説明

記憶装置

【課題】着脱可能な記憶媒体の着脱時に生じることのあるデータ破壊をより低減することのできる記憶装置を提供する。
【解決手段】制御部10は、エンジンスイッチ20が「ACCオン」から「ACCオフ」に設定されたと判断される場合、記憶媒体SDへのデータバックアップを含む終了処理が完了するまでカバー32を閉位置にロックし、この終了処理の完了後に、カバー32の閉位置でのロック状態を解除する。また、制御部10は、記憶媒体SDが装着部15に装着されていないと判断する場合、または、記憶媒体SDが装着部15に装着されていると判断されてもカバー32が閉じられていないと判断する場合、記憶媒体SDへアクセスせず、カバー32が閉じられていると判断する場合、カバー32を閉位置でロックする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装着部に着脱可能に装着されている記憶媒体へアクセスし、データの読み出し及びデータの書き込みを行なう記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載ナビゲーション装置では、プログラムや地図データ等の情報を記憶する記憶媒体として、SDカード等の着脱可能な記憶媒体が採用されている。記憶媒体を容易に着脱することができることから、記憶媒体へのアクセス中にその記憶媒体が着脱されることがあり、この場合には、記憶されているデータが破壊されてしまうこともある。
【0003】
そこで、例えば特許文献1に記載の車載ナビゲーション装置では、着脱可能な記憶媒体が装着されたことを検知した後に、この記憶媒体に電源を供給するようにしている。これにより、記憶媒体が装着されたことを検知する前には記憶媒体へ電源が供給されないため、記憶媒体へのアクセス中にその記憶媒体が装着されることはなくなり、ひいては、記憶媒体に記憶されていたデータが破壊されてしまうことが低減するようになる。
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、記憶媒体を取り外す際には、記憶媒体へ電源が供給されたままである。そのため、記憶媒体へのアクセス中にその記憶媒体が取り外される可能性があり、ひいては、記憶媒体に記憶されているデータが破壊されてしまうことがある。
【0005】
これに対し、例えばデジタルカメラや携帯電話等では、着脱可能な記憶媒体を誤って取り外すことができないようにするカバーが筐体に設けられている。そのため、ユーザは、電源をオフとする操作を行い、表示部の表示が消えたことで電源オフになっていると判断し、カバーを取り外し、着脱可能な記憶媒体を取り外すことになる。これにより、記憶媒体へのアクセス中にその記憶媒体が取り外されることはほとんどなくなり、ひいては、記憶媒体に記憶されていたデータが破壊されてしまうことが低減するようになる。
【0006】
したがって、上記特許文献1に記載の技術(車載ナビゲーション装置)の課題を解決するには、上記特許文献1に記載の技術に、デジタルカメラや携帯電話等で採用される上記カバーを適用すれば良いように思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−10901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、車載ナビゲーション装置に上記カバーを単純に適用しても、依然として課題は残る。
【0009】
車載ナビゲーション装置では、ACCオフにより電源オフとされるが、デジタルカメラや携帯電話等とは異なり、大量のデータバックアップが必要な場合が多く、必ずしもACCオフ後すぐに電源オフとなるわけではない。ユーザは、表示部の表示が消えたことで電源オフになっていると判断し、上記カバーを取り外した上で、着脱可能な記憶媒体を取り外すが、表示部の表示が消えたとしても、実際には、車載ナビゲーション装置のデータバックアップ動作は継続しており、記憶媒体へのアクセス中にその記憶媒体を取り外すことになる。記憶媒体へのアクセス中にその記憶媒体を取り外すと、記憶されているデータが破壊されてしまうことは既述の通りである。
【0010】
なお、この課題は、車載ナビゲーション装置に限らず、デジタルカメラや携帯電話等であっても、着脱可能な記憶媒体への大量のデータバックアップを行なう場合には同様に生じる課題であり、電源オフ時の記憶媒体へのデータバックアップ時にも限らず、通常時の記憶媒体へのデータバックアップ時にも同様に生じる課題である。
【0011】
結局のところ、着脱可能な記憶媒体へのアクセス中にその記憶媒体が着脱される可能性は依然として残り、ひいては、記憶されているデータが破壊されてしまうことが懸念される。
【0012】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、着脱可能な記憶媒体の着脱時に生じることのあるデータ破壊を低減することのできる記憶装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、データを書込可能な記憶媒体が装着される装着部と、前記装着部に装着される前記記憶媒体へアクセスし、データの読み出し及びデータの書き込みを行なうデータ制御部とを備える記憶装置であって、前記装着部に装着される前記記憶媒体を取り外し不能にするロック機構と、前記ロック機構を制御するロック機構制御部とを備え、前記ロック機構制御部は、前記データ制御部によって前記記憶媒体へのアクセスが行なわれている間は、前記ロック機構によって前記記憶媒体を取り外し不能にロックすることを特徴とする。
【0014】
記憶装置としてのこのような構成では、データ制御部によって記憶媒体へのアクセスが行なわれている間は、ロック機構によって記憶媒体が取り外し不能にロックされる。そのため、アクセス中にユーザが記憶媒体を取り外そうとしても取り外すことができなくなる。したがって、記憶媒体へのアクセス中に記憶媒体が取り外されることはほとんどなくなるため、着脱可能な記憶媒体の取外時に生じることのあるデータ破壊を低減することができるようになる。
【0015】
上記ロック機構として任意の構成を採用することができる。例えば請求項2に記載の発明のように、前記ロック機構は、前記装着部を内部に有し、この内部の前記装着部に前記記憶媒体を装着するための挿入口を有する筐体と、所定の開位置に位置することで、前記記憶媒体を前記挿入口を介して前記装着部に着脱可能な状態とする一方、所定の閉位置に位置することで、前記記憶媒体を前記挿入口を介して前記装着部に着脱不能な状態とするカバーと、前記筐体に変位可能に設けられ、所定のロック位置に位置することで、前記カバーを前記所定の閉位置にロックするロック部と、前記ロック部を変位させる駆動部とを有しており、前記ロック機構制御部は、前記駆動部によって前記ロック部を所定のロック位置に変位させることで、前記記憶媒体をロックすることとしてもよい。
【0016】
上記請求項1または2に記載の構成において、請求項3に記載の発明では、当該装置への電源供給を制御する電源制御部をさらに備え、前記データ制御部は、当該装置の電源をオフにする所定操作が行われることに基づいて、前記記憶媒体へアクセスしてデータの書き込みを行なうデータバックアップを含む終了処理を実行し、前記ロック機構制御部は、前記終了処理が完了したことに基づいて、前記ロック機構による前記記憶媒体のロックを解除し、前記電源制御部は、前記記憶媒体のロックが解除されることに基づいて、当該装置の電源をオフとすることを特徴とすることとした。
【0017】
通常、記憶装置は、例えば車載ナビゲーション装置等、車載機器の一部として具体化されることが多く、着脱可能な記憶媒体へのアクセス中にその記憶媒体が着脱されることが多いのは、車載機器の電源オフ操作時である。その点、記憶装置としての上記構成によれば、電源オフ操作時に行われる終了処理が完了するまで記憶媒体のロックは解除されなくなるため、データ破壊をより確実に低減することができるようになる。
【0018】
一方、上記目的を達成するため、請求項4に記載の発明では、データを書込可能な記憶媒体が装着される装着部と、前記装着部に装着される前記記憶媒体へアクセスし、データの読み出し及びデータの書き込みを行なうデータ制御部とを備える記憶装置であって、前記装着部を内部に有し、この内部の前記装着部に前記記憶媒体を装着するための挿入口を有する筐体と、所定の開位置に位置することで、前記記憶媒体を前記挿入口を介して前記装着部に着脱可能な状態とする一方、所定の閉位置に位置することで、前記記憶媒体を前記挿入口を介して前記装着部に着脱不可能な状態とするカバーと、前記カバーの位置を検出するカバー位置検出部とを備え、前記データ制御部は、前記カバー位置検出部によって前記カバーが前記所定の閉位置に検出されないことに基づいて、前記記憶媒体へアクセスしないことを特徴とする。
【0019】
カバー位置検出部によってカバーが閉位置に検出されない場合には、記憶媒体へのアクセス中に記憶媒体が取り外される可能性が高い。上記構成によれば、データ制御部は、カバー位置検出部によってカバーが閉位置に検出されないことに基づいて、記憶媒体へアクセスしないため、記憶媒体の取外時に生じることのあるデータ破壊をより低減することができるようになる。
【0020】
なお、上記請求項4に記載の構成において、請求項5に記載の発明のように、前記装着部の電位状態に基づいて、前記記憶媒体の前記装着部への着脱状態を判断する着脱状態判断部をさらに備え、前記データ制御部は、前記着脱状態判断部によって前記記憶媒体が前記装着部に装着されていると判断されても、前記カバー位置検出部によって前記カバーが前記所定の閉位置に検出されないことに基づいて、前記装着部に装着された前記記憶媒体へアクセスしないこととしてもよい。
【0021】
記憶媒体からのデータの読み出し又は記憶媒体へのデータの書き込みが開始された後、カバーが急に開位置まで変位され、記憶媒体が装着部から取り外される可能性もある。
【0022】
その点、上記請求項4または5に記載の構成において、請求項6に記載の発明のように、所定のロック位置に位置することで、前記カバーを前記所定の閉位置にロックするロック部と、前記カバー位置検出部によって前記カバーが前記所定の閉位置に検出されることに基づいて、前記ロック部を前記ロック位置に変位させる駆動制御部とをさらに備えることが望ましい。これにより、駆動制御部によってロック部をロック位置に変位させた後、データ制御部によって記憶媒体からのデータの読み出し及び記憶媒体へのデータの書き込みを行なうことが可能となるため、記憶媒体の取外時に生じることのあるデータ破壊をより確実に低減することができるようになる。
【0023】
なお、上記請求項4〜6のいずれか一項に記載の構成において、請求項7に記載の発明のように、文字及び画像の少なくとも何れか一方を表示可能な表示部と、前記表示部を制御する表示制御部とを備え、前記表示制御部は、前記カバー位置検出部によって前記カバーが前記所定の閉位置に検出されないことに基づいて、前記カバーが開いている旨の表示を行なうこととしてもよい。
【0024】
そもそも、記憶媒体が装着部に装着されていないならば、記憶媒体にアクセスすることはできないため、データ制御部は記憶媒体にアクセスするはずはないように思われる。しかし、実際には、データ制御部は、記憶媒体が装装着部に装着されていないにもかかわらず、記憶媒体にアクセスしようとすることはある。こうしたアクセス試行中に、記憶媒体が実際に装着部に装着されると、やはり、データ破壊が生じてしまう。
【0025】
その点、請求項8に記載の発明のように、データを書込可能な記憶媒体が装着される装着部と、前記装着部の電位状態に基づいて、前記記憶媒体の前記装着部への着脱状態を判断する着脱状態判断部と、前記装着部に装着される前記記憶媒体へアクセスし、データの読み出し及びデータの書き込みを行なうデータ制御部とを備える記憶装置であって、前記データ制御部は、前記着脱状態判断部によって前記記憶媒体が前記装着部に装着されていないと判断されることに基づいて、前記記憶媒体へアクセスしないことが望ましい。これにより、記憶媒体が装着部に装着されていないと判断されると、データ制御部は記憶媒体へアクセスしなくなるため、着脱可能な記憶媒体の着脱時に生じることのあるデータ破壊をより低減することができるようになる。
【0026】
なお、請求項5〜8のいずれか一項に記載の構成において、請求項9に記載の発明のように、文字及び画像の少なくとも何れか一方を表示可能な表示部と、前記表示部を制御する表示制御部とを備え、前記表示制御部は、前記着脱状態判断部によって前記記憶媒体が前記装着部に装着されていないと判断されることに基づいて、前記記憶媒体が前記装着部に未装着である旨の表示を行なうこととしてもよい。
【0027】
また、上記請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と、上記請求項4〜9のいずれか一項に記載の発明とを併用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る記憶装置の一実施の形態を含む車載ナビゲーション装置について、その構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の記憶装置の外観を示す斜視図である。
【図3】(a)は、カバーの開状態を示す模式図であり、(b)は、カバーの閉状態を示す模式図である。
【図4】(a)は、カバーのロック解除状態を示す模式図であり、(b)は、カバーのロック状態を示す模式図である。
【図5】記憶媒体の取り外し時に実行される取外時処理について、その処理手順を示すフローチャートである。
【図6】記憶媒体の装着時に実行される装着時処理について、その処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る記憶装置の一実施の形態について、図1〜図6を参照しつつ説明する。なお、本実施の形態では、記憶装置1aは、例えば、図示しない自車両に搭載されて目的地までの推奨経路を案内する車載ナビゲーション装置(以下、カーナビとも記載する)1の一部として具体化されている。
【0030】
図1は、こうしたカーナビ装置1の構成例を示すブロック図である。この図1を参照しつつ、記憶装置1aを含め、カーナビ装置1の構成及び機能について説明する。
【0031】
図1に示されるように、カーナビ装置1は制御部10を備える。この制御部10は、CPU及び内蔵メモリ(いずれも図示略)等を備えた公知のコンピュータであり、内蔵メモリや後述の記憶媒体SDに予め記憶されたプログラムに従って各種処理を実行する。詳しくは後述するが、制御部10は、例えば、自車両の現在地を取得し目的地までの推奨経路を案内する経路案内処理、記憶媒体SDの装着時に実行する装着時処理(図5)、記憶媒体SDの取り外し時に実行する取外時処理(図6)等々を実行する。
【0032】
カーナビ装置1は、位置取得部11、操作部12、表示部13、及び経路探索部14を備える。このうち、位置取得部11は、例えばGPS受信機、方位センサ、及び速度センサ等で構成され、制御部10に接続されている。位置取得部11は、自車両の現在地を取得し、この取得した自車両の現在地を制御部10に出力する。また、操作部12は、例えば操作ボタン、キーボード、及びタッチパネル等で構成され、制御部10に接続されている。操作部12は、ユーザによる指示を受け付けており、受け付けた指示を制御部10に出力する。表示部13は、文字及び画像(グラフィック)の少なくとも何れか一方を表示可能な画面を有しており、制御部10に接続されている。表示部13は、制御部10から出力される例えば地図情報や経路誘導情報等の各種情報を画面表示する。経路探索部14は、自車両の現在地、目的地及び地図情報に基づいて推奨経路を探索し、この探索した推奨経路を制御部10に出力する。このように構成されることで、カーナビ装置1は、ユーザから目的地及び検索条件を操作部12を介して受け付けると、位置取得部11によって取得された現在地から上記目的地までの推奨経路を経路探索部14によって探索し、この探索結果である経路情報、周辺地図、自車両の現在地、案内情報等を車両の移動に合わせて表示部13に表示する。そして、目的地までの推奨経路をユーザに提供する。なお、表示部13が特許請求の範囲に記載の表示部に相当し、制御部10が特許請求の範囲に記載の表示制御部に相当する。
【0033】
また、カーナビ装置1は、例えばSDカード等の記憶媒体SDを装着する装着部15を備えており、この装着部15は上記制御部10に接続されている。装着部15には、この装着部15への記憶媒体SDの装着を検出するための装着検出用のピン、装着部15に記憶媒体SDが装着されることで記憶媒体SDにデータを書き込んだりデータを読み出したりする信号用のピン、装着部15に装着された記憶媒体SDに電源を供給するための電源供給用のピン(いずれも図示略)が設けられている。
【0034】
記憶媒体SDは、装着部15に装着されて、電源供給用のピンから電源が供給されると、装着部15に装着された旨を示すステータス信号を所定の電圧レベルにて装着検出用のピンに出力する。例えば、記憶媒体SDが装着部15に装着されている場合には、装着部15はステータス信号を論理Hレベルに対応する電圧レベルにて装着検出用のピンに出力し、記憶媒体SDが装着部15から取り外されている場合には、装着部15はステータス信号を論理Lレベルに対応する電圧レベルにて装着検出用のピンに出力する。制御部10は、この装着検出用のピンの電圧レベル(電位状態)を監視することで、記憶媒体SDの装着部15への着脱状態を判断する。このため、制御部10が特許請求の範囲に記載の着脱状態判断部に相当する。
【0035】
また、記憶媒体SDは、複数のデータ記憶領域を有し、これら複数のデータ記憶領域には固有のアドレスが割り当てられている。装着部15に装着された記憶媒体SDからデータを読み出すに当たっては、制御部10は、上記信号用のピンを用いて、まず、指定されたアドレスのデータ記憶領域にアクセスし、次に、アクセスしたアドレスのデータ記憶領域に記憶されているデータを読み出す。一方、装着部15に装着された記憶媒体SDにデータを書き込むに当たっては、制御部10は、上記信号用のピンを用いて、まず、指定されたアドレスのデータ記憶領域にアクセスし、次に、アクセスしたアドレスのデータ記憶領域にデータを書き込む。このようにして、制御部10は、装着部15に装着された記憶媒体SDへアクセスし、データの読み出し又はデータの書き込みを行なう。このため、制御部10が特許請求の範囲に記載のデータ制御部に相当する。
【0036】
また、カーナビ装置1は、自車両の車室に設けられるエンジンスイッチ20に接続されている。エンジンスイッチ20は、図示しない車載エンジン及び各種車載機器を動作開始するべくユーザが操作する適宜のスイッチである。ユーザは、エンジンスイッチ20を操作することで、例えば「IGオフ(ACCオフ))」、「ACCオン(アクセサリ)」及び「IGオン」等に車両の状態を設定することができる。
【0037】
ちなみに、エンジンスイッチ20が「ACCオン」あるいは「IGオン」に設定される場合、図示しない車載バッテリから電源が供給されるため、カーナビ装置1は動作可能である。また、エンジンスイッチ20が「IGオフ(ACCオフ)」に設定される場合、車載バッテリから電源が供給されないため、カーナビ装置1は基本的に動作不能である。
【0038】
ただし、エンジンスイッチ20が「ACCオン」から「IGオフ」に設定されても、すなわち、エンジンスイッチ20がACCオフされても、カーナビ装置1はただちに動作停止するわけではない。エンジンスイッチ20がACCオフされると、カーナビ装置1は、自車両の現在地、目的地及び推奨経路等々の各種情報を、装着部15に装着された記憶媒体SDに記憶するデータバックアップを含む終了処理を実行する。この終了処理が完了すると、制御部10は、当該カーナビ装置1の動作を停止する。
【0039】
図2は、カーナビ装置1を構成する記憶装置1aの外観を示す斜視図である。以下、この図2を併せ参照して説明する。
【0040】
記憶装置1aは、挿入口31を有する筐体30を備える。筐体30は、例えばプラスチック等の適宜の材料によって平板状に形成されており、上記装着部15を内部に有する。また、筐体30の正面の略中央には、筐体30内部の装着部15に記憶媒体SDを装着するための正面視矩形状の挿入口31が形成されている。また、筐体30の上面のうち正面側の端部及び筐体30の下面のうち正面側の端部には、後述するカバー32を案内するスライドレール33が形成されている。
【0041】
記憶装置1aはカバー32を備える。カバー32は、スライドレール33に案内されることで筐体30の正面に沿ってスライド可能である。カバー32は、例えばプラスチック等の適宜の材料によって、上記挿入口31を覆うことが可能な大きさに形成されており、カバー32の右端部がスライドレール33の開位置Aに位置する場合、上記挿入口31は完全に露出する一方、カバー32の右端部がスライドレール33の閉位置Bに位置する場合、上記挿入口31はカバー32によって完全に閉塞されるようになっている。これにより、カバー32が開位置Aにスライドされることで、記憶媒体SDを挿入口31を介して装着部15に着脱可能な状態となり、カバー32が閉位置Bにスライドされることで、記憶媒体SDを挿入口31を介して装着部15に着脱不可能な状態となる。
【0042】
図3(a)は、カバー32が開かれた状態について筐体30の正面側から示す模式図であり、図3(b)は、カバー32が閉じられた状態について筐体30の正面側から示す模式図である。なお、図3(b)では、図示の便宜上、カバー32は、筐体30の正面に平行な面で切断した切断面が示されている。以下、これら図3(a)及び(b)を併せ参照して説明する。
【0043】
記憶装置1aは、カバー32の位置を検出するカバー位置検出部36を備える。このカバー位置検出部36は、図3(a)及び(b)に示されるように、筐体30の正面のうち挿入口31の右方に配置されており、上下方向に移動可能な正面視三角形状の可動部36a及びこの可動部36aを保持する固定部36bを有して構成されている。可動部36aは、図示しないばねの付勢力により固定部36bから離隔する方向に付勢されている。カバー32の開状態においては、そして、図3(a)に示されるように、可動部36aは上端まで伸びている一方、カバー32の閉状態においては、図3(b)に示されるように、可動部36aは、カバー32の裏面側(筐体30の正面側)に設けられた突起部32aに当接して下端に押し付けられている。固定部36bは、可動部36aが下端に押し付けられていることを検出し、上記制御部10にその検出結果を出力する。このようにして、カバー位置検出部36は、カバー32が閉位置Bに位置することを検出する。なお、制御部10は、カバー位置検出部36によってカバー32が閉位置Bに位置することが検出されると、カバー32は閉じられていると判断し、カバー位置検出部36によってカバー32が閉位置Bに位置することが検出されないと、カバー32は閉じられていないと判断する。
【0044】
図4(a)は、カバー32のロック解除状態を示す模式図であり、図4(b)は、カバー32のロック状態を示す模式図である。以下、これら図4(a)及び(b)を併せ参照しつつ説明する。
【0045】
記憶装置1aは、ロックピン34及びピン駆動部35を備える。ロックピン34は、例えば鉄等の金属材料にて角柱状に形成されており、筐体30の正面に平行な方向(上下方向)に変位可能に設けられている。また、ピン駆動部35は、ソレノイドコイル35a、スプリング35b、及び固定部35cを有して構成されている。固定部35cは、筐体30から正面方向に突き出るように形成されており、ロックピン34をスプリング35bを介して固定している。ソレノイドコイル35aは、ロックピン34のロック方向先端に配置され、制御部10に接続されている。スプリング35bは、固定部35cとロックピン34のロック解除方向の先端との間に自然長の状態にて配置されている。なお、ロック解除方向とは、筐体30の上面から下面に向かう方向であり、ロック方向とは、筐体30の下面から上面に向かう方向である。
【0046】
ここで、カバー32が閉位置Bに位置する閉状態において、ソレノイドコイル35aに制御部10から電流が供給されると、カバー32はロック状態となる。詳しくは、制御部10から電流が供給されたソレノイドコイル35aには、ロックピン34に対してロック方向へ作用する吸引力が生じ、この吸引力によってロックピン34はロック方向へ変位する。すると、ロックピン34は、図4(b)に示されるように、ロック位置に保持され、ロックピン34はカバー32の突起部32aと当接するようになる。そのため、カバー32はスライドレール33に沿って移動不可能となり、記憶媒体SDを挿入口31を介して装着部15に着脱不能な状態とすることができるようになる。なお、ロック位置とは、ロックピン34の正面視右側面とカバー32の突起部32aの正面視左側面とが当接する位置である。
【0047】
このとき、ロックピン34がロック方向へ変位すると、スプリング35bは自然長よりも伸ばされるため、スプリング35bにはロックピン34に対しロック解除方向へ作用するばね力が生じる。しかしながら、制御部10は、ばね力よりも大きな吸引力が作用するように、ソレノイドコイル35aに電流を供給する。そのため、ロックピン34はロック方向へ変位する。
【0048】
ただし、制御部10によるソレノイドコイル35aへの電流供給が停止すると、カバー32はロック解除状態となる。詳しくは、電流供給が停止されたソレノイドコイル35aには、ロックピン34に対しロック方向へ作用する吸引力は生じない。ロックピン34にはロック解除方向へ作用するばね力のみ作用するようになるため、ロックピン34はロック解除方向へ変位する。すると、ロックピン34は、図4(a)に示されるように、ロック解除位置に保持され、ロックピン34はカバー32の突起部32aと当接しなくなる。そのため、カバー32はスライドレール33に沿って移動可能となり、カバー32を上記開位置Aにスライドさせることで、記憶媒体SDを挿入口31を介して装着部15に着脱可能な状態とすることができるようになる。なお、ロック解除位置とは、ロックピン34とカバー32の突起部32aが当接しない位置である。
【0049】
このように、ピン駆動部35(詳しくはソレノイドコイル35a及びスプリング35b並びに固定部35c)及び制御部10が特許請求の範囲に記載のピン駆動制御部に相当し、このピン駆動部35及びカバー32並びに筐体30が特許請求の範囲のロック機構に相当する。さらに、制御部10が特許請求の範囲のロック機構制御部に相当する。
【0050】
図5は、記憶装置1a(カーナビ装置1)によって実行される取外時処理S10の処理手順を示すフローチャートである。以下、この図5を参照しつつ、記憶媒体SDの取り外し時に実行される取外時処理S10について説明する。なお、カーナビ装置1は動作中であり、記憶媒体SDは装着部15に装着され、且つ、カバー32は位置Bにてロック状態となっているものとする。
【0051】
取外時処理S10が実行されると、制御部10は、まず、ステップS11の判断処理として、ACCオフとされたか否かを判断する。詳しくは、制御部10は、エンジンスイッチ20が「ACCオン」から「ACCオフ」に設定されたか否かを判断する。ここで、ACCオフとされたと判断されない場合(ステップS11の判断処理で「No」)、制御部10は、このステップS11の判断処理を再度実行する一方、ACCオフとされたと判断される場合(ステップS11の判断処理で「Yes」)、制御部10は、続くステップS12の判断処理に移行する。
【0052】
ステップS12の判断処理に移行した場合とは、ユーザによってカーナビ装置1を電源オフとする指示がされたことを意味する。この場合、既述したように、カーナビ装置1はただちに動作停止するわけではなく、データバックアップを含む終了処理を実行する。そして、制御部10は、ステップS12の判断処理として、この終了処理が完了したか否かを判断する。ここで、終了処理が完了していないと判断される場合(ステップS12の判断処理で「No」)、制御部10は、ステップS11の判断処理及びステップS12の判断処理を再度実行する。一方、ステップS12の判断処理において、終了処理が完了したと判断される場合(ステップS12の判断処理で「Yes」)、制御部10は、続くステップS13の処理に移行する。換言すれば、制御部10は、ACCオフとされ、且つ、終了処理が完了したと判断されるまで待機する。なお、この待機中、制御部10は、ソレノイドコイル35aに電流を供給し、カバー32の閉位置Bでのロック状態を維持する。これにより、制御部10が記憶媒体SDへのアクセス中にその記憶媒体SDが取り外されることがなくなるため、データ破壊を低減することができるようになる。
【0053】
上記ステップS12の判断処理で終了処理が完了したと判断される場合(ステップS12の判断処理で「Yes」)、制御部10は、続くステップS13の処理として、ソレノイドコイル35aへの電流供給を停止することで、カバー32の閉位置Bでのロック状態を解除する。上記ステップS13の処理を終えると、制御部10は、続くステップS14の処理として、当該記憶装置1a(カーナビ装置1)の電源をオフとする。このため、制御部10は、特許請求の範囲の電源制御部に相当する。
【0054】
図6は、記憶装置1a(カーナビ装置1)によって実行される装着時処理S20の処理手順を示すフローチャートである。以下、この図6を参照しつつ、記憶媒体SDの装着時に実行される装着時処理S20について説明する。
【0055】
装着時処理S20が実行されると、制御部10は、まず、ステップS21の判断処理として、ACCオンとされたか否かを判断する。詳しくは、制御部10は、エンジンスイッチ20が「IGオフ」から「ACCオン」に設定されたか否かを判断する。ここで、ACCオンとされたと判断されない場合(ステップS21の判断処理で「No」)、制御部10は、このステップS21の判断処理を再度実行する一方、ACCオンとされたと判断される場合(ステップS21の判断処理で「Yes」)、制御部10は、続くステップS22の判断処理に移行する。
【0056】
ステップS22の判断処理に移行すると、制御部10は、記憶媒体SDが装着部15に装着されているか否かを判断する。具体的には、制御部10は、上記装着検出用のピンの電圧レベル(電位状態)を監視し、記憶媒体SDの装着部15への着脱状態を判断する。
【0057】
ここで、記憶媒体SDが装着部15に装着されていないと判断される場合(ステップS22の判断処理で「No」)、制御部10は、続くステップS23の処理として、記憶媒体SDへのアクセスを禁止し、続くステップS24の処理として、例えば「記憶媒体SDが装着部15に未装着です。」等の警告を表示部13に表示する。そして、制御部10は、先のステップS21の判断処理を再度実行する。
【0058】
一方、記憶媒体SDが装着部15に装着されていると判断される場合(ステップS22の判断処理で「Yes」)、制御部10は、続くステップS25の判断処理として、カバー位置検出部36によってカバー32が閉位置Bに検出されるか否かを判断する。
【0059】
ここで、カバー32が閉位置Bに検出されないと判断される場合(ステップS25の判断処理で「No」)、制御部10は、続くステップS26の処理として、記憶媒体SDへのアクセスを禁止し、続くステップS27の処理として、例えば「カバー32を閉じてください。」等の警告を表示部13に表示する。そして、制御部10は、先のステップS21の判断処理を再度実行する。
【0060】
上記ステップS25の判断処理において、カバー位置検出部36によってカバー32が閉位置Bに検出されると判断される場合(ステップS25の判断処理で「Yes」)、制御部10は、続くステップS28の処理として、ソレノイドコイル35aの電流を供給することで、カバー32を閉位置Bでのロック状態とし、この装着時処理S20を終了する(通常動作を開始する)。これにより、制御部10が記憶媒体SDへのアクセス中にその記憶媒体SDが取り外されることがなくなるため、データ破壊をより低減することができるようになる。
【0061】
上記実施の形態では、制御部10は、エンジンスイッチ20が「ACCオン」から「ACCオフ」に設定されたと判断される場合、記憶媒体SDへのデータバックアップを含む終了処理が完了するまでカバー32を閉位置Bにロックし、この終了処理の完了後に、カバー32の閉位置Bでのロック状態を解除することとした(ステップS13の処理)。これにより、カバー32の閉位置Bでのロック中は記憶媒体SDを装着部15から取り外すことができないため、記憶媒体SDの着脱時に生じることのあるデータ破壊をより低減することができるようになる。
【0062】
上記実施の形態では、制御部10は、記憶媒体SDが装着部15に装着されていないと判断する場合、記憶媒体SDへアクセスしないこととした(ステップS23の処理)。これにより、記憶媒体SDへのアクセス試行中に記憶媒体SDが装着部15に実際に装着されることがなくなるため、記憶媒体SDの装着時に生じることのあるデータ破壊をより低減することができるようになる。
【0063】
上記実施の形態では、制御部10は、記憶媒体SDが装着部15に装着されていると判断されてもカバー32が閉じられていないと判断する場合、記憶媒体SDへアクセスしないこととした(ステップS23の処理)。記憶媒体SDへのアクセス中に装着部15に装着された記憶媒体SDが取り外される可能性がある場合には記憶媒体SDへアクセスしないため、記憶媒体SDの取外時に生じることのあるデータ破壊をより低減することができるようになる。
【0064】
上記実施の形態では、制御部10は、カバー32が閉じられていると判断する場合、カバー32を閉位置Bでロックすることとした(ステップS28の処理)。これにより、記憶媒体SDへのアクセス中に記憶媒体SDを取り外すことができなくなるため、記憶媒体SDの取外時に生じることのあるデータ破壊をより低減することができるようになる。
【0065】
なお、本発明に係る記憶装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々に変形して実施することが可能である。すなわち、上記実施の形態を適宜変更した例えば次の形態として実施する こともできる。
【0066】
上記実施の形態では、制御部10は、記憶媒体SDが装着部15に装着されていると判断されてもカバー32が閉じられていないと判断する場合、記憶媒体SDへアクセスしないこととしていたが、記憶媒体SDが装着部15に装着されているか否かについての判断を行わなくてもよい。具体的には、ステップS22〜S24の処理を割愛してもよい。これによっても、低減することはできる。これによっても、記憶媒体SDの取外時に生じることのあるデータ破壊をより低減することができるようになる。
【0067】
上記実施の形態では、当該記憶装置1aは車載ナビゲーション装置1の一部を構成するものとしていたが、車載カーナビ装置に限らず、例えば車載オーディオ装置など、他の車載機器の一部を構成するものとしてもよく、車載機器にも限らず、記憶媒体にデータを記憶することが必要な機器に広く適用することができる。したがって、上記実施の形態では、制御部10は、上記取外時処理S10を構成する上記ステップS11の処理として、ACCオフとされたか否かを判断していたが、これに替えて、当該記憶装置1aが構成するその他機器の電源スイッチがオフとされたか否かを判断することとしてもよい。同様に、制御部10は、上記上記装着時処理S20を構成するステップS21の処理として、ACCオンとされたか否かを判断していたが、これに替えて、当該記憶装置1aが構成するその他機器の電源スイッチがオンとされたか否かを判断することとしてもよい。さらに、その他機器の電源スイッチではなく、当該記憶装置1a自体の電源スイッチとしてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1…車載ナビゲーション装置、1a…記憶装置、10…制御部(データ制御部、ピン駆動制御部、ロック機構制御部、表示制御部)、11…位置取得部、12…操作部、13…表示部、14…経路探索部、15…装着部、20…エンジンスイッチ、30…筐体、31…挿入口、32…カバー、33…スライドレール、34…ロックピン(ロック部)、35…ピン駆動部(駆動部、駆動制御部)、35a…ソレノイドコイル、35b…スプリング、36…カバー位置検出部、36a…可動部、36b…固定部、SD…SDカード(記憶媒体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを書込可能な記憶媒体が装着される装着部と、
前記装着部に装着される前記記憶媒体へアクセスし、データの読み出し及びデータの書き込みを行なうデータ制御部とを備える記憶装置であって、
前記装着部に装着される前記記憶媒体を取り外し不能にするロック機構と、
前記ロック機構を制御するロック機構制御部とを備え、
前記ロック機構制御部は、前記データ制御部によって前記記憶媒体へのアクセスが行なわれている間は、前記ロック機構によって前記記憶媒体を取り外し不能にロックすることを特徴とする記憶装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記憶装置において、
前記ロック機構は、
前記装着部を内部に有し、この内部の前記装着部に前記記憶媒体を装着するための挿入口を有する筐体と、
所定の開位置に位置することで、前記記憶媒体を前記挿入口を介して前記装着部に着脱可能な状態とする一方、所定の閉位置に位置することで、前記記憶媒体を前記挿入口を介して前記装着部に着脱不能な状態とするカバーと、
前記筐体に変位可能に設けられ、所定のロック位置に位置することで、前記カバーを前記所定の閉位置にロックするロック部と、
前記ロック部を変位させる駆動部とを有しており、
前記ロック機構制御部は、前記駆動部によって前記ロック部を所定のロック位置に変位させることで、前記記憶媒体をロックすることを特徴とする記憶装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の記憶装置において、
当該装置への電源供給を制御する電源制御部をさらに備え、
前記データ制御部は、当該装置の電源をオフにする所定操作が行われることに基づいて、前記記憶媒体へアクセスしてデータの書き込みを行なうデータバックアップを含む終了処理を実行し、
前記ロック機構制御部は、前記終了処理が完了したことに基づいて、前記ロック機構による前記記憶媒体のロックを解除し、
前記電源制御部は、前記記憶媒体のロックが解除されることに基づいて、当該装置の電源をオフとすることを特徴とする記憶装置。
【請求項4】
データを書込可能な記憶媒体が装着される装着部と、
前記装着部に装着される前記記憶媒体へアクセスし、データの読み出し及びデータの書き込みを行なうデータ制御部とを備える記憶装置であって、
前記装着部を内部に有し、この内部の前記装着部に前記記憶媒体を装着するための挿入口を有する筐体と、
所定の開位置に位置することで、前記記憶媒体を前記挿入口を介して前記装着部に着脱可能な状態とする一方、所定の閉位置に位置することで、前記記憶媒体を前記挿入口を介して前記装着部に着脱不可能な状態とするカバーと、
前記カバーの位置を検出するカバー位置検出部とを備え、
前記データ制御部は、前記カバー位置検出部によって前記カバーが前記所定の閉位置に検出されないことに基づいて、前記記憶媒体へアクセスしないことを特徴とする記憶装置。
【請求項5】
請求項4に記載の記憶装置において、
前記装着部の電位状態に基づいて、前記記憶媒体の前記装着部への着脱状態を判断する着脱状態判断部をさらに備え、
前記データ制御部は、前記着脱状態判断部によって前記記憶媒体が前記装着部に装着されていると判断されても、前記カバー位置検出部によって前記カバーが前記所定の閉位置に検出されないことに基づいて、前記装着部に装着された前記記憶媒体へアクセスしないことを特徴とする記憶装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の記憶装置において、
所定のロック位置に位置することで、前記カバーを前記所定の閉位置にロックするロック部と、
前記カバー位置検出部によって前記カバーが前記所定の閉位置に検出されることに基づいて、前記ロック部を前記ロック位置に変位させる駆動制御部とをさらに備えることを特徴とする記憶装置。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれか一項に記載の記憶装置において、
文字及び画像の少なくとも何れか一方を表示可能な表示部と、
前記表示部を制御する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記カバー位置検出部によって前記カバーが前記所定の閉位置に検出されないことに基づいて、前記カバーが開いている旨の表示を行なうことを特徴とする記憶装置。
【請求項8】
データを書込可能な記憶媒体が装着される装着部と、
前記装着部の電位状態に基づいて、前記記憶媒体の前記装着部への着脱状態を判断する着脱状態判断部と、
前記装着部に装着される前記記憶媒体へアクセスし、データの読み出し及びデータの書き込みを行なうデータ制御部とを備える記憶装置であって、
前記データ制御部は、前記着脱状態判断部によって前記記憶媒体が前記装着部に装着されていないと判断されることに基づいて、前記記憶媒体へアクセスしないことを特徴とする記憶装置。
【請求項9】
請求項5〜8のいずれか一項に記載の記憶装置において、
文字及び画像の少なくとも何れか一方を表示可能な表示部と、
前記表示部を制御する表示制御部とを備え、
前記表示制御部は、前記着脱状態判断部によって前記記憶媒体が前記装着部に装着されていないと判断されることに基づいて、前記記憶媒体が前記装着部に未装着である旨の表示を行なうことを特徴とする記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−176425(P2010−176425A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−18717(P2009−18717)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】