説明

表面実装用の圧電発振器

【課題】 パッケージが傾かないようにするとともに、多量生産が可能で且つパッケージのコンパクト化を図る。
【解決手段】 表面実装用の圧電発振器(10)は、圧電振動片(20)及び電子回路(IC)が内面に実装されるパッケージ(12)と、このパッケージの外面に2以上形成され、圧電振動片及び電子回路と電気接続される外部端子(18)と、を備えている。そして、外部端子の表面が、パッケージの外面よりも内側(ΔZ)に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は圧電発振器の構造改良に関するものであり、特にパッケージ内部に発振回路を備える表面実装用の圧電発振器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水晶発振子など圧電発振器は、周波数特性に優れているため、表面実装のプリント基板用の部品の一つとして多用されている。圧電発振器は集積化の要求に応じるため、プリント基板実装に実装されるように小型化が進み、圧電発振器のパッケージ内に配置される発振回路用のベアチップ又はコンデンサーなどのチップ素子なども小型化している。圧電発振器のパッケージに小型になったベアチップ又はチップ素子を実装する際には、一般的にフリップチップ実装が行われる。また、チップ素子に対しては導電性接着剤を塗布している。
【0003】
パッケージ内にベアチップ又はチップ素子を取り付ける際には、その位置決めが非常に重要となる。その一環として、パッケージを真空チャックするなどして、パッケージが傾いたり移動したりしないようにしている。しかしながら、パッケージに形成された外部端子などは、スクリーン印刷などでメタライジングされているため、その外部端子の厚さにバラツキが生じている。
【特許文献1】特開平7−336179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
外部端子の厚さにバラツキが生じていると、パッケージを真空チャックしてもフリップチップ実装時にパッケージが傾いてしまい、ベアチップなどをパッケージ内の端子の正確な位置に実装できない問題が生じている。
【0005】
本発明の目的は、パッケージ内にベアチップ又はチップ素子を取り付ける際に、パッケージが傾かないようにするとともに、多量生産が可能で且つパッケージのコンパクト化が容易に達成できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の観点の表面実装用の圧電発振器は、圧電振動片及び電子回路が内面に実装されるパッケージと、このパッケージの外面に2以上形成され、圧電振動片及び電子回路と電気接続される外部端子と、を備える。そして、外部端子の表面が、パッケージの外面よりも内側に形成されている。
第1の観点の表面実装用の圧電発振器は、その外部端子の表面がパッケージの外面よりも内側に形成されているため、パッケージが基板又はテーブルなどに載置された際にパッケージが傾くことがない。
【0007】
第2の観点の表面実装用の圧電発振器は、外部端子の表面が、パッケージの外面より3μmから50μm内側に形成されている。
外部端子の表面がパッケージの外面より3μm内側に形成されているため、パッケージが基板又はテーブルなどに載置された際にパッケージが傾くことがない。さらに外部端子の表面がパッケージの外面より50μm以内の内側であるため、圧電発振器がハンダペーストなどでプリント基板に実装された際にしっかりと固着することができる。
【0008】
第3の観点の表面実装用の圧電発振器は、パッケージはグリーンシートから形成されたセラミックパッケージであり、外部端子はグリーンシートに金属ペーストが印刷されて形成されている。
発電発振器のパッケージには、アルミナ又はガラスセラミックが使用されることが、温度変化又は周波数の経時変化にとって好ましい。
【0009】
第4の観点の表面実装用の圧電発振器では、パッケージの底面形状は四角形であり、外部端子は、四角形の辺の中央に形成されている。
第4の観点の表面実装用の圧電発振器は、プリント基板などにハンダペーストで固定される際に好ましい。圧電発振器の四隅が着座面として接するためプリント基板などに姿勢よく実装される。
【0010】
第5の観点の表面実装用の圧電発振器の内部は、不活性ガス又は真空雰囲気である。
内部が不活性ガス又は真空雰囲気であると、圧電振動片の温度変化又は周波数の経時変化にとって好ましい。
【0011】
第6の観点では、電子回路がフリップチップ実装されている。
第6の観点の表面実装用の圧電発振器は、電子回路が小型化しやすいフリップチップ実装が行われる。フリップチップ実装では電子回路をパッケージの面に平行に移動させて実装するので、パッケージをしっかり固定する必要がある。外部端子の表面がパッケージの外面よりも内側に形成されているためパッケージが傾くことがなく、真空吸着もし易い。
【0012】
第7の観点では、圧電振動片が第1キャビティ内に実装され、電子回路が第1キャビティとは仕切られた第2キャビティに実装されている。
第7の観点の表面実装用の圧電発振器は、圧電振動片と電子回路とが別個の空間に収容して、小型化及び経済性を計ることができる。また、電子回路を実装し易い。
【発明の効果】
【0013】
パッケージが傾かないようにするとともに、多量生産が可能で且つパッケージのコンパクト化が容易に達成できる表面実装用の圧電発振器を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に、本発明に係る圧電発振器の製造方法及び製造装置の実施の形態について説明する。
<セラミックパッケージの構成>
図1(a)は、第1圧電発振器10の上面図であり金属蓋19を取り去った状態の図である。(b)は、(a)に描いた圧電振動子のb−b断面図である。(c)は、第1圧電発振器10の裏面図である。
【0015】
第1圧電発振器10は平板状の底面シート12aと、底面シート12aに重ねて形成された台座シート12bと、側面シート12cとを備えたセラミックパッケージ12を有している。この側面シート12cの上面には封止材11が形成され、金属蓋19が接合される。第1圧電発振器10の大きさは、例えば縦2.5mm*横2.0mm、縦2.0mm*横1.6mm又は縦1.6mm*横1.2mmである。底面シート12a、台座シート12b、又は側面シート12cは、焼成前はグリーンシートと呼ばれるセラミック基板で構成されており、それらの厚さは特に限定されず、用途に応じて適宜決定すればよい。一枚のグリーンシートの厚さは一般的には0.1〜2mm、好ましくは0.2〜0.6mm程度とすればよい。
【0016】
セラミックパッケージ12の内面側、つまり底面シート12aの上面には、ベアチップIC又はチップ素子CEが実装されるための配線17が形成されている。ベアチップICは複数の端子を有しており、その端子に合致する位置に対応する配線17が底面シート12aの上面に形成されている。また、発振回路を構成するチップ素子CEに対応した配線17も底面シート12aの上面に形成されている。また、セラミックパッケージ12に搭載される圧電振動片20の接続電極の位置に対応して、マウント電極15が台座シート12bに形成されている。
【0017】
そして、ベアチップIC用の配線17又はマウント電極15は、セラミックパッケージ12の裏面、つまり底面シート12aに下面に形成された表面実装用の外部端子18と導通部を介して電気的に接続されている。外部端子18は、図1(c)に示されるように、4つ設けられている。第1圧電発振器10は、通常2つから10以下の外部端子18を有している。外部端子18は、モリブデン(Mo)及びタングステン(W)などの導電ペーストでスクリーン印刷、カレンダー印刷、又はパッド印刷で形成される。形成される導電ペースト層の厚さは、特に限定されないが、一般的には1〜100μm、好ましくは5〜30μm程度である。
【0018】
小型化に伴い、ベアチップICは、ワイヤー接続を要しないフリップチップ実装で実装される。フリップチップ実装とは、ベアチップICに金バンプAuを付け、セラミックパッケージなどの基板と直接接合する実装方法である。フリップチップ実装のうち、例えば超音波工法は、実装時にチップを加圧しながら基板面に平行な方向に超音波振動を加え接合する。したがって、特にフリップチップ実装では、金バンプAuが形成されたベアチップICの面と配線面とが平行である必要がある。ベアチップICの面と配線面とが傾いているとうまく接合できないことがある。なお、圧電振動片20及びチップ素子CEは、通常、導電性接着剤ADHで実装されることが多い。
【0019】
図1の第1圧電発振器10では、ベアチップIC及びチップ素子CEが実装された後、圧電振動片20が搭載される。その後、セラミックパッケージ12は、真空状態又は不活性ガス内のチャンバー内で封止材11の上面に金属蓋19が接合され、第1圧電発振器10の内部を気密封止している。したがって第1圧電発振器10の内部は、不活性ガス、又は真空雰囲気で占められている。
【0020】
さて、図1(b)に示されるように、外部端子18の表面は、底面シート12aに下面(外面)より距離ΔZだけ内側に形成されている。外部端子18の表面は、底面シート12aと同一面以下であればよいが、3μmから50μmぐらい内側に形成されていることが好ましい。50μm以上であると、第1圧電発振器10がプリント基板40(図2参照)などにハンダペーストを使って実装される際に、ハンダペーストが薄くて外部端子18に接触しない場合が生じるからである。さらに好ましくは、外部端子18の表面が底面シート12aの外面より3μmから30μmぐらい内側に形成されると良い。
【0021】
底面シート12aは1枚のグリーンシートで形成されており、焼成した後であっても平面度はあまり変わらない。一方、1つの外部端子18の焼成後の面は、その一部が盛り上がったりして焼成される場合がある。また、スクリーン印刷などでは複数の外部端子18の焼成後の面が均一高さに形成し難く、一部の外部端子18の高さと他の外部端子18の高さとが異なってしまうことがある。したがって、一部の外部端子18の表面高さが、他の外部端子18の表面高さと異なっていると、セラミックパッケージ12が傾いてしまう。しかし、図1の第1圧電発振器10は、外部端子18の表面が、底面シート12aの外面を越えないように形成されているため、外部端子18の一部に多少の高さのバラツキが生じていても、セラミックパッケージ12が傾いてしまうことがない。
【0022】
また、図1(c)に描かれるように、第1圧電発振器10の底面形状は四角形である。この四角形の四辺の中央付近に外部端子18が形成されている。この外部端子18は、例えば0.6mm*0.4mm程度で形成されており、第1圧電発振器10の寸法が2.5mm*2.0mmであれば外部端子18の底面積の約19パーセントを外部端子18が占めている。第1圧電発振器10の寸法が縦2.0mm*横1.6mm又は縦1.6mm*横1.2mmのように小さくなっても、外部端子18はプリント基板90のリード配線94との関係で同じ割合で小さくならない。したがって第1圧電発振器10の寸法が小さくなるほど外部端子18が占める割合が大きくなる。
【0023】
<別のセラミックパッケージの裏面>
図2は、図1の第1圧電発振器10とは外形形状の異なる第2圧電発振器30を示した図である。図2(a)は、第2セラミックパッケージ32の側面図であり、(b)は、裏面図である。(c)は、他の電子デバイスが複数搭載されるプリント基板90に第2発電発振器30がハンダペースト95で固定した上面図である。
【0024】
図2(b)に描かれるように、第2圧電発振器30は、この四角形の四隅に例えば0.6mm*0.4mm程度の外部端子18が形成されており、長手方向の2辺にそれぞれ2箇所、例えば0.2mm*0.4mm程度の外部端子18が形成されている。
図2(c)において、プリント基板90にはリード配線94がエッチングなどで形成されている。第2圧電発振器30は、そのリード配線94上にハンダペースト95で固定している。
【0025】
第2圧電発振器30も、第1圧電発振器10と同様に、外部端子18の表面は、底面シート12aに下面(外面)より距離ΔZだけ内側に形成されている。外部端子18の表面は、底面シート12aの外面より3μmから50μmぐらい内側に形成されている。さらに好ましくは、外部端子18の表面が底面シート12aの外面より3μmから30μmぐらい内側に形成されると良い。外部端子18の表面が底面シート12aの外面より50μmぐらい内側であってもプリント基板90のリード配線94とハンダペースト95でしっかりと固定される。なお、表面実装型の第2圧電発振器30は、一般的にハンダペースト95が塗布されたプリント基板90に実装されてからリフロー炉に投入されることで、プリント基板90にハンダで固定される。
【0026】
図3は、第1圧電発振器10とは外形形状の異なる第3圧電発振器50を示した断面図である。
第3圧電発振器50は、上部パッケージ50aと下部パッケージ50bとに分かれており、上部パッケージ50aは3枚のグリーンシートを積層して焼成により一体的に形成される。上部パッケージ50aは中央シート52aの両面に上側面シート52b及び下側面シート52cを有している。上部パッケージ50aの上面に、圧電振動片20が導電性接着剤ADHで接着される。その後、上部パッケージ50aの上面は、真空状態又は不活性ガス内のチャンバー内で封止材11の上面に金属蓋19が接合され、第3圧電発振器50の内部を気密封止している。
【0027】
一方、下部パッケージ50bは、1枚のグリーンシートを焼成して形成される。下部パッケージ50bは、底面シート52dにベアチップIC及びチップ素子CEを搭載している。ベアチップICはフリップチップ実装の超音波工法によって接合されている。またチップ素子CEは導電性接着剤ADHにより固定されている。そして、ベアチップIC及びチップ素子CEを覆うように溶融樹脂58が塗布されて、下部パッケージ50bが上部パッケージ50aに固定される。すなわち、第3圧電発振器50は、中央シート52aの上側に第1キャビティを形成して圧電振動片20を収納し、中央シート52aの下側に第2キャビティを形成して圧電振動片20ベアチップIC及びチップ素子CEを収納している。
【0028】
底面シート52dに形成された外部端子18の表面は、底面シート52dより3μmから50μmぐらい内側に形成されている。底面シート52dの平面が均一であるため、下部パッケージ50bが傾くことがない。このため、ベアチップICがフリップチップ実装の超音波工法で底面シート52dに実装される際にも、金バンプAuが形成されたベアチップICの面と配線面とが平行となる。
【0029】
なお、圧電振動片20のマウント電極15はいわゆるスルーホールを経てベアチップICの配線17のうちの入力端子に接続する。そして、ベアチップICの例えば出力、電源、アース用の端子は、チップ素子CEや配線17により導出され表面実装用の外部端子18につながっている。
【0030】
<圧電発振器に対するベアチップICの実装>
図4は、第1圧電発振器10のセラミックパッケージ12にベアチップICを実装する工程を示した断面図である。
【0031】
図4(a)では、セラミックパッケージ12が実装テーブル81に載置されている。実装テーブル81には、セラミックパッケージ12を吸着する真空吸着孔83が設けられており、真空吸着孔83は不図示の真空ポンプに接続されている。セラミックパッケージ12は、実装テーブル81に載置されて真空吸着され、不図示のアライメントカメラにより画像処理が行われ、セラミックパッケージ12の位置及びセラミックパッケージ12内の配線17の位置を確認される。
【0032】
そして、ベアチップICは、金バンプAuが形成された面を下にして、真空チャック89でチャックされる。図4(b)の矢印AAに示されるように、画像処理の結果に基づいてベアチップICが下降する。真空チャック89は、ベアチップICの金バンプAuが配線17に接触した状態で、矢印ABに示す水平方向に超音波振動を加え、ベアチップICと配線17とを接合させる。その後、図4(c)に示すように、真空チャック89を止めるとともに、真空吸着孔83の真空も止められる。その後ベアチップICがしっかり固定されるよう、アンダーフィル(不図示)などが注入される。
【0033】
図4では、セラミックパッケージ12に形成された外部端子18の表面は、底面シート12aより3μmから50μmぐらい内側に形成されているため、真空吸着孔83により底面シート12aが実装テーブル81にしっかりと真空吸着されている。そのため、ベアチップICを矢印ABに示す水平方向に超音波振動を加えた際にもセラミックパッケージ12が動いてしまうことがない。
【0034】
<底面シート52dの製造>
図5は、第3圧電発振器50の底面シート52dの製造方法を示した図である。
【0035】
図5(a)は、アルミナなどからなる大きなグリーンシート55を示している。このグリーンシート55の厚さは、例えば0.4mmである。格子状の破線は、分割が予定されている分割すべき位置を仮想的に表した分割線59である。図では4つに分割されるように描いてあるが実際は数十から数百に分割される。分割線59に囲まれたシート部分は、例えば縦横それぞれ2.5mm*2.0mmの長方形である。まず、グリーンシート55は、図5(a)に示すように、分割線59に沿って矩形の溝部54が型押し加工機などにより形成される。矩形の溝部54の深さは約40μmから60μmである。
【0036】
次に、図5(b)に示すように、大きなグリーンシート55の溝部54にモリブデン(Mo)及びタングステン(W)などの導電ペーストを、不図示のマスクを使って型押しした位置と同じ位置にスクリーン印刷、カレンダー印刷、又はパッド印刷で塗布する。例えば、この印刷される導電ペーストの厚さは約20μmから30μmである。
【0037】
次に、分割線59に沿って切断して約1500℃において所定時間にわたり焼成してから切断すると、各シート部分は、図5(c)に示すような外部端子18を有する底面シート52dとなる。型押しした溝の深さが約40μmから60μmであり、塗布された導電ペーストの厚さが約20μmから30μmであるので、出来上がった外部端子18の表面は、底面シート52dの外面から10μmから40μmほど内側に形成される。なお、以上はグリーンシート55が焼成しても収縮しない場合で説明した。グリーンシート55が焼成されて収縮するような場合は、収縮率を考慮して型押し寸法などを設定する。
【0038】
上記説明では、分割線59に沿って切断してからグリーンシート55を焼成したが、この順序以外でも底面シート52dを生成することができる。例えば、分割前の大きなグリーンシート55を焼成し、これを分割線59に沿って切断しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0039】
なお上記実施例では、第1圧電発振器10、第2圧電発振器30及び第3圧電発振器50は、アルミナセラミックパッケージで構成される場合を前提に説明したが、ガラスセラミックパッケージ又は樹脂パッケージであってもよい。
【0040】
また、本実施例では、ベアチップICをパッケージに接合する工法として超音波工法を挙げたが、C4工法、ESC(Epoxy Encapsulated Solder Connection:樹脂先塗り金属接合)工法、圧接方式のMBB(Micro Bump Bonding)工法やスタッドバンプ+導電性接着剤方式のSBB(Stud Bump
Bonding)工法などの工法を使う場合であっても、外部端子がセラミックパッケージの外面よりも内側に形成されている圧電発振器は扱いやすい。
【0041】
また、本実施例では小型化に有利なベアチップICで説明してきたが、ベアチップIC以外の半導体素子を使用する圧電発振器であってもよい。例えば、チップオンボード素子(COB:Chip On Board)をワイヤーボンディングで結線したりする場合でも、実装テーブルに外部端子がセラミックパッケージの外面よりも内側に形成されていると真空吸着し易い。ワイヤーボンディングは、金属ワイヤーに直径が数十ミクロンの金(Au)線やアルミニウム(Al)線を用いて、キャピラリー(図示せず)というノズルをガイドにして、チップオンボード素子と配線とを結線する結線である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】(a)は、第1圧電発振器10の上面図であり金属蓋19を取り去った状態の図である。 (b)は、(a)に描いた圧電振動子のb−b断面図である。 (c)は、第1圧電発振器10の裏面図である。
【図2】図1の第1圧電発振器10とは外形形状の異なる第2圧電発振器30を示した図である。
【図3】第1圧電発振器10とは外形形状の異なる第3圧電発振器50を示した断面図である。
【図4】(a)は、セラミックパッケージ12が実装テーブル81に載置されている図である。 (b)の矢印AAに示されるように、画像処理の結果に基づいてベアチップICが下降する図である。 (c)は、真空チャック89を止めるとともに、真空吸着孔83の真空も止められることを示した図である。
【図5】第3圧電発振器50の底面シート52dの製造方法を示した図である。
【符号の説明】
【0043】
10 … 第1圧電発振器、
11 … 封止材
12 … セラミックパッケージ(12a …底面シート,12b …台座シート,12c …側面シート,52a …中央シート,52b …上側面シート,52c …下側面シート,52d …底面シート)
15 … マウント電極
17 … 配線
18 … 外部端子
19 … 金属蓋
20 … 圧電振動片
30 … 第2圧電発振器
32 … セラミックパッケージ
40 … プリント基板
50 … 第3圧電発振器(50a …上部パッケージ,50b …下部パッケージ)
54 … 溝部
55 … グリーンシート
58 … 溶融樹脂
59 … 分割線
81 … 実装テーブル
83 … 真空吸着孔
89 … 真空チャック
90 … プリント基板
94 … リード配線
95 … ハンダペースト
ADH …導電性接着剤
Au … 金バンプ
CE … チップ素子
IC … ベアチップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に表面実装される圧電発振器であって、
圧電振動片及び電子回路が内面に実装されるパッケージと、
このパッケージの外面に2以上形成され、前記圧電振動片及び電子回路と電気接続される外部端子と、を備え、
前記外部端子の表面が、前記パッケージの外面よりも内側に形成されていることを特徴とする表面実装用の圧電発振器。
【請求項2】
前記外部端子の表面が、前記パッケージの外面より3μmから50μm内側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の表面実装用の圧電発振器。
【請求項3】
前記パッケージはグリーンシートから形成されたセラミックパッケージであり、前記外部端子は前記グリーンシートに金属ペーストが印刷されて形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表面実装用の圧電発振器。
【請求項4】
前記パッケージの底面形状は四角形であり、前記外部端子は、前記四角形の辺の中央に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の表面実装用の圧電発振器。
【請求項5】
前記圧電発振器内部は、不活性ガス又は真空雰囲気であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の表面実装用の圧電発振器。
【請求項6】
前記電子回路は、フリップチップ実装されていること特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の表面実装用の圧電発振器。
【請求項7】
前記圧電振動片は第1キャビティ内に実装され、前記電子回路は前記第1キャビティとは仕切られた第2キャビティに実装されていること特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の表面実装用の圧電発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−277927(P2008−277927A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−116280(P2007−116280)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(000232483)日本電波工業株式会社 (1,148)
【Fターム(参考)】