説明

表示装置及びその駆動方法

【課題】駆動回路に不具合が生じた場合でも表示機能を維持することができる表示装置を提供する。
【解決手段】ゲートライン12は、隣り合う複数のゲートライン12aおよびゲートライン12bで構成され、ゲートライン12aを駆動するゲートドライバ30aと、ゲートライン12bを駆動するゲートドライバ30bとが設けられる。ゲート出力判定部71は、ゲートドライバ30a・30bのうちの一方が故障しているか否かを、ゲートドライバ30a・30bから出力されるゲート信号Gout_A・Gout_Bの出力タイミングに基づいて判定する。ゲート出力判定部71によりゲートドライバ30aが故障していると判定された場合には、ゲートドライバ30bによりゲートライン12bを駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばアクティブマトリクス型液晶表示パネルのように、走査信号線と、この走査信号線によってオン/オフされるスイッチング素子と、このスイッチング素子の一端に接続された画素電極と、スイッチング素子の他端に接続されたデータ信号線を備えた表示パネルを駆動するための、表示装置及びその駆動方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、アクティブマトリクス方式の液晶表示装置において、走査信号線駆動回路およびデータ信号線駆動回路を同一のTFT基板上に作り込むモノリシック回路が提案されている。このモノリシック回路は、装置の小型化および製造工程の簡略化を図ることができるという利点がある反面、駆動回路に不具合が生じた場合には、表示パネル全体が欠陥品と判断され、歩留まり低下の要因となっていた。
【0003】
そこで、このような駆動回路の不具合が生じた場合でも、歩留まりの低下を防ぐことができる技術が特許文献1等に開示されている。図33は、特許文献1の液晶表示装置の概略構成を示す図である。この液晶表示装置によれば、2系統の走査信号線駆動回路13,15と、2系統のデータ信号線駆動回路17,19とを備えている。そのため、一方の走査信号線駆動回路が故障した場合には、他方の正常な走査信号線駆動回路(以下、冗長回路ともいう)に切り替えることができ、また、一方のデータ信号線駆動回路が故障した場合には、他方の正常なデータ信号線駆動回路(冗長回路)に切り替えることができる。そのため、表示パネルの不良率を低減することができ、歩留まりを向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−67200号公報(平成6年3月11日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記特許文献1の技術では、以下の問題点がある。すなわち、上記液晶表示装置は、歩留まりの向上を図る構成であるため、各駆動回路の不具合の検査および冗長回路への切り替え処理を、製品出荷前、特に最終検査工程において行っている。そのため、最終検査工程において正常と判定され、一般ユーザに出回ったものについては、冗長回路への切り替え処理を行うことは困難となる。
【0006】
そのため、ユーザによる長期使用中に駆動回路が故障した場合には、たとえ冗長回路を有していたとしても、冗長回路への切り替え処理は自動的には行われないため、結果として、表示パネルの故障と判断され、表示画面には何も表示されなくなってしまう。
【0007】
また、通常のLSIを実装した表示パネルでも、長期間使用することで、割合的には小さいものの不具合を生じる可能性がある。信頼性が求められる用途で表示パネルを使用する場合には、このような不具合すら許されないことがある。さらに、昨今のようにドライバ回路を表示パネル内に作りこんだ場合には、不具合発生の確率が格段に上がり、特にアモルファスパネル等でドライバ回路を作りこんだ場合には、不具合発生のリスクが非常に高くなる。
【0008】
ここで、その具体例を、図34〜36を用いて説明する。図34は、パネル内にゲートドライバを作りこんだ場合の全体構成を示すブロック図であり、ゲートドライバの一構成例を示している。また、図35は、図34のゲートドライバを構成する各シフトレジスタの内部回路図である。ここでは、NチャネルのTFTのみを利用し、アモルファスシリコン等でパネル内に構成した場合のシフトレジスタの一構成例を示している。図36は図35に示すシフトレジスタの動作例を示すタイミングチャートである。
【0009】
図34に示す最上段のシフトレジスタのQn−1には、コントローラ部から出力されるGSPOIが入力される。それ以外のシフトレジスタには、前段の出力がQn−1に入力される(セット)。また各段の出力は、前段のQn+1に入力される(リセット)構成となっている。また奇数番目のシフトレジスタにはckaにGCKが、ckbにGCKBが入力され、偶数番目のシフトレジスタにはckaにGCKBが、ckbにGCKが入力される。一例として奇数番目(2n+1)のシフトレジスタの動作原理を説明すると、まず前段のGout(2n)が出力されると、その出力が2n+1番目のシフトレジスタに入力され(図34のGn−1(前段))、これによりトランジスタTrBがONし、netA(2n+1)がHiレベルになる。次に、GCKが立ち上がると(GCKが図34のckaに接続されている)、TrI部のブートストラップ効果により、netAが更に昇圧され、これによりTrIがON状態になる。TrIがON状態になったとき、Gout(2n+1)はGCKの出力がそのまま出力される。同様にGout(2n+1)は、次段(2n+2段目)のシフトレジスタをセットし、次のGCKBの立ち上がりのタイミングでGout(2n+2)が出力される。Gout(2n+2)は図34のGn+1(次段)に接続されているため、Gout(2n+2)により、2n+1段目のシフトレジスタのTrLおよびTrNがON状態となり、Gout(2n+1)およびnetA(2n+1)がLoレベルに落とされる。以上のようなサイクルで、初段から最終段まで出力をシフトさせる。なお、CLR信号は強制的に出力を停止させたり、リセットしたりするのに用いられる。
【0010】
このような回路では、周知のように、長時間動作させていると、トランジスタの閾値電圧(Vth)がシフト(プラス側にシフト)する傾向があり、これによりトランジスタの電流駆動能力が減少し、シフト動作ができなくなる不具合が発生する。この不具合は、温度にも依存し、厳しい条件下で使われれば使われるほど発生しやすい傾向にある。
【0011】
そのため、このような駆動回路を備える液晶表示装置を、高温環境下に晒される車載インパネ等に適用した場合には特に重大な問題が生じる。具体的には、上記液晶表示装置を適用した車載インパネにおいて上記不具合が発生した場合には、車両の運転中に、突然、インパネの表示(例えば、スピードメータ、タコメータ、エンジン温度計、燃料残量計、ウインカー、シートベルト警告灯等の各種警告灯、地図を表示するナビゲーション、Webサイト情報、自車を含む車両周囲と車内のコンディションに関する情報など)が非表示状態となるため、安全走行が損なわれ、重大な事故を招くおそれがある。
【0012】
以上のように、従来の駆動回路は長期間の使用により不具合が生じるおそれがあるため、このような駆動回路を備える従来の液晶表示装置は、車載インパネなど、特に高信頼性(高温度範囲)および長期寿命が求められる分野に適用することは非常に困難である。
【0013】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動回路に不具合が生じた場合でも表示機能を維持することができる表示装置およびその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る表示装置は、上記課題を解決するために、走査信号線と、該走査信号線に供給される走査信号によってオン/オフされるトランジスタと、該トランジスタの一端に接続された画素電極と、該トランジスタの他端に接続されたデータ信号線とを含む表示パネルを備えた表示装置であって、走査信号線およびデータ信号線の少なくとも一方の信号線について、隣り合う複数の信号線で構成される組を少なくとも2つ備え、上記組ごとに、該組の信号線を駆動する信号線駆動回路が少なくとも1つ設けられ、複数の上記信号線駆動回路のうちの少なくとも1つが故障しているか否かを、各信号線駆動回路から出力される信号の出力タイミングに基づいて判定する判定手段と、上記判定手段により一の信号線駆動回路が故障していると判定された場合には、少なくとも、他の正常な信号線駆動回路により、該正常な信号線駆動回路に対応する組の信号線を駆動することを特徴とする。
【0015】
上記構成によれば、例えば、複数の走査信号線が2組に分割され、それぞれの組について1つの走査信号線駆動回路が設けられている構成とすることができる。そして、一方の走査信号線駆動回路が故障した場合には、他方の走査信号線駆動回路により自身の組の走査信号線を駆動することができる。これにより、上記他方の走査信号線駆動回路により駆動される走査信号線が配される正常な表示領域では、表示機能を維持することができる。そのため、例えば、上記正常な表示領域に、表示装置に異常が発生している旨のメッセージ(警告)を表示させる等の動作を行うことができる。
【0016】
このように、上記構成では、ある信号線駆動回路が故障したとしても、表示機能を維持することができるため、突然、表示画面全体が何も表示されなくなるという不具合を回避することができる。
【0017】
なお、信号線駆動回路は、走査信号線駆動回路および信号線駆動回路の何れでもよく、また、両方であってもよい。
【0018】
本表示装置では、上記組ごとに、該組の信号線を駆動する信号線駆動回路が2つ設けられ、上記判定手段により、一の組に対応する一方の信号線駆動回路が故障していると判定された場合には、同一の組に対応する他方の正常な信号線駆動回路に切り替える切替手段を備えている構成とすることもできる。
【0019】
上記構成によれば、1つの組に対して信号線駆動回路が2つ設けられ、一方の信号線駆動回路が故障した場合には、他方の信号線駆動回路により該組の信号線が駆動される。
【0020】
そのため、一方の信号線駆動回路が故障したとしても、他方の正常な信号線駆動回路に自動的に切り替えられるため、正常な表示動作を維持することができる。よって、表示装置の寿命を延ばすことができる。また、製造歩留まりを向上させることもできる。
【0021】
本表示装置では、上記判定手段は、各信号線駆動回路から出力される信号が、所定のタイミングで出力されているか、および、所定のタイミングではないタイミングで出力されていないかを判定し、一の信号線駆動回路から出力される信号が、所定のタイミングで出力され、かつ、所定のタイミングではないタイミングで出力されていない場合には、該信号線駆動回路は故障していないと判定する一方、一の信号線駆動回路から出力される信号が、所定のタイミングで出力されていない場合、または、所定のタイミングではないタイミングで出力されている場合、もしくは、所定のタイミングおよび所定のタイミングではないタイミング双方で出力されている場合には、該信号を異常と判定し、該信号線駆動回路は故障していると判定する構成とすることもできる。
【0022】
上記の構成によれば、信号線駆動回路から信号が全く出力されない場合や、所定のタイミングで正常に出力されているにもかかわらず他のタイミングでも出力されている場合など、様々なケースの異常を検出することができるため、信号線駆動回路の故障を検出する精度を高めることができる。
【0023】
本表示装置では、上記所定のタイミングは、各組に含まれる信号線の数に応じて予め設定されている構成とすることもできる。
【0024】
上記構成では、例えば、800RGB×480(WVGA)の液晶表示装置において、480本の走査信号線が2組(各240本)に分割されている場合には、上記所定のタイミングを、ゲートスタートパルスの出力から240ラインの走査(240水平走査期間)終了時点とすることができる。このように、信号線の数によれば上記所定のタイミングを容易に設定することができる。
【0025】
本表示装置では、上記信号線駆動回路は、走査信号線駆動回路であって、上記判定手段は、各組において、複数の走査信号線のうちの走査終了側の端部に位置する走査信号線から出力される走査信号が、上記所定のタイミングで出力されているか、および、上記所定のタイミングではないタイミングで出力されていないかを判定する構成とすることもできる。
【0026】
上記の例によれば、信号線駆動回路が正常に駆動している場合には、走査終了側の端部に位置する走査信号線から出力される走査信号は、ゲートスタートパルスの出力から240ラインの走査(240水平走査期間)終了時点で出力されることになる。よって、上記走査信号をモニタリングすることにより、信号線駆動回路が正常に駆動しているか否かを容易に判定することができる。
【0027】
本表示装置では、上記信号線駆動回路は、走査信号線駆動回路であって、各走査信号線駆動回路は、それぞれに対応するスイッチング素子を介して走査信号線に接続され、上記切替手段は、上記判定手段により故障したと判定された走査信号線駆動回路に接続されるスイッチング素子にオフ信号を入力する一方、他の正常な走査信号線駆動回路に接続されるスイッチング素子にオン信号を入力することにより、走査信号線駆動回路を切り替える構成とすることもできる。
【0028】
上記の構成によれば、故障した走査信号線駆動回路を走査信号線から電気的に切断することができるため、駆動回路を切り替えた後に、故障した走査信号線駆動回路に起因する誤動作の危険性を抑えることができる。
【0029】
本表示装置では、上記切替手段は、さらに、上記判定手段により故障したと判定された走査信号線駆動回路へのゲートスタートパルスの出力を停止する一方、他の正常な走査信号線駆動回路に対してゲートスタートパルスを出力する構成とすることもできる。
【0030】
上記の構成によれば、故障した走査信号線駆動回路にはゲートスタートパルスが入力されなくなり、この走査信号線駆動回路の動作を停止させることができるため、無駄な消費電力を削減することができる。また、モノリシック回路の場合、閾値の無駄なシフトを停止することができるため、トータル寿命を向上させることにも寄与する。
【0031】
本表示装置では、上記信号線駆動回路は、データ信号線駆動回路であって、上記判定手段は、各組において、複数のデータ信号線のうち、データのサンプリング方向の終了側の端部に位置するデータ信号線から出力されるデータ信号が、上記所定のタイミングで出力されているか、および、上記所定のタイミングではないタイミングで出力されていないかを判定する構成とすることもできる。
【0032】
これにより、簡易な方法により、データ信号線駆動回路の故障を判定することができる。なお、上記データ信号は、具体的には、データ信号線駆動回路から各データ信号線に印加される信号、または、データ信号線駆動回路から制御回路(コントロール部)に入力される、ソーススタートパルスに対応した信号をいう。
【0033】
本表示装置では、上記切替手段は、上記判定手段により故障したと判定されたデータ信号線駆動回路へのソーススタートパルスの出力を停止する一方、他の正常なデータ信号線駆動回路に対してソーススタートパルスを出力する構成とすることもできる。
【0034】
上記の構成によれば、故障したデータ信号線駆動回路にはソーススタートパルスが入力されなくなり、このデータ信号線駆動回路の動作を停止させることができるため、無駄な消費電力を削減することができる。
【0035】
本表示装置では、上記判定手段が各信号線駆動回路から出力される信号の出力タイミングが異常であると判定した回数を計測する計測手段をさらに備え、上記判定手段は、上記計測手段による上記信号の異常判定回数が所定回数に達したときに、該信号を出力する信号線駆動回路が故障していると判定する構成とすることもできる。
【0036】
上記の構成によれば、上記異常判定回数を、例えば複数回に設定できる。これにより、表示品位に影響を与えない異常(例えば、ノイズ)を1回検出した場合などに、不要に駆動回路が切り替わることを防ぐことができ、信頼性を向上させることができる。
【0037】
本表示装置では、信号線駆動回路の動作状態を外部に報知する報知手段をさらに備え、上記報知手段は、上記判定手段の判定結果に応じて、各信号線駆動回路が故障しているか否かを外部に報知する構成とすることもできる。
【0038】
これにより、各信号線駆動回路の故障をユーザに認識させることができる。具体的な報知方法としては、LEDランプを点灯させる、メッセージを表示させる、エラー音を発する、など周知の方法を適用することができる。
【0039】
ここで、例えば車載用(インパネなど)に適用した場合には、乗車しているドライバにとって、スピードメータなどを表示しているインパネが表示しないことは非常に大きな問題となる。この点、上記の構成によれば、一の信号線駆動回路が故障しても、他の信号線駆動回路により正常に表示させることができるとともに、一の信号線駆動回路が故障したことをドライバに認識させることができる。すなわち、インパネが正常に作動している状態で、部品交換や修理などの適切な処置を施すことができるため、インパネが全く表示されなくなるという最悪の事態を回避することができる。
【0040】
本表示装置では、一の組に対応する全ての信号線駆動回路が故障した際に、他の組に対応する少なくとも1つの信号線駆動回路が正常である場合には、上記正常な信号線駆動回路により駆動される信号線が配される表示領域に、当該表示装置の異常を外部に報知するためのメッセージを表示する構成とすることもできる。
【0041】
これにより、表示装置の異常をユーザに認識させることができる。
【0042】
本発明に係る表示装置の駆動方法は、走査信号線と、該走査信号線に供給される走査信号によってオン/オフされるトランジスタと、該トランジスタの一端に接続された画素電極と、該トランジスタの他端に接続されたデータ信号線とを含み、走査信号線およびデータ信号線の少なくとも一方の信号線について、隣り合う複数の信号線で構成される組を少なくとも2つ備え、上記組ごとに、該組の信号線を駆動する信号線駆動回路が少なくとも1つ設けられた、表示パネルを備えた表示装置の駆動方法であって、複数の上記信号線駆動回路のうちの少なくとも1つが故障しているか否かを、各信号線駆動回路から出力される信号の出力タイミングに基づいて判定する判定ステップと、上記判定ステップにより一の信号線駆動回路が故障していると判定された場合には、少なくとも、他の正常な信号線駆動回路により、該正常な信号線駆動回路に対応する組の信号線を駆動することを特徴とする。
【0043】
上記方法では、上記表示装置に関して述べた効果と同じく、駆動回路に不具合が生じた場合でも表示機能を維持することができる効果を奏する。
【発明の効果】
【0044】
本発明に係る表示装置及びその駆動方法は、以上のように、複数の信号線駆動回路の少なくとも一が故障しているか否かを、各信号線駆動回路から出力される信号の出力タイミングに基づいて判定し、一の信号線駆動回路が故障していると判定された場合には、他の正常な信号線駆動回路により、該正常な信号線駆動回路に対応する組の信号線を駆動するものである。
【0045】
上記構成及び方法によれば、駆動回路に不具合が生じた場合でも表示機能を維持することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の液晶表示装置における各画素の電気的構成を示す等価回路図である。
【図3】図1の液晶表示装置におけるゲートドライバの構成を示すブロック図である。
【図4】図1の液晶表示装置における第1ゲートドライバが正常に動作している場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図5】図1の液晶表示装置における第1ゲートドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図6】図1の液晶表示装置における第2ゲートドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図7】図1の液晶表示装置における第3ゲートドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図8】図1の液晶表示装置における第4ゲートドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図9】図1の液晶表示装置における第1ゲートドライバが故障した場合の他の例を示すタイミングチャートである。
【図10】図1の液晶表示装置の第1ゲートドライバおよび第3ゲートドライバの異常を検知する動作例を示すフローチャートである。
【図11】図1の液晶表示装置の第2ゲートドライバおよび第4ゲートドライバの異常を検知する動作例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の液晶表示装置の他の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の液晶表示装置の他の構成を示すブロック図である。
【図14】図13の液晶表示装置におけるゲートドライバの構成を示すブロック図である。
【図15】図14のゲートドライバを構成するシフトレジスタの内部構成を示す回路図である。
【図16】図13の液晶表示装置における第1ゲートドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図17】図13の液晶表示装置における第4ゲートドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図18】図13の液晶表示装置の第1ゲートドライバおよび第3ゲートドライバの異常を検知する動作例を示すフローチャートである。
【図19】図13の液晶表示装置の第2ゲートドライバおよび第4ゲートドライバの異常を検知する動作例を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図21】図20の液晶表示装置におけるソースドライバの概略構成を示すブロック図である。
【図22】図20の液晶表示装置における第1ソースドライバが正常に動作している場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図23】図20の液晶表示装置における第1ソースドライバの第1ソースチップドライバが故障している状態を示すブロック図である。
【図24】図20の液晶表示装置における第1ソースドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図25】図20の液晶表示装置における第3ソースドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図26】図20の液晶表示装置の動作例(ソースドライバ)を示すフローチャートである。
【図27】本発明の液晶表示装置の他の構成を示すブロック図である。
【図28】図20の液晶表示装置における第1ゲートドライバが正常に動作している場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図29】図20の液晶表示装置における第1ゲートドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図30】図20の液晶表示装置における第3ゲートドライバが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【図31】図20の液晶表示装置の動作例(ゲートドライバ)を示すフローチャートである。
【図32】図20の液晶表示装置の他の構成を示すブロック図である。
【図33】従来の液晶表示装置の構成を示すブロック図である。
【図34】図33の液晶表示装置におけるゲートドライバの構成を示すブロック図である。
【図35】図34のゲートドライバを構成する各シフトレジスタの内部回路図である。
【図36】図35に示すシフトレジスタの動作例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0047】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1から図19に基づいて説明すると以下の通りである。
【0048】
まず、図1及び図2に基づいて本発明の表示装置に相当する液晶表示装置1の構成について説明する。なお、図1は液晶表示装置1の全体構成を示すブロック図であり、ゲートドライバ(走査信号線駆動回路)がパネル内に一体形成されている場合を示している。図2は液晶表示装置1の画素の電気的構成を示す等価回路図である。
【0049】
液晶表示装置1は、アクティブマトリクス型の液晶表示パネル10、ソースドライバ(データ信号線駆動回路)20、第1ゲートドライバ(走査信号線駆動回路)30a、第2ゲートドライバ30b、第3ゲートドライバ40a、第4ゲートドライバ40b、第1切替スイッチ部(切替手段)50a、第2切替スイッチ部50b、第3切替スイッチ部60a、第4切替スイッチ部60b、コントロール部(切替手段)70、報知部(報知手段)80を備えている。
【0050】
液晶表示パネル10は、図示しないアクティブマトリクス基板と対向基板との間に液晶を挟持して構成されており、行列状に配列された多数の画素P(図2参照)を有している。
【0051】
そして、液晶表示パネル10は、図2に示すように、アクティブマトリクス基板上に、ソースバスライン(データ信号線)11、ゲートライン(走査信号線)12(12a・12b)、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下「TFT」と称する)13、および画素電極14を備え、対向基板上に対向電極18を備えている。
【0052】
ソースバスライン11は、列方向(縦方向)に互いに平行となるように各列に1本ずつ形成されており、ゲートライン12は行方向(横方向)に互いに平行となるように各行に1本ずつ形成されている。ゲート信号(走査信号)の走査終了側に位置する最端部には、ゲートライン12に平行して、表示に寄与しないダミーのゲートライン(ダミーライン、ダミー走査信号線)12x(図1参照)が設けられている。TFT13及び画素電極14は、ソースバスライン11とゲートライン12との各交点に対応してそれぞれ形成されており、TFT13のソース電極sがソースバスライン11に、ゲート電極gがゲートライン12に、ドレイン電極dが画素電極14にそれぞれ接続されている。また、画素電極14は、対向電極18との間に液晶を介して液晶容量17を形成している。
【0053】
これにより、ゲートライン12に供給されるゲート信号(走査信号)によってTFT13のゲートをオンし、ソースバスライン11からのデータ信号を画素電極14に書き込んで画素電極14を上記ソース信号に応じた電位に設定し、対向電極18との間に介在する液晶に対して上記ソース信号に応じた電圧を印加することによって、上記ソース信号に応じた階調表示を実現することができる。
【0054】
なお、液晶表示装置1は、図2に示すように、CSバスライン(保持容量配線)15を含んでいてもよい。CSバスライン15は、行方向(横方向)に互いに平行となるように各行に1本ずつ形成され、ゲートライン12と対をなすように配置される。この各CSバスライン15は、それぞれ各行に配置された画素電極14と容量結合され、各画素電極14との間で保持容量(「補助容量」ともいう。)16を形成する。
【0055】
第1ゲートドライバ30aおよび第3ゲートドライバ40aは、同一のゲートラインを介して対を成して構成され、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bは、同一のゲートラインを介して対を成して構成され、各ゲートライン(12)は、隣り合う連続して配される複数本を1組として構成されている。すなわち、1組のゲートライン12aの一端に第1ゲートドライバ30aが接続されるとともに、他端に第3ゲートドライバ40aが接続されており、1組のゲートライン12bの一端に第2ゲートドライバ30bが接続されるとともに、他端に第4ゲートドライバ40bが接続されている。
【0056】
第1切替スイッチ部50aは、各ゲートライン12aに対応して複数の第1スイッチ(スイッチング素子)51aを含んで構成されている。具体的には、各第1スイッチ51aは、一方の導通電極が第1ゲートドライバ30aに接続され、他方の導通電極が各ゲートライン12aに接続されるとともに、それぞれの制御電極が互いに接続されている。これにより、制御電極にオン信号を入力することにより、全ての第1スイッチ51aがオンし、第1ゲートドライバ30aとゲートライン12aとが電気的に接続され、制御電極にオフ信号を入力することにより、全ての第1スイッチ51aがオフし、第1ゲートドライバ30aとゲートライン12aとが電気的に切断される。
【0057】
第2切替スイッチ部50bは、各ゲートライン12bに対応して複数の第2スイッチ(スイッチング素子)51bを含んで構成されている。具体的には、各第2スイッチ51bは、一方の導通電極が第2ゲートドライバ30bに接続され、他方の導通電極が各ゲートライン12bに接続されるとともに、それぞれの制御電極が互いに接続されている。これにより、制御電極にオン信号を入力することにより、全ての第2スイッチ51bがオンし、第2ゲートドライバ30bとゲートライン12bとが電気的に接続され、制御電極にオフ信号を入力することにより、全ての第2スイッチ51bがオフし、第2ゲートドライバ30bとゲートライン12bとが電気的に切断される。
【0058】
第3切替スイッチ部60aは、各ゲートライン12aに対応して複数の第3スイッチ(スイッチング素子)61aを含んで構成されている。具体的には、各第3スイッチ61aは、一方の導通電極が第3ゲートドライバ40aに接続され、他方の導通電極が各ゲートライン12aに接続されるとともに、それぞれの制御電極が互いに接続されている。これにより、制御電極にオン信号を入力することにより、全ての第3スイッチ61aがオンし、第3ゲートドライバ40aとゲートライン12aとが電気的に接続され、制御電極にオフ信号を入力することにより、全ての第3スイッチ61aがオフし、第3ゲートドライバ40aとゲートライン12aとが電気的に切断される。
【0059】
第4切替スイッチ部60bは、各ゲートライン12bに対応して複数の第4スイッチ(スイッチング素子)61bを含んで構成されている。具体的には、各第4スイッチ61bは、一方の導通電極が第4ゲートドライバ40bに接続され、他方の導通電極が各ゲートライン12bに接続されるとともに、それぞれの制御電極が互いに接続されている。これにより、制御電極にオン信号を入力することにより、全ての第4スイッチ61bがオンし、第4ゲートドライバ40bとゲートライン12bとが電気的に接続され、制御電極にオフ信号を入力することにより、全ての第4スイッチ61bがオフし、第4ゲートドライバ40bとゲートライン12bとが電気的に切断される。
【0060】
このように、第1ゲートドライバ30aおよび第3ゲートドライバ40aは、同一の機能を有し、第1ゲートドライバ30aは第1切替スイッチ部50aを介してゲートライン12aに接続され、第3ゲートドライバ40aは第3切替スイッチ部60aを介してゲートライン12aに接続されている。すなわち、第1ゲートドライバ30aおよび第3ゲートドライバ40aは、同一の信号線(ゲートライン12a)を介して対を成して配され、冗長性を有するように構成されている。同様に、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bは、同一の機能を有し、第2ゲートドライバ30bは第2切替スイッチ部50bを介してゲートライン12bに接続され、第4ゲートドライバ40bは第4切替スイッチ部60bを介してゲートライン12bに接続されている。すなわち、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bは、同一の信号線(ゲートライン12b)を介して対を成して配され、冗長性を有するように構成されている。以下では、必要に応じて、第1ゲートドライバ30aおよび第2ゲートドライバ30bをそれぞれメインゲートドライバ30aおよびメインゲートドライバ30b、第3ゲートドライバ40aおよび第4ゲートドライバ40bをそれぞれサブゲートドライバ40a(冗長回路)サブゲートドライバ40b(冗長回路)ともいう。
【0061】
コントロール部70は、各駆動回路(ゲートドライバおよびソースドライバ)を制御する一般的な機能(図示せず)に加えて、各ゲートドライバ(30a・30b・40a・40b)から出力されるゲート信号(Gout)をモニタリングして、その出力タイミングが正常であるか否かを判定するゲート出力判定部71を有している。ゲート出力判定部71により、ゲート信号の出力タイミングが異常であると判定された場合には、正常な表示が行われないため、当該ゲート信号を出力したゲートドライバの故障と判定される。具体的な判定方法については後述する。
【0062】
また、コントロール部70は、ゲート出力判定部71の判定結果に応じて、ゲートライン12aを駆動するためのドライバについて、第1ゲートドライバ30aおよび第3ゲートドライバ40a間で相互に切り替えるためのゲートドライバ切替信号SW(SW_A・SW_B)を出力し、ゲートライン12bを駆動するためのドライバについて、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40b間で相互に切り替えるためのゲートドライバ切替信号SW(SW_C・SW_D)を出力する。すなわち、コントロール部70は、メインゲートドライバをサブゲートドライバに切り替える切替手段としての機能も有する。
【0063】
また、コントロール部70は、ゲートドライバに異常が発生した場合に液晶表示パネル10に表示させるためのメッセージデータを格納するメモリ部76を備えている。このメッセージを表示させる際には、当該データに応じた電位をソースドライバ20に供給する。
【0064】
さらに、コントロール部70は、ゲートドライバの異常状態を外部に報知するためのエラーフラグを報知部80に出力する。報知部80は、ゲートドライバの故障をユーザに知らせる機能を有し、例えば、LEDランプを点灯させる、メッセージを表示させる、エラー音を発する、など周知の方法を適用することができる。このコントロール部70のより詳細な構成については後述する。
【0065】
なお、図1に示すように、コントロール部70と、各ゲートドライバとの間には、ロジックレベルとゲート駆動レベルとを互いにシフトするためのレベルシフタ72が設けられているが、このレベルシフタ72は、コントロール部70内に設けられていてもよい。また、レベルシフタ72およびコントロール部70が、ソースドライバ20内に設けられていてもよい。
【0066】
本実施の形態では、周期的に繰り返される垂直走査期間におけるアクティブ期間(有効走査期間)において、各行の水平走査期間を順次割り当て、各行を順次走査していく。そのため、各ゲートドライバ(30a・30b・40a・40b)は、TFT13をオンするためのゲート信号を各行の水平走査期間に同期して当該行のゲートライン12に対して順次出力する。
【0067】
また、ソースドライバ20は、各ソースバスライン11に対してソース信号を出力する。このソース信号は、液晶表示装置1の外部からコントロール部70を介してソースドライバ20に供給された映像信号を、ソースドライバ20において各列に割り当て、昇圧等を施した信号である。
【0068】
(液晶表示装置1の動作例1)
次に、コントロール部70の具体的な構成とともに、液晶表示装置1の動作例について説明する。ここでは、一例として、800RGB×480(WVGA)の液晶表示装置1を例に挙げて説明する。
【0069】
図3は、本液晶表示装置のゲートドライバの構成を示すブロック図である。同図に示すように、第1ゲートドライバ30aを構成する各シフトレジス(A1・A2…)と、第3ゲートドライバ40aを構成する各シフトレジスタ(C1・C2…)とが、同一のゲートライン12aを介して互いに接続され、第2ゲートドライバ30bを構成する各シフトレジス(B1・B2…)と、第4ゲートドライバ40bを構成する各シフトレジスタ(D1・D2…)とが、同一のゲートライン12bを介して互いに接続されている。各ゲートドライバの初段のシフトレジスタには、ゲートスタートパルスGSPが入力され、最終段のシフトレジスタからはゲート出力Goutが出力される。
【0070】
図4は、第1(メイン)ゲートドライバ30aが正常に動作している場合の、コントロール部70、第1および第2ゲートドライバ30a・30bにおける各種信号を示すタイミングチャートであり、図5は、第1(メイン)ゲートドライバ30aが故障した場合の、コントロール部70、第1,第2および第3ゲートドライバ(30a・30b・40a)における各種信号を示すタイミングチャートであり、図6は、第2(メイン)ゲートドライバ30bが故障した場合の、コントロール部70、第1,第2および第4ゲートドライバ(30a・30b・40b)における各種信号を示すタイミングチャートである。
【0071】
各図において、GCKおよびGCKBはクロック信号を示し、GSPはゲートスタートパルスを示し、G1,G2,…,G239,G240,G241,…,G480,G481(Gout_A)はそれぞれ、1行目,2行目,…,239行目,240行目,241行目,480段目(最終段),481段目(アクティブエリア10aの外領域、ダミーライン12xに対応)のゲートラインのゲート信号を示している。検知パルス(検知Pulse)は、各行のゲート信号のハイレベル(Hiレベル)/ローレベル(Loレベル)を周期的に検知するためのトリガーとなる信号であり、ここでは1水平走査期間ごとに検知する構成となっている。SW_A、SW_B、SW_C、およびSW_Dは、それぞれ、第1切替スイッチ部50a、第2切替スイッチ部50b、第3切替スイッチ部60a、および第4切替スイッチ部60bに入力されるゲートドライバ切替信号を示し、SWがHiレベル(Hi)のときは、切替スイッチ部がオン状態となって対応するゲートドライバがアクティブ状態となり、Loレベル(Lo)のときは、切替スイッチ部がオフ状態となって対応するゲートドライバは非アクティブ状態となる。エラーフラグA〜Dは、各ゲートドライバ切替信号SW_A〜SW_DがHiレベルからLoレベルに切り替えられるタイミングに同期して出力される信号である。
【0072】
まず、第1(メイン)ゲートドライバ30aおよび第2(メイン)ゲートドライバ30bが正常に動作している場合について説明する。
【0073】
初期状態において、SW_AおよびSW_BはHiレベル、SW_CおよびSW_DはLoレベルに設定されている。これにより、第1切替スイッチ部50aおよび第2切替スイッチ部50bがオン状態となって第1ゲートドライバ30aおよび第2ゲートドライバ30bがアクティブ状態となり、第3切替スイッチ部60aおよび第4切替スイッチ部60bがオフ状態となって第3ゲートドライバ40aおよび第4ゲートドライバ40bが非アクティブ状態となる。
【0074】
コントロール部70から第1ゲートドライバ30aにGSP_Aが入力されると、初段(1段目)のシフトレジスタA1(図3)がセットされる。この状態で、初段のシフトレジスタA1の端子ckaにHiパルスが入力される(すなわち、GCKがHiレベルになる)ことにより、ゲート信号G1が出力される。ゲート信号G1は、次段(2段目)のシフトレジスタA2をセットし、このシフトレジスタA2の端子ckaにHiパルスが入力される(すなわち、GCKBがHiレベルになる)ことにより、ゲート信号G2が出力される。同様にして順次、出力パルス(ゲート信号)がシフトしていき、最終段(240段目)のシフトレジスタA240に入力される。そして、シフトレジスタA240から出力されたゲート信号G240(Gout_A)が、最終段のゲートライン12aに入力されるとともに、コントロール部70に入力される。
【0075】
ここで、コントロール部70のゲート出力判定部71では、ゲート信号が正規(所定)のタイミングで出力されているか否かを判定する。具体的には、ゲート出力判定部71は、240行目のゲート信号Gout_Aが、GSP_Aが出力されてから240ライン(240水平走査期間)後に出力されているか、および、ゲート信号Gout_Aが、GSP_Aが出力されてから240ライン後でないタイミングで出力されていないかを、検知パルスをトリガーとして1水平走査期間ごとに、240行目のゲートライン12aをモニタリングして判定する。ゲート出力判定部71が、240行目のゲート信号Gout_Aが正規のタイミングで出力されていないと判定した場合には、第1ゲートドライバ30aの故障と判定し、コントロール部70はゲートドライバ切替信号SW_AをHiレベルからLoレベルに切り替える(後述の図5の説明)。
【0076】
図4では、240行目のゲート信号Gout_Aが、正規のタイミング(240ライン(240水平走査期間)後)で出力されているため(図4の丸囲み部分)、第1ゲートドライバ30aは正常と判定され、ゲートドライバ切替信号SW_AはHiレベルを維持され、エラーフラグAはLoレベルを維持される。
【0077】
これにより、次フレームにおいて、再び、コントロール部70から第1ゲートドライバ30aにGSP_Aが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、図4では、第1ゲートドライバ30aに不具合が生じていないため、冗長回路としての第3ゲートドライバ40aへ切り替えられることはなく、第1ゲートドライバ30aによりゲートラインG1〜G240を駆動する処理が繰り返される。このとき、第3ゲートドライバ40aでは、入出力される各種信号はすべてLoレベルに維持されている(図示せず)。なお、報知部80に入力されるエラーフラグA,Cは、ともにLoレベルであるため、例えば、第1および第3ゲートドライバ30a,40aの動作状態を表示するLEDランプ(第1Main)およびLEDランプ(第1Sub)は、いずれも正常状態を示す「緑点灯」の状態となっている。
【0078】
ここで、コントロール部70では、ゲート出力判定部71による上記判定処理を行うとともに、第2ゲートドライバ30bへ動作指示を与える。具体的には、コントロール部70は、第1ゲートドライバ30aへGSP_Aを出力してから240ライン(240水平走査期間)後に、第2ゲートドライバ30bへGSP_Bを出力する。これにより、第1ゲートドライバ30aが故障しているか否かに関わらず、第2ゲートドライバ30bの駆動(走査)が開始する。すなわち、コントロール部70から第2ゲートドライバ30bにGSP_Bが入力されると、初段(1段目)のシフトレジスタB1(図3)がセットされる。この状態で、初段のシフトレジスタB1の端子ckaにHiパルスが入力される(すなわち、GCKがHiレベルになる)ことにより、ゲート信号G241が出力される。ゲート信号G241は、次段(2段目)のシフトレジスタB2をセットし、このシフトレジスタB2の端子ckaにHiパルスが入力される(すなわち、GCKBがHiレベルになる)ことにより、ゲート信号G242が出力される。以降、順次、出力パルス(ゲート信号)がシフトしていき、最終段(480段目)までパルスが出力される。そして、480段目のゲート信号G480が最終行のゲートライン12aに出力されるとともに、ダミーライン12xに対応するシフトレジスタB241に入力され、このシフトレジスタB241から、481行目のゲート信号G481(Gout_B)が出力され、コントロール部70に入力される。
【0079】
ここで、コントロール部70のゲート出力判定部71では、同様に、ゲート信号が正規(所定)のタイミングで出力されているか否かを判定する。具体的には、ゲート出力判定部71は、481行目のゲート信号G481が、GSP_Bが出力されてから241ライン(241水平走査期間)後に出力されているか、および、ゲート信号G481が、GSP_Bが出力されてから241ライン後でないタイミングで出力されていないかを、検知パルスをトリガーとして1水平走査期間ごとに、481行目のダミーライン12xをモニタリングして判定する。ゲート出力判定部71が、481行目のゲート信号Gout_Bが正規のタイミングで出力されていないと判定した場合には、第2ゲートドライバ30bの故障と判定し、コントロール部70はゲートドライバ切替信号SW_BをHiレベルからLoレベルに切り替える(後述の図6の説明)。
【0080】
図4では、481行目のゲート信号G481が、正規のタイミング(241ライン(241水平走査期間)後)で出力されているため(図4の丸囲み部分)、第2ゲートドライバ30bは正常と判定され、ゲートドライバ切替信号SW_BはHiレベルを維持され、エラーフラグBはLoレベルを維持される。
【0081】
これにより、次フレームにおいて、再び、コントロール部70から第2ゲートドライバ30bにGSP_Bが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、図4では、第2ゲートドライバ30bに不具合が生じていないため、冗長回路としての第4ゲートドライバ40bへ切り替えられることはなく、第2ゲートドライバ30bによりゲートラインG241〜G480を駆動する処理が繰り返される。このとき、第4ゲートドライバ40bでは、入出力される各種信号はすべてLoレベルに維持されている(図示せず)。なお、報知部80に入力されるエラーフラグB,Dは、ともにLoレベルであるため、例えば、第2および第4ゲートドライバ30b,40bの動作状態を表示するLEDランプ(第2Main)およびLEDランプ(第2Sub)は、いずれも正常状態を示す「緑点灯」の状態となっている。
【0082】
(液晶表示装置1の動作例2)
次に、液晶表示装置1を使用中に第1(メイン)ゲートドライバ30aが故障した場合について説明する。図5では、シフトレジスタA239(図3)が故障し(例えば、シフト動作が正常に行われない)、239段目のゲート信号G239が出力されず、240段目のゲート信号G240が正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図5の丸囲み点線部分)。なお、説明の便宜上、上記故障は、第1フレームおいて生じたものとする。
【0083】
この場合には、ゲート出力判定部71に、240行目のゲート信号G240(Gout_A)が正規のタイミング(GSP_Aが出力されてから240ライン(240水平走査期間)後)で入力されていないため、ゲート出力判定部71は、第1ゲートドライバ30aの故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ゲートドライバ切替信号SW_AをHiレベルからLoレベルに切り替えるとともに、ゲートドライバ切替信号SW_CをLoレベルからHiレベルに切り替える。これにより、第1切替スイッチ部50aがオフ状態となり、第1ゲートドライバ30aがアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第1ゲートドライバ30aの動作が停止するとともに、第3切替スイッチ部60aがオン状態となり、第3ゲートドライバ40aが非アクティブ状態からアクティブ状態に切り替わる。これにより、次フレーム(第2フレーム)では、第3ゲートドライバ40aが、ゲートラインG1〜G240を駆動することになる。
【0084】
また、ゲートドライバ切替信号SW_AがHiレベルからLoレベルに切り替わるタイミングに同期して、エラーフラグAがLoレベルからHiレベルに切り替わる。これにより、報知部80から、第1ゲートドライバ30aが故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第1ゲートドライバ30aの状態を表示するLEDランプ(第1Main)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、ユーザは第1ゲートドライバ30aが故障したことを認識することができる。
【0085】
一方、コントロール部70では、上記判定処理および切替処理を行うとともに、第2ゲートドライバ30bへGSP_Bを出力する。図5では、第2ゲートドライバ30bに故障が生じていないため、図4に示した通常の動作が行われる。
【0086】
続いて、コントロール部70は、第2フレームの開始タイミングに同期して、GSP_Cを第3ゲートドライバ40aへ出力する。コントロール部70から第3ゲートドライバ40aにGSP_Cが入力されると、初段(1段目)のシフトレジスタC1(図3)がセットされる。この状態で、初段のシフトレジスタC1の端子ckaにHiパルスが入力される(すなわち、GCKがHiレベルになる)ことにより、ゲート信号G1が出力される。ゲート信号G1は、次段(2段目)のシフトレジスタC2をセットし、このシフトレジスタC2の端子ckaにHiパルスが入力される(すなわち、GCKBがHiレベルになる)ことにより、ゲート信号G2が出力される。同様にして順次、出力パルス(ゲート信号)がシフトしていき、最終段(240段目)のシフトレジスタC240に入力される。そして、シフトレジスタC240から出力されたゲート信号G240が、最終段のゲートライン12aに入力されるとともに、コントロール部70に入力される。
【0087】
コントロール部70のゲート出力判定部71では、ゲート信号が正規(所定)のタイミングで出力されているか否かを判定する。具体的には、ゲート出力判定部71は、240行目のゲート信号G240が、GSP_Cが出力されてから240ライン(240水平走査期間)後に出力されているか、および、ゲート信号G240が、GSP_Cが出力されてから240ライン後でないタイミングで出力されていないかを、検知パルスをトリガーとして1水平走査期間ごとに、240行目のゲートライン12aをモニタリングして判定する。ゲート出力判定部71が、240行目のゲート信号Gout_Cが正規のタイミングで出力されていないと判定した場合には、第3ゲートドライバ40aの故障と判定し、コントロール部70はゲートドライバ切替信号SW_CをHiレベルからLoレベルに切り替える(後述の図7の説明)。
【0088】
図5では、240行目のゲート信号Gout_Cが、正規のタイミング(240ライン(240水平走査期間)後)で出力されているため、第3ゲートドライバ40aは正常と判定され、ゲートドライバ切替信号SW_CはHiレベルを維持され、エラーフラグCはLoレベルを維持される。
【0089】
これにより、次フレーム(第3フレーム)において、再び、コントロール部70から第3ゲートドライバ40aにGSP_Cが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。このとき、第1ゲートドライバ30aでは、入出力される各種信号(GSP_A,SW_A)はLoレベルに維持されている。なお、報知部80に入力されるエラーフラグAはHiレベルとなり、エラーフラグBおよびCはLoレベルとなるため、例えば、第1ゲートドライバ30aの状態を表示するLEDランプ(第1Main)が、異常状態を示す「赤点灯」、第2および第3ゲートドライバ30b・40aの動作状態を表示するLEDランプ(第2Main,第1Sub)が正常状態を示す「緑点灯」の状態となる。
【0090】
一方、コントロール部70では、上記判定処理および切替処理を行うとともに、第2ゲートドライバ30bへ動作指示を与える。具体的には、コントロール部70は、第3ゲートドライバ40aへGSP_Cを出力してから240ライン(240水平走査期間)後に、第2ゲートドライバ30bへGSP_Bを出力する。これにより、第2フレームでは、ゲートラインG241〜480は、第3ゲートドライバ40aが故障しているか否かに関わらず、前フレーム(第1フレーム)に引き続き、第2ゲートドライバ30bにより駆動(走査)される。
【0091】
このように、図5の構成では、第1フレームにおいて第1ゲートドライバ30aが故障した場合、ゲートラインG1〜G240については、第2フレーム以降は第3ゲートドライバ40aにより駆動される一方、ゲートラインG241〜G480については、第2ゲートドライバ30bにより駆動される。なお、第1フレームにおいて第2ゲートドライバ30bが故障した場合には、ゲートラインG1〜G240については、第1ゲートドライバ30aにより駆動される一方、ゲートラインG241〜G480については、第2フレーム以降は第4ゲートドライバ40bにより駆動される。この状態を図6に示す。図6の動作内容は、図5と同様であるため、説明を省略する。
【0092】
(液晶表示装置1の動作例3)
次に、図5の駆動(すなわち、第1(メイン)ゲートドライバ30aが停止し、第3(サブ)ゲートドライバ40aが駆動)をしている液晶表示装置1を使用中に、第3(サブ)ゲートドライバ40aが故障した場合について説明する。図7では、あるシフトレジスタA239(図3)が故障し(例えば、シフト動作が正常に行われない)、239段目のゲート信号G239が出力されず、240段目のゲート信号G240が正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図7の丸囲み点線部分)。なお、説明の便宜上、上記故障は、第2フレームおいて生じたものとする。
【0093】
この場合には、ゲート出力判定部71に、240段目のゲート信号G240(Gout_C)が正規のタイミング(GSP_Cが出力されてから240ライン(240水平走査期間)後)で入力されていないため、ゲート出力判定部71は、第3ゲートドライバ40aの故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ゲートドライバ切替信号SW_CをHiレベルからLoレベルに切り替える。これにより、第3切替スイッチ部60aがオフ状態となり、第3ゲートドライバ40aがアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第3ゲートドライバ40aの動作が停止する。これにより、次フレーム(第3フレーム)では、第1および第3ゲートドライバ30a・40aともに停止状態となるため、ゲートラインG1〜G240は不定状態になる。
【0094】
また、ゲートドライバ切替信号SW_CがHiレベルからLoレベルに切り替えるタイミングに同期して、エラーフラグCがLoレベルからHiレベルに切り替える。これにより、報知部80から、第3ゲートドライバ40aが故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第3ゲートドライバ40aの状態を表示するLEDランプ(第1Sub)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、ユーザは第3ゲートドライバ40aが故障したことを認識することができる。
【0095】
一方、コントロール部70では、上記判定処理および切替処理を行うとともに、第2ゲートドライバ30bへGSP_Bを出力する。図7では、第2ゲートドライバ30bに故障が生じていないため、図4に示した通常の動作が行われる。
【0096】
続いて、第3フレームでは、コントロール部70は、第3フレームの開始タイミングでGSP_Cの出力を行わず、240ライン(240水平走査期間)後にGSP_Bを出力する。このとき、コントロール部70は、メモリ部76に格納されているメッセージデータをソースドライバ20に供給する。メッセージの内容としては、液晶表示装置1に故障が発生している旨をユーザに警告する内容であり、さらに、サービスセンターの連絡先等を含めてもよい。これらのメッセージは、予めメモリ部76に登録されるものであり、また、必要に応じて追加や修正が可能となっている。
【0097】
これにより、第3フレームでは、ゲートラインG1〜G240に相当する表示画面の上半分には何も表示されず、ゲートラインG241〜G480に相当する表示画面の下半分には、所望のメッセージ(警告)表示が行われる。
【0098】
(液晶表示装置1の動作例4)
次に、図7の駆動(すなわち、第1(メイン)ゲートドライバ30a、第2(メイン)ゲートドライバ30bが停止し、第3(サブ)ゲートドライバ40aが駆動)をしている液晶表示装置1において、第3(サブ)ゲートドライバ40aおよび第4(サブ)ゲートドライバ40bが故障した場合について説明する。図8では、あるシフトレジスタDn(図示せず)が故障し(例えば、シフト動作が正常に行われない)、n段目のゲート信号Gnが出力されず、481段目のゲート信号G481(Gout_D)が正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図8の丸囲み点線部分)。
【0099】
この場合には、ゲート出力判定部71に、481段目のゲート信号Gout_Dが正規のタイミング(GSP_Dが出力されてから241ライン(241水平走査期間)後)で入力されていないため、ゲート出力判定部71は、第4ゲートドライバ40bの故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ゲートドライバ切替信号SW_DをHiレベルからLoレベルに切り替える。これにより、第4切替スイッチ部60bがオフ状態となり、第4ゲートドライバ40bがアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第4ゲートドライバ40bの動作が停止する。これにより、次フレームでは、全てのゲートドライバが停止状態となるため、ゲートラインG1〜G480は不定状態になる。
【0100】
また、ゲートドライバ切替信号SW_DがHiレベルからLoレベルに切り替えるタイミングに同期して、エラーフラグDがLoレベルからHiレベルに切り替える。これにより、報知部80から、第4ゲートドライバ40bが故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第4ゲートドライバ40bの状態を表示するLEDランプ(第2Sub)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、全LEDランプが「赤点灯」となり、ユーザは全てのゲートドライバが故障したことを認識することができる。
【0101】
ところで、上述の各構成では、シフトレジスタのシフト動作の異常により最終段(240段または481段)のゲート信号Goutが出力されない場合を示したが、他の不具合例としては、ゲート信号が不正なタイミングで出力される場合や、ゲート信号が正規のタイミングおよび不正なタイミング双方で出力される場合が挙げられる。例えば、図9は、ゲート信号G240(Gout_A)が、不正なタイミングで出力される場合(図9の丸囲み部分)を示している。この点、本液晶表示装置1のゲート出力判定部71によれば、ゲート信号Gout_Aが、GSP_Aが出力されてから240ライン(240水平走査期間)後に出力されているか、および、ゲート信号Gout_Aが、GSP_Aが出力されてから240ライン後でないタイミングで出力されていないか、の双方をチェックして正常/異常を判定しているため、ゲートドライバの故障を確実に検出することができる。
【0102】
また、検出精度を高めるために、検知パルスの周期を短くしてもよい。具体的には、1水平走査期間に1回のパルス(立ち上がり)(図4等)を2回あるいはそれ以上にしてもよい。これにより、例えば、パルス幅の短い異常パルスを検知することも可能となる。
【0103】
また、ゲート出力判定部71は、ゲート信号の異常と判定した回数が連続して複数回に達した時点で、各ゲートドライバの故障と判定してもよい。具体的には、コントロール部70が、ゲートドライバから出力されるゲート信号の出力タイミングが異常であるとゲート出力判定部71によって判定された回数を計測するカウンタ部(計測手段)73(図1)を備え、カウンタ部73によるゲート信号の異常判定回数が所定回数(複数回数)に達したときに、ゲート出力判定部71が、ゲートドライバが故障していると判定する構成とすることにより実現できる。
【0104】
また、上記の形態では、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bについては、ゲートドライバからゲート出力判定部71に入力される(戻される)異常検知の対象となるゲート信号Gout_B・Gout_Dを、表示に寄与する最終段のゲートライン12aの次段(481段目、ダミーライン12x)のゲート信号G481としているが、これに限定されるものではなく、最終段のゲート信号G480としてもよい。あるいは、各段のゲート信号Goutを、順次、ゲート出力判定部71に入力して、各段ごとにゲート信号Goutが異常であるか否かを判定する構成としてもよい。
【0105】
また、上記の形態では、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bについては、ゲート出力判定部71は、ゲート信号G481が、GSP_B(GSP_D)が出力されてから281ライン(281水平走査期間)後に出力されているか、および、ゲート信号G481が、GSP_B(GSP_D)が出力されてから281ライン後でないタイミングで出力されていないかを判定する構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、GSP_B(GSP_D)が出力されてからゲート信号G241が出力されるまでの期間が1水平走査期間ではない場合には、ゲート出力判定部71は、ゲート信号G481が、ゲート信号G1が出力されてから(走査開始時点から)240ライン(240水平走査期間)後に出力されているか、および、ゲート信号G481が、ゲート信号G1が出力されてから(走査開始時点から)280ライン後でないタイミングで出力されていないかを判定する構成とすることが好ましい。
【0106】
(液晶表示装置1の動作フロー1)
ここで、液晶表示装置1の上記動作例に対応するフローチャートを図10に示す。図10は、第1ゲートドライバ30aおよび第3ゲートドライバ40aの異常を検知する動作フローを示し、図11は、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bの故障を検知する動作フローを示している。
【0107】
図10に示すように、まず、ステップS1において、コントロール部70は、ゲートスタートパルスGSP_A、及びクロックGCK・GCKB・CLRを出力する。出力波形は図4に示したとおりである。またステップS1では、ゲートドライバ切替信号SW_AのHiレベル、ゲートドライバ切替信号SW_CのLoレベルを出力する。このとき、ゲートスタートパルスGSP_C、エラーフラグA・CについてはLoレベルを出力する。
【0108】
次に、ステップS2において、ゲート出力判定部71が、正規の位置(タイミング)でゲート信号Gout_Aが出力されているか、および、正規の位置ではない位置でゲート信号Gout_Aが出力されていないかを判定する(判定ステップ)。
【0109】
ステップS2においてYESの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Aが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第1ゲートドライバ30aは正常であると判定し、ステップS1に戻り、第1ゲートドライバ30aにおいて通常の動作が繰り返される。
【0110】
一方、ステップS2においてNOの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Aが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第1ゲートドライバ30aが故障していると判定し、次のステップS3に移行する。
【0111】
ステップS3では、ゲート出力判定部71の判定結果(第1ゲートドライバ30aの故障)に基づいて、コントロール部70が、ゲートドライバ切替信号SW_AをLoレベルに切り替え、ゲートドライバ切替信号SW_CをHiレベルに切り替える。また、ゲートスタートパルスGSP_AをLoレベルに、ゲートスタートパルスGSP_Cを出力モードに切り替える(図5参照)。
【0112】
さらに、エラーフラグAをHiレベルに切り替える。エラーフラグCについては、Loレベルを維持する。これにより、第1ゲートドライバ30aが停止し、第3ゲートドライバ40aが駆動を開始する。同時に、第1ゲートドライバ30aの故障が外部に報知される。
【0113】
次に、ステップS4では、ステップS2の処理と同様、第3ゲートドライバ40aにおいて、ゲート出力判定部71が、ゲート信号Gout_Cの出力タイミングをモニタリングして、第3ゲートドライバ40aの状態を判定する。
【0114】
ステップS4においてYESの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Cが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第3ゲートドライバ40aは正常であると判定し、ステップS3に戻り、第3ゲートドライバ40aによる通常の動作が繰り返される。
【0115】
一方、ステップS4においてNOの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Cが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第3ゲートドライバ40aが故障していると判定し、次のステップS5に移行する。
【0116】
ステップS5では、ゲート出力判定部71の判定結果(第3ゲートドライバ40aの故障)に基づいて、コントロール部70が、ゲートドライバ切替信号SW_CをLoレベルに切り替える。また、ゲートスタートパルスGSP_CをLoレベルに切り替える。さらに、エラーフラグCをHiレベルに切り替える。これにより、第1ゲートドライバ30aに加えて、第3ゲートドライバ40aの動作も停止する。そして、第1および第3ゲートドライバ30a・40aの故障が外部に報知される。また、この場合には、表示画面の上半分には警告表示(図7参照)が行われる。
【0117】
次に、ステップS6では、エラーフラグB・Dの何れもがON(Hiレベル)であるか否かを判定する。ステップS6においてYESの場合、すなわち、エラーフラグB・Dの何れもがHiレベルである場合には、第1〜第4ゲートドライバ30a・30b・40a・40bの全てが故障していると判定し、液晶表示装置1の機能を停止する(ステップS7)(図8参照)。
【0118】
一方、ステップS6においてNOの場合、すなわち、エラーフラグB・Dの少なくとも何れか一方がLoレベルである場合には、第2・第4ゲートドライバ30b・40bの少なくとも何れか一方は正常であると判定し、ステップS5に戻り、上記警告表示が繰り返される(図7参照)。
【0119】
(液晶表示装置1の動作フロー2)
上述の動作例における各処理内容は、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bの故障を検知する動作例(図11)についても同様である。
【0120】
図11に示すように、まず、ステップS11において、コントロール部70は、ゲートスタートパルスGSP_B、及びクロックGCK・GCKB・CLRを出力する。出力波形は図4に示したとおりである。またステップS11では、ゲートドライバ切替信号SW_BのHiレベル、ゲートドライバ切替信号SW_DのLoレベルを出力する。このとき、ゲートスタートパルスGSP_D、エラーフラグB・DについてはLoレベルを出力する。
【0121】
次に、ステップS12において、ゲート出力判定部71が、正規の位置(タイミング)でゲート信号Gout_Bが出力されているか、および、正規の位置ではない位置でゲート信号Gout_Bが出力されていないかを判定する。
【0122】
ステップS12においてYESの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Bが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第2ゲートドライバ30bは正常であると判定し、ステップS11に戻り、第2ゲートドライバ30bにおいて通常の動作が繰り返される。
【0123】
一方、ステップS12においてNOの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Bが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第2ゲートドライバ30bが故障していると判定し、次のステップS13に移行する。
【0124】
ステップS13では、ゲート出力判定部71の判定結果(第2ゲートドライバ30bの故障)に基づいて、コントロール部70が、ゲートドライバ切替信号SW_BをLoレベルに切り替え、ゲートドライバ切替信号SW_DをHiレベルに切り替える。また、ゲートスタートパルスGSP_BをLoレベルに、ゲートスタートパルスGSP_Dを出力モードに切り替える(図6参照)。
【0125】
さらに、エラーフラグBをHiレベルに切り替える。エラーフラグDについては、Loレベルを維持する。これにより、第2ゲートドライバ30bが停止し、第4ゲートドライバ40bが駆動を開始する。同時に、第2ゲートドライバ30bの故障が外部に報知される。
【0126】
次に、ステップS14では、ステップS12の処理と同様、第4ゲートドライバ40bにおいて、ゲート出力判定部71が、ゲート信号Gout_Dの出力タイミングをモニタリングして、第4ゲートドライバ40bの状態を判定する。
【0127】
ステップS14においてYESの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Dが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第4ゲートドライバ40bは正常であると判定し、ステップS13に戻り、第4ゲートドライバ40bによる通常の動作が繰り返される。
【0128】
一方、ステップS14においてNOの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Dが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第4ゲートドライバ40bが故障していると判定し、次のステップS15に移行する。
【0129】
ステップS15では、ゲート出力判定部71の判定結果(第4ゲートドライバ40bの故障)に基づいて、コントロール部70が、ゲートドライバ切替信号SW_DをLoレベルに切り替える。また、ゲートスタートパルスGSP_DをLoレベルに切り替える。さらに、エラーフラグDをHiレベルに切り替える。これにより、第2ゲートドライバ30bに加えて、第4ゲートドライバ40bの動作も停止する。そして、第2および第4ゲートドライバ30b・40bの故障が外部に報知される。また、この場合には、表示画面の下半分には警告表示が行われる。
【0130】
次に、ステップS16では、エラーフラグA・Cの何れもがON(Hiレベル)であるか否かを判定する。ステップS16においてYESの場合、すなわち、エラーフラグA・Cの何れもがHiレベルである場合には、第1〜第4ゲートドライバ30a・30b・40a・40bの全てが故障していると判定し、液晶表示装置1の機能を停止する(ステップS17)(図8参照)。
【0131】
一方、ステップS16においてNOの場合、すなわち、エラーフラグA・Cの少なくとも何れか一方がLoレベルである場合には、第2・第4ゲートドライバ30b・40bの少なくとも何れか一方は正常であると判定し、ステップS15に戻り、上記警告表示が繰り返される。
【0132】
以上のように、本実施の形態に係る液晶表示装置1では、全ゲートラインが複数の組(図1および図3では、2組:ゲートライン12a(G1〜G240)とゲートライン12b(G241〜G480))に分割され、各組に対応してゲートドライバ(ゲートドライバ30a・30b)が個別に設けられている。これにより、何れかのゲートドライバ(例えば、ゲートドライバ30a)が故障した場合でも、正常なゲートドライバ(例えば、ゲートドライバ30b)により、対応するゲートライン(例えば、ゲートライン12b(G241〜G480))を駆動することができるため、表示機能が突然停止することがない。よって、ユーザによる使用中に表示画面に何も表示されなくなるという不具合を回避することができる。また、一方のゲートドライバが故障した場合には、他方のゲートドライバの動作により、故障した旨のメッセージが表示画面の一部に表示されるため、ユーザは故障(表示不良)の原因等を認識することができる。
【0133】
このような効果を得るためには、本液晶表示装置は、図12に示すように、上記分割された組ごとに少なくとも1つのゲートドライバを備えていればよい。
【0134】
加えて、図1に示す液晶表示装置では、上記分割された組ごとに2つのゲートドライバを備えているため、例えば、第1(メイン)ゲートドライバ30aが故障した場合には、自動的に第3(サブ)ゲートドライバ40a(冗長回路)に切り替わるため、表示機能を停止させることなく動作を続行させることができる。よって、製造時においては冗長回路に切り替える手間を省くことができるとともに、ユーザ使用時においては製品寿命を延ばすことができる。
【0135】
また、一方のドライバが動作中に他方のドライバに関わる信号をLoレベルに設定しておくことにより、他方のドライバにおけるVthのシフトを抑えることができるという効果を得られる。
【0136】
ところで、上記液晶表示装置1の構成では、上述したように、表示画面の上半分および下半分の何れかが表示不能となった場合、すなわち、例えば、第1ゲートドライバ30aおよび第3ゲートドライバ40aが故障して、表示画面の上半分が表示不能となった場合(図7参照)、表示可能領域である表示画面の下半分では警告表示が行われる。しかし、この場合、表示不能領域(ここでは、表示画面の上半分)では、不定状態となるためノイズが発生するという問題がある。そこで、このノイズの発生を回避するために、上記液晶表示装置を図13に示す構成としてもよい。
【0137】
図13に示す液晶表示装置1′では、図1の液晶表示装置1において、コントロール部70から各ゲートドライバに固定信号ERRを入力する。以下では、図1の液晶表示装置1との相違点を中心に説明する。
【0138】
図14は、図13の液晶表示装置1′におけるゲートドライバの構成を示すブロック図である。ゲートドライバ30aを構成する各シフトレジスタA1・A2・…に、コントロール回路70から固定信号ERR_H1・ERR_L1が同時に入力され、ゲートドライバ30bを構成する各シフトレジスタB1・B2・…に、コントロール回路70から固定信号ERR_H2・ERR_L2が同時に入力され、ゲートドライバ40aを構成する各シフトレジスタC1・C2・…に、コントロール回路70から固定信号ERR_H1・ERR_L1が同時に入力され、ゲートドライバ40bを構成する各シフトレジスタD1・D2・…に、コントロール回路70から固定信号ERR_H2・ERR_L2が同時に入力される。
【0139】
図15は、上記シフトレジスタの構成を示す回路図である。上記シフトレジスタは、図31のシフトレジスタの構成において、さらに、トランジスタOおよびトランジスタPが設けられている。トランジスタOは、その導通電極の一端が出力Goutに接続され、他端が固定信号ERR_Hの入力に接続され、その入力が制御電極に接続されている。トランジスタPは、その導通電極の一端が出力Goutに接続され、他端がVSSに接続され、制御電極が固定信号ERR_Lの入力に接続されている。これにより、シフトレジスタに固定信号ERR_H(Hiレベル)が入力されると、シフトレジスタからHiレベルの信号が出力され、シフトレジスタに固定信号ERR_L(Hiレベル)が入力されると、シフトレジスタからVSSレベルの信号が出力される。
【0140】
上記の液晶表示装置1′では、第1(メイン)ゲートドライバ30aおよび第2(メイン)ゲートドライバ30bが正常に動作している場合には、図4に示す動作と同様であるため、ここでは説明を省略する。なお、この場合には、固定信号ERR_H・ERR_Lは何れもLoレベルとなっている。図16は、第1(メイン)ゲートドライバ30aが停止し、第3(サブ)ゲートドライバ40aが駆動をしている液晶表示装置1′を使用中に、第3(サブ)ゲートドライバ40aが故障した場合の各種信号を示すタイミングチャートである。
【0141】
図16では、あるシフトレジスタC239(図14)が故障し(例えば、シフト動作が正常に行われない)、239段目のゲート信号G239が出力されず、240段目のゲート信号G240が正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図16の丸囲み点線部分)。なお、説明の便宜上、上記故障は、第2フレームおいて生じたものとする。
【0142】
この場合には、ゲート出力判定部71に、240行目のゲート信号G240(Gout_C)が正規のタイミング(GSP_Cが出力されてから240ライン(240水平走査期間)後)で入力されていないため、ゲート出力判定部71は、第3ゲートドライバ40aの故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ゲートドライバ切替信号SW_CをHiレベルからLoレベルに切り替える。これにより、第3切替スイッチ部60aがオフ状態となり、第3ゲートドライバ40aがアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第3ゲートドライバ40aの動作が停止する。これにより、次フレーム(第3フレーム)では、第1および第3ゲートドライバ30a・40aともに停止状態となるため、ゲートラインG1〜G240は不定状態になる。
【0143】
また、ゲートドライバ切替信号SW_CがHiレベルからLoレベルに切り替わるタイミングに同期して、エラーフラグCがLoレベルからHiレベルに切り替わる。これにより、報知部80から、第3ゲートドライバ40aが故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第3ゲートドライバ40aの状態を表示するLEDランプ(第1Sub)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、ユーザは第3ゲートドライバ40aが故障したことを認識することができる。
【0144】
一方、コントロール部70では、上記判定処理および切替処理を行うとともに、第2ゲートドライバ30bへGSP_Bを出力する。図16では、第2ゲートドライバ30bに故障が生じていないため、通常の動作が行われる。
【0145】
続いて、第3フレームでは、コントロール部70は、第3フレームの開始タイミングで、ゲートドライバ切替信号SW_A(またはゲートドライバ切替信号SW_C)をLoレベルからHiレベルに切り替え、固定信号ERR_H1を出力する(LoレベルからHiレベルに切り替える)。これにより、各シフトレジスタA1〜A240(またはC1〜C240)からHiレベルの信号が出力され、各ゲートラインG1〜G240がアクティブ状態になる。その後、ゲートスタートパルスGSP_Bに基づいて、固定信号ERR_H1がLoレベルに切り替わるとともに、固定信号ERR_L1がHiレベルに切り替わる。ここで、各ゲートラインG1〜G240がアクティブ状態の間、コントロール部70は、メモリ部76に格納されている黒表示データをソースドライバ20に供給することにより、当該フレームにおける表示画面の上半分が黒表示になる。
【0146】
なお、表示画面の下半分では、図7に示したように、コントロール部70は、メモリ部76に格納されているメッセージデータをソースドライバ20に供給することにより、所望のメッセージ(警告)表示が行われる。
【0147】
ここで、第1(メイン)ゲートドライバ30a、第2(メイン)ゲートドライバ30b、第3(サブ)ゲートドライバ40aが停止し、第4(サブ)ゲートドライバ40bのみが駆動している液晶表示装置1′において、第4(サブ)ゲートドライバ40bが故障した場合について説明する。図17では、あるシフトレジスタDn(図示せず)が故障し(例えば、シフト動作が正常に行われない)、n段目のゲート信号Gnが出力されず、481段目のゲート信号G481(Gout_D)が正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図17の丸囲み点線部分)。
【0148】
この場合には、ゲート出力判定部71に、481行目のゲート信号G481(Gout_D)が正規のタイミング(GSP_Dが出力されてから241ライン(241水平走査期間)後)で入力されていないため、ゲート出力判定部71は、第4ゲートドライバ40bの故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ゲートドライバ切替信号SW_DをHiレベルからLoレベルに切り替える。これにより、第4切替スイッチ部60bがオフ状態となり、第4ゲートドライバ40bがアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第4ゲートドライバ40bの動作が停止する。これにより、次フレーム(第3フレーム)では、第2および第4ゲートドライバ30b・40bともに停止状態となるため、ゲートラインG241〜G481は不定状態になる。
【0149】
また、ゲートドライバ切替信号SW_DがHiレベルからLoレベルに切り替わるタイミングに同期して、エラーフラグDがLoレベルからHiレベルに切り替わる。これにより、報知部80から、第4ゲートドライバ40bが故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第4ゲートドライバ40bの状態を表示するLEDランプ(第2Sub)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、ユーザは第4ゲートドライバ40bが故障したことを認識することができる。
【0150】
続いて、第3フレームでは、コントロール部70は、第3フレームの開始タイミングで、ゲートドライバ切替信号SW_B(またはゲートドライバ切替信号SW_D)をLoレベルからHiレベルに切り替え、固定信号ERR_H2を出力する(LoレベルからHiレベルに切り替える)。これにより、各シフトレジスタB1〜B241(またはD1〜D241)からHiレベルの信号が出力され、各ゲートラインG241〜G481がアクティブ状態になる。なお、各ゲートラインG1〜G240は既にアクティブ状態となっている。これにより、以降のフレームでは、コントロール部70がメモリ部76に格納されている黒表示データをソースドライバ20に供給することにより、表示画面の全体が黒表示になる。
【0151】
(液晶表示装置1′の動作フロー1)
次に、液晶表示装置1′の上記動作例に対応するフローチャートを図18に示す。図18は、第1ゲートドライバ30aおよび第3ゲートドライバ40aの異常を検知する動作フローを示し、図19は、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bの故障を検知する動作フローを示している。
【0152】
図18に示すように、まず、ステップS21において、コントロール部70は、ゲートスタートパルスGSP_A、及びクロックGCK・GCKB・CLRを出力する。出力波形は図16等に示したとおりである。またステップS21では、ゲートドライバ切替信号SW_AのHiレベル、ゲートドライバ切替信号SW_CのLoレベルを出力する。このとき、ゲートスタートパルスGSP_C、エラーフラグA・C、固定信号ERR_H1・ERR_LについてはLoレベルを出力する。以降、ステップS24の処理までは、図10に示したステップS1〜S4の処理と同一であるため説明を省略する。
【0153】
ステップS24では、第3ゲートドライバ40aにおいて、ゲート出力判定部71が、ゲート信号Gout_Cの出力タイミングをモニタリングして、第3ゲートドライバ40aの状態を判定する。
【0154】
ステップS24においてYESの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Cが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第3ゲートドライバ40aは正常であると判定し、ステップS23に戻り、第3ゲートドライバ40aによる通常の動作が繰り返される。
【0155】
一方、ステップS24においてNOの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Cが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第3ゲートドライバ40aが故障していると判定し、次のステップS25に移行する。
【0156】
ステップS25では、ゲート出力判定部71の判定結果(第3ゲートドライバ40aの故障)に基づいて、コントロール部70が、ゲートドライバ切替信号SW_CをLoレベルに切り替える。また、ゲートスタートパルスGSP_CをLoレベルに切り替える。さらに、エラーフラグCをHiレベルに切り替える。これにより、第1ゲートドライバ30aに加えて、第3ゲートドライバ40aの動作も停止する。そして、第1および第3ゲートドライバ30a・40aの故障が外部に報知される。その後、次フレームの開始タイミングでゲートドライバ切替信号SW_A(またはSW_C)を再びHiレベルに切り替えるとともに、ERR_H1をLoレベルからHiレベルに切り替える。これにより、表示画面の上半分では警告表示が行われる一方、表示画面の下半分では黒が表示される(図16参照)。なお、ゲートラインG241〜G481の選択期間では、ERR_H1をLoレベルに切り替えるとともにERR_L1をHiレベルに切り替えることにより、対応するシフトレジスタを交流制御することが好ましい。
【0157】
次に、ステップS26では、エラーフラグB・Dの何れもがHiレベルであるか否かを判定する。ステップS26においてYESの場合、すなわち、エラーフラグB・Dの何れもがHiレベルである場合には、第1〜第4ゲートドライバ30a・30b・40a・40bの全てが故障していると判定し、液晶表示装置の機能を停止する(ステップS27)。また、ゲートドライバ切替信号SW_A(またはSW_C)、および、SW_B(またはSW_D)をHiレベルに切り替えるとともに、固定信号ERR_H1・ERR_H2のHiレベルを出力し、全てのゲート出力をHiレベルにする。もしくは、固定信号ERR_L1・ERR_L2のHiレベルを出力し、全てのゲート出力をLoレベルにする。
【0158】
一方、ステップS26においてNOの場合、すなわち、エラーフラグB・Dの少なくとも何れか一方がLoレベルである場合には、第2・第4ゲートドライバ30b・40bの少なくとも何れか一方は正常であると判定し、ステップS25に戻り、上記警告表示が繰り返される。
【0159】
(液晶表示装置1′の動作フロー2)
上述の動作例における各処理内容は、第2ゲートドライバ30bおよび第4ゲートドライバ40bの故障を検知する動作例(図19)についても同様である。図19のステップS31〜S34までの処理は、図11に示したステップS11〜S14処理と同一であるため説明を省略する。
【0160】
ステップS34では、第4ゲートドライバ40bにおいて、ゲート出力判定部71が、ゲート信号Gout_Dの出力タイミングをモニタリングして、第4ゲートドライバ40bの状態を判定する。
【0161】
ステップS34においてYESの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Dが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第4ゲートドライバ40bは正常であると判定し、ステップS33に戻り、第4ゲートドライバ40bによる通常の動作が繰り返される。
【0162】
一方、ステップS34においてNOの場合、すなわち、ゲート信号Gout_Dが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第4ゲートドライバ40bが故障していると判定し、次のステップS35に移行する。
【0163】
ステップS35では、ゲート出力判定部71の判定結果(第4ゲートドライバ40bの故障)に基づいて、コントロール部70が、ゲートドライバ切替信号SW_DをLoレベルに切り替える。また、ゲートスタートパルスGSP_DをLoレベルに切り替える。さらに、エラーフラグDをHiレベルに切り替える。これにより、第2ゲートドライバ30bに加えて、第4ゲートドライバ40bの動作も停止する。そして、第2および第4ゲートドライバ30b・40bの故障が外部に報知される。その後、次フレームの開始タイミングでゲートドライバ切替信号SW_B(またはSW_D)を再びHiレベルに切り替えるとともに、ERR_H2をLoレベルからHiレベルに切り替える。これにより、表示画面の下半分では警告表示が行われる一方、表示画面の上半分では黒が表示される。なお、ゲートラインG1〜G240の選択期間では、ERR_H2をLoレベルに切り替えるとともにERR_L2をHiレベルに切り替えることにより、対応するシフトレジスタを交流制御することが好ましい。
【0164】
次に、ステップS36では、エラーフラグA・Cの何れもがHiレベルであるか否かを判定する。ステップS36においてYESの場合、すなわち、エラーフラグA・Cの何れもがHiレベルである場合には、第1〜第4ゲートドライバ30a・30b・40a・40bの全てが故障していると判定し、液晶表示装置の機能を停止する(ステップS37)。また、ゲートドライバ切替信号SW_A(またはSW_C)、および、SW_B(またはSW_D)をHiレベルに切り替えるとともに、固定信号ERR_H1・ERR_H2のHiレベルを出力し、全てのゲート出力をHiレベルにする。もしくは、固定信号ERR_L1・ERR_L2のHiレベルを出力し、全てのゲート出力をLoレベルにする。
【0165】
一方、ステップS36においてNOの場合、すなわち、エラーフラグA・Cの少なくとも何れか一方がLoレベルである場合には、第1・第3ゲートドライバ30a・40aの少なくとも何れか一方は正常であると判定し、ステップS35に戻り、上記警告表示が繰り返される。
【0166】
以上のように、図13の液晶表示装置1′によれば、第1および第3ゲートドライバ30a・40aが故障した場合、または、第2および第4ゲートドライバ30b・40bが故障した場合に、ゲートラインG1〜G240またはゲートラインG241〜G481が不定状態となることがないため、表示画面におけるノイズの発生を抑えることができる。なお、本液晶表示装置1′では、第1および第3ゲートドライバ30a・40aに同一の固定信号ERR_H1/L1が入力される構成であるため、両ドライバが故障したときには、第1切替スイッチ部50aおよび第3切替スイッチ部60aの何れをオン状態としてもよい。同様に、第2および第4ゲートドライバ30b・40bに同一の固定信号ERR_H2/L2が入力される構成であるため、両ドライバが故障したときには、第2切替スイッチ部50bおよび第4切替スイッチ部60bの何れをオン状態としてもよい。
【0167】
ところで、本実施の形態では、ゲートドライバを切り替える形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、複数本のソースラインで構成される組ごとにソースドライバを設ける構成にも適用することができる。以下に示す実施の形態2では、複数のゲートドライバおよび複数のソースドライバを備える液晶表示装置について説明する。
【0168】
〔実施の形態2〕
本発明の液晶表示装置は、実施の形態1で示したモノリシック回路に限定されるものではなく、ゲートチップドライバおよびソースチップドライバにより構成される液晶表示装置であってもよい。本実施の形態2では、この液晶表示装置について、図20から図32に基づいて説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1において示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、実施の形態1において定義した用語については、特に断らない限り本実施の形態においてもその定義に則って用いるものとする。
【0169】
図20は液晶表示装置2の全体構成を示すブロック図である。液晶表示装置2は、アクティブマトリクス型の液晶表示パネル10、第1ソースドライバ21、第2ソースドライバ22、第3ソースドライバ23、第4ソースドライバ24、第1ゲートドライバ31、第2ゲートドライバ32、第3ゲートドライバ33、第4ゲートドライバ34、コントロール部70、報知部80を備えている。
【0170】
第1ソースドライバ21および第3ソースドライバ23は、同一のソースラインを介して対を成して構成され、第2ソースドライバ22および第4ソースドライバ24は、同一のソースラインを介して対を成して構成され、各ソースライン(11)は、隣り合う連続して配される複数本を1組として構成されている。すなわち、1組のソースライン11aの一端に第1ソースドライバ21が接続されるとともに、他端に第3ソースドライバ23が接続されており、1組のソースライン11bの一端に第2ソースドライバ22が接続されるとともに、他端に第4ソースドライバ24が接続されている。
【0171】
第1ゲートドライバ31および第3ゲートドライバ33は、同一のゲートラインを介して対を成して構成され、第2ゲートドライバ32および第4ゲートドライバ34は、同一のゲートラインを介して対を成して構成され、各ゲートライン(12)は、隣り合う連続して配される複数本を1組として構成されている。すなわち、1組のゲートライン12aの一端に第1ゲートドライバ31が接続されるとともに、他端に第3ゲートドライバ33が接続されており、1組のゲートライン12bの一端に第2ゲートドライバ32が接続されるとともに、他端に第4ゲートドライバ34が接続されている。
【0172】
このように、第1ソースドライバ21および第3ソースドライバ23は、互いに同一の機能を有し、それぞれが同一のソースライン11aに接続され、第2ソースドライバ22および第4ソースドライバ24は、互いに同一の機能を有し、それぞれが同一のソースライン11bに接続されている。すなわち、第1ソースドライバ21および第3ソースドライバ23は、同一の信号線(ソースライン11a)を介して対を成して配され、冗長性を有するように構成されている。同様に、第2ソースドライバ22および第4ソースドライバ24は、同一の信号線(ソースライン11b)を介して対を成して配され、冗長性を有するように構成されている。
【0173】
また、第1ゲートドライバ31および第3ゲートドライバ33は、互いに同一の機能を有し、それぞれが同一のゲートライン12aに接続され、第2ゲートドライバ32および第4ゲートドライバ34は、互いに同一の機能を有し、それぞれが同一のゲートライン12bに接続されている。すなわち、第1ゲートドライバ31および第3ゲートドライバ33bは、同一の信号線(ゲートライン12a)を介して対を成して配され、冗長性を有するように構成されている。同様に、第2ゲートドライバ32および第4ゲートドライバ34は、同一の信号線(ゲートライン12b)を介して対を成して配され、冗長性を有するように構成されている。
【0174】
以下では、必要に応じて、第1ソースドライバ21および第2ソースドライバ22をそれぞれメインソースドライバ21およびメインソースドライバ22、第3ソースドライバ23および第4ソースドライバ24をそれぞれサブソースドライバ23(冗長回路)サブソースドライバ24(冗長回路)ともいう。また、第1ゲートドライバ31および第2ゲートドライバ32をそれぞれメインゲートドライバ31およびメインゲートドライバ32、第3ゲートドライバ33および第4ゲートドライバ34をそれぞれサブゲートドライバ33(冗長回路)サブゲートドライバ34(冗長回路)ともいう。
【0175】
第1ソースドライバ21は、複数の第1ソースチップドライバを含んで構成され、本実施の形態では、3つの第1ソースチップドライバ21a・21b・21cを含んでいる。第2ソースドライバ22は、複数の第2ソースチップドライバを含んで構成され、本実施の形態では、3つの第2ソースチップドライバ22a・22b・22cを含んでいる。第3ソースドライバ23は、複数の第3ソースチップドライバを含んで構成され、本実施の形態では、3つの第3ソースチップドライバ23a・23b・23cを含んでいる。第4ソースドライバ24は、複数の第4ソースチップドライバを含んで構成され、本実施の形態では、3つの第4ソースチップドライバ24a・24b・24cを含んでいる。各ソースチップドライバは、それぞれに個別に接続される複数のソースラインを駆動する。
【0176】
第1ゲートドライバ31は、複数の第1ゲートチップドライバを含んで構成され、本実施の形態では、2つの第1ゲートチップドライバ31a・31bを含んでいる。第2ゲートドライバ32は、複数の第2ゲートチップドライバを含んで構成され、本実施の形態では、2つの第2ゲートチップドライバ32a・32bを含んでいる。第3ゲートドライバ33は、複数の第3ゲートチップドライバを含んで構成され、本実施の形態では、2つの第3ゲートチップドライバ33a・33bを含んでいる。第4ゲートドライバ34は、複数の第4ゲートチップドライバを含んで構成され、本実施の形態では、2つの第4ゲートチップドライバ34a・34bを含んでいる。各ゲートチップドライバは、それぞれに個別に接続される複数のゲートラインを駆動する。
【0177】
コントロール部70は、ゲートドライバおよびソースドライバを制御する一般的な機能(図示せず)に加えて、各ソースドライバ(第1〜第4ソースドライバ21〜24)から出力されるソース信号をモニタリングして、出力タイミングが正常であるか否かを判定するソース出力判定部74と、各ゲートドライバ(第1〜第4ゲートドライバ31〜34)から出力されるゲート信号をモニタリングして、出力タイミングが正常であるか否かを判定するゲート出力判定部75と、を有している。ソース出力判定部74により、ソース信号の出力タイミングが異常であると判定された場合には、正常な表示が行われないため、当該ソース信号を出力したソースドライバの故障と判定される。ゲート出力判定部75により、ゲート信号の出力タイミングが異常であると判定された場合には、正常な表示が行われないため、当該ゲート信号を出力したゲートドライバの故障と判定される。
【0178】
また、コントロール部70は、ソース出力判定部74の判定結果に応じて、ソースライン11aを駆動するためのドライバについて、第1ソースドライバ21および第3ソースドライバ23を相互に切り替え、ソースライン11bを駆動するためのドライバについて、第2ソースドライバ22および第4ソースドライバ24を相互に切り替える。また、ゲート出力判定部75の判定結果に応じて、ゲートライン12aを駆動するためのドライバについて、第1ゲートドライバ31および第2ゲートドライバ32を相互に切り替え、ゲートライン12bを駆動するためのドライバについて、第2ゲートドライバ32および第4ゲートドライバ34を相互に切り替える。すなわち、コントロール部70は、メインゲートドライバをサブゲートドライバに切り替える切替手段としての機能も有する。
【0179】
また、コントロール部70は、ソースドライバまたはゲートドライバに異常が発生した場合に液晶表示パネル10に表示させるためのメッセージデータを格納するメモリ部76を備えている。このメッセージを表示させる際には、当該データに応じた電位をソースドライバに供給する。
【0180】
さらに、コントロール部70は、各ドライバの異常状態を外部に報知するためのエラーフラグ(ソースエラーフラグ、ゲートエラーフラグ)を報知部80に出力する。報知部80は、ソースドライバおよびゲートドライバの故障をユーザに知らせる機能を有し、例えば、LEDランプを点灯させる、メッセージを表示させる、エラー音を発する、など周知の方法を適用することができる。このコントロール部70のより詳細な構成については後述する。
【0181】
(液晶表示装置2の動作例)
次に、コントロール部70の具体的な構成とともに、液晶表示装置2の動作例について説明する。ここでは、一例として、800RGB×480(WVGA)の液晶表示装置2を例に挙げて説明する。
【0182】
<ソースドライバの切り替え>
初めに、ソースドライバの切り替え動作処理について、ソース出力判定部74の具体的な構成とともに説明する。図21は、第1および第2ソースドライバ21,22の概略構成を示すブロック図である。
【0183】
図21に示すように、第1ソースドライバ21は、第1ソースチップドライバ21a・21b・21cがカスケード接続されて構成されており、コントロール部70から第1ソースチップドライバ21aにソーススタートパルスSPOI_Aが入力されることにより、第1ソースチップドライバ21aのデータサンプリングが開始される。第1ソースチップドライバ21aは、対応する各ソースライン11aへ映像信号に対応するデータ信号(Digital Data)をサンプリングするとともに、隣接する第1ソースチップドライバ21bへソース信号SPIOを出力する。第1ソースチップドライバ21bは、ソース信号SPIOが入力されるとデータサンプリングが開始され、対応する各ソースライン11aへ映像信号に対応するデータ信号をサンプリングするとともに、隣接する第1ソースチップドライバ21cへソース信号SPIOを出力する。第1ソースチップドライバ21cは、ソース信号SPIOが入力されるとデータサンプリングが開始され、対応する各ソースライン11aへ映像信号に対応するデータ信号をサンプリングするとともに、コントロール部70へソース信号SPIO_Aを出力する。そして、このソース信号SPIO_Aがコントロール部70のソース出力判定部74に入力される。なお、第2ソースドライバ22は、第2ソースチップドライバ22a・22bがカスケード接続されて構成され、第1ソースドライバ21と同様の機能を有する。
【0184】
また、コントロール部70は、所定のタイミングで第2ソースチップドライバ22aにソーススタートパルスSPOI_Bを出力する。これにより、第2ソースチップドライバ22aのデータサンプリングが開始される。そして、第2ソースチップドライバ22b・22cにおいて、上記と同様の処理が行われた後、第2ソースチップドライバ22cが、対応する各ソースライン11bへ映像信号に対応するデータ信号をサンプリングするとともに、コントロール部70へソース信号SPIO_Bを出力する。そして、このソース信号SPIO_Bがコントロール部70のソース出力判定部74に入力される。ここで、上記所定のタイミングとは、1組のソースライン11aを駆動する第1ソースドライバ21における上記データサンプリングの処理が終了するタイミングである。
【0185】
なお、図21では、紙面左方向から右方向へサンプリングする構成となっているが、出力信号SPIOとSPOIとを入れ替えて、右方向から左方向へサンプリングする構成としてもよい。
【0186】
ここで、第1(メイン)ソースドライバ21が正常に動作している場合について、図21および図22を用いて説明する。図22は、第1ソースドライバ21が正常に動作している場合の、コントロール部70、第1および第2ソースドライバ21・22における各種信号を示すタイミングチャートである。
【0187】
まず、コントロール部70は、第1ソースチップドライバ21aにソーススタートパルスSPOI_Aを出力状態(Hi)にするとともに、第2〜第4ソースチップドライバ22a・23a・24aにソーススタートパルスSPOIのLoレベルを出力する。これにより、第1ソースドライバ21がアクティブ状態となり、第2〜第4ソースドライバ22・23・24が非アクティブ状態となる。コントロール部70から第1ソースチップドライバ21aにSPOI_Aが入力されると、クロックCLKに基づいてサンプリングを開始する。なお、クロックCLKは、パネル解像度に応じて決定されるものである。図20の形態では、例えば800RGB×480(WVGA)の液晶表示装置であるため、ソースドライバは、800クロックの間でサンプリングを行う。すなわち、第1ソースドライバ21および第3ソースドライバ23は、400RGBライン(ソースライン11a)を駆動するために400クロックの間でサンプリングを行い、第2ソースドライバ22および第4ソースドライバ24は、400RGBライン(ソースライン11b)を駆動するために400クロックの間でサンプリングを行う。
【0188】
ソーススタートパルスSPOI_Aにより、第1ソースチップドライバ21a・21b・21cが順次駆動し、第1ソースチップドライバ21cからソース信号SPIO_Aが出力され、コントロール部70に入力される。
【0189】
ここで、コントロール部70のソース出力判定部74では、ソース信号が正規のタイミングで出力されているか否かを判定する。具体的には、ソース出力判定部74は、ソース信号SPIO_Aが、ソーススタートパルスSPOI_Aが出力されてから400クロック後に出力されているか、および、ソース信号SPIO_Aが、ソーススタートパルスSPOI_Aが出力されてから400クロック後でないタイミングで出力されていないかを、クロック毎にソース信号SPIO_Aをモニタリングして判定する(図22ではCLKの立ち上がりごとにモニタリングしている様子を示している)。ソース出力判定部74が、ソース信号SPIO_Aが正規のタイミングで出力されていないと判定した場合には、第1ソースドライバ21の故障と判定し、コントロール部70はソーススタートパルスSPOI_Aを出力状態からLoレベルに切り替える(後述の図24の説明)。
【0190】
図22では、ソース信号SPIO_Aが、正規のタイミングで出力されているため(図22の丸囲み部分)、第1ソースドライバ21は正常と判定され、ソースエラーフラグAはLoレベルを維持される。
【0191】
これにより、次の水平走査期間において、再び、コントロール部70から第1ソースチップドライバ21aにソーススタートパルスSPOI_Aが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、図22では、第1ソースドライバ21に不具合が生じていないため、第3ソースドライバ23へ切り替えられることなく、第1ソースドライバ21のみにより処理が繰り返される。このとき、第3ソースドライバ23では、入出力される各種信号はすべてLoレベルに維持されている。なお、報知部80に入力されるソースエラーフラグA・Cは、ともにLoレベルであるため、例えば、第1および第3ソースドライバ21・23の状態を表示するLEDランプ(第1Main)およびLEDランプ(第1Sub)は、いずれも正常状態を示す「緑点灯」の状態となっている。
【0192】
ここで、コントロール部70では、ソース出力判定部74による上記判定処理を行うとともに、第2ソースドライバ22へ動作指示を与える。具体的には、コントロール部70は、ソーススタートパルスSPOI_Aを第1ソースドライバ21へ出力してから400クロック後に、ソーススタートパルスSPOI_Bを第2ソースドライバ22へ出力する。これにより、第1ソースドライバ21が故障しているか否かに関わらず、第2ソースドライバ22の駆動(データサンプリング)が開始する。すなわち、コントロール部70から第2ソースドライバ22にソーススタートパルスSPOI_Bが入力されると、初段(1段目)の第2ソースチップドライバ22a(図21)がセットされる。
【0193】
これにより、第2ソースチップドライバ22a・22b・22cが順次駆動し、第2ソースチップドライバ22cからソース信号SPIO_Bが出力され、コントロール部70に入力される。
【0194】
ここで、コントロール部70のゲート出力判定部71では、同様に、ソース信号SPIO_Bが正規(所定)のタイミングで出力されているか否かを判定する。具体的には、ソース出力判定部74は、ソース信号SPIO_Bが、ソーススタートパルスSPOI_Bが出力されてから400クロック後に出力されているか、および、ソース信号SPIO_Bが、ソーススタートパルスSPOI_Bが出力されてから400クロック後でないタイミングで出力されていないかを、クロック毎にソース信号SPIO_Bをモニタリングして判定する(図22ではCLKの立ち上がりごとにモニタリングしている様子を示している)。ソース出力判定部74が、ソース信号SPIO_Bが正規のタイミングで出力されていないと判定した場合には、第2ソースドライバ22の故障と判定し、コントロール部70はソーススタートパルスSPOI_Bを出力状態からLoレベルに切り替える。
【0195】
図22では、ソース信号SPIO_Bが、正規のタイミングで出力されているため(図22の丸囲み部分)、第2ソースドライバ22は正常と判定され、ソースエラーフラグBはLoレベルを維持される。
【0196】
これにより、次の水平走査期間において、再び、コントロール部70から第2ソースチップドライバ22aにソーススタートパルスSPOI_Bが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、図22では、第2ソースドライバ22に不具合が生じていないため、第4ソースドライバ24へ切り替えられることなく、第2ソースドライバ22のみにより処理が繰り返される。このとき、第4ソースドライバ24では、入出力される各種信号はすべてLoレベルに維持されている。なお、報知部80に入力されるソースエラーフラグB・Dは、ともにLoレベルであるため、例えば、第2および第4ソースドライバ22・24の状態を表示するLEDランプ(第2Main)およびLEDランプ(第2Sub)は、いずれも正常状態を示す「緑点灯」の状態となっている。
【0197】
次に、液晶表示装置2を使用中に第1(メイン)ソースドライバ21が故障した場合について図23および図24を用いて説明する。ここでは、第1ソースチップドライバ21bが故障し(図23の斜線部)、ソース信号SPIOが、第1ソースチップドライバ21cに入力されず、最終段の第1ソースチップドライバ21cからソース信号SPIO_Aが正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図24の丸囲み点線部分)。
【0198】
この場合には、ソース出力判定部74に、ソース信号SPIO_Aが正規のタイミング(ソーススタートパルスSPOI_Aが出力されてから400クロック後)で入力されないため、ソース出力判定部74は、第1ソースドライバ21の故障と判定する。そして、コントロール部70は、ソーススタートパルスSPOI_AをLoレベルに固定するとともに、ソースエラーフラグAをLoレベルからHiレベルに切り替える。これにより、第1ソースドライバ21がアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第1ソースドライバ21の動作が停止するとともに、報知部80から、第1ソースドライバ21が故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第1ソースドライバ21の状態を表示するLEDランプ(第1Main)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、ユーザは第1ソースドライバ21が故障したことを認識することができる。
【0199】
また、コントロール部70では、上記判定処理を行うとともに、所定のタイミング(ソーススタートパルスSPOI_Aが出力されてから400クロック)で第2ソースドライバ22へソーススタートパルスSPOI_Bを出力する。図24では、第2ソースドライバ22に故障が生じていないため、図22に示した通常の動作が行われる。
【0200】
続いて、コントロール部70では、次の水平走査期間の開始タイミングに同期させて、ソーススタートパルスSPOI_CをLoレベルから出力状態に切り替え、第3ソースドライバ23を非アクティブ状態からアクティブ状態に切り替える。これにより、次の水平走査期間では、第3ソースドライバ23が、ソースライン11aを駆動することになる。そして、第3ソースドライバ23の第3ソースチップドライバ23a・23b・23cが順次駆動し、第3ソースチップドライバ23cからソース信号SPIO_Cが出力され、コントロール部70に入力される。
【0201】
コントロール部70のソース出力判定部74では、このソース信号SPIO_Cが、ソーススタートパルスSPOI_Cが出力されてから400クロック後に出力されているか、および、ソース信号SPIO_Cが、ソーススタートパルスSPOI_Cが出力されてから400クロック後でないタイミングで出力されていないかを、クロック毎にソース信号SPIO_Cをモニタリングして判定する。図24では、ソース信号SPIO_Cが、正規のタイミングで出力されているため(図24の丸囲み部分)、第3ソースドライバ23は正常と判定され、ソースエラーフラグCはLoレベルを維持される。
【0202】
これにより、次の水平走査期間において、再び、コントロール部70から第3ソースドライバ23にソーススタートパルスSPOI_Cが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、図24では、第3ソースドライバ23において不具合が生じていないため、第3ソースドライバ23により処理が繰り返される。このとき、故障と判定された第1ソースドライバ21では、ソーススタートパルスSPOI_AはLoレベルに維持されている。
【0203】
このように、図24の構成では、第1水平走査期間において第1ソースドライバ21が故障した場合、ソースライン11aについては、第2水平走査期間以降は第3ソースドライバ23により駆動される一方、ソースライン11bについては、第2ソースドライバ22により駆動される。なお、第1水平走査期間において第2ソースドライバ22が故障した場合には、ソースライン11aについては、第1ソースドライバ21により駆動される一方、ソースライン11bについては、第2水平走査期間以降は第4ソースドライバ24により駆動される。
【0204】
次に、図24の駆動(すなわち、第1(メイン)ソースドライバ21が停止し、第3(サブ)ソースドライバ23が駆動)をしている液晶表示装置2を使用中に、第3(サブ)ソースドライバ23が故障した場合について、図25を用いて説明する。図25では、ある第3ソースチップドライバ23b(図示せず)が故障し、ソース信号SPIOが、第3ソースチップドライバ23cに入力されず、最終段の第3ソースチップドライバ23cからソース信号SPIO_Cが正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図25の丸囲み点線部分)。なお、説明の便宜上、上記故障は、第2水平走査期間おいて生じたものとする。
【0205】
この場合には、ソース出力判定部74に、ソース信号SPIO_Cが正規のタイミング(ソーススタートパルスSPOI_Cが出力されてから400クロック後)で入力されないため、ソース出力判定部74は、第3ソースドライバ23の故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ソーススタートパルスSPOI_CをLoレベルに固定する。これにより、第3ソースドライバ23がアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第3ソースドライバ23の動作が停止する。
【0206】
また、コントロール部70は、ソースエラーフラグCをLoレベルからHiレベルに切り替えることにより、報知部80から、第3ソースドライバ23が故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第3ソースドライバ23の状態を表示するLEDランプ(第1Sub)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、LEDランプ(第1Main)およびLEDランプ(第1Sub)ともに「赤点灯」となり、ユーザは第1および第3ソースドライバ21・23が故障したことを認識することができる。
【0207】
一方、コントロール部70では、上記判定処理および切替処理を行うとともに、第2ソースドライバ22へソーススタートパルスSPOI_Bを出力する。図25では、第2ソースドライバ22に故障が生じていないため、図22に示した通常の動作が行われる。
【0208】
続いて、第3水平走査期間では、コントロール部70は、第3水平走査期間の開始タイミングでソーススタートパルスSPOI_Cの出力を行わず、400クロック後にソーススタートパルスSPOI_Bを出力する。このとき、コントロール部70は、メモリ部76に格納されているメッセージデータを第2ソースドライバ22に供給する。メッセージの内容としては、液晶表示装置2に故障が発生している旨をユーザに警告する内容であり、さらに、サービスセンターの連絡先等を含めてもよい。これらのメッセージは、予めメモリ部76に登録されるものであり、また、必要に応じて追加や修正が可能となっている。
【0209】
これにより、第3水平走査期間では、ソースライン11aに相当する表示画面の左半分には何も表示されず、ソースライン11bに相当する表示画面の右半分には、所望のメッセージ(警告)表示が行われる。
【0210】
ここで、第1(メイン)ソースドライバ21、第2(メイン)ソースドライバ22、第3(サブ)ソースドライバ23が停止し、第4(サブ)ソースドライバ24のみが駆動している液晶表示装置2において、第4(サブ)ソースドライバ24が故障した場合について説明する。
【0211】
この場合には、ソース出力判定部74に、ソース信号SPIO_Dが正規のタイミング(ソーススタートパルスSPOI_Dが出力されてから400クロック後)で入力されないため、ソース出力判定部74は、第4ソースドライバ24の故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ソーススタートパルスSPOI_DをLoレベルに固定する。これにより、第4ソースドライバ24がアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第4ソースドライバ24の動作が停止する。これにより、次の水平走査期間では、全てのソースドライバが停止状態となる。
【0212】
また、コントロール部70は、ソースエラーフラグDをLoレベルからHiレベルに切り替えることにより、報知部80から、第4ソースドライバ24が故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第4ソースドライバ24の状態を表示するLEDランプ(第2Sub)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、これにより、全LEDランプが「赤点灯」となり、ユーザは全てのソースドライバが故障したことを認識することができる。
【0213】
なお、図23では、第1ソースチップドライバ21bの故障によりソース信号SPIO_Aが出力されない場合を示したが、他の不具合例としては、不正なタイミングでソース信号SPIO_Aが出力される場合や、正規のタイミングおよび不正なタイミング双方でソース信号SPIO_Aが出力される場合が挙げられる。その点、本液晶表示装置2のソース出力判定部74によれば、ソース信号SPIO_Aが、ソーススタートパルスSPOI_Aが出力されてから400クロック後に出力されているか、および、ソース信号SPIO_Aが、ソーススタートパルスSPOI_Aが出力されてから400クロック後でないタイミングで出力されていないか、の双方をチェックして正常/異常を判定しているため、ソースドライバの故障を確実に検出することができる。
【0214】
また、ソース出力判定部74は、ソース信号SPIOの異常と判定した回数が連続して複数回に達した時点で、各ソースドライバの故障と判定してもよい。この構成は、実施の形態1と同様、カウンタ部73を備えることにより実現できる。
【0215】
なお、上記の形態では、ソースドライバからソース出力判定部74に入力される(戻される)異常検知の対象となるソース信号SPIOを、最終の400クロック目のソース信号SPIOとしているが、これに限定されるものではなく、例えば、第1ソースチップドライバ21aもしくは21bから出力されるソース信号SPIOとしてもよい。あるいは、第1ソースチップドライバ21a・21b・21cの各ソース信号SPIOを、順次、ソース出力判定部74に入力して、ソースチップドライバごとにソース信号SPIOが異常であるか否かを判定する構成としてもよい。さらに、各ソースライン11a,11bに出力されるデータ信号の出力タイミングが異常であるか否かを判定する構成としてもよい。
【0216】
ここで、液晶表示装置2の上記動作例に対応するフローチャートを図26に示す。図26に示すように、まず、ステップS41において、コントロール部70は、ソーススタートパルスSPOI_Aを出力状態とする。このとき、ソーススタートパルスSPOI_C、ソースエラーフラグA、ソースエラーフラグCについてはLoレベルを出力する。
【0217】
次に、ステップS42において、ソース出力判定部74が、正規の位置(タイミング)でソース信号SPIO_Aが出力されているか、および、正規の位置ではない位置でソース信号SPIO_Aが出力されていないかを判定する(判定ステップ)。
【0218】
ステップS42においてYESの場合、すなわち、ソース信号SPIO_Aが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第1ソースドライバ21は正常であると判定し、ステップS41に戻り、第1ソースドライバ21において通常の動作が繰り返される。
【0219】
一方、ステップS42においてNOの場合、すなわち、ソース信号SPIO_Aが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第1ソースドライバ21が故障していると判定し、次のステップS43に移行する。
【0220】
ステップS43では、ソース出力判定部74の判定結果(第1ソースドライバ21の故障)に基づいて、コントロール部70が、ソーススタートパルスSPOI_AをLoレベルに固定し、ソーススタートパルスSPOI_Cを出力状態に切り替える。さらに、ソースエラーフラグAをHiレベルに切り替える。ソースエラーフラグCについては、Loレベルを維持する。これにより、第1ソースドライバ21が停止し、第3ソースドライバ23が駆動を開始する。同時に、第1ソースドライバ21の故障が外部に報知される。
【0221】
次に、ステップS44では、第3ソースドライバ23において、ソース出力判定部74が、ソース信号SPIO_Cの出力タイミングをモニタリングして、第3ソースドライバ23の状態を判定する。
【0222】
ステップS44においてYESの場合、すなわち、ソース信号SPIO_Cが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第3ソースドライバ23は正常であると判定し、ステップS43に戻り、第3ソースドライバ23による通常の動作が繰り返される。
【0223】
一方、ステップS44においてNOの場合、すなわち、ソース信号SPIO_Cが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第3ソースドライバ23が故障していると判定し、次のステップS45に移行する。
【0224】
ステップS45では、ソース出力判定部74の判定結果(第3ソースドライバ23の故障)に基づいて、コントロール部70が、ソーススタートパルスSPOI_CをLoレベルに固定する。さらに、ソースエラーフラグCをHiレベルに切り替える。これにより、第1ソースドライバ21に加えて、第3ソースドライバ23の動作も停止する。そして、第1および第3ソースドライバ21・23の故障が外部に報知される。また、この場合には、表示画面の右半分には警告表示(図25参照)が行われる。
【0225】
次に、ステップS46では、ソースエラーフラグB・Dの何れもがON(Hiレベル)であるか否かを判定する。ステップS46においてYESの場合、すなわち、ソースエラーフラグB・Dの何れもがHiレベルである場合には、第1〜第4ソースドライバ21〜24の全てが故障していると判定し、液晶表示装置2の機能を停止する(ステップS47)。
【0226】
一方、ステップS46においてNOの場合、すなわち、ソースエラーフラグB・Dの少なくとも何れか一方がLoレベルである場合には、第2・第4ソースドライバ22・24の少なくとも何れか一方は正常であると判定し、ステップS45に戻り、上記警告表示が繰り返される(図25参照)。
【0227】
なお、上述の動作例における各処理内容は、第2ソースドライバ22および第4ソースドライバ24の故障を検知する動作例についても同様であるため、説明は省略する。
【0228】
以上のように、本実施の形態に係る液晶表示装置2では、全ソースラインが複数の組(図20では、2組:ソースライン11aとソースライン11b)に分割され、各組に対応してソースドライバ(ソースドライバ21・22)が個別に設けられている。これにより、何れかのソースドライバ(例えば、ソースドライバ21)が故障した場合でも、正常なソースドライバ(例えば、ソースドライバ22)により、対応するソースライン(例えば、ソースライン11b)を駆動することができるため、表示機能が突然停止することがない。よって、ユーザによる使用中に表示画面に何も表示されなくなるという不具合を回避することができる。また、一方のソースドライバが故障した場合には、他方のソースドライバの動作により、故障した旨のメッセージが表示画面の一部に表示されるため、ユーザは故障(表示不良)の原因等を認識することができる。
【0229】
このような効果を得るためには、本液晶表示装置は、図27に示すように、上記分割された組ごとに少なくとも1つのソースドライバを備えていればよい。
【0230】
加えて、図20に示す液晶表示装置2では、上記分割された組ごとに2つのソースドライバを備えているため、例えば、第1(メイン)ソースドライバ21が故障した場合には、自動的に第3(サブ)ソースドライバ22(冗長回路)に切り替わるため、表示機能を停止させることなく動作を続行させることができる。よって、製造時においては冗長回路に切り替える手間を省くことができるとともに、ユーザ使用時においては製品寿命を延ばすことができる。
【0231】
<ゲートドライバの切り替え>
続いて、ゲートドライバの切り替えについて、ゲート出力判定部75の構成とともに説明する。図20に示すように、第1ゲートドライバ31は、第1ゲートチップドライバ31a・31bがカスケード接続されて構成されており、コントロール部70から第1ゲートチップドライバ31aにゲートスタートパルスGSPOI_Aが入力されることにより、第1ゲートチップドライバ31aの駆動が開始される。第1ゲートチップドライバ31aは、対応する各ゲートライン12aへゲート信号Goutを出力するとともに、隣接する第1ゲートチップドライバ31bへゲート信号GSPIOを出力する。これにより第1ゲートチップドライバ31bの駆動が開始され、第1ゲートチップドライバ31bは、対応する各ゲートライン12aへゲート信号Goutを出力するとともに、ゲート信号GSPIO_Aを出力する。そして、このゲート信号GSPIO_Aがコントロール部70のゲート出力判定部75に入力される。なお、第2ゲートドライバ32は、第2ゲートチップドライバ32a・32bがカスケード接続されて構成され、第1ゲートドライバ31と同様の機能を有する。
【0232】
また、コントロール部70は、所定のタイミングで第2ゲートチップドライバ32aにゲートスタートパルスGSPOI_Bを出力する。これにより、第2ゲートチップドライバ32aのデータサンプリングが開始される。そして、第2ゲートチップドライバ32b・32cにおいて、上記と同様の処理が行われた後、第2ゲートチップドライバ32cが、対応する各ゲートライン12bへゲート信号Goutを出力するとともに、コントロール部70へゲート信号GSPIO_Bを出力する。そして、このゲート信号GSPIO_Bがコントロール部70のゲート出力判定部75に入力される。ここで、上記所定のタイミングとは、ゲート信号GSPIO_Aが、ゲートスタートパルスGSPOI_Aが出力されてから240ライン(240水平走査期間)の終了時をいう。
【0233】
ここで、第1(メイン)ゲートドライバ31が正常に動作している場合について、図28を用いて説明する。図28は、第1ゲートドライバ31が正常に動作している場合の、コントロール部70、および第1ゲートドライバ31における各種信号を示すタイミングチャートである。
【0234】
まず、コントロール部70は、第1ゲートチップドライバ31aにゲートスタートパルスGSPOI_Aを出力状態(Hi)にするとともに、第2〜第4ゲートチップドライバ32a・33a・34aにゲートスタートパルスGSPOIのLoレベルを出力する。これにより、第1ゲートドライバ31がアクティブ状態となり、第2〜第4ゲートドライバ32・33・34が非アクティブ状態となる。コントロール部70から第1ゲートチップドライバ31aにGSPOI_Aが入力されると、クロックGCKに基づいて走査を開始する。なお、クロックGCKは、パネル解像度に応じて決定されるものである。図20の形態では、例えば800RGB×480(WVGA)の液晶表示装置であるため、ゲートドライバは、480ライン(480水平走査期間)走査を行う。すなわち、第1ゲートドライバ31および第3ゲートドライバ33は、240ライン(ゲートライン12a:G1〜G240)を駆動し、第2ゲートドライバ32および第4ゲートドライバ34は、240ライン(ゲートライン12b:G241〜G480)を駆動する。
【0235】
ゲートスタートパルスGSPOI_Aにより、第1ゲートチップドライバ31a・31bが順次駆動し、第1ゲートチップドライバ31bからゲート信号GSPIO_Aが出力され、コントロール部70に入力される。
【0236】
ここで、コントロール部70のゲート出力判定部75では、ゲート信号が正規のタイミングで出力されているか否かを判定する。具体的には、ゲート出力判定部75は、ゲート信号GSPIO_Aが、ゲートスタートパルスGSPOI_Aが出力されてから240ライン後に出力されているか、および、ゲート信号GSPIO_Aが、ゲートスタートパルスGSPOI_Aが出力されてから240ライン後でないタイミングで出力されていないかを、検知パルスをトリガーとしてゲート信号GSPIO_Aをモニタリングして判定する。ゲート出力判定部75が、ゲート信号GSPIO_Aが正規のタイミングで出力されていないと判定した場合には、第1ゲートドライバ31の故障と判定し、コントロール部70はゲートスタートパルスGSPOI_AをLoレベルに固定する(後述の図29の説明)。
【0237】
図28では、ゲート信号GSPIO_Aが、正規のタイミングで出力されているため(図28の丸囲み部分)、第1ゲートドライバ31は正常と判定され、ゲートエラーフラグAはLoレベルを維持される。
【0238】
これにより、次フレームにおいて、再び、コントロール部70から第1ゲートチップドライバ31aにゲートスタートパルスGSPOI_Aが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、図28では、第1ゲートドライバ31に不具合が生じていないため、第2ゲートドライバ32へ切り替えられることなく、第1ゲートドライバ31のみにより処理が繰り返される。このとき、第2ゲートドライバ32では、入出力される各種信号はすべてLoレベルに維持されている。なお、報知部80に入力されるゲートエラーフラグA・Cは、ともにLoレベルであるため、例えば、第1および第3ゲートドライバ31・33の状態を表示するLEDランプ(第1Main)およびLEDランプ(第1Sub)は、いずれも正常状態を示す「緑点灯」の状態となっている。
【0239】
ここで、コントロール部70では、ゲート出力判定部75による上記判定処理を行うとともに、第2ゲートドライバ32へ動作指示を与える。具体的には、コントロール部70は、ゲートスタートパルスGSPOI_Aを第1ゲートドライバ31へ出力してから240ライン後(240水平走査期間)に、ゲートスタートパルスGSPOI_Bを第2ゲートドライバ32へ出力する。これにより、第1ゲートドライバ31が故障しているか否かに関わらず、第2ゲートドライバ32の駆動(走査)が開始する。
【0240】
これにより、第2ゲートチップドライバ32a・32bが順次駆動し、第2ゲートチップドライバ32bからゲート信号GSPIO_Bが出力され、コントロール部70に入力される。
【0241】
ここで、コントロール部70のゲート出力判定部71では、同様に、ゲート信号GSPIO_Bが正規(所定)のタイミングで出力されているか否かを判定する。具体的には、ゲート出力判定部75は、ゲート信号GSPIO_Bが、ゲートスタートパルスGSPOI_Bが出力されてから240ライン後に出力されているか、および、ゲート信号GSPIO_Bが、ゲートスタートパルスGSPOI_Bが出力されてから240ライン後でないタイミングで出力されていないかを、検知パルスをトリガーとしてゲート信号GSPIO_Bをモニタリングして判定する。ゲート出力判定部75が、ゲート信号GSPIO_Bが正規のタイミングで出力されていないと判定した場合には、第2ゲートドライバ32の故障と判定し、コントロール部70はゲートスタートパルスGSPOI_Bを出力状態からLoレベルに切り替える。
【0242】
図28では、ゲート信号GSPIO_Bが、正規のタイミングで出力されているため(図28の丸囲み部分)、第2ゲートドライバ32は正常と判定され、ゲートエラーフラグBはLoレベルを維持される。
【0243】
これにより、次フレームにおいて、再び、コントロール部70から第2ゲートチップドライバ32aにゲートスタートパルスGSPOI_Bが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、図28では、第2ゲートドライバ32に不具合が生じていないため、第4ゲートドライバ34へ切り替えられることなく、第2ゲートドライバ32のみにより処理が繰り返される。このとき、第4ゲートドライバ34では、入出力される各種信号はすべてLoレベルに維持されている。なお、報知部80に入力されるゲートエラーフラグB・Dは、ともにLoレベルであるため、例えば、第2および第4ゲートドライバ32・34の状態を表示するLEDランプ(第2Main)およびLEDランプ(第2Sub)は、いずれも正常状態を示す「緑点灯」の状態となっている。
【0244】
次に、液晶表示装置2を使用中に第1(メイン)ゲートドライバ31が故障した場合について図29を用いて説明する。ここでは、第1ゲートチップドライバ31aが故障(図示せず)し、ゲート信号GSPIOが、第1ゲートチップドライバ31bに入力されず、最終段の第1ゲートチップドライバ31bからゲート信号GSPIO_Aが正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図29の丸囲み点線部分)。
【0245】
この場合には、ゲート出力判定部75に、ゲート信号GSPIO_Aが正規のタイミング(ゲートスタートパルスGSPOI_Aが出力されてから240ライン後)で入力されないため、ゲート出力判定部75は、第1ゲートドライバ31の故障と判定する。そして、コントロール部70は、ゲートスタートパルスGSPOI_AをLoレベルに固定するとともに、ゲートエラーフラグAをLoレベルからHiレベルに切り替える。これにより、第1ゲートドライバ31がアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第1ゲートドライバ31の動作が停止するとともに、報知部80から、第1ゲートドライバ31が故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第1ゲートドライバ31の状態を表示するLEDランプ(第1Main)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、ユーザは第1ゲートドライバ31が故障したことを認識することができる。
【0246】
また、コントロール部70では、上記判定処理を行うとともに、所定のタイミング(ゲートスタートパルスGSPOI_Aが出力されてから240ライン)で第2ゲートドライバ32へゲートスタートパルスGSPOI_Bを出力する。図29では、第2ゲートドライバ32に故障が生じていないため、図28に示した通常の動作が行われる。
【0247】
続いて、コントロール部70では、次フレームの開始タイミングに同期させて、ゲートスタートパルスGSPOI_CをLoレベルから出力状態に切り替え、第3ゲートドライバ33を非アクティブ状態からアクティブ状態に切り替える。これにより、次フレームでは、第3ゲートドライバ33が、ゲートライン12a(G1〜G240)を駆動することになる。そして、第3ゲートドライバ33の第3ゲートチップドライバ33a・33bが順次駆動し、第3ゲートチップドライバ33bからゲート信号GSPIO_Cが出力され、コントロール部70に入力される。
【0248】
コントロール部70のゲート出力判定部75では、このゲート信号GSPIO_Cが、ゲートスタートパルスGSPOI_Cが出力されてから240ライン後に出力されているか、および、ゲート信号GSPIO_Cが、ゲートスタートパルスGSPOI_Cが出力されてから240ライン後でないタイミングで出力されていないかを、検知パルスをトリガーとしてゲート信号GSPIO_Cをモニタリングして判定する。図29では、ゲート信号GSPIO_Cが、正規のタイミングで出力されているため(図29の丸囲み部分)、第3ゲートドライバ33は正常と判定され、ゲートエラーフラグCはLoレベルを維持される。
【0249】
これにより、次フレームにおいて、再び、コントロール部70から第3ゲートドライバ33にゲートスタートパルスGSPOI_Cが入力され、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、図29では、第3ゲートドライバ33において不具合が生じていないため、第3ゲートドライバ33により処理が繰り返される。このとき、故障と判定された第1ゲートドライバ31では、ゲートスタートパルスGSPOI_AはLoレベルに維持されている。
【0250】
このように、図29の構成では、第1フレームにおいて第1ゲートドライバ31が故障した場合、ゲートライン12aについては、第2フレーム以降は第3ゲートドライバ33により駆動される一方、ゲートライン12bについては、第2ゲートドライバ32により駆動される。なお、第1フレームにおいて第2ゲートドライバ32が故障した場合には、ゲートライン12aについては、第1ゲートドライバ31により駆動される一方、ゲートライン12bについては、第2フレーム以降は第4ゲートドライバ34により駆動される。
【0251】
次に、図29の駆動(すなわち、第1(メイン)ゲートドライバ31が停止し、第3(サブ)ゲートドライバ33が駆動)をしている液晶表示装置2を使用中に、第3(サブ)ゲートドライバ33が故障した場合について、図30を用いて説明する。図30では、ある第3ゲートチップドライバ33b(図示せず)が故障し、第3ゲートチップドライバ33bからゲート信号GSPIO_Cが正規のタイミングで出力されていない状態を示している(図30の丸囲み点線部分)。なお、説明の便宜上、上記故障は、第2フレームおいて生じたものとする。
【0252】
この場合には、ゲート出力判定部75に、ゲート信号GSPIO_Cが正規のタイミング(ゲートスタートパルスGSPOI_Cが出力されてから240ライン後)で入力されないため、ゲート出力判定部75は、第3ゲートドライバ33の故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ゲートスタートパルスGSPOI_CをLoレベルに固定する。これにより、第3ゲートドライバ33がアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第3ゲートドライバ33の動作が停止する。
【0253】
また、コントロール部70は、ゲートエラーフラグCをLoレベルからHiレベルに切り替えることにより、報知部80から、第3ゲートドライバ33が故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第3ゲートドライバ33の状態を表示するLEDランプ(第1Sub)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、LEDランプ(第1Main)およびLEDランプ(第1Sub)ともに「赤点灯」となり、ユーザは第1および第3ゲートドライバ31・33が故障したことを認識することができる。
【0254】
一方、コントロール部70では、上記判定処理および切替処理を行うとともに、第2ゲートドライバ32へゲートスタートパルスGSPOI_Bを出力する。図30では、第2ゲートドライバ32に故障が生じていないため、図28に示した通常の動作が行われる。
【0255】
続いて、第3フレームでは、コントロール部70は、第3フレームの開始タイミングでゲートスタートパルスGSPOI_Cの出力を行わず、240ライン後にゲートスタートパルスGSPOI_Bを出力する。このとき、コントロール部70は、メモリ部76に格納されているメッセージデータを第2ゲートドライバ32に供給する。メッセージの内容としては、液晶表示装置2に故障が発生している旨をユーザに警告する内容であり、さらに、サービスセンターの連絡先等を含めてもよい。これらのメッセージは、予めメモリ部76に登録されるものであり、また、必要に応じて追加や修正が可能となっている。
【0256】
これにより、第3フレームでは、ゲートライン12aに相当する表示画面の上半分には何も表示されず、ゲートライン12bに相当する表示画面の下半分には、所望のメッセージ(警告)表示が行われる。
【0257】
ここで、第1(メイン)ゲートドライバ31、第2(メイン)ゲートドライバ32、第3(サブ)ゲートドライバ33が停止し、第4(サブ)ゲートドライバ34のみが駆動している液晶表示装置2において、第4(サブ)ゲートドライバ34が故障した場合について説明する。
【0258】
この場合には、ゲート出力判定部75に、ゲート信号GSPIO_Dが正規のタイミング(ゲートスタートパルスGSPOI_Dが出力されてから240ライン後)で入力されないため、ゲート出力判定部75は、第4ゲートドライバ34の故障と判定する。この判定結果を受けてコントロール部70は、ゲートスタートパルスGSPOI_DをLoレベルに固定する。これにより、第4ゲートドライバ34がアクティブ状態から非アクティブ状態に切り替わり、第4ゲートドライバ34の動作が停止する。これにより、次フレームでは、全てのゲートドライバが停止状態となる。
【0259】
また、コントロール部70は、ゲートエラーフラグDをLoレベルからHiレベルに切り替えることにより、報知部80から、第4ゲートドライバ34が故障したことを知らせるメッセージが外部に報知される。例えば、第4ゲートドライバ34の状態を表示するLEDランプ(第2Sub)が、正常状態を示す「緑点灯」から、異常状態を示す「赤点灯」に切り替わる。これにより、これにより、全LEDランプが「赤点灯」となり、ユーザは全てのゲートドライバが故障したことを認識することができる。
【0260】
なお、図29では、第1ゲートチップドライバ31aの故障によりゲート信号GSPIO(Main)が出力されない場合を示したが、他の不具合例としては、不正なタイミングでゲート信号GSPIO_Aが出力される場合や、正規のタイミングおよび不正なタイミング双方でゲート信号GSPIO_Aが出力される場合が挙げられる。その点、本液晶表示装置2のゲート出力判定部75によれば、ゲート信号GSPIO_Aが、ゲートスタートパルスGSPOI_Aが出力されてから240ライン後に出力されているか、および、ゲート信号GSPIO_Aが、ゲートスタートパルスGSPOI_Aが出力されてから240ライン後でないタイミングで出力されていないか、の双方をチェックして正常/異常を判定しているため、ゲートドライバの故障を確実に検出することができる。
【0261】
また、検出精度を高めるために、検知パルスの周期を短くする構成、および、カウンタ部73を備えて、異常判定回数に基づきゲートドライバの故障を判定する構成については、実施の形態1およびソースドライバの構成と同様に適用することができる。
【0262】
なお、上記の形態では、ゲートドライバからゲート出力判定部75に入力され(戻され)異常検知の対象となるゲート信号GSPIOを、最終のスタートパルス出力GSPIOとしているが、これに限定されるものではなく、例えば、第1ゲートチップドライバ31aから出力されるゲート信号GSPIOとしてもよい。あるいは、第1ゲートチップドライバ31aのゲート信号GSPIOを、ゲート出力判定部75に入力して、ゲート信号GSPIOが異常であるか否かを判定する構成としてもよい。
【0263】
ここで、上記動作例に対応するフローチャートを図31に示す。図31に示すように、まず、ステップS51において、コントロール部70は、ゲートスタートパルスGSPOI_Aを出力状態とする。このとき、ゲートスタートパルスGSPOI_C、ゲートエラーフラグA、ゲートエラーフラグCについてはLoレベルを出力する。
【0264】
次に、ステップS52において、ゲート出力判定部75が、正規の位置(タイミング)でゲート信号GSPIO_Aが出力されているか、および、正規の位置ではない位置でゲート信号GSPIO_Aが出力されていないかを判定する。
【0265】
ステップS52においてYESの場合、すなわち、ゲート信号GSPIO_Aが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第1ゲートドライバ31は正常であると判定し、ステップS51に戻り、第1ゲートドライバ31において通常の動作が繰り返される。
【0266】
一方、ステップS52においてNOの場合、すなわち、ゲート信号GSPIO_Aが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第1ゲートドライバ31が故障していると判定し、次のステップS53に移行する。
【0267】
ステップS53では、ゲート出力判定部75の判定結果(第1ゲートドライバ31の故障)に基づいて、コントロール部70が、ゲートスタートパルスGSPOI_AをLoレベルに固定し、ゲートスタートパルスGSPOI_Cを出力状態に切り替える。さらに、ゲートエラーフラグAをHiレベルに切り替える。ゲートエラーフラグCについては、Loレベルを維持する。これにより、第1ゲートドライバ31が停止し、第3ゲートドライバ33が駆動する。同時に、第1ゲートドライバ31の故障が外部に報知される。
【0268】
次に、ステップS54では、ステップS52の処理と同様、第3ゲートドライバ33において、ゲート出力判定部75が、ゲート信号GSPIO_Cの出力タイミングをモニタリングして、第3ゲートドライバ33の状態を判定する。
【0269】
ステップS54においてYESの場合、すなわち、ゲート信号GSPIO_Cが、正規の位置(タイミング)で出力され、かつ、正規の位置ではない位置で出力されていない場合には、第3ゲートドライバ33は正常であると判定し、ステップS53に戻り、第3ゲートドライバ33による通常の動作が繰り返される。
【0270】
一方、ステップS54においてNOの場合、すなわち、ゲート信号GSPIO_Cが、正規の位置(タイミング)で出力されていない場合、または、正規の位置ではない位置で出力されている場合、あるいは、正規の位置で出力されているにもかかわらず他の位置でも出力されている場合には、第3ゲートドライバ33が故障していると判定し、次のステップS55に移行する。
【0271】
ステップS55では、ゲート出力判定部75の判定結果(第3ゲートドライバ33の故障)に基づいて、コントロール部70が、ゲートスタートパルスGSPOI_CをLoレベルに固定する。さらに、ゲートエラーフラグCをHiレベルに切り替える。これにより、第1ゲートドライバ31に加えて、第3ゲートドライバ33の動作も停止する。そして、第1および第3ゲートドライバ31・33の故障が外部に報知される。また、この場合には、表示画面の下半分には警告表示(図30参照)が行われる。
【0272】
次に、ステップS56では、ゲートエラーフラグB・Dの何れもがON(Hiレベル)であるか否かを判定する。ステップS56においてYESの場合、すなわち、ゲートエラーフラグB・Dの何れもがHiレベルである場合には、第1〜第4ゲートドライバ31〜34の全てが故障していると判定し、液晶表示装置2の機能を停止する(ステップS57)。
【0273】
一方、ステップS56においてNOの場合、すなわち、ゲートエラーフラグB・Dの少なくとも何れか一方がLoレベルである場合には、第2・第4ゲートドライバ32・34の少なくとも何れか一方は正常であると判定し、ステップS55に戻り、上記警告表示が繰り返される(図30参照)。
【0274】
以上のように、本実施の形態に係る液晶表示装置2では、全ゲートラインが複数の組(図20では、2組:ゲートライン12aとゲートライン12b)に分割され、各組に対応してゲートドライバ(ゲートドライバ31・32)が個別に設けられている。これにより、何れかのゲートドライバ(例えば、ゲートドライバ31)が故障した場合でも、正常なゲートドライバ(例えば、ゲートドライバ32)により、対応するゲートライン(例えば、ゲートライン12b)を駆動することができるため、表示機能が突然停止することがない。よって、ユーザによる使用中に表示画面に何も表示されなくなるという不具合を回避することができる。また、一方のゲートドライバが故障した場合には、他方のゲートドライバの動作により、故障した旨のメッセージが表示画面の一部に表示されるため、ユーザは故障(表示不良)の原因等を認識することができる。
【0275】
このような効果を得るためには、本液晶表示装置は、上記分割された組ごとに少なくとも1つのソースドライバを備えていればよい。
【0276】
加えて、図20に示す液晶表示装置2では、上記分割された組ごとに2つのゲートドライバを備えているため、例えば、第1(メイン)ゲートドライバ31が故障した場合には、自動的に第3(サブ)ゲートドライバ32(冗長回路)に切り替わるため、表示機能を停止させることなく動作を続行させることができる。よって、製造時においては冗長回路に切り替える手間を省くことができるとともに、ユーザ使用時においては製品寿命を延ばすことができる。
【0277】
さらに、図20に示す液晶表示装置2では、複数のゲートドライバおよび複数のソースドライバが個別に配されているため、表示パネルの全表示領域を、1つのゲートドライバおよび1つのソースドライバに対応するマトリクス状の領域に分割(図20の形態では、4分割)することができる。そして、コントロール部70は、ソース出力判定部74およびゲート出力判定部75を含んでいるため、両者の判定結果に基づいて、第1および第2ソースドライバ21・22、第1および第2ゲートドライバ31・32を制御することができる。これにより、各分割領域を個別に制御(駆動)することができるため、ユーザによる使用中に表示画面に何も表示されなくなるという不具合の発生をより抑えることができ、信頼性を向上させることができる。
【0278】
また、図32(液晶表示装置2′)に示すように、コントロール部70から、各チップドライバに制御信号(Hi−Z制御信号)を入力する構成としてもよい。なお、図32では、第2ソースドライバ22および第4ソースドライバ24、第2ゲートドライバ32および第4ゲートドライバ34を省略している。具体的には、初期状態において、コントロール部70は、第1ソースチップドライバ21a・21b・21cのそれぞれに、Hiレベルのソース制御信号_Aを入力し、第3ソースチップドライバ23a・23b・23cのそれぞれに、Loレベルのソース制御信号_Cを入力し、第1ゲートチップドライバ31a・31bのそれぞれに、Hiレベルのゲート制御信号_Aを入力し、第3ゲートチップドライバ33a・33bのそれぞれに、Loレベルのゲート制御信号_Cを入力する。ここで、メイン側が故障した場合には、メイン側の制御信号(A)をLoレベルに切り替えるとともに、サブ側の制御信号(C)をHiレベルに切り替えることにより、冗長回路への切り替えが行われる。
【0279】
また、図20に示す構成では、チップドライバごとに制御信号を入力する構成であるため、チップドライバごとに、正常なチップドライバに切り替える構成としてもよい。例えば、第1ソースチップドライバ21bが故障した場合には、第1ソースチップドライバ21a・21cに入力するソース制御信号_AをHiレベルに維持しつつ、第1ソースチップドライバ21bに入力するソース制御信号_AをLoレベルに切り替え、第2ソースチップドライバ22a・22cに入力するソース制御信号_CをLoレベルに維持しつつ、第2ソースチップドライバ22bに入力するソース制御信号_CをHiレベルに切り替える。ゲートチップドライバにおいても同様の構成とすることができる。これにより、故障したチップドライバのみを切り替えることができるため、信頼性を向上させることができるとともに、製品寿命をさらに延ばすことができる。
【0280】
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、上記実施の形態を技術常識に基づいて適宜変更したものやそれらを組み合わせて得られるものも本発明の実施の形態に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0281】
本発明は、アクティブマトリクス型液晶表示装置の駆動に特に好適に適用できる。
【符号の説明】
【0282】
1、1′、2、2′ 液晶表示装置(表示装置)
10 液晶表示パネル(表示パネル)
11,11a,11b ソースバスライン(データ信号線)
12,12a、12b ゲートライン(走査信号線)
12x ダミーライン(ダミー走査信号線)
13 TFT(トランジスタ)
14 画素電極
20〜24 ソースドライバ(データ信号線駆動回路)
21a〜21c 第1ソースチップドライバ
22a〜22c 第2ソースチップドライバ
23a〜23c 第3ソースチップドライバ
24a〜24c 第4ソースチップドライバ
30a 第1ゲートドライバ(走査信号線駆動回路)
30b 第2ゲートドライバ(走査信号線駆動回路)
40a 第3ゲートドライバ(走査信号線駆動回路)
40b 第4ゲートドライバ(走査信号線駆動回路)
50a 第1切替スイッチ部(切替手段)
51a 第1スイッチ(スイッチング素子)
50b 第2切替スイッチ部(切替手段)
51b 第2スイッチ(スイッチング素子)
60a 第3切替スイッチ部(切替手段)
61a 第3スイッチ(スイッチング素子)
60b 第4切替スイッチ部(切替手段)
61b 第4スイッチ(スイッチング素子)
31a、31b 第1ゲートソースチップドライバ
32a、32b 第2ゲートチップドライバ
33a、33b 第3ゲートチップドライバ
34a、34b 第4ゲートチップドライバ
70 コントロール部(切替手段)
71 ゲート出力判定部(判定手段)
73 カウンタ部(計測手段)
74 ソース出力判定部(判定手段)
75 ゲート出力判定部(判定手段)
80 報知部(報知手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査信号線と、該走査信号線に供給される走査信号によってオン/オフされるトランジスタと、該トランジスタの一端に接続された画素電極と、該トランジスタの他端に接続されたデータ信号線とを含む表示パネルを備えた表示装置であって、
走査信号線およびデータ信号線の少なくとも一方の信号線について、隣り合う複数の信号線で構成される組を少なくとも2つ備え、
上記組ごとに、該組の信号線を駆動する信号線駆動回路が少なくとも1つ設けられ、
複数の上記信号線駆動回路のうちの少なくとも1つが故障しているか否かを、各信号線駆動回路から出力される信号の出力タイミングに基づいて判定する判定手段と、
上記判定手段により一の信号線駆動回路が故障していると判定された場合には、少なくとも、他の正常な信号線駆動回路により、該正常な信号線駆動回路に対応する組の信号線を駆動することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
上記組ごとに、該組の信号線を駆動する信号線駆動回路が2つ設けられ、
上記判定手段により、一の組に対応する一方の信号線駆動回路が故障していると判定された場合には、同一の組に対応する他方の正常な信号線駆動回路に切り替える切替手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
上記判定手段は、各信号線駆動回路から出力される信号が、所定のタイミングで出力されているか、および、所定のタイミングではないタイミングで出力されていないかを判定し、
一の信号線駆動回路から出力される信号が、所定のタイミングで出力され、かつ、所定のタイミングではないタイミングで出力されていない場合には、該信号線駆動回路は故障していないと判定する一方、
一の信号線駆動回路から出力される信号が、所定のタイミングで出力されていない場合、または、所定のタイミングではないタイミングで出力されている場合、もしくは、所定のタイミングおよび所定のタイミングではないタイミング双方で出力されている場合には、該信号を異常と判定し、該信号線駆動回路は故障していると判定することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
上記所定のタイミングは、各組に含まれる信号線の数に応じて予め設定されていることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
上記信号線駆動回路は、走査信号線駆動回路であって、
上記判定手段は、各組において、複数の走査信号線のうちの走査終了側の端部に位置する走査信号線から出力される走査信号が、上記所定のタイミングで出力されているか、および、上記所定のタイミングではないタイミングで出力されていないかを判定することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
上記信号線駆動回路は、走査信号線駆動回路であって、
各走査信号線駆動回路は、それぞれに対応するスイッチング素子を介して走査信号線に接続され、
上記切替手段は、上記判定手段により故障したと判定された走査信号線駆動回路に接続されるスイッチング素子にオフ信号を入力する一方、他の正常な走査信号線駆動回路に接続されるスイッチング素子にオン信号を入力することにより、走査信号線駆動回路を切り替えることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
上記切替手段は、さらに、上記判定手段により故障したと判定された走査信号線駆動回路へのゲートスタートパルスの出力を停止する一方、他の正常な走査信号線駆動回路に対してゲートスタートパルスを出力することを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
上記信号線駆動回路は、データ信号線駆動回路であって、
上記判定手段は、各組において、複数のデータ信号線のうち、データのサンプリング方向の終了側の端部に位置するデータ信号線から出力されるデータ信号が、上記所定のタイミングで出力されているか、および、上記所定のタイミングではないタイミングで出力されていないかを判定することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項9】
上記切替手段は、上記判定手段により故障したと判定されたデータ信号線駆動回路へのソーススタートパルスの出力を停止する一方、他の正常なデータ信号線駆動回路に対してソーススタートパルスを出力することを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
上記判定手段が各信号線駆動回路から出力される信号の出力タイミングが異常であると判定した回数を計測する計測手段をさらに備え、
上記判定手段は、上記計測手段による上記信号の異常判定回数が所定回数に達したときに、該信号を出力する信号線駆動回路が故障していると判定することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
信号線駆動回路の動作状態を外部に報知する報知手段をさらに備え、
上記報知手段は、上記判定手段の判定結果に応じて、各信号線駆動回路が故障しているか否かを外部に報知することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
一の組に対応する全ての信号線駆動回路が故障した際に、他の組に対応する少なくとも1つの信号線駆動回路が正常である場合には、
上記正常な信号線駆動回路により駆動される信号線が配される表示領域に、当該表示装置の異常を外部に報知するためのメッセージを表示することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項13】
走査信号線と、該走査信号線に供給される走査信号によってオン/オフされるトランジスタと、該トランジスタの一端に接続された画素電極と、該トランジスタの他端に接続されたデータ信号線とを含み、
走査信号線およびデータ信号線の少なくとも一方の信号線について、隣り合う複数の信号線で構成される組を少なくとも2つ備え、
上記組ごとに、該組の信号線を駆動する信号線駆動回路が少なくとも1つ設けられた、表示パネルを備えた表示装置の駆動方法であって、
複数の上記信号線駆動回路のうちの少なくとも1つが故障しているか否かを、各信号線駆動回路から出力される信号の出力タイミングに基づいて判定する判定ステップと、
上記判定ステップにより一の信号線駆動回路が故障していると判定された場合には、少なくとも、他の正常な信号線駆動回路により、該正常な信号線駆動回路に対応する組の信号線を駆動することを特徴とする表示装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2010−217344(P2010−217344A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−61997(P2009−61997)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】