説明

設定情報付与装置、画像処理装置、消耗品ユニット及び設定情報付与方法

【課題】サービスマン等が設定作業を行うことなく画像処理装置の機能設定を行え、画像処理装置に用いられる消耗品ユニットの仕向け毎の作り分けや在庫管理を不要にできる、画像処理装置に機能設定情報を付与するための設定情報付与装置等を提供する。
【解決手段】画像処理装置1または画像処理装置に交換可能に装着される消耗品ユニット14に設けられ、画像処理装置1に機能設定情報を付与するための設定情報付与装置23である。外部の通信装置70と無線通信が可能な無線通信手段と、画像処理装置と接続されて有線通信が可能な有線通信手段と、記憶手段102と、前記外部の通信装置から送信され、前記無線通信手段により受信された機能設定情報を、前記記憶手段に書き込む書込手段103、104を備える。機能設定情報の記憶部102への書き込み後に、無線通信により外部から送信される機能設定情報の記憶部102への書き込みを禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置等の画像処理装置または画像処理装置に交換可能に装着される消耗品ユニットに設けられ、画像処理装置に機能設定情報を付与するための設定情報付与装置、この設定情報付与装置を備えた画像処理装置及び消耗品ユニット、並びに設定情報付与方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像処理装置には、例えばトナーカートリッジや感光体ドラムを備えたイメージングユニット等の消耗品ユニットが交換可能に装着されている。このような消耗品ユニットに関しては、製品の出荷先の国や地域に応じて仕向けが異なり、これに応じて画像処理装置に搭載される機能についても仕向け毎に異なる設定が行われるものとなされている。
【0003】
一般に、消耗品ユニットには不揮発メモリが搭載されており、このメモリに画像処理装置の機能設定用情報が書き込まれ、画像処理装置は搭載された消耗品ユニットの前記メモリに書き込まれている情報を読み出して、その消耗品ユニットの仕向け等に対応する機能設定を行うものとなされている。
【0004】
従来、上記のような消耗品ユニットのメモリへの機能設定用情報の書き込みは、消耗品ユニットの梱包前の生産段階で行われていた。つまり、仕向け毎に異なる機能設定用情報が書き込まれた消耗品ユニットを作り分け、梱包して、作り分けられた消耗品ユニット毎に在庫管理が行われていた。
【0005】
一方、画像処理装置に関しては、発注元のユーザがオプション等による独自の機能設定を個別に希望する場合がある。この場合、従来では、装置のセットアップ時にサービスマンやユーザが設定作業を行ったり、ユーザがネットワークを介してその機能に関するライセンスを取得して、設定を行なったりしていた。
【0006】
なお、従来、ICタグの一部を分離可能に構成し、必要に応じてICタグの一部を分離することにより、機能制限や解除を行ったり、ICタグ内のアクセスできるデータに制限を加えるようにした技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−31110号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の消耗品ユニットのように、仕向け毎に異なる機能設定用情報が書き込まれた消耗品ユニットを作り分け、梱包して、作り分けられた消耗品ユニット毎に在庫管理を行うと、仕向けが増える度に生産管理、在庫管理が複雑になるという欠点があった。
【0008】
また、発注元のユーザがオプション等による独自の機能設定を個別に希望する場合に、サービスマンやユーザが設定作業を行うのは、ユーザやサービスマンに負担がかかるととか、画像処理装置の購入後すぐに装置を使用できないという欠点があった。
【0009】
また、ユーザ先でなくサービスセンターで機能設定作業を行うことも考えられるが、この場合は画像処理装置がユーザに届く前に開梱され装置の動作がなされるため、ユーザが中古品と誤認識してしまう恐れがあった。
【0010】
なお、前記特許文献1に記載の技術は、このような問題に対して解決策を提供するものではなかった。
【0011】
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、サービスマンやユーザが設定作業を行うことなく画像処理装置の機能設定を行うことができ、しかも画像処理装置に用いられる消耗品ユニットの仕向け毎の作り分けや在庫管理を不要にできる、画像処理装置に機能設定情報を付与するための設定情報付与装置を提供し、さらにこの設定情報付与装置を備えた画像処理装置及び消耗品ユニット、並びに設定情報付与方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)画像処理装置または画像処理装置に交換可能に装着される消耗品ユニットに設けられ、画像処理装置に機能設定情報を付与するための設定情報付与装置であって、外部の通信装置と無線通信が可能な無線通信手段と、画像処理装置と接続されて有線通信が可能な有線通信手段と、記憶手段と、前記外部の通信装置から送信され、前記無線通信手段により受信された機能設定情報を、前記記憶手段に書き込む書込手段と、前記機能設定情報の前記記憶手段への書き込み後に、無線通信により外部から送信される機能設定情報の記憶手段への書き込みを禁止する禁止手段と、を備え、前記画像処理装置の電源投入時に、画像処理装置に接続された前記有線通信手段を介して、前記記憶手段に記憶された機能設定情報が読み出されるものとなされていることを特徴とする設定情報付与装置。
(2)前記禁止手段は、梱包された画像処理装置または消耗品ユニットが開梱された時に、前記無線通信手段の構成要素の一部が機械的に分離され、無線通信不能となされることにより、前記記憶手段への書き込みを禁止する前項1に記載の設定情報付与装置。
(3)前記禁止手段は、画像処理装置の最初の通電時に、前記記憶手段への書き込み禁止設定を行うことにより、記憶手段への書き込みを禁止する前項1に記載の設定情報付与装置。
(4)前記禁止手段は、画像処理装置の最初の通電時に、前記無線通信手段の構成要素の一部を電気的に分離することにより、前記記憶手段への書き込みを禁止する前項1に記載の設定情報付与装置。
(5)前記禁止手段は、前記記憶手段を読み出し専用に設定することにより、前記記憶手段への書き込みを禁止する前項1に記載の設定情報付与装置。
(6)請求項1〜5のいずれかに記載の設定情報付与装置を備えた画像処理装置。
(7)請求項1〜5のいずれかに記載の設定情報付与装置を備えた消耗品ユニット。
(8)画像処理装置または画像処理装置に交換可能に装着される消耗品ユニットに設けられ、画像処理装置に機能設定情報を付与するための設定情報付与装置を用いた画像処理装置への設定情報付与方法であって、外部の通信装置から無線通信により送信された機能設定情報を受信するステップと、受信した機能設定情報を記憶手段に書き込むステップと、前記機能設定情報の記憶手段への書き込み後に、無線通信により外部から送信される機能設定情報の記憶手段への書き込みを禁止するステップと、前記画像処理装置の電源投入時に、前記記憶手段に記憶された機能設定情報を読み出すステップと、を備えたことを特徴とする設定情報付与方法。
【発明の効果】
【0013】
前項(1)に記載の発明によれば、外部の通信装置と無線通信が可能な無線通信手段を備え、前記外部の通信装置から送信され前記無線通信手段により受信された機能設定情報を、記憶手段に書き込むから、画像処理装置や消耗品ユニットの梱包後に機能設定情報を書き込むことができる。従って、同一仕様の製品を製作して在庫管理を行うことができるから、仕向け毎の作り分けや在庫管理を不要にできる。
【0014】
また、機能設定情報の記憶手段への書き込み後に、無線通信により外部から送信される機能設定情報の記憶手段への書き込みが禁止されるから、第三者等による機能設定情報の新たな書き込みがなされるのを防止することができる。
【0015】
また、画像処理装置の電源投入時に、画像処理装置に接続された有線通信手段を介して、記憶手段に記憶された機能設定情報が読み出されるから、画像処理装置は、読み出された機能設定情報を用いて機能設定を行えば良く、従って、サービスマンやユーザによることなく、画像処理装置の機能設定を行うことができるとともに、ユーザは速やかに画像処理装置を使用することができる。
【0016】
前項(2)に記載の発明によれば、梱包された画像処理装置または消耗品ユニットが開梱された時に、無線通信手段の構成要素の一部が機械的に分離され、無線通信不能となされることにより、記憶手段への書き込みが禁止される。
【0017】
前項(3)に記載の発明によれば、画像処理装置の最初の通電時に、記憶手段への書き込み禁止設定を行うことにより、記憶手段への書き込みが禁止される。
【0018】
前項(4)に記載の発明によれば、画像処理装置の最初の通電時に、無線通信手段の構成要素の一部を電気的に分離することにより、記憶手段への書き込みが禁止される。
【0019】
前項(5)に記載の発明によれば、記憶手段を読み出し専用に設定することにより、記憶手段への書き込みが禁止される。
【0020】
前項(6)に記載の発明によれば、サービスマンやユーザによることなく機能設定を行うことができる画像処理装置となしうる。
【0021】
前項(7)に記載の発明によれば、消耗品ユニットの梱包後に機能設定情報を書き込むことができるから、同一仕様の製品を製作して在庫管理を行うことができ、仕向け毎の作り分けや在庫管理を不要にできる消耗品ユニットとなしうる。
【0022】
前項(8)に記載の発明によれば、画像処理装置や消耗品ユニットの梱包後に機能設定情報を書き込むことができる。従って、同一仕様の製品を製作して在庫管理を行うことができるから、仕向け毎の作り分けや在庫管理を不要にできる。しかも、サービスマンやユーザによることなく機能設定を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は、この発明の一実施形態に係る設定情報付与装置が用いられた画像処理装置としての画像形成装置を示す概略構成図である。この実施形態では、画像形成装置として、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを有する多機能デジタル複合機であるMFP(Multi Function Peripherajs)が用いられている。
【0025】
図1において、この画像形成装置1は、プリンタ(エンジン)部20と、スキャナ部40と、原稿搬送装置50とを備えており、これらは周知の構成であるから、以下においては、それらの概要を動作とともに説明する。
【0026】
前記プリンタ部20は、画像コントローラ(図示せず)からの印字開始要求があると、給紙力セット15の用紙が給紙ローラ2により給紙され、給紙経路3に沿って搬送される。搬送される用紙は、搬送路中のタイミングセンサ30に検知された位置で待機する。
【0027】
一方、転写ベルト駆動ローラ9の駆動により、転写ベルト駆動ローラ9と対向ローラ6との間に掛設されている転写ベルト8が回転駆動される。
【0028】
この転写ベルト8の下辺には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応する4つの画像形成用のプロセスユニット(イメージングユニット)11Y、11M、11C、11Kが並設されており、転写ベルト8の回転に伴って前記画像形成用のプロセスユニット11Y、11M、11C、11Kにより、該転写ベルト8上に各色画像が形成される。
【0029】
前記プロセスユニット11Y、11M、11C、11Kは、周知のようにそれぞれ感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kや図示しない現像装置等の転写サイクル構成部品で構成されており、各感光体ドラム12Y、12M、12C、12K等が寿命に達すると、新しいものと交換される消耗品ユニットである。なお、13Y、13M、13C、13Kは感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kを露光するための露光装置である。
【0030】
また、プロセスユニット11Y、11M、11C、11Kの近接位置には、各プロセスユニットの色に対応するトナーを収容したトナーカートリッジ14Y、14M、14C、14Kが配置されている。これらのトナーカートリッジ14Y、14M、14C、14Kも、トナーが消耗されると新たなトナーカートリッジと交換される消耗品ユニットである。
【0031】
前記転写ベルト8上に形成された画像位置が該転写ベルト8の回転に伴って2次転写ローラ5の位置に至ると、そのタイミングに合わせてタイミングローラ4により、用紙の搬送が開始され、用紙先端位置と転写ベルト8上の画像位置とが一致するように制御される。
【0032】
転写ベルト8上の画像は、2次転写ローラ5に転写電圧(約+2000V)を印加するこにより、画像を形成しているトナー(例えばマイナスに帯電したトナー)が対向ローラ6と2次転写ローラ5を通過する用紙上に転写される。転写されたトナー画像は、定着ローラ7により用紙に定着される。
【0033】
水平搬送部60は、定着された用紙を排紙トレー10に搬送するための搬送機構であり、この水平搬送部60には、ここを通過する用紙を検出するための水平搬送部センサ61が設けられている。
【0034】
スキャナ部40は、水平搬送部60でジャムが発生した場合に、ジャム処理ができるように開閉可能となっている。このスキャナ部40には、原稿の画像を読み取るためのCCD(図示せず)や露光ランプ41aを備えた走査ユニット41が設けられており、プラテンガラス42に載せられた原稿画像をスキャンし、原稿画像の読み取りを行う。
【0035】
前記スキャナ部40の上部には、原稿を自動搬送するための原稿搬送装置50が設置されている。この原稿搬送装置50は、トレー51に積載された原稿を、スキャナ40の読み取り位置43に搬送するものであり、原稿を搬送しながら原稿画像の読み取りを行なって原稿排紙トレー53に排出するようになっている。
【0036】
前記スキャナ部40および原稿搬送部50で読み取られた原稿の画像データは、図示しないスキャナコントローラに送られ、画像コントローラにて画像処理される。処理された画像データは、操作パネル部16(図2)を利用してコピー動作が指定された場合はプリンタ部20に出力される。また、スキャン動作が指定された場合は、画像データに変換されて出力される。さらにまた、Fax動作が指定された場合にはFax送信される。
【0037】
図2は、画像形成装置1におけるプリンタ部20の電気的構成を示すブロック図である。
【0038】
図2おいて、このプリンタ部20は、画像制御部21と、プリンタ制御部22と、設定情報付与装置23とを備えている。
【0039】
前記画像制御部21は、例えば、画像処理を制御するためのCPU21aと、動作プログラムが格納されたROM21bと、CPU21aが動作する際の作業領域を提供するRAM21cと、インターフェース(I/F)部21dとを備えている。
【0040】
この画像制御部21は、インターフェース部21dを介してスキャナ部40、原稿搬送装置50、操作パネル部16、およびネットワーク、Fax回線に接続されており、画像データ処理の制御を行うようになっている。
【0041】
前記プリンタ制御部22は、例えば、プリント動作を制御するためのCPU81と、動作プログラムが格納されたROM82と、CPU81が動作する際の作業領域を提供するRAM83とを備えており、画像形成装置1の各種センサ信号24を受領する他に、各所のモータを制御するためのモータ制御信号25や画像を形成するためのプロセス制御信号26を送出して所定の制御を行うようになっている。
【0042】
前記設定情報付与装置23は、アンテナ71を有する外部通信装置70との間で無線通信が可能であり、また、前記プリンタ制御部22との間で有線通信が可能に設定されており、図3にも示すように、設定情報記憶用メモリ素子91、無線通信用のアンテナ92、および有線通信用コネクタ93を備えている。メモリ素子91、無線通信用のアンテナ92、および有線通信用コネクタ93は、配線基板23aに実装されている。
【0043】
前記メモリ素子91は、不揮発メモリ等を備えたICタグ等として構成されており、画像形成装置1の固有の機能設定値、各種調整値等の機能設定情報を記憶するものであり、外部の通信装置70との間で無線通信ができるように、前記無線通信用のアンテナ92に接続されている。
【0044】
また、このメモ素子91は、前記プリンタ制御部22との間で有線通信ができるように有線通信用コネクタ93にも接続されている。
【0045】
図4は、前記設定情報付与装置23の電気的構成を示すブロック図である。
【0046】
図4において、この設定情報付与装置23におけるメモリ素子91は、前記プリンタ制御部22に対するインターフェース(I/F)部101と、記憶部102と、制御部103と、エンコード/デコード部104と、送信(変調)部105と、受信(復調)部106と、電源部107とを備えている。
【0047】
前記I/F部101は、画像形成装置1のプリンタ制御部22と有線によるシリアル送信を実現するためのI/F変換を行うものであり、前記コネクタ93とで有線通信手段300を構成している。
【0048】
前記制御部103は、設定情報付与装置23の全体の制御を行うものであり、例えば、エンコード/デコード部104で認識された受信データによって、記憶部102に対する書き込み、読み出しの設定や、記憶部102への書き込み禁止フラグの設定等を行うものである。
【0049】
前記エンコード/デコード部104は、送信時には、前記記憶部102に記憶されている情報を信号化して送信部105に送出し、受信時には、受信信号を信号化して制御部103に送出するものである。
【0050】
前記送信部105は、エンコード/デコード部104から送られてきた信号をアンテナ92を介して外部通信装置70に送信するものである。
【0051】
前記受信部106は、外部通信装置70からの信号をアンテナ92を介して受信するものである。前記送信部105、受信部106およびアンテナ92により、外部通信装置70に対する無線通信手段200が構成されている。
【0052】
前記電源部107は、外部通信装置70からの信号によりアンテナ92に生じる共振起電力に基づいて蓄電を行い、動作電力を確保するものである。
【0053】
このようなメモリ素子91による無線通信は、RFIDタグと同様の動作により行われる。まず設定情報付与装置23はアンテナ92を介して外部通信装置70からの電波を受信すると、アンテナ92での共振により起電力が発生する。この起電力により電源部107が蓄電され、前記記憶部102等に電力が供給される。
【0054】
記憶部102に記憶されている情報は、エンコード/デコード部104によって記号化され、送信部105にて変調され、アンテナ92を介して外部通信装置70に送信される。
【0055】
外部通信装置70は、設定情報付与装置23からの信号を受信すると、設定情報付与装置23と通信を行うための信号や機能設定情報、さらには書込禁止信号等を設定情報付与装置23に送信する。この信号や情報は、設定情報付与装置23はのアンテナ92を介して受信部106で受信されて復調され、エンコード/デコード部104により信号化されて認識され、制御部103に送出される。制御部103は、エンコード/デコード部104で認識された受信データに基づいて、記憶部102に対する機能設定情報の書き込みや読み出し処理、さらには記憶部102への書き込み禁止を禁止するためのフラグ設定等の処理を行う。
【0056】
図5は、出荷前の画像形成装置1の非通電状態で、設定情報付与装置23の記憶部102に設定情報を書き込む際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0057】
図5において、画像形成装置1は、標準搭載機能の仕様で組み立てられてから梱包された状態になっており、ステップS1では、ユーザなど発注元から注文を受けたか否かを判断し、受注がなければ(ステップS1でNO)、ステップS1に戻って受注を待つ。
【0058】
受注があれば(ステップS1でYES)、ステップS2では、オプション機能の追加やライセンス機能の要求、カスタマイズ仕様(カスタマイズ設定)の要求があるか否かを判断する。
【0059】
オプション機能とは、例えば、図6に示すように、読み取り画像をPDFファイルに変換するPDF化機能、文字認識処理(OCR)機能、ユーザー認証機能、ネットワーク機能等である。標準機能とは、別に付加できる機能であり、ライセンスキーの形態で機能設定される。
【0060】
また、カスタマイズ仕様とは、例えば図6に示すように、操作パネル部13の表示言語の変更、標準使用する用紙サイズ、紙厚の変更、標準プリント画質、省エネ、省トナー等のユーザ毎に選択設定できる機能である。
【0061】
各機能の要求がなければ(ステップS2でNO)、ステップS5に進んで、無線通信による外部からの書き込み禁止の処理を行った後、標準仕様のまま発注元へ出荷、発送される。
【0062】
オプション機能の追加や、カスタマイズ仕様の要求があれば(ステップS2でYES)、ステップS3では、外部通信装置70により、画像形成装置1がもっている固有情報(シリアルナンバー)を指定して一致するかどうかを確認する。一致しなければ(ステップS3でNO)、一致するまで確認を繰り返す。一致すれば(ステップS3でYES)、ステップS4では、オプション機能の追加やカスタマイズ仕様に対応する機能設定情報を、外部通信装置70から設定情報付与装置23へ送信する。送信された機能設定情報は、無線通信手段200を介して受信され、エンコード/デコード部104、制御部103を介して設定情報付与装置23の記憶部102に書き込まれる。
【0063】
次いで、ステップS5で、外部通信装置70から設定情報付与装置23に対して書き込み禁止の設定信号を送信する。設定情報付与装置23は、無線通信手段200を介して設定信号を受信すると、制御部103により無線による外部からの書き込みを禁止するためのフラグ設定等を行う。具体的には、エンコード/デコード部104等から送信されてくる機能設定情報を受け付けないように設定する。その後、画像形成装置1が出荷、発送される。
【0064】
このように、設定情報付与装置23への機能設定情報の書き込み後には、無線通信による外部からの書込禁止設定がなされるから、第三者等による設定情報付与装置23への設定情報の新たな書き込みは禁止される。また、この実施形態では、外部通信装置70から機能設定情報を書き込む際、画像形成装置1の固有データの一致を確認することで、梱包状態のままでも、違う画像形成装置1の設定情報付与装置23に誤った書き込みがなされるのを防止することができる。
【0065】
注文機器である画像形成装置1が発注元に届いた場合、設定情報付与装置23は既に所望の機能設定等の書き込みが完了されているから、ユーザは開梱後に直ぐに画像形成装置1を使用することができる。具体的には、画像形成装置1の電源が投入されると、画像形成装置に接続された前記有線通信手段300を介して、前記制御部103が記憶部102に記憶された機能設定情報を読み出して、画像形成装置1へ送信する。
【0066】
図7〜図10は、この発明の他の実施形態を示すものである。この実施形態では、画像形成装置1の開梱時に、設定情報付与装置23側に存在する無線通信手段200の構成要素の一部を設定情報付与装置23から機械的に分離して、無線通信不可能とすることにより、書き込みを禁止したものである。
【0067】
図7は、上記実施形態における設定情報付与装置23を示す斜視図であり、図3と同一部所には同一符号を付して説明を省略する。
【0068】
この実施形態では、図7に示すように、メモリ素子91とアンテナ92とは、仮想切断線lで切り離し可能に構成されている。
【0069】
ここでは、アンテナ92の少なくとも一部が画像形成装置1の梱包材に繋がっており、梱包材を開梱することにより、前記メモリ素子91側からアンテナ92が切り離されるようになっている。つまり、梱包材や前記仮想切断線l等で書き込みの禁止手段が構成されている。これにより、開梱後の設定情報付与装置23に対する無線通信による機能設定情報の書き込みを禁止することができる。
【0070】
図8は、図7の設定情報付与装置23の電気的構成を示すブロック図であり、図4と同一部所には同一符号を付して説明を省略する。
【0071】
図7に示したように、開梱時に、無線通信手段の構成要素の一部を機械的に分離する実施形態では、図8に示すように、設定情報付与装置23のメモリ素子91において制御部103は存在しなくても良く、外部無線通信装置70からの信号を受けてエンコード/デコード部104で信号化されたデータが直接に記憶部102に書き込まれるようになっている。
【0072】
つまり、このメモリ素子91では、アンテナ92を介して外部無線通信装置70からの電波を受信すると、アンテナ92での共振により起電力が発生し、その起電力により電源部107が蓄電され、前記記憶部102等に電力が供給される。記憶部102に記憶されている情報はエンコード/デコード部104によって記号化され、送信部105にて変調され、アンテナ92を介して外部無線通信装置70に送信される。
【0073】
外部の通信装置70は、設定情報付与装置23からの信号を受信すると、アンテナ71を介して設定情報付与装置23に通信のための信号焼き脳設定情報を送信する。設定情報付与装置23では、アンテナ92を介して受信した信号や情報が受信部106で復調され、エンコード/デコード部104により信号化されて認識される。エンコード/デコード部104で認識された受信データにより、記憶部102に対する機能設定情報の書き込みや情報の読み出しが行われる。
【0074】
発注元ユーザが画像形成装置1の梱包材を開梱すれば、この梱包材にアンテナ92が繋がっているから、仮想切断線lが切断されてメモリ素子91側に対してアンテナ92が切り離される。つまり、開梱後は、記憶部102に対して外部からの意図しない書き込みが禁止される。
【0075】
一方、記憶部102に記憶されている設定情報の読み出しは、画像形成装置1から直接に行われる。
【0076】
図9は、図7及び図8に示した実施形態において、画像形成装置1の梱包状態で設定情報付与装置23の記憶部102に設定情報を書き込む際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0077】
図9において、ステップS11では、ユーザら注文を受けたか否かを判断し、受注がなければ(ステップS11でNO)、受注を待つ。
【0078】
受注があれば(ステップS11でYES)、ステップS12では、オプション機能の追加やライセンス機能の要求があるか否かを判断し、各機能の要求がなければ(ステップS12でNO)、そのまま終了し、画像形成装置1は標準仕様のまま発注元へ出荷、発送される。
【0079】
オプション機能の追加、ライセンス機能の要求があれば(ステップS12でYES)、ステップS13では、外部通信装置70を介して、画像処理装置1がもっている固有情報(シリアルナンバー)を指定して一致するかどうかを確認する。一致しなければ(ステップS13でNO)、一致するまで確認を繰り返す。一致すれば(ステップS13でYES)、ステップS14では、画像形成装置1の梱包状態で、オプション機能の追加情報やライセンス情報等の機能設定情報を、外部通信装置70から設定情報付与装置23へ送信する。送信された機能設定情報は、無線通信手段200を介して受信され、エンコード/デコード部104を介して設定情報付与装置23の記憶部102に書き込まれる。その後、画像形成装置1が出荷、発送される。
【0080】
図10は、図9のフローチャートにより、機能設定情報を書き込まれあるいは書き込まれなかった場合に、画像形成装置1を受領した発注元で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0081】
なお、発注元では、実際の使用方法や使用環境により、現地の状況を確認してからカスタマイズ設定を行った方が良い場合がある。その場合、発注元で必要な機能設定情報の書き込みを行う。
【0082】
ステップS21で、ユーザ先でのカスタマイズ設定の要求があるか否かを判断する。
【0083】
カスタマイズ設定の要求があれば(ステップS21でYES)、ステップS22で、サービスマンは、外部通信装置70を介して、画像形成装置1がもっている固有情報(シリアルナンバー)を指定し一致するかどうかを確認し、一致しなければ(ステップS22でNO)、一致するまで確認を繰り返す。一致すれば(ステップS22でYES)、ステップS23で、カスタマイズ設定に対応する機能設定情報を、外部通信装置70から設定情報付与装置23へ送信する。送信された機能設定情報は、無線通信手段200を介して受信され、エンコード/デコード部104を介して記憶部102に書き込まれる。
【0084】
その後、ステップS24で、ユーザが画像形成装置1の梱包材を開梱すると、設定情報付与装置23おける仮想切断線lが切断され、メモリ素子91側に対してアンテナ92が切り離される。これにより、開梱後の無線通信による記憶部102への書き込みが禁止される。
【0085】
ステップS21で、カスタマイズ設定の要求がなければ(ステップS21でNO)、そのままステップS24に進み、ユーザが開梱することにより、アンテナ92が切り離され、記憶部102への書き込みが禁止される。
【0086】
このように、開梱前に既に必要な機能設定情報の書き込みが終了しているから、開梱後、画像形成装置1を直ぐに使用することができる。具体的には、画像処理装置の電源投入時に、画像処理装置に接続された前記有線通信手段300を介して、前記記憶部102に記憶された機能設定情報が、画像形成装置1により直接に読み出される。
【0087】
図11〜図13は、この発明のさらに他の実施形態を示すフローチャートである。この実施形態では、画像形成装置1の最初の電源投入による通電時に、機能設定情報の書き込み禁止設定を行うことにより、記憶部102への書き込みを禁止するものである。この実施形態で用いられる設定情報付与装置23の構成は、図4に示したものと同じである。
【0088】
図11は、画像形成装置1の梱包状態で設定情報付与装置23の記憶部102に機能設定情報を書き込む際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0089】
図11において、ステップS31では、ユーザから注文を受けたか否かを判断し、受注がなければ(ステップS31でNO)、受注を待つ。
【0090】
受注があれば(ステップS31でYES)、ステップS32では、オプション機能の追加、ライセンス機能の要求等のカスタマイズ仕様(カスタマイズ設定)の要求があるか否かを判断し、カスタマイズ仕様の要求がなければ(ステップS32でNO)、そのまま終了し、画像形成装置1は標準仕様のまま発注元へ出荷、発送される。
【0091】
カスタマイズ仕様の要求があれば(ステップS32でYES)、ステップS33では、外部通信装置70を介して、画像形成装置1がもっている固有情報(シリアルナンバー)を指定して一致するかどうかを確認する。一致しなければ(ステップS33でNO)、一致するまで確認を繰り返す。一致すれば(ステップS33でYES)、ステップS34では、画像形成装置1の梱包状態で、カスタマイズ仕様に対応する機能設定情報を、外部通信装置70から設定情報付与装置23へ送信する。送信された機能設定情報は、無線通信手段200を介して受信され、エンコード/デコード部104、制御部103を介して設定情報付与装置23の記憶部102に書き込まれる。その後、画像形成装置1が出荷、発送される。
【0092】
図12は、図11のフローチャートにより、機能設定情報を書き込まれあるいは書き込まれなかった場合に、画像形成装置1を受領した発注元で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【0093】
ステップS41で、ユーザ先でのカスタマイズ設定の要求があるか否かを判断する。
【0094】
カスタマイズ設定の要求がなければ(ステップS41でNO)、そのまま終了し、画像形成装置1の梱包を開梱する。カスタマイズ設定の要求があれば(ステップS41でYES)、ステップS42で、画像形成装置1がもっている固有情報(シリアルナンバー)を指定して一致するかどうかを確認し、一致しなければ(ステップS42でNO)、一致するまで確認を繰り返す。一致すれば(ステップS42でYES)、ステップS43で、カスタマイズ設定に対応する機能設定情報を、外部通信装置70から設定情報付与装置23へ送信する。送信された機能設定情報は、無線通信手段200を介して受信され、エンコード/デコード部104、制御部103を介して設定情報付与装置23の記憶部102に書き込まれる。その後、ユーザが画像形成装置1の梱包を開梱する。
【0095】
開梱された画像形成装置1では、図13のフローチャートで示すように、画像形成装置1を使用するために初回電源ONで通電した際に、設定情報付与装置23に対する書き込みが禁止される。
【0096】
即ち、画像形成装置1の出荷時には初回電源フラグが「1」にセットされている。図13において、ステップS51でユーザが電源を入れると、ステップS52では、画像形成装置1では、初回電源フラグが「1」にセットされているか否かが判断される。
【0097】
初回電源フラグが「1」にセットされていなければ(ステップS52で「0」)、そのまま終了する。初回電源フラグが「1」にセットされていれば(ステップS52で「1」)、ステップS53では、画像形成装置1に初めて通電されて使用が開始されたと認識し、設定情報付与装置23の制御部103により、書込禁止フラグを設定するなどの方法で、外部通信装置70からの無線通信による書き込みを禁止すると共に、初回電源フラグを「0」にセットしたのち、終了する。
【0098】
初回電源フラグが「0」にセットされていると、電源投入時における書込禁止処理は行われず、通常の立ち上げ動作が行われる。
【0099】
図14は、画像形成装置1の初回の電源投入時に初回電源フラグが「1」にセットされている場合、外部通信装置70からの書き込みを禁止する他の例を示す設定情報付与装置23の斜視図、図15は、同じく設定情報付与装置23の電気的構成を示すブロック図であり、図3および図4と同一部所には、同一符号を付して説明を省略する。
【0100】
図14および図15において、前記設定情報付与装置23には、配線基板23a上にメモリ素子91と前記アンテナ92とが、ヒューズのような切断回路110を介して電気的に接続されている。この切断回路110は、画像形成装置1のプリンタ制御部22からの切断信号(例えば、大電流の信号)により切断されるようになっている。
【0101】
図16は、さらに他の実施形態に係る設定情報付与装置23の電気的構成を示すブロック図であり、図3および図4と同一部所には、同一符号を付して説明を省略する。
【0102】
図16において、この設定情報付与装置23における制御部103は、発注元での画像形成装置1の初回通電時に、前記有線通信手段300を介して画像形成装置1側のプリンタ制御部22からの通電検知信号を受けて、記憶部102を読み出し専用(書き込み禁止)に設定するものとなされている。これにより、無線通信による機能設定情報の記憶部102への書き込みを禁止するものとなされている。
【0103】
この実施形態では、無線通信による書き込みだけでなく、画像形成装置1からの有線通信による書き込み要求に基づく書き込みも禁止されるから、書き込み禁止の信頼性が高められる。
【0104】
ところで、前記各実施形態では、設定情報付与装置23を画像形成装置1に搭載した例で説明したが、画像形成装置1に交換可能に装着されるプロセスユニット11Y、11M、11C、11Kやトナーカートリッジ14Y、14M、14C、14K等の消耗品ユニットに、上記設定情報付与装置23を搭載しても同様の効果が発揮される。
【0105】
図17は、画像形成装置1に交換可能に装着される消耗品ユニット、例えばトナーカートリッジ14に設定情報付与装置23を搭載した例を示す斜視図である。
【0106】
トナーカートリッジ14の生産時に前記記憶部102に、機能設定情報を書き込んでおらず、仕向け毎の作り分けは行わない。トナーカートリッジ14の出荷時の梱包された状態で、出荷仕向けの設定、感光体固有特性情報等の機能設定情報を、外部無線通信装置70による無線通信にて前記記憶部102に書き込む。書き込みは、画像形成装置1に装着されている設定情報付与装置23と同様に行われる。
【0107】
また、カートリッジ14が複数の機種で共通使用される場合には、受注元のユーザが使用する機種情報、その機種に適した機能設定情報を書き込むことにより、画像形成装置1に装着した時に、画像形成装置1に最適な機能設定を行わせることができる。
【0108】
機能設定情報の書き込み後、無線通信による書き込みを禁止する。書込禁止は、画像形成装置1に装着される場合と同様に、外部通信装置70からの信号に基づいて行っても良いし、トナーカートリッジの開梱時の無線通信手段200の機械的分離による禁止により行っても良いし、画像形成装置1の最初の通電時、あるいはトナーカートリッジの装着後の最初の通電時に、画像形成装置1から有線送信される信号に基づいて行っても良い。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】この発明の一実施形態に係る設定情報付与装置が装着された画像処理装置を示す概略構成図である。
【図2】同じく画像処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】設定情報付与装置の一例を示す斜視図である。
【図4】設定情報付与装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】出荷前の画像形成装置の非通電状態で設定情報付与装置の記憶部に設定情報を書き込む際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】機能設定情報の一例を示す表である。
【図7】この発明の他の実施形態に係る設定情報付与装置を示す斜視図である。
【図8】同じく設定情報付与装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】図7及び図8に示した実施形態において、画像形成装置の梱包状態で設定情報付与装置の記憶部に設定情報を書き込む際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図9のフローチャートにより、機能設定情報を書き込まれあるいは書き込まれなかった場合に、画像形成装置1を受領した発注元で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】この発明のさらに他の実施形態を示すもので、画像形成装置の梱包状態で設定情報付与装置の記憶部に設定情報を書き込む際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図11のフローチャートにより、機能設定情報を書き込まれあるいは書き込まれなかった場合に、画像形成装置を受領した発注元で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】発注元で画像形成装置1を使用するために初回電源ONで通電した際の処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】この発明のさらに他の実施形態に係る設定情報付与装置を示す斜視図である。
【図15】図14に示した設定情報付与装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図16】この発明のさらに他の実施形態に係る設定情報付与装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図17】画像処理装置に交換可能に装着される消耗品ユニットとしてのトナーカートリッジに設定情報付与装置が装着された例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0110】
1 画像処理装置
11Y、11M、11C、11K プロセスユニット
14、14Y、11M、11C、11K トナーカートリッジ
23 設定情報付与装置
70 外部通信装置
92 アンテナ
102 記憶部
103 制御部
200 無線通信手段
300 有線通信手段
400 ・・・部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置または画像処理装置に交換可能に装着される消耗品ユニットに設けられ、画像処理装置に機能設定情報を付与するための設定情報付与装置であって、
外部の通信装置と無線通信が可能な無線通信手段と、
画像処理装置と接続されて有線通信が可能な有線通信手段と、
記憶手段と、
前記外部の通信装置から送信され、前記無線通信手段により受信された機能設定情報を、前記記憶手段に書き込む書込手段と、
前記機能設定情報の前記記憶手段への書き込み後に、無線通信により外部から送信される機能設定情報の記憶手段への書き込みを禁止する禁止手段と、
を備え、
前記画像処理装置の電源投入時に、画像処理装置に接続された前記有線通信手段を介して、前記記憶手段に記憶された機能設定情報が読み出されるものとなされていることを特徴とする設定情報付与装置。
【請求項2】
前記禁止手段は、梱包された画像処理装置または消耗品ユニットが開梱された時に、前記無線通信手段の構成要素の一部が機械的に分離され、無線通信不能となされることにより、前記記憶手段への書き込みを禁止する請求項1に記載の設定情報付与装置。
【請求項3】
前記禁止手段は、画像処理装置の最初の通電時に、前記記憶手段への書き込み禁止設定を行うことにより、記憶手段への書き込みを禁止する請求項1に記載の設定情報付与装置。
【請求項4】
前記禁止手段は、画像処理装置の最初の通電時に、前記無線通信手段の構成要素の一部を電気的に分離することにより、前記記憶手段への書き込みを禁止する請求項1に記載の設定情報付与装置。
【請求項5】
前記禁止手段は、前記記憶手段を読み出し専用に設定することにより、前記記憶手段への書き込みを禁止する請求項1に記載の設定情報付与装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の設定情報付与装置を備えた画像処理装置。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれかに記載の設定情報付与装置を備えた消耗品ユニット。
【請求項8】
画像処理装置または画像処理装置に交換可能に装着される消耗品ユニットに設けられ、画像処理装置に機能設定情報を付与するための設定情報付与装置を用いた画像処理装置への設定情報付与方法であって、
外部の通信装置から無線通信により送信された機能設定情報を受信するステップと、
受信した機能設定情報を記憶手段に書き込むステップと、
前記機能設定情報の記憶手段への書き込み後に、無線通信により外部から送信される機能設定情報の記憶手段への書き込みを禁止するステップと、
前記画像処理装置の電源投入時に、前記記憶手段に記憶された機能設定情報を読み出すステップと、
を備えたことを特徴とする設定情報付与方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−294477(P2009−294477A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−148653(P2008−148653)
【出願日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】