気信号に変換、解析して、受光した赤外線が走行する自転車の利用者と歩行者とのいずれかから反射された赤外線であるか判別する。これにより、自転車により反射された赤外線を受光したと判別すると、自転車の利用者に走行すべきレーンでないことを警告し、自転車道を走行するように注意喚起する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行車道を走行する自転車を検知して、自転車の利用者に歩行者道から出るように注意喚起する自転車の検知警告装置、及び自転車の検知警告方法に関する。
【背景技術】
【0002】
交通手段としての自転車は、二酸化炭素を排出することがないばかりか移動費用、及び健康面からも他の交通手段と比べてメリットがある。近年、日本において、歩行者と自転車との共存を図るための取り組みが積極的に実施されており、交通手段の一つとして自転車が積極的に利用されることが期待されている。
【0003】
図6は、区分けライン15やカラー舗装等により、歩行者6専用の通行レーンである歩行者道3と、自転車7専用の走行レーンである自転車道4とに区分けされた自転車歩行者道2を示している。このような歩行者道3と自動車道4とに区分けされた自転車歩行者道2を整備することで、近年増加傾向にある自転車対歩行者事故の抑制に繋がるとされている。しかしながら、このような自転車歩行者道2を利用するにあたっては、歩行者6及び自転車7の利用者が決められたレーンを利用しなければ事故の抑制に繋がらず、最終的には道路利用者の交通マナーに依存しているのが実情である。
【0004】
ところで、歩行者等の交通弱者を守る発明として、特許文献1には、夜間、横断歩道を横断している歩行者等を人感センサーで検知し、検知した歩行者等を照明器具で照らす照明装置が開示されている。この照明装置を用いることで、車両のドライバーはいち早く歩行者等の存在を認識することができる。このように、センサーを用いて歩行者等の交通弱者の安全を確保しようとする試みも実施されつつある。
【0005】
【特許文献1】特開2001−338777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
自転車対歩行者事故を減少させるために、これまでは自転車歩行者道等の整備というハード面を中心とした道路整備が実施されてきた。ところが前述したように、このようなハード面のみを整備したとしても、道路利用者が交通マナーを守られなければ事故の減少に繋がらない。それにもかかわらず、道路利用者に交通マナーを呼びかけるようなソフト面の整備はあまり実施されていないのが実情であった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、自転車歩行者道において、自転車が歩行者道を走行した際に、自転車の利用者に走行すべきレーンでないことを警告し、自転車道を走行するように注意喚起する自転車の検知警告装置、及び自転車の検知警告方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る自転車の検知警告装置は、歩行者専用の通行路である歩行者道と、自転車専用の通行路である自転車道とに区分けされた自転車歩行者道において、前記歩行者道を通行する歩行者及び前記歩行者道を走行する自転車の利用者に赤外線を出射する発光素子と、前記歩行者及び前記自転車の利用者から反射した前記赤外線を受光して、受光した該赤外線を電気信号に変換する受光素子と、前記受光素子から受信した前記電気信号を解析して、前記受光素子が受光した赤外線が、前記自転車の利用者と前記歩行者とのいずれかから反射された赤外線であるか判別する受光解析部と、前記受光解析部が、前記受光素子が受光した前記赤外線が前記自転車の利用者により反射された赤外線であると判断した際に、該自転車の利用者に注意喚起を促す警告手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る自転車の検知警告装置は、歩行者専用の通行路である歩行者道と、自転車専用の通行路である自転車道とに区分けされた自転車歩行者道において、前記歩行者道を通行する歩行者及び前記歩行者道を走行する自転車の利用者に赤外線を出射する発光素子と、前記発光素子と対向する位置に配され、該発光素子が出射する赤外線を受光して電気信号に変換する受光素子と、前記受光素子から受信した前記電気信号を解析して、前記受光素子が受光した赤外線が、前記自転車の利用者と前記歩行者とのいずれかにより遮られた赤外線であるか判別する受光解析部と、前記受光解析部が遮られた前記赤外線が前記自転車の走行によるものであると判断した際に、該自転車の利用者に注意喚起を促す警告手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
前記発光素子は、前記歩行者道と前記自動車道とを区分けするポールに収容してもよい。
【0011】
前記警告手段は、前記自転車の利用者に音声により警告を発する手段としてもよい。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る自転車の検知警告方法は、歩行者専用の通行路である歩行者道と、自転車専用の通行路である自転車道とが区画された自転車歩行者道において、前記歩行者道を通行する歩行者及び前記歩行者道を走行する自転車の利用者に赤外線を出射する発光工程と、前記歩行者及び前記自転車の利用者から反射した前記赤外線を受光して、受光した該赤外線を電気信号に変換する受光工程と、前記受光工程で得た前記電気信号を受信、解析して、前記受光工程で受光した赤外線が、前記歩行者と前記自転車の利用者とのいずれかから反射された赤外線であるか判別する受光解析工程と、
前記受光解析工程において、前記受光工程で受光した前記赤外線が前記自転車の利用者により反射された赤外線であると判断した際に、該自転車の利用者に注意喚起を促す警告工程と、を備えることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る自転車の検知警告方法は、歩行者専用の通行路である歩行者道と、自転車専用の通行路である自転車道とに区分けされた自転車歩行者道において、前記歩行者道を通行する歩行者及び前記歩行者道を走行する自転車の利用者に赤外線を出射する発光工程と、前記発光工程により出射した前記赤外線を直接受光して、該赤外線を電気信号に変換する受光工程と、前記受光工程で得た前記電気信号を受信、解析して、前記受光工程で受光した赤外線に、前記自転車の利用者と前記歩行者とのいずれかにより遮られた赤外線であるか判別する受光解析工程と、前記受光解析工程において、遮られた前記赤外線が前記自転車の走行によるものであると判断した際に、該自転車の利用者に注意喚起を促す警告工程と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、歩行者道に侵入した自転車の利用者に、走行すべきレーンでないことを警告して、自転車道を走行するように注意喚起することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態に係る自転車の検知警告装置、及び自転車の検知警告方法を図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る自転車の検知警告装置を設置した自転車歩行者道の概略図である。図に示すように、縁石8や植樹帯9等が配置され車道5と自転車歩行者道2とが区分けされている。また自転車歩行者道2は、車止めポール10及び区分けライン15により、歩行者道3と自転車道4とに区分けされている。歩行者道3とは、歩行者6や自転車7等の車両を押して歩いている者の専用レーンのことであり、また自転車道4とは、自転車7が走行するための専用レーンのことである。なお、歩行者道3と自転車道4とが、互いに異なる色で舗装されることにより、両者が異なるレーンであることを視覚的に認識できるようになっている。
【0017】
区分けライン15は所定の幅を有した白線であり、歩行者道3と自転車道4との間を線引きする。この区分けライン15上には、所定の間隔で車止めポール10が設置されている。車止めポール10は、走行している自転車7の歩行者道3へのはみ出しを防止して、歩行者6と自転車7との衝突事故の発生を抑制する。
【0018】
また、車止めポール10には、後述するように、赤外線30を出射する発光素子50(図3)と、赤外線30を受光する受光素子60(図3)とが埋め込まれている。発光素子50は歩行者道3を横断するように赤外線30を出射し、受光素子60は歩行者道3を通行する歩行者6等から反射した赤外線30を受光する。
【0019】
また、発光素子50等が埋め込まれた車止めポール10から歩行者道3に沿って数m離れた位置に、スピーカー20が設置されている。スピーカー20は、後述するように、受光素子60が受光した赤外線30が、歩行者道3を走行している自転車7から反射されたものである場合、自転車7の利用者に走行すべきレーンでないことをアナウンスする。図に示すように、スピーカー20の設置を植樹帯9の中とすることで、スピーカー20が容易に設置できるとともに、設置されたスピーカー20を人目につきにくくすることで景観に配慮することができる。なお、スピーカー20の設置位置は特に限定されるものではなく、例えば、後述する車止めポール10内部としてもよい。
【0020】
次に、歩行者道3と自転車道4との境に立設された車止めポール10の詳細を図2を参照して説明する。
【0021】
車止めポール10は、自転車歩行者道2に立設されて道路利用者の通行を制限するものであるため、昼間だけでなく夜間の視認性も優れるものであるとともに、歩行者6や自転車7等が万一車止めポール10に衝突した際にも安全なように柔らかな材質から形成されるのがよい。例えば、車止めポール10は、その視認性を高めるため、胴体部11の表面には図示しないガラスビーズが塗布されており、胴体部11に入射した光を反射する。さらに、胴体部11の上下2箇所には反射テープ12が巻きつけられており、夜間における視認性が高められている。また、歩行者等が万一衝突した際にも安全なように、車止めポール10の表面は廃タイヤ等のゴムチップから形成されている。
【0022】
また、図に示すように、車止めポール10の胴体部11には、矩形の開口部13が形成されている。この開口部13は、車止めポール10に埋め込まれた発光素子から出射する赤外線の出口として、また、同様に埋め込まれた受光素子60へ入射する赤外線の入口として機能する。
【0023】
続いて、本発明の実施形態に係る自転車の検知警告装置の構成について説明する。図3に示すように、自転車の検知警告装置1は、発光素子50と、パルス発振回路70と、受光素子60と、受光解析部80と、スピーカー20と、制御部100とを備えている。
【0024】
制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)、ROM(Read only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)(以下、ROMとRAMとの総称として記憶部と記載する)等を備える。ROMは、動作プログラムを記憶し、CPUは、その動作プログラムに従って自転車の検知警告装置1全体を制御し、RAMは、CPUのワークエリアとして機能する。制御部100は、パルス発振回路70と、受光解析部80と、スピーカー20とに接続され、それらを制御する
【0025】
パルス発振回路70は、発光素子50が出射する赤外線をパルス変調するためのパルス信号を作成する。作成するパルス信号は、例えば、周波数2kHzである。
【0026】
発光素子50は、例えば、発光ダイオード等の光変換素子である。発光素子50は、パルス発振回路70が作成したパルス信号を受信し、受信したパルス信号に応じてオン/オフを繰り返しながら赤外線を出射する。なお、出射する赤外線の波長はおおよそ800nm〜950nmが好適である。
【0027】
受光素子60は、例えば、フォトトランジスタである。受光素子60は、外部から入射した赤外線を受光し、受光した赤外線を電気信号に変換して受光解析部80に送信する。
【0028】
受光解析部80は、受光素子60が受光した赤外線が、歩行者道を走行している自転車から反射したものであるか否かを解析する。具体的には、まず、受光解析部80は、受光素子60から変換した電気信号を受信する。受光解析部80は、パルス発振回路70が発生させたパルス信号と同期する電気信号のみを取出すハイパスフィルタを備えている。これにより、受光解析部80は、受光素子60から受信した電気信号から、発光素子50が出射した赤外線のみのデータを抽出することができる。そして、受光解析部80は、受光素子60が受光した発光素子50が出射した赤外線のデータを抽出し、受光素子60が赤外線を受光した時間と予め設定した時間とを比較する。この時、受光素子60が赤外線を受光した時間が予め設定した時間と比較して短ければ自転車、長ければ歩行者を検知したと判断する。そして、受光解析部80は走行する自転車を検知すると、制御部100に信号を送信する。
【0029】
スピーカー20は、制御部100から信号を受け、自転車の利用者に走行すべきレーンでないことを警告し、自転車道を走行するように注意喚起する。例えばスピーカー20は、「こちらは、歩行者専用レーンです。自転車で走行している方は隣の自転車専用レーンを走行してください。」とアナウンスする。
【0030】
なお、図中点線は車止めポール10に収容された各装置を囲んでおり、これらの各装置は、地面に這わして配線された電線から電源の供給を受けている。また、これらの装置と離れた位置に設置されたスピーカー20は、近傍にあるコンセント等から電源の供給を受けている。なお、前述したように、これらの各装置の数メートル先に設置された車止めポール10の内部に、スピーカー20を収容する構成としてもよい。
【0031】
次に、本発明の実施形態に係る自転車の検知警告装置の動作、及び自転車の検知警告方法を、図4に示したフローチャートを参照して説明する。
【0032】
まず、制御部100は、パルス発振回路70にパルス信号を作成させ、作成したパルス信号を発光素子50に送信させる(S110)。例えばパルス発振回路70は、周波数2kHzのパルス信号を作成する。
【0033】
次に、パルス信号を受信した発光素子50は、パルス信号に応じて赤外線30のオン/オフを繰り返して赤外線30を出射する(S120)。このとき、赤外線30が歩行者道3を通行する自転車7を検知できるように、発光素子50は歩行者道3を横断するように赤外線30を出射する。
【0034】
S120において、発光素子50が歩行者道3に横断するように赤外線30を出射すると、続いて受光素子60が作動し、入射してくる赤外線を受光する(S130)。
【0035】
S130において、受光素子60が赤外線30を検知すると(S130:Yes)、受光素子60は受光した赤外線30を電気信号に変換して受光解析部80に送信する。そして受光解析部80は、受信した電気信号からパルス信号と同期する信号を抽出する(S140)。
【0036】
次に、受光解析部80は抽出した電気信号から、受光素子60が検知した赤外線30が、歩行者道3を走行している自転車により反射された赤外線であるか解析する(S150)。なお、S150において受光解析部80が実施する解析方法については上述した通りである。
【0037】
S150において、上述したように受光解析部80が、受光素子60が赤外線を受光した時間と予め設定した時間とを比較することにより、検知した赤外線30が走行している自転車7で反射されたものであると判断すると(S150:Yes)、制御部100は、スピーカー20に歩行者道を走行している自転車7の利用者に走行すべきレーンでないことを警告させるとともに、自転車道4を走行するように注意喚起させて(S160)、自転車検知警告処理を終了する。
【0038】
なお、S130において受光素子60が赤外線30を検知しない場合(S130:No)、及びS150において受光解析部80が検知した赤外線30が自転車7で反射されたものでないと判断した場合(S130:No)、制御部100はステップをS130に戻す。
【0039】
以上説明した自転車の検知警告装置の動作、及び自転車の検知警告方法を、自転車歩行者道を走行している自転車の位置とともに説明する。
図5は、自転車の走行位置の変遷を示したものである。図に示すように、車止めポール10は区分けライン15上に等間隔で立設されている。これら複数の車止めポール10のうち、図中下側にある車止めポール10には、自転車の検知警告装置を構成する各装置が収容されており、この車止めポール10から歩行者道3を横断するように赤外線30が出射されている。
【0040】
自転車7aは、横断歩道40を横断して自転車歩行者道2に進んできた位置にある。そして、自転車7aがさらに走行を続け、歩行者道3に侵入した状態にあるのが自転車7bである。自転車7bの利用者は、車止めポール10から出射された赤外線30を遮るとともに、出射された赤外線30を車止めポール10に反射する。そして自転車7bの利用者により反射された赤外線30は、同様に車止めポール10に埋め込まれた受光素子により検知される。
このように、歩行者道3を走行している自転車7bが赤外線30により検知されると、自転車7bがさらに走行した自転車7cは、スピーカー20から走行すべきレーンでないとの警告が発せられるとともに自転車道4を走行するように注意喚起される。
これにより、自転車の利用者は、歩行者道3を誤って走行していると認識して、自転車7d及び自転車7eに示すように、自転車を自転車道4へ移動する。
【0041】
以上説明したように、本発明の実施形態にかかる自転車の検知警告装置、及び自転車の検知警告方法を用いると、誤って歩行者道を走行している自転車の利用者に自転車が走行すべきレーンでないことを警告し、自転車道を走行するように注意喚起することができる。また、このような警告や注意喚起は、歩行者にも認識することができ、歩行者道を走行する自転車に注意を促すことができる。これにより、自転車対歩行者事故の発生を抑制することができ、より快適な道路空間を形成することができる。
【0042】
なお、本発明は上述した実施形態に限られず、様々な変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態では、自転車の利用者等に対する警告や注意喚起を、スピーカーからのアナウンスによる場合について説明したが、例えば、スピーカーの代わりに電光掲示板を設置して、所望のテキストを表示することで警告や注意喚起するようにしてもよい。
【0043】
また、上記では反射した赤外線を受光することで歩行者道を走行している自転車を検知したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、発光素子と対向する位置に受光素子を配して、発光素子から出射した赤外線を直接受光素子で受光するようにしてもよい。この場合、発光素子から出射した赤外線が歩行者等により遮られた時間を求め、予め設定した時間と比較することにより走行する自転車を検知するようにしてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、歩行者道を走行する自転車を検知して警告を発する場合について説明したが、その他の例としては、自転車道を通行する歩行者を検知して歩行者道に移動するように注意を促してもよい。また、歩行者道を走行する自転車を検知するとともに、自転車道を通行する歩行者を検知するようにしてもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、電気を近傍に配された電線から供給されるが、電線の配線が難しい場合には、車止めポールにバッテリーを内蔵してもよい。さらには、車止めポールに太陽光発電装置を組み込み、メンテナンスの省力化を図るようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、赤外線を出射する発光素子は1つの車止めポールに収容されていたが、複数の車止めポールに発光素子を収容して赤外線を出射するようにしてもよい。これにより、例えば、歩行者と自転車が重なって1つの車止めポールを通過することにより走行した自転車を検知できなかったとしても、他の車止めポールに収容された自転車の検知警告装置でこの自転車を検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態に係る自転車の検知警告装置を設置した自転車歩行者道の概略図。
【図2】車止めポールの詳細を示した図。
【図3】本発明の実施形態に係る自転車の検知警告装置のブロック図。
【図4】自転車検知警告処理を示したフローチャート。
【図5】自転車歩行者道を走行する自転車の走行位置の変遷を示した図。
【図6】従来の自転車歩行者道を示した概略図。
【符号の説明】
【0048】
1 自転車の検知警告装置
2 自転車歩行者道
3 歩行者道
4 自転車道
5 車道
6 歩行者
7 自転車
10 車止めポール
11 胴体部
12 反射テープ
13 開口部
15 区分けライン
20 スピーカー
30 赤外線
40 横断歩道
50 発光素子
60 受光素子
70 パルス発振回路
80 受光解析部
100 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
歩行者専用の通行路である歩行者道と、自転車専用の通行路である自転車道とに区分けされた自転車歩行者道において、
前記歩行者道を通行する歩行者及び前記歩行者道を走行する自転車の利用者に赤外線を出射する発光素子と、
前記歩行者及び前記自転車の利用者から反射した前記赤外線を受光して、受光した該赤外線を電気信号に変換する受光素子と、
前記受光素子から受信した前記電気信号を解析して、前記受光素子が受光した赤外線が、前記自転車の利用者と前記歩行者とのいずれかから反射された赤外線であるか判別する受光解析部と、
前記受光解析部が、前記受光素子が受光した前記赤外線が前記自転車の利用者により反射された赤外線であると判断した際に、該自転車の利用者に注意喚起を促す警告手段と、を備えることを特徴とする自転車の検知警告装置。
【請求項2】
歩行者専用の通行路である歩行者道と、自転車専用の通行路である自転車道とに区分けされた自転車歩行者道において、
前記歩行者道を通行する歩行者及び前記歩行者道を走行する自転車の利用者に赤外線を出射する発光素子と、
前記発光素子と対向する位置に配され、該発光素子が出射する赤外線を受光して電気信号に変換する受光素子と、
前記受光素子から受信した前記電気信号を解析して、前記受光素子が受光した赤外線が、前記自転車の利用者と前記歩行者とのいずれかにより遮られた赤外線であるか判別する受光解析部と、
前記受光解析部が遮られた前記赤外線が前記自転車の走行によるものであると判断した際に、該自転車の利用者に注意喚起を促す警告手段と、を備えることを特徴とする自転車の検知警告装置。
【請求項3】
前記発光素子は、前記歩行者道と前記自動車道とを区分けするポールに収容されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自転車の検知警告装置。
【請求項4】
前記警告手段は、前記自転車の利用者に音声で警告を発する手段であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の自転車の検知警告装置。
【請求項5】
歩行者専用の通行路である歩行者道と、自転車専用の通行路である自転車道とが区画された自転車歩行者道において、
前記歩行者道を通行する歩行者及び前記歩行者道を走行する自転車の利用者に赤外線を出射する発光工程と、
前記歩行者及び前記自転車の利用者から反射した前記赤外線を受光して、受光した該赤外線を電気信号に変換する受光工程と、
前記受光工程で得た前記電気信号を受信、解析して、前記受光工程で受光した赤外線が、前記自転車と前記歩行者の利用者とのいずれかから反射された赤外線であるか判別する受光解析工程と、
前記受光解析工程において、前記受光工程で受光した前記赤外線が前記自転車の利用者により反射された赤外線であると判断した際に、該自転車の利用者に注意喚起を促す警告工程と、を備えることを特徴とする自転車の検知警告方法。
【請求項6】
歩行者専用の通行路である歩行者道と、自転車専用の通行路である自転車道とに区分けされた自転車歩行者道において、
前記歩行者道を通行する歩行者及び前記歩行者道を走行する自転車の利用者に赤外線を出射する発光工程と、
前記発光工程により出射した前記赤外線を直接受光して、該赤外線を電気信号に変換する受光工程と、
前記受光工程で得た前記電気信号を受信、解析して、前記受光工程で受光した赤外線に、前記自転車の利用者と前記歩行者とのいずれかにより遮られた赤外線であるか判別する受光解析工程と、
前記受光解析工程において、遮られた前記赤外線が前記自転車の走行によるものであると判断した際に、該自転車の利用者に注意喚起を促す警告工程と、を備えることを特徴とする自転車の検知警告方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−134647(P2010−134647A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−308969(P2008−308969)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【出願人】(592090315)株式会社佐藤渡辺 (10)
【Fターム(参考)】