説明

表示パネル及び表示基板の製造方法

【課題】接着力を向上することができる表示パネル及び表示基板の製造方法を提供する。
【解決手段】表示パネルは、画素部及び画素部に接続された駆動部を含む第1基板、画素部、及び駆動部に形成された薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタ上に形成された有機膜、第1基板と対向する第2基板、有機膜が形成された第1基板と第2基板との間であって画素部の周辺領域に配置され第1基板と第2基板を結合するシールライン及びシールラインと、有機膜間の少なくとも一部領域に配置される導電性パターンとを含み、導電性パターンが、シールラインと有機膜間の接着力を向上させ、導電性パターンを金属または金属酸化物で形成することによって、第1基板と第2基板間の分離を防止し、駆動部の侵食及び腐食を防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示パネル及び表示基板の製造方法に関し、より詳細には、第1基板と第2基板間の分離を防止し、金属の腐食を防止することができる表示パネル及び表示基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、画像を表示する表示パネルは、多数の画素を独立して駆動するために画素毎に薄膜トランジスタ(TFT)が形成された第1基板と、液晶層を挟んで前記第1基板と対向する第2基板を含む。
表示パネルは、実質的に画像を表示する表示領域と実質的に画像を表示しない周辺領域とに区分されるが、第1基板の表示領域にはゲートライン、データライン、及び薄膜トランジスタ等を含む画素部が形成され、周辺領域にはゲートラインにゲート信号を印加するためのゲート駆動部が形成される。
【0003】
最近、画素部及びゲート駆動部に形成された金属の侵食及び腐食を防止するために、画素部及びゲート駆動部上に厚い有機膜を形成する耐腐食構造についての研究が進行している。また、表示パネルの面積を減少させるために、第2基板の周辺領域に形成されるブラックマトリックスと、第1基板と第2基板とを接着するシールラインの幅を最大限減少させる構造についての研究が進行している。
【0004】
しかし、シールラインの下部に有機膜が残留する構造でシールラインの幅を減少させる場合、シールラインと有機膜間の接着力が低下し、第1基板と第2基板が分離するという問題が発生するおそれがある。また、ゲート金属とデータ金属が直接接触される金属接触部分が多いゲート駆動部の場合、金属接触のためのゲート絶縁膜及び有機膜のコンタクトホール領域で金属の侵食及び腐食が発生され表示不良を誘発するという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明はこのような問題点を勘案したもので、本発明は第1基板と第2基板間の分離を防止し、ゲート駆動部の侵食及び腐食を防止して表示品質を向上することができる表示パネルを提供する。
また、本発明は、前記表示パネルの製造方法を提供する。
また、本発明は、前記表示パネルの製造に使用される表示基板用母基板を提供する。
【0006】
また、本発明は、ゲート駆動部の侵食及び腐食を防止しながら、製造過程で発生される静電気問題を防止することができる表示基板の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一特徴による表示パネルは、画素部及び前記画素部に接続された駆動部を含む第1基板、前記画素部及び前記駆動部に形成された薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジスタ上に形成された有機膜、前記第1基板と対向する第2基板、前記有機膜が形成された第1基板と前記第2基板間であって前記画素部の周辺領域に配置され前記第1基板と前記第2基板を結合するシールライン及び前記シールラインと前記有機膜間の少なくとも一部領域に配置される導電性パターンを含む。
【0008】
前記導電性パターンは金属または金属酸化物で形成される。例えば、前記導電性パターンは、前記画素部で前記有機膜上に形成された画素電極と同一層に同一物質で形成される。
前記導電性パターンは、前記シールラインの全体領域に形成することができる。これと異なり、前記導電性パターンは、前記駆動部領域にのみ形成することができる。
【0009】
本発明の一特徴による表示パネルの製造方法によると、第1基板の画素部及び前記画素部に接続された駆動部に薄膜トランジスタを形成する。以後、前記薄膜トランジスタ上に有機膜を形成する。以後、前記有機膜上の少なくとも一部領域に導電性パターンを形成する。以後、前記第1基板と対向するように第2基板を配置する。以後、少なくとも一部領域が前記導電性パターンと重なるように前記第1基板と前記第2基板間であって画素部の周辺領域にシールラインを形成して前記第1基板と前記第2基板を接着する。
【0010】
本発明の一特徴による表示基板用母基板は、画素部及び前記画素部に接続された駆動部を含む多数の表示基板領域を含む基板、前記画素部及び前記駆動部に形成された薄膜トランジスタ、前記薄膜トランジスタ上に形成された有機膜、及び前記有機膜上に形成され、前記駆動部領域に配置される導電性パターン及び互いに異なる前記表示基板領域に形成され互いに隣接する前記導電性パターンをリング形状に接続する第1連結部を含むガイドリングを含む。
【0011】
本発明の一特徴による表示基板の製造方法によると、多数の表示基板領域を含む基板上に、それぞれの前記表示基板領域に含まれる画素部及び前記画素部に接続された駆動部に薄膜トランジスタを形成する。以後、前記薄膜トランジスタ上に有機膜を形成する。以後、前記有機膜上に、前記駆動部領域に配置される導電性パターン及び互いに異なる前記表示基板領域に形成され互いに隣接する前記導電性パターンをリング形状に接続する第1連結部を含むガイドリングを形成する。
【0012】
このような表示パネル及び表示基板の製造方法によると、第1基板と第2基板間の分離を防止し、ゲート駆動部の侵食及び腐食を防止し、第1基板の製造過程で発生される静電気問題を解消することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例をより詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例による表示パネルを示す平面図で、図2は、図1のI−I’に沿って切断した断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施例による表示パネル100は、第1基板200、薄膜トランジスタ220、有機膜230、シールライン400、及び導電性パターン600を含む。
【0014】
表示パネル100は、実質的に画像を表示する表示領域DAと表示領域DAを取り囲む周辺領域PAを含む。
第1基板200は、第1透明基板210上の表示領域DAに形成された画素部222及び周辺領域PAに形成され画素部222に接続された駆動部224を含む。
薄膜トランジスタ220は、画素部222及び駆動部224に形成される。
【0015】
画素部222は、表示領域DAを多数の画素に区分して各画素を個別的に駆動して画像を表示する。このため、画素部222は、薄膜形成工程を通じて形成されるゲートライン、ゲート絶縁膜を通じてゲートラインと絶縁され交差するデータライン、ゲートライン及びデータラインに接続された薄膜トランジスタ、及びデータラインと薄膜トランジスタをカバーする保護膜等を含むように構成できる。
【0016】
駆動部224は、画素部222に形成された薄膜トランジスタを駆動するために、ゲートラインにゲート信号を順に出力するゲート駆動部を含むことができる。駆動部224は、画素部222を形成する薄膜形成工程を通じて同時に形成することができる。駆動部224は、ゲートラインの両端部または一端部に形成することができる。
有機膜230は、薄膜トランジスタ220上に形成される。有機膜230は第1基板200の平坦度を向上させ、薄膜トランジスタ220内に形成された金属配線の腐食を防止するために、比較的厚く形成することが好ましい。例えば、有機膜230は、約2.0μm〜3.0μmの厚みに形成できる。
【0017】
有機膜230は、光が透過できるように透明な有機物で形成される。これと異なり、有機膜230は、第2基板300に形成されたカラーフィルタ層を省略するために、赤色、緑色、及び青色等の色を有するカラーフォトレジストで形成することができる。
第1基板200は、表示領域DAで有機膜230上に形成された画素電極240を更に含むことができる。画素電極240は、画素部222の各画素に対応するようにパターニングされ、画素毎に形成された薄膜トランジスタと接続される。
【0018】
画素電極240は、光が透過されることができる透明な導電性物質で形成される。例えば、画素電極240は、インジウムティンオキサイド(以下、ITO)またはインジウムジンクオキサイド(以下、IZO)で形成される。
一方、表示パネル100が半透過製品である場合、第1基板200は光の反射のために画素電極240上に形成される反射電極(図示せず)を更に含むことができる。
【0019】
第2基板300は、第2透明基板310上に形成されたブラックマトリックス320及び共通電極330を含むことができる。
ブラックマトリックス320は、表示領域DAの周辺に位置する周辺領域PAに形成される。ブラックマトリックス320は、表示領域DAを除いた周辺領域PAに光が透過することを遮断し、周辺領域PAに形成されたシールライン400及び駆動部224が画面上に投影されることを防止する。このため、ブラックマトリックス320は、少なくともシールライン400及び駆動部224をカバーすることができる幅に形成される。ブラックマトリックス320の幅が大きくなるほど、表示パネル100のサイズを大きくすることができるので、できればブラックマトリックス320の幅は小さく形成することが好ましい。例えば、ブラックマトリックス320は約1mmの幅に形成される。
【0020】
共通電極330は、ブラックマトリックス320が形成された第2透明基板310上に画素電極240と対向するように形成される。共通電極330は、表示領域DAのみならず、周辺領域PAまで延長されるように形成することができる。共通電極330は、画素電極240と同様に光を透過することができる透明な導電性物質で形成される。例えば、共通電極330は、インジウムティンオキサイド(以下、ITO)またはインジウムジンクオキサイド(以下、IZO)で形成される。
【0021】
一方、第2基板300は、カラーを具現するために、赤色、緑色、及び青色等の色を有するカラーフィルタ層(図示せず)を更に含むことができる。
シールライン400は、第1基板200と第2基板300間であって画素部222の周辺に位置する領域、即ち、周辺領域PAに配置され第1基板200と第2基板300を接着する。シールライン400は、例えば、熱によって硬化する熱硬化性樹脂または紫外線等の光によって硬化する光硬化性樹脂で形成される。
【0022】
シールライン400は、ブラックマトリックス320によってカバーできるようにブラックマトリックス320より小さい幅に形成することが好ましい。例えば、シールライン400は約0.5mmの幅に形成される。また、シールライン400は駆動部224の腐食防止効果をより向上させるために、駆動部224と重なるように形成することが好ましい。
【0023】
表示パネル100は、液晶層500を更に含むことができる。液晶層500は、第1基板200と第2基板300間に配置され、シールライン400によって密封される。液晶層500は、画素電極240と共通電極330に印加される電圧によって液晶の配列が変化され光の透過率を制御する。
導電性パターン600は、シールライン400と有機膜230間の少なくとも一部領域に配置されシールライン400と有機膜230間の接着力を向上させる。シールライン400の幅が小さくなるほど、シールライン400と有機膜230間の接着力は劣化される。従って、有機膜230よりシールライン400との接着力に優れた導電性パターン600をシールライン400と有機膜230間に形成することにより、シールライン400と有機膜230間の分離を防止することができる。導電性パターン600は、シールライン400と有機膜230間の分離を防止するために、シールライン400の全体領域と接触するように形成することが好ましい。
【0024】
導電性パターン600は、シールライン400との接着力が有機膜230より優れた物質で形成される。例えば、導電性パターン600は、金属または金属酸化物で形成される。また、導電性パターン600は、工程の単純化のために、表示領域DAに形成される画素電極240と同一層に同一物質で形成されることが好ましい。例えば、導電性パターン600は、画素電極240と同様なITOまたはIZOで形成されることができる。これと異なり、導電性パターン600は、反射電極が使用される半透過モードの場合、反射電極と同じ物質で形成することができる。
【0025】
従って、シールライン400の下部面は、金属または金属酸化物で形成された導電性パターン600と接触し、シールライン400の上部面はITOまたはIZOで形成された共通電極330と接触するので、第1基板200と第2基板300は安定的に結合することができる。一方、ブラックマトリックス320が有機物でない金属または金属酸化物で形成された場合、シールライン400の上部面はブラックマトリックス320と直接接触するように形成することができる。
【0026】
導電性パターン600は、シールライン400と有機膜230間の接着力を向上させると同時に、駆動部224の腐食を防止する役割を行う。このため、導電性パターン600は、駆動部224と重なるように形成される。駆動部224と重なるようにシールライン400を形成した場合、導電性パターン600は自動的に駆動部224と重なることになる。
【0027】
駆動部224内には、ゲート配線とデータ配線がゲート絶縁膜に形成されたコンタクトホールを通じて直接接続されるメタルコンタクト領域が相当部分存在することになるが、以後の工程である画素電極240をエッチングする時、有機膜230に形成された微細ホール等の欠陥によって駆動部224内のメタルコンタクト領域に侵食及び腐食が発生するおそれがある。従って、画素電極240を形成する時、駆動部224と重なるように導電性パターン600を形成することにより、駆動部224の侵食及び腐食を防止することができる。
【0028】
図3は、図1に図示された導電性パターンの他の実施例を示す平面図である。
図3に示すように、導電性パターン600は、シールライン400の全体領域と重なるように形成するのではなく、駆動部224領域にのみ形成することができる。このように、導電性パターン600が駆動部224領域にのみ形成されても、駆動部224の侵食及び腐食を防止してシールライン400と有機膜230間の接着力を向上することができる。
【0029】
一方、導電性パターン600は、駆動部224のうち、ゲート金属とデータ金属が直接接触するメタルコンタクト領域に対応するように部分的に形成することができる。
図4は、図2に図示された表示パネルの他の実施例を示す断面図である。
図4に示すように、製品の特性によって、有機膜230は、駆動部224領域に形成されたホール232を含むことができる。
【0030】
有機膜230にホール232が形成された場合、シールライン400は駆動部224の上部まで延長され、導電性パターン600は、ホール232領域でシールライン400と駆動部224との間に形成される。駆動部224の最上層には酸化シリコン(SiOx)または窒化シリコン(SiNx)からなる保護膜が形成されているので、導電性パターン600は、シールライン400と保護膜間の接着力を向上し、駆動部224内に形成された金属配線の侵食及び腐食を防止する。
【0031】
以下、図1及び図2を参照して、本発明の一実施例による表示パネルの製造方法を説明する。
図1及び図2に示すように、第1基板200の画素部222及び駆動部224に薄膜トランジスタ220を形成する。
以後、薄膜トランジスタ220上に有機膜230を形成する。
【0032】
以後、有機膜230上の少なくとも一部領域に導電性パターン600を形成する。導電性パターン600は、第1基板200の画素部222で有機膜230上に形成される画素電極240と同一層に同一物質で同時に形成することができる。
この後、第1基板200と対向するように第2基板300を配置する。
次に、少なくとも一部領域が導電性パターン600と重なるように第1基板200と第2基板300間であって画素部222の周辺領域にシールライン400を形成して第1基板200と第2基板300を接着する。
【0033】
図5は、図1及び図2に図示された第1基板を製造するための表示基板用母基板を示す平面図である。
図2及び図5に示すように、表示基板用母基板は、画素部222及び画素部222に接続された駆動部224を含む多数の表示基板領域DSAを含む母基板110、画素部222、及び駆動部224に形成された薄膜トランジスタ220、薄膜トランジスタ220上に形成された有機膜230、及び有機膜230上に形成されたガイドリング650を含む。
【0034】
ガイドリング650は、駆動部224領域に配置される導電性パターン600及び互いに異なる表示基板領域DSAに形成され互いに隣接する導電性パターン600をリング形状に接続する第1連結部610を含む。
ガイドリング650は、画素部222で有機膜230上に形成された画素電極240と同一層に同一物質で形成することができる。例えば、ガイドリング650はITOまたはIZOで形成される。
【0035】
表示基板用母基板は、表示基板領域DSA間で第1連結部610と交差するように延長され、第1連結部610と電気的に接続される第2連結部620を更に含むことができる。第2連結部620は、ガイドリング650と同一層に同一物質で形成することができる。
図6は、図5に図示された第2連結部の他の実施例を示す平面図である。
【0036】
図2及び図6に示すように、第2連結部620は、薄膜トランジスタ220の形成と同時に形成される金属で形成することができる。例えば、第2連結部620は、薄膜トランジスタ220に含まれたゲート配線またはデータ配線と同一層に同一物質で形成される。
ガイドリング650と第2連結部620は、有機膜230を挟んで互いに異なる層に形成されるので、有機膜230に形成されたコンタクトホールCNT領域でガイドリング650と第2連結部620とを接続することができる。
【0037】
以下、図2、図5、及び図6を参照して、図1及び図2に図示された第1基板に対応される表示基板の製造方法を説明する。
図2及び図5に示すように、多数の表示基板領域DSAを含む母基板110上に、それぞれの表示基板領域DSAに含まれる画素部222及び駆動部224に薄膜トランジスタ220を形成する。
【0038】
以後、薄膜トランジスタ220が形成された母基板110上に有機膜230を形成する。
以後、有機膜230上にガイドリング650を形成する。ガイドリング650は、互いに隣接した表示基板領域DSA間に形成される。ガイドリング650は、金属または金属酸化物で形成される。また、ガイドリング650は、工程の単純化のために、表示領域DAに形成される画素電極240と同時に同一物質で形成されることが好ましい。例えば、ガイドリング650は、画素電極240と同じITOまたはIZOで形成される。
【0039】
ガイドリング650は、駆動部224領域に配置される導電性パターン600及び互いに異なる表示基板領域DSAに形成され、互いに隣接する導電性パターン600をリング形状に接続する第1連結部610を含む。このように、金属または金属酸化物をリング形状に形成することにより、以後進行される配向膜のラビング工程等で発生する静電気を効果的に分散させることができる。
【0040】
一方、第1連結部610と接続される第2連結部620を更に形成することができる。第2連結部620は、表示基板領域DSA間で第1連結部610と交差するように形成される。第2連結部620はガイドリング650を形成する時に同時に同一物質で形成される。図示されていないが、第2連結部620のエンド端はグラウンド端子と接地されることが好ましい。このように、ガイドリング650と共に、ガイドリング650と接続された第2連結部620を形成することにより、静電気分散及び防止効果をより向上させることができる。
【0041】
以後、画素電極240及びガイドリング650が形成された母基板110上に配向膜を形成してラビング工程を進行することができる。
第1基板200を形成するための全ての工程が終わると、母基板110を切断線CLに沿って表示基板領域DSA別に切断して第1基板200を完成する。母基板110の切断によって、導電性パターン600と第2連結部620との間に位置する第1連結部610が切断されることになる。従って、完成された第1基板200に残留される導電性パターン600は、フローティング状態を維持することになる。
【0042】
以後、シールライン400を通じて第1基板200と第2基板300を結合して表示パネル100を製作する。
本実施例では、母基板110から第1基板200を切断した後、第2基板300と合着して表示パネル100を製作したが、これと異なり、多数の第1基板200が形成された表示基板用母基板と多数の第2基板300が形成された対向基板用母基板を結合した後、領域別に切断して表示パネル100を製作することもできる。
【0043】
一方、静電気の分散及び防止のためのガイドリング650と第2連結部620は、図6に示すように、互いに異なる層に形成されることができる。例えば、第2連結部620は、薄膜トランジスタ220の形成と同時に形成される金属で形成され、ガイドリング650は画素電極240の形成と同時に形成することができる。従って、ガイドリング650と第2連結部620は有機膜230を挟んで互いに異なる層に形成されるので、有機膜230にコンタクトホールCNTを形成してガイドリング650と第2連結部620を接続することができる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
このような表示パネル及び表示基板の製造方法によると、シールラインと有機膜との間の少なくとも一部領域に金属または金属酸化物からなる導電性パターンを形成することにより、表示基板と第2基板間の分離を防止することができる。
また、画素電極を形成する時、駆動部と重なるように導電性パターンを形成することにより、有機膜の欠陥による駆動部の侵食及び腐食を防止することができる。
【0045】
また、表示基板の製造過程で、母基板上に形成される導電性パターンを互いに隣接した表示基板領域間にリング形状に形成することにより、以後進行する配向膜のラビング工程等で発生する静電気を効果的に分散及び防止させることができる。
以上、本発明の実施例によって詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有するものであれば本発明の思想と精神を離れることなく、本発明を修正または変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施例による表示パネルを示す平面図である。
【図2】図1のI−I’に沿って切断した断面図である。
【図3】図1に図示された導電性パターンの他の実施例を示す平面図である。
【図4】図2に図示された表示パネルの他の実施例を示す断面図である。
【図5】図1及び図2に図示された第1基板を製造するための表示基板用母基板を示す平面図である。
【図6】図5に図示された第2連結部の他の実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0047】
100 表示パネル
200 第1基板
220 薄膜トランジスタ
222 画素部
224 駆動部
230 有機膜
240 画素電極
300 第2基板
320 ブラックマトリックス
330 共通電極
400 シールライン
500 液晶層
600 導電性パターン
610 第1連結部
620 第2連結部
650 ガイドリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素部及び前記画素部に接続された駆動部を含む第1基板と、
前記画素部及び前記駆動部に形成された薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタ上に形成された有機膜と、
前記第1基板と対向する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板間であって前記画素部の周辺領域に配置され前記第1基板と前記第2基板を接着するシールラインと、
前記シールラインと前記有機膜間に配置される導電性パターンと、
を含む表示パネル。
【請求項2】
前記導電性パターンは、前記シールラインに対して前記有機膜より強い接着力を有する物質を含むことを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
【請求項3】
前記導電性パターンは、金属または金属酸化物で形成されることを特徴とする請求項2記載の表示パネル。
【請求項4】
前記第1基板は前記画素部で前記有機膜上に形成された画素電極を更に含み、前記導電性パターンは前記画素電極と同一層に同一物質で形成されることを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
【請求項5】
前記導電性パターンは、インジウムティンオキサイド(ITO)またはインジウムジンクオキサイド(IZO)で形成されることを特徴とする請求項4記載の表示パネル。
【請求項6】
前記導電性パターンは、前記シールラインの全体領域に形成されることを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
【請求項7】
前記導電性パターンは、前記駆動部領域に形成されることを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
【請求項8】
前記駆動部は、前記画素部に形成された前記薄膜トランジスタを駆動させるゲート駆動部を含み、前記シールラインと重なることを特徴とする請求項7記載の表示パネル。
【請求項9】
前記有機膜は前記駆動部領域に形成されたホールを含み、前記導電性パターンは前記ホール領域で前記シールラインと前記駆動部との間に配置されることを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第1基板と前記第2基板との間に配置され、前記シールラインによって密封される液晶層を更に含むことを特徴とする請求項1記載の表示パネル。
【請求項11】
前記第2基板は、
少なくとも前記シールライン及び前記駆動部をカバーするように形成されたブラックマトリックスと、
前記画素電極と対向する共通電極と、
を含むことを特徴とする請求項4記載の表示パネル。
【請求項12】
第1基板の画素部及び前記画素部に接続された駆動部に薄膜トランジスタを形成する段階と、
前記薄膜トランジスタ上に有機膜を形成する段階と、
前記有機膜上に導電性パターンを形成する段階と、
前記第1基板と対向するように第2基板を配置する段階と、
少なくとも一部領域が前記導電性パターンと重なるように前記第1基板と前記第2基板との間の前記画素部の周辺領域にシールラインを形成して前記第1基板と前記第2基板を接着する段階と、
を含む表示パネルの製造方法。
【請求項13】
前記導電性パターンは、前記第1基板の前記画素部で前記有機膜上に形成される画素電極と同一層に同一物質で形成されることを特徴とする請求項12記載の表示パネルの製造方法。
【請求項14】
画素部及び前記画素部に接続された駆動部を含む多数の表示基板領域を含む基板と、
前記画素部及び前記駆動部に形成された薄膜トランジスタと、
前記薄膜トランジスタ上に形成された有機膜と、
前記有機膜上に形成され、前記駆動部領域に配置される導電性パターン及び互いに異なる前記表示基板領域に形成され互いに隣接する前記導電性パターンをリング形状に接続する第1連結部を含むガイドリングと、
を含む表示基板用母基板。
【請求項15】
前記画素部で前記有機膜上に形成された画素電極を更に含み、前記ガイドリングは前記画素電極と同一層に同一物質で形成されることを特徴とする請求項14記載の表示基板用母基板。
【請求項16】
前記表示基板領域間で前記第1連結部と交差するように延長され、前記第1連結部と電気的に接続された第2連結部を更に含むことを特徴とする請求項14記載の表示基板用母基板。
【請求項17】
前記第2連結部は、前記ガイドリングと同一層に同一物質で形成されることを特徴とする請求項16記載の表示基板用母基板。
【請求項18】
前記第2連結部は、前記薄膜トランジスタの形成と同時に形成される金属で形成されることを特徴とする請求項16記載の表示基板用母基板。
【請求項19】
母基板の画素部及び前記画素部に接続された駆動部に薄膜トランジスタを形成する段階と、
前記薄膜トランジスタ上に有機膜を形成する段階と、
前記有機膜上に、前記駆動部領域に配置される導電性パターン及び互いに異なる前記表示基板領域に形成され互いに隣接する前記導電性パターンをリング形状に接続する第1連結部を含むガイドリングを形成する段階と、
を含む表示基板の製造方法。
【請求項20】
前記ガイドリングは、金属または金属酸化物で形成されることを特徴とする請求項19記載の表示基板の製造方法。
【請求項21】
前記ガイドリングは、前記画素部で前記有機膜上に形成される画素電極と同一層に同一物質で形成されることを特徴とする請求項19記載の表示基板の製造方法。
【請求項22】
前記ガイドリングは、インジウムティンオキサイド(ITO)またはインジウムジンクオキサイド(IZO)で形成されることを特徴とする請求項21記載の表示基板の製造方法。
【請求項23】
前記ガイドリングを形成する段階において、前記第1連結部は前記表示基板領域間で前記第1連結部と交差するように延長された第2連結部と連結されることを特徴とする請求項19記載の表示基板の製造方法。
【請求項24】
前記第2連結部は、前記ガイドリングと同時に同一物質で形成されることを特徴とする請求項23記載の表示基板の製造方法。
【請求項25】
前記第2連結部は、前記薄膜トランジスタの形成と同時に形成される金属で形成されることを特徴とする請求項23記載の表示基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−203845(P2008−203845A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−25056(P2008−25056)
【出願日】平成20年2月5日(2008.2.5)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】