説明

荷電粒子ビーム露光装置

【課題】
マルチビーム型露光装置において、マルチビームを平行に照射し、歪が少ない配列で、ビームアライメントを効率よく行なうことができる荷電粒子ビームを提供する。
【解決手段】
マルチビームと同じ間隔の開口を有する絞り板33を設置し、マルチビームをまとめて絞り板上を走査し、検出された像が極小になるようにコリメータレンズ21のレンズ値を設定する。また、検出像が所望の対称性をもつように、非点補正器22を調整する。検出結果を表示機構において、像を視野中心に設定することにより、ビーム検出を可能とするビームアライメント条件を導出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子ビームを用いてウエハ等の被露光基板をパターン描画する荷電粒子ビーム露光技術に関する。
【背景技術】
【0002】
荷電粒子ビーム露光装置の一例として、電子ビーム露光装置には、従来、スポット状のビームを用いるポイントビーム型やサイズ可変の矩形ビームを使用する可変矩形ビーム型、および特定パターンを一括で露光するセルプロジェクション型の装置がある。
【0003】
ポイントビーム型の電子ビーム露光装置では、スポット状の電子ビームを用いて描画するため、高解像度で描画が行える反面、スループットが低く、用途は主に研究開発や露光マスク製作である。可変矩形ビーム型およびセルプロジェクション型の電子ビーム露光装置では、形状ビームを用いることから、ポイントビーム型に比べるとスループットが1〜2桁高いが、基本的には単一の電子ビームで描画するため0.1μm程度の微細なパターンが高集積している場合などでは、スループットの点で問題が多い。
【0004】
この問題を解決する装置として、描画するパターンをパターン透過孔としてステンシルマスクに形成し、電子ビームで照明して試料面に転写するステンシルマスク型の電子ビーム露光装置がある。また、複数の開口を有する絞り板を電子ビームで照明し、複数の開口を通過して形成される複数の電子ビームを個別に制御し、縮小電子光学系を介して試料面に照射して所望のパターンを描画するマルチ電子ビーム型露光装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。双方とも一度に露光する面積、すなわち露光面積が従来にくらべて広いため、スループットがより改善できるという特徴がある。
【0005】
【非特許文献1】ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー、B18、2000年、第3061頁−3066頁( J. Vac. Sci. Technol. B 18 (6), Nov/Dec 2000, 3061-3066)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したようなマルチ電子ビーム型露光装置では、マルチビームを形成するために、前記複数の開口を有する絞り板に対して平行にビームを照射する必要がある。また、所望の数の電子ビームを、歪が少ない配列で得る必要がある。さらに、前記マルチ電子ビーム露光装置では、マルチビーム形成やビームブランキングのために小開口径の絞り板が設置されており、レンズ値、アライナ値の調整時にビームが遮蔽されやすく、調整効率の低下が課題となっている。
【0007】
そこで、本発明は、マルチビーム型露光装置において、マルチビームを平行に照射し、歪が少ない配列で、ビームアライメントを効率よく行なうことができる荷電粒子ビーム露光技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、下記に示すような特徴を有する。
【0009】
(1)荷電粒子源から放射される荷電粒子ビームを複数の荷電粒子ビームに形成するためのマルチビーム形成部を有し、前記マルチビーム形成部により形成された複数の荷電粒子ビームを用いて被露光基板を露光する荷電粒子ビーム露光装置において、前記荷電粒子源から放射される荷電粒子ビームを光軸に対して略平行に形成して、前記マルチビーム形成部に入射せしめるコリメータレンズと、前記複数の荷電粒子ビームを略同時に走査する偏向器と、前記複数の荷電粒子ビームを略同時に検出する検出器と、前記偏向器と前記検出器との間に設置され、前記複数の荷電粒子ビームと略同一間隔の開口を有する絞り板とを含むビーム調整機構を備えてなることを特徴とする。
【0010】
(2)荷電粒子源から放射される荷電粒子ビームを複数の荷電粒子ビームに形成するためのマルチビーム形成部を有し、前記マルチビーム形成部により形成された複数の荷電粒子ビームを用いて被露光基板を露光する荷電粒子ビーム露光装置において、前記荷電粒子源から放射される荷電粒子ビームを光軸に対して略平行に形成して、前記マルチビーム形成部に入射せしめるコリメータレンズと、前記複数の荷電粒子ビームを略同時に走査する偏向器と、前記複数の荷電粒子ビームを略同時に検出する検出器と、前記偏向器と前記検出器との間に設置され、前記複数の荷電粒子ビームと略同一間隔の開口を有する絞り板とを含むビーム調整機構と、前記偏向器でのビーム偏向位置と前記検出器の検出値を同期させて表示する表示機構とを備えてなることを特徴とする。
【0011】
(3)前記(1)の荷電粒子ビーム露光装置において、前記複数の荷電粒子ビームを前記偏向器により前記絞り板上を走査する際、前記検出器において決められた値以上の電流が検出できる偏向領域が極小となるように、前記コリメータレンズを調整し得る構成としたことを特徴とする。
【0012】
(4)前記(1)の荷電粒子ビーム露光装置において、前記マルチビーム形成部内、もしくは前記マルチビーム形成部より上流の荷電粒子光学系における荷電粒子ビームの非点補正を行う非点補正器を有し、前記複数の荷電粒子ビームを前記偏向器により前記絞り板上を走査する際、前記検出器において決められた値以上の電流が検出できる偏向領域が所望の対称性を呈するように、前記非点補正器を調整し得る構成としたことを特徴とする。
【0013】
(5)前記(2)の荷電粒子ビーム露光装置において、前記表示機構における前記絞り板を通過した荷電粒子ビームにより形成されるパターン像の面積が極小となるように、前記コリメータレンズを調整し得る構成としたことを特徴とする。
【0014】
(6)前記(2)の荷電粒子ビーム露光装置において、前記マルチビーム形成部内、もしくは前記マルチビーム形成部より上流の荷電粒子光学系における荷電粒子ビームの非点補正を行う非点補正器を有し、前記表示機構における前記絞り板を通過した荷電粒子ビームにより形成されるパターン像の形状が所望の対称性を呈するように、前記非点補正器を調整し得る構成としたことを特徴とする。
【0015】
(7)前記(5)の荷電粒子ビーム露光装置において、前記荷電粒子ビームの光軸方向を調整するアライナを有し、前記アライナを前記偏向器として使用し、前記表示機構における前記パターン像が所定の位置になるように、前記アライナを調整し得る構成としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、マルチビーム型露光装置において、マルチビームを平行に照射し、歪が少ない配列で、ビームアライメントを効率よく行なうことができる荷電粒子ビーム露光技術を実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に実施例について、図面を参照して詳述する。
【0018】
荷電粒子ビーム露光装置の一例として、本実施例では電子ビーム露光装置の例を示す。なお、本実施例は、電子ビームに限らず、イオンビーム等の荷電粒子を用いた露光装置にも同様に適用できる。
【0019】
図1は、本発明の一実施例に係る電子ビーム露光装置の概略図である。
【0020】
電子源1から放射される電子ビームは、光源縮小レンズ20、コリメータレンズ21を含む照射光学系2を介して、マルチ電子ビーム形成部3に入射する。非点補正器22は、非点補正制御回路154で制御され、照射光学系で発生する非点を補正する。照射アライナ23は、コリメータレンズ21やマルチビーム形成部3へのビーム角度調整(ビームアライメント)を行う。なお、非点補正器22は、本例ではマルチ電子ビーム形成部3より上流の電子光学系に配置されているが、マルチ電子ビーム形成部3の内部に配置された構成も適用可能である。
【0021】
マルチ電子ビーム形成部3は、アパーチャアレイ31、静電レンズアレイ32、ブランカアレイ33、8極静電偏向器100、110、像回転レンズ120、130で構成される。静電レンズ32は、上電極32a、中電極32b、下電極32cの3枚の電極で構成され、フォーカス制御回路151で制御される。アパーチャアレイ31は複数の開口を有する絞り板で、ここで分割された電子ビームそれぞれが静電レンズアレイ32によりブランカアレイ33位置近傍に収束される。ブランカアレイ33は個々の電子ビームを独立に偏向する偏向器群であり、パターン発生回路152により制御される。
【0022】
静電偏向器100では、アパーチャアレイ31を通過した電子ビームを偏向し、静電レンズ32を電子ビームが通過するためのアライメントを行う。静電偏向器110では、静電レンズ32を通過した電子ビームを偏向し、ブランカアレイ33を電子ビームが通過するためのアライメントを行う。各偏向器は、マルチビームの同時偏向を可能とするために、マルチビームの領域より大きい電極間隔を持つ。像回転レンズ120はアパーチャアレイ31を通過した電子ビームの像回転をし、像回転レンズ130は静電レンズ32を通過した電子ビームの像回転し、それぞれ静電レンズ32、ブランカアレイ33へのビームアライメントを行う。なお、これらの偏向器およびアライナは、電磁偏向器および電磁アライナでも良い。
【0023】
マルチ電子ビーム形成部3で複数化された電子ビームは、2段の対称磁気ダブレット・レンズ41、42で構成された縮小光学系4により、ステージ5上に縮小投影される。ビーム検出はステージ5上に設置された検出器6で行い、信号処理回路157と通して可視化する。検出器は、マルチビームの同時計測を可能とするために、マルチビームの領域より大きな検出面を有している。ステージ移動は、ステージ制御回路158により制御される。
【0024】
縮小光学系4内にはブランキングアパーチャBAがあり、ブランカアレイ33で偏向された各電子ビームを遮蔽する。
【0025】
ブランキングアパーチャBAで遮蔽されていない電子ビームは、偏向器7により試料ステージ5上を走査される。この際、偏向器7は、偏向制御回路156により制御される。描画データ160に応じてパターン発生回路152でブランカアレイ33の電圧を制御することにより、所望のパターンを露光する。
【0026】
アライナ制御回路153は、照射アライナ23、静電偏向器100、110を制御し、レンズ制御回路155は、光源縮小レンズ20、コリメータレンズ21、像回転レンズ120、130、ダブレット・レンズ41、42を制御する。データ制御回路150は各制御回路151から158を制御し、検出器6から信号処理回路157を経た検出結果を、アライナ制御回路153または偏向制御回路156と同期させて、表示機構159に表示する。
【0027】
つぎに、図1乃至5を用いて、本発明における調整機構に関して説明する。
【0028】
本調整機構は、コリメータレンズ21、偏向器、前記マルチビームと略同一間隔の開口を有する絞り板33'、検出器および検出結果を表示する表示機構159で構成される。偏向器としては、照射アライナ23または静電偏向器100、110を用いることが可能であり、本実施例では、照射アライナ23を用いて説明する。照射アライナ23は、アライナ近傍では電子ビームは1本であるが、ここで走査することにより、アパーチャアレイ31以下で複数化されたビームを略同時に走査できる。前記絞り板33'は、前記ブランカアレイ33で兼ねることができる。また、検出器位置は、図2(a)および図3(a)のように、前記絞り板直下(6')でもよく、図1のように縮小光学系下流(6)でもよい。
【0029】
マルチビーム形成部3では、所望数のビームが形成されるためには、図1および図2(a)のように、コリメータレンズ21から平行射出された電子ビーム(平行射出ビーム)200でマルチビーム形成部3を照射する必要がある。
【0030】
照射アライナ23を偏向器として使うと、マルチビームは絞り板33'(ここでは、ブランカアレイ33)上を走査され、開口を通過したビームが検出器で検出される。コリメータレンズ21が略平行であれば、ビーム間隔と絞り開口間隔が略一致するため、マルチビームは、検出器で略同時に検出される。検出器での検出値を偏向器の偏向位置と同期させて表示する表示機構を用いると、図2(b)のように、一つの開口像が得られる。
【0031】
図3(a)のように、コリメータレンズ21から平行射出されない電子ビーム(非平行射出ビーム)200'である場合、マルチビーム形成部3を略同時に通過できないビームが存在し、所望数のビームが形成できない。
【0032】
この場合、絞り板33'位置でのビーム間隔が開口間隔と異なっており、偏向器で絞り板33'上をビーム走査した場合、ビームごとに開口を通過するタイミングが異なる。検出される絞り像は、図2(b)のような略一致した開口像ではなく、開口像がずれて重なった像であったり、平行からのズレが大きい場合は、図3(b)に示すように、ビーム数(本例では、9本)の開口像となる。このように平行条件からずれると、表示される像の面積が大きくなる。
【0033】
図4(a)は、略平行射出条件の導出手順を示したフローチャートである。コリメータレンズ21のレンズ条件を変化させながら絞り板33’の走査像を観察することにより、その開口像が極小または略一致するようにレンズ条件を設定することで、コリメータレンズの略平行射出条件が導出される。
【0034】
図4(b)は、非点補正の調整手順を示したフローチャートである。照射光学系2に非点がない場合、平行照射条件でも非平行照射条件でも、検出される像は、マルチビーム配列を反映して、図2(b)または図3(b)に示すように、略軸対称または略4回対称になる。光学系に非点がある場合は、略軸対称または略4回対称にならないため、非点補正器22の励磁値を調整し、絞り板33’の走査像が、所望の対称性、本例では略軸対称または略4回対称となるようにすることにより、照射光学系2の非点補正を行う。
【0035】
図1乃至図3のマルチ電子ビーム型露光装置では、マルチビーム形成部3、ブランキング絞りBA等、多数の小口径開口で構成されているため、一般に、レンズ調整、アライナ調整等により光軸が変化すると、前記開口によりビームが遮蔽されやすい。そこで、光軸方向調整に用いるアライナを前記偏向器として用いると、アライナ設定値を中心としてアライナ値を上下させた場合のビーム走査結果が得られる。走査中は設定値以外のアライナ値での検出も可能となり、前記表示機構中で前記像の観察が容易となる。前記表示機構において、図5(a)のように前記像が視野中心にない場合、ビーム走査を停止すると、ビームは前記絞りで遮蔽され検出できないが、図5(b)のように開口像を視野中心近傍に設定することにより、ビームが遮断されず検出できるビームの光軸方向調整が可能となる。
【0036】
以上詳述したように、本発明によれば、マルチビーム形成部への平行照射条件を導出し、照射光学系の非点補正を行うことが可能となり、ビームのアライメントが容易になり効率よく行うことができる。また、本発明を用いた荷電粒子ビーム露光装置では、マルチビームを形成することが可能となり、デバイス製造において、従来以上に歩留まりが高くスループットが高い製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施例に係るマルチ電子ビーム露光装置の要部概略を説明する図。
【図2】本発明におけるコリメータレンズの非平行射出条件を説明する図。
【図3】本発明におけるコリメータレンズの平行射出条件を説明する図。
【図4】本発明における平行射出条件の導出手順(a)と、非点補正の調整手順(b)を説明する図。
【図5】本発明によるビームの光軸方向調整を説明する図。
【符号の説明】
【0038】
1…電子銃、2…照射光学系、3…マルチ電子ビーム形成部、4…縮小電子光学系、5…試料ステージ、6、6'…検出器、7…偏向器、20…光源縮小レンズ、21…コリメータレンズ、22…非点補正器、23…照射アライナ、31…アパーチャアレイ、32…静電レンズアレイ、32a…上電極、32b…中電極、32c…下電極、33…ブランカアレイ、33'…マルチビームと同じ間隔の開口を有する絞り板、41…第1縮小系第1投影レンズ、42…第1縮小系第2投影レンズ、43…第2縮小系第1投影レンズ、44…第2縮小系第2投影レンズ、100…8極静電偏向器1、110…8極静電偏向器2、120…像回転レンズ1、130…像回転レンズ2、150…データ制御回路、151…フォーカス制御回路、152…パターン発生回路、153…アライナ制御回路、154…非点補正制御回路、155…レンズ制御回路、156…偏向制御回路、157…信号処理回路、158…ステージ制御回路、159…表示機構、160…描画データ、200…平行照射ビーム、200'…非平行照射ビーム、BA…ブランキング絞り。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷電粒子源から放射される荷電粒子ビームを複数の荷電粒子ビームに形成するためのマルチビーム形成部を有し、前記マルチビーム形成部により形成された複数の荷電粒子ビームを用いて被露光基板を露光する荷電粒子ビーム露光装置において、前記荷電粒子源から放射される荷電粒子ビームを光軸に対して略平行に形成して、前記マルチビーム形成部に入射せしめるコリメータレンズと、前記複数の荷電粒子ビームを略同時に走査する偏向器と、前記複数の荷電粒子ビームを略同時に検出する検出器と、前記偏向器と前記検出器との間に設置され、前記複数の荷電粒子ビームと略同一間隔の開口を有する絞り板とを含むビーム調整機構を備えてなることを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
【請求項2】
荷電粒子源から放射される荷電粒子ビームを複数の荷電粒子ビームに形成するためのマルチビーム形成部を有し、前記マルチビーム形成部により形成された複数の荷電粒子ビームを用いて被露光基板を露光する荷電粒子ビーム露光装置において、前記荷電粒子源から放射される荷電粒子ビームを光軸に対して略平行に形成して、前記マルチビーム形成部に入射せしめるコリメータレンズと、前記複数の荷電粒子ビームを略同時に走査する偏向器と、前記複数の荷電粒子ビームを略同時に検出する検出器と、前記偏向器と前記検出器との間に設置され、前記複数の荷電粒子ビームと略同一間隔の開口を有する絞り板とを含むビーム調整機構と、前記偏向器でのビーム偏向位置と前記検出器の検出値を同期させて表示する表示機構とを備えてなることを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
【請求項3】
請求項1に記載の荷電粒子ビーム露光装置において、前記偏向器により前記複数の荷電粒子ビームを前記絞り板上を走査する際、前記検出器において決められた値以上の電流が検出できる偏向領域が極小となるように、前記コリメータレンズを調整し得る構成としたことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
【請求項4】
請求項1に記載の荷電粒子ビーム露光装置において、前記マルチビーム形成部内、もしくは前記マルチビーム形成部より上流の荷電粒子光学系における荷電粒子ビームの非点補正を行う非点補正器を有し、前記偏向器により前記複数の荷電粒子ビームを前記絞り板上を走査する際、前記検出器において決められた値以上の電流が検出できる偏向領域が所望の対称性を呈するように、前記非点補正器を調整し得る構成としたことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
【請求項5】
請求項2に記載の荷電粒子ビーム露光装置において、前記表示機構における前記絞り板を通過した荷電粒子ビームにより形成されるパターン像の面積が極小となるように、前記コリメータレンズを調整し得る構成としたことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
【請求項6】
請求項2に記載の荷電粒子ビーム露光装置において、前記マルチビーム形成部内、もしくは前記マルチビーム形成部より上流の荷電粒子光学系における荷電粒子ビームの非点補正を行う非点補正器を有し、前記表示機構における前記絞り板を通過した荷電粒子ビームにより形成されるパターン像の形状が所望の対称性を呈するように、前記非点補正器を調整し得る構成としたことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。
【請求項7】
請求項5に記載の荷電粒子ビーム露光装置において、前記荷電粒子ビームの光軸方向を調整するアライナを有し、前記アライナを前記偏向器として使用し、前記表示機構における前記パターン像が所定の位置になるように、前記アライナを調整し得る構成としたことを特徴とする荷電粒子ビーム露光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−80304(P2006−80304A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−262830(P2004−262830)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】