説明

薬物の改善された分離を伴う二重薬物投与形態

長期放出コア及び即時放出層又はシェルを含む薬物錠剤が、当該錠剤の長期放出及び即時放出部分の間の薬物フリーポリマーの薄いバリアー層を伴い調製されている。このバリアー層は胃腸流体が透過可能であり、それによって胃腸流体の長期放出コアに対する完全なアクセスが提供され、しかし、即時放出層の適用の間に薬物は完全を保ち、実質上、即時放出薬物が長期放出部分へ浸透することを実質上減らす又は完全に排除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、薬理学の分野にあり、そして即時放出及び延長放出デリバリープロファイルの両方において薬物を同時にデリバリーするように設計されている薬物投与形態に関連する。
【0002】
従来技術の記載
所定の薬理療法は、2種類以上の薬物を連続投与することを必要とするかあるいはその利益を被る。このことは、もし投与が厳正なタイムスケジュールに従って行われれば達成されて良い一方で、多くの患者は、医療の専門家の補助を受けることなくかかるスケジュールに応じることの面倒を有する。いくつかの療法は、即時だが急速に衰退する多量の投与並びに低い又は程々の量での長期投与のみを伴い、この2種類の投与は同じ薬物又は異なる薬物のいずれかである。例えば、これら二種類投与療法は、もし個別の投与が各投与量のために必要ならば、維持することが困難である。従って、両方の機能を単一の投与形態へと組み入れる所定の医薬製剤が開発されている。これは、治療を単純化し且つ不適切な投与の機会を減らすかあるいは排除する。
【0003】
多くの単位投与形態は、薬物を錠剤の様々な層に配置することによって又はある薬物を、他の薬物を含む徐々に溶ける又は膨らむコアをとり囲む迅速に溶ける又は迅速に分散するシェルに配置することによって、即時放出薬物と長期放出薬物を組み合わせることを提案している。前記即時放出層又はシェルは典型的に、予め形成された長期放出部分を即時放出薬物の溶液又は懸濁でコーティングし、次いで、薬物及びポリマーがその中へ溶かされた又は懸濁された液体担体を蒸発させ、固体状乾燥外層を残すことによって形成される。いくつかの場合、しかしながら、液体担体は、長期放出部分の外表層の膨潤を生じる傾向がある。長期放出マトリクスが膨潤するにつれ、即時放出を意図された薬物のいくらかが長期放出マトリクスに入る。即時放出薬物が粒子の懸濁として塗布された場合、粒子は、長期放出マトリクス中に捕捉されるようになる。即時放出を目的とされる高ポテンシャル薬物(High-potency drugs)は、従って、放出されるのではなく維持される。問題は、特に、薬物が不溶性であるかあるいは流動性が特に低い場合に深刻であり、何故なら長期放出部分において薬物の意図しない維持が、患者の血流へ吸収されて入るために使用可能である薬物の量を有意に減少させるからである。
【発明の開示】
【0004】
発明の概要
長期放出コア及び即時放出層又はシェルを含む薬物投与形態は、即時放出部分から長期放出部分への薬物の移動を全て、当該長期放出部分と即時放出部分の間に薬物を含まないポリマーの薄い保護層を入れることによって、減らすかあるいは予防する方法において製造されて良いことが発見されている。前記保護層は、水又は胃腸流体によって浸透可能である、又はそれらに溶解可能であり、従って、胃腸流体の長期放出コアへの完全なアクセスを提供する。しかし、保護層は、即時放出層を塗布する間に、即時放出薬物による全ての浸透を実質上減らす又は除去する間、完全を保つ。従って、保護層は、外層における薬物の全体投与量を即時に放出可能にする。保護層を含むことは、長期放出薬物と即時放出薬物の相互作用を防止する働きもあり、それは当該2薬物間の相互作用が両薬物の又はいずれかの活性を損いうる場合に価値がある。
【0005】
この発見は、即時放出層が、水性又は有機溶媒中の薬物の溶液として又は水性又は有機液状担体中の薬物の固体粒子の懸濁としてのいずれかにおいて塗布される投与形態に及ぶ。多くの場合、液状担体は、即時放出コーティングの形成を補助するために、溶解した、分散した又は懸濁したポリマーをも含む。この発見は、固体粒子の懸濁として塗布された即時放出層に適用される場合のみならず、溶液として塗布されるものにも特に注目される。即時放出層が粒子懸濁から調製されている所定の投与形態の開示は、共有の、同時係属中の米国特許出願第10/066, 146号(2002年2月1日提出、タイトル"Manufacture of Oral Dosage Forms Delivering Both Immediate-Release and Sustained- Release drugs, 発明者Limら)、その内容は本明細書中参照によって組み込まれている)中に発見される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の詳細な説明及び好適な実施態様
本発明の投与形態は、口内摂取のために設計されており、そして当該投与形態の長期放出部分は、その薬物を消化器系へ連続的に1時間以上〜好適には数時間渡りデリバリーするものである。この薬物は、医薬的に不活性な固体のマトリクス又は支持体に維持され、そして長期デリバリー速度は、マトリクスであって、胃腸流体が当該マトリクスに浸透し且つ薬物を浸出させる(即ち、薬物が、浸透する流体に序々に溶解するにつれマトリクスから当該薬物を分散せしめる)マトリクスを使用することによって、又はマトリクスであって、薬物を序々に溶かすもしくは浸透し当該薬物を胃腸流体に曝すマトリクスを使用することによって、又は胃腸流体の浸透を可能しながら溶かす又は浸食するものを使用することによって達成されて良い。デリバリー速度は、好適に、薬物の約40%以上、一層好適には60%以上そして最も好適には約80%以上が摂取の1時間後に放出されないままであるほどに十分遅い。多くの場合、薬物は、実質的に、約10時間以内及び好適には8時間以内に放出され、そして多くの場合、当該薬物を支持するマトリクスは、薬物の全てが放出されるまで実質上維持されるだろう。「実質上完全」とは、この意味において、当該マトリクスが溶解又は分解して断片になるのではなくそのサイズ及び形状の大部分を維持することを意味する。本明細書中、用語「長期放出」とは、従来技術で使用されているような「制御放出」及び「持続放出」と同じである。
【0007】
本発明の所定の好適な実施態様において、前記錠剤の長期放出部分の支持マトリクスは、食後モード又は「フェド」態様ともいわれる、対象者が消化状態にある間も胃腸流体と接触することにより膨潤して、胃の中に維持されるために十分であるサイズになる。当該「フェド」モードとは、胃と十二脂腸運動作用の消化パターンとは異なる胃の作用の2つのモードのうちの1つのである。前記「フェド」モードは、食物摂取により誘導されて上部胃腸(GI)管の運動パターンにおける迅速且つ深い変化により始まる。この変化は、胃が経験する収縮の大きさの減少及び幽門開口部における部分的に閉じた状態への変化からなる。この結果は、液体及び小粒子に、部分的に開く幽門を通過させ、当該幽門よりも巨大である不消化粒子をリトロペルし(retropelled)且つ胃に維持することを可能にするふるい分けプロセスである。このプロセスは、胃にサイズ約1cmより大きい粒子を約4〜6時間に渡り維持することを生じさせる。従って、本発明のこれらの実施態様における長期放出マトリクスは、リトロペルされるのに十分なサイズに膨潤し且つそれによって胃に維持され、腸ではなく胃において生じる薬物の長期放出が生ずるものとして選択される。
【0008】
胃における滞在時間を延長するだろうサイズに膨潤する経口投与形態の開示は、米国特許第.5,007,790 ("Sustained-Release Oral drugs Dosage Form, "Shell, inventor; April 16, 1991)号;米国特許第.<BR> <P>5,582,837号("Alkyl-substituted cellulose-Based Sustained-Release Oral drug Dosage Forms, 発明者Shell, 1996年12月10日刊行) ; 米国特許第.5,972,389号("Gastric-Retentive Oral drug Dosage Forms for the Controlled Release of Sparingly Soluble drugs and Insoluble Matter, 発明者Shellら,1999年10月26日刊行) ;国際(PCT)特許出願WO 98/55107 ("Gastric-Retentive Oral drug Dosage Forms for Controlled Release of Highly Soluble drugs, 発明者Shellら,1998年12月10日刊行);米国特許出願第. US 2001/0018707 Al ("Extending the Duration of drug Release Within the Stomach During the Fed Mode,発明者"Shellら,30,2001年8月30日刊行) ;及び国際(PCT)特許出願WO 96/26718("Controlled Release Tablet,発明者"Kim,:1996年9月6日刊行)において発見される。この段落において引用した各文献は、本明細書中その全体を参照によって組み込まれている。
【0009】
一般に、胃腸-維持(膨潤性)マトリクスは、水-膨潤性ポリマーである結合剤を含み、そして適切なポリマーは、無毒性であり、水の吸収により無制限態様である寸法において膨潤し、そして時間の経過と共に次第に薬物を放出する。当該記載に適合するポリマーの例は: セルロースポリマー及び置換セルロースポリマー、例えば、アルキル置換、ヒドロキシアルキル置換、及びカルボキシアルキル置換セルロースであり、特定の例は、限定されることは無いが、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース、及び微結晶性セルロースポリサッカライド及び置換ポリサッカライド(上に列挙されたような置換基を伴う)、ポリ(アルキレンオキシド)、キトサン、ポリ(ビニルアルコール)、キサンタンガム、マレイン酸無水物コポリマー、ポリ(ビニルピロリドン)、デンプン及びデンプンベースのポリマー、マルトデキストリン、ポリ(2-エチル-2-オキサゾリン)、ポリ(エチレンイミン)、ポリウレタンヒドロゲル、架橋ポリ(アクリル酸)及び置換架橋ポリ(アクリル酸)(上に列挙したような置換基を伴う)である。
【0010】
更なる例は、ブロックコポリマー及びグラフトポリマーを含む、上に列挙したポリマーのコポリマーである。コポリマーの特定の例としては、PLURONIC(登録商標)及びTECTONIC(登録商標)であり、それらはBASF Corporation, Chemicals Div. , Wyandotte, Michigan, USA から入手可能であるポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロックコポリマーである。更なる例は、「Super Slurper」として公知であり且つIllinois Corn Growers Association, Bloomington, Illinois, USAから入手可能である加水分解されたデンプンポリアクリロニトリルグラフトコポリマーである。特に好適なポリマーはポリ(エチレンオキシド)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリ(エチレンオキシド)とヒドロキシプロピルメチルセルロースの組み合わせである。
【0011】
前記投与形態の即時放出部分は、ユニット長期法放出コアの表層全体に渡り塗布又は沈着されたコーティング、又は2以上の層において構築された錠剤の単層(その他の層の1つは長期放出部分である)のいずれかである。即時放出層からの薬物の即時放出は、任意の様々な方法によって達成されている。一つの例は、薬物を、胃腸流体による早い浸透、次いで薬物に速い速度で到達することを可能にするのに十分に薄い層又はコーティングに配置することによる。他の例は、薬物を、胃腸流体に容易に溶け、溶解するにつれ薬物を放出する不活性物質又は支持結合剤を含む混合物中に組み込むことによる。第3番目は、胃腸流体との接触により迅速に微細粒子へと分解し、そして当該結合剤粒子と薬物が迅速に流体中に分散する支持結合剤又は他の不活性物質の使用である。迅速に分解し且つ分散する物質の例は、ラクトース及び微結晶性セルロースである。ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、懸濁剤及び結合剤の両方として働くことができる成分である。
【0012】
本発明の投与形態は、同じ薬物が即時放出及び長期放出部分の両方において使用されているもの並びに1つの薬物が即時放出のために処方されており且つ他の第一のものとは異なる他の薬物が長期放出のために処方されているものが挙げられる。同じ薬物を含む場合、本発明は、即時放出効果のロスではなく薬物の完全即時放出を確実にする働きをするものである。即時放出のための薬物及び長期放出のための異なる薬物を伴う場合、本発明はこの2種類の薬物が互いに有害に混合することを防ぎ且つ完全即時放出投与が、ある部分が投与形態の長期放出領域に対して失われるのではなく達成されることを確実にする。
【0013】
本発明は、高可溶性及び低可溶性薬物の両方、並びに薬物を可溶化する働きをする又は薬物を液体担体中に懸濁させる添加剤との組み合わせである薬物に及ぶ。これらの薬物の全ては、即時放出薬物として使用されて良い。水中に溶けにくい又は不溶性である即時放出薬物は、当該長期放出薬物の溶解度に関わらず、本発明の所定の実施態様において注目される。これらの投与形態の即時放出薬物は、投与形態を調製する間に固体粒子を維持する、十分に溶解度が低いものである。本発明の所定の実施態様において、分散媒体は、他の成分を含む水又は水性溶液である。用語「多くとも僅かにしか可溶性でない」とは、本明細書中で使用された場合、水中25℃で2重量%未満、好適には0.5重量%未満の溶解度を有する薬物を示す。薬物が粒状形態である場合、好適な粒子サイズは、全て重量平均に基づき、直径約25ミクロン以下、一層好適には約10ミクロン以下であり、更に一層好適には直径約0.3ミクロン〜約10ミクロンの範囲内、そして最も好適には直径約1〜5ミクロンの範囲である。
【0014】
本発明は、即時放出薬物のための分散媒体が有機溶媒の例えば、エタノール、ヘキサン、クロロホルム、四塩化炭素、又はジメチルスルホキシドなどである投与形態にも塗布可能である。比較的揮発性の有機液体を使用することの利点は、乾燥コーティングを残す早い速度の蒸発である。有機液体は水性溶液中で不安定である薬物のためにも有用である。
【0015】
即時放出層を塗布する間に即時放出薬物が長期放出マトリクスへ移動することに対するバリアーとして働く薬物を含まないポリマーの中間層は、即時放出薬物が当該バリアー層に塗布されるのと同じ態様において、当該ポリマーの溶液または懸濁として長期放出セグメントに塗布されて良い。ポリマーは、胃腸流体によって浸透可能なものであり且つ胃腸流体中に可溶性であるかあるいは不溶性であるが、胃腸流体との接触により透過性である、又は単に不溶性であるものである。ポリマーは、長期放出マトリクスと同じ態様で水の吸収により膨潤するものでもありうる。胃腸流体中で可溶性又は浸食性であるポリマーは、十分な量が即時放出層の形成の間に残り、当該即時放出層が完全に塗布され且つ乾燥するまでバリアーとして働くものであろう。このことを行うポリマーの能力は、層の厚さ、ポリマーの分子量により変わり、そして膨潤性ポリマーについて、当該ポリマーの膨潤特性により変化しうる。小程度の膨潤能力は、当該ポリマーを当該マトリクス上へ塗布する間に生じうる長期放出マトリクスの任意の膨潤をポリマー層の亀裂を生じさせることなく許容するために好ましい。
【0016】
前記投与形態の長期放出部分のマトリクスとして使用するために上に列挙したポリマーは前記バリアー層において使用されて良い。多くの場合、コアとバリアーの適合性の目的に、同ポリマーを長期放出マトリクス及びバリアー層の両方として使用することは有利であろう。マトリクスがポリマーの混合物である場合、前記バリアーポリマーは、1又は複数のポリマーの混合物であって良い。同ポリマーが両領域において使用される場合、より低い分子量を有するポリマーの形態は好適に、前記バリアー層において使用され、何故ならより低い分子量のポリマーは、即時放出薬物を一層容易に胃の環境中へと放出するだろうからだ。フィルムを形成することにおいて使用するための好適なポリマーは、ポリ(エチレンオキシド)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)とヒドロキシプロピルメチルセルロースの組み合わせ、及びポリ(ビニルアルコール)とポリ(エチレンオキシド)の組み合わせである。
【0017】
上記のように、中間層におけるポリマーの量は、当該層のバリアー特性に影響を与えうるが、それは消化による投与形態の性能にも影響を及ぼしうる。即ち、当該中間層は、ひとたび長期放出部分が曝された際に、当該長期放出部分からの薬物の放出の速度を更に下げうる。しかし一般に、当該量は広く変わって良い。多くの場合、最良の結果は、中間層におけるポリマー:長期放出コアにおけるポリマーの重量比が約0.005:1〜約0.2:1、好適に約0.01:1〜約0.1:1、そして最も好適には約0.01:1〜約0.08:1において達成されて良い。
【0018】
従って、即時放出薬物は、中間層で覆われた長期放出薬物のユニットコア上に懸濁又は溶液として沈着されて良い。沈着は、医薬製剤の当業界で通常使用されるコーティング技術の例えば、スプレー、パンコーティングなどによって達成されて良い。代わりに、即時放出薬物は、層状になった錠剤を形成するために、結合マトリクスの粒子と組み合わせ、そして長期放出薬物の予め形成された層上に圧縮されて良い。どちらの場合も、即時放出コーティング又は層は、摂取後、比較的迅速に錠剤の残りから分離し、残りを完全な状態で残す。
【0019】
投与形態の長期放出又は即時放出部分のいずれかにおいて使用するための薬物の選択は本発明のために重要ではなく、そして様々な型の薬物が使用されて良い。この選択は、治療されるべき症状、求められる治療及び特に患者の要求に依存するだろう。水中で高溶解度の薬物並びに低溶解度の薬物は、長期放出部分又は即時放出部分のいずれかを占める。高溶解性薬物の例は、塩酸メトフォルミン、塩酸バンコマイシン、カプトプリル、リシノプリル、ラクトビオン酸エリスロマイシン、塩酸ラニチジン、塩酸セルトラリン、塩酸チクロピジン、バクロフェン、アモキシシリン、セフロキシムアクセチル、セファクロル、クリンダマイシン、レボドーパ、ドキシフルリジン、トラマドール、フルオキセチンヒドロクロリド、ブプロピオン、塩化カリウム、及びアンピシリンのエステルである。低溶解性薬物の例は、サグイナビル、リトナビル、ネルフィナビル、チアムフェニコール、塩酸シプロフロキサシン、炭酸カルシウム、クラリトロマイシン、アジトロマイシン、セフタジジム、アシクロビル、ガンシクロビル、シクロスポリン、ジゴキシン、パクリタキセル、鉄塩、トピラメート、ケトコナゾール、及びスルホニルウレアの例えば、グリメピリド、グリブライド、及びグリピジドである。使用に適した他の薬物は当業者に明らかであろう。
【0020】
本発明の注目の多くの領域の1つは、利尿薬とアンジオテンシン転換酵素阻害物質又はアンジオテンシンIIアンタゴニストのいずれかの組み合わせである。好適に、アンジオテンシン転換酵素阻害物質又はアンジオテンシンIIアンタゴニストは即時放出部分を占めそして利尿薬は長期放出を占めるだろうが、所定の患者に関して、一層適切な投与形態とは、利尿剤が即時放出部分を占め且つアンジオテンシン転換酵素阻害物質又はアンジオテンシンIIアンタゴニストが長期放出部分を占めるものである。リシノプリルはアンジオテンシン転換酵素阻害物質の例であり、そして他の類似する薬物の例は、エナラプリル、カプトプリル、ホシノプリル、キナプリル、ラミプリル、及びベナゼプリルである。ロサルタンは、アンジオテンシンIIアンタゴニストの例であり、そして使用されて良いこのクラスの他の薬物の例は、バルサルタン、カンデサルタン、イルベサルタン、テルミサルタン、及びエプロサルタンである。ループ利尿薬、即ち、腎臓のヘンレ上行脚におけるナトリウム−カリウム共輸送体に作用し、水及びナトリウムの再吸収の速度を下げるものも特に注目である。例としては、フロセミド、トルセミド、エタクリン酸、及びブメタニドが挙げられる。チアジド及びチアジド様利尿薬は主に遠位細尿管のナトリウム−カリウム共輸送体に作用すると考えられている。この型の利尿薬の例は、クロロチアジド及びそのナトリウム塩、ベンドフルメタジド、ヒドロフルメタジド、トリクロルチアジド、クロルタリドン、インダパミド、メトラゾン、キネタゾン及びヒドロクロロチアジドである。カリウム保持性利尿薬は遠位利尿管において作用し且つ管を集める。例は、塩酸アミロライド及びトリアムテレンである。
【0021】
他の種類の特に注目の組み合わせは、長期放出薬物としてのメトフォルミンヒドロクロリド、及び即時放出薬物としてのグリタゾンである。グリタゾンの例は、ロシグリタゾン(マレイン酸塩)、ピオグリタゾン、及びトログリタゾンである。組み合わせの更なる他の例は、即時放出薬物としてのピリドキシンヒドロクロリド、及び即時放出薬物、長期放出薬物としてのスタチンである。スタチンの例は、アトルバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチン、及びフルバスタチンである。これらのうちで、アトロバスタチン及びシンバスタチンが好適である。
【0022】
即時放出部分及び長期放出部分における薬物の量は、薬物の効能及び所望の投与割合に依存して広く変化するだろう。単位投与形態中のいずれの薬物の量は、約1mg〜約1,000mgの範囲において変化して良い。多くの場合、適切な量は約5mg〜約500mgの範囲で変化するだろう。この段落は、多くの例を開示し、その他の例はこれらの薬物の処方(formulation及びprescription)の当業者に明らかであろう。例えばフルオセミド、又は長期放出利尿剤として類似の性質の他の薬物を含む投与形態において、利尿剤の好適な投与範囲は10〜120mgである。リシノプリルは存在する場合、好適に約5mg〜約40mgの量において存在する。ロサルタンは好適に約10mg〜約100mgの量において存在する。ループ利尿薬は存在する場合、好適に約5mg〜約200mgの量において存在する。塩酸メトフォルミンは、即時放出層におけるグリタゾンと共に長期放出薬物そして使用され、500mgの塩酸メトフォルミン投与量は、例えば、4〜8mgの投与量のグリタゾンの例えば、マレイン酸ロシグリタゾンを伴って良い。多くの場合、即時放出部分の薬物の量は長期放出部分の薬物の量を超えるだろう。例えば、即時放出薬物として塩酸ピリドキシン及び長期放出薬物としてスタチンの例えば、アトルバスタチン又はシンバスタチンを含む投与形態は、100〜200mgの塩酸ピリドキシン及び20〜40mgのアトロバスタチン又は40〜80mgのシンバスタチンのいずれかを含む。
【0023】
本発明の好適な投与形態は、錠剤であり、そしてサイズ、形状、及び錠剤の寸法は本発明において重要ではない。膨潤性マトリクスが使用される実施態様において、錠剤は膨潤により好適に、食事態様の間に胃に維持されるのに十分な大きさである。錠剤は環状又は細長くて良い。細長い錠剤は、長さ18〜22mm、幅6.5〜10mmであり、そして高さ6.2〜7.5mmである。特異的な例は、長さが20mm、幅6.7mm、そして高さ6.4mmのものである。重ねて、これらは単なる例であり;形状及びサイズは非常に多彩でありうる。
【0024】
本発明の錠剤は、医薬産業界で周知である常用の混合、粉砕及び錠剤化技術により調製されて良い。長期放出部分は、例えば、ロータリ錠剤プレスに合わせられたパンチ及びダイスにおける直接圧縮によって、又は、射出又は圧縮成形、粒状化しかる後の圧縮、又は短い長さに切断される射出物へと成形又は型打ちされるペーストの形成によって生産されて良い。中間(バリアー)層は、スプレー、浸漬、又はパンコーティングによって長期放出部分上のコーティングとして適用されて良く、そして即時放出部分は同技術によって中間層上のコーティングとして塗布されて良い、又は長期放出部分と同じ方法において錠剤化又は圧縮によって更なる層として塗布されて良い。
【0025】
以下の例は、実際且つ予言的であり、例示の目的で提案されており且つ本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0026】
実施例1
この例は、500mgのメトフォルミンヒドロクロリドを長期放出成分としてそして1mgのグリメピリドを即時放出成分として含む錠剤の調製を示す。
【0027】
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ(エチレンオキシド)、微結晶性セルロース、及びステアリン酸マグネシウムのマトリクス中に500mgのメトフォルミンヒドロクロリドを含む予め形成された錠剤を出発物質として使用した。バリアー層溶液をOPADRY(登録商標) YS-1-19025-A Clear(Colorcon, West Point, Pennsylvania, USAから入手可能な「OPADRY Clear,ヒドロキシプロピルメチルセルロース」)を製精水中に溶かして8重量%の濃度にすることによって調製した。この溶液を、メトフォルミンヒドロクロリド錠剤上へと当該錠剤重量が約1%増加するまでスプレーした。
【0028】
即時放出層を塗布するための懸濁を、ポリエチレンソルビタンモノオレアートを精製水中に溶かし、グリメピリド(ミクロニゼド、2〜4ミクロンの平均粒径)をこの溶液中に溶かし、そしてOPADRY Clearを加えることによって調製した。生じる懸濁は0.24%のポリエチレンソルビタンモノオレアート、0.20%のグリメピリド、7.56%のOPADRY Clear、そしてバランスとして水を含んだ。この懸濁をメトホルミンヒドロクロリド錠剤上のバリアー層上へと、錠剤の重量が約4%増するまでスプレーした。
【0029】
実施例2
この例は同様に、メトフォルミンヒドロクロリドを長期放出成分としてそしてグリメピリドを即時放出成分として含むが、実施例1よりも多量のグリメピリド(2mg)を含む、本発明の錠剤の調製を説明する。
【0030】
実施例1の出発物質として使用したものと同じ、予め形成されたメトフォルミンヒドロクロリド錠剤を使用した。同様に、同じOpadry溶液をバリアー溶液として使用した。この溶液を錠剤上にスプレーして1%の重量増加を達成した。
【0031】
即時放出層を形成するために、実施例1と類似する懸濁(それが0.20%ではなく0.40%のグリメピリドを含むことを除く)を調製した。この懸濁をバリアー層上へと錠剤重量が約4%増加するまでスプレーした。
【0032】
実施例3
この例は、500mgのメトフォルミンヒドロクロリドを長期放出成分としてそして2mgのグリメピリドを即時放出成分として含むが、ポリ(ビニルアルコール)-ポリ(エチレンオキシド)をバリアー層として、そして即時放出層錠剤中の成分として使用する錠剤の調製を説明する。当該バリアー層において使用するポリ(ビニルアルコール)-ポリ(エチレンオキシド)はKOLLICOAT(登録商標) IR(BASF Corporation, Chemicals Division, Wyandotte, Michigan, USA の製品)である。
【0033】
先の例において出発物質として使用したものと同じ予め形成された塩酸メトフォルミン錠剤を使用した。次いで、このバリアー層溶液を、KOLLICOAT IRを精製水に溶かし8重量%の溶液にすることによって調製した。次いで、この溶液を予め形成された錠剤上にスプレーし、1%の重量増加を達成した。
【0034】
即時放出薬物含有コーティング懸濁を、ポリエチレンソルビタンモノオレアートを精製水中に溶かし、グリメピリド(マイクロ化した、2〜4ミクロンの平均粒径)をこの溶液に分散させ、KOLLICOAT IRを加え、そしてこの懸濁を45〜60分に渡り混合し当該懸濁に空気を含ませた。生じる懸濁は0.24%のポリエチレンソルビタンモノオレアート、0.20%のグリメピリド、7.56%のKOLLICOAT、そしてバランスとして水を含む。この懸濁を、前記バリアー層上へと、錠剤重量が約6%増加する迄スプレーした。
【0035】
実施例4
この例は、20〜40mgのアトルバスタチンを長期放出成分として且つ100〜200mgの塩酸ピリドキシンを即時放出成分として含む本発明の錠剤を、再度KOLLICOAT IRを、バリアー層としてそして即時放出層中の成分としての両方で使用することで調製する方法を説明する。
【0036】
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ(エチレンオキシド)、微結晶性セルロース、及びステアリン酸マグネシウムのマトリクス中、20又は40mgを含む予め形成されたアトルバスタチン錠剤を出発物質として使用した。次いで、このバリアー層溶液を、KOLLICOAT IRを精製水中に溶かし8重量%の濃度にすることによって調製した。
この溶液を、予め形成した錠剤上へとスプレーし0.5〜2%の重量増化を達成した。
【0037】
即時放出薬物含有コーティング懸濁を、精製水中のピリドキシンヒドロクロリドの必要量を混合を伴い溶かし、次いで更なる混合及び脱気を伴いながらKOLLICOATを加えることによって調製した。この生じる溶液を、錠剤が約6重量%増加する迄バリアー層へ塗布した。
【0038】
先の記載は、説明の目的のために提案されている。更なる薬物、そして形状、成分、添加剤、割合、処方の方法が含まれて良く、そして本明細書中に記載の他のパラメーターは、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な方法で更に変形又は置換されて良いことが当業者には明らかだろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経口摂取によって、即時放出による第一薬物及び第二薬物であって、摂取の1時間後、未放出の第二薬物の約40%以上が残るのに十分な遅さであると規定された胃腸流体中への放出速度による長期放出により第二薬物をデリバリーする医薬錠剤を製造するための方法であって、当該方法は:
(a)前記第二薬物を固体マトリクス中で分散させて、胃腸流体における浸漬により長期放出によって第二薬物を放出するユニットボディーを形成し;
(b)前記ユニットボディーの表層上、第一薬物又は第二薬物のいずれかを有さないポリマー膜を沈着させ;
(c)前記ポリマー膜上に、前記第一薬物及び液体担体を含んで成り前記ポリマー膜をはがさない流体媒体をそれらの接触により沈着させ;そして
(d)この様にして沈着した流体媒体から前記液体担体を蒸発させて前記第一薬物を含む固体を前記ユニットボディ上に残す、
ことを含んで成る方法。
【請求項2】
前記固体マトリクスが、セルロース、置換セルロース、微結晶性セルロース、多糖類、置換多糖類、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、デンプン、デンプンベースのポリマー、架橋ポリ(アクリル酸)、及び置換架橋ポリ(アクリル酸)から選択される構成員である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記固体マトリクスが、ポリ(エチレンオキシド)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリ(エチレンオキシド)とヒドロキシプロピルメチルセルロースの組み合わせから選択される構成員である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ポリマー膜が、ポリ(エチレンオキシド)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ(エチレンオキシド)とヒドロキシプロピルメチルセルロースの組み合わせ、及びポリビニルアルコールとポリ(エチレンオキシド)の組み合わせから選択される構成員である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記流体媒体が、溶媒中前記第一薬物の液体溶液を含んで成る、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記流体媒体が、溶媒中の前記第一薬物とポリマーの液体溶液を含んで成る、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記流体媒体が、液体懸濁剤中、固体粒子形態における前記第一薬物の懸濁を含んで成る、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記流体媒体が、固体粒子形態における前記第一薬物の懸濁及び固体粒子形態において、分散剤を含んで成り、液体懸濁剤中、前記分散剤は、胃腸流体と接触することにより個別の粒子へと分離する物質である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記流体培体が、前記第一薬物の水性懸濁であり、そして前記第一の薬物は、重量平均直径25ミクロン以下を有する粒子からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記流体媒体が、前記第一薬物の水性懸濁であり、そして前記第一薬物が重量−平均直径10ミクロン以下を有する粒子からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ポリマー膜:ユニットボディーの比が約0.005:1〜約0.2:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ポリマー膜:ユニットボディーの比が約0.01:1〜約0.1:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ポリマー膜:ユニットボディーの比が約0.01:1〜約0.08:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
(b)前記ユニットボディーを全体的に前記ポリマー膜で取り囲むことを含んで成り、そして(d)の前記固体層が、前記ユニットボディー及びポリマー膜を完全に閉じ込めるシェルである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
(b)及び(c)が、前記ポリマー膜及び前記第一薬物を前記ユニットボディーの全表層の一部に対してのみ沈着させ、前記ユニットボディーの残りを露出したままにする、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記段階(c)の液体担体が水である、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記段階(c)の液体担体が有機溶媒である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記有機溶媒が、エタノール、ヘキサン、クロロホルム、四塩化炭素、及びジメチルスルホキシドからなる群から選択される構成員である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
摂取により即時放出可能である第一薬物、及び第二薬物であって、摂取の1時間後に当該第二薬物の約40%以上未放出なままであるのに十分な遅さである放出速度として規定された長期放出により放出可能である第二薬物をデリバリーするための投与形態であって、当該投与形態は:
長期放出セクションであって、胃腸流体中、前記投与形態の浸漬により長期放出によって第二薬物を放出する固体マトリクス中で分散した前記第二薬物を含んで成る長期放出セクション;
前記長期放出セクションの表層に接着するポリマー膜であって、当該ポリマー膜は、胃腸流体による浸漬が可能であり且つ前記第一薬物及び前記第二薬物のどちらをも有していないポリマー膜;及び
即時放出セクションであって、前記ポリマー膜に接着する固体層を含んで成り、当該固体層は、胃腸流体中、前記投与形態の浸漬により前記第一薬物の即時放出を促すマトリクス中で分散した第一薬物を含んで成る即時放出セクション;
を含んで成る投与形態。
【請求項20】
前記投与マトリクスが、セルロース、置換セルロース、微結晶性セルロース、多糖類、置換多糖類、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)、デンプン、デンプンベースポリマー、架橋ポリ(アクリル酸)、及び置換架橋ポリ(アクリル酸)からなる群から選択される構成員である、請求項19に投与形態。
【請求項21】
前記固体マトリクスが、ポリ(エチレンオキシド)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリ(エチレンオキシド)とヒドロキシプロピルメチルセルロースの組み合わせからなる群から選択された構成員である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項22】
前記ポリマー膜が、ポリ(エチレンオキシド)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリ(エチレンオキシド)とヒドロキシプロピルメチルセルロースの組み合わせ、及びポリビニルアルコールとポリ(エチレンオキシド)の組み合わせからなる群から選択される構成員である、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記ユニットボディーの固体マトリクスを、第一固体マトリクスとして規定し且つ前記流体媒体が、粒子形態にある前記第一薬物及び粒子形態において前記第二固体マトリクスを含んで成り、ここで前記第二固体マトリクスは胃腸流体中での浸漬により個別の粒子へと分離する物質である、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
前記ポリマー膜:ユニットボディーの重量比が約0.005:1〜約0.2:1である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項25】
前記ポリマー膜:ユニットボディーの重量比が約0.01:1〜約0.1:1である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項26】
前記ポリマー膜:ユニットボディーの重量比が約0.01:1〜約0.08:1である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項27】
前記ポリマー膜及び前記即時放出セクションが、長期放出セクションを完全に閉じ込めるシェルを構築する、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
前記ポリマー膜及び前記即時放出セクションが長期放出セクションの表層の部分を覆い、残りの前記長期放出セクションは露出させている請求項19に記載の投与形態。
【請求項29】
前記第一及び第二薬物の一つが利尿薬でありそして他のものはアンジオテンシン転換酵素阻害物質及びアンジオテンシンIIアンタゴニストからなる群から選択される構成員である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項30】
前記利尿剤がループ利尿剤である、請求項29に記載の投与形態。
【請求項31】
前記ループ利尿剤が、フロセミド、トルセミド、エタクリン酸、及びブメタニドからなる群から選択される構成員である、請求項30に記載の投与形態。
【請求項32】
前記利尿剤がチアジド利尿剤である、請求項29に記載の投与形態。
【請求項33】
前記チアジド利尿剤が、クロロチアジド、ベンドフルメタジド、ヒドロフルメタジド、トリクロルチアジド、クロルタリドン、インダパミド、メトラゾン、キネタゾン及びヒドロクロルチアジドからなる群からなる群から選択される構成員である、請求項34に記載の投与形態。
【請求項34】
前記利尿剤がカリウム保持性利尿剤である、請求項29に記載の投与形態。
【請求項35】
前記カリウム保持性利尿剤が、塩酸アミロライド及びトリアムテレンからなる群からなる群から選択される構成員である、請求項34に記載の投与形態。
【請求項36】
前記第一薬物がリシノプリル及びロサルタンからなるからなる群から選択される構成員であり、そして前記第二薬物が利尿剤である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項37】
前記第一薬物がグリタゾンであり、そして前記第二薬物が塩酸メトフォルミンである、請求項19に記載の投与形態。
【請求項38】
前記第一薬物が塩酸ピリドキシンであり、そして前記第二薬物がアトルバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチン、及びフルバスタチンからなる群から選択される構成員である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項39】
前記第一薬物が塩酸ピリドキシンであり、そして前記第二薬物がアトロバスタチン及びシンバスタチンからなる群から選択される構成員である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項40】
前記第二薬物が、塩酸メトフォルミン、塩酸バンコマイシン、カプトプリル、ラクトビオン酸エリスロマイシン、塩酸ラニチジン、塩酸セルトラリン、塩酸チクロピジン、アモキシシリン、セフロキシムアクセチル、セファクロル、クリンダマイシン、ドキシフリジン、トラマドール、塩酸フルオキシチン、塩酸シプロフロキサシン、ガンシクロビル、ブプロピオン、リシノプリル、セファクロル、サグイナビル、リトナビル、ネルフィナビル、クラリスロマイシン、アジスロマイシン、セファタジジン、シクロスポリン、ジゴキシン、パクリタキセル、鉄塩、トピラメート、及びケトコナゾールからなる群から選択される構成員である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項41】
前記第二薬物がリシノプリル、エナラプリル、カプトプリル、ホシノプリル、キナプリル、ラミプリル、及びベナゼプリルからなる群から選択される構成員である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項42】
前記第二薬物が、ロサルタン、バルサルタン、カンデサルタン、イルベサルタン、テルミサルタン、及びエプロサルタンからなる群から選択される構成員である、請求項19に記載の投与形態。
【請求項43】
前記第一薬物が、グリメピリド、グリブライド、及びグリピジドからなる群から選択されるスルホニルウレアであり、そして前記第二薬物が塩酸メトフォルミンである、請求項19に記載の投与形態。
【請求項44】
前記第一薬物がグリメピリドであり且つ前記第二薬物が塩酸メトフォルミンである、請求項19に記載の投与形態。
【請求項45】
前記第一薬物がグリブライドであり且つ前記第二薬物が塩酸メトフォルミンである、請求項19に記載の投与形態。
【請求項46】
前記第一薬物がグリピジドであり且つ前記第二薬物が塩酸メトフォルミンである、請求項19に記載の投与形態。

【公表番号】特表2007−524644(P2007−524644A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520295(P2006−520295)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【国際出願番号】PCT/US2004/022554
【国際公開番号】WO2005/009413
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願人】(502202937)ディポメド,インコーポレイティド (5)
【Fターム(参考)】