説明

表示パネルおよび表示装置

【課題】複数の領域を使用して画像を表示する場合における画像の画質劣化を抑制する。
【解決手段】複数の発光画素PXが配置された表示領域DR.1と、複数の発光画素PXが配置された表示領域DR.2との間に境界表示領域BR.1が配置される。境界表示領域BR.1内において、同一列に配置された複数の発光画素PXには、電源駆動部P10.1によって電源電圧が印加される発光画素PXと、電源駆動部P10.2によって電源電圧が印加される発光画素PXとの双方が含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子をマトリクス状に配置した表示パネルおよび表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電流駆動型の発光素子を用いた表示装置として、有機EL(Electro Luminescence)素子を用いた表示装置(以下、有機EL表示装置という)が知られている。この自発光する有機EL素子を用いた有機EL表示装置は、液晶表示装置で使用されるバックライトが不要で、装置の薄型化に最適である。また、有機EL表示装置は、視野角にも制限がないため、次世代の表示装置として実用化が期待されている。
【0003】
そのため、有機EL表示装置における様々な技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、複数のユニットパネルを接合することにより1つの有機EL表示パネルを構成する技術(以下、従来技術A)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−108253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術Aにおける有機EL表示パネルの表示エリア(以下、一体表示エリアという)は複数のユニットパネルの表示エリア(以下、ユニット表示エリアという)を接合したものである。一体表示エリアにおいて、各ユニット表示エリアの境界を示す境界線は直線である。この場合、一体表示エリアを有する有機EL表示パネルには、以下のような問題点がある。
【0006】
ここで、説明を簡単にするために、一例として、一体表示エリアは、第1表示エリアおよび第2表示エリアから構成されるとする。この場合、第1表示エリアと第2表示エリアとの境界を示す境界線は直線である。以下においては、第1表示エリアと第2表示エリアとの境界を示す境界線を、表示エリア境界線という。
【0007】
また、第1表示エリアおよび第2表示エリアには、それぞれ、第1電源および第2電源から動作電圧が供給されるとする。すなわち、第1表示エリアおよび第2表示エリアの各々に動作電圧を供給する電源は、独立した異なる電源であるとする。
【0008】
また、製造ばらつき等により、第1電源の電気特性と、第2電源の電気特性とは僅かに異なるとする。また、一体表示エリア全体に輝度値が等しい複数の画素から構成される画像を表示する必要があるとする。
【0009】
この場合、第1電源の電気特性と、第2電源の電気特性とが僅かに異なると、第1電源が第1表示エリアへ供給する動作電圧のレベルと、第2電源が第2表示エリアへ供給する動作電圧のレベルとの間に僅かな差が生じる。これにより、例えば、表示エリア境界線を挟む隣接する2つの発光画素の輝度の差が僅かに生じる。
【0010】
この場合、従来技術Aのように、第1表示エリアと第2表示エリアとの境界を示す表示エリア境界線が直線であると、一体表示エリアに表示される画像において、表示エリア境界線付近における輝度の差を起因とする、表示エリア境界線にそった線の存在がユーザに視認されやすくなる。すなわち、一体表示エリアに表示される画像の画質劣化が生じる。
【0011】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の領域を使用して画像を表示する場合における画像の画質劣化を抑制することを可能とする表示パネル等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の課題を解決するために、本発明のある局面に従う表示パネルは、第1電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第1表示領域と、第2電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第2表示領域と、前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置し、複数の発光画素が、少なくとも、一以上の列を構成するように配置された境界表示領域とを含み、前記境界表示領域内において、同一列に配置された複数の発光画素には、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方が含まれる。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、複数の領域を使用して画像を表示する場合における画像の画質劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態における表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】表示領域を説明するための図である。
【図3】本実施の形態に係る発光画素の構成の一例を示す断面図である。
【図4】一例として、境界表示領域の一部を拡大して示す図である。
【図5】下部電極層を示す平面図である。
【図6】上部電極層を示す図である。
【図7】一例として、発光画素行列におけるu行1列目に対応する発光画素の構成の一例を示す図である。
【図8】第1の実施の形態の変形例1における境界線を説明するための図である。
【図9】第2の実施の形態における表示装置の構成を示すブロック図である。
【図10】表示領域を説明するための図である。
【図11】一例として、第2の実施の形態における境界表示領域の一部を拡大して示す図である。
【図12】一例として、第2の実施の形態における境界表示領域の一部を拡大して示す図である。
【図13】一例として、発光画素行列における1行t列目に対応する発光画素の構成の一例を示す図である。
【図14】第3の実施の形態における境界表示領域内の一部を拡大して示す図である。
【図15】第3の実施の形態の変形例1における境界表示領域内の一部を拡大して示す図である。
【図16】表示装置の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のある局面に従う表示パネルは、第1電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第1表示領域と、第2電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第2表示領域と、前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置し、複数の発光画素が、少なくとも、一以上の列を構成するように配置された境界表示領域とを含み、前記境界表示領域内において、同一列に配置された複数の発光画素には、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方が含まれる。
【0016】
すなわち、複数の発光画素が配置された第1表示領域と、複数の発光画素が配置された第2表示領域との間に境界表示領域が配置される。境界表示領域内において、同一列に配置された複数の発光画素には、第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方が含まれる。
【0017】
つまり、第1電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素を含む領域と第2電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素を含む領域との境界を示す境界線は、非直線である。
【0018】
そのため、第1表示領域、第2表示領域および境界表示領域内の全ての発光画素を発光させることにより画像を表示する場合において、仮に、第1電源駆動部の電気特性と、第2電源駆動部の電気特性とが僅かに異なっていたとしても、表示される画像において、前記境界線付近における輝度差が視認され難くなり、画像の画質劣化を抑制することができる。すなわち、パネル全体としての表示画質を向上することができる。
【0019】
また、それぞれが電源駆動部を有する複数の小型表示パネルを結合して、分割駆動を行なっても、パネルの結合部周辺における画質が低下しないので、表示パネルの大画面化を容易に行なうことができる。
【0020】
この発明の他の局面に従う表示パネルは、第1電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第1表示領域と、第2電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第2表示領域と、前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置し、複数の発光画素が、少なくとも、一以上の行を構成するように配置された境界表示領域とを含み、前記境界表示領域内において、同一行に配置された複数の発光画素には、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方が含まれる。
【0021】
すなわち、複数の発光画素が配置された第1表示領域と、複数の発光画素が配置された第2表示領域との間に境界表示領域が配置される。境界表示領域内において、同一行に配置された複数の発光画素には、第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方が含まれる。
【0022】
つまり、第1電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素を含む領域と第2電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素を含む領域との境界を示す境界線は、非直線である。
【0023】
そのため、第1表示領域、第2表示領域および境界表示領域内の全ての発光画素を発光させることにより画像を表示する場合において、仮に、第1電源駆動部の電気特性と、第2電源駆動部の電気特性とが僅かに異なっていたとしても、表示される画像において、前記境界線付近における輝度差が視認され難くなり、画像の画質劣化を抑制することができる。すなわち、パネル全体としての表示画質を向上することができる。
【0024】
また、それぞれが電源駆動部を有する複数の小型表示パネルを結合して、分割駆動を行なっても、パネルの結合部周辺における画質が低下しないので、表示パネルの大画面化を容易に行なうことができる。
【0025】
また、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される各発光画素は、第1下部電極及び第1上部電極を含み、前記第1電源駆動部は、少なくとも発光対象の発光画素の発光時には該第1下部電極または該第1上部電極と電気的に接続され、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される各発光画素は、第2下部電極及び第2上部電極を含み、前記第2電源駆動部は、少なくとも発光対象の発光画素の発光時には該第2下部電極または該第2上部電極と電気的に接続されていることが好ましい。
【0026】
また、前記第1電源駆動部は、少なくとも発光対象の発光画素の発光時には前記第1下部電極と電気的に接続され、前記第2電源駆動部は、少なくとも発光対象の発光画素の発光時には前記第2下部電極と電気的に接続され、前記第1下部電極及び前記第2下部電極の各々は、前記発光画素ごとに独立した画素電極を構成し、前記第1上部電極及び前記第2上部電極は、複数の発光画素に共通して設けられた共通電極を構成していることが好ましい。
【0027】
また、第1下部電極、第1上部電極、第2下部電極及び第2上部電極の各々は、同一列または同一行に配置された複数の発光画素に共通して設けられ、前記第1電源駆動部が前記第1下部電極と電気的に接続されると共に、前記第2電源駆動部が前記第2下部電極と電気的に接続され、または、前記第1電源駆動部が前記第1上部電極と電気的に接続されると共に、前記第2電源駆動部が前記第2上部電極と電気的に接続され、前記境界表示領域内の同一行または同一列において、前記第1下部電極と前記第2下部電極とが電気的に非接続とされている、または、前記第1上部電極と前記第2上部電極とが電気的に非接続とされていることが好ましい。
【0028】
また、前記境界表示領域内において同一行または同一列に配置された複数の発光画素には、第1および第2の電源線が対応づけて設けられ、前記第1の電源線は、前記境界表示領域内に配置される、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される第1の前記発光画素に電源電圧を印加するために使用される電源線であり、前記第2の電源線は、前記境界表示領域内に配置される、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される第2の前記発光画素に電源電圧を印加するために使用される電源線であり、前記第1の電源線は、前記境界表示領域内において同一行または同一列に配置された複数の前記第1の発光画素と電気的に接続され、前記第2の電源線は、前記境界表示領域内において同一行または同一列に配置された複数の前記第2の発光画素と電気的に接続され、前記第1電源駆動部は、前記第1の電源線を介して、前記境界表示領域内の前記複数の第1の発光画素に電源電圧を印加し、前記第2電源駆動部は、前記第2の電源線を介して、前記境界表示領域内の前記複数の第2の発光画素に電源電圧を印加することが好ましい。
【0029】
また、第1および第2の電源線は、平行に配置されることが好ましい。
また、第1および第2の電源線の各々の形状は、非直線形状であることが好ましい。
【0030】
また、前記境界表示領域内の同一行または同一列において、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素、及び前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素は、周期的に配置されることが好ましい。
【0031】
また、前記境界表示領域内の同一行または同一列において、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素、及び前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素は、非周期的に配置されることが好ましい。
【0032】
また、前記境界表示領域内の同一行または同一列において、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素とが交互に配置されることが好ましい。
【0033】
また、前記境界表示領域内において同一行または同一列に配列された発光画素は、ディザマトリクスに基づいて定められた配置に基づいて、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方を含むことが好ましい。
【0034】
また、前記複数の発光画素の各々は、有機EL(Electro Luminescence)素子を含み、前記有機EL素子は、印加された電源電圧によって供給される電流によって発光することが好ましい。
【0035】
本態様によると、とりわけ大画面化が困難な有機ELを使用した表示パネルであっても、容易に大画面化を行なうことができる。
【0036】
この発明のさらに他の局面に従う表示装置は、上記の表示パネルと、前記第1電源駆動部及び第2電源駆動部を制御する制御回路とを含む。
【0037】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
【0038】
<第1の実施の形態>
(表示装置の構成)
図1は、第1の実施の形態における表示装置1000の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、表示装置1000は、制御回路100と、データ線駆動回路200と、走査線駆動回路300と、表示パネル400と、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4とを備える。
【0039】
制御回路100は、データ線駆動回路200、走査線駆動回路300および電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4を制御する。電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4の各々は、同一の電気特性を有するように製造されたIC(Integrated Circuit)である。
【0040】
電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4は、詳細は後述するが、電源電圧を供給するための電源である。以下においては、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4の各々を、電源駆動部P10とも表記する。
【0041】
表示パネル400は、アクティブマトリクス方式またはパッシブマトリクス方式の表示パネルである。表示パネル400は、有機EL(Electro Luminescence)素子を使用した有機ELパネルである。
【0042】
なお、表示パネル400は、有機ELパネルに限定されることなく、液晶パネル等の他の方式の表示パネルであってもよい。
【0043】
表示パネル400は、画像を表示するための表示領域410を含む。表示領域410は、複数の発光画素PXを含む。複数の発光画素PXは、行列状に配置される。すなわち、複数の発光画素PXは、m(2以上の整数)行n(2以上の整数)列の行列(以下、発光画素行列という)を構成する。複数の発光画素PXの各々は、外部から供給される信号に応じて発光する。
【0044】
以下においては、発光画素行列におけるu(自然数)行t(自然数)列目の発光画素PXを、発光画素PX[t,u]とも表記する。
【0045】
表示パネル400は、m本の走査線CLにより、走査線駆動回路300と電気的に接続される。当該m本の走査線CLの各々は、発光画素行列におけるm個の行の各々に並ぶn個の発光画素PXと電気的に接続される。当該m本の走査線CLの各々は、走査線駆動回路300の制御により、処理対象となる発光画素PXへ制御信号を供給するための電線である。
【0046】
また、表示パネル400は、n本のデータ線DLにより、データ線駆動回路200と電気的に接続される。当該n本のデータ線DLの各々は、発光画素行列におけるn個の列の各々に並ぶm個の発光画素PXと電気的に接続される。n本のデータ線DLの各々は、発光画素を発光させるための信号を、処理対象となる発光画素PXに供給するためのデータ線である。
【0047】
図2は、表示領域410を説明するための図である。なお、図2には、説明のために、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4を示している。
【0048】
表示領域410は、表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4と、境界表示領域BR.1,BR.2,BR.3,BR.4とを含む。
【0049】
すなわち、表示領域410は、境界表示領域BR.1,BR.2,BR.3,BR.4により、表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4に分割される。なお、表示領域410は、4つの表示領域に限定されることなく、5つ以上の表示領域に分割されてもよい。
【0050】
境界表示領域BR.1は、表示領域DR.1と表示領域DR.2との間に配置される。境界表示領域BR.2は、表示領域DR.1と表示領域DR.3との間に配置される。境界表示領域BR.3は、表示領域DR.2と表示領域DR.4との間に配置される。境界表示領域BR.4は、表示領域DR.3と表示領域DR.4との間に配置される。
【0051】
表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4および境界表示領域BR.1,BR.2,BR.3,BR.4は、同一平面上にある。
【0052】
表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4の各々は、行列状に配置された複数の発光画素PXを含む。
【0053】
境界表示領域BR.1,BR.4の各々は、垂直方向に配置される複数の発光画素PXを含む。本明細書において、垂直方向とは、発光画素行列における各行が並置(配置)される方向である。すなわち、境界表示領域BR.1,BR.4の各々は、複数の発光画素PXが、1以上の列を構成するように配置された領域である。
【0054】
境界表示領域BR.2,BR.3の各々は、水平方向に配置される複数の発光画素PXを含む。本明細書において、水平方向とは、発光画素行列における各列が並置(配置)される方向である。すなわち、境界表示領域BR.2,BR.3の各々は、複数の発光画素PXが、1以上の行を構成するように配置された領域である。
【0055】
境界表示領域BR.1,BR.4の各々は、垂直方向に沿って設けられる。境界表示領域BR.2,BR.3の各々は、水平方向に沿って設けられる。
【0056】
以下においては、表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4の各々を、表示領域DRとも表記する。また、以下においては、境界表示領域BR.1,BR.2,BR.3,BR.4の各々を、境界表示領域BRとも表記する。
【0057】
以下においては、発光画素行列における1つの行を、発光画素行ともいう。発光画素行は、1以上の発光画素PXが水平方向に配置される行である。また、以下においては、発光画素行列における1つの列を、発光画素列ともいう。発光画素列は、1以上の発光画素PXが垂直方向に配置される列である。
【0058】
図3は、本実施の形態に係る発光画素PXの構成の一例を示す断面図である。
図3を参照して、発光画素PXは、基板401と、陽極402と、正孔注入層403と、正孔輸送層404と、有機発光層405と、電子輸送層406と、陰極407と、封止層408とを備える。
【0059】
陽極402は、光反射性を有する電極であり、基板401上に形成される。陽極402は、アルミニウムなどの金属、Al、Pdなどの金属、これら金属を主成分とする合金、又は、これらを積層したものを用いることができる。
【0060】
正孔注入層403は、正孔注入性の材料を主成分とする層であり、陽極402上に形成される。正孔注入層403としては、例えば、酸化タングステン(WOx)、PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)などを用いることができる。
【0061】
正孔輸送層404は、正孔輸送性の材料を主成分とする層であり、正孔注入層103上に形成される。正孔輸送層404としては、例えば、トリフェニルアミン系の材料が用いられる。
【0062】
有機発光層405は、正孔と電子とが再結合することにより発光する有機発光材料を主成分とする層であり、陽極402と陰極407との間に形成される。具体的には、有機発光層405は、図3に示すように、正孔輸送層404上に形成される。
【0063】
電子輸送層406は、電子輸送性の材料を主成分とする層であり、有機発光層405上に形成される。
【0064】
陰極407は、光透過性を有する電極であり、電子輸送層406上に形成される。陰極407は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)で形成される。
【0065】
陽極402および陰極407は、それぞれ、下部電極および上部電極である。
封止層408は、本実施の形態に係る発光画素PXの表面を覆う樹脂層であって、図3に示すように、陰極407上に形成される。
【0066】
下部電極としての陽極402と、正孔注入層403と、正孔輸送層404と、有機発光層405と、電子輸送層406と、上部電極としての陰極407とにより、発光素子EL1が構成される。すなわち、発光素子EL1は、上部電極としての陰極407と下部電極としての陽極402とを含む。発光素子EL1は、有機EL素子である。
【0067】
なお、発光素子EL1における下部電極は、陽極に限定されることなく、陰極であってもよい。また、発光素子EL1における上部電極は、陰極に限定されることなく、陽極であってもよい。
【0068】
また、有機EL素子である発光素子EL1は、図3に示される構成に限定されることなく、例えば、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層、電子注入層および陰極から構成されてもよい。
【0069】
(アクティブマトリクス方式の構成)
本実施の形態における表示パネル400は、アクティブマトリクス方式のパネルであるとする。この場合の表示パネル400の構成について説明する。
【0070】
再び、図2を参照して、表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4の各々には、図示しない複数の電源線PLが配置される。当該複数の電源線PLの各々は、対応する表示領域DR内の各発光画素列に対応づけて垂直方向に直線状に配置される。
【0071】
電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4は、それぞれ、表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4に電源電圧を供給するための電源である。すなわち、表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4の各々における各発光画素PXは、独立した異なる電源駆動部P10から電源電圧が供給される。
【0072】
以下においては、電源駆動部P10.y(自然数)と電気的に接続されている電源線PLであって、発光画素行列におけるx(自然数)列目の電源線PLを、電源線PL[y,x]とも表記する。
【0073】
図4は、一例として、境界表示領域BR.2の一部を拡大して示す図である。なお、図4には、複数の発光画素PXの一部も示される。
【0074】
図4において、境界表示領域BR.2より上部の各発光画素PXは、表示領域DR.1内の画素である。境界表示領域BR.2より下部の各発光画素PXは、表示領域DR.3内の画素である。
【0075】
図2および図4を参照して、例えば、電源線PL[1,x(自然数)]は、電源駆動部P10.1と電気的に接続される。すなわち、電源線PL[1,x]は、電源駆動部P10.1から電源電圧が供給される電源線である。また、例えば、電源線PL[1,2]は、電源駆動部P10.1と電気的に接続されており、かつ、発光画素行列における2列目の電源線である。
【0076】
また、例えば、電源線PL[3,x(自然数)]は、電源駆動部P10.3と電気的に接続される。また、例えば、電源線PL[3,2]は、電源駆動部P10.3と電気的に接続されており、かつ、発光画素行列における2列目の電源線である。
【0077】
図2および図4を参照して、境界表示領域BR.1,BR.2,BR.3,BR.4は、それぞれ、境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4を含む。境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4の各々は、同一の電源駆動部P10から電源電圧が供給される複数の発光画素PXを含む領域を特定するための境界線である。境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4の各々は、非直線である。
【0078】
境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4の各々の形状は同じである。なお、境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4の各々の形状は異なっていてもよい。
【0079】
以下においては、境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4の各々を、境界線BLとも表記する。
【0080】
なお、境界線BLの形状は、図4に示されるように、1個の発光画素PX分の凸部が繰り返される形状に限定されない。境界線BLの形状は、2個以上の発光画素PX分の凸部が繰り返される形状であってもよい。
【0081】
境界線BL.1と境界線BL.2とにより囲まれる領域であって、表示領域410における左上の領域は、電源駆動部P10.1から電源電圧が供給される領域(以下、第1電源領域という)である。すなわち、第1電源領域内の各発光画素PXには、電源駆動部P10.1から電源電圧が供給される。
【0082】
この場合、第1電源領域は、表示領域DR.1と、境界表示領域BR.1の一部と、境界表示領域BR.2の一部とを含む領域である。
【0083】
以下においては、電源駆動部P10.1から電源電圧が供給(印加)される、第1電源領域内の発光画素PXを、第1発光画素PXともいう。第1発光画素PXは、電源線PL[1,x]と電気的に接続され、電源駆動部P10.1から電源線PL[1,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0084】
境界線BL.1と境界線BL.3とにより囲まれる領域であって、表示領域410における右上の領域は、電源駆動部P10.2から電源電圧が供給される領域(以下、第2電源領域という)である。すなわち、第2電源領域内の各発光画素PXには、電源駆動部P10.2から電源電圧が供給される。
【0085】
この場合、第2電源領域は、表示領域DR.2と、境界表示領域BR.1の一部と、境界表示領域BR.3の一部とを含む領域である。
【0086】
以下においては、電源駆動部P10.2から電源電圧が供給(印加)される、第2電源領域内の発光画素PXを、第2発光画素PXともいう。第2発光画素PXは、電源線PL[2,x]と電気的に接続され、電源駆動部P10.2から電源線PL[2,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0087】
境界線BL.2と境界線BL.4とにより囲まれる領域であって、表示領域410における左下の領域は、電源駆動部P10.3から電源電圧が供給される領域(以下、第3電源領域という)である。すなわち、第3電源領域内の各発光画素PXには、電源駆動部P10.3から電源電圧が供給される。
【0088】
この場合、第3電源領域は、表示領域DR.3と、境界表示領域BR.2の一部と、境界表示領域BR.4の一部とを含む領域である。
【0089】
以下においては、電源駆動部P10.3から電源電圧が供給(印加)される、第3電源領域内の発光画素PXを、第3発光画素PXともいう。第3発光画素PXは、電源線PL[3,x]と電気的に接続され、電源駆動部P10.3から電源線PL[3,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0090】
境界線BL.3と境界線BL.4とにより囲まれる領域であって、表示領域410における右下の領域は、電源駆動部P10.4から電源電圧が供給される領域(以下、第4電源領域という)である。すなわち、第4電源領域内の各発光画素PXには、電源駆動部P10.4から電源電圧が供給される。
【0091】
この場合、第4電源領域は、表示領域DR.4と、境界表示領域BR.3の一部と、境界表示領域BR.4の一部とを含む領域である。
【0092】
以下においては、電源駆動部P10.4から電源電圧が供給(印加)される、第4電源領域内の発光画素PXを、第4発光画素PXともいう。第4発光画素PXは、電源線PL[4,x]と電気的に接続され、電源駆動部P10.4から電源線PL[4,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0093】
第1、第2、第3および第4電源領域の各々は、画像を表示する領域である。
境界表示領域BR.1には、当該境界表示領域BR.1内の発光画素列毎に、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x]が配置される。境界表示領域BR.1内の電源線PL[1,x]は、当該境界表示領域BR.1内の発光画素列に配置される複数の第1発光画素PXのみと電気的に接続されるような形状をしており、垂直方向に配置される。境界表示領域BR.1内の電源線PL[2,x]は、当該境界表示領域BR.1内の発光画素列に配置される複数の第2発光画素PXのみと電気的に接続されるような形状をしており、垂直方向に配置される。
【0094】
境界表示領域BR.2には、当該境界表示領域BR.2内の発光画素列毎に、電源線PL[1,x]または電源線PL[3,x]が配置される。境界表示領域BR.2内の電源線PL[1,x]は、当該境界表示領域BR.2内の発光画素列に配置される1以上の第1発光画素PXと電気的に接続され、垂直方向に配置される。境界表示領域BR.2内の電源線PL[3,x]は、当該境界表示領域BR.2内の発光画素列に配置される1以上の第3発光画素PXと電気的に接続され、垂直方向に配置される。
【0095】
境界表示領域BR.3には、当該境界表示領域BR.3内の発光画素列毎に、電源線PL[2,x]または電源線PL[4,x]が配置される。境界表示領域BR.3内の電源線PL[2,x]は、当該境界表示領域BR.3内の発光画素列に配置される1以上の第2発光画素PXと電気的に接続され、垂直方向に配置される。境界表示領域BR.3内の電源線PL[4,x]は、当該境界表示領域BR.3内の発光画素列に配置される1以上の第4発光画素PXと電気的に接続され、垂直方向に配置される。
【0096】
境界表示領域BR.4には、当該境界表示領域BR.4内の発光画素列毎に、電源線PL[3,x]および電源線PL[4,x]が配置される。境界表示領域BR.4内の電源線PL[3,x]は、当該境界表示領域BR.4内の発光画素列に配置される複数の第3発光画素PXのみと電気的に接続されるような形状をしており、垂直方向に配置される。境界表示領域BR.4内の電源線PL[4,x]は、当該境界表示領域BR.4内の発光画素列に配置される複数の第4発光画素PXのみと電気的に接続されるような形状をしており、垂直方向に配置される。
【0097】
第1電源領域は、v(n未満の自然数)本の電源線PL[1,x]を含む。第2電源領域は、v本の電源線PL[2,x]を含む。第3電源領域は、v本の電源線PL[3,x]を含む。第4電源領域は、v本の電源線PL[4,x]を含む。
【0098】
なお、第1、第2、第3および第4電源領域の各々に含まれる電源線PLの数は同じでなく、異なってもよい。
【0099】
電源線PL[1,x],PL[2,x],PL[3,x],PL[4,x]の各々は、互いに電気的に非接続とされる。
【0100】
以下においては、第1、第2、第3および第4電源領域の各々を、独立電源領域ともいう。前述したように、第1、第2、第3および第4電源領域の各々は、画像を表示する領域である。したがって、独立電源領域は、画像を表示する領域である。
【0101】
境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4の各々は、第1、第2、第3および第4電源領域の各々を特定するための線でもある。また、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4は、それぞれ、第1、第2、第3および第4電源領域に電源電圧を供給するための電源である。すなわち、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4は、それぞれ、第1、第2、第3および第4電源領域に対応づけられる電源である。つまり、第1、第2、第3および第4電源領域の各々における各発光画素PXは、独立した異なる電源駆動部P10から電源電圧が供給される。
【0102】
図4において、例えば、発光画素PX[1,u]は、第1発光画素PXである。発光画素PX[1,u]には、電源駆動部P10.1から電源線PL[1,1]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0103】
また、発光画素PX[1,u+1]は、第3発光画素PXである。発光画素PX[1,u+1]には、電源駆動部P10.3から電源線PL[3,1]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0104】
電源線PL[1,1]と電源線PL[3,1]とは、電気的に非接続とされる。
例えば、図4の境界表示領域BR.2は、一例として、同一行に配置された複数の発光画素PXを含む。境界表示領域BR.2内の同一行に配置される複数の発光画素PXは、1以上の第1発光画素PXおよび1以上の第3発光画素PXの双方を含む。
【0105】
具体的には、境界表示領域BR.2内の同一行には、第1発光画素PXと第3発光画素PXとが交互に配置される。すなわち、境界表示領域BR.2内には、第1発光画素PXと第3発光画素PXとが周期的に配置される。
【0106】
図2の境界表示領域BR.3は、図4の境界表示領域BR.2と同様に、同一行に配置された複数の発光画素PXを含む。また、図4の境界表示領域BR.2と同様に、境界表示領域BR.3内の同一行に配置される複数の発光画素PXは、1以上の第2発光画素PXおよび1以上の第4発光画素PXの双方を含む。
【0107】
図2の境界表示領域BR.1は、図4の境界表示領域BR.2と同様に、同一行の代わりに同一列に配置された複数の発光画素PXを含む。また、図4の境界表示領域BR.2と同様に、境界表示領域BR.1内の同一列に配置される複数の発光画素PXは、1以上の第1発光画素PXおよび1以上の第2発光画素PXの双方を含む。
【0108】
境界表示領域BR.1内の同一列には、第1発光画素PXと第2発光画素PXとが交互に配置される。すなわち、境界表示領域BR.1内には、第1発光画素PXと第2発光画素PXとが周期的に配置される。
【0109】
図2の境界表示領域BR.4は、図4の境界表示領域BR.1と同様に、同一列に配置された複数の発光画素PXを含む。また、図4の境界表示領域BR.1と同様に、境界表示領域BR.4内の同一列に配置される複数の発光画素PXは、1以上の第3発光画素PXおよび1以上の第4発光画素PXの双方を含む。
【0110】
図1、図2および図4を参照して、制御回路100は、表示領域410に表示する画像の特徴に応じて、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4が供給する電圧を制御する。以下においては、表示領域410に表示する画像を、表示画像という。
【0111】
具体的には、制御回路100は、例えば、表示画像における各独立電源領域に対応する部分が暗い程、当該独立電源領域に対応する電源駆動部P10が供給する電圧レベルを小さくするように制御する。例えば、表示画像において、左上部分のみが暗い場合、第1電源領域に対応する電源駆動部P10.1が供給する電圧レベルのみを小さくするように、電源駆動部P10.1を制御する。これにより、例えば、表示画像の輝度が全体的に低い場合、表示装置1000の消費電力を削減することができる。
【0112】
図5は、下部電極層402BTを示す平面図である。下部電極層402BTは、表示領域410に含まれる。下部電極層402BTは、図1の表示領域410に含まれる各発光画素PXに含まれる図3の陽極402が形成される層である。
【0113】
下部電極層402BTは、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4の各々から電源電圧が供給(印加)される層である。下部電極層402BTのサイズは、図2の表示領域410のサイズと同じである。
【0114】
下部電極層402BTは、電極層領域PR.1,PR.2,PR.3,PR.4と、境界領域PBR.1,PBR.2,PBR.3,PBR.4とを含む。
【0115】
すなわち、下部電極層402BTは、境界領域PBR.1,PBR.2,PBR.3,PBR.4により、電極層領域PR.1,PR.2,PR.3,PR.4に分割される。なお、下部電極層402BTは、4つの電極層領域に限定されることなく、5つ以上の電極層領域に分割されてもよい。
【0116】
境界領域PBR.1は、電極層領域PR.1と電極層領域PR.2との間に配置される。境界領域PBR.2は、電極層領域PR.1と電極層領域PR.3との間に配置される。境界領域PBR.3は、電極層領域PR.2と電極層領域PR.4との間に配置される。境界領域PBR.4は、電極層領域PR.3と電極層領域PR.4との間に配置される。
【0117】
境界領域PBR.1,PBR.2,PBR.3,PBR.4の位置は、それぞれ、図2の境界表示領域BR.1,BR.2,BR.3,BR.4の位置と同じである。
【0118】
境界領域PBR.1,PBR.2,PBR.3,PBR.4は、それぞれ、境界線PL.1,PL.2,PL.3,PL.4を含む。境界線PL.1,PL.2,PL.3,PL.4の各々は、同一の電源駆動部P10から電源電圧が供給される複数の陽極402を含む領域を特定するための境界線である。
【0119】
境界線PL.1,PL.2,PL.3,PL.4の位置は、それぞれ、図2の境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4の位置と同じである。境界線PL.1,PL.2,PL.3,PL.4の形状は、それぞれ、図2の境界線BL.1,BL.2,BL.3,BL.4の形状と同じである。すなわち、境界線PL.1,PL.2,PL.3,PL.4の各々は、非直線である。
【0120】
電極層領域PR.1,PR.2,PR.3,PR.4のサイズは、それぞれ、図2の表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4のサイズと同じである。また、電極層領域PR.1,PR.2,PR.3,PR.4の位置は、それぞれ、図2の表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4の位置と同じである。
【0121】
電極層領域PR.1,PR.2,PR.3,PR.4の各々は、行列状に配置された複数の陽極402を含む。図5の下部電極層402BTにおいて、各発光画素PXに含まれる陽極402が形成される位置は、図2の各発光画素PXが形成される位置と同じである。
【0122】
境界領域PBR.1,PBR.4の各々は、垂直方向に配置される複数の陽極402を含む。境界領域PBR.2,PBR.3の各々は、水平方向に配置される複数の陽極402を含む。
【0123】
境界線PL.1と境界線PL.2とにより囲まれる領域であって、下部電極層402BTにおける左上の領域は、電源駆動部P10.1から電源電圧が供給される領域(以下、第1電源駆動領域という)である。すなわち、第1電源駆動領域内の各陽極402には、電源駆動部P10.1から電源電圧が供給される。
【0124】
この場合、第1電源駆動領域は、電極層領域PR.1と、境界領域PBR.1の一部と、境界領域PBR.2の一部とを含む領域である。
【0125】
第1電源駆動領域には、前述した各第1発光画素PXに含まれる陽極402(下部電極)が形成される。第1電源駆動領域上には、前述したv本の電源線PL[1,x]が形成される。電源駆動部P10.1は、第1電源駆動領域に形成されるv本の電源線PL[1,x]と電気的に接続される。第1電源駆動領域内の各陽極402は、電源線PL[1,x]と電気的に接続され、電源駆動部P10.1から電源線PL[1,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0126】
境界線PL.1と境界線PL.3とにより囲まれる領域であって、下部電極層402BTにおける右上の領域は、電源駆動部P10.2から電源電圧が供給される領域(以下、第2電源駆動領域という)である。すなわち、第2電源駆動領域内の各陽極402には、電源駆動部P10.2から電源電圧が供給される。
【0127】
この場合、第2電源駆動領域は、電極層領域PR.1と、境界領域PBR.1の一部と、境界領域PBR.3の一部とを含む領域である。
【0128】
第2電源駆動領域には、前述した各第2発光画素PXに含まれる陽極402(下部電極)が形成される。第2電源駆動領域上には、前述したv本の電源線PL[2,x]が形成される。電源駆動部P10.2は、第2電源駆動領域に形成されるv本の電源線PL[2,x]と電気的に接続される。第2電源駆動領域内の各陽極402は、電源線PL[2,x]と電気的に接続され、電源駆動部P10.2から電源線PL[2,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0129】
境界線PL.2と境界線PL.4とにより囲まれる領域であって、下部電極層402BTにおける左下の領域は、電源駆動部P10.3から電源電圧が供給される領域(以下、第3電源駆動領域という)である。すなわち、第3電源駆動領域内の各陽極402には、電源駆動部P10.3から電源電圧が供給される。
【0130】
この場合、第3電源駆動領域は、電極層領域PR.3と、境界領域PBR.2の一部と、境界領域PBR.4の一部とを含む領域である。
【0131】
第3電源駆動領域には、前述した各第3発光画素PXに含まれる陽極402(下部電極)が形成される。第3電源駆動領域上には、前述したv本の電源線PL[3,x]が形成される。電源駆動部P10.3は、第3電源駆動領域に形成されるv本の電源線PL[3,x]と電気的に接続される。第3電源駆動領域内の各陽極402は、電源線PL[3,x]と電気的に接続され、電源駆動部P10.3から電源線PL[3,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0132】
境界線PL.3と境界線PL.4とにより囲まれる領域であって、下部電極層402BTにおける右下の領域は、電源駆動部P10.4から電源電圧が供給される領域(以下、第4電源駆動領域という)である。すなわち、第4電源駆動領域内の各陽極402には、電源駆動部P10.4から電源電圧が供給される。
【0133】
この場合、第4電源駆動領域は、電極層領域PR.4と、境界領域PBR.3の一部と、境界領域PBR.4の一部とを含む領域である。
【0134】
第4電源駆動領域には、前述した各第4発光画素PXに含まれる陽極402(下部電極)が形成される。第4電源駆動領域上には、前述したv本の電源線PL[4,x]が形成される。電源駆動部P10.4は、第4電源駆動領域に形成されるv本の電源線PL[4,x]と電気的に接続される。第4電源駆動領域内の各陽極402は、電源線PL[4,x]と電気的に接続され、電源駆動部P10.4から電源線PL[4,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。
【0135】
第1、第2、第3および第4電源駆動領域の位置は、それぞれ、図2で説明した第1、第2、第3および第4電源領域の位置と同じである。第1、第2、第3および第4電源駆動領域のサイズは、それぞれ、第1、第2、第3および第4電源領域のサイズと同じである。第1、第2、第3および第4電源駆動領域の形状は、それぞれ、第1、第2、第3および第4電源領域の形状と同じである。
【0136】
すなわち、第1、第2、第3および第4発光画素PXにそれぞれ含まれる4つの陽極402(下部電極)の各々は、発光画素PX毎に独立した画素電極を構成する。
【0137】
図6は、上部電極層407UDを示す図である。なお、図6には、説明のために、下部電極層402BTおよび電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4も示している。
【0138】
上部電極層407UDは、表示領域410に含まれる。上部電極層407UDは、グランド層である。上部電極層407UDは、図1の表示領域410に含まれる各発光画素PXに含まれる図3の陰極407が形成される層である。
【0139】
上部電極層407UDのサイズは、図2の表示領域410のサイズと同じである。すなわち、上部電極層407UDのサイズは、下部電極層402BTのサイズと同じである。
【0140】
図6を参照して、上部電極層407UDは、表示領域410に含まれる複数の発光画素PXの各々に含まれる陰極407(上部電極)を含む共通電極である。すなわち、上部電極層407UDは、複数の第1、第2、第3および第4発光画素PXの各々に含まれる陰極407(上部電極)を含む共通電極である。
【0141】
つまり、複数の第1、第2、第3および第4発光画素PXの各々に含まれる陰極407(上部電極)は、複数の発光画素PXに共通して設けられた共通電極を構成している。
【0142】
以下においては、対象物Aが対象物Bと電気的に接続されている状態を説明する場合、単に、対象物Aが対象物Bと接続されているという記載をする。
【0143】
(発光画素の構成)
次に、本実施の形態における発光画素PXの構成の一例を示す。
【0144】
図7は、一例として、発光画素行列におけるu行1列目に対応する発光画素PXの構成の一例を示す図である。すなわち、図7は、発光画素PX[1,u]の構成の一例を示す図である。
【0145】
図7を参照して、発光画素PXは、スイッチング素子SW1と、容量素子C1と、ドライバー素子DR1と、発光素子EL1とを含む。
【0146】
スイッチング素子SW1は、Nチャネル型の電界効果トランジスタ(FET(Field Effect Transistor))である。なお、スイッチング素子SW1は、Nチャネル型のFETに限定されることなく、Pチャネル型のFETであってもよい。
【0147】
なお、スイッチング素子SW1は、トランジスタに限定されることなく、2つの端子間を導通状態および非導通状態にすることが可能な素子であれば、他の素子であってもよい。導通状態とは、電流を流すことが可能な状態である。非導通状態とは、電流を流すことが不可な状態である。
【0148】
本実施の形態で使用する、スイッチング素子およびドライバー素子は、外部からの信号に応じて、導通状態および非導通状態のいずれかの状態になる素子である。また、本実施の形態におけるドライバー素子は、発光素子に電流を供給するための素子であるとする。
【0149】
容量素子C1はコンデンサである。ドライバー素子DR1は、Nチャネル型の電界効果トランジスタ(FET)である。なお、ドライバー素子DR1は、Nチャネル型のFETに限定されることなく、Pチャネル型のFETであってもよい。
【0150】
発光素子EL1は、有機EL素子である。有機EL素子は、当該有機EL素子自体に供給される電流が大きいほど、発光の度合いが大きくなる素子である。すなわち、発光素子EL1は、外部から供給される信号に応じて発光する。
【0151】
以下の説明において、信号および信号線の2値的な高電圧状態(電圧Vdd)および低電圧状態を、それぞれ、「Hレベル」および「Lレベル」とも称する。また、以下においては、各素子のゲート電極、ドレイン電極およびソース電極を、それぞれ、ゲート、ドレインおよびソースともいう。
【0152】
図7に示されるように、スイッチング素子SW1のゲートは走査線CLと接続される。スイッチング素子SW1のドレインおよびソースの一方は、データ線DLと接続される。スイッチング素子SW1のドレインおよびソースの他方は、ドライバー素子DR1のゲートと接続される。
【0153】
ドライバー素子DR1のドレインは、電源線PL[1,1]と接続される。ドライバー素子DR1のソースは、発光素子EL1のアノードと接続される。
【0154】
図3で説明したように、発光素子EL1は、陰極407および陽極402を含む。発光素子EL1のアノードは、陽極402(下部電極)である。したがって、ドライバー素子DR1のソースは、発光素子EL1の陽極402と接続される。
【0155】
なお、発光画素PX[1,u]は、第1電源領域内の発光画素である。そのため、発光素子EL1を発光させるとき、ドライバー素子DR1の状態は導通状態になり、発光素子EL1のアノード(陽極402(下部電極))は、電源線PL[1,1]を介して、電源駆動部P10.1と電気的に接続される。
【0156】
すなわち、電源駆動部P10.1は、発光対象の発光画素PXの発光時には陽極402(下部電極)と電気的に接続される。
【0157】
発光素子EL1のカソードは、負電源線NPLと接続される。負電源線NPLは、グランドである。なお、本実施の形態では、発光素子EL1のカソードは、陰極407(上部電極)である。すなわち、発光素子EL1のカソード(陰極407)は、上部電極層407UDに形成される。
【0158】
なお、負電源線NPLは、例えば、0V以下の電圧を供給する電源線であってもよい。
容量素子C1の有する2つの電極の一方は、ドライバー素子DR1のゲートと接続される。容量素子C1の有する2つの電極の他方は、発光素子EL1のアノードと接続される。
【0159】
なお、図7に示される(u+1)行1列目に対応する発光画素PX[1,u+1]は、発光画素PX[1,u]と同様に、データ線DLと、電源線PL[3,1]と、走査線CLとに接続される。発光画素PX[1,u+1]の構成は、発光画素PX[1,u]の構成と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。
【0160】
本実施の形態において、表示領域410に含まれる複数の発光画素PXの各々は、有機EL素子である発光素子EL1を含む。発光素子EL1は、陰極407(上部電極)および陽極402(下部電極)を含む。すなわち、表示領域410に含まれる複数の発光画素PXの各々は、陰極407(上部電極)および陽極402(下部電極)を含む。
【0161】
すなわち、陰極407(上部電極)および陽極402(下部電極)の各々は、発光画素PX毎に独立した画素電極を構成する。
【0162】
(画像表示の処理)
次に、表示領域410に画像を表示させるための処理を説明する。
【0163】
ここで、表示領域410に表示する表示画像は、一例として、当該表示画像を構成する複数の画素の輝度値(画素値)が同じであるとする。以下においては、画像を構成する複数の画素の輝度値が同じである画像を、全体輝度同一画像という。すなわち、表示画像は、全体輝度同一画像である。
【0164】
なお、説明を簡単にするために、電源電圧の供給のための処理以外は、発光画素PX[1,u]および発光画素PX[1,u+1]のみを発光させるための制御について説明する。発光画素PX[1,u]および発光画素PX[1,u+1]は、それぞれ、第1および第2電源領域に含まれる画素である。
【0165】
図1、図2および図4を参照して、まず、制御回路100が、Hレベルの電源電圧を供給させるための指示(以下、電圧供給指示という)を、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4へ送信する。
【0166】
電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4は、電圧供給指示の受信に応じて、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4は、それぞれ、第1、第2、第3および第4電源領域にHレベルの電源電圧を供給する。電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4の各々が供給する電源電圧のレベルは同じであるとする。
【0167】
これにより、第1、第2、第3および第4電源領域の各々に含まれる各電源線PLに、同一レベルの電源電圧が供給(印加)される。すなわち、表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4、境界表示領域BR.1,BR.2,BR.3,BR.4の各々に含まれる各発光画素PXに、対応する電源線PLを介して、同一レベルの電源電圧が供給(印加)される。
【0168】
まず、第1電源領域に含まれる、発光画素PX[1,u]を含むu行目の各発光画素PXを発光させるための処理について説明する。
【0169】
制御回路100は、u行目発光信号を、データ線駆動回路200へ送信する。ここで、u行目発光信号は、u行目に対応する各発光画素PX(例えば、発光画素PX[1,u])を発光させるための信号である。
【0170】
また、制御回路100は、u行目発光信号の送信と同時に、u行目に対応する走査線CLを駆動させるための指示を、走査線駆動回路300へ送信する。
【0171】
走査線駆動回路300は、当該指示に応じて、発光画素行列におけるu行目の走査線CLを駆動させる。これにより、u行目に対応するスイッチング素子SW1の状態は、導通状態となる。
【0172】
また、データ線駆動回路200は、u行目発光信号を受信すると、n本のデータ線DLを利用して、発光画素行列におけるu行目の各発光画素PXを発光させるための制御を行う。当該制御は、当該各発光画素PX内のドライバー素子DR1のゲートに発光素子EL1を発光させるための電圧(以下、発光電圧という)を印加するという、周知な制御であるため詳細な説明は繰り返さない。
【0173】
これにより、発光画素PX[1,u]のドライバー素子DR1の状態は導通状態になり、発光素子EL1のアノード(陽極402(下部電極))は、電源線PL[1,1]を介して、電源駆動部P10.1と電気的に接続される。すなわち、第1電源領域内の発光画素PX[1,u]の発光素子EL1のアノード(陽極402(下部電極))には、電源駆動部P10.1から、Hレベルの電源電圧が印加される。これにより、当該発光素子EL1に電流が流れる。
【0174】
また、当該制御により、発光電圧に対応する電荷が、容量素子C1に保持される。すなわち、発光電圧が、発光画素PXに書き込まれる。そして、u行目に対応する各発光画素PXが同時に発光する。
【0175】
次に、第2電源領域に含まれる、発光画素PX[1,u+1]を含むu+1行目の各発光画素PXを発光させるための処理について説明する。
【0176】
制御回路100は、u+1行目発光信号を、データ線駆動回路200へ送信する。ここで、u+1行目発光信号は、u+1行目に対応する各発光画素PX(例えば、発光画素PX[1,u+1])を発光させるための信号である。u+1行目に対応する各発光画素PXを発光させるための処理は、u行目に対応する各発光画素PXを発光させるための処理と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0177】
この処理により、発光画素PX[1,u+1]のドライバー素子DR1の状態は導通状態になり、発光素子EL1のアノード(陽極402(下部電極))は、電源線PL[3,1]を介して、電源駆動部P10.3と電気的に接続される。すなわち、第2電源領域内の発光画素PX[1,u+1]の発光素子EL1のアノード(陽極402(下部電極))には、電源駆動部P10.3から、Hレベルの電源電圧が印加される。これにより、当該発光素子EL1に電流が流れる。
【0178】
また、u+1行目に対応する各発光画素PXが同時に発光する。
以上の処理が、発光画素行列における1〜m行目の各々に対応する各発光画素に対し行われることにより、表示領域410は、1フレームの画像(全体輝度同一画像)を表示する。
【0179】
ここで、仮に、製造ばらつき等により、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4の各々の電気特性は僅かに異なるとする。
【0180】
また、独立した同一の電源から電圧が供給される各独立電源領域の境界を示す各境界線BLは、仮に、直線であるとする。また、表示領域410に全体輝度同一画像を表示させる必要があるとする。すなわち、一例として、境界線BL.2を挟む隣接する2つの発光画素(発光画素PX[1,u],PX[1,u+1])に同一の輝度(明るさ)で発光させる必要があるとする。
【0181】
しかしながら、例えば、電源駆動部P10.1の電気特性と、電源駆動部P10.3の電気特性とが僅かに異なると、電源駆動部P10.1が供給する電源電圧のレベルと、電源駆動部P10.3が供給する電源電圧のレベルとの間に僅かな差が生じる。これにより、例えば、境界線BL.2を挟む隣接する発光画素PX[1,u],PX[1,u+1]の輝度の差が僅かに生じる。
【0182】
この場合、仮に、境界線BLが、直線であると、表示領域410に表示される画像において、各境界線BL付近における輝度の差を起因とする、各境界線BLにそった線の存在がユーザに視認されやすくなる。すなわち、表示領域410に表示される画像の画質劣化が生じる。
【0183】
しかしながら、本実施の形態では、各境界線BLは、非直線である。したがって、表示領域410に表示される画像において、各境界線BL付近における輝度の差を起因とする、各境界線BLにそった線の存在がユーザに視認されにくくなる。
【0184】
すなわち、本実施の形態によれば、画像を表示するための複数の独立電源領域を含む表示領域410において表示される画像の画質劣化を抑制することができる。つまり、複数の領域を使用して画像を表示する場合における画像の画質劣化を抑制することができる。その結果、パネル全体としての表示画質を向上することができる。
【0185】
また、本実施の形態によれば、それぞれが電源駆動部を有する複数の小型表示パネルを結合して、分割駆動を行なっても、パネルの結合部周辺における画質が低下しないので、表示パネルの大画面化を容易に行なうことができる。
【0186】
なお、本実施の形態では、各電源駆動部P10は、図5の下部電極層402BTにおける対応する独立電源領域(例えば、第1電源領域)に電源電圧を供給する構成としたがこれに限定されることはない。
【0187】
例えば、図6の上部電極層407UDの構成を下部電極層402BTの構成と同じようにし、下部電極層402BTをグランド層としてもよい。すなわち、発光素子EL1における上部電極および下部電極は、それぞれ、陽極および陰極であってもよい。この場合、上部電極層407UDには、複数の陽極が形成される。
【0188】
また、この場合、各電源駆動部P10は、上部電極層407UDにおける対応する独立電源領域に電源電圧を供給する。すなわち、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4は、それぞれ、上部電極層407UDにおける、第1、第2、第3および第4電源領域に電源電圧を供給する。
【0189】
また、この場合、表示領域410に全体輝度同一画像を表示させる前述した処理により表示領域410に含まれる全ての発光画素PXを発光させるとき、電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4は、それぞれ、第1、第2、第3および第4電源領域の各々に含まれる各発光画素PXの上部電極と電気的に接続される。
【0190】
この場合、例えば、電源駆動部P10.1は、第1電源領域内の各発光画素PXの上部電極と電気的に接続される。すなわち、電源駆動部P10.1は、発光対象の発光画素PXの発光時には当該発光画素PXの上部電極と電気的に接続される。
【0191】
また、例えば、電源駆動部P10.2は、第2電源領域内の各発光画素PXの上部電極と電気的に接続される。すなわち、電源駆動部P10.2は、発光対象の発光画素PXの発光時には当該発光画素PXの上部電極と電気的に接続される。
【0192】
<第1の実施の形態の変形例1>
本実施の形態の変形例1では、第1の実施の形態と異なる態様の境界線BLにより、表示領域410を、第1、第2、第3および第4電源領域に分割するための例を示す。
【0193】
本実施の形態の変形例1における表示装置は、第1の実施の形態の表示装置1000と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0194】
本実施の形態の変形例1では、第1の実施の形態と比較して、境界線BLの態様が異なる。それ以外は、第1の実施の形態と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0195】
図8は、第1の実施の形態の変形例1における境界線BLを説明するための図である。
図8(A)は、一例としての網点型ディザマトリクスDMXを示す図である。網点型ディザマトリクスは、画像処理された画像において生じる擬似輪郭を、ユーザに見えにくくするためのマトリクスである。図8(A)では、一例として、4行4列の網点型ディザマトリクスDMXが示される。
【0196】
網点型ディザマトリクスDMXに示される各数値(以下、ディザ値ともいう)は、対応する画素の画素値に加算する値である。図8(A)の網点型ディザマトリクスDMXには、一例として、“0”〜“15”のディザ値が示される。
【0197】
なお、ディザ値が加算された画素の画素値は、網点型ディザマトリクスDMXに示される複数のディザ値の平均値(例えば、7または8)が減算される。
【0198】
本実施の形態の変形例1では、網点型ディザマトリクスDMXにおいて、一例として、値の小さい4つのディザ値にそれぞれ対応する4つの位置の各々を、境界線BLの形状に利用する。
【0199】
図8(B)は、一例として、境界表示領域BR.2の一部を拡大して示す図である。なお、図8(B)には、複数の発光画素PXの一部も示される。
【0200】
図8(B)に示されるように、発光画素行列の1〜4列に対応する境界線BL.2の形状は、図8(A)の網点型ディザマトリクスDMXに示される、“3”,“0”,“2”,“1”の位置に対応した形状となる。
【0201】
発光画素行列において4列毎に、発光画素行列の1〜4列に対応する図8(B)の境界線BL.2の形状が繰り返される。
【0202】
なお、図8(B)において、境界線BL.2より上部の各発光画素PXは、前述した第1電源領域内の画素である。境界線BL.2より下部の各発光画素PXは、前述した第3電源領域内の画素である。第1電源領域および第3電源領域は、それぞれ、第1発光画素PXおよび第3発光画素PXを含む。第1発光画素PXおよび第3発光画素PXは、それぞれ、電源駆動部P10.1および電源駆動部P10.3から電源電圧が供給(印加)される。
【0203】
すなわち、本実施の形態の変形例1における境界線BL.2の形状は、網点型ディザマトリクスDMXに基づいて定められた形状である。つまり、境界表示領域BR.2内において、発光画素行列の同一行に配列された複数の発光画素PXは、ディザマトリクスに基づいて定められた配置に基づいて、第1発光画素PXと、第3発光画素PXとの双方を含む。
【0204】
したがって、境界表示領域BR.2内の同一行において、第1発光画素PX、及び第3発光画素PXは、非周期的に配置される。
【0205】
なお、境界線BL.1,BL.3,BL.4の各々の形状も、図8(B)の境界線BL.2の形状と同じであるとする。
【0206】
この場合、図2の境界表示領域BR.3は、図8(B)の境界表示領域BR.2と同様に、発光画素行列の同一行に配置された複数の発光画素PXを含む。また、図8(B)の境界表示領域BR.2と同様に、境界表示領域BR.3内の同一行に配置される複数の発光画素PXは、ディザマトリクスに基づいて定められた配置に基づいて、第2発光画素PXと、第4発光画素PXとの双方を含む。
【0207】
したがって、境界表示領域BR.3内の同一行において、第2発光画素PX、及び第4発光画素PXは、非周期的に配置される。
【0208】
また、この場合、図2の境界表示領域BR.1は、図8(B)の境界表示領域BR.2と同様に、同一行の代わりに同一列に配置された複数の発光画素PXを含む。また、図8(B)の境界表示領域BR.2と同様に、境界表示領域BR.1内の同一列に配置される複数の発光画素PXは、ディザマトリクスに基づいて定められた配置に基づいて、第1発光画素PXと、第2発光画素PXとの双方を含む。したがって、境界表示領域BR.1内の同一列において、第1発光画素PX、及び第2発光画素PXは、非周期的に配置される。
【0209】
図2の境界表示領域BR.4は、上記の境界表示領域BR.1と同様に、同一列に配置された複数の発光画素PXを含む。また、上記の境界表示領域BR.1と同様に、境界表示領域BR.4内の同一列に配置される複数の発光画素PXは、ディザマトリクスに基づいて定められた配置に基づいて、第3発光画素PXと、第4発光画素PXとの双方を含む。したがって、境界表示領域BR.4内の同一列において、第3発光画素PX、及び第4発光画素PXは、非周期的に配置される。
【0210】
なお、表示領域410に画像を表示させるための処理は、第1の実施の形態と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0211】
以上説明したように、本実施の形態の変形例1においても、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0212】
なお、本実施の形態の変形例1では、画像における擬似輪郭を見えにくくするための網点型ディザマトリクスDMXを利用して、各境界線BLの形状が定められる。そのため、本実施の形態の変形例1では、第1の実施の形態よりも、表示領域410に表示される画像において、各境界線BL付近における輝度の差を起因とする、各境界線BLにそった線の存在がユーザに視認されにくくなる。
【0213】
すなわち、本実施の形態の変形例1によれば、複数の領域を使用して画像を表示する場合における画像の画質劣化を第1の実施の形態よりもさらに抑制することができる。
【0214】
なお、本実施の形態の変形例1では、各境界線BLの形状は4行4列の網点型ディザマトリクスを利用して定められているが、これに限定されず、4行4列より大きい網点型ディザマトリクスを利用して各境界線BLの形状が定められてもよい。
【0215】
また、他の方式のディザマトリクスを利用して、各境界線BLの形状が定められてもよい。
【0216】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、表示パネルが、アクティブマトリクス方式のパネルである場合における表示パネルの構成について説明した。本実施の形態では、表示パネルが、パッシブマトリクス方式のパネルである場合における表示パネルの構成について説明する。
【0217】
図9は、第2の実施の形態における表示装置1000Aの構成を示すブロック図である。図9に示されるように、表示装置1000Aは、制御回路100と、データ線駆動回路210,220と、走査線駆動回路310A,320Aと、表示パネル400Aとを備える。
【0218】
制御回路100は、データ線駆動回路210,220および走査線駆動回路310A,320Aを制御する。
【0219】
走査線駆動回路310Aは、電源駆動部P11.1,P11.3を含む。走査線駆動回路320Aは、電源駆動部P11.2,P11.4を含む。電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4の各々は、同一の電気特性を有するように製造されたIC(Integrated Circuit)である。
【0220】
制御回路100は、電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4を制御する。
【0221】
電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4は、図1の電源駆動部P10.1,P10.2,P10.3,P10.4と同様、電源電圧を供給するための電源である。以下においては、電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4の各々を、電源駆動部P11とも表記する。
【0222】
表示パネル400Aは、パッシブマトリクス方式の表示パネルである。表示パネル400Aは、有機EL(Electro Luminescence)素子を使用した有機ELパネルである。
【0223】
なお、表示パネル400Aは、有機ELパネルに限定されることなく、液晶パネル等の他の方式の表示パネルであってもよい。
【0224】
表示パネル400Aは、画像を表示するための表示領域410Aを含む。表示領域410Aは、複数の発光画素PXを含む。複数の発光画素PXは、行列状に配置される。すなわち、複数の発光画素PXは、m(2以上の整数)行n(2以上の整数)列の行列(以下、発光画素行列という)を構成する。複数の発光画素PXの各々は、外部から供給される信号に応じて発光する。
【0225】
以下においては、発光画素行列におけるu(自然数)行t(自然数)列目の発光画素PXを、発光画素PX[t,u]とも表記する。
【0226】
表示パネル400Aは、m本の走査線CLにより、走査線駆動回路310Aと電気的に接続される。当該m本の走査線CLの各々は、発光画素行列におけるm個の行の各々に並ぶ複数の発光画素PXと電気的に接続される。電源駆動部P11.1は、当該m本の走査線CLの一部と電気的に接続される。電源駆動部P11.3は、当該m本の走査線CLの一部と電気的に接続される。
【0227】
表示パネル400Aは、m本の走査線CLにより、走査線駆動回路320Aと電気的に接続される。当該m本の走査線CLの各々は、発光画素行列におけるm個の行の各々に並ぶ複数の発光画素PXと電気的に接続される。電源駆動部P11.2は、当該m本の走査線CLの一部と電気的に接続される。電源駆動部P11.4は、当該m本の走査線CLの一部と電気的に接続される。
【0228】
また、表示パネル400Aは、n本のデータ線DLにより、データ線駆動回路210と電気的に接続される。当該n本のデータ線DLの各々は、発光画素行列におけるn個の列の各々に並ぶ複数の発光画素PXと電気的に接続される。
【0229】
また、表示パネル400Aは、n本のデータ線DLにより、データ線駆動回路220と電気的に接続される。当該n本のデータ線DLの各々は、発光画素行列におけるn個の列の各々に並ぶ複数の発光画素PXと電気的に接続される。
【0230】
図10は、表示領域410Aを説明するための図である。なお、図10には、説明のために、電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4を示している。
【0231】
表示領域410Aは、表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4と、境界表示領域BRA.1,BRA.2,BRA.3,BRA.4とを含む。
【0232】
すなわち、表示領域410Aは、境界表示領域BRA.1,BRA.2,BRA.3,BRA.4により、表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4に分割される。なお、表示領域410Aは、4つの表示領域に限定されることなく、5つ以上の表示領域に分割されてもよい。
【0233】
境界表示領域BRA.1は、表示領域DRA.1と表示領域DRA.2との間に配置される。境界表示領域BRA.2は、表示領域DRA.1と表示領域DRA.3との間に配置される。境界表示領域BRA.3は、表示領域DRA.2と表示領域DRA.4との間に配置される。境界表示領域BRA.4は、表示領域DRA.3と表示領域DRA.4との間に配置される。
【0234】
表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4および境界表示領域BRA.1,BRA.2,BRA.3,BRA.4は、同一平面上にある。
【0235】
表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4の各々は、行列状に配置された複数の発光画素PXを含む。
【0236】
境界表示領域BRA.1,BRA.4の各々は、垂直方向に配置される複数の発光画素PXを含む。すなわち、境界表示領域BRA.1,BRA.4の各々は、複数の発光画素PXが、1以上の列を構成するように配置された領域である。
【0237】
境界表示領域BRA.2,BRA.3の各々は、水平方向に配置される複数の発光画素PXを含む。すなわち、境界表示領域BRA.2,BRA.3の各々は、複数の発光画素PXが、1以上の行を構成するように配置された領域である。
【0238】
境界表示領域BRA.1,BRA.4の各々は、垂直方向に沿って設けられる。境界表示領域BRA.2,BRA.3の各々は、水平方向に沿って設けられる。
【0239】
以下においては、表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4の各々を、表示領域DRAとも表記する。また、以下においては、境界表示領域BRA.1,BRA.2,BRA.3,BRA.4の各々を、境界表示領域BRAとも表記する。
【0240】
なお、本実施の形態における発光画素PXは、図3に示される発光画素PXと同様な構成を有する。
【0241】
表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4の各々には、複数の走査線CLが配置される。当該複数の走査線CLの各々は、対応する表示領域DRA内の発光画素行列における各発光画素行に対応づけて水平方向に直線状に配置される。
【0242】
また、表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4の各々には、複数のデータ線DLが配置される。当該複数のデータ線DLの各々は、対応する表示領域DRA内の発光画素行列における各発光画素列に対応づけて垂直方向に直線状に配置される。
【0243】
電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4は、それぞれ、図10の表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4に電源電圧を供給するための電源である。すなわち、表示領域DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4の各々における各発光画素PXは、独立した異なる電源駆動部P11から電源電圧が供給される。
【0244】
以下においては、電源駆動部P11.y(自然数)と電気的に接続されている走査線CLであって、発光画素行列におけるx(自然数)行目の走査線CLを、走査線CL[y,x]とも表記する。また、以下においては、データ線駆動回路210と電気的に接続されているデータ線DLを、データ線DL[1]とも表記する。以下においては、データ線駆動回路220と電気的に接続されているデータ線DLを、データ線DL[2]とも表記する。
【0245】
図11は、一例として、第2の実施の形態における境界表示領域BRA.1の一部を拡大して示す図である。なお、図11には、複数の発光画素PXの一部も示される。
【0246】
図10および図11を参照して、例えば、走査線CL[1,x(自然数)]は、電源駆動部P11.1と電気的に接続される。すなわち、走査線CL[1,x(自然数)]は、電源駆動部P11.1から電源電圧が供給される電源線である。また、例えば、走査線CL[1,2]は、電源駆動部P11.1と電気的に接続されており、かつ、発光画素行列における2行目の走査線である。
【0247】
また、例えば、走査線CL[2,x(自然数)]は、電源駆動部P11.2と電気的に接続される。また、例えば、走査線CL[2,2]は、電源駆動部P11.2と電気的に接続されており、かつ、発光画素行列における2行目の走査線である。
【0248】
図12は、一例として、第2の実施の形態における境界表示領域BRA.2の一部を拡大して示す図である。なお、図12には、複数の発光画素PXの一部も示される。
【0249】
図9、図10および図12を参照して、例えば、データ線DL[1]は、データ線駆動回路210と電気的に接続される。また、データ線DL[2]は、データ線駆動回路220と電気的に接続される。
【0250】
図10、図11および図12を参照して、境界表示領域BRA.1,BRA.2,BRA.3,BRA.4は、それぞれ、境界線BLA.1,BLA.2,BLA.3,BLA.4を含む。境界線BLA.1,BLA.2,BLA.3,BLA.4の各々は、同一の電源駆動部P11から電源電圧が供給される複数の発光画素PXを含む領域を特定するための境界線である。境界線BLA.1,BLA.2,BLA.3,BLA.4の各々は、非直線である。
【0251】
境界線BLA.1,BLA.2,BLA.3,BLA.4の各々の形状は同じである。なお、境界線BLA.1,BLA.2,BLA.3,BLA.4の各々の形状は異なっていてもよい。
【0252】
以下においては、境界線BLA.1,BLA.2,BLA.3,BLA.4の各々を、境界線BLAとも表記する。
【0253】
なお、境界線BLAの形状は、図11および図12に示されるように、1個の発光画素PX分の凸部が繰り返される形状に限定されない。境界線BLAの形状は、2個以上の発光画素PX分の凸部が繰り返される形状であってもよい。
【0254】
境界線BLA.1と境界線BLA.2とにより囲まれる領域であって、表示領域410Aにおける左上の領域は、電源駆動部P11.1から、走査線CLを介して、電源電圧が供給される領域(以下、第1電源領域Aという)である。すなわち、第1電源領域A内の各発光画素PXには、電源駆動部P11.1から電源電圧が供給される。
【0255】
この場合、第1電源領域Aは、表示領域DRA.1と、境界表示領域BRA.1の一部と、境界表示領域BRA.2の一部とを含む領域である。
【0256】
以下においては、電源駆動部P11.1から電源電圧が供給(印加)される、第1電源領域A内の発光画素PXを、第1発光画素PXAともいう。第1発光画素PXAは、走査線CL[1,x]およびデータ線DL[1]と電気的に接続され、電源駆動部P11.1から走査線CL[1,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。すなわち、第1発光画素PXAは、電源駆動部P11.1と電気的に接続される。
【0257】
境界線BLA.1と境界線BLA.3とにより囲まれる領域であって、表示領域410Aにおける右上の領域は、電源駆動部P11.2から電源電圧が供給される領域(以下、第2電源領域Aという)である。すなわち、第2電源領域A内の各発光画素PXには、電源駆動部P11.2から電源電圧が供給される。
【0258】
この場合、第2電源領域Aは、表示領域DRA.2と、境界表示領域BRA.1の一部と、境界表示領域BRA.3の一部とを含む領域である。
【0259】
以下においては、電源駆動部P11.2から電源電圧が供給(印加)される、第2電源領域A内の発光画素PXを、第2発光画素PXAともいう。第2発光画素PXAは、走査線CL[2,x]およびデータ線DL[1]と電気的に接続され、電源駆動部P11.2から走査線CL[2,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。すなわち、第2発光画素PXAは、電源駆動部P11.2と電気的に接続される。
【0260】
境界線BLA.2と境界線BLA.4とにより囲まれる領域であって、表示領域410Aにおける左下の領域は、電源駆動部P11.3から電源電圧が供給される領域(以下、第3電源領域Aという)である。すなわち、第3電源領域A内の各発光画素PXには、電源駆動部P11.3から電源電圧が供給される。
【0261】
この場合、第3電源領域Aは、表示領域DRA.3と、境界表示領域BRA.2の一部と、境界表示領域BRA.4の一部とを含む領域である。
【0262】
以下においては、電源駆動部P11.3から電源電圧が供給(印加)される、第3電源領域A内の発光画素PXを、第3発光画素PXAともいう。第3発光画素PXAは、走査線CL[3,x]およびデータ線DL[2]と電気的に接続され、電源駆動部P11.3から走査線CL[3,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。すなわち、第3発光画素PXAは、電源駆動部P11.3と電気的に接続される。
【0263】
境界線BLA.3と境界線BLA.4とにより囲まれる領域であって、表示領域410Aにおける右下の領域は、電源駆動部P11.4から電源電圧が供給される領域(以下、第4電源領域Aという)である。すなわち、第4電源領域A内の各発光画素PXは、電源駆動部P11.4から電源電圧が供給される。
【0264】
この場合、第4電源領域Aは、表示領域DRA.4と、境界表示領域BRA.3の一部と、境界表示領域BRA.4の一部とを含む領域である。
【0265】
以下においては、電源駆動部P11.4から電源電圧が供給(印加)される第4電源領域A内の発光画素PXを、第4発光画素PXAともいう。第4発光画素PXAは、走査線CL[4,x]およびデータ線DL[2]と電気的に接続され、電源駆動部P11.4から走査線CL[4,x]を介して電源電圧が供給(印加)される。すなわち、第4発光画素PXAは、電源駆動部P11.4と電気的に接続される。
【0266】
第1、第2、第3および第4電源領域Aの各々は、画像を表示する領域である。
境界表示領域BRA.1には、当該境界表示領域BRA.1内の発光画素列毎に、2本のデータ線DL[1]が配置される。以下においては、境界表示領域BRA.1内の列毎の2本のデータ線DL[1]のうちの一方を、第1のデータ線DL[1]という。また、以下においては、境界表示領域BRA.1内の列毎の2本のデータ線DL[1]のうちの他方を、第2のデータ線DL[1]という。
【0267】
境界表示領域BRA.1内の第1のデータ線DL[1]は、当該境界表示領域BRA.1内の発光画素列に配置される複数の第1発光画素PXAのみと電気的に接続されるような形状をしており、垂直方向に配置される。境界表示領域BRA.1内の第2のデータ線DL[1]は、当該境界表示領域BRA.1内の発光画素列に配置される複数の第2発光画素PXAのみと電気的に接続されるような形状をしており、垂直方向に配置される。
【0268】
また、境界表示領域BRA.1には、当該境界表示領域BRA.1内の発光画素行毎に、走査線CL[1,x]または走査線CL[2,x]が配置される。境界表示領域BRA.1内の走査線CL[1,x]は、当該境界表示領域BRA.1内の発光画素行に配置される1以上の第1発光画素PXAと電気的に接続され、水平方向に配置される。境界表示領域BRA.1内の走査線CL[2,x]は、当該境界表示領域BRA.1内の発光画素行に配置される1以上の第2発光画素PXAと電気的に接続され、水平方向に配置される。
【0269】
境界表示領域BRA.2には、当該境界表示領域BRA.2内の発光画素列毎に、データ線DL[1]またはデータ線DL[2]が配置される。境界表示領域BRA.2内のデータ線DL[1]は、当該境界表示領域BRA.2内の発光画素列に配置される1以上の第1発光画素PXAと電気的に接続され、垂直方向に配置される。境界表示領域BRA.2内のデータ線DL[2]は、当該境界表示領域BRA.2内の発光画素列に配置される1以上の第3発光画素PXAと電気的に接続され、垂直方向に配置される。
【0270】
また、境界表示領域BRA.2には、当該境界表示領域BRA.2内の発光画素行毎に、走査線CL[1,x]および走査線CL[3,x]が配置される。境界表示領域BRA.2内の走査線CL[1,x]は、当該境界表示領域BRA.2内の発光画素行に配置される複数の第1発光画素PXAのみと電気的に接続されるような形状をしており、水平方向に配置される。境界表示領域BRA.2内の走査線CL[3,x]は、当該境界表示領域BRA.2内の発光画素行に配置される複数の第3発光画素PXAのみと電気的に接続されるような形状をしており、水平方向に配置される。
【0271】
境界表示領域BRA.3には、当該境界表示領域BRA.3内の発光画素列毎に、データ線DL[1]またはデータ線DL[2]が配置される。境界表示領域BRA.3内のデータ線DL[1]は、当該境界表示領域BRA.3内の発光画素列に配置される1以上の第2発光画素PXAと電気的に接続され、垂直方向に配置される。境界表示領域BRA.3内のデータ線DL[2]は、当該境界表示領域BRA.3内の発光画素列に配置される1以上の第4発光画素PXAと電気的に接続され、垂直方向に配置される。
【0272】
また、境界表示領域BRA.3には、当該境界表示領域BRA.3内の発光画素行毎に、走査線CL[2,x]および走査線CL[4,x]が配置される。境界表示領域BRA.3内の走査線CL[2,x]は、当該境界表示領域BRA.3内の発光画素行に配置される複数の第2発光画素PXAのみと電気的に接続されるような形状をしており、水平方向に配置される。境界表示領域BRA.3内の走査線CL[4,x]は、当該境界表示領域BRA.3内の発光画素行に配置される複数の第4発光画素PXAのみと電気的に接続されるような形状をしており、水平方向に配置される。
【0273】
境界表示領域BRA.4には、当該境界表示領域BRA.4内の発光画素列毎に、2本のデータ線DL[2]が配置される。以下においては、境界表示領域BRA.4内の列毎の2本のデータ線DL[2]のうちの一方を、第1のデータ線DL[2]という。また、以下においては、境界表示領域BRA.4内の列毎の2本のデータ線DL[2]のうちの他方を、第2のデータ線DL[2]という。
【0274】
境界表示領域BRA.4内の第1のデータ線DL[2]は、当該境界表示領域BRA.4内の発光画素列に配置される複数の第3発光画素PXAのみと電気的に接続されるような形状をしており、垂直方向に配置される。境界表示領域BRA.4内の第2のデータ線DL[2]は、当該境界表示領域BRA.4内の発光画素列に配置される複数の第3発光画素PXAのみと電気的に接続されるような形状をしており、垂直方向に配置される。
【0275】
また、境界表示領域BRA.4には、当該境界表示領域BRA.4内の発光画素行毎に、走査線CL[3,x]または走査線CL[4,x]が配置される。境界表示領域BRA.4内の走査線CL[3,x]は、当該境界表示領域BRA.4内の発光画素行に配置される1以上の第3発光画素PXAと電気的に接続され、水平方向に配置される。境界表示領域BRA.4内の走査線CL[4,x]は、当該境界表示領域BRA.4内の発光画素行に配置される1以上の第4発光画素PXAと電気的に接続され、水平方向に配置される。
【0276】
第1電源領域Aには、w(m未満の自然数)本の走査線CL[1,x]およびv(n未満の自然数)本のデータ線DL[1]が配置される。第2電源領域Aには、w本の走査線CL[2,x]およびv本のデータ線DL[1]が配置される。
【0277】
第3電源領域Aには、w本の走査線CL[3,x]およびv本のデータ線DL[2]が配置される。第4電源領域には、w本の走査線CL[4,x]およびv本のデータ線DL[2]が配置される。
【0278】
なお、第1、第2、第3および第4電源領域Aの各々に配置されるデータ線DLおよび走査線CLの数は同じでなく、異なってもよい。
【0279】
走査線CL[1,x],CL[2,x],CL[3,x],CL[4,x]の各々は、互いに電気的に非接続とされる。また、データ線DL[1],DL[2]の各々は、互いに電気的に非接続とされる。
【0280】
以下においては、第1、第2、第3および第4電源領域Aの各々を、独立電源領域Aともいう。前述したように、第1、第2、第3および第4電源領域Aの各々は、画像を表示する領域である。したがって、独立電源領域Aは、画像を表示する領域である。
【0281】
境界線BLA.1,BLA.2,BLA.3,BLA.4の各々は、第1、第2、第3および第4電源領域Aの各々を特定するための線でもある。また、電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4は、それぞれ、第1、第2、第3および第4電源領域Aに電源電圧を供給するための電源である。すなわち、電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4は、それぞれ、第1、第2、第3および第4電源領域Aに対応づけられる電源である。つまり、第1、第2、第3および第4電源領域Aの各々における各発光画素PXは、独立した異なる電源駆動部P11から電源電圧が供給される。
【0282】
図11において、例えば、発光画素PX[t,1]は、第1発光画素PXAである。発光画素PX[t,1]は、電源駆動部P11.1から電源電圧が供給(印加)される。また、発光画素PX[t+1,1]は、第2発光画素PXAである。発光画素PX[t+1,1]は、電源駆動部P11.2から電源電圧が供給(印加)される。
【0283】
走査線CL[1,1]と走査線CL[2,1]とは、電気的に非接続とされる。
例えば、図11の境界表示領域BRA.1は、一例として、同一列に配置された複数の発光画素PXを含む。境界表示領域BRA.1内の同一列に配置される複数の発光画素PXは、1以上の第1発光画素PXAおよび1以上の第2発光画素PXAの双方を含む。
【0284】
具体的には、境界表示領域BRA.1内の同一列には、第1発光画素PXAと第2発光画素PXAとが交互に配置される。すなわち、境界表示領域BRA.1内には、第1発光画素PXAと第2発光画素PXAとが周期的に配置される。
【0285】
図12において、例えば、発光画素PX[1,u]は、第1発光画素PXAである。発光画素PX[1,u]は、電源駆動部P11.1から電源電圧が供給(印加)される。また、発光画素PX[1,u+1]は、第3発光画素PXAである。発光画素PX[1,u+1]は、電源駆動部P11.3から電源電圧が供給(印加)される。
【0286】
データ線DL[1]とデータ線DL[2]とは、電気的に非接続とされる。
例えば、図12の境界表示領域BRA.2は、一例として、同一行に配置された複数の発光画素PXを含む。境界表示領域BRA.2内の同一行に配置される複数の発光画素PXは、1以上の第1発光画素PXAおよび1以上の第3発光画素PXAの双方を含む。
【0287】
具体的には、境界表示領域BRA.2内の同一行には、第1発光画素PXAと第3発光画素PXAとが交互に配置される。すなわち、境界表示領域BRA.2内には、第1発光画素PXAと第3発光画素PXAとが周期的に配置される。
【0288】
図10の境界表示領域BRA.3は、図12の境界表示領域BRA.2と同様に、同一行に配置された複数の発光画素PXを含む。また、図12の境界表示領域BRA.2と同様に、境界表示領域BRA.3内の同一行に配置される複数の発光画素PXは、1以上の第2発光画素PXAおよび1以上の第4発光画素PXAの双方を含む。
【0289】
図10の境界表示領域BRA.4は、図11の境界表示領域BRA.1と同様に、同一列に配置された複数の発光画素PXを含む。また、図11の境界表示領域BRA.1と同様に、境界表示領域BRA.4内の同一列に配置される複数の発光画素PXは、1以上の第3発光画素PXAおよび1以上の第4発光画素PXAの双方を含む。
【0290】
図9、図10、図11および図12を参照して、制御回路100は、表示領域410Aに表示する画像の特徴に応じて、電源駆動部P11.1,P11.2,P11.3,P11.4が供給する電圧を制御する。以下においては、表示領域410Aに表示する画像を、表示画像という。
【0291】
具体的には、制御回路100は、例えば、表示画像における各独立電源領域Aに対応する部分が暗い程、当該独立電源領域Aに対応する電源駆動部P11が供給する電圧レベルを小さくするように制御する。例えば、表示画像において、左上部分のみが暗い場合、第1電源領域Aに対応する電源駆動部P11.1が供給する電圧レベルのみを小さくするように、電源駆動部P11.1を制御する。これにより、例えば、表示画像の輝度が全体的に低い場合、表示装置1000Aの消費電力を削減することができる。
【0292】
以下においては、対象物Aが対象物Bと電気的に接続されている状態を説明する場合、単に、対象物Aが対象物Bと接続されているという記載をする。
【0293】
(発光画素の構成)
次に、本実施の形態における発光画素PXの構成の一例を示す。
【0294】
図13は、一例として、発光画素行列における1行t列目に対応する発光画素PXの構成の一例を示す図である。すなわち、図13は、発光画素PX[t,1]の構成の一例を示す図である。
【0295】
図13を参照して、発光画素PXは、発光素子EL1により構成される。図13の発光素子EL1は、図7の発光素子EL1と同じなので詳細な説明は繰り返さない。すなわち、発光素子EL1は、有機EL素子である。
【0296】
発光素子EL1のアノードは、走査線CL[1,1]自体で構成することができる。発光素子EL1のカソードは、データ線DL[1]自体で構成することができる。
【0297】
前述したように、発光素子EL1のアノードおよびカソードは、それぞれ、陽極402(下部電極)および陰極407(上部電極)である。
【0298】
ここで、発光画素PX[t,1]は、第1電源領域A内の発光画素である。そのため、発光素子EL1のアノード(陽極402(下部電極))は、走査線CL[1,1]を介して、電源駆動部P11.1と電気的に接続される。
【0299】
なお、図13に示される1行t+1列目に対応する発光画素PX[t+1,1]は、発光画素PX[t,1]と同様に、走査線CL[2,1]およびデータ線DL[2]に接続される。発光画素PX[t+1,1]の構成は、発光画素PX[t,1]の構成と同様であるので詳細な説明は繰り返さない。
【0300】
再び、図10を参照して、本実施の形態における表示パネル400Aは、パッシブマトリクス方式の表示パネルであるため、表示パネル400Aは、以下の構成を有する。
【0301】
表示領域410Aに含まれる複数の発光画素PXの各々は、有機EL素子である発光素子EL1を含む。発光素子EL1は、陰極407(上部電極)および陽極402(下部電極)を含む。すなわち、表示領域410Aに含まれる複数の発光画素PXの各々は、陰極407(上部電極)および陽極402(下部電極)を含む。
【0302】
第1電源領域Aは、複数の第1発光画素PXAを含む。すなわち、第1電源領域Aは、複数の陰極407(上部電極)および陽極402(下部電極)を含む。
【0303】
したがって、第1電源領域A内において、発光画素行列の同一行に配置された複数の陽極402(下部電極)は、互いに電気的に接続されることにより、走査線CL[1,x]を構成する。すなわち、走査線CL[1,x]を構成する複数の陽極402(下部電極)の各々は、同一行に配置された複数の第1発光画素PXAに共通して設けられる。この場合、電源駆動部P11.1は、走査線CL[1,x]を構成する複数の陽極402(下部電極)と電気的に接続される。
【0304】
第2電源領域Aは、複数の第2発光画素PXAを含む。すなわち、第2電源領域Aは、複数の陰極407(上部電極)および陽極402(下部電極)を含む。
【0305】
したがって、第2電源領域A内において、発光画素行列の同一行に配置された複数の陽極402(下部電極)は、互いに電気的に接続されることにより、走査線CL[2,x]を構成する。すなわち、走査線CL[2,x]を構成する複数の陽極402(下部電極)の各々は、同一行に配置された複数の第2発光画素PXAに共通して設けられる。この場合、電源駆動部P11.2は、走査線CL[2,x]を構成する複数の陽極402(下部電極)と電気的に接続される。
【0306】
なお、発光素子EL1における上部電極および下部電極は、それぞれ、陽極および陰極であってもよい。
【0307】
この場合、第1電源領域A内において、発光画素行列の同一行に配置された複数の上部電極は、互いに電気的に接続されることにより、走査線CL[1,x]を構成する。すなわち、走査線CL[1,x]を構成する複数の上部電極の各々は、同一行に配置された複数の第1発光画素PXAに共通して設けられる。この場合、電源駆動部P11.1は、走査線CL[1,x]を構成する複数の上部電極と電気的に接続される。
【0308】
また、この場合、第2電源領域A内において、発光画素行列の同一行に配置された複数の上部電極は、互いに電気的に接続されることにより、走査線CL[2,x]を構成する。すなわち、走査線CL[2,x]を構成する複数の上部電極の各々は、同一行に配置された複数の第2発光画素PXAに共通して設けられる。この場合、電源駆動部P11.2は、走査線CL[2,x]を構成する複数の上部電極と電気的に接続される。
【0309】
また、第1電源領域A内において、発光画素行列の同一列に配置された複数の陰極407(上部電極)は、互いに電気的に接続されることにより、データ線DL[1]を構成する。すなわち、データ線DL[1]を構成する複数の陰極407(上部電極)の各々は、同一列に配置された複数の第1発光画素PXAに共通して設けられる。
【0310】
また、第2電源領域A内において、発光画素行列の同一列に配置された複数の陰極407(上部電極)は、互いに電気的に接続されることにより、データ線DL[1]を構成する。すなわち、データ線DL[1]を構成する複数の陰極407(上部電極)の各々は、同一列に配置された複数の第2発光画素PXAに共通して設けられる。
【0311】
なお、発光素子EL1における上部電極および下部電極は、それぞれ、陽極および陰極であってもよい。
【0312】
この場合、第1電源領域A内において、発光画素行列の同一列に配置された複数の下部電極は、互いに電気的に接続されることにより、データ線DL[1]を構成する。すなわち、データ線DL[1]を構成する複数の下部電極の各々は、同一列に配置された複数の第1発光画素PXAに共通して設けられる。
【0313】
また、この場合、第2電源領域A内において、発光画素行列の同一列に配置された複数の下部電極は、互いに電気的に接続されることにより、データ線DL[2]を構成する。すなわち、データ線DL[2]を構成する複数の下部電極の各々は、同一列に配置された複数の第2発光画素PXAに共通して設けられる。
【0314】
また、境界表示領域BRA.1には、同一列において、複数の第1発光画素PXAおよび第2発光画素PXAが含まれる。すなわち、境界表示領域BRA.1内の同一列において、第1発光画素PXAの陽極402(下部電極)と、第2発光画素PXAの陽極402(下部電極)とは非接続とされる。また、境界表示領域BRA.1内の同一列において、第1発光画素PXAの陰極407(上部電極)と、第2発光画素PXAの陰極407(上部電極)とは非接続とされる。
【0315】
なお、境界表示領域BRA.4も、境界表示領域BRA.1と同様の構成を有する。
また、境界表示領域BRA.2には、同一行において、複数の第1発光画素PXAおよび第3発光画素PXAが含まれる。すなわち、境界表示領域BRA.2内の同一行において、第1発光画素PXAの陽極402(下部電極)と、第3発光画素PXAの陽極402(下部電極)とは非接続とされる。また、境界表示領域BRA.2内の同一行において、第1発光画素PXAの陰極407(上部電極)と、第3発光画素PXAの陰極407(上部電極)とは非接続とされる。
【0316】
なお、境界表示領域BRA.3も、境界表示領域BRA.2と同様の構成を有する。
【0317】
(画像表示の処理)
次に、表示領域410Aに画像を表示させるための処理を説明する。表示領域410Aに表示する表示画像は、前述した全体輝度同一画像であるとする。
【0318】
表示領域410Aに画像を表示させるためには、表示領域410Aに含まれる、第1電源領域A、第2電源領域A、第3電源領域Aおよび第4電源領域Aの各々において、独立して同時に表示制御が行われる。
【0319】
例えば、第1電源領域Aでは、制御回路100が、電源駆動部P11.1およびデータ線駆動回路210に対し、第1電源領域Aに画像を表示させるための制御を行う。当該制御は、パッシブマトリクス方式による、周知な表示制御であるため詳細な説明は繰り返さない。この場合、第1電源領域Aは、対応する複数の走査線CLを制御する。
【0320】
また、第2電源領域Aでは、制御回路100が、電源駆動部P11.2およびデータ線駆動回路210に対し、第2電源領域Aに画像を表示させるための制御を行う。また、第3電源領域Aでは、制御回路100が、電源駆動部P11.3およびデータ線駆動回路220に対し、第3電源領域Aに画像を表示させるための制御を行う。また、第4電源領域Aでは、制御回路100が、電源駆動部P11.4およびデータ線駆動回路220に対し、第4電源領域Aに画像を表示させるための制御を行う。
【0321】
第2電源領域A、第3電源領域A、第4電源領域Aの各々においても、第1電源領域Aに対し行われる制御と同様な制御が行われるので詳細な説明は繰り返さない。
【0322】
第1電源領域A、第2電源領域A、第3電源領域Aおよび第4電源領域Aの各々に対し周知な表示制御が行われることにより、表示領域410Aは、1フレームの画像(全体輝度同一画像)を表示する。
【0323】
この場合、表示領域410Aにおける各境界線BLが非直線であるため、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。つまり、複数の領域を使用して画像を表示する場合における画像の画質劣化を抑制することができる。
【0324】
なお、本実施の形態における境界線BLAの形状は、第1の実施の形態の変形例1と同様に、網点型ディザマトリクスDMXに基づいて定められた形状であってもよい。
【0325】
<第3の実施の形態>
本実施の形態は、発光画素PXの接続構成に特徴がある。
【0326】
本実施の形態における表示装置は、図1の表示装置1000と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0327】
また、本実施の形態における表示パネルに含まれる表示領域の構成は、図2の表示領域410の構成と同様なので詳細な説明は繰り返さない。すなわち、表示領域410は、表示領域DR.1,DR.2,DR.3,DR.4と、境界表示領域BR.1,BR.2,BR.3,BR.4とを含む。
【0328】
また、表示領域410は、前述した第1電源領域、第2電源領域、第3電源領域および第4電源領域から構成される。なお、第1電源領域、第2電源領域、第3電源領域および第4電源領域については、第1の実施の形態で説明したので詳細な説明は繰り返さない。
【0329】
表示領域410は、第1の実施の形態と同様、複数の発光画素PXを含む。複数の発光画素PXは、行列状に配置される。すなわち、複数の発光画素PXは、m(2以上の整数)行n(2以上の整数)列の行列(以下、発光画素行列という)を構成する。
【0330】
なお、本実施の形態における発光画素PXは、図3に示される発光画素PXと同様な構成を有する。
【0331】
また、本実施の形態では、境界表示領域BRにおける発光画素PXの接続構成に特徴がある。
【0332】
以下においては、電源駆動部P10.y(自然数)と電気的に接続されている電源線PLであって、発光画素行列におけるx(自然数)列目の電源線PLを、電源線PL[y,x]とも表記する。
【0333】
第1の実施の形態と同様に、境界表示領域BR.1には、当該境界表示領域BR.1内の発光画素列毎に、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x]が配置される。すなわち、境界表示領域BR.1内において、同一列に配置された複数の発光画素には、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x]が対応づけて設けられる。境界表示領域BR.1内の電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x]は、平行に配置される。また、境界表示領域BR.1内の電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x]の形状は、直線形状である。
【0334】
図14は、第3の実施の形態における境界表示領域BR.1内の一部を拡大して示す図である。なお、図14には、境界表示領域BR.1内の複数の発光画素PXの一部も示される。
【0335】
図14に示される、発光画素PX[t,u],PX[t,u+1]を示す図形は、発光画素PXに含まれる発光素子EL1の接続関係が分かるような図形としている。発光画素PX[t,u],PX[t,u+1]の各々の構成は、例えば、図7の発光画素PX[1,u]の構成である。
【0336】
発光画素PX[t,u]および発光画素PX[t,u+1]は、それぞれ、第1発光画素PXおよび第2発光画素PXである。発光画素PX[t,u],PX[t,u+1]は、同一列に配置される。
【0337】
図14を参照して、境界表示領域BR.1内には、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]が配置される。電源線PL[2,x+1]は、前述した境界表示領域BR.1内の電源線PL[2,x]である。
【0338】
境界表示領域BR.1内において、同一列に配置された複数の発光画素には、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]が対応づけて設けられる。
【0339】
電源線PL[1,x]は、境界表示領域BR.1内の同一列に配置された複数の第1発光画素PXと電気的に接続される。具体的には、電源線PL[1,x]は、複数の第1発光画素PXの各々に含まれる図7のドライバー素子DR1のドレインと電気的に接続される。
【0340】
例えば、電源線PL[1,x]は、第1発光画素PXである発光画素PX[t,u]と電気的に接続される。また、電源線PL[1,x]は、第1発光画素PXである発光画素PX[t,u]に含まれる図7のドライバー素子DR1のドレインと電気的に接続される。発光画素PX[t,u]に含まれる発光素子EL1のカソードは、前述した負電源線NPLと電気的に接続される。
【0341】
電源駆動部P10.1は、電源線PL[1,x]を介して、境界表示領域BR.1内の同一列に配置された複数の第1発光画素PXに電源電圧を印加する。
【0342】
電源線PL[2,x+1]は、境界表示領域BR.1内の同一列に配置された複数の第2発光画素PXと電気的に接続される。具体的には、電源線PL[2,x+1]は、複数の第2発光画素PXの各々に含まれるドライバー素子DR1のドレインと電気的に接続される。
【0343】
例えば、電源線PL[2,x+1]は、第2発光画素PXである発光画素PX[t,u+1]と電気的に接続される。また、電源線PL[2,x+1]は、第2発光画素PXである発光画素PX[t,u+1]に含まれる図7のドライバー素子DR1のドレインと電気的に接続される。発光画素PX[t,u+1]に含まれる発光素子EL1のカソードは、前述した負電源線NPLと電気的に接続される。
【0344】
電源駆動部P10.2は、電源線PL[2,x+1]を介して、境界表示領域BR.1内の同一列に配置された複数の第2発光画素PXに電源電圧を印加する。
【0345】
以上のように、境界表示領域BR.1内の同一列に配置される複数の発光画素PXの接続構成を、図14のようにすることにより、境界表示領域BR.1は、第1の実施の形態と同様に、境界線BL.1を含む。
【0346】
なお、本実施の形態における境界表示領域BR.2,BR.3,BR.4内の構成は、図14に示される境界表示領域BR.1内の構成と同様である。
【0347】
したがって、例えば、境界表示領域BR.2内において、同一行に配置された複数の発光画素には、電源線PL[1,x]および電源線PL[3,x]が対応づけて設けられる。境界表示領域BR.2内の電源線PL[1,x]および電源線PL[3,x]は、平行に配置される。また、境界表示領域BR.2内の電源線PL[1,x]および電源線PL[3,x]の形状は、直線形状である。
【0348】
この場合、電源線PL[1,x]は、境界表示領域BR.2内の同一行に配置された複数の第1発光画素PXと電気的に接続される。電源駆動部P10.1は、電源線PL[1,x]を介して、境界表示領域BR.2内の同一行に配置された複数の第1発光画素PXに電源電圧を印加する。
【0349】
この場合、電源線PL[3,x]は、境界表示領域BR.2内の同一行に配置された複数の第3発光画素PXと電気的に接続される。電源駆動部P10.3は、電源線PL[3,x]を介して、境界表示領域BR.2内の同一行に配置された複数の第3発光画素PXに電源電圧を印加する。
【0350】
したがって、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様、表示領域410における各境界線BLが非直線であるため、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。つまり、複数の領域を使用して画像を表示する場合における画像の画質劣化を抑制することができる。
【0351】
<第3の実施の形態の変形例1>
本実施の形態の変形例1では、第3の実施の形態と比較して、電源線PLの形状が異なるのみである。それ以外は、第3の実施の形態と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0352】
本実施の形態の変形例1では、境界表示領域BR.1内において、同一列に配置された複数の発光画素には、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x]が対応づけて設けられる。境界表示領域BR.1内の電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x]の形状は、非直線形状である。
【0353】
図15は、第3の実施の形態の変形例1における境界表示領域BR.1内の一部を拡大して示す図である。なお、図15には、境界表示領域BR.1内の複数の発光画素PXの一部も示される。
【0354】
図15において、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]以外は、図14で説明したのと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
【0355】
図15に示される、発光画素PX[t,u],PX[t,u+1]を示す図形は、発光画素PXに含まれる発光素子EL1の接続関係が分かるような図形としている。発光画素PX[t,u],PX[t,u+1]の各々の構成は、例えば、図7の発光画素PX[1,u]の構成である。
【0356】
発光画素PX[t,u]および発光画素PX[t,u+1]は、それぞれ、第1発光画素PXおよび第2発光画素PXである。
【0357】
図15を参照して、境界表示領域BR.1内には、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]が配置される。電源線PL[2,x+1]は、前述した境界表示領域BR.1内の電源線PL[2,x]である。
【0358】
境界表示領域BR.1内において、同一列に配置された複数の発光画素には、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]が対応づけて設けられる。
【0359】
電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]の各々の形状は、1個の発光画素PX分の凸部が繰り返される形状である。すなわち、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]の各々の形状は、非直線形状である。
【0360】
なお、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]の各々の形状は、2個以上の発光画素PX分の凸部が繰り返される形状であってもよい。
【0361】
電源線PL[1,x]は、境界表示領域BR.1内の同一列に配置された複数の第1発光画素PXと電気的に接続される。具体的には、電源線PL[1,x]は、複数の第1発光画素PXの各々に含まれる図7のドライバー素子DR1のドレインと電気的に接続される。
【0362】
例えば、電源線PL[1,x]は、第1発光画素PXである発光画素PX[t,u]と電気的に接続される。また、電源線PL[1,x]は、第1発光画素PXである発光画素PX[t,u]に含まれる図7のドライバー素子DR1のドレインと電気的に接続される。発光画素PX[t,u]に含まれる発光素子EL1のカソードは、前述した負電源線NPLと電気的に接続される。
【0363】
電源駆動部P10.1は、電源線PL[1,x]を介して、境界表示領域BR.1内の同一列に配置された複数の第1発光画素PXに電源電圧を印加する。
【0364】
電源線PL[2,x+1]は、境界表示領域BR.1内の同一列に配置された複数の第2発光画素PXと電気的に接続される。具体的には、電源線PL[2,x+1]は、複数の第2発光画素PXの各々に含まれるドライバー素子DR1のドレインと電気的に接続される。
【0365】
例えば、電源線PL[2,x+1]は、第2発光画素PXである発光画素PX[t,u+1]と電気的に接続される。また、電源線PL[2,x+1]は、第2発光画素PXである発光画素PX[t,u+1]に含まれる図7のドライバー素子DR1のドレインと電気的に接続される。発光画素PX[t,u+1]に含まれる発光素子EL1のカソードは、前述した負電源線NPLと電気的に接続される。
【0366】
電源駆動部P10.2は、電源線PL[2,x+1]を介して、境界表示領域BR.1内の同一列に配置された複数の第2発光画素PXに電源電圧を印加する。
【0367】
以上のように、境界表示領域BR.1内の同一列に配置される複数の発光画素PXの接続構成を、図15のようにすることにより、境界表示領域BR.1は、第1の実施の形態と同様に、境界線BL.1を含む。
【0368】
本実施の形態では、電源線PL[1,x]および電源線PL[2,x+1]の形状を、図15のようにし、かつ、発光画素PXの接続構成を上述したようにすることにより、境界線BL.1の形状を、2個以上の発光画素PX分の凸部が繰り返される形状とすることができる。
【0369】
なお、本実施の形態における境界表示領域BR.2,BR.3,BR.4内の構成は、図15に示される境界表示領域BR.1内の構成と同様である。
【0370】
したがって、例えば、境界表示領域BR.2内において、同一行に配置された複数の発光画素には、電源線PL[1,x]および電源線PL[3,x]が対応づけて設けられる。また、境界表示領域BR.2内の電源線PL[1,x]および電源線PL[3,x]の形状は、電源線PL[1,x]と同様に、非直線形状である。
【0371】
この場合、電源線PL[1,x]は、境界表示領域BR.2内の同一行に配置された複数の第1発光画素PXと電気的に接続される。電源駆動部P10.1は、電源線PL[1,x]を介して、境界表示領域BR.2内の同一行に配置された複数の第1発光画素PXに電源電圧を印加する。
【0372】
この場合、電源線PL[3,x]は、境界表示領域BR.2内の同一行に配置された複数の第3発光画素PXと電気的に接続される。電源駆動部P10.3は、電源線PL[3,x]を介して、境界表示領域BR.2内の同一行に配置された複数の第3発光画素PXに電源電圧を印加する。
【0373】
したがって、本実施の形態の変形例1においても、第3の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
【0374】
なお、表示装置1000および表示装置1000Aの外観図は、図16に示される図である。
【0375】
以上、本発明における表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、あるいは異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0376】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0377】
本発明は、複数の領域を使用して画像を表示する場合における画像の画質劣化を抑制することを可能とする表示パネルとして、利用することができる。
【符号の説明】
【0378】
BL.1,BL.2,BL.3,BL.4,BLA.1,BLA.2,BLA.3,BLA.4 境界線
BR.1,BR.2,BR.3,BR.4,BRA.1,BRA.2,BRA.3,BRA.4 境界表示領域
DR.1,DR.2,DR.3,DR.4,DRA.1,DRA.2,DRA.3,DRA.4 表示領域
EL1 発光素子
PBR.1,PBR.2,PBR.3,PBR.4 境界領域
PL 電源線
PR.1,PR.2,PR.3,PR.4 電極層領域
PX 発光画素
P10.1,P10.2,P10.3,P10.4,P11.1,P11.2,P11.3,P11.4 電源駆動部
100 制御回路
200,210,220 データ線駆動回路
300,310A,320A 走査線駆動回路
400,400A 表示パネル
402 陽極
402BT 下部電極層
407 陰極
407UD 上部電極層
410,410A 表示領域
1000,1000A 表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第1表示領域と、
第2電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第2表示領域と、
前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置し、複数の発光画素が、少なくとも、一以上の列を構成するように配置された境界表示領域と、
を含み、
前記境界表示領域内において、同一列に配置された複数の発光画素には、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方が含まれる、
表示パネル。
【請求項2】
第1電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第1表示領域と、
第2電源駆動部によって電源電圧が印加される複数の発光画素が、マトリクス状に配置された第2表示領域と、
前記第1表示領域と前記第2表示領域との間に位置し、複数の発光画素が、少なくとも、一以上の行を構成するように配置された境界表示領域と、
を含み、
前記境界表示領域内において、同一行に配置された複数の発光画素には、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方が含まれる、
表示パネル。
【請求項3】
前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される各発光画素は、第1下部電極及び第1上部電極を含み、
前記第1電源駆動部は、少なくとも発光対象の発光画素の発光時には該第1下部電極または該第1上部電極と電気的に接続され、
前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される各発光画素は、第2下部電極及び第2上部電極を含み、
前記第2電源駆動部は、少なくとも発光対象の発光画素の発光時には該第2下部電極または該第2上部電極と電気的に接続されている、
請求項1または2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1電源駆動部は、少なくとも発光対象の発光画素の発光時には前記第1下部電極と電気的に接続され、前記第2電源駆動部は、少なくとも発光対象の発光画素の発光時には前記第2下部電極と電気的に接続され、
前記第1下部電極及び前記第2下部電極の各々は、前記発光画素ごとに独立した画素電極を構成し、
前記第1上部電極及び前記第2上部電極は、複数の発光画素に共通して設けられた共通電極を構成している、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
第1下部電極、第1上部電極、第2下部電極及び第2上部電極の各々は、同一列または同一行に配置された複数の発光画素に共通して設けられ、
前記第1電源駆動部が前記第1下部電極と電気的に接続されると共に、前記第2電源駆動部が前記第2下部電極と電気的に接続され、または、前記第1電源駆動部が前記第1上部電極と電気的に接続されると共に、前記第2電源駆動部が前記第2上部電極と電気的に接続され、
前記境界表示領域内の同一行または同一列において、前記第1下部電極と前記第2下部電極とが電気的に非接続とされている、または、前記第1上部電極と前記第2上部電極とが電気的に非接続とされている、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記境界表示領域内において同一行または同一列に配置された複数の発光画素には、第1および第2の電源線が対応づけて設けられ、
前記第1の電源線は、前記境界表示領域内に配置される、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される第1の前記発光画素に電源電圧を印加するために使用される電源線であり、
前記第2の電源線は、前記境界表示領域内に配置される、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される第2の前記発光画素に電源電圧を印加するために使用される電源線であり、
前記第1の電源線は、前記境界表示領域内において同一行または同一列に配置された複数の前記第1の発光画素と電気的に接続され、
前記第2の電源線は、前記境界表示領域内において同一行または同一列に配置された複数の前記第2の発光画素と電気的に接続され、
前記第1電源駆動部は、前記第1の電源線を介して、前記境界表示領域内の前記複数の第1の発光画素に電源電圧を印加し、
前記第2電源駆動部は、前記第2の電源線を介して、前記境界表示領域内の前記複数の第2の発光画素に電源電圧を印加する、
請求項1または2に記載の表示パネル。
【請求項7】
第1および第2の電源線は、平行に配置される、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項8】
第1および第2の電源線の各々の形状は、非直線形状である、
請求項6に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記境界表示領域内の同一行または同一列において、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素、及び前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素は、周期的に配置される、
請求項1または2に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記境界表示領域内の同一行または同一列において、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素、及び前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素は、非周期的に配置される、
請求項1または2に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記境界表示領域内の同一行または同一列において、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素とが交互に配置される、
請求項9に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記境界表示領域内において同一行または同一列に配列された発光画素は、ディザマトリクスに基づいて定められた配置に基づいて、前記第1電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素と、前記第2電源駆動部によって電源電圧が印加される発光画素との双方を含む、
請求項1または2に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記複数の発光画素の各々は、有機EL(Electro Luminescence)素子を含み、
前記有機EL素子は、印加された電源電圧によって供給される電流によって発光する、
請求項1〜12のいずれかに記載の表示パネル。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載の表示パネルと、
前記第1電源駆動部及び第2電源駆動部を制御する制御回路とを含む、
表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2011−75929(P2011−75929A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−228753(P2009−228753)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】