複合搬送ベルト
パワーターンコンベア用途に適するコンベアベルトは、機械方向に対して異なる角度に配向した平行に横たわる糸(131,132,133)の層のある多層構造を有する。平行に横たわる糸(131,132,133)は、多層編み合わせスクリム(10)にステッチボンドされてサブアセンブリを形成する。原繊維の綿がスクリムに針打ちされ、綿とサブアセンブリとが高分子で包み込まれる。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、2006年11月16日に出願された、米国仮特許出願番号第60/859376の優先権を主張し、その出願は、参照してここに組み入れる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、ベルトコンベア、特に、パワーターン(powerturn)ベルトコンベアに関する。
【背景技術】
【0003】
パワーターンベルトコンベアは、次の特徴を有する。搬送経路周りの無端ベルトの移動は、約30°から180°の範囲の搬送角度を有するカーブした経路を含む。ベルトがカーブを回るので、主負荷軸が連続的に変化し、機械方向(MD)の軸がはっきり定義できない。また、ベルトがカーブした経路の周りを移動するので、ベルトの表面速度が径方向に変化する。パワーターンコンベアの寸法安定性を達成するために、低中度の伸び、引っ張り係数の等方性および2次元ベルト平面での曲げ剛性のような、幾つかのベルト特性が望まれる。したがって、パワーターンベルトコンベアのために、より強く、より軽いベルトへの要求がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、独立請求項1に係るコンベアベルト、および、独立請求項15に係るコンベアベルトの製造方法を提供することにより、上述の要求を満たす。好ましい実施形態は、従属請求項から明らかになる。
【0005】
本発明に係るベルトデザインは、所望方向のベルト特性の調節を可能にし、特に高い引裂強度を与え、小さいベルト重量を可能にし、コンベアベルトのより薄いデザインを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
コンベアベルトは、第1面および第2面を有するスクリム(粗織りの生地)を含む。多数平行に横たわる第1糸が、機械方向に対して第1角度で配向される。第1糸は、スクリムの第1面および第2面のいずれかの上に重ねられる。多数平行に横たわる第2糸が、機械方向に対して第2角度で配向される。第2角度は、第1角度と異なり、第2糸は第1糸の層の上に層をなして配置される。多数平行に横たわる第3糸が、機械方向に対して第3角度で配向される。第2角度は、第1角度および第2角度と異なる。第3糸は、第2糸の層の上に層をなして配置される。第1、第2および第3糸は、スクリムの第1面および第2面の少なくとも一方に取り付けられる。原繊維を個々の糸を絡めて1つに固めた形態の繊維状材料が、アセンブリの第1面および第2面の少なくともいずれかに取り付けられる。高分子材料でアセンブリと繊維材料とを包み込み、コンベアベルトを形成する。
【0007】
本発明の搬送ベルトの多方向の係数および引裂強度は、従来のベルトよりも優れている。
【0008】
本発明は、パワーターンベルトコンベアを含むが、これに限定しない多くのベルトコンベアに使用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、同じ符号が同一または類似の部分を示す以下の図に示される。
【図1】本発明の多層構造を示す複合材料の概略図である。
【図2】糸を3方向にステッチボンドした織物スクリムの構造の補強を使用するパワーターンベルトの試験例の結果を示す表である。
【図3】パワーターン用途に使用される従来のベルトと、糸を3方向にステッチボンドした織物スクリムの構造の補強を使用するパワーターンベルトとの試験結果を比較する表である。
【図4】従来の2方向補強織物スクリムを使用したベルトの45°間隔の径方向の引張係数を示すグラフである。
【図5】バランスのよい従来の2方向補強織物スクリムを使用したベルトの45°間隔の径方向の引張係数を示すグラフである。
【図6】本発明に係るベルトの45°間隔の径方向の引張係数を示すグラフである。
【図7】原繊維の不織ウェブからスクリムを作るニードルパンチを示す立面図である。
【図8】エラストマ材料の槽を通して移動するサブアセンブリを示す立面図である。
【図9】トップコーティング工程を示す概略図である。
【図10】加熱圧板プレスを通過するサブアセンブリを示す概略図である。
【図11】スクリムの部分平面図である。
【図12】織り合わせた2層織布の断面図である。
【図13】多方向糸供給装置の概略図である。
【図14】織物スクリムの糸と平行横たわる糸との配置を示す斜視図である。
【図15】本発明の複合ベルトの実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、本発明のためのベース布は、従来の織物スクリム10(機械方向糸と機械横断方向糸とを織り上げてなる強度部材)、または、以下に検討する織り合わせたデザインであってもよい。機械方向糸および機械横断方向糸は、スクリムのような粗織り布中に提供される。図11に示す平織り布を含むいかなる布を使用してもよい。図11の布は、機械方向の縦糸110と、機械横断方向の横糸113とを含む。糸の選択、布の選択、および、縦糸と横糸の密度は、ステッチボンドした複合材料のバランスのよい布の構造を達成するように選択される。糸の低熱収縮性が、糸の選択において望まれる。紡糸、繊維または他のタイプの糸の間の選択は、ベルトデザインの制約に基づいてなされる。また、糸は、ポリエステル、ポリアミド、綿、絹、ビスコース、レーヨンおよび同様の糸のような様々な合成糸から選択してもよい。
【0011】
機械横断方向糸の性質は、機械方向糸と同様に重大であり、糸はいかなる従来の合成糸を含んでもよい。機械方向糸および機械横断方向糸のデニールは、制限なく400デニールから4000デニールの間とすることができる。織りの密度は、最適な強度のために、約271g/m2(8オンス毎平方ヤード)から約814g/m2(24オンス毎平方ヤード)の生地重量を与えるために選択される。織物スクリムおよび3方向のステッチボンドした糸は、以下で図2と関連して検討する。
【0012】
本発明の織物スクリムは、図12に示す織り合わせた多層合成繊維を含む。平織り織物スクリムから多層織り合わせデザインまでの織りのデザイン変更は、縦糸と横糸との糸の密度の増加に起因する布カバーの密度の増加を可能にする。織りの変更は、また、以下に説明するような横糸ニットのステッチボンドした複合材を形成するときに、縫い針の貫通の容易さを増進する。図示するように、機械横断方向糸153と織り合わせた機械方向縦糸150の複数層がある。
【0013】
標準で400〜4000デニールを有する多数平行に横たわる糸14が、多方向糸供給装置14によってベース布またはスクリム10に重ねられる(図13)。糸は、別々に、機械方向(0°)に対して配向角度0°から180°までの複数の層に配置されてもよい。スクリム10上に3方向に平行に横たわる糸131,132および133を有する配置の例が図14に提供される。4方向のような他の糸の配向もまた好ましい。
【0014】
複数の層13に、異なる配向角度で平行に横たわる糸が、ベース布10に、横糸編み上げ縫合機(knitting stitch-bonding machine)によって縫い合わせおよび/または接着、または、他の方法(例えば、熱接着、エポキシ接着剤)によって溶融/接着されてもよい。横糸編み技術におけるベース布と平行に横たわる糸の層との間の接着は、合成繊維構造の糸を使用して縫い目を形成することにより達成される。合成繊維糸アセンブリは、多くの独立した方向(整列した、つまり、0°、90°、+45°および−45°)に配向された糸を有し、そのため、アセンブリは、織物合成物の中で強化部材として作用する。
【0015】
原合成繊維の綿16,19が、スクリム10に平行に横たわる糸13をステッチボンドすることにより形成されたサブアセンブリ20の片面または両面に針打ちされてもよい。図7に示すように、サブアセンブリ20は、図1に関してサブアセンブリ20が左から右に移動して示されるように、ロール39から時計回りに回転する従来のコンベア40の上に搬送されてもよい。繊維の綿の不織ウェブに提供されるような個別の原繊維42は、ウェブ敷き拡げ機構44からサブアセンブリ20の上面の上に概ね均一分散して拡げられてもよい。複数の繊維のウェブ(綿)の層は、好ましい綿の繊維重量を得るために往復してサブアセンブリ20の上に横たえられる。針打ち装置46は、原繊維42を固め、それによって原繊維42をサブアセンブリ20に統合する役目を果たす。綿16,19は、毛羽立てられた合成繊維がランダムに配向されてもよい。代案として、繊維は、当業者に知られた方法で綿の中で一方向に配向されてもよい。原合成繊維の綿は、約67g/m2(2オンス毎平方ヤード)から3391g/m2(100オンス毎平方ヤード)の間の全体重量を有してもよい。厳選には、異なる繊度(デニール/デシテックス)を有してもよく、スクリム中の糸に好ましいデニールの範囲が選択されてもよい。綿は、針打ちしてサブアセンブリにする前に、原繊維の一貫性を与えるために、従来の技術を用いて予備針打ちされてもよい。針打ちの技術は、公知であり、ここでは詳細を改めて説明しないが、従来の針打ち操作について説明する米国特許第2059132を参照してここに組み入れる。返し形状、数、大きさおよび他の変えられるものを用いたベルト打ち針の粗さは、布の糸の破断を防止するように、布の糸の間の開口の度合いに多少なりとも依存する。一般に、しかし限定ではなく、機械方向糸を引き裂かないように配置した返しを有する32ゲージ針が好ましい。得られる不織複合材は、糸からなる補強材を含み、糸と糸が絡み合った繊維綿16,19によって両側を挟まれ、針打ち工程により得られる糸と繊維との絡み合いは、不織複合構造の一体性を維持する。
【0016】
針打ちされたサブアセンブリ50は、オーブン(不図示)で熱固定され、不織綿が浸潤工程に晒される前に、織物スクリムを含むステッチボンドした複合織布を熱的に安定化してもよい。熱固定工程の間、織布は、機械方向に8.9kg/mから393kg/m(0.5〜22ポンド毎インチ)の間で張力が与えられてもよい。張力は、ベルトの幅を横断および長さに沿った皺を取り除く。熱固定は、サブアセンブリに使用した繊維および糸の性質に応じた、熱風温度または他の方向によって行われる。当業者は、材料に応じて選択すべき温度を知るであろう。
【0017】
アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンポリマー、ポリブタジエン、EPDM、ポリウレタン、シリコンゴム等を含むベルトの浸潤に、広範な液晶ポリマ浸潤剤が使用されてもよい。熱固定された針打ちしたサブアセンブリの浸潤は、繊維質の層に浸透するように、実質的にステッチボンドしたベース織布を貫通するエラストマの高充填を提供する。ステッチボンドしたベース織布および繊維質の層の中の空隙の大多数は、エラストマ材料が充填され、エラストマは、最終製品の本体を通して分散される。熱固定されたステッチボンドしたサブアセンブリ56は、ローラ62,64および66により容器またはタンク68内を通って高分子エラストマ材料70の溶液でコーティングされる前に、ローラ58および60によって圧延されてもよい。液体エラストマ70の液面下のローラ64の深さにより、サブアセンブリ56がエラストマ材料70に晒される時間を調節してもよい。容器68を出たサブアセンブリ56は、液体エラストマ材料70が浸潤しており、もし必要であれば、ベルトから余分な液体エラストマを絞り出し、または、拭き取るために、ローラ66と共に第4ローラ72を設けることができる。当然ながら、一部のベルトに浸潤させるには、タンク68内の1パス搬送で十分であるが、他の針打ちされたベルトの高密度繊維に完全に浸潤させるために、中間圧搾または部分的乾燥工程を有する多段の浸潤工程が要求されてもよい。硬化は、高分子浸潤に適当ないかなる方法によって影響されてもよい。例えば、ベルトは、熱硬化性エラストマを熱によって硬化させてもよい。図9では、例えば、切断および引っ掻き耐性を増強、CoFを改善、または、ノイズを低減するために、アクリル、シリコン、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレン、PVC、ポリウレタン等の熱硬化性カバーの薄い表面コーティング90が複合アセンブリの頂面に塗布されてもよい。図10に示すように、浸潤したベルト75は、エラストマを硬化させるのに十分な温度に加熱された平板圧搾機80を通過してもよい。35153kg/m2から140613kg/m2(50ポンド毎平方インチから約200ポンド毎平方インチ)の間の圧力が、現実的であり、使用してもよい圧力の実例である。浸潤したベルト75は、上板83と下板86との間で圧搾され、約63276kg/m2から91399kg/m2(90ポンド毎平方インチから約130ポンド毎平方インチ)の間の圧力の下で硬化させられる。エラストマの追加は、さらに、不織綿を強化し、摩耗耐性を付加するであろう。ベルトは、表面にパターンを形成した印刷媒体を使用して、浸潤した材料を型押しするために、少なくとも1つの平面と模様または隆起部すなわち、印刷表面を形成するように、硬化中に型押しされる。印刷表面は、型押しされ、従来の織り上げ合成繊維ベルトの表面と同様の外観と機能とを提供する。隆起した表面は、準半球状、棒状、溝状等、いかなる幾何学形状のものであってもよく、ベルトの頂面の低位部分から持ち上げられてもよい。
【0018】
図15に移ると、本発明の1つの実施形態が示されている。編み上げられたアセンブリ200が、平行に横たわる多方向の糸210の間に配置され、繊維綿220の頂面に針打ちされている。アセンブリは、エラストマ材料230で包まれている。
【0019】
図2に戻ると、3方向糸にステッチボンドした織り合わされたスクリムを使用して形成した本発明に係る複合ベルトの物理的特性が示されている。
【0020】
図3には、本発明に係る3方向糸にステッチボンドされた2層の織り合わせたポリエステル織布を有する複合ベルトと従来のベルトAおよびBとを比較する表が示されている。ベルト「A」は、平織り補強材と両面にエラストマを充填した2層の織り合わせた織物とからなる、従来の重ね合わせたベルト製品である。ベルト「B」は、従来の2方向織り上げ補強材を使用した不織ベルト製品である。図示するように、多方向の係数および引裂強度は、重さと厚みの低減を考慮して、本発明のベルトが優れている。
【0021】
図4では、グラフは、従来の織り上げた2方向の補強材を有するベルトの3つの異なる伸びにおける引張係数(N/mm)を示す。引張係数は、機械方向で最も高く、他の方向ではかなり低い。
【0022】
図5は、グラフは、バランスよく織り上げた補強材を有するベルトの異なる伸びにおける引張係数(N/mm)を示す。引張係数は、機械方向と機械横断方向とで均衡している。しかしながら、引張係数は、傾向(45°)方向ではかなり小さい
【0023】
図6は、本発明に係るベルトの異なる伸びにおける引張係数(N/mm)を示す。図示するように、本発明に係るベルトは、0°、90°、+45°および−45°の方向の引張係数において、当方性の大幅な改善を明示する。
【関連出願】
【0001】
本願は、2006年11月16日に出願された、米国仮特許出願番号第60/859376の優先権を主張し、その出願は、参照してここに組み入れる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、ベルトコンベア、特に、パワーターン(powerturn)ベルトコンベアに関する。
【背景技術】
【0003】
パワーターンベルトコンベアは、次の特徴を有する。搬送経路周りの無端ベルトの移動は、約30°から180°の範囲の搬送角度を有するカーブした経路を含む。ベルトがカーブを回るので、主負荷軸が連続的に変化し、機械方向(MD)の軸がはっきり定義できない。また、ベルトがカーブした経路の周りを移動するので、ベルトの表面速度が径方向に変化する。パワーターンコンベアの寸法安定性を達成するために、低中度の伸び、引っ張り係数の等方性および2次元ベルト平面での曲げ剛性のような、幾つかのベルト特性が望まれる。したがって、パワーターンベルトコンベアのために、より強く、より軽いベルトへの要求がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、独立請求項1に係るコンベアベルト、および、独立請求項15に係るコンベアベルトの製造方法を提供することにより、上述の要求を満たす。好ましい実施形態は、従属請求項から明らかになる。
【0005】
本発明に係るベルトデザインは、所望方向のベルト特性の調節を可能にし、特に高い引裂強度を与え、小さいベルト重量を可能にし、コンベアベルトのより薄いデザインを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
コンベアベルトは、第1面および第2面を有するスクリム(粗織りの生地)を含む。多数平行に横たわる第1糸が、機械方向に対して第1角度で配向される。第1糸は、スクリムの第1面および第2面のいずれかの上に重ねられる。多数平行に横たわる第2糸が、機械方向に対して第2角度で配向される。第2角度は、第1角度と異なり、第2糸は第1糸の層の上に層をなして配置される。多数平行に横たわる第3糸が、機械方向に対して第3角度で配向される。第2角度は、第1角度および第2角度と異なる。第3糸は、第2糸の層の上に層をなして配置される。第1、第2および第3糸は、スクリムの第1面および第2面の少なくとも一方に取り付けられる。原繊維を個々の糸を絡めて1つに固めた形態の繊維状材料が、アセンブリの第1面および第2面の少なくともいずれかに取り付けられる。高分子材料でアセンブリと繊維材料とを包み込み、コンベアベルトを形成する。
【0007】
本発明の搬送ベルトの多方向の係数および引裂強度は、従来のベルトよりも優れている。
【0008】
本発明は、パワーターンベルトコンベアを含むが、これに限定しない多くのベルトコンベアに使用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明は、同じ符号が同一または類似の部分を示す以下の図に示される。
【図1】本発明の多層構造を示す複合材料の概略図である。
【図2】糸を3方向にステッチボンドした織物スクリムの構造の補強を使用するパワーターンベルトの試験例の結果を示す表である。
【図3】パワーターン用途に使用される従来のベルトと、糸を3方向にステッチボンドした織物スクリムの構造の補強を使用するパワーターンベルトとの試験結果を比較する表である。
【図4】従来の2方向補強織物スクリムを使用したベルトの45°間隔の径方向の引張係数を示すグラフである。
【図5】バランスのよい従来の2方向補強織物スクリムを使用したベルトの45°間隔の径方向の引張係数を示すグラフである。
【図6】本発明に係るベルトの45°間隔の径方向の引張係数を示すグラフである。
【図7】原繊維の不織ウェブからスクリムを作るニードルパンチを示す立面図である。
【図8】エラストマ材料の槽を通して移動するサブアセンブリを示す立面図である。
【図9】トップコーティング工程を示す概略図である。
【図10】加熱圧板プレスを通過するサブアセンブリを示す概略図である。
【図11】スクリムの部分平面図である。
【図12】織り合わせた2層織布の断面図である。
【図13】多方向糸供給装置の概略図である。
【図14】織物スクリムの糸と平行横たわる糸との配置を示す斜視図である。
【図15】本発明の複合ベルトの実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、本発明のためのベース布は、従来の織物スクリム10(機械方向糸と機械横断方向糸とを織り上げてなる強度部材)、または、以下に検討する織り合わせたデザインであってもよい。機械方向糸および機械横断方向糸は、スクリムのような粗織り布中に提供される。図11に示す平織り布を含むいかなる布を使用してもよい。図11の布は、機械方向の縦糸110と、機械横断方向の横糸113とを含む。糸の選択、布の選択、および、縦糸と横糸の密度は、ステッチボンドした複合材料のバランスのよい布の構造を達成するように選択される。糸の低熱収縮性が、糸の選択において望まれる。紡糸、繊維または他のタイプの糸の間の選択は、ベルトデザインの制約に基づいてなされる。また、糸は、ポリエステル、ポリアミド、綿、絹、ビスコース、レーヨンおよび同様の糸のような様々な合成糸から選択してもよい。
【0011】
機械横断方向糸の性質は、機械方向糸と同様に重大であり、糸はいかなる従来の合成糸を含んでもよい。機械方向糸および機械横断方向糸のデニールは、制限なく400デニールから4000デニールの間とすることができる。織りの密度は、最適な強度のために、約271g/m2(8オンス毎平方ヤード)から約814g/m2(24オンス毎平方ヤード)の生地重量を与えるために選択される。織物スクリムおよび3方向のステッチボンドした糸は、以下で図2と関連して検討する。
【0012】
本発明の織物スクリムは、図12に示す織り合わせた多層合成繊維を含む。平織り織物スクリムから多層織り合わせデザインまでの織りのデザイン変更は、縦糸と横糸との糸の密度の増加に起因する布カバーの密度の増加を可能にする。織りの変更は、また、以下に説明するような横糸ニットのステッチボンドした複合材を形成するときに、縫い針の貫通の容易さを増進する。図示するように、機械横断方向糸153と織り合わせた機械方向縦糸150の複数層がある。
【0013】
標準で400〜4000デニールを有する多数平行に横たわる糸14が、多方向糸供給装置14によってベース布またはスクリム10に重ねられる(図13)。糸は、別々に、機械方向(0°)に対して配向角度0°から180°までの複数の層に配置されてもよい。スクリム10上に3方向に平行に横たわる糸131,132および133を有する配置の例が図14に提供される。4方向のような他の糸の配向もまた好ましい。
【0014】
複数の層13に、異なる配向角度で平行に横たわる糸が、ベース布10に、横糸編み上げ縫合機(knitting stitch-bonding machine)によって縫い合わせおよび/または接着、または、他の方法(例えば、熱接着、エポキシ接着剤)によって溶融/接着されてもよい。横糸編み技術におけるベース布と平行に横たわる糸の層との間の接着は、合成繊維構造の糸を使用して縫い目を形成することにより達成される。合成繊維糸アセンブリは、多くの独立した方向(整列した、つまり、0°、90°、+45°および−45°)に配向された糸を有し、そのため、アセンブリは、織物合成物の中で強化部材として作用する。
【0015】
原合成繊維の綿16,19が、スクリム10に平行に横たわる糸13をステッチボンドすることにより形成されたサブアセンブリ20の片面または両面に針打ちされてもよい。図7に示すように、サブアセンブリ20は、図1に関してサブアセンブリ20が左から右に移動して示されるように、ロール39から時計回りに回転する従来のコンベア40の上に搬送されてもよい。繊維の綿の不織ウェブに提供されるような個別の原繊維42は、ウェブ敷き拡げ機構44からサブアセンブリ20の上面の上に概ね均一分散して拡げられてもよい。複数の繊維のウェブ(綿)の層は、好ましい綿の繊維重量を得るために往復してサブアセンブリ20の上に横たえられる。針打ち装置46は、原繊維42を固め、それによって原繊維42をサブアセンブリ20に統合する役目を果たす。綿16,19は、毛羽立てられた合成繊維がランダムに配向されてもよい。代案として、繊維は、当業者に知られた方法で綿の中で一方向に配向されてもよい。原合成繊維の綿は、約67g/m2(2オンス毎平方ヤード)から3391g/m2(100オンス毎平方ヤード)の間の全体重量を有してもよい。厳選には、異なる繊度(デニール/デシテックス)を有してもよく、スクリム中の糸に好ましいデニールの範囲が選択されてもよい。綿は、針打ちしてサブアセンブリにする前に、原繊維の一貫性を与えるために、従来の技術を用いて予備針打ちされてもよい。針打ちの技術は、公知であり、ここでは詳細を改めて説明しないが、従来の針打ち操作について説明する米国特許第2059132を参照してここに組み入れる。返し形状、数、大きさおよび他の変えられるものを用いたベルト打ち針の粗さは、布の糸の破断を防止するように、布の糸の間の開口の度合いに多少なりとも依存する。一般に、しかし限定ではなく、機械方向糸を引き裂かないように配置した返しを有する32ゲージ針が好ましい。得られる不織複合材は、糸からなる補強材を含み、糸と糸が絡み合った繊維綿16,19によって両側を挟まれ、針打ち工程により得られる糸と繊維との絡み合いは、不織複合構造の一体性を維持する。
【0016】
針打ちされたサブアセンブリ50は、オーブン(不図示)で熱固定され、不織綿が浸潤工程に晒される前に、織物スクリムを含むステッチボンドした複合織布を熱的に安定化してもよい。熱固定工程の間、織布は、機械方向に8.9kg/mから393kg/m(0.5〜22ポンド毎インチ)の間で張力が与えられてもよい。張力は、ベルトの幅を横断および長さに沿った皺を取り除く。熱固定は、サブアセンブリに使用した繊維および糸の性質に応じた、熱風温度または他の方向によって行われる。当業者は、材料に応じて選択すべき温度を知るであろう。
【0017】
アクリロニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンポリマー、ポリブタジエン、EPDM、ポリウレタン、シリコンゴム等を含むベルトの浸潤に、広範な液晶ポリマ浸潤剤が使用されてもよい。熱固定された針打ちしたサブアセンブリの浸潤は、繊維質の層に浸透するように、実質的にステッチボンドしたベース織布を貫通するエラストマの高充填を提供する。ステッチボンドしたベース織布および繊維質の層の中の空隙の大多数は、エラストマ材料が充填され、エラストマは、最終製品の本体を通して分散される。熱固定されたステッチボンドしたサブアセンブリ56は、ローラ62,64および66により容器またはタンク68内を通って高分子エラストマ材料70の溶液でコーティングされる前に、ローラ58および60によって圧延されてもよい。液体エラストマ70の液面下のローラ64の深さにより、サブアセンブリ56がエラストマ材料70に晒される時間を調節してもよい。容器68を出たサブアセンブリ56は、液体エラストマ材料70が浸潤しており、もし必要であれば、ベルトから余分な液体エラストマを絞り出し、または、拭き取るために、ローラ66と共に第4ローラ72を設けることができる。当然ながら、一部のベルトに浸潤させるには、タンク68内の1パス搬送で十分であるが、他の針打ちされたベルトの高密度繊維に完全に浸潤させるために、中間圧搾または部分的乾燥工程を有する多段の浸潤工程が要求されてもよい。硬化は、高分子浸潤に適当ないかなる方法によって影響されてもよい。例えば、ベルトは、熱硬化性エラストマを熱によって硬化させてもよい。図9では、例えば、切断および引っ掻き耐性を増強、CoFを改善、または、ノイズを低減するために、アクリル、シリコン、ポリオレフィン、ポリプロピレン、ポリエチレン、PVC、ポリウレタン等の熱硬化性カバーの薄い表面コーティング90が複合アセンブリの頂面に塗布されてもよい。図10に示すように、浸潤したベルト75は、エラストマを硬化させるのに十分な温度に加熱された平板圧搾機80を通過してもよい。35153kg/m2から140613kg/m2(50ポンド毎平方インチから約200ポンド毎平方インチ)の間の圧力が、現実的であり、使用してもよい圧力の実例である。浸潤したベルト75は、上板83と下板86との間で圧搾され、約63276kg/m2から91399kg/m2(90ポンド毎平方インチから約130ポンド毎平方インチ)の間の圧力の下で硬化させられる。エラストマの追加は、さらに、不織綿を強化し、摩耗耐性を付加するであろう。ベルトは、表面にパターンを形成した印刷媒体を使用して、浸潤した材料を型押しするために、少なくとも1つの平面と模様または隆起部すなわち、印刷表面を形成するように、硬化中に型押しされる。印刷表面は、型押しされ、従来の織り上げ合成繊維ベルトの表面と同様の外観と機能とを提供する。隆起した表面は、準半球状、棒状、溝状等、いかなる幾何学形状のものであってもよく、ベルトの頂面の低位部分から持ち上げられてもよい。
【0018】
図15に移ると、本発明の1つの実施形態が示されている。編み上げられたアセンブリ200が、平行に横たわる多方向の糸210の間に配置され、繊維綿220の頂面に針打ちされている。アセンブリは、エラストマ材料230で包まれている。
【0019】
図2に戻ると、3方向糸にステッチボンドした織り合わされたスクリムを使用して形成した本発明に係る複合ベルトの物理的特性が示されている。
【0020】
図3には、本発明に係る3方向糸にステッチボンドされた2層の織り合わせたポリエステル織布を有する複合ベルトと従来のベルトAおよびBとを比較する表が示されている。ベルト「A」は、平織り補強材と両面にエラストマを充填した2層の織り合わせた織物とからなる、従来の重ね合わせたベルト製品である。ベルト「B」は、従来の2方向織り上げ補強材を使用した不織ベルト製品である。図示するように、多方向の係数および引裂強度は、重さと厚みの低減を考慮して、本発明のベルトが優れている。
【0021】
図4では、グラフは、従来の織り上げた2方向の補強材を有するベルトの3つの異なる伸びにおける引張係数(N/mm)を示す。引張係数は、機械方向で最も高く、他の方向ではかなり低い。
【0022】
図5は、グラフは、バランスよく織り上げた補強材を有するベルトの異なる伸びにおける引張係数(N/mm)を示す。引張係数は、機械方向と機械横断方向とで均衡している。しかしながら、引張係数は、傾向(45°)方向ではかなり小さい
【0023】
図6は、本発明に係るベルトの異なる伸びにおける引張係数(N/mm)を示す。図示するように、本発明に係るベルトは、0°、90°、+45°および−45°の方向の引張係数において、当方性の大幅な改善を明示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と第2面とを有するスクリム(10)と、
機械方向に対して第1角度で配向され、多数平行に横たわる第1糸(13,131)であって、前記スクリム(10)の第1面および第2面のいずれかに重ねられた第1糸と、
前記機械方向に対して前記第1角度と異なる第2角度で配向され、多数平行に横たわる第2糸(13,132)であって、前記第1糸(13,131)の層の上に層状に配置された第2糸(13,132)と、
前記機械方向に対して前記第1角度および前記第2角度と異なる第3角度で配向され、多数平行に横たわる第3糸(13,133)であって、前記第2糸(13,132)の層の上に層状に配置された第3糸(13,133)とを含み、
前記第1糸、前記第2糸および前記第3糸(13,133)は、前記スクリム(10)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付けられ、第1面および第2面を有するサブアセンブリ(20;50,56)を形成し、
さらに、前記サブアセンブリ(20;50,56)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付けられた綿(16,19)と、
前記サブアセンブリ(20;50,56)および前記綿(16,19)を包み込む高分子材料(70)とを含むコンベアベルト。
【請求項2】
前記多数平行に横たわる第1糸(13,131)は、400〜4000のデニールを有する請求項1に記載のコンベアベルト。
【請求項3】
前記スクリム(10)は、271g/m2から814g/m2の間の重量を有する請求項1または2に記載のコンベアベルト。
【請求項4】
前記第1角度は、0°、+45°、−45°または90°である請求項1から3のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項5】
前記第1角度、前記第2角度および前記第3角度は、それぞれ、+45°、−45°および90°である請求項1から3のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項6】
前記スクリム(10)は、ステッチボンドされた平行に横たわる糸(110,113)を有する請求項1から5のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項7】
前記スクリム(10)は、平織りである請求項1から6のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項8】
前記スクリム(10)は、多層織り合わせスクリムである請求項1から6のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項9】
前記綿(16,19)は、約67g/m2から3391g/m2の間の重量を有する請求項1から8のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項10】
前記第1糸、第2糸および第3糸(13,131,132,133)は、前記スクリム(10)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付けられている請求項1から9のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項11】
前記綿(16,19)は、前記サブアセンブリ(50,56)の両面に針打ちされている請求項1から10のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項12】
前記第1糸、第2糸および第3糸(13,131,132,133)は、3方向である請求項1から11のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項13】
さらに、前記機械方向に対して、前記第1角度、前記第2角度および前記第3角度と異なる0°から180°の間の第4角度で配向され、多数平行に横たわる第4糸を含む請求項1から11のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項14】
前記綿(16,19)は、原繊維(42)によって形成され、前記原繊維は個々が絡み合って固まっている請求項1から13のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項15】
第1面と第2面とを有するスクリム(10)を準備し、
前記スクリム(10)の第1面および第2面のいずれかに、機械方向に対して第1角度で配向して、多数平行に横たわる第1糸(13,131)を重ね、
前記第1糸(13,131)の上に、前記機械方向に対して前記第1角度と異なる第2角度で配向して、多数平行に横たわる第2糸(13,132)を配置し、
前記第2糸(13,132)の上に、前記機械方向に対して前記第1角度および前記第2角度と異なる第3角度で配向して、多数平行に横たわる第3糸(13,133)を配置し、
前記第1糸、前記第2糸および前記第3糸(13,131,132,133)を、前記スクリム(10)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付けて、第1面および第2面を有するサブアセンブリ(20;50,56)を形成し、
前記サブアセンブリ(20;50,56)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに綿(16,19)を取り付け、
前記サブアセンブリ(20;50,56)および前記綿(16,19)を、高分子材料(70)で包み込んでコンベアベルトを形成する、コンベアベルトの製造方法。
【請求項16】
前記スクリム(10)は、平織りである請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記スクリム(10)は、多層織り合わせスクリムである請求項15に記載の方法。
【請求項18】
繊維質材料を、前記サブアセンブリ(50,56)に針打ちして取り付ける請求項15から17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記サブアセンブリ(56)を、熱固定する請求項15から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記サブアセンブリ(56)を、液体高分子(70)を浸潤させることで包み込み、浸潤したベルト(75)を形成する請求項15から19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記サブアセンブリ(56)を、圧延する請求項15から20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記浸潤したベルト(75)を、前記高分子が硬化するのに十分な温度に加熱した平板圧搾機(80)を通過させる請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記コンベアベルトに、その上に設けた不連続さのある平面を有する少なくとも1つの搬送面を設け、織り上げた合成繊維ベルトの表面の外観を模倣する請求項15から22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記第1糸、第2糸および第3糸(13,131,132,133)を、前記スクリム(10)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付ける請求項15から23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記綿(16,19)は、前記サブアセンブリ(20;50,56)の両面に取り付ける請求項15から24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記第1角度、前記第2角度および前記第3角度は、それぞれ、+45°、−45°および90°である請求項15から25のいずれかに記載の方法。
【請求項1】
第1面と第2面とを有するスクリム(10)と、
機械方向に対して第1角度で配向され、多数平行に横たわる第1糸(13,131)であって、前記スクリム(10)の第1面および第2面のいずれかに重ねられた第1糸と、
前記機械方向に対して前記第1角度と異なる第2角度で配向され、多数平行に横たわる第2糸(13,132)であって、前記第1糸(13,131)の層の上に層状に配置された第2糸(13,132)と、
前記機械方向に対して前記第1角度および前記第2角度と異なる第3角度で配向され、多数平行に横たわる第3糸(13,133)であって、前記第2糸(13,132)の層の上に層状に配置された第3糸(13,133)とを含み、
前記第1糸、前記第2糸および前記第3糸(13,133)は、前記スクリム(10)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付けられ、第1面および第2面を有するサブアセンブリ(20;50,56)を形成し、
さらに、前記サブアセンブリ(20;50,56)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付けられた綿(16,19)と、
前記サブアセンブリ(20;50,56)および前記綿(16,19)を包み込む高分子材料(70)とを含むコンベアベルト。
【請求項2】
前記多数平行に横たわる第1糸(13,131)は、400〜4000のデニールを有する請求項1に記載のコンベアベルト。
【請求項3】
前記スクリム(10)は、271g/m2から814g/m2の間の重量を有する請求項1または2に記載のコンベアベルト。
【請求項4】
前記第1角度は、0°、+45°、−45°または90°である請求項1から3のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項5】
前記第1角度、前記第2角度および前記第3角度は、それぞれ、+45°、−45°および90°である請求項1から3のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項6】
前記スクリム(10)は、ステッチボンドされた平行に横たわる糸(110,113)を有する請求項1から5のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項7】
前記スクリム(10)は、平織りである請求項1から6のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項8】
前記スクリム(10)は、多層織り合わせスクリムである請求項1から6のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項9】
前記綿(16,19)は、約67g/m2から3391g/m2の間の重量を有する請求項1から8のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項10】
前記第1糸、第2糸および第3糸(13,131,132,133)は、前記スクリム(10)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付けられている請求項1から9のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項11】
前記綿(16,19)は、前記サブアセンブリ(50,56)の両面に針打ちされている請求項1から10のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項12】
前記第1糸、第2糸および第3糸(13,131,132,133)は、3方向である請求項1から11のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項13】
さらに、前記機械方向に対して、前記第1角度、前記第2角度および前記第3角度と異なる0°から180°の間の第4角度で配向され、多数平行に横たわる第4糸を含む請求項1から11のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項14】
前記綿(16,19)は、原繊維(42)によって形成され、前記原繊維は個々が絡み合って固まっている請求項1から13のいずれかに記載のコンベアベルト。
【請求項15】
第1面と第2面とを有するスクリム(10)を準備し、
前記スクリム(10)の第1面および第2面のいずれかに、機械方向に対して第1角度で配向して、多数平行に横たわる第1糸(13,131)を重ね、
前記第1糸(13,131)の上に、前記機械方向に対して前記第1角度と異なる第2角度で配向して、多数平行に横たわる第2糸(13,132)を配置し、
前記第2糸(13,132)の上に、前記機械方向に対して前記第1角度および前記第2角度と異なる第3角度で配向して、多数平行に横たわる第3糸(13,133)を配置し、
前記第1糸、前記第2糸および前記第3糸(13,131,132,133)を、前記スクリム(10)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付けて、第1面および第2面を有するサブアセンブリ(20;50,56)を形成し、
前記サブアセンブリ(20;50,56)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに綿(16,19)を取り付け、
前記サブアセンブリ(20;50,56)および前記綿(16,19)を、高分子材料(70)で包み込んでコンベアベルトを形成する、コンベアベルトの製造方法。
【請求項16】
前記スクリム(10)は、平織りである請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記スクリム(10)は、多層織り合わせスクリムである請求項15に記載の方法。
【請求項18】
繊維質材料を、前記サブアセンブリ(50,56)に針打ちして取り付ける請求項15から17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記サブアセンブリ(56)を、熱固定する請求項15から18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記サブアセンブリ(56)を、液体高分子(70)を浸潤させることで包み込み、浸潤したベルト(75)を形成する請求項15から19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記サブアセンブリ(56)を、圧延する請求項15から20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
前記浸潤したベルト(75)を、前記高分子が硬化するのに十分な温度に加熱した平板圧搾機(80)を通過させる請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記コンベアベルトに、その上に設けた不連続さのある平面を有する少なくとも1つの搬送面を設け、織り上げた合成繊維ベルトの表面の外観を模倣する請求項15から22のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
前記第1糸、第2糸および第3糸(13,131,132,133)を、前記スクリム(10)の前記第1面および前記第2面の少なくともいずれかに取り付ける請求項15から23のいずれかに記載の方法。
【請求項25】
前記綿(16,19)は、前記サブアセンブリ(20;50,56)の両面に取り付ける請求項15から24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
前記第1角度、前記第2角度および前記第3角度は、それぞれ、+45°、−45°および90°である請求項15から25のいずれかに記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2010−510143(P2010−510143A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536577(P2009−536577)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/CH2007/000565
【国際公開番号】WO2008/058413
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(591270796)ハバシット アクチエンゲゼルシャフト (25)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/CH2007/000565
【国際公開番号】WO2008/058413
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(591270796)ハバシット アクチエンゲゼルシャフト (25)
【Fターム(参考)】
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