説明

複数ゾーンへのスラリー配送を伴う化学機械研摩

化学機構研磨又は平坦化技術(CMP)は、マルチゾーンスラリー配送によって向上される。研摩パッドは加工対象物に接触され、マルチゾーンプラテンは、スラリー配送を容易にするために研摩パッドに近接して変位される。プラテンは、それぞれが流体源から層上の分配点に延在する流体分配経路を含む複数の流体的な分配層を含む。流体分配層上のそれぞれの分配点は、研磨面の上の異なる位置に対応し、これにより、前記パッド上に複数の流体配送ゾーンを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、広くは、化学機械研磨/平坦化(CMP)に関する。より詳細には、本願は、スラリー又は他の流体を複数のゾーンへ配送することを含むCMP装置及び技術に関する。
【背景技術】
【0002】
化学機械研磨(CMP)は、滑らか平面を作るために半導体ウエハ又は他の加工対象物から素材を取り除く工程である。典型的には、化学反応及び機械的な力の組み合わせが前記加工対象物の前面から素材を除去するように用いられ、これにより平面が作られる。従来のCMP組立体では、磨かれる表面が露出するように、加工対象物はキャリアヘッドに固定される。次に、加工対象物の露出した前記表面は、一般的に剛体のプラテンに設置された研摩パッドすなわち相手側の表面に押し付けて保持される。一般的に、研磨スラリーは、前記パッドの研磨面に導入され、加工対象物及び/又は研摩パッドは、前記加工対象物の表面の研磨又は平坦化のために、必要に応じて、直線、円形、環状又は他の方式で相対的に移動する。
【0003】
スラリーは、頻繁に、研摩パッドの1つあるいは複数の穴を通して前記研磨面に供給される。これらの穴は、一般的に、流体供給源から共通の配送ラインを経て流体を受ける。多くの実装例では、多岐管又は同様な構造体は、異なる穴に流れる種々の経路毎の流体抵抗を均一にする。多くの実装例で見られる多岐管構造は多くの目的のために有益であったが、そのような構造の複雑な設計は、ある制限や他の問題を作り出す傾向がある。特に、任意の多岐管によって支援され得る穴の数は、比較的制限され、それによってスラリーの分配及び/又は研摩パッドの表面の全域での均一な流れの生成に問題を生じることがある。
【0004】
したがって、前記パッドの表面の全域でスラリー配送の均一性を高めることができる研磨構造物及び方法を作り出すことが望ましい。さらに、他の望ましい機能及び特徴は、添付図面、前述の技術分野及び背景と共に、引き続く詳細な説明及び添付された特許請求の範囲から明白になるであろう。
【発明の概要】
【0005】
種々の実施例では、加工対象物の化学機械研磨又は平坦化(CMP)は、複数のゾーンへのスラリー配送によって向上される。研摩パッドは、前記加工対象物に接触して設けられ、複数ゾーンのプラテンは、スラリー配送を容易にするために、前記研摩パッドに近接して変位される。前記プラテンは、複数の流体分配層を含み、該流体分配層のそれぞれは、流体源から前記層上の分配点に延在する流体分配経路を含む。前記流体分配層のそれぞれの前記分配点は、前記研磨面上の異なる位置に対応し、これにより前記パッドに複数の流体配送ゾーンが形成される。
【0006】
他の実施例では、加工対象物の化学機械研磨に使用するためのプラテンが提供される。前記プラテンは、第1の流体源から第1の分配点に放射状に延在する第1の経路を含む第1の流体分配層と、前記第1の分配層に近接する第2の流体分配層であって第2の流体源から第2の流体分配点に放射状に延在する第2の経路を含む第2の流体分配層とを含み、前記第2の流体分配層は、さらに、前記第1の流体分配層中の前記第1の分配点に一致する穴を含む。拡張層が前記第2の分配層に近接して配置されており、前記拡張層は、前記第2の流体分配層の前記穴に一致する第1の経路穴と、前記第2の流体分配点に一致する第2の経路穴とを含む。
【0007】
さらに他の実施例では、複数のスラリー配送ゾーンを有するプラテンを使って加工対象物を化学機械研磨する方法が提供される。前記方法は、複数のスラリー配送ゾーンのそれぞれを経て前記加工対象物にスラリーを提供すべく、加工対象物の化学機械研磨を開始すること、及び、前記加工対象物の化学機械研磨中、前記スラリー配送ゾーンを経て供給されるスラリーの量を前記スラリー配送ゾーン毎で調整することを含む。
【0008】
以下には、様々な実施例が以下の図面に関連して説明され、該図面では同様な数字が同様な要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】複数のスラリー配送ゾーンを有する典型的なCMP装置の断面図であり、
【図2】複数のスラリー配送ゾーンを示すCMP装置のための典型的なプラテン組立体の平面図であり、
【図3】複数のスラリー配送ゾーンを提供するCMP装置のための典型的なプラテン組立体の分解斜視図であり、
【図4】スラリー配送のための典型的な拡張構造体の平面図であり、
【図5】スラリーを複数の配送ゾーンに供給することが可能な典型的なプラグの透視図であり、
【図6】スラリーを複数の配送ゾーンに供給することが可能な典型的なプラグの断面図であり、
【図7】研摩パッドの複数のゾーンへのスラリー配送を示す典型的な制御配送システムの側面ブロック図であり、
【図8】複数のゾーンCMP装置を使って加工対象物を研磨するための典型的な工程のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明は、全くの典型例に過ぎず、本発明又は該発明の適用及び用途を制限することを意図していない。さらに、先に述べた技術分野、背景技術、発明の概要又は以下の詳細な説明に存在している表現されたあるいは暗示されている如何なる理論によっても、拘束される意図は全くない。
【0011】
種々の典型的な実施例によれば、化学機械研摩/平坦化のための新しい構造体及び方法が提供され、該構造体及び方法は、研摩パッド上で多くのスラリー配送「ゾーン」が作り出されることを可能にする。スラリー流体は、前記パッドの全域でスラリーの流量変化を低減し又は研磨中に異なるゾーンに異なる流速で配送するために、ゾーン毎に独立的に提供されまた制御され得る。種々の実施例では、複数のスラリー配送ゾーンは、スラリーを異なる供給管路から前記種々のゾーンに別々に分配する多層プラテン組立体によって実施される。そのような構造体は、パッド又は加工対象物の表面の全域で従来の構造体よりも良好なスラリー適用範囲を提供することができる。さらに、前記プラテン又はパッドの前記種々のゾーンにスラリー配送を独立的に提供しまた制御することによって、スラリー配送量の高められた均一性を確立することができ、及び/又は前記パッドの全域に分配されるスラリーの有効性は、前記パッド/加工対象物界面の種々の点で実現される放射状の薄層をより良く制御するために前記パッド表面の全域での調整を可能とする。
【0012】
多くの用語は最初に明確化される。例えば、「研磨」及び「平坦化」という用語は、時々異なる言外の意味を有するが、しばしば当業者では区別なく使われる。説明の容易さのために、そのような一般的な用法に従い、「CMP」という用語は「化学機械研摩」又は「化学機械平坦化」のいずれかを等価的に伝える。用語「研磨する」と、「平坦化する」は、また、ここに区別なく使われる。さらに、語句「化学機械研摩/平坦化」及びCMPは、電気化学機械研磨(ECMP)のような、加工対象物からの素材の均一な除去に関して同様な能力及び/又は要件を有する等しい技術を広く含むことを意図している。用語「流体」は、任意の液体、ガス又は通路を流れることが可能な任意の他の物質を含むことを意図している。流体の例は、スラリー、化学溶媒、蒸気、霧、空気又は他の大気中の通気、混合流体、圧力下又は真空中のガス又は液状、蒸気及び/又は他の形態の他のすべての素材を含む。さらに、「典型的」という用語は用例の文脈で意味が与えられ、模範として使われている場合とそうで無い場合がある。すなわち、「典型的」実施例は、ここに説明されたそれらと異なる任意の代替的及び/又は追加の実施例又は特徴を有する実施例の一例として、意図されているに過ぎない。
【0013】
次に図面に目を向けると、図1は、シャフト104を経てキャリアヘッド106に結合されたスピンドル組立体102を含む典型的なCMP装置100を示す。キャリアヘッド106は、ウエハ又は他の加工対象物108を受け入れ、また平坦化中、加工対象物108を研摩パッド110又は他の表面に押し付けて支持するように設計されている。種々の実施例では、圧力を加工対象物108の背面にかけるために、シャフト104は、(例えば、図1で示すように垂直方向へ)外側で伸縮し、これにより研摩パッド110に対して加工対象物108を押し付ける。等価な実施例では、加工対象物108はほぼ定位置に維持され、パッド110がモータ/シャフト装置又は他の構造体によって変位され、これによってパッド110と加工対象物108の前面との間に圧力が作られる。典型的には、スピンドル組立体102内のモータ又は他の構造物は、加工対象物108と研摩パッド110との間に回転運動を作り出すために、シャフト104及びキャリアヘッド106を回転させる。種々の実施例では、スピンドル組立体102は、また必要に応じて、研磨パッド110に関しての加工対象物108の迷走、振動又は他の動きを作り出す。
【0014】
プラテン組立体112は、研摩パッド110を機械的に支持し、多くの実施例では、研摩パッド110と加工対象物108との研磨界面にスラリーを供給する。プラテン112は、研摩パッド110の上面へスラリーを配送し及び/又は該上面からスラリーを除去するために設けられたスラリー供給穴及び/又は排出穴又は通路を備える多層流体配送システムを任意に含むことができる。従来の研磨作業中、パッド110は、プラテン軸125の回りに回転及び/又は環状運動するが、キャリアヘッド20は、同時にキャリアヘッド軸123の回りにウエハ21を回転させる。典型的なCMP工程では、一般的に、キャリアヘッド軸123はプラテン軸125から上下のヘッドオフセット(the upper-to-lower head offset)と称される距離だけずれている。さらに、種々の実施例では、必要に応じて、プラテン組立体112の全体が、キャリアヘッド軸123又は他の点の回りを周回することができる。この周回運動は、プラテン組立体112をモータなどに結合するアーム114又は他の構造体によって提供することができる。
【0015】
研磨工程中、スラリーは、プラテン112を経て、以下で充分に説明されるように、1つ又は複数の研磨ゾーン115、116、117、118に配送される。図1は側面図で種々の典型的なゾーン115−118を示すが、図2は上方からの図で同じ典型的なゾーン115−118を示す。図1及び2に示された例では、4つの典型的なゾーン115、116、117及び118が、同心の環状領域として示されている。しかし、他の実施例では、任意の数のゾーン115−118を設けることができ、各ゾーンが他のゾーンに関して任意の形又は寸法を有しても良い。ある実施例では、例えば、加工対象物108の外縁部に対応する多くの比較的狭いゾーンを提供することは、これが平坦化の間に縁部の状況に関してさらなる制御を提供できるので、有益であるかもしれない。スラリー配送ゾーン115−118は、例えばキャリア圧力ゾーンと相関するか、エッジ焼け及び/又は他の効果による不均一な研磨を緩和するために設計することができる。図1−2に示されたそれらと等価の実施例は、したがって、独立して制御可能な任意の数のスラリー配送ゾーン115−118を提供することができ、該スラリー配送ゾーンは、どのような同心の又は非同心の方式でも形作ることができ、また必要に応じて如何なる規則的な又は不規則な配列によっても大きさを設定することができる。
【0016】
スラリーは、任意の方法で加工対象物108の前記表面から排出することができる。種々の実施例では、平坦化中、パッド110の表面の全域に流動性のスラリーを分配するために、パッド110の研磨面には、一組の溝又は他の地形的特徴が与えられる。これらの特徴は、加工対象物108とパッド110との間の相対運動の運動学と同様に、任意の所望の方法での研磨中、効果的にスラリー粒子の動きを導くことができる。排出穴又は他の通路は、また使われたスラリーの回収のために、パッド110及び/又はプラテン112に設けることができる。他の如何なる流体分配及び/又は排出方法も、他の実施例に等価的に適用できるが、パッド110の表面の全域にわたる流体の比較的均一な分配を提供する流体分配システムの一例が、流体の排出と同様に、米国特許第6,918,824号明細書に記載されている。
【0017】
CMP装置100の動作中、スラリーは、前記ゾーンのそれぞれへの配送のために独立的に制御を受けることができ、これによりパッド110及び加工対象物108間の界面の全域で実質的に安定したスラリーの流れが可能となりあるいは1つ又は複数のゾーン115−118のスラリーの流れを他の任意のゾーンのスラリーの流れに関して調整することが可能になる。例えば、スラリーの流れは、必要に応じて、1つ又は複数のゾーン115−118へのスラリーの流量を独立して調整するために、デジタルマイクロプロセッサー、マイクロコントローラ等を使って制御することができる。スラリーの流れは、どのような方法によっても制御することができる。種々の実施例では、共通のスラリー配送ラインは、例えば、ゾーン毎に単独バルブ、開口部又は他のタイプの固定あるいは可変の制限器を通ることができる。他の実施例では、各配送ラインが自身に流量制御器を有する状態でスラリー配送ラインを2以上のゾーン毎に設けることができる。マルチゾーンスラリー配送の実施のための種々の方法及び構造が以下でより十分に説明されている。
【0018】
例えば、図3に示された典型的な実施例では、多層の積層プラテン組立体112の1つのタイプは、ベースすなわち支持層302と、適切な数の流体分配層310、320、330と、拡張層340とを適切に含む。前記積層組立体112は、スラリー又は他の流体を研摩パッド110に分配すべく該研磨パッドに近接して設けられている。種々の実施例では、プラテン112は、以下に十分に説明されているように、また中央プラグ352を含む。
【0019】
ベースすなわち支持層302は、必要に応じて、流体分配層310、320、330を支持する如何なる構造をも取り得る。図3に示されたような層302は、渦プローブ、終点検出プローブ及び/又はこれと同類のものの配置と同様に、適合するスラリー排出のための任意の数の穴303を含む。層302は、また、プラグ352を収容することができる中央穴304を含む。種々の実施例では、ベース層302は存在せず、また積層プラテン組立体112の前記第1の層は、必要に応じて、流体の分配経路又はその他の構造を含む。
【0020】
各流体分配層310、320、330は、流体源(例えばプラグ352)からのスラリー又は他の流体を1つ又は複数の流体分配点317、327、337に(それぞれ)分配するために、適切な流体分配経路312、322、332を含む。経路312、322、332は、スラリー又は他の流体を案内し得る、流体分配層310、320、330内の如何なる種類の溝、管又はその他の通路をも代表する。図3は層310、320、330の相対的な「上」面に形成されている種々の経路を示すが、等価的な実施例は、前記層の反対側の溝又はその他の経路を含むことができ、前記層の内部に形成された通路をも含むことができる。さらに、任意の流体分配層310、320、330に形成された経路は、所望の研磨ゾーンへ向けて流体を任意の方法で案内すべく、流体源、経路及び/又は隣接する層に形成された他の構造と協力することができる。
【0021】
流体分配経路310、320、330は、任意の形状又は寸法をとり得る。図3に示された実施例では、流体分配点317、327、337は、単に流体分配経路312、322、332の終点を表している。多くの実施例では、これらの終点は、スラリー又は他の流体を前記流体分配層から離れまた研摩パッド110へ向けて配布するための主要点(primary point)とすることができる。各流体分配層310、320、330は、下層の流体分配点317、327、337から研摩パッド110へ向けての流れに適応させるべく、また必要に応じて流体排出及びプローブ配置及び/又は他の要素に適応させるべく、任意の数の穴又は他の通路を含むことができる。例えば、層320は、層310上の分配点317に一致する穴325を備えて示されている。層330は、同様に、層310上の分配点317に一致する穴335と、層320上の分配点327に一致する穴336とを備えて示されている。さらに、各層310、320、330は、以下で充分に説明されるように、一般的に中央位置又は流体源352を収容するに適切な他の位置に、穴314、324、334を(それぞれ)含む。
【0022】
図3に示された各流体分配層310、320、330は、図1−2に示されているような、1又は複数の配送ゾーン115−118に対応している。層310は、例えば、分配点317への流体通路312を含み、該流体通路は、全体的に流体源314から離れまたプラテン112の外縁近くに伸びる。層330は、対照的に、中央流体源344のより近くでまたプラテン112の外縁からさらに離れて配置された分配点337に伸長する流体通路332を含む。層320は、流体源352からプラテン112上の放射方向距離で通路317及び337間のほぼ中途位置に配置された分配点327に伸長する流体通路322を含み、本実施例では、前記流体源はプラテン112のほぼ中央に配置されている。プラテン112の各層310、320、330に供給された流体は、最終的に研摩パッド110の関連したゾーンに供給される。例えば、パッド110の比較的外周に供給される流体の量は、層310に供給される流体の流れを増大させることによって、増大することができる。同様に、層310に供給される流体の量は、研摩パッド110の比較的外周の流体の存在量を減少させるために減らすことができる。
【0023】
拡張層340は、下方の流体分配層310、320、330のそれぞれからの流体の流れに適応すべく、同様な任意の数の穴又は他の経路を含む。層340は、また必要に応じて、プローブ配置、流体排出及び/又は他の機能を適応させるために、追加の穴又は他の通路343を含むことができる。拡張層340は、図3には示されていないが、また、パッド110の前記表面の全域でスラリー又は他の流体の配布と広がりをさらに改善するために、図4に関連して以下で説明されるような分配拡張経路を含むことができる。
【0024】
動作中、したがって、各層310、320、330に供給される流体は、それぞれに見合った研摩パッド110の特定のゾーンに最終的に分配される。例えば、層310に供給された流体は、経路312を通って、源314から分配点317に向けて径方向外方へ分配される。流体は、その後、点317から層320の穴325、層330の穴335及び層340の穴345を通り抜け、最終的に研摩パッド110に到達する。層320に供給された流体は、同様に、源324から分配点327に向けて経路322を通って径方向外方へ供給され、それから、この流体は層330の穴336及び層340の穴346を通ってパッド110に案内される。層330の経路332は、同様に、源334で層330に供給された流体を経路332を通って分配点337に導き、層340の穴347は前記流体をパッド110に向けて案内する。流体は、必要に応じて、穴303、313、323、333及び343によって形成される経路を通ってパッド110から排出される。
【0025】
図3の典型的な実施例は研摩パッド110の3つゾーン(例えば、図1のゾーン315−318)に対応する3つの流体分配層310、320、330を示すが、1つ又は複数の流体分配層の追加又は削減によって任意の数のゾーンを提供することができる。さらに、1つ又は複数の層の流体分配点の数及び位置は、他の実施例で増減及び上下にそれぞれ調整することができ、実際には、そのような数及び形状は一実施例の多層間で変化させることができる。したがって、マルチゾーン配送の一般的な概念から逸脱することなく、ここに記載されまた図3に示された一般的な構造に多くの変更を施すことができる。
【0026】
流体分配は、拡張層340に追加の分配機構を含ませることにより、さらに改善することができる。次に図4を参照するに、拡張構造体400は、中央点402から分配点410、411、412、413、414、415、416、417、418に(それぞれ)伸びる適切な任意の数の拡張経路404、405、406、407、408、409を含む。種々の実施例では、中央点402は、1又は複数の下方の流体分配層310、320、330からの流体を受ける1又は複数の経路穴(例えば、図3の穴345、346、347)に対応する。各経路404−409は、したがって、経路穴345−347を通して受け取った流体を研摩パッド110(図1及び3)のより広い面を覆うように適正に案内する。分配点410−418は、図4に例示するような拡大した領域である必要はなく、それどころか、これらの点410−418はそれぞれに応じた経路404−409の終点を単に表すに過ぎない。構造体400に類似する構造は、通常、追加の経路穴345−347が等しい流体分配を達成するように形成されることを必要とするが、各流体分配層310、320、330上に代替的に設けることができることに注意されたい。また、構造体400の全体のレイアウトは、他の実施例では根本的に違うかもしれないことに注意されたい。例えば、6つの拡張経路404−409ではなく、代替的な実施例では、任意の中央点402から広がる1又は20以上の経路を有することができる。種々の経路404−409は、図4に例示するように互いに等しく間隔をおいて配置される必要はなく、同じ長さを有する必要もない。そのため、「中央点」402は、必ずしも構造体400の幾何学の「中央」に置く必要はなく、特定の実施例で決められているように、どのような都合の良い点にでも配置することができる。また、拡張経路404−409は、図4に例示するように直線である必要はなく、曲がるか、その他にパッド110の表面の全域での流体分配を許すように形成することができることに注意されたい。流体を例えば穴343−344の回りに送るか、その他に、下層の経路穴では達しづらいであろうパッド110の領域に送ることができる。図4に示された典型的な構造体400は、従って、等価の幅広い実施例を実施するためにさまざまな方法で構成することができる。
【0027】
次に図5を見るに、プラテン112(図3)の流体源352として使うのに適切な典型的なプラグが示されている。プラグ352は任意の数の接続金具502、504、506、508を経て流体を適切に受け取り、該各接続金具は流体を1つ又は複数の流体分配セクション508、510、512に提供する。種々の実施例では、各セクション508、510、512は、分配経路(例えば図3の経路312、322、332)への流体源として作用する1つ又は複数の開口部518、520、522を備える接続金具502−508の1つに相互接続する内部経路を含む。
【0028】
図5に示された実施例では、各接続金具502−508は、供給管路又は流体源への他の接続部を受けることができる独立した接続金具である。各ゾーン115−118(図1)に最終的に提供さる流体量は、供給される流体量及び/又は供給管路に供給される流量速度を制御することによって、必要に応じて制御することができる。各接続金具502−508は、都合の良い任意の方法で設計することができ、任意の適切な素材(例えばアルミニウム、チタン又は他の金属)を使うことができる。種々の実施例では、各接続金具502−508は、管又は他の流体分配管路を受け入れるためのかかりの付いた端部及び必要に応じてプラグ352に挿入され得る逆テーパ又は他の適切な形状の端部を含む。種々の実施例では、以下でより十分に説明されるように、各接続金具502−508は、ブッシング又は他の受入れ部材を経てプラグ組立体352と結合される。代わりに、各接続金具502−508は、鋳造もしくは任意の方法で、プラグ352に一体的に形成することができる。
【0029】
セクション508、510、512は、同様に、都合の良い任意の材料を用いて任意の方法で形成することができる。種々の実施例では、セクション508、510、512は、アルミニウム、チタン又は他の金属で鋳造又は他の方法で形成できるが、プラスチック、セラミック、炭素繊維及び/又はその他のものを同等に使用し得る。前記複数のセクションは、開口部518、520、522が対応する分配経路312、322、332に一致するように、適切に設計される。図5は円形であるようなプラグ352を示すが、代替の実施例は他の任意の形状又は寸法を有することができることに注意されたい。種々のセクション508、510、512は、例えば如何なる種類の接着剤又は他の結束のような任意の方法によっても、互いに及び/又は接続金具502−508に結合することができる。
【0030】
図6は、プラグ352の内部の流体分配機構についてさらに詳細な断面図を示す。今、図6を参照するに、各セクション508、510、512は、流体配送接続金具(例えば接続金具602)からプラグ352の外周面の開口部518、520、522に伸びる(各)経路604、606、608と共に示されている。
図6の断面図では、特定のゾーン(例えばゾーン115−118のいずれでも)に送られる流体は、経路604への接続金具502を通って配送され、該経路は同様にプラグ352の外周面の開口部518に接続する。経路606及び608は、同様に接続金具504及び/又は506から開口部520及び522へそれぞれ伸びている。図6は、また、接続金具502のプラグ352への挿入及び結合を容易にするオプションのブッシング602を示す。種々の実施例では、種々のセクション508、510、512は、ポリマー接着剤及び同種のような任意の適当な接着剤(例えば、経路604、606、608から流体の漏れを防止する接着剤)を使って、結合される。プラグ352は、また、必要に応じて、ボルト、ねじ又は他の取付け部材がプラグ352をプラテン組立体112(図3)に接続することを可能にするように、プラグ352を縦に貫通して伸長する1つ又は複数の貫通穴(例えば穴610)と共に形成することができる。
【0031】
動作中、スラリー又は他の流体は、任意の方法で多くの流体配送ゾーン115−118へパッド110の研磨面の全域にわたって提供することができる。図7に例示された典型的な実施例に示されているように、流体は、タンク又は他の供給源715から供給管路732、734、736にそれぞれ至る任意の数のバルブ又は他の流体制御器710、712、714を経て、研摩パッド110に提供される。これらの供給管路732、734、736は、プラグ352の接続金具502、504、506につながり、該接続金具は分配層310、320、330の経路332、322、312に順次(それぞれ)流体を提供する。流体は、次に種々の分配層320、330の経路穴を拡張層340へ向けて通過し、該拡張層では様々な拡張構造400A−Fが各ゾーンのカバー領域を増大させる。図7に示された典型的な実施例では、供給管路732によって提供された流体は最終的に研摩パッド110上のゾーン1168を提供する。供給管路734及び736からの流体は、同様に、それぞれゾーン117及び118を提供する。
【0032】
供給管路732、734、736内の流体の流量(又は等価的に流体の流速)を調整することによって、また各ゾーン116、117、118への流体分配量を個別に調整することができる。流体制御のための1つの技術は、デジタル制御装置722の使用を含み、該制御装置は、必要に応じて、どのようなマイクロプロセッサー、マイクロコントローラ、プログラマブル論理及び/又は他の制御装置でもあり得る。様々な実施例では、任意の所望の方法でウエハ又は他の加工対象物108(図1)を研磨/平坦化するための如何なる適当な制御スキームをも実施するために、制御装置722はデジタルメモリー、入出力等を含む(又はそれらと通信する)。特に、制御装置722は、流体制御器710、712、714に制御信号716、718、720をそれぞれ提供することが可能な入出力ピンなどを含むことができる。種々の実施例では、制御信号716、718、720は、供給管路732、734、736の流体流速をそれぞれ制御するために使われる単なるデジタル又はアナログ信号である。一実施例では、流体制御器710、712、714は、受信したデジタル信号(例えば、制御信号716、718、720)に応じて開閉するデジタル制御のバルブである。適用される前記信号のデューティサイクルを制御することにより、(例えばパルス符号変調(PCM)と同様な方法で)バルブによって許される流体の速度を制御することができる。信号716の60パーセントのデューティサイクルは、例えば、結果としてバルブ710を任意の特定の期間の60%の間、開き続けることができる。前記特定の時間は、他の実施例ではこれらの範囲と異なるかもしれないが、数分の1秒から数秒に及ぶ任意の時間とすることができる。信号716のデューティサイクルの増減は、供給管路732を通る流体速度に増減の効果をもたらす。供給管路734、736を通る流体の流速は、それぞれ信号718、720のデューティサイクル(または他の特性)を調整することによって等しく調整することができた。
【0033】
種々の実施例では、1つ又は複数の渦電流プローブ702及び/又は終点検出プローブ704が、またプラテン組立体112に存在することができる。そのような実施例では、各プローブ702、704は、一般的にデータ報告信号706、708をそれぞれ制御装置722に提供する。そのような情報は、いかようにも使うことができ、例えば、1つ又は複数の渦電流プローブ704から受け取られたデータ706は、1つ又は複数のゾーン116−118に提供される流体の量を調整するために使うことができる。そのような調整は、例えば、前記パッドの任意の部分の剪断摩擦を増減するため、ハイドロプレーニング効果を減らすため及び/又は他のすべての目的のために、使うことができる。また、光学式又はその他の終点検出器704は、研磨/平坦化がいつ完了したかを決定するについて、すなわち加工対象物108の前記表面の全域にわたる非均一を確認するために、制御装置722を支援することができるデータ708を生成すべく設けることができる。プローブ702及び704は、如何なる従来方法によってもプラテン112内に組み込むことができ、種々の実施例では、種々の層302、310、320、330、340は、任意のサイズのプローブ702及び704を対応させるために、穴又は他の凹所を含むことができる。いくつかの実施例では、必要に応じて、プラテン組立体112と結合するために、またプローブブッシングを設けることができる。
【0034】
したがって、制御装置722は、如何なる方法によってでも、供給源715からパッド110への流体の流れを制御する。種々の実施例では、制御装置は、研磨/平坦化の間中、要求される結果を生じるように、ゾーン116、117、118に供給される流体の量を調整する。制御装置722は、また、パッド110に、又はパッド110のいずれかの部分にかけられる圧力を調整するために使うことができる1つ又は複数の制御信号724を提供することができる。種々の実施例では、各ゾーン116−118にかけられる圧力は、該ゾーン116−118に供給される流体量に釣り合って調整することができる。圧力は、そのような機能を提供する実施例では、加工対象物108のどちらの側からも、(例えばキャリアヘッド106によって、及び/又はプラテン112によって)かけることができる。必要に応じて、制御装置722は、システムコントローラ又は出力デバイスに、また出力信号726を提供することができる。
【0035】
次に、最後の図8を参照するに、適切に加工対象物108(図1)に化学機械研磨/平坦化を実行するための典型的なプロセス800は、各流体配送ゾーンを経て前記加工対象物に流体を提供するために前記加工対象物の化学機械研磨を開始すること(ステップ802)及び流体配送ゾーン毎で、配送ゾーンを経て提供される流体の量を調整する(ステップ810)ことの各広いステップを含む。プロセス800は、如何なる方法ででも実行することができる。種々の実施例では、プロセス800の種々のステップは、メモリ又は他の記憶媒体に存在し(図7の制御装置722のような)デジタル計算機システムで実行するコンピュータ実行可能な指示で実行される。図8に示された種々のプロセスステップは、1つの典型的なプロセスの一部として実行し得る単なる論理的なステップであり、実際には、前記ステップは、違うように系統化され、違うように順序付けられ、補充され、さもなければ如何なるようにでも修正され得る。特に、種々のプロセスステップは、図8に示された時間的な順序で実行される必要はない。
【0036】
化学機械研磨/平坦化の開始は、どのような方法でも行われる(ステップ802)。種々の実施例では、スラリー又は他の流体は、最初、パッド110上の種々のゾーン115−118(図1)のそれぞれに送られ、加工対象物108及び/又はパッド110の相対運動は、どのような環状、回転及び/又は他の方法ででも開始される。研磨中、種々のゾーン115−118のそれぞれに提供された(ステップ802)流体の量は、どのような方法によっても調整することができる。図8の典型的な実施例では、流体の流れは、データが受信され及び/又は計算されたデータに基づいてゾーン毎に調整される(ステップ810)。例えば、ステップ806は、データがどのような種類のプローブ(例えば図7のプローブ702及び704)からでも受け取ることができ、またこのデータ(データ706、708)をどのような方法ででも処理することができることを示す。例えば、著しい渦電流がパッド110の特定の領域で観察されると、該電流が減るまで、その領域に供給される流体は減らされる(又は違った形で調整される)。
【0037】
流体の特定の量又は流速は、算出することができ、さもなければ、如何なる方法(ステップ808)をも適用できる。種々の実施例では、研磨の名目上の流量は、研磨の最初に、流れが適切になるようにその増減を調整して設定される。前記流量は、いかようにも表され、設定され得る。典型的な実施例では、要求された流量は、従来のデータ処理技術を使って、数学的に計算されて、次に、結果として生じた値は、制御信号716、718、720(図7)として適用できる又は流体の流れの実際の調整(ステップ810)を実行することができる同様な適切な表現に変換される。例えば、上で説明されたPCM技術は、従来のデジタルバルブを開閉し、これにより研摩パッド110の如何なる特定のゾーン115−118に供給される流体の流速の調整にも用いることができた。他の符号化及び実施のスキームは、多くの代替実施例で案出することができた。
【0038】
上述したように、1つ又は複数のゾーン115−118(又はパッド110の全体)にかけられた圧力はどのような方法でも調整する(ステップ812)ことができる。種々の実施例では、圧力は、独立して制御可能なゾーン115−118のそれぞれにかけることができるので、各ゾーン115−118は、供給された流体と関連して制御される圧力を受けることができる。圧力及び流体の流れは、どのような方法ででも相関させることができ、流体の流れは、圧力の例えば増大に伴い増大するか、さもなければ、適切であるように調整することができる。
【0039】
要約するに、新システム、装置及び化学機械研磨/平坦化技術を実行するための方法が提供されている。それぞれが独立して制御され得る複数の流体配送ゾーンを提供することにより、高められた表面均一性を得ることができ、及び/又は付加性能の向上を提供することができる。
【0040】
少なくとも1つの典型的な実施例が前述の詳細な説明で示されたが、おびただしい数の変形が存在していることが理解できるであろう。典型的な一実施例や複数の典型的な実施例は、例に過ぎず、如何なる点においても本発明の範囲、適応性又は形態を制限することを意図していないことが、また理解できるであろう。
むしろ、前述の詳細な説明は、典型的な一実施例又は典型的な複数の実施例を実施するために便利な手引きを当業者に提供するであろう。ここに添付された特許請求の範囲及び法的に等価な本発明の範囲を逸脱することなく構成要素の機能及び配置に様々な変更をなすことができることは理解されよう。
【符号の説明】
【0041】
110 研摩パッド
112 プラテン
115、116、117、118 流体配送ゾーン
310、320、330 流体分配層
312、322、332 流体分配経路
317、327、337 分配点
325、335、336 穴
345、346、347 経路穴
352 プラグ(流体源)
404、405、406、407、408、409 拡張経路
508、510、512 流体分配セクション
502、504、506、508 接続金具
518、520、522 開口部
722 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨面を有する研摩パッドと、該研磨パッドに近接して配置され、複数の流体分配層を含むプラテンとを含み、前記流体分配層のそれぞれは、流体源から前記流体分配層上の分配点に延在する流体分配経路を含み、前記複数の流体分配層のそれぞれの前記分配点は、前記研磨面上の異なる位置に対応し、これにより前記研磨パッドに複数の流体配送ゾーンが形成される、化学機械研磨装置。
【請求項2】
前記流体分配層は相互に積み重ねられ、第2の流体分配層は、該第2の流体分配層に近接する第1の流体分配層の前記分配点に一致する穴を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記流体分配層は、相互に積み重ねられ、また第1の流体分配層及び前記研磨パッド間に介在する各流体分配層は、前記第1の流体分配層の前記分配点に一致する穴を有し、これにより前記第1の流体分配層の前記分配点及び前記研磨パッドの部分から経路が形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記流体源は、前記流体分配層内に変位されたプラグを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記プラグは複数の流体分配セクションを含み、該複数のセクションのそれぞれは前記流体分配層の1つの前記流体分配層の経路に対応する開口部を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記流体分配セクションは、前記開口に流体連通する内部経路を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記プラグは、さらに、複数の接続金具であってそれぞれが前記流体分配セクションの1つの前記内部経路を複数の流体分配ラインの1つに結合する中央経路を有する接続金具を含む、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
さらに、前記複数の流体配送ラインのそれぞれによって提供される流体の流れを調整するように構成された制御装置を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記プラテンは、さらに、前記複数の流体分配層及び前記研磨パッド間に変位された拡張層を含み、該拡張層は、前記流体分配層の前記分配点の1つにそれぞれが一致する複数の経路穴を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記拡張層は、さらに、前記経路穴のそれぞれから外方へ放射状に延在する複数の拡張経路を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
加工対象物の化学機械研磨に使用されるプラテンであって、第1の流体源から第1の分配点に放射状に延在する第1の経路を含む第1の流体分配層と、第2の流体源から第2の流体分配点に放射状に延在する第2の経路を含み前記第1の流体分配層に近接する第2の流体分配層と、該第2の流体分配層に近接する拡張層とを含み、さらに、前記第2の流体分配層は、前記第1の流体分配層中の前記第1の分配点に一致する穴を含み、前記拡張層は、前記第2の流体分配層の穴に一致する第1の経路穴と、前記第2の流体分配点に一致する第2の経路穴とを含む、プラテン。
【請求項12】
前記第1及び第2の流体分配層は、前記第1及び第2の流体源を提供するプラグを受け入れるように適合されている、請求項11に記載のプラテン。
【請求項13】
前記プラグは、第1の接続金具から前記第1の流体源に流体を送るように構成された第1の層と、第2の接続金具から前記第2の流体源に流体を送るように構成された第2の層とを含む、請求項12に記載のプラテン。
【請求項14】
前記拡張層は、さらに、前記第1及び第2の経路穴のそれぞれから外方へ放射状に延在する複数の拡張経路を含む、請求項11に記載のプラテン。
【請求項15】
複数の流体配送ゾーンを有するプラテンを使って加工対象物を化学機械研磨する方法であって、前記複数の流体配送ゾーンのそれぞれを経て前記加工対象物に流体を提供すべく加工物の化学機械研磨を開始すること、前記加工対象物の化学機械研磨中、該流体配送ゾーンを経て供給される流体の量を前記流体配送ゾーン毎で調整する、化学機械研磨方法。
【請求項16】
前記複数のゾーンのそれぞれに提供された流体の量は、他の前記ゾーンに提供された流体の量と無関係に調整される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
さらに、前記流体配送ゾーンの少なくとも1つでの流体配送を停止するが、前記流体配送ゾーンの少なくとも他の1つでの流体分配を継続することを含む請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のゾーンの少なくとも1つを経て提供される流体の量は、プローブから受け取ったデータに応答して調整される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のゾーンの少なくとも1つ経て提供される流体の量は、適用される圧力に関連して調整される、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記加工対象物の化学機械研磨中、前記複数の流体配送ゾーンの少なくとも1つに適用された圧力を調整することを含む、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−524264(P2011−524264A)
【公表日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514729(P2011−514729)
【出願日】平成21年6月15日(2009.6.15)
【国際出願番号】PCT/US2009/047376
【国際公開番号】WO2010/005702
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(501012908)ノベラス・システムズ・インコーポレーテッド (2)
【住所又は居所原語表記】4000North First Street,San Jose,California95134−1568,U.S.A.
【Fターム(参考)】