説明

表示制御装置、画像処理装置、表示制御方法

【課題】 登録済みのユーザの操作性の向上を図るとともに、セキュリティレベルを維持しつつ、ゲストユーザに対応したインターフェース画面を表示させることのできる技術を提供する。
【解決手段】 ユーザを識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、前記識別情報取得部にて取得された識別情報に基づいて、前記ユーザが第1のグループおよび該第1のグループよりもセキュリティレベルが低い処理項目についての操作のみ許可される第2のグループの内いずれのグループに属するかを判定する判定部と、前記判定部にて前記第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、前記第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目よりもセキュリティレベルが低い所定の処理項目に対応する表示対象物のみを表示させる制御部とを備えてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字やアイコン等の表示対象物を画面表示するインターフェース画面に関し、特にインターフェース画面における表示対象物の表示制御技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像処理装置等においてそれぞれ異なる処理を行う処理モード(コピー処理モードやプリント処理モードなど)を選択する場合、メインメニュー画面にて所望の処理モードに対応するアイコンを選択している。このメインメニュー画面は、当該画像処理装置等についての登録ユーザであるか、登録ユーザ以外の不特定多数のユーザであるかに拘らず、同一の表示内容である(例えば、特許文献1〜4参照。)。
【特許文献1】特開2004−348085号公報
【特許文献2】特開2004−185143号公報
【特許文献3】特開2000−231309号公報
【特許文献4】特開平11−288344号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、ユーザが選択する処理モードによっては、外部に知られたくないような情報をゲストのユーザに取得されてしまうおそれがある。一方、あまりにセキュリティレベルを高くすることを意識しすぎて登録ユーザに対して表示させるインターフェース画面の操作性を損なうことは好ましくない。
【0004】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、登録済みのユーザの操作性の向上を図るとともに、セキュリティレベルを維持しつつ、ゲストユーザに対応したインターフェース画面を表示させることのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するため、本発明に係る表示制御装置は、ユーザを識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、前記識別情報取得部にて取得された識別情報に基づいて、前記ユーザが第1のグループおよび該第1のグループよりもセキュリティレベルが低い処理項目についての操作のみ許可される第2のグループの内いずれのグループに属するかを判定する判定部と、前記判定部にて前記第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、前記第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目よりもセキュリティレベルが低い所定の処理項目に対応する表示対象物のみを表示させる制御部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明に係る画像処理装置は、上述のような構成の表示制御装置と、前記表示制御装置による表示内容に基づくユーザの操作入力を受け付ける操作入力部と、前記操作入力部にて受け付けた入力に基づいて、所定の画像処理を行う画像処理部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明に係る表示制御方法は、ユーザを識別するための識別情報を取得する識別情報取得ステップと、前記識別情報取得ステップにて取得された識別情報に基づいて、前記ユーザが第1のグループおよび該第1のグループよりもセキュリティレベルが低い処理項目についての操作のみ許可される第2のグループの内いずれのグループに属するかを判定する判定ステップと、前記判定ステップにて前記第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、前記第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目よりもセキュリティレベルが低い所定の処理項目に対応する表示対象物のみを表示させる制御ステップとを備えてなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
以上に詳述したように本発明によれば、登録済みのユーザの操作性の向上を図るとともに、セキュリティレベルを維持しつつ、ゲストユーザに対応したインターフェース画面を表示させることのできる技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態による表示制御装置2を備えた画像処理装置11が適用されるネットワークシステムの構成を示す図である。同図に示すネットワークシステムでは、インターネット9等の電気通信回線を介して、画像処理装置11〜1n、データベース3、PC(Personal Computer)41〜4nおよびサーバ5が相互通信可能に接続されている。
【0010】
ここでは、画像処理装置11〜1n、データベース3、PC41〜4nおよびサーバ5については、それぞれを相互に通信可能に接続する手段がインターネットであるものとしているが、これに限らずLANやWAN等であってもよい(また、有線であるか無線であるかは問わない)。また、PC41〜4nからは、画像処理装置11〜1nへの画像処理に関する種々の設定や画像処理の実行命令等を行なうことが可能となっている。PC41〜4nからの画像処理装置11〜1nへの命令等は、PC41〜4nにインストールされたドライバによって行なう。データベース3は、画像処理装置11〜1n、PC41〜4nにて利用される各種設定情報等を格納する記憶領域としての役割を有している。
【0011】
図2は、本実施の形態による表示制御装置2を備えた画像処理装置11の概要について説明するための外観斜視図である。ここでは、一例として、画像処理装置11がMFP(Multi Function Peripheral)である例を挙げる。
【0012】
本実施の形態による画像処理装置11は、インターフェース画面101、ADF(Auto Document Feeder)102、画像読取部103、手差し給紙部104、給紙カセット105、画像形成部106、認証処理部107および表示制御装置2を備えてなる構成となっている。
【0013】
以下、本実施の形態による画像処理装置11の動作について簡単に説明する。画像処理装置11にてコピー処理(所定の画像処理)を行う場合、まず認証処理部107にてユーザの認証処理が行われる。続いて、認証処理に成功したユーザによるインターフェース画面101への操作入力に基づいて、ADF102にセットされた原稿が画像読取部(画像処理部)103による原稿読取位置に対して自動搬送される。このようにして搬送された原稿は、画像読取部103にて画像を読み取られる。そして、インターフェース画面101への操作入力に基づいて選択された給紙方法により、給紙カセット105および手差し給紙部104の内いずれか一方により給紙動作が行なわれる。給紙された用紙は、画像形成部(画像処理部)106に搬送され、画像読取部103にて読み取られた画像に基づく画像形成処理が施され、コピー処理が完了する。
【0014】
なお、インターフェース画面101は、例えばタッチパネルディスプレイから構成されており、インターフェース画面101における表示内容に基づくユーザの操作入力を受け付ける操作入力部としての役割も有している。
【0015】
続いて、表示制御装置2について詳細に説明する。表示制御装置2は、画像処理装置11における「データ送信」、「お気に入り登録内容の呼出」、「スキャンプレビュー」、「プリント」、「データ保存」および「データ呼出」等の、それぞれが異なる所定の処理を行なう複数の処理モードに対応する文字やアイコン等の複数の表示対象物をインターフェース画面101上に画面表示させる役割を有している。なお、ここでの「文字」には「記号」が含まれ、「アイコン」には「図形」が含まれる。本実施の形態による表示制御装置では、文字およびアイコンの内少なくともいずれか一方を含むものを表示対象物として画面表示可能であるが、以下の説明では説明の便宜上、表示対象物を単に「アイコン」と表現する。画像処理装置11における上記所定の処理の処理対象物としては、例えばシート原稿、冊子状の原稿および画像データ等が挙げられる。
【0016】
図3は、本実施の形態による表示制御装置2について説明するための機能ブロック図である。本実施の形態による表示制御装置2は、識別情報取得部201、判定部202、設定情報取得部203、頻度情報取得部204、制御部205、表示設定部206、CPU801およびMEMORY802を備えてなる構成となっている。
【0017】
識別情報取得部201は、認証処理部107における認証処理にて取得されるユーザID等のユーザを識別するための識別情報を取得する。認証処理部107における認証処理は、例えば認証処理部107が備えるアンテナによりユーザが所有する非接触ICカードに記憶されたユーザIDを読み取ることにより行なわれる。もちろん、認証処理部107における識別情報の取得は、非接触ICカードの読み取りに限られず、例えばキー入力やバイオメトリクス認証における指紋や声紋等の生体情報の入力によって取得されるようにしてもよい。
【0018】
判定部202は、識別情報取得部201にて取得された識別情報に基づいて、ユーザが「第1のグループ」および「該第1のグループよりもセキュリティレベルが低い処理項目についての操作のみ許可される第2のグループ」の内いずれのグループに属するかを判定する。なお、ここでの第1のグループに属するユーザとは予めユーザ登録されているユーザであり、第2のグループに属するユーザとはユーザ登録されていないゲストユーザである。
【0019】
設定情報取得部203は、判定部202にて第1のグループに属すると判定されるユーザの識別情報に対応付けられている画面表示に関する設定情報を、表示制御装置2と通信可能な外部機器としてのデータベース3から取得する。
【0020】
頻度情報取得部204は、判定部202にて第1のグループに属すると判定されるユーザの、制御部205により画面表示させるべき表示部(インターフェース画面101に相当)を有する画像処理装置11における、表示対象物の選択頻度に関する情報をデータベース3から取得する。
【0021】
制御部205は、判定部202にて第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目よりもセキュリティレベルが低い所定の処理項目に対応する表示対象物のみを表示させる。図4は、第2のグループに属するゲストユーザに対しての画面表示が許可されているアイコン(所定の処理項目に対応する表示対象物)のリストを示す図である。同図における選択頻度は、画像処理装置11を使用している全ユーザについての月当りの選択頻度の平均値である。図5は、制御部205により第2のグループに属するゲストユーザに対して画面表示されるインターフェース画面の一例を示す図である。
【0022】
同図に示す例では、各処理モードに対応するアイコン601、アイコン603およびアイコン605が並列に同じサイズで並べて表示されているが、ゲストユーザに対するセキュリティ対策のため、「データ保存」、「データ呼出」、「お気に入り」、「プリント」については、あらかじめ表示対象から除かれている。
【0023】
このように、制御部205は、第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、第1のグループに属すると判定されるユーザにのみアクセスを許可すべき情報へのアクセスを可能とする処理項目に対応する表示対象物を表示させない。
【0024】
一方、制御部205は、第1のグループに属すると判定されるユーザに対しては、設定情報取得部203にて取得される設定情報に基づいて、第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目に対応する表示対象物を表示させる。なお、ここでは第1のグループに属する登録ユーザに対しては、「データ送信」、「お気に入り登録内容の呼出」、「スキャンプレビュー」、「プリント」、「データ保存」および「データ呼出」の全ての処理モードに対応するアイコンを表示可能であるものとする。
【0025】
制御部205は、頻度情報取得部204にて取得される情報に基づいて、該ユーザにより選択される頻度が高い表示対象物ほど画面上における左側および上側のうち少なくとも一方の側に位置するように表示させる。図6は、頻度情報取得部204にて取得されたユーザによる表示対象物の選択頻度を示すグラフである。同図に示すように、ここではアイコン601、アイコン602、アイコン603、アイコン604、アイコン605、アイコン606、アイコン607の順に選択頻度が高いことが分かる。図7は、頻度情報取得部204にて取得される選択頻度に基づいて、アイコン601〜607を画面左上に最も選択頻度が高いアイコンが位置し、画面右下に最も選択頻度が低いアイコンが位置するように配列した様子を示す図である。一般に、ユーザインターフェースを設計する際には、重要度の高いものは左側あるいは上側に配置し、重要度の低いものは右側あるいは下側に配置するという原則がある。よって、この原則に則ってアイコンを画面上に配列することが好ましい。すなわち、表示領域全体を画面上の中央位置よりも左側、上側、あるいは左上側に配置することにより、必然的に重要度の高いアイコンが画面上の中央位置よりも左側、上側、あるいは左上側に位置することになり、外側の環状領域に配置されている重要度の低いアイコンが画面上の中央位置よりも右側、下側、あるいは右下側に位置することになる。これにより、ユーザインターフェースの一般的な設計原則に則った(ユーザにとって自然な)アイコンの配列とすることができ、ユーザの操作性の向上に寄与することができる。
【0026】
また、制御部205は、頻度情報取得部204にて取得される情報に基づいて、該ユーザにより選択される頻度が高い表示対象物ほど画面上において強調されるように表示させることもできる。具体的に、制御部205は、例えば文字の内容、字の書体、字の太さ、字の傾き、図形の形状、線の太さ、輝度、大きさ、動き、彩度およびコントラスト値等のうち少なくともいずれかを変化させることにより表示対象物の強調表示を行う。図8は、ユーザの選択頻度に基づいて、制御部205によって選択頻度の高いアイコンほど大きいサイズで表示(強調表示)されるように表示させたインターフェース画面101の一例を示す図である。
【0027】
このように、登録ユーザがログインした場合に、当該ユーザの過去の操作ログに基づいて、選択頻度の高いアイコンについては強調表示したり、ユーザインターフェースの原則に則った注意を惹きやすい位置に配置するようにすることで、当該ユーザが選択する可能性の高いアイコンを選択しやすいインターフェース画面とすることができ、操作性の向上に寄与することができる。
【0028】
このように、第1のグループに属するユーザに対しては当該ユーザに対して表示が許可されているアイコン群を当該ユーザに対応する表示設定に基づいて画面表示し、第2のグループに属するユーザ(いわゆる、ゲスト)に対してはセキュリティ上問題のない操作を行なうための限定された所定の処理項目を示すアイコン群を画面表示させることにより、登録済みのユーザの操作性の向上を図るとともに、セキュリティレベルを維持しつつ、ゲストユーザに対応したインターフェース画面を表示させることができる。
【0029】
また、表示設定部206は、任意の表示対象物の画面上における表示位置および強調表示の度合いのうち少なくとも一方をデータベース3に設定登録する。設定情報取得部203は、表示設定部206にて設定された情報を設定情報として取得する。すなわち、ユーザが所望のアイコンを所望の表示位置としたり、所望のアイコンを所望の強調度合いで強調表示させたりすることができる構成とすることにより、ユーザはインターフェース画面の表示内容を自由にカスタマイズすることができる。これにより、ユーザがアイコンを使用頻度順に並べ替えたり、そのユーザが使用しない処理モードに対応するアイコンは表示させないようにしたり、「スキャンプレビュー」と「プリント」など関係性の高いメニュー同士をまとめて配置したりしてカスタマイズすることで、そのユーザにとって操作内容を認知し易いインターフェース画面を実現することができる。また、アイコン等の表示位置や強調表示に関する設定内容をデータベース3等の外部機器内に格納させることで、ユーザは一度表示設定を行えば、他の画像処理装置にてメインメニュー画面を表示させる際にも同じ表示設定をデータベース3等から取得することにより、同様なインターフェース画面で操作を行うこともできる。
【0030】
CPU801は、画像処理装置11および表示制御装置2における各種処理を行う役割を有しており、またMEMORY802に格納されているプログラムを実行することにより種々の機能を実現する役割も有している。MEMORY802は、例えばROMやRAM等から構成されており、画像処理装置11および表示制御装置2において利用される種々の情報やプログラムを格納する役割を有している。
【0031】
なお、上述の例では、インターフェース画面101が画像処理装置11に備えられている例を示したが、これに限られるものではなく、例えばPC4に備えられている構成であってもよい。この場合、頻度情報取得部204は、判定部202にて第1のグループに属すると判定されるユーザの、PC41における、表示対象物の選択頻度に関する情報をデータベース3から取得する。図9は、頻度情報取得部204により取得された第1のグループに属するユーザ(図6にて示した選択頻度も当該ユーザに関するものである)のPC41におけるアイコンの選択頻度を示す表である。同図に示すように、当該ユーザは、画像処理装置11におけるアイコンの選択頻度とは異なり、アイコン607、アイコン604、アイコン603、アイコン602、アイコン606、アイコン605、アイコン601の順に選択頻度が高い。これは、当該ユーザが画像処理装置11を直接操作して利用するときと、PC41を介して遠隔的に利用するときでは用途が異なるためであり、このようにユーザが実際に操作を行う機器毎にその機器に応じた選択履歴に基づくインターフェース画面を表示させることにより、ユーザはそれぞれの機器において効率的な作業を行うことができる。図10は、図9に示す選択頻度に基づいて、PC41の表示画面41aに画面表示されるインターフェース画面の例を示す図である。
【0032】
図11は、本実施の形態による表示制御装置における処理(表示制御方法)の流れについて説明するためのフローチャートである。
【0033】
表示設定部206は、任意の表示対象物の画面上における表示位置および強調表示の度合いのうち少なくとも一方を設定する(表示設定ステップ)(S101)。
【0034】
識別情報取得部201は、ユーザを識別するための識別情報を取得する(識別情報取得ステップ)(S102)。
【0035】
判定部202は、識別情報取得ステップにて取得された識別情報に基づいて、ユーザが第1のグループおよび該第1のグループよりもセキュリティレベルが低い処理項目についての操作のみ許可される第2のグループの内いずれのグループに属するかを判定する(判定ステップ)(S103)。
【0036】
設定情報取得部203は、判定ステップにて第1のグループに属すると判定されるユーザの識別情報に対応付けられている画面表示に関する設定情報を、外部機器から取得する(設定情報取得ステップ)(S104)。設定情報取得ステップでは、表示設定ステップにて設定された情報を設定情報として取得することもできる。
【0037】
頻度情報取得部204は、判定ステップにて第1のグループに属すると判定されるユーザの表示対象物の選択頻度に関する情報を取得する(頻度情報取得ステップ)(S105)。また、頻度情報取得ステップは、判定ステップにて第1のグループに属すると判定されるユーザの、制御ステップにより画面表示させるべき表示部を有する機器における、表示対象物の選択頻度に関する情報を取得することが望ましい。
【0038】
制御部205は、判定ステップにて第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目よりもセキュリティレベルが低い所定の処理項目に対応する表示対象物のみを表示させる(制御ステップ)(S106)。すなわち、制御ステップは、第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、第1のグループに属すると判定されるユーザにのみアクセスを許可すべき情報へのアクセスを可能とする処理項目に対応する表示対象物を表示させない。また、制御ステップは、第1のグループに属すると判定されるユーザに対しては、設定情報取得ステップにて取得される設定情報に基づいて、第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目に対応する表示対象物を表示させる。
【0039】
なお制御ステップでは、頻度情報取得ステップにて取得される情報に基づいて、該ユーザにより選択される頻度が高い表示対象物ほど画面上における左側および上側のうち少なくとも一方の側に位置するように表示させることが好ましいが、該ユーザにより選択される頻度が高い表示対象物ほど画面上において強調されるように表示させるようにすることもできる。
【0040】
上述の表示制御装置での処理における各ステップは、MEMORY802に格納されている表示制御プログラムをCPU801に実行させることにより実現されるものである。なお、ここでは表示設定ステップが最初に実行される構成としているが、これに限られるものではなく、制御ステップによるインターフェース画面の表示処理を行う際に、表示設定ステップにおける設定内容が参照可能であればよい。もちろん、前回の操作時に表示設定部206にて設定された設定情報を、今回の制御ステップにて使用するようにすることもできる。
【0041】
本実施の形態では装置内部に発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と共働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0042】
なお、上述の実施の形態では、画像処理装置やPCから各種設定情報をデータベース3から取得する例を挙げたが、これに限られるものではなく、例えば上記表示制御方法によるアイコンの画面表示を行なおうとする機器の中に備わっている記憶領域(MEMORY802等)から上記設定情報を取得してもよいし、他の画像処理装置やPCから取得するようにしてもよい。
【0043】
また、本実施の形態では、メインメニュー画面が、MFPやPCにて表示される例を挙げたが、この他にも、プリンタ、スキャナ、およびMMK(Multi Media Kiosk)等のように、画像形成処理、画像読取処理、画像編集処理および撮像処理といった所定の画像処理を行う装置であれば適用可能であることは言うまでもない。
【0044】
本発明を特定の態様により詳細に説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱しないかぎり、様々な変更および改質がなされ得ることは、当業者には自明であろう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本実施の形態による表示制御装置2を備えた画像処理装置11が適用されるネットワークシステムの構成を示す図である。
【図2】本実施の形態による表示制御装置2を備えた画像処理装置11の概要について説明するための外観斜視図である。
【図3】本実施の形態による表示制御装置2について説明するための機能ブロック図である。
【図4】第2のグループに属するゲストユーザに対しての画面表示が許可されているアイコン(所定の処理項目に対応する表示対象物)のリストを示す図である。
【図5】制御部205により第2のグループに属するゲストユーザに対して画面表示されるインターフェース画面の一例を示す図である。
【図6】頻度情報取得部204にて取得されたユーザによる表示対象物の選択頻度を示すグラフである。
【図7】頻度情報取得部にて取得される選択頻度に基づいて、アイコン601〜607を画面左上に最も選択頻度が高いアイコンが位置し、画面右下に最も選択頻度が低いアイコンが位置するように配列した様子を示す図である。
【図8】ユーザの選択頻度に基づいて、制御部によって選択頻度の高いアイコンほど大きいサイズで表示されるように表示させたインターフェース画面の一例を示す図である。
【図9】頻度情報取得部204により取得された第1のグループに属するユーザのPC41におけるアイコンの選択頻度を示す表である。
【図10】図9に示す選択頻度に基づいて、PC41の表示画面41aに画面表示されるインターフェース画面の例を示す図である。
【図11】本実施の形態による表示制御装置における処理(表示制御方法)の流れについて説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0046】
11 画像処理装置、2 表示制御装置、201 識別情報取得部、202 判定部、203 設定情報取得部、204 頻度情報取得部、205 制御部、206 表示設定部、801 CPU、802 MEMORY。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別するための識別情報を取得する識別情報取得部と、
前記識別情報取得部にて取得された識別情報に基づいて、前記ユーザが第1のグループおよび該第1のグループよりもセキュリティレベルが低い処理項目についての操作のみ許可される第2のグループの内いずれのグループに属するかを判定する判定部と、
前記判定部にて前記第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、前記第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目よりもセキュリティレベルが低い所定の処理項目に対応する表示対象物のみを表示させる制御部と
を備えてなる表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示制御装置において、
前記第1のグループに属するユーザは、予めユーザ登録されているユーザである表示制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示制御装置において、
前記制御部は、第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、第1のグループに属すると判定されるユーザにのみアクセスを許可すべき情報へのアクセスを可能とする処理項目に対応する表示対象物を表示させない表示制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示制御装置において、
前記判定部にて第1のグループに属すると判定されるユーザの識別情報に対応付けられている画面表示に関する設定情報を、前記表示制御装置と通信可能な外部機器から取得する設定情報取得部を備え、
前記制御部は、第1のグループに属すると判定されるユーザに対しては、前記設定情報取得部にて取得される設定情報に基づいて、第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目に対応する表示対象物を表示させる表示制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示制御装置において、
任意の表示対象物の画面上における表示位置および強調表示の度合いのうち少なくとも一方を設定する表示設定部を備え、
前記設定情報取得部は、前記表示設定部にて設定された情報を前記設定情報として取得する表示制御装置。
【請求項6】
請求項1に記載の表示制御装置において、
前記判定部にて第1のグループに属すると判定されるユーザの表示対象物の選択頻度に関する情報を取得する頻度情報取得部を備え、
前記制御部は、頻度情報取得部にて取得される情報に基づいて、該ユーザにより選択される頻度が高い表示対象物ほど画面上における左側および上側のうち少なくとも一方の側に位置するように表示させる表示制御装置。
【請求項7】
請求項1に記載の表示制御装置において、
前記判定部にて第1のグループに属すると判定されるユーザの表示対象物の選択頻度に関する情報を取得する頻度情報取得部を備え、
前記制御部は、頻度情報取得部にて取得される情報に基づいて、該ユーザにより選択される頻度が高い表示対象物ほど画面上において強調されるように表示させる表示制御装置。
【請求項8】
請求項1に記載の表示制御装置において、
前記頻度情報取得部は、前記判定部にて第1のグループに属すると判定されるユーザの、前記制御部により画面表示させるべき表示部を有する機器における、表示対象物の選択頻度に関する情報を取得する表示制御装置。
【請求項9】
請求項1に記載の表示制御装置において、
前記表示対象物は、文字およびアイコンの内少なくともいずれかを含む表示制御装置。
【請求項10】
請求項7に記載の表示制御装置において、
前記制御部は、文字の内容、字の書体、字の太さ、字の傾き、図形の形状、線の太さ、輝度、大きさ、動き、彩度およびコントラスト値のうち少なくともいずれかを変化させることにより前記表示対象物の強調表示を行う表示制御装置。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の表示制御装置と、
前記表示制御装置による表示内容に基づくユーザの操作入力を受け付ける操作入力部と、
前記操作入力部にて受け付けた入力に基づいて、所定の画像処理を行う画像処理部と
を備えてなる画像処理装置。
【請求項12】
ユーザを識別するための識別情報を取得する識別情報取得ステップと、
前記識別情報取得ステップにて取得された識別情報に基づいて、前記ユーザが第1のグループおよび該第1のグループよりもセキュリティレベルが低い処理項目についての操作のみ許可される第2のグループの内いずれのグループに属するかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて前記第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、前記第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目よりもセキュリティレベルが低い所定の処理項目に対応する表示対象物のみを表示させる制御ステップと
を備えてなる表示制御方法。
【請求項13】
請求項12に記載の表示制御方法において、
前記第1のグループに属するユーザは、予めユーザ登録されているユーザである表示制御方法。
【請求項14】
請求項12に記載の表示制御方法において、
前記制御ステップは、第2のグループに属すると判定されるユーザに対しては、第1のグループに属すると判定されるユーザにのみアクセスを許可すべき情報へのアクセスを可能とする処理項目に対応する表示対象物を表示させない表示制御方法。
【請求項15】
請求項12に記載の表示制御方法において、
前記判定ステップにて第1のグループに属すると判定されるユーザの識別情報に対応付けられている画面表示に関する設定情報を、外部機器から取得する設定情報取得ステップを備え、
前記制御ステップは、第1のグループに属すると判定されるユーザに対しては、前記設定情報取得ステップにて取得される設定情報に基づいて、第1のグループに属すると判定されるユーザに対して表示させるべき処理項目に対応する表示対象物を表示させる表示制御方法。
【請求項16】
請求項15に記載の表示制御方法において、
任意の表示対象物の画面上における表示位置および強調表示の度合いのうち少なくとも一方を設定する表示設定ステップを備え、
前記設定情報取得ステップは、前記表示設定ステップにて設定された情報を前記設定情報として取得する表示制御方法。
【請求項17】
請求項12に記載の表示制御方法において、
前記判定ステップにて第1のグループに属すると判定されるユーザの表示対象物の選択頻度に関する情報を取得する頻度情報取得ステップを備え、
前記制御ステップは、頻度情報取得ステップにて取得される情報に基づいて、該ユーザにより選択される頻度が高い表示対象物ほど画面上における左側および上側のうち少なくとも一方の側に位置するように表示させる表示制御方法。
【請求項18】
請求項12に記載の表示制御方法において、
前記判定ステップにて第1のグループに属すると判定されるユーザの表示対象物の選択頻度に関する情報を取得する頻度情報取得ステップを備え、
前記制御ステップは、頻度情報取得ステップにて取得される情報に基づいて、該ユーザにより選択される頻度が高い表示対象物ほど画面上において強調されるように表示させる表示制御方法。
【請求項19】
請求項12に記載の表示制御方法において、
前記頻度情報取得ステップは、前記判定ステップにて第1のグループに属すると判定されるユーザの、前記制御ステップにより画面表示させるべき表示部を有する機器における、表示対象物の選択頻度に関する情報を取得する表示制御方法。
【請求項20】
請求項12に記載の表示制御方法において、
前記表示対象物は、文字およびアイコンの内少なくともいずれかを含む表示制御方法。
【請求項21】
請求項18に記載の表示制御方法において、
前記制御ステップは、文字の内容、字の書体、字の太さ、字の傾き、図形の形状、線の太さ、輝度、大きさ、動き、彩度およびコントラスト値のうち少なくともいずれかを変化させることにより前記表示対象物の強調表示を行う表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−293418(P2007−293418A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−117756(P2006−117756)
【出願日】平成18年4月21日(2006.4.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】