説明

補強要素を備えるプリフォーム及び容器

本発明は、少なくとも一つの細長い補強要素210を備え、射出成形により得られる容器300の為のプラスチック製プリフォーム200に関する。本発明は、そのようなプリフォーム200から吹き出し成形され、少なくとも一つの補強要素320を備え、連続したスムーズな外部表面310bを有する容器300に更に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
[0001]本発明は、補強要素を備えたプリフォーム及び容器に関する。特に、本発明は、プリフォーム及び容器の内側に補強要素を設ける分野に関する。
【発明の背景】
【0002】
[0002]プリフォームの射出成形及び容器の吹き込み成形を含む、例えば飲料用のビンを製造する処理が従来から知られている。この分野における主な課題は、最終的な容器の重量を減らし、それにより、同一の充填容量を維持することである。しかしながら、これらの軽量容器は、空の容器又は満たされた容器の機械的性能が逆方向に影響を受けるとき、それらの限界になり、これが、製造ラインにおける容器の取り扱い、更に後の保管及び輸送中の容器の取り扱いを難しく、或いは不可能にする。容器は、外力に耐えるように設計されていない場合、撓む場合があり、外部負荷により破壊される場合もある。
【0003】
[0003]軽量容器に伴う更なる問題は、圧力をかけて流体(例えば、炭酸飲料)で容器を満たすときに生じる。この場合、容器は、依然として、内部圧力に耐えるのに十分な強度を備えていなければならない。さらに、真空では、容器の抵抗が非常に低い。
【0004】
[0004]薄いプリフォームから吹き込み成形される薄い軽量容器は、それ自体の製造中に問題を更に起こす。プリフォームの射出成形中、原料は、キャップ端部から鋳型内に射出され、ネック部を形成する前にプリフォーム全長に沿って流れる。しかしながら、これは、原料が鋳型を通ってネック部を充填させる為に、プリフォームの最小壁厚を必要とする。
【0005】
[0005]前述されたように、容器、例えば飲料可能な流体が入るビンは、通常、ラベル、少なくとも、その成分に関する情報についてのラベルが貼られている。当該技術水準の簡単なラベル貼りは、しばしば、不均一な外部表面により障害が生じる。
【0006】
[0006]そのため、本発明は、従来技術を改善することを目的とする。
【0007】
[0007]特に、本発明は、重量が軽く、壁が薄いプリフォーム及び容器を提供しつつ、同時に、外部負荷、内部圧力、真空に耐える為に強度を改善し、簡単なラベル貼りに適した外部表面を設けることを目的とする。
【0008】
[0008]この目的は、独立形式の請求項により解決される。さらに、特徴及び実施形態は、従属形式の請求項の対象になっている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
[0009]
本発明の追加の特徴及び利点は、以下に説明される、現時点で好ましい実施形態の説明から明らかであり、これらは、図面を参照して説明されている。
【図1】図1は、本発明に従うプリフォームの実施形態の垂直断面図を示す。
【図2】図2は、本発明に従う容器を示す。
【図3】図3は、成形処理中の本発明に従う鋳型及びプリフォームの垂直断面図を示す。
【図4a】図4aは、プリフォームの第1実施例の垂直断面図を示す。
【図4b】図4bは、プリフォームの第1実施例の水平断面図を示す。
【図5a】図5aは、プリフォームの第2実施例の垂直断面図を示す。
【図5b】図5bは、プリフォームの第2実施例の水平断面図を示す。
【図6a】図6aは、プリフォームの第3実施例の垂直断面図を示す。
【図6b】図6bは、プリフォームの第3実施例の水平断面図を示す。
【図7a】図7aは、プリフォームの第4実施例の垂直断面図を示す。
【図7b】図7bは、プリフォームの第4実施例の水平断面図を示す。
【図8】図8は、従来技術に従うプリフォームの水平断面図を示す。
【図9】図9は、異なるプリフォームの水平断面図を示す。
【図10】図10は、異なるプリフォームの水平断面図を示す。
【図11】図11は、異なるプリフォームの水平断面図を示す。
【図12】図12は、異なるプリフォームの水平断面図を示す。
【図13】図13は、異なるプリフォームの水平断面図を示す。
【図14】図14は、プリフォームの更なる実施例の水平断面図であり、吹き込み成形から生じる容器の形を概略的に示す。
【図15】図15は、プリフォームの更なる実施例の水平断面図であり、吹き込み成形から生じる容器の形を概略的に示す。
【図16】図16は、プリフォームの第5実施例の垂直断面図を示す。
【図17】図17は、プリフォームの第6実施例の垂直断面図を示す。
【図18】図18は、プリフォームの第7実施例の垂直断面図を示す。
【図19】図19は、プリフォーム内の水平リブの異なる形状を示す。
【図20】図20は、プリフォーム内の水平リブの異なる形状を示す。
【図21】図21は、プリフォーム内の水平リブの異なる形状を示す。
【図22】図22は、プリフォームの更なる実施例の水平断面図と、吹き込み成形から生じる容器の形を概略的に示す。
【図23a】図23aは、プリフォームにリブを位置決めする異なる実施例を示す。
【図23b】図23bは、プリフォームにリブを位置決めする異なる実施例を示す。
【図23c】図23cは、本発明に従うプリフォームに補強要素を位置決めする異なる実施形態を示す。
【図23d】図23dは、本発明に従うプリフォームに補強要素を位置決めする異なる実施形態を示す。
【図24】図24は、標準プリフォームから吹き込み成形された容器とリブ付きの典型的なプリフォームに対する、天井荷重力と撓みとの間の相関関係を示す。
【図25】図25は、標準プリフォームから吹き込み成形された容器とリブ付きの典型的なプリフォームに対する、天井荷重力と撓みとの間の相関関係を示す。
【図26】図26は、射出成形機のブロック図を概略的に示す。
【図27】図27は、本発明に従うプリフォームを製造するための処理ステップを示すフローチャートである。
【図28】図28は、本発明に従う容器を製造するための処理ステップを示すフローチャートである。
【発明の詳細な説明】
【0010】
[0032]本発明は、全体的に、少なくとも一つの細長い補強要素を備える容器用プラスチック製プリフォームに関する。補強要素は、細長いか長めの形状を有し、プリフォームの縦軸に対して直交する直線方向に延びている。
【0011】
[0033]さらに一般的に言えば、本発明に従うプリフォームは、様々な壁厚を有するので、細長い補強要素を備えた構造を与える。
【0012】
[0034]好ましくは、本発明に従うプリフォームは、実質的に一定の壁厚を有し、そのプリフォームの内側に延びる一つ以上の補強要素を有する。補強要素又は内壁の補強要素は、水平方向に延びている。
【0013】
[0035]補強要素は、標準プリフォームと比較して、より薄い壁を設けることを可能にするため、本発明に従う補強要素を備えたプリフォームに使用されなければならない原料は少ない。
【0014】
[0036]さらに、本発明に従うプリフォームでは、射出成形中の薄壁プリフォームに伴う問題が解決可能である。本発明に従う補強要素を有するプリフォームを使用するとき、射出成形中の原料が簡単に補強要素を通って流れ、ネック部を満たすので、薄壁プリフォームは工業的に製造可能になる。結果として、十分な機械的特性を備えた見栄えの良いスリムな容器をプリフォームから製造する為の原料の量は、著しく減らされる。
【0015】
[0037]発明のプリフォームからの本発明によると、容器が軽量で製造可能になり、壁が薄くなるが、同時に、天井荷重及び/又は内部圧力に関する強度が改善される。さらに、真空下の耐性は、プリフォームの内側壁に、プリフォームの縦軸に対して直交する方向に延びる少なくとも一つの細長い補強要素を設けることにより改善され、この補強要素は、同様に、プリフォームを吹き込み成形することから生じる容器の側壁の内側で少なくとも一つの細長い補強要素に変わる。更なる有利な効果として、細長い補強要素は容器の側壁の内側に設置されるため、外側表面に補強要素を設ける必要がないので、容器の外部表面がスムーズになる。そのため、ラベル貼りが容易になる。
【0016】
[0038]よって、従来技術の容器と比べると、この容器は幾つかの改善点がある。通常、吹き込み成形中に補強要素を持たない標準プリフォームを使用すると、リブが吹き込み用鋳型に追加され、容器の強度が改善される。しかしながら、このように追加されたリブは、容器の外部表面を途切れさせるので、美的観点から望ましくない。
【0017】
[0039]この問題もまた、本発明により克服される。ビンは、既に内側に補強要素が設けられたプリフォームから吹き込み成形されるので、結果として生じるビンの形状は、外側が実質的に連続かつスムーズになる。本発明を用いて外部リブを完全に避けるためには、内側に補強要素を設けるだけでよい。これは、追加のリブが容器の外側に追加されるだけの従来技術を用いても可能にはならない。
【0018】
[0040]本発明に従う容器は、異なる種類の流体を満たせるビンが好ましい。このような流体の例として、水、ジュース、炭酸飲料がある。
【0019】
[0041]以下、添付された図面を参照して、本発明を説明する。
【0020】
[0042]図1は、本発明の好ましい実施形態に従うプリフォーム200の垂直断面図を示す。一般的に、プリフォーム200は、ネック部202,中間部203,本体部204を備える。最終容器300の為に使用される閉鎖の種類によって、ネック部202は、一つ以上の突出部205を備え、これらが最終容器300のキャップの取り付けを可能にする。ネック部202は、吹き込み成形処理中、変わらない。中間部203と本体部204は、吹き込み成形処理中、最終容器へと引き伸ばされる。
【0021】
[0043]プリフォーム200は、ネック部202から本体部204まで及ぶ側壁206と、本体部204の最下部に先207とを備える。プリフォーム200の縦軸lが図1に示されているが、「垂直」または「縦」という用語が使用されるとき、それは、軸lに対して平行に伸びる方向を記載することが意図されている。換言すると、これは、底部204からネック部202までの方向を記載する。同様に、「水平」又は「円周」という用語が、垂直方向に対し直交する方向、即ち、側壁206の円周方向に沿って、或いは、プリフォーム200のネック部202に対し平行な方向を記載する為に使用される。
【0022】
[0044]本発明に従うプリフォーム200は、少なくとも一つの補強要素210を備える。図1には、3つの補強要素210が例示的に示されている。補強要素210の各々は、プリフォーム200の縦軸lに対し直交する水平方向に延びている。各補強要素210は、プリフォーム200の側壁206の内側206bで円周方向に完全に伸びるのが好ましいが、円周方向に沿って部分的に延びてもよい。各補強要素210は、プリフォーム200の中間部203に設置されるが、本体部204には設置されない。
【0023】
[0045]補強要素210は、プリフォーム200の側壁206の階段部208に形成され、各階段部208において、プリフォーム200の全体の直径が減少するのが好ましい。それにより、側壁206の外側206bの直径は、緩やかに減少、すなわち、縦軸lに関して1度から89度、好ましくは25度から55度の間の角度で傾斜する。しかしながら、側壁106の内側206bの直径は、階段部208で突然減少するが、これは、ほぼ90度の角度を形成する為に鋭く曲がることを意味する。階段部208における外径及び内径の推移の違いが生じるのは、側壁206の内側206b、好ましくは階段部208の場所で、補強要素210が原料を蓄積することにより形成されるからである。図1に見られるように、階段部208における原料の蓄積は、補強要素210から離れた側壁206の厚さd1と比較して補強要素210の厚さd2が増やされていることが反映されている。余談として、補強要素210は、階段部208から離れて設けられてもよく、或いは、階段部208を持たず、少なくとも一つの補強要素210を備えるだけのプリフォーム200も、製造可能であろう。
【0024】
[0046]補強要素210の厚さd2は、側壁206の厚さd1と比較すると、約7%から50%の範囲の量だけ増やされている。より好ましい範囲は、15%から35%であり、最も好ましい範囲は22%から30%である。補強要素210の増やされた厚さd2、すなわち、好ましくは階段部208において蓄積された原料のため、補強要素210は、吹き込み成形処理においてプリフォーム200から形成されるプラスチック製容器300(好ましくはビン)の補強要素320に変わる。図2は、そのような容器、(3つの補強要素320が実施例として示された)補強要素320を備えた容器を示し、プリフォーム200の各補強要素210は、容器300の一つの補強要素320により反映されている。
【0025】
[0047]容器300の補強要素320は、引き延ばされ、容器300の側壁310の内壁310aに設けられ、容器300の縦軸Lに対して直交する方向に延びている。補強要素320は、容器300の外側310aには存在せず、外部表面310bは連続し、平らで、スムーズのままであるが、内側表面310aは、補強要素320を形成する為に意図的に原料が残されている。補強要素320は、圧力に対し、更に良好な真空抵抗の為に、容器300の構造を補強する。
【0026】
[0048]容器300の外部表面310bはスムーズかつ平らに維持されているので、ラベル付けは、皺が無く、当たり確認線上に設けることができる。そのため、容器300のラベル付けは容易になり、ラベルの新たなデザインの可能性が生じる。
【0027】
[0049]図1を参照すると、プリフォーム200は、二つ以上の補強要素210(例えば、2つの補強要素210、或いは図1に示されるように3つの補強要素210)を備える。2つ以上の補強要素210が設けられる場合、底の補強要素210、すなわち、複数の補強要素210のうち最下部の補強要素は、プリフォーム200の先207から第1の距離aに設置される。天井の補強要素210、すなわち、複数の補強要素210のうち最上部の補強要素は、プリフォーム200の先207から第2の距離cに設置される。プリフォーム200における補強要素210の配置は、プリフォーム200の全体の高さhに従って調整される。プリフォーム200の全体の高さhは、最終容器300の大きさ、形状、デザインに関連して選択される。プリフォーム200の高さhと第1の距離aの比は、4.48から13.46の範囲で設定されるのが好ましく、プリフォーム100と第2の距離cの比は、1.34から1.39の範囲で設定されるのが好ましい。
【0028】
[0050]例えば、全体の高さhが8.55cmのプリフォームに対し、底部補強要素210は、0.63cmから1.91cmの範囲で先207から第1の距離aで設置される。最上部の補強要素210は、約4.44cmから6.35cmの範囲で先207から第2の距離cで設置される。そのため、このプリフォーム200の実施例において0.63cmから6.35cmの範囲は、最大の可能な範囲を定め、この範囲にわたり、複数の補強要素が均等に配置可能である。補強要素210は、中間部103に設けられるだけであり、最終容器300の真空耐性を高めるのに役立ち、ラベル貼りを改善するが、本体部204には設けられない。本体部204における補強要素は、最終容器300の底部安定性を高めるであろう。
【0029】
[0051]場合によっては、プリフォーム200は、3つ以上の補強要素210(例えば、3つの補強要素210)を備え、補強要素210は、互いに等間隔で配備される。しかしながら、これは好ましい配置にすぎず、補強要素210間の距離を、例えば、容器300の直径に従って変えることも可能である。図2に示されるように、容器300の直径は、その中間部で変更可能である。補強要素は、余分の安定性を与える為に、例えば、大きな直径の容器300の部分で各ユーザに接近して配置され、原料を節約する為に、小さな直径の容器300の部分で互いに更に離される。これは、どのようにしても、直径が小さい容器は、より安定性があるからである。配置は、もちろん、逆でもよいであろう。しかしながら、補強要素210間で等間隔に、中間(例えば、三番目の)補強要素210が配置される好ましい範囲は、プリフォーム200の高さhと第3の距離bとの比により定められ、これは、2.24から3.37の範囲に設定されるのが好ましい。8.55cmの高さの例示的なプリフォーム200に対し、これは、3.36cmから5.05cmの範囲の中間補強要素210の配置に対応するであろう。
【0030】
[0052]容器300の最終高さH及び真空耐性要件により、補強要素210の数は増減可能である。より多くの補強要素210が設けられるほど、最終容器300の真空耐性は高くなる。補強要素210の数が少ないほど、使われるべき原料は少なくなり、最終容器300は安く製造可能である。
【0031】
[0053]最終容器300の高さH、形状およびデザインに従って、プリフォーム100の全体の高さが調整される。補強要素210の場所、補強要素210の数も同様に調整される。
【0032】
[0054]図2は、3つの補強要素320を備えた実施例として最終容器300を示す。補強要素320は、容器300の中間部303に設けられ、容器の真空耐性と圧力に対する耐性とを改善する。補強要素320は、容器300の底部304や容器300のネック部302には設けられない。容器300は、8.545cmの高さhを有する上記実施例で言及されたプリフォーム200から吹き込み成形されるが、18.56cmの高さHを有する。容器300が小さいほど、所望の安定性を達成する為に必要とされる補強要素320は少ない。
【0033】
[0055]図3は、側壁206の階段部208に設けられた補強要素を備えたプリフォーム200の他の図を示す。図2には、2つの補強要素210と、同様に2つの階段部208が示されている。プリフォーム200の直径は、ネック部202から先207まで減少する。前述された階段部208での直径の減少は別として、プリフォーム200の直径も同様に階段部間で減少する。この目的のために、プリフォーム200の側壁206は、好ましくは僅かに傾斜され、例えば、側壁及びプリフォーム200の縦軸lに対して直交する軸の角度は約95度から100度、好ましくは98度の角度を形成する。前に導入された実施例のプリフォーム200(高さhが8.545cm)に対し、直径は、3.36cmから0.63cmまで減少する。
【0034】
[0056]図3の右部は、鋳型から引き出す処理中のプリフォーム200を示すが、ここでは、プリフォーム200は、例えば射出成形により形成されている。プリフォーム200の直径は、ネック部202から先207まで減少するため、プリフォーム200が、鋳型から引き出されるときに、引っかかることが防止される。そのため、鋳型のプリフォーム200を引き出す処理が簡単になり、プリフォーム200に対する損傷は、大いに避けられる。図2は、補強要素を形成する為に階段部で如何に追加原料が蓄積されるかを良く示しており、プリフォーム200を吹き込み成形処理にかけた後、階段部は最終容器300の補強要素320に変わる。
【0035】
[0057]以下、更なる実施例が、如何にプリフォーム及び容器が代替え的に設計されるかを示す。あちこちで、実施例に関する特徴は、該当する場合には、本発明の上記実施形態内で有利に適合可能である。
【0036】
[0058]図4aは、プリフォーム1の第1実施例の垂直断面図を示す。一般的に、プリフォーム1は、ネック部2又はネジ部、中間部3、本体部4を備える。最終容器の為に使用される閉鎖の型により、ネック部2は、キャップを最終容器に取り付けさせる一つ以上の突出部5を備えてもよい。吹き込み成形処理中のネック部2は、変更されずに残る。
【0037】
[0059]吹き込み成形処理中の中間部3及び本体部4は、最終容器の形状まで引き延ばされる。
【0038】
[0060]図4aに示されるように、プリフォーム1は、ネック部2から本体部4まで延び、プリフォーム1の底部7を形成する側壁6を備える。
【0039】
[0061]用語「垂直」又は「縦」が再び使用されるが、これは、プリフォーム1の縦軸Lに対し平行な方向に延びる方向を記載することが意図されている。換言すると、これは、底部4からネック部2までの方向を記載する。
【0040】
[0062]同様に、用語「水平」又は「円周」が使用される場合、これは、垂直方向に対し直交する方向、すなわち、側壁6の円周方向に沿って延びるか、プリフォーム1のネック部2に対し平行な方向を記載することが意図されている。
【0041】
[0063]第1実施例に従うプリフォーム1は、中間部3の中央部9から底部7までの垂直方向に延びる幾つかのリブ10を備える。リブ10は、ネック部2の直ぐ下方で始まらないが、リブ10の端は、ネック部2から離間され、中間部3の範囲内で始まる。これらは、側壁6の長さの少なくとも一部に沿って延び、底部7の中央地点で互いに合流する。
【0042】
[0064]図4aに断面図で示されるように、この実施例におけるプリフォームは、階段部8,すなわち、垂直方向に沿った側壁6の厚さが増加するので、ネック部2近くの側壁6は本体部4近くの側壁6より薄くなっている。
【0043】
[0065]しかしながら、階段部を持たずに実質的に一定の厚さの側壁6を有するプリフォームは設計可能である。さらに、以下の説明で「リブ」という用語が使用されても、他の種類の細長い突出部のように、本発明の実施形態に対する上記のような「補強要素」が包含されることは留意されるべきである。細長い突出部は、補強要素として役立つ。
【0044】
[0066]図4bは、図4aに示されるようにプリフォーム1の矢印Aにより表示された線に沿う断面図を示す。図示のように、水平円周線に沿うプリフォーム1は、実質的に一定の厚さdの側壁6を備え、幾つかの地点でのみ、側壁6の内側表面6aから突出する内部リブ10を備える。本実施例における外部表面6b上にはリブが無い。
【0045】
[0067]図4a及び図4bに示される実施例において、リブは、実質的に三角形の断面を有する。
【0046】
[0068]そのため、三角形内部リブ10は、プリフォーム1の側壁6の選択的な厚みを与える。これらの補強要素を備えて、リブを持たない部分で側壁6の厚さは、標準プリフォームと比較して、薄く形成可能である。より正確には、標準プリフォームは、通常、少なくとも2.2mmの壁厚を有する。本実施例において、低い壁厚が可能になるが、これは、一方で、プリフォーム1と最終容器の強度が補強要素により保証され、他方では、薄い壁のプリフォームの射出成形が、前述したように、原料がリブに沿って鋳型を通って流れる場合にのみ可能になる。
【0047】
[0069]図5a及び図5bを参照して、第2の実施例を説明する。図5aは、プリフォーム1の垂直断面を示し、図5bは、矢印Aにより表示されたラインに沿って図5aに示されるようにプリフォーム1の水平断面を示す。
【0048】
[0070]プリフォームの異なる部分は、図4に示されるように第1実施例に従うプリフォームと同一である。しかしながら、リブの長さは、図4に示されるプリフォームに関して増加され、ネック部2から底7まで全部の側壁に沿って延びている。図5bに見られるように、壁6は、再び、実質的に一定の厚さdを備え、複数のリブ10が、側壁6の内側表面6aから突き出ている。側壁の外部表面6bは、リブがない。
【0049】
[0071]図4b及び図5bに示されるリブは、互いに等しい間隔を有するが、互いに異なる間隔を有するリブを設けることも可能である。リブの数は、1,2,それ以上、容器の種類に依存して、例えば、数百個のリブでもよい。
【0050】
[0072]図6a及び図6bは、再び、プリフォーム1の第3実施例を通る垂直断面及び水平断面を示す。
【0051】
[0073]このプリフォームにおいて、実質的に一定の厚さの側壁6は設けられていないが、一定に変化する暑さの側壁6が設けられている。これにより、側壁の垂直方向に沿った厚さは、常に一定であるが、側壁の水平方向に沿って変化している。図6bから見られるように、そこには、側壁6の最小壁厚d0を有する凹部20又は溝が設けられている。2つの溝2の間には、最大厚さd1を有する最大厚み部分21が設けられている。側壁6の壁厚は、これにより、溝20と最大厚み部分21との間で、一定に増減している。
【0052】
[0074]これにより、プリフォームは、垂直補強要素又は、換言すると、垂直方向に沿って延びる異なる壁厚の細長い部分を備えている。
【0053】
[0075]図7a及び図7bは、プリフォームの第4実施例を示す。図6a及び図6bに示された実施例のように、この第4実施例において、側壁6の水平方向に沿った厚さは、変化している。これにより、溝又は凹部22は、最小壁厚を持って設けられ、突出部又はリブ11は、最大壁厚を持って設けられている。
【0054】
[0076]2つの凹部22の間で、突出部11が設けられている。側壁6の壁厚は、第3実施例と比較すると、一定に増減しないが、突出部の次には高い比率で増加、換言すると、凹部22の次には、より低い比率で増加している。それにより、凹部は、丸み或いは凹みのある形状を有する。
【0055】
[0077]図8から図13は、例示的なプリフォーム1に従う垂直リブの、幾つかの異なる位置及び形状を説明する。図8から図13の各々は、プリフォーム1の断面を示す。これにより、より良い説明のため、図8は、従来技術に従うプリフォームの断面を示す。
【0056】
[0078]図8から見られるように、従来技術に従うプリフォームは、一定の壁厚dを有し、リブ及び/又は溝を持たない側壁600を有する。
【0057】
[0079]図9は、水平方向に沿って実質的に一定の厚さdの側壁6を有し、側壁6の内側表面にリブ12を有するプリフォームの断面を示す。図9に示される実施例において、互いに一定の間隔で、丸みを帯びた最上部の角を備えた三角形状の断面を有する4つの内側リブが設けられている。
【0058】
[0080]図10は、再び、プリフォームが実質的に一定の壁厚dの側壁6を有し、5つのリブ10がプリフォームの内側表面6aに設けられている実施例を示す。この実施例においてリブ10は、実質的に三角形断面を有する。
【0059】
[0081]図11〜図13に示される実施例において、半円の断面を持つリブ12,13を有するプリフォームの断面が示されている。しかしながら、図11〜図13は、リブの異なる、考えられる位置を示すことが意図されているので、これらの実施例は、示されたリブの特別な断面に限定されるものではない。
【0060】
[0082]図11において、リブ16は、側壁6の外側表面6bにのみ設けられている。
【0061】
[0083]図12において、内側リブ12が、外側リブ13と同様に、設けられている。
図12に示された実施形態において、等しい数の内側リブ12と外側リブ13が設けられている。これにより、内側リブ12と外側リブ13は、互いに位置がずれており(offset)、外側リブ13が設けられる側壁6に沿った位置には、対応する内側リブ12が設けられていない。
【0062】
[0084]更なる実施例が、図12のように等しい数の内側リブ12と外側リブ13が設けられる図13に示されている。しかしながら、この実施例において、リブは、互いに位置がずれておらず、側壁6の対向する側に設けられている。
【0063】
[0085]図14は、4つの内部リブ12を有するプリフォームの断面を示す。図14に更に示されているのは、図14に示された構成を有する対応したプリフォーム1から吹き込み成形される最終容器の一部30である。
【0064】
[0086]最終容器の一部30は、点線で示されている。図示のように、プリフォームの側壁6は、容器の対応した側壁31になる。側壁31も同様に、内側部31aと外側部31bを有する。プリフォームの内部リブ12は、最終容器において、対応した内部リブ32又は突出部又は補強要素になるであろう。プリフォームの内部リブ12から最終容器の突出部32への移行は、概略的に図14に矢印Bで表示されている。前述したように、本発明の実施形態において、図1のプリフォーム200の補強要素210は、同様に、図2の補強要素320に対する移行を受ける。
【0065】
[0087]内部に補強要素を有するプリフォームを使用することにより、最終容器の表面は、実質的に連続した、即ち、スムーズな形状を有する。換言すると、容器の表面には、プリフォームを製造後にプリフォームに取り付けられる補強又は装飾要素、或いは、容器を吹き込み成形した後に容器に取り付けられる補強又は装飾要素から生じる障害(interruptions)がない。これは、最終容器の内側部31aの形状から概略的に示され、これより分かることは、内部リブ12から生じる厚い部分があるが、最終容器の側壁31にスムーズに一体化されていることである。これは、図1及び図2にそれぞれが示された本発明のプリフォーム200の内部補強要素210から製造される容器300の補強要素320についても同様である。
【0066】
[0088]外部リブ13の場合の同一構成が図15に示されている。再び、4つの外部リブ13を持つプリフォームの断面が示されている。最終容器の一部30は、点線に表示されている。図示のように、側壁31は、平坦な内部壁31aと、プリフォームの外部リブ13から生じる突出部33又はスムーズなリブを有する外壁31とを備える。それにより、最終容器は、強化される。
【0067】
[0089]垂直リブ及び/又は溝を有するプリフォームを参考に、これまで、実施例を説明してきた。
【0068】
[0090]これからは、水平リブ及び/又は溝を有する幾つかの種類のプリフォームを説明する。これらは、図1に示された水平補強要素210を有する本発明の実施形態のプリフォーム200と密接に関連する。
【0069】
[0091]第5実施例に従うプリフォームが図16に示されている。
【0070】
[0092]この第5実施例のプリフォーム1によると、側壁6の外側に沿って円周又は部分円周になり得る一つ以上の水平リブが設けられている。図10に示された実施形態において、半円の断面を有する一つの外部リブ15が設けられている。
【0071】
[0093]図17は、第6実施例のプリフォーム1の断面を示す。この実施例において、水平円周リブが設けられているが、これらのリブは、側壁6の外側6bに設けられた2つの外部リブ15である。
【0072】
[0094]図18は、第7実施例のプリフォーム1の断面を示す。この実施例において、外部水平リブ15が設けられている。図16に示された実施例に追加して、このプリフォームには、追加で階段部14が設けられている。このような階段部は、如何なる数及び種類の内部水平リブ及び/又は如何なる種類の外部リブと組み合わせることができる。
【0073】
[0095]実施例によると、側壁は、全体的に一定の壁厚を有する。リブは、側壁6の幾つかの部分に設けられるだけなので、プリフォームの側壁6の内部には階段部がない。
【0074】
[0096]特に、図16及び図17に示されたような水平リブの場合、階段部が設けられず、リブはアンダーカットされているので、一定の壁厚が達成されている。しかしながら、外部リブ18もアンダーカットされている図18に示されるように、階段部を設けることも可能である。
【0075】
[0097]図19〜図21には、内部水平又は如何なる種類の垂直リブの可能な形状の異なる例示が示されている。図19〜図21の各々は、これにより、このような方法で実施例に従うプリフォームの側壁6の断面を示し、リブの断面が見られる。
【0076】
[0098]図19〜図21に示されるリブは、内側6a又は外側6b又は側壁6の両側に設けることが可能である。図19に示されるように、リブ16は、半円断面を有する。より一般的には、リブとして、丸みを帯びたリブ16を設けることが可能である。
【0077】
[0099]図20に示されるように、三角形断面を有する三角形リブ17を設けることも可能である。三角形は、これにより、正三角形、二等辺三角形でもよく、異なる長さの辺を有するものでもよい。更に、三角形の角は、凹凸形状で、丸みを帯びてもよい。
【0078】
[00100]リブとして、図21に示されるように、矩形リブ18を設けることが可能である。楕円、台形をベースにした他の断面のリブ、或いは、他の断面のリブも可能である。
【0079】
[00101]前述したように、考えられるリブの断面は、どんな種類のリブにも適用でき、例えば、水平、垂直、斜め、他の方向にも適用することができる。
【0080】
[00102]図22は、実施例に従う外部水平リブ15を有するプリフォームの断面を示す。図22にも示されるのは、そのようなプリフォーム1から吹き込み成形された最終容器の一部30である。
【0081】
[00103]図示のように、この場合の最終容器は、実質的に平坦な外側31bと、スムーズな外部リブ34を有する内側31aを備える。吹き込み成形処理中にリブを容器に取り付ける代わりに、プリフォーム内部に既に設けられるリブを使用することにより、非常にスムーズかつ実質的に連続した内部表面が達成可能である。
【0082】
[00104]内部リブ34を最終容器に設ける可能性は、プリフォームに内部リブ14を設けるときにのみ可能である。プリフォーム及び対応する容器は、外側に突出部が無いので、ラベル貼りが簡単であるという更なる利点を有する。ラベル付けは、皺や当たり確認線が生じる問題が少ないので、改善される。これは、また、最終容器の外観を、より美しくする。
【0083】
[00105]図23a及び図23bにおいて、本発明の実施例及び実施形態に従う考えられるリブの異なる可能性が、それぞれ、示されている。これらの図には、概略的にプリフォーム1が示され、ネック部2は、また、概略的に表示されている。既に説明されたように、ネック部2には、リブや溝が示されていないが、リブ及び/又は溝は、ネック部2に設けることが可能である。
【0084】
[00106]図23aは、ネック部2から底7までの側壁の全部の垂直の長さに沿って延びる垂直リブ40を持つ実施例を示す。
【0085】
[00107]図23bは、側壁の垂直の長さに沿って部分的に延びる垂直リブ41を持つ実施例を示す。リブ41は、ネック部2から始まる側壁6の上部に沿って延び、底から始まる側壁6の底部に沿って延びるか、或いは、底とネック部2から離間された側壁の中間部に延びることができる。
【0086】
[00108]垂直リブ40,41は、図23a及び図23bに示されるように、壁6の内側及び/又は壁6の外側に設けることができる。
【0087】
[00109]図23cは、側壁6の全部の円周方向に沿って延びる外側水平リブ42を持つ実施例を示す。
【0088】
[00110]図23dは、側壁6の円周方向に沿って部分的にのみ延びる外部水平リブ43を持つ実施例を示す。図23c及び図23dに示されるように同様のデザインは、本発明の実施形態に適用可能である。これは、図1に示されるプリフォーム200の補強要素210が、側壁206の全部の円周方向に沿って延びても、側壁206の円周方向に沿って部分的にのみ延びてもよいことを意味する。
【0089】
[00111]実施例及び実施形態の利点は、図24及び図25の線図から更に明らかになるであろう。Y軸の線図は、垂直リブを有するプリフォームから製造されたビンの最上部に作用した力をkgfで示す。X軸には、ビンの撓みをmmで示す。
【0090】
[00112]これにより、図24及び図25は、補強リブを持つプリフォームから製造されたビンと、同一の原料重量の標準プリフォームから製造されたビンとの比較を示す。点線で示されたグラフは、標準プリフォームから生じるものである。これにより、図24の線図は、空のビンを用いて天井荷重を測定する場合を示し、図25は、充填されたビンを用いて天井荷重を測定する場合を示す。
【0091】
[00113]両方の線図から分かるように、実施例及び実施形態に従う補強リブを持つプリフォームから製造されたビンは、撓みが生じる前に高い力に耐えることができる。一方、補強リブの為に、ビンの壁の残部は薄くなるので、ビンは全体として重量が軽く、必要な原料は少ない。
【0092】
[00114]射出成形用装置は、図26に概略的に示されている。
【0093】
[00115]射出成形機100は、一般的に、射出ユニット103とクランプユニット105とを備える。射出ユニット103は、通常、ホッパ101を含み、ここに、矢印Cで表示されるように成形原料102が充填される。射出ユニット103は、通常、使用される射出成形機の種類により、例えば、射出ラム、ネジ、バレル、ヒータ等を射出ユニット内部に備えた全ユニットを備えるので、図26には概略的にのみ、射出ユニット103が示されている。矢印Dで概略的に表示されているように、射出ユニット103は、原料を溶かし、その原料をクランプユニット105に供給する。
【0094】
[00116]クランプユニット105は、例えば図3に例示されるように、好ましくは階段部を持つ特別な鋳型104を備え、これが、本発明に従う補強要素210を持つプリフォーム200を供給可能にする。また、クランプユニット105は、クランプユニット内部に通常は備えられる全ての必要な特徴を備える。特別な特徴は、鋳型104がプリフォーム200を製造する為に適合され、これが更に、吹き込み成形処理において、内側表面に補強要素320を持つ容器300を製造する。そのため、スムーズな外部表面を持つ容器300、例えば、スムーズな外側パネルを持つビンが得られ、ラベル貼りにとって利点を与える。矢印Eで概略的に表示されるように、クランプユニットから、本発明に従うプリフォーム200が出される。
【0095】
[00117]以下、図27のフローチャートを参照し、プリフォーム200を製造する為の一般的なステップを示す。
【0096】
[00118]処理は、ステップS0で始まる。ステップS1では、プリフォーム200の為の原料が供給される。
【0097】
[00119]プリフォームの為の原料は、これにより、プラスチック、好ましくは熱硬化性物質である。熱硬化性物質は、テレフタル酸ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、これらの組合せから選択される。好ましい実施形態において、これはPETである。
【0098】
[00120]ステップS2において、鋳型、好ましくは階段部付きの鋳型が供給される。ステップS3において、原料が、例えば、射出ユニット103により、処理される。ステップS4において、処理された原料が、鋳型104の中に射出される。クランプユニット105の動作後、原料は、ステップS5において鋳型内、好ましくは階段部208で原料が蓄積され、ステップS6において、補強要素を備えてプリフォーム200を得る。処理は、ステップS7で終了する。
【0099】
[00121]以下、図28を参照して、プリフォーム200から容器200を吹き込み成形する処理を概略的に説明する。処理は、ステップS10で始まる。ステップS11において、本発明の補強要素210を持つプリフォーム200が供給され、ステップS12で再加熱される。次のステップS13において、プリフォーム200は、吹き込み用鋳型の中に挿入され、プリフォーム200が吹き込み成形され、これにより、ステップS14において、補強要素210を有し、かつ、スムーズな連続した外部表面を有する最終容器300、好ましくはビンを得る。処理は、ステップS15で終了する。
【0100】
[00122]本願で説明された本発明の好ましい実施形態に対し、様々な変更、変形が当業者にとって明らかであることが理解される。このような変更及び変形は、本発明の範囲から逸脱することなく、付随する利点を損なうことなく、可能である。そのため、このような変更及び変形は、添付される請求項によりカバーされることが意図されている。
【0101】

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの細長い補強要素(210)を備える容器(300)の為のプリフォーム(200)であって、
前記補強要素(210)は、前記プリフォーム(200)の縦軸(l)に対し直交する方向に延びる前記プリフォーム(200)の側壁(206)の内側(206a)に設けられる、プリフォーム。
【請求項2】
前記少なくとも一つの補強要素(210)は、前記プリフォーム(200)の前記側壁(206)の内側(206b)で、前記プリフォーム(200)の円周方向に延びる、請求項1に記載のプリフォーム。
【請求項3】
前記少なくとも一つの補強要素(210)は、前記プリフォーム(200)の前記側壁(206)の前記内側(206b)で、原料を蓄積することにより形成される、請求項1〜2のいずれか一項に記載のプリフォーム。
【請求項4】
前記少なくとも一つの補強要素(210)は、前記プリフォーム(200)の前記側壁(206)の厚さより、7%から50%だけ量が大きい厚さ、好ましくは、15%から35%だけ量が大きい厚さ、より好ましくは22%から30%だけ量が大きい厚さを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプリフォーム。
【請求項5】
前記少なくとも一つの補強要素(210)は、前記プリフォーム(200)の前記側壁(206)の階段部により形成される、請求項1〜4のいずれか一項にきさいのプリフォーム。
【請求項6】
階段部において、前記側壁(206)の内側(206b)の直径は、突然に減少するが、前記側壁(206)の外側(206a)の直径は緩やかに減少する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプリフォーム。
【請求項7】
互いに等間隔にある少なくとも二つの補強要素(210)を備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプリフォーム。
【請求項8】
底部の補強要素(210)が前記プリフォーム(200)の先端(207)から第1の距離(a)に配置され、天井の補強要素(210)が前記プリフォーム(200)の先端から第2の距離(c)に配置され、前記プリフォーム(200)の高さ(h)と前記第1の距離(a)の比が4.48から13.46の範囲にあり、前記プリフォーム(200)と前記第2の距離(c)の比が1.34から1.93の範囲にある、請求項7に記載のプリフォーム。
【請求項9】
2つの補強要素(210)を備え、中間補強要素(210)が底部の補強要素(210)と天井の補強要素(210)との間に、前記プリフォーム(200)の先端(207)から第3の距離で配置され、前記プリフォーム(200)の高さ(h)と前記第3の距離(c)の比が2.24から3.37の範囲にある、請求項8に記載のプリフォーム。
【請求項10】
熱可塑性プラスチックから作られる請求項1〜9のいずれか一項に記載のプリフォーム(200)であって、
前記熱可塑性プラスチックは、テレフタル酸ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、これらの組合せから選択される、プリフォーム。
【請求項11】
請求項1〜11のいずれか一項に記載のプリフォーム(200)を吹き込み成形することにより得られる容器(300)、好ましくは飲料用ビンであって、
前記容器(300)の前記側壁(310)の前記内側(310a)に設けられる少なくとも一つの細長い補強要素を備え、前記補強要素は、前記容器(300)の縦軸(L)に対して直交する方向に延びている、容器。
【請求項12】
請求項12に記載の容器(300)、好ましくはビンであって、連続したスムーズな外部表面(310a)を有する、容器。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の容器(300)であって、前記少なくとも一つの補強要素(320)が、前記容器(300)の前記側壁(310)の前記内側(310a)で、円周方向に延びている、容器。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の容器(300)であって、互いに等間隔にある少なくとも2つの補強要素を備える、容器。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の容器(300)であって、前記容器は熱可塑性プラスチックから作られ、前記熱可塑性プラスチックは、テレフタル酸ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、これらの組合せから選択される、容器。

【図1】
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【図2】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23a】
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【図23b】
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【図23c】
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【図23d】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−510015(P2013−510015A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537231(P2012−537231)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2010/055545
【国際公開番号】WO2011/057036
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】