説明

表示装置

【課題】ゲートオフ時のフィードスルーによる横スメアを低減した高画質な表示装置を提供することである。
【解決手段】ハイ電圧をゲート線に出力する第1のスイッチング素子と、ロウ電圧をゲート線に出力する第2のスイッチング素子と、前記ロウ電圧を供給する電源線に一端が接続される複数の抵抗素子を有し、前記抵抗素子を介して前記ロウ電圧を前記ゲート線に出力する複数の第3のスイッチング素子とを有する選択回路を備え、前記第1のスイッチング素子から前記ゲート線に出力したゲート電圧の立ち下げ時、前記第3のスイッチング素子を制御し、前記抵抗素子を介したロウ電圧でゲート電圧を所定時間低下させた後、前記第2のスイッチング素子を制御し、ゲート電圧をロウ電圧まで低下させる表示装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画素部にスイッチング素子を備えたTFT(Thin Film Transistor)方式の液晶表示装置は、携帯電話やパソコン等の表示装置として広く用いられている。これらの表示装置は、高画質、低電力、低コストが求められている。
【0003】
液晶表示装置における画質評価の指標のひとつとして、パネルの水平方向に輝度ズレが発生する横スメアと呼ばれる現象が知られている。横スメアの発生要因のひとつは、ドレイン線とコモン線(共通電極)の間の容量を介したカップリングである。ドレイン線とコモン線の間のカップリングが大きい場合、ドレイン線に階調電圧を書き込む際、コモン線の電圧に歪みが生じるため、画素電圧に書込み不足が発生し、横スメアの原因となる。このようなメカニズムで発生する横スメアを低減するための従来技術としては、例えば、特許文献1に記載された技術が知られている。
【特許文献1】特開2003−255907号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、横スメアの発生要因として、上記に述べたドレイン−コモン間のカップリングのほかに、ゲートオフ時のフィードスルーによって発生する横スメアが存在する。液晶表示装置に用いられるTFTは、通常、ゲート−ソース間に容量Cgsを持つため、ゲートオフのさい、ゲート電圧の変動ΔVgが容量Cgsを介して画素部のソース電圧に影響する。このため、ゲートオフの際、ゲート電圧の変動ΔVg、画素容量Cpix、ゲート−ソース間容量Cgsで決まる大きさだけ画素部のソース電圧がドロップする。このような電圧変動は飛び込み電圧と呼ばれている。このとき、パネルに表示するパターンによって、飛び込み電圧の大きさが異なるため、横スメアの発生要因となる。
【0005】
本発明は、ゲートオフ時のフィードスルーによって発生する横スメアを低減し、高画質な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決すべく、本願発明の表示装置では、複数本のドレイン線と、前記ドレイン線と交差する複数本のゲート線とで構成される配線部と、前記ドレイン線と前記ゲート線との交差部付近にそれぞれ形成した画素部と有する表示パネルと、前記複数本のゲート線の一端に接続され、前記ゲート線を順次選択し、該選択したゲート線にパルス状のゲート電圧を順次印可するゲート駆動回路とで構成される表示装置において、前記ゲート駆動回路はハイ電圧をゲート線に出力する第1のスイッチング素子と、ロウ電圧をゲート線に出力する第2のスイッチング素子と、前記ロウ電圧を供給する電源線に一端が接続される複数の抵抗素子を有し、前記抵抗素子を介して前記ロウ電圧を前記ゲート線に出力する複数の第3のスイッチング素子とを有する選択回路を備え、前記第1のスイッチング素子から前記ゲート線に出力したゲート電圧の立ち下げ時、前記第3のスイッチング素子を制御し、前記抵抗素子を介したロウ電圧でゲート電圧を所定時間低下させた後、前記第2のスイッチング素子を制御し、ゲート電圧をロウ電圧まで低下させる構成とする。
【0007】
また、前記表示パネルは、前記ドレイン線と前記ゲート線との交差部付近にそれぞれ形成した薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの出力端に接続された画素電極と、前記画素電極の電荷を保持する保持容量とが形成される第1の基板と、前記第1の基板と対向して配置される第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とで狭持される液晶層とを有する。
【0008】
また、前記抵抗素子を介したロウ電圧の出力時間が、前記薄膜トランジスタから前記画素電極へ書き込まれた画素電圧が確定する時間以上となる構成とする。
【0009】
他の形態の表示装置として、複数本のドレイン線と、前記ドレイン線と交差する複数本のゲート線とで構成される配線部と、前記ドレイン線と前記ゲート線との交差部付近にそれぞれ形成した画素部と有する表示パネルと、前記複数本のゲート線の一端に接続され、前記ゲート線の内の一本を順次選択し、該選択したゲート線にパルス状のゲート電圧を順次印可するゲート駆動回路とで構成される表示装置において、前記ゲート駆動回路はハイ電圧をゲート線に出力する第1のスイッチング素子と、ロウ電圧をゲート線に出力する第2のスイッチング素子と、前記ロウ電圧を供給する電源線に一端が接続される複数の抵抗素子及び複数の容量素子からなる複数のCRフィルタ回路を有し、前記CRフィルタ回路を介して前記ロウ電圧を前記ゲート線に出力する複数の第3のスイッチング素子とを有する選択回路を備え、前記第1のスイッチング素子から前記ゲート線に出力したゲート電圧の立ち下げ時、前記第3のスイッチング素子を制御し、前記CRフィルタ回路を介したロウ電圧でゲート電圧を所定時間低下させた後、前記第2のスイッチング素子を制御し、ゲート電圧をロウ電圧まで低下させる構成とする。
【0010】
また、前記CRフィルタ手段を介したロウ電圧の出力時間が、前記薄膜トランジスタから前記画素電極へ書き込まれた画素電圧が確定する時間以上である構成とする。
【発明の効果】
【0011】
ゲートオフ時のフィードスルーによって発生する横スメアを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態の表示装置について詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全ての図面において、同一機能を有するものは同一符号をつけ、その繰り返しの説明は省略する。
【0013】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる表示装置の構成を示したものである。本発明の第1の実施の形態に係わる表示装置は、表示パネル101と駆動回路102と制御回路103とで構成される。表示パネル101は、ゲート線106が横方向に多数配置され、ドレイン線107は縦方向に多数配置され、夫々の交点に薄膜トランジスタ104と画素容量105からなる表示部が設けられる。また各画素容量の対向電極に共通電圧(コモン電圧)を供給するためのコモン線108、109が設けられる。駆動回路102は、ゲート駆動回路110、ドレイン駆動回路111、コモン駆動回路112にて構成される。これらの各駆動回路は、バス113を介して制御装置103によって制御される。
【0014】
コモン反転駆動の方式として、コモン1系統駆動、コモン2系統駆動、コモン独立駆動等が可能であるが、ここでは具体例として、コモン2系統駆動について説明する。この場合、図1に示すように、コモンの配線は2系統設けられる。コモン配線の形状は、図1のように、配線を櫛歯状に配置した櫛型電極が用いられる。配線形状としては、他にも、コモン電圧を左右から供給する梯子型電極を用いることも可能である。
【0015】
2系統設けられるコモン線の一方にはコモン電圧VCOMAが供給され、他方にはコモン電圧VCOMBが供給される。たとえば、第1フレームにおいては、VCOMAにハイ電圧VCOMHが供給され、VCOMBにロウ電圧VCOMLが供給され、VCOMA=VCOMH、VCOMB=VCOMLとなる。第2フレームにおいては、VCOMAにロウ電圧VCOMLが供給され、VCOMBにハイ電圧VCOMHが供給され、VCOMA=VCOML、VCOMB=VCOMHとなる。第3フレームにおいては、VCOMAにハイ電圧VCOMHが供給され、VCOMBにロウ電圧VCOMLが供給され、VCOMA=VCOMH、VCOMB=VCOMLとなる。第4フレームにおいては、VCOMAにロウ電圧VCOMLが供給され、VCOMBにハイ電圧VCOMHが供給され、VCOMA=VCOML、VCOMB=VCOMHとなる。このような動作を繰り返すことで、パネルのコモン電圧をフレーム毎に反転し、かつ、ライン毎にコモンの電圧を反転することができる。
【0016】
図2に本発明の第1の実施の形態に係わるゲート駆動回路110の構成を示す。本発明の第2の実施例に係わるゲート駆動回路は、選択回路201、電源線202、制御信号線203、出力線204にて構成される。ここで、選択回路201は、電源線202より供給されるハイ電圧VGHとロウ電圧VGLを、制御信号203に応じてどちらか一方を順次選択し、表示パネルの有するN本のゲート線VG1〜VGNにパルス状のゲート信号を供給する。これにより、各ゲート線のスイッチングを行う。
【0017】
すなわち、第1の実施の形態のゲート駆動回路ではゲート線106と同数の選択回路201を有する構成となっており、N個の選択回路201の出力線VG1〜VGNがN本のゲート線106に一対一で対応する構成となっている。
【0018】
また、各選択回路201には制御信号203が入力される構成となっている。各選択回路201は、この制御信号に応じたタイミングでロウ電圧VGL〜ハイ電圧VGH〜ロウ電圧VGNに変化するパルス状のゲート信号を生成し、出力線204に出力する。出力線204に出力されたパルス状のゲート信号は、各出力線204に接続されるゲート線106に供給され、ハイ電圧VGHの期間のみゲート信号が入力された薄膜トランジスタ104をON状態にさせる構成となっている。
【0019】
本発明は、液晶表示装置におけるゲートオフ時のフィードスルーによって発生する横スメアを低減することを目的としている。そこで、図4に中央に白のボックスを表示させた表示パターンを、図5に黒のボックスを表示させた表示パターンを示し、以下、図4及び図5に基づいて液晶表示装置における横スメアについての詳細な説明を行う。
【0020】
液晶表示装置の横スメアを評価する場合、横スメア評価用の表示パターンが用いられる。一般的には、中間調ベタを背景とし、中央に白のボックス(BOX)402または黒のボックス(BOX)502を設けた図4及び図5に示す表示パターンが用いられる。このとき、中央のBOX402、502が左右の中間調領域401、501の輝度にどの程度影響するかを評価する。中央に設けられるBOX402、502の大きさは、水平方向と垂直方向について、表示領域のそれぞれ1/3の占有率とする。
【0021】
横スメアの測定は、BOX402、502の左右の領域で、表示パターンによる輝度変動を測定することで行う。例えばBOX402、502の左側で横スメアを評価する場合には、図4、図5の×印の場所403、503すなわち水平方向では左側中間調領域の中心であり垂直方向では表示画面の中心となる位置で輝度を測定する。
【0022】
測定の手順としては、まず、完全な(A)中間調ベタ表示において、×印の箇所(中間調ベタ表示時における図4、図5の×印相当箇所)における輝度を測定する。次に(B)図4に示すように中央に白BOX402を設けたパターンについて、×印の箇所403における輝度を測定する。次に(C)図5に示すように中央に黒BOX502を設けたパターンについて、X印の箇所503における輝度を測定する。このとき、(B)と(A)の輝度の差分が白BOXにおけるスメアレベルであり、(C)と(A)の輝度の差分が黒BOXにおけるスメアレベルである。
【0023】
中央に白のBOX402または黒のBOX502を設けたパターンにおいて横スメアが発生する原因は、中央のBOX402、502が左右の中間調領域401、501の画素の書込みに影響を与えるためである。横スメアは、スメアの発生する方向によって、同相スメアと逆相スメアに大別できる。逆相スメアは、中央に白BOX402を表示した場合、左右の中間調領域401の輝度が低下し、中央に黒BOX502を表示した場合には、左右の中間調領域501の輝度が高くなる現象である。同相スメアは、中央に白BOX402を表示した場合、左右の中間調領域401の輝度が高くなり、中央に黒BOX502を表示した場合には、左右の中間調領域501の輝度が低下する現象である。
【0024】
逆相スメアの主たる発生要因は、ドレイン線とコモン線の間の容量カップリングである。液晶パネルは通常、周知のフォトリソグラフィ技術によって透明基板上に形成されるために、図1に示すドレイン線107とコモン線109の間に容量が存在する。そのために、ドレイン線への書込みの際、ドレイン線107とコモン線109の間に容量カップリングの影響により、コモン線109の電圧に歪みが発生する。例えば、中央に白または黒のBOX402、502を表示する場合、ドレイン波形の立ち上がりと立ち下りのタイミングで、コモン線109の電圧にスパイク状のノイズが発生し、このノイズが図示しないコモン電極に入力する。このような電圧歪みが発生した場合、コモンの電圧が元の電圧に戻るためには、配線抵抗と容量によるCR時定数程度の時間が必要である。
【0025】
このようなコモンの電圧歪みは、表示パターンによって、発生方向が異なる。すなわち、中央に白BOX402を表示した場合には、コモンの電圧歪みはポジティブ期間では正方向に発生し、ネガティブ期間では負方向に発生する。また、中央に黒BOX502を表示した場合には、コモンの電圧歪みはポジティブ期間では負方向に発生し、ネガティブ期間では正方向に発生する。その結果、中央に白BOX402を表示した場合には、左右の中間調領域401の画素部の実効電圧(ソース−コモン間電圧)が小さくなり、また、中央に黒BOX502を表示した場合には、左右の中間調領域501の画素部の実効電圧が大きくなる。このため、中央に白BOX402を表示した場合には、左右の中間調領域401の輝度が低くなり、中央に黒BOX502を表示した場合には、左右の中間調領域501の輝度が高くなる。従って、逆相スメアが発生する。
【0026】
一方、同相スメアの主たる発生要因は、ゲートオフ時のフィードスルーである。図6は、中央に白BOXを表示した場合と、黒BOXを表示した場合の、図4及び図5に示す観測点(×印)403、503におけるゲートオフ時のゲート波形とソース波形を示したものである。コモン反転駆動では、コモンがハイ電圧となるネガティブ期間と、コモンがロウ電圧となるポジティブ期間を交互に繰り返すが、図6では、ネガティブ期間の波形を示している。
【0027】
図4に示すように中央に白BOX402を表示した場合と図5に示すように黒BOX502を表示した場合では、図6に示すようにゲートオフのタイミングが若干異なっている。このようなタイミングのズレは、表示パターンによって、ゲート線から見た負荷が異なるために発生する。すなわち、白BOX402表示時と黒BOX502表示時では、中央のBOX領域の実効電圧の極性が異なるため、ゲートオフの際、中央のBOX領域に蓄えられた電荷がコモン線を介して移動する際の方向が逆になる。このため、中央に白BOX402を表示した場合には、黒BOX502表示時に比べて、ゲート線からみた負荷が大きくなり、ゲートの立ち下りのタイミングが若干遅くなる。
【0028】
一方、画素部の薄膜トランジスタのソース電圧については、ゲートオフ後のソース電圧は、ゲートオフ前の電圧よりも低い電圧となっている。このような電圧変動は、画素部のTFTがゲート−ソース間容量Cgsを持つため、ゲートオフ時のゲート電圧の変動ΔVgが、容量Cgsを介して画素部のソース電圧に影響するために発生する。このような電圧変動は、飛び込み電圧と呼ばれている。
【0029】
図6では、ゲートオフの立ち下りが比較的速い場合の波形を示している。この場合、ソース電圧の波形は、ゲートオフのタイミングでソース電圧が一旦低下した後、ゲートオフ前よりも低い電圧レベルまで上昇し、一定の電圧レベルに安定する波形となる。すなわち、黒BOX502表示時にゲートオフによりゲート電圧601が期間t0〜t4でハイ電圧VGHからロウ電圧VGLに低下した場合、ソース電圧603は期間t1〜t2で電圧VS3まで大きく低下する。この後に、ソース電圧603は期間t2〜t5で上昇し、ゲートオフ前の電圧VS0よりも低い一定の電圧VS1で安定する。同様に、白ボックス402表示時にゲートオフによりゲート電圧602が期間t0〜t6でロウ電圧VGLにまで低下した場合、ソース電圧604は期間t1〜t3で電圧VS3まで大きく低下する。この後に、ソース電圧604は期間t3〜t7で上昇し、ゲートオフ前の電圧VS0よりも低い一定の電圧VS2で安定する。このとき、ゲートオフ後のソース電圧は、白BOX402表示時の電圧VS2の方が黒BOX502表示時の電圧VS1よりも低い電圧となっている。これは、表示パターンによって、飛び込み電圧の大きさが異なるためである。
【0030】
表示パターンによる飛び込み電圧の違いは、ゲートオフのタイミングのズレによって発生する。すなわち、中央に白BOX402を表示した場合、黒BOX502表示時よりもゲートオフのタイミングが遅れるため、ソース波形にも時間的なズレが発生し、その結果、ゲートオフ後のソース電圧は、黒BOX502表示時よりも白BOX402表示時の方が低くなる。このため、観測点(×印)403、503での画素部の実効電圧(ソース−コモン間電圧)の絶対値は黒BOX502表示時よりも白BOX402表示時のほうが大きくなり、同相スメアが発生する。
【0031】
一方、ゲートオフの立ち下りの傾きが緩やかな場合の波形を図7に示す。この場合、ゲートオフのさい、ソース電圧は滑らかに低下し、ゲートオフ前の電圧よりも低い電圧レベルに単調に漸近する波形となる。すなわち、黒ボックス502表示時にゲートオフによりハイ電圧VGHのゲート電圧701を期間t8から前述の期間t0〜t4よりも十分長い時間で緩やかに低下させた場合、ソース電圧703は滑らかに低下し、ゲートオフ前の電圧VS0よりも低い電圧レベルVS4で安定する。同様に、白ボックス402表示時にゲートオフによりゲート電圧702を期間t8から前述の期間t0〜t6よりも十分長い時間で緩やかに低下させた場合も、ソース電圧704は滑らかに低下し、ゲートオフ前の電圧VS0よりも低い電圧レベルVS5で安定する。
【0032】
ソース電圧703、704がこのような時間変化をする場合、ゲートオフのタイミングのズレは、ソース波形の形状にはあまり影響しないため、ゲートオフ後の期間t10、t11で確定したソース電圧VS4、VS5は、白BOX402表示時と黒BOX502表示時で図6に示す場合よりも近い値すなわちその差が小さい値となる。従って、ゲートオフの傾きすなわちゲートオフ時のゲート電圧の電圧低下(立ち下がり時の傾き)を緩やかにするほど、ゲートオフ時のフィードスルーによる同相スメアの発生量が小さくなる。
【0033】
同相スメアの発生量は表示パターンによって異なるが、どのような表示パターンについても、ゲート電圧の立ち下りの傾きを緩やかにするほど、ゲートの立ち下りのタイミングのずれの影響を小さくすることができる。従って、表示パターンによらず、ゲート電圧の立ち下りの傾きを緩やかにするほど、ゲートオフ時のフィードスルーによる横スメアを低減することができる。
【0034】
本発明は、上記の事実を踏まえ、ゲートオフの立ち下りを故意すなわち意図的に遅くすることで、ゲートオフ時のフィードスルーによる横スメアを低減するものである。
【0035】
図3は本発明の第1の実施の形態の表示装置の選択回路の概略構成を説明するための図である。ただし、図3中に示すnは1以上の自然数であり、本願明細書中ではn番目のラインのゲート線に対応する選択回路を示す。また、Mは1以上の自然数である。
【0036】
図3に示す第1の実施形態の選択回路は、スイッチ301、抵抗素子302、電源線303、制御信号304、出力端子305にて構成される。図3の選択回路は、ゲートのハイ電圧VGHとロウ電圧VGLを制御信号304により、スイッチ301で切替える構成である。図3の選択回路では、ゲートオフの立ち下りの傾きを遅延させるため、スイッチに直列に抵抗素子302を設けている。
【0037】
ここで、液晶パネルのゲート線の負荷は様々であるため、選択回路に複数の抵抗素子R1〜RMを用意し、パネル負荷に応じて最適な抵抗素子302を選択することで、様々な液晶パネルに対して適切なゲート立ち下がり時間が得られる構成としている。すなわち、パネル内部のゲート線の負荷が小さい場合には、パネル側でのゲートの立ち下りの遅延量が小さいため、選択回路のM個の異なる抵抗値を有する抵抗素子R1〜RMから大きな抵抗値の抵抗素子302を選択し、横スメア低減に必要な遅延量が得られるようにする。一方、パネル内部のゲート線の負荷が大きい場合には、パネル側で大きなゲート遅延量が得られるため、選択回路では小さな抵抗値の抵抗素子302を選択する。このような構成により、パネル側の負荷が大きい場合に過剰な遅延量が発生するのを防ぐことができる。
【0038】
このように、第1の実施の形態の選択回路201は、制御信号304に基づいてオン/オフ動作するM+2個のスイッチ301と、抵抗値がそれぞれ異なるM個の抵抗素子302と、ハイ電圧VGH及びロウ電圧VGLがそれぞれ独立して供給される電源線303と、n番目のラインのゲート線に接続される出力端子305とを備えている。第1の実施の形態の選択回路201では、第1のスイッチング素子として機能する第SWAn番目のスイッチ301は制御信号304に基づいてハイ電圧VGHの出力端子305への直接出力(オン/オフ)を制御する構成となっている。第2のスイッチング素子として機能する第SWBn番目のスイッチ301は制御信号304に基づいて、ロウ電圧VGLの出力端子305への直接出力(オン/オフ)を制御する構成となっている。第3のスイッチング素子として機能する第SWC1n〜第SWCMn番目のM個のスイッチ301は、R1〜RMまでのM個の抵抗素子302のいずれかとそれぞれ直列に接続されており、制御信号304に基づいて抵抗素子302を介したロウ電圧VGLの出力端子305への出力(オン/オフ)を制御する構成となっている。
【0039】
すなわち、一対のスイッチ301と抵抗素子302とからなる波形遅延用スイッチと、第SWBn番目のスイッチとをロウ電圧VGL用の電源線303と出力端子305との間に並列接続し、制御信号304に基づいていずれかのスイッチを介したロウ電圧VGLを出力端子305に選択出力する構成となっている。
【0040】
図8に、本発明の第1の実施の形態おけるゲート駆動回路のタイミングと、スイッチ状態を示す。以下図8を用いて、本発明の第1の実施の形態に係わるゲート駆動回路110の動作について説明する。
【0041】
本発明の第1の実施の形態に係わる表示装置は、各ゲート線のTFT(薄膜トランジスタ)を水平走査時間ごとに順次オンすることで、ドレイン線から各ラインの画素への書き込みを順次行う。これを実行するため、各ゲート線に、1ライン毎に水平走査時間だけタイミングをずらせたゲートクロックを供給する。ここで、隣り合うゲート線が同時にオンすることを防ぐため、ゲートクロックとゲートクロックの間は、ノンオーバーラップ時間TSの時間間隔を設ける。また、各ゲートクロックにおいて、波形遅延期間TDを設け、抵抗素子を介して緩やかにゲート線の立ち下げを行う。
【0042】
液晶表示装置における水平走査時間は、通常、数マイクロ秒から数十マイクロ秒程度である。また、ノンオーバーラップ時間TSは、数百ナノ秒から数マイクロ秒程度である。波形遅延期間TDは、数百ナノ秒から数マイクロ秒程度である。
【0043】
以下、n番目のライン(第nライン)を例に挙げ、各期間のスイッチ状態を説明する。ただし、以下の説明においてSWCnは図3に示す第SWC1n〜第SWCMnのスイッチ301の内のいずれか1つをオン(選択動作)させるものである。
【0044】
まず、期間1では、スイッチSWAnはオフ、SWBnはオン、SWCnはオフであり、ゲート線の電圧をロウ電圧VGLに固定する。次に期間2では、SWAnはオン、SWBnはオフ、SWCnはオフとなり、ゲート線の電圧をハイ電圧VGHまで立ち上げる。次に期間3では、SWAnはオフ、SWBnはオフ、SWCnはオンとなり、ゲート線の電圧は抵抗素子を介してロウ電圧VGLまで立ち下げる。期間3のような波形遅延期間においては、抵抗素子を介して立ち下げを行うため、図8の第nラインの波形で示すように、立ち下りの傾きが緩やかとなっている。次に期間4以降では、SWAnはオフ、SWBnはオン、SWCnはオフとなり、ゲート線の電圧をロウ電圧VGLに固定する状態となる。他のラインについても、同様に、これらの状態をスイッチで切替えることで、ゲート線の駆動を行う。
【0045】
なお、上記動作を実現するためには、SWAn、SWBn、SWCnを開閉するための制御クロックが必要となる。図8に示したように、これらのスイッチは、それぞれタイミングが異なっているため、独立した制御クロックが必要となる。そこで、これらの制御クロックを駆動回路102内部で生成し、選択回路201に供給する。ただし、駆動回路102での制御クロックの生成は、たとえば、各ライン毎のパルス状のゲート信号の立ち上がりタイミングを生成するためのクロックを基準にして、駆動回路102等のシステムクロックを分周する等の周知の方法で生成する。
【0046】
本発明の第1の実施の形態に係わる表示装置の画素部の波形を図9に示す。ただし、図9中において上段に示す第n〜第n+3ラインの波形はゲート信号であり、下段に示す第n〜第n+3ラインの波形はコモン、ソース、ドレインの電圧波形の概略である。
【0047】
既に述べたように、各ゲート線には、水平時間ごとにゲートクロックが入力される。コモンに関しては、コモン2系統駆動を行うため、フレーム毎にハイ電圧VCOMHとロウ電圧VCOMLを切替えると共に、1ライン毎にハイ電圧VCOMHとロウ電圧VCOMLを交互に供給する。
【0048】
以下、第nラインを例として、観測点(×印)における書込み動作を説明する。
【0049】
まず、フレームの切り替わり(t0)において、コモン(図9中に長い点線で示す)がロウ電圧VCOMLからハイ電圧VCOMHに切り替わる。このとき、画素電圧(図9中に実線で示す)が前フレームの電圧を保持するため、ソース電圧がコモンの上昇分だけ上昇する。
【0050】
その後、ゲートクロックが入力されると(t1)、画素への書込みが行われ、ソース電圧がドレイン電圧(中間調電圧、図9中に点線で示す)まで低下する。
【0051】
次に、波形遅延期間(t2〜t3)において、ゲート電圧を緩やかに立ち下げる。ゲートオフの際、ソース波形にフェードスルーによる飛び込み電圧が発生する。しかしながら、本実施の形態では波形遅延期間(t2〜t3)で緩やかにゲート電圧を立ち下げる構成としているので、表示パターンの違いによる飛び込み電圧の差を小さくできる。さらには、十分な波形遅延時間(t2〜t3)でゲート電圧の立ち下げを行っているので、ソース電圧が十分安定した時点で画素電極へのドレイン信号の書き込みを終了できる(t3)。
【0052】
次に、緩やかに立ち下げたゲート電圧を波形遅延期間の終了時点(t3)すなわち従来のゲート電圧立ち下げ時点で、立ち下げ途中のゲート電圧を速やかにロウ電圧VGLまで立ち下げることによって、次の第n+1ラインのゲート電圧立ち上げまでのノンオーバーラップ時間TSを確保している。
【0053】
次に、第n+1ラインのゲートクロックが入力され(t4)、以降、各ライン毎に前述の動作が最終のラインまで順次繰り返される。
【0054】
その後、フレーム期間において、画素電圧を保持したまま、フレーム終了のタイミング(t5)でコモン電圧がハイ電圧VCOMHからロウ電圧VCOMLに変化し、フレーム終了となる。つぎのフレームにおいても同様の動作を繰り返す。他のラインについても同様である。
【0055】
本発明の第1の実施の形態では、上記のように、ゲートオフの際、抵抗素子を介してゲート電圧の立ち下げを行うため、ゲートの立ち下りの傾きを緩やかにすることができる。このため、ゲートオフ時のフィードスルーによって発生する横スメアを低減することができる。また、画素電圧が確定した後、抵抗素子を介さずにゲート電圧をVGLまで急峻に立ち下げるため、隣り合うゲート線が同時にオンすることを防ぐことができる。さらに、選択回路に複数の抵抗素子を設けているため、パネルのゲート線の容量が異なる様々なパネルに対し、ゲートオフ時の立ち下がり時間を適切な値に設定することができる。
【0056】
さらには、本実施の形態ではゲート信号の立ち上げ時は、抵抗素子を介さないSWAn番目のスイッチを用いてハイ電圧VGHをゲート線に出力する構成となっている。また、ゲート信号の立ち下げ時は、抵抗素子を介してゲート線にロウ電圧VGLを出力する構成となっている。このような構成としているので、ゲート電圧の立ち上がり時にはロウ電圧VGLからハイ電圧VGHまで速やかに立ち上げることが出来、ハイ電圧VGHからVGLへの立ち下がり時のみ緩やかに電圧を立ち下げることが出来る。
【0057】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施例に係わる表示装置における選択回路の構成を図10に示す。
【0058】
本発明の第2の実施の形態に係わる表示装置は、選択回路にCRフィルタを設け、ゲート線の負荷の異なる様々なパネルに対して、ゲートオフの立ち下がり時間を最適な値に設定できるようにしたものである。本実施の形態における表示装置の全体構成、タイミングなどは第1の実施の形態の表示装置と同じであり、第1の実施の形態にて詳細な説明を行ったので、ここでは繰り返しの説明は省略する。
【0059】
図10に示す第2の実施の形態に係わる表示装置における選択回路は、ロウ電圧VGLの電源線303にCRフィルタを挿入した選択回路である。ここで、ゲート線の負荷の異なる様々な液晶パネルに対し、最適なゲート立ち下がり時間を実現するため、抵抗値及び容量値の異なる複数のCRフィルタを設け、複数のスイッチ310で選択できる構成としている。
【0060】
すなわち、第2の実施の形態でも第1の実施の形態と同様にゲート線106と同数の選択回路201を有する構成となっており、n個の選択回路201の出力線VG1〜VGnがn本のゲート線106に一対一で対応する構成となっている。
【0061】
また、第2の実施の形態の選択回路201も第1の実施の形態の選択回路と同様に、制御信号304に基づいてオン/オフ動作するM+2個のスイッチ301と、抵抗値がそれぞれ異なるM個の抵抗素子302と、ハイ電圧VGH及びロウ電圧VGLがそれぞれ独立して供給される電源線303と、n番目のラインのゲート線に接続される出力端子305とを備えている。
【0062】
ここで、第2の実施の形態の選択回路では、抵抗素子302と同数の容量素子1001を有し、各抵抗素子302と容量素子1001とでCRフィルタを形成している。
【0063】
実施の形態2の選択回路201でも、第SWAn番目のスイッチ301と第SWBn番目のスイッチ302は第1の実施の形態と同じ構成である。一方、第SWC1n〜第SWCMn番目のM個のスイッチ301は、R1〜RMまでのM個の抵抗素子302のいずれかとそれぞれ直列に接続されており、制御信号304に基づいて抵抗素子302と容量素子1001からなるCRフィルタを介したロウ電圧VGLの出力端子305への出力(オン/オフ)を制御する構成となっている。
【0064】
各CRフィルタの遅延量は、抵抗値Rと容量値Cにより任意に設定することができるため、様々な液晶パネルに対して最適な遅延量を容易に設定することが可能である。その結果、ゲートオフ時のフィードスルーによる横スメアを効果的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の第1の実施例に係わる表示装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係わるゲート駆動回路の構成を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係わる選択回路の構成を示す図である。
【図4】スメア評価用のパターンを示す図である。
【図5】スメア評価用のパターンを示す図である。
【図6】飛び込み電圧の説明図である。
【図7】飛び込み電圧の説明図である。
【図8】本発明の第1の実施例に係わるゲート駆動回路のタイミングを示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例に係わる表示装置のタイミングを示す図である。
【図10】本発明の第2の実施例に係わる選択回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
101・・・液晶パネル
102・・・駆動回路
103・・・制御回路
104・・・薄膜トランジスタ(TFT)
105・・・画素容量
106・・・ゲート線
107・・・ドレイン線
108・・・コモン線
109・・・コモン線
110・・・ゲート駆動回路
111・・・ドレイン駆動回路
112・・・コモン駆動回路
113・・・バス
201・・・選択回路
202・・・電源線
203・・・バス
204・・・出力線
301・・・スイッチ
302・・・抵抗素子
303・・・電源線
304・・・制御信号線
305・・・出力端子
401・・・中間調領域
402・・・白のボックス
403・・・観測点(×印の場所)
501・・・中間調領域
502・・・黒のボックス
503・・・観測点(×印の場所)
601・・・ゲート電圧
602・・・ゲート電圧
603・・・ソース電圧
604・・・ソース電圧
701・・・ゲート電圧
702・・・ゲート電圧
703・・・ソース電圧
704・・・ソース電圧
1001・・・容量素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本のドレイン線と、前記ドレイン線と交差する複数本のゲート線とで構成される配線部と、前記ドレイン線と前記ゲート線との交差部付近にそれぞれ形成した画素部と有する表示パネルと、
前記複数本のゲート線の一端に接続され、前記ゲート線を順次選択し、該選択したゲート線にパルス状のゲート電圧を順次印可するゲート駆動回路と
で構成される表示装置において、
前記ゲート駆動回路は
ハイ電圧をゲート線に出力する第1のスイッチング素子と、
ロウ電圧をゲート線に出力する第2のスイッチング素子と、
前記ロウ電圧を供給する電源線に一端が接続される複数の抵抗素子を有し、前記抵抗素子を介して前記ロウ電圧を前記ゲート線に出力する複数の第3のスイッチング素子と
を有する選択回路を備え、
前記第1のスイッチング素子から前記ゲート線に出力したゲート電圧の立ち下げ時、前記第3のスイッチング素子を制御し、前記抵抗素子を介したロウ電圧でゲート電圧を所定時間低下させた後、
前記第2のスイッチング素子を制御し、ゲート電圧をロウ電圧まで低下させる
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記表示パネルは、
前記ドレイン線と前記ゲート線との交差部付近にそれぞれ形成した薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタの出力端に接続された画素電極と、前記画素電極の電荷を保持する保持容量とが形成される第1の基板と、
前記第1の基板と対向して配置される第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板とで狭持される液晶層と
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の表示装置において、
前記抵抗素子を介したロウ電圧の出力時間は、前記薄膜トランジスタから前記画素電極へ書き込まれた画素電圧が確定する時間以上であることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
複数本のドレイン線と、前記ドレイン線と交差する複数本のゲート線とで構成される配線部と、前記ドレイン線と前記ゲート線との交差部付近にそれぞれ形成した画素部と有する表示パネルと、
前記複数本のゲート線の一端に接続され、前記ゲート線の内の一本を順次選択し、該選択したゲート線にパルス状のゲート電圧を順次印可するゲート駆動回路と
で構成される表示装置において、
前記ゲート駆動回路は、
ハイ電圧をゲート線に出力する第1のスイッチング素子と、
ロウ電圧をゲート線に出力する第2のスイッチング素子と、
前記ロウ電圧を供給する電源線に一端が接続される複数の抵抗素子及び複数の容量素子からなる複数のCRフィルタ回路を有し、前記CRフィルタ回路を介して前記ロウ電圧を前記ゲート線に出力する複数の第3のスイッチング素子と
を有する選択回路を備え、
前記第1のスイッチング素子から前記ゲート線に出力したゲート電圧の立ち下げ時、前記第3のスイッチング素子を制御し、前記CRフィルタ回路を介したロウ電圧でゲート電圧を所定時間低下させた後、
前記第2のスイッチング素子を制御し、ゲート電圧をロウ電圧まで低下させる
ことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示装置において、
前記CRフィルタ回路を介したロウ電圧の出力時間は、前記薄膜トランジスタから前記画素電極へ書き込まれた画素電圧が確定する時間以上であることを特徴とする表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−19883(P2010−19883A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−177652(P2008−177652)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【出願人】(502356528)株式会社 日立ディスプレイズ (2,552)
【Fターム(参考)】