茶葉抽出組成物
【課題】本発明の目的は、眼精疲労やストレス状態にある場合の各症状を効果的に緩和し、かつ、安全な茶葉抽出組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明はアントシアニンとカテキン類を含有する茶葉抽出物を提供する。また、本発明は前記抽出物を含有する医薬品、飲食品又は飼料を提供する。さらに、本発明は眼精疲労予防若しくは回復剤又は精神疲労予防若しくは回復剤を製造するための、前記抽出物の使用を提供する。
【解決手段】本発明はアントシアニンとカテキン類を含有する茶葉抽出物を提供する。また、本発明は前記抽出物を含有する医薬品、飲食品又は飼料を提供する。さらに、本発明は眼精疲労予防若しくは回復剤又は精神疲労予防若しくは回復剤を製造するための、前記抽出物の使用を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はアントシアニンとカテキン類の両方を含有する茶葉抽出物に関するものである。より詳細には、同量のアントシアニン含有物やカテキン類含有物と比較して、優れた眼精疲労軽減効果又は精神疲労軽減効果を有する茶葉抽出物及びその用途に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、急速なIT化により、ビジネスにおいて、PCは当たり前のように使用されるようになり、仕事の効率化、情報伝達のスピード化など多大な利益をもたらしている。職種にもよるが、PCと向き合う時間が1日のほとんどを占める作業者もいる。今や、PCは仕事に欠かすことの出来ないツールといえる。しかし、その反面、PCを用いる作業はモニターを注視し続けることから、作業者の目に対するダメージは非常に大きく、「目の疲れ」や「目のかすみ」など、いわゆる眼精疲労を訴える作業者が増加している。眼精疲労は肩や腰の凝り、イライラ、頭の痛みなど目だけでなく精神の疲労も伴うことから、眼精疲労や精神の疲労感を軽減する健康食品や医薬品の需要が高まっている。
【0003】
アントシアニン色素は着色剤として食品、化粧品等に利用されているが、最近では、抗酸化性や抗変異性等の機能性に加え、疲労軽減効果や眼精疲労軽減効果が期待されている成分である。カシスやブルーベリーに含まれるアントシアニンの眼精疲労軽減効果に関して、多数報告されている(特許文献1〜6など)。各植物に含まれる主なアントシアニンとしては、ブルーベリーに含まれるデルフィニジン−3−O−グリコシド、シアニジン−3−O−グリコシド、ペツニジン−3−O−グリコシド、ペオニジン−3−O−グリコシド、マルビジン−3−O−グリコシド、他にカシスに含まれるデルフィニジン−3−O−ルチノイド、シアニジン−3−O−ルチノイドなどが挙げられる。
その他、茶ポリフェノールの抗ストレス効果に関しての報告もある(特許文献7)。
このように、眼精疲労を軽減させる素材は幾つかあるものの、その効果は未だ満足できるものとは言い難い。また、眼精疲労軽減効果と精神疲労感軽減効果の両者を有する素材はない。
【0004】
【特許文献1】特開2005−117910号公報
【特許文献2】特開2003−18979号公報
【特許文献3】特開2005−328761号公報
【特許文献4】特開2002−128689号公報
【特許文献5】特開2005−287376号公報
【特許文献6】特開2005−65525号公報
【特許文献7】特開2005−239694号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、眼精疲労やストレス状態にある場合の各症状を効果的に緩和し、かつ、安全な茶葉抽出組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するためになされたもので、紅花チャ、F95181(茶中間母本農6号)、それらの後代等の茶葉の抽出物が、これまで知られていなかったような生理活性を有することを動物実験および臨床試験により確認して本発明を完成するに至った。すなわち、本発明はアントシアニンとカテキン類を含有する茶葉抽出物を提供する。
また、本発明は前記抽出物を含有する医薬品、飲食品又は飼料を提供する。
さらに、本発明は眼精疲労予防若しくは回復剤又は精神疲労予防若しくは回復剤を製造するための、前記抽出物の使用を提供する。
なお、カテキン類には、発癌 抑制、動脈硬化予防、脂肪代謝異常の抑制、血圧上昇の抑制、血小板凝集抑制作用、抗アレルギー、抗ウイルス、抗菌、虫歯予防、口臭防止、腸内細菌叢正常化効果、活性酸素やフリーラジカルの消去作用、抗酸化作用などがあることが知られている。また、カテキン類には、血糖の上昇を抑制する抗糖尿病効果があることが知られている。しかしながら、眼精疲労予防若しくは回復効果又は精神疲労予防若しくは回復効果に関しての報告はない。カテキン類とは、ポリヒドロキシフラバン−3−オールの総称である。カテキン類としては、(+)−カテキン、(−)−エピカテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキンガレートなどが知られている。天然物からは、狭義のカテキンといわれている(+)−カテキンの他、ガロカテキン、アフゼレキン、並びに(+)−カテキン又はガロカテキンの3−ガロイル誘導体が単離されている。
【0007】
紅花チャ及びF95181(茶中間母本農6号)は新芽のアントシアニン含有率が高いチャである。紅花チャは、来歴のはっきりしない在来種であり、F95181は、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所において、チャの近縁野生種のタリエンシス(Camellia taliensis )とチャ(品種:おくむさし)の種間交雑から育成した、紅花チャ(Camellia sinensis )と同等の含有率(乾物重0.37−1%)を持つアントシアニン高含有系統である。タリエンシス(Camellia taliensis )はミャンマーで日常的に飲用されている。また大茶樹(中国各地にある茶の巨木)の一部はタリエンシス(Camellia taliensis )だとされており、数千年も前から飲用されていた。
なお、本明細書において「紅花チャ」はツバキ目ツバキ科ツバキ属の系統名であり、キク科サフラワーの花を乾燥させたものであって「紅花茶」として市販されているものとは異なるものである。また、本明細書において、「チャ」は木を表し、「茶」はチャの木又は葉の抽出物を表す。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、紅花チャ、F95181(茶中間母本農6号)、それらの後代等の茶葉を原料として、眼精疲労軽減効果および精神疲労軽減効果を有する組成物を得ることができた。更にこれを、医薬品や飲食品の材料として容易に利用することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の茶葉抽出物はアントシアニンとカテキン類を含有する。このような茶葉抽出物は、紅花チャ、F95181(茶中間母本農6号)、それらの後代等の茶葉を、溶剤で抽出処理して得ることができる。茶葉を粉砕して抽出することが好ましい。茶葉の粉砕物は均一な大きさであることが好ましいため、粉砕物をふるいにかけてもよい。
また、抽出溶剤としては毒性の無いものであればよく、溶媒抽出法に用いる溶媒としては、水若しくは親水性溶媒又はこれらの混合物を挙げることができる。溶媒抽出法において、抽出溶媒に用いる水は特に限定されるものではないが、例えば水道水、蒸留水、純水、イオン交換水等を挙げることができる。溶媒抽出法において、抽出溶媒に用いる親水性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを挙げることができる。抽出物中のカテキン類の回収率を考慮するとエタノールが含有されている溶剤を用いることが好ましい。また、抽出温度としては20℃から100℃で抽出することが好ましく、50℃から100℃で行なうことが更に好ましい。抽出pHとしては1.0から7.0で抽出することが好ましく、1.5から6.5で行うことが更に好ましい。抽出は、一度抽出した後の残渣を回収して複数回行なっていてもよい。また抽出は、化学分離精製手法として一般的に用いられる方法を使用してもよい。例えば、液−液分配、薄層クロマトグラフィー、吸着カラムクロマトグラフィー、分配カラムクロマトグラフィー、ゲルろ過カラムクロマトグラフィー、イオン交換カラムクロマトグラフィー、電気泳動や高速液体クロマトグラフィーなどを用いることができる。また、必要に応じこれらの分離精製手段を組み合わせて行ってもよい。
【0010】
上記茶葉又はその抽出物は、経口の医薬品として用いることができ、また食品素材と混合して飲食品又は飼料とすることができる。性状としては固体状又は液体状を呈し、医薬品としては経口剤として錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤等の剤型をとる。
抽出物を医薬品として人体に投与するときは、1回あたりカテキン類として100〜400mg/kg体重の量、かつ、アントシアニンとして1〜60mg/kg体重の量を、1日に1ないし数回経口投与する。なお、デルフィニジン−3−O−ガラクトシド、シアニジン−3−O−ガラクトシド、シアニジン−3−p−クマロイルガラクトシドがアントシアニンの40%以上を占めていることが好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【実施例】
【0011】
(実施例1 紅花茶の眼精疲労軽減効果(ヒト試験))
(試験方法)
(1)被験物
【表1】
・入れ方:茶葉2gに100℃の熱湯100mlを注ぎ7分間静置して抽出した。
・被験物摂取量:100mlを閉眼にて摂取させた。
【0012】
(2)被験者
20名(男性11名、女性9名)
以下の項目のうち、該当する項目が全く無い者を採用した。
・現在何らかの疾病の継続的な治療を受けている者
・管理医師が試験参加不適格と判断した者
・妊娠中・妊娠の可能性のある、または授乳中の婦人
・VDT(Visual Display Terminal)作業後に頭痛やめまいを高頻度で経験している者
【0013】
(3)プロトコール
【表2】
・ダブルブラインド、クロスオーバー
・作業負荷:VDTクレペリンテスト正誤判定試験1時間(図1参照)
【0014】
(4)測定項目
・唾液成分:クロモグラニンA
・VAS(Visual Analog Scle):図2参照
【0015】
(結果)
(1)VAS
表3に示すとおり、VDT作業によりVASの各項目の値は上昇し、30分の回復期間の後、低下した。
・「目の乾き」:紅花茶は作業直後の値を有意(*:p<0.05)に抑制した(図3)。
・「頭の重み」:紅花茶は作業30分後の回復を改善させる傾向(#:p<0.05)が見られた(図4)。
【表3】
【0016】
(2)唾液成分
紅花茶群において、作業30分後のクロモグラニンAの値がやぶきた茶と比較して有意に低下していた(図5)。クロモグラニンAは、ストレスなどの自律神経の刺激によって、副腎髄質などの内分泌組織から放出されるタンパク質であり、ストレスに対する生理的指標としてよく用いられている。紅花茶群において見られたクロモグラニンAの低下は、紅花茶を摂取することでVDT作業に起因する精神的ストレスが緩和された事を意味している。
【0017】
(3)効果実感
被験者に、試験終了時に、どちらのお茶を摂取した際に眼精疲労軽減効果を実感したかを質問したところ、紅花茶と答えた被験者が60%、やぶきた茶と答えた被験者が0%、どちらでもないと答えた被験者が40%と紅花茶がやぶきた茶を有意に上回った(図6)。
【0018】
(実施例2 紅花茶の精神疲労軽減効果(ヒト試験))
(試験方法)
(1)被験者
20〜40代の健常人男女47名
【0019】
(2)被験物
・紅花茶
・ブレンド茶(対照:カテキン類及びアントシアニンはほとんど含まれていない。)
・入れ方:茶葉2gに100℃の熱湯100mlを注ぎ7分間静置して抽出した。
・試験サンプル摂取量:150ml
【0020】
(3)測定項目
・唾液成分:クロモグラニンA、s−IgA、コルチゾール、セロトニン
・アンケート:Eggman Face Scale、VAS(図7)
【0021】
(4)試験プロトコール
会議室に集合後、上記に示した唾液採取と感情項目調査について1回目の測定(pre)を実施した後、各試験飲料150mLを摂取した。摂取10分後にクレペリンテストを20分間実施した。計算終了後に2回目の測定(post)を実施した。着席したまま10分間休憩した後、3回目の測定(rest)を実施した。
【表4】
【0022】
(結果)
(1)VAS
紅花茶群(実線)(破線は、ブレンド茶群)において「全体的疲労感」「精神的疲労感」「身体的疲労感」「自覚的ストレス」「イライラ感」の低下傾向が見られ、「意欲」では休憩後の回復促進傾向が見られた(図8〜図19)。
【0023】
(2)唾液中の生化学的指標
クロモグラニンAについては、紅花茶にストレス負荷後における上昇を有意に抑制する効果が見られた。s−IgAは対照群がストレス負荷後から休憩後も上昇したのに対し、紅花茶ではストレス負荷後に上昇した後、休憩後に減少する傾向が見られた。コルチゾールにつていは、紅花茶にストレス負荷後の上昇を抑制する傾向が見られた。セロトニンでは、紅花茶においてストレス負荷後に上昇した後、休憩後に減少する傾向が見られた(図20〜図27)。
【0024】
(実施例3 紅花茶に含まれるアントシアニンとカテキン類の相乗効果(動物試験))
(試験方法)
6週齢のBALB/c雄性マウスを用いて検討した。1週間予備飼育後、7週齢の時点で紅花茶、やぶきた茶、ビルベリーエキス、カシスエキスを各素材の総アントシアニン量(34μg/匹)若しくは総カテキン量(2.6mg/匹)が同量となるように調製し、1匹当たり10ml/kgを経口投与した。投与30分後よりマウスを30mlの注射用シリンジ内に閉じ込めるストレスを1時間負荷し、直後に採血を行い血漿中のLDH濃度を測定した。
【0025】
(結果)
下記表5に示す通り、対照群と比較して、やぶきた茶、ビルベリーエキス、カシスエキス投与群では、有意ではないもののストレス負荷によるLDH上昇を抑制した。さらに紅花茶投与群では、対照群と比較して有意に抑制され、アントシアニンとカテキン類の相乗効果が確認された。
【表5】
【0026】
医薬品に使用されるブルーベリーエキスにはヨーロッパ野生種のビルベリー果実が利用され、アントシアニン含量25%が標準規格とされている。1日の推奨量は50〜600mgであり、代表的な医薬品TEGENSは1カプセルに80mgを配合し1日目安量を160−320mgとしている。これをアントシアニン含量に換算すると40−80mgとなる。紅花茶を用いたヒト試験においては、TEGENSの1日目安量の10から20分の1にあたるアントシアニン3.4mgとカテキン類260mgの単回摂取で眼精疲労軽減効果および精神疲労軽減効果が得られており(実施例1)、ヒトにおいてもアントシアニンとカテキン類の相乗効果が確認された。容量的には、TEGENSより少ない量で効果が得られたのは、カテキン類との相乗作用であると考えている。
【0027】
(実施例4 抽出溶媒のpHが紅花茶より抽出されるアントシアニン量に与える影響)
紅花茶葉の重量に対する50倍の蒸留水(pH3.0、5.0、6.5に調製)を90℃まで加熱させてから、茶葉を投入し、90℃に保った状態で7分間抽出した。茶殻をろ過により除去してから、冷水で室温(20℃〜25℃)まで冷却し、ろ紙で細かい残渣や澱成分を除去した。得られた茶溶液を1%トリフルオロ酢酸溶液で10倍希釈した後、OD520nmとOD700nmの吸光度を測定し、アントシアニン含量を算出した。結果は下記表6に示すとおり、いずれのpHにおいてもアントシアニンが効率よく抽出されることが示された。
【表6】
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】VDTクレペリンテスト正誤判定試験である。
【図2】VAS(Visual Analog Scle)である。
【図3】目の乾きのスコアを示すグラフである。
【図4】頭の重みのスコアを示すグラフである。
【図5】唾液クロモグラニンA濃度を示すグラフである。
【図6】眼精疲労軽減効果を実感したお茶の回答数を示すグラフである。
【図7】Eggman Face Scale及びVASである。
【図8】全体的疲労感のスコアを示すグラフである。
【図9】全体的疲労感の変動率を示すグラフである。
【図10】精神的疲労感のスコアを示すグラフである。
【図11】精神的疲労感の変動率を示すグラフである。
【図12】身体的疲労感のスコアを示すグラフである。
【図13】身体的疲労感の変動率を示すグラフである。
【図14】自覚的ストレスのスコアを示すグラフである。
【図15】自覚的ストレスの変動率を示すグラフである。
【図16】意欲のスコアを示すグラフである。
【図17】意欲の変動率を示すグラフである。
【図18】イライラ感のスコアを示すグラフである。
【図19】イライラ感の変動率を示すグラフである。
【図20】セロトニンの濃度を示すグラフである。
【図21】セロトニンの変動率を示すグラフである。
【図22】クロモグラニンAの濃度を示すグラフである。
【図23】クロモグラニンAの変動率を示すグラフである。
【図24】s−IgAの濃度を示すグラフである。
【図25】s−IgAの変動率を示すグラフである。
【図26】コルチゾールの濃度を示すグラフである。
【図27】コルチゾールの変動率を示すグラフである。
【技術分野】
【0001】
本発明はアントシアニンとカテキン類の両方を含有する茶葉抽出物に関するものである。より詳細には、同量のアントシアニン含有物やカテキン類含有物と比較して、優れた眼精疲労軽減効果又は精神疲労軽減効果を有する茶葉抽出物及びその用途に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、急速なIT化により、ビジネスにおいて、PCは当たり前のように使用されるようになり、仕事の効率化、情報伝達のスピード化など多大な利益をもたらしている。職種にもよるが、PCと向き合う時間が1日のほとんどを占める作業者もいる。今や、PCは仕事に欠かすことの出来ないツールといえる。しかし、その反面、PCを用いる作業はモニターを注視し続けることから、作業者の目に対するダメージは非常に大きく、「目の疲れ」や「目のかすみ」など、いわゆる眼精疲労を訴える作業者が増加している。眼精疲労は肩や腰の凝り、イライラ、頭の痛みなど目だけでなく精神の疲労も伴うことから、眼精疲労や精神の疲労感を軽減する健康食品や医薬品の需要が高まっている。
【0003】
アントシアニン色素は着色剤として食品、化粧品等に利用されているが、最近では、抗酸化性や抗変異性等の機能性に加え、疲労軽減効果や眼精疲労軽減効果が期待されている成分である。カシスやブルーベリーに含まれるアントシアニンの眼精疲労軽減効果に関して、多数報告されている(特許文献1〜6など)。各植物に含まれる主なアントシアニンとしては、ブルーベリーに含まれるデルフィニジン−3−O−グリコシド、シアニジン−3−O−グリコシド、ペツニジン−3−O−グリコシド、ペオニジン−3−O−グリコシド、マルビジン−3−O−グリコシド、他にカシスに含まれるデルフィニジン−3−O−ルチノイド、シアニジン−3−O−ルチノイドなどが挙げられる。
その他、茶ポリフェノールの抗ストレス効果に関しての報告もある(特許文献7)。
このように、眼精疲労を軽減させる素材は幾つかあるものの、その効果は未だ満足できるものとは言い難い。また、眼精疲労軽減効果と精神疲労感軽減効果の両者を有する素材はない。
【0004】
【特許文献1】特開2005−117910号公報
【特許文献2】特開2003−18979号公報
【特許文献3】特開2005−328761号公報
【特許文献4】特開2002−128689号公報
【特許文献5】特開2005−287376号公報
【特許文献6】特開2005−65525号公報
【特許文献7】特開2005−239694号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、眼精疲労やストレス状態にある場合の各症状を効果的に緩和し、かつ、安全な茶葉抽出組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記目的を達成するためになされたもので、紅花チャ、F95181(茶中間母本農6号)、それらの後代等の茶葉の抽出物が、これまで知られていなかったような生理活性を有することを動物実験および臨床試験により確認して本発明を完成するに至った。すなわち、本発明はアントシアニンとカテキン類を含有する茶葉抽出物を提供する。
また、本発明は前記抽出物を含有する医薬品、飲食品又は飼料を提供する。
さらに、本発明は眼精疲労予防若しくは回復剤又は精神疲労予防若しくは回復剤を製造するための、前記抽出物の使用を提供する。
なお、カテキン類には、発癌 抑制、動脈硬化予防、脂肪代謝異常の抑制、血圧上昇の抑制、血小板凝集抑制作用、抗アレルギー、抗ウイルス、抗菌、虫歯予防、口臭防止、腸内細菌叢正常化効果、活性酸素やフリーラジカルの消去作用、抗酸化作用などがあることが知られている。また、カテキン類には、血糖の上昇を抑制する抗糖尿病効果があることが知られている。しかしながら、眼精疲労予防若しくは回復効果又は精神疲労予防若しくは回復効果に関しての報告はない。カテキン類とは、ポリヒドロキシフラバン−3−オールの総称である。カテキン類としては、(+)−カテキン、(−)−エピカテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エピカテキンガレートなどが知られている。天然物からは、狭義のカテキンといわれている(+)−カテキンの他、ガロカテキン、アフゼレキン、並びに(+)−カテキン又はガロカテキンの3−ガロイル誘導体が単離されている。
【0007】
紅花チャ及びF95181(茶中間母本農6号)は新芽のアントシアニン含有率が高いチャである。紅花チャは、来歴のはっきりしない在来種であり、F95181は、独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所において、チャの近縁野生種のタリエンシス(Camellia taliensis )とチャ(品種:おくむさし)の種間交雑から育成した、紅花チャ(Camellia sinensis )と同等の含有率(乾物重0.37−1%)を持つアントシアニン高含有系統である。タリエンシス(Camellia taliensis )はミャンマーで日常的に飲用されている。また大茶樹(中国各地にある茶の巨木)の一部はタリエンシス(Camellia taliensis )だとされており、数千年も前から飲用されていた。
なお、本明細書において「紅花チャ」はツバキ目ツバキ科ツバキ属の系統名であり、キク科サフラワーの花を乾燥させたものであって「紅花茶」として市販されているものとは異なるものである。また、本明細書において、「チャ」は木を表し、「茶」はチャの木又は葉の抽出物を表す。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、紅花チャ、F95181(茶中間母本農6号)、それらの後代等の茶葉を原料として、眼精疲労軽減効果および精神疲労軽減効果を有する組成物を得ることができた。更にこれを、医薬品や飲食品の材料として容易に利用することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の茶葉抽出物はアントシアニンとカテキン類を含有する。このような茶葉抽出物は、紅花チャ、F95181(茶中間母本農6号)、それらの後代等の茶葉を、溶剤で抽出処理して得ることができる。茶葉を粉砕して抽出することが好ましい。茶葉の粉砕物は均一な大きさであることが好ましいため、粉砕物をふるいにかけてもよい。
また、抽出溶剤としては毒性の無いものであればよく、溶媒抽出法に用いる溶媒としては、水若しくは親水性溶媒又はこれらの混合物を挙げることができる。溶媒抽出法において、抽出溶媒に用いる水は特に限定されるものではないが、例えば水道水、蒸留水、純水、イオン交換水等を挙げることができる。溶媒抽出法において、抽出溶媒に用いる親水性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを挙げることができる。抽出物中のカテキン類の回収率を考慮するとエタノールが含有されている溶剤を用いることが好ましい。また、抽出温度としては20℃から100℃で抽出することが好ましく、50℃から100℃で行なうことが更に好ましい。抽出pHとしては1.0から7.0で抽出することが好ましく、1.5から6.5で行うことが更に好ましい。抽出は、一度抽出した後の残渣を回収して複数回行なっていてもよい。また抽出は、化学分離精製手法として一般的に用いられる方法を使用してもよい。例えば、液−液分配、薄層クロマトグラフィー、吸着カラムクロマトグラフィー、分配カラムクロマトグラフィー、ゲルろ過カラムクロマトグラフィー、イオン交換カラムクロマトグラフィー、電気泳動や高速液体クロマトグラフィーなどを用いることができる。また、必要に応じこれらの分離精製手段を組み合わせて行ってもよい。
【0010】
上記茶葉又はその抽出物は、経口の医薬品として用いることができ、また食品素材と混合して飲食品又は飼料とすることができる。性状としては固体状又は液体状を呈し、医薬品としては経口剤として錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤等の剤型をとる。
抽出物を医薬品として人体に投与するときは、1回あたりカテキン類として100〜400mg/kg体重の量、かつ、アントシアニンとして1〜60mg/kg体重の量を、1日に1ないし数回経口投与する。なお、デルフィニジン−3−O−ガラクトシド、シアニジン−3−O−ガラクトシド、シアニジン−3−p−クマロイルガラクトシドがアントシアニンの40%以上を占めていることが好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【実施例】
【0011】
(実施例1 紅花茶の眼精疲労軽減効果(ヒト試験))
(試験方法)
(1)被験物
【表1】
・入れ方:茶葉2gに100℃の熱湯100mlを注ぎ7分間静置して抽出した。
・被験物摂取量:100mlを閉眼にて摂取させた。
【0012】
(2)被験者
20名(男性11名、女性9名)
以下の項目のうち、該当する項目が全く無い者を採用した。
・現在何らかの疾病の継続的な治療を受けている者
・管理医師が試験参加不適格と判断した者
・妊娠中・妊娠の可能性のある、または授乳中の婦人
・VDT(Visual Display Terminal)作業後に頭痛やめまいを高頻度で経験している者
【0013】
(3)プロトコール
【表2】
・ダブルブラインド、クロスオーバー
・作業負荷:VDTクレペリンテスト正誤判定試験1時間(図1参照)
【0014】
(4)測定項目
・唾液成分:クロモグラニンA
・VAS(Visual Analog Scle):図2参照
【0015】
(結果)
(1)VAS
表3に示すとおり、VDT作業によりVASの各項目の値は上昇し、30分の回復期間の後、低下した。
・「目の乾き」:紅花茶は作業直後の値を有意(*:p<0.05)に抑制した(図3)。
・「頭の重み」:紅花茶は作業30分後の回復を改善させる傾向(#:p<0.05)が見られた(図4)。
【表3】
【0016】
(2)唾液成分
紅花茶群において、作業30分後のクロモグラニンAの値がやぶきた茶と比較して有意に低下していた(図5)。クロモグラニンAは、ストレスなどの自律神経の刺激によって、副腎髄質などの内分泌組織から放出されるタンパク質であり、ストレスに対する生理的指標としてよく用いられている。紅花茶群において見られたクロモグラニンAの低下は、紅花茶を摂取することでVDT作業に起因する精神的ストレスが緩和された事を意味している。
【0017】
(3)効果実感
被験者に、試験終了時に、どちらのお茶を摂取した際に眼精疲労軽減効果を実感したかを質問したところ、紅花茶と答えた被験者が60%、やぶきた茶と答えた被験者が0%、どちらでもないと答えた被験者が40%と紅花茶がやぶきた茶を有意に上回った(図6)。
【0018】
(実施例2 紅花茶の精神疲労軽減効果(ヒト試験))
(試験方法)
(1)被験者
20〜40代の健常人男女47名
【0019】
(2)被験物
・紅花茶
・ブレンド茶(対照:カテキン類及びアントシアニンはほとんど含まれていない。)
・入れ方:茶葉2gに100℃の熱湯100mlを注ぎ7分間静置して抽出した。
・試験サンプル摂取量:150ml
【0020】
(3)測定項目
・唾液成分:クロモグラニンA、s−IgA、コルチゾール、セロトニン
・アンケート:Eggman Face Scale、VAS(図7)
【0021】
(4)試験プロトコール
会議室に集合後、上記に示した唾液採取と感情項目調査について1回目の測定(pre)を実施した後、各試験飲料150mLを摂取した。摂取10分後にクレペリンテストを20分間実施した。計算終了後に2回目の測定(post)を実施した。着席したまま10分間休憩した後、3回目の測定(rest)を実施した。
【表4】
【0022】
(結果)
(1)VAS
紅花茶群(実線)(破線は、ブレンド茶群)において「全体的疲労感」「精神的疲労感」「身体的疲労感」「自覚的ストレス」「イライラ感」の低下傾向が見られ、「意欲」では休憩後の回復促進傾向が見られた(図8〜図19)。
【0023】
(2)唾液中の生化学的指標
クロモグラニンAについては、紅花茶にストレス負荷後における上昇を有意に抑制する効果が見られた。s−IgAは対照群がストレス負荷後から休憩後も上昇したのに対し、紅花茶ではストレス負荷後に上昇した後、休憩後に減少する傾向が見られた。コルチゾールにつていは、紅花茶にストレス負荷後の上昇を抑制する傾向が見られた。セロトニンでは、紅花茶においてストレス負荷後に上昇した後、休憩後に減少する傾向が見られた(図20〜図27)。
【0024】
(実施例3 紅花茶に含まれるアントシアニンとカテキン類の相乗効果(動物試験))
(試験方法)
6週齢のBALB/c雄性マウスを用いて検討した。1週間予備飼育後、7週齢の時点で紅花茶、やぶきた茶、ビルベリーエキス、カシスエキスを各素材の総アントシアニン量(34μg/匹)若しくは総カテキン量(2.6mg/匹)が同量となるように調製し、1匹当たり10ml/kgを経口投与した。投与30分後よりマウスを30mlの注射用シリンジ内に閉じ込めるストレスを1時間負荷し、直後に採血を行い血漿中のLDH濃度を測定した。
【0025】
(結果)
下記表5に示す通り、対照群と比較して、やぶきた茶、ビルベリーエキス、カシスエキス投与群では、有意ではないもののストレス負荷によるLDH上昇を抑制した。さらに紅花茶投与群では、対照群と比較して有意に抑制され、アントシアニンとカテキン類の相乗効果が確認された。
【表5】
【0026】
医薬品に使用されるブルーベリーエキスにはヨーロッパ野生種のビルベリー果実が利用され、アントシアニン含量25%が標準規格とされている。1日の推奨量は50〜600mgであり、代表的な医薬品TEGENSは1カプセルに80mgを配合し1日目安量を160−320mgとしている。これをアントシアニン含量に換算すると40−80mgとなる。紅花茶を用いたヒト試験においては、TEGENSの1日目安量の10から20分の1にあたるアントシアニン3.4mgとカテキン類260mgの単回摂取で眼精疲労軽減効果および精神疲労軽減効果が得られており(実施例1)、ヒトにおいてもアントシアニンとカテキン類の相乗効果が確認された。容量的には、TEGENSより少ない量で効果が得られたのは、カテキン類との相乗作用であると考えている。
【0027】
(実施例4 抽出溶媒のpHが紅花茶より抽出されるアントシアニン量に与える影響)
紅花茶葉の重量に対する50倍の蒸留水(pH3.0、5.0、6.5に調製)を90℃まで加熱させてから、茶葉を投入し、90℃に保った状態で7分間抽出した。茶殻をろ過により除去してから、冷水で室温(20℃〜25℃)まで冷却し、ろ紙で細かい残渣や澱成分を除去した。得られた茶溶液を1%トリフルオロ酢酸溶液で10倍希釈した後、OD520nmとOD700nmの吸光度を測定し、アントシアニン含量を算出した。結果は下記表6に示すとおり、いずれのpHにおいてもアントシアニンが効率よく抽出されることが示された。
【表6】
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】VDTクレペリンテスト正誤判定試験である。
【図2】VAS(Visual Analog Scle)である。
【図3】目の乾きのスコアを示すグラフである。
【図4】頭の重みのスコアを示すグラフである。
【図5】唾液クロモグラニンA濃度を示すグラフである。
【図6】眼精疲労軽減効果を実感したお茶の回答数を示すグラフである。
【図7】Eggman Face Scale及びVASである。
【図8】全体的疲労感のスコアを示すグラフである。
【図9】全体的疲労感の変動率を示すグラフである。
【図10】精神的疲労感のスコアを示すグラフである。
【図11】精神的疲労感の変動率を示すグラフである。
【図12】身体的疲労感のスコアを示すグラフである。
【図13】身体的疲労感の変動率を示すグラフである。
【図14】自覚的ストレスのスコアを示すグラフである。
【図15】自覚的ストレスの変動率を示すグラフである。
【図16】意欲のスコアを示すグラフである。
【図17】意欲の変動率を示すグラフである。
【図18】イライラ感のスコアを示すグラフである。
【図19】イライラ感の変動率を示すグラフである。
【図20】セロトニンの濃度を示すグラフである。
【図21】セロトニンの変動率を示すグラフである。
【図22】クロモグラニンAの濃度を示すグラフである。
【図23】クロモグラニンAの変動率を示すグラフである。
【図24】s−IgAの濃度を示すグラフである。
【図25】s−IgAの変動率を示すグラフである。
【図26】コルチゾールの濃度を示すグラフである。
【図27】コルチゾールの変動率を示すグラフである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アントシアニンとカテキン類を含有する茶葉抽出物。
【請求項2】
アントシアニンとカテキン類の重量比が0.5〜30wt%である、請求項1記載の茶葉抽出物。
【請求項3】
50〜100℃の温度で水若しくは親水性溶媒又はこれらの混合物を用いて抽出した請求項1又は2記載の茶葉抽出物。
【請求項4】
pH1.5〜6.5で抽出した請求項1〜3のいずれか1項記載の茶葉抽出物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項記載の抽出物を含有する医薬品、飲食品又は飼料。
【請求項6】
眼精疲労予防又は回復剤である請求項5記載の医薬品、飲食品又は飼料。
【請求項7】
精神疲労予防又は回復剤である請求項5記載の医薬品、飲食品又は飼料。
【請求項8】
アントシアニンの1回あたりの摂取量が1〜60mgである、請求項5〜7のいずれか1項記載の医薬品、飲食品又は飼料。
【請求項9】
眼精疲労予防若しくは回復剤又は精神疲労予防若しくは回復剤を製造するための、請求項1〜4のいずれか1項記載の抽出物の使用。
【請求項1】
アントシアニンとカテキン類を含有する茶葉抽出物。
【請求項2】
アントシアニンとカテキン類の重量比が0.5〜30wt%である、請求項1記載の茶葉抽出物。
【請求項3】
50〜100℃の温度で水若しくは親水性溶媒又はこれらの混合物を用いて抽出した請求項1又は2記載の茶葉抽出物。
【請求項4】
pH1.5〜6.5で抽出した請求項1〜3のいずれか1項記載の茶葉抽出物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項記載の抽出物を含有する医薬品、飲食品又は飼料。
【請求項6】
眼精疲労予防又は回復剤である請求項5記載の医薬品、飲食品又は飼料。
【請求項7】
精神疲労予防又は回復剤である請求項5記載の医薬品、飲食品又は飼料。
【請求項8】
アントシアニンの1回あたりの摂取量が1〜60mgである、請求項5〜7のいずれか1項記載の医薬品、飲食品又は飼料。
【請求項9】
眼精疲労予防若しくは回復剤又は精神疲労予防若しくは回復剤を製造するための、請求項1〜4のいずれか1項記載の抽出物の使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図9】
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【図11】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公開番号】特開2007−302577(P2007−302577A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−130312(P2006−130312)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【出願人】(501203344)独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 (827)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【出願人】(501203344)独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 (827)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【Fターム(参考)】
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